【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シールドマシンにより掘進した直後に構築されるセグメントと地山の掘削面との間に残る空隙部分に裏込め材を充填するためのシールド工法における裏込め材注入装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
トンネルの構築工法として、シールドマシンを用いて地山を掘進し、トンネルを造成するシールド工法が広く用いられている。
【０００３】
上記シールド工法は、図４に模式的に略示断面を示するように、円盤状のシールドマシンａにより地山を掘削した跡にシールドマシン内の組み付け装置によりセグメントｂをアーチ状に順次組み立てて行くことによりトンネル構造とされるが、このセグメントｂの外面と地山ｃの掘削面ｄとの間に残る空隙部分ｅ（テールボイド）にモルタル等の裏込め材ｆを注入固化させて地山ｃの崩落を防ぐようになされる。
【０００４】
上記裏込め材ｆとしては、通常モルタルが用いられるが、前記空隙部分ｅに注入したのち地下水により稀釈されてしまうことを防ぐため注入と同時にゲル化させることが必要であり、そのためモルタルに急結材を混合して使用される。
【０００５】
一方、上記のような裏込め材を注入する注入装置は、例えば公知資料１にみられるように、シールドマシンに搭載された裏込め材圧送装置から供給される裏込め材を押し出すピストンを備え、このピストンにより注入管を通じてその先端からシールドマシンの後方へ向けシールドマシンによる掘進と同期して前記空隙部分ｅへ注入するようになされる。
【０００６】
ところで、上記のように注入管を通じて裏込め材を圧送したあと、裏込め材が注入管内に残留するとこれが固化して内壁面に付着し、以後の注入動作に支障をきたすことから適時に注入管内を洗浄する必要がある。
【０００７】
そのため注入管に洗浄水供給管を接続し、ピストンを最前進位置まで移動させて注入管の先端を閉鎖したのち洗浄水を供給し、注入管内を洗浄して排出させるようになされているのが一般的である。
【０００８】
【特許文献１】
特開平９−１３２９９６号公報
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに上記従来の裏込め材注入装置では、裏込め材注入用のピストンの進退動により注入管の裏込め材注入状態と洗浄状態とを切り換えるので、裏込め材と注入管との接続部位や注入管内に裏込め材が付着残留しやすく、十分な洗浄が行なわれなくなってピストンの動作不良乃至は動作不能に陥入り、注入不可のトラブルの発生をきたすことになる。
【００１０】
このようなトラブルが発生すると、シールドマシンによる掘削工程を中断しなければならず、トンネル工事の施工上大きな障害となり、そのトラブルを解消させることに非常に手間どるという問題があった。
【００１１】
なかには注入管をゴム等の可撓性資材により形成し、この注入管の外周面を空気圧により圧迫して押し潰すことにより注入管内の残留裏込め材を排出させるようにしたものが実際に用いられたことがあると聞くが、このように注入管を空気圧で圧迫して押し潰す手段では、その注入管と注入装置の裏込め材供給系との接続部（ニップルによる接続部）に応力が集中して局部的に変形し、その部分の注入管が早期に損傷して注入管の耐用寿命が短縮させてしまうとともに、該部で屈曲すると注入管内に裏込め材が残留したままとなって固化し、全域が均等に押し潰されず、残留裏込め材の除去も困難となってやはり注入管詰まりのトラブルを起こすことが避けられないという問題がある。
【００１２】
本発明は、裏込め材が注入管内に残留固化して詰まることを確実に防止し、かつトラブルの解消を容易としたシールド工法における裏込め材注入装置を提供することを課題としてなされたものである。
