JP2004512151A - 中心引出しシート材料ディスペンサ - Google Patents
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Abstract
この発明は、等間隔の部分的な裁断線を有する紙のロールから、個々のシートのペーパータオルを供給するための、ペーパータオルディスペンサからなる。ディスペンサは、ハウジングとハウジングドアとを含み、該ハウジングドアは回動して開放し、シート材料のロールをディスペンサ内に挿入させることが可能である。ディスペンサは、ユーザに掴ませるためにロールの端部を突出すことができるじょうご型出口を有する。ペーパータオル断裂部材は、じょうご部の出口開口部に隣接して場所決めされ、この部材の開放部はディスペンサの開放部のサイズを変化させるために調節可能である。この出口サイズの調節は、ロールからシートが引き裂かれる位置の調節をもたらし、単一のディスペンサにおいて異なった種類のシート材料の使用を可能にする。
Description
【0001】
分野
この発明はシート材料のためのディスペンサに関し、特に間隔をあけた部分的な裁断線によって複数のシートに分割された芯のないロールの中心からペーパータオルなどの材料の個々のシートを供給するディスペンサに関する。
【0002】
背景
先行技術には、ペーパータオルおよび同様のシート材料を供給するためのいくつものディスペンサが存在する。供給の方法の1つは、芯のないロールの中心からシート材料が取り除かれる「中心引出し」機構に関わる。シート材料は、ユーザからの引出し運動に摩擦的に抵抗する制限された開放部を通って引出される。この抵抗により、シート材料は部分的な裁断線によって印付けされる予め定められたポイントで個々のシートに引き裂かれる。
【0003】
中心引出しディスペンサの最も一般的な設計は、円錐またはじょうご型のノズルを用いて、抵抗し、かつシート材料を供給するための開放部を設けるものである。この設計は、シート材料ロールの端部のための、新しいロールの端部を容易に挿入することができる大きな第1の入口を設ける一方で、穿孔を裂くのに十分な抵抗を付与することが必要である制限された出口開放部をも有する。
【0004】
現在の中心引出しディスペンサ設計には、いくつかの問題がある。第1に、あるディスペンサは比較的安価なプラスチックのケーシングによって形成される開放部のポイントを有する。出口開放部に抗してシート材料が繰返し通過することにより、このプラスチックが摩耗し、ついには穿孔を裂くために適切な抵抗を付与するには、開放部が大きくなりすぎてしまう。ほとんどの場合、この問題を解決するためにはユニット全体を交換しなくてはならない。
【0005】
第2の問題は、異なった種類のシート材料に対しては複数のディスペンサが必要なことである。異なった等級のシート材料は、異なったサイズおよび形状の出口開放部を必要とする。理想的には、シート材料ディスペンサは異なった等級のシート材料の供給が可能であるよう調節可能であるべきである。
【0006】
従って、この発明の目的はシート材料の摩擦によって引き起こされる摩耗をなくす修正された出口開放部を有するシート材料ディスペンサを提供することである。
【0007】
この発明のさらなる目的は、異なった等級のシート材料の供給を可能にする形状またはサイズに調節できる出口開放部を備えたシート材料ディスペンサを提供することである。
【0008】
要約
この発明は、等間隔の部分的な裁断線を有する紙のロールから、個々のシートのペーパータオルを供給するための、ペーパータオルディスペンサからなる。ディスペンサは、ハウジングとハウジングドアとを含み、該ハウジングドアは回動して開放し、シート材料のロールをディスペンサ内に挿入させることが可能である。ディスペンサは、ユーザに掴ませるためにロールの端部を突出すことができるじょうご型の出口を有する。このじょうご部は、好ましくはロール端部とディスペンサが取付けられる壁との間にユーザがロール端部を掴む空間を設ける態様で、ディスペンサの軸とハウジングドアとの間に場所決めされる。ペーパータオル断裂部材は、じょうご部の出口開口部に隣接して場所決めされ、この部材の開放部はディスペンサの開放部のサイズを変化させるために調節可能である。この出口サイズの調節は、ロールからシートが引き裂かれる位置の調節をもたらし、単一のディスペンサにおいて異なった種類のシート材料の使用を可能にする。
