JP2004526358A - 通信網 - Google Patents
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Abstract
【選択図】 図7
Description
【0001】
この発明は、通信網内でアクセスノードの群(groups)のメンバーであること(membership)を判断することに関する。この発明は、セルラモバイル(cellular mobile)通信網におけるページング領域の設定で特に利用必然性(utility)を有している。
【0002】
セルラ網を経由して、モバイルデバイス(モバイルと呼ぶ)と通信を確立して維持するためには、どのセルにモバイルが入っているかを知る必要がある。このデータ(もしくはこのデータへのポインタ)はセルラ網内の位置メモリに記憶されるか、アクセス可能となっていることを要する。
【背景技術】
【0003】
一番初期のモバイルは、位置更新を位置メモリに向けて送ることをモバイルがスイッチオンとされてセル間を移動するときにいつも行なっていた。位置更新は位置メモリに向けて送られて、そこに記憶される。こういった位置更新の頻繁な送信はモバイルのバッテリィを消耗させてセルラ網の資源を消費していた。
【0004】
通信がモバイルにとって代っているところ、位置更新は次の条件の下で必要とされる。すなわち、そのモバイルに指定された信号が現在そのモバイルに仕えているセルに向けて直接にルート設定されている条件を言う。そのモバイルがセル間を移動すると、到来する信号は新しいセルに向けて転じられねばならない。このプロセスは‘ハンドオーバ’として知られている。
【0005】
すべてのセル変化について更新を送信するための代りのものはモバイルの周囲の複数のセルに対して到来する信号の写しを作る(copy)こととなるのであるが、これは送信されることを要する位置更新の数と実行されることを要するハンドオーバの数とを減らすものの、意に反して網上の負荷を増すことになる。この線に沿った提案は非特許文献1(Ghai et al.)で見ることができる。
【0006】
従来型のセルラ網のオペレータは、上述の問題を解消することを、各セルの基地局に構成データを入力することによって行うようにし、ここで各セルは隣接するセルをページング領域に群(groups)にまとめている。与えられた時間のあいだ不活性となっているモバイルはページング領域の間で移動するときに限って位置更新を送信する必要がある。この方式では、通信を確立するために、ページング信号は、モバイルが置かれているページング領域をまたいで放送される。このモバイルは位置メモリに対して現在どのセルの中にいるかを示すことによってページングメッセージに答える。このモバイルは次に、呼が終るまですべてのセル変化について位置更新を送る。しばらくの間活性となっていないモバイルでページング領域間での移動について位置更新を終るだけのものは‘スタンドバイ’状態にあると言われる。
【0007】
網構成の一形式は網のノードを階層構造に配列し、この階層構造の低い方のレベルはより小さなページング領域に分割されている。この例はEP 0 835 034に示されている。このような方式は受持ち範囲についての選ばれたレベルでのページングを可能とする。しかし、この階層構造を定義しているデータが手操作で入力されなければならないようである。
【0008】
従来形の位置領域は網プロバイダによって予め構成されていて、静的で、変更できない(rigid)で、かつ重なっていない。このような位置領域はいわゆる‘ナイフエッジ(knife−edge)’問題を導くもので、この問題は、ページング領域間での頻繁な移動と位置更新についての効率の悪い数とを生じさせる、重なっていないページング領域の縁でモバイルがしばしば見られるとき生ずる。
【0009】
部分的に重なっている位置領域という概念(concept)が、Gu and Rappaport によって非特許文献2によって、また、Varsamopoulos and Guptaによって非特許文献3によってそれぞれ提案されている。
【0010】
一番従来型とされているセルラ網は回路スイッチ方式のものであるがページングについての上記の開発の多くはパケットスイッチ(交換)網でミラー(mirrored)されている。ここでもまた、初期の提案(モバイルIP)はすべてのセル変化で送られることになる位置更新を必要とした。最近になって、ページングをIP網に組入れる提案が推進されるようになってきている(IETFはMIP構造に対する若干の拡張を提案していて、これがP−MIP(Minimal Paging Extensions for MIP)として知られている)。こういった提案を記述しているインターネットドラフト(draft)は非特許文献4のIETFウエブサイトで入手可能である。またCastellucciaは非特許文献5でより進んだ解を示唆している。そこに記述されたページング領域の構成は、次のような点で適応性があるとされる。すなわち、ページング領域はモバイルの変化しているモビリティ(移動度)パラメータに対して動的に適応していることである。また各モバイルがそれに最適なページング領域サイズ(大きさ)を計算するという点で個別性があるとされる。
【0011】
IP網は動的なルート設定プロトコルを使用し、これが網にとって故障周辺で速かに再ルート設定ができるようにする。ルート設定更新はIPドメイン内のすべてのノードへ送られる。この意味は、モバイルモードにより網上に置かれることになるシグナリング負荷が回路スイッチ網で見られるよりももっと大きくなることである。いくつかの新しいルート設定プロトコルが一つのアクセスルータから他のものへのモバイルの移動に続く更新の数を減らすための提唱されてきており、セルラIP,HAWAII,及びエッジモビリティ構造(Edge Mobility Architecture)(EMA)がこれにあたる。インターネットドラフトは以下にて入手可能である:
draft−ietf−mobileip−cellularip−00.txt
draft−ietf−mobileip−hawaii−01.txt及び
draft−oneill−ema−02.txtである。こういった網へのページングに加えたものもまた示唆されている。
【0012】
HAWAIIプロトコルの場合には、
draft−ietf−mobileip−paging−hawaii−01.txt
として識別されたIETFウエブサイトで入手可能なインターネットドラフト内にこういった拡張が設定されている。このドラフトは、ページング領域が動的な形式で構成されてよいことを示唆している。しかしながら、ページング領域を静的もしくは動的に定義するための特別なアプローチは何も示唆されていない。
【0013】
IP網のような、網のトポロジィ(topology)を急速に変更できる網では、ページング領域を定義することへのもっとフレキシブルなアプローチが求められている。
【特許文献1】
1.EP 0 835 034
【非特許文献1】
1.Ghai et al's‘A Protocol for Seamless Communications in a Picocellular Network’,International Conference on Communications,1-5 May 1994,IEEE vol 1 pp192-196.
【非特許文献2】
2.Gu and Rappaport in‘Mobile User Registration in Cellular Systems with Overlapping Location Areas’in 1999 IEEE 49th Vehicular Technology Conference,16-20 May 1999,IEEE volume 1 pp802-806.
【非特許文献3】
3.Varsamopoulos and Gupta in‘On Dynamically Adapting Registration Areas to User Mobility Patterns in PCS Networks’in Proceedings of the 1999 ICPP Workshops,21-24 September 1999,IEEE pp108-113.
【非特許文献4】
4.the IETF website referenced as draft−zhang−pmip−00.txt.
【非特許文献5】
5.Castelluccia‘Extending Mobile IP with Adaptive Individual Paging:A Performance Analysis’in Proceedings of 5th IEEE Symposium on Computer and Communications,3-6 July 2000,IEEE Comput.Soc pp113-118.
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0014】
この発明の第一の特徴によると、通信網の一群(グループ)のアクセスノードのメンバーであることを判断するために該通信網を動作する方法が提供され、該通信網では、データ通信リンクを経由して他のアクセスノードにリンクされているアクセスノードのうちの、第一のアクセスノードとモバイルノードが関係した後に、該モバイルノードが関係することになる相対的に高い確率が存在し、該通信網を動作する方法は、
a)アクセスノード間の関係の特徴を検出することと、
b)該検出された特徴に依存して、該群のメンバーであることを判断するために前記通信網を動作することを備えている。
【0015】
この発明は、通信網を提供するために実施されてよく、この通信網では、位置監視ページングもしくは領域の放送(broadcasting)について使用されてよく、かつ自己構成形の位置領域を群(グループ)が形成する。
【0016】
この発明の一実施例によると、検出することは1またはそれ以上のメッセージを受領する第一のアクセスノードを含み、このメッセージは1またはそれ以上の他のアクセスノードを識別するものである。用語‘メッセージ’は単一のパケットを指すことができることに留意したい。好ましい実施形態のもつ一つの利点は、必要とされるシグナリングが第一のアクセスノードの領域に局在化されるようにできる。
【0017】
一実施例では、通信網は、第一のアクセスノードの直接通信リンクの所定数以内の他のアクセスノードが群のメンバーであること(group membership)について選ばれるようになっている。好ましいのは、この所定数はパラメータに依存して、あるいは第一のアクセスノードの識別子に依存して変ることができる。この実施形態の一つの利点は、群のサイズと受持範囲(coverage)が第一のアクセスノードの特定の特徴(特性)に同調(tuned)をとるようにでき、あるいは第一のアクセスノードの受持ちの地理的領域に同調をとるようにでき、それによってモバイル(mobile)ノードが、この発明により定義された群のアクセスノードで実質的にアクセス可能となる確率は、従来の方法の場合よりも大きな確率となることができる。別の実施形態では、この所定数はモバイルノードの識別子もしくはモバイルノードのクラスの識別子に依存して変化できる。
【0018】
別な実施例によると、通信網は、アクセスノード間でモバイルノードをハンドオーバすることができ、また該検出することは第一のアクセスノード以外のアクセスノードに向けたモバイルノードのハンドオーバを監視することを含み、このハンドオーバは第一のアクセスノードから第一の他のアクセスノードへのハンドオーバを含んでいる。この実施形態の一つの利点は群が履歴パターンに基づいて定義されていることであり、したがって、モバイルノードがこの発明により定義された群のアクセスノードで実質的にアクセス可能となる確率が従来の方法の場合よりも高いことである。
【0019】
一実施形態では、該特徴は、アクセスノード間のハンドオーバに含まれているモバイルノードの確率を備えている。他の可能性は、どのくらいの頻度でモバイルノードがハンドオーバするか、どのくらいのトラヒックがAR間で実行されるか(換言すれば、どのくらいの量のトラヒックがハンドオーバに起因してAR間で送られるか)、どのくらいの量のトラヒックが直接/トンネルリンクで運ばれるか、トラヒックの形式(サービスの品質)、モバイルノードのクラスと帯域幅、あるいは特定のAR無線能力の利用を含む。
【0020】
この発明の第二の特徴によると、データ通信リンクを経由して他のアクセスノードにリンクされているアクセスノードを備えているデータ網のモバイルノードについてのページングもしくは該モバイルノードに向けた放送の方法が提供され、この方法はデータメッセージを前記この発明の第一の特徴により定義されたアクセスノードの群のうちの1またはそれ以上のノードに向けて送ることを含んでいる。
【0021】
この発明の他の特徴は添付の特許請求の範囲に設定されたところである。以下例示だけを目的として、添付の図面を用いて、この発明の実施形態を詳述することとする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
