JP2004511767A - 光群遅延及び色分散に関する基準アーティファクト - Google Patents

光群遅延及び色分散に関する基準アーティファクト Download PDF

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Abstract

基準アーティファクトによって、中心周波数において極値を有する減衰線を含む、振幅応答が生じる。基準アーティファクトは、中心周波数のまわりに広がる較正周波数範囲内の較正周波数において、較正光群遅延と較正色分散のいずれかまたは両方を生じる。光群遅延及び色分散の一方または両方が、基準アーティファクトを設けることによって測定される。基準アーティファクトの振幅応答には、中心周波数において極値を有する減衰線が含まれる。基準アーティファクトの光群遅延及び色分散のいずれかまたは両方は、中心周波数のまわりに広がる較正周波数範囲の較正周波数において較正される。

Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、光群遅延標準または色分散標準として利用可能な基準アーティファクト(reference artifact)に関するものである。
【0002】
(発明の背景)
増大し続ける光通信帯域幅に対する需要に対応するため、単一光ファイバを介して伝送される光チャネル数が大幅に増加してきている。この結果、高密度波長分割多重化(DWDM)を用いた光伝送システムにおける光チャネル間の波長間隔が狭くなっている。光ファイバ及び光学フィルタリング・コンポーネントのようなシステム・コンポーネントは、信号が光学システムを通過する際、時間的に光信号を分散させることが知られているが、この分散は周波数に依存する。これについては、例えば、G.Lenz、B.J.Eggleton、C.R.Giles、C.K.Madsen、及び、R.E.Slusher著、「Dispersive Properties of Optical Filter for WDM Systems」、34 IEEE J. QUANTUM ELEC.、1998年、p.1390−1402に記載がある。データ伝送を最適化するには、光伝送システムのコンポーネントの光群遅延及び色分散特性のいずれかまたは両方について、完全に特性解明することが必要になる。
【0003】
色分散(または波長分散。以下同じ)または光群遅延の特性解明に利用されるシステムは、一般に、光学ハードウェアと分析アルゴリズムの複雑な組み合わせである。これらの組み合わせには、重大なエラーにつながる可能性のある、測定の不確実性に関する多くの原因が含まれている。従って、特定の組をなす測定結果の正確さに信頼性を与え、また、異なる測定エンティティによって得られる測定結果の信頼できる比較を可能にする、光群遅延及び色分散の測定結果を検証するための方法が必要とされている。
【0004】
光群遅延及び色分散に関する基準アーティファクトによって、光群遅延及び色分散の測定が容易になる。こうした基準アーティファクトによれば、こうした測定結果を異なる測定エンティティ間で簡単に交換することが可能になる。こうした基準アーティファクトは、安定し、十分に理解された光群遅延及び色分散を生じるべきである。
【0005】
ファイバ・ブラッグ格子(FBG)、誘電体フィルタ、及び、光ファイバのスプールをベースにした光群遅延及び色分散に関する基準アーティファクトが提案されている。しかし、こうした基準アーティファクトには、環境の変化によって不安定になるという欠点がある。
【0006】
さらに、こうした基準アーティファクトを取り扱うだけで、その光群遅延及び色分散を変化させることが可能であるが、この変化が外部にはっきりと示されることはない。最後に、こうした基準アーティファクトの光群遅延及び色分散は、正確に予測するのが困難である。
【0007】
従って、本発明の目的は、信頼性があり、再現可能で、環境条件及び取り扱いとはほとんど無関係な光群遅延及び色分散を生じる、光群遅延及び色分散に関する基準アーティファクトを提供することにある。本発明のもう1つの目的は、その光群遅延及び色分散を理論的に高い正確度で予測可能な基準アーティファクトを提供することにある。
【0008】
(発明の概要)
本発明によれば、光群遅延と色分散にいずれかまたは両方に関する基準アーティファクトが得られる。この基準アーティファクトは、中心周波数において極値を有する減衰線を含む、振幅応答を生じる。この基準アーティファクトは、中心周波数のまわりに広がる較正周波数範囲内のある較正周波数において、較正された光群遅延(以下、較正光群遅延)と較正された色分散(以下、較正色分散)のいずれかまたは両方を生じる。
【0009】
基準アーティファクトの振幅応答は、ガスまたは固体によって光が吸収される結果、または、エタロンにおける干渉の結果といえる。
【0010】
基準アーティファクトは、2つ以上の較正周波数において較正光群遅延と較正色分散のいずれかまたは両方を生じる場合があり、その振幅応答には、さらに、あるいは、代わりに、2つ以上の減衰線を含む場合がある。
【0011】
本発明によれば、さらに、光群遅延と色分散の一方または両方を測定する方法も得られる。この方法では、基準アーティファクトが提供される。この基準アーティファクトは、中心周波数において極値を有する減衰線を含む、振幅応答を生じる。基準アーティファクトの光群遅延及び色分散のいずれかまたは両方が、中心周波数のまわりに広がる較正周波数範囲内のある較正周波数において較正される。
【0012】
基準アーティファクトの光群遅延及び色分散のいずれかまたは両方は、標準となる基準アーティファクトを設けて、基準アーティファクトの光群遅延及び色分散のいずれかまたは両方と、標準となる基準アーティファクトの光群遅延及び色分散のそれぞれを比較することによって較正することが可能である。
【0013】
あるいはまた、基準アーティファクトの光群遅延及び色分散のいずれかまたは両方は、基準アーティファクトの物理的パラメータを求め、物理的パラメータから振幅応答を計算し、計算した振幅応答から光群遅延及び色分散のいずれかまたは両方を計算することによって較正することも可能である。
【0014】
基準アーティファクトの光群遅延及び色分散のいずれかまたは両方は、基準アーティファクトの振幅応答を測定し、測定された振幅応答から光群遅延及び色分散のいずれかまたは両方を計算することによって較正することも可能である。
【0015】
光群遅延は、振幅応答から、複数の光周波数のそれぞれにおける移相を求めて、位相応答を生成することによって計算することが可能である。較正周波数における位相応答の勾配を求めることによって、較正周波数における光群遅延が得られる。
【0016】
色分散は、複数の光周波数のそれぞれにおける位相応答の勾配を求めて、光群遅延応答を生成することによって計算することが可能である。較正周波数における光群遅延応答の勾配を求めることによって、較正周波数における色分散が得られる。
【0017】
(発明の詳細な説明)
本発明は、減衰線を含む振幅応答を生じる光学装置(または光デバイス)が、減衰線の中心周波数のまわりに位置する光周波数範囲内において安定した波長依存光群遅延及び色分散を生じ、従って、こうした光学装置は、光群遅延及び色分散に関する基準アーティファクトとして利用可能であるという観測結果に基づくものである。減衰線は、光吸収または光干渉といった、波長依存光減衰メカニズムの結果である。本発明は、さらに、こうした基準アーティファクトの光群遅延、従って、色分散が、基準アーティファクトの振幅応答から計算可能であるという観測結果に基づくものである。振幅応答は、容易かつ正確に測定することが可能である。
