JP2004533883A - シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置 - Google Patents

シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置 Download PDF

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    • A61B17/32Surgical cutting instruments
    • A61B17/3203Fluid jet cutting instruments
    • A61B17/32037Fluid jet cutting instruments for removing obstructions from inner organs or blood vessels, e.g. for atherectomy

Abstract

外側カテーテル組立体と、流動式血栓摘出カテーテル又はクロスフロー血栓摘出カテーテルとして動作することを可能にする内側カテーテル組立体の形態であって、分離可能で互換性のある構成部材を有するシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置である。態様には、あらゆるモードの使用について共通の外側カテーテル組立体が含まれ、これは、フロー・ディレクタを担持するハイポチューブの大部分とガイドワイヤとを通過させて前進させる管腔部を有するガイドカテーテルを有するものである。流動式血栓摘出カテーテルとして使用する際には、ジェットによって血栓を取り除き、運搬し、断片へと破壊し、ガイドカテーテルの管腔部を介して排出する。クロスフロー血栓摘出カテーテルとして使用する際には、流出及び流入オリフィスを有するフロー・ディレクタを設ける。
【選択図】図1

Description

【0001】
発明の背景
発明の属する技術分野
この特許出願は、1998年2月6日に出願された特許第5,989,210号である「流動式血栓摘出カテーテル及びその使用」と題された出願番号09/019,728号の分割出願で係属中の、1999年6月16日に出願された「流動式血栓摘出カテーテル及びその使用方法」と題された出願番号09/356,783号の一部継続出願である。
【0002】
本発明は、流動式血栓摘出カテーテル(rheolytic thrombectomy catheter)の原理、又はクロスフロー血栓摘出カテーテル(crossflow thrombectomy catheter)の原理、又は流動式血栓摘出カテーテル及びクロスフロー血栓摘出カテーテルの両者の原理の同時使用を代替的に組み込むための、互換性があり分離可能なカテーテルシステムに関する。
【0003】
本発明は、人体の処置の際に使用するための装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、単一のカテーテル組立体又は多数の構成部材からなるカテーテル組立体とすることができ、経皮的又は他の接近方法を介する使用のために、内視鏡的手順のために、又は開放的もしくは制限的な外科的接近手順における手術中の使用のために適切な長尺なデバイスに関する。さらに一層詳しくは、本発明は、流動式血栓摘出カテーテルの形態、又は代替的に流体ジェット血栓摘出カテーテルの形態の長尺なデバイスに関する。後者は、以下では、クロスフロー血栓摘出カテーテルという用語で言及するものであり、慣用的に使用されている外側カテーテル組立体を有している。それぞれのデバイスは、血管又は体の腔部から血栓又は他の所望しない物質を断片化して除去するために組み込まれ、またそれぞれのデバイスは、血栓又は他の所望しない物質を浸軟(macerate)するために、高速の塩類溶液(又は他の適切な流体)のジェットを使用するものである。長尺なデバイスは、公知の水流ジェット血栓摘出カテーテルとのある種の類似性を有しており、またそのように使用され得るものであるが、幾つかの物材の観点ではこれとは異なるものである。主要な違いは、内方に指向されたジェット(クロスフロージェットを伴う場合と伴わない場合がある)を生成する互換性のある代替的な手段を設ける点である。クロスフロージェットは、大きな断面の壁性の血栓又は他の類似する物質を取り除くのに最適な再循環フローパターンを生成する。クロスフロー血栓摘出カテーテルという名称は、この主要な違いに由来するものである。さらに、本発明は、長尺なデバイスと加圧流体源手段及び排出制御手段の両者との組合せにより、又は長尺なデバイスと加圧流体源手段のみとの組合せにより構成されるシステムにも関する。
【0004】
従来の技術
組織や種々の付着物を除去する際に容易となるよう、手順や装置が開発されている。そのような装置の幾つかは、組織の付着物の破壊を助成するとともに、さらに付着物を除去する吸引手段を提供するために、動作の道具として塩類溶液(saline)のジェットを用いている。Neracherに対する米国特許第5,135,482号には、ヒトの導管から器官の付着物を除去するための流体力学的装置が記載されている。塩類溶液の供給物が、高圧ダクトによってカテーテルの遠位端部へと配送される。塩類溶液はジェット流としてダクトを出て、概ね前方へと破壊すべき組織に直接向かって指向される。ダクトは内部に内蔵されており、ダクトの周囲に配置されたホースに対して軸線方向に移動することができる。破壊された組織から生成された残渣を除去するために、ホースに対して真空吸引が加えられる。この装置は、身体の脆弱な導管に認められる蛇行性の通路を通過するようには意図されておらず、この種の目的のためにこの装置を用いる試みは、患者に対して極めて外傷性の高いものである。
【0005】
Griepにより米国特許第5,320,599号に記載された他の排出カテーテルは、排出チャンネルと圧力チャンネルとを有するものである。これらのチャンネルは、2つのチューブが互いに固定されるような様式で、単一のカテーテルに形成されている。
【0006】
水流ジェット血栓摘出カテーテルは既に記載されている。この場合、遠位から近位へと指向された水流ジェットは、カテーテルの遠位端部において窓部、オリフィス、又は間隙を越えて流れ、カテーテル内に再度入り、排出用管腔部(lumen)を介する流れを後押しする。血栓を含む導管内に配置されて活性化された場合、高速のジェットが周囲の流体及び血栓を窓部、オリフィス、又は間隙領域へと運び、そこでジェットの高いせん断力により血栓が浸軟されることとなる。浸軟された粒子は、高速の水流ジェットの衝突によって排出用管腔部の遠位端部で発生した圧力によって除去され得る。
【0007】
このような水流ジェット血栓摘出カテーテルの限界は、組織化され壁部に付着した血栓を大きな導管から除去できない点であった。本発明によれば、記載されたシングル・オペレータ・エクスチェンジ(single operator exchange)流体ジェット血栓摘出装置により、装置の先端での再循環パターンを最適化し、壁性の血栓に対して及ぼされる誘引力を増加させ、これを破壊して導管から遊離させるとともに装置によって除去するのを可能とすることによってこの限界が克服される。
【0008】
従来技術による装置は、一人より多いオペレータの従事をしばしば必要とするものであり、一人のオペレータがガイドワイヤを安定化させなければならない一方で、もう一人のオペレータが解剖学的にガイドワイヤに沿ってカテーテルを導入するというものであった。
【0009】
本発明は、それぞれ一人のオペレータによって操作することができ、従来の流動式血栓摘出カテーテルの設計に対して多くの利点を与える流動式血栓摘出カテーテル又はクロスフロー血栓摘出カテーテルを利用する互換性のあるカテーテルシステムを提供することにより、現行の装置の欠点を克服するものである。さらに詳しくは、本発明は、身体における所望しない付着物、例えば、限定されるものではないが、胆管、脳又は他の血腫、及び脳室における付着物を除去するために組み込まれるものである。
【0010】
本発明の要旨
本発明、すなわち、シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置は、導管又は他の体腔部から血栓のような物質を除去するための外科用装置である。1以上の態様に示すように、シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置は、導管又は他の体腔部から組織を除去するための流動式血栓摘出カテーテルとして作用し得るものであって、動作のあらゆるモードに共通の外側組立体を備え、共通に使用されるその外側カテーテル組立体は、マニホールドと開放された遠位端部を備える管腔部を有する第1のチューブ又はガイドカテーテルとにより構成され、管腔部の直径は、内側カテーテル組立体の通過を可能とするのに十分なものである。使用に際してシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置に組み込まれるこの種の内側カテーテル組立体の1つは、高圧の管腔部とフロー・ディレクタの遠位端部に向けて1以上の塩類溶液のジェットを指向させる後方に指向された1以上のオリフィスを有する幾何学的に構成され遠位に配置されたジェット放射体とを有する高圧の第2のチューブと、第2のチューブの近位端部に隣接して第2のチューブに固定された近位に配置された可動停止部と、排出チューブとにより構成される。内側カテーテル組立体は、近位に配置された可動停止部が近位に配置された固定停止部と係合し、外側カテーテル組立体の遠位端部に対して所望の関係でジェット放射体を保持する様式で、外側カテーテル組立体の内部で軸線方向に移動可能である。
【0011】
本発明のシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置によれば、流動式血栓摘出カテーテルとして使用するためのカテーテルの組合せが提供され、これは第1のチューブ又はガイドカテーテル(共通使用の外側組立体の一部である)を備える。第1のチューブ又はガイドカテーテルは、近位端部と、これに取り付けられたマニホールドと、開放した遠位端部と、近位端部と開放遠位端部との間に延在する管腔部とを有する。さらに第2のチューブ(内側カテーテル組立体の一部である)を備え、第2のチューブは、第1のチューブ又はガイドカテーテルから分離可能であり、第1のチューブ又はガイドカテーテルの管腔部内に挿入可能である。第2のチューブは、近位端部と、遠位端部と、近位端部と遠位端部との間に延在する管腔部を有する。さらに内側本体と延長可能とし得る(延長可能でなくてもよい)排出チューブとを有するフロー・ディレクタを備え、それぞれは第2のチューブの遠位端部ではないがその近傍に配置されている。さらに排出チューブの外側表面と第1のチューブ又はガイドカテーテルの内部環状表面との間にあって圧力作動封止可能であるか、又は密接に嵌合する環状部を有し、さらに結合操作によって第2のチューブの遠位端部に一体的に形成されるか、又はこれに取り付けられるジェット放射体を有し、この中には、その近位側に少なくとも1つのジェットオリフィスが機械加工されるか、あるいは他の方法で形成されている。これは血栓を切除するために流体を近位方向に指向させ、続いてフロー・ディレクタ内部の管腔部及び第1のチューブ又はガイドカテーテルの管腔部を介するよう指向させるジェット放射体を生成するものであり、同様に内側カテーテル組立体、ジェット放射体、及びフロー・ディレクタの一部であって、その内側本体を備えており、第1のチューブ又はガイドカテーテルの管腔部を介して、またガイドワイヤに沿って通過可能であり、概ね近位方向へと指向され、内側本体へと、排出チューブへと、さらに第1のチューブ又はガイドカテーテルの遠位端部を介して第1のチューブ又はガイドカテーテルの管腔部へと指向される流体の流れに随伴する低圧の局在化した領域を設ける能力を有することを特徴とする。第1のチューブ又はガイドカテーテルの遠位端部に対するジェット放射体の適切な位置的及び可変の関係に対して指標付けを行うための可変変位距離手段が設けられる。第2のチューブの移動を制限するために停止手段を設け、これは好ましくは外側カテーテル組立体のマニホールドの近位端部において近位に配置した止血ナット/停止部と、第2のチューブの近位端部から外方に突出する近位に配置したフィルタハウジング/高圧接続部/停止部組立体とを備えるものとする。第1のチューブ又はガイドカテーテルの内部で第2のチューブが前進した場合、フルオロ画像形成を組み込んで、ジェット放射体と第1のチューブ又はガイドカテーテルの遠位端部との間の適切な間隔及び関係を設けることができる。この関係は、可動変位距離としても言及されるものである。第1のチューブ又はガイドカテーテル内での第2のチューブの横方向の位置決めは、加圧されていない動作モードにおいて第1の段階(挿入)の際に容易に達成され、この場合、封止可能又は密接に嵌合する環状部を適切な大きさとし、第1のチューブ又はガイドカテーテル内における、またこれを介する第2のチューブの制限されない容易な通過を可能とするものである。代表的な排出チューブは、多くの態様に示されており、以下の種類の排出チューブにさらに言及されるが、これは限定されるものではないが、柔軟性があり拡張可能とし得る排出チューブを含み、この場合、排出チューブの直径は、加えられた圧力及びガイドカテーテルによるその後の拘束に依存する。また、柔軟性がない拡張可能な排出チューブを含み、この場合、排出チューブの直径は、設計された直径に依存する。また、排出チューブは拡張可能ではないものとすることができるが、第1のチューブ又はガイドカテーテルに密接に嵌合するものとする。動作の加圧モードの際に、ジェット噴射された塩類溶液により拡張可能な排出チューブが拡張し、これにより開放された環状部を部分的又は完全に閉鎖するか、制限するか、変形するか、又は除去し、第2のチューブに対して第1のチューブ又はガイドカテーテルを圧力により封止するが、依然として互いの相対的な移動は可能なままとする。代替的には、拡張可能でない排出チューブを組み込んだ密接に嵌合する環状部は、部分的ではあるが有効な制限的閉鎖を行うものとし、第2のチューブに対して第1のチューブ又はガイドカテーテルを実質的に圧力封止するか閉止するようにする。
【0012】
本発明の前記した態様によれば、遮断された身体の導管から血栓を除去する方法が提供される。この方法は、
a.ガイドワイヤ、及びマニホールドと、内部の環状表面を有する第1のチューブ又はガイドカテーテルと、遠位端部と、マニホールドの近位端部に位置し外部に配置された固定止血ナット/停止部とを備える外側組立体を設け、
b.血栓を含む血管の部位に近接して第1のチューブ又はガイドカテーテルを前進させ、
c.第1のチューブ又はガイドカテーテルを介して血栓を含む血管の部位を越えてガイドワイヤを前進させ、
d.遠位端部にジェット放射体を担持する第2のチューブと、ジェット放射体の近位に配置された拡張可能であるか、又は拡張可能でない排出チューブを備えるフロー・ディレクタと、その近位端部に配置された可動のフィルタハウジング/高圧接続部/停止部組立体とを備える内側カテーテル組立体を設け、
e.第1のチューブ又はガイドカテーテル内の所望の位置へと内側カテーテル組立体を前進させ、これによりジェット放射体に対して近位の間隙又は空間部が、第1のチューブ又はガイドカテーテルの遠位端部を越えて延在するようにする一方、フロー・ディレクタの近位端部は、第1のチューブ又はガイドカテーテルの遠位端部に対して依然として近位に配置されたままとし、
f.第2のチューブに対する高圧の塩類溶液の供給体を設け、これにより塩類溶液の少なくとも1つのジェットが、ジェット放射体から放射され、血栓を間隙又は空間部へと運び、そこで血栓を浸軟した後にフロー・ディレクタを介して第1のチューブ又はガイドカテーテルへと後押しされるようにして身体からの除去を図り、
g.排出チューブの内部の環状表面に対して少なくとも1つのジェットを衝突させ、十分なよどみ圧力を発生させ、第1のチューブ又はガイドカテーテルの内部の環状表面に対して排出チューブを拡張させるか、又は密接に嵌合する環状部を利用するとともにフロー・ディレクタ及び第1のチューブ又はガイドカテーテルを介して身体の外へと残渣を強制的に排出する(付加的な吸引を行う必要はない)工程を含む。
【0013】
この方法では、第1のチューブ又はガイドカテーテル及びガイドワイヤの両者に対して、内側カテーテル組立体を軸線方向に移動させることができ、内側カテーテル組立体の遠位方向及び近位方向の移動を促進し、血管系全体に渡って軸線方向に分布した血栓を除去するようにする。
【0014】
代替的な態様には、共通の外側カテーテル組立体に挿入されるクロスフロー/フロー・ディレクタが含まれ、実質的に前記したように作用するものとするが、クロスフロー血栓摘出カテーテルの特徴及び作用を含むものである。
【0015】
本発明の1つの有意義な観点及び特徴は、一人の医師によって操作可能なシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置である。
【0016】
本発明の他の有意義な観点及び特徴は、流動式血栓摘出カテーテルとして、又はクロスフロー血栓摘出カテーテルとして作用するよう構成された種々の内側カテーテル組立体を収容することのできる外側カテーテル組立体を有するシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置である。
【0017】
本発明の他の有意義な観点及び特徴は、マニホールド上の止血ナット/停止部に当接し、ガイドカテーテルの遠位端部を越えた特定の距離でジェット放射体を位置決めする第2のチューブの近位端部上の可動のフィルタハウジング/高圧接続部/停止部組立体である。
【0018】
本発明の他の有意義な観点及び特徴は、内側カテーテル組立体の端部に近位に配置された可動のフィルタハウジング/高圧接続部/停止部組立体及び外側カテーテル組立体上に配置された固定の止血ナット/停止部であって、これは内側カテーテル組立体が過度に前進するのを防止するよう係合し、これにより排出チューブの近位端部は、第1のチューブ又はガイドカテーテルの遠位端部から離脱するに至らない。
【0019】
付加的な態様の群に認められるさらなる有意義な観点及び特徴は、最初の加圧されていないモード(挿入)の際に外側カテーテル組立体内で内側カテーテル組立体の横方向の移動を図るべく開放され、切除過程に際しては部分的又は完全に閉鎖された位置へと調整されてジェット噴射される塩類溶液によって封止され得て、血栓組織が破壊されて近位方向に運ばれる際には、外側及び内側カテーテル組立体の間で漏れを最小にするか漏れを起こさないまま、近位に指向された最大の塩類溶液の流れを与える環状部である。
【0020】
本発明の他の有意義な観点及び特徴は、柔軟性があり拡張可能であるか、柔軟性がなく拡張可能であるか、拡張可能でないか、柔軟性がなく密接に嵌合するか、又は柔軟性がある/柔軟性がない場合の組合せである排出チューブを使用し得るフロー・ディレクタである。
【0021】
本発明のさらに他の有意義な観点及び特徴は、種々の放射体の形状、スタイル、及び設計を組み込む能力である。
