JP2005001689A - Multi-layered structure and multi-layered container - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層構造物及び多層容器に係り、特に、熱水処理により低下したガスバリア性を容易に回復し得る多層構造物及び多層容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、食品又は飲料等の包装容器としては、内容物の保存性、密封性、ガスバリア性、耐熱性の観点から、複数の樹脂層を積層してなる積層シートを真空成形や真空圧空成形等で成形した樹脂製の多層容器が用いられている。
ここで、積層シートは、例えばポリオレフィン/エチレンビニルアルコール共重合体/ポリオレフィン等からなり、0.3〜1.0mm程度の厚みを備えたものが一般的である。
【0003】
また、加工食品を保持する多層容器は、ボイル殺菌、レトルト殺菌等の熱水殺菌処理が施されるため、熱水殺菌温度にもよるが、通常、ポリプロピレン/エチレンビニルアルコール共重合体/ポリプロピレンからなる積層構造が用いられている。
【0004】
また、多層容器は、純粋に樹脂製のものに限らず、環境問題の観点から、紙部材の外装容器をプラスチック部材の内装容器に接合してなる複合容器が考えられている。例えば、紙部材を樹脂含浸紙として容器強度を向上させた耐熱水性を有する複合容器が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−270563号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、以上のような多層容器は、乾燥状態では充分なガスバリア性をもつものの、熱水殺菌処理の直後の湿潤状態ではガスバリア性が著しく低下してしまう。
【0007】
詳しくは、プラスチックの多層容器は、ボイル調理殺菌又はレトルト調理殺菌などの熱水処理の工程中と工程直後に、容器本体への水分の侵入により、ガスバリア性が大幅に低下してしまう。具体的には、ガスバリア性樹脂層としてのエチレンビニルアルコール共重合体に水分が侵入し、ガスバリア性を顕著に低下させてしまう。
【0008】
ここで、湿潤状態の多層容器は、容器外側から乾燥されるが、内容物の水分により乾燥しにくい状況にある。例えば、多層容器が乾燥し、ガスバリア性を回復するには、容器最内面のポリオレフィン樹脂層に侵入した水分がガスバリア性樹脂層を経由して容器外部へ放出されることが必要である。
【0009】
このため、ガスバリア性樹脂層のガスバリア性回復は、容器の見かけの乾燥に比べ、著しく時間やエネルギーを必要としている。
【0010】
一方、熱水処理後にもガスバリア性が低下しない包装材料が種々提案されている。しかしながら、この種の包装材料は、ガスバリア性の低下は小さいものの、成形性が低いため、真空成形や真空圧空成形などに使用できない問題がある。
【0011】
本発明は上記実情を考慮してなされたもので、多層容器に成形できる成形性を有し、成形された多層容器において、熱水処理により低下したガスバリア性を容易に回復し得る多層構造物を提供することにある。
【0012】
本発明の他の目的は、熱水処理により低下したガスバリア性を容易に回復し得る多層容器を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、複数の樹脂層が積層されてなる多層構造物において、前記各樹脂層としては、複数のガスバリア性熱可塑性樹脂層と、前記各ガスバリア性熱可塑性樹脂層の間に設けられた少なくとも1層以上のオレフィン系樹脂中間層と、前記各ガスバリア性熱可塑性樹脂層のうち、両外側の各ガスバリア性熱可塑性樹脂層の外面側に設けられた少なくとも1層以上のオレフィン系樹脂外面層と、を備えた多層構造物である。
【0014】
ここで、各樹脂層は、いずれも熱可塑性樹脂又はオレフィン系樹脂からなるので、多層容器に成形できる成形性を有する。
また、複数のガスバリア性熱可塑性樹脂層をオレフィン系樹脂層により挟んだ積層構造であるので、多層容器に成形されて熱水処理後の乾燥の時に、オレフィン系樹脂中間層が水分のバリア層として機能し、オレフィン系樹脂中間層よりも内面側から外面側への水分の通過を抑制する。このため、少なくとも最外側のガスバリア性熱可塑性樹脂層は、それよりも内面側からの水分をほとんど受けなくなるので、乾燥し易くなる。
【0015】
従って、多層容器に成形できる成形性を有し、成形された多層容器において、熱水処理により低下したガスバリア性を容易に回復させることができる。
【0016】
第2の発明は、第1の発明において、前記各ガスバリア性熱可塑性樹脂層としては、EVOH(エチレン−酢酸ビニルケン化物)からなる多層構造物である。
【0017】
これにより、第1の発明の作用に加え、EVOHが吸湿性/乾燥性に敏感であるため、熱水処理後の乾燥をより効果的に行なうことができる。
【0018】
第3の発明は、第1又は第2の発明において、前記オレフィン系樹脂中間層としては、接着性樹脂からなる多層構造物である。
これにより、第1又は第2の発明の作用に加え、多層共押し出し成形にてシート化された多層構造物を得ることができる。
【0019】
第4の発明は、第1〜第3のいずれかの発明において、前記両外側に設けられたオレフィン系樹脂外面層のうち、最も外面側の一方のオレフィン系樹脂外面層は、接着性樹脂からなる多層構造物である。
これにより、第1〜第3の各発明の作用に加え、紙などの別の材料と接合できる多層構造物を提供でき、紙を始めとする任意の異種材料との複合容器を成形するための成形部材などを提供することができる。
【0020】
第5の発明は、第1〜第4のいずれかの発明の多層構造物から成形されてなる多層容器である。
これにより、第1〜第4の各発明の作用を奏し、さらに、真空成形、圧空成形、真空圧空成形、押し出しブロー成形、パウチ成形等、任意の成形方法により成形し得る多層容器を提供することができる。
【0021】
第6の発明は、第5の発明において、前記多層容器本体の外側に接合され、135℃以下の熱水中では剥離を生じず、乾燥後に濡れじわ等の外観不良を生じない耐熱水紙からなる外装容器を備えた多層容器である。