【００１３】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決する手段として本発明は、裏込め材の注入管をゴム等の強性に富む可撓材からなるチューブで構成し、このチューブの必要範囲を機械的に押圧して無空状態とすることによりチューブ内の裏込め材のすべてを排出し、チューブ内に裏込め材の残留を皆無として詰りが生じないようにしたもので、裏込め材の供給系に接続される裏込め材供給管、洗浄用水供給系に接続される洗浄水供給管、およびこれら裏込め材供給管と洗浄水供給管との合流管により構成された基部と、前記合流管に接続されるゴム等の弾性可撓材からなる裏込め材注入用チューブと、このチューブの前記合流管接続部を徐く他の長手方向全域の一側外面に当接され該チューブの直径方向に移動してチューブを無空状態に圧搾する押圧杆と、この押圧杆を前記チューブの非圧搾状態と圧搾状態とにわたって平行移動させる作動機構とで構成したことを特徴としている。
【００１４】
こうしたことにより、洗浄に先き立って作動機構を作動して押圧杆を平行移動させ、この押圧杆の移動により裏込め材注入用チューブの必要範囲は完全に無空状態に圧搾され、該チューブ内に存在していた裏込め材はすべて先端側および基部側へ排出される。
【００１５】
次いで洗浄水供給管を通じて洗浄水を圧送することにより、基部内に存在する裏込め材は裏込め材供給管を通じて排出系から洗浄水と共に排出させ、洗浄を完了することができる。
【００１６】
洗浄後、前記作動機構を解放動させることにより、裏込め材注入用チューブは自己の弾性復元力によって押圧杆を押し戻し、全開状態に戻って次回の裏込め材を注入可能な状態に復する。
【００１７】
したがって注入装置の裏込め材の詰りによるトラブルの発生を皆無とすることができる。特に裏込め材注入用チューブは弾性復元力に富む可撓材で構成し、その必要範囲を全域均等に圧搾するので裏込め材の残留が生じず、圧搾不良を招くこともなく、メンテナンスの必要もなくすることができる。
【００１８】
前記作動機構は、請求項２に記載のように、前記押圧杆のチューブ当接面とは反対面に対置して押圧シリンダにより前記チューブの長手方向に進退移動自在に作働杆を設け、この作動杆と前記押圧杆の摺接面長手方向に複数のカムを形成し、このカムは前記作動杆の摺動時に前記押圧杆を前記チューブ押圧方向に変位させる傾斜面で構成することが好ましい。
【００１９】
こうすることにより、作動杆を長手方向に移動させることにより複数のカムが均等に作用して押圧杆を完全平行移動させることができ、裏込め材注入用チューブの必要範囲を偏りなく均一に圧搾することが可能となって、該チューブ内の裏込め材をすべて確実に排出させることができる。
【００２０】
前記基部の合流管と前記裏込め材注入用チューブとを切り離し自在に接続する構成（請求項３）とすれば、万一裏込め材の詰りが生じても前記チューブを切り離して裏込め材を排除することができ、トラブルの解消を容易に行うことができる。
【００２１】
さらに請求項４のように、裏込め材注入用チューブと、前記作動機構の押圧杆および作動杆とを、最中合わせによりボルト締結で一体化される一対の外郭体ににより保持する構成とすれば、装道構成を簡潔に構成することができる。
【００２２】
請求項５は、上記作用を好適に行わせることができる裏込め材注入用チューブの寸法を特定したものである。
【００２３】
【発明の実施形態】
以下、本発明を図面に示す実施の形態を参照して説明する。
【００２４】
図１は本発明による裏込め材注入装置の一実施形態の内部構造を示す側面図で、（Ａ）は裏込め材注入時、（Ｂ）は同注入停止時の状態を示し、図２は図１（Ａ）のＰ−Ｐ断面図を示している。
【００２５】
上記裏込め材注入装置（１）は、シールドマシン本体内に搭載されている裏込め材供給系に接続される裏込め材供給管（２）、同洗浄水供給系に接続される洗浄水供給管（３）、これら裏込め材供給管（２）および洗浄水供給管（３）が合流する合流管（４）からなる基部（５）と、前記合流管（４）の先端に接続され弾性可撓材からなる裏込め材注入用チューブ（６）と、このチューブ（６）の必要範囲の一側外面に当接する押圧杆（７）と、この押圧杆（７）を前記チューブ（６）の直径方向へ平行移動させる作動機構（８）とで構成され、これらは適宜な外郭体（９）内に組み込まれる。
【００２６】
前記チューブ（６）は、好ましくは補強繊維入りの天然ゴムで構成され、内径４０〜５０ｍｍ、肉厚１０〜１５ｍｍであり、長さは施工現場の状況に即して選択される。上記チューブ（６）の強度は１０ｋｇ以上の押圧力に耐え得る。
【００２７】
