JP2004527657A - 電解セルでの利用のためのアノード配列 - Google Patents
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Abstract
本発明は、溶融塩電解質中のアルミニウム含有成分からアルミニウム金属を製造するための、電解セルでの利用のためのアノード配列であって、アルミニウム含有成分は主にアルミナであり、溶融塩電解質はNaFとAlF3とCaF2と場合によってはアルカリ及びアルカリ土類のハロゲン化物との混合物主体であるアノードの配列に関する。具体的に本発明は、操作時にアノードが不活性のままである既存電解セルの設計変更に有用なアノードの改良に関する。アノードは、電気活性表面の面積を増大するように成形されていることを特徴とする。いくつかのそのような設計例を示す。このアノードは、アルミニウム製造のためのホール・エルー設計の既存電解セルの設計変更の使用に有用である。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は、電解セルでの利用のためのアノード配列に関する。具体的に本発明は、操作時にアノードが不活性のままである既存電解セルの設計変更(retrofit)に有用なアノードの改良に関する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
[従来技術]
アルミニウムは現在、溶融電解質に溶解しているアルミニウム含有化合物の電解により製造され、電解精錬プロセスは従来のホール・エルー設計のセルで実施されている。これらの電解セルは、水平に整列した電極を備えており、今日のセルの導電性アノード及びカソードは炭素材料製である。電解質はフッ化ナトリウム及びフッ化アルミニウムの混合物を主体にしており、フッ化アルカリ及びアルカリ土類金属を少量添加している。アノードからカソードへの電解質を通過した電流により、カソードでのアルミニウム含有イオンの放電が生じて溶融アルミニウムを生成し、及びアノードでの二酸化炭素を生成するときに、電解精錬プロセスが行われる。
【0003】
ホール・エルーの原理に基づくアルミニウム金属の製造には、炭素主体アノードが用いられる。炭素アノードは、添加されたアルミニウム供給原料中の酸素とアノード中の炭素材料が結合して、二酸化炭素ガスを生成する反応を通して、電解プロセス中に消耗される。現在使用されているプロセスは、いくつかの弱点や欠点を有するが、いまだアルミニウム製造における唯一の工業プロセスである。ホール・エループロセスによる環境への影響は、いわゆるPFCガス(CF4,C2F6等)に加えてCO2及びCO等の温暖化ガスである汚染物質を生成するため、好ましくない。従来のアルミニウム製造セルは、導電性カソードにも炭素材料を利用している。炭素は溶融アルミニウムによって濡れないため、炭素アノードの上部に溶融アルミニウム金属の深いプール(deep pool)を維持することが必要であり、事実、現状セルではアルミニウムプールの表面が「真」のカソードである。
【0004】
不活性な(若しくは寸法安定性の)アノードが利用されれば、電解法によるアルミニウム製造による環境への影響は低減可能である。消耗アノードを使わない、即ち不活性アノードを用いるプロセスが操作されれば、二酸化炭素ガスの代わりに酸素ガスがアノードにて発生する。Keniryにより実証されているように(Keniry, J.:「The economics of inert anodes and wettable cathodes for aluminum reduction cells」JOM, pp.43-47, May 2001)、設計変更の費用を最小限に抑えるために、現在技術のセルの規則構造(superstructure)、カソードシェル(cathode shell)、母線方式(bus-bar system)、及びセルの他の特徴を可能な限り維持できれば、従来のホール・エルー電解セルの設計変更は依然として魅力的な選択肢であることを、操作費節約の可能性が暗示している。
【0005】
長い期間、不活性アノードに関する問題を解決するために多数の材料を用いた技術的解決法が提案されてきたが、今日まで工業的に実現可能なものはない。
【0006】
[発明の分野]