これにより、第5の発明の作用に加え、耐熱水紙との複合容器とした構成により、各樹脂層のプラスチック材料の使用量を低減し得る多層容器を提供することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の第1の実施形態に係る多層構造物の構成を示す断面図である。この多層構造物10aは、複数のガスバリア性熱可塑性樹脂層gb1,gb2と、各ガスバリア性熱可塑性樹脂層gb1,gb2の間に設けられた少なくとも1層以上のオレフィン系樹脂中間層ol1と、各バリア性熱可塑性樹脂層gb1,gb2のうち、両外側の各バリア性熱可塑性樹脂層gb1,gb2の外面側に設けられた少なくとも1層以上のオレフィン系樹脂外面層ol2,ol3と、からなる積層構造を有している。
【0023】
ここで、「複数の(ガスバリア性…)」の語句は、文字通り、「2層以上の」を意味している。例えば図2に変形例を示すように、多層構造物10aを貼り合わせてなる多層構造物10bの如き、4層のガスバリア性熱可塑性樹脂層gb1,gb2であってもよい旨を意味している。なお、「複数の(ガスバリア性…)」の語句は、2層又は4層に限らず、任意の複数の層数であってもよいことは言うまでもない。
【0024】
同様に「少なくとも1層以上の(オレフィン系…)」の語句は、文字通り、「1層以上の」を意味している。例えば図2の変形例に示すように、2層のオレフィン系樹脂中間層ol3’,ol2’であってもよい旨を意味している。但し、以下の説明は、図1に示した構成を代表例に挙げて述べている。
多層構造物10aのうち、ガスバリア性熱可塑性樹脂層gb1/ポリオレフィン系樹脂中間層ol1/ガスバリア性熱可塑性樹脂層gb2の積層構造を得る方法は、ドライラミネート法、ウェットラミネート法、共押し出し法、など周知の方法が適用可能である。また、各層間には接着材等を介在させてもよい。
【0025】
多層構造物10aは、真空成形、圧空成形、真空圧空成形、押し出しブロー成形、パウチ形状等、任意の成形方法により成形(成型)することが可能である。
【0026】
例えば多層構造物10aは、図3の外観図及び図4の縦断面図に示すようなボトル形状、又は図5の外観図及び図6の縦断面図に示すようなカップ形状といった任意の形状の多層容器10に成形可能である。
【0027】
かかる多層構造物10aが成形されてなる多層容器10は、ボイル殺菌調理食品やレトルト調理殺菌食品の容器として、ガスバリア性、水蒸気バリア性、保香性などが必要な用途に好適である。
【0028】
次に、以上のように構成された多層構造物及び多層容器の作用について説明する。
いま、図1に示した多層構造物10aは、例えば図3〜図4又は図5〜図6に示した多層容器10に成形されたとする。この多層容器10は、液体食品等の内容物が充填され、図示しない蓋材により密封されたとする。
【0029】
続いて、多層容器10は、レトルト殺菌処理等の熱水処理工程が施される。ここで、多層容器10は、熱水処理中に従来の容器と同様に、水分が侵入する。
【0030】
しかしながら、多層容器10は、乾燥工程において、オレフィン系樹脂中間層ol1が防湿層(水分のバリア層)として機能する。このため、容器外側のガスバリア性熱可塑性樹脂層gb2は、水分の乾燥が積極的に促される。理由は、容器内側からの水分の影響をol2により防ぎ、gb1に含まれる水分の乾燥をol1により防ぐことにより、gb2の乾燥を妨げる層がol3のみになるからである。
【0031】
一方、容器内面側のガスバリア性熱可塑性樹脂層gb1は、吸水し易い性質上、一次的に保水層としてはたらき、それより内面に設けられたオレフィン系樹脂層ol2の乾燥を一次的に遅らせる。
【0032】
従って、乾燥工程において、容器外側のガスバリア性熱可塑性樹脂層gb2は、乾燥し易いため、ガスバリア性の回復が著しく早く、より高いレベルまで回復することができる。
【0033】
以上のような多層構造物10a又は多層容器10は、厚みの厚い方がガスバリア性の顕著な回復効果を得られる。理由は、オレフィン系樹脂中間層ol1の厚みの厚い方が容器内面gb1からの水分の放出を抑制でき、ol1,gb2の乾燥を妨げるol3を薄くできることから、容器外面側のガスバリア性熱可塑性樹脂層gb2の乾燥を促すからである。多層構造物10aの厚みは、特定の値に限定されないが、顕著な回復効果を得る観点から、70μm厚以上が好ましい。
【0034】
上述したように本実施形態によれば、多層構造物10aの各樹脂層ol1〜ol3,gb1,gb2は、いずれも熱可塑性樹脂又はオレフィン系樹脂からなるので、多層容器10に成形できる成形性を有する。
【0035】
また、オレフィン系樹脂中間層ol1が水分のバリア層として機能することから、最外側のガスバリア性熱可塑性樹脂層gb2は、内面側からの水分をほとんど受けなくなるので、乾燥し易くなる。
【0036】
従って、本実施形態の多層構造物10aは、多層容器10に成形できる成形性を有し、成形された多層容器10において、熱水処理により低下したガスバリア性を容易に回復させることができる。また、この多層構造物10aから成形された多層容器10aは、当然に同様のガスバリア性回復効果を有する。
【0037】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、前述した図1、図3〜図6を参照して説明する。
本実施形態は、第1の実施形態の具体例であり、多層構造物10a及び多層容器10のガスバリア性熱可塑性樹脂gb1,gb2を、EVOH(EVOH:エチレン−酢酸ビニルケン化物)とした構成である。
【0038】
以上のような構成により、第1の実施形態の効果に加え、視認時の透明性、乾燥時のバリア性に優れる多層構造物10a及び多層容器10を得ることができる。
【0039】
さらに、EVOHの吸湿性/乾燥性の敏感さから、より一層、熱水処理後の乾燥工程を効果的に行うことができ、ガスバリア性の回復が著しく早く、より高いレベルまで回復させることができる。
【0040】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について、前述した図1、図3〜図6を参照して説明する。