【0018】
図1Aには、光群遅延及び色分散に関する本発明による基準アーティファクト100が示されている。基準アーティファクトの典型的な実施態様については後述することにする。
【0019】
基準アーティファクト100は、入射光102を受光し、光104を出射する。基準アーティファクトは、較正光群遅延と較正色分散の一方または両方を生じる。従って、光104は、光102に対する較正光群遅延と較正色分散のいずれかまたは両方を生じる。基準アーティファクトは、さらに、振幅応答を生じるので、光104は、光102に対する振幅応答を生じる。
【0020】
図1Aには、基準アーティファクトを透過し、光104として出射する光102が示されている。代替的には、光102を、基準アーティファクトによって反射して、光104として出射するようにすることも可能である。
【0021】
図1Bには、基準アーティファクト100の振幅応答120が示されている。この振幅応答は、基準アーティファクトによって出射される光104の振幅をプロットしたものである。振幅は、光102の光周波数に対してプロットされている。この例の場合、光102は、フラットな光周波数応答を示している。振幅応答には、減衰線124及び125が含まれている。
【0022】
図1Bに示す例の場合、基準アーティファクト100は、較正周波数範囲内に位置する較正周波数128において、較正光群遅延と較正色分散のいずれかまたは両方を生じる。較正周波数範囲は、減衰線の中心周波数の上下に広がっている。減衰線の中心周波数は、振幅応答120が極値を示す周波数である。例えば、減衰線124の中心周波数は、128で示されている。
【0023】
基準アーティファクト100の較正周波数範囲は、基準アーティファクトが較正光群遅延及び/または較正色分散を生じる光周波数範囲と定義される。光群遅延及び色分散は、減衰線124の線幅内の較正周波数、及び、線幅に近い周波数において、高い精度で容易に較正することが可能である。減衰線の線幅の適切な測度は、減衰線の半値全幅(FWHM)である。減衰線の較正周波数と中心周波数との差が増すにつれて、光群遅延及び色分散の正確な較正が、漸次困難になる。従って、基準アーティファクトを較正する精度を、較正周波数範囲の極値に向かって緩和させることができ。あるいはまた、より困難で複雑な測定方法を利用して、減衰応答を求め、較正周波数範囲の極値に向かって較正精度を維持できるようにしなければならない。
【0024】
基準アーティファクト100は、減衰線の中心周波数のまわりに線幅の数十倍にわたって広がる較正周波数範囲内において、規定の較正精度を得るようにすることが可能であるが、一般には、較正周波数範囲は、基準アーティファクトを容易に較正することが可能な範囲にまで狭めるのがより実用的である。広い光周波数範囲にわたって、光群遅延及び色分散の標準が得られるようにするには、所望の光周波数範囲を全体でカバーするいくつかの基準アーティファクトを設けるのがより実用的である。各基準アーティファクトは、減衰線を中心とする狭い較正周波数範囲にわたって較正される。代替的には、複数の減衰線を有する単一基準アーティファクトを利用することも可能である。
【0025】
図1Cには、図1Bに示す光周波数範囲に対応する光周波数範囲にわたる基準アーティファクト100の光群遅延130が示されている。基準アーティファクト100の光群遅延は、減衰線の中心周波数のまわりに広がる較正周波数範囲内における1つ以上の較正周波数において較正することが可能である。較正周波数範囲は、要求される正確度に応じて、上述のように、示した範囲を超えて拡大することが可能である。基準アーティファクト100の光群遅延及び色分散は、環境条件にはほとんど左右されない。さらに、この光群遅延及び色分散は、取り扱い、機械的衝撃、及び、他の物理的要因の結果として変化することもない。
【0026】
図2には、光群遅延テスト・システム140が、その光群遅延及び/または色分散が未知の光学装置に関する光群遅延及び色分散のいずれかまたは両方を測定するために用いられる前に、光群遅延テスト・システムを較正するために用いられる基準アーティファクト100が示されている。基準アーティファクトは、光群遅延テスト・システムがその測定を実施することになる動作光周波数に等しい較正周波数において、較正光群遅延及び較正色分散のいずれかまたは両方を生じる。代替的には、較正周波数を、光群遅延テスト・システムの動作光周波数と異なるものとすることも可能である。較正周波数が、光群遅延テスト・システムの動作周波数と大幅に異なる場合には、動作周波数の上下に較正周波数を有する2つの基準アーティファクトを利用し、その結果を補間することによって、光群遅延テスト・システムをより正確に較正することが可能になる。代替的には、動作周波数をまたぐ2つの較正周波数を有する単一基準アーティファクトを利用することも可能である。
【0027】
光群遅延テスト・システム140には、光出力142と光入力144が含まれている。光出力は、基準アーティファクト100に光102を送るように構成されている。光入力は、基準アーティファクトによって出射された光104を受光するように構成されている。
【0028】
光群遅延テスト・システム140は、光102を発生するように設定されている。光102の光周波数は、上述のように基準アーティファクト100の較正周波数に等しいか、または、近い。基準アーティファクト100の較正周波数が複数の場合、光102の周波数は、それらの較正周波数の1つに等しいか、または、近い。光群遅延テスト・システムは、基準アーティファクトから受光した光104を利用して、基準アーティファクトの光群遅延を測定する。光群遅延測定によって、光群遅延結果が生じる。光群遅延テスト・システムは、さらに、または、代わりに、基準アーティファクト100の色分散を測定することも可能である。この場合、光群遅延テスト・システムは、色分散結果を生じる。
【0029】
光群遅延テスト・システム140によって生成された光群遅延結果は、基準アーティファクト100の較正光群遅延と比較され、もしあれば、光群遅延結果のエラーが決定される。こうしたエラーが存在する場合、光群遅延テスト・システムを調整して、エラーをゼロまで低減することが可能である。光群遅延テスト・システムを利用して、その光群遅延が未知の光学装置の光群遅延を測定することも可能である。代替的には、その光群遅延が未知の光学装置について光群遅延テスト・システム140によって生成された光群遅延結果を補正することによって、基準アーティファクト100を用いて測定された光群遅延エラーを補償することも可能である。
【0030】
追加的に、または、代わりに、光群遅延テスト・システム140によって生成された色分散結果と基準アーティファクト100の較正色分散を比較して、もしあれば、色分散結果のエラーを決定することも可能である。こうしたエラーが存在する場合、光群遅延テスト・システムを調整して、エラーをゼロまで低減することが可能である。次に、光群遅延テスト・システムを利用して、その色分散が未知の光学装置の色分散を測定することも可能である。代替的には、その色分散が未知の光学装置について光群遅延テスト・システム140によって生成された色分散結果を補正することによって、基準アーティファクト100を用いて測定された色分散エラーを補償することも可能である。