【0022】
本発明の他の有意義な観点及び特徴は、標準的なYコネクタを使用して放出液の流出又は排出を制御し得ることから、コストを低減する観点の能力である。
【0023】
本発明の態様並びに有意義な観点及び特徴は前記した通りであるが、本発明の主たる目的は、身体の導管又は他の身体の腔部から血栓を除去するためのシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置及びその使用方法を提供することである。
【0024】
本発明の1つの目的は、脆弱な脳の血管又は他の身体の領域に認められる蛇行する通路を容易に通過するのが可能となるような寸法、可撓性、及び構成を有するシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置を提供することである。
【0025】
本発明の他の目的は、1以上の塩類溶液のジェットを生成し、これらを近位方向に投射し、排出通路を加圧しつつ血栓の部位の近傍で減圧を生成するための手段を備えるシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置を提供することである。
【0026】
本発明のさらに他の目的は、1以上の塩類溶液のジェットを生成する手段を備えるとともに、装置の遠位端部で所定の場所にジェット生成手段を位置決めする指標付け手段を備えるシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置を提供することである。
【0027】
本発明のさらに他の目的は、外側カテーテル組立体に挿入可能な内側カテーテル組立体を有し、内側カテーテル組立体を外側カテーテル組立体へと挿入し得る程度を制限する停止手段を備える種類のシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置を提供することである。
【0028】
本発明のさらなる目的は、外側カテーテル組立体の内部で内側カテーテル組立体を中央に配置するとともに、外側カテーテル組立体の構成部材に対して所定の様式で内側カテーテル組立体の構成部材を配向させる手段を備える内側カテーテル組立体及び外側カテーテル組立体を有する種類のシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置を提供することである。
【0029】
本発明のさらなる他の目的は、排出のための主要な長さはガイドカテーテルの内径であることから、ガイドカテーテルの管腔部を通過する第3のチューブを介して専ら排出が生起する場合よりも必然的に圧力低下が低く、排出の流速を低下させることなくシングル・オペレータ・エクスチェンジの設計を用いてより小さいカテーテルの寸法を使用可能とすることである。
【0030】
本発明の他の目的及び本発明の随伴する利点の多くは、同様の参照番号が図面全体を通じて同様の部分を示すものとする添付図面と関連して考慮する際に、以下の詳細な説明を参照することによって一層理解されるにつれて容易に了解されるものとなろう。
【0031】
好適な実施形態の詳細な説明
図1は、ブロック図の形態で、本発明の1つの態様によるシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置10を示し、身体の導管又は腔部から血栓又は他の所望しない物質を除去する際に使用するためのその種々の機能的手段の相互関係を示すものである。
【0032】
システムの主要な構成部材には、シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置の形態の長尺な装置、加圧流体源手段、及び必要に応じて捕集システム(図示せず)に接続された排気制御手段が含まれる。
【0033】
長尺な装置は、それぞれ近位端部及び遠位端部を有する第1及び第2の管状手段を備える。第2の管状手段は、近位端部に永久的に、又は取り外し可能に連結された加圧流体接続手段と、その遠位端部のジェット放射体手段とを有する高圧の管状手段の形態であり、加圧流体接続手段は、加圧流体源手段に接続可能である。第1の管状手段は、図示するような排出管状手段、又は排出が必要でないか所望されない場合に排出管状手段の代替として働く他の管状手段(図1には示されていないが、図2及び図3に関連して詳細に説明する)の形態である。排出管状手段の形態である場合は、第1の管状手段は、通常は排出制御手段に随伴されているが、排出制御手段は必須ではない。排出管状手段又は他の管状手段のいずれの形態であれ、第1の管状手段は、流出手段及び流入手段を備え、これらは第2の管状手段のスタイルに依存して、流れの再循環パターンを確立する流動的な流体の流れを生成するか又は必要に応じてクロスフロージェットを生成するジェット放射体手段によって生成される高速ジェットと協働するものである。
【0034】
任意の流出手段(クロスフロー)は、1以上の流出オリフィスにより構成され、これを介して浸軟された血栓又は他の所望しない物質の残渣とともに、塩類溶液、血液、もしくは他の流体、又はこれらの混合物が、排出管状手段又は他の管状手段内で高圧の領域から排出管状手段又は他の管状手段の外部へと流れる。1以上の流出オリフィスは、典型的には高速ジェットの高速領域の幾分下流にあり、ここでは速度は遅く、質量流速は運ばれる流体のために大きく、また流体の流れ(浸軟された残渣を伴う場合と伴わない場合がある)は、典型的には半径方向の構成部材による1以上の流出オリフィスを介して流れ、クロスフロージェットが生成される。流出オリフィスは、丸型、楕円形、円錐形、スリット形、構成部材の間の間隙、又は他の形状又は設計のものとすることができる。
【0035】
任意の流入手段(クロスフロー)は、1以上の流入オリフィスにより構成され、これを介して高速のジェットにより、血液又は他の流体中に存在し得る血栓又は他の所望しない物質を含む、身体の導管又は腔部からの血液又は他の流体が流体により運搬されて引き寄せられる。1以上の流入オリフィスは、典型的には高速ジェットの高速領域の近傍にあり、ここでは運搬する力が大きい。流入オリフィスは、丸型、楕円形、円錐形、スリット形、構成部材の間の間隙、又は他の形状又は設計のものとすることができる。
【0036】
高圧管状手段は、高圧流体の通過に適切なその長さに沿った少なくとも1つの通路又は管腔部を有する長尺な構造体からなる。長尺な構造体は、円形又は非円形の断面を有するチューブ体とすることができ、高い強度の高分子材料、例えばポリイミド、金属材料、例えばステンレススチール又はチタン、又は複合材料、例えば繊維強化材料又は異なる材料の層からなる層状構造体により作製することができる。
【0037】
排気管状手段は、流体及び血栓又は他の所望しない物質の残渣の通過に適切なその長さに沿った少なくとも1つの通路又は管腔部を有する長尺な構造体からなる。長尺な構造体は、円形又は非円形の断面を有するチューブ体とすることができ、高分子材料、例えばポリエチレン、ポリエステル、ポリウレタン、又はポリエーテルブロックアミド、高い強度の高分子材料、例えばポリイミド、金属材料、例えばステンレススチール又はチタン、又は複合材料、例えば繊維高分子強化材料又は異なる材料の層からなる層状構造体により作製することができる。さらに、長尺な構造体は、流入手段及び必要に応じて流出手段を収容するチャンバ又はマニホールドのような、その遠位端部近傍に取り付けられた構造を有することができる。
【0038】
他の管状手段は、流体の通過に適切なその長さに沿った少なくとも1つの通路又は管腔部を有する長尺な構造体からなる。長尺な構造体は、円形又は非円形の断面を有するチューブ体とすることができ、短いチャンバ、例えばマニホールド、成形されるか多数の構成部材により構成されたものと類似するものとすることができる。他の管状手段のための適切な材料は、高分子材料、例えばポリエチレン、ポリエステル、又はポリウレタン、高い強度の高分子材料、例えばポリイミド、金属材料、例えばステンレススチール又はチタン、又は複合材料、例えば繊維強化高分子材料又は異なる材料の層からなる層状構造体である。
【0039】
所望に応じて、長尺な装置の一部として隔離手段(図示せず)を設け、処置される身体の導管又は腔部の領域を隔離することができるが、これは常に必要なものではない。隔離手段は、バルーン、フィルタ、バスケット、膜、血圧調節装置、流体流制御装置、又は他の閉塞装置のような当業界で公知のものを備えることができる。隔離手段は、血管内の残渣の通過を制限し、長尺な装置の領域における血液の流れを制限し、又は再循環領域を制限することができる。また、所望に応じて、長尺な装置の近位端部と遠位端部との間を連通させるために、例えば流体又は他の物質を通過させるために、又はガイドワイヤ、カテーテル、又は画像形成器具のような装置を通過させるために、又は隔離手段を付勢するために、バルーンを膨張させるために、又は薬剤又は体液を通過させるために付加的な管状手段を設けることができる。付加的な管状手段(図示せず)は、その長さに沿う少なくとも1つの通路又は管腔部を有する長尺な構造体からなり、例えば、長尺な装置は、多数の管腔部からなるチューブを備えることができ、この場合、1つの管腔部が高圧の管状手段として作用し、第2の管腔部が排出用管状手段として作用し、1以上の付加的な管腔部が長尺な装置の近位端部の遠位端部との間を連通する付加的な管状手段として作用する。
【0040】
加圧流体源手段は、塩類溶液のような流体と、その近位端部に連結された加圧流体接続手段を介して高圧の管状手段へと圧力下に流体を配送するための1以上のポンプ又は圧力増強装置又は加圧流体容器とを備える。流体は、単一の圧力で、又は多数の圧力で、可変又は調整可能な圧力で、あるいは定常流又はパルス流のような非定常流で提供することができる。
【0041】
排出制御手段は、存在する場合は、排出管状手段に沿う流体及び血栓又は他の所望しない物質の残渣の流速を増加させるか、減少させるか、制限するか、又は調整する構造的構成部材からなり、流体の流速に影響を与える1以上のポンプ、例えばローラーポンプ、又はペリスタポンプ、クランプ、制限器具、又は他の装置とすることができる。排出制御手段は、高圧の管状手段に沿って流れる圧力流体の流速に対して相関するか、又はこれと独立したものとし得る、所定の、又は使用者により調整可能な流速で排出を制御することができる。さらに、排出制御手段は、圧力測定又は流速測定能力を有することができる。排出制御手段は、適切な捕集システム(図示せず)に接続される。
【0042】
動作に際して、最初に第1の管状手段を身体の導管又は腔部へと挿入し、身体の導管又は腔部内の血栓又は他の所望しない物質の部位へとこれを前進させた後、ガイドワイヤを挿入し、これを血栓又は他の所望しない物質の部位へと、又はこれを越えて挿入することによりシステムを配置する。続いて、ガイドワイヤに沿って第2の管状手段を前進させ、第1の管状手段に収容させる。その後、加圧流体接続手段を介して高圧の管状手段の近位端部へと加圧した塩類溶液(又は他の生物学的に和合性の流体)を供給する加圧流体源手段に、第2の管状手段の近位端部を接続する。高圧の管状手段の遠位端部において、加圧塩類溶液(又は他の流体)は、ジェット放射体手段へと通過し、これにより高速の塩類溶液(又は他の流体)のジェットが生成される。高速の塩類溶液(又は他の流体)のジェットは、身体の導管又は腔部から血液又は他の流体を運搬し、流入手段を介してこれを長尺な装置の遠位部分へと引き寄せ、血液又は他の流体とともに身体の導管又は腔部から血栓又は他の所望しない物質を運ぶ。高速の塩類溶液(又は他の流体)のジェットは、運搬される血液又は他の流体とともに、長尺な装置内で昇圧された領域を生成し、この昇圧領域が、排出管状手段の遠位部分と連通するか、又はその一部となる。必要に応じて、昇圧領域における昇圧された圧力により、流出手段を介して流体の流れが運ばれ、半径方向の成分を有し、周囲方向及び/又は軸線方向の成分も有し得るクロスフロージェットが生成される。昇圧領域の流体は、高速ジェットからの塩類溶液(又は他の流体)並びに身体の導管又は腔部から運ばれた血液又は他の流体を含む。クロスフロージェットは、身体の導管又は腔部における血栓又は他の所望しない物質に対して通常の力及び引き寄せる力を与え、身体の導管又は腔部に付着し得る血栓又は他の所望しない物質を除去して破壊する装置の有効性を大きく向上させ、流入手段へ向かって血栓又は他の所望しない物質を引き寄せるのをさらに助成する再循環パターンを形成する。流出手段、クロスフロージェット、再循環パターン、流入手段、及び高速ジェットの組合せは、血栓又は他の所望しない物質の増強された破壊及び除去をもたらすよう相乗的に作用する。また、昇圧領域における昇圧された圧力も、排出管状手段を介する流体及び血栓又は他の所望しない物質の残渣の搬送を助成することができる。所望に応じて、流体及び血栓又は他の所望しない物質の流速を、排出制御手段を設けることによって制御することができるが、これは常に必要なものではない。
【0043】
図2は、血栓の除去に有用なシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置10の側面図を示し、図3は、シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置10の半分解側面図を示す。シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置10は、2つの主要な組立体、すなわち、コア組立体である外側カテーテル組立体12と、所望に応じて、図19及び20に示すように、外側カテーテル組立体12内に実質的に嵌合するよう、他のスタイル又は設計の内側カテーテル組立体と交換することのできる、流動式血栓摘出カーテルとして作用するよう構成された内側カテーテル組立体14とを備える。外側カテーテル組立体12は、好ましくは標準的なガイドカテーテルとするが、この応用のために特に設計されたカテーテルとすることもできる。外側カテーテル組立体12は、血管を含む血栓において装置を配置するのに適切なトルク、剛性、及び形状を有するよう設計すべきである。内側カテーテル組立体14は、使用に際して、外側カテーテル組立体12に対して実質的に同軸的に大部分がその内部にあるよう整列するものであり、外側カテーテル組立体12の両端部を越えて延在するものである。一端部に可撓性の先端部18を備え、可撓性の先端部18に対向する近位端部17を備えるガイドワイヤ16は、外側カテーテル組立体12及び内側カテーテル組立体14の両者に対して実質的に同軸的に整列するものとして示されている。また、図2及び図3に示すように、シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置10の外側カテーテル組立体12及び内側カテーテル組立体14の外部から視認可能な構成部材又は構成部材の部分には、マニホールド20(Yアダプタとしても知られている)、マニホールド20の近位端部24に固着された止血ナット/停止部22、マニホールド20から延在する角度のあるマニホールド分岐部30の近位端部28に配置されたルア接続部26、及び近位端部33にルア接続部35を有し、ルア継手36によってマニホールド20の近位端部34に固着された第1のチューブ又はガイドカテーテル32も含まれる。対向する操作タブ38及び40も、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の近位端部33の近傍に設けられている。図2に示すように、外部から視認可能な内側組立体14の構成部材には、高圧の第2のチューブ42、第2のチューブ42の近位端部46に対して同軸的に整列固着された可動フィルタハウジング/高圧接続部/停止部組立体44も含まれる。概ね実質的に排出チューブからなり、一般的に排出チューブ72として言及されるフロー・ディレクタ48aも含まれ、これは第2のチューブ42の遠位端部50(図4)に対して近傍に整列した柔軟性のある拡張可能な排出チューブ72a、柔軟性のない拡張可能な排出チューブ72b、又は拡張可能でない柔軟性のない閉鎖嵌合排出チューブ72cとして特に言及され特定されるものである。また、第2のチューブ42の遠位端部50における通路53(図5)を有するトロイド状のループ52aとし得るものであって、そのように示されているジェット放射体52に対して近傍に整列固着された中央通路55(図4)を有する任意のジェットキャップ54も含まれる。さらに、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60に対して近傍に整列した放射線不透過性のマーカー56、及び排出チューブ72の遠位端部57に配置された放射線不透過性のマーカー58も含まれる。これは、実質的に協働して配置された第2のチューブ42の遠位端部50並びにジェット放射体52及び任意のジェットキャップ54を備える内側カテーテル組立体14の遠位端部62をマークするための柔軟性のある拡張可能な排出チューブ72aとし得るものであって、そのように示されている。また、任意の放射線不透過性のマーカー59も配置することができ、排出チューブ72の近位端部63に対して取り付けるか、又はこれと一体化することができ、放射線不透過性のマーカー58とともに、フロー・ディレクタ48aの任意の一体化部品として含まれ得るものである。フロー・ディレクタ48aの一部である内側本体66は、後に詳細に説明するように、フロー・ディレクタ48aの排出チューブ72の遠位端部57と摩擦係合する。高圧の第2のチューブ42を抜き出して徐々に段階的にテーパーを付与し、その長さに沿って可撓性の程度を設けることができる。例及び例示の目的のために、第2のチューブ42は、0.018インチ以下の初発及び近位の外径を備えることができ、それぞれより小さい外径を有する徐々に段階的に減少する複数の部分を備えることができ、この場合、最後の部分は、遠位端部50において0.008インチの外径へと段階的に減少するものとする(図4)。第2のチューブ42は、その長さに沿った漸次の直径の減少により、近位端部46から遠位端部50へと向かって徐々に可撓性となる。第2のチューブ42の長さに沿った増加する可撓性により、蛇行する血管経路へと柔軟に進入するのが容易となる。第2のチューブ42は漸次に段階的に変化するものであるが、第2のチューブ42は、一定して外径が減少するよう構成し、その長さに沿って増加する可撓性を与えるようにすることもでき、本発明の範囲を限定するよう解釈すべきではない。
【0044】