本実施形態は、第1又は第2の実施形態の具体例であり、多層構造物10a及び多層容器10のオレフィン系樹脂中間層ol1を接着性樹脂とした構成である。
【0041】
以上のような構成により、第1又は第2の実施形態の効果に加え、多層共押し出し成形にてシート化された多層構造物10aを得ることができる。
【0042】
さらに、この接着性樹脂をポリオレフィン−マレイン酸グラフト変性樹脂とすることにより、容器湿潤時の容器内面側の水分に対するバリア層としての効果を大きくできるため、容器外側のガスバリア性熱可塑性樹脂層gb2の乾燥と、ガスバリア性回復とを早めることができる。
【0043】
また、この多層構造物10aを得る際に、同時に容器形状に成形して多層容器10を得ることができる。同時に多層容器10を得る場合、押し出しブロー成形法など任意の成形方法を適用することができる。
【0044】
(第4の実施形態)
図7又は図8は本発明の第4の実施形態に係る多層容器の構成を示す縦断面図である。
本実施形態は、第1〜第3の実施形態の変形例であり、前述した多層容器10の外側に接合され、135℃以下の熱水中では剥離を生じず、乾燥後に濡れじわ等の外観不良を生じない耐熱水紙層20aからなる外装容器20を備えた複合的な多層容器30を設けている。
【0045】
ここで、135℃以下の熱水中では剥離を生じず、乾燥後に濡れじわ等の外観不良を生じない耐熱水紙層20aは、前述した特許文献1にて本発明者が述べたように、例えば、紙部材にポリイソシアネート系樹脂又はポリオレフィン系樹脂を含浸加工して得ることができる。
【0046】
但し、耐熱水紙層20aは、ポリイソシアネート系樹脂又はポリオレフィン系樹脂の含浸紙に限らず、任意の耐熱水紙を使用できる。また、耐熱水紙とは、耐熱水性を有する、パルプ等からなる繊維構造物を全て包含し、いわゆる耐熱水紙の種類に限定されるものではない。
【0047】
また、「濡れじわ等の外観不良」の語は、熱水の熱又は水による変形のみを包含しており、具体的には、水による濡れじわの他、熱による溶融又は収縮を含んでいるが、衝撃による変形や破損は含まない。
【0048】
一方、多層構造物10aは、外装容器20と容易に接合する観点から、両外側のオレフィン系樹脂外面層ol2,ol3のうち、多層容器10における最外面側のオレフィン系樹脂外面層ol3を接着性樹脂からなるものとしている。
【0049】
以上のような構成により、第1〜第3の実施形態の効果に加え、耐熱水紙からなる外装容器20と、内装側の多層容器10とが接着された耐熱水性に優れる多層容器30を得ることができる。
【0050】
また、耐熱水紙との複合容器化を図ることにより、プラスチック材料の使用を極限まで削減しつつ、ボイル殺菌やレトルト殺菌が可能なバリア性に優れる紙を主材とする多層構造物10a及び多層容器30を提供することができる。
【0051】
また、多層構造物10aは、最外側の一方のオレフィン系樹脂層ol3を接着性樹脂としたので、紙などの別の材料と貼合でき、紙を始めとする異種材料との複合容器を得るための成形部材などを得ることができる。
【0052】
なお、本願発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組合せてもよい。
【0053】
【実施例】
以下、本発明の各実施例を詳細に説明する。
(実施例1)
実施例1は、第1〜第3の実施形態に対応する。すなわち、外装容器20を持たない多層容器10の実施形態に対応している。
多層構造物10aとしての成形性シートを共押し出し成形法にて作成した。
【0054】
この成形性シートは、PP300μm/接着性樹脂40μm/EVOH50μm/接着性樹脂120μm/EVOH50μm/接着性樹脂40μm/PP300μmの構成を有し、総厚900μmのものである。
【0055】
この成形用シートを用い、真空成形により、満注容量350mlのカップ型の多層容器10を試作した。この多層容器10は、肉厚の最小値が250μmである。
【0056】
カップ型の多層容器10の乾燥時の酸素透過量をモコン法(ASTM F−1307)にて測定した結果、0.005ml/24h/0.21atmであった。
【0057】
このカップ型の多層容器10に内容物を充填し、121℃30分のレトルト殺菌処理を施した。しかる後、レトルト殺菌処理直後の多層容器10の酸素浸入量を測定すると、4mlの侵入が認められた。
【0058】
また、レトルト殺菌から常温乾燥を1日した後、多層容器10の酸素浸入量は、4.5mlであった。更に、レトルト殺菌から常温乾燥7日後、多層容器10の酸素浸入量は、5mlであった。
【0059】
(比較例1)
比較例1は、ガスバリア性熱可塑性樹脂層を1層にした成形用シートからカップ型の多層容器を作成したものである。
【0060】
比較例1の成形用シートは、共押し出し成形法にて、PP300μm/接着性樹脂100μm/EVOH100μm/接着性樹脂100μm/PP300μmの構成を有し、総厚900μmのものである。なお、比較例1の総厚、バリア性熱可塑性樹脂層(EVOH)の厚みは、実施例1と同じ合計値にしている。
【0061】
この成形用シートを真空成形により、実施例1と同じ形状の満注容量350m1のカップ型容器を試作した。カップ型容器の肉厚の最小値は実施例1と同じ値である。
【0062】
比較例1のカップ型容器の乾燥時の酸素透過量と、121℃30分のレトルト殺菌処理直後の酸素浸入量とは、それぞれ実施例1の値と同じであった。
一方、レトルト殺菌から常温乾燥を1日した後、カップ型容器の酸素浸入量は、実施例1よりも多く、6mlであった。更に、レトルト殺菌から常温乾燥7日後、カップ型容器の酸素浸入量は、実施例1よりも多く、8mlであった。
【0063】
(実施例2)
実施例2は、第4の実施形態に対応する。すなわち、外装容器20を有する多層容器30の実施形態に対応している。
【0064】
多層構造物10aとしての成形性シートを共押し出し成形法にて作成した。
【0065】
この成形性シートは、PP100μm/接着性樹脂30μm/EVOH20μm/接着性樹脂30μm/EVOH20μm/接着性樹脂50μmの構成を有し、総厚250μmのものである。複合容器に用いるため、プラスチック材料の使用量が低減されている。