全記基部（５）の合流管（４）とチューブ（６）との接続は、図１（Ａ）（Ｂ）（図２では図示省略）に示しているように、合流管（４）端のフランジ（４ａ）と、チューブ（６）を圧嵌めするニップル（１０）のフランジ（１０ａ）とをボルト締結することで一体化されるようになっており、必要時（メンテナンス時）にボルトを外して分離することができるように構成されている。
【００２８】
前記押圧杆（７）は平板状のもので、前記チューブ（６）の前記ニップル（１０）により所要距離（Ｌ１）だけ離間した位置から、チューブ（６）の先端の固定用ニップル（１１）に嵌合 する内端により所要距離（Ｌ２）だけ離間した位置までの範囲（必要範囲Ｌ３） にわたって当接する長さのチューブ当接面（７ａ）を有している。
【００２９】
前記押圧杆（７）をチューブ（６）の直径方向に平行移動させる前記作動機構（８）は、図示の実施形態では前記押圧杆（７）のチューブ当接面（７ａ）とは反対面に対置される作動杆（１２）と、この作動杆（１２）を進退駆動する油圧シリンダ（１３）とを有し、前記押圧杆（７）および作動杆（１２）の対向面には、該作動杆（１２）の進退動により前記押圧杆（７）を平行移動させるための複数（図では５個）のカム（１４），（１４）．．．が形成されている。
【００３０】
上記カム（１４）は、前記作動杆（１２）の摺動時に前記押圧杆（７）をチューブ押圧方向へ変位させる傾斜面（１５），（１６）で構成されており、図示の実施形態では作動杆（１２）を引いたとき、（図１において左行させたとき）押圧杆（７）をチューブ押圧方向へ移動させ、作動杆（１２）を押したとき（図１において右行させたとき）押圧杆（７）の拘束が解かれてチューブ（６）の弾性復元力により押圧杆（７）が作動杆（１２）に追従して退去する方向の傾斜面とされている。
【００３１】
なおこの傾斜面（１５），（１６）の傾斜方向を逆として、作動杆（１２）を押したとき押圧杆（７）を押し上げ、作動杆（１２）を引いたとき押圧杆（７）が下降するようにしてもよいことは勿論であり、また一方の傾斜面（（１５）または（１６））をローラとしてもよい。
【００３２】
前記チューブ（６）、押圧杆（７）、作動杆（１２）を保持する外郭体（９）は、図示の実施形態では図３にみられるように最中合わせしてボルト（１７），（１７）で一体化される一対の外郭部材（９Ａ），（９Ａ）で構成されている。
上記外郭部材（９Ａ）は、無負荷時のチューブ（６）の半部外周が密着して嵌合する半円形の凹部からなるチューブ保持部（１８）と、前記押圧杆（７）および作動杆（１２）の摺動を妨げない間隔をおいて対向するプレート（１９）とを有し、前記チューブ保持部（１８）の外面とプレート（１９）とはリブ（２０）により補強されている。
【００３３】
前記基部（５）の裏込め材供給管（３）に接続される裏込め材供給系（２１）の途中部には切り換え弁（２２）が介製され、この切り換え弁（２２）の切り換えにより裏込め材供給管（３）と排出系（２３）とが連通され、洗浄時の排水を排出するようになっている。この切り換え弁（２２）は、洗浄時に自動的に排出側に切り換わるように設定されている。
【００３４】
図２において符号（２４），（２５）は作動杆駆動用油圧シリンダ（１３）への油圧給排用の油圧ホースを示す。
【００３５】
次に上記実施形態の作用を説明する。
【００３６】
裏込め材の注入時には、作動機構（８）の油圧シリンダ（１３）を伸長作動して作動杆（１２）を押し出し、これにより押圧杆（７）がチューブ（６）の弾性復元力によりそのカム（１４），（１４）．．．の傾斜面（１５）が作動杆（１２）の傾斜面（１６）にそって滑動して図１（Ａ）のように後退し、チューブ（６）は全開状態におかれる（図１（Ａ），図３（Ａ）示）。
【００３７】
この状態で裏込め材供給管（３）を通じて裏込め材を供給し、基部（５）の合流管（４）からチューブ（６）内を通じその先端に至り、図４のセグメント（ｂ）と地山の掘削面（ｄ）との間の空隙部分（ｅ）へ注入することができる。
【００３８】
所定量の注入が終ると、前記油圧シリンダ（１３）を短縮作動して作動杆（１２）を引くと、作動杆（１２）の傾斜面（１６）が押圧杆（７）の傾斜面（１５）を押し上げるので押圧杆（７）がチューブ（６）の直径方向へ移動し、押圧杆（７）のチューブ当接面（７ａ）でチューブ（６）の必要範囲（Ｌ３）の全域を均等に押し潰し、無空状態とする（図１（Ｂ）、図３（Ｂ）示）。