【0031】
基準アーティファクト100は、図2に示すように、光102を透過して、光群遅延テスト・システム140に戻される光104を発生する。しかし、これは、本発明にとって決定的なものではない。基準アーティファクトは、光102を反射して、光群遅延テスト・システム140に戻される光104を発生することも可能である。
【0032】
図示の例において、光102は、基準アーティファクト100において受光される平行ビームであり、光104は、基準アーティファクトによって出射される平行ビームである。しかし、これは、本発明にとって決定的なものではない。光102は、入力光ファイバ(不図示)によって基準アーティファクトに送ることが可能であり、基準アーティファクトによって出射される光104は、出力光ファイバ(不図示)によって受光することが可能である。光ファイバの代わりに、他の適合する光導体素子を利用することも可能である。光ファイバと基準アーティファクトの間に、適合する収束素子(不図示)を挿入することが可能である。収束素子の1つが、入力光ファイバから発散する光102を平行化して、平行ビームを形成する。収束素子のもう1つが、光104を平行ビームとして受光し、出力光ファイバに集束させる。光を平行化し、集束させる代替として、収束素子の1つによって、基準アーティファクトを通る光路に沿った途中の焦点に光102を集束させ、収束素子のもう1つによって、この焦点から発散する104を出力光ファイバに再集束させることも可能である。光ファイバに適合するコネクタを取り付けて、光ファイバを、光群遅延、色分散、及び、振幅応答を測定するテスト・システムに容易に接続できるようにすることが可能である。
【0033】
基準アーティファクト100は、いくつかの異なる方法で較正することが可能である。例えば、基準アーティファクトは、その光群遅延及び/または色分散が安定しており、正確に分っている標準となる基準アーティファクトを利用して、上述の光群遅延テスト・システム140と同様の光群遅延テスト・システムを較正することによって較正することが可能である。次に、較正された光群遅延テスト・システムを利用して、基準アーティファクト100の光群遅延及び色分散のいずれかまたは両方が較正される。
【0034】
もう1つの例として、基準アーティファクト100の光群遅延及び色分散は、基準アーティファクトの物理的パラメータに依存する。これら物理的パラメータは、製造中に設定するか、あるいは製造中または製造後に測定することが可能である。測定可能な物理的パラメータは、基準アーティファクトが用いられている場所で測定することが可能である。次に、上述の物理的パラメータから振幅応答を計算し、次に、計算された振幅応答からその光群遅延及び色分散のいずれかまたは両方を計算することによって、基準アーティファクト100を較正することが可能である。
【0035】
もう1つの例として、基準アーティファクト100は、図3Aに示す本発明による較正方法150を利用して較正することが可能である。この較正方法の場合、基準アーティファクトは、その振幅応答を測定することによって較正される。図4には、振幅応答を測定し、測定された振幅応答を利用して基準アーティファクトを較正するのに適した較正システム160の一例が示されている。振幅応答を測定して基準アーティファクトを較正することにより、基準アーティファクトが用いられる可能性のあるほとんどの場所で、一般的に入手可能なテスト機器を利用して、基準アーティファクトを迅速かつ簡単に較正することが可能になる。従って、基準アーティファクトが使用されている場所で、基準アーティファクトの較正が可能になる。
【0036】
図4には、較正システム160に接続された基準アーティファクト100が示されている。較正システムには、同調可能光源162、検出器164、振幅応答テスタ166、及び、計算装置168が含まれている。
【0037】
同調可能光源162は、基準アーティファクト100に光102を送るように構成されている。検出器164は、基準アーティファクトから光104を受光するように構成されている。
【0038】
振幅応答テスタ166は、同調可能光源によって発生される光102の周波数を設定する周波数制御信号FCを供給するために、同調可能光源に電気的に接続されている。振幅応答テスタは、さらに、検出器164によって発生される電気信号ESを受信するように電気的に接続されている。振幅応答テスタは、振幅応答データ・ポイントを記録する働きをする。各振幅データ・ポイントは、同調可能光源162によって発生される光102の周波数と、その周波数における光104に応答して、検出器164によって発生される電気信号ESのレベルから構成される。
【0039】
振幅応答テスタ166には、さらに、振幅応答データ・ポイントARDPを計算装置168に供給する出力が含まれている。計算装置は、振幅応答データ・ポイントによって表される振幅応答から基準アーティファクト100の光群遅延及び色分散のいずれかまたは両方を計算する。計算装置には、較正周波数を指定するデータを入力可能にする入力(不図示)を含めることが可能である。計算装置は、振幅応答テスタの一部を構成することが可能である。
【0040】
基準アーティファクト100は、同調可能光源162から光102を受光する。基準アーティファクトは、この光を透過し、透過光104を検出器164に対して出射する。検出器は、光104の強度に単調に関連した、従って、基準アーティファクトによって出射された光104の強度の測度を提供する電気信号ESを発生する。
【0041】
図3Aには、振幅応答を測定することによって、基準アーティファクト100の少なくとも光群遅延を較正する、本発明による方法150が示されている。この方法は、図4を参照して上述した較正システム160を利用して実施することが可能である。基準アーティファクトは、上述の少なくとも1つの較正周波数において較正される。
【0042】
プロセス152では、光周波数範囲にわたって、基準アーティファクト100の振幅応答が測定される。
【0043】
プロセス154では、基準アーティファクト100の光群遅延が、較正周波数において、プロセス152で測定された振幅応答から計算される。
【0044】
方法150には、さらに、オプションのプロセス156を含めることが可能である。プロセス156では、基準アーティファクト100の色分散が、較正周波数において計算される。
【0045】
図3Bには、基準アーティファクト100の振幅応答を測定するためにプロセス152で実施される処理の一例が示されている。基準アーティファクトの振幅応答は、測定周波数範囲にわたって測定される。振幅応答が、ローレンツ関数(Lorentzian function)またはガウス関数のような標準関数を利用して正確にモデル化することが可能な場合、光周波数範囲を狭くすることが可能である。例えば、測定周波数範囲は、線幅とすることが可能である。
【0046】
振幅応答が、標準関数を利用して正確にモデル化することができない場合には、測定周波数範囲を半線幅より大幅に拡大して、所望の較正精度が得られるようにすることが可能である。これは、較正周波数が、減衰線の中心周波数と大幅に異なる場合には、特にそうである。この場合、測定周波数範囲は、振幅応答テスタ160が減衰線によって生じる減衰を正確に測定できる限度まで、中心周波数から広げることが可能である。測定周波数範囲は、少なくとも、減衰の中心周波数から、較正周波数を通って、較正周波数に関して中心周波数と対称をなす周波数まで広がるのが望ましい。低較正精度を許容することができる場合には、これらの測定周波数範囲を狭めることが可能である。
