JP2004519970A - イーサネット・システム - Google Patents
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Abstract
4線式または8線式の伝送チャンネルの代わりに一対の信号線を用いてLANカードとスイッチング・ハブとの間の高速データ通信を可能にするイーサネット・システムであって,LANカードとスイッチング・ハブとの間に位置し,一対の信号線で接続される第1及び第2変換制御器を含む。これらの第1及び第2変換制御器は各々,第1及び第2物理層インターフェース(PHY)と,これらの両物理層インターフェース間に位置し,両物理層インターフェースに格納されるリンク・モード,データ伝送速度,デュプレックス・モード,及び自動識別(AN)状態を設定する,メディア独立インターフェース制御器(MIIC)と,両物理層インターフェース間に位置し,データ及び制御信号を両物理層インターフェースに伝送して,一対の信号線を通じて第1変換制御器と第2変換制御器との間で生じるデータ衝突を防ぐ変換制御ロジックとを備える。
Description
【0001】
技術分野
本発明は,イーサネット・システムに関し,特に,4線式あるいは8線式の伝送チャンネルの代わりに,2線式の伝送チャンネルを通じてLANカードとスイッチング・ハブとの間の高速データ通信を具現するシステムに関する。
【0002】
背景技術
図1は,IEEE802.3標準に準拠した通常のイーサネット・システムの概略的なブロック図である。同図の如く,このイーサネット・システムは,例えばパソコン等に取り付けられる少なくとも一つのLANカード10と,スイッチング・ハブ20と,シールドなしツイストペア(Unshielded twisted−pair:UTP)ケーブル30とを備える。このLANカード10は,4線または8線の物理的な信号線やワイヤで構成されるUTPケーブル30を通じてスイッチング・ハブ20に接続される。一般に,UTPケーブル30において,8つの信号線のうち,1,2,3及び6番目の4つの信号線は,2つの出力端子TX+及びTX−,2つの入力端子RX+及びRX−として,イーサネット・パケットの交換に用いられ,残りの4つの信号線は入出力信号線の基準電圧として用いられる。一方,4線の伝送チャンネルを採用するイーサネット・システムは,UTPケーブルの4つの信号線のみを用いる。
【0003】
通常のデータ交換の前に,LANカード10とスイッチング・ハブ20とはUTPケーブル30における1,2,3及び6番目の信号線を通じて,ノーマル・リンク・パルス(Normal Link Pulse:NLP)の交換を行って,リンク・ステータス・チェックを行う。このようなリンク・ステータス・チェックによって,各リンク・パートナーが互いに接続されているか,または正常動作を行っているかが確認される。ここで,LANカード10はスイッチング・ハブ20のリンク・パートナーと見なし,同様にスイッチング・ハブ20はLANカード10のリンク・パートナーと見なす。このリンク・ステータス・チェックの結果,正常と判定されれば,イーサネット・システムはこれらのリンク・パートナー間のイーサネット・パケットの交換のためにアクティブ状態になる。続いて,LANカード10とスイッチング・ハブ20は連携してUTPケーブル30の1,2,3及び6番目の信号線を通じて,いわゆる自動識別(Auto Negotiation:AN)を行うことによって,自身と対応するリンク・パートナーとの間の最適なデータ伝送速度(例えば,10Mbps,または,100Mbps),動作モード(例えば,ハーフ・デュプレックス・モード,または,フル・デュプレックス・モード)などを選択する。
【0004】
一方,数メガbpsの高速データ通信に対する要求の増加によって,新築された建物のみならず,アパート,オフィス,ホテル等,既に建てられた建物に対して高速データ通信を提供するために様々な方案が提案されていた。一例として,専用回線は良い解決策と考えられる。しかしながら,この専用回線は供給数が制限され,その設置も困難な場合があり,とりわけ高価という不都合がある。この対策として,既存のアナログ電話回線を使って高速データ通信を実現する技術が提案されている。その一つは,非対称ディジタル加入者線(Asymmetric Digital Subscriber Line:ADSL)システムであり,他の一つは,4つの信号線を用いるイーサネット・システムである。ADSLシステムはDSLモデムを用い,イーサネット・システムはLANカード及びスイッチング・ハブを用いる。図1は,一般的なイーサネット・システムを示す。
【0005】
これら両システムは,通常56Kbpsの既存のモデムに比べて数十倍速い速度をサポートするが,これら両システムにはそれぞれ長所短所がある。中でも,DSLモデムはイーサネット・システムに比べて遥かに高価である。
【0006】
従って,イーサネット・システムが2つの信号線だけで具現可能であれば,各家庭でも容易に高速のデータ通信が可能になる。
【0007】
発明の開示
そこで,本発明の主な目的は,イーサネット・システムで2つの伝送チャンネルを用いるだけで,システム性能の低下をもたらすことなく,高速のデータ通信が可能にするシステムを提供することにある。
【0008】
上記の目的を達成するために,本発明の好適な実施例によれば,各々が物理層インターフェースを有し,互いにリンク・パートナーの関係を有する,LANカードとスイッチング・ハブとの間のデータ通信を行うイーサネット・システムであって:
LANカードとスイッチング・ハブとの間に位置し,各々に対応するリンク・パートナーとのデータ通信を仲介する第1及び第2変換制御器と;
第1変換制御器と第2変換制御器との間を接続する一対の信号線とを含み,
第1及び第2変換制御器が,LANカード及びスイッチング・ハブの各々に対応するリンク・パートナーのサブリンク・パートナーとして見なされ,各々一対の信号線を通じてリンク・パートナー間のデータ通信を行い,第1及び第2変換制御器の各々が:
シールドなしツイストペア(UTP)ケーブルを通じてそれに対応するリンク・パートナーに接続される第1物理層インターフェースと,出力端子TX+及び入力端子RX+が一対の信号線中の一方に接続され,出力端子TX−及び入力端子RX−が一対の信号線中の他方に接続される,2つの出力端子TX+,TX−及び2つの入力端子RX+,RX−を有する第2物理層インターフェースと;ここで,第1及び第2変換制御器の各々は,特定の値を格納するための基本レジスタ及び補助レジスタを備え,
第1物理層インターフェースと第2物理層インターフェースとの間に位置し,第1物理層インターフェース及び第2物理層インターフェースに格納されるべきリンク・モード,データ伝送速度,デュプレックス・モード,及び,自動識別(AN)状態を設定するメディア独立インターフェース制御器(MIIC)と;
第1物理層インターフェースと第2物理層インターフェースとの間に位置し,データ及び制御信号を第1及び第2物理層インターフェースに伝送して,一対の信号線を通じて第1変換制御器と第2変換制御器との間で生じるデータ衝突を防ぐ変換制御ロジックとを備えることを特徴とするイーサネット・システムが提供される。
【0009】
発明を実施するための最良な形態
本発明は,4線式や8線式の伝送チャンネルの代わりに,2線式の伝送チャンネルを用いてイーサネット・システムで高速データ通信を具現するシステムを提供する。
【0010】
以下,本発明の好適な実施例に対して添付図面を参照しながら詳しく説明する。
【0011】
図2は,本発明の好適な実施例によるイーサネット・システムのブロック図である。
【0012】
本実施例のイーサネット・システムは同図のように,少なくとも一つのLANカード210と,スイッチング・ハブ220と,1組の第1及び第2変換制御器230及び240と,4/8ワイヤのUTPケーブル250及び260と,一対の2ワイヤ信号線よりなるUTPケーブルまたは電話線270とから構成される。LANカード210は第1変換制御器230に接続され,この第1変換制御器230は第2変換制御器240に接続され,この第2変換制御器240はスイッチング・ハブ220に接続される。4/8ワイヤのUTPケーブル250を介してLANカード210は第1変換制御器230に接続され,4/8ワイヤのUTPケーブル260を介して第2変換制御器240はスイッチング・ハブ220に接続される。これに対して,一対の2ワイヤ信号線よりなるUTPケーブルまたは電話線270は,第1変換制御器230をスイッチング・ハブ220に接続され,説明の便宜上,LANカード210はスイッチング・ハブ220のリンク・パートナーとなり,スイッチング・ハブ220はLANカード210のリンク・パートナーとなると仮定し,逆に,第1及び第2変換制御器230及び240の各々はその対応するリンク・パートナーのサブリンク・パートナーの関係を有すると仮定する。
【0013】
図2においては,説明の簡略上,単に二つのLANカード210がスイッチング・ハブ220に接続されているように示されているが,実質的に,このスイッチング・ハブ220は多数のLANカードを受け入れることができる多重端子を備えていることは容易に理解できる。
【0014】
LANカード210は,例えば,パソコン内に組み込まれている通常のネットワーク・インターフェース・カードであって,基本的に物理層インターフェース(PHY)(図示せず)を有する。また,LANカード210は,例えば,IEEE802.3標準規格に準拠した物理層インターフェースの制御のための媒体アクセス制御器(MAC)(図示せず)を組み込んでいる。
【0015】
一方,スイッチング・ハブ220は,LANカード210または外部のルータ(図示せず)からのイーサネット・パケットを受取り,他方,その受取ったイーサネット・パケットをLANカード210または外部のルータに送信する。このイーサネット・パケットの交換のため,スイッチング・ハブ220は物理層インターフェース(図示せず)とこれを制御するスイッチング制御器(図示せず)とを備えている。
【0016】
