【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクロール真空ポンプを含むスクロール流体機械に関する。
【0002】
【従来の技術】
スクロール真空ポンプを含むスクロール流体機械は、通常、駆動軸と一体をなす偏心軸部に、軸受を介して枢支した旋回端板上に旋回ラップを立設してなる旋回スクロールにおける旋回ラップと、固定端板上に固定ラップを立設してなる固定スクロールにおける固定ラップとを噛み合わせることにより、旋回ラップと固定ラップの間に密閉室を形成し、かつ旋回スクロールの自転運動を防止するための自転防止機構を配設して構成されている。
【0003】
しかして、駆動軸の偏心軸部と自転防止機構をもって、旋回スクロールを偏心的に旋回させ、その旋回方向に応じて、前記密閉室の容積を、求心方向に漸次減少させるか、逆に遠心方向に漸次増大させることにより、外周部から吸引した気体を、圧縮させつつ中心部へ導くか、あるいは中心部から吸引した気体を、減圧して、外周部から吐出させるようになっている。
【0004】
なお、前記旋回ラップおよび固定ラップは、回転方向に徐々に径が増大する中心まわりのインボリュート曲線、もしくは中心を共通にするごく短寸の円弧を円周方向に接続した曲線、あるいはこれらの曲線を組み合わせたもの等をもって形成されており、かつ旋回ラップと固定ラップの旋回半径方向の間隙は、両ラップが接触することはなく、しかも過大となることがないように精確に定められている。
【0005】
また、旋回ラップおよび固定ラップの先端面には嵌溝が形成され、この嵌溝には、対向するスクロールの端板に気密的に摺動するシール部材が嵌合されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このようなスクロール流体機械が、例えば外周部から気体を吸引するようにしたスクロール真空ポンプである場合、低圧となる外周部と、高圧となる中心部とに圧力差が生じるため、停止時に、気体が中心部から外周部へ逆流するという現象が起こる。
【0007】
このような逆流が生起すると、一旦到達した真空度が破壊され、かつ摩耗粉等が逆拡散されて、機能の低下と環境の汚染がもたらせられる。このような逆流を防止するため、従来、例えばスクロール真空ポンプでは、その上流側に電磁弁を設け、運転停止と同時に電磁弁を閉じて、真空度の破壊や摩耗粉等の逆拡散を防止することが行われている。
【0008】
しかし、このような電磁弁を設けると、当然コスト高となるとともに、そのための配線と電源が必要となり、かつ故障のおそれも生じる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、部品点数の増加とコストの上昇を最小限度に抑えて、従来技術における上述したような問題点を解消するべく、スクロール真空ポンプを含むスクロール流体機械自体に、本来的かつ自動的に機能する逆拡散防止機構を組み込んだことを特徴とするもので、その具体的手段は次のとおりである。
【0010】
(1)駆動軸における偏心軸部に枢支した旋回端板上に旋回ラップを立設してなる旋回スクロールにおける旋回ラップと、固定端板上に固定ラップを立設してなる固定スクロールにおける固定ラップとを噛み合わせることにより、旋回ラップと固定ラップの間に密閉室を形成し、かつ旋回スクロールの自転運動を防止するための自転防止機構を配設してなり、運転に伴い、径方向の一端から吸引した気体を、径方向の他端へ向かって圧送するようにしたスクロール流体機械において、 前記旋回ラップおよび固定ラップの少なくともいずれか一方の内外側面の少なくともいずれか一方に、運転停止時に低圧側へ逆流しようとする気流の方向と逆らう方向を向き、かつラップのほぼ全高に亘る多数の可撓性舌片を突設する。
【0011】
(2)上記(1)項において、可撓性舌片を、ラップの加圧側端部から、一部の範囲のみに亘って突設する。
【0012】
(3)上記(1)項において、可撓性舌片を、ラップの全作動範囲に亘って突設する。
【0013】
(4)上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、可撓性舌片の基片部を、ラップの側面に止着する。
【0014】
(5)上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、可撓性舌片をラップと一体形成する。
【0015】
(6)上記(1)〜(3)項のいずれかにおいて、やや軟質の合成樹脂からなり、断面内向扁平U形をなす嵌合体の外側面に、多数の可撓性舌片を突設する。
【0016】
【発明の実施の形態】
次に、本発明をスクロール真空ポンプを含むスクロール減圧機械に適用した実施の一形態を、図面を参照して説明する。
【0017】
図1に示すように、外周部に吸込口(1)を有する垂直の円形筐状のハウジング(2)の一部をなす固定端板(2a)、およびそのカバー(3)の一部をなす固定端板(3a)の対向面には、それぞれ、固定ラップ(4)(5)が立設された固定スクロール(6)(7)が一体的に形成されている。
【0018】
各固定ラップ(4)(5)の先端面には、それぞれ嵌溝(4a)(5a)が形成され、各嵌溝(4a)(5a)には、連続帯状のチップシール(8)(9)が嵌設されている。
【0019】
固定スクロール(6)(7)の間には、旋回端板(10)の前後両面に旋回ラップ(11)(11)を立設した旋回スクロール(12)が配設されている。
【0020】
各旋回ラップ(11)の先端面には嵌溝(11a)が形成され、嵌溝(11a)には、連続帯状のチップシール(13)が嵌設されている。
【0021】
各固定ラップ(4)(5)は、それぞれ、旋回ラップ(11)と噛合い状態で嵌合され、それらの先端面におけるチップシール(8)(9)(13)は、それぞれ対向する端板(10)(2a)(3a)に摺接している。
【0022】
旋回端板(10)の内周は、駆動軸(14)と一体をなす偏心軸部(15)に、ニードルベアリング(16)を介して枢支されている。
