JP2004525809A - 磁気センサ - Google Patents

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Abstract

磁気センサ(10)は、車両(12)のボディの関連づけられた少なくとも1つの第1の場所(48)にある少なくとも1つの第1のコイル(42)と、車両のボディの少なくとも1つの第2の場所(52)に動作可能に接続された少なくとも1つの磁気感知素子(50)とを含む。少なくとも1つの第1のコイル(42)は車両ボディの強磁性要素に動作可能に連結されており、少なくとも1つの第1の場所(48)および少なくとも1つの第2の場所(52)は、車両の第1の部分(30)および車両の第2の部分(32)を通って磁気的に導通しており、車両の第1の部分(30)は衝突による変形を受け易いボディの部分を含み、第1の部分(30)は第2の部分(32)とは別であり、少なくとも1つの第1のコイル(42)および少なくとも1つの磁気感知素子(50)の少なくとも一方は、モータ、ソレノイド、ウィンドウ制御モータ、シート制御モータ、ミラー制御モータおよびドア・ロック・ソレノイドから選択される電磁装置(51)のコイルを含む。少なくとも1つの第1の信号は少なくとも1つの第1のコイルに動作可能に接続されており、少なくとも1つの第2の信号は少なくとも1つの第2のコイルから感知され、車両衝突は少なくとも1つの第2の信号から識別される。

Description

【0001】
図1を参照すると、複数のヒンジ18を中心に第1のピラー16に対して取り付けられたドア14を含む、模式的に図示した車両12に磁気センサ10が組み込まれている。ドア14は第2のピラー24上でストライカ22にラッチするラッチ/ロック機構20を有している。
【0002】
ドア14(通常、導磁性スチールでできている)は、固有の磁気的特性を有する。たとえば、ドア14は磁束を導通することにより、永久磁石がそれに接着することを可能にする。ヒンジ18は、ドア14と第1のピラー16との間に比較的低い磁気抵抗の通路を形成する。さらに、ラッチ/ロック機構20およびストライカ22は、係合されたときに、ドア14と第2のピラー24との間に比較的低い磁気抵抗の通路を形成する。他の部分では、ドア14は関連のエアギャップ28によって車両12のボディ26から通常は磁気的に分離されている。したがって、ヒンジ18およびストライカ22は、ドア14に沿って第1の磁路(magnetic path)30によって磁気的に接続されている。さらに、第1のピラー16および第2のピラー22(ヒンジ18およびストライカ22がそれぞれ取り付けられている)は、車両12のボディ26、ストラクチュア34または伝動機構36を含む第2の磁路32(第1の磁路30とは別の)によって磁気的に接続されている。したがって、ドア14は、図1に示したように変圧器の磁心に本質的に類似の磁気回路38の一部であり、第1の磁路30および第2の磁路32は一体となって閉磁路40を構成している。
【0003】
磁気回路38はさらに、少なくとも1つの第1の信号44、たとえば発振器46からの振動信号に動作可能に接続された少なくとも1つの第1のコイル42を含む。少なくとも1つの第1のコイル42は、関連の少なくとも1つの第1の場所48に設けられ、少なくとも1つの第1の信号44に反応して、磁気回路38内に磁束49が生じるように磁気回路38で起磁力を発生させる。少なくとも1つの磁気感知素子50は、少なくとも1つの第1の場所48とは別の、関連の少なくとも1つの第2の場所52で磁気回路38に動作可能に接続されている。少なくとも1つの磁気感知素子50は、少なくとも1つの第1のコイル42からの起磁力および磁気回路38の磁性に反応した磁束49を感知する。
【0004】
たとえば、図1に示したように、第1の態様においては、少なくとも1つの第1のコイル42は、ウィンドウ制御モータ55のモータ駆動コイル53などの、普通なら異なった目的に用いられる電磁装置51のコイルを含み、磁気感知素子50は、ドア・ロック・ソレノイド57などの、やはり普通なら異なった目的に用いられる異なった電磁装置51の第2のコイル54を含む。したがって、関連の磁気回路38は、モータ駆動コイル53を含む一次巻線と、第2のドア・ロック・ソレノイド57を含む二次巻線と、第1のピラー16、ヒンジ18.1、18.2、ドア14、第2のピラー24、ドア14周囲のエアギャップ28ならびに、車両12のボディ26、ストラクチュア34および伝動機構36の残りの部分を含む磁心とを備えた変圧器を形成する。換言すれば、第1の態様は、少なくとも1つが能動で少なくとも1つが受動の少なくとも2つのコイルを備えた変圧器を含む。普通なら異なった目的に用いられる特定の電磁装置51は限定的なものとはみなされず、たとえば、モータ、ソレノイド、ウインドウ制御モータ、シート制御モータ、ミラー制御モータおよびドア・ロック・ソレノイドから選択することができる。
【0005】
第1の信号44は、マイクロプロセッサ56によって生成され、続いてバンドパス・フィルタによってフィルタリングされる水晶安定化(すなわち、実質的にドリフトなしの)TTL方形波信号を含む、発振器46によって生成される正弦電圧を含む。発振器46からの信号は、たとえばバッファ増幅器を通してコイル・ドライバ58に供給される。
【0006】
発振器46の発振周波数は、システム性能を強化するために、予期される雑音源の関数として選択される。たとえば、そこからの干渉を回避するために、AC電力線の周波数(たとえば60Hz)とは異なる周波数が選択される。さらに、周波数は、関連の電磁装置51の正常な機能と干渉しないように選択されるべきである。超音波周波数は有用であると思われる。
【0007】
磁束49の浸透厚は周波数に応じたものであるので、ドア14の磁束49の深さならびに関連の近接磁界の形状および到達範囲は、発振周波数(または複数の周波数)を変えることにより変更することができる。発振器46は振幅、周波数で変調するか、バースト方式によって変調することができる。
【0008】
各少なくとも1つの第1のコイル42は、結果として得られる磁束49が少なくとも1つの磁気感知素子50によって検出されるほど十分に強くなるように、第1のコイル42と互換性があるインピーダンスで十分な電力を提供する、関連のコイル・ドライバ58によって駆動される。コイル・ドライバ58には、たとえば短絡保護も設けられ、第1の信号44の飽和やクリッピングを回避するように操作される。コイル・ドライバ58は、たとえば、可能なバッテリ電圧の関連範囲にわたって動作するために、自動車環境で動作するように設計されている。コイル・ドライバ58からの第1の信号44は、たとえば、電圧信号であっても電流信号であってもよい。
【0009】
コイル・ドライバ58は、感知/試験回路60を介して第1のコイル42を駆動する。感知/試験回路60は、第1のコイル42からの電流または電圧を感知して、第1のコイル42の動作を確認または試験する。これは、ドア14の完全性の連続的試験も提供する。たとえば、補助感知コイル62は、第1のコイル42によって生成される磁束49を直接感知する。感知/試験回路60は、たとえば、誤った展開や必要な場合の展開の失敗を防止するために、特に安全拘束アクチュエータ64の作動を制御するために用いられたときに、磁気センサ10の信頼性を向上させるように第1のコイル42が開いているか短絡しているかを試験することもできる。少なくとも1つの第1のコイル42の完全性、すなわち健全性は、たとえば測定サイクル毎に試験される。