上述の物理層インターフェース,MAC及びスイッチング制御器の詳細は,パク・キュホ(Kyu−Ho Park)及びチェ・ヒョンジン(Hyun−Jin Choi)により,2001年10月1日に出願された,米国特許出願第09/969,259号,発明の名称「TWO−WIRE ETHERNET SYSTEM FOR DIGITAL SUBSCRIBER LINE COMMUNICATIONS」に開示され,参考文献としてこの明細書に組み込まれる。
【0017】
図3A及び図3Bを含む図3は,図2中の第1及び第2変換制御器230及び240の詳細なブロック図である。
【0018】
同図の如く,第1及び第2変換制御器230及び240の各々は,一組の第1及び第2物理層インターフェース310及び320;そして,350及び360を備える。これらの第1及び第2変換制御器230及び240の各々は,実際に,上述のLANカード210における物理層インターフェースと同一の機能を実行し,IEEE802.3標準規格に準拠したメディア独立インターフェース(Media Independant Interface:MII)を用いる。
【0019】
第1及び第2変換制御器230及び240における第1物理層インターフェース310及び350は,各々,2ワイヤUTPケーブルまたは2ワイヤ電話線の一対の第1及び第2信号線372及び374によって互いに接続され,これによってリンク・パートナー210及び220間のデータ通信が行われる。これに関連して,第1物理層インターフェース310,または350における出力端子TX+及び入力端子RX+は組合わせられて第1信号線372に接続され,第1物理層インターフェース310及び350における出力端子TX−及び入力端子RX−は組合わせられて第2信号線374に接続される。一方,第2物理層インターフェース320及び360は,各々,それに対応するリンク・パートナー,即ち,LANカード210及びスイッチング・ハブ220に対して4/8ワイヤのUTPケーブル250及び260を通じて接続される。
【0020】
さらに,変換制御器230及び240における第1物理層インターフェース310及び320と;第2物理層インターフェース350及び360とは,各々,図4A及び図4Bに詳細に示す,IEEE802.3標準に準拠した基本レジスタ410及び補助レジスタ420を有している。
【0021】
図4A及び図4Bを参照すると,基本レジスタ410は,リンク・パートナー間の自動識別(Auto−Negotitation:AN)機能の実行可否を判定する値を格納するためのAN設定セクター412,特定のデータ伝送速度を選択するための速度選択セクター414,イーサネット・パケットのリンク・パートナー210及び220間の伝送時,デュプレックス・モードをセットするために用いられる特定の値を格納するためのデュプレックス・モード・セクター416などを備える。これらのセクター412,414及び416に格納されている値は,予め決められたデフォルト値によって初期化される。
【0022】
一方,補助レジスタ420は,リンク・パートナー210及び220間で伝送されるノーマル・リンク・パルス(NLP)信号のチェック可否を判定するために用いられる特定の値を格納する,リンク通過設定セクター422を備える。このリンク通過設定セクター422に格納されている値は,予め決められたデフォルト値によって初期化される。
【0023】
図3を再び参照すると,第1及び第2変換制御器230及び240は,各々,第1物理層インターフェース310と第2物理層インターフェース320との間;及び,第1物理層インターフェース350と第2物理層インターフェース360との間に各々配置され,レジスタ410及び420を特定の値でセットするメディア独立インターフェース制御器(MIIC)330及び370と,一対の信号線372及び374を通じて,サブリンク・パートナー230と240との間,ひいてはリンク・パートナー210と220との間におけるデータ伝送制御及びデータ衝突防止を行う変換制御ロジック340及び380とをさらに備えている。
【0024】
本実施例によれば,LANカード210及びスイッチング・ハブ220は,一対の信号線372及び374によって接続された第1及び第2変換制御器230及び240を通じて互いに接続されているため,LANカード210とスイッチング・ハブ220との間のデータ通信は適切なインターフェース制御器なしに遮断されるおそれがある。これを考えて,MIIC330及び370の各々は,第1及び第2物理層インターフェース310及び320;及び,350及び360におけるレジスタ410及び420を特定の値でセットする一連のプロセスを行うことで,一対の信号線372及び374を通じてLANカード210とスイッチング・ハブ220との間でイーサネット・パケットの伝送を行う。
【0025】
そのMIIC330及び370の詳細動作は次の通りである。第1及び第2変換制御器230及び240の構成は実質的に同一なので,説明の便宜上,第1変換制御器230のMIIC330を取り上げて説明する。
【0026】
本実施例によれば,MIIC330は,図3中のMDC(Management Data Clock)及びMDIO(Management Data Input/Output)端子を通じて,例えば図5Aに示したようなMDC信号及びMDIO信号を第2物理層インターフェース320に供給することによって,基本レジスタ410におけるAN設定セクター412を「ANアクティブ」状態にセットし,速度選択セクター414を「10Mbpsまたは100Mbps」にセットし,デュプレックス・モード・セクター416を「ハーフ・デュプレックス・モード」にセットする。これに関連して,サブリンク・パートナー230と240との間のデータ伝送は,フル・デュプレックス・モードでは両方向または単方向に,ハーフ・デュプレックス・モードでは交互に行われる。
【0027】
その後,基本レジスタ410にセットされたデータ伝送速度及びデュプレックス・モードの状態は,ANプロセスによって,LANカード210(図示せず)の物理層インターフェースとスイッチング・ハブ220(図示せず)の物理層インターフェースとに通知され,基本レジスタ410にセットされた値と同じ値を有することになる。
【0028】
従って,第2物理層インターフェース320のデュプレックス・モードはハーフ・デュプレックス・モードにセットされるので,LANカード210がUTPケーブル250を通じてイーサネット・パケットを受信するとき,イーサネット・パケットの送信を不能にすることによって,サブリンク・パートナー230と240との間のデータ衝突を防止することになる。
【0029】
一方,第1変換制御器230の第1物理層インターフェース310は,リンク・パートナーの第2変換制御器240の第1物理層インターフェース350とNLP信号を送受信することによって,第1物理層インターフェース350がそれに接続されているか,または正常動作を行っているかをチェックするためのリンク・ステータス検査プロセスを行う。
【0030】
しかし,第1及び第2変換制御器230及び240の入力端子RX+(または,RX−)及び出力端子TX+(または,TX−)は,図3に示したように,一つの信号線372(または,374)に結ばれているので,第1物理層インターフェース310は,自身が送るNLP信号とリンク・パートナーの第1物理層インターフェース350が送るNLP信号とを共に受けるようになって,これを第2変換制御器240の第1物理層インターフェース350からのNLP信号として誤って認識するおそれがある。このため,第1物理層インターフェース310がその端子RX+(RX−)を通じて入力されるNLP信号をチェックするだけでは,リンク・ステータス検査プロセスをうまく行うことが困難である。
【0031】
また,前述のように,第1物理層インターフェース310及び350の入力/出力端子RX+及びTX+(または,RX−及びTX−)が一つの信号線372(または,374)を通じて互いに接続されるので,第1変換制御器230の第1物理層インターフェース310は,自身が送るAN信号を再び受けるようになって,これを第2変換制御器240の第1物理層インターフェース350からのAN信号として誤って認識するおそれがある。このため,そのANプロセスの結果だけで,サブリンク・パートナー230と240との間の最大データ伝送速度,及び,デュプレックス・モードを判断するということは適切でない。
【0032】
従って,本実施例によれば,MIIC330は図3中のMDC及びMDIO端子を通じて図5Bに示したようなMDC及びMDIO信号を第1物理層インターフェース310に供給することによって,リンク通過設定セクター422が常に「リンク通過」状態を表す値を有するように設ける。その結果,第1変換制御器230の第1物理層インターフェース310は,第2変換制御器240の第1物理層インターフェース350からのNLP信号をチェックすることなく,そのリンク・パートナーの第1物理層インターフェース350が接続されて正常動作しているかを判断することができる。従って,サブリンク・パートナー230と240との間のリンクが,これらのパートナー間の接続及び正常動作の如何に拘らず,常にアクティブ状態にあることになる。
【0033】
また,本実施例によれば,MIIC330は,図3中の第1物理層インターフェース310のMDC及びMDIO端子を通じて図5Cに示したようなMDC及びMDIO信号を第1物理層インターフェース310に供給することによって,AN設定セクター412を「AN非アクティブ」状態に,速度選択セクター414を「10Mbpsまたは100Mbps」に,デュプレックス・モード・セクター416を「フル・デュプレックス・モード」にセットする。
【0034】
このようにして,LANカード210からのイーサネット・パケットは,UTPケーブル250を通じて第1変換制御器230に伝送され,続いて信号線372を通じて第2変換制御器240に伝送された後,最後にUTPケーブル260を通じてスイッチング・ハブ220に伝送される。これに対して,スイッチング・ハブ220からのイーサネット・パケットは,上述の経路の逆でUTPケーブル260,第2変換制御器240,信号線374,第1変換制御器230,UTPケーブル250を介してLANカード210に伝送される。
【0035】