本発明は、主にホール・エルーセルの設計変更用に改良されたアノード設計に関する。製造アルミニウム金属の純度というホール・エルーセルの設計変更における不活性なアノードの利用の最も重要な障害の一つを解消するように、主に不活性材料からなるアノードは特有の方法で加工されている。製造アルミニウム金属中のアノード成分による不純物混入(contamination)の低減は、アノードの電気活性表面を増大、即ち電解セル中のアノード電流密度に対するカソード電流密度を増加させることで達成できる。アノード表面の形状及びアノード全体の構造を最適化することで、この特徴を得ることができる。
【0007】
既存ホール・エルーセルに利用される不活性アノードは、いくつかの要求を満たさなくてはならない。最も重要な要求は、Thonstad及びOlsenが指摘するように(Thonstad, J. and Olsen, E.:「Cell operation and metal purity challenges for the use of inert anodes」JOM, pp. 36-38, May 2001)、新規で、高価な精製工程の必要なく、工業的純度のアルミニウム金属の製造に貢献することである。この要件は、電解質におけるよくある状況下での不活性アノード材料の電気化学的一体性を要求する。しかし、さらにアノード設計及び/又は電極設計を、設計変更したホール・エルーセルでの許容可能な金属純度の維持に貢献するために、利用することもできる。
【0008】
アルミニウム電解セル中の電解質(浴)は、事実上、溶解酸化物である不活性アノード成分で満たされていると考えられる。製造されたアルミニウム中のアノード材料要素の蓄積は、電解質浴からアルミニウム金属プールまでの化学種の質量移動係数に支配される。ホール・エルーセルの設計変更した不活性アノードの主要な欠点は、セルの高価な改造(すなわち排水セル(drained cell)概念)を伴うことなく、電解質にさらされた大きい面積の金属プールカソードの低減の可能性に制限されることである。したがって、金属不純物混入を低減するための任意な方法を追求すべきであり、魅力的な可能性としては、アノードの電気活性表面を増大することである。
【0009】
電解中、アルミナ含有化学種は、アノードに向かって拡散し、放出される。アノードに向かう薄層内(拡散層)では、この放出のため、アルミナ濃度はバルク電解質の濃度と異なる。アノードでの放出速度が拡散層へのアルミナ種の拡散速度より高いため、アノード電流密度を増大させることで、拡散層内のアルミナ濃度は減少する。したがって、アノード種(酸化物として)の溶解度は、バルク電解質内に比べて層内で増大する。電解層のアルミナ濃度を増大すると、酸化物としての不活性アノード材料成分の溶解度が減少することはよく知られている。アノード表面近くの層から及びバルク電解質へのアノード種の拡散は、過飽和によるバルク電解質内のアノード種の析出、及びその結果として不活性アノード材料の分解につながる。しかし、アノードの表面積を増大させることで、アノード電流密度が減少し(負荷電流が不変を維持するなら)、その結果、拡散層内のアルミナ濃度は増大する。これは、拡散層中の不活性アノード化学種(酸化物として)の溶解度を低減し、バルク電解質内のこれらの化学種の濃度も低減する。その結果、製造されたアルミニウム金属のアノード材料成分による不純物混入は低減され、不活性アノードを用いて工業的品質のアルミニウムを製造できる。この取り組みは、電解セル内の酸化物―セラミック(若しくは金属又はサーメット)不活性アノードの耐久性も向上する。
【0010】
しかし、既存ホール・エルーセルの設計変更時において、金属プール表面積の低減は事実上実現可能ではないため、迎え角(angel of attack)がアノード表面積を増大することになる。これは、とりわけ米国特許第4,392,925号、第4,396,481号、第4,450,061号、第5,203,971号、第5,279,715号、及び第5,938,914号、並びに英国特許第2076021号に記載されている。増大アノード表面積は、とりわけノルウェー特許第176189号及び第308141号に加えて、米国特許第4,707,239号及び第5,286,359号に記載されている。
【0011】