【0047】
プロセス170では、同調可能光源162が、上述の測定周波数範囲の最低周波数に対応する光周波数fminの光102を発生するように設定される。
【0048】
プロセス171では、基準アーティファクト100によって出射される光104に応答して、検出器164が生成した電気信号のレベルが測定される。こうしたレベル測定によって、光104の強度が示される。
【0049】
プロセス172では、振幅応答データ・ポイントが記録される。振幅応答データ・ポイントは、同調可能光源162に設定された光周波数と、光104に応答して、検出器164が生成した電気信号の測定レベルから構成される。
【0050】
プロセス173では、同調可能光源162によって生成された光の光周波数がインクリメントされる。
【0051】
プロセス174では、同調可能光源に設定されている周波数fが、上述の測定周波数範囲の最高周波数fmaxを超えるか否かを判定するため、テストが実施される。
【0052】
プロセス174の結果がYESであれば、プロセス152の実行が停止され、上述のプロセス154の実行に進むことになる。結果がNOであれば、上述のプロセス171の実行に戻り、別の振幅応答データ・ポイントの生成が可能になる。
【0053】
プロセス170において、今説明した処理に修正を加えて、まず、上述の測定周波数範囲の最高光周波数fmaxの光102を発生するように、同調可能光源162を設定することが可能である。次に、プロセス173において、光102の周波数がデクリメントされ、プロセス174のテストでは、その光の周波数が、上述の測定周波数範囲の最低光周波数fmin未満か否かが判定される。
【0054】
もう1つの代替案として、同調可能光源によって発生された光102の周波数を段階的に増減する代わりに掃引してもよく、検出器164によって生成された電気信号のレベルを連続して測定することが可能である。この場合、振幅応答データ・ポイントは、光102の光周波数の所定のインクリメントで生成される。
【0055】
今説明した方法とは異なる方法を利用して、基準アーティファクト100の振幅応答を測定することが可能である。さらに、図4に示すものとは異なるテスト・システムを利用して、今説明した方法を実施することも可能である。
【0056】
図3Cには、プロセス152で収集された振幅応答データ・ポイントから基準アーティファクト100の光群遅延を求めるため、プロセス154で実施される処理の一例が示されている。この処理は、図4に示す計算装置168、または、別の計算装置(不図示)によって実施することが可能である。図3Cに示す処理は、ローレンツ関数を利用して減衰線を正確にモデル化することが可能な基準アーティファクトの実施態様を較正するものである。プレッシャーブロードニング(圧力による広がり)がほとんど生じない、図5を参照して後述するガス・セルが、こうした基準アーティファクトの一例である。より一般的な用途を有する、プロセス154で実施される別の処理例については、図3Eを参照して後述することにする。
【0057】
プロセス175では、曲線の当てはめ処理を実施して、プロセス152において測定された振幅応答データ・ポイントから、中心周波数ω、半線幅△ω’、及び、減衰パラメータαが求められる。半線幅△ω’は、線幅の1/2である。角周波数ωにおける振幅α(ω)は、下記のように定義される。
【0058】
【数1】
Figure 2004511767
【0059】
1組の振幅応答データ・ポイントから、最大減衰に比例した、中心周波数、半線幅、及び、減衰パラメータを求めるのに適した曲線当てはめアルゴリズムは、当該技術分野において既知であるのでここでは説明しない。
【0060】
さらに、プロセス176〜179を実施して、基準アーティファクト100の位相応答を表す位相応答データ・ポイントが生成される。各位相応答データ・ポイントは、移相θ(ω)と対応する光周波数ωから構成される。
【0061】
プロセス176では、較正周波数より低い、光周波数ωの初期値ωminが設定される。この最低光周波数ωminと最高光周波数ωmaxとの間の光周波数範囲は、上述の測定周波数範囲の最低光周波数fminと最高光周波数fmaxとの間の光周波数範囲の一部である。この部分は、基準アーティファクト100の位相応答を規定するのに十分な範囲である。代替的には、最低光周波数ωminと最高光周波数ωmaxとの間の光周波数範囲は、測定周波数範囲と同じにすることも可能である。
【0062】
プロセス177では、光周波数ωにおける移相θ(ω)が計算され、位相応答データ・ポイントが記録される。位相応答データ・ポイントは、移相θ(ω)と、光周波数ωから構成される。移相は、プロセス175において求められたパラメータ、すなわち、中心周波数ω、半線幅△ω’、及び、減衰パラメータαから計算される。光周波数ωにおける移相θ(ω)は、下記の式を用いて計算される。
【0063】
【数2】
Figure 2004511767
【0064】
プロセス178では、光周波数ωがインクリメントされる。
【0065】
プロセス179では、光周波数ωが較正周波数を超える最高光周波数ωmaxを超えるか否かを判定するため、テストが実施される。
【0066】
プロセス179のテスト結果がNOの場合、プロセス177の実行に戻り、移相データ・ポイントが計算される。プロセス179のテスト結果がYESの場合、プロセス180の実行に進む。
【0067】
プロセス180では、プロセス176〜179で計算された位相応答データ・ポイントによって表される位相応答の勾配を求めることによって、基準アーティファクト100の光群遅延が得られる。較正周波数における勾配を求めることによって、較正周波数における光群遅延が得られる。1組のデータ・ポイントによって画定される曲線のあるポイントにおける勾配を求めるアルゴリズムは、当該技術分野において既知であるので、ここでは説明しない。
【0068】
光周波数ωは、プロセス152で用いられる光周波数fと一致させることが可能であるが、これは決定的なものではない。さらに、こうした一致は好都合ではあるが、光周波数ωは較正周波数との一致を必要としない。
【0069】
図3Dには、基準アーティファクト100の色分散を求めるため、プロセス156において実施される処理の一例が示されている。この処理は、図4に示す計算装置168、または、別の計算装置によって実施することが可能である。この処理では、較正周波数のまわりに位置するいくつかの光周波数のそれぞれにおける光群遅延を計算して、それぞれの光群遅延データ・ポイントが生成される。光群遅延データ・ポイントは、光群遅延応答を表している。較正周波数における光群遅延応答の勾配を計算して、較正周波数における色分散が求められる。
【0070】
プロセス182では、較正周波数より低い光周波数の初期値gminが設定される。最低光周波数gminと最高光周波数gmaxとの間の光周波数範囲は、上述の測定周波数範囲の最低光周波数fminと最高光周波数fmaxとの間の光周波数範囲の一部である。この部分は、基準アーティファクト100の光群遅延応答を規定するのに十分な範囲である。代替的には、最低光周波数gminと最高光周波数gmaxとの間の光周波数範囲は、測定周波数範囲と同じにすることも可能である。
【0071】