前述のように,第1物理層インターフェース310と第2物理層インターフェース320との間に設けられるMIIC330の主な機能は,基本レジスタ410及び補助レジスタ420のセッティングにある。このため,MIIC330(または,370)によって,本実施例は一対の信号線372及び374を用いて,リンク・パートナー210と220との間,ひいてはサブリンク・パートナー230と240との間のデータ通信を達成することができる。
【0036】
図6Aに示すように,MIIC330(または,370)は,図6Bに示したような制御フローを行う有限状態マシン(FSM)と,物理層インターフェース310及び320(または,350及び360)のレジスタ410及び420を設定するための特定値データを格納する第1及び第2データROM630及び620と,アドレス・カウンター640とを備えている。図6Bに示したように,初期状態にて,MIIC330はロジック・ハイ,または,状態’1’のプリアンブル信号を32クロック間,MDIO端子を通じて第1物理層インターフェース310及び第2物理層インターフェース320に伝送する。その後,MIIC330はアドレス・カウンター640と第1及び第2データROM630及び620とを各々イネーブルさせ,CE(カウンタ・イネーブル)信号及びOE(出力イネーブル)信号を供給する。このCE信号に応じて,アドレス・カウンター640は,第1及び第2データROM630及び620にアドレス信号供給して,これらのデータROM620及び630に格納されている特定値が第1物理層インターフェース310及び第2物理層インターフェース320のレジスタ410及び420に伝送されるようにする。その後,伝送ビット数がチェックされる。データ伝送の完了後,MDIO端子からの全出力が消去される。これによって,第1物理層インターフェース310及び第2物理層インターフェース320のレジスタ410及び420は初期化される。
【0037】
一方,図3を再び参照すると,第1変換制御器230(または,240)は,第1物理層インターフェース310(または,350)と第2物理層インターフェース320(または,360)との間に位置し,データの衝突を防ぐ仕組みを提供する変換制御ロジック340(または,380)をさらに備える。
【0038】
第1変換制御器230の変換制御ロジック340の構成及び動作は,第2変換制御器240の変換制御ロジック380と実質的に同じなので,説明の便宜上,変換制御ロジック340のみを取り上げて説明する。
【0039】
先ず,前述のように,第1及び第2変換制御器230及び240の第1物理層インターフェース310及び350は対応するMIIC330及び370によってフル・デュプレックス・モードにセットされているため,これらはイーサネット・パケットを互いに同時に伝送することができる。即ち,第1物理層インターフェース310はそのサブリンク・パートナー350からイーサネット・パケットを受け取っている間にも,イーサネット・パケットをそのリンク・パートナー350に送信することができ,その逆も同様である。二対の信号線を用いる従来では,入力線と出力線が分かれているため,データ伝送の際データ衝突は発生しない。しかし,一対の信号線372及び374を用いる本実施例では,受信データ及び送信データが同じ信号線上で互いに衝突するようになって,送信データの損失をもたらすおそれがある。
【0040】
そのデータ衝突に加えて,LANカード210とスイッチング・ハブ220とを仲介する第1変換制御器230と第2変換制御器240との間で,入出力線が一対の信号線372及び374を通じて一つに接続されているため,ループバック現象という問題が生じる。即ち,そのループバック現象によって,第1変換制御器230または第2変換制御器240はデータの送信時,自身がそのリンク・パートナーに送ったイーサネット・パケットを受け返すようになる。これによって,LANカード210やスイッチング・ハブ220は自身がそのリンク・パートナーに向けて送ったイーサネット・パケットを,そのリンク・パートナーから到来するイーサネット・パケットとして誤って認識するようになる。
【0041】
従って,前述のように,そのようなデータ衝突を防ぐために,MIIC330は第2物理層インターフェース320をハーフ・デュプレックス・モードにセットすることによって,サブリンク・パートナー間のデータ衝突が無いようにする。
【0042】
また,第2に,そのループバック現象を防ぐために,変換制御ロジック340はデータの送信時,入力端子RX+を通じて第2物理層インターフェース320にループバックされるイーサネット・パケットを取捨てる。このようなループバックの取捨は,第1物理層インターフェース310から第1物理層インターフェース350へのデータ送信の際,ロジック・ハイ,または,状態’1’を維持する受信データ有効信号RXDVの特性を用いて得られ,この場合,変換制御ロジック340は,受信データ有効信号RXDVをインターセプトすることによって,第2物理層インターフェース320が第1物理層インターフェース310からルーフバックされるイーサネット・パケットを受信することを防ぐ。
【0043】
以下,図7A及びBを参照して,図3中の変換制御ロジック340(または,380)の詳細を説明する。図7Aに示されるように,変換制御ロジック340(または,380)はメモリ710,第1データ受信ロジック(FDRL)720及び第2データ受信ロジック(SDRL)730から構成されている。メモリ710は,受信したイーサネット・パケットを送信する前に,これをバッファリングするのに用いられる。詳記すると,データ衝突の発生時,メモリ710に格納されているイーサネット・パケットを伝送することで,イーサネット・パケットの損失を防ぐ。即ち,第1データ受信ロジック720が第1物理層インターフェース310からイーサネット・パケットを受信している間,第2データ受信ロジック730がイーサネット・パケットを第1物理層インターフェース310に送信しようという試みが発生したとき,第1物理層インターフェース310はデータ衝突を検知し,この衝突を知らせる「COL」信号を発生する。この際,メモリ710に格納されていたイーサネット・パケットはデータ送信時にデータ衝突によって損失されたから,第2データ受信ロジック730はイーサネット・パケットの送信を所定の時間分遅延させてから,メモリ710に格納されているイーサネット・パケットを再び送信し,これによって,データ衝突によるイーサネット・パケットの損失を最小化する。また,第1及び第2データ受信ロジック720及び730の各々は,受信したイーサネット・パケットを「プリアンブル信号」と共に対応する第1物理層インターフェース310及び第2物理層インターフェース320に供給して,プリアンブル信号をその元の長さに復元する。
【0044】
第1データ受信ロジック720は第1物理層インターフェース310からのイーサネット・パケットを受信し,そのイーサネット・パケットを第2物理層インターフェース320に送信し,第2データ受信ロジック730は第2物理層インターフェース320からのイーサネット・パケットを受信し,そのイーサネット・パケットを第1物理層インターフェース310に送信する。これらの第1及び第2データ受信ロジック720及び730によって行われる動作は実質的に相同なので,以下では図7Cを参照して,第1データ受信ロジック720の動作のみに対して説明する。
【0045】
第1データ受信ロジック720が初めてリセットになって開始を行うと,まず第2データ受信ロジック730が現在バッファリング中であるか否かをチェックする。バッファリング中と判定されれば,第1データ受信ロジック720は対応する第2物理層インターフェース320にガーベッジ・データを送信して,LANカード210がイーサネット・パケットを送信しないようにする。一方,第2データ受信ロジック730がバッファリング中でない場合,第1データ受信ロジック720が現在第1物理層インターフェース310からイーサネット・パケットを受信しているか否かがチェックされる。第1データ受信ロジック720が第1物理層インターフェース310からイーサネット・パケットを受信すると,その受信したイーサネット・パケットをメモリ710に格納してデータ・バッファリングを始める。このデータ・バッファリングが完了すると,第1データ受信ロジック720はメモリ710内にバッファリングされたイーサネット・パケットを第2物理層インターフェース320に送信し始める。送信途中,データ衝突が生じると,第1データ受信ロジック720はジャム信号を発生して,そのイーサネット・パケットの再送信を開始する。このデータ再送信が成功すると,第1データ受信ロジック720はまた初期状態に戻って,第1物理層インターフェース310からのイーサネット・パケットの受信待機に入る。
【0046】
第1及び第2データ受信ロジック720及び730の構成は実質的に同じなので,以下では図7Bを参照して,第1データ受信ロジック720の構成のみに対して説明する。
【0047】
第1データ受信ロジック720は,有限状態マシン(FSM)740,このFSM740とメモリ710(図7A参照)との間のインターフェースと,メモリ読取りモード時メモリ710のアドレス指定とを行うリード・アドレス・カウンタ742と,メモリ書込み時メモリ710のアドレス指定を行うライト・アドレス・カウンタ744と,第1物理層インターフェース310の端子RXD[3...0]を通じて受取ったイーサネット・パケットを一時格納し,メモリ710に格納するライト・データ・ラッチ746と,第2物理層インターフェース320の端子TXD[3...0]に伝送されるべきイーサネット・パケットを一時格納するリード・データ・ラッチ748とを備え,ここで,信号OEは,メモリ710のリード動作をアクティブさせるために用いられ,信号WEは,メモリ710のライト動作をイネーブルさせるために用いられ,信号Lockは,第2データ受信ロジック730のデータ・バッファリングを禁じる共に,第1データ受信ロジック720のデータ・バッファリング及びデータ送信を可能にするために用いられる。
【0048】
表1は,10Mbpsのデータ伝送速度及びフル・デュプレックス・モードの条件下で,FTP(ファイル伝送プロトコル)を用いて160メガバイトのデータを伝送するとき,二対の信号線を用いる従来例に対して,本発明の好適な実施例による性能を比較した結果の例である。
【0049】
【表1】
【0050】