ノルウェー特許第176189号は、水平な濡れカソード及び複数の垂直に整列された不活性アノードの使用を含むアルミニウム電解セル用の新規セル設計に関する。新規セル設計の目的は、カソードの外周の輪郭内に保ちつつ、複数の垂直な平面アノードをカソードの上部に挿入することで、全アノード表面積を増大することであり、それによって低いアノード電流密度を維持できるようになる。低いアノード電流密度は、提案されている電解質内のアルミナの低い溶解度により生じるフッ素含有化学種の形成を抑えるための低温セルの操作に必要である。このような電解質を、改良不活性アノードを用いる既存ホール・エルーセルに使用することは可能ではない。
【0012】
米国特許第4,707,239号は塩化物主体の電解質からの鉛製造のための電極アセンブリーを記載している。提案されたアセンブリーでは、アノード(及びカソード)は鋸歯状パターン及び安定なACDを維持するためのスペーサーで設計されており、アノードはさらにガス放出のための穴を備えている。特許化された増大電極面積の目的は、電圧及びエネルギー需要の低減、金属製造の増加、有効な電極間電解質面積の増加、迅速なガス除去の向上、及び金属製造全体の費用の削減である。提案されたアノード設計は、不活性アノード、及び有効ACDの変化を導入する水平な金属プールを含む設計変更ホール・エルーセルでは、アノード(電気)特性の実質的な変化なしに、限られた利点を有する。
【0013】
ノルウェー特許第308141号はカソード表面上への形状(コンター(contour))の挿入によるアノード表面の丸み付けの「原位置」("in situ")形成に関する。当該特許は、ホール・エルーセルのカソード上に形成する形状(コンター)に基づく。ここで、カソードは少なくとも部分的に排水条件で操作されている。これは、水平な金属プールがカソードパネル領域全体にわたり連続表面として存在しないことを意味する。ガス放出の向上及びセル電圧低減のために丸み付けられたアノードの「原位置」形成は、消耗炭素アノードの使用に基づいており、セル内に水平な金属プールを維持して、不活性アノードを有する既存ホール・エルーセルの設計変更には適用できない。
【0014】
米国特許第5,286,359号は既存ホール・エルーセルのピラミッド形状のアノード及びカソードの使用に関する。両種類の電極は不活性材料製であり、活性カソード表面の下部に位置する金属プールを有するセルは低ACDで操作される。提案されたアノード設計は、水平な金属プールを有する設計変更セルに配置されると、電解質の相対的に高い導電性により、増大アノード電流密度で操作される可能性が最も高いにもかかわらず、本発明は増大したアノード及びカソード表面積を得る。
【課題を解決するための手段】
【0015】
[本発明の詳細な説明]
本発明は電解セルでの利用のためのアノード配列に関する。具体的に本発明は、操作時にアノードが不活性のままである既存ホール・エルー電解セルの設計変更に有用なアノードの改良に関する。提案されたアノード設計は、一以上の以下に記載した特徴を得るために、アノードの電気活性表面積の増大を考慮している。2つの主要な特徴を以下に記載する。
・アノードからカソードまでの表面積の増大によるセル内の製造アルミニウム金属不純物混入の低減。製造金属中の減じた不純物混入は、電解質中におけるアノード材料の溶解の低減につながり、従ってアノードの構造の一体性を維持することにより、アノードの寿命の延長に貢献する。
・アノード電流密度は、既存セルに比べて低く保持できる若しくはアンペア数の増加の間、同レベルに維持できる。
【0016】
本発明により得られる他の特徴は、米国特許第4,392,925号、第4,396,481号、第4,450,061号、第4,707,239号、第5,203,971号、第5,279,715号、第5,286,359号、第5,938,914号、ノルウェー特許第176189号、第308141号、及び英国特許第2076021号にも指摘されているように次の通りである。
・アルミニウム製造中の電圧及びエネルギー需要の低減の可能性。
・有効な電極間電解質領域の増大による金属製造量の増大の可能性。
・電圧降下の低減によるガス除去の向上(及び迅速化)。
【0017】
これらの効果が複合された結果は、アルミニウム金属製造コスト全体の削減の可能性を表す。
【0018】
これらの特徴を達成する願望に基づき、アノードの電気活性表面を向上させるために、アノード表面の設計に関する発明を提案する。上記の利点及びさらなる改良は、本発明により、添付の特許請求の範囲に記載されているように、達成することができる。
