JP2004524053A - ハルトマン−シャック画像を改善するための空間フィルターとその方法 - Google Patents

ハルトマン−シャック画像を改善するための空間フィルターとその方法 Download PDF

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    • G06T2207/30041Eye; Retina; Ophthalmic

Abstract

本システム及び方法は、眼から出る波面からのセンサー画像データの質を改善する。センサー画像データは、画素アレイの強度からなる。フィルターアレイは、該アレイの各位置での係数でポピュレートされ、画素アレイ中の各位置にこのフィルターアレイが適用される。本システムは、プロセッサーと上記方法のステップを実行すべく適応したソフトウエアパッケージとを含む。

Description

【0001】
発明の背景
関連出願の相互参照
この出願は、共有の仮出願番号第60/199,562号の「ハルトマン−シャック画像を改善する空間フィルタリング(Spatial Filtering to Enhance Hartmann−Shack Images)」(2000年4月25日提出)に基づいて優先権を主張する。
【0002】
発明の分野
本発明は、視覚系の客観的測定を行うためのシステム及び方法に関し、特にハルトマン−シャック画像からのデータを改善するためのシステム及び方法に関する。
【0003】
関連技術の説明
実像の焦点を有する光学系は、コリメートされた光を受けてそれを一点にフォーカスすることができる。このような光学系は、例えば人間や動物の眼のように自然のうちに見い出すこともできるし、例えば実験室でのシステムやガイドシステムなどのように人工的なものもある。どちらの場合も、光学系における収差が系の性能に影響を与え得る。この問題を説明するのに、例として人間の眼を用いる。
完全な又は理想的な眼は、衝突光ビームをその網膜からレンズと角膜とを含んだ眼の光学系を通って拡散反射する。弛緩状態、即ち近視野焦点を与えるべく適応していない状態のこのような理想的な眼の場合には、反射した光は、一連の平面波として眼から出ていく。しかしながら、眼は一般に収差を有し、眼から出ていく反射光を変形又は歪ませる。収差のある眼は、衝突光ビームをその網膜からそのレンズと角膜とを通して一連の歪み波面として拡散反射する。
患者に改善された視力を与えることを試みるいくつかの技術がある。このような技術の例としては、屈折レーザー手術又は角膜内移植による角膜の改造、眼内レンズ移植による光学系への合成レンズの付加、及び精研削されたメガネが挙げられる。各々の場合、一般に矯正処置の量は、メガネ面(角膜より約1.0〜1.5cm前)に既知の屈折力の球面及び/又は円柱レンズを置いて、患者にどのレンズ又はレンズの組み合わせが最も明瞭な視界を与えますかと言葉で問うことにより決められる。これは、反射した波面における真の歪みの不正確な測定である。というのは、(1)単一の球・円柱面の補正が波面全体に亘って行われている、(2)視力が屈折矯正の離散的な間隔(即ちジオプトリー単位)で調べられている、(3)光学的な矯正を決めるのに患者による主観的な決定が行われているからである。よって、眼の屈折誤差を決める従来の方法は、眼の収差を矯正するのに現在利用できる技術よりも実質的に精度が劣る。
【0004】
眼の屈折誤差を測定する一つの方法が、Penney他への米国特許第5,258,791号「空間分解された客観的自動屈折計(Spatially Resolved Objective Autorefractometer)」に開示されており、これは、自動屈折計を使用して、角膜表面を横切る数多くの離散的箇所にて眼の屈折を測定することを教示する。また、Penneyへの米国特許第5,258,791号は、正常視、即ち光の平行ビーム又は光線が網膜上に正確にフォーカスして視力が完全な場合の通常の眼の状態を与えるべく適当な角膜表面の新形態を決めるに際し自動屈折計の測定値を使用することを教示する。
例として、当該技術において公知の一つの方法及びシステムが、Junzhong Liang他の「ハルトマン−シャック波面センサーを用いた人間の眼の波面収差の客観的測定(Objective Measurement of Wave Aberrations of the Human Eye with the Use of a Hartmann−Shack Wave−Front Sensor)」[J. Opt. Soc. Am. 11(7), July 1994, pp 1949−57 ]に開示されている。Liang 他は、フォーカスされたレーザー光スポットの網膜窩上での網膜反射により眼から出ていく波面を測定することにより眼の収差を測定すべくハルトマン−シャック波面センサーを使用することを教示する。実際の波面は、ゼルニケ多項式で波面を評価して再構成される。レーザー光の平行ビームは、ビームスプリッターとレンズ対とを通過し、眼の光学系により網膜上の焦点にビームをもたらす。調べられる眼においてありうる近視又は遠視は、レンズ対内のレンズの移動により矯正される。前記窩にフォーカスした光は、拡散反射して網膜上に位置する点光源として動作すると仮定される。反射光は眼を通過し、眼の収差を原因として眼の前方で歪んだ波面を形成する。収差のある波面が波面センサーに送られる。
【0005】
Liang 他により開示されたハルトマン−シャック波面センサーは、Bille への米国特許第5,062,702号にも開示されているように、各層のレンズが互いに垂直となるように配置された複数層にて円柱レンズの2つの同一層を含む。このように、この2つの層は、入来する光波をサブアパーチャに分割する球面レンズレットの2次元アレイとして動作する。各サブアパーチャを通る光は、電荷結合素子(CCD)の画像モジュールが設けられたレンズアレイの焦点面内にフォーカスする。
Liang 他のシステムは、焦点スポットの基準又は校正パターンがCCD上に画像化するように光の理想平面波をレンズレットアレイ上に当てることにより校正される。理想波面は平面状であるから、理想波面に関係した各スポットは、対応するレンズレットの光学軸上に配置される。歪んだ波面がレンズレットアレイを通過するとき、CCD上の画像スポットは、理想波面により発生された基準パターンに対してシフトする。各シフトは局所勾配、即ち歪んだ波面の偏微分係数に比例し、この偏微分係数は、ゼルニケ多項式を用いたモード波面評価により歪んだ波面を再構成するのに使用される。
しかしながら、Liang 他により開示されたシステムは、かなり良い視力を有する眼に対してのみ効果的である。相当な近視の眼では、焦点スポットがCCD上に重なってしまい、この状態の眼に対しては局所勾配を決めるのが実際上できなくなる。同様に、かなりの遠視の眼では、焦点スポットが偏向してCCD上に当たらず、この場合もこのような状態の眼に対しては局所勾配を決めるのが実際上できなくなる。
【0006】