【0066】
この成形用シートを用い、予め耐熱水紙20aにて製函された外装容器20を金型内に装着された真空成形金型により、満注容量300mlのカップ型の多層容器30を試作した。
【0067】
この成形用シートは、外側PP面が容器内側となり、接着性樹脂面が真空成形と同時に外装容器10と接着される。なお、この多層容器30は、肉厚の最小値が100μmである。
【0068】
外装容器20は、坪量300g/m2の耐熱水紙層20aからなり、得られた多層容器30の重量比70%を占めている。
【0069】
多層容器30の乾燥時の酸素透過量をモコン法(ASTM F−1307)にて測定した結果、0.006ml/24h/0.21atmであった。
【0070】
この多層容器30に内容物を充填し、121℃30分のレトルト殺菌処理直後の酸素浸入量を測定した結果、8.0mlの侵入が認められた。
また、レトルト殺菌から常温乾燥を1日した後、多層容器30の酸素浸入量は、9mlであった。更に、レトルト殺菌から常温乾燥7日後、多層容器30の酸素浸入量は、10mlであった。
【0071】
(比較例2)
比較例2は、ガスバリア性熱可塑性樹脂層を1層にした成形用シートからカップ型の複合容器を作成したものである。
【0072】
比較例2の成形用シートは、共押し出し成形法にて、PP100μm/接着性樹脂20μm/EVOH40μm/接着性樹脂20μm/PP20μm/接着性樹脂50μmの構成を有し、総厚250μmのものである。なお、比較例2の総厚、バリア性熱可塑性樹脂層(EVOH)の厚みは、実施例2と同じ合計値にしている。
【0073】
この成形用シートを予め耐熱水紙にて製函された外装容器を金型内に装着された真空成形金型により、実施例2と同じ形状の満注容量300m1のカップ型容器を試作した。カップ型の複合容器の肉厚の最小値は実施例2と同じ値である。同様に、外装容器(耐熱水紙)の秤量と複合容器に対する重量比とは実施例2と同じ値である。
【0074】
比較例2のカップ型の複合容器の乾燥時の酸素透過量は実施例2の値と同じであった。
【0075】
一方、この複合容器に内容物を充填し、121℃30分のレトルト殺菌処理直後の酸素浸入量を測定した結果、実施例2よりも多く、10mlの侵入が認められた。
【0076】
また、レトルト殺菌から常温乾燥を1日した後、複合容器の酸素浸入量は、実施例1よりも多く、12mlであった。更に、レトルト殺菌から常温乾燥7日後、カップ型容器の酸素浸入量は、実施例2よりも多く、14mlであった。
【0077】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、多層容器に成形できる成形性を有し、成形された多層容器において、熱水処理により低下したガスバリア性を容易に回復し得る多層構造物を提供できる。また、熱水処理により低下したガスバリア性を容易に回復し得る多層容器を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る多層構造物の構成を示す断面図である。
【図2】同実施形態における多層構造物の変形例を示す断面図である。
【図3】同実施形態における多層容器がボトル形状の場合の外観図である。
【図4】図3の多層容器の縦断面図である。
【図5】同実施形態における多層容器がカップ形状の場合の外観図である。
【図6】図5の多層容器の縦断面図である。
【図7】本発明の第4の実施形態に係る多層容器がボトル形状の場合の縦断面図である。
【図8】同実施形態における多層容器がカップ形状の場合の縦断面図である。
【符号の説明】
10a…多層構造物、gb1,gb2…ガスバリア性熱可塑性樹脂層、ol1…オレフィン系樹脂中間層、ol2,ol3…オレフィン系樹脂外面層、20a…耐熱水紙層、20…外装容器、30…多層容器。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a multilayer structure and a multilayer container, and more particularly, to a multilayer structure and a multilayer container that can easily recover a gas barrier property that has been lowered by hot water treatment.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as packaging containers for foods or beverages, from the viewpoints of storage stability, sealing properties, gas barrier properties, and heat resistance of contents, a laminated sheet formed by laminating a plurality of resin layers is formed by vacuum forming, vacuum pressure forming, etc. A multi-layer resin container molded in (1) is used.
Here, the laminated sheet is made of, for example, polyolefin / ethylene vinyl alcohol copolymer / polyolefin, and generally has a thickness of about 0.3 to 1.0 mm.
[0003]
In addition, the multilayer container for holding processed foods is subjected to hot water sterilization treatment such as boil sterilization and retort sterilization, and depending on the hot water sterilization temperature, usually from polypropylene / ethylene vinyl alcohol copolymer / polypropylene. A laminated structure is used.