【0010】
複数の第1のコイル42を用いることができ、その場合に、別々に駆動するか、直列または並列に接続して共通のコイル・ドライバ58によって駆動することができる。少なくとも1つの第1のコイル42は、たとえば、中の電流の流れを増大させて、それによって少なくとも1つの第1のコイル42によって生成される磁束49の量および磁気回路38に誘導される磁束49の量を増大させるように直列共振させてもよい。これは、磁気回路38のエアギャップ28に近接する漏洩磁界の大きさおよび範囲も拡大し、それによって磁気センサ10による関連の近接感知の範囲を拡張する。磁気回路38における増大した磁束49は、磁気センサ10によって受信または検出される信号または複数の信号の、より高い信号対雑音比をもたらす。少なくとも1つの第1のコイル42は、関連の温度センサを組み込むことにより、温度の変動を補償することができる。
【0011】
感知/試験回路60は、近接する金属物体に連結された磁束49を推定できるように、第1のコイル42に送られる電力の測定量も提供する。たとえば、ドア14に近接する別の車両などのスチール製の物体は、少なくとも1つの第1のコイル42からの磁束49への代替的通路を提供し、このことは磁気回路38および、少なくとも1つの第1のコイル42に見られる磁気抵抗に影響し、それによって少なくとも1つの第1のコイル42上の負荷を変化させ、このことはコイル・ドライバ58によってそれに提供される電力を変化させる。一般的に、少なくとも1つの第1のコイル42によって生成される磁束49の一部は、磁気回路38内で連結され、一部は代替的磁路を介するか、または放射によって、磁気回路38を迂回する。磁気回路38を迂回する磁束49の一部は、コイル・ドライバ68上の負荷を増大させ、この増大は、少なくとも1つの第1のコイル42全体にわたる電圧およびそれを通る電流の、感知/試験回路60からの測定値を用いてバイパス電力プロセッサ66によって感知される。複数の第1のコイル42のために、バイパス電力プロセッサ66は、関連の別個の感知/試験回路60.1および60.2の別個の測定値から、特に、所与の共通駆動電圧についての、別個の第1のコイル42.1および42.2へ流れる電流の差の測定量から、近接する磁界影響物体への方向の測定量を提供できる。
【0012】
少なくとも1つの磁気感知素子50は、ドア14を通して導通される磁束49の第1の部分および、ドア14の少なくとも一部を迂回する磁束49の第2の部分、すなわち漏洩磁束の両方を含む、第2の場所52の磁束49に反応する(たとえば、少なくとも1つの第1のコイル42から少なくとも1つの磁気感知素子50に磁束49を連結する、ドア14に近接する別の車両などの物体がある結果)。
【0013】
少なくとも1つの磁気感知素子50からの出力は、たとえば後の回路によるローディングから磁気感知素子50を保護し、雑音を削減するために比較的低いインピーダンスの出力を提供する、前置増幅器/試験回路68に動作可能に接続されている。前置増幅器/試験回路68は、少なくとも1つの磁気感知素子50からの信号も、マイクロプロセッサ56による処理のための、それに続くアナログ・デジタル変換の前に、適切な信号処理および復調を許容するのに十分に高いレベルまで増幅する。マイクロプロセッサ56はデータを収集し、システムの健全性および完全性を監視し、安全拘束アクチュエータ64を作動させるか否かを判断する。
【0014】
前置増幅器/試験回路68は、たとえば、磁気感知素子50からの信号を「予期される」レベルおよび予期される波形(たとえば正弦形状)と比較することによっても、磁気感知素子50の完全性を監視する。これは、磁気感知素子50の完全性およびドア14の磁気移動機能特性の連続的試験を提供する。前置増幅器/試験回路68は、たとえば、誤った展開や必要な場合の展開の失敗を防止するために、特に安全拘束アクチュエータ64の作動を制御するために用いるときに、磁気センサ10の信頼性を向上させるように、少なくとも1つの磁気感知素子50、たとえば第2のコイル54が開いているか短絡しているかを試験することもできる。少なくとも1つの磁気感知素子50の完全性、または健全性は、測定サイクル毎に試験される。
【0015】
磁気感知素子50は、それに近接した磁束49から、磁気回路44の磁気抵抗に反応して変調された正弦搬送波を感知する。磁気感知素子50からのこの信号は、前置増幅器/試験回路68によって増幅され、それに動作可能に接続された同期復調器70は、正弦搬送波からの変調信号を抽出し、この変調信号はベント・メタル信号成分72および近接信号成分74を含む。ベント・メタル信号成分72は、ドア14の金属を通して導通された磁束49に反応する。近接信号成分74は、ドア14の金属を迂回する通路に沿って、少なくとも1つの第1のコイル42と磁気感知素子50との間に連結された、漏洩磁束49に反応する。ベント・メタル信号成分72と近接信号成分74の相対的強さの相違は、関連の磁束通路の導磁度の相違に左右される。
【0016】
ベント・メタル・プロセッサ76は、(たとえば単位利得で)A/D変換器78.1を介してベント・メタル信号成分72をマイクロプロセッサ56にDC接続する。ベント・メタル信号成分72は、ドア14における磁束49の変化の速度に反応する。比較的低い振幅の比較的遅い信号が、安全拘束アクチュエータ64を展開すべきではない非展開イベント、たとえばショッピング・カートによるドア14の低速衝撃に対応する。比較的大きい振幅の比較的速い信号は、安全拘束アクチュエータ64を展開すべき展開イベント、たとえばポールまたは障壁によるドア14の衝撃(たとえば、FMVSS−214状態)に対応する。ポールへの衝突の間に、ドア14のスチールは近接するボディに磁気的に短絡し、それによって磁束通路を磁気的に短絡させて、ストライカ22で磁気感知素子50によって感知される磁束49を大幅に削減する。
【0017】
近接プロセッサ80は、コイル形状および車両構造に基づいた何らかの利得係数分だけ、同期復調器70からの近接信号成分74を増幅し、増幅された信号をA/Dコンバータ78.2を通してDC接続する。近接信号成分74は、ドア14を迂回する磁束49の変化の時間比に反応する。ベント・メタル信号成分72と比較して、より大きい雑音感受率にもかかわらず、近接信号成分74は、ドア14に接近する金属(特に強磁性金属)物体、たとえば高速で接近する車両または隣接車線の車両の検出を可能にする。衝突コースでドア14に接近する別の車両は相対的に速い信号によって示され、その車両に対して、対応するベント・メタル信号成分72が続く場合に、衝撃時に安全拘束アクチュエータ64が展開される。
【0018】
したがって、近接信号成分74の変化の割合が第1のしきい値よりも大きいのであれば、安全拘束アクチュエータ64は、ベント・メタル信号成分72が第2のしきい値を超え、その変化の速度が第3のしきい値を超えたときに展開する。そうではなく、ベント・メタル・シグナチャが後に続かない場合、たとえば、近接信号成分74が通過する車両から生じた場合に、システムは解除される。
【0019】