【0023】
なお、図示は省略したが、通常のスクロール流体機械と同様に、旋回端板(10)の外周部の3個所には、例えば公知のクランクピン式自転防止機構を組み込んで、ハウジング(2)と連係してあり、駆動軸(14)を回転させると、旋回スクロール(12)は、固定スクロール(6)(7)と噛合したまま、駆動軸(14)まわりに偏心的に旋回しうるようになっている。
【0024】
図2および図3に明示するように、ハウジング(2)側の固定スクロール(6)における固定ラップ(4)における加圧部である中心側の端部から、約1周もしくは1周半、あるいはそれ以上に亘る範囲において、その内外両側面に、運転停止時において、低圧側へ逆流しようとする気流の方向(A)と逆う方向を向き、かつ固定ラップ(4)の全高に亘る多数の可撓性舌片(17)を突設してある。
【0025】
この可撓性舌片(17)は、やや軟質の合成樹脂もしくはゴム、あるいはやや軟質の金属の弾性片からなり、その基辺部を、接着剤もしくは加熱接着、あるいは機械的係合等により、固定ラップ(4)の内外側面に止着してある。
【0026】
各可撓性舌片(17)の固定ラップ(4)の側面からの突出量厚さおよび可撓性は、後述するように運転して、旋回ラップ(11)が固定ラップ(4)に対して偏心回転する際、可撓性舌片(17)の突出部が旋回ラップ(11)の側面に適切な圧力で摺接して、過度の摩擦なく運動し、かつ両ラップ(4)(11)の間の空間内の気体を、逃がすことなく捕捉しうるように定めてある。
【0027】
これに代わり、図示は省略するが、やや軟質の合成樹脂等からなり、断面内向扁平U形をなすとともに、外側面に、前述したような可撓性舌片を多数突設した嵌合体を、固定ラップ(4)の先端から嵌合して固着してもよい。
【0028】
カバー(3)側の固定スクロール(7)における固定ラップ(5)の圧縮部である中心側の端部から、約1周半に亘る範囲の内外両側面においても、図2、図3に示したのと全く同質かつ同様の可撓性舌片(18)が、同要領で設けられている。
【0029】
駆動軸(14)における偏心軸部(15)と、図示を省略したクランクピン式自転防止機構との協動によって、旋回スクロール(12)を一定の偏心量で偏心旋回させると、図3に示すように、旋回ラップ(11)は、固定ラップ(4)(または(5))の内外側面に転位的に当接しながら回動する。
【0030】
これに伴い、外周の吸込口(1)より吸引された気体は、図3における時計方向に圧縮されて行き、外周部、従ってそれに接続されている真空チャンバー等は次第に減圧されて行く。
【0031】
運転を停止すると、中心部における高圧側の気体は、外周の吸込口(1)側へ向かって、図3の矢印(A)で示すように、逆流しようとするが、固定ラップ(4)(5)と旋回ラップ(11)の近接面においては、可撓性舌片(17)(18)が挟支され、しかもこれら可撓性舌片(17)(18)は、運転停止時に逆流しようとする気流の方向(A)に対し、逆う方向を向いているので、圧縮気体は、隣合う可撓性舌片(17)(18)の間に拘束され、外周の吸込口、ひいては真空部、もしくは減圧部へ逆流する気体を減少させることができる。
【0032】
従って、一旦得られた真空度が破壊されたり、運転に伴う摩耗粉等が逆拡散したりすることはない。
【0033】
可撓性舌片(17)(18)を、固定ラップ(4)に代えて旋回ラップ(11)に、あるいは固定ラップ(4)と旋回ラップ(11)の双方に設けることもある。
【0034】
また可撓性舌片(17)(18)を、固定ラップ(4)もしくは旋回ラップ(11)の一方の側面のみに設けることもある。
【0035】
上記実施の形態では、可撓性舌片(17)(18)を、固定ラップ(4)における加圧側の端部から約1周もしくは1周半の範囲に亘って設けてあるが、逆流防止の観点からは、その範囲はなるべく広いのが望ましく、全周すなわち全作動範囲に亘って設けることもある。
【0036】
以上図示して説明した実施の形態は、本発明をスクロール真空ポンプを含むスクロール減圧機械に適用した場合のものであるが、本発明は、スクロール減圧機械以外のスクロール流体機械に対しても適用可能であることは言うまでもない。
【0037】
【発明の効果】
請求項1〜3記載の発明:運転停止時に被減圧部もしくは真空部の減圧度が破壊されることはなく、かつラジアル方向のシール性が良好であるため、運転中の到達圧力も向上し、さらに固定ラップと旋回ラップが直接接触することはないので、摩耗が早まったり、騒音や振動を発することは少ない。
【0038】
請求項4〜6記載の発明:ラップの側面に、所望の可撓性もしくは硬度を有する可撓性舌片を簡単に形成することができる。
【0039】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のスクロール流体機械の一実施形態を略示する上半部縦断側面図である。
【図2】図1におけるハウジングを内方から見た斜視図である。
【図3】図1における固定ラップと旋回ラップの噛合状態を示すイメージ図である。
【符号の説明】
(1)吸込口
(2)ハウジング
(2a)固定端板
(3)カバー
(3a)固定端板
(4)(5)固定ラップ
(4a)(5a)嵌溝
(6)(7)固定スクロール
(8)(9)チップシール
(10)旋回端板
(11)旋回ラップ
(11a)嵌溝
(12)旋回スクロール
(13)チップシール
(14)駆動軸
(15)偏心軸部
(16)ニードルベアリング
(17)(18)可撓性舌片
(A)運転停止時に逆流しようとする気流の方向[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a scroll fluid machine including a scroll vacuum pump.
[0002]
[Prior art]