表1から分かるように,MIIC及び変換制御ロジックを共に採用する本実施例のイーサネット・システムにおいて,一対の信号線を用いたデータ通信は,二対の信号線を用いる従来例に比べて,実質的に同様な性能を示している。
【0051】
本実施例において,第1及び第2変換制御器230及び240は,各々,例えばIEEE802.3標準に準拠した一組の第1及び第2物理層インターフェース310及び320;350及び360,MIIC330;360と,変換制御ロジック340;380とから構成されている。第1及び第2変換制御器230及び240は,各々,両方が一対の信号線372及び374を用いて通信することを条件で,LANカード210とスイッチング・ハブ220との間のデータ通信をハーフ・デュプレックス・モードにイネーブルさせる。
【0052】
図8は,図3中の変換制御器230及び240のいずれかを代置し得る,アナログ変換制御器800を示すブロック図である。
【0053】
このアナログ変換制御器800は,LANカード210またはスイッチング・ハブ220から伝送されたデータを検出する伝送データ検出器810と,その伝送データを増幅する伝送データ増幅器820と,スイッチング・ハブ220またはLANカード210から受信した受信データを増幅する受信データ増幅器830と,受信データ増幅器830の出力を検出する受信データ検出器840とを備えている。一方のリンク・パートナーから他方のリンク・パートナーへのデータ伝送の際,伝送データ検出器810はその伝送データを検出し,ロジック・ハイを生成して,受信データ増幅器830を状態オフにする。これに対して,データ受信の際には,受信データ検出器840はその受信データを検出し,ロジック・ハイを生成して,伝送データ増幅器820を状態オフにする。伝送データ検出器810及び受信データ検出器840が各々ロジック・ローを生成する場合,対応する受信データ増幅器830及び820は各々状態オンになって正常動作する。アナログ変換制御器800は,図7Aに示すようなデータ・バッファリング用のメモリ710を備えないことを除いては,第1及び第2変換制御器230及び240と同様に動作する。第1及び第2変換制御器230及び240のいずれか一方をアナログ変換制御器800に取り替えると,他方がバッファリング動作を行うことになる。
【0054】
一方,一組の第1及び第2物理層インターフェース310及び320,350及び360は各々相異なる周波数にて動作することができる。本実施例のイーサネット・システムがなければ,例えば,LANカード210と第1変換制御器230との間のデータ通信は10MHzにて,第1変換制御器230と第2変換制御器240との間のデータ通信は2.5MHzにて,第2変換制御器240とスイッチング・ハブ220との間のデータ通信は10MHzにて行う。この場合,通常,相異なる周波数にて動作する第1物理層インターフェースと第2物理層インターフェースとの間ではエラーが発生する。
【0055】
しかしながら,本実施例のイーサネット・システムにおいては,前述のデータ・バッファリングを適用して,第1変換制御器230,または第2変換制御器240の変換制御ロジック340,または380が所定量のデータをメモリ(図示せず)に格納した後,これをそのリンク・パートナーに伝送することによって,LANカード210とスイッチング・ハブ220との間のデータ通信を何らかのエラー無しに可能にすることができる。例えば,LANカード210から第1変換制御器230へ10MHzにてデータ伝送が行われる間,2.5MHzにて第1変換制御器230から一対の信号線を通じて第2変換制御器240へデータ伝送が行われる場合,第1変換制御器230の変換制御ロジック340は,10MHzにて到来するデータをメモリに一時格納した後,2.5MHzにて読取って第2変換制御器240に送る。こうして,第1変換制御器230と第2変換制御器240との間のデータ通信の周波数が,LANカード210と第1変換制御器230との間,及び第2変換制御器240とスイッチング・ハブ220との間のデータ通信の周波数より低い場合にも,LANカード210とスイッチング・ハブ220との間のデータ通信を行うことができる。第1変換制御器230と第2変換制御器240との間の周波数を下げる主な理由は,LANカード210とスイッチング・ハブ220との間の通信距離を長くするためである。
【0056】
しかしながら,実際には,一組の物理層インターフェース310及び320;350及び360が各々相異なる基本周波数にて動作すると,データ衝突の完全防止は保証することができない。
【0057】
例えば,第2物理層インターフェース320から2.5MHz速度にて受信されたデータがメモリに格納されている間,LANカード210は,UTPケーブル250が使用中でないため,10MHz速度にてデータをそのリンク・パートナー220に伝送しようと試み,データ衝突をもたらすおそれがある。
【0058】
このため,第2物理層インターフェース320がデータ受信の間,変換制御ロジック340は第1物理層インターフェース310にデータ伝送遅延指令を発して,データの衝突を防ぐ。
【0059】
以上,本発明の好適な実施例について説明したが,当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において,各種の変更例または修正例を想定しうる。
【図面の簡単な説明】
図面の簡単な説明
本発明の上記及びその他の目的及び特徴は,以下の好適な実施例に関連する添付図面によって明らかにされる。
【図1】
図1は,従来のイーサネット・システムのブロック図であり,
【図2】
図2は,本実施例によるイーサネット・システムのブロック図を示し,
【図3】
図3は,図3Aと図3Bを含み,図2に示すイーサネット・システムの詳細なブロック図であり,
【図4】
図4A及び図4Bは,物理層インターフェースの基本レジスタと補助レジスタとの構成を各々示す図であり,
【図5】
図5A〜図5Cは,本実施例のイーサネット・システムの動作時に発生する信号のタイミングを描き,
【図6】
図6A及び図6Bは,各々図3中のMIICの詳細なブロック図と,その動作を各々説明するための流れ図であり,
【図7】
図7A〜図7Cは,各々図3中の変換制御ロジックの詳細なブロック図と,その動作を各々説明するための流れ図であり,
【図8】
図8は,他の実施例によって,図7中の第1及び第2変換制御器のいずれかを示すブロック図である。
技術分野
本発明は,イーサネット・システムに関し,特に,4線式あるいは8線式の伝送チャンネルの代わりに,2線式の伝送チャンネルを通じてLANカードとスイッチング・ハブとの間の高速データ通信を具現するシステムに関する。
【0002】
背景技術
図1は,IEEE802.3標準に準拠した通常のイーサネット・システムの概略的なブロック図である。同図の如く,このイーサネット・システムは,例えばパソコン等に取り付けられる少なくとも一つのLANカード10と,スイッチング・ハブ20と,シールドなしツイストペア(Unshielded twisted−pair:UTP)ケーブル30とを備える。このLANカード10は,4線または8線の物理的な信号線やワイヤで構成されるUTPケーブル30を通じてスイッチング・ハブ20に接続される。一般に,UTPケーブル30において,8つの信号線のうち,1,2,3及び6番目の4つの信号線は,2つの出力端子TX+及びTX−,2つの入力端子RX+及びRX−として,イーサネット・パケットの交換に用いられ,残りの4つの信号線は入出力信号線の基準電圧として用いられる。一方,4線の伝送チャンネルを採用するイーサネット・システムは,UTPケーブルの4つの信号線のみを用いる。
【0003】
通常のデータ交換の前に,LANカード10とスイッチング・ハブ20とはUTPケーブル30における1,2,3及び6番目の信号線を通じて,ノーマル・リンク・パルス(Normal Link Pulse:NLP)の交換を行って,リンク・ステータス・チェックを行う。このようなリンク・ステータス・チェックによって,各リンク・パートナーが互いに接続されているか,または正常動作を行っているかが確認される。ここで,LANカード10はスイッチング・ハブ20のリンク・パートナーと見なし,同様にスイッチング・ハブ20はLANカード10のリンク・パートナーと見なす。このリンク・ステータス・チェックの結果,正常と判定されれば,イーサネット・システムはこれらのリンク・パートナー間のイーサネット・パケットの交換のためにアクティブ状態になる。続いて,LANカード10とスイッチング・ハブ20は連携してUTPケーブル30の1,2,3及び6番目の信号線を通じて,いわゆる自動識別(Auto Negotiation:AN)を行うことによって,自身と対応するリンク・パートナーとの間の最適なデータ伝送速度(例えば,10Mbps,または,100Mbps),動作モード(例えば,ハーフ・デュプレックス・モード,または,フル・デュプレックス・モード)などを選択する。
【0004】
一方,数メガbpsの高速データ通信に対する要求の増加によって,新築された建物のみならず,アパート,オフィス,ホテル等,既に建てられた建物に対して高速データ通信を提供するために様々な方案が提案されていた。一例として,専用回線は良い解決策と考えられる。しかしながら,この専用回線は供給数が制限され,その設置も困難な場合があり,とりわけ高価という不都合がある。この対策として,既存のアナログ電話回線を使って高速データ通信を実現する技術が提案されている。その一つは,非対称ディジタル加入者線(Asymmetric Digital Subscriber Line:ADSL)システムであり,他の一つは,4つの信号線を用いるイーサネット・システムである。ADSLシステムはDSLモデムを用い,イーサネット・システムはLANカード及びスイッチング・ハブを用いる。図1は,一般的なイーサネット・システムを示す。
【0005】
これら両システムは,通常56Kbpsの既存のモデムに比べて数十倍速い速度をサポートするが,これら両システムにはそれぞれ長所短所がある。中でも,DSLモデムはイーサネット・システムに比べて遥かに高価である。
【0006】
従って,イーサネット・システムが2つの信号線だけで具現可能であれば,各家庭でも容易に高速のデータ通信が可能になる。
【0007】
発明の開示