【００３９】
これによりチューブ（６）内に存在していた裏込め材は、チューブ（６）内から完全に押し出されて排出され、チューブ（６）の必要範囲内には裏込め材が存在しない状態で閉基される。
【００４０】
次いで洗浄水供給管（２）から洗浄水をポンプ圧送することにより洗浄水は合流管（４）内およびチューブ（６）の接続部の領域（距離（Ｌ１）の範囲）内にある裏込め材を裏込め材供給管（３）へ流し、予め切り換っている切り換え弁（２２）を通じて排出系（２３）へ流れ、外部に排出される。
【００４１】
再び注入の開始に先立って油圧シリンダ（１３）を伸表作動させれば、前述のように傾斜面（１５），（１６）による押圧杆（７）の拘束が解かれるので、チューブ（６）の弾性復元力により押圧杆（７）が押し戻され、チューブ（６）は全開状態に復し、次回の裏込め材の注入可能な状態になる。
【００４２】
基部（５）内およびチューブ（６）の接続部とその近傍に万一裏込め材が残留したようなトラブルが発生したときは、基部（５）の合流管（４）とニップル（１０）とのフランジ（４ａ），（１０ａ）を締結しているボルトを外し、両者を分離させることによりこれらの内部を清掃することができ、トラブルの発生を容易に解消することができる。
【００４３】
なお、上述の実施形態における押圧杆（７）およびその作動機構（８）を上下対称に一対設け、チューブ（６）の両面から押圧するようすることも本発明の技術思想に含まれる。また作動機構（８）はカムによらずトグル機構に直換してもよい。
【００４４】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、シールド工法における裏込め材を注入する注入管をゴム等の弾性可撓材からなるチューブで構成し、このチューブを機械的手段により必要範囲を圧搾して無空状態に閉基するようにしたので、空気圧による圧迫に較べ裏込め材がチューブの内壁面に付着残留することがなく、裏込め材の残留固化による閉基不良や注入不全等のトラブル発生を最小限に抑えることができる。
【００４５】
請求項２のように、長手方向に列設した複数のカムにより押圧杆を押動するようにすれば、チューブの必要範囲の全域をむらなく均等圧により圧搾することができ、一層確実な閉基を果たすことができる。
【００４６】
請求項３のように、基部とチューブとを切り離し自在な構成とすれば、万一裏込め材が残留したようなトラブル時の解消を迅速に行なうことができ、トンネル掘削工程に大きな支障を及ぼすことを回避することができる。
【００４７】
請求項４のように、チューブ、押圧杆、その作動機構を最中合わせの外郭体により保持する構成とすれば、構成が頗る簡単で確実な動作を行なわせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による裏込め材注入装置の一実施形態の内部構造例を示し、（Ａ）は裏込め材注入時、（Ｂ）は同注入停止時の状態の側面図。
【図２】図１（Ａ）のＡ−Ａ断面図。
【図３】（Ａ）は図１（Ａ）のＡ−Ａ断面図、（Ｂ）は図１（Ｂ）のＢ−Ｂ断面図。
【図４】シールド工法によるトンネル構築状況を模式的に示す略示断面図。
【符号の説明】
１ 裏込め材注入装置
２ 洗浄水供給管
３ 裏込め材供給管
４ 合流管
５ 基部
６ 裏込め材注入用チューブ
７ 押圧杆
８ 作動機構
９ 外郭体
１０、１１ ニップル
１２ 作動杆
１３ 油圧シリンダ
１４ カム
１５、１６ 傾斜面
１８ チューブ保持部
１９ プレート
２０ リブ
２１ 裏込め材供給系
２２ 切り換えバルブ
２３ 排出系
ａ シールドマシン
ｂ セグメント
ｅ 空隙部分[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a backfilling material injection apparatus in a shield method for filling a backfilling material into a gap portion remaining between a segment constructed immediately after excavation by a shield machine and a ground excavation surface.