上記の磁気センサ10は様々な方法で実施することができる。特定の回路は、それがアナログ、デジタルまたは光学的なものであっても、限定的とみなされはせず、本明細書中の教示に従って当業者が設計できる。たとえば、使用する場合に、発振器、増幅器、論理素子、変調器、復調器、A/D変換器は、たとえば、フィールドエフェクトまたはバイポーラあるいは他のディスクリート・コンポーネントなどのトランジスタ、集積回路、演算増幅器または論理回路、あるいはカスタム集積回路などを用いる、如何なる既知の種類とすることもできる。さらに、使用する場合に、マイクロプロセッサは如何なる演算装置とすることもできる。
【0020】
磁束49は、磁気回路38の一部であるドア14によって導通される。磁気回路および変圧器の理論によれば、磁束線は常にそれ自体が閉じており、好ましくは、たとえばスチールまたはフェライト材料などの強磁性材料の通路に従うために、最低の磁気抵抗の通路に従う。さらに、面積、または磁気回路に沿った透磁率の変化は、それに隣接した磁束49の漏洩を引き起こすが、この漏洩はフリンジングとしても知られている。磁気回路38は磁気抵抗Rによって特徴づけられ、ここで、所与の起磁力Fに対する磁気回路における磁束φの量は、φ=F/Rによって求められる。直列磁気回路の磁気抵抗Rは、直列になった個々の素子の個々の磁気抵抗の合計によって求められる。エアギャップの磁気抵抗は、強磁性材料の磁気抵抗よりも大幅に大きく、その結果、磁束はエアギャップを囲む空間内に漏れて、漏洩磁界を形成する。漏洩磁界に入る強磁性物体は、磁束に代替的な通路を提供し、それによってエアギャップを迂回し、磁気回路38の磁気抵抗に影響する。換言すれば、漏洩磁界は、その強磁性物体が磁気回路38の一部になるように形状を変える。
【0021】
図1に示したように、ドア14は変圧器の磁心に類似の閉磁気回路38の要素としてモデル化することができる。ドア14の前端部および後端部は、ヒンジ18およびストライカ22へのラッチ/ロック機構20の連結によって、磁気回路38の残りの部分と直列に、磁気的に接続されている。ドア14の残りの部分は、普通ならドア14を囲むエアギャップ28によって、磁気回路38の残りの部分から磁気的に絶縁されている。
【0022】
第1のコイル42は、第1のコイルが自由空間にあるときには1つの値を持ち、たとえば磁気回路38の一部の周囲に第1のコイル42を巻き付けることにより、磁気回路38に動作可能に接続されたときには別の値を持つ、自己インダクタンスを有する。後者の場合には、第1のコイル42の自己インダクタンスは磁気回路38の磁気的特性に左右される。さらに、磁気回路38の磁気的特性は、磁気回路38が物理的に変形した場合、または強磁性要素が磁気回路38と近接、特にその漏洩磁界と近接させられた場合に変えられる。したがって、ドア14の変形またはドア14への別の車両の接近は、共に磁気回路38の磁気的特性の外乱の例であり、これらは共に第1のコイル42のインダクタンスの変化あるいは、第1の場所48にある第1のコイル42と、第1の場所48とは別の第2の場所52にある磁気回路38で磁束49を感知する磁気感知素子50との間の磁気的連結の変化によって検出することができる。
【0023】
動作の際には、関連の少なくとも1つのコイル・ドライバ58によって、関連の少なくとも1つの第1のコイル42に動作可能に連結された、少なくとも1つの第1の信号44は、内部で磁束49を生成する少なくとも1つの第1のコイル42で電流を発生させ、これは、少なくとも1つの第1のコイル42が連結された磁気回路38で磁束49を生成する。振動信号、たとえば正弦電圧または電流の励起を含む少なくとも1つの第1の信号44は、ドア14のヒンジ18に動作可能に連結された少なくとも1つの第1のコイル42に印加される。図2aおよび図2bを参照すると、少なくとも1つの第1のコイル42は少なくとも1つの第1の信号44を磁束49に変換し、そして磁束49は少なくとも1つの第1のコイル42によって磁気回路38に誘導される。磁束49は複数の磁束線84を含み、そのうちの数本は、特に磁気回路38のエアギャップ28に近接した場所で、磁気回路38の物理的境界を超えて漏出する場合がある。磁束線84は、周囲の空気の実質的により低い導磁度と比較される、その導磁度に比例して、中に磁束49を引きつけるドア14のスチールまたは他の強磁性要素に従う。
【0024】
発振器46からの少なくとも1つの第1の信号44は、関連の少なくとも1つのコイル・ドライバ58によって増幅されて、関連の感知/試験回路60を介して少なくとも1つの第1のコイル42に動作可能に連結されている。少なくとも1つの第1のコイル42は、磁気回路38、特にドア14で磁束49を生成し、磁束49の少なくとも一部は、磁気感知素子50、たとえばストライカ22の周囲に巻き付けられた第2のコイル54によって感知される。
【0025】
磁束49は、磁気回路38、特に、磁気センサ10によって監視されるドア14などの車両12の部分の強磁性部分を含む、その強磁性部分を通って移動する。本明細書中ではベント・メタル束成分86として知られる、磁束49の第1の部分86は、磁気回路38の強磁性要素を通過して、磁気感知素子50に反応する、換言すれば、磁気回路38の磁気的特性の変化に反応する、本明細書中ではベント・メタル信号成分72として知られる第1の信号成分72を提供する磁気感知素子50によって感知される。磁束49はドア14のスチール・ストラクチュア内で移動しようとする。より厚いスチールの部分にはより多くの磁束49が自動的に入り、これはドア14に強度を付加するドア・ストラクチュアの要素に対応する可能性が高い。スチールがより薄い場所では、磁束密度はそれに対応して低下する。換言すれば、磁束49はスチールの横断面にレシオメトリック比例して移動する。磁束49は、磁気回路38のどこかにおける漏洩の結果として以外には、プラスチック部分には一般的に存在しないが、スチール・ドア14については、これらの部分は一般的に構造上含まれていない(not structural)。したがって、磁気センサ10は、ドア14の構造的要素を通過し、これらの構造的要素の機械的変化が磁束49に影響する程度までその機械的変化に反応する磁束49を生成する。
【0026】
本明細書中では近接束成分88として知られる磁束49の第2の部分88は、磁気回路38の物理的範囲外に達して磁気感知素子50によって感知され、これは、それに反応する、換言すれば磁気回路38に近接した領域の磁気的特性の変化に反応する近接信号成分74として本明細書中では知られる第2の信号成分74を提供する。
【0027】
たとえば、別の車両90などの強磁性物体の存在による、ドア14のサイズ、形状、位置、構成の完全性、点溶接の量と完全性、材料の正確性および組み付け位置合わせに対する変化あるいは、ドア14に近接する磁気環境に対する変化は、磁気回路38に影響することによって、磁気感知素子50によって感知される磁束49に影響する。
【0028】