波面分析により光学系の収差を客観的に測定するための方法及びシステムの種々の実施態様が、共有の出願番号第09/566,668号「波面分析を用いた客観的測定及び光学系の矯正のための装置及び方法(Apparatus and Method for Objective Measurement and Correction of Optical Systems Using Wavefront Analysis)」(2000年5月8日提出)に開示されており、ここに文献として援用する。この発明では、エネルギー源が放射ビームを発生する。ビームの経路中に配置された光学系により、拡散レフレクターを示す後部(例えば網膜)を有するフォーカス光学系(例えば眼)を通して該ビームが送られる。このビームは、放射の波面として該後部から後方に拡散反射し、フォーカス光学系を通過して光学系に当たる。この光学系は、波面がフォーカス光学系から出てきた際に波面に直接対応して該波面を波面分析器に投射する。波面分析器は、光学系から投射された波面の経路中に配置され、フォーカス光学系の眼の収差の評価として波面の歪みを計算する。波面分析器は、プロセッサーに接続された波面センサーを含み、該プロセッサーはセンサーのデータを分析し、その歪みを含むように波面を再構成する。
【0007】
完全で理想的な正常視の眼に入射する完全にコリメートされた光ビーム(即ち、平行な光線の束であり、ここでは小径で眼に安全なレーザービーム)は、網膜上の回折限界の小スポットにフォーカスする。この完全なフォーカシングは、位置に関わらず、入射瞳を通過する全ての光線に対して当てはまる。波面の観点から、コリメートされた光は、眼に当たる一連の完全な平面波を表す。この光は、網膜上の照射されたスポットから一連の完全な平面波として出ていく波面として発し、理想からの歪みを測定する波面分析器に送られる。
一実施態様では、放射は光学的な放射であり、波面センサーは、光検出セルプレート及び平面アレイを用いて実現される。このプレートは、一般に不透明であるが、光を選択的に通して当てる光透過アパーチャのアレイを有する。このプレートは、波面の一部が光透過アパーチャを通過するように波面の経路中に配置される。セルの平面アレイは、このプレートに平行でかつ選択した距離だけ該プレートから離して配置される。光透過アパーチャの一つを通過する波面の各部分は、独自の複数のセルを含んだ幾何形状を照射する。
波面の光学経路は、角膜平面からの再放出波面をハルトマン−シャック波面センサーの入射面に中継する。センサーに入射した波面は、高感度の電荷結合素子(CCD)カメラとレンズレットのアレイを含んだ光学プレートとが受ける。レンズレットのアレイは、CCD検出器面に平行であり、それらの間の距離は、レンズレットアレイにおける各レンズの焦点距離にほぼ等しい。レンズレットのアレイは、入来する波面を「ウェーブレット」の整合アレイに分割し、その各々は、CCD検出器平面上の小スポットにフォーカスする。CCDにおけるウェーブレットスポット群は、入射波面の形状を再構成するのに使用される。垂直(直交)入射にてレンズレットに当たるコリメートされた光は、光学軸が交差するCCD面上のスポットにフォーカスする。本装置の光学系は、このようにコリメートされた光を校正光学経路を用いて波面センサーに与える。
【0008】
反射した収差波面の場合には、コリメートされた基準点から距離D だけ変位したスポットに光がフォーカスする。従って、測定した変位D を既知の伝搬距離D で割って、このレンズ要素の場所での波面の勾配を決める。この平面内のy方向においても同じ計算を行い、プロセス全体を波面で照射されたすべてのレンズレット要素に適用する。次に、数学的なアルゴリズムを適用し、計算されたD /D 及びD /D の勾配データと矛盾しない波面形状を再構成する。どの波面センサーを使用したかに関わらず、セルの平面アレイと不透明プレート又はレンズレットのアレイとの距離を変えて波面センサーの勾配測定利得を調整でき、それにより、システムのダイナミックレンジを改善する。
ダイナミックレンジを改善する別の手段は、フォーカシング光学系により与えられる。フォーカシング光学系は、ビーム及び波面の経路中の固定位置に維持された第1及び第2レンズを含む。光学要素構成が、ビーム及び波面の経路中にてレンズ間に配置される。この光学要素は、レンズ間の光学経路長を変えるべく調整可能である。光学矯正が望まれるならば、歪みが光学矯正に変換され、もしこれが波面の経路中に配置されるならば、この波面はほぼ平面波として現れる。この光学矯正は、レンズの形態、又は眼から切除される角膜物質の量とし得る。
【0009】
発明の概要
従って、本発明の目的は、照射された眼からのセンサー画像波面データをフィルタリングするためのシステム及び方法を提供することである。
別の目的は、ハルトマン−シャック画像に適用できる上記システム及び方法を提供することである。
別の目的は、画像データ中のノイズを除去するための上記システム及び方法を提供することである。
別の目的は、スペックルを除去するための上記システム及び方法を提供することである。
さらに別の目的は、非一様な背景ノイズをフィルタリングして除くための上記システム及び方法を提供することである。
さらに別の目的は、大きな収差を有する眼を分析する上で有効な上記システム及び方法を提供することである。
これらの目的及びその他の目的は、眼から発する波面からのセンサー画像データの質を改善する本発明により達成される。センサー画像データは、画素アレイの強度からなる。本方法は、フィルターアレイを該アレイの各位置での係数でポピュレートし(populating)、画素アレイ中の各位置にフィルターアレイを適用するステップを含む。本システムは、プロセッサーと上記方法のステップを行うのに適応したソフトウエアパッケージとを含む。
機構や操作法について本発明を特徴付ける特徴が、さらなる目的とその利点と共に、添付図面に関連して用いられる以下の説明からよく理解されるであろう。図面は説明のためであり、本発明の限界を定めるものとして意図したものでないことは明らかに分かる。本発明により達成されるこれら及びその他の目的、与えられる利点は、添付図面に関連して以下の記載を読めば十分に明らかとなるであろう。
【0010】
好適な実施態様の詳細な説明
以下、図1〜図13に関して本発明の好ましい実施態様の説明を行う。
説明例として、人間の眼の診断及び矯正に関して本発明を記載する。しかしながら、放射フォーカスしたスポットを光学系の後部から該光学系を通って後方に放射波面として拡散反射すべく適応し得る実像焦点を有する任意の光学系に対して、本発明が教示するものを適用できることが分かる。従って、本発明は、生きているか又は死んでいるかもしれない患者である人間又は動物の眼、又は人工の光学系に使用できる。
【0011】
人間の眼の矯正は、当該技術において周知の広いビームのエキシマレーザーを使用して角膜組織を光切除するレーザーの使用を含めて、本発明の実施態様により与えられる診断情報に関連して又は基づいて行える。