【0009】
任意で、好ましくは金属または硬質プラスチックの耐摩耗性リングがハウジング内に場所決めされて、ロール端部の通過を可能にするスロット以外は出口開放部を取り囲む。ハウジングドアが閉鎖された場合にハウジングドアにおけるスペーサがリングのスロットに入り、出口開放部全体を取り囲む間断のないリングをもたらす。ユーザがロール端部を引いた場合、材料はプレートに沿って擦れ、摩擦は予め定められた穿孔に沿った個々の材料シートの分離を可能にするのに十分な抵抗を生成する。リングは、ディスペンサを繰返し使用することにより引き起こされる摩耗に対して極めて耐性がある。
【0010】
ペーパータオル断裂部材の調節は、リングと同じ耐摩耗性材料から作られるスライドプレートによって提供される。
【0011】
好ましくは、出口開放部の形状を調節して異なった等級のシート材料に対処するためにリングの交換ができるよう、リングは取り外し可能でもある。
【0012】
リングおよびスライドプレートアセンブリは、最も広い範囲の調節可能性を提供するよう、ペーパータオル断裂部材内で組合されてもよい。
【0013】
この発明自体は、機構および動作方法の両方について、さらに付加的なその目的および利点についても、添付の図面を参照して以下の詳細な説明を読むと容易に明らかとなるであろう。
【0014】
詳細な説明
図1は、間隔のあいた部分的な裁断線によって複数のシートに分割されたシート材料のロールから、個々のシートを供給するための閉鎖したディスペンサ10を示す。ディスペンサ10はハウジングドア12およびハウジング14を含む。示される実施例において、じょうご状アウトレット16は、好ましくは閉鎖したディスペンサ10の中心軸A−Aよりも前方に場所決めされる。じょうご状アウトレット16を中心軸A−Aよりも前方に場所決めすることにより、ディスペンサが壁に取り付けられた場合に、突出したロール端部70をユーザが掴むために利用可能である空間が増大する。じょうご状アウトレット16はまた、じょうご出口開放部18の後方に場所決めされる任意の調節機構20を備えることが示される。本実施例においては、ハウジングドア12をハウジング14から遠ざかるよう回転させることにより閉鎖したディスペンサ10を開放させるヒンジ40が、ディスペンサ10の外側に場所決めされる。ロック留め金(図示せず)または同様の機構が、ハウジングドア12を閉鎖位置に保持するために用いられる。シート材料のロール端部70が、ユーザによって掴まれるよう出口開放部18を通って突出す。
【0015】
図2は、じょうご状アウトレット16および出口開放部18とともに、閉鎖したディスペンサ10の端面図を示す。調節機構20もまた示される。本実施例においては、調節機構20はスライドプレート22を含む。出口開放部18を規定するリング30の部分もまた、出口開放部18の周りおよびスライドプレート22の下に見ることができる。リング30およびスライドプレート22は、繰返し通過するシート材料による何らかの摩耗を防ぐ金属で作られる。しかしながら、硬質プラスチックのような、どのような好適な耐性材料をも用いてもよい。
【0016】
図3は、ハウジングドア12の内部を示す。スペーサ28は、ハウジングドア12がハウジング14(図4に示す)に抗して閉鎖している場合に、出口開放部18(図2に示す)の端縁に場所決めされる。
【0017】