図4は、突出する内側カテーテル組立体14の一部とともに第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60を示す等角図であり、図5は、図4の構成部材を示す分解図である。特に詳細に示されているものは、この発明の使用の際に、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60において整列する構成部材の関係であり、この場合、柔軟性のある拡張可能な排出チューブ72aの形態の排出チューブ72が利用されている。ガイドワイヤ16は、簡略にするとともに明瞭にする目的で図示されていない。第2のチューブ42は、フロー・ディレクタ48aを介して近位方向に延在し、集合的に第2のチューブ42及びフロー・ディレクタ48aは、第1のチューブ又はガイドカテーテル32を介して近位方向に延在する。図4の加圧されていないモードに示し、図7の加圧されていないモードにも示すように、環状部(アニュラス、annulus)68が、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の内側環状表面64と排出チューブ72の外側環状表面70aとの間に形成されているのが確認される。通常の加圧された動作の際には、この場合は柔軟性のある拡張可能な排出チューブ72aである排出チューブ72が拡張し、これにより排出チューブ72の外側環状表面70aが拡張し、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の内側環状表面64と当接し、これにより後に詳細に説明するように、環状部68が閉鎖される。内側本体66は、減少した半径の首部74を備え、これは環状のバーブ(barb)76によって割り込まれるが、この両者は、排出チューブ72の遠位端部57における内部環状表面78によって収容される。また、減少した半径の首部74は、例えばウエルド81及び83又は他の適切な手段によって、第2のチューブ42の遠位端部50を取り付けるためのスロットを有する切欠80(図10)を備える。同様に含まれるものとして、図5及び図7に示すように、内側本体66の内部において、傾斜した環状表面84を有する通路82が挙げられる。空間部88は、内側本体66とジェット放射体52との間に配置されており、ここで血栓が浸軟された後に、身体からの除去を図るために、フロー・ディレクタ48aを介して第1のチューブ又はガイドカテーテル32へと押しやられる。
【0045】
この発明の使用に際し、静脈又は他の血管又は通路に沿って血栓を含む血管部位へと外側カテーテル組立体12を前進させた後、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60を介して、さらにこれを越えてガイドワイヤ16を通過させ、そしてガイドワイヤ16に沿ってかつ外側カテーテル組立体12の内部に沿って内側カテーテル組立体14を前進させる。第2のチューブ42が位置決めされると、加圧された、又は加圧されていない動作の際に、フロー・ディレクタ48a、ジェット放射体52、任意のジェットキャップ54が、第2のチューブ42に沿って、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60から任意のジェットキャップ54を含みこれに至る距離である可変変位距離86に沿って、所望の位置へと単位として移動して位置決めされる。可変変位距離86は、ジェット放射体52又は任意のジェットキャップ54が、第2のチューブ42の遠位端部50において、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60の正に内部で位置決めされ、血栓の切除が行われない最小の距離から、ジェット放射体52又は任意のジェットキャップ54が、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60を十分に越えた位置へと前進した最大の距離までの範囲とすることができ、これにより第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60に対して近位の領域に沿って排出チューブ72の近位端部63が位置決めされ、これにより排出チューブ72の主要な部分、内側本体66の全体、ジェット放射体52、及び任意のジェットキャップ54が、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60を基準として遠位に配置される。この延長された位置又はその近傍において、さらなる遠位方向の移動は、止血ナット/停止部22に対する可動フィルタハウジング/高圧接続部/停止部組立体44の当接によって阻止されており、これは図2に示されている。
【0046】
図6は、トロイド状のループ52aである1つのジェット放射体52手段を示す等角図であり、これは、第2のチューブ42及び排出チューブ72の長手方向軸線に沿って、又はその近傍で高速のジェット流を近位方向に指向させるために、第2のチューブ42の遠位端部50において利用し得るものである。本発明についてここに示したもの、又は本発明者による関連する特許出願である出願番号第09/417,395号に示されるもののようなあらゆるジェット放射体手段を使用することができ、これは高圧の管状手段の遠位の管状構造体、例えば第2のチューブ42からなり、これを介して加圧流体が流れて高速の流体ジェットが生成され、これは遠位の管状構造体の1以上のオリフィスから放射される。遠位の管状構造体は、直線、湾曲、L字形、J字形、U字形、螺旋形、トロイド状、又は半トロイド状の形状とすることができ、又はマニホールドのようなチャンバとすることができ、単一の構成部材、例えばメタルハイポチューブ、又は多数の構成部材、例えば多数のハイポチューブ、溶接されたマニホールド構成部材、又は成形されたマニホールド構成部材により形成することができる。ジェット放射体手段を形成する遠位の管状構造体は、高圧の管状手段の一体化された部分として形成することができ、例えば、メタルハイポチューブをトロイド状の形状又は前記した他の形状の1つへと形成することによるものであって、ドリル加工又は切削加工によって作製した単一のオリフィス又は多数のオリフィスを用いることができる。オリフィスは、丸型、スリット形、又は他の形状とすることができ、これによりこれを介して流れる流体は、1以上の分離した高速の流体ジェットを形成するか、又は組合せジェットへと合流される。代替的に、ジェット放射体手段を形成する遠位の管状構造体は、前記した形状のいずれかとオリフィスの構成とを有する別個の構造とすることができ、これは高圧の管状手段の遠位端部に取り付けられるものである。いずれの場合であれ、ジェット放射体手段を形成する遠位の管状構造体は、高圧の管状手段と流体により連通する。いずれの状況においても、高度に加圧された流体は、最初に高圧の管状手段の管腔部を通過し、種々の形状を有して構成された遠位に配置されたジェット放射体手段へと至る。
【0047】
前記したように、図6は、第2のチューブ42の遠位端部50に配置されたトロイド状ループ52aの形態のジェット放射体52を示す等角図である。ジェット放射体52は、ジェット本体としても言及される場合がある。特に示されているのは、トロイド状ループ52aの近位表面上に配置された複数の近位方向に指向したジェットオリフィス90a〜90nであり、これらは、点線で示すように、第2のチューブ42及び排出チューブ72の長手方向軸線に沿って、又はその近傍で高速のジェット流を近位方向に指向させるものであり、これらは勿論、前記した幾つかのスタイルの内の1つとすることができる。トロイド状ループ52aは、内周に沿った円形の通路53を備え、図18に特に示すようなガイドワイヤ16のようなガイドワイヤに沿った通過を図り、これに整列して収容を行い、これに沿った通過を可能とするものである。トロイド状ループ52aに沿った地点に配置された多数のジェットオリフィス90a〜90nは、通路53に配置された際に、ガイドワイヤ16の多数の側部に対して高速のジェット流を有利に指向させることができ、血栓物質に対するジェット流の浸軟効果をガイドワイヤ16が遮断又は妨害するのを回避するものである。
【0048】
図7、図8及び図9は、外側カテーテル組立体12及び内側カテーテル組立体14の遠位部分の相互収容及び整列を実質的に示すものであり、この場合、排出チューブ72は、柔軟性のある拡張可能な排出チューブ72aの形態である。
【0049】
図7は、加圧されたモードにおける第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60及びフロー・ディレクタ48aを示す断面図であり、図2の線7−7に沿う、第1のチューブ又はガイドカテーテル32及び随伴する構成部材に対して長尺な同軸配列状態の第2のチューブ42及びフロー・ディレクタ48aを含むものである。特に示されているのは、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の内側環状表面64と柔軟性のある拡張可能な排出チューブ72aの形態の排出チューブ72の外側環状表面70aとの関係であり、長尺な環状部68が形成されている。典型的には、柔軟性のある拡張可能な排出チューブ72aは、限定されるものではないが、例えばウレタン又はシリコンのような材料により構成することができる。内側本体66の上部領域における水平方向に整列したスロットを有する切欠80(図10)は、内部で適切に固着及び封止を行う第2のチューブ42の遠位端部50を収容する。同様に示されているのは、第2のチューブ42の遠位端部50においてジェット放射体52に対して近傍で固着を行う任意のジェットキャップ54である。任意のジェットキャップ54は、近位方向に対向する環状の捕捉キャビティ92と交差する通路55を備え、これによりトロイド状ループ52a、ジェット放射体52に対して収容可能に受容、嵌合、及び固着が行われる。第2のチューブ42の遠位端部50においてトロイド状ループ52a上に配置されたジェットオリフィス90a〜90nは、後方に指向されており、排出チューブ72及び内側本体66の長手方向軸線に僅かに向かうよう指向されている。所定かつ適切な空間部88は、ジェット放射体52の近位領域と、一般に排出チューブ72の遠位端部57との間、さらに詳しくは内側本体66の傾斜した環状表面84の遠位端部との間に配置されている。第2のチューブ48の遠位端部50に対する空間部88の最大の遠位位置は、適切な長さの第2のチューブ42を使用して構成した場合、互いに接触して第2のチューブ42の遠位方向の移動を制限する可動フィルタハウジング/高圧接続部/停止部組立体44(図2)の遠位端部と止血ナット/停止部22との関係によって決定することができる。空間部88の位置は、公知の観察方法により、1以上の次の構成部材、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60における放射線不透過性マーカー56、放射線不透過性マーカー59、放射線不透過性マーカー58、内側本体66、ジェットキャップ54を含む構成部材、又は他の構成部材の関係を観察することによっても決定することができる。第2のチューブ42は、限定されるものではないが、ステンレススチール又はニッケルチタン合金のような材料により作製することができる。
【0050】
図8は、図7の要素を示す断面図であり、加圧されたモードにおいて第1のチューブ又はガイドカテーテル32及び随伴する構成部材に対して延在した同軸配列状態の第2のチューブ42及びフロー・ディレクタ48aを含むものである。加圧されていないモードにおいて、血管又は他の身体の構成物の中で、この発明の適切な構成部材を適正に位置決めした後、内側カテーテル組立体14を介して第2のチューブ42の高圧管腔部93を介して高圧の塩類溶液94を注入し、遠位端部50へと配送し、トロイド状ループ52aのジェットオリフィス90a〜90nから塩類溶液のジェット流96を放射する。加圧された塩類溶液のジェット流96は、一部は傾斜した環状表面84及び内側本体66の通路82へと向けられるとともに、一部は排出チューブ72の管腔部98へと向けられ、排出チューブ72を加圧し、これにより柔軟性のある拡張可能な排出チューブ72aの形態の排出チューブ72が拡張するとともに、排出チューブ72の外側環状表面72を付勢して、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の内側環状表面64に対して封止を行う。また、塩類溶液のジェット流96が流れることにより、空間部88に隣接するか、又はその内部にある血栓組織を運び出し、血栓組織を破壊するとともに侵食する。加圧された塩類溶液及び血栓組織の運ばれた粒子の正の加圧された流れは、それまで開放されていた、外側カテーテル組立体12内の内側カテーテル組立体14との間の封止によって続いて閉鎖される環状部68から流出する逆流が防止され、十分な加圧力の下で、排出チューブ72の管腔部98に沿って、第1のチューブ又はガイドカテーテル32に対して中央の管腔部100に沿って、そしてマニホールド20の内部のカテーテルの管腔部を介して、さらに角度のあるマニホールド分岐部30を介して外方へと移動するのが可能とされている。外側カテーテル組立体12内で内側カテーテル組立体14を自由かつ制約を受けずに挿入して操作した後、操作性を維持しつつ内側カテーテル組立体14と外側カテーテル組立体12との間の封止を続いて有効に行うという能力は、この発明の新規性及び有用性に寄与するものである。
【0051】
図9は、図7の要素を示す断面図であり、部分的な加圧モード、又は完全な封止が行われるのを回避するために拡張可能な排出チューブを意図的に小型にした場合における、第1のチューブ又はガイドカテーテル32及び随伴する構成部材に対して長尺な同軸配列状態にある第2のチューブ42及びフロー・ディレクタ48aを含むものである。この図は、部分的に加圧されたモードを示し、この場合、図7に示したものより大きさを低減した環状部68を用いるのが望ましい。このような低減により、適切な封止を依然として維持しながら、内側カテーテル組立体14と外側カテーテル組立体12との間のより自由な長手方向移動及び回転移動並びに操作性を得ることが可能となる。回転移動が自由であることは、空間部88の十分かつ効果的な半径方向の位置決めに対してより大きい可撓性を可能とするために望ましい。十分な塩類溶液の圧力を依然として維持することができ、低減した大きさの環状部68による何らかの圧力損失は無視し得るものである。
【0052】
図10は、図7の線10−10に沿う、内側本体66と排出チューブ72との間の接合部を示す断面図である。特に示されているのは、ウエルド81及び83による、低減された半径の首部74及び/又は内側本体66の傾斜した環状表面84における、スロットを有する切欠80の対向する側部に対する第2のチューブ42の取付及び固着である。内側本体66の上部領域における第2のチューブ42の位置決め及び固着により、内側本体66に対する任意のジェットキャップ54及びジェット放射体52の整列が確保される。
【0053】
図11は、加圧されていないモードにおいて、図7の線11−11に沿う、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60における断面図を示す。特に示されているのは、内側環状表面64と外側環状表面70との間の環状部68である。環状部68により、外側カテーテル組立体12(図3)の位置決めに続いて、第1のチューブ又はガイドカテーテル32を介してフロー・ディレクタ48aを容易かつ適切に通過させることが可能となる。
【0054】
図12は、加圧されたモードにおいて、図8の線12−12に沿う、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60における断面図を示す。特に示されているのは、内側環状表面64と外側環状表面70aとの間の環状部68(図7)の閉鎖又は除去である。環状部68の閉鎖により、十分な加圧を維持するために、内側環状表面64に対するフロー・ディレクタ48aの封止が可能となる。
【0055】
図13は、部分的に加圧されたモード又は非封止の設計において、図9の線13−13に沿う、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60における断面図を示す。特に示されているのは、内側環状表面64と外側環状表面70aとの間の環状部68(図7)の大きさの低減である。
【0056】
図14は、第1の代替的な態様であり、図7に記載されたような要素を示す断面図であり、第1のチューブ又はガイドカテーテル32及び随伴する構成部材に対して緩やかかつ規則的でない整列状態にある第2のチューブ42及び任意のフロー・ディレクタ48bを含むものである。この態様は、先の態様と殆ど同様に動作するものであるが、任意の柔軟性のない拡張可能な排出チューブ72bの形態である排出チューブ72を除いてフロー・ディレクタ48aの構成部材を備える任意のフロー・ディレクタ48bが設けられている点で先の態様とは異なるものである。柔軟性のない拡張可能な排出チューブ72bは、限定されるものではないが、例えば、可撓性のポリエチレン又はポリエチレンテレフタレートのような材料により作製することができ、例えば図15に示すように、不規則又は膨れた外観の管状構造体から、規則的な外観の形状化された構造体へと拡張させることができる。
【0057】
図15は、加圧されたモードにおける図14の要素を示す断面図であり、この場合、柔軟性のない拡張可能な排出チューブ72bの形態である排出チューブ72は、ジェット放射体52から塩類溶液のジェット流96として放射される高圧の塩類溶液94によって加圧され、トロイド状ループ52aとしてより具体的に示されるように、これにより柔軟性のない拡張可能な排出チューブ72bが、膨張により規則的な形状及び構造をとり、これにより外側表面70b(ここでは環状)が付勢され、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の内側環状表面64に対して閉鎖的に封止を行い、それまで開放されていた環状部68が閉鎖される。
【0058】
図16は、第2の代替的な態様であり、図7に示されるような要素を示す断面図であり、第1のチューブ又はガイドカテーテル32及び随伴する構成部材に対して長尺な同軸整列状態の第2のチューブ42及び任意のフロー・ディレクタ48cを含む。この態様は、先の態様と殆ど同様に動作するが、任意の拡張可能ではない柔軟性のない閉鎖嵌合排出チューブ72cの形態の排出チューブ72以外はフロー・ディレクタ48aの構成部材を備える任意のフロー・ディレクタ48cが設けられている点で先の態様とは異なる。拡張可能ではない柔軟性のない閉鎖嵌合排出チューブ72cは、限定されるものではないが、例えば、PEBAX又はナイロン共重合体のような材料により作製することができ、限定されるものではないが、例えば、チューブのような規則的な形状化された構造のものである。この図は、加圧されたモードを示しており、この場合、完全に閉鎖されていない環状部68を有するものとするのが望ましい。このような構成により、適切な封止を依然として維持しながら、内側カテーテル組立体14と外側カテーテル組立体12との間のより自由な長手方向の移動及び回転移動並びに操作性が可能となる。回転移動及び長手方向の移動が自由であることは、空間部88の十分かつ有効な位置決めに対するより大きい可撓性を許容するために望ましい。十分な塩類溶液の圧力を依然として維持することができ、低減された大きさの環状部68による何らかの圧力損失は無視し得るものである。
【0059】