そこで,本発明の主な目的は,イーサネット・システムで2つの伝送チャンネルを用いるだけで,システム性能の低下をもたらすことなく,高速のデータ通信が可能にするシステムを提供することにある。
【0008】
上記の目的を達成するために,本発明の好適な実施例によれば,各々が物理層インターフェースを有し,互いにリンク・パートナーの関係を有する,LANカードとスイッチング・ハブとの間のデータ通信を行うイーサネット・システムであって:
LANカードとスイッチング・ハブとの間に位置し,各々に対応するリンク・パートナーとのデータ通信を仲介する第1及び第2変換制御器と;
第1変換制御器と第2変換制御器との間を接続する一対の信号線とを含み,
第1及び第2変換制御器が,LANカード及びスイッチング・ハブの各々に対応するリンク・パートナーのサブリンク・パートナーとして見なされ,各々一対の信号線を通じてリンク・パートナー間のデータ通信を行い,第1及び第2変換制御器の各々が:
シールドなしツイストペア(UTP)ケーブルを通じてそれに対応するリンク・パートナーに接続される第1物理層インターフェースと,出力端子TX+及び入力端子RX+が一対の信号線中の一方に接続され,出力端子TX−及び入力端子RX−が一対の信号線中の他方に接続される,2つの出力端子TX+,TX−及び2つの入力端子RX+,RX−を有する第2物理層インターフェースと;ここで,第1及び第2変換制御器の各々は,特定の値を格納するための基本レジスタ及び補助レジスタを備え,
第1物理層インターフェースと第2物理層インターフェースとの間に位置し,第1物理層インターフェース及び第2物理層インターフェースに格納されるべきリンク・モード,データ伝送速度,デュプレックス・モード,及び,自動識別(AN)状態を設定するメディア独立インターフェース制御器(MIIC)と;
第1物理層インターフェースと第2物理層インターフェースとの間に位置し,データ及び制御信号を第1及び第2物理層インターフェースに伝送して,一対の信号線を通じて第1変換制御器と第2変換制御器との間で生じるデータ衝突を防ぐ変換制御ロジックとを備えることを特徴とするイーサネット・システムが提供される。
【0009】
発明を実施するための最良な形態
本発明は,4線式や8線式の伝送チャンネルの代わりに,2線式の伝送チャンネルを用いてイーサネット・システムで高速データ通信を具現するシステムを提供する。
【0010】
以下,本発明の好適な実施例に対して添付図面を参照しながら詳しく説明する。
【0011】
図2は,本発明の好適な実施例によるイーサネット・システムのブロック図である。
【0012】
本実施例のイーサネット・システムは同図のように,少なくとも一つのLANカード210と,スイッチング・ハブ220と,1組の第1及び第2変換制御器230及び240と,4/8ワイヤのUTPケーブル250及び260と,一対の2ワイヤ信号線よりなるUTPケーブルまたは電話線270とから構成される。LANカード210は第1変換制御器230に接続され,この第1変換制御器230は第2変換制御器240に接続され,この第2変換制御器240はスイッチング・ハブ220に接続される。4/8ワイヤのUTPケーブル250を介してLANカード210は第1変換制御器230に接続され,4/8ワイヤのUTPケーブル260を介して第2変換制御器240はスイッチング・ハブ220に接続される。これに対して,一対の2ワイヤ信号線よりなるUTPケーブルまたは電話線270は,第1変換制御器230をスイッチング・ハブ220に接続され,説明の便宜上,LANカード210はスイッチング・ハブ220のリンク・パートナーとなり,スイッチング・ハブ220はLANカード210のリンク・パートナーとなると仮定し,逆に,第1及び第2変換制御器230及び240の各々はその対応するリンク・パートナーのサブリンク・パートナーの関係を有すると仮定する。
【0013】
図2においては,説明の簡略上,単に二つのLANカード210がスイッチング・ハブ220に接続されているように示されているが,実質的に,このスイッチング・ハブ220は多数のLANカードを受け入れることができる多重端子を備えていることは容易に理解できる。
【0014】
LANカード210は,例えば,パソコン内に組み込まれている通常のネットワーク・インターフェース・カードであって,基本的に物理層インターフェース(PHY)(図示せず)を有する。また,LANカード210は,例えば,IEEE802.3標準規格に準拠した物理層インターフェースの制御のための媒体アクセス制御器(MAC)(図示せず)を組み込んでいる。
【0015】
一方,スイッチング・ハブ220は,LANカード210または外部のルータ(図示せず)からのイーサネット・パケットを受取り,他方,その受取ったイーサネット・パケットをLANカード210または外部のルータに送信する。このイーサネット・パケットの交換のため,スイッチング・ハブ220は物理層インターフェース(図示せず)とこれを制御するスイッチング制御器(図示せず)とを備えている。
【0016】
上述の物理層インターフェース,MAC及びスイッチング制御器の詳細は,パク・キュホ(Kyu−Ho Park)及びチェ・ヒョンジン(Hyun−Jin Choi)により,2001年10月1日に出願された,米国特許出願第09/969,259号,発明の名称「TWO−WIRE ETHERNET SYSTEM FOR DIGITAL SUBSCRIBER LINE COMMUNICATIONS」に開示され,参考文献としてこの明細書に組み込まれる。
【0017】
図3A及び図3Bを含む図3は,図2中の第1及び第2変換制御器230及び240の詳細なブロック図である。
【0018】
同図の如く,第1及び第2変換制御器230及び240の各々は,一組の第1及び第2物理層インターフェース310及び320;そして,350及び360を備える。これらの第1及び第2変換制御器230及び240の各々は,実際に,上述のLANカード210における物理層インターフェースと同一の機能を実行し,IEEE802.3標準規格に準拠したメディア独立インターフェース(Media Independant Interface:MII)を用いる。
【0019】
第1及び第2変換制御器230及び240における第1物理層インターフェース310及び350は,各々,2ワイヤUTPケーブルまたは2ワイヤ電話線の一対の第1及び第2信号線372及び374によって互いに接続され,これによってリンク・パートナー210及び220間のデータ通信が行われる。これに関連して,第1物理層インターフェース310,または350における出力端子TX+及び入力端子RX+は組合わせられて第1信号線372に接続され,第1物理層インターフェース310及び350における出力端子TX−及び入力端子RX−は組合わせられて第2信号線374に接続される。一方,第2物理層インターフェース320及び360は,各々,それに対応するリンク・パートナー,即ち,LANカード210及びスイッチング・ハブ220に対して4/8ワイヤのUTPケーブル250及び260を通じて接続される。
【0020】
さらに,変換制御器230及び240における第1物理層インターフェース310及び320と;第2物理層インターフェース350及び360とは,各々,図4A及び図4Bに詳細に示す,IEEE802.3標準に準拠した基本レジスタ410及び補助レジスタ420を有している。
【0021】
図4A及び図4Bを参照すると,基本レジスタ410は,リンク・パートナー間の自動識別(Auto−Negotitation:AN)機能の実行可否を判定する値を格納するためのAN設定セクター412,特定のデータ伝送速度を選択するための速度選択セクター414,イーサネット・パケットのリンク・パートナー210及び220間の伝送時,デュプレックス・モードをセットするために用いられる特定の値を格納するためのデュプレックス・モード・セクター416などを備える。これらのセクター412,414及び416に格納されている値は,予め決められたデフォルト値によって初期化される。
【0022】
一方,補助レジスタ420は,リンク・パートナー210及び220間で伝送されるノーマル・リンク・パルス(NLP)信号のチェック可否を判定するために用いられる特定の値を格納する,リンク通過設定セクター422を備える。このリンク通過設定セクター422に格納されている値は,予め決められたデフォルト値によって初期化される。
【0023】
図3を再び参照すると,第1及び第2変換制御器230及び240は,各々,第1物理層インターフェース310と第2物理層インターフェース320との間;及び,第1物理層インターフェース350と第2物理層インターフェース360との間に各々配置され,レジスタ410及び420を特定の値でセットするメディア独立インターフェース制御器(MIIC)330及び370と,一対の信号線372及び374を通じて,サブリンク・パートナー230と240との間,ひいてはリンク・パートナー210と220との間におけるデータ伝送制御及びデータ衝突防止を行う変換制御ロジック340及び380とをさらに備えている。
【0024】
本実施例によれば,LANカード210及びスイッチング・ハブ220は,一対の信号線372及び374によって接続された第1及び第2変換制御器230及び240を通じて互いに接続されているため,LANカード210とスイッチング・ハブ220との間のデータ通信は適切なインターフェース制御器なしに遮断されるおそれがある。これを考えて,MIIC330及び370の各々は,第1及び第2物理層インターフェース310及び320;及び,350及び360におけるレジスタ410及び420を特定の値でセットする一連のプロセスを行うことで,一対の信号線372及び374を通じてLANカード210とスイッチング・ハブ220との間でイーサネット・パケットの伝送を行う。
【0025】
そのMIIC330及び370の詳細動作は次の通りである。第1及び第2変換制御器230及び240の構成は実質的に同一なので,説明の便宜上,第1変換制御器230のMIIC330を取り上げて説明する。
【0026】