波面分析を用いて適切な光学矯正を決める方法は、上述の出願番号第09/566,668号に記載されている。その中で理想的な眼に関して記載されているように、理想的な正常視の又は完全な眼は、衝突した光ビームを網膜の奥(即ち、中心窩)からレンズと角膜とを含んだ眼の光学系を通して拡散反射する。弛緩した状態、即ち、近視野焦点を結ぶように適応していない状態のこのような理想的な眼では、反射された光は一連の平面波として眼から出ていく。しかしながら、通常、一般的な眼は収差を有し、眼から出ていく反射波を変形させたり歪ませたりし、その際、収差のある眼は、衝突する光ビームを網膜の奥から拡散反射する。収差のある眼では、反射された光は、数学的にW(x,y)として記載される一連の歪んだ波面として眼から出ていく。
【0012】
波面における歪みを測定する一つの方法は、波面の主要エッジが距離z を横断する際の歪み波面の各点(x,y)での眼から既知の距離Z にある基準平面(例として理想的な波面に類似した平面)間の空間分離Δzを決めることにより行われる。これは、数学的には次式で記載される。
Δz(x,y)=z −W(w,y) (1)
これらのΔzの測定は、例として、検査中の眼における収差を原因とした光学経路差を定める。適切な矯正は、これらの光学経路差を取り除くことである。
【0013】
所望の矯正治療(例として角膜組織の切除、合成レンズの付加)に依存して、各(x,y)座標にて除去又は付加される物質量は、問題の物質の屈折率が知られているならば、直接計算できる。眼中レンズ移植やラジアル角膜切開術のような多くの処置では、波面分析を処置中に反復して実行し処置の適当な終点についてフィードバック情報を与えることができる。
波面分析を行うために、平面又は理想的な波面の対応する成分部分に対する波面の成分部分の空間分離量を測定する。本発明のシステム及び方法は、重い近視や遠視のような厳しい欠陥を示す眼を含めて、実質的に収差を有する眼に対してさえ、このような分離を客観的かつ正確に測定できる。
本発明の評価又は測定部では、患者の瞳孔は理想的には約6mm又はそれより大きく、即ち、乏しい光の中での人間の瞳孔の一般的なサイズに膨張させるべきである。さらに少ない膨張量や全く膨張がない場合も評価又は測定できる。このようにして、角膜の最大領域を用いつつ眼を評価し、それにより、このような測定から得られた矯正はどれも、患者の眼において利用できる最大の角膜領域を考慮に入れる。昼間ではより少ない量の角膜が使用され、その際には、瞳孔はかなり小さく、例えば3mmのオーダーである。本発明の測定部を例えば薄暗い光の部屋のような乏しい光の環境の中で行うことにより、自然に膨張を生じさせることができる。薬剤を使用しても膨張を生じさせることができる。
【0014】
図1には、本発明の装置10の模範的な実施態様の一つの略図が示される。装置10は、小径レーザービーム14を作るのに使用される光学放射を発生するためのレーザー12を含む。レーザー12は、眼に安全な波長とパワーを有するコリメートされたレーザー光ビーム(ビーム14に対しては破線で示される)を発生する。眼への適用では、適当な波長は可視スペクトル全体と近赤外スペクトルを含む。例として、適当な波長は、550nm、650nm及び850nmの有効な波長を含めて、約400〜1000nmの範囲にある。一般に可視スペクトルでの操作が、眼が動作する状態であるので望ましいが、特定の用途では近赤外スペクトルが有利である。例えば、患者が測定中であることを知らないならば、患者の眼はさらに弛緩し得る。光学放射の波長に関わらず、眼に適用する場合はパワーは眼に安全なレベルに制限すべきである。レーザー放射に対しては、眼に安全な適切な照射レベルは、レーザー製品に対する米国連邦性能規格(U.S. Federal Performance Standard for Laser Products)に見い出せる。眼以外の光学系に分析を行うならば、論理的には試験波長範囲は、この光学系の意図している性能範囲を含むべきである。
【0015】
レーザー光ビーム14のコリメートされた小径コアーを選択するために、使用するのに望ましいサイズのレーザービーム18以外の全てのレーザー光ビーム14を阻止するのに、アイリス絞り16を使用する。本発明により、レーザービーム18は、例として約0.5〜4.5mm、一般には1〜3mmの範囲の直径を有する。ひどい収差のある眼では、より小さい径のビームを使用するが、ほんのわずかな収差のある眼では、より大きな径のビームにより評価できる。レーザー12の出力の発散に依存して、レンズをビーム経路中に配置してビームのコリメート化を最適にできる。
ここに例として記載したレーザービーム18は、偏光ビームであり、フォーカス光学機器列22に進むべく偏光感知ビームスプリッター20を通過する。この光学機器列22は、眼120の光学系(例えば角膜126、瞳孔125及びレンズ124)を通してレーザービーム18を網膜122にフォーカスするように動作する。白内障の処置を受けた患者ではレンズ124が存在しないかもしれないことは理解される。しかしながら、このことは本発明には影響しない。図1の例では、光学機器列22は、眼の視覚が最も敏感な眼の中心窩又はその近くにレーザービーム18を小さい光スポットとして結像する。視界の別の面に関係する収差を求めるために、小さな光スポットを網膜122の別の部分から離れて反射し得ることに留意されたい。例えば、光スポットが中心窩123を囲む網膜122の領域から離れて反射されるならば、特に周辺視覚に関係する収差を評価できる。全ての場合で、光のスポットは、網膜122上にて近回折限界像(near−diffraction limited image)を形成するようなサイズにし得る。よって、中心窩123にてレーザービーム18により作られる光スポットは、径が約100μmを越えず、一般には10μmのオーダーである。
【0016】
図1では、レーザービーム18の網膜122から後方への拡散反射は、実線24により表され、これは眼120を通って後方に進む放射を示す。歪んだ波面24は、光学機器列22に当たって通過して偏光感知ビームスプリッター20に送られる。波面24は、波面24が網膜122から出る際の反射及び屈折により、レーザービーム18に対して減偏光される。従って、波面24は偏光感知ビームスプリッター20にて回転し、ハルトマン−シャック(HS)波面分析器のような波面分析器26に送られる。一般に、波面分析器26は、幾つかの(x,y)横座標において波面24の勾配、すなわちx及びyに対する偏微分係数を測定する。この偏微分係数の情報は、一連の重み付けされたゼルニケ多項式のような数学的表式により元の波面を再構成又は近似するのに使用される。
入射レーザービーム18とビームスプリッター20の偏光状態は、波面分析器26のセンサー部分に到達するストレイ(stray) レーザー放射の量を最小にする。いくつかの状況では、ストレイ放射は、所望の目標(例えば網膜122)から返ってくる放射に比べると、十分に小さくでき、そのため偏光の規定は不要である。
【0017】