図17は、第3の代替的な態様であり、図7の要素を示す断面図であり、第1のチューブ又はガイドカテーテル32及び随伴する構成部材に対して長尺な同軸整列状態にある第2のチューブ42及び任意のフロー・ディレクタ48dを含む。この態様は、先の態様と殆ど同様に動作するが、異なるデュロメータ特性の連続的な部分を有し、これにより1つの部分が隣接する部分とは異なる可撓性を有する任意の柔軟性/非柔軟性の排出チューブ72dの形態の排出チューブ72以外は図7のフロー・ディレクタ48aの構成部材を備える任意のフロー・ディレクタ48dを設ける点で先の態様とは異なるものである。部分102aは、先に述べた柔軟性のある拡張可能な排出チューブ72aと一貫するデュロメータの読取値のものであり、これにより先に述べたように、部分102aの拡張が可能となる。しかしながら、部分102bは、柔軟性がなく拡張可能な排出チューブ72bと一貫するデュロメータの読取値のものであり、これによりそれ自身の構造によって部分102bの拡張は阻止されるか、又は制限され、一定又は一定近傍の直径が維持される。代替的に、部分102a及び102bを別の構成とし、例えば、接着、超音波溶接、融着、又は何らかの適切な方法によって接合し、柔軟性/非柔軟性の排出チューブ72dを設けることができる。
【0060】
動作の様式
図18は、血管104内で動作するシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置10の遠位端部の一部切欠断面図を示す。図1〜図13に関連して先に説明した要素を参照し、図18は、シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置10の動作の様式を最も良く示すものであり、血栓の付着部又は病巣106の部位における血管104、動脈等の中に配置した第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60、フロー・ディレクタ48a、第2のチューブ42、ジェット放射体52及び任意のジェットキャップ54並びにガイドワイヤ16に特に着目したものである。
【0061】
可撓性であり、可撓性の排出チューブとして働く第1のチューブ又はガイドカテーテル32を最初に前進させ、血栓の付着部又は病巣106の近位の位置に到達させる。血栓の付着部又は病巣106の近傍に位置させた第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60を用いて、次にガイドワイヤ16の可撓性の先端部18を、マニホールド20を介して第1のチューブ又はガイドワイヤ32へと導入し、そして第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60を介して、さらにこれを越えてガイドワイヤ16を前進させた後、患者の身体の血管104又は静脈に沿って前進させる。血栓の付着部又は病巣106の部位へと、これを越えて血管系を介してガイドワイヤ16を前進させる。遠位の冠状動脈又は脳の血管については、典型的には、ガイドワイヤは0.010〜0.018インチの範囲とし得る直径を有する。この発明は、0.038インチよりも大きい直径のガイドワイヤを必要とするより大きい血管にも適用することができる。血管104に沿ってガイドワイヤ16を一旦前進させ、血栓の付着部又は病巣106に到達するか、又はこれを介して前進したならば、内側カテーテル組立体14をカテーテル組立体12と係合させることができる。このような係合は、ジェット放射体52の通路53、及び組み込まれている場合は、任意のジェットキャップ54の通路55によってガイドワイヤ16を収容することにより開始される。その後、内側カテーテル組立体14を遠位方向に前進させ、これによりガイドワイヤ16の近位端部17が、空間部88及びフロー・ディレクタ48aの構成部材に進入し、続いてフロー・ディレクタ48aから近位方向に延在する。ガイドワイヤ16に沿って内側カテーテル組立体14をさらに前進させると、内側カテーテル組立体14及び第2のチューブ42のジェット放射体52及び任意のジェットキャップ54並びにフロー・ディレクタ48aが、最初にマニホールド20によって、次に第1のチューブ又はガイドカテーテル32によって整列して収容されるに至る。ジェット放射体52、任意のジェットキャップ54、フロー・ディレクタ48a(第1のチューブ又はガイドカテーテル32の管腔部100を介する配置を助成する潤滑皮膜を有するものとし得る)、及び第2のチューブ42は、次に第1のチューブ又はガイドカテーテル32の管腔部100内を前進し、可変変位距離86に沿う位置に至り、ここでこの場合は柔軟性のある拡張可能な排出チューブ72aの形態である排出チューブ72の遠位端部57(内側本体66を含む)は、所望に応じて第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60を越えて位置決めされ、これにより排出チューブ72は、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60に対して整列する。内側本体66の通路82、排出チューブ72の管腔部98、及び第1のチューブ又はガイドカテーテル32の管腔部100は、排出チューブとして働く。その後、シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置10は、マニホールド20を介して第1のチューブ又はガイドカテーテル32の近位端部33へと高圧の液体、好ましくは塩類溶液を供給することによって付勢することができる。
【0062】
マニホールド20からの高圧の塩類溶液94又は他の液体が供給され、第2のチューブ42の高圧の管腔部93を介して流れ、ジェット放射体52のオリフィス90a〜90nへと進入する。高圧の塩類溶液は、開放された傾斜環状表面84へと指向された高速の塩類溶液ジェット流96としてジェット放射体52を出て、排出チューブ72の遠位端部57において内側本体66の通路82へと進入する。高圧の塩類溶液のジェット流は、管腔部68を閉鎖するよう作用し、先に説明したように、管腔部68のような管腔部を介して逆方向に漏れ出すことなく、正方向の流れを確実なものとし、血栓の付着部又は病巣106から組織を取り除くとともに組織を塩類溶液のジェット流96へと運搬し、ここでより小さい断片へと破壊され、近位方向に運ばれるようにする。
【0063】
フロー・ディレクタ48a及び第1のチューブ又はガイドカテーテル32に対して塩類溶液のジェット流96が衝突することにより、排出チューブ72の管腔部98及び第1のチューブ又はガイドカテーテル32の管腔部100(排出管腔部)内でよどみ圧力が発生し、これにより血栓の付着物又は病巣106の残渣粒子は、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の近位端部33に向かって運搬される。
【0064】
初期の付勢に続いて、蛇行性のターンを介して、内側カテーテル組立体14をガイドワイヤ16によりさらに前進させ、さらなる切除動作のために、最初の切除動作の領域を越えて血栓の付着物又は病巣106へと到達させることができる。
【0065】
正の変位(positive displacement)ピストンポンプ(図示せず)を使用し、第2のチューブ42の近位端部へと、圧力下に液体、好ましくは塩類溶液を供給することができる。50〜50,000psiの範囲の圧力により、ジェット放射体52の近位表面に配置されたジェットオリフィス90a〜90nから塩類溶液が出る際に、有用な高速の塩類溶液のジェット流96を生成するエネルギーが供給される。塩類溶液の流速は、正の変位ピストンポンプのポンプ速度を調整することによって制御することができる。第1のチューブ又はガイドカテーテル32の近位端部33は、排出された血栓の残渣を廃棄のための捕集バッグへと排出する前に、マニホールドの分岐部30においてルア接続部26を介して計量装置、例えばローラーポンプとインターフェースとを接続している。排出の速度は、ローラーポンプの速度を調整することによって制御することができる。塩類溶液の流入の速度は、ピストンポンプ及びローラーポンプを同時に調整することにより、血栓の残渣の除去の速度とバランスさせることができる。塩類溶液の流入の速度は、血栓の残渣の除去の速度と比較して小さいか、等しいか、又は大きいものとすることができる。血栓除去の速度は、血栓組織の遠位の塞栓形成の可能性を低減するために、塩類溶液の流入の速度を僅かに超えるものとすることができる。
【0066】
その精神から逸脱することなく、この発明に対して多くの改変を行うことができることから、この発明の範囲は、前記説明し図示した態様に限定されるものではない。寧ろ、この発明の範囲は、添付する請求の範囲及びその均等物によって決定されるべきである。
【0067】
図19は、第4の代替的な態様であり、血栓の除去のために有用なシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置110を示す側面図であり、図20は、シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置110の半分解側面図を示す。シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置110は、2つの主要な組立体、すなわち、先に詳細に説明したように、コア組立体である外側カテーテル組立体12と、先に説明した内側カテーテル組立体14と置換又は交換され、所望に応じて、外側カテーテル組立体12内に実質的に嵌合して組み込まれるよう、他のスタイル又は設計の内側カテーテル組立体と交換することのできる内側カテーテル組立体の例として示された、クロスフロー血栓摘出カーテルとして作用するよう構成された内側カテーテル組立体114とを備える。内側カテーテル組立体114は、使用に際して、外側カテーテル組立体12に対して実質的に同軸的に大部分がその内部にあるよう整列するものであり、外側カテーテル組立体12の両端部を越えて延在するものである。一端部に可撓性の先端部18を備え、可撓性の先端部18に対向する近位端部17を備えるガイドワイヤ16は、外側カテーテル組立体12及び内側カテーテル組立体114の両者に対して実質的に同軸整列するものとして示されている。外側カテーテル組立体12の外部から視認可能な構成部材又は構成部材の部分は、前記した説明と対応する。先に説明した内側カテーテル組立体14の構造の多くが、内側カテーテル組立体114において組み込まれて利用されている。外部から視認可能なシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置110の内側組立体114の構成部材又は構成部材の部分には、高圧の第2のチューブ42、第2のチューブ42の近位端部46に対して近傍に同軸的に整列固着された可動フィルタハウジング/高圧接続部/停止部組立体44が含まれる。また、管腔部154(図24)を有し、実質的に高圧の第2のチューブ42の遠位端部50(図4)に対して近傍に整列した柔軟性のある拡張可能な排出チューブ122aの形態の排出チューブ122により構成されるクロスフロー/フロー・ディレクタ116aが含まれる。また、通路119(図21)を有し、クロスフロー/フロー・ディレクタ116aの排出チューブ122から連続的に遠位方向に延在する可撓性のあるテーパーを有する先端部117が含まれ、通路119における可撓性のあるテーパーを有する先端部117の端部は、内側カテーテル組立体114の遠位端部124である。さらに、第2のチューブ42の遠位端部50における通路53(図22)を有するジェット放射体52が含まれる。また、クロスフロー/フロー・ディレクタ116aの遠位端部120においてこれに沿って配置され、ジェット放射体52に隣接して近接整列された放射線不透過性マーカー118が含まれ、これは実質的に協働して配置された第2のチューブ42の遠位端部50とクロスフロー/フロー・ディレクタ116aの遠位端部120とをマークするものである。また、任意の放射線不透過性マーカー126も配置することができ、クロスフロー/フロー・ディレクタ116aの近位端部128に対して取り付けるか、又は一体化することができ、放射線不透過性マーカー118とともに、クロスフロー/フロー・ディレクタ116aの任意の一体化部品として含まれ得るものである。クロスフロー/フロー・ディレクタ116aの一部である、金属又はプラスチックの内側本体130(図22)は、図24に示すように、クロスフロー/フロー・ディレクタ116aの排出チューブ122の内部のクロスフロー/フロー・ディレクタ116aの遠位端部120と摩擦係合する。また、クロスフロー/フロー・ディレクタ116aの排出チューブ122について特徴付けられるものとして、クロスフローを発生させるための1以上の流出オリフィス134及び1以上の流入オリフィス136があり、これにより内側カテーテル組立体は、クロスフロー血栓摘出カテーテルとして機能する。1以上の流出オリフィス134と1以上の流入オリフィス136との間であって、クロスフロー/フロー・ディレクタ116aの排出チューブ122上に、任意の放射線不透過性のマーカー127を備えることができる。
【0068】
図21は、突出する内側カテーテル組立体114の一部とともに第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60を示す等角図であり、図22は、図21の構成部材を示す分解図である。特に詳細に示されているものは、この発明の使用の際に、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60に整列する構成部材の関係である。ガイドワイヤ16は、簡略にするとともに明瞭にする目的で図示されていない。第2のチューブ42は、クロスフロー/フロー・ディレクタ116aを介して近位方向に延在し、集合的に第2のチューブ42及びクロスフロー/フロー・ディレクタ116aは、第1のチューブ又はガイドカテーテル32を介して近位方向に延在する。加圧されていないモードで示し、図24にも示すように、環状部138が、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の内側環状表面64と柔軟性のある拡張可能な排出チューブ122aの形態である排出チューブ122の外側環状表面140との間に形成されているのが認められる。内側本体130は、より大きい半径の肩部144から近位に延在する減少した半径の首部142を備え、またガイドワイヤ16を収容するための通路146を備える。図24に示すように、トロイド状ループ52aの形態のジェット放射体52は、例えば、溶接、接着又は他の適切な手段によって内側本体130の近位領域に対して整列して固着される。排出チューブ122及び内側本体130に対する放射線不透過性マーカー118のスエージングにより、最適な血栓摘出作用のために、ジェット放射体52及び流入オリフィス136からの距離を維持すべく組立体が確保される。通常の加圧された動作の際に、排出チューブ122が拡張することにより、排出チューブ122の外側環状表面140が拡張し、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の内側環状表面64に当接し、これにより環状部138が閉鎖されて除去されるが、これは後に図25に示すように、外側カテーテル組立体12とともに内側カテーテル組立体14を使用して先に説明したものと殆ど同じである。また、加圧した塩類溶液流を流出オリフィス134から通過させて血栓材料を取り除き、これを流入オリフィス136を介してクロスフロー/フロー・ディレクタ116aの管腔部154の内部へと帰還させ、そこで血栓が浸軟された後に、身体からの除去を図るために、クロスフロー/フロー・ディレクタ116aを介して第1のチューブ又はガイドカテーテル32へと押しやるようにする。
【0069】
この発明の使用に際して、血栓を含む血管部位の近傍の静脈又は他の血管又は通路に沿って外側カテーテル組立体12を前進させた後、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60を介して、さらにこれを越えてガイドワイヤ16を通過させ、その後にガイドワイヤ16に沿ってかつ外側カテーテル組立体12の内部に沿って内側カテーテル組立体114を前進させる。第2のチューブ42が位置決めされると、加圧された、又は加圧されていない動作の際に、クロスフロー/フロー・ディレクタ116a、ジェット放射体52を、第2のチューブ42に沿って、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60から、クロスフロー/フロー・ディレクタ116aの遠位端部120を含みこれに至る距離である可変変位距離148に沿って、所望の位置へと単位として移動させて位置決めする。可変変位距離148は、第2のチューブ42の遠位端部50(クロスフロー/フロー・ディレクタ116aの遠位端部120)におけるジェット放射体52が、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60の正に内部で位置決めされ、血栓の切除が行われない最小の距離から、ジェット放射体52が、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60を十分に越えた位置へと前進した最大の距離までの範囲とすることができ、これにより第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60に対して近位の領域に沿ってクロスフロー/フロー・ディレクタ116aの近位端部128が位置決めされ、これにより排出チューブ122の主要な部分、内側本体130の全体、及びジェット放射体52が、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60を基準として遠位に配置される。クロスフロー/フロー・ディレクタ116aの遠位方向の漸次の移動により、流入オリフィス136及び流出オリフィス134が遠位方向に連続して現れる。場合によっては、塞栓化した物質を容易に除去するために軟質の不安定な血栓を処置した後、より強力に付着した血栓又は他の組織を除去するために露呈された流出オリフィス134を用いて操作を行う際は、流出オリフィス134をブロックして操作を行うのが有利であることがある。この拡張された位置又はその近傍において、さらなる遠位方向の移動は、止血ナット/停止部22に対する可動フィルタハウジング/高圧接続部/停止部組立体44の当接によって阻止されており、これは図19に示されている。
【0070】
図23は、第5の代替的な態様であり、図6の要素の概観を示し、図2に示すシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置の内側カテーテル組立体14により塩類溶液のクロスフローを組み込むための1以上の任意の流出オリフィス170を含むものである。ジェット放射体52から放射される高圧の塩類溶液のジェット流96は、最初に通路82に入り、通路82を介して排出チューブ72へと流れて流出オリフィス170に至り、半径方向に出てクロスフロージェット172を形成し、血栓の付着物又は病巣に衝突してこれを運び、そして遠位方向に指向され、流入オリフィスとして作用する内側本体66の通路82を介して再度引き寄せられ、ここで血栓の付着物又は病巣は、高圧の塩類溶液のジェット流96によって浸軟され、排出チューブ72の管腔部98に沿って移動するために、高圧の塩類溶液のジェット流96によってさらに運ばれる。よって、クロスフロージェット172のような塩類溶液のクロスフロージェットの属性を含む浸軟と、空間部88で生起する浸軟の属性とが組合せられる。