A scroll fluid machine including a scroll vacuum pump usually has a turning wrap in a turning scroll in which a turning lap is provided on an orbiting end plate pivotally supported via a bearing at an eccentric shaft portion integrated with a drive shaft. By engaging the fixed wrap of the fixed scroll formed by standing the fixed wrap on the fixed end plate, a sealed chamber is formed between the rotating wrap and the fixed wrap, and the rotating scroll is prevented from rotating. A rotation prevention mechanism is provided.
[0003]
Thus, with the eccentric shaft portion of the drive shaft and the rotation prevention mechanism, the orbiting scroll is eccentrically rotated, and the volume of the sealed chamber is gradually decreased in the centripetal direction according to the rotating direction, or conversely, the centrifugal direction By gradually increasing the gas, the gas sucked from the outer peripheral portion is guided to the central portion while being compressed, or the gas sucked from the central portion is decompressed and discharged from the outer peripheral portion.
[0004]
The swirl wrap and the fixed wrap are an involute curve around the center whose diameter gradually increases in the rotation direction, or a curve obtained by connecting very short arcs having a common center in the circumferential direction, or these curves. The gap between the swirl wrap and the fixed wrap in the swivel radial direction is precisely determined so that the two wraps do not come into contact with each other and are not excessive.
[0005]
In addition, fitting grooves are formed in the front end surfaces of the turning wrap and the fixed wrap, and a sealing member that slides in an airtight manner on the end plates of the opposing scroll is fitted in the fitting grooves.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
When such a scroll fluid machine is a scroll vacuum pump in which gas is sucked from the outer peripheral portion, for example, a pressure difference is generated between the outer peripheral portion having a low pressure and the central portion having a high pressure. Occurs in the reverse flow from the central part to the outer peripheral part.
[0007]
When such a backflow occurs, the degree of vacuum once reached is destroyed, and wear powder and the like are back-diffused, resulting in functional deterioration and environmental pollution. In order to prevent such a backflow, conventionally, for example, in a scroll vacuum pump, an electromagnetic valve is provided on the upstream side thereof, and the solenoid valve is closed at the same time as the operation is stopped to prevent vacuum breakage and back diffusion of wear powder and the like. Things have been done.