本実施例によれば,MIIC330は,図3中のMDC(Management Data Clock)及びMDIO(Management Data Input/Output)端子を通じて,例えば図5Aに示したようなMDC信号及びMDIO信号を第2物理層インターフェース320に供給することによって,基本レジスタ410におけるAN設定セクター412を「ANアクティブ」状態にセットし,速度選択セクター414を「10Mbpsまたは100Mbps」にセットし,デュプレックス・モード・セクター416を「ハーフ・デュプレックス・モード」にセットする。これに関連して,サブリンク・パートナー230と240との間のデータ伝送は,フル・デュプレックス・モードでは両方向または単方向に,ハーフ・デュプレックス・モードでは交互に行われる。
【0027】
その後,基本レジスタ410にセットされたデータ伝送速度及びデュプレックス・モードの状態は,ANプロセスによって,LANカード210(図示せず)の物理層インターフェースとスイッチング・ハブ220(図示せず)の物理層インターフェースとに通知され,基本レジスタ410にセットされた値と同じ値を有することになる。
【0028】
従って,第2物理層インターフェース320のデュプレックス・モードはハーフ・デュプレックス・モードにセットされるので,LANカード210がUTPケーブル250を通じてイーサネット・パケットを受信するとき,イーサネット・パケットの送信を不能にすることによって,サブリンク・パートナー230と240との間のデータ衝突を防止することになる。
【0029】
一方,第1変換制御器230の第1物理層インターフェース310は,リンク・パートナーの第2変換制御器240の第1物理層インターフェース350とNLP信号を送受信することによって,第1物理層インターフェース350がそれに接続されているか,または正常動作を行っているかをチェックするためのリンク・ステータス検査プロセスを行う。
【0030】
しかし,第1及び第2変換制御器230及び240の入力端子RX+(または,RX−)及び出力端子TX+(または,TX−)は,図3に示したように,一つの信号線372(または,374)に結ばれているので,第1物理層インターフェース310は,自身が送るNLP信号とリンク・パートナーの第1物理層インターフェース350が送るNLP信号とを共に受けるようになって,これを第2変換制御器240の第1物理層インターフェース350からのNLP信号として誤って認識するおそれがある。このため,第1物理層インターフェース310がその端子RX+(RX−)を通じて入力されるNLP信号をチェックするだけでは,リンク・ステータス検査プロセスをうまく行うことが困難である。
【0031】
また,前述のように,第1物理層インターフェース310及び350の入力/出力端子RX+及びTX+(または,RX−及びTX−)が一つの信号線372(または,374)を通じて互いに接続されるので,第1変換制御器230の第1物理層インターフェース310は,自身が送るAN信号を再び受けるようになって,これを第2変換制御器240の第1物理層インターフェース350からのAN信号として誤って認識するおそれがある。このため,そのANプロセスの結果だけで,サブリンク・パートナー230と240との間の最大データ伝送速度,及び,デュプレックス・モードを判断するということは適切でない。
【0032】
従って,本実施例によれば,MIIC330は図3中のMDC及びMDIO端子を通じて図5Bに示したようなMDC及びMDIO信号を第1物理層インターフェース310に供給することによって,リンク通過設定セクター422が常に「リンク通過」状態を表す値を有するように設ける。その結果,第1変換制御器230の第1物理層インターフェース310は,第2変換制御器240の第1物理層インターフェース350からのNLP信号をチェックすることなく,そのリンク・パートナーの第1物理層インターフェース350が接続されて正常動作しているかを判断することができる。従って,サブリンク・パートナー230と240との間のリンクが,これらのパートナー間の接続及び正常動作の如何に拘らず,常にアクティブ状態にあることになる。
【0033】
また,本実施例によれば,MIIC330は,図3中の第1物理層インターフェース310のMDC及びMDIO端子を通じて図5Cに示したようなMDC及びMDIO信号を第1物理層インターフェース310に供給することによって,AN設定セクター412を「AN非アクティブ」状態に,速度選択セクター414を「10Mbpsまたは100Mbps」に,デュプレックス・モード・セクター416を「フル・デュプレックス・モード」にセットする。
【0034】
このようにして,LANカード210からのイーサネット・パケットは,UTPケーブル250を通じて第1変換制御器230に伝送され,続いて信号線372を通じて第2変換制御器240に伝送された後,最後にUTPケーブル260を通じてスイッチング・ハブ220に伝送される。これに対して,スイッチング・ハブ220からのイーサネット・パケットは,上述の経路の逆でUTPケーブル260,第2変換制御器240,信号線374,第1変換制御器230,UTPケーブル250を介してLANカード210に伝送される。
【0035】
前述のように,第1物理層インターフェース310と第2物理層インターフェース320との間に設けられるMIIC330の主な機能は,基本レジスタ410及び補助レジスタ420のセッティングにある。このため,MIIC330(または,370)によって,本実施例は一対の信号線372及び374を用いて,リンク・パートナー210と220との間,ひいてはサブリンク・パートナー230と240との間のデータ通信を達成することができる。
【0036】
図6Aに示すように,MIIC330(または,370)は,図6Bに示したような制御フローを行う有限状態マシン(FSM)と,物理層インターフェース310及び320(または,350及び360)のレジスタ410及び420を設定するための特定値データを格納する第1及び第2データROM630及び620と,アドレス・カウンター640とを備えている。図6Bに示したように,初期状態にて,MIIC330はロジック・ハイ,または,状態’1’のプリアンブル信号を32クロック間,MDIO端子を通じて第1物理層インターフェース310及び第2物理層インターフェース320に伝送する。その後,MIIC330はアドレス・カウンター640と第1及び第2データROM630及び620とを各々イネーブルさせ,CE(カウンタ・イネーブル)信号及びOE(出力イネーブル)信号を供給する。このCE信号に応じて,アドレス・カウンター640は,第1及び第2データROM630及び620にアドレス信号供給して,これらのデータROM620及び630に格納されている特定値が第1物理層インターフェース310及び第2物理層インターフェース320のレジスタ410及び420に伝送されるようにする。その後,伝送ビット数がチェックされる。データ伝送の完了後,MDIO端子からの全出力が消去される。これによって,第1物理層インターフェース310及び第2物理層インターフェース320のレジスタ410及び420は初期化される。
【0037】
一方,図3を再び参照すると,第1変換制御器230(または,240)は,第1物理層インターフェース310(または,350)と第2物理層インターフェース320(または,360)との間に位置し,データの衝突を防ぐ仕組みを提供する変換制御ロジック340(または,380)をさらに備える。
【0038】
第1変換制御器230の変換制御ロジック340の構成及び動作は,第2変換制御器240の変換制御ロジック380と実質的に同じなので,説明の便宜上,変換制御ロジック340のみを取り上げて説明する。
【0039】
先ず,前述のように,第1及び第2変換制御器230及び240の第1物理層インターフェース310及び350は対応するMIIC330及び370によってフル・デュプレックス・モードにセットされているため,これらはイーサネット・パケットを互いに同時に伝送することができる。即ち,第1物理層インターフェース310はそのサブリンク・パートナー350からイーサネット・パケットを受け取っている間にも,イーサネット・パケットをそのリンク・パートナー350に送信することができ,その逆も同様である。二対の信号線を用いる従来では,入力線と出力線が分かれているため,データ伝送の際データ衝突は発生しない。しかし,一対の信号線372及び374を用いる本実施例では,受信データ及び送信データが同じ信号線上で互いに衝突するようになって,送信データの損失をもたらすおそれがある。
【0040】
そのデータ衝突に加えて,LANカード210とスイッチング・ハブ220とを仲介する第1変換制御器230と第2変換制御器240との間で,入出力線が一対の信号線372及び374を通じて一つに接続されているため,ループバック現象という問題が生じる。即ち,そのループバック現象によって,第1変換制御器230または第2変換制御器240はデータの送信時,自身がそのリンク・パートナーに送ったイーサネット・パケットを受け返すようになる。これによって,LANカード210やスイッチング・ハブ220は自身がそのリンク・パートナーに向けて送ったイーサネット・パケットを,そのリンク・パートナーから到来するイーサネット・パケットとして誤って認識するようになる。
【0041】
従って,前述のように,そのようなデータ衝突を防ぐために,MIIC330は第2物理層インターフェース320をハーフ・デュプレックス・モードにセットすることによって,サブリンク・パートナー間のデータ衝突が無いようにする。
【0042】
また,第2に,そのループバック現象を防ぐために,変換制御ロジック340はデータの送信時,入力端子RX+を通じて第2物理層インターフェース320にループバックされるイーサネット・パケットを取捨てる。このようなループバックの取捨は,第1物理層インターフェース310から第1物理層インターフェース350へのデータ送信の際,ロジック・ハイ,または,状態’1’を維持する受信データ有効信号RXDVの特性を用いて得られ,この場合,変換制御ロジック340は,受信データ有効信号RXDVをインターセプトすることによって,第2物理層インターフェース320が第1物理層インターフェース310からルーフバックされるイーサネット・パケットを受信することを防ぐ。
【0043】