[0004]
In addition, the multilayer container is not limited to a pure one made of resin, and from the viewpoint of environmental problems, a composite container formed by joining a paper member outer container to a plastic member inner container is considered. For example, a composite container having hot water resistance in which the strength of the container is improved by using a paper member as resin-impregnated paper is known (for example, see Patent Document 1).
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-2001-270563 [0006]
[Problems to be solved by the invention]
However, the multilayer container as described above has a sufficient gas barrier property in a dry state, but the gas barrier property is significantly lowered in a wet state immediately after the hot water sterilization treatment.
[0007]
Specifically, the plastic multi-layer container is greatly deteriorated in gas barrier properties due to intrusion of moisture into the container main body during and immediately after the hot water treatment process such as boil cooking sterilization or retort cooking sterilization. Specifically, moisture enters the ethylene vinyl alcohol copolymer as the gas barrier resin layer, and the gas barrier property is remarkably lowered.
[0008]
Here, the wet multilayer container is dried from the outside of the container, but is difficult to dry due to the moisture of the contents. For example, in order to dry the multilayer container and restore the gas barrier property, it is necessary that moisture that has entered the polyolefin resin layer on the innermost surface of the container is released to the outside of the container through the gas barrier resin layer.
[0009]
For this reason, recovery of the gas barrier property of the gas barrier resin layer requires significantly more time and energy than apparent drying of the container.
[0010]
On the other hand, various packaging materials whose gas barrier properties do not deteriorate even after hot water treatment have been proposed. However, this type of packaging material has a problem that it cannot be used for vacuum forming, vacuum pressure forming, etc., because the gas barrier property is small but the moldability is low.
[0011]
The present invention has been made in consideration of the above circumstances, and has a moldability that can be molded into a multilayer container, and in the molded multilayer container, a multilayer structure that can easily recover a gas barrier property that has been lowered by hot water treatment. It is to provide.