ドア14または、監視を受ける磁気回路38の別の部分は、磁束49の第1の部分88および第2の部分90の強度および/または形状を修正するように、ドア14にスチールまたは他の透磁性の高い材料を付加または移動させることにより補足または修正し、それによって、個々のベント・メタル成分72および/または近接信号成分74を改善するように、関連の磁気回路38を強化することができる。これはさらに少なくとも1つのコイル・ドライバ58への電力の削減を可能にすることができ、それによって少なくとも1つの第1のコイル42からの、関連の放射電力を削減する。さらに、これは関連の前置増幅器/試験回路68の利得の削減を可能にすることができ、これは関連の信号対雑音比を改善する。磁束49は一般的に最小の磁気抵抗の通路に従い、これは通常、磁気的に透過性の材料が最大量の部分に対応する。スチールでできたドア14については、この通路は、ドア14の強度に大きく寄与するドア14の1つまたは複数の部分に対応する。したがって、磁気回路38は、関連の磁気的に透過性の材料のこの補足または修正による磁気性能、強度およびコストに関して最適化することができる。
【0029】
たとえば、磁気回路38は、以下を含むがそれらには限定されない様々な方法で修正または増強することができる。
1.Mu金属、フェライトまたは他の何らかの磁気伝導体をドア14、たとえばプラスチック・ドア14に追加して、ドアの自然な磁気特性を増強または再調整することができる。
2.穴をドア14に追加するか修正して、それによって磁気伝導力を移動させることができる。
3.ヒンジ18に代えて、磁束49を生成するため、補足フェライトまたはミューメタルの柔軟な接合を「A」ピラー16.1とドア14との間に追加することができる。
4.フェライトまたはミューメタルをストライカ22および第2のコイル54に設けて、その中の磁束49を強化することができる。
5.永久磁石をドア14に追加して、磁気回路38の固有の永久磁気特性信号を増強または再調整することができる。
6.たとえば、より薄い金属外板、プラスチックのドアの外板またはフェライト・ロッドを用いて磁気利得を変えることにより、近接束成分88に反応反応してシステム安全化強化のために近接感知を強化するように、ドア14の磁気構造を変えることができる。
7.ヒンジまたはストライカの形状、サイズまたは材料を変えて、それらの関連の磁気特性を改善することができる。
8.ドア側のガードレール・アセンブリおよび構造、ヒンジ・アセンブリまたはラッチ/ロック機構/ストライカ・アセンブリを変えて、システム性能および感度を強化することができる。
【0030】
衝突または差し迫った衝突を検出する際の、本明細書中で説明した用途に加えて、磁気センサ10は、たとえば車両12に搭載されているか、関連のテスト装置の磁気回路で車両12からは分離されているドア14の製造後検査として、磁気回路38の構造要素の構造的完全性、特にドア14の構造的完全性を監視するためにも用いることができる。たとえば、ガードレールなどの構造的要素がないことや不完全なスポット溶接は、ドア14の磁気抵抗に影響する可能性が高く、影響する場合には、組み立ての前に検出することができる。換言すれば、磁束49を導通しないスチール・ドア14は、十分な側面衝突強度を有する可能性が低い。
【0031】
磁気感知素子50は磁束49の第1の部分88と第2の部分90との重なりに反応して、両方の部分の複合を、前置増幅器/試験回路68によって増幅された電圧に変換するものであって、関連のベント・メタル信号成分72および近接信号成分74の相対的な強度は、磁束49の第1の部分88および第2の部分90の関連の相対的強度に比例する。磁気感知素子50は、雑音を削減するためにファラデー・シールドすることができる。たとえば、ストライカ22の周囲の第2のコイル54を含む磁気感知素子50については、関連の信号対雑音比を改善するように、第2のコイル54は並行共振して少なくとも1つの第1の信号44の関連の搬送波周波数に適合させることもできる。第2のコイル54をドア14の端壁92に近接して設けることは、磁束49の近接束成分88の認識を強化することを、実験が示している。このことは、ラッチ/ロック機構20(ドア・メタルの局所化された膨らみ)が、第2のコイル54で近接束成分88の効果を増大させるために、磁気レンズとして作用できることを示唆している。エアギャップ28は近接磁束成分88を生成することを助け、接近する物体への近接磁束成分88による最大感度の領域は、エアギャップ28に近接している。ドア14への衝撃はエアギャップ28を変調し易く、関連の磁束線84に対する大きな変化を引き起こし、それによって磁気感知素子50に大きな規模の関連の信号を生成させる。変調されたエアギャップ28に反応する信号は、ドア14の瞬間的な跳ね返り速度の測定値を提供し、これは、関連の安全拘束アクチュエータ64が通常は展開されないドア跳ね返りイベントを検出するために用いることができる。
【0032】
特に、ドア14は衝突の始めに剛体として作用し、ドア14を囲む耐候シールのコンプライアンスに対して、車両12のボディに向けて内側に押されることによって、弾性挙動を示す。磁気感知素子50によって感知された磁束49は、ドア14の動きに反応して変化することによって、ドア14の横方向の位置および速度がその変化から測定できるようにする。
【0033】
衝撃の運動量がしきい値未満である場合には、たとえば小さい物体または低衝撃速度について、ドア14は弾性挙動および跳ね返りの範囲内で底を打つことによって、磁束49に対する上記の変化を逆転し、これが磁気感知素子50からの信号の極性の転換によって示される。したがって、かかる跳ね返りイベントの検出は、安全拘束アクチュエータ64が必要ではない衝撃を示す。そうでなければ、衝撃の運動量がしきい値よりも大きい場合には、ドア14は塑性変形し、その結果、ベント・メタル信号成分72に対する大きな変化となり、このことはそれに続いて安全拘束アクチュエータ64を展開する必要性を示すことができる。したがって、ドア14の最初の動きが検出された後に、ドア14が跳ね返らず、かつ/または大きなベント・メタル信号成分72が検出されれば、その衝撃は安全拘束アクチュエータ64の展開を正当化するのに十分なほど激しいと考えることができるであろう。さらに、ドア14の初速は、衝撃の激しさを予測するものまたは指示するものとして用いることができる。
【0034】
強磁性ドア14は、磁気回路38の磁気抵抗に反応して磁気回路38内で静的磁束49を生成するように作用する、関連の自然な永久磁界によって特徴づけられ、ドアの動作の結果としての磁束49に対する変化は、磁気感知素子50によって感知される。この反応(事実上はAC変換器移動成分)は、少なくとも1つの第1の信号44に対する反応に重ね合わされて、ドアの動作および衝撃速度の独立した測定量を提供できる。
【0035】
少なくとも1つの第1のコイル42に近接した別の車両88は磁束49を引きつけることによって、少なくとも1つの第1のコイル42によって生成された磁束49の第3の部分94に磁気感知素子50を迂回させる。さらに、ドア14がへこんだり変形したりした場合には、ドア14の磁束49の分布および/または強さが変化し、この変化は磁気感知素子50によって、または少なくとも1つの第1のコイル42による少なくとも1つの第1の信号44に掛かる負荷の変化によって感知される。したがって、ほぼドア14全体が磁気センサ10の感知素子として働き、この場合に磁束線84の数および分布に対するその磁気特性の変化の影響は、その障害の場所から少なくとも1つの第1のコイル42または磁気感知素子50へ光の速度で伝播する。さらに、少なくとも1つの第1のコイル42を少なくとも1つのヒンジ18に設け、第2のコイル54をストライカ22に設けることにより、ドア14内に配線や信号ケーブルを実際に這わせることなしに、ドア14は感知素子になる。近接感知モードでドア14を感知素子として用いた磁気センサ10は、車両12の死角を監視するか隣接車線の交通を監視するために用いることができる。