[0002]
[Prior art]
As a tunnel construction method, a shield method in which a tunnel is constructed by excavating a natural ground using a shield machine is widely used.
[0003]
As shown in the schematic cross-sectional view of FIG. 4, the shield method is as follows. Segments b are sequentially assembled into an arch shape by an assembling device in the shield machine on a mark excavated by a disk-shaped shield machine a. A tunnel structure is formed by going, but a backfilling material f such as mortar is injected and solidified in a gap portion e (tail void) remaining between the outer surface of the segment b and the excavation surface d of the ground c. It is made to prevent the collapse.
[0004]
As the backfill material f, mortar is usually used. However, it is necessary to gel at the same time as injection in order to prevent dilution by ground water after injection into the void portion e. Used by mixing materials.
[0005]
On the other hand, the injection device for injecting the backfill material as described above includes, for example, a piston that pushes out the backfill material supplied from the backfill material pumping device mounted on the shield machine, as seen in the known document 1. By this piston, it is injected into the gap portion e through the injection pipe from its tip toward the rear of the shield machine in synchronization with the excavation by the shield machine.
[0006]
By the way, after the backfilling material is pumped through the injection tube as described above, if the backfilling material remains in the injection tube, it solidifies and adheres to the inner wall surface. Need to be cleaned.
[0007]
For this reason, the washing water supply pipe is connected to the injection pipe, the piston is moved to the most advanced position, the tip of the injection pipe is closed, and then the washing water is supplied, and the inside of the injection pipe is washed and discharged. It is common.
[0008]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 9-132996
[Problems to be solved by the invention]
However, in the above conventional backfilling material injection device, the backfilling material injection state and the cleaning state of the injection tube are switched by the back and forth movement of the backfilling material injection piston. The backfilling material tends to adhere and remain in the pipe, and sufficient cleaning cannot be performed, causing the piston to malfunction or become inoperable, resulting in troubles that prevent injection.
[0010]
When such a trouble occurs, the excavation process by the shield machine has to be interrupted, resulting in a great obstacle in the construction of the tunnel construction, and there is a problem that it is very troublesome to solve the trouble.
[0011]
In some cases, the injection tube is made of a flexible material such as rubber, and the outer peripheral surface of the injection tube is compressed by air pressure so that the residual backfill material in the injection tube is discharged. I heard that there has been this, but with this means of compressing and crushing the injection tube with air pressure, stress concentrates on the connection between the injection tube and the backfilling material supply system of the injection device (connection by the nipple). Then, it deforms locally, and the injection tube in that part is damaged early, shortening the useful life of the injection tube, and if it is bent at this part, the backfill material remains in the injection tube and solidifies However, the entire region is not evenly crushed, and it is difficult to remove the residual backfilling material.