[0012]
Another object of the present invention is to provide a multilayer container that can easily recover the gas barrier property that has been lowered by the hot water treatment.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
A first invention is a multilayer structure in which a plurality of resin layers are laminated, and each of the resin layers is provided between the plurality of gas barrier thermoplastic resin layers and each of the gas barrier thermoplastic resin layers. In addition, at least one olefin resin intermediate layer and at least one olefin resin outer surface provided on the outer surface side of each gas barrier thermoplastic resin layer on both outer sides of the gas barrier thermoplastic resin layers. And a multilayer structure.
[0014]
Here, since each resin layer consists of a thermoplastic resin or an olefin resin, it has the moldability which can be shape | molded in a multilayer container.
In addition, since it has a laminated structure in which a plurality of gas barrier thermoplastic resin layers are sandwiched between olefin resin layers, the olefin resin intermediate layer is used as a moisture barrier layer when it is molded into a multilayer container and dried after hydrothermal treatment. It functions and suppresses the passage of moisture from the inner surface side to the outer surface side than the olefin-based resin intermediate layer. For this reason, at least the outermost gas-barrier thermoplastic resin layer hardly receives moisture from the inner surface side more than that, so that it becomes easy to dry.
[0015]
Therefore, it has the moldability which can be shape | molded in a multilayer container, and can reduce | restore easily the gas barrier property reduced by the hot water process in the shape | molded multilayer container.
[0016]
According to a second invention, in the first invention, each of the gas barrier thermoplastic resin layers is a multilayer structure made of EVOH (ethylene-vinyl acetate saponified product).
[0017]
Thereby, in addition to the effect | action of 1st invention, since EVOH is sensitive to hygroscopicity / drying property, the drying after a hot-water process can be performed more effectively.
[0018]
According to a third invention, in the first or second invention, the olefin-based resin intermediate layer is a multilayer structure made of an adhesive resin.
Thereby, in addition to the effect | action of 1st or 2nd invention, the multilayered structure formed into a sheet by multilayer coextrusion molding can be obtained.
[0019]
4th invention is the invention in any one of 1st-3rd. Among the olefin resin outer surface layers provided in the both outer sides, one olefin resin outer surface layer on the outermost surface side is made of an adhesive resin. A multilayer structure.
Thereby, in addition to the effects of the first to third inventions, it is possible to provide a multilayer structure that can be joined to another material such as paper, and to form a composite container with any different material such as paper. A molded member or the like can be provided.
[0020]
A fifth invention is a multilayer container formed from the multilayer structure according to any one of the first to fourth inventions.
Thus, there is provided a multilayer container that exhibits the effects of the first to fourth inventions and that can be molded by any molding method such as vacuum molding, pressure molding, vacuum pressure molding, extrusion blow molding, pouch molding, and the like. Can do.
[0021]
A sixth aspect of the invention is the heat-resistant water-based paper according to the fifth aspect of the invention, which is bonded to the outside of the multilayer container main body, does not peel off in hot water at 135 ° C. or less, and does not cause appearance defects such as wet wrinkles after drying It is a multilayer container provided with the exterior container which consists of.
Thereby, in addition to the effect | action of 5th invention, the multilayer container which can reduce the usage-amount of the plastic material of each resin layer can be provided with the structure used as the composite container with heat-resistant water paper.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
(First embodiment)
FIG. 1 is a cross-sectional view showing the configuration of the multilayer structure according to the first embodiment of the present invention. The
[0023]
Here, the phrase “plurality (gas barrier properties ...)” literally means “two or more layers”. For example, as shown in a modified example in FIG. 2, it means that four gas barrier thermoplastic resin layers gb1 and gb2 may be used, such as a
[0024]
Similarly, the phrase “at least one layer (olefin-based ...)” literally means “one or more layers”. For example, as shown in the modified example of FIG. 2, it means that two olefin resin intermediate layers ol3 ′ and ol2 ′ may be used. However, in the following description, the configuration shown in FIG. 1 is described as a representative example.
Among the
[0025]
The
[0026]
For example, the
[0027]
The
[0028]
Next, the operation of the multilayer structure and multilayer container configured as described above will be described.
Now, it is assumed that the
[0029]
Subsequently, the
[0030]
However, in the
[0031]
On the other hand, the gas barrier thermoplastic resin layer gb1 on the inner surface side of the container acts primarily as a water retaining layer because of its ability to absorb water, thereby temporarily delaying the drying of the olefin resin layer ol2 provided on the inner surface.
[0032]
Therefore, in the drying process, the gas barrier thermoplastic resin layer gb2 outside the container is easy to dry, so that the recovery of the gas barrier property is remarkably quick and can be recovered to a higher level.
[0033]
As for the
[0034]
As described above, according to the present embodiment, each of the resin layers ol1 to ol3, gb1, and gb2 of the
[0035]
In addition, since the olefin-based resin intermediate layer ol1 functions as a moisture barrier layer, the outermost gas barrier thermoplastic resin layer gb2 hardly receives moisture from the inner surface side, and thus is easily dried.
[0036]
Therefore, the
[0037]
(Second Embodiment)
Next, a second embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. 1 and 3 to 6 described above.