EMA(エッジモビリティ構造)では、MN(モバイルノード)が送るべきデータを有しているか、到来するトラヒックに起因してページングされたときには、MNは一番近くのアクセスルータ(AR)に(すなわち基地局に)接続し、そのアクセスルータによって管理されたアドレスのブロック外のIPアドレスを要求して割当てを受けることによってIPルート設定ドメインに持込まれる。このAR(アクセスルータ)は割当てAR(allocated AR)(AAR)として知られている。MNがARを動かすと、割当てられてIPアドレスは一緒に動き、それによってより高いレイヤのセッションが影響されないようにする。このことはホストルートを用いてドメイン間ルート設定を修正して達成され、ここでは、基礎を置くプレフィックスに基づいた(すなわち、統合された)AARへ向けたルート設定を無効とし(overrule)、かつ上書き(overwrite)するためにホストルートが用いられている。とくに、MNがAARから離れるように動くときには、ホストが再指定するルートは局部的に(locally)注入され、それが地理的に隣接しているAR間でのハンドオーバの間に行なわれる。このことによって、統合された(aggregated)AARルート上のどんなトラフィックも“ピールオフ(peeled−off)”されて、新しいARに向けて再方向付けがされることを確実にしている。EMAでは、AR間のルート設定と、ホスト固有のルート設定とが別個に処理される。AR間でのルート設定はプレフィックスに基づいたもので、言い換えると、各ARは、プレフィックスアドレスを、制御しているホストアドレスブロックをカバーしているドメインの中に公示する。各ホストはAAR網プレフィックスによってカバーされたインターフェースアドレスを割当てられる。ホストは“アットホーム(地元)”にある間は、パケットがこの網プレフィックスを介してホストに向けてルート設定される。ホスト固有のルート設定はMNがAARから離れて移動するときに限り必要とされる。ホスト固有のルート設定状態がハンドオーバの間に網に注入されて、MNの“アットホーム”プレフィックスに基づいたルートを無効としそのMNの現在のAR位置に向けてパケットを再方向付けする。
【0023】
ホスト固有のルート設定はモバイル強化ルーテング(Mobile Enhanced Routing)(MER)を用いて実施され、MERは一時的に順序付けされたルーテングアルゴリズム(Temporally-Ordered Routing Algorithm)(TORA)に基づいている。TORAはルータID(router IDs)を用いて、インターフェースとは別個にルータをユニークに識別する。TORAでは、ルータは先を見込して行動し及び/又は反作用として、宛先ルータに向けた方向付けされた非循環形のグラフ(Directed Acyclic Graphs)(DAGs)を構築する。各ルータはユニークな高さを割当てられて、二つのルータが同じ高さをもつことがないようにされる。高い方の高さをもつルータから低い方の高さをもつルータへ“方向付けされた(directed)”リンク上をデータが流れる。概念上は、データは流体として考えられることができ、この流体は下流のリンク上で流れ落ちるダウンヒルだけの流れとなる。全体として順序付けされた高さの組を常時維持することにより、ループのない多経路ルート設定が確保される。データはループ形成のために上方へ流れなければならないが、これは許されていない。指図されたリンクの宛先が変るときには、例えばMNが新しいセルに向けて移動するときには、TORAルート設定は、各種のローカルルータの高さを調節して新しい下降ルートを新しい宛先に向けて“注入して”、古いルートに“毒を塗る(poison)”ようにするために局部的に変更されてよい。
【0024】
EMA(エッジモビリティ構造)は四つのモバイルノード状態を提案する。すなわち、アクティブ(active),ホット(hot)スタンドバイ,コールド(cold)スタンドバイ及びオフ(off)である。MNは現在IPデータトラヒックを送受しているときにアクティブである。MNはローカルIPアドレスを有し、またEMAドメイン全体にわたってこのアドレスに向けたルートを有している。無線レイヤ(L2)とIPレイヤ(L3)はアクティブ(活性)であり、AR間の移動はIPハンドオーバを生成する。MNはそのL2不活性タイマが時間切れとなるときにホットスタンドバイに移動する。すなわち、特定期間についてIPデータの送信または受信をしていない。これがL2を一時的に降下(down)させながらL3は依然として上昇状態(up)とし、これが他のMNについて無線レイヤ資源を解放(releases)する。したがって、MNは現在のIPアドレスを維持し、EMAドメイン内でそのアドレスについてのEMAルートを有し、またAR間の移動がIPハンドオーバを生成する。コールドスタンドバイでは、IPアドレス不活性タイマが時間切れとなり、IPアドレスがAARに戻り、いずれかのEMAホストルート設定状態がフラッシュされる。この時点ではこのMNが“識別(identity)”だけを有し、この識別子は網アクセス識別子(Network Access Identifier)(NAI),国際モバイル加入者識別子(International Mobile Subscriber Identifier)(IMSI)、あるいは他のいずれかのユニークな非IP MN識別子とすることができる。MNはまたそのMIP HAからのホームアドレスをオプションとして持つことができる。L2は降下(down)であり、動きはページングシステムに向けてだけ位置更新を生成するが、その理由はMNがここでAARを持たずまたそのAARからの割当てられたIPアドレスを持っていないことによる。この特徴は、ユーザが不活性のときにIPアドレスのホーデング(hoarding)を回避し、それによってアドレスが他のユーザのためにAARに戻れるようにする。MNはオフに切り換えられたときにオフ状態になって、位置更新を送らないし、ページング可能でもない。
【0025】
EMAはハンドオーバメッセージング(messaging)を使用して、MNに向けたデータパケットのルート設定を処理するようにする。ハンドオーバはMNもしくは網のいずれかによって開始されるようにでき、またMNのハンドオーバがその間で行なわれている旧及び新基地局に対応して、旧AR(OAR)と新AR(NAR)のいずれかで処理されるようにできる。OARはNARが前もって知られている(すなわち、計画されたハンドオーバの)ときの前向きの(forward)ハンドオーバを調整するために使用される。NARはNARが前もって知られていない(すなわち、計画されていないハンドオーバの)ときの逆向きの(reverse)ハンドオーバを調整するために使用される。計画されたハンドオーバはブレーク・ビフォア・メイク(Break−Before−Make)(BBM)あるいはメイク・ビフォア・ブレーク(Make-Before-Break)(MBB)モデルに続いてよく、モバイル網は単一のMNと複数のARとの間で、同時にもしくは同時にでなく、無線リンクを支持できるかどうかによってどちらに続くかが決まる。BBMでは、MNはNARに向けた新リンクを設定する前にOARに向けたリンクを解除する。MBBでは、MNはOARに向けた旧リンクを解除する前にNARに向けた新リンクを設定することができる。定義によると、計画されていないハンドオーバはBBMモデルに従わねばならない。三つのすべての場合に、一時的なトンネルがOARからNARに向けてAR間ルート設定用機構を用いてオプションとして作られてデータパケットをMNへ向けて送りながら、ホスト固有のルート設定はMNの新位置を勘案して修正される。計画されたハンドオーバについては、前向きのハンドオーバメッセージはOARからNARに向けて送られて一時的なトンネルを設定する。計画されていないハンドオーバについては、逆向きのハンドオーバメッセージが、MNの到着が一旦検出されたときにはNARからOARに向けて送られて、一時点なトンネルが設定される。メーク(Make)事象がNARで発生した後に、NARとOARとは共働して新しいホスト固有のルートを局部的にEMAドメイン内に“注入(inject)”して、旧のホスト固有のルートを“ポイズン(poison)”させるようにし、それによって新のホスト固有のルート設定が収束しながらデータパケットのループ形成を回避するようにしている。
【0026】
最近になって、MIP V4とMIP V6への拡張がEMA:MERとMIPとの間の相互動作(inter-working)を可能とするために提案された。こういった提案は
draft−oneill−ema−mip−00.txtとして識別されるIETFウエブサイトで入手可能なインターネットドラフトにより設定されている。一般化のために、EMA−MIP提案はMERプロトコルをMNのホームドメインが備えていることも、あるいは訪ねた外部のドメインのすべてがMERプロトコルを備えていることもともに仮定していない。EMA−MIPによると、MNは標準のMIP内のように割当てられたそのホームドメインの内部にホームアドレスを持っている。MERプロトコルを装備した外部のドメイン内をローミング(roaming)するときには、MNはまたCCoAを有し、これはMNについてのEMAアドレスと等価のものである。EMAのインパクト(影響力)と、相互動作構造の目的とは、全体のドメインがMIPトンネル動作の目的についての単一のARであるように現れることができるようにする。言い換えると、単一のCCoAがそのドメイン全体にわたって使用されるようにできる。このことはEMAドメインの能力の結果として達成されるのであって、この能力はMNがセルからセルへ移動するときにMNに対する局部的なルート設定を急速に調整できるようなもので、それによって、CCoAに向けてアドレスされたトラヒックが、旧ARによるのではなく、新ARを経由して自然と到達するようにしている。このことが意味するのは、CCoAと全てのMIP登録が依然として有効であり、したがってHAといずれかの対応するノードでの前向き状態を更新する必要がない。この結果はシグナリングオーバーヘッド(signaling overheads)でのより速いハンドオーバと著しい減縮となる。
【0027】
MNのホームドメイン自体がMERプロトコルを装備している場合には、特殊の場合が生ずる。二つのアプローチが採用されて、MNとの間でアクセスが用意される。第一のモデルでは、MNがそのホームリンクから離れるように移動するとすぐに(すなわち、アクセスルータもまたそのホームエージェントとなっていて)、MNはCCoAを取得しなければならず、これがホームドメイン全体にわたって有効として留まることになる。もし、HAが、ARではなくてコア網機能に置かれているとすると、そのときはこのアプローチが一般的には必要とされるものとなる。第二のモデルによると、MNがホームドメインから出るように移動するときにMNはCCoAを唯一割り当てられる。これに対して、MNがそのホームドメイン内に留まる間は、ホームアドレスであって、ホスト固有のルート設定が原因となってホームドメイン全体にわたって有効となるホームアドレスが十分とされる。
【0028】
ホームドメインがMERプロトコルを支持するかしないかは、MNがEMAドメイン内に最初に移動するときには、EMAドメイン内でブートアップ(booting up)がされるように振舞うこととし、また承認を進めることを必要とすることとする。もしMNが送りまたは受け対象の現在のデータを有しているならば、MNは、新しいCCoAを(AARとなる)ARでMNが最初に付属するものから得ることができ、このARがドメイン内部で有効となる。もし何も現在のデータがなければ、そのときは、第一のARは登録アクセスルータ(RAR)と呼ばれる。
【0029】
この発明の以下の記述は、上述したようなEMAドメイン内にMNが置かれていることを前提とするが、この発明は、いずれものモバイルルーテングプロトコルに対しても、またMIP v.4もしくはMIP v.6,セルラIP、もしくはHAWAIIといったモバイルルーテングプロトコルの組合せに対しても適用できることは明らかであろう。一般性をもたせるために、EMAドメインはMNのホームドメインではなく、外部の(foreign)ドメインとしている。ドメイン間モビリティ管理、すなわちEMAドメインとホームドメインとの間は、MIP v.4もしくはMIP v.6によって処理され、MNはユニークな識別子としてMIP v.4またはMIP v.6ホームアドレスを有している。MNはそのホームドメイン内のHAを有し、このドメインはEMAドメインであってもまたなくてもよい。しかしながら、この発明は、MNがホームEMAドメイン内に置かれている場合にも等しく適用可能であることは理解できると考える。またIMSIとかNAIといった他の形式の識別子にも適用可能であり、またドメイン間ページングの他の形式であって、例えば、認証,承認及び会計(AAA)プロトコルとか、あるいはレイヤ2トンネリングプロトコル(L2TP)とかIPセキュリティプロトコル(IPSEC)のような他のトンネリング機構、あるいはセッションイニシエーションプロトコル(SIP)のようなシグナリングプロトコルを用いるものにも適用可能である。
【0030】
この発明によると、MNは次の五つの状態の一つであってよい。アクティブ,ホットスタンドバイ,ウォームスタンドバイ,コールドスタンドバイ,あるいはオフである。図1は五つの状態2を示し、そこではMNがMNが進める状態遷移を示している矢印4が示されている。MNはARとともにデータを積極的に送受しているときに活性となっている。その無線リンクレベルのインターフェースはアクティブ(L2アップ)である。MNはEMA IPアドレスすなわちCCoAを有し、ホスト固有ルート設定がMNに向けてデータパケットをルート設定するためにドメイン中に存在している。セル間での移動はそのドメイン内でのハンドオーバ処理と、新しいホスト固有のルート設定の注入を生成する。ARとともにデータトラヒックの送受を積極的にしなくなったとき(すなわちIPの不活性タイマが時間切れとなったときに)MNはホットスタンドバイモードとなる。MNはCCoA IPアドレスと、ホスト固有のルート設定とをそのドメイン内部で有しているが、MNはARに対する無線インターフェースリンクを何ももっていない。セル間での移動はハンドオーバ処理とホスト固有のルート注入とを生成する。