[0012]
An object of the present invention is to provide a backfilling material injection apparatus in a shield method that reliably prevents backfilling material from solidifying and clogging in an injection tube and facilitating the elimination of troubles. is there.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
As a means for solving the above problems, the present invention comprises a backfilling material injection tube made of a tube made of a flexible material such as rubber, and the necessary range of this tube is mechanically pressed to make it empty. As a result, all of the backfill material in the tube is discharged so that no clogging occurs as there is no residual backfill material in the tube. This backfill material is connected to the backfill material supply system. A supply pipe, a cleaning water supply pipe connected to the cleaning water supply system, a base portion constituted by a merging pipe of the backfill material supply pipe and the cleaning water supply pipe, and an elastic such as rubber connected to the merging pipe The backfilling material injection tube made of a flexible material and the joining pipe connecting portion of this tube are gradually brought into contact with one outer surface of the other longitudinal direction and moved in the diametrical direction of the tube to make the tube empty. The pressing rod to squeeze into a state, and this pressing rod Over the non-compressed state of the cube and compressed state is characterized by being configured by the actuating mechanism to translate.
[0014]
Thus, prior to cleaning, the operating mechanism is actuated to translate the pressing rod, and the necessary range of the backfilling material injection tube is completely squeezed by this movement of the pressing rod, and the tube All the backfilling material existing inside is discharged to the tip side and the base side.
[0015]
Subsequently, the cleaning water is pumped through the cleaning water supply pipe, so that the backfilling material existing in the base is discharged together with the cleaning water from the discharge system through the backfilling material supply pipe, thereby completing the cleaning.
[0016]
After cleaning, by releasing the operating mechanism, the backfilling material injection tube pushes back the pressing rod by its own elastic restoring force, returns to the fully opened state, and returns to a state where the next backfilling material can be injected.
[0017]
Therefore, troubles caused by clogging of the backfill material of the injection device can be eliminated. In particular, the backfill material injection tube is made of a flexible material with high elastic restoring force, and the necessary range is compressed evenly throughout the entire area, so there is no residual backfill material and no need for maintenance. Can be lost.
[0018]
According to a second aspect of the present invention, the operating mechanism is provided with an operating rod that is opposed to the surface of the pressing rod opposite to the tube contact surface and is movable in the longitudinal direction of the tube by a pressing cylinder. Preferably, a plurality of cams are formed in the longitudinal direction of the sliding surface of the operating rod and the pressing rod, and the cams are formed by inclined surfaces that displace the pressing rod in the tube pressing direction when the operating rod slides.
[0019]
In this way, by moving the operating rod in the longitudinal direction, a plurality of cams can work equally to move the pressing rod completely in parallel, and the required range of the backfilling material injection tube is uniformly squeezed evenly. This makes it possible to reliably discharge all the backfill material in the tube.
[0020]
If the confluence pipe of the base and the backfilling material injection tube are detachably connected to each other (Claim 3), even if the backfilling material is clogged, the tube is separated and the backfilling material is used. It can be eliminated and trouble can be easily solved.
[0021]
Further, according to a fourth aspect of the present invention, the backfilling material injecting tube and the pressing rod and the operating rod of the operating mechanism are held by a pair of outer bodies that are integrated by bolt fastening in the middle. For example, the configuration of the roadway can be simply configured.
[0022]
According to a fifth aspect of the present invention, the dimensions of the backfilling material injection tube capable of suitably performing the above-described operation are specified.
[0023]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention will be described below with reference to embodiments shown in the drawings.
[0024]
FIG. 1 is a side view showing the internal structure of an embodiment of a backfilling material injection apparatus according to the present invention, where (A) shows the state when the backfilling material is injected, (B) shows the state when the injection is stopped, and FIG. A cross-sectional view taken along the line PP in FIG.
[0025]
The backfilling material injection device (1) includes a backfilling material supply pipe (2) connected to a backfilling material supply system mounted in the shield machine body, and a cleaning water supply connected to the cleaning water supply system. A base (5) consisting of a pipe (3), a merging pipe (4) where the backfilling material supply pipe (2) and the washing water supply pipe (3) join together, and an elasticity connected to the tip of the merging pipe (4) A backfilling material injection tube (6) made of a flexible material, a pressing rod (7) in contact with one outer surface of the necessary range of the tube (6), and the pressing rod (7) are connected to the tube (6). And an actuating mechanism (8) that translates in the diametrical direction, and these are incorporated in a suitable outer body (9).