This embodiment is a specific example of the first embodiment, and has a configuration in which the gas barrier thermoplastic resins gb1 and gb2 of the
[0038]
With the above configuration, in addition to the effects of the first embodiment, it is possible to obtain the
[0039]
Furthermore, because of the sensitivity of EVOH to hygroscopicity / dryability, the drying process after hydrothermal treatment can be more effectively carried out, and the gas barrier property can be recovered significantly faster and can be recovered to a higher level. .
[0040]
(Third embodiment)
Next, a third embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. 1 and 3 to 6 described above.
This embodiment is a specific example of the first or second embodiment, and has a configuration in which the
[0041]
With the above configuration, in addition to the effects of the first or second embodiment, a
[0042]
Furthermore, since this adhesive resin is a polyolefin-maleic acid graft-modified resin, the effect as a barrier layer against moisture on the inner surface of the container when the container is wet can be increased, so that the gas barrier thermoplastic resin layer gb2 on the outer side of the container Drying and gas barrier property recovery can be accelerated.
[0043]
Further, when the
[0044]
(Fourth embodiment)
FIG. 7 or FIG. 8 is a longitudinal sectional view showing the configuration of the multilayer container according to the fourth embodiment of the present invention.
This embodiment is a modification of the first to third embodiments, and is bonded to the outside of the
[0045]
Here, the heat-resistant water-
[0046]
However, the heat resistant
[0047]
In addition, the term “appearance defects such as wetting wrinkles” includes only the heat of hot water or deformation due to water, and specifically includes melting or shrinking due to heat in addition to wrinkles due to water. However, deformation and damage due to impact are not included.
[0048]
On the other hand, from the viewpoint of easily joining the outer packaging container 20, the
[0049]
With the configuration as described above, in addition to the effects of the first to third embodiments, a
[0050]
In addition, by forming a composite container with heat-resistant water paper, the
[0051]
Further, since the outermost olefin resin layer ol3 is made of an adhesive resin in the
[0052]
Note that the present invention is not limited to the above-described embodiment as it is, and can be embodied by modifying the constituent elements without departing from the scope of the invention in the implementation stage. Moreover, various inventions can be formed by appropriately combining a plurality of constituent elements disclosed in the embodiment. For example, some components may be deleted from all the components shown in the embodiment. Furthermore, constituent elements over different embodiments may be appropriately combined.
[0053]
【Example】
Hereinafter, each example of the present invention is described in detail.
(Example 1)
Example 1 corresponds to the first to third embodiments. That is, it corresponds to the embodiment of the
A formable sheet as the
[0054]
This formable sheet has a configuration of PP 300 μm / adhesive resin 40 μm / EVOH 50 μm / adhesive resin 120 μm / EVOH 50 μm / adhesive resin 40 μm / PP 300 μm, and has a total thickness of 900 μm.
[0055]
Using this molding sheet, a cup-
[0056]
As a result of measuring the oxygen permeation amount at the time of drying of the cup-shaped
[0057]
The cup-shaped
[0058]
In addition, after one day of normal temperature drying from retort sterilization, the oxygen intrusion amount of the
[0059]
(Comparative Example 1)
In Comparative Example 1, a cup-type multilayer container was prepared from a molding sheet having a gas barrier thermoplastic resin layer as one layer.
[0060]
The molding sheet of Comparative Example 1 has a configuration of PP 300 μm / adhesive resin 100 μm / EVOH 100 μm / adhesive resin 100 μm / PP 300 μm, and has a total thickness of 900 μm by co-extrusion molding. The total thickness of Comparative Example 1 and the thickness of the barrier thermoplastic resin layer (EVOH) are set to the same total values as in Example 1.
[0061]
A cup-shaped container having a full injection capacity of 350 m1 having the same shape as that of Example 1 was prototyped by vacuum-forming this molding sheet. The minimum value of the wall thickness of the cup-type container is the same value as in Example 1.
[0062]
The amount of oxygen permeation when the cup-type container of Comparative Example 1 was dried and the amount of oxygen permeation immediately after the retort sterilization treatment at 121 ° C. for 30 minutes were the same as those in Example 1.
On the other hand, after 1 day of normal temperature drying from retort sterilization, the oxygen intrusion amount of the cup-type container was larger than that of Example 1 and was 6 ml. Furthermore, after 7 days of room temperature drying after retort sterilization, the oxygen intrusion amount of the cup-type container was larger than that of Example 1 and was 8 ml.
[0063]
(Example 2)
Example 2 corresponds to the fourth embodiment. That is, it corresponds to the embodiment of the
[0064]
A formable sheet as the
[0065]
This formable sheet has a structure of PP 100 μm /
[0066]
Using this molding sheet, a cup-shaped
[0067]
In this molding sheet, the outer PP surface is the inner side of the container, and the adhesive resin surface is bonded to the
[0068]
The outer container 20 is composed of a heat resistant
[0069]
As a result of measuring the oxygen permeation amount at the time of drying of the
[0070]
As a result of filling the
Moreover, after carrying out normal temperature drying from retort sterilization on the 1st, the oxygen permeation amount of the
[0071]
(Comparative Example 2)
In Comparative Example 2, a cup-shaped composite container was prepared from a molding sheet having a gas barrier thermoplastic resin layer as one layer.