プロセス183では、光周波数gにおける位相応答の勾配が、プロセス177で求められた位相応答データ・ポイントから計算され、光群遅延データ・ポイントが記録される。光周波数gにおける位相応答の勾配は、光周波数gにおける光群遅延である。光群遅延τ(g)及び光周波数gは、光群遅延データ・ポイントを構成する。
【0072】
プロセス184では、光周波数gがインクリメントされる。
【0073】
プロセス185では、光周波数gが、較正周波数を超える最高光周波数gmaxを超えるか否かを判定するため、テストが実施される。
【0074】
プロセス185のテスト結果がNOの場合、プロセス183の実行に戻り、別の位相応答勾配の計算を実施して、別の光群遅延データ・ポイントが生成される。プロセス185のテスト結果がYESの場合、プロセス186の実行に進む。
【0075】
プロセス186では、さらに、プロセス183で求められた光群遅延データ・ポイントによって表される光群遅延応答の勾配を求めることによって、色分散が得られる。較正周波数における光群遅延応答の勾配を求めることによって、較正周波数における色分散が得られる。
【0076】
光周波数gは、プロセス152で用いられる光周波数fと一致させることも可能であるが、これは、決定的なものではない。さらに、通常は、較正周波数における光群遅延を計算しなければならないので、こうした一致は好都合ではあるが、光周波数gは較正周波数との一致を必要としない。
【0077】
図3Eには、プロセス152において測定された振幅応答から、基準アーティファクト100の光群遅延を計算するため、プロセス154において実施することが可能な処理の代替例が示されている。この処理は、ローレンツ関数によって減衰線が正確にモデル化されるか否かに関係なく、使用することが可能である。例えば、図7に関連して後述するエタロンの振幅応答には、ローレンツ関数では正確にモデル化されない減衰線が含まれている。下記の式(3)を使用して、光周波数ωにおける基準アーティファクトの移相θ(ω)が計算される。
【0078】
【数3】
Figure 2004511767
【0079】
プロセス188では、光周波数ωは、較正周波数より低い値ωminに設定される。
【0080】
プロセス189では、光周波数fが、光周波数ωminの値より低い最低値fmin(ω)に設定される。光周波数fは、プロセス152で振幅応答データ・ポイントが生成された光周波数の1つである。所与の値の光周波数ωに関する光周波数fの最低値fmin(ω)と最高値fmax(ω)は、光周波数ωに関してほぼ対称をなす周波数位置にある。
【0081】
プロセス190では、後述する、プロセス192の連続する繰り返しにおいて生じる結果を累算するために用いられる累算器がクリアされる。
【0082】
プロセス191では、光周波数fにおける振幅応答の自然対数が求められる。自然対数は、計算することもできるし、あるいは、ルックアップ・テーブルを用いたり、他の何らかの方法によって求めることも可能である。
【0083】
プロセス192では、光周波数fとωの二乗が計算され、その二乗の差が計算され、プロセス191で求められた自然対数がその差で割られる。光周波数ωの二乗は、プロセス188または197におけるωの値の変更後に計算すればよい。
【0084】
プロセス193では、プロセス192で得られた商が累算器に加えられる。
【0085】
プロセス194では、光周波数fがインクリメントされる。
【0086】
プロセス195では、光周波数fが、較正周波数を超える最高光周波数fmax(ω)を超えるか否かを判定するため、テストが実施される。
【0087】
プロセス195のテスト結果がNOの場合、プロセス191の実行に戻り、光周波数fの新しい値における振幅応答の自然対数が求められる。プロセス195のテスト結果がYESの場合、プロセス196の実行に進む。
【0088】
プロセス196では、光周波数ωをπで除算して商を得、累算器の内容にこの商を掛けることによって、光周波数ωにおける移相θ(ω)を求める。移相θ(ω)及びその対応する光周波数ωは、位相応答データ・ポイントとして記録される。この場合も、光周波数ωとπの商は、プロセス188または197におけるωの値の変更後に計算しさえすればよい。
【0089】
プロセス197では、光周波数ωがインクリメントされる。
【0090】
プロセス198では、光周波数ωが、較正周波数を超える最高光周波数ωma を超えるか否かを判定するため、テストが実施される。
【0091】
プロセス198のテスト結果がNOの場合、プロセス189の実行に戻り、光周波数ωの新しい値における移相を計算し、もう1つの位相応答データ・ポイントを記録することができるようにする。プロセス198のテスト結果がYESの場合、プロセス199の実行に進む。
【0092】
プロセス199では、プロセス196の連続する繰り返しにおいて記録された位相応答データ・ポイントによって表される位相応答の勾配を求めることによって、基準アーティファクト100の光群遅延が得られる。較正周波数における位相応答の勾配を求めることによって、較正周波数における光群遅延が得られる。1組のデータ・ポイントによって画定される曲線のあるポイントにおける勾配を求めるためのアルゴリズムは、当該技術分野において既知のところであり、従って、ここでの説明は控えることにする。
【0093】
今説明した方法は、光周波数ωがωminに等しい場合に限って、プロセス190〜196から構成されるループが、fmin(ω)〜fmax(ω)の範囲内における光周波数fの全ての値について実施されるように単純化することが可能である。例えば、光周波数ωといった、光周波数ωの他の全ての値については、プロセス189で、fmax(ω)の値が設定され、プロセス190〜193を1回実施して、
【数4】
Figure 2004511767
が計算される。光周波数ωの前回の値、すなわち、ωn−1において累算器で累算された合計が、前回計算された
【数5】
Figure 2004511767
の値だけその合計を減じ、新たに計算された
【数6】
Figure 2004511767
の値だけその合計を増すことによって調整される。
【0094】
較正方法を、基準アーティファクト100が光102を透過させて、光104を発生する例に関連して説明した。しかし、これは本発明にとって決定的なことではない。基準アーティファクトは、光102を反射して、光104を発生するようにすることも可能である。
【0095】
次に、図5、6、及び、7を参照して、基準アーティファクト100の3つの実用的な実施態様について述べることにする。実施態様のうちの2つは、吸収に基づくものであり、1つは、干渉に基づくものである。
【0096】
図5には、ガスによる光102の吸収に基づく基準アーティファクトの実施態様200が示されている。基準アーティファクト200の振幅応答における上述の減衰線は、ガスが狭い周波数範囲の光102を吸収する結果として生じる吸収線である.一般に、振幅応答には、2つ以上の吸収線が含まれている。
【0097】
基準アーティファクト200は、ガス204がセル206に封じ込められたガス・セル202から構成される。セルは、側壁210と、端壁212及び214から構成されている。端壁212には、光102の光周波数範囲内において透明な(または透過性の)材料によるウィンドウ216が含まれている。長距離光通信に用いられる光周波数範囲、すなわち、1.3〜1.62μmの範囲について、基準アーティファクトに用いるのに適したウィンドウ材料の例には、制限するわけでないが、ガラス、石英ガラス、及び、サファイアが含まれる。他の光周波数範囲に用いるのに適したウィンドウ材料は、当該技術分野において既知である。