【0071】
図24及び図25は、実質的に外側カテーテル組立体12及び内側カテーテル組立体114の遠位部分の相互の収容及び整列を示すものである。
【0072】
図24は、図19の線24−24に沿う、加圧されていないモードにおける第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60及びクロスフロー/フロー・ディレクタ116aを示す断面図であり、第1のチューブ又はガイドカテーテル32及び随伴する構成部材に対して長尺で同軸整列した第2のチューブ42及びクロスフロー/フロー・ディレクタ116aを含む。特に示されているのは、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の内側環状表面64と柔軟性のある拡張可能な排出チューブ122aの形態の排出チューブ122の外側環状表面140との間の関係であり、これにより長尺な環状部138が形成される。第2のチューブ42の遠位端部50においてジェット放射体52に配置されたジェットオリフィス90a〜90n(図6)は、後方に指向されており、僅かに排出チューブ122の長手方向軸線に向けられている。
【0073】
第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60に対する第2のチューブ42の遠位端部50の最大遠位位置は、適切な長さの第2のチューブ42を使用することによって決定することができる。可動フィルタハウジング/高圧接続部/停止部組立体44(図19)の遠位端部及び止血ナット/停止部22(図19)は、互いに接触して第2のチューブ42及び取り付けられたクロスフロー/フロー・ディレクタ116aの遠位方向の移動を制限することができる。また、クロスフロー/フロー・ディレクタ116aの配置及び第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60に対するその位置は、以下に示す1以上の構成部材の関係を観察することによって決定することができる。これには、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60における放射線不透過性マーカー56、放射線不透過性マーカー126及び127、放射線不透過性マーカー118、内側本体130、可撓性のテーパーを有する先端部117、又は公知の観察方法による他の構成部材が含まれる。
【0074】
図25は、図24の要素を示す断面図であり、加圧されたモードにおいて、第1のチューブ又はガイドカテーテル32及び随伴する構成部材に対して長尺な同軸配列状態の第2のチューブ42及びクロスフロー/フロー・ディレクタ116aを含む。加圧されていないモードにおいて、血管又は他の身体の構成物内で、この発明の適切な構成部材を適正に位置決めした後、内側カテーテル組立体114を介して第2のチューブ42の高圧管腔部93を介して、高圧の下で塩類溶液150を注入し、遠位端部50へと配送し、ジェット放射体52のジェットオリフィス90a〜90nから塩類溶液のジェット流152を放射する。加圧された塩類溶液のジェット流152は、クロスフロー/フロー・ディレクタ116aの管腔部154へと近位方向に指向され、ここでこれは(1)排出チューブ122を加圧するよう動作し、これにより柔軟性のある拡張可能な排出チューブ122aの形態の排出チューブ122が拡張し、排出チューブ122の外側環状表面140を付勢し、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の内側環状表面64に対して閉鎖的に封止を行い、(2)1以上の流出オリフィス134を出て血栓組織を破壊して侵食し、(3)クロスフロー/フロー・ディレクタ116aの露呈された部分に隣接し、その近傍の緩んだ血栓組織を運び、1以上の流入オリフィス136を介して緩んだ血栓物質を帰還させる。加圧された塩類溶液の正方向の加圧された流れは、外側カテーテル組立体12内の内側カテーテル組立体114との間の封止を形成することによって閉鎖位置に加圧され、それまでは開放されていた環状部138から出る塩類溶液の逆流を防止し、十分な加圧力の下で、クロスフロー/フロー・ディレクタ116aの管腔部154に沿って、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の中央の管腔部100に沿って、そしてマニホールド20の内部のカテーテルの管腔部を介して、さらに角度のあるマニホールド分岐部30を介して外方へと(ここでは流れを制御してもしなくてもよい)血栓組織の運搬された粒子を担持しながら、塩類溶液が移動するのを可能とする。外側カテーテル組立体12内で内側カテーテル組立体114を自由かつ制約を受けずに挿入して操作した後、操作性を維持しつつ内側カテーテル組立体114と外側カテーテル組立体12との間の封止を続いて有効に行う能力は、この発明の新規性及び有用性に寄与するものである。
【0075】
図26は、第6の代替的な態様であり、図24の要素の断面図を示し、第1のチューブ又はガイドカテーテル32及び随伴する構成部材に対して緩やかかつ不規則に整列した状態の第2のチューブ42及び任意のクロスフロー/フロー・ディレクタ116bを含むものである。この態様は、先の態様と殆ど同様に動作するが、柔軟性のない拡張可能な排出チューブ122bの形態である排出チューブ122を除いてクロスフロー/フロー・ディレクタ116aの構成部材を備える任意のクロスフロー/フロー・ディレクタ116bを設ける点で先の態様とは異なるものである。柔軟性のない拡張可能な排出チューブ122bは、限定されるものではないが、例えば、可撓性のポリエチレン又はポリエチレンテレフタレートのような材料により作製することができ、例えば、図27に示すように、不規則又は膨れた外観の管状構造から、規則的な外観の形状化された構造へと拡張させることができる。
【0076】
図27は、加圧されたモードにおける図26の要素を示す断面図であり、この場合、柔軟性のない拡張可能な排出チューブ122bの形態である排出チューブ122は、トロイド状ループ52aとしてより具体的に示されるジェット放射体52から塩類溶液のジェット流152として放射される高圧の塩類溶液150によって加圧され、これにより柔軟性のない拡張可能な排出チューブ122bが、膨張により規則的な形状及び構造をとり、これにより外側表面140(ここでは環状)が付勢され、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の内側環状表面64に対して閉鎖的に封止を行い、それまで開放されていた環状部138が閉鎖される。
【0077】
図28は、第7の代替的な態様であり、図24の要素を示す断面図であり、第1のチューブ又はガイドカテーテル32及び随伴する構成部材に対して長尺な同軸整列状態の第2のチューブ42及び任意のフロー・ディレクタ116cを含む。この態様は、先の態様と殆ど同様に動作するが、任意の拡張可能ではない柔軟性のない閉鎖嵌合排出チューブ122cの形態の排出チューブ122以外はフロー・ディレクタ116aの構成部材を備える任意のフロー・ディレクタ116cが設けられている点で先の態様とは異なる。拡張可能ではない柔軟性のない閉鎖嵌合排出チューブ122cは、限定されるものではないが、例えば、PEBAX又はナイロン共重合体のような材料により作製することができ、限定されるものではないが、例えば、チューブのような規則的な形状化された構造のものである。この図は、加圧されたモードを示しており、この場合、完全に閉鎖されていない環状部138を有するものとするのが望ましい。このような構成により、適切な封止を依然として維持しながら、内側カテーテル組立体114と外側カテーテル組立体12との間のより自由な長手方向の移動及び回転移動並びに操作性が可能となる。回転移動が自由であることは、内側カテーテル組立体114の十分かつ有効な半径方向の位置決めに対するより大きい可撓性を許容するために望ましい。十分な塩類溶液の圧力を依然として維持することができ、低減された大きさの環状部138による何らかの圧力損失は無視し得るものである。
【0078】
図29は、第8の代替的な態様であり、図24の要素を示す断面図であり、第1のチューブ又はガイドカテーテル32及び随伴する構成部材に対して長尺な同軸整列状態にある第2のチューブ42及び任意のフロー・ディレクタ116dを含む。この態様は、先の態様と殆ど同様に動作するが、異なるデュロメータ特性の連続的な部分を有し、これにより1つの部分が隣接する部分より可撓性の大きい任意の柔軟性/非柔軟性の排出チューブ122dの形態の排出チューブ72以外は図24のフロー・ディレクタ116aの構成部材を備える任意のフロー・ディレクタ116dを設ける点で先の態様とは異なるものである。部分214aは、先に述べた柔軟性がある拡張可能な排出チューブ122aと一貫するデュロメータの読取値のものであり、これにより先に述べたように、部分214aの拡張が可能となる。しかしながら、部分214bは、柔軟性がなく拡張可能な排出チューブ122bと一貫するデュロメータの読取値のものであり、これによりそれ自身の構造によって部分214bの拡張は阻止されるか、又は制限され、一定又は一定に近い直径が維持される。代替的に、部分214a及び214bを別の構成とし、例えば、接着、超音波溶接、融着、又は何らかの適切な方法によって接合し、柔軟性/非柔軟性の排出チューブ122dを設けることができる。
【0079】
動作の様式
図30は、シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置110の動作の様式を示す一部切欠断面図であり、血栓の付着物又は病巣158の部位における血管156、動脈等内に配置されたクロスフロー/フロー・ディレクタ116aの遠位端部120及び可撓性のテーパーを有する先端部117に特に着目したものである。塩類溶液(又は他の適切な流体)の高速のジェット流152が示されており、これはジェット放射体52から近位方向に放射され、クロスフロー/フロー・ディレクタ116aの排出チューブ122を封止可能に拡張させ、血栓の付着物又は病巣158に衝突してこれを運搬するものである。この図に示されたジェット放射体52の代替として、他のジェット放射体を第2のチューブ42の遠位端部50に組み込み、第2のチューブ42及び排出チューブ122の長手方向の軸線に沿って、又はその近傍で1以上の高速のジェット流152を放射又は発射させ、ジェット放射体52について記載したものと同様の目的を達成することができる。塩類溶液の高速のジェット流152は、半径方向に流出オリフィス134を介して外方に通過し、血管156の壁部へと向かって外方に指向されたクロスフロージェット160(低速のジェット)を発生させるが、流入オリフィス136において低圧によって影響を受け、これによりクロスフロージェット160は周方向に遠位に流れ、血栓の付着物又は病巣158に衝突し、引き寄せる力を与えて破壊し、比較的低圧の領域である流入オリフィス136を介して血栓の付着物又は病巣158の粒子を運搬により付勢し、高速のジェット流152へと担持し、ここで血栓はさらに浸軟されて顕微鏡的な粒子になり、さらに排出管腔部154(図24)へと至る。流入オリフィス136を介する運搬は、高速のジェット流152による運搬に基くものである。流出は、高速のジェット流152及び流入オリフィス136を介して運ばれた流体によって生成される内部圧力によって付勢される。増強された凝塊の除去は、流入オリフィス136及び流出オリフィス134の間に確立された再循環パターンにより達成可能であり、これにより壁部に付着した血栓に対する誘引力を最大化させる流れの場が生成される。運ばれた血栓は顕微鏡的な粒子へと浸軟されるため、流出オリフィス134に存在するような粒子は、遠位方向の循環を有意に遮断する程の十分な大きさではなく、高速で流入オリフィス136へと再度運ばれる。
【0080】
図31及び図32は、第9の代替的な態様であり、ジェットキャップ220の形態のジェット放射体の分解組立図であり、これはシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置110の内側組立体114において利用することができる。ジェットキャップ220は、実質的には放射体と内側本体との組合せであり、ジェットキャップ220は、さらに具体的にはトロイド状ループ52aとして示されるジェット放射体52及び内側本体130に代えて利用することができる。ジェットキャップ220の一方の部分は、対向する環状のリング224及び226を有してその端部から延在するシリンダ状本体222と、本体222を介して延在するガイドワイヤ管腔部228と、本体222の一端部から外方に延在して環状リング224の環状表面234と同一の面にある環状表面232を有する環状の延在部230と、本体222の一端部、環状リング224、及び環状延在部230の間の環状部236と、環状延在部230の環状表面232からこれを越えて外方に延在する環状の延在部238とを備える。ジェットキャップ220の他方の部分は、中央の孔部242を有する丸型のプレート240と、第2のチューブ42を収容するためのレセプタ孔部224と、中央孔部242に対して同軸的に整列した複数のジェットオリフィス246a〜246nとを備える。
【0081】
図33は、図32の線33−33に沿うジェットキャップ220を示す断面図であり、この場合、全ての参照番号は先に述べた要素に対応する。丸型のプレート240の中央孔部242は、環状延在部238を利用することにより、環状表面232及び環状リング224の環状表面234に対して丸型のプレートを整列させ、これに対して適切に固着させる。このような密接な整列により、封止された環状部236を介する高圧の塩類溶液の分配のための円形のチャンバを形成する環状部に対して封止が行われる。環状リング224及び226は係合可能であり、排出チューブ122の内側環状表面64において固定される。高圧の塩類溶液を第2のチューブ42に配送し、これにより丸型のプレート240上に配置されたレセプタ孔部244において適切に固着が行われ、封止された環状部236を介してそのまま分配が行われ、後方に指向されたジェットオリフィス246a〜246nを介して高圧の塩類溶液のジェット流が放射される。
【0082】
図34は、第10の代替的な態様であり、内蔵される形成された通路を有するジェットキャップ250の形態のジェット放射体を示す等角図である。形成された通路を有するジェットキャップ250は、遠位方向に下方にテーパーを付された丸型のテーパー254を備える一体の本体252を有する。ガイドワイヤ管腔部256は、本体252を介して長手方向に延在し、近位表面258と遠位表面259との間に延在する。高圧の塩類溶液を搬送するためのU字形状の通路260は、本体252の内部に配置され、近位表面258におけるジェットオリフィス262としての一端部、及び近位表面258における第2のチューブ42の収容のためのレセプタ孔部264において終端する。図においては、第2のチューブ42は、高圧の塩類溶液を通路260へと配送するためのものとして示されている。
【0083】
図35は、放射体としての使用、例えばシングル・オペレータ流体ジェットエクスチェンジ血栓摘出装置のフロー・ディレクタ48aによる使用の際の、形成された通路を有するジェットキャップ250を示す側面図である。形成された通路を有するジェットキャップ250は、先に示した流入オリフィス136及び流出オリフィス134のような流入及び流出オリフィスを有する近位に配置された付加構造を用いて組み込むこともでき(図示せず)、クロスフロー/フロー・ディレクタを用いて機能させ、クロスフロー能力を有するシングル・オペレータ・ジェット・エクスチェンジ血栓摘出装置として構成して使用することができる。
【0084】
図36は、形成された通路を有するジェットキャップ250を示す近位端面図である。
【0085】
図37は、第11の代替的な態様であり、図38の線37−37に沿う内側本体180を示す断面図であり、図38は、図37の線38−38に沿う内側本体180の端面図であり、これは内側カテーテル組立体14の一端部において置換することができる。さらに具体的には、内側本体180は、第2のチューブ42の遠位端部50においてフロー・ディレクタ48aに関して置換することができる。円柱形の形状の内側本体180は、プラスチック又は他の適切な材料とすることができ、内側本体180を介して長手方向に延在する第2のチューブ42並びに内側本体180を介して長手方向に延在するガイドワイヤ通路183を固定収容するための穴部181を備える。また、内側本体180は、内側本体180を介して延在し第1のチューブ又はガイドカテーテル32の管腔部100と連通する長手方向に整列した排出管腔部182を備える。湾曲したジェット放射体184は、第2のチューブ42の遠位端部50から延在し、排出管腔部182とともに整列して高圧の塩類溶液のジェット186を導入するよう指向されている。高圧の塩類溶液のジェット186は、湾曲したジェット放射体184と内側本体180の遠位端部190との間の空間部188を通過し、血栓物質又は病巣に接触して破壊した後、これを内部へと運び、排出管腔部182及び外側カテーテル組立体12の第1のチューブ又はガイドカテーテル32の管腔部100を介して排出する。
【0086】
図39は、第12の代替的な態様であり、図40の線39−39に沿う内側本体200を示す断面図であり、図40は、図39の線40−40に沿う内側本体200の端面図であり、これは内側カテーテル組立体14の一端部において置換することができる。さらに具体的には、内側本体200は、第2のチューブ42の遠位端部50においてフロー・ディレクタ48aに関して置換することができる。円柱形の形状の内側本体200は、プラスチック又は他の適切な材料とすることができ、内側本体200を介して長手方向に延在する第2のチューブ42並びに内側本体200を介して長手方向に延在する大きな多目的管腔部204を固定収容するための穴部202を備える。多目的管腔部204は、排出管腔部として働き、さらにガイドワイヤの収容のための通路として働く。多目的管腔部204は、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の管腔部100と連通する。湾曲して多目的管腔部204からオフセットしたジェット放射体206は、第2のチューブ42の遠位端部50から延在し、多目的管腔部204とともに整列して高圧の塩類溶液のジェット208を導入するよう指向されている。高圧の塩類溶液のジェット208は、湾曲したジェット放射体206と内側本体200の遠位端部212との間の空間部210を通過し、血栓物質又は病巣に接触して破壊した後、これを内部へと運び、多目的管腔部204及び外側カテーテル組立体12の第1のチューブ又はガイドカテーテル32の管腔部100を介して排出する。