図4および図4aは、ハウジング14の内部の底部を示す。ハウジング14を使用のために壁に固定するために、どのような従来の方法を用いてもよい。たとえば、ハウジング14をねじで壁に固定できるようにハウジング14の背部に孔を含んでもよい。じょうご状アウトレット16の2つの突出部32および34(図4aを参照)がプラットフォーム36を支持し、該プラットフォーム36はシート材料のロール(図示せず)を保持し、かつロール端部70(図1を参照)がユーザによって引かれた場合にロールを回転させる。プラットフォーム36はスロット44でハウジング14に装着される。プラットフォーム36はじょうご型開放部38を有するが、これはハウジング14のじょうご状アウトレット16の内部に嵌まり、かつじょうご型開放部38の端部と出口開放部18との間にリング30およびスライドプレート22のための空間を設けるようダイメンションが決められる。プラットフォーム36はまた、以下に説明するように新しいロールの挿入を可能にするための開放部を一方端に沿って有する。スライドプレート22およびリング30は、出口開放部18のすぐ上に場所決めされる。
【0018】
スライドプレート22およびリング30は、ハウジング14がハウジングドア12に比べてサイズが大きいので、ハウジング14に搭載される。ハウジング14のサイズが大きいのは、じょうご状アウトレット16を中央軸A−A(図1に示す)よりも前方に位置決めした結果である。説明される構成が最適であると考えられるが、スライドプレート22およびリング30のいずれかまたはその両方が、代替的な実施例においてはハウジングドア12に場所決めされ得ることが考えられる。
【0019】
図5は、ハウジング14の外部の端面図を示す。リング30は、スペーサ28(図3および図6に示す)を受入れるための間隙29を有する。リング30の形状は、出口開放部18を規定し、リング30は好ましくは、ディスペンサ10(図1に示す)を交換することなく異なった等級のシート材料に対して異なって整形されるリングの使用を可能にするために、取り外し可能である。リング30のサイズが小さいので、ハウジングドア12またはハウジング14に空間を設けて、単一のディスペンサでさまざまな等級のシート材料を扱えるよう、さらなるプレートを収納することが可能であり得る。
【0020】
図6は、プラットフォーム36(図4に示す)が取り除かれた、閉鎖したディスペンサ10の底部を示す内部図である。ハウジングドア12がハウジング14に抗して閉鎖された場合に、スペーサ28がリング30の間隙29(図5に示す)に挿入されて、完全に出口開放部18を取り囲む。スライドプレート22が完全に引きこまれた位置に示され、リング30内の出口開放部18の全体を露出させる。好ましくは、スライドプレート22は、出口開放部18の丸みをつけた形状に一致するように丸みをつけた端部を有する。図6aは同じ図を示すが、スライドプレート22が部分的に延長された位置にあって、出口開放部18を部分的に覆うのを示す。
【0021】
図7は、調節機構20の断面を示す。スライドプレート22はリング30およびスペーサ28のすぐ上に場所決めされる。スライドプレート22の位置は、出口開放部18のサイズを縮小するか拡大するために、調節される。示される実施例においては、スライドプレート22と調節ノブ26とに接続されるねじ切りファスナ24がこの調節をもたらす。調節ノブ26の回転がファスナ24に沿ってスライドプレート22を移動させる一方、座金27がファスナ24の位置を保つ。調節ノブ26は、閉鎖したディスペンサ10(図1に示す)の外部からアクセス可能であるように位置決めされる。その結果、供給プロセスにおけるユーザの干渉を防ぐための、独自の(unique)ねじ頭などの、なんらかのいたずら防止(anti−tamper)手段を任意で含み得る。図8は同じ図を示すが、スライドプレート22が部分的に延長された位置にあって、出口開放部18を部分的に覆うのを示す。
【0022】
図9は、調節機構20に対する代替的な実施例を示す。一対の湾曲したバー50および52がリング30の代わりに用いられる。ブロック56を貫通するファスナ54が湾曲バー50と52とを接続する。ファスナ54は、(開放部を拡張するために)締められるか、または(開放部を縮小するために)緩められることができる。孔60が調節のためにファスナ54にアクセスできるよう位置決めされる。好ましくはハウジングドア12に装着されるバー62は、湾曲バー50および52の端部上に静止して出口開放部18を完全に囲む。この代替的な実施例はスライドプレート22(図4に示す)なしで示されるが、湾曲バー50および52とスライドプレート22とを組合せた設計も考えられる。