【0098】
図示の基準アーティファクト200の例は、透過によって機能し、端壁214には、ウィンドウ216と同様のウィンドウ218が含まれている。代替的には、基準アーティファクト200は、反射によって機能することも可能である。この場合、端壁214は、反射性であり、ウィンドウ218がない。代替的には、ガス・セル202には、端壁214から独立しており、ウィンドウ216を介して受光した光102を反射し、ウィンドウ216を介して光104として送り返すように配置されたリフレクタ(不図示)を含めることが可能である。もう1つの代替例として、基準アーティファクトには、ウィンドウ218と、ウィンドウ218から出射された光を反射して、ウィンドウ218を介して送り返し、ウィンドウ216から光104として出射するように配置された外部リフレクタ(不図示)を含めることも可能である。
【0099】
側壁210及び端壁212及び214は、ウィンドウ216と同じ材料から製作することが可能である。代替的には、側壁、端壁212の一部、及び、端壁214は、透明である必要のない、異なる材料から製作することが可能である。図示のガス・セル202の実施態様は、断面がほぼ円形であり、従って、単一の側壁210を備えている。しかし、これは、本発明にとって決定的なものではなく、ガス・セル202は、多角形の断面形状を有し、対応する数の側壁を有するものであってもよい。
【0100】
側壁210の一部は、セル206内に封じ込められたガス204を示すために切り取られている。セルに封じ込められるガスは、その吸収スペクトルに、基準アーティファクト200の較正周波数範囲内の吸収線が含まれているガスである。詳しくは、そのガスの吸収スペクトルには、基準アーティファクト200の光群遅延及び色分散のいずれかまたは両方が較正される較正周波数におけるまたはその近くにおける吸収線が含まれている。ガス204の吸収線の線幅内の較正周波数において較正光群遅延及び較正色分散のいずれかまたは両方を生じる基準アーティファクト200の実施態様は、さらに、その線幅外の較正周波数における光群遅延基準及び色分散基準のいずれかまたは両方をもたらす。
【0101】
多くの異なる分子ガスの吸収スペクトルに関する詳細な情報については、Gerhard Herzberg著、「MOLECULAR SPECTRA AND MOLECULAR STRUCTURE(3巻組)」、第2版、Krieger Publishing Co.、1992年に記載されている。この情報を使用して、基準アーティファクト200に、特定の光周波数、従って、対応する較正周波数範囲の吸収線を含む振幅応答を生じさせるガス204として用いられるガスを選択することができる。適合するガスの例には、アセチレン、メタン、及び、シアン化水素が含まれる。例えば、アセチレンの吸収スペクトルには、中心周波数が1.972×1014Hz(1520.09nmの波長に相当する)の吸収線が含まれる。これによって、アセチレンは、長距離赤外線通信システムの光群遅延を測定するためのガス・セル・ベースの基準アーティファクトに用いるのに適合することになる。
【0102】
原子ガスは、その吸収スペクトルに分子ガスとは異なる周波数の吸収線を含んでおり、こうした光周波数を中心とする較正周波数範囲を有する基準アーティファクトに利用することが可能である。最後に、混合ガスを利用することによって、その吸収スペクトルの吸収線の数が増す、従って、較正周波数範囲の数が増す可能性のある、または、いくつかの吸収線にわたって較正周波数範囲が拡大する可能性のある、ガス204を得ることが可能である。
【0103】
基準アーティファクト200による光の吸収は、吸収パラメータαによって決まり、吸収パラメータは、さらに、ガス204の吸収断面積σ、ガスの数値密度ρ、及び、ガスを通る光路の物理的長さLによって決まる、すなわち、
【数7】
Figure 2004511767
である。
【0104】
光路長は、セル206の物理的長さによって決まる。所与の物理的長さについて、反射型基準アーティファクトは、光路長が透過型基準アーティファクトの2倍になる。
【0105】
上述のように、正確に測定することが可能な振幅応答が得られるように、光路長とガス204の数値密度の積が選択される。しかし、部分的には、ガスの数値密度によって、吸収線の幅が決まる。すなわち、ガスの密度を高めると、線幅が増すことになる。光路長は、線幅を変えることなく、変更することが可能である。光路長が短すぎると、吸収線における振幅変動が小さすぎて、吸収線の正確な特性解明が行えない振幅応答を生じることになる。光路長が長すぎると、光の吸収が大きくなりすぎて、結果として、ガス・セル202が有効な基準アーティファクトとして機能するには、光104の強度が不十分ということになる。5〜20dBの範囲の最大減衰を生じる光路長によって、多くの用途に適した結果が得られる。
【0106】
実際の例では、光路長は、ガスの吸収断面積に応じて、約10mm〜約500mmの範囲であった。ある実際の例では、光路長は150mmであった。
【0107】
ガス204の圧力がほぼ大気圧の場合、ガス・セル202の構造は単純化される。こうしたガス圧であれば、セル206は、周囲空気によるガス204の汚染を防ぐように構成しさえすればよく、ガス204の圧力が大気圧より大幅に高いか、低い場合に必要となるような、かなりの圧力差に耐える構成を施す必要がないということになる。上述のガスは、大気圧で、光路長が150mm程度の場合に有効である。代替案として、大気圧より高いか、または、低い圧力を利用することも可能である。
【0108】
ガス204の圧力は、周波数基準として利用することを意図したガス・セル内で一般に使用される圧力よりも高い。周波数基準として利用することを意図したガス・セルの場合、線幅を最小にするため、ガス圧を最低限に抑えることが望ましい。基準アーティファクト200として用いられるガス・セルの場合、基準アーティファクトの較正周波数範囲が広がるので、線幅は広いほうが役に立つ可能性がある。しかし、圧力が増すと、ローレンツ関数を用いて振幅応答を正確にモデル化することが可能な正確度が低下することになる。従って、こうした基準アーティファクトは、図3Eを参照して上述した方法を用いて、較正することが必要になる可能性がある。
【0109】
周波数基準として利用することを意図した低圧ガス・セルもまた、その光群遅延及び/または色分散の較正が可能であり、基準アーティファクトとして利用することが可能である。
【0110】
図3Aを参照して上述した方法のプロセス152においてガス・セル202の振幅応答を測定する代わりに、振幅応答を計算することも可能である。ガス・セル内のガス204の圧力は、測定することが可能であり、ガス・セルの光路長は、測定することができるか、あるいは、分っており、ガス204の吸収断面積は、物理定数表を参照して決定することが可能である。吸収パラメータaは、式(4)を用いて、これらのパラメータから計算することが可能である。
【0111】
所与の光周波数における規定のガスの吸収線の周波数及び形状は、既知のところであり、適切な参照リソースを参照して決定することが可能である。次に、吸収パラメータαと、吸収線の既知の形状から、振幅応答を計算することが可能である。この計算では、さらに、吸収線の形状に対するガス圧の影響を考慮することが可能である。次に、図3Cまたは3Eを参照して上述した方法の1つを利用して、計算された振幅応答から基準アーティファクト200の光群遅延を計算することが可能であり、図3Dを参照して上述した方法を利用して、色分散を計算することが可能である。