【0036】
ほぼドア14全体をセンサとすることで、磁気センサ10はほぼドアの大きさの近づいてくる物体を感知できる。衝突に際しては安全拘束アクチュエータ64が必要とされる、ドアと同じくらいの大きさの車のバンパーや路側のポールは一般的に認識できるのに対して、安全拘束アクチュエータ64が必要とされないバスケットボールや他の小さい物体はあまり認識できない。食料雑貨類を積んだショッピング・カートも磁気センサ10には認識できるが、安全拘束アクチュエータ64を展開するかどうかの決定は、単に特定の物体を認識できることにとどまらない多くの要因に基づく。磁気センサ10は、たとえば、磁気回路38に影響しないが、普通なら加速度ベースの衝突センサに影響するかもしれない、岩石による車台への衝撃などの衝撃には反応しない。
【0037】
したがって、磁気センサ10は、以下を含むがこれらには限定されない、磁気回路38に掛かる様々な物理的影響に反応する。
1)ベント・メタル信号成分72に影響する、磁気回路のエアギャップ28に対する変化。
2)ドア14の前端部およびフロント・フェンダー、ドア14の後端部およびリア・フェンダー(または4ドア車両の後部ドア14)、床板に対するドア14の底部ならびに、より少ない程度では、ドア14の上部またはルーフに対するウィンドウ・フレームを含む、ドア14を囲むエアギャップ28に近接した近接束成分88の形状および密度の変化。ベント・メタル信号成分72は、ドア14または、エアギャップ28を閉じるか短絡させる隣接ボディ部品の変形に反応する。
3)ドア14、特にその外板は、少なくとも1つの第1の信号42によって自然な共振周波数で駆動された場合に、少なくとも1つの第1のコイル42によって励振することができるその周波数を有する。この共振周波数で、ドア14の振動中の要素が、衝突する物体との接触による場合のように抑制された場合には、磁気回路38における渦電流損失を増加させる共振の減衰を引き起こし、これは少なくとも1つの第1のコイル42に供給される電力からバイパス電力プロセッサ66によって測定することができる。
4)ドア14の構造要素は通常、関連の磁束49のために最小の磁気抵抗の通路を提供し、その中の機械的応力はその磁気抵抗を変化させるので、磁束49に対する変化を、ドア14およびその構造的要素に掛かる力のレベルに関連させることができ、この力のレベルは衝突する物体の運動量または速度に関連させることができる。したがって、磁束49の測定値はドア14に対する脅威の測定量を提供する。
【0038】
磁気感知素子50からの複合信号中のベント・メタル信号成分72および近接信号成分74は、同期復調器70によって復調され、関連のベント・メタル・プロセッサ76および近接プロセッサ80の異なった個々の利得によって増幅されるが、ここで個々の利得は、たとえば、個々の磁束成分と関連の材料の相対的な導磁度に比例する。ベント・メタル信号成分72および近接信号成分74は信号の大きさに関して異なり、さらに差異を設けることなしに、所与の時点では2つの成分のうち一方のみが有用になる。たとえば、ベント・メタル信号成分72が磁気回路38の物理的障害を示すのに十分な大きさである場合には、近接信号成分74は飽和される。そうでなければ、ベント・メタル信号成分72は無視できる大きさであり、近接信号成分74はドア14に近接する物体を検出するために有用である。個々の信号成分のこのような相互に排他的な有用性は、衝突する物体はドア14に衝突する前に車両12に近接するという点で、衝突の順序に一致しており、ベント・メタル信号成分72により示されるように衝突が発生した後では、近接信号成分74を引き続き検出する必要はほとんどなくなる可能性が高い。
【0039】
ベント・メタル信号成分72および近接信号成分74を与えられると、マイクロプロセッサ64はドア14の全体的な磁気的健全性を監視して、それに近接する比較的大きな金属物体に気付くことができる。この情報を用いて安全拘束アクチュエータ64を制御する1つのアルゴリズムの例は、近接信号成分74を監視して、比較的大きな金属物体の比較的速い接近を検出することである。近接信号成分74が飽和され、物理的磁気回路38に対する外乱の可能性を示し、次いでベント・メタル信号成分72が十分に大きい変化を示した場合には、傷害を引き起こす可能性のある衝撃が発生したことが推測され、安全拘束アクチュエータ64が作動される。そうではなく、近接信号成分74が大きなベント・メタル信号成分72の発生なしに静止状態に戻った場合には、ドア14は衝撃を受けてはいず、その代わりにドア14のそばを別の車両が通過したと推測して、安全拘束システム64は作動されない。
【0040】
少なくとも1つの第1のコイル42に掛かる電力ならびに、少なくとも1つの第1の信号44に関連した磁気感知素子50からの信号の利得および位相の両方が継続的に監視されて、ドア14のリアルタイム磁気シグナチャとしてマイクロプロセッサ56のメモリ95に記憶される。リアルタイム磁気シグナチャは、関連の安全拘束アクチュエータ64を作動させるべきかどうかを判断するために、少なくとも1つの他の比較に値する磁気シグナチャ(たとえば、衝撃または衝突前のドア14を表す少なくとも1つの磁気シグナチャ、すなわち正常なシグナチャあるいは、様々な衝撃または衝突を表す少なくとも1つの磁気シグナチャと比較される。少なくとも1つの正常なシグナチャは、金属物体がドア14に近接するか接近している結果としての磁束49の変動あるいは、腐食または温度の変化の結果としての変動の主な原因である磁気シグナチャを含むことができる。正常なシグナチャは、温度または腐食によるなど、ドア14の小さい動揺を追跡するように、経時的に更新することができる。ベント・メタル信号成分72のリアルタイム磁気シグナチャが、正常な磁気シグナチャと十分に異なっている場合には、マイクロプロセッサ56は安全拘束アクチュエータ64を作動する。
【0041】
したがって、磁気センサ10は小さい信号外乱および大きい信号外乱の両方に反応する。小さい信号外乱は、たとえば、通常はドア14の可塑変形を引き起こさないが、ドア14やそれを囲む耐候シールは弾性的に反応する、バスケットボールまたは他のスポーツ投擲物などの比較的小さい物体による衝撃を含む。大きい信号外乱は、たとえば、ドア14の塑性変形を引き起こすことによってその磁気シグナチャを永久に移動させる側面衝撃を含む。磁気センサ10は、衝突前の未変形状態から衝突後の変形状態への磁気シグナチャの変化を検出する。さらに、塑性変形した金属は、加工硬化し、その導磁度に対する変化を引き起こして、これが磁気センサ10によって感知される。衝突の初めでは、ドア14の塑性変形前に、磁気センサ10は、エネルギーおよび運動量の保存を含む衝突の物理学の原理を用いて、衝突速度および衝突の強度を推測することができ、それによってドア14の反応は衝突の強度が上昇するに伴い高まる。磁気感知素子50からの信号は、ドア14の瞬間的位置および瞬間的速度の両方に関する情報を含む。さらに、信号の特定の極性は、ドア14の特定の動作を示す。
【0042】
磁気センサ10は、短絡または開いた状態について少なくとも1つの第1のコイル42および第2のコイル54それぞれを試験することにより、または別個の感知コイル62を用いて少なくとも1つの第1のコイル42によって生成された磁束49を検出することにより、個々のコイルの健全性および完全性についてのリアルタイムな確認を提供する。さらに、磁気センサ10は、磁気的な監視下にある構成部分、たとえばドア14を含む、磁気回路38の完全性の継続的試験を提供する。