システム10は、広範囲の視覚障害に適応でき、眼の収差を測定する上で新たな水準のダイナミックレンジを達成する。ダイナミックレンジの改善は、光学機器列22及び/又は波面分析器26の波面センサー部分を用いて実現される。光学機器列22は、第1レンズ220、平面ミラー221、ポロミラー222、及び第2レンズ224を含み、それら全てはレーザービーム18と波面24の経路に沿って配置される。好ましい実施態様として、ポロミラー222の代わりに、一連の静止リレー光学系を設け、眼から来る収差のある波面を拡大し波面センサーに転送する。第1レンズ220と第2レンズ224は、固定位置に維持される同じレンズである。ポロミラー222は、矢印223により示されるように直線移動でき、レンズ220と224間の光学経路長を変えることができる。しかしながら、本発明は平面ミラー221とポロミラー222の特定の構成に限定されるものではなく、また、本発明の教示と利点から逸脱することなく例としてここに記載する他の光学的構成を使用されることが分かる。
ポロミラー222の「ゼロ位置」は、眼120とコリメート光の校正光源を置き換えて完全な平面波のような基準波面を与えることにより同定できる。そのような光源は、波面分析器26の結像面を含む直径までビーム望遠鏡により拡大されたレーザービームにより、及び波面分析器26がコリメートされている光を検出するまでポロミラー222を調整することにより実現される。ポロミラー222により生じる光学経路長の変化は、ジオプトリーにて校正でき、適当な球面ジオプトリー矯正を与える。
【0018】
システム10のダイナミックレンジは、図2と図3に示すような改善された波面センサー構成28を設けることによりさらに改善される。波面分析器26は、貫通した穴34のアレイを有する不透明画像化プレート32、電荷結合素子(CCD)セル38のような光検出セルの平面アレイ36、及びCCDセル38の平面アレイ36と共に動作可能なプロセッサー40を含む。プレート32は、平面アレイ36から分離距離Fだけ離れて平行に維持される。分離距離Fは信号利得を調整するべく変えることができる。このことを行うために、平面アレイ36は、位置決め装置42、例えば精密な移動が可能な従来の電動直線位置決め装置に連結される。位置決め装置42は、プレート32に対して平面アレイ36の位置を調整し、矢印43により示されるように分離距離Fを変える。穴34のアレイに関しては、穴34の各々は一般に製造が容易なので円形であり、同じサイズと形状である。例としてここに記載されているように、穴34のアレイに対しては矩形のアレイ外形が用いられているが、本発明の教示から逸脱することなく他のアレイ外形を用いることもできる。
図3に示されるように、波面24がプレート32に当たるとき、矢印25に示される波面24の一部が穴34を通過して平面アレイ36を照射する。第1オーダーに対し、これらの各波面部分25により形成されて得られる画像は、それぞれの穴34の正影である。しかしながら、各穴34の径D、光源(例えば波面24)の波長λ、及びプレート32と平面アレイ36との分離距離Fにより決められる回折が生じる。Fの値は位置決め装置42により変えられ、特定の患者に基づいて利得を調整する。
【0019】
穴34を有するプレート32の機能は、フォトリソグラフィーフィルムのような光感応材料から作られる固体プレート又はフィルムを用いても実現できる。この場合には、穴34のアレイは、光が当たると通過する光透過アパーチャの形状のアレイで置き換えられる。このプレート又はフィルムの残りの部分は光を通さない。このような実施態様により、光透過アパーチャを任意の所望の形状に従うように容易に作ることができる。
各々の波面部分25がどのように発生されるかには無関係に、システム10は、上述の平面波面のような校正波面から得られる波面部分に対して各波面部分25の偏角の大きさを測定する。光の校正又は平面波面により、プレート32に垂直又は直交して当たる波面部分112を生じ、平面アレイ36上にて幾何スポット114を照射する。対照的に、引き続き波面24が上記記載の歪んだ波面を表すとすると、波面部分25は校正波面部分112に対する偏角の大きさを示す。偏角により、波面部分25はスポット114からオフセットした平面アレイ36上の幾何スポット27を照射する。本発明により、オフセットの量が、スポット114及び27の重心116及び29に対してそれぞれ測定される。平面アレイ36の2次元内では、重心29は一般にアレイ36のx及びyの両方向において偏向する。従って、x及びyの各方向における偏角は、それぞれΔx/F及びΔy/Fにより与えられる。
【0020】
再度図1では、一つの実施態様におけるレンズ220と224は上記記載のものと同じである。しかしながら、特定の用途では、波面センサーにて波面を拡大又は縮小することが望ましい。このことは、異なる焦点距離のレンズ220及び224を用いること、従って装置10の大きさを調整することにより実行できる。眼科の評価では、装置の物体平面は理想的には角膜表面に接するべきであり、このことは種々の手段により行うことができる。従って、光学機器列22の物体平面の各地点は、角膜126上の同じ地点に非常に近接して対応する。しかしながら、角膜126は湾曲しているので、横方向に僅かな変位は存在する。図3に関して上述した波面分析器26のプレート32又は任意の波面センサー部分の結像面は、レンズ220の焦点面に位置する。このように、物体平面は、角膜126から現れる波面画像に直接対応してプレート32上に常に結像する。このことは、レンズ220と224との光学経路長とは無関係に成り立つ。この構造にはいくつかの利点があり、その一つは商品として入手可能な光検出セルの非常に良い平面アレイが存在し、角膜において6mmの中心円形領域に対応した領域を結像することである。
【0021】
プレート32(又は波面分析器の任意の波面センサー部分の結像面)は、波面24を波面片に分割し、それぞれが平面アレイ36にて独立に伝搬方向に関し測定できる。例としてここに記載した実施態様では光学機器列22は物体平面の画像を拡大又は縮小しないので、物体平面での1地点は光学機器列の画像面での同じ地点に対応する。そのゼロ位置に設定されたポロミラー222により、波面24の各部分が物体平面に向かって進む方向は、波面分析器26の画像面にて正確に再生される。例として、物体平面内のある位置の一つの波面部分が、物体平面に垂直な光学軸に対して20゜の角度にて光学軸から離れて進むならば、画像面内の同じ位置での波面部分も、20゜の角度にて光学軸から離れて進むであろう。
近視の人では、プレート32により孤立した波面部分/片が平面アレイ36の中心に向かって収束するように波面が作られることに注意されたい。遠視の人では、プレート32により孤立した波面片が発散するように波面が作られるであろう。従って、かなりの視覚誤差を有する人では、波面部分が平面アレイ36にて重なり得る(近視)、又は平面アレイ36から外れ得る(遠視)ことにより、評価するのが難しくなる。
【0022】