【0019】
本発明を、以下の実施例及び図面により説明する。
表1:他のアノード表面設計の変更形態について、700×1,000mm2の大きさの主底面を有する種々のアノード表面積の比較を示す。
【0020】
図1には、一連のピラミッド形要素(2)の導入(形成、成形)により、表面積を増大させたアノード表面(1)設計を示す。
【0021】
図2には、ピラミッド形及び曲線的な頂点を有する一連の(上向きに)突出した要素(11)の導入(形成、成形)により、表面積を増大させた他のアノード表面(10)設計を示す。要素の設計を説明するために、図中に個別の要素(12)を傾斜図でさらに示す。
【0022】
図3には、一連の(上向きに)突出した要素(21)の導入(形成、成形)により、表面積を増大させた第3のアノード表面(20)の可能な設計を示す。要素の設計を説明するために、図中に個別の要素(22)を傾斜図でさらに示す。図から分かるように、この特異な要素は、複数のへこみ(recesses)/段(23、24、25、26)を用いて設計されており、これらはアノード表面積の増大に大いに貢献する。
【0023】
図4には、一連の(上向きに)突出した要素(31)の導入(形成、成形)により、表面積を増大させた、第4のアノード表面(30)の可能な設計を示す。図には、長さ方向に適用され得るが、長さ方向及び横方向の両方に適用され得る尺度が増大するアノード表面を示す。要素の設計を説明するために、図中に個別の要素(32)を傾斜図でさらに示す。図から分かるように、この特異な要素は、まず、正弦関数で定義された一連の波形(33)で設計されている。その後、第2の一連の正弦波形(34)は最初の正弦波形に重ね合わされ、いわゆる二重正弦関数(double sinus function)というものを形成する。この設計はアノード表面積の増大に大いに貢献する。
【0024】
表1は、アノード表面積増大の作用をアノード表面設計変化に応じて表したものである。表1の計算値より、アノード表面が例えば正弦のような形状に形成されると、アノード表面積は大幅に増大することが明らかである。二次元に正弦関数を課すことにより、もし振幅及び周期が両方向で同じならば、全体のアノード表面積は増大しない。しかし、第2の正弦関数を第1の正弦関数の上に重ね合わせることで(ここで、重ね合わされた第2の正弦関数が第1の正弦関数よりも小さい振幅及び周波数を有する)、表面積はなおさら増大する。この「二重正弦」関数の略図を図4に示す。表1に示すとおり、二重正弦関数は、アノードの表面積を240%増大することができる。これは、改良セルのアノード電流密度を維持したままの、200kAから480kAまでの(理論的な)電流増大に相当する。
【0025】
上記並びに図1から図4及び表1に示すアノード表面の形状/設計は、所望のアノード表面積増大を得るためのほんのわずかな可能な変更形態を示したものである。提案された設計の他の実施形態も使用することができる。
【0026】
当然のことながら、外層が電解質と同位の大きさの導電性を有するように、アノードが設計されてもよいことが理解される。これは例えば、外層の材料組成物の導電性に基づいてアノードを構成することで実施できる。
【0027】
【表1】
【0028】
表面設計の変更形態によるアノード表面積の効果。基準は、平坦な底面(700×1,000mm2)を有する水平アノードであり、表は、電気活性アノード表面への溝、鋸歯、峰(peak)及びくぼみ(valley)の導入によるアノード表面積の増大の百分率を表す。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】表面積を増大させたアノード表面の第1の設計を示す。
【図2】表面積を増大させたアノード表面の第2の提案した設計を示す。
【図3】表面積を増大させたアノード表面の第3の可能な設計候補を示す。
【図4】表面積を増大させたアノード表面の第4の可能な設計候補を示す。
【0001】
本発明は、電解セルでの利用のためのアノード配列に関する。具体的に本発明は、操作時にアノードが不活性のままである既存電解セルの設計変更(retrofit)に有用なアノードの改良に関する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0002】