以下,図7A及びBを参照して,図3中の変換制御ロジック340(または,380)の詳細を説明する。図7Aに示されるように,変換制御ロジック340(または,380)はメモリ710,第1データ受信ロジック(FDRL)720及び第2データ受信ロジック(SDRL)730から構成されている。メモリ710は,受信したイーサネット・パケットを送信する前に,これをバッファリングするのに用いられる。詳記すると,データ衝突の発生時,メモリ710に格納されているイーサネット・パケットを伝送することで,イーサネット・パケットの損失を防ぐ。即ち,第1データ受信ロジック720が第1物理層インターフェース310からイーサネット・パケットを受信している間,第2データ受信ロジック730がイーサネット・パケットを第1物理層インターフェース310に送信しようという試みが発生したとき,第1物理層インターフェース310はデータ衝突を検知し,この衝突を知らせる「COL」信号を発生する。この際,メモリ710に格納されていたイーサネット・パケットはデータ送信時にデータ衝突によって損失されたから,第2データ受信ロジック730はイーサネット・パケットの送信を所定の時間分遅延させてから,メモリ710に格納されているイーサネット・パケットを再び送信し,これによって,データ衝突によるイーサネット・パケットの損失を最小化する。また,第1及び第2データ受信ロジック720及び730の各々は,受信したイーサネット・パケットを「プリアンブル信号」と共に対応する第1物理層インターフェース310及び第2物理層インターフェース320に供給して,プリアンブル信号をその元の長さに復元する。
【0044】
第1データ受信ロジック720は第1物理層インターフェース310からのイーサネット・パケットを受信し,そのイーサネット・パケットを第2物理層インターフェース320に送信し,第2データ受信ロジック730は第2物理層インターフェース320からのイーサネット・パケットを受信し,そのイーサネット・パケットを第1物理層インターフェース310に送信する。これらの第1及び第2データ受信ロジック720及び730によって行われる動作は実質的に相同なので,以下では図7Cを参照して,第1データ受信ロジック720の動作のみに対して説明する。
【0045】
第1データ受信ロジック720が初めてリセットになって開始を行うと,まず第2データ受信ロジック730が現在バッファリング中であるか否かをチェックする。バッファリング中と判定されれば,第1データ受信ロジック720は対応する第2物理層インターフェース320にガーベッジ・データを送信して,LANカード210がイーサネット・パケットを送信しないようにする。一方,第2データ受信ロジック730がバッファリング中でない場合,第1データ受信ロジック720が現在第1物理層インターフェース310からイーサネット・パケットを受信しているか否かがチェックされる。第1データ受信ロジック720が第1物理層インターフェース310からイーサネット・パケットを受信すると,その受信したイーサネット・パケットをメモリ710に格納してデータ・バッファリングを始める。このデータ・バッファリングが完了すると,第1データ受信ロジック720はメモリ710内にバッファリングされたイーサネット・パケットを第2物理層インターフェース320に送信し始める。送信途中,データ衝突が生じると,第1データ受信ロジック720はジャム信号を発生して,そのイーサネット・パケットの再送信を開始する。このデータ再送信が成功すると,第1データ受信ロジック720はまた初期状態に戻って,第1物理層インターフェース310からのイーサネット・パケットの受信待機に入る。
【0046】
第1及び第2データ受信ロジック720及び730の構成は実質的に同じなので,以下では図7Bを参照して,第1データ受信ロジック720の構成のみに対して説明する。
【0047】
第1データ受信ロジック720は,有限状態マシン(FSM)740,このFSM740とメモリ710(図7A参照)との間のインターフェースと,メモリ読取りモード時メモリ710のアドレス指定とを行うリード・アドレス・カウンタ742と,メモリ書込み時メモリ710のアドレス指定を行うライト・アドレス・カウンタ744と,第1物理層インターフェース310の端子RXD[3...0]を通じて受取ったイーサネット・パケットを一時格納し,メモリ710に格納するライト・データ・ラッチ746と,第2物理層インターフェース320の端子TXD[3...0]に伝送されるべきイーサネット・パケットを一時格納するリード・データ・ラッチ748とを備え,ここで,信号OEは,メモリ710のリード動作をアクティブさせるために用いられ,信号WEは,メモリ710のライト動作をイネーブルさせるために用いられ,信号Lockは,第2データ受信ロジック730のデータ・バッファリングを禁じる共に,第1データ受信ロジック720のデータ・バッファリング及びデータ送信を可能にするために用いられる。
【0048】
表1は,10Mbpsのデータ伝送速度及びフル・デュプレックス・モードの条件下で,FTP(ファイル伝送プロトコル)を用いて160メガバイトのデータを伝送するとき,二対の信号線を用いる従来例に対して,本発明の好適な実施例による性能を比較した結果の例である。
【0049】
【表1】
【0050】
表1から分かるように,MIIC及び変換制御ロジックを共に採用する本実施例のイーサネット・システムにおいて,一対の信号線を用いたデータ通信は,二対の信号線を用いる従来例に比べて,実質的に同様な性能を示している。
【0051】
本実施例において,第1及び第2変換制御器230及び240は,各々,例えばIEEE802.3標準に準拠した一組の第1及び第2物理層インターフェース310及び320;350及び360,MIIC330;360と,変換制御ロジック340;380とから構成されている。第1及び第2変換制御器230及び240は,各々,両方が一対の信号線372及び374を用いて通信することを条件で,LANカード210とスイッチング・ハブ220との間のデータ通信をハーフ・デュプレックス・モードにイネーブルさせる。
【0052】
図8は,図3中の変換制御器230及び240のいずれかを代置し得る,アナログ変換制御器800を示すブロック図である。
【0053】
このアナログ変換制御器800は,LANカード210またはスイッチング・ハブ220から伝送されたデータを検出する伝送データ検出器810と,その伝送データを増幅する伝送データ増幅器820と,スイッチング・ハブ220またはLANカード210から受信した受信データを増幅する受信データ増幅器830と,受信データ増幅器830の出力を検出する受信データ検出器840とを備えている。一方のリンク・パートナーから他方のリンク・パートナーへのデータ伝送の際,伝送データ検出器810はその伝送データを検出し,ロジック・ハイを生成して,受信データ増幅器830を状態オフにする。これに対して,データ受信の際には,受信データ検出器840はその受信データを検出し,ロジック・ハイを生成して,伝送データ増幅器820を状態オフにする。伝送データ検出器810及び受信データ検出器840が各々ロジック・ローを生成する場合,対応する受信データ増幅器830及び820は各々状態オンになって正常動作する。アナログ変換制御器800は,図7Aに示すようなデータ・バッファリング用のメモリ710を備えないことを除いては,第1及び第2変換制御器230及び240と同様に動作する。第1及び第2変換制御器230及び240のいずれか一方をアナログ変換制御器800に取り替えると,他方がバッファリング動作を行うことになる。
【0054】
一方,一組の第1及び第2物理層インターフェース310及び320,350及び360は各々相異なる周波数にて動作することができる。本実施例のイーサネット・システムがなければ,例えば,LANカード210と第1変換制御器230との間のデータ通信は10MHzにて,第1変換制御器230と第2変換制御器240との間のデータ通信は2.5MHzにて,第2変換制御器240とスイッチング・ハブ220との間のデータ通信は10MHzにて行う。この場合,通常,相異なる周波数にて動作する第1物理層インターフェースと第2物理層インターフェースとの間ではエラーが発生する。
【0055】
しかしながら,本実施例のイーサネット・システムにおいては,前述のデータ・バッファリングを適用して,第1変換制御器230,または第2変換制御器240の変換制御ロジック340,または380が所定量のデータをメモリ(図示せず)に格納した後,これをそのリンク・パートナーに伝送することによって,LANカード210とスイッチング・ハブ220との間のデータ通信を何らかのエラー無しに可能にすることができる。例えば,LANカード210から第1変換制御器230へ10MHzにてデータ伝送が行われる間,2.5MHzにて第1変換制御器230から一対の信号線を通じて第2変換制御器240へデータ伝送が行われる場合,第1変換制御器230の変換制御ロジック340は,10MHzにて到来するデータをメモリに一時格納した後,2.5MHzにて読取って第2変換制御器240に送る。こうして,第1変換制御器230と第2変換制御器240との間のデータ通信の周波数が,LANカード210と第1変換制御器230との間,及び第2変換制御器240とスイッチング・ハブ220との間のデータ通信の周波数より低い場合にも,LANカード210とスイッチング・ハブ220との間のデータ通信を行うことができる。第1変換制御器230と第2変換制御器240との間の周波数を下げる主な理由は,LANカード210とスイッチング・ハブ220との間の通信距離を長くするためである。
【0056】
しかしながら,実際には,一組の物理層インターフェース310及び320;350及び360が各々相異なる基本周波数にて動作すると,データ衝突の完全防止は保証することができない。
【0057】
例えば,第2物理層インターフェース320から2.5MHz速度にて受信されたデータがメモリに格納されている間,LANカード210は,UTPケーブル250が使用中でないため,10MHz速度にてデータをそのリンク・パートナー220に伝送しようと試み,データ衝突をもたらすおそれがある。
【0058】
このため,第2物理層インターフェース320がデータ受信の間,変換制御ロジック340は第1物理層インターフェース310にデータ伝送遅延指令を発して,データの衝突を防ぐ。