【0031】
ドメインがMNのためにホスト固有のルート設定をもはや維持しなくなるときに(すなわち、ルート保持用タイマが時間切れとなったときに)、MNはウォームスタンドバイ状態となる。MNは依然としてIPアドレスを有しているが、セル間の移動はハンドオーバ処理を生成しない。その代りに、MNは定期的に(すなわち位置更新タイマの時間切れで)、あるいは位置が最後に更新されたセルから移動した距離に基づいて、位置更新を生成する。MNは、到来するデータが(例えばCNから)MNへ向けた配信を求めているときにはページングされなければならない。MNは、CCoA IPアドレスを持っていないときに、コールドスタンドバイとなるが、その理由はどこにも割当てられていないか、不活性が原因となって前に割当てられたアドレスを失なってしまったかのいずれかによる。ここでいう付活性の例は動的なホスト制御プロトコル(DHCP)借用タイマが時間切れとなるようなことを言う。MNは依然としてMIPホームアドレス(もしくは何らかの他のグローバルにコンタクト可能な識別子)をコールドスタンドにあっても有していることに注意されたい。MNはデータが到来しているときには、この識別子についてページングされなければならない。また、MNはそこでARに登録しなければならず、またローカルIPアドレス(すなわちCCoA)を割当てられなければならない。最後に、MNは電源をオフとしたときにはオフ状態となる。明らかに、MNはこの状態でページング不能となる。ウォームスタンドバイ状態がMNにとって存在することと、ウォームスタンドバイとホットスタンドバイとの間の差異とはEMAにおけるページングについての機構と、ルート設定用機構との間の新しい差異とによって可能とされているのであり、EMAにおけるページングについての機構は他のドメイン間の問題解決とは似ていない真に別個なものとなっている。
【0032】
MNがウォームスタンドバイかコールドスタンドバイかにあるときに、ドメイン内でMNについてのホスト固有のルート設定にとって時間切れ(time out)を許すということは、MNを位置決めするというページング機構にとっての必要性を生じさせている。ページング機構は、IPルート設定が送りかを介して到達できる最も前向きなARとMNの実際の位置との間の隔り(ギャップ)を橋絡するために使用されてよい。
【0033】
EMAドメインにMNが最初に入るか、このドメイン内で最初にオンに切換えられるときには、MNは任意のARとすなわち登録用AR(RAR)と登録する。認証,承認,会計(AAA)がそこでEMAドメイン内のプロキシ(proxy)AAAサーバを用いて実行され、このサーバはMNのホームドメインのAAAサーバに向けて代理権を戻し渡す。この段階では、MNはコールドスタンドバイ状態にあり、ローカルなIPアドレスを有していない。もしAAAが成功するとRARのIPアドレス(すなわちMIP CoA)が標準のMIPシグナリングに対する修正を用いてHAに向けて報告される。すなわち、ドメイン間の位置更新(LU)が実行される。しかしながら、MNは登録されているところのRARから離れて移動してもよく、それを追跡して見付け出すためのドメイン間機構が必要とされる。コールドスタンドバイ状態にあるときには、MNはローカルIPアドレスを有しておらず、CCoAをもっていない。MNがデータ通信セッションにまさに関与しようとするときには、MNとの通信を望んでいるMNかCNかによってこの通信セッションは発生され、MNは外部ドメイン内のローカルアドレス、すなわちCCoAを与えられる。MNが置かれているところのARは管理しているIPアドレスのプール(貯蔵所)からのIPアドレスを割当てる。割当て用AR(AAR)のIPアドレス(すなわちMIP CoA)とMN用のローカルIPアドレス(すなわちMIP CCoA)とは、ドメイン間LUについての標準のMIPシグナリングを用いて、MNのHAに向けて報告される。AARは無線インターフェースリンクをMNに向けて設定し、こうしてMNは活性状態に変わる。
【0034】
図2は三つの継続するAR(アクセスルータ)すなわちAR1(201)と、AR2(202)とAR3(203)とを示し、ここではMN(図示せず)が外部のドメイン内に置かれていて、MNのHA(204)がそのホームドメイン内にあって、このホームドメインに向けて三つの継続するドメイン間LU(205,206,207)が作られている。AR1は第一のARであってMNがオンに切換えられるか最初にこのドメインに移動して入るときに登録するものであってよい。MNはコールド状態であり、AR1は第一のRAR(RAR1)となる。RAR1の識別子(identity)はドメイン間LU205によってMNのHA204に向けて報告され、そのときには標準のMIPシグナリングに対する修正が使用される。
【0035】
少し後の時間には、MNがそのコールド状態を変えずにAR2に移動している(図示していない他のARを介して移動していてもよいし、していなくてもよい)。一般に、MNのHAを新しいRAR(あるいはAAR)でドメイン間LUを経由して定期的に更新するのが望ましく、いずれのドメイン間LUも局在化するように保つようにする。こういったドメイン間LUは例えば距離に基づいた、あるいは時間と距離との混成に基づいた機構によってトリガされることができる。この機構はこの発明によるものである。ドメイン間LUがMNがAR2に置かれている間に発生するとすると、AR2は第二のRAR(RAR2)となり、RAR2の識別子はドメイン間LU206によってMNのHA204に報告される。
【0036】
さらに後の時間になると、MNはAR3に移動していて、ここでもまたそのコールド状態から変更していない(ここでもまた図示されていない他のARを経由して移動していてもよいし、移動していなくてもよい)が、今度はMNはIPドメイン内に持ち込まれることが必要とされ、ローカルIPアドレスを割当てることが行なわれる。これはIPデータをMNが送る必要があることが理由となっていてもよいし、あるいはMNについて到来するIPデータが存在することが理由となっていてよい。こうしてAR3は第一のAARとなる(同様のことが第三のRAR(RAR3)についても言える)。これがドメイン間LU207をトリガし、LU207によってAARの識別子がMNのHA204に向けて報告される。
【0037】
ドメイン間LUはMNのHA以外のエンティティに対して作られてよいことに注目しなければならない。このエンティティはホームロケーションレジスタ(HLR)あるいはSIPサーバのようなものであったり、あるいはロケーションサーバ(LCS)のようなものであってIPもしくは非IPの目的に合わせる。また、ドメイン間LUはスイッチがオフとされている以外のいずれの状態のMNに関して発生してよいことが明白になると思われる。
【0038】
この点で前方(Forward)AR(FAR)という概念を定義することが有意義である。FARは一番前方のARとして定義されていてよく、このARはドメイン間及びドメイン内両方のルート設定を含むMNに向けたルート設定を介して到達されるようにできるものである。図2では、MNはAR1,AR2,及びAR3で継続して登録することをコールド(もしくは実際にウォーム)状態にあるときにすると、FARはAR1であることからAR2へ、またAR3に向けて変化する。一般に、FARはコールド状態にある現在のRAR、ウォーム状態、ホット状態もしくはアクティブ状態にある現在のAARとなり、現在の(Present)AR(PAR)となる。言い換えると、MNが実際に現在置かれているARとなる。MNがRARもしくはAAR(すなわちARがドメイン間LUを介して最後に報告されたAR)に置かれて留まる間にPAR,FARとRAR/AARはすべてが同じARとなることになる。しかしながらMNがRAR/AARから離れる方に移動するときは、PARはRAR/AARに対して異なるARとなることは明らかである。この場合には、FARはRAR/AAR(コールドかウォーム状態)と同じARとなるか、あるいはPAR(ホットかアクティブ状態)と同じとなるかのどちらかである。ホットかアクティブの状態では、ルート設定だけが到来IPデータパケットをMNに到達できるようにし、それに対して、コールドかウォーム状態では、ページング機構がFAR(ルート設定だけを介して到達できるもの)とPAR(それができないもの)との間のギャップを橋絡するために必要とされる。
【0039】
MNがRAR/AARに置かれて留まる間に、追加のホスト固有のルート設定はそのドメイン内で何も必要とされない。到来データでそのドメイン内か他のドメイン内かのいずれかにあるCNからのものが、RAR/AARに向けてルート設定され、さらにRARの場合にはAAAに続くMNに向けてルート設定される。例えば、CNがそのホームドメイン内のMNのホームアドレスを知って、データパケットをHAに向けて送ることができ、このHAはそれをRAR/AARに向けて、標準のMIPシグナリングを用いてトンネルすることになる。初期のデータパケットがMNによって受領された後に、バインデング(binding)更新がCNとMN間で(すなわち、CCoAに基づいて)行なわれてよい。しかしながら、MNはRAR/AARから離れる方に移動してよい。そうであれば、またMNがホットかアクティブの状態にあることを条件として、ローカルなホスト固有のルート設定がEMAドメインのもつ能力を用いて生成される。ホスト固有のルート設定は、データパケットがMNによって受領されることになることを保証し、例えドメイン内で他のARに向けてMNが移動してもなお保証をしている。従って、アクティブもしくはホット状態では、MNを見付けるための機構は必要とされず、その理由はEMAドメインがホスト固有のルート設定をMNについて維持していることによる。しかしながら、オプションのドメイン内LUを用いるMNの追跡(tracking)は他の理由にとって有用なものとなってもよい。
【0040】
図3はオプションのドメイン内位置更新を示し、このときにはMNがホットかアクティブの状態にあって、現在のAARから離れて行く方向に移動している。ドメイン内位置更新は有用なものとなることができ、その理由は、AARにとってMNが置かれていた最新のAR(既知のAR又はKAR)について知らされることになるからである。ここでAARだけでなく、他の任意のノードでHA,SIPサーバ,LCSのようなページングもしくは位置ベースのサービスを実行するものにとっても最新のARについて知らされることになる。しかしながら、ホットかアクティブ状態では、MNに向うあらゆる道をルート設定することが存在し、通常はページング機構の必要性はないのでオプションとされている。図3は五つの継続するARを示す。AR1(211)と、AR2(212)と、AR3(213)と、AR4(214)とAR5(215)とである。ここには、MN(図示せず)が存在しているか置かれている。AR1は現在のAARであり、またAR1で登録しローカルIPアドレスを割当てられてから、MNはAR1からAR2へ、またAR3へ、さらにAR4へと移動して、今ではAR4である旧のAR(OAR)からAR5である新AR(NAR)へのハンドオーバがされているプロセスの最中となっている。以前のハンドオーバの結果として、ローカルのホスト固有のルート設定がEMAドメイン内に注入されていて、AR4と同じ遠方のMNまでローカルルートを創り出すようにし、進行中のハンドオーバの結果として、別のローカルのホスト固有ルート設定が注入されて、上述したMBBもしくはBBMモデルに従ってAR5に到達するようにする。AR3はドメイン内LU216によって第一のKAR(KAR1)としてAARに報告されている。ここで、MNがAR5へハンドオーバされているので、新しいドメイン内LU217は第二のKARとしてAR5を報告するためにトリガされる。こういったドメイン内LUは、例えば距離に基づくか、混成の時間と距離とに基づいた機構(この発明によるものがその例)によってトリガされる。ローカルなルート設定が各ハンドオーバで注入されるので、FARはMNと一緒にAR1からAR2へという具合に移動する。一般に、現在のKARはFARの“後(behind)”である状態、すなわちPARと同じでない状態が存在する。
【0041】
一旦、MNが十分な時間にわたって不活性となると、例えばIP不活性タイマが時間切れとなると、MNはウォームスタンドバイ状態に入り、ホスト固有のルート設定状態が網のノードからクリアされて、これがとりわけルート設定のスケーラビリティ(scalability)を改良する。ウォームスタンドバイ状態では、MNは依然として割当てられたIPアドレス(すなわちCCoA)を有しているが、MNを見付けるための機構は、MNがAARから離れて移動したという事象で必要とされる。同じように、MNはウォームスタンドバイからコールドスタンドバイへ状態を変えてよい。例えば、DHCPリースタイマが時間切れとなったときがこれに当り、割当てられたIPアドレスを失う場合である。この場合は、AARは実効的には再びRARとなる。これによって、MNが最初に登録したが直ちに送るべきデータがなく、したがってローカルなCCoA IPアドレスを取得していないという初期の場合がカバーされる。ここでもまたMNがRAR/AARから離れる方向に移動したとするとMNを位置決めするための機構が必要とされる。
【0042】