[従来技術]
アルミニウムは現在、溶融電解質に溶解しているアルミニウム含有化合物の電解により製造され、電解精錬プロセスは従来のホール・エルー設計のセルで実施されている。これらの電解セルは、水平に整列した電極を備えており、今日のセルの導電性アノード及びカソードは炭素材料製である。電解質はフッ化ナトリウム及びフッ化アルミニウムの混合物を主体にしており、フッ化アルカリ及びアルカリ土類金属を少量添加している。アノードからカソードへの電解質を通過した電流により、カソードでのアルミニウム含有イオンの放電が生じて溶融アルミニウムを生成し、及びアノードでの二酸化炭素を生成するときに、電解精錬プロセスが行われる。
【0003】
ホール・エルーの原理に基づくアルミニウム金属の製造には、炭素主体アノードが用いられる。炭素アノードは、添加されたアルミニウム供給原料中の酸素とアノード中の炭素材料が結合して、二酸化炭素ガスを生成する反応を通して、電解プロセス中に消耗される。現在使用されているプロセスは、いくつかの弱点や欠点を有するが、いまだアルミニウム製造における唯一の工業プロセスである。ホール・エループロセスによる環境への影響は、いわゆるPFCガス(CF4,C2F6等)に加えてCO2及びCO等の温暖化ガスである汚染物質を生成するため、好ましくない。従来のアルミニウム製造セルは、導電性カソードにも炭素材料を利用している。炭素は溶融アルミニウムによって濡れないため、炭素アノードの上部に溶融アルミニウム金属の深いプール(deep pool)を維持することが必要であり、事実、現状セルではアルミニウムプールの表面が「真」のカソードである。
【0004】
不活性な(若しくは寸法安定性の)アノードが利用されれば、電解法によるアルミニウム製造による環境への影響は低減可能である。消耗アノードを使わない、即ち不活性アノードを用いるプロセスが操作されれば、二酸化炭素ガスの代わりに酸素ガスがアノードにて発生する。Keniryにより実証されているように(Keniry, J.:「The economics of inert anodes and wettable cathodes for aluminum reduction cells」JOM, pp.43-47, May 2001)、設計変更の費用を最小限に抑えるために、現在技術のセルの規則構造(superstructure)、カソードシェル(cathode shell)、母線方式(bus-bar system)、及びセルの他の特徴を可能な限り維持できれば、従来のホール・エルー電解セルの設計変更は依然として魅力的な選択肢であることを、操作費節約の可能性が暗示している。
【0005】
長い期間、不活性アノードに関する問題を解決するために多数の材料を用いた技術的解決法が提案されてきたが、今日まで工業的に実現可能なものはない。
【0006】
[発明の分野]
本発明は、主にホール・エルーセルの設計変更用に改良されたアノード設計に関する。製造アルミニウム金属の純度というホール・エルーセルの設計変更における不活性なアノードの利用の最も重要な障害の一つを解消するように、主に不活性材料からなるアノードは特有の方法で加工されている。製造アルミニウム金属中のアノード成分による不純物混入(contamination)の低減は、アノードの電気活性表面を増大、即ち電解セル中のアノード電流密度に対するカソード電流密度を増加させることで達成できる。アノード表面の形状及びアノード全体の構造を最適化することで、この特徴を得ることができる。
【0007】
既存ホール・エルーセルに利用される不活性アノードは、いくつかの要求を満たさなくてはならない。最も重要な要求は、Thonstad及びOlsenが指摘するように(Thonstad, J. and Olsen, E.:「Cell operation and metal purity challenges for the use of inert anodes」JOM, pp. 36-38, May 2001)、新規で、高価な精製工程の必要なく、工業的純度のアルミニウム金属の製造に貢献することである。この要件は、電解質におけるよくある状況下での不活性アノード材料の電気化学的一体性を要求する。しかし、さらにアノード設計及び/又は電極設計を、設計変更したホール・エルーセルでの許容可能な金属純度の維持に貢献するために、利用することもできる。