【0023】
好ましい実施例に従って設計されたユニットの動作においては、シート材料のロールが閉鎖したディスペンサ10内部に搭載される。シート材料ロールのロール端部70(図1を参照)はプラットフォーム36における開放部および出口開放部18を通る。ユーザはシート材料を引き、これがリング30に摩擦的に接触する。ユーザによる力、およびリング30に抗する関連の摩擦は、部分的な裁断線が出口開放部18から出て予め定められた距離に延在するまで増大し、ここでシート材料は部分的な裁断線に沿って断裂する。シート材料の断裂された端部は出口開放部18から突出し、別のユーザが使用する準備ができる。
【0024】
シート材料の設置および交換は、ハウジング構造によって容易になる。ハウジングドア12は開放され、ヒンジ40に沿って回動してその位置を離れる。次いでシート材料のロールが、壁に取付けられたハウジング14に挿入される。好ましい実施例においては、ロールの端部はメンテナンス作業者によってプラットフォーム36の開放部を通って引出され、リング30の間隙を通される。ハウジングドア12は次いでハウジング14に抗して閉鎖される。スペーサ28はリング30内の間隙に嵌まって、突出すロール端部70を取り囲む閉鎖したリングを形成する。他の実施例は、上記に説明したものと非常に類似した態様で機能することが期待される。
【0025】
従って、この発明を例示的な実施例を参照して説明してきたが、この説明は限定的な意味で解釈されることを意図しない。この説明を参照すると、例示的な実施例のさまざまな変形例およびこの発明の他の実施例が、当業者には明らかになるであろう。従って、前掲の特許請求の範囲はそのような変形例または実施例のいずれをもこの発明の範囲内に包含することが企図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】閉鎖したディスペンサの側面図である。
【図2】閉鎖したディスペンサの底部の端面図である。
【図3】ハウジングドアの内部図である。
【図4】ハウジングの破断図である。
【図4a】ハウジングの下部内部の拡大図である。
【図5】ハウジングの端面図である。
【図6】プラットフォームを除いた、閉鎖したディスペンサの内部図である。
【図6a】スライドプレートが延長された位置にあるのを示す、閉鎖したディスペンサの内部図である。
【図7】閉鎖したディスペンサ内の、調節機構の断面図である。
【図8】スライドプレートが延長された位置にあるのを示す、調節機構の断面図である。
【図9】調節機構に対する代替的な実施例の破断図である。
分野
この発明はシート材料のためのディスペンサに関し、特に間隔をあけた部分的な裁断線によって複数のシートに分割された芯のないロールの中心からペーパータオルなどの材料の個々のシートを供給するディスペンサに関する。
【0002】
背景
先行技術には、ペーパータオルおよび同様のシート材料を供給するためのいくつものディスペンサが存在する。供給の方法の1つは、芯のないロールの中心からシート材料が取り除かれる「中心引出し」機構に関わる。シート材料は、ユーザからの引出し運動に摩擦的に抵抗する制限された開放部を通って引出される。この抵抗により、シート材料は部分的な裁断線によって印付けされる予め定められたポイントで個々のシートに引き裂かれる。
【0003】
中心引出しディスペンサの最も一般的な設計は、円錐またはじょうご型のノズルを用いて、抵抗し、かつシート材料を供給するための開放部を設けるものである。この設計は、シート材料ロールの端部のための、新しいロールの端部を容易に挿入することができる大きな第1の入口を設ける一方で、穿孔を裂くのに十分な抵抗を付与することが必要である制限された出口開放部をも有する。
【0004】