【0043】
図2aおよび図2bを参照すると、磁気センサ10の第2の態様において、少なくとも1つの第1のコイル42または少なくとも1つの磁気感知素子50のうち少なくとも一方は、普通なら異なった目的に用いられる電磁装置51の部分ではない別個のコイル42.1、42.2または42.3を含む。たとえば、少なくとも1つの第1のコイル42は、たとえば、ドア14を「A」ピラー16.1に動作可能に連結する上部ヒンジ18.1および底部ヒンジ18.2に均一な整相で動作可能に連結された、別の第1の場所48.1、48.2で、複数の第1のコイル42.1、42.2(または複数のうち1つ)を含むことができる。さらに、各第1のコイル42.1、42.2は、関連のヒンジ18.1、18.2の周囲あるいは、ヒンジを第1のピラー16またはドア14に取り付ける1つまたは複数の関連の取付ボルトの周囲に設けることができる。さらに、磁気感知措置50は、ラッチ/ロック機構20の周囲、ラッチ/ロック機構20をドア14に取り付けるボルトの周囲あるいは、ストライカ22の周囲に第2のコイル54を含むことができる。
【0044】
少なくとも1つの第1のコイル42または少なくとも1つの磁気感知素子50は、様々な場所に設けて、以下を含むがこれらに限定されない様々な構成に従って製作することができる。1つまたは複数のヒンジ、ストライカ、ドア14の内側の側面衝突保護レールまたはビーム、ドア14の内側または外側のラッチ/ロック機構の周囲またはそれに近接した部分、ドア14の頂部または底部のスポット溶接線の内側、ヒンジ・ボルトの周囲またはそれに近接した部分、コイルの外辺部がドア14の外辺部とほぼ一致した状態での、プラスチックまたはスチールのドア14の内側のドア外板上、ウィンドウ・ガラス外辺部の周囲、ドア14を囲むエアギャップおよび車両に乗降するときに通る開口などの、ドア・ストラクチュア・全体の周囲、運転者側のウィンドウなどのウィンドウにデフロスタとして、関連の電子部品と共にプラスチック・ドア・ハンドルまたは内装の後ろ、ウィンドウが下げられるときに通るドア14のウィンドウ・ガラス開口の周囲、たとえば側面衝突の脅威となるスチール物体を発見するための、拡大範囲にわたって感知するためのプラスチック・サイド・ビュー・ミラー・ハウジング。
【0045】
これらの配置によって生成された磁界は、長手方向、横断方向および垂直を含むがこれらには限定されない、様々な主要な向きを有する。たとえば、第1のコイル42は、関連の磁界が長手方向または横断方向であるように、ヒンジ18の周囲に設けることができ、前者の配置は主としてベント・メタル束成分86を提供し、一方、後者の配置は比較的強い近接束成分88を提供する。別の例として、ウィンドウが下げられるときに通るドアのウィンドウ・ガラス開口の周囲の第1のコイル42は、車両の横断面に沿って車両の周囲を循環する垂直磁界を生成する。さらに別の例としては、ドア14またはウィンドウの平面でその周囲にある第1のコイル42は、近接感知に有用な横断磁界を生成する。少なくとも一方が主としてベント・メタル束成分86を生成するように適合され、他方が主として近接束成分88を生成するように適合されている、異なった第1のコイル42を、磁気感知素子50からの信号において区別可能なベント・メタル信号成分72および近接信号成分74を提供するように、関連の異なる第1の信号44、たとえば異なった発振周波数を有する個々の第1の信号と共に用いることができ、この場合に個々の信号は個々の同期復調器70によって復調される。
【0046】
静止条件下での磁気センサ10の動作点、たとえば、磁気回路38内の磁束49のレベルおよび、少なくとも1つの第1のコイル42に供給される正常な電流は、少なくとも1つの第1のコイル42の線番または巻き数を調節することにより調節できる。
【0047】
システム安全化または近接検知は、車台、ドア開口または自動車のボンネットの周囲に巻き線を設けること、自動車のフロント・フェンダーの周囲に巻き線を設けること、フェライト・ロッドをヒンジ・コイルの内側または磁気収束のためのストライカ・コイルの内側に設けること、フェライト・ロッド・コイルをドアの間の隙間または空間に設けること、補助的な第1のコイル42を、車両から離れて横に伸びるサイド・ビュー・ミラー・モールディングに設けることを含むがこれらには限定されない、様々な手段によって強化することができる。適切に位相を合わせた磁気回路帰線が適切に調節されている、付加的なシステム安全化の補助的な第1のコイル42は、システム安全化信号性能を大幅に高める。たとえば、このコイルは直径が約3インチでドア表面に並行な平面にあるか、発射範囲を強化しシステム安全化のための指向性を強化するように整列されたフェライト・ロッド上に巻き付けることができる。さらに、関連の少なくとも1つの第1のコイル42および磁気感知素子50の自己試験と共に、近接検出およびベント・メタル検出の組合せによって、磁気センサ10は安全化および衝突検出機能の両方を提供することができ、それによって別個の衝突加速度計を不要にする。磁気センサ10のコイル42、54および62は、たとえば、関連のボビン上に巻き付けたワイヤで構成してから、車両の既存の構成部品、たとえばヒンジ18またはストライカ22に設けることができる。
【0048】
コイルまたは感知素子は、フェライトまたは他の高導磁性磁心を組み込むことができる。また、同調性の高いコイル(highly tuned coils)を磁気信号生成に用いることができる。さらに、コイル・ボビンの幅および長さは、磁束49を導くように適合させることができる。最後に、少なくとも1つの第1のコイル42または少なくとも1つの磁気感知素子50は、車両シャシの下、車両ヘッドライナ、「A」ピラーまたは「B」ピラーに、道路の方を指して設けられたフェライト・ロッド・コイルを組み込むことができるであろう。
【0049】
さらに、磁気センサ10と関連する信号は、以下を含むがこれらには限定されない様々な方法で生成、適合または処理することができる。
1.後部ドア14でのシステム安全化を作り出して、前部ドア14のシステム安全化を強化するために、代替的周波数を設定すること。
2.磁気シグナチャのAM、FMまたはパルス復調。
3.マルチトーン、マルチフェーズ・エレクトロニクス。
4.低コスト純正弦波生成のための、磁気的にバイアスが掛けられた、移相発振器。
5.コヒーレントな合成または位相固定搬送波ハードウエアまたはマイクロプロセッサ・ベースのシステム。
6.D/A、A/D自己調節または自己試験アルゴリズムを介した、マイクロプロセッサ利得またはオフセット調整のシステム。
7.磁気較正のためにシステム安全化磁界に「基準」を設けること。
8.非可聴周波数。
9.コヒーレントな正弦波生成のためのマイクロプロセッサD/A変換器を含む、安定化のためのマイクロプロセッサ生成クリスタル安定周波数。
10.広帯域システム・エレクトロニクス。
11.送信コイルへの信号の閉ループ利得および位相制御(すなわち、ドア14が遅延ラインとして働くAGC)であって、利得および位相制御信号はセンサ出力として用いられるもの。