【0008】
アルミニウム電解セル中の電解質(浴)は、事実上、溶解酸化物である不活性アノード成分で満たされていると考えられる。製造されたアルミニウム中のアノード材料要素の蓄積は、電解質浴からアルミニウム金属プールまでの化学種の質量移動係数に支配される。ホール・エルーセルの設計変更した不活性アノードの主要な欠点は、セルの高価な改造(すなわち排水セル(drained cell)概念)を伴うことなく、電解質にさらされた大きい面積の金属プールカソードの低減の可能性に制限されることである。したがって、金属不純物混入を低減するための任意な方法を追求すべきであり、魅力的な可能性としては、アノードの電気活性表面を増大することである。
【0009】
電解中、アルミナ含有化学種は、アノードに向かって拡散し、放出される。アノードに向かう薄層内(拡散層)では、この放出のため、アルミナ濃度はバルク電解質の濃度と異なる。アノードでの放出速度が拡散層へのアルミナ種の拡散速度より高いため、アノード電流密度を増大させることで、拡散層内のアルミナ濃度は減少する。したがって、アノード種(酸化物として)の溶解度は、バルク電解質内に比べて層内で増大する。電解層のアルミナ濃度を増大すると、酸化物としての不活性アノード材料成分の溶解度が減少することはよく知られている。アノード表面近くの層から及びバルク電解質へのアノード種の拡散は、過飽和によるバルク電解質内のアノード種の析出、及びその結果として不活性アノード材料の分解につながる。しかし、アノードの表面積を増大させることで、アノード電流密度が減少し(負荷電流が不変を維持するなら)、その結果、拡散層内のアルミナ濃度は増大する。これは、拡散層中の不活性アノード化学種(酸化物として)の溶解度を低減し、バルク電解質内のこれらの化学種の濃度も低減する。その結果、製造されたアルミニウム金属のアノード材料成分による不純物混入は低減され、不活性アノードを用いて工業的品質のアルミニウムを製造できる。この取り組みは、電解セル内の酸化物―セラミック(若しくは金属又はサーメット)不活性アノードの耐久性も向上する。
【0010】
しかし、既存ホール・エルーセルの設計変更時において、金属プール表面積の低減は事実上実現可能ではないため、迎え角(angel of attack)がアノード表面積を増大することになる。これは、とりわけ米国特許第4,392,925号、第4,396,481号、第4,450,061号、第5,203,971号、第5,279,715号、及び第5,938,914号、並びに英国特許第2076021号に記載されている。増大アノード表面積は、とりわけノルウェー特許第176189号及び第308141号に加えて、米国特許第4,707,239号及び第5,286,359号に記載されている。
【0011】
ノルウェー特許第176189号は、水平な濡れカソード及び複数の垂直に整列された不活性アノードの使用を含むアルミニウム電解セル用の新規セル設計に関する。新規セル設計の目的は、カソードの外周の輪郭内に保ちつつ、複数の垂直な平面アノードをカソードの上部に挿入することで、全アノード表面積を増大することであり、それによって低いアノード電流密度を維持できるようになる。低いアノード電流密度は、提案されている電解質内のアルミナの低い溶解度により生じるフッ素含有化学種の形成を抑えるための低温セルの操作に必要である。このような電解質を、改良不活性アノードを用いる既存ホール・エルーセルに使用することは可能ではない。
【0012】
米国特許第4,707,239号は塩化物主体の電解質からの鉛製造のための電極アセンブリーを記載している。提案されたアセンブリーでは、アノード(及びカソード)は鋸歯状パターン及び安定なACDを維持するためのスペーサーで設計されており、アノードはさらにガス放出のための穴を備えている。特許化された増大電極面積の目的は、電圧及びエネルギー需要の低減、金属製造の増加、有効な電極間電解質面積の増加、迅速なガス除去の向上、及び金属製造全体の費用の削減である。提案されたアノード設計は、不活性アノード、及び有効ACDの変化を導入する水平な金属プールを含む設計変更ホール・エルーセルでは、アノード(電気)特性の実質的な変化なしに、限られた利点を有する。
【0013】