本発明では、このようにひどい収差を補償する5つの方法が例としてここに記載される。第1の方法は、十分小さな光検出セル38と十分大きな穴34(又は他の任意の透過アパーチャ)を有する波面センサーを利用することである。この方法では、小さなFの値を用いて許容可能な精度で各々の波面片の測定を実行できる。第2の方法は、光学軸に沿って平面アレイ36を移動させ、プレート32との分離距離Fを変えることである。ひどい収差の人では、平面アレイ36がプレート32に近接して配置され、投影される波面片が平面アレイ36上にて十分に分離される。軽い収差の場合には、平面アレイ36を移動させてプレート32との分離距離Fを大きくしてより正確な測定を行う。プレート32との分離距離Fを変えるべく平面アレイ36を移動させる利点は、どんな位置でも波面分析を容易に行えることである。本発明を用いてひどい収差を補償する別の方法は、レンズ220と224間の光学経路長を変えることである。ポロミラー222を移動させることは、波面がプレート32に当たる場合には影響しないが、投影される波面部分がプレート32を通過する偏角、すなわち、Δx/FとΔy/Fを変えるであろう。レンズ220と224間の光学経路長を短くすると、波面部分を平面アレイ36の中心に向かって引っ張る傾向を示し、それにより遠視を補償する。レンズ220と224の間の光学経路長を長くすると、波面部分を平面アレイ36のエッジに向けて広げる傾向を示し、それにより近視を補償する。各波面片に関連する偏角が変えられる程度は、光学軸からの距離、及びゼロ位置からのポロミラー222の移動の線形関数である。ひどい収差を補償する4番目の方法は、中間の焦点面の位置に特定の球・円柱面パワーの1又はそれより多いトライアルレンズを挿入することである。このことにより、低次の収差が波面から低減又は除去され、それによりCCDセル38でのスポット変位が最小化され、正確な評価を進めることができる。特定のレンズの付加の効果は、最終の波面の再構成に含まれる。5番目の方法は、波面センサーでの波面の拡大を眼でのそれよりも増大させることである。このことは、リレー光学設計においてレンズを適切に選択することにより実現される。拡大は波面の勾配を一様に小さくし、それによりCCDでの各スポットの変位が小さくなる。
【0023】
例として、平面アレイ36に当たる光スポット27の重心29を正確に決めるために、スポットサイズに対してセル38の精細な構造を与える。各スポットは複数のセル38をカバーする。別の穴34のうちの別の一つにより生じるスポットに対して明瞭な各スポット27の重心29を決めるのに使用される一つの方法では、特定数のセル38を各穴34に割り当てる。「割り当てられる領域」は、例として、図4において太い格子線39で示されるように指定される。格子線39はセル38間の実際の物理的な境界ではなく、複数のセル38を含む特定の指定領域を単に説明するために示されたものであることが分かる。本発明が提示されたならば、アレイ36をこの様に区分する必要のない他の重心ストラテジーも利用することも考えられる。
例として、本発明は、図2に記載のプレート32を図5に示すような同一の球面レンズレット33の2次元アレイと置き換えた波面分析器を用いても実施できる。このような実施態様では、レンズレットアレイ33は、分離距離Fが焦点距離fとは独立であるように位置決め装置42により操作できる。この焦点距離fは、破線35で示されるレンズレットアレイ33の焦点面を定める。レンズレットアレイ33のサブアパーチャを通過する各波面部分37は、サイズ(例えば直径)は小さくなるが、分離距離Fが焦点距離fに等しいならばそうなるであろうように平面アレイ36にて最小の焦点を必ずしも生じさせない。この実施態様の構成の動作では、レンズレットアレイ33は平面アレイ36上にて十分な強度を与えるべく領域に各波面部分に光を集中させるように配置されるが、重心29の偏向を決める際に最高の精度を得るべく実質的に複数のセル38をなお照射する。
【0024】
波面センサーの構造に関わらず、プロセッサー40は、波面24により発生される各スポット27のそれぞれの2次元重心29を計算する。対応する穴34(又はレンズレットアレイ33のサブアパーチャ)に関連した各指定領域における校正スポットの重心に対する2次元重心シフト量は、分離距離Fにより分割され、穴34の中心の(x,y)座標での波面の局所勾配、すなわち、∂W(x,y)/∂x及び∂W(x,y)/∂yの行列を発生する。簡単のため、これらをP(x,y)=∂W(x,y)/∂x及びQ(x,y)=∂W(x,y)/∂yでそれぞれ示す。
歪んだ波面130及び24を計算するために偏微分係数のデータを用いる多くの方法が存在する。例として、ゼルニケ多項式によるアプローチをここで説明する。しかしながら、歪んだ波面を近似するのに他の数学的なアプローチを使用できることは当業者ならば理解できるであろう。例として、このようなアプローチは、フーリエ級数とテーラー級数の使用を含み得る。
【0025】
【数1】
Figure 2004524053
要するに、波面W(x,y)は、個々の多項式の重み付きの総和として表され、ここで、C は重み付け係数であり、Z (x,y)はある次数までのゼルニケ多項式である。総和における上限nは、真の波面を近似するのに用いられるゼルニケ多項式の数、すなわち最高次数の関数である。使用される最高次数がmならば、次式が成り立つ。
n=(m+1)(m+2)/2 (3)
任意次数nまでのゼルニケ多項式の導出(derivation)は、多くの光学テキストに記載されている。図3と図4に関し上述したようにスポット27、114の重心29、116を決める一つの可能な方法とゼルニケ重み付け係数の計算に関し、以下に説明する。各穴34の中心での単位法線の方向は、セル38上でのスポットの重心に基づく。
【0026】
各スポットは強度を変えて複数のセルを照射するので、各スポットの中心を見つけるのために標準的な振幅重み付け重心計算を用いることができる。例として有効なスポット間のCCD表面に到達した偽の光から得られる背景ノイズから各々の重心を明瞭に描くために、整合空間フィルターのような標準的な数学的技術を、重心の同定の前にCCDデータに適用できる。
個々のスポットを同定しそれらのジオメトリを相関させる代わりの方法をここで説明する。本装置は、光学軸が波面センサーの入射面にて特定アパーチャの中心に位置合わせするように構成される。このアパーチャは、入射面の中心又はその近くに配置される。眼に入るプローブビームもシステムの光学軸に位置合わせされるなら、光線の可逆的な性質により光スポットは常に位置合わせされたアパーチャのすぐ背後にて見られる。即ち、波面の収差に関わらず、常にCCDセンサー上のこの位置にてスポットが見られ、上をあるアパーチャに常に対応する。直接隣接したスポットは、それらの「零勾配」の位置からの変位が最小となる。中心の基準スポットからより遠くに動くなら、一般により大きなスポット変位が生じる。この知見を用いると、CCDパターン中の全てのスポットを同定しそれらのジオメトリ関係を得るのは、相対的に直接的なプロセスである。
【0027】
この重心の理想的な正常視の視力に対応した完全にコリメートされた光ビームの重心からの変位を計算し、各サンプルの位置での波面勾配を決めるのに用いる。コリメートされた光ビームの重心の位置は、患者の検査の前に校正工程にて直接測定されるか、又は波面センサー構成に基づいて計算された基準パターンから取られる。