図4はドメイン内位置更新を示し、この場合はMNがウォームかコールドの状態にあって、現在のAARかRARから離れる方向に移動している。ドメイン内位置更新は必要とされ、その理由はRAR/AAR(及びいずれか他の任意ノードであってページングもしくは位置に基づいたサービスを実施しているもの、例えば、HA,SIPサーバ,LCS)がMNの置かれていた最近のAR(KAR)について知るようにさせるためである。MNとの間でIPデータトラヒックはルート設定される必要があり、ページングはページングプロセスを通知するために最後に報告されたKARを用いて開始されてよい。図4は六つの継続するAR、すなわちAR1(221),AR2(222),AR3(223),AR4(224),AR5(225)及びAR6(226)を示しており、ここにはMN(図示せず)があったか、置かれている。AR1は現在のAARもしくはRARであり、MNはAR1からAR2へ,AR3へ,AR4へ,AR5へ、そして最終的にはAR6へ移動して、AR6がそのPARとなっている。ここにはローカルなホスト固有のルート設定が存在せず、その理由は、MNがウォームまたはコールド状態にあり、かつルート設定がフラッシュされている(flushed)ことによる。AR3はドメイン内LU227によって第一のKAR(KAR1)としてRARもしくはAARに報告されている。同じように、AR5はドメイン内LU228によって第二のKAR(KAR2)としてRARもしくはAARにもっと最近に報告されている。こういったドメイン間LUは、例えば、距離に基づいた、もしくは混成の時間と距離とに基づいた機構であるこの発明による機構のようなものによってトリガされる。MNがページング機構を用いて位置決めされることが必要となるときには、現在のKAR、すなわちMNが置かれていたRAR/AARにとって既知の一番最近のARが使用される。
【0043】
KARに基づいてMNについてページングをするための二つのはっきりと異なるアプローチを以下に詳細に記述する。一つのアプローチは、KAR1とKAR2とについてそれぞれ参照番号229と230とで示したように、KARに中心を置く低レベル位置領域(Low Level Location Area)(LLLA)を使用する。他のアプローチは各々がKARを備えている階層構造の位置領域(HLA)を用いるものである。ローカルなルート設定がフラッシュされるので、FARはAAR/RARにおいて静的であることに注目せよ。一般に、現在のKARはFARの“前方(forward)”である。言い換えると、現在のKARはFARよりもPARに恐らくは近くなっているためFARよりもMNをページングするのに有益である。
【0044】
要約すると、ドメイン間LUと、標準のMIPに基づいたページングシステムでは、HAはRAR(コールド状態)、もしくはAARとMN CCoA(ウォーム/ホット/アクティブ)のいずれかを知っている。このことは、到来するグローバルなIPパケットもしくはページが、RAR CCoA(コールド状態)を介してRARに向けて、MN CCoA(ウォーム状態)を介してAARに向けて送られるようにするか、あるいはMNの状態に依存した適切な活動をトリガするこのMN(ウォームスタンドバイ)についてのホストルートを伴う最後のNARを送るかができるようにしている。フォワードアクセスルータ(FAR)はRARか、AARか、最後のNARかのいずれかであり、また一番前方のARであってドメイン間及びドメイン内ルーテングを介して到達できるARである。現在のアクセスルータはMNが現在置かれているARであり、また既知のAR(KAR)はMNがその位置領域をFARに向けて最後にそこから報告したARである。ドメイン内LUの目的は最新のKARのFAR(もしくは他のエンティティ)を通知するためであり、一方ドメイン内ページングの目的はFAR(もしくは他のエンティティ)についてKARに基づいてMNのPARを位置決めすることである。
【0045】
この発明によると、ページングもしくは放送でMNに向けたものについての二つの別個なアプローチが提供されている。こういったアプローチは個別に実施されてよいし、相互動作がされてもよく、上述のようにウォームスタンドバイでもコールドスタンドバイ状態でもMNにとって適切なものである。第一のアプローチは低レベル位置領域(LLLA)を定義することを含み、この領域はあるドメインの各ARについて中心を置くARの群で構成されている。こういったLLLAはMNであってそのKARから離れて行く移動をしたMNに向けてのページングと放送とに使用されてよい。例えば、コールドもしくはウォーム状態にあるMNについてのデータパケットがFARと同じほど遠くにルート設定されたときには、MNはFARによって既知とされたKARに中心のあるLLLAのARのすべてについてページングされてよい。さらに、LLLAはまたオフ以外のいずれの状態でもMNの位置を監視するために有用である。例えば、MNはそのPARからの放送を聴いてそのKARに中心のあるLLLAを残しているかどうかを判断することができ、もしそうであれば、MNはドメイン内LUを始動させて、そのKARがそのPARになるように更新し、それによってその現在位置の周辺に中心のある新しいLLLAを加入させる。
【0046】
MNに向けたページングもしくは放送についての第二のアプローチ方は、あるドメインのARのすべてをクラスタ化して、階層状に順序付けされたサイズが大きくなって行く群とすることを含み、それによって階層状の位置領域(HLA)を定義して、例えばLLLA内に置かれていないMNが、大きくなって行くサイズのHLA内に向けてページングされたり放送されたりしてもよいものとし、終局的には、必要であれば、全体のドメインにわたってページングと放送とが行なわれるようにする。
【0047】
低レベル位置領域(LLLA)
LLLAは一般に複数のARであって、それらが、網のトポロジィについて見るときには、隣接しているか、あるいは区分化されていないものとなっている。ここで関心のあるのは二つの網トポロジィである。一つはユニキャスト(もしくは物理的な)トポロジィであり、他はトンネルトポロジィである。前者は固定のルータ間での物理的配線を施した接続(“リンク”)である。後者は論理的と限定されていて、ARを相互接続しているトンネル(動的に創られたものでも前もって構成されたものでもよい)で構成されていて、相互接続されるARはハンドオーバに基づいたモビリティが原因となってトンネルトポロジィでは“隣接している(adjacent)”ものである。言い換えると、長期間集められたトンネル“リンク”がこういった二つのAR間で設定されており、その条件は、集めたトンネル上でこういった二つのAR間で十分な量のモバイルハンドオーバが発生していることとなっている。例えば、EMAドメインでは、前もって構成された集めたトンネルリンクか動的なトンネルリンクとが、上述したように、モバイルのハンドオーバの結果として創られる。通常の動作の下では両方のトポロジィは区分化されていない。ユニキャストトポロジィは階層状のメッシュ(mesh)で構成され、それに対してトンネルトポロジィはフラット(flat)メッシュであり、言い換えると、階層状ではなく、すなわち一レベルとなっている。トンネルトポロジィにおける隣接するAR間の物理的ルータの数は大幅に変ることができる。
【0048】
図5は、典型的な階層状モバイルデータ網を示し、アクセスルータAR10とエッジルータER12と、中間ルータIR14と、コアルータCR16とで構成されている。各種のルータはマルチホームとされ(multi-homed)(複数の網アドレスを有する)、また複数の物理的データリンク(物理的データリンク18のように実線で示してある)を有して近隣のルータに結ばれている。図5に示すように、近隣のAR間にはトンネルデータリンク(トンネルデータリンク20として破線で図示)があって、これが網内で前もって構成されていてもよいし、あるいはEMAドメインで生じるように、モバイルのハンドオーバが誘発したトンネル生成の結果として動的に決められることができるようにしている。
【0049】
図6は、トンネルトポロジィの“平面図(top-view)”を示し、そこには複数のAR(AR10のような円によって表わされている)と、AR間のトンネルリンク(トンネルリンク20のような実線によって表わされている)とが示されている。もちろん、物理的及びトンネルリンクは網のいずれか二つのAR間に存在してもよく、図5と6とはAR間の物理及びトンネルリンクの組を伴う階層状の網の単なる例示にすぎない。トンネルトポロジィにおけるLLLAを定義しかつ維持する機構を以下に記述するが、この発明はユニキャスト(unicast)もしくは物理的トポロジィの中でLLLAを定義しあるいは維持することに等しく適用可能であることを理解されたい。
【0050】
この実施形態によると、低レベル位置領域(LLLA)は、ソース固有のマルチキャスト(SSM)ルーテング(routing)プロトコルを用いてドメイン内で定義されかつ維持される。SSMはマルチキャストプロトコルの一形式であって、インターネットドラフト内でIETFによって定義されているところであり、このドラフトはIETFのウエブサイト http://www.ietf.orgで利用できる
draft−holbrook−ssm−00.txtである。標準のマルチキャストサービスモデルはRequest For Comment(RFC)1112の中で定義されている。マルチキャストはメッセージ送りサービスを提供し、その中では1対多数(one-to-many)と多数対多数(many-to-many)群通信が可能である。メッセージは複数のエンティティのホスト群を特定しているアドレスGに向けて送られてよい。SSMは、しかしながら、サービスを提供し、その中では特定の宛先アドレスGを備えたメッセージが各エンティティにだけ向けて配信され、このエンティティはソースSによってアドレスGに向けて送られたメッセージの受領を特別に要求したものである。したがって、SSMメッセージは宛先アドレスGにとってだけ特有のものだけではなく、ソースアドレスSからの特別なものともなっている。SSMアドレスGとソースホストアドレスSとにとっての、(S,G)によって識別される網サービスはチャンネルと呼ばれている。重要な(key)ポイントは、あるチャンネルがユニキャストソースアドレスSとマルチキャスト宛先アドレスGとの組合せによって識別されることである。ソースアドレスSを有するエンティティからホスト群Gに向けて送られたSSMメッセージは、チャンネル(S,G)に申込みしたエンティティに向けてだけ配信されることになる。
【0051】
各ARについては、一組のLLLAが定義されてもよく、これらがそのARに中心を置いていて(LLLAの中心のARは、そのMNについてページングがされるようになると、特定のMNのKARとなる)、また以下に述べるように与えられた数のトンネルホップ(hops)の範囲内にある隣接するARのすべてで構成されている。ドメイン内の各ARはSSMチャンネルの組と関係している。各SSMチャンネルのソースアドレスSはそのARのユニキャストアドレスである。宛先アドレスGに0からnまでの整数による注が付されていて、この注はARの周りの半径であるトンネルホップの数に対応している。したがって、各ARは(n+1)のSSMチャンネルを関係して有している。各ARについての各SSMチャンネルは対応しているLLLAを有している。したがって、各ARはそこを中心とした(n+1)のLLLAを有し、それぞれは0からnのトンネルホップの内部に隣接するARを備えている。与えられたARについての(n+1)のLLLAの組成は、ARの組として定義され、これらのARはそのARに中心をもつ対応する(n+1)のSSMチャンネルに対して加入している。与えられたSSMチャンネルに隣接しているARがどのように加入しているかについては次の文節で述べる。図7は図6のトンネルトポロジィを示す。三つのAR、22,24,26がi,j,kとして示されてもいる。ARiはARjから1トンネルホップ離れており、ARjはARkから1トンネルホップ離れていて、ARiはARkから2トンネルホップ離れている。ARiを中心として三つのLLLA、28,30,32がある。SSMチャンネルであって三つのLLLAを定義しているものを、それぞれ(i,0),(i,1),(i,2)と記述することとし、ここでLLLA(i,0)はARiそれ自体だけを含んでいて、直接接続をとったMNだけをアドレスするために使用されるとする。
【0052】
LLLAを定義しているSSMチャンネルへの加入のプロセスは動的に行なわれ、EMAドメインで生じているのと同じように、モバイルのハンドオーバが誘発したトンネル創生の結果としてトンネルトポロジィが変るにつれて変ることができる。最初は、与えられたARが知っている近隣のARだけが1ホップ近隣として知られているトンネルリンクを持つ関係にある近隣のARである。言い換えると、トンネルリンクを持っている相手の近隣ARである。こういった1ホップトンネル近隣が各ARによって維持されているソフト状態トンネルリンク状態データベースに加えられる。トンネルリンク状態データベースはトンネル近隣の識別子をユニキャストIPアドレスかルータIDによって記録し、かつ各トンネル近隣が離れているトンネルホップの数を記録する。ARが複数トンネルホップにわたって離れている近隣をどのように見付けてトンネルリンク状態データベースに加えるようにするかは、次による。最初に各ARはその1ホップトンネル近隣を知って、1ホップトンネル近隣に中心を置くSSMチャンネルのすべてに対して申込む。図8は、ARiを示し、そこには六つの1ホップトンネル近隣ARへのトンネルリンクが備わっている。ARjはこのようなトンネル近隣の一つである。ARiがトンネル近隣ARjを見付けると、ARiはSSMチャンネル(j,1),…,(j,n)でARjに中心を置くものへの加入申込みをする。