【0059】
以上,本発明の好適な実施例について説明したが,当業者であれば,特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において,各種の変更例または修正例を想定しうる。
【図面の簡単な説明】
図面の簡単な説明
本発明の上記及びその他の目的及び特徴は,以下の好適な実施例に関連する添付図面によって明らかにされる。
【図1】
図1は,従来のイーサネット・システムのブロック図であり,
【図2】
図2は,本実施例によるイーサネット・システムのブロック図を示し,
【図3】
図3は,図3Aと図3Bを含み,図2に示すイーサネット・システムの詳細なブロック図であり,
【図4】
図4A及び図4Bは,物理層インターフェースの基本レジスタと補助レジスタとの構成を各々示す図であり,
【図5】
図5A〜図5Cは,本実施例のイーサネット・システムの動作時に発生する信号のタイミングを描き,
【図6】
図6A及び図6Bは,各々図3中のMIICの詳細なブロック図と,その動作を各々説明するための流れ図であり,
【図7】
図7A〜図7Cは,各々図3中の変換制御ロジックの詳細なブロック図と,その動作を各々説明するための流れ図であり,
【図8】
図8は,他の実施例によって,図7中の第1及び第2変換制御器のいずれかを示すブロック図である。
Claims (12)
- 各々が物理層インターフェースを有し,互いにリンク・パートナーの関係を有する,LANカードとスイッチング・ハブとの間のデータ通信を行うイーサネット・システムであって,
前記LANカードと前記スイッチング・ハブとの間に位置し,各々に対応するリンク・パートナーとのデータ通信を仲介する第1及び第2変換制御器と,
前記第1変換制御器と前記第2変換制御器との間を接続する一対の信号線とを含み,
前記第1及び第2変換制御器が,前記LANカード及び前記スイッチング・ハブの各々に対応するリンク・パートナーのサブリンク・パートナーとして見なされ,各々前記一対の信号線を通じて前記リンク・パートナー間のデータ通信を行い,前記第1及び第2変換制御器の各々が,
シールドなしツイストペア(UTP)ケーブルを通じてそれに対応するリンク・パートナーに接続される第1物理層インターフェースと,出力端子TX+及び入力端子RX+が前記一対の信号線中の一方に接続され,出力端子TX−及び入力端子RX−が前記一対の信号線中の他方に接続され,前記2つの出力端子TX+,TX−及び前記2つの入力端子RX+,RX−を有する第2物理層インターフェースと,
前記第1物理層インターフェースと前記第2物理層インターフェースとの間に位置し,前記第1物理層インターフェース及び前記第2物理層インターフェースに格納されるべきリンク・モード,データ伝送速度,デュプレックス・モード,及び,自動識別(Auto Negotiation:AN)状態を設定するメディア独立インターフェース制御器(Media Independant Interface Controller:MIIC)と,
前記第1物理層インターフェースと前記第2物理層インターフェースとの間に位置し,データ及び制御信号を前記第1及び第2物理層インターフェースに伝送して,前記一対の信号線を通じて前記第1変換制御器と前記第2変換制御器との間で生じるデータ衝突を防ぐ変換制御ロジックと,
を備えることを特徴とするイーサネット・システム。 - 前記MIICが,
前記第1物理層インターフェースの前記AN状態,前記データ伝送速度,前記デュプレックス・モードを,各々,ANアクティブ状態,10Mbpsまたは100Mbps,及び,ハーフ・デュプレックス・モードとリンク通過モードにセットし,
前記第2物理層インターフェースの前記AN状態,前記データ伝送速度,前記デュプレックス・モードを,各々,AN非アクティブ状態,10Mbpsまたは100Mbps,及び,フル・デュプレックス・モードとリンク通過モードにセットすることを特徴とする請求項1に記載のイーサネット・システム。 - 前記MIICが,前記第1物理層インターフェースのうちの選択された一方からのデータが,他方をハーフ・デュプレックス・モードにセットすることで前記他方に伝送されることを中止し,前記一方の物理層インターフェースが前記他方の物理層インターフェースからデータを受信している間,前記一対の信号線を通じて,前記他方の物理層インターフェースにデータを伝送することによって生じるデータの衝突を防ぐことを特徴とする請求項2に記載のイーサネット・システム。
- 前記変換制御ロジックが,前記第2物理層インターフェースのうちの選択された一方が他方にデータを伝送するときにループバックされるデータを無視することによって,前記ループバックによるデータ衝突を防ぐことを特徴とする請求項1に記載のイーサネット・システム。
- 前記変換制御ロジックが,前記第2物理層インターフェースから受けた前記データを格納するメモリを備え,前記データ衝突の発生時に,前記メモリに格納されているデータを前記第1物理層インターフェースに伝送することによって,データ伝送速度の低下を最小化することを特徴とする請求項4記載のイーサネット・システム。
- 前記第1変換制御器または前記第2変換制御器が,前記リンク・パートナーから伝送されるべきデータを検出する伝送データ検出器と,前記伝送データを増幅する伝送データ増幅器と,前記リンク・パートナーから受信される受信データを増幅する受信データ増幅器と,前記受信データ増幅器の出力を検出する受信データ検出器とを備え,
前記伝送データ検出器が前記伝送データを検出すると,前記伝送データ検出器は前記受信データ増幅器を状態オフにし,前記受信データ検出器が前記受信データを検出すると,前記受信データ検出器は前記伝送データ増幅器を状態オフにすることを特徴とする請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載のイーサネット・システム。 - 前記MIICが,前記LANカードと前記第1変換制御器との間,前記第1変換制御器と前記第2変換制御器との間,及び,前記第2変換制御器と前記スイッチング・ハブとの間のデータ通信に用いられる相異なる周波数にて,前記第1物理層インターフェースと前記第2物理層インターフェースとの間で伝送される前記データをバッファリングするメモリを,さらに備えることを特徴とする請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載のイーサネット・システム。
- 各々が物理層インターフェースを有し,互いにリンク・パートナーの関係を有する,LANカードとスイッチング・ハブとの間のデータ通信を行うイーサネット・システムであって,
前記LANカードと前記スイッチング・ハブとの間に位置し,各々に対応するリンク・パートナーとのデータ通信を仲介する第1及び第2変換制御器と,
前記第1変換制御器と前記第2変換制御器との間を接続する一対の信号線とを含み,
前記第1及び第2変換制御器が,各々に対応するリンク・パートナーのサブリンク・パートナーとして見なされ,前記第1及び第2変換制御器の各々が,
シールドなしツイストペア(UTP)ケーブルを通じてそれに対応するリンク・パートナーに接続される第1物理層インターフェースと,出力端子TX+及び入力端子RX+が前記一対の信号線中の一方に接続され,出力端子TX−及び入力端子RX−が前記一対の信号線中の他方に接続され,前記2つの出力端子TX+,TX−及び前記2つの入力端子RX+,RX−を有する第2物理層インターフェースと;ここで,前記第1及び第2変換制御器の各々は,特定の値を格納するための基本レジスタ及び補助レジスタを備え,
前記第1物理層インターフェースと前記第2物理層インターフェースとの間に位置し,前記第1物理層インターフェース及び前記第2物理層インターフェースに格納されるべきリンク・モード,データ伝送速度,デュプレックス・モード,及び,自動識別(AN)状態を設定するメディア独立インターフェース制御器(MIIC)と;
前記第1物理層インターフェースと前記第2物理層インターフェースとの間に位置し,前記第1物理層インターフェースの一方から他方に伝送される前記データが,前記一方にルーフバックされることを防ぐ変換制御ロジックとを備えることを特徴とするイーサネット・システム。 - 前記MIICが,前記第1物理層インターフェースの前記基本レジスタを,AN非アクティブ状態,10Mbpsまたは100Mbpsのデータ伝送速度,及び,フル・デュプレックス・モードにセットし,前記第1物理層インターフェースの前記補助レジスタを,リンク通過モードに各々セットし;
前記第2物理層インターフェースの前記基本レジスタを,ANアクティブ状態,及び,10Mbpsまたは100Mbpsのデータ伝送速度に,前記第2物理層インターフェースの前記補助レジスタを,リンク通過モードに各々セットすることを特徴とする請求項8に記載のイーサネット・システム。 - 前記MIICが,前記第1物理層インターフェースのうちの選択された一方からのデータが,他方の物理層インターフェースをハーフ・デュプレックス・モードにセットすることで,前記他方の物理層インターフェースに伝送されることを中止し,前記一方の物理層インターフェースが前記他方の物理層インターフェースからデータを受信している間,前記一対の信号線を通じて,前記他方の物理層インターフェースにデータを伝送することによって生じるデータの衝突を防ぐことを特徴とする請求項9に記載のイーサネット・システム。
- 前記変換制御ロジックが,前記第2物理層インターフェースのうちの選択された一方が他方にデータを伝送するときにループバックされるデータを無視することによって,前記ループバックによるデータ衝突を防ぐことを特徴とする請求項10に記載のイーサネット・システム。
- 前記MIICが,前記LANカードと前記第1変換制御器との間,前記第1変換制御器と前記第2変換制御器との間,及び,前記第2変換制御器と前記スイッチング・ハブとの間のデータ通信に用いられる相異なる周波数にて,前記第1物理層インターフェースと前記第2物理層インターフェースとの間で伝送される前記データをバッファリングするメモリを,さらに備えることを特徴とする請求項8乃至11のうちのいずれか1項に記載のイーサネット・システム。
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