12.ACまたはDC操作であって、信号のDC部分は衝突の速度との積でドア14の正味静磁束49からの情報を提供するが、近接情報は提供せず、ACアプローチは近接磁界を提供して、システムが既知で静的な送信機利得とレシオメトリックになることを可能にする。
13.ドア14全体にわたる磁気利得が変化すると位相も変化することを示した実験に従って、利得プロセッサ(AM)よりも低い信号対雑音比を有する位相プロセッサ(FM)。
14.少なくとも1つの第1のコイルで励磁されたヒンジ付近でまたはヒンジでの衝撃を検出するために、コイル・ドライバによって発せられる電力、特にバイパス電力を監視すること。
15.信号対雑音比を改善するように少なくとも1つの第1のコイル42に流れる電流を増加させる直列共振コイル・ドライバ回路であって、少なくとも1つの第1のコイル42への関連の電流は、少なくとも1つの第1のコイル42の継続的な自己試験ならびに、少なくとも1つの第1のコイル42によって引きつけられる電力の測定値を提供するために監視されるもの。
16.第2のコイル54の代わりに、別の種類の磁気感知素子50、たとえば、ホール・エフェクト素子を用いること。
【0050】
両方の前部ドアが保護される場合には、温度および成分の変動の影響は、1つのドア14から別のドアへの比較に値する信号のレシオメトリック測定を行うことにより軽減できるが、ここでは両方のドアが同時には衝撃を受けないものと仮定する。レシオメトリック測定は、各ドア14からの個々の測定を増強するために用いることもできる。さらに、コストを削減し、車両12の様々な場所で生成される磁束49の同期をとるように、各関連の第1のコイル42によって用いられる共通信号を生成するために、共通発振器を用いることができる。
【0051】
本明細書中ではドア14を主感知素子として磁気センサ10を説明してきたが、磁気センサ10は一般的に、磁束49を導通することが可能なあらゆる構成部品の完全性を感知するように適合することができ、大きいか長い強磁性の部品を感知することに有利である。たとえば、磁気センサ10は、ボディ部品とメイン・ボディとの間の取り付けポイントに少なくとも1つの第1のコイル42を動作可能に接続することにより、車両のメイン・ボディに取り付けられたフェンダーなどの他のボディ部品を、感知するように適合することができる。
【0052】
具体的態様を上記の詳細な説明で詳細に説明し付属の図面に示したが、当業者はこの開示の全体的教示に鑑みて、これらの詳細に対する様々な変更および代替物を開発できることを理解するであろう。したがって、開示した特定の構成は例示的にすぎず、本発明の範囲に関する限定ではないことを意図しており、本発明には特許請求の範囲およびそのあらゆる均等物の完全な広がりが与えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
磁気センサのブロック図である。
【図2a】
磁気回路の側面図である。
【図2b】
磁気回路の平面図である。
【0001】
態様の説明
図1を参照すると、複数のヒンジ18を中心に第1のピラー16に対して取り付けられたドア14を含む、模式的に図示した車両12に磁気センサ10が組み込まれている。ドア14は第2のピラー24上でストライカ22にラッチするラッチ/ロック機構20を有している。
【0002】
ドア14(通常、導磁性スチールでできている)は、固有の磁気的特性を有する。たとえば、ドア14は磁束を導通することにより、永久磁石がそれに接着することを可能にする。ヒンジ18は、ドア14と第1のピラー16との間に比較的低い磁気抵抗の通路を形成する。さらに、ラッチ/ロック機構20およびストライカ22は、係合されたときに、ドア14と第2のピラー24との間に比較的低い磁気抵抗の通路を形成する。他の部分では、ドア14は関連のエアギャップ28によって車両12のボディ26から通常は磁気的に分離されている。したがって、ヒンジ18およびストライカ22は、ドア14に沿って第1の磁路(magnetic path)30によって磁気的に接続されている。さらに、第1のピラー16および第2のピラー24(ヒンジ18およびストライカ22がそれぞれ取り付けられている)は、車両12のボディ26、ストラクチュア34または伝動機構36を含む第2の磁路32(第1の磁路30とは別の)によって磁気的に接続されている。したがって、ドア14は、図1に示したように変圧器の磁心に本質的に類似の磁気回路38の一部であり、第1の磁路30および第2の磁路32は一体となって閉磁路40を構成している。
【0011】
感知/試験回路60は、近接する金属物体に連結された磁束49を推定できるように、第1のコイル42に送られる電力の測定量も提供する。たとえば、ドア14に近接する別の車両などのスチール製の物体は、少なくとも1つの第1のコイル42からの磁束49への代替的通路を提供し、このことは磁気回路38および、少なくとも1つの第1のコイル42に見られる磁気抵抗に影響し、それによって少なくとも1つの第1のコイル42上の負荷を変化させ、このことはコイル・ドライバ58によってそれに提供される電力を変化させる。一般的に、少なくとも1つの第1のコイル42によって生成される磁束49の一部は、磁気回路38内で連結され、一部は代替的磁路を介するか、または放射によって、磁気回路38を迂回する。磁気回路38を迂回する磁束49の一部は、コイル・ドライバ58上の負荷を増大させ、この増大は、少なくとも1つの第1のコイル42全体にわたる電圧およびそれを通る電流の、感知/試験回路60からの測定値を用いてバイパス電力プロセッサ66によって感知される。複数の第1のコイル42のために、バイパス電力プロセッサ66は、関連の別個の感知/試験回路60.1および60.2の別個の測定値から、特に、所与の共通駆動電圧についての、別個の第1のコイル42.1および42.2へ流れる電流の差の測定量から、近接する磁界影響物体への方向の測定量を提供できる。
【0015】
磁気感知素子50は、それに近接した磁束49から、磁気回路38の磁気抵抗に反応して変調された正弦搬送波を感知する。磁気感知素子50からのこの信号は、前置増幅器/試験回路68によって増幅され、それに動作可能に接続された同期復調器70は、正弦搬送波からの変調信号を抽出し、この変調信号はベント・メタル信号成分72および近接信号成分74を含む。ベント・メタル信号成分72は、ドア14の金属を通して導通された磁束49に反応する。近接信号成分74は、ドア14の金属を迂回する通路に沿って、少なくとも1つの第1のコイル42と磁気感知素子50との間に連結された、漏洩磁束49に反応する。ベント・メタル信号成分72と近接信号成分74の相対的強さの相違は、関連の磁束通路の導磁度の相違に左右される。
【0028】
ドア14または、監視を受ける磁気回路38の別の部分は、磁束49の第1の部分86および第2の部分88の強度および/または形状を修正するように、ドア14にスチールまたは他の透磁性の高い材料を付加または移動させることにより補足または修正し、それによって、個々のベント・メタル成分72および/または近接信号成分74を改善するように、関連の磁気回路38を強化することができる。これはさらに少なくとも1つのコイル・ドライバ58への電力の削減を可能にすることができ、それによって少なくとも1つの第1のコイル42からの、関連の放射電力を削減する。さらに、これは関連の前置増幅器/試験回路68の利得の削減を可能にすることができ、これは関連の信号対雑音比を改善する。磁束49は一般的に最小の磁気抵抗の通路に従い、これは通常、磁気的に透過性の材料が最大量の部分に対応する。スチールでできたドア14については、この通路は、ドア14の強度に大きく寄与するドア14の1つまたは複数の部分に対応する。したがって、磁気回路38は、関連の磁気的に透過性の材料のこの補足または修正による磁気性能、強度およびコストに関して最適化することができる。