現在の中心引出しディスペンサ設計には、いくつかの問題がある。第1に、あるディスペンサは比較的安価なプラスチックのケーシングによって形成される開放部のポイントを有する。出口開放部に抗してシート材料が繰返し通過することにより、このプラスチックが摩耗し、ついには穿孔を裂くために適切な抵抗を付与するには、開放部が大きくなりすぎてしまう。ほとんどの場合、この問題を解決するためにはユニット全体を交換しなくてはならない。
【0005】
第2の問題は、異なった種類のシート材料に対しては複数のディスペンサが必要なことである。異なった等級のシート材料は、異なったサイズおよび形状の出口開放部を必要とする。理想的には、シート材料ディスペンサは異なった等級のシート材料の供給が可能であるよう調節可能であるべきである。
【0006】
従って、この発明の目的はシート材料の摩擦によって引き起こされる摩耗をなくす修正された出口開放部を有するシート材料ディスペンサを提供することである。
【0007】
この発明のさらなる目的は、異なった等級のシート材料の供給を可能にする形状またはサイズに調節できる出口開放部を備えたシート材料ディスペンサを提供することである。
【0008】
要約
この発明は、等間隔の部分的な裁断線を有する紙のロールから、個々のシートのペーパータオルを供給するための、ペーパータオルディスペンサからなる。ディスペンサは、ハウジングとハウジングドアとを含み、該ハウジングドアは回動して開放し、シート材料のロールをディスペンサ内に挿入させることが可能である。ディスペンサは、ユーザに掴ませるためにロールの端部を突出すことができるじょうご型の出口を有する。このじょうご部は、好ましくはロール端部とディスペンサが取付けられる壁との間にユーザがロール端部を掴む空間を設ける態様で、ディスペンサの軸とハウジングドアとの間に場所決めされる。ペーパータオル断裂部材は、じょうご部の出口開口部に隣接して場所決めされ、この部材の開放部はディスペンサの開放部のサイズを変化させるために調節可能である。この出口サイズの調節は、ロールからシートが引き裂かれる位置の調節をもたらし、単一のディスペンサにおいて異なった種類のシート材料の使用を可能にする。
【0009】
任意で、好ましくは金属または硬質プラスチックの耐摩耗性リングがハウジング内に場所決めされて、ロール端部の通過を可能にするスロット以外は出口開放部を取り囲む。ハウジングドアが閉鎖された場合にハウジングドアにおけるスペーサがリングのスロットに入り、出口開放部全体を取り囲む間断のないリングをもたらす。ユーザがロール端部を引いた場合、材料はプレートに沿って擦れ、摩擦は予め定められた穿孔に沿った個々の材料シートの分離を可能にするのに十分な抵抗を生成する。リングは、ディスペンサを繰返し使用することにより引き起こされる摩耗に対して極めて耐性がある。
【0010】
ペーパータオル断裂部材の調節は、リングと同じ耐摩耗性材料から作られるスライドプレートによって提供される。
【0011】
好ましくは、出口開放部の形状を調節して異なった等級のシート材料に対処するためにリングの交換ができるよう、リングは取り外し可能でもある。
【0012】
リングおよびスライドプレートアセンブリは、最も広い範囲の調節可能性を提供するよう、ペーパータオル断裂部材内で組合されてもよい。
【0013】
この発明自体は、機構および動作方法の両方について、さらに付加的なその目的および利点についても、添付の図面を参照して以下の詳細な説明を読むと容易に明らかとなるであろう。
【0014】
詳細な説明