【0112】
図6には、固体による光102の吸収に基づく基準アーティファクトの実施態様300が示されている。基準アーティファクト300の振幅応答における上述の減衰線は、固体が光102の狭い周波数範囲を吸収する結果として生じる吸収線である。一般に、振幅応答には、2つ以上の吸収線が含まれている。
【0113】
基準アーティファクト300は、固体吸収材302から構成される。固体吸収材には、端面312及び314が含まれている。端面312は、光102を受光する。
【0114】
図示の基準アーティファクト300の例は、透過によって機能し、光104は、端面314から出射される。代替的には、基準アーティファクト300は、反射によって機能することも可能である。この場合、端面314は、固体吸収材の光軸に直交するように配置され、反射層(不図示)を支持する。代替的には、基準アーティファクト300には、さらに、端面314から独立し、端面314によって出射される光を反射して、固体吸収材に戻すように配置されたリフレクタ(不図示)を含めることも可能である。次に、固体吸収材は、端面312を介して、この光を光104として出射する。
【0115】
固体吸収材302は、ドーパントをドープされた結晶質または非晶質固体マトリックス材料から構成されている。ドーパントによって、少なくとも1つの吸収線を含む吸収スペクトルが固体吸収材に与えられる。選択されたドーパントは、較正周波数におけるまたはその周波数に近い吸収線を生じるものである。マトリックス材料の例には、ニオブ酸リチウム、タンタル酸ニオブ酸カリウム・リチウム(potassium lithium tantalate niobate)、酸化物及びフッ化物ガラス、シリカ及び二酸化珪素が含まれる。ドーパントの例には、エルビウム、ランタン、ホルミウム、イットリウム、ネオジウム、及び、他の希土類(または希土酸化物)が含まれる。固体吸収材の他の材料には、イットリウム・アルミニウム・ガーネット、及び、ZBLANガラス、すなわち、ジルコニウム、バリウム、ランタン、アルミニウム、及び、ナトリウムを含むフッ化物ガラスが含まれる。多くのドーパントの遷移周波数に関する情報については、Dennis Derickson編、「FIBER OPTIC TEST & MEASUREMENT」、Prentice Hall PTR、1998年、p585において得ることが可能である。この情報は、所望の較正周波数またはそれに近い周波数における吸収線を生じるドーパントの選択に利用することができる。
【0116】
固体吸収材302は、図示のように、例えば、スラブ形状のプリズムまたはロッド形状のプリズムといった、プリズムとして構成することが可能である。あるいはまた、固体吸収材は、導波路として構成することも可能である。例えば、平面導波路(またはプレーナー型導波路)のコア材料として用いられるガラスには、コア材に上述の振幅応答を生じさせるドーパントをドープすることが可能である。もう1つの例として、光ファイバのコアに、上述の振幅応答を生じさせるのに適したドーパントをドープすることも可能である。ガラス・コアにエルビウムをドープした、ある光ファイバの吸収線は、波長が、例えば、1.53μmである。こうした光ファイバは、光増幅器として用いられ、広く利用可能である。
【0117】
基準アーティファクト300による光の吸収は、上述のガス・セルと同様、吸収パラメータaによって決まる。吸収パラメータは、ドーパントの吸収断面積、ドーパントの数値密度、及び、固体吸収材を通る光の光路長の積である。光路長は、固体吸収材の物理的長さによって決まる。
【0118】
吸収パラメータαは、上述のように、正確に測定可能な振幅応答が得られるように選択される。吸収パラメータが小さすぎると、吸収線における振幅変動が吸収線の正確な特性解明にとっては小さすぎる、振幅応答を生じることになる。積が大きすぎると、光の吸収が大きくなりすぎて、結果として、光104の強度が、固体吸収材302が有効な基準アーティファクトとして機能するには不十分になる。
【0119】
図3Aを参照して上述した方法のプロセス152において固体吸収材302の振幅応答を測定する代わりに、振幅応答を計算することも可能である。この場合も、ドーパントの数値密度は、分っているか、または、測定することが可能であり、固体吸収材の光路長は、測定可能か、または、分っており、ドーパントの吸収断面積は、物理定数表を参照して決定することが可能である。吸収パラメータαは、式(4)を用いて、これらのパラメータから計算することが可能である。所与の光周波数において規定のドーパントによって生じる吸収線の周波数及び形状は、既知のところであり、適切な参照リソースを参照することによって決定することが可能である。次に、吸収パラメータαと、吸収線の既知の形状から、固体吸収材の振幅応答を計算することが可能である。
【0120】
図7には、干渉に基づく基準アーティファクトの実施態様400が示されている。基準アーティファクト400の振幅応答における上述の減衰線は、光102の所定の周波数における干渉から生じる干渉線である。
【0121】
基準アーティファクト400は、エタロン402から構成される。エタロンは、当該技術分野において既知のところであり、市販されており、図示の例として、または、その代わりとして用いることが可能である。従って、図示のエタロン402の例については、簡単な説明だけにとどめることにする。
【0122】
エタロン402は、それぞれ、透明基板(または透過性の基板)414及び416によって支持された平行な半反射性表面404及び406から構成される。半反射性表面は、干渉線の中心周波数に関連した距離だけ、互いに離隔している。半反射性表面404及び406は、それぞれ、透明基板の表面424及び426に配置された金属または誘電体材料の層である。表面424及び426から離れた透明基板の表面434及び436は、半反射性表面404及び406及び互いに対して非平行であり、反射防止コーティング(不図示)が施されている。これらの措置によって、エタロン402の干渉特性に対する表面434及び436の影響が低減される。いくつかの用途では、コーティングされておらず、半反射性表面404及び406に対し平行な表面434及び436を用いて、許容し得る結果を得ることができる。
【0123】
半反射性表面404と406との間の距離は、スペーサ418によって画定される。半反射性表面間のギャップ420は、真空排気して、空気のようなガス、または、固体あるいは液体材料を充填することが可能である。ギャップに固体材料を充填する場合、スペーサ無しで済ますことが可能である。ギャップ材料を用いて、反射表面404及び406を支持することも可能であるが、この場合、基板414及び416と、スペーサ418を省略することが可能になる。
【0124】
光102は、半反射性表面404によって受光される。光102の一部は透過して、半反射性表面406に向かう。半反射性表面406で受光された光の一部は、光104として透過される。半反射性表面406で受光された光の残りの部分は、反射され、半反射性表面404に戻される。半反射性表面間の光路長が、光102の波長の半分の奇数倍であるときは、半反射性表面404で受光される光は、半反射性表面404によって透過される光と位相がずれ、干渉による弱めあいが生じる。従って、半反射性表面406に達する光の強度は、この周波数において低下する。所与の光周波数において干渉線を得るため、図示の例におけるスペーサ418の厚さによって決まる、反射表面間の間隔は、所望の光周波数における1/4波長の奇数倍に等しくなるように設定される。