【0087】
図41は、第13の代替的な態様であり、マニホールド285の側面図を示し、実質的に先に示した第1のチューブ又はガイドカテーテル32に大半が類似しこれに代えて組み込むことのできる第1のチューブ又はガイドカテーテル270の一部断面図を示し、テーパーを付した遠位端部272と、ガイドワイヤのための通路273と、近位端部274と、ルア接続部276と、操作タブ278及び280と、第1のチューブ又はガイドカテーテル270から延在するマニホールド分岐部281と、マニホールド分岐部281におけるルア接続部283と、ここに記載するような他の部材とを含む。第1のチューブ又はガイドカテーテル270は、膨張した様式で示す膨張可能なバルーン282を備え、これは管状構造の体一端部及び遠位端部272近傍に配置されこれに適切に固着されている。放出液の排出のための管腔部284は、第1のチューブ又はガイドカテーテル270の内部に沿って延在する。内部壁部288を部分的に利用する膨張管腔部286は、部分的に管腔部284の長さに沿って延在し、マニホールド分岐部281及びルア接続部283と接続し、バルーン282と連通するとともに膨張を図るものである。図2のマニホールド20に類似するマニホールド285は、マニホールド285の近位端部289において固着された止血ナット/停止部287と、マニホールド285から延在する角度のあるマニホールド分岐部295の近位端部293に配置されたルア接続部291と、マニホールド285の遠位端部299におけるルア継手297とを含むものとして設けられている。
【0088】
図42は、血管275内で使用する際の第1のチューブ又はガイドカテーテル270を示すものである。膨張して血管275に接触して封止する膨張可能なバルーン282により、膨張したバルーン282の配置に対して近位の閉塞部292の領域が設けられ、その領域は、第1のチューブ又はガイドカテーテル270と血管275との間で膨張したバルーン282から近位に延在する。このような近位の閉塞部292の領域により、血栓の付着物又は病巣が、第1のチューブ又はガイドカテーテル270の外部及び血管275の内部に沿ってその近傍で近位方向に移動するのが阻止され、管腔部284を介する血栓の付着物又は病巣の除去が確実なものとなる。また、流れを中断させることにより、血栓の残渣による遠位の塞栓形成の可能性も最小となる。バルーン282の膨張により、第1のチューブ又はガイドカテーテル270及び適切なジェット放射体の血管275内における中央位置決めが行われ、中央に配置され均一に適用される塩類溶液の放射が行われ、これによりジェット噴射された塩類溶液が、血管275の壁部に危険に接近して放射されることを排除することもできる。このような中央位置決めにより、血管の壁部に損傷を与えることなく、より強力な吸引が可能となる。
【0089】
図43は、第14の代替的な態様であり、図41に記載した構成部材及び部材を含み、膨張可能なバルーン282に対して近位に配置された付加的な膨張可能なバルーン294を備え、実質的に先に示した第1のチューブ又はガイドカテーテル32と大半が類似しこれに代えて組み込むことのできる第1のチューブ又はガイドカテーテル296を設けるものであって、テーパーを付した遠位端部272と、ガイドワイヤのための通路273と、近位端部274と、ルア接続部276と、操作タブ278及び280と、第1のチューブ又はガイドカテーテル270から延在するマニホールド分岐部281と、マニホールド分岐部281の端部におけるルア接続部283と、ここに記載するような他の部材とを含む。第1のチューブ又はガイドカテーテル296は、膨張した様式で示す膨張可能なバルーン282及び294を備え、これらは適切に固着され、その一方の膨張可能なバルーン282は、管状構造体の一端部及び遠位端部272近傍に配置され、他方の膨張可能なバルーン294は、管状構造体上で膨張可能なバルーン282に対して近位に対向して配置されている。放出液の排出のための管腔部284は、第1のチューブ又はガイドカテーテル296の内部に沿って延在する。内部壁部288を部分的に利用する膨張管腔部286aは、管腔部284の長さに沿って延在し、マニホールド分岐部281及びルア接続部283と接続し、バルーン282及び294と連通するとともにその膨張を図るものである。代表的には図44に点線で示すように、フロー・ディレクタ300を介して血栓又は他の放出液の吸引を行うために、複数の流入オリフィス298a〜298nが管状構造体に設けられている。
【0090】
図44は、血管275内で使用する際の第1のチューブ又はガイドカテーテル296を示すものである。膨張して血管275に接触して封止する膨張可能なバルーン282及び294により、第1のチューブ又はガイドカテーテル296と血管275との間に、膨張したバルーン282から近位に延在し膨張したバルーン294から遠位に延在する封止領域302が設けられる。そのような閉塞部の封止領域302は、第1のチューブ又はガイドカテーテル296の外部付近で、膨張可能なバルーン282及び294の間で、血栓の付着物又は病巣を含むものとなり、フロー・ディレクタ300を介する血栓の付着物又は病巣の除去を確実なものとする(その位置は長手方向に変更することができる)。また、このような構成は、遠位及び近位の塞栓形成の防止を助成するものである。膨張可能なバルーン282及び294の膨張により、第1のチューブ又はガイドカテーテル296の血管275内における中央位置決めが行われ、中央に配置され均一に適用される塩類溶液の放射が行われ、これによりジェット噴射された塩類溶液が、血管275の壁部に危険に接近して放射されることを排除することができる。このような中央位置決めにより、血管275の壁部に損傷を与えることなく、より強力な吸引が可能となる。
【0091】
図45は、第15の代替的な態様であり、血栓の除去のために組み込むことのできるシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置310を示す側面図であり、図46は、シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置310を示す半分解側面図である。シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置310は、2つの主要な組立体、すなわち、先に詳細に説明したように、コア組立体である外側カテーテル組立体12と、先に説明した内側カテーテル組立体14と置換又は交換され、所望に応じて、外側カテーテル組立体12内に実質的に嵌合して組み込まれるよう、他のスタイル又は設計の内側カテーテル組立体と交換することのできる内側カテーテル組立体の例として示された、血栓摘出カーテルとして作用するよう構成された内側カテーテル組立体314とを備える。内側カテーテル組立体314は、使用に際して、外側カテーテル組立体12に対して大部分がその内部にあるよう整列するものであり、外側カテーテル組立体12の両端部を越えて延在するものであるが、両端部を越えて延在する量は、必ずしも比例的に示されていない。外側カテーテル組立体12及び内側カテーテル組立体314の両者は、ガイドワイヤ16に対して近傍に整列するが、これは一端部に可撓性の先端部18を備え、可撓性の先端部18に対向する近位端部17を備えるものである。外側カテーテル組立体12の外部から視認可能な構成部材又は構成部材の部分は、前記した説明と対応する。先に説明した内側カテーテル組立体14の構造の多くが、内側カテーテル組立体314において組み込まれて利用されている。外部から視認可能なシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置310の内側カテーテル組立体314の構成部材又は構成部材の部分には、高圧の第2のチューブ42、第2のチューブ42の近位端部46に対して近傍に同軸的に整列して固着された可動フィルタハウジング/高圧接続部/停止部組立体44、及びトロイド状ループ52aにより構成され第2のチューブ42の遠位端部50において通路53(図22)を有するジェット放射体52が含まれる。必要に応じて、図2のジェットキャップ54のようなジェットキャップを、トロイド状ループ52aにより構成されるジェット放射体52に対して近傍に設けることができる。内側カテーテル組立体314は、外側カテーテル組立体12内に配置されており、解剖学的な種類及び除去すべき物質に応じて、0.005インチ〜0.500インチの距離だけ、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60に対して遠位にジェット放射体52を配置するよう位置決めされている。
【0092】
図47は、図45の線47−47に沿う、遠位方向から見たシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置310を示す断面図である。ジェット放射体52、この場合、トロイド状ループ52aの整列は、少なくとも1つのジェットオリフィス90a〜90nからの塩類溶液のジェット流96が、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の管腔部100に衝突し、放出液の排出のためによどみ圧力を与え得るように行うものとする。このようなジェットによる所望しない損傷を防止すべく、特定の解剖学的手法及び除去すべき物質のために装置を設計して構成することができるため、ジェットオリフィス90a〜90nから放射される塩類溶液ジェット流96の他の流れは、管腔部100とは衝突し得ないものとすることができる。ジェットオリフィス90a〜90nから放射される塩類溶液のジェット流により、望ましくない物質の除去を図るために、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60において、吸引及び浸軟の力を発生させるものとする。
【0093】
図48は、図45の要素を示すものであり、この場合、第2のチューブ42の長さは所定の長さであって、これにより可動フィルタハウジング/高圧接続部/停止部組立体44は、止血ナット/停止部22に当接して距離を制限し、この場合はトロイド状ループ52aであるジェット放射体52は、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60を越えて遠位方向に延在することができ、1以上のジェットオリフィス90a〜90nからの塩類溶液のジェット流の放射が、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の管腔部100に衝突しないようになることを防止し、ジェット放射体52と第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60との間の距離である最大の安全間隙316を設けるとともに、血管の壁部に対する望ましくない障害の回避を図るものとする。
【0094】
図49は、図45、図46、図47、及び図48の要素及び特徴を示す側面図であり、図50は、その半分解側面図を示すものであって、ジェット放射体52の僅かに近位で第2のチューブ42に固着された中央位置決めリング318をさらに含むものである。中央位置決めリング318は、第1のチューブ又はガイドカテーテル32内に収容されたままの状態で、第1のチューブ又はガイドカテーテル32内で中央位置決めリング318の同軸的な位置決めを確実にするよう配置されている。このような同軸的な位置決めにより、ジェットオリフィス90a〜90nから放射される塩類溶液のジェット流が、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の管腔部100に衝突するのが確実となり、これにより塩類溶液のジェット流が、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の管腔部100に衝突しないことが回避される。
【0095】
図51は、図49の線51−51に沿う、シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置310を示す断面図であり、この場合、中央位置決めリング318が利用されている。中央位置決めリング318は、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の管腔部100内でこれに沿った長手方向の移動を可能とするような大きさとされている。中央位置決めリングの枠部320は、中央位置決めリング318から内方に延在し、第2のチューブ42を包囲するとともにこれに強固に取り付けられている。このような強固な取付により、第2のチューブ42に対する、この場合はトロイド状ループ52aであるジェット放射体52の整列した関係が維持される。勿論、整列した関係は、第2のチューブ42が前進し、第1のチューブ又はガイドカテーテル32の遠位端部60を越える所望の距離でジェット放射体52を位置決めし、遠位端部60における管腔部100に対する全てのジェットオリフィス90a〜90nの整列を確実なものとする際に維持される。
【0096】
その明白な範囲から逸脱することなく、本発明に対して種々の改変を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【図1】
本発明の単純化されたブロック図であり、血栓の除去のために有用なシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置を示す図である。
【図2】
シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置を示す側面図である。
【図3】
シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置を示す半分解側面図である。
【図4】
突出する内側カテーテル組立体の一部とともに第1のチューブ又はガイドカテーテルを示す等角図である。
【図5】
図4の構成部材を示す分解図である。
【図6】
1つのジェット放射体手段、トロイド状ループを示す等角図である。
【図7】
加圧されていないモードにおける図2の線7−7に沿う、第1のチューブ又はガイドカテーテルの遠位端部及びフロー・ディレクタを示す断面図である。
【図8】
加圧されたモードにおける図7の要素を示す断面図である。
【図9】
部分的に加圧されたモードにおける図7の要素を示す断面図である。
【図10】
図7の線10−10に沿う、内側本体と拡張可能な排出チューブとの接合部を示す断面図である。
【図11】
加圧されていないモードにおける図7の線11−11に沿う、第1のチューブ又はガイドカテーテルの遠位端部における断面図である。
【図12】
加圧されたモードにおける図8の線12−12に沿う、第1のチューブ又はガイドカテーテルの遠位端部における断面図である。
【図13】
部分的に加圧されたモードにおける図9の線13−13に沿う、第1のチューブ又はガイドカテーテルの遠位端部における断面図である。
【図14】
任意の柔軟性のない拡張可能な排出チューブの特徴を示す、図7の要素の断面図を示す、第1の代替的な態様の図である。
【図15】
それまで開放していた環状部を閉鎖する膨張したモードにおける図14の柔軟性のない拡張可能な排出チューブを示す図である。
【図16】
任意の拡張可能でない柔軟性のない嵌合チューブの特徴を示す、図7の要素の断面図を示す、第2の代替的な態様の図である。
【図17】
ある部分が隣接する部分より可撓性の高い柔軟性のある/柔軟性のない排出チューブの特徴を示す図7の要素の断面図を示す、第3の代替的な態様の図である。
【図18】
血管内で動作するシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置の遠位端部の一部切欠断面図である。
【図19】
第4の代替的な態様であり、クロスフロー能力を有する内側カテーテル組立体を組み込むシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置を示す側面図である。
【図20】
図19のシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置を示す半分解図である。
【図21】
突出する図20の内側カテーテル組立体の一部とともに第1のチューブ又はガイドカテーテルの遠位端部を示す等角図である。
【図22】
図21の構成部材の分解図である。
【図23】
第5の代替的な態様であり、1以上の流出オリフィスを備える図6の要素を示す図である。
【図24】
図19の線24−24に沿う、加圧されていないモードにおけるクロスフロー/フロー・ディレクタ及び第1のチューブ又はガイドカテーテルの遠位端部を示す断面図である。
【図25】
加圧されたモードにおける図24の要素を示す断面図である。
【図26】
第6の代替的な態様であり、柔軟性のない拡張可能な排出チューブを特徴とする図24の要素を示す断面図である。
【図27】
それまで開放していた環状部を閉鎖する膨張したモードにおける図26の柔軟性のない拡張可能な排出チューブを示す図である。
【図28】
第7の代替的な態様であり、任意の拡張可能でない柔軟性のない閉鎖嵌合排出チューブを特徴とする図24の要素を示す断面図である。
【図29】
第8の代替的な態様であり、任意の柔軟性のある/柔軟性のない排出チューブを特徴とする図24の要素を示す断面図である。
【図30】
図24の内側カテーテル組立体を利用するシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置の動作の様式を示す一部切欠断面図である。
【図31】
第9の代替的な態様であり、ジェットキャップの形態のジェット放射体を示す分解図である。
【図32】
図31の要素を示す組立図である。
【図33】
図32の線33−33に沿う、ジェットキャップを示す断面図である。
【図34】
第10の代替的な態様であり、形成された通路を有するジェットキャップを示す等角図である。
【図35】
放射体として使用する際のジェットキャップの形成された通路を示す側面図である。
【図36】
ジェットキャップの形成された通路を示す近位部分の図である。
【図37】
第11の代替的な態様であり、図38の線37−37に沿う、内側本体を示す断面図である。
【図38】
図37の線38−38に沿う、内側本体を示す端面図である。
【図39】
第12の代替的な態様であり、図40の線39−39に沿う、内側本体を示す断面図である。
【図40】
図39の線40−40に沿う、内側本体を示す端面図である。
【図41】
第13の代替的な態様であり、遠位に配置された膨張可能なバルーンを有する第1のチューブ又はガイドカテーテルを示す断面図である。
【図42】
血管において使用する際の図41の第1のチューブ又はガイドカテーテルを示す図である。
【図43】
第14の代替的な態様であり、遠位に配置された膨張可能なバルーン及び遠位に配置された膨張可能なバルーンに対して近位に配置された他の膨張可能なバルーンを有する第1のチューブ又はガイドカテーテルを示す断面図である。
【図44】
血管において使用する際の図43の第1のチューブ又はガイドカテーテルを示す図である。