ノルウェー特許第308141号はカソード表面上への形状(コンター(contour))の挿入によるアノード表面の丸み付けの「原位置」("in situ")形成に関する。当該特許は、ホール・エルーセルのカソード上に形成する形状(コンター)に基づく。ここで、カソードは少なくとも部分的に排水条件で操作されている。これは、水平な金属プールがカソードパネル領域全体にわたり連続表面として存在しないことを意味する。ガス放出の向上及びセル電圧低減のために丸み付けられたアノードの「原位置」形成は、消耗炭素アノードの使用に基づいており、セル内に水平な金属プールを維持して、不活性アノードを有する既存ホール・エルーセルの設計変更には適用できない。
【0014】
米国特許第5,286,359号は既存ホール・エルーセルのピラミッド形状のアノード及びカソードの使用に関する。両種類の電極は不活性材料製であり、活性カソード表面の下部に位置する金属プールを有するセルは低ACDで操作される。提案されたアノード設計は、水平な金属プールを有する設計変更セルに配置されると、電解質の相対的に高い導電性により、増大アノード電流密度で操作される可能性が最も高いにもかかわらず、本発明は増大したアノード及びカソード表面積を得る。
【課題を解決するための手段】
【0015】
[本発明の詳細な説明]
本発明は電解セルでの利用のためのアノード配列に関する。具体的に本発明は、操作時にアノードが不活性のままである既存ホール・エルー電解セルの設計変更に有用なアノードの改良に関する。提案されたアノード設計は、一以上の以下に記載した特徴を得るために、アノードの電気活性表面積の増大を考慮している。2つの主要な特徴を以下に記載する。
・アノードからカソードまでの表面積の増大によるセル内の製造アルミニウム金属不純物混入の低減。製造金属中の減じた不純物混入は、電解質中におけるアノード材料の溶解の低減につながり、従ってアノードの構造の一体性を維持することにより、アノードの寿命の延長に貢献する。
・アノード電流密度は、既存セルに比べて低く保持できる若しくはアンペア数の増加の間、同レベルに維持できる。
【0016】
本発明により得られる他の特徴は、米国特許第4,392,925号、第4,396,481号、第4,450,061号、第4,707,239号、第5,203,971号、第5,279,715号、第5,286,359号、第5,938,914号、ノルウェー特許第176189号、第308141号、及び英国特許第2076021号にも指摘されているように次の通りである。
・アルミニウム製造中の電圧及びエネルギー需要の低減の可能性。
・有効な電極間電解質領域の増大による金属製造量の増大の可能性。
・電圧降下の低減によるガス除去の向上(及び迅速化)。
【0017】
これらの効果が複合された結果は、アルミニウム金属製造コスト全体の削減の可能性を表す。
【0018】
これらの特徴を達成する願望に基づき、アノードの電気活性表面を向上させるために、アノード表面の設計に関する発明を提案する。上記の利点及びさらなる改良は、本発明により、添付の特許請求の範囲に記載されているように、達成することができる。
【0019】
本発明を、以下の実施例及び図面により説明する。
表1:他のアノード表面設計の変更形態について、700×1,000mm2の大きさの主底面を有する種々のアノード表面積の比較を示す。
【0020】
図1には、一連のピラミッド形要素(2)の導入(形成、成形)により、表面積を増大させたアノード表面(1)設計を示す。
【0021】
図2には、ピラミッド形及び曲線的な頂点を有する一連の(上向きに)突出した要素(11)の導入(形成、成形)により、表面積を増大させた他のアノード表面(10)設計を示す。要素の設計を説明するために、図中に個別の要素(12)を傾斜図でさらに示す。
【0022】
図3には、一連の(上向きに)突出した要素(21)の導入(形成、成形)により、表面積を増大させた第3のアノード表面(20)の可能な設計を示す。要素の設計を説明するために、図中に個別の要素(22)を傾斜図でさらに示す。図から分かるように、この特異な要素は、複数のへこみ(recesses)/段(23、24、25、26)を用いて設計されており、これらはアノード表面積の増大に大いに貢献する。
【0023】