[0026]
The tube (6) is preferably made of natural rubber containing reinforcing fibers, has an inner diameter of 40 to 50 mm and a wall thickness of 10 to 15 mm, and the length is selected according to the situation at the construction site. The strength of the tube (6) can withstand a pressing force of 10 kg or more.
[0027]
As shown in FIGS. 1 (A) and 1 (B) (not shown in FIG. 2), the connection between the merging pipe (4) and the tube (6) of the whole base (5) is the end of the merging pipe (4). The flange (4a) and the flange (10a) of the nipple (10) for press-fitting the tube (6) are bolted together so that the bolt can be attached when necessary (maintenance). It can be removed and separated.
[0028]
The pressing rod (7) has a flat plate shape, and a fixing nipple (11) at the tip of the tube (6) from a position separated by a required distance (L 1 ) by the nipple (10) of the tube (6). The tube abutting surface (7a) has a length that abuts over a range (necessary range L3) up to a position separated by a required distance (L 2 ) by the inner end that is fitted to.
[0029]
In the illustrated embodiment, the actuating mechanism (8) for translating the pressing rod (7) in the diametrical direction of the tube (6) is arranged on the surface opposite to the tube contact surface (7a) of the pressing rod (7). It has an operating rod (12) that is placed and a hydraulic cylinder (13) that drives the operating rod (12) forward and backward, and the opposing surfaces of the pressing rod (7) and the operating rod (12) have the operation A plurality (five in the figure) of cams (14), (14) for moving the pressing rod (7) in parallel by the forward and backward movement of the rod (12). . . Is formed.
[0030]
The cam (14) is composed of inclined surfaces (15), (16) for displacing the pressing rod (7) in the tube pressing direction when the operating rod (12) slides. In the illustrated embodiment, When the operating rod (12) is pulled (when leftward in FIG. 1), the pressing rod (7) is moved in the tube pressing direction, and when the operating rod (12) is pressed (rightward in FIG. 1) When the restraint of the pressing rod (7) is released, the pressing rod (7) follows the operating rod (12) by the elastic restoring force of the tube (6), and the inclined surface is in the direction of retreating.
[0031]
Note that the inclined direction of the inclined surfaces (15) and (16) is reversed, and when the operating rod (12) is pressed, the pressing rod (7) is pushed up, and when the operating rod (12) is pulled, the pressing rod (7) is Of course, it may be lowered, and one inclined surface ((15) or (16)) may be a roller.
[0032]
In the illustrated embodiment, the outer body (9) for holding the tube (6), the pressing rod (7), and the actuation rod (12) is aligned in the middle as shown in FIG. 17) is constituted by a pair of outer members (9A) and (9A) integrated.
The outer member (9A) includes a tube holding part (18) composed of a semicircular recess into which the outer periphery of the half part of the tube (6) in an unloaded state is closely fitted, the pressing rod (7), and the operating rod. The plate (19) is opposed to the plate (19) at an interval that does not prevent the sliding of the (12), and the outer surface of the tube holding portion (18) and the plate (19) are reinforced by the rib (20).
[0033]
A switching valve (22) is provided in the middle of the backfilling material supply system (21) connected to the backfilling material supply pipe (3) of the base (5). By switching the switching valve (22), The backfilling material supply pipe (3) and the discharge system (23) communicate with each other so as to discharge waste water during cleaning. The switching valve (22) is set to automatically switch to the discharge side during cleaning.
[0034]
In FIG. 2, reference numerals (24) and (25) denote hydraulic hoses for supplying and discharging hydraulic pressure to the hydraulic cylinder (13) for driving the operating rod.
[0035]
Next, the operation of the above embodiment will be described.
[0036]
When the backfill material is injected, the hydraulic cylinder (13) of the operating mechanism (8) is extended to push out the operating rod (12), whereby the pressing rod (7) is camped by the elastic restoring force of the tube (6). (14), (14). . . The slanted surface (15) slides along the slanted surface (16) of the operating rod (12) and retracts as shown in FIG. 1A, and the tube (6) is fully opened (FIG. 1A). ), FIG. 3 (A)).