【0053】
定期的に、各ARは1ホップトンネル近隣組の組成をそのトンネルリンク状態データベースから広告するが、それにはSSMチャンネル上でのユニキャストIPアドレスのマルチキャストが行なわれる。例えば、ARjはSSMチャンネル(j,1),…,(j,n)上で1ホップトンネル近隣組の組成を広告する。こういったチャンネルの一つを聴いているARは、すなわち(j,1),…,(j,n)の一つに対して加入申込みをしたいずれかのARは、このトンネル“リンク状態”情報を自己のトンネルリンク状態データベースに加える。例えば、図9では、ARkはARjから1トンネルホップ離れていて、したがってARjの1ホップトンネル近隣の一つとなる。ARjは、そのSSMチャンネル上で1ホップトンネル近隣組を広告することが図9の矢印34によって示されている。結果として(j,i)へ加入申込みをすることによって、ARiはARkの識別子を知ることになる。ARkがARjから1ホップであることと、(j,1)上のARkについて聴取したこととから、ARiはARkがそれ自体からは2ホップであることを知る。ARiのnホップ範囲内にARkがあることを条件として、すなわちnが2以上であることを条件として、ARiはARkをそのトンネルリンク状態データベースに加え、SSMチャンネル(k,2),…,(k,n)に加入する。そこでARkからリンク状態広告を聴取し始めて、3ホップ近隣を知るということを以下同様に行なう。結局的には、ドメイン内の各ARはそれ自体のnトンネルホップ範囲内にあるすべてのARについて知り、その結果をトンネルリンク状態データベースに加える。
【0054】
あるARが他のARの識別子を1以上のチャンネル上で聴取する場合には、他のARに向けてのトンネルホップでの距離を確めることが可能であり、その理由は識別子が放送されたチャンネル上で一番近いARの距離に+1としたものになることによる。もっともARはそれ自体が1ホップトンネル近隣である場合は除かれる。一般に、ARqがARpからmホップ離れていてmはn以下であるとすると、ARpを知って、ARqがARpをそのトンネルリンク状態データベースに加えて、ARpのSSMチャンネル(p,m),(p,m+1),…,(p,n)に対して加入申込みをする。こうしてSSMが、トンネル“リンク状態”情報をnトンネルホップ内部のすべてのARに向けて拡布し、それによってSSM群への加入を案内するためにトンネルトポロジィ上で局在化したリンク状態データベースを維持するために使用される。このプロセスは完全に分散形であり(グローバルなプロセスが中央ノードによって実行されるのではなく、網をまたいで分散されているという意味でこう言っている)、局在化されており(シグナリングが網のエッジ(縁)で保たれ、またプロセスで関係している物理的またはトポロジカルな領域に密接しているという意味でローカライズされている)、しかも堅牢である(いずれか一つのノードとかノードの小群に依存しておらず、こういったノードは潜在的にグローバルな故障点となるものであるので、その意味で丈夫と言える)。
【0055】
MNの電源がオンとされると、MNはそのPARに登録し、このPARがそのRARと、そのFARと、またそのKARとなり、これがMNのLLLAの中心にあることは明らかである(MNのKARとして中心のARにより定義される)。MNはまたこのKARの識別子を記録する。各ARは定期的にLLLAの組をマルチキャストし(その各々は中心のARによって識別される)、LLLAの中にはARがページングもしくは放送チャンネル上に置かれている(このことをトンネルリンク状態データベースから知る)。MNはこういった伝送を聴取する。伝送をMNが受取るときに、この伝送が最後に登録した先のKARの識別子を含んでいないとすると(すなわち、KAR上に中心を置くLLLAによってカバーされた領域が残っているときには)、MNはマイクロドメイン内LUをFARに向けて送り(このFARはこの場合にはRARでもある)、そのPAPについて知らせ、PARがFARに記憶されたMNについての新しいKARとなる。このことが基本的に意味しているのは、MNが最初の登録をしたもとのARから離れてnトンネルホップ移動したときには(ここでnはトンネルトポロジィでのLLLA半径である)、MNは位置更新を送信してそのLLLAを変更するようにし、LLLAはここでもまたPAR上のMNの頂上に中心のあるものとなっている。注意したいのは、このLUはRARによって、距離、時間、ポリシイ(policy)などに基づいてドメイン間ページングシステム内に伝搬可能となっていて、KARが定期的に新しいRARとなって、ドイメン内LUトラヒックを局在化するのを助けていることである。FARがMNと接触することが必要となるときには、KARにそのLLLA内でページングをするように伝える。したがって、KARであるARiはそのセル内でモバイルを先ずページングする。存在しないとすると、単に継続的に、あるいは同時的にSSMチャンネル(i,n)に向けてそのページをマルチキャストし(あるいは恐らくは(i,m)、ここで1<m<nとする、のようなより小さな組を第一に)、またこれを受領するすべてのARにセル内のMNについてのページを次にマルチキャストする。
【0056】
図10は二つの重なっているLLLA36,38であって、半径2のトンネルホップ(つまり、n=2)を中心ARi(22)とARp(39)にそれぞれなっているものを示している。MNは最初はARi(KAR)に置かれていて、ARiに中心のあるLLLA内部に留まっていている。このときの条件はMNがARiの2トンネルホップ内部のARに登録されているとする。この実施例によると、MNがこのLLLAから外部へ例えばARpに向けて移動するときには、MNはもとのLLLA内部にもういないことを聴く。この理由はMNがページングもしくは放送チャンネルを聴いているからであり、このチャンネル上では各ARが自分の居るLLLAの組をマルチキャストしていて、しかもARpの識別子を聴いてはいないことによる。MNはこうして自己がKARによって識別されFARに記録されている位置領域を更新しなければならないことを知り、更新はLUをARp(新しいPAR)を報告しているFARに向けて送ることによる。MNはそこでARpに中心を置く新しいLLLAと関係している。これはいつでも可能なことであり、その理由としてドメインの各ARは関係しているLLLAを有していることがあげられる。したがって、もとのLLLAを去ってMNが移動したときはいつでもすぐ後に、新しいLLLAと関係することとなり、新しいLLLAはPARに適切に中心をもつものとなる。この完全に重なっているLLLAのシステムは、上述の再中心配置(re-centering)についての各種のオプションと組合されて、固定LAのアプローチの不平衡(unbalanced)“ナイフエッジ(knife edge)”問題を解決する。このアプローチではMNが重なっていない位置領域のエッジでしばしば見付かる。この問題は部分的に重なっている位置領域ではさほど深刻ではないが、この実施形態は既知の重なっていないか部分的に重なっているシステムのいずれよりももっと適切な解決を提供しており、それはMNが通常はいつでもLLLAを変えるときはいつでもLLLA内部に適切に中心をもつものを見付け出すことになることが理由とされている。
【0057】
これまで述べてきた機構は、適宜時間に基づいた機構と混成することが許され、不十分な動きが原因となって必要とされるときには定期的に位置のリフレッシュ(refresh)をすることができる。また方向に基づいたトラッキングと適宜混成してもよく、それによってMNが移動の方向に中心を置いたLLLAの周縁に加わるようにさせて、これがさらに、LLLAがより長距離(及びより長時間)にわたって有効となるときには、LUシグナリングをさらに減らすようにしている。数字nはLLLAの半径を表わしているが、もちろん変動してよい。さらにAR毎に変動してもよいし、過去のページング成功とLUトラヒックの結果として、学習を介して自動構成されてもよいし、最適化されてもよい。ページに続いてKARを介してPARを報告することはKARがMN移動の統計を維持できるようにし、したがってトンネルとLLLAを最適化する(nに指定された値を含み、かつ半径m<nのより小さなLLLAを介して順度をサーチする)。このようにして、LLLAのカバーする領域は、サービスする対象の地理的領域についての要件と同調をとったり、サービスする対象のMNの予期されるポピューレーション(population)の要件と同調をとったりしてよい。例えば、自動車専用道路のような高速移動のMNの領域では、LLLAの半径はより大きなものとなってよい。
【0058】
このアプローチは、ほぼ最適なものである。ノードが移動してそこで更新するにつれて、LLLAを変える(また再中心位置決めする)ことによって、ノードはLLLAを実効的に移動する。このアプローチはトポロジィの距離に基づいたページングを許しており(ここではトポロジィが論理的であって、ノードのハンドオーバを反映している)、これがマルチキャストを介してユニキャストトポロジィに効率よく写像されている(mapped)。トンネルリンク状態データベースを構築するためにnホップトンネルリンク状態トポロジィ情報の、効果的なマルチキャストに基づいた、拡布でこのアプローチが構成されている。SSMのツリーがユニキャストトポロジィ上で構築されているが、マルチキャスト群の加入とトンネルトポロジィを反映している形態に基づいていて(このトンネルトポロジィは移動と地理とを反映しており)、またリンク状態データベースからの学習となっている。したがって、SSMのツリーはトンネルトポロジィとユニキャストトポロジィとの間の不整合(mismatch)のいずれをも勘案しているし、また修理もする。
【0059】
このアプローチはまた低いシグナリングコストを有している。各ARは定期的に追跡すべきMNについてのエア(air)インターフェース上で属しているLLLAの組を含んでいるパケット,実質的にはAR識別子のリストを放送しなければならない。またSSMチャンネル上で1ホップトンネル近隣の組を定期的にマルチキャストしなければならない。MN位置更新はFARに向けてほぼ適切に送られ(FARが定期的にローカライズされているので)、この際には必要に応じてMNの動きか、求められているリフレッシュかに基づいて送られる。モバイルのLLLAは、実効的には一緒に動いて、各位置更新で再度中心が決められるので、最も最近のLLLA内にないMNの確率はページングされるときには、以前のすべての方式よりは著しく低いものであり、したがって以前のアプローチに対してページングのオーバーヘッドを低下させている。このことがシステム資源をより効率的に利用する一層フォーカスをあてた、局在的なページングを可能としている。
【0060】
与えられたARと関係しているSSMチャンネルは一組のLLLAを形成し、その中ではMNは放送されたりページングされたりしてよく、例えばKARからPARまで遠くで迷い子状態となったときに行なわれるようにしている。図11a,12a,13aは、トンネルトポロジィにある、ARiに中心を置くLLLAs40,42,44を示していて、半径は0,1,2のトンネルホップであり、それぞれがSSMチャンネル(i,0),(i,1),(i,2)に対応している。図11b,12b,13bはそれぞれ対応するユニキャストトポロジィを示し、ここではページングまたは放送が任意のノードN46により開始されて、三つのLLLAに向けて放送メッセージもしくはページングメッセージが送られている。ここでノードN46は、例えば、AAR,RAR、あるいは到達可能なFARでホストルートであるMNのHAを備えた最新のARのようなもの、あるいはSIPサーバ、LCSなどのようなページングまたは位置決めサービスを実行するどんな任意のノードであってもよい。放送メッセージを送ったりメッセージのページングをするには、先ずKARに向けて要求メッセージをユニキャストし(破線矢印48により示されている)、このKARは中央のARi22であり、次に半径が1と2のトンネルホップのLLLAの場合には(すなわち図12a,12b,13a,及び13bでは)、ARiがメッセージを対応するSSMチャンネル(i,1)と(i,2)との上でマルチキャストする。このマルチキャストメッセージは(実線の矢印50で示されているが)、ユニキャストトポロジィを介して効率よく送られる。メッセージを聴いているARは、そこでそれらが関係している基地局に命令して無線インターフェースを介してセル内にMNをページングするか放送するようにする。これが実線52によって示されている。MNもしくはPARはFARに向けたページング要求に対して、上述のように直接かKARを経るかのいずれかで回答することにより応答する。
【0061】