【図45】
第15の代替的な態様であり、シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置を示す側面図である。
【図46】
図45のシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置を示す半分解側面図である。
【図47】
シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置の図45の線47−47に沿う断面図である。
【図48】
ジェット放射体が第1のチューブ又はガイドカテーテルの遠位端部を越えて移動し得る距離を制限する所定の長さの第2のチューブを有する図45の要素を示す図である。
【図49】
図45、図46、図47、図48の要素とともに中央位置決めリングの使用を示す図である。
【図50】
図49の要素を示す半分解側面図である。
【図51】
図49の線51−51に沿う、シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置を示す断面図である。
【符号の説明】
【0098】
10 シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置
12 外側カテーテル組立体
14 内側カテーテル組立体
16 ガイドワイヤ
17 近位端部(ガイドワイヤの)
18 可撓性の先端部
20 マニホールド
22 止血ナット/停止部
24 近位端部(マニホールドの)
26 ルア接続部
28 近位端部(マニホールド分岐部の)
30 マニホールド分岐部
32 第1のチューブ又はガイドカテーテル
33 近位端部(第1のチューブ又はガイドカテーテルの)
34 遠位端部(マニホールドの)
35 ルア接続部
36 ルア継手
38 操作タブ
40 操作タブ
42 第2のチューブ
44 可動フィルタハウジング/高圧接続部/停止部組立体
46 近位端部(第2のチューブの)
48a〜d 任意のフロー・ディレクタ
50 遠位端部(第2のチューブの)
52 ジェット放射体
52a ループコイル
53 通路
54 ジェットキャップ
55 通路
56 放射線不透過性のマーカー(第1のチューブ又はガイドカテーテルの遠位端部のもの)
57 (拡張可能な排出チューブの)遠位端部
58 放射線不透過性のマーカー(拡張可能な排出チューブの遠位端部のもの)
59 放射線不透過性のマーカー(拡張可能な排出チューブの近位端部のもの)
60 遠位端部(第1のチューブ又はガイドカテーテルの)
62 (内側カテーテル組立体の)遠位端部
63 (拡張可能な排出チューブの)近位端部
64 内部環状表面
66 内側本体
68 環状部
70a 外側環状表面
70b 外側表面
72 排出チューブ
72a 柔軟性のある拡張可能な排出チューブ
72b 柔軟性のない拡張可能な排出チューブ
72c 拡張可能でない柔軟性のない密接嵌合排出チューブ
72d 柔軟性のある/柔軟性のない排出チューブ
74 減少した半径の首部
76 環状のバーブ
78 内部環状表面
80 スロットを有する切欠
81 ウエルド
82 通路
83 ウエルド
84 傾斜した環状表面
86 可変の変位距離
88 空間部
90a〜n ジェットオリフィス
92 捕捉キャビティ
93 高圧の管腔部
94 塩類溶液
96 塩類溶液のジェット流
98 管腔部(拡張可能な排出チューブの)
100 管腔部(第1のチューブ又はガイドカテーテルの)
102a〜b 部分
104 血管
106 血栓の付着物又は病巣
110 シングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置
114 内側カテーテル組立体
116a〜d クロスフロー/フロー・ディレクタ
117 可撓性のテーパーを有する先端部
118 放射線不透過性のマーカー(クロスフロー/フロー・ディレクタの遠位端部のもの)
119 通路
120 (クロスフロー/フロー・ディレクタの)遠位端部
122 排出チューブ
122a 柔軟性のある拡張可能な排出チューブ
122b 柔軟性のない拡張可能な排出チューブ
122c 拡張可能でない柔軟性のない密接嵌合排出チューブ
122d 柔軟性のある/柔軟性のない排出チューブ
124 (内側カテーテル組立体の)遠位端部
126 放射線不透過性のマーカー(クロスフロー/フロー・ディレクタの近位端部のもの)
127 放射線不透過性のマーカー
128 (クロスフロー/フロー・ディレクタの)近位端部
130 内側本体
134 流出オリフィス
136 流入オリフィス
138 環状部
140 外側環状表面
142 減少した半径の首部
144 肩部
146 通路
148 可変の変位距離
150 塩類溶液
152 塩類溶液のジェット流
154 (クロスフロー/フロー・ディレクタの)管腔部
156 血管
158 血栓の付着物又は病巣
160 クロスフロージェット
170 流出オリフィス
172 クロスフロージェット
180 内側本体
181 穴部
182 排出管腔部
183 ガイドワイヤ通路
184 湾曲したジェット放射体
186 塩類溶液のジェット
188 空間部
190 (内側本体180の)遠位端部
200 内側本体
202 穴部
204 多目的管腔部
206 湾曲したジェット放射体
208 塩類溶液のジェット
210 空間部
212 (内側本体200の)遠位端部
214a〜b 部分
220 ジェットキャップ
222 本体
224 環状リング
226 環状リング
228 ガイドワイヤ管腔部
230 環状延在部
232 環状表面
234 環状表面
236 環状部
238 環状延在部
240 丸型のプレート
242 中央孔部
244 レセプタ孔部
246a〜n ジェットオリフィス
250 形成された通路を有するジェットキャップ
252 本体
254 丸型のテーパー
256 ガイドワイヤ管腔部
258 近位表面
259 遠位表面
260 通路
262 ジェットオリフィス
264 レセプタ孔部
270 第1のチューブ又はガイドカテーテル
272 遠位端部
273 通路
274 近位端部
275 血管
276 ルア接続部
278 操作タブ
280 操作タブ
281 マニホールド分岐部
282 膨張可能なバルーン
283 ルア接続部
284 管腔部
285 マニホールド
286 膨張管腔部
286a 膨張管腔部
287 止血ナット/停止部
288 内部壁部
289 近位端部
291 ルア接続部
292 近位閉塞の領域
293 近位端部
294 膨張可能なバルーン
295 マニホールド分岐部
296 第1のチューブ又はガイドカテーテル
297 ルア継手
298a〜n 流入オリフィス
299 遠位端部
300 フロー・ディレクタ
302 封止領域
310 シングル・オペレータ流体ジェット血栓摘出装置
314 内側カテーテル組立体
316 最大の安全間隙
318 中央位置決めリング
320 中央位置決めリングの枠部

Claims (46)

  1. 身体の導管又は他の身体の腔部に挿入してそこから有害物を除去するのに適したシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置であって、
    a.外側組立体であって、
    (1)近位端部と遠位端部とを備えるマニホールドと、
    (2)マニホールドの遠位端部から延在する第1のチューブであって、近位端部と開放した遠位端部とを有する第1のチューブとを備える外側組立体と、
    b.内側組立体の配列であって、配列の内側組立体のそれぞれは、外側組立体から分離されるとともに外側組立体の第1のチューブを通過する能力を有し、配列の少なくとも1つの内側組立体は、
    (1)近位端部と、遠位端部と、高圧の管腔部と、幾何学的に構成され遠位に配置されたジェット放射体とを有する高圧の第2のチューブと、
    (2)ジェット放射体に対して隣接して離間するとともに近位に位置して高圧の第2のチューブに取り付けられたフロー・ディレクタであって、管腔部を有するフロー・ディレクタとを備える内側組立体の配列とからなることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置。
  2. 請求項1記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置において、少なくとも1つの内側組立体のフロー・ディレクタは、
    a.内側本体と、
    b.外側組立体の内方に指向した環状表面と係合するための、圧力により作動する閉鎖可能又は封止可能な外方に指向した環状表面を有する拡張可能な排出チューブと、
    を備えることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置。
  3. 請求項2記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置において、ジェット放射体と内側本体との組合せ及び拡張可能な排出チューブは、互いに、概ね近位方向に指向して内側本体へと、拡張可能な排出チューブへと、さらに外側組立体の第1のチューブを介して指向する流体の流れを随伴する低圧の局在化した領域を設ける能力を有することを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置。
  4. 請求項2記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置において、外側組立体の第1のチューブ内における少なくとも1つの内側組立体の高圧の第2のチューブの横方向の位置決めは、閉鎖可能な環状表面が拡張されていない第1の加圧されていない動作モードにおいて可能となり、閉鎖可能な環状表面が拡張して外側組立体に対して少なくとも1つの内側組立体を係合させる第2の加圧された動作モードにおいて回避されることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置。
  5. 請求項4記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置において、第2の加圧された動作モードの際に、ジェット噴出塩類溶液により拡張可能な排出チューブが拡張し、これにより環状表面の間の間隙が部分的に又は完全に閉鎖されて変化するか、又は除去され、高圧の第2のチューブに対して第1のチューブを一時的に圧力封止することを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置。
  6. 請求項2記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置において、外側組立体の第1のチューブ内における少なくとも1つの内側組立体の高圧の第2のチューブの横方向の位置決めは、閉鎖可能な環状表面が拡張していない第1の加圧されていない動作モードにおいて可能であり、閉鎖可能な環状表面が拡張して外側組立体に対して少なくとも1つの内側組立体を摺動可能に封止して係合させる第2の加圧された動作モードにおいて依然として可能であることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置。
  7. 請求項1記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置において、高圧の第2のチューブの遠位端部におけるジェット放射体は、近位側部と少なくとも1つのジェットオリフィスとを有し、少なくとも1つのジェットオリフィスは、ジェット放射体の近位側における機械加工により、血栓を切除するためにジェット放射体から近位方向に流体を指向させた後、続いてフロー・ディレクタ内の管腔部を介してさらに外側組立体の第1のチューブを介して流体を指向させるよう形成されていることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置。
  8. 請求項1記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置において、少なくとも1つの内側組立体は、ガイドワイヤを介して通過可能であることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置。
  9. 請求項1記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置において、外側組立体の第1のチューブの開放遠位端部に対するジェット放射体の選択された位置関係を可能とする可変変位距離指標付け手段をさらに含むことを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置。
  10. 請求項9記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置において、前記指標付け手段は、
    a.外側組立体のマニホールドの近位端部に止血ナット/停止部を備える高圧の第2のチューブの移動を制限するための停止手段と、
    b.高圧の第2のチューブの近位端部から外方に突出する高圧の接続部/停止部組立体と、
    を備えることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置。
  11. 請求項1記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置において、ジェット放射体と外側組立体の第1のチューブの開放遠位端部との間の変位距離を可変とするために、ジェット放射体と外側組立体の第1のチューブの開放遠位端部との間の相互間隔のフルオロ画像形成の検出を含む視認可能な指標付け手段をさらに備えることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置。
  12. 請求項1記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置において、外側組立体のマニホールドは「Y」アダプタを備え、外側組立体の第1のチューブは標準的なガイドカテーテルであることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置。
  13. 請求項1記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置において、高圧の第2のチューブに遠位に配置されたジェット放射体は、ループを備えることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置。
  14. 請求項1記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置において、高圧の第2のチューブに遠位に配置されたジェット放射体は、概ねトロイド状の形状を備えることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置。
  15. 請求項1記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置において、高圧の第2のチューブは金属製のチューブであることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置。
  16. 請求項1記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置において、高圧の第2のチューブはプラスチック製のチューブであることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置。
  17. 請求項1記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置において、ジェット放射体にジェットキャップが取り付けられていることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置。
  18. 請求項17記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置において、ジェットキャップは、少なくとも1つの内側組立体の挿入の際に、望ましい組織を外傷から遮蔽するよう機能することを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置。
  19. 請求項17記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置において、ジェットキャップは、血栓摘出の際に、望ましい組織を塩類溶液のジェットに由来する外傷から遮蔽するよう機能することを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置。
  20. 請求項1記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置において、
    a.外側組立体のマニホールドは、近位に配置された固定停止部をさらに備え、
    b.内側組立体の配列の少なくとも1つの内側組立体の高圧の第2のチューブは、高圧の第2のチューブの近位端部に隣接して高圧の第2のチューブに付加された近位に配置された可動停止部をさらに備え、
    c.前記少なくとも1つの内側組立体は、近位に配置された可動停止部が近位に配置された固定停止部と係合して、外側組立体の第1のチューブの開放遠位端部に対して選択された関係でジェット放射体を保持するよう、外側組立体の内部で軸線方向に移動可能であることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置。
  21. 請求項1記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置において、内側組立体の配列の少なくとも1つの内側組立体の高圧の第2のチューブは、高圧の第2のチューブの遠位端部が外側組立体の第1のチューブの開放遠位端部から延在するのに十分な、高圧の第2のチューブの近位端部と遠位端部との間の長さを有する一方、高圧の第2のチューブの近位端部は、高圧流体源に対する高圧の第2のチューブの接続を可能とするよう、外側組立体の近位端部から延在することを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置。
  22. 請求項1記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置において、高圧の第2のチューブは、少なくとも1つの内側組立体が標準的なガイドワイヤを通過するのを可能とする通路を備えることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置。
  23. 請求項1記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置において、外側組立体の第1のチューブは、ガイドカテーテルとして働く能力を有することを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置。