図4には、一連の(上向きに)突出した要素(31)の導入(形成、成形)により、表面積を増大させた、第4のアノード表面(30)の可能な設計を示す。図には、長さ方向に適用され得るが、長さ方向及び横方向の両方に適用され得る尺度が増大するアノード表面を示す。要素の設計を説明するために、図中に個別の要素(32)を傾斜図でさらに示す。図から分かるように、この特異な要素は、まず、正弦関数で定義された一連の波形(33)で設計されている。その後、第2の一連の正弦波形(34)は最初の正弦波形に重ね合わされ、いわゆる二重正弦関数(double sinus function)というものを形成する。この設計はアノード表面積の増大に大いに貢献する。
【0024】
表1は、アノード表面積増大の作用をアノード表面設計変化に応じて表したものである。表1の計算値より、アノード表面が例えば正弦のような形状に形成されると、アノード表面積は大幅に増大することが明らかである。二次元に正弦関数を課すことにより、もし振幅及び周期が両方向で同じならば、全体のアノード表面積は増大しない。しかし、第2の正弦関数を第1の正弦関数の上に重ね合わせることで(ここで、重ね合わされた第2の正弦関数が第1の正弦関数よりも小さい振幅及び周波数を有する)、表面積はなおさら増大する。この「二重正弦」関数の略図を図4に示す。表1に示すとおり、二重正弦関数は、アノードの表面積を240%増大することができる。これは、改良セルのアノード電流密度を維持したままの、200kAから480kAまでの(理論的な)電流増大に相当する。
【0025】
上記並びに図1から図4及び表1に示すアノード表面の形状/設計は、所望のアノード表面積増大を得るためのほんのわずかな可能な変更形態を示したものである。提案された設計の他の実施形態も使用することができる。
【0026】
当然のことながら、外層が電解質と同位の大きさの導電性を有するように、アノードが設計されてもよいことが理解される。これは例えば、外層の材料組成物の導電性に基づいてアノードを構成することで実施できる。
【0027】
【表1】
【0028】
表面設計の変更形態によるアノード表面積の効果。基準は、平坦な底面(700×1,000mm2)を有する水平アノードであり、表は、電気活性アノード表面への溝、鋸歯、峰(peak)及びくぼみ(valley)の導入によるアノード表面積の増大の百分率を表す。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】表面積を増大させたアノード表面の第1の設計を示す。
【図2】表面積を増大させたアノード表面の第2の提案した設計を示す。
【図3】表面積を増大させたアノード表面の第3の可能な設計候補を示す。
【図4】表面積を増大させたアノード表面の第4の可能な設計候補を示す。
Claims (5)
- 溶融塩中のアルミニウム含有成分からアルミニウム金属を製造するために電解セルにおける使用のためのアノードの配列であって、ここで前記アルミニウム金属成分は主にアルミナからなり、溶融塩電解質はNaFとAlF3とCaF2と場合によってはアルカリ及びアルカリ土類のハロゲン化物との混合物を主体としており、前記アノードは、工程中基本的に不活性(非消耗性)のままであるアノードの配列において、
前記アノードの作用面積が前記アノードの断面積より大きくなるように、前記アノードが成形されていることを特徴とするアノードの配列。 - 溝、鋸歯、峰及びくぼみ、正弦曲線、突出形状、ピラミッド形状(角錐)等を前記アノードの電気活性表面に形成することにより前記アノードの表面を増大させることを特徴とする請求項1に記載のアノードの配列。
- いくつかの及び少なくとも一つの溝、鋸歯、峰及びくぼみ、正弦曲線、突出形状、ピラミッド形状等を前記アノードの電気活性表面に形成することであって、特異なる波長(周波数)及び振幅のものを互いの上で使用され得る(重ね合わせる)ことを特徴とする請求項1に記載のアノードの配列。
- 前記アノードは、単数又は複数の外層の導電性が、前記電解質におけるその導電性と同程度の大きさであるように設計されることを特徴とする請求項1に記載のアノードの配列。
- 前記アノードは、アルミニウム製造のためのホール・エルー設計の既存電解セルの設計変更のために作製されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のアノードの配列。
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