与えられたLLLAでのページングがMNを見付けるのを失敗すると、ページングノードN、例えばFARは、もっと大きな領域のLLLA内でのページングを開始することが許される。例えば、ページングノードはKARに中心を置く半径1のトンネルホップのLLLA内でのページングを先ず要求する。MNがKARから移動したことが理由となって、これが失敗すると、そのときはページングノードがKARに中心を置く半径2のトンネルホップのLLLA内でのページングを要求することが許され、次にKARに中心を置く半径3のトンネルホップのLLLAという具合に進んで、LLLAページングのアプローチでの最大トンネル半径である半径nのLLLAまで進む。好ましいのは同じARが二度サーチされないようにすることを保証することが採用されて、それにより一連のページが拡張しているリングサーチを形成するようにすることである。これは次のようなページングノードによって達成されてよい。すなわちこのページングノードは各第二及び後続のページング要求内にSSM群のアドレスを含んでいて、このSSM群はMNについてのページングで以前に使用されたものである。KARはそこで関心のある現在のLLLA中のどのARが残っているARに向けてページングをしメッセージをユニキャストするためにすでに使用されたかを判断して、そのARに命令をエアを介して送りMNについてのページングを指示する。代って、修正されたマルチキャストルート設定プロトコルが関心があるが、以前にページング対象となったLLLAの会員ではない、現在のLLLAの会員に向けてだけメッセージを送るために使用される。これに代って、各ARはMNについての最近のページング要求をリストとしているソフト状態データベースを維持して、それにより最近すでにページングがされたMNについてエアでのページングのためのマルチキャストメッセージが無視されるようにする。
【0062】
階層状の位置領域
MNに向けたページングもしくは放送の第二のアプローチは、網のARをクラスタ化(clustering)として、寸法を大きくした階層構造で順序付けした群とし、それによって、階層状の位置領域(Hierarchical Location Areas)(HLAs)を定義するものである。ドメインのARはクラスタ化されて、HLAはそれによりエニイキャスト(anycast)ルーテング(routing)プロトコルを用いて定義される。標準的なエニイキャストサービスはIETFのRFC1546で定義されている。エニイキャストアドレスは一般に複数のホストと関係していて、このホストはこのアドレスにサービスする。しかしながらエニイキャストサービスはマルチキャストサービスのようではなく、その理由は、エニイキャストデータグラム(datagram)でいずれかのソースからのものがエニイキャストアドレスにサービスしているホストのうちの唯一つのものにだけ送られることになるからである。重要な点(point)はサービスをしているホストのどれであってもよいことである。エニイキャストルート設定は、パケットでエニイキャストアドレスに送られたものが、エニイキャストアドレスにサービスしているエニイキャストホストの全部のうちの“一番近い”エニイキャストホストによって受領されることになる。ここで“一番近い”といったのはノード間の“距離”の測定値または測度について言ったものである。
【0063】
ドメインのARは以下のように階層状に順序付けされた群にクラスタ化される。第一に、ドメインのARのすべてについてのサブセットS0(そのドメインのノードの全部よりも少ないメンバを含むものである)が選ばれて、レベル0(L0)エニイキャストホスト(またはシンク)と指定され、これが単一のエニイキャストアドレス(すなわち、L0エニイキャストアドレス)にサービスする。今度は、S0よりも少いメンバを含む別のサブセット、すなわちS0よりも少ない数であるが必ずしもS0のサブセットでないドメインの全ノードのサブセットが選ばれて、単一のL1エニイキャストアドレスにサービスするL1エニイキャストシンクと指定される。S1よりも少いメンバを含む別のサブセットS2が選ばれて、単一のL2エニイキャストアドレスにサービスするL2エニイキャストシンクとして指定される。これが所望数のレベルに到達するまで続けられる。好ましいのは、すべてのレベルのシンクが網内に選択的に置かれて、それによりエニイキャスト測度または他の何らかの網測度ではシンク間距離を最大とするようにすることである。しかしながら、エニイキャストシンクの数と配置とはどんなものが使われてもよいが、上記の条件が満足されることを要する。併せて好ましいのは、ドメインが階層状であるとして、S0,S1,S2…のシンクが網の階層構造の中で増大して行くレベルのノードであるとして選ばれることであり、例えばエッジルータ、中間ルータ、コアルータとそれぞれがなるようにすることである。しかしながら、網のトポロジィはどんな組成を有していてもよく、階層状であることを必要としない。図14は図5の階層状のドメインを示し、AR10,ER12,IR14及びCR16が備わっている。エニイキャストシンクの三つのレベルが示されていて、ER60のようなL0での四つのERと、ER62のようなL1での二つのIRと、ER64のようなL2での一つのCRで構成されている。これらのシンクはそれぞれサブセットS0,S1,S2を形成している。
【0064】
この発明の一実施形態によると、ドメインの各ARは、階層構造内の各種のレベルでエニイキャストアドレスの各々に向けて並列にエニイキャストデータグラムを送る。例えば、もし三つのレベルが用意されているとして、三つのエニイキャストデータグラムが各ARから並列に送られ、送り先は一つがL0エニイキャストアドレスに向けられ、一つがL1エニイキャストアドレスに向けられ、一つがL2エニイキャストアドレスとなっている。エニイキャストルート設定プロトコルはこのデータグラムを適当なレベルで“一番近い”エニイキャストシンクに向けて送る。図15a,15b,15cはそれぞれ三つの並列エニイキャストデータグラムを示し、このデータグラムはAR66から図11のドメインの三つのレベルに対応している三つのエニイキャストアドレスの各々に向けて送られる。エニイキャストデータグラムによって追随された経路が実線矢印68,70,72によってそれぞれ図15a,15b,15cで示されているが、異なる場合に同じ受け側エニイキャストシンクに到達するときには、データグラムは別の経路を追随してもよい。AR66の識別子(例えばIPアドレスとかルータID)と受け側のエニイキャストシンク74,76,78とは任意のノードNに向けて送られ、ノードNは例えばFARだったり、発信元のARであり、この送りは図15a,15b,15cにおける破線矢印80で示した三つのユニキャストメッセージにより行なわれる。ノードNは、したがって、階層構造の各レベルでARとそのシンクとの間のマッピング(mapping)についてのドメインの広がりをもつ情報を得ることになる。これに代って、各ARについてのノードNはもっと分散されたマッピング用資源を作り出す異なるものとすることができる。
【0065】
この発明の別の実施形態によると、それは並列エニイキャストデータグラムを送るのではなく、網の各ARが一番低いレベルのエニイキャストアドレス(すなわちL0エニイキャストアドレス)に向けてエニイキャストデータグラムを一つだけ送る。エニイキャストルート設定プロトコルは、このデータグラムをL0にある“一番近い”エニイキャストシンクに向けて自動的に送る。ARからデータグラムを受領すると、各L0シンクは今度は別のエニイキャストデータグラムをL1エニイキャストアドレスに向けて送る。再び、エニイキャストルート設定プロトコルはL1で“一番近い”エニイキャストシンクに向けてデータグラムを自動的に送る。L1の受け側シンクは、今度はエニイキャストデータグラムをL2エニイキャストアドレスに向けて送り、これが順次進行して階層の上に行き、最高レベルに到達するまで進行する。ARから発せられたデータグラムが通過するエニイキャストシンクについてのシーケンスの識別子は、各継続するデータグラム内に発生元のARの識別子と一緒に記録されて、マクロドメイン内LUである“エニイキャストベクトル(anycast vector)”(AV)を形成する。こうして、エニイキャスト階層構造内の最高レベルにあるシンクに到達するエニイキャストデータグラムは発生元のARと、そのARのためにエニイキャストデータグラムが受領されて送られた低レベルのシンクの各々とを識別する情報を含んでいる。一般に、この識別用情報は、ARもしくはシンクのユニキャストIPアドレスとなる。図16はAR66からエニイキャスト階層の上方L2で最高のレベルのエニイキャストシンクへ送られる三つのエニイキャストデータグラムのシーケンスを示す。このエニイキャスト階層はこの例示ではドメインの階層と一致している。三つのエニイキャストデータグラムは実線矢印82,84,86によって示されている。AV LUが任意のノードNに向けて送られるが、このノードNは例えば前に論じたFARであってよいし、あるいは発生元のARであってよく、送りは破線矢印80で示したエニイキャストメッセージによる。
【0066】
上述したこの発明の並列とシーケンシャル(sequential)の実施形態はドメインのARが階層状に順序付けされた群の中にクラスタ化されることができるようにする。両実施形態で、エニイキャストデータグラムを送ったARは、各レベルでどのシンクが各ARから発せられたエニイキャストデータグラムを直接もしくは間接に受領するかに従って一緒にクラスタ化されてよい。このことはすべてのARに関してすべてのシンクから送られた情報に基づいてノードNによって実行することができる。階層構造の各レベルでは、ARの重なっていないクラスタの組が、各シンクについて一つのクラスタとして定義される。図17は図14のドメインを示し、多数のARをまたいでいる実線で示した三つのARのクラスタ90,92,94が一緒に示されていて、各クラスタはそのドメインのエニイキャストシンク74,76,78の一つに対応している。高い方のレベルには少い数のシンクが存在するので、ARのクラスタは一般に寸法が増している。各ARは各レベルでクラスタのメンバであり、各レベルの全クラスタの組は、ドメインのすべてのARにまたがっている。実際には、エニイキャストルート設定プロトコルが網のARを階層構造の各レベルにおける重なっていないクラスタに区分けするために使用されている。
【0067】
階層構造のさまざまなレベルにおけるARのクラスタはMNに向けてのページングと放送とのためのHLAを定義するために使用されてよく、例えば、MNがそのKARから著しく離れて移動している場合に使用される。HLA上でMNに向けてページングをしたり放送をするための各種の機構が次のように採用されてよい。HLA上でのMNに向けたページングか放送のための一方法によると、ドメインのARは上記のシーケンシャルモデルによりエニイキャストデータグラムを定期的に送る。これがドメインのトポロジィに何らかの変化がある事象(例えば、ルータ故障の結果)でHLAの組成を定期的にリフレッシュする。各エニイキャストデータグラムは階層構造の各レベルでシンクによって受領されるので、ソフトな逆経路(soft reverse-path)送り(RPF)状態がシンク内でインストールされる。別な言葉で言うと、1レベル下のエニイキャストシンクの識別子がソフト状態で各エニイキャストシンクによって維持されたデータベース内に記録される。この情報は下位のシンクに向う逆方向の経路を提供し、終局的にはシンクに対応しているHLA内の各ARに向うことになる。各ARについてのAVは任意のノードNに向けて送られる(例えば、FARであったり、発生元のARであったり、MNのHAであったり、あるいはページングサーバもしくはSIPサーバに向けて送られる)。MNに向けたページングもしくは放送が必要とされるときには、ノードNは、例えばFARは、それ自身でMNに向けたページングもしくは放送を開始してよく、これが選ばれたHLAに対応しているエニイキャストシンクに向けたページングもしくは放送要求メッセージをユニキャストすることにより選ばれたHLA上で行なわれる。代って、ノードNはページングもしくは放送要求メッセージを先ずKARに向けてユニキャストでき、このKARは代理としてHLAページング/放送を命令し、結果をノードNに戻すようにする。放送もしくはページング要求メッセージを受領すると、シンクはそのメッセージをRPFデータベース内の低位ノードの各々に向けてマルチキャストとする。こういった低位ノードがエニイキャストシンクそのものであるとすると、これらのノードはメッセージをRPFデータベース内の各低位ノードに向けてマルチキャストし、これが順次続いてこのメッセージがそのHLAに属する全ARに対してマルチキャストされるまで実施される。
【0068】
図18a,b,cはどのようにして放送もしくはページング要求メッセージが任意のノードN46から、三つの異なるHLAに対応している三つの異なるエニイキャストシンク(それぞれ116,118,120)の各々へ向けて送られるかを(破線矢印110,112,114でそれぞれ)示している。放送もしくはページング要求メッセージはそこで、効率よく、各エニイキャストシンクに対応しているHLAに属している全てのARに向けて、(実線矢印122,124,126でそれぞれ示すように、)マルチキャストされる。ARは次にそれらが関係している基地局に命令して無線インターフェース上でMNに向けたページングまたは放送を開始するようにする(実線128)。
【0069】