図1は、間隔のあいた部分的な裁断線によって複数のシートに分割されたシート材料のロールから、個々のシートを供給するための閉鎖したディスペンサ10を示す。ディスペンサ10はハウジングドア12およびハウジング14を含む。示される実施例において、じょうご状アウトレット16は、好ましくは閉鎖したディスペンサ10の中心軸A−Aよりも前方に場所決めされる。じょうご状アウトレット16を中心軸A−Aよりも前方に場所決めすることにより、ディスペンサが壁に取り付けられた場合に、突出したロール端部70をユーザが掴むために利用可能である空間が増大する。じょうご状アウトレット16はまた、じょうご出口開放部18の後方に場所決めされる任意の調節機構20を備えることが示される。本実施例においては、ハウジングドア12をハウジング14から遠ざかるよう回転させることにより閉鎖したディスペンサ10を開放させるヒンジ40が、ディスペンサ10の外側に場所決めされる。ロック留め金(図示せず)または同様の機構が、ハウジングドア12を閉鎖位置に保持するために用いられる。シート材料のロール端部70が、ユーザによって掴まれるよう出口開放部18を通って突出す。
【0015】
図2は、じょうご状アウトレット16および出口開放部18とともに、閉鎖したディスペンサ10の端面図を示す。調節機構20もまた示される。本実施例においては、調節機構20はスライドプレート22を含む。出口開放部18を規定するリング30の部分もまた、出口開放部18の周りおよびスライドプレート22の下に見ることができる。リング30およびスライドプレート22は、繰返し通過するシート材料による何らかの摩耗を防ぐ金属で作られる。しかしながら、硬質プラスチックのような、どのような好適な耐性材料をも用いてもよい。
【0016】
図3は、ハウジングドア12の内部を示す。スペーサ28は、ハウジングドア12がハウジング14(図4に示す)に抗して閉鎖している場合に、出口開放部18(図2に示す)の端縁に場所決めされる。
【0017】
図4および図4aは、ハウジング14の内部の底部を示す。ハウジング14を使用のために壁に固定するために、どのような従来の方法を用いてもよい。たとえば、ハウジング14をねじで壁に固定できるようにハウジング14の背部に孔を含んでもよい。じょうご状アウトレット16の2つの突出部32および34(図4aを参照)がプラットフォーム36を支持し、該プラットフォーム36はシート材料のロール(図示せず)を保持し、かつロール端部70(図1を参照)がユーザによって引かれた場合にロールを回転させる。プラットフォーム36はスロット44でハウジング14に装着される。プラットフォーム36はじょうご型開放部38を有するが、これはハウジング14のじょうご状アウトレット16の内部に嵌まり、かつじょうご型開放部38の端部と出口開放部18との間にリング30およびスライドプレート22のための空間を設けるようダイメンションが決められる。プラットフォーム36はまた、以下に説明するように新しいロールの挿入を可能にするための開放部を一方端に沿って有する。スライドプレート22およびリング30は、出口開放部18のすぐ上に場所決めされる。
【0018】
スライドプレート22およびリング30は、ハウジング14がハウジングドア12に比べてサイズが大きいので、ハウジング14に搭載される。ハウジング14のサイズが大きいのは、じょうご状アウトレット16を中央軸A−A(図1に示す)よりも前方に位置決めした結果である。説明される構成が最適であると考えられるが、スライドプレート22およびリング30のいずれかまたはその両方が、代替的な実施例においてはハウジングドア12に場所決めされ得ることが考えられる。
【0019】
図5は、ハウジング14の外部の端面図を示す。リング30は、スペーサ28(図3および図6に示す)を受入れるための間隙29を有する。リング30の形状は、出口開放部18を規定し、リング30は好ましくは、ディスペンサ10(図1に示す)を交換することなく異なった等級のシート材料に対して異なって整形されるリングの使用を可能にするために、取り外し可能である。リング30のサイズが小さいので、ハウジングドア12またはハウジング14に空間を設けて、単一のディスペンサでさまざまな等級のシート材料を扱えるよう、さらなるプレートを収納することが可能であり得る。
【0020】