【0031】
磁気感知素子50は磁束49の第1の部分86と第2の部分88との重なりに反応して、両方の部分の複合を、前置増幅器/試験回路68によって増幅された電圧に変換するものであって、関連のベント・メタル信号成分72および近接信号成分74の相対的な強度は、磁束49の第1の部分88および第2の部分90の関連の相対的強度に比例する。磁気感知素子50は、雑音を削減するためにファラデー・シールドすることができる。たとえば、ストライカ22の周囲の第2のコイル54を含む磁気感知素子50については、関連の信号対雑音比を改善するように、第2のコイル54は並行共振して少なくとも1つの第1の信号44の関連の搬送波周波数に適合させることもできる。第2のコイル54をドア14の端壁92に近接して設けることは、磁束49の近接束成分88の認識を強化することを、実験が示している。このことは、ラッチ/ロック機構20(ドア・メタルの局所化された膨らみ)が、第2のコイル54で近接束成分88の効果を増大させるために、磁気レンズとして作用できることを示唆している。エアギャップ28は近接磁束成分88を生成することを助け、接近する物体への近接磁束成分88による最大感度の領域は、エアギャップ28に近接している。ドア14への衝撃はエアギャップ28を変調し易く、関連の磁束線84に対する大きな変化を引き起こし、それによって磁気感知素子50に大きな規模の関連の信号を生成させる。変調されたエアギャップ28に反応する信号は、ドア14の瞬間的な跳ね返り速度の測定値を提供し、これは、関連の安全拘束アクチュエータ64が通常は展開されないドア跳ね返りイベントを検出するために用いることができる。
【0035】
少なくとも1つの第1のコイル42に近接した別の車両90は磁束49を引きつけることによって、少なくとも1つの第1のコイル42によって生成された磁束49の第3の部分94に磁気感知素子50を迂回させる。さらに、ドア14がへこんだり変形したりした場合には、ドア14の磁束49の分布および/または強さが変化し、この変化は磁気感知素子50によって、または少なくとも1つの第1のコイル42による少なくとも1つの第1の信号44に掛かる負荷の変化によって感知される。したがって、ほぼドア14全体が磁気センサ10の感知素子として働き、この場合に磁束線84の数および分布に対するその磁気特性の変化の影響は、その障害の場所から少なくとも1つの第1のコイル42または磁気感知素子50へ光の速度で伝播する。さらに、少なくとも1つの第1のコイル42を少なくとも1つのヒンジ18に設け、第2のコイル54をストライカ22に設けることにより、ドア14内に配線や信号ケーブルを実際に這わせることなしに、ドア14は感知素子になる。近接感知モードでドア14を感知素子として用いた磁気センサ10は、車両12の死角を監視するか隣接車線の交通を監視するために用いることができる。
【0039】
ベント・メタル信号成分72および近接信号成分74を与えられると、マイクロプロセッサ56はドア14の全体的な磁気的健全性を監視して、それに近接する比較的大きな金属物体に気付くことができる。この情報を用いて安全拘束アクチュエータ64を制御する1つのアルゴリズムの例は、近接信号成分74を監視して、比較的大きな金属物体の比較的速い接近を検出することである。近接信号成分74が飽和され、物理的磁気回路38に対する外乱の可能性を示し、次いでベント・メタル信号成分72が十分に大きい変化を示した場合には、傷害を引き起こす可能性のある衝撃が発生したことが推測され、安全拘束アクチュエータ64が作動される。そうではなく、近接信号成分74が大きなベント・メタル信号成分72の発生なしに静止状態に戻った場合には、ドア14は衝撃を受けてはいず、その代わりにドア14のそばを別の車両が通過したと推測して、安全拘束システム64は作動されない。

Claims (7)

  1. a.車両のボディの関連づけられた少なくとも1つの第1の場所にある少なくとも1つの第1のコイルであって、車両ボディの強磁性要素に動作可能に連結されている少なくとも1つの第1のコイルと、
    b.前記車両の前記ボディの少なくとも1つの第2の場所に動作可能に接続された少なくとも1つの磁気感知素子であって、前記少なくとも1つの第1の場所と前記少なくとも1つの第2の場所は、前記車両の第1の部分と前記車両の第2の部分とを介して磁気的に導通しており、前記車両の前記第1の部分は衝突による変形を受け易い前記ボディの一部を含み、前記第1の部分は前記第2の部分とは別であり、前記少なくとも1つの第1のコイルおよび前記少なくとも1つの磁気感知素子の少なくとも一方は、モータ、ソレノイド、ウィンドウ制御モータ、シート制御モータ、ミラー制御モータおよびドア・ロック・ソレノイドから選択される電磁装置のコイルを含む、少なくとも1つの磁気感知素子と、
    c.前記少なくとも1つの第1のコイルに動作可能に接続された少なくとも1つの第1の信号と、
    d.前記少なくとも1つの第2のコイルからの少なくとも1つの第2の信号を感知する手段と、
    e.前記少なくとも1つの第2の信号から衝突を識別する手段と
    を含む磁気センサ。
  2. 少なくとも1つの第1の信号が振動信号である、請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 衝突を識別する手段が第2の信号をしきい値と比較する手段を含む、請求項1に記載の磁気センサ。
  4. 少なくとも1つの第1のコイルが複数のコイルを含む、請求項1に記載の磁気センサ。
  5. 少なくとも1つの磁気感知素子が複数の磁気感知素子を含む、請求項1に記載の磁気センサ。
  6. a.車両ボディの強磁性要素における車両の第1の場所で第1の磁束を生成することであって、前記第1の磁束は前記車両の衝突に反応することと、
    b.第1の通路に沿って前記第1の場所と前記車両の第2の場所との間で前記第1の磁束を導通することであって、前記第1の通路は前記車両のボディ部分を通ることと、
    c.第2の通路に沿って前記第1の場所と前記第2の場所との間で前記第1の磁束を導通することであって、前記第1および第2の通路は閉じた通路を形成し、前記第1の通路と前記第2の通路の少なくとも一方に沿った磁気抵抗は車両衝突に反応することと、
    d.前記第2の場所で磁束を感知することであって、第1の磁束を生成する動作と磁束を感知する動作のうち少なくとも一方は、モータ、ソレノイド、ウィンドウ制御モータ、シート制御モータ、ミラー制御モータおよびドア・ロック・ソレノイドから選択される電磁装置を用いて行うことと、
    e.該第2の場所で感知された前記磁束に反応して信号を生成することと、
    f.該信号に反応して前記車両衝突を識別することと
    を含む、前記車両衝突を感知する方法。
  7. 第1の磁束が振動している車両衝突を感知する方法。
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