[0008]
However, the provision of such a solenoid valve naturally increases the cost, requires wiring and a power source for that purpose, and may cause a failure.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The present invention inherently and automatically adds to the scroll fluid machine itself, including the scroll vacuum pump, in order to minimize the increase in the number of parts and cost, and to solve the above-mentioned problems in the prior art. It is characterized by incorporating a functioning anti-diffusion prevention mechanism, and its specific means are as follows.
[0010]
(1) A turning wrap in a turning scroll in which a turning wrap is erected on a turning end plate pivotally supported on an eccentric shaft portion of a drive shaft, and a fixed in a fixed scroll in which a fixed wrap is erected on a fixed end plate By engaging the wrap, a sealed chamber is formed between the orbiting wrap and the fixed wrap, and an anti-rotation mechanism for preventing the orbiting scroll from rotating is arranged. In a scroll fluid machine in which gas sucked from one end is pumped toward the other end in the radial direction, a low pressure is applied to at least one of the inner and outer surfaces of at least one of the swirl wrap and the fixed wrap when operation is stopped. A large number of flexible tongues project in the direction opposite to the direction of the airflow to be reversed to the side and extend over almost the entire height of the wrap.
[0011]
(2) In the above item (1), the flexible tongue piece projects from the pressure-side end of the wrap over only a part of the range.
[0012]
(3) In the above item (1), the flexible tongue piece is projected over the entire operating range of the wrap.
[0013]
(4) In any one of the above items (1) to (3), the base piece of the flexible tongue piece is fastened to the side surface of the wrap.
[0014]
(5) In any one of the above items (1) to (3), the flexible tongue piece is integrally formed with the wrap.
[0015]
(6) In any one of the above items (1) to (3), a large number of flexible tongue pieces protrude from the outer surface of the fitting body made of a slightly soft synthetic resin and having a flat U shape inward in cross section. .
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, an embodiment in which the present invention is applied to a scroll pressure reducing machine including a scroll vacuum pump will be described with reference to the drawings.
[0017]
As shown in FIG. 1, a fixed end plate (2a) forming a part of a vertical circular housing (2) having a suction port (1) on the outer peripheral portion and a part of its cover (3) Fixed scrolls (6) and (7) each having fixed wraps (4) and (5) are integrally formed on opposing surfaces of the fixed end plate (3a).
[0018]
Fitting grooves (4a) and (5a) are formed on the front end surfaces of the respective fixing wraps (4) and (5), and the continuous groove-like chip seals (8) and (9a) are formed in the respective fitting grooves (4a and 5a). ) Is inserted.
[0019]
Between the fixed scrolls (6) and (7), the orbiting scroll (12) in which the orbiting wraps (11) and (11) are erected on both the front and rear surfaces of the orbiting end plate (10) is disposed.
[0020]
A fitting groove (11a) is formed on the front end surface of each swirl wrap (11), and a continuous band-shaped chip seal (13) is fitted in the fitting groove (11a).
[0021]
The fixed wraps (4) and (5) are respectively engaged with the orbiting wrap (11), and the tip seals (8), (9) and (13) on the front end surfaces thereof are opposed end plates, respectively. (10) It is in sliding contact with (2a) and (3a).
[0022]
The inner periphery of the swivel end plate (10) is pivotally supported by an eccentric shaft portion (15) integral with the drive shaft (14) via a needle bearing (16).
[0023]
Although not shown in the drawing, as in a normal scroll fluid machine, for example, a known crankpin type anti-rotation mechanism is incorporated at three locations on the outer periphery of the revolving end plate (10), and the housing (2) When the drive shaft (14) is rotated, the orbiting scroll (12) can rotate eccentrically around the drive shaft (14) while meshing with the fixed scrolls (6) and (7). It has become.
[0024]
As clearly shown in FIG. 2 and FIG. 3, from the end on the central side, which is the pressurizing portion of the fixed wrap (4) in the fixed scroll (6) on the housing (2) side, In a range extending beyond that, on both the inner and outer side surfaces, when the operation is stopped, a direction opposite to the direction of the air flow (A) to flow backward to the low pressure side is directed, and a large number over the entire height of the fixed wrap (4). A flexible tongue (17) is projected.
[0025]
This flexible tongue piece (17) is made of a slightly soft synthetic resin or rubber, or a slightly soft metal elastic piece, and its base portion is bonded by an adhesive, heat bonding, mechanical engagement, or the like. It is fixed to the inner and outer surfaces of the fixed wrap (4).