図6は、プラットフォーム36(図4に示す)が取り除かれた、閉鎖したディスペンサ10の底部を示す内部図である。ハウジングドア12がハウジング14に抗して閉鎖された場合に、スペーサ28がリング30の間隙29(図5に示す)に挿入されて、完全に出口開放部18を取り囲む。スライドプレート22が完全に引きこまれた位置に示され、リング30内の出口開放部18の全体を露出させる。好ましくは、スライドプレート22は、出口開放部18の丸みをつけた形状に一致するように丸みをつけた端部を有する。図6aは同じ図を示すが、スライドプレート22が部分的に延長された位置にあって、出口開放部18を部分的に覆うのを示す。
【0021】
図7は、調節機構20の断面を示す。スライドプレート22はリング30およびスペーサ28のすぐ上に場所決めされる。スライドプレート22の位置は、出口開放部18のサイズを縮小するか拡大するために、調節される。示される実施例においては、スライドプレート22と調節ノブ26とに接続されるねじ切りファスナ24がこの調節をもたらす。調節ノブ26の回転がファスナ24に沿ってスライドプレート22を移動させる一方、座金27がファスナ24の位置を保つ。調節ノブ26は、閉鎖したディスペンサ10(図1に示す)の外部からアクセス可能であるように位置決めされる。その結果、供給プロセスにおけるユーザの干渉を防ぐための、独自の(unique)ねじ頭などの、なんらかのいたずら防止(anti−tamper)手段を任意で含み得る。図8は同じ図を示すが、スライドプレート22が部分的に延長された位置にあって、出口開放部18を部分的に覆うのを示す。
【0022】
図9は、調節機構20に対する代替的な実施例を示す。一対の湾曲したバー50および52がリング30の代わりに用いられる。ブロック56を貫通するファスナ54が湾曲バー50と52とを接続する。ファスナ54は、(開放部を拡張するために)締められるか、または(開放部を縮小するために)緩められることができる。孔60が調節のためにファスナ54にアクセスできるよう位置決めされる。好ましくはハウジングドア12に装着されるバー62は、湾曲バー50および52の端部上に静止して出口開放部18を完全に囲む。この代替的な実施例はスライドプレート22(図4に示す)なしで示されるが、湾曲バー50および52とスライドプレート22とを組合せた設計も考えられる。
【0023】
好ましい実施例に従って設計されたユニットの動作においては、シート材料のロールが閉鎖したディスペンサ10内部に搭載される。シート材料ロールのロール端部70(図1を参照)はプラットフォーム36における開放部および出口開放部18を通る。ユーザはシート材料を引き、これがリング30に摩擦的に接触する。ユーザによる力、およびリング30に抗する関連の摩擦は、部分的な裁断線が出口開放部18から出て予め定められた距離に延在するまで増大し、ここでシート材料は部分的な裁断線に沿って断裂する。シート材料の断裂された端部は出口開放部18から突出し、別のユーザが使用する準備ができる。
【0024】
シート材料の設置および交換は、ハウジング構造によって容易になる。ハウジングドア12は開放され、ヒンジ40に沿って回動してその位置を離れる。次いでシート材料のロールが、壁に取付けられたハウジング14に挿入される。好ましい実施例においては、ロールの端部はメンテナンス作業者によってプラットフォーム36の開放部を通って引出され、リング30の間隙を通される。ハウジングドア12は次いでハウジング14に抗して閉鎖される。スペーサ28はリング30内の間隙に嵌まって、突出すロール端部70を取り囲む閉鎖したリングを形成する。他の実施例は、上記に説明したものと非常に類似した態様で機能することが期待される。
【0025】
従って、この発明を例示的な実施例を参照して説明してきたが、この説明は限定的な意味で解釈されることを意図しない。この説明を参照すると、例示的な実施例のさまざまな変形例およびこの発明の他の実施例が、当業者には明らかになるであろう。従って、前掲の特許請求の範囲はそのような変形例または実施例のいずれをもこの発明の範囲内に包含することが企図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】閉鎖したディスペンサの側面図である。
【図2】閉鎖したディスペンサの底部の端面図である。
【図3】ハウジングドアの内部図である。