  24. 請求項1記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置において、ジェット放射体は、湾曲したジェット放射体であることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置。
  25. 請求項1記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置において、ジェット放射体は、内部に通路を有するジェットキャップを備えることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置。
  26. 請求項1記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置において、フロー・ディレクタは、100センチメータ以下の長手方向の大きさを有することを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置。
  27. 身体の腔部又は導管から変形し得る有害物を除去するためのシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置であって、
    a.外側組立体であって、
    (1)近位に配置された固定停止部を備えるマニホールドと、
    (2)マニホールドから遠位に延在するガイドカテーテルとして適切な第1のチューブであって、開放した遠位端部を備えた管腔部を有する第1のチューブとを備える外側組立体と、
    b.内側組立体の配列であって、配列の内側組立体のそれぞれは、外側組立体から分離されるとともに外側組立体の第1のチューブの管腔部を通過する能力を有し、配列の少なくとも1つの内側組立体は、
    (1)ハイポチューブとして適切な高圧の第2のチューブであって、近位端部と、遠位端部と、高圧の管腔部と、1以上の近位方向に指向したオリフィスを有する、幾何学的に構成され遠位に配置されたジェット放射体とを有する高圧の第2のチューブと、
    (2)ジェット放射体に対して隣接して離間するとともに近位に位置して高圧の第2のチューブに取り付けられたクロスフロー・ディレクタであって、クロスフロー・ディレクタは、流出オリフィスと流入オリフィスとを有し、ジェット放射体から放射されたジェット流と流出オリフィスから出て流入オリフィスを介して運ばれた流体とを再度指向させるべく設計されたクロスフロー・ディレクタとを備える内側組立体の配列とからなることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置。
  28. 請求項27記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置において、配列の少なくとも1つの内側組立体は、高圧の第2のチューブの近位端部に隣接して高圧の第2のチューブに固定された近位に配置された可動停止部をさらに備え、
    前記少なくとも1つの内側組立体は、近位に配置した可動停止部が近位に配置した固定停止部と係合して、外側組立体の第1のチューブの管腔部の開放遠位端部に対して選択された離間関係でジェット放射体とクロスフロー・ディレクタとを保持するよう、外側組立体の内部で軸線方向に移動可能であることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置。
  29. 請求項28記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置において、内側組立体の配列の少なくとも1つの内側組立体の高圧の第2のチューブは、高圧の第2のチューブの遠位端部が外側組立体の第1のチューブの管腔部の開放遠位端部から延在するのに十分な、高圧の第2のチューブの近位端部と遠位端部との間の長さを有する一方、高圧の第2のチューブの近位端部は、高圧流体源に対する高圧の第2のチューブの接続を可能とするよう、外側組立体の近位端部から延在することを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置。
  30. 請求項29記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置において、高圧の第2のチューブは、少なくとも1つの内側組立体が標準的なガイドワイヤを通過するのを可能とする通路を備えることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置。
  31. 請求項28記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置において、ジェット放射体は、トロイド状のループを備えることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置。
  32. 請求項28記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置において、ジェット放射体は、湾曲したジェット放射体であることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置。
  33. 請求項28記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置において、ジェット放射体は、内部に通路を有するジェットキャップを備えることを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置。
  34. 請求項28記載のシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置において、クロスフロー・ディレクタは、100センチメータ以下の長手方向の大きさを有することを特徴とするシングル・オペレータ・エクスチェンジ水流ジェット血栓摘出装置。
  35. 人工的又は生物学的な身体の導管、腔部、又は器官に挿入してその内部の望ましくない状況を処置又は診断するのに適した小型高速エクスチェンジ装置システムであって、
    a.外側組立体であって、
    (1)マニホールドと、
    (2)マニホールドから遠位方向に延在し、開放した遠位端部を備える管腔部を有する第1のチューブとを備える外側組立体と、
    b.内側組立体の配列であって、外側組立体から分離されるとともに外側組立体のマニホールド及び第1のチューブの管腔部を通過する能力を有し、配列の少なくとも1つの内側組立体は、
    (1)望ましくない状況を処置又は診断するために、望ましくない状況に極めて近接してエネルギーを指向させるための遠位放射体と、
    (2)外側組立体の第1のチューブの管腔部の開放遠位端部に対して少なくとも1つの内側組立体の遠位放射体を位置決めするための手段であって、代替的に
    (a)外側組立体の第1のチューブの管腔部が、遠位放射体とともに動作して望ましくない状況の処置又は診断を助成するために、望ましくない状況に極めて近接して、浸出される物質のための供給用管腔部として作用し、
    (b)外側組立体の第1のチューブの管腔部が、望ましくない状況の処置に随伴する浸出された物質、溶解された組織、又は他の望ましくない物質のための排出用管腔部として作用するよう位置決めするための手段とを備える内側組立体の配列とからなることを特徴とする小型高速エクスチェンジ装置システム。
  36. 人工的又は生物学的な身体の導管、腔部、又は器官に挿入してその内部の血栓、組織、又は他の望ましくない物体を溶解するのに適した小型高速エクスチェンジ装置システムであって、
    a.外側組立体であって、
    (1)マニホールドと、
    (2)マニホールドから遠位方向に延在し、開放した遠位端部を備える管腔部を有する第1のチューブとを備える外側組立体と、
    b.内側組立体の配列であって、外側組立体から分離されるとともに外側組立体のマニホールド及び第1のチューブの管腔部を通過する能力を有し、配列の少なくとも1つの内側組立体は、
    (1)望ましくない物体の破壊又は溶解を助成するために、望ましくない物体に極めて近接してエネルギーを指向させるための遠位放射体と、
    (2)外側組立体の第1のチューブの管腔部の開放遠位端部に対して少なくとも1つの内側組立体の遠位放射体を位置決めするための手段であって、遠位放射体とともに動作して望ましくない物体の破壊又は溶解を助成するために、望ましくない物体に極めて近接して、外側組立体の第1のチューブの管腔部を介して供給される物質が浸出され得るよう位置決めするための手段とを備える内側組立体の配列とからなることを特徴とする小型高速エクスチェンジ装置システム。
  37. 人工的又は生物学的な身体の導管、腔部、又は器官に挿入してその内部の血栓、組織、又は他の望ましくない物体を溶解するのに適した小型高速エクスチェンジ装置システムであって、
    a.外側組立体であって、
    (1)マニホールドと、
    (2)マニホールドから遠位方向に延在し、開放した遠位端部を備える管腔部を有する第1のチューブとを備える外側組立体と、
    b.内側組立体の配列であって、外側組立体から分離されるとともに外側組立体のマニホールド及び第1のチューブの管腔部を通過する能力を有し、配列の少なくとも1つの内側組立体は、
    (1)望ましくない物体の破壊又は溶解を助成するために、望ましくない物体に極めて近接してエネルギーを指向させるための遠位放射体と、
    (2)外側組立体の第1のチューブの管腔部の開放遠位端部に対して少なくとも1つの内側組立体の遠位放射体を位置決めするための手段であって、望ましくない物体が外側組立体の第1のチューブの管腔部を介して排出され得るよう位置決めするための手段とを備える内側組立体の配列とからなることを特徴とする小型高速エクスチェンジ装置システム。
  38. 人工的又は生物学的な身体の導管、腔部、又は器官に挿入してその内部の血栓、組織、又は他の望ましくない物体を溶解するのに適した小型高速エクスチェンジ装置システムであって、
    a.外側組立体であって、
    (1)マニホールドと、
    (2)マニホールドから遠位方向に延在し、開放した遠位端部を備える管腔部を有する第1のチューブとを備える外側組立体と、
    b.内側組立体の配列であって、外側組立体から分離されるとともに外側組立体のマニホールド及び第1のチューブの管腔部を通過する能力を有し、配列の少なくとも1つの内側組立体は、
    (1)望ましくない物体の破壊又は溶解を助成するために、望ましくない物体に極めて近接してエネルギーを指向させるための遠位放射体と、
    (2)外側組立体の第1のチューブの管腔部の開放遠位端部に対して少なくとも1つの内側組立体の遠位放射体を位置決めするための手段であって、代替的に
    (a)遠位放射体とともに動作して望ましくない物体の破壊又は溶解を助成するために、望ましくない物体に極めて近接して、外側組立体の第1のチューブの管腔部を介して供給される物質が浸出され得るものとし、
    (b)望ましくない物体が何らかの浸出された物質とともに外側組立体の第1のチューブの管腔部を介して排出され得るよう位置決めするための手段とを備える内側組立体の配列とからなることを特徴とする小型高速エクスチェンジ装置システム。
  39. 身体の導管又は他の身体の腔部に挿入してそこから有害物を除去するのに適した小型高速エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置であって、
    a.外側組立体であって、
    (1)近位に配置された固定停止部を備えるマニホールドと、
    (2)マニホールドから遠位方向に延在する第1のチューブであって、第1のチューブは開放した遠位端部を備える管腔部を有し、第1のチューブの管腔部は少なくとも第1の直径を有する第1のチューブとを備える外側組立体と、
    b.内側組立体の配列であって、配列の内側組立体のそれぞれは、外側組立体から分離されるとともに外側組立体の第1のチューブの管腔部の第1の直径を通過する能力を有し、配列の少なくとも1つの内側組立体は、
    (1)高圧の管腔部と、1以上の後方に向けて指向されたジェットオリフィスを有する幾何学的に構成され遠位に配置されたジェット放射体とを有する高圧の第2のチューブと、
    (2)ジェット放射体に対して隣接して離間するとともに近位に位置して高圧の第2のチューブに取り付けられたフロー・ディレクタとを備える内側組立体の配列とからなることを特徴とする小型高速エクスチェンジ流体ジェット血栓摘出装置。
  40. 近位端部と遠位端部とを備え、その長さに沿って少なくとも1つの通路を備え、流体又は他の物質を通過させるための第1の管状手段を有する外側組立体を用いて使用するカテーテル装置であって、
    a.その長さに沿って流体を通過させるための第2の管状手段であって、近位端部と遠位端部とを備える第2の管状手段と、
    b.前記第2の管状手段の前記遠位端部の近傍で少なくとも1つの流体ジェットを指向させるためのジェット放射体手段であって、前記ジェット放射体手段は、少なくとも1つの流体ジェットを概ね近位方向に指向させるよう位置決めされた少なくとも1つのジェットオリフィスを有し、前記第2の管状手段と流体により連通する前記ジェット放射体手段と、
    c.前記第2の管状手段の前記近位端部の近傍に配置された前記第2の管状手段と流体により接続する接続手段であって、前記接続手段は、前記第2の管状手段に対して流体を供給し、これにより前記ジェット放射体手段に対して流体が供給され、これにより前記少なくとも1つのジェットオリフィスから流体が放射されて少なくとも1つの流体ジェットが形成されるとともに、前記少なくとも1つの流体ジェットの近傍から流体又は他の物質が運ばれる接続手段と、
    d.前記少なくとも1つのジェットオリフィスの近傍に配置されたフロー・ディレクタ手段であって、前記少なくとも1つの流体ジェットの少なくとも1つからの流れを前記外側組立体の前記少なくとも1つの通路の前記遠位端部へと指向させるよう構成された前記フロー・ディレクタ手段と、
    e.前記ジェット放射体手段及び前記フロー・ディレクタ手段であって、
    前記少なくとも1つの流体ジェットの近傍から物質を運ぶとともに、前記外側組立体の前記近位端部へと向けて流体及び運ばれた物質を運搬する前記ジェット放射体手段及び前記フロー・ディレクタ手段とからなることを特徴とするカテーテル装置。
  41. 請求項40記載のカテーテル装置において、
    a.前記フロー・ディレクタ手段における流入手段及び流出手段と、
    b.流体及び運ばれる物質を前記フロー・ディレクタ手段へと引き寄せるための通路を設ける前記流入手段と、
    c.前記フロー・ディレクタ手段内の少なくとも幾分かの前記流体及び運ばれる物質が、前記流出手段を介して流れて前記フロー・ディレクタ手段から離れ去るための通路を設ける前記流出手段とをさらに含むことを特徴とするカテーテル装置。
  42. 状況を診断又は処置するために身体の導管又は腔部で使用するためのカテーテルシステムであって、
    a.近位端部と、遠位端部と、その長さに沿った少なくとも第1の通路とを備える外側カテーテルと、
    b.近位端部と、遠位端部と、その長さに沿った少なくとも第2の通路を備える少なくとも1つのチューブと、その遠位端部の近傍に配置されたジェット放射体とを備える内側組立体であって、前記第2の通路は流体源に接続可能であり、これによりそのように接続された際に、前記ジェット放射体から流体を放射して少なくとも1つの流体ジェットを形成する内側組立体と、
    c.前記ジェット放射体の近傍に配置されたフロー・ディレクタであって、前記フロー・ディレクタは前記内側組立体に取り付けられており、前記外側カテーテルより実質的に短い大きさを有する前記フロー・ディレクタと、
    d.前記内側カテーテル組立体であって、前記外側カテーテルに対して挿入可能かつ取り外し可能である前記内側組立体と、
    e.前記内側カテーテル組立体であって、前記フロー・ディレクタが、前記第1の通路に沿って通過する少なくとも幾分かの流れを生起する位置に前記外側カテーテル内で位置決め可能な前記内側組立体とからなることを特徴とするカテーテルシステム。
  43. 請求項42記載のカテーテルシステムにおいて、前記外側カテーテルへと挿入可能な少なくとも1つの代替的な内側組立体をさらに含み、前記少なくとも1つの代替的な内側組立体は、身体の導管又は腔部における状況の診断又は処置を助成するのに使用可能であることを特徴とするカテーテルシステム。
  44. 請求項42記載のカテーテルシステムにおいて、膨張バルーンを有する代替的な内側組立体をさらに含み、前記代替的な内側組立体は前記外側カテーテルへと挿入可能であることを特徴とするカテーテルシステム。
  45. 請求項42記載のカテーテルシステムにおいて、前記外側カテーテルの前記遠位端部に対して所望の配置で前記フロー・ディレクタを配置するのを助成する位置決め手段をさらに含むことを特徴とするカテーテルシステム。
  46. 複数パートからなるカテーテル装置であって、
    a.近位端部と、遠位端部と、前記近位端部と前記遠位端部との間に延在する少なくとも第1の通路とを備える外側カテーテルと、
    b.近位端部と遠位端部とを備える内側組立体と、
    c.前記内側組立体であって、前記外側カテーテルよりも長く、前記外側カテーテルに挿入可能であり、これにより前記内側組立体の前記遠位端部が前記外側カテーテルの前記遠位端部を越えて延在することができる一方、前記内側組立体の前記近位端部は前記外側カテーテルの前記近位端部を越えて延在する前記内側組立体と、
    d.近位端部と、遠位端部と、前記近位端部と前記遠位端部との間に延在する少なくとも1つの通路とを備えるフロー・ディレクタであって、前記内側組立体に取り付けられ、前記内側組立体の前記遠位端部の近傍に配置され、前記内側組立体よりも実質的に短い前記フロー・ディレクタと、
    e.前記内側組立体であって、前記外側カテーテル内で位置決め可能であり、これにより前記フロー・ディレクタは、前記外側カテーテルの前記遠位端部を少なくとも一部越えて延在する前記内側組立体と、
    f.前記フロー・ディレクタであって、前記外側カテーテルに極めて近接して配置され、これにより前記フロー・ディレクタと前記外側カテーテルとの間に実質的な流体シールが設けられる前記フロー・ディレクタと、
    g.前記フロー・ディレクタの前記近位端部であって、前記外側カテーテルの前記第1の通路に連通して、前記フロー・ディレクタと前記外側カテーテルとの間を流体又は他の物体が通過するのを可能とするよう構成された前記フロー・ディレクタの前記近位端部とからなることを特徴とする複数パートからなるカテーテル装置。
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