【0125】
干渉線の中心周波数は、反射表面404と406の間隔を変えるか、反射表面間のギャップ420内における材料の屈折率を変えることによって、変更可能である。例えば、ギャップ内の空気または別のガスの圧力を変えることが可能である。
【0126】
図示した基準アーティファクト400の例は、透過によって機能し、半反射性表面406は光104を出射する。代替的には、基準アーティファクト400は、反射によって機能することも可能である。この場合、表面406は、完全に反射性である。代替的には、基準アーティファクト400は、表面404及び406から独立しており、かつ、半反射性表面406によって出射される光をエタロン402へ反射し返すように配置された、リフレクタ(不図示)をさらに含むことが可能である。エタロンは、次に、半反射性表面404を介して、この光を光104として出射する。
【0127】
エタロン402の減衰応答は、反射表面404及び406の反射率に依存し、反射率が高くなるほど、中心周波数における減衰が大きくなり、線幅が狭くなる。反射率が低すぎると、干渉線における振幅の変動が干渉線の正確な特性解明にとって小さすぎる振幅応答を生じることになる。反射率が高すぎると、エタロンに入射する前に反射される光102が大きくなりすぎ、このため、エタロン402が有効な基準アーティファクトとして機能するには、光104の強度が不十分になる。
【0128】
図3Aを参照して上述した方法のプロセス152においてエタロン402の振幅応答を測定する代わりに、振幅応答を計算することも可能である。反射表面404及び406の反射率は、分っているか、または、測定可能であり、反射表面間の間隔は、分っているか、または、測定可能である。
【0129】
反射表面によって反射される光間の干渉から生じる減衰線の周波数及び形状は、既知のところであり、適切な参照リソースを参照することによって決定することが可能である。次に、反射率、間隔、及び、減衰線の既知の形状から、エタロンの振幅応答を計算することが可能である。
【0130】
本明細書及び図面において、本発明の例示的な実施態様を詳細に説明したが、本発明は、説明した実施態様そのものに限定されるものではなく、特許請求の範囲によって画定される本発明の範囲内において、さまざまな変更をなすことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1A】
本発明による基準アーティファクトの概略図である。
【図1B】
本発明による基準アーティファクトの振幅応答を示すグラフである。
【図1C】
本発明による基準アーティファクトの光群遅延を示すグラフである。
【図2】
本発明による基準アーティファクトを使用して光群遅延テスト・システムを較正する構成を示すブロック図である。
【図3A】
光群遅延と色分散のいずれかまたは両方を測定するための本発明による方法のフローチャートである。
【図3B】
図3Aに示された方法のプロセス152において実施される処理の例を示すフローチャートである。
【図3C】
図3Aに示された方法のプロセス154において実施される処理の第1の例を示すフローチャートである。
【図3D】
図3Aに示された方法のプロセス156において実施される処理の例を示すフローチャートである。
【図3E】
図3Aに示された方法のプロセス154において実施される処理の第2の例を示すフローチャートである。
【図4】
本発明による基準アーティファクトの振幅応答を測定するために利用可能な振幅応答テスト・システムのブロック図である。
【図5】
本発明による基準アーティファクトのガス・セルをベースにした第1の実施態様を示す図である。
【図6】
本発明による基準アーティファクトの固体吸収材をベースにした第2の実施態様を示す図である。
【図7】
本発明による基準アーティファクトのエタロンをベースにした第3の実施態様を示す図である。

Claims (22)

  1. 光群遅延と色分散の少なくとも一方のための基準アーティファクトであって、中心周波数において極値を有する減衰線を含む振幅応答を生じ、前記中心周波数のまわりに広がる較正周波数範囲内にある較正周波数において、(a)較正光群遅延と(b)較正色分散の少なくとも一方を生じることからなる、基準アーティファクト。
  2. 前記較正周波数が前記中心周波数に等しい、請求項1に記載の基準アーティファクト。
  3. 前記較正周波数が前記中心周波数と異なる、請求項1に記載の基準アーティファクト。
  4. 前記減衰線が、さらに、ある線幅を有し、
    前記較正周波数が、前記減衰線の前記線幅外にあることからなる、請求項3に記載の基準アーティファクト。
  5. ガス・セルを含む、請求項1に記載の基準アーティファクト。
  6. 固体吸収材を含む、請求項1に記載の基準アーティファクト。
  7. エタロンを含む、請求項1に記載の基準アーティファクト。
  8. 前記基準アーティファクトが、2つ以上の較正周波数のそれぞれにおいて、(a)較正光群遅延と(b)較正色分散の少なくとも一方を生じることからなる、請求項1に記載の基準アーティファクト。
  9. 前記振幅応答に、2つ以上の減衰線が含まれる、請求項1に記載の基準アーティファクト。
  10. (a)光群遅延と(b)色分散の少なくとも一方を測定する方法であって、
    中心周波数において極値を有する減衰線を含む振幅応答を生じる基準アーティファクトを設けるステップと、
    前記中心周波数のまわりに広がる較正周波数範囲内にある較正周波数において、前記基準アーティファクトの前記光群遅延と前記色分散の少なくとも一方を較正するステップ
    を含む、方法。
  11. 前記光群遅延と前記色分散の少なくとも一方を較正するステップに、
    標準となる基準アーティファクトを設けるステップと、
    前記基準アーティファクトの前記光群遅延及び前記色分散の少なくとも一方と、前記標準となる基準アーティファクトの光群遅延及び色分散のそれぞれを比較するステップ
    が含まれる、請求項10に記載の方法。
  12. 前記光群遅延と前記色分散の少なくとも一方を較正するステップに、
    前記基準アーティファクトの物理的パラメータを求めるステップと、
    前記物理的パラメータから前記振幅応答を計算するステップと、
    前記計算された振幅応答から前記光群遅延と前記色分散の少なくとも一方を計算するステップ
    が含まれる、請求項10に記載の方法。
  13. 前記光群遅延と前記色分散の少なくとも一方を較正するステップに、
    前記基準アーティファクトの振幅応答を測定するステップと、
    前記測定された振幅応答から前記光群遅延と前記色分散の少なくとも一方を計算するステップ
    が含まれる、請求項10に記載の方法。
  14. 前記基準アーティファクトを設けるステップにおいて、前記減衰線が、さらに、ある線幅を有しており、
    前記基準アーティファクトの振幅応答を測定するステップに、前記線幅の少なくとも一部を包含する測定周波数範囲内で前記振幅応答を測定するステップが含まれることからなる、請求項13に記載の方法。
  15. 前記光群遅延と前記色分散の少なくとも一方を計算するステップに、
    前記振幅応答から、複数の光周波数のそれぞれにおける移相を求めて、位相応答を生成するステップと、
    前記較