しかしながら、HLAに向けてページングもしくは放送するためにRPF状態を用いる方法は、ページング/放送を送ることをシンク分散と結びつけて、メッセージがドメインルート設定階層構造での高位であって、到達しようとしているARから遠く離れているルータをトラバースするようにしている。別の方法によると、階層構造の各レベルにおける各エニイキャストシンクと関係しているユニークなマルチキャストアドレスが使用される。したがって、各HLA、即ちARの各クラスタはユニークなマルチキャストアドレスを有している。ドメインのARは、上述した並列もしくはシーケンシャルなモデルにより、エニイキャストデータグラムを定期的に送る。このことがドメインのトポロジィにおけるいずれかの変化という事象でHLAの組成をリフレッシュする。並列モデルが使用されるとすると、エニイキャストシンクがARからエニイキャストデータグラムを受領するときは、そのユニークなマルチキャストアドレスを含んでいるユニキャストメッセージをARに向けて送り戻す。もしシーケンシャルモデルが使用されるとすると、マルチキャストアドレスが各継続するデータグラム内に記録され、また発生元ARに関する最終のエニイキャストデータグラムを受領すると、各最上位のシンクがユニキャストデータグラムをARに向けて送り戻し、このARには各低位シンクと関係しているマルチキャストアドレスが含まれていて、この低位シンクを介してエニイキャストデータグラムがARに代って受領されかつ送られたところである。したがって、並列及びシーケンシャルモデルの両方で、各ARは複数のマルチキャストアドレスであって、属しているHLA(すなわちARについて階層構造の各レベルでの一つのHLA)のすべてに対応しているものを受領する。並列モデルはもっとメッセージの送りを求めるが中間シンクへの依存を最小にする。加えて、エニイキャスト階層の各レベルは異なるレートで調べることができ、MNの動きのレートと正確なクラスタを持ちたいとする希望とに起因して低い方のレベルについては速くなる。
【0070】
各ARは属しているHLAに対応しているマルチキャスト群に加わりもはや属してはいないHLAに対応しているいずれものマルチキャスト群から離脱するが、例えば網のトポロジィの変化が理由とされる。ARはメッセージを任意のノードN(例えばFARとか、KARとか、あるいはSIPサーバやLCSのようなページングまたは位置決めサービスを実行するいずれかのサーバ)に向けてメッセージを送り、メンバーとなっているHLAに対応しているマルチキャストアドレスのリストを示す。あるMNがHLA内でページングもしくは放送されることを要するときには、このページングもしくは放送の要求メッセージが正しいHLAに対応しているマルチキャストアドレスに向けて、ページングノード(KARとかFARのようなノード)によって、送られて、そのHLAに属しているすべてのARによって受領される。これらのARはそこで関係している基地局に命令して無線インターフェースを介してセルの内部のMNに向けたページングもしくは放送をさせる。
【0071】
図19a,b,cはどのようにして放送もしくはページング要求メッセージがKARから三つの異なるマルチキャストアドレスであって三つのHLAに対応しているものの各々に向けて送られるかを示している。放送もしくはページング要求メッセージはユニキャストトポロジィ上で効率よく、(実線矢印102,104,108でそれぞれ示すように)マルチキャストアドレスと関係しているHLAに属するすべてのARに向けて送られARは次に関係している基地局に命令して無線インターフェースを介してMNに向けてページングもしくは放送が開始するようにする(実線108で示される)。ページングについてのLLLAに基づいたアプローチと同じように、拡張していく一連のHLAに基づいたページングが使用されるときには、同じARが二度サーチされないことを保証するための機構が採用されるのが好ましく、それによって一連のページが拡張するリングサーチを形成するようにする。このことは上記したところと同じような方法で達成されてよい。マルチキャスト群HLA実施形態によると、ページング要求内に調べた以前のマルチキャスト群を含めることによってKARはドメイン内の各ARは一度だけページングをする。この実施形態は修正されたマルチキャストルート設定プロトコルによって使用されて、前に調べた群のメンバではない現在のマルチキャスト群内のインターフェースに向けてだけそのページを送る。
【0072】
上記のHLAに基づいたページングのやり方では、マルチキャスト群を用いてもまたエニイキャストシンクを介したRPFを用いても、ページングノードNはドメインのAR、例えばFAR、であってよいことが理解されるであろう。もしエニイキャスト階層が構築されて、そこには最上位に(したがってすべてのARを含んでいる最上位のHLAと)に単一のエニイキャストシンクが存在するようになっていると、FARとKARとの両方がメンバとなっている少くとも一つのHLA(すなわち少くとも最上位のHLA)が常に存在する。KARとFARとが近接していればいるほど共通のHLAをたくさん持つことになる。こうしてFARは、HLAに基づいたページングの進捗についての若干の情報を受領することになるが、それ自体がARであり、しかもそのHLA内のARの一つがページングのために使用される可能性があるという結果から単純に情報を受領することとなっている。
【0073】
上述のように、エニイキャストルート設定プロトコルはいくつかのドメインのノードについてのいずれもの組をクラスをどんな目的のためにも群にクラスタ化したり区分したりするために使用できることに留意したい。並列及び直列の調査機構と、逆経路送りとマルチキャスト送り機構とであって、上記したものは一般に適用可能であって、定義によりいずれかの群のメンバに向けたあるいはメンバ間でのデータ経路の設定のための手段として使用することができ、あるいは何らかの理由でクラスタ化もしくは区分についてメンバー或いは他のノードへ通知するために使用できる。さらに、エニイキャストシンクの複数の組がいずれかの方法で選ばれて(この方法はより少ないメンバを継続的に含んでいてもいなくてもよい)、目的がどうであっても各種の方法でノードの組を区分もしくはクラスタ化するのに使用されてよい。
【0074】
エニイキャストルート設定は動的なルート設定の一つの形式であり、したがって適応性がありかつ自己修理(self-healing)形式である。であるから、この発明は、分散された、しかも弾力性のある方法としてルート設定用トポロジィを部分分割(subdividing)して複数の領域とし、このことがリンクとルータの故障に関しては堅牢なものとなっている。図20a,b,cはどのようにしてエニイキャストルート設定が例えばあるノードについての故障に対抗して作用するかを示している。図20aは円130によって示されたデータ網のノードの組を示しており、また矢印132によって示された個々のデータリンク上でのエニイキャストルートを示している。ノードの三つがエニイキャストシンクであり、中を黒で埋めて表わしてある。図20bは同じ組のノードを示し、点線の円136に示されているのが中央のエニイキャストシンクの故障を示していて、その結果、そのシンクに至るエニイキャストルートが点線の矢印138によって示されている。図20cは、どのようにしてエニイキャストルート132がシンク故障に対抗する作用として自動的に再構成されてよいかを示している。
【0075】
LLLA−及びHLA−に基づいたページングの相互作用
一般に、LLLAに基づいたマイクロページングとHLAに基づいたマクロページングとは相互に作用する。例えば、LLLAに基づくページングは、FARが-ウォームとコールドの状態でMNを位置決めすることを必要とするときに最初に使用される。拡張しているリングサーチはKARの周囲で半径を増している継続したLLLAの中でMNについてページングをすることによって使用されてよく、その際に、以前のLLLAに基づいたページングでMNについてすでにページングがされたARによるページングの繰返しを避けるようにする。もしLLLAに基づいたページングが失敗すると、HLAに基づいたページングであってKARから発生したものが使用されてよい。ここでもまた拡張しているリングサーチが増大している大きさの継続しているHLAにおけるMNについてページングをすることによって使用されてよく、その際に以前のLLLAに基づいたマイクロページングもしくは以前のHLAに基づいたマクロページングにおけるMNについてすでにページングがされたARによるページングの繰返しを避けるようにする。
【0076】
HLAに基づいたアプローチとLLLAに基づいたアプローチとを相互に働かせるMNに対するページングもしくは放送のための一方法によると、この方法は並列またはシーケンシャルなエニイキャストデータグラムモデルであって上記したものを定期的に、しかし互に必ずしも同期はせずに採用しているが、ドメイン内の各ARは(すなわち、すべての可能なKARは)そのモデルに従って適当なエニイキャストデータグラムを送る。これが前と同じように網内での何らかのトポロジィの変化する事象でのクラスタ化をリフレッシュしている。各ARのHLAメンバーであること(memberships)は(すなわちエニイキャストシンクの識別子もしくはエニイキャストシンクと関係しているマルチキャスト群の識別子は、),そこでエアを介して各ARにあるMNに向けて放送される。MNがLLLAを変えるときには、MNもしくはKARが新しいKARアドレスをLLLA LU内のFARに向けて送り、新しいKARのHLAメンバーシップを含んでいるので、FARはLLLAに基づいたページングについてのKARとHLAに基づいたページングについてのHLAメンバーシップとの両方を知ることになる。
【0077】
FARがMNをページングしたいときには、FARはKARと接触をとり、KARがマイクロLLLAに基づいたページングを行なう。これが失敗すると、このKARはマクロページングに移行して、そのページを最もローカルな範囲をもつHLAマルチキャスト群に向けて送り、この群が現在のLLLAの周りの複数の隣接するLLLAをまたいでARと接触をとる(現在のLLLAではマイクロページングが失敗している)。次にこの動作を順により広い範囲のマルチキャスト群(KARからはもっと拡げられたより多くのAR)の各々に対して繰返して行き、FARと接触をとっているKARとMNもしくはPARが接触している点でMNが見付かるまで繰返しが行なわれる。こうして、FARは、(KARからのLLLA LUの結果として)、LLLAに基づいたページングについてのKARと、HLAに基づいたページングについてのHLAメンバーシップとの両方を知ることになる。
【0078】
MNに対するページングもしくは放送についての別の方法によると、ここではHLAとLLLAとに基づいた二つのアプローチが相互に働いており、また上述した並列もしくはシーケンシャルなエニイキャストデータグラムモデルが採用されていて、MNがLLLAを変えるといつでも働くようにし、これが新しいKARをトリガして、モデルに従って適切なエニイキャストデータグラムを送ることによってエニイキャスト階層構造を調査する。これが前と同じように網における何らかのトポロジィ変化という事象でのクラスタ化をリフレッシュしている。KARのHLAメンバーシップ、(すなわちエニイキャストシンクもしくはエニイキャストシンクと関係しているマルチキャスト群の識別子)がそこでそのエニイキャストシンクまたはシンクによってFARに向けて直接送られる。ページングがそこで上述の相互に作用したLLLAとHLAのアプローチを用いて行なわれる。
【0079】
HLAとLLLAとに基づいたそれぞれの方法が相互に働く、MNに対するページングもしくは放送のための別な方法によると、そこではシーケンシャルなエニイキャストデータグラムが上述のように採用されてはいるが、互に同期していることは定期的、しかし必ずしも求められておらず、ドメイン内の各AR、(すなわち可能とされるすべてのKAR)は、階層構造の最上位までエニイキャストデータグラムを送る。これが前のように網における何らかのトポロジィ変化の事象でのクラスタ化をリフレッシュしている。各シンクに属しているARのクラスタは各シンクに最上位に至る全てにわたり記憶されている。並行して、MNがLLLAを変更する度毎にMNは新しいLUをFARに向け、また新しいKARからのエニイキャストデータグラムとをトリガする。このリフレッシュメッセージに含まれているのはCCoAのようなMNについての識別子だけでなくMNのKARのアドレスである。しかしながら、このMNがトリガしたエニイキャストメッセージは第一のエニイキャストシンクまで進むのであって、このシンクはそのクラスタリスト内に旧のKARをもっている(すなわち交差しているシンクである)。このシンクでは、MNについてのエントリィが創られて、そこにはLLLAに基づいたページングについてのLLLAの中心ARを含んでいる。また、AV(この交差しているシンクと同じ距離にあるものに限る)がこの交差しているシンクで記憶される。FARがMNをページングすることを要するときは、ページングメッセージがエニイキャスト階層構造の上方へ送られ、MNエントリィを有しているシンクまで達し、そこでLLLAに基づいたページングがMNについて開始可能とされる(あるいはもしこれが失敗すると、エニイキャストページングはLLLAの中心のARを用いる)。もしトポロジィの変化が存在して、ページングメッセージがMNエントリィを備えたシンクを見付けられないとすると、(すなわち失敗が起っていると、)そのときはページングメッセージは最上位にまで進み、ドメイン全体のページングが生ずる。
【0080】
ページングの結果
上記のところから、ページングはLLLAに基づいた機構であると、HLAに基づいた機構であると、あるいはまたその二つを相互に働かせたものであるとに拘らず、FARとか、SIPサービスとか、あるいはLCSのようなページングサービスを実行するいずれか任意のノードによって開始されてよいことと、ページングの結果は(MNの成功した場所か、失敗のいずれかで)目的の如何に拘わらず使用されることとが理解されたと思う。一般に、ページングの結果は、ユニキャストページングアクノレッジメントメッセージによってページングサービスを実行しているノードに向けて知らされる。これは例えば、ページングが成功したとするとPARから、あるいは不成功とするとKAR又はエニイキャストシンクから行なわれる。ページングが成功であると、ページングアクノレッジメントメッセージはPARによって、MNがみつけられたのと同じHLAまたはLLLA上で、PARによってページングノードに向けてマルチキャストして戻すようにできて、同じ群内の他のARについてページング処理を切詰めるようにし、またこういったARについての移動、統計などを更新する。