[0072]
The molding sheet of Comparative Example 2 has a structure of PP 100 μm / adhesive resin 20 μm / EVOH 40 μm / adhesive resin 20 μm / PP 20 μm / adhesive resin 50 μm, and has a total thickness of 250 μm by co-extrusion molding. The total thickness of Comparative Example 2 and the thickness of the barrier thermoplastic resin layer (EVOH) are set to the same total values as in Example 2.
[0073]
A cup-type container having a full capacity of 300 m1 having the same shape as that of Example 2 was prototyped by using a vacuum forming mold in which an outer container in which the forming sheet was previously made of heat-resistant water paper was mounted in the mold. The minimum value of the wall thickness of the cup-type composite container is the same value as in Example 2. Similarly, the weight of the outer container (heat-resistant water paper) and the weight ratio with respect to the composite container are the same values as in Example 2.
[0074]
The amount of oxygen permeation during drying of the cup-type composite container of Comparative Example 2 was the same as that of Example 2.
[0075]
On the other hand, as a result of filling the composite container with the contents and measuring the oxygen intrusion amount immediately after the retort sterilization treatment at 121 ° C. for 30 minutes, more than Example 2 and 10 ml intrusion was observed.
[0076]
Moreover, after carrying out normal temperature drying from retort sterilization on the 1st, the oxygen penetration amount of the composite container was larger than Example 1, and was 12 ml. Furthermore, after 7 days of room temperature drying after retort sterilization, the oxygen intrusion amount of the cup-type container was 14 ml, which was larger than that in Example 2.
[0077]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to provide a multilayer structure that has moldability that can be molded into a multilayer container and that can easily recover the gas barrier property that has been lowered by the hot water treatment in the molded multilayer container. In addition, it is possible to provide a multilayer container that can easily recover the gas barrier property that has been lowered by the hot water treatment.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing a configuration of a multilayer structure according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a sectional view showing a modification of the multilayer structure in the embodiment.
FIG. 3 is an external view when the multilayer container in the same embodiment has a bottle shape.
4 is a longitudinal sectional view of the multilayer container of FIG.
FIG. 5 is an external view when the multilayer container in the embodiment is cup-shaped.
6 is a longitudinal sectional view of the multilayer container of FIG.
FIG. 7 is a longitudinal sectional view when a multilayer container according to a fourth embodiment of the present invention has a bottle shape.
FIG. 8 is a longitudinal sectional view when the multilayer container is cup-shaped in the same embodiment.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (6)
前記各樹脂層は、
複数のガスバリア性熱可塑性樹脂層と、
前記各ガスバリア性熱可塑性樹脂層の間に設けられた少なくとも1層以上のオレフィン系樹脂中間層と、
前記各ガスバリア性熱可塑性樹脂層のうち、両外側の各ガスバリア性熱可塑性樹脂層の外面側に設けられた少なくとも1層以上のオレフィン系樹脂外面層と、
を備えたことを特徴とする多層構造物。In a multilayer structure in which a plurality of resin layers are laminated,
Each of the resin layers is
A plurality of gas barrier thermoplastic resin layers;
At least one olefin-based resin intermediate layer provided between the gas barrier thermoplastic resin layers;
Of each of the gas barrier thermoplastic resin layers, at least one or more olefin-based resin outer surface layers provided on the outer surface side of the gas barrier thermoplastic resin layers on both outer sides,
A multilayer structure characterized by comprising:
前記各ガスバリア性熱可塑性樹脂層は、EVOH(エチレン−酢酸ビニルケン化物)からなることを特徴とする多層構造物。The multilayer structure according to claim 1,
Each of the gas barrier thermoplastic resin layers is composed of EVOH (ethylene-vinyl acetate saponified product).
前記オレフィン系樹脂中間層は、接着性樹脂からなることを特徴とする多層構造物。In the multilayer structure according to claim 1 or 2,
The said olefin resin intermediate | middle layer consists of adhesive resin, The multilayer structure characterized by the above-mentioned.
前記両外側に設けられたオレフィン系樹脂外面層のうち、最も外面側の一方のオレフィン系樹脂外面層は、接着性樹脂からなることを特徴とする多層構造物。The multilayer structure according to any one of claims 1 to 3,
Of the olefin-based resin outer surface layers provided on both outer sides, one outermost olefin-based resin outer surface layer is made of an adhesive resin.
前記多層容器本体の外側に接合され、135℃以下の熱水中では剥離を生じず、乾燥後に濡れじわ等の外観不良を生じない耐熱水紙からなる外装容器を備えたことを特徴とする多層容器。The multilayer container according to claim 5,
An outer container made of heat-resistant water paper that is bonded to the outside of the multilayer container main body and does not peel off in hot water at 135 ° C. or less and does not cause appearance defects such as wet wrinkles after drying. Multi-layer container.
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-
2003
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