不適切な眼の位置合わせ又は個々の照射中の眼の動きをチェックするのに複数の照射が使用できる。照射中の眼の動きが複数の照射によっても十分に分析できない場合には、システム10は図1に示すアイトラッカー(eye tracker) 25を付加して拡張できる。アイトラッカー25を配置できる場所の1つがここに示される。しかしながら、アイトラッカー25はシステム10内の他の場所にも配置できることが分かる。このようなアイトラッカーの一つが、本発明と共有の米国特許第5,980,513号に開示されている。このように、波面分析は、限定された量の眼の動きがあってさえ実行できる。
【0028】
個々のセルの相対的な感度を決めるために、1回の校正照射を使用することもできる。これは、プレート32を除去して一様なコリメート光中で行われる。次に、個々のセルの応答が記録される。各々の光透過アパーチャ(例えば穴34)に対し、コリメートされた場合の重心は、特定の穴に対する専用原点として働く。波面24により生じる各穴の「原点」から重心へのシフト(この座標系において観測されるもの)は、その穴に対応する波表面の方向により決められる。Δx(m,n)が(m,n)番目の重心のx成分であり、かつ、Fがプレート分離であるならば、(m,n)番目の重心のP値は次式により示される。
P(m,n)=∂x(m,n)/∂z=Δx(m,n)/F (4)
対応するQの表式は次の通りである。
Q(m,n)=∂y(m,n)/∂z=Δy(m,n)/F (5)
従って、P(m,n)及びQ(m,n)の各々は、各穴34の(x,y)座標でのx及びyに対するW(x,y)の偏微分係数を表す。元の波面のm次ゼルニケ近似のために、実験的に決められたP及びQを次の等式において使用し、適切な重み付け係数C を計算する。
【0029】
【数2】
Figure 2004524053
最小二乗近似(m,n)/∂zを用いて上記等式の左辺の実際の波面勾配と右辺のゼルニケ近似との誤差を最小にすることにより、重み付け係数の最適値を得ることができる。
【0030】
重心(x ,y )を計算することへの可能なアプローチの一つでは、各穴34はアレイ36の専用領域又は(im,n ±Δi,jm,n ±Δj)に割り当てられる。多数の光検出セルから成るこの四角は、近隣の穴画像が決して侵害しないくらい十分に大きく、よって、この穴からの全照射が含まれる。この四角は、4Δi Δj個のセルを含む。
アレイ36が、Ck,1 =(x (i,j),y (i,j)),k,l=0,…,2Δi,2Δjで指定され、中心での間隔がΔx=Δy=dであり、測定されるセルの応答がV(k,l)であり、相対的な応答性がR(k,l)であるならば、i,jの関数であるx成分x は、
【数3】
Figure 2004524053
となり、i,jの関数としてのy成分y は、
【数4】
Figure 2004524053
となる。
【0031】
次に、(xc0(i,j),yc0(i,j))が(i,j)穴の「原点重心(origin centroid) 」である、すなわち垂直なコリメート光に形成され、かつ、(xcw(i,j),ycw(i,j))が測定すべき波面に対して見つけられた対応する重心であるならば、相対的な重心シフト(xcr(i,j),ycr(i,j))は、次の通りである。
cr(i,j)=xcw(i,j)−xc0(i,j) (10)
cr(i,j)=ycw(i,j)−yc0(i,j) (11)
値P(i,j)及びQ(i,j)は次式から決められる。
P(i,j)=xcr(i,j)/F (12)
Q(i,j)=ycr(i,j)/F (13)
次に、プレート32の穴中心のアレイに対する表面偏微分係数P(i,j)及びQ(i,j)が、元の波面W(x,y)を記述する適切なゼルニケ多項式の重み付け係数を計算するのに使用される。このことは、穴34の7×7方形アレイを例として次に説明する。しかしながら、他のサイズ及び形状の穴アレイも使用できることが理解できる。
【0032】
まず、1×98行列(すなわち列ベクトル)PQ(k)が次のように形成される。
PQ(k)=P(7i+j),j=0…6,i=0…6,k=0…48 (14)
PQ(k)=Q(7i+j),j=0…6,i=0…6,k=49…98 (15)
ここで、jは各iに対して循環する、すなわち、PQ(18)=P(2,5)である。
【0033】
行列PQは、推移行列TMを用いて左から掛けられ、次の通り行列Cを得る。
C=TM PQ (16)
ここで、TMは幅が98で高さが14の行列であり、Cは幅が1で高さが14の行列、すなわち列ベクトルである。Cは、最小二乗誤差に対して、
【数5】
Figure 2004524053
を満たす行列C ,k=1,…,14であり、TMは所与のアパーチャ、例えば6mmの瞳孔アパーチャに対して計算される。等式(16)における関数Z (x,y)はゼルニケ多項式である。それらのシーケンスに対する標準的な約束事はない。従って、一貫性をもたせるためには、行列TMを導出するのに選ばれた組C を作るのに同じシーケンスを用いるのが重要である。それらは、グループ内で最高の指数である同じ次数のグループにおいて生じ、その際、1つの次数におけるメンバーの総数は次数と共に増加する。例えば、4次の分析では、4まで(4を含む)の次数が使用される(Z より小。定数1である次数0の単一メンバーであり、z方向におけるグループの基準位置を記述するもの。)。波面24はzに沿って(光速にて)移動するので、この「ピストン項(piston term) 」はZにおける任意のオフセットのみを記述し、よって、この項は無視できる。最初の5つの次数(0,1,…,4)はピストン項を含めて15個の関数を含む。
従って、示された例では、C の14個の値は、14個のゼルニケ多項式の係数として計算される。このような計算のさらなる詳細については、上記援用した出願番号第09/566,668号が参照できる。
【0034】
測定が眼に為されたなら、次のステップは上述のように波面130の局所勾配を測定することである。図3〜図5に関して記載したように、ソフトウエアはCCDアレイ38上の光のクラスターの重心116を計算し、これら重心116の各々の対応する基準重心29からの距離を決めなければならない。
PQ(k)=P(7i+j),j=0…6,i=0…6,k=0…48 (14)
これらの重心は、どの画素を処理すべきかをまず計算し、それらを共にクラスターにグループ化することにより決める。次に、各クラスターの強度重み付け重心を計算する。図6に図示しているように、「X」でマークされたクラスター484の計算された重心482と共に、近視眼からの画像例が示される。図7は、クラスター484の一つのクローズアップを示し、重心482のみならず、クラスター484の中心化計算で使用する画素486をも表示する。重心化アルゴリズムにおいて処理されるCCD画素488は、ドットによりマークされる。例として、このアルゴリズムは、CCD画像に対しノイズを作るストレイ光信号を除去する空間フィルターの使用により、重心を分離する。このようなフィルタリングは、光クラスター位置の計算前が望ましい。
【0035】