【図4】ハウジングの破断図である。
【図4a】ハウジングの下部内部の拡大図である。
【図5】ハウジングの端面図である。
【図6】プラットフォームを除いた、閉鎖したディスペンサの内部図である。
【図6a】スライドプレートが延長された位置にあるのを示す、閉鎖したディスペンサの内部図である。
【図7】閉鎖したディスペンサ内の、調節機構の断面図である。
【図8】スライドプレートが延長された位置にあるのを示す、調節機構の断面図である。
【図9】調節機構に対する代替的な実施例の破断図である。
Claims (12)
- 等間隔の部分的な裁断線を有する紙のロールから個々のシートのペーパータオルを供給するためのペーパータオルディスペンサであって、前記各線の対の間には前記個々のシートの1つが規定され、
a)前記ロールを受けるための中空のハウジングと、
b)前記中空のハウジングに回動可能に装着され、かつ閉鎖位置から開放位置に可逆的に移動可能であるハウジングドアと、
c)前記中空のハウジングの底部のじょうご型領域とを含み、前記じょうご型領域は出口開口部で終端し、かつ前記ロールの端部領域の導入を可能にする開放部を一方側に沿って有し、さらに
d)前記出口開口部に隣接して、かつ前記中空のハウジング内部の外側に位置決めされるペーパータオル断裂部材を含み、前記ペーパータオル断裂部材は、前記出口開口部に整列されかつ各シートが前記ロールから引き裂かれる位置を調節するためにサイズを変えるよう調節可能である開放部を有する、ディスペンサ。 - 前記出口開口部は、前記ロールの端部と前記ディスペンサが取付けられる壁との間にユーザの手のための十分な空間が提供されるように、前記ディスペンサの軸と前記ハウジングドアとの間に位置決めされる、請求項1に記載のディスペンサ。
- 前記ペーパータオル断裂部材は、前記ロールの端部領域を通過させるための開放部を備えた前記出口開口部の周りにおける耐摩耗性リングと、ハウジングドアにおけるスペーサとを含み、前記スペーサは、ハウジングドアがハウジングに抗して閉鎖された場合にリングとスペーサとが組み合って前記出口開口部を完全に取り囲むように、前記開放部に挿入する、請求項1に記載のディスペンサ。
- 前記耐摩耗性リングは取り外し可能である、請求項3に記載のディスペンサ。
- 前記耐摩耗性リングは金属製である、請求項3に記載のディスペンサ。
- 前記ペーパータオル断裂部材は、摺動可能な耐摩耗性プレートを含み、前記摺動可能な耐摩耗性プレートは前記出口開口部における前記開放部のサイズを変化させるように摺動可能に調節される、請求項1に記載のディスペンサ。
- 前記摺動可能な耐摩耗性プレートは金属製である、請求項6に記載のディスペンサ。
- 前記ペーパータオル断裂部材は、前記耐摩耗性リングに隣接して場所決めされる摺動可能な耐摩耗性プレートを含み、前記摺動可能な耐摩耗性プレートは、前記リングを覆いおよび露出させ、かつ前記出口開口部のサイズを調節するように摺動可能に調節される、請求項3に記載のディスペンサ。
- 前記耐摩耗性リングは取り外し可能である、請求項8に記載のディスペンサ。
- 前記耐摩耗性リングおよび前記耐摩耗性プレートの両方が金属製である、請求項8に記載のディスペンサ。
- 前記ペーパータオル断裂部材は、前記ロールの端部領域を通過させるための開放部を備えた前記出口開口部の周りに位置決めされる第1の耐摩耗性バーと第2の耐摩耗性バーと、ハウジングドアにおける第3の耐摩耗性バーとを含み、前記第3の耐摩耗性バーは、ハウジングドアがハウジングに抗して閉鎖された場合に前記第1のバーと前記第2のバーと前記第3のバーとが組み合って前記出口開口部を完全に取り囲むように前記開放部を覆い、前記第1のバーおよび前記第2のバーは前記出口開口部における前記開放部のサイズを変化させるように運動可能に調節可能である、請求項1に記載のディスペンサ。
- 前記第1のバー、前記第2のバーおよび前記第3のバーは金属製である、請求項11に記載のディスペンサ。
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