[0037]
In this state, the backfilling material is supplied through the backfilling material supply pipe (3) and reaches the tip of the base (5) through the junction pipe (4) through the tube (6). It can be injected into the gap (e) between the excavation surface (d) of the mountain.
[0038]
When the injection of a predetermined amount is completed, when the hydraulic cylinder (13) is shortened and the operating rod (12) is pulled, the inclined surface (16) of the operating rod (12) becomes the inclined surface (15) of the pressing rod (7). ) Is pushed up, the pressing rod (7) moves in the diameter direction of the tube (6), and the entire area of the required range (L3) of the tube (6) is evenly distributed by the tube contact surface (7a) of the pressing rod (7). It is crushed to make it empty (shown in FIGS. 1B and 3B).
[0039]
As a result, the backfill material present in the tube (6) is completely pushed out of the tube (6) and discharged, and the backfill material does not exist within the required range of the tube (6). Based.
[0040]
Next, the cleaning water is pumped from the cleaning water supply pipe (2) so that the cleaning water is contained in the junction pipe (4) and in the region of connection (distance (L 1 )) of the tube (6). The material flows into the backfill material supply pipe (3), flows to the discharge system (23) through the switching valve (22) which has been switched in advance, and is discharged to the outside.
[0041]
If the hydraulic cylinder (13) is extended before starting the injection again, the restraint of the pressing rod (7) by the inclined surfaces (15) and (16) is released as described above, so that the tube (6) Due to the elastic restoring force, the pressing rod (7) is pushed back, the tube (6) returns to the fully opened state, and the next backfilling material can be injected.
[0042]
If troubles such as the backfill material remaining in the base (5) and the connection part of the tube (6) and the vicinity thereof occur, the merging pipe (4) and the nipple (10) of the base (5) By removing the bolts that fasten the flanges (4a) and (10a) and separating them, the inside can be cleaned, and trouble can be easily eliminated.
[0043]
In addition, it is also included in the technical idea of the present invention to provide a pair of pressing rods (7) and their operating mechanisms (8) in the above-described embodiment so as to be vertically symmetrical and to press from both sides of the tube (6). The operating mechanism (8) may be replaced directly with a toggle mechanism without using a cam.
[0044]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the injection tube for injecting the backfill material in the shield method is constituted by a tube made of an elastic flexible material such as rubber, and the tube is compressed by a mechanical means. Since the base is closed in an empty state, the backfilling material does not adhere to the inner wall surface of the tube compared to the pressure applied by air pressure, and troubles such as poor closure and injection failure due to residual solidification of the backfilling material occur. Can be minimized.
[0045]
If the pressing rod is pushed by a plurality of cams arranged in the longitudinal direction as in claim 2, the entire required range of the tube can be squeezed with uniform pressure, and a more reliable closing can be achieved. Can play a group.
[0046]
If the base part and the tube can be freely separated as in claim 3, it is possible to quickly solve the trouble that the backfilling material should remain, which greatly impedes the tunnel excavation process. You can avoid that.
[0047]
If the tube, the pressing rod, and the operating mechanism thereof are held by the outer shell in the middle as in claim 4, a simple and reliable operation can be performed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 shows an example of the internal structure of an embodiment of a backfilling material injection apparatus according to the present invention, wherein (A) is a side view when the backfilling material is injected, and (B) is a state when the injection is stopped.
FIG. 2 is a cross-sectional view taken along the line AA in FIG.
3A is a cross-sectional view taken along line AA in FIG. 1A, and FIG. 3B is a cross-sectional view taken along line BB in FIG.
FIG. 4 is a schematic cross-sectional view schematically showing a tunnel construction state by a shield method.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Backfill material injection apparatus 2 Washing water supply pipe 3 Backfill material supply pipe 4 Merge pipe 5 Base 6 Backfill material injection tube 7 Press rod 8 Actuation mechanism 9 Outer body 10, 11 Nipple 12 Actuation rod 13 Hydraulic cylinder 14 Cam 15, 16 Inclined surface 18 Tube holding part 19 Plate 20 Rib 21 Backfill material supply system 22 Switching valve 23 Discharge system a Shield machine b Segment e Air gap part