フィルタリングなしでは、クラスター重心の計算は1又はそれより多いポテンシャルの問題により難しくなり得る。この問題としては、例として、実際のデータの内容のない個々の画素が関連データを含んだ画素よりも明るくなるような画像上のノイズ;画像中のスペックルが、隣接画素の強度の有意な変化を伴う不規則なプロファイルを有する有効データクラスターを生じ得ること;ヘーズ(haze)又は背景ノイズが実際のデータよりも多くなり得ること又は画像の全体に亘って非一様となり得ること;有効データの強度が画像全体に亘って非一様となり得ること;眼の異なる部分からの散乱が画像上に偽信号を生じ得ること;及び眼の高レベルの収差が有効データのクラスターを有意に歪まし得ることが挙げられる。
本発明の空間フィルターの製作及び適用が図13のフローチャート形式に示される。空間フィルターにより、周囲の画素を考慮する重み付き平均技術を用いてビットマップ中の各画素の明るさの再計算が可能となる。ここに説明のため例として記載した特定の用途では、空間フィルターは、有効データ上にセンタリングされるとき最大値を生じ;個々の明るい画素又はその小グループの効果を減じ;背景レベルを標準化し;有効データプロファイルを平滑化し;そして、背景ノイズ又はヘーズから有効データを抽出する仕事を簡単にするように設計される。
【0036】
空間フィルターは、プロセッサー262上にあるソフトウエアパッケージ261中で具体化され、このプロセッサー262は波面分析器26の一部である(図1)。プロセッサー262上にある別のソフトウエアパッケージ263は、出願番号第09/566,668号に議論されているように、フィルタリングされた画像データに基づいて眼の収差を決める。
本発明の実施態様の一つで使用されているフィルターは正方形であり(n×n)、各画素に割り当てられた実数(正及び負)を含む。このフィルターは、高レベルではあるが測定は可能な収差を有する眼から得られる画像に最適に整合するように構成される。例として、フィルターの断面を図8に示す。このようなフィルターを適用する効果により、例えば図9に示したような画像50が、例として図10に示す画像50’に改善され、これはより鮮明な画像であり、クラスターの重心の識別や計算のために容易に処理される画像である。このフィルターを適用することにより、さもなければノイズと見なされたり処理するのに不十分な質であったりする画像が処理でき、望ましい波面情報が計算される。
【0037】
このフィルターの効果を説明するために、2次元変量が図11の画像に適用されて図12の出力を生じる。例示の図11の分析から以下のいくつかの洞察が得られる。
1. 有効なデータが位置26、93、161及び175のあたりに存在し、それらは期待されたプロファイル(即ち、フィルターと同じプロファイル)である。
2. 大きさの変わったノイズスパイクが10、17、129、134、139、144及び181に存在する。(129から144まで(144を含む)のものはより広く、厳密にはスパイクではないことに注意されたい。)
3. 背景レベルは図全体に亘って変化する。
【0038】
従って、有効データの強度は越えるがノイズや図中央の高い背景レベルのようなその他の不要なデータは越えないような単一の閾値を定めることができないのが分かる。こららのデータに2次元空間フィルター(即ち、図8に示したプロファイルに類似のもの)を適用した結果を図12に示す。2次元フィルターを用いた場合のエッジでの係数は、3次元フィルターを用いた場合よりも効果が小さいので、係数の大きさを増さなければならないことに留意されたい。この特定の場合では、エッジでの負の値をさらに負にしなければならない。
図12では、最高値は有効データの位置に対応する。背景レベルが変化するという問題は取り除かれ、単一の閾値の使用により有効データの位置が一意的に同定できる。
3次元フィルター(n×n個のx及びy位置での係数を有する)は、非常に類似した事態において働いて図9中の強度から図10に示された強度を生じる。
【0039】
次に、空間フィルターを適用する手順を説明する。
1. n×nアレイを要求される係数でポピュレートすることにより、フィルターを製作する。正方形のアレイを使用するが、係数は半径方向にてほぼ対称的であることに留意されたい。
2. 次の例示的な反復アプローチを用いてフィルター係数と元の強度の組み合わせから全ての位置で新しい強度を計算する。
【数6】
Figure 2004524053
「for all x locations (lx) to process an image」なる術語に注意されたい。目標の画素がn/2画素よりもエッジに近い場合には通常の方法で空間フィルターを適用することはできない。というのは、このアルゴリズムは存在しないデータを扱おうとするからである。
【0040】
これを扱ういくつかの方法がある。
1. このエッジ領域内の全データをゼロ又は零にする。
2. フィルターがエッジまでずっと起動できるようにし、また、画像を越えるデータに対しては、画像のエッジのこの位置に最も近いデータと同じ強度であると仮定する。
3. 画像のエッジの外でフィルターを使用できるように、(線形的に又はその他のやり方で)画像を越えて外挿してデータを計算する。
これらのうち最もロバストなのは、エッジデータを零にすることである。
要するに、ここに記載の種類のフィルターを適用することにより、さもなければノイズが大きすぎるか又は処理するのに十分な質を有さないと見なされるような画像が処理でき、要求される波面情報が計算できる。
【0041】
上記説明において、簡単さ、明確さのために特定の用語を使用してきたが、それから従来技術の要求を越えて不必要な制限は課されるべきでない。というのは、こららの語は、ここでの説明を目的として使用されているのであり、広く解釈されるべきだからである。また、ここに記載の装置の実施態様は例であり、本発明の範囲はその構成の詳細に限定されない。
本発明の構成、その好適実施態様の動作と使用及びそれにより得られる有利で新規で有益な結果について記載してきたが、新規で有益な構成や当業者には自明なその合理的な機械的等価物が添付の請求の範囲に記載される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明による眼の収差を決めるためのシステムの略図である。
【図2】
本発明で使用するハルトマン−シャック波面分析器の一実施態様の構成図である。
【図3】
ピンホール画像化プレートの一部と図2の実施態様から波面センサーを有する光検出セルの平面アレイとの斜視図であり、収差を有する眼に関連した波面片の偏向が、校正又は平面波面に関連した波面片と比較して示される。
【図4】
対応した穴に関連した光検出セルの平面アレイ上の指定された領域の平面図である。
【図5】
本発明で使用される波面分析器の別の実施態様の構成図である。
【図6】
重心を含んだCCD画像を示す。
【図7】
重心の拡大画像である。
【図8】
本発明の一実施態様において動作できる空間フィルターを示す。
【図9】
図6について示した画像を与えるフィルタリングの前のノイズを含んだCCD画像を示す。
【図10】
空間フィルターを適用した後の例示的なハルトマン−シャック波面画像である。
【図11】
フィルタリングされていないデータの2次元サンプルである。
【図12】
図11のデータに対して空間フィルターを適用して得られた出力を示す。
【図13】
空間フィルターを画像データに適用するフローチャートである。