【0081】
ページングが上述の一般的なモビリティモデルによってFARにより開始されて、ページングが成功したならば、PARとMNとはページングアクノレッジメントメッセージをFARにもしくはPARのページと識別子との成功を示している既存のKARに向けて送らねばならず、言い換えるとMNが実際に今あるところに向けて送られることになる。もし、メッセージがKARに送られると、KARはメッセージをFARに向けて送らねばならない。KARもしくはFARは統計として累計されてよい。MNからメッセージを送ることはPARからよりも速くまたより効率的であるが、PARはこのシステム内で信頼できるものとされ、その理由としてそれが網のルータであり、MNはユーザデバイスであってKARもしくはFARとのセキュリティの関連性を必要とすることが挙げられている。
【0082】
どんなページング可能な状態、即ち活性(active)、暑(hot)、暖(warm)、冷(cold)にあるMNについて、成功するページングはドメイン内LUをFARに向けて送っているMNもしくはKARで結果を生ずることになる。このFARはそのFAR内に記録されたKARエントリィを更新し、それによって新しいLLLA内でMNを再度中心を置くようにする。FARがデータパケットをウォームもしくはコールド状態にあるMNに向けて送る必要があり、かつMNがFARから離れて行くように移動したという条件の下では、成功するページは以下のように別な活動を生じさせる。コールド状態にあるMNについて、PARはローカルIPアドレスのプールからのCCoAをMNに付与する。EMAハンドオフ要求がPARからFAR(そのRAR)に向けて送り戻されて、それによりホスト固有のルート注入が生じて、それによりFAR機能が今では定義によってPARに置かれるようになる。PARはまたドメイン間LUを実行して、MNのHAを新しいFARで更新する。こうして、PARはAARと、新しいFARと、MNのKARとになる。このMNはそこでアクティブ状態に入り、データパケットを受領する準備ができる。このプロセスはウォーム状態にあるMNと似ているが、すでにFARすなわちそのAARからのCCoAを所有している点が異なっている。
【0083】
この発明の詳細な記述は、EMA/MERプロトコルがドメイン内ルート設定に、またMIP v.4もしくはMIP v.6がドメイン間ルート設定とに使用されることを前提として、位置を監視しかつMNに向けたページングもしくは放送するためのアプローチが、いずれかのモバイルルート設定プロトコルもしくはそのプロトコルの組合せに適用できることを理解されたい。例えば、この発明はMIP v.4もしくはMIP v.6,セルラIP,あるいはHAWAIIとそれらの組合せにおいて使用することができる。
【0084】
モバイルノードが積極的に送信をしている状態(すなわちアイドリングモードでない状態)のときには、LLLAもしくはHLAはどのARが次にモバイルの移動先となる可能性をもっているかを表わす。別な実施形態では、この情報はAR間でMNの終局的なハンドオーバをスピードアップするために前もって‘有用な動作’を行うことによって使用できる。このような動作の例は潜在的な新しいARでのMNの承認/認証を含むことになり、また潜在的な新しいARでの能力の保存(‘呼’がハンドオーバするときに/それを条件として、サービスのよりよい品質を確保するために)、潜在的な新しいARでの既存の呼に与えられた優先順位を下げること、潜在的な新しいARでの新しい呼の試行を阻止する可能性(odds)を増すこと、潜在的に新しいARに対して‘コンテキスト(context)’を転送すること(コンテキストの例はヘッダ圧縮状態、マルチキャスト群メンバーシップ、及びIPsec状態である)、旧ARと潜在的に新しいARとの間で一時的なトンネルを設定することを含むことになる。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】この発明によるモバイルノードの状態と遷移とを示す状態図。
【図2】モバイルノードが継続的に置かれるデータ網の一連のアクセスルータと、この発明によって行なわれるドメイン間位置更新メッセージを示す模式図。
【図3】ルート設定されたモバイルノードが継続的に置かれるデータ網の一連のアクセスルータと、この発明により行なわれるドメイン内位置更新メッセージとを示す模式図。
【図4】ルート設定されていないがページ可能なモバイルノードが継続して置かれるデータ網の一連のアクセスルータと、この発明により行なわれるドメイン内位置更新メッセージとを示す模式図。
【図5】この発明を実施するのに適した一般的な階層構造データ網の模式図。
【図6】この発明を実施するのに適したトンネルにより相互接続された一組のアクセスノードの模式図。
【図7】アクセスルータ上に中心があり、かつこの発明により定義された三つの低レベル位置領域の模式図。
【図8】この発明による、アクセスルータとその1ホップ隣りの組の模式図。
【図9】この発明により低レベル位置領域を形成するためのアクセスルータ間のデータメッセージの伝送を示す模式図。
【図10】この発明によりモバイルノードが関係してもよい二つのアクセスルータと関係している、二つの重なっている低レベルの位置領域を示す模式図。
【図11】図11aは、この発明によるアクセスルータに中心のある半径1の低レベル位置領域の模式図。図11bは、この発明による階層構造のデータ網上で、図11aの低レベル位置領域に向けたページングもしくは放送を開始する任意のノードNを示す模式図。
【図12】図12aは、この発明によるアクセスルータに中心のある半径2の低レベル位置領域の模式図。図12bは、この発明による階層構造データ網上で図12aの低レベル位置領域に向けたページングもしくは放送を開始する任意のノードNを示す模式図。
【図13】図13aは、この発明によるアクセスルータに中心のある半径3の低レベル位置領域の模式図。図13bは、この発明による階層構造のデータ網上で図13aの低レベル位置領域に向けたページングもしくは放送を開始する任意のノードNを示す模式図。
【図14】この発明の実施形態を実施するのに適した複数のエニイキャスト(anycast)シンクを備えた一般的な階層構造のデータ網の模式図。
【図15】図15a,b,cはこの発明によりクラスタまたは階層構造の位置領域を定義するためのエニイキャスト階層構造の三つのそれぞれのレベルにあるエニイキャストシンクへ向けた、三つの並列エニイキャストデータメッセージの伝送を示す模式図。
【図16】この発明によりクラスタまたは階層構造の位置領域を定義するためのエニイキャスト階層構造の三つのレベルでエニイキャストシンクへ向けたエニイキャストデータメッセージのシーケンスの伝送を示す模式図。
【図17】この発明により定義されるエニイキャスト階層構造における三つのレベルでクラスタもしくは階層構造の位置領域を示す模式図。
【図18】図18a,b,cは、この発明により階層構造のデータ網上でエニイキャスト階層構造の三つのレベルに対応している階層構造の位置領域に向けたページングもしくは放送を開始する任意のノードNを示す模式図。
【図19】図19a,b,cは、この発明により階層構造のデータ網上でエニイキャスト階層構造の三つのレベルに対応している階層構造の位置領域に向けたページングもしくは放送を開始する既知のアクセスルータを示す模式図。
【図20】図20a,b,cはデータ網のエニイキャストシンクの故障後のルート設定回復を示す模式図。
Claims (18)
- 通信網の一群のアクセスノードのメンバーであることを判断するために該通信網を動作する方法であって、該通信網では、データ通信リンクを経由して他のアクセスノードにリンクされているアクセスノードのうちの、第一のアクセスノードとモバイルノードが関係した後に、該モバイルノードが関係することになる相対的に高い確率が存在し、該通信網を動作する方法は、
a)アクセスノード間の関係の特徴を検出することと、
b)該検出された特徴に依存して、該群のメンバーであることを判断するために前記通信網を動作することを備えている方法。 - 請求項1記載の方法であって、該検出することは1又はそれ以上のメッセージを受領する該第一のアクセスノードを含み、該メッセージは前記他のアクセスノードから送られるものであり、該メッセージは1又はそれ以上の前記他のアクセスノードを識別するものである方法。
- 請求項1または2記載の方法であって、該特徴はアクセスノード間の直接通信リンクの数を備えている方法。
- 請求項1または2記載の方法であって、該特徴はアクセスノード間のトンネル通信リンクの数を備えている方法。
- 請求項3または4記載の方法であって、該群のメンバーであることの判断は、直接またはトンネル通信リンクの数を所定の数と比較することを含む方法。
- 請求項5記載の方法であって、該所定の数はパラメータもしくは該第一のアクセスノードの識別子に依存して変化できるものである方法。
- 請求項1ないし請求項6のいずれか1項記載の方法であって、該通信網は前記他のアクセスノード間のモバイルノードにハンドオーバすることが可能であり、また、該検出することは該第一のアクセスノード以外のアクセスノードに向けたモバイルノードのハンドオーバを監視することを含み、このハンドオーバは該第一のアクセスノードから第一の他のアクセスノードに向けたハンドオーバを含んでいる方法。
- 請求項7記載の方法であって、該ハンドオーバは前記第一の他のアクセスノードから第二の他のアクセスノードへのハンドオーバを含む方法。
- 請求項7または請求項8記載の方法であって、該特徴はアクセスノード間のハンドオーバに含まれているモバイルノードの確率を含んでいる方法。
- 請求項1ないし請求項9のいずれか1項記載の方法であって、該群はモバイルノードに対するページングもしくはモバイルノードに向けた放送用である方法。
- 請求項1ないし請求項10のいずれか1項記載の方法であって、該群はモバイルノードの位置の監視用である方法。
- 請求項1ないし請求項11のいずれか1項記載の方法であって、該群はアクセスノード間のモバイルノードのハンドオーバについての最適化、サポート、あるいは開始のために使用される方法。
- データ通信リンクを経由して他のアクセスノードにリンクされているアクセスノードを備えている通信網のモバイルノードについてのページングもしくは該モバイルノードに向けた放送の方法であって、データメッセージを一群のアクセスノードの1又はそれ以上のノードに向けてデータメッセージを送ることを備え、前記群のメンバーであることは、請求項1ないし請求項12のいずれか1項記載の方法により判断されるものである方法。
- 請求項1ないし請求項13のいずれか1項記載の方法を実行する計算機プログラム。
- 請求項1ないし請求項14のいずれか1項記載の方法を実行するのに適応した装置。
- 第一のアクセスノードと関係している通信網のアクセスノードの1又はそれ以上の群のメンバーを判断するために通信網を動作する方法であって、
a)nホップアクセスノードからメッセージを受領するために該第一のアクセスを整えることと、ここで前記nホップアクセスノードは前記第一のアクセスノードからnホップにあるものであり、
b)前記nホップアクセスノードから1又はそれ以上のメッセージの第一の組を該第一のアクセスノードが受領することと、ここで前記メッセージの第一の組は1又はそれ以上の(n+1)ホップアクセスノードを識別し、前記(n+1)ホップアクセスノードは該メッセージを送る前記nホップアクセスノードから1ホップにあるものであり、
c)1又はそれ以上のメッセージの該第一の組の中で識別された前記(n+1)ホップアクセスノードからメッセージを受領する該第一のアクセスノードを整えることと、
d)前記(n+1)ホップアクセスノードから1又はそれ以上のメッセージの第二の組を該第一のノードが受領することと、ここでメッセージの前記第二の組は1又はそれ以上の(n+2)ホップアクセスノードを識別し、前記(n+2)ホップアクセスノードはメッセージを送る前記(n+1)ホップアクセスノードから1ホップにあるものであり、
e)前記通信網を動作して前記1又はそれ以上の群のメンバーであることを判断して、ある群のすべてのメンバーが独占的にnホップか、(n+1)ホップか、(n+2)ホップかのアクセスノードであるようにすることとを備えた方法。 - 通信網のアクセスノードの一群のメンバーであることを判断するために該通信網を動作する方法であって、該通信網では、第一のアクセスノードと無線リンクをモバイルノードがもった後に該モバイルノードが無線リンクをもつことになる相対的に高い確率が存在し、該通信網はアクセスノード間でモバイルノードをハンドオーバすることができて、それにより新しい無線リンクを確立するものであり、該方法は
a)該第一のアクセスノード以外のアクセスノードへのモバイルノードのハンドオーバを監視することを含み、このハンドオーバは該第一のアクセスノードから第一の他のアクセスノードへのハンドオーバを含んでいるものとし、
b)該群のメンバーであることを判断するために該通信網を動作して、それにより監視されたハンドオーバに含まれたアクセスノードが前記群のメンバーであるようにすることを含む方法。 - 請求項17による方法であって、該ハンドオーバは前記第一の他のアクセスノードから第二の他のアクセスノードへのハンドオーバを含んでいる方法。
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