[0026]
The amount of protrusion and the flexibility of each flexible tongue piece (17) from the side surface of the fixed wrap (4) can be determined by operating the rotating wrap (11) relative to the fixed wrap (4). When rotating eccentrically, the protruding portion of the flexible tongue (17) slidably contacts the side surface of the orbiting wrap (11) with appropriate pressure and moves without excessive friction, and both wraps (4) (11) It is determined that the gas in the space between the two can be captured without escape.
[0027]
Instead of this, although not shown in the figure, a fitting body made of a slightly soft synthetic resin or the like, having a flat U shape inward in cross section and projecting a large number of flexible tongue pieces as described above on the outer surface, You may fit and fix from the front-end | tip of a fixed wrap (4).
[0028]
2 and 3 are also shown on both the inner and outer sides of the cover (3) side of the fixed scroll (7) on the inner and outer sides in the range of about one and a half centimeters from the central end that is the compression portion of the fixed wrap (5). A flexible tongue (18) of the same quality as that of the same is provided in the same manner.
[0029]
When the orbiting scroll (12) is eccentrically swung with a certain amount of eccentricity by the cooperation of the eccentric shaft portion (15) of the drive shaft (14) and the crankpin type rotation prevention mechanism (not shown), it is shown in FIG. Thus, the turning wrap (11) rotates while abutting dislocationly on the inner and outer surfaces of the fixed wrap (4) (or (5)).
[0030]
Along with this, the gas sucked from the suction port (1) on the outer periphery is compressed in the clockwise direction in FIG. 3, and the outer peripheral portion, and hence the vacuum chamber connected thereto, is gradually decompressed.
[0031]
When the operation is stopped, the gas on the high-pressure side in the central part tends to flow backward toward the outer suction port (1) side as shown by the arrow (A) in FIG. 3, but the fixed wrap (4) ( 5) and the swivel wrap (11), the flexible tongues (17) and (18) are supported between them, and the flexible tongues (17) and (18) should flow backward when the operation is stopped. Since the airflow direction (A) is opposite, the compressed gas is constrained between the adjacent flexible tongues (17) and (18), and the suction port on the outer periphery, and thus the vacuum. The gas flowing back to the part or the decompression part can be reduced.
[0032]
Therefore, the degree of vacuum once obtained is not broken, and wear powder or the like accompanying operation is not diffused back.
[0033]
The flexible tongues (17) and (18) may be provided on the turning wrap (11) instead of the fixed wrap (4), or on both the fixed wrap (4) and the turning wrap (11).
[0034]
Moreover, a flexible tongue piece (17) (18) may be provided only in one side surface of a fixed wrap (4) or a turning wrap (11).
[0035]
In the above embodiment, the flexible tongue pieces (17) and (18) are provided over a range of about one or a half laps from the pressure side end of the fixed wrap (4). From this point of view, the range is preferably as wide as possible, and may be provided over the entire circumference, that is, over the entire operating range.
[0036]
The embodiment illustrated and described above is the case where the present invention is applied to a scroll decompression machine including a scroll vacuum pump, but the present invention can also be applied to a scroll fluid machine other than the scroll decompression machine. Needless to say.
[0037]
【The invention's effect】
Invention of Claims 1-3: Since the decompression degree of a to-be-reduced part or a vacuum part is not destroyed at the time of a driving | operation stop, and the sealing performance of a radial direction is favorable, the ultimate pressure during driving | operation improves, Furthermore, since the fixed wrap and the swivel wrap are not in direct contact with each other, the wear is not accelerated and noise and vibration are less likely to occur.
[0038]
Invention of Claims 4-6: The flexible tongue piece which has desired flexibility or hardness can be easily formed in the side surface of a wrap.
[0039]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a vertical side view of an upper half of a scroll fluid machine according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a perspective view of the housing in FIG. 1 viewed from the inside.
FIG. 3 is an image diagram showing a meshing state of the fixed lap and the turning lap in FIG. 1;
[Explanation of symbols]
(1) Suction port (2) Housing (2a) Fixed end plate (3) Cover (3a) Fixed end plate (4) (5) Fixed wrap (4a) (5a) Fitting groove (6) (7) Fixed scroll ( 8) (9) Tip seal (10) Revolving end plate (11) Revolving wrap (11a) Fitting groove (12) Revolving scroll (13) Tip seal (14) Drive shaft (15) Eccentric shaft (16) Needle bearing ( 17) (18) Flexible tongue (A) Direction of airflow to be reversed when operation is stopped