【符合の説明】
10 本発明の装置(システム)
12 レーザー
14 レーザービーム
16 アイリス絞り
18 (偏光した)入射レーザービーム
20 偏光感知ビームスプリッター
22 光学機器列
24 (網膜から反射され歪んだ)波面
25 波面部分
26 波面分析器
27 スポット
29 重心
32 プレート
34 穴
36 CCDセルの平面アレイ
38 CCDセル
40 プロセッサー
42 位置決め装置
50 画像
112 校正波面部分
114 スポット
116 重心
120 眼
122 網膜
123 中心窩
124 レンズ
125 瞳孔
126 角膜
220 第1レンズ
221 平面ミラー
222 ポロミラー
224 第2レンズ
261 ソフトウエアパッケージ
262 プロセッサー
263 ソフトウエアパッケージ
482 重心
484 クラスター
486 画素
488 CCD画素

Claims (21)

  1. 眼から出る波面からのセンサー画像データの質を改善するための方法であって、該データは画素アレイの強度からなり、
    フィルターアレイを該アレイの各位置での係数でポピュレートするステップ、及び
    前記フィルターアレイを前記画素アレイ中の各位置に適用するステップ
    を含む上記方法。
  2. 前記フィルターアレイが正方形のn×nアレイからなる、請求項1記載の方法。
  3. 前記画素アレイのエッジから所定の距離内のエッジ領域を決めるステップ、及び
    前記エッジ領域内の全データを零にするステップ
    をさらに含む、請求項1記載の方法。
  4. 前記画素アレイのエッジから所定の距離内のエッジ領域を決めるステップ、
    前記画素アレイの外側のエッジ外領域を決めるステップ、
    前記画素アレイ内の最も近い位置に実質的に等しいデータで前記エッジ外領域をポピュレートするステップ、及び
    前記エッジ外領域を含むように前記フィルター適用ステップを拡大するステップ
    をさらに含む、請求項1記載の方法。
  5. 前記画像アレイの外側のエッジ外領域を決めるステップ、
    前記エッジ外領域内の各画素に最も近い少なくとも2つの画素からデータをエッジ外領域に外挿するステップ、及び
    前記エッジ外領域を含むように前記フィルター適用ステップを拡大するステップ
    をさらに含む、請求項1記載の方法。
  6. 前記フィルターアレイは、中心位置にて最高に正の実数により一般に記載される2次元断面、零値を交差してエッジに隣接する最高に負の実数にて終端する前記中心位置の両側の下方勾配、及び前記最高に負の値からエッジでの零値までの上方勾配を有する、請求項1記載の方法。
  7. 眼から出る波面からのセンサー画像データの質を改善するためのシステムであって、該データは画素アレイの強度からなり、該システムは、
    プロセッサー、及び
    該プロセッサー上にインストールされたソフトウエアパッケージを含んだ波面分析器
    を含み、前記ソフトウエアパッケージは、
    フィルターアレイを該アレイの各位置での係数でポピュレートするための手段、及び
    前記フィルターアレイを前記画素アレイ中の各位置に適用するための手段
    を有する、上記システム。
  8. 前記フィルターアレイが正方形のn×nアレイからなる、請求項7記載のシステム。
  9. 前記ソフトウエアパッケージが、
    前記画素アレイのエッジから所定距離内のエッジ領域を決めるための手段、及び
    前記エッジ領域内の全データを零にするための手段
    をさらに含む、請求項7記載のシステム。
  10. 前記ソフトウエアパッケージが、
    前記画素アレイのエッジから所定距離内のエッジ領域を決めるための手段、
    前記画素アレイの外側のエッジ外領域を決めるための手段、
    前記画素アレイ内の最も近い位置に実質的に等しいデータで前記エッジ外領域をポピュレートするための手段、及び
    前記エッジ外領域を含むように前記フィルターの適用を拡大するための手段
    をさらに含む、請求項7記載のシステム。
  11. 前記ソフトウエアパッケージが、
    前記画素アレイの外側のエッジ外領域を決めるための手段、
    前記エッジ外領域内の各画素に最も近い少なくとも2つの画素からデータを前記エッジ外領域に外挿するための手段、及び
    前記エッジ外領域を含むように前記フィルターの適用を拡大するための手段
    をさらに含む、請求項7記載のシステム。
  12. 前記フィルターアレイの各位置が、中心位置にて最高に正の実数により一般に記載される2次元断面、零値を交差してエッジに隣接する最高に負の実数にて終端する前記中心位置の両側の下方勾配、及び前記最高に負の値からエッジでの零値までの上方勾配を有する、請求項7記載のシステム。
  13. 前記波面分析器がハルトマン−シャック波面分析器からなる、請求項7記載のシステム。
  14. 眼の収差を決めるための方法であって、
    光ビームを眼の網膜上に送るステップ、
    光ビームを網膜から反射させるステップ、
    反射された光ビームにおける波面を検出するステップ、
    検出された波面を画素アレイとして記録するステップ、
    空間フィルターを前記画素アレイに適用して、改善された質を有するフィルタリング済み画像を作るステップ、及び
    前記フィルタリング済み画像のデータに基づいて眼の収差を決めるステップ
    を含む上記方法。
  15. フィルターアレイを該アレイの各位置での係数でポピュレートして前記空間フィルターを形成するステップをさらに含む、請求項14記載の方法。
  16. 前記フィルターアレイが、中心位置にて最高に正の実数により一般に記載される2次元断面、零値を交差してエッジに隣接する最高に負の実数にて終端する前記中心位置の両側の下方勾配、及び前記最高に負の値からエッジでの零値までの上方勾配を有する、請求項14記載の方法。
  17. 眼の収差を決めるためのシステムであって、
    光ビームを眼の網膜上に送るための手段、
    網膜から反射された光ビームから波面を検出するための手段、
    検出された波面を画素アレイとして記録するための手段、
    プロセッサー上にインストールでき、かつ、空間フィルターを前記画素アレイに適用して、改善された質を有するフィルタリング済み画像を作るためのソフトウエア手段、及び
    前記フィルタリング済み画像のデータに基づいて眼の収差を決めるための手段を含む上記システム。
  18. 前記ソフトウエア手段が、フィルターアレイを該アレイの各位置での係数でポピュレートして前記空間フィルターを形成するための手段をさらに含む、請求項17記載のシステム。
  19. 前記検出手段がカメラからなる、請求項17記載のシステム。
  20. 前記カメラが電荷結合素子カメラからなる、請求項19記載のシステム。
  21. 前記送るための手段が眼に安全なレーザーを含む、請求項20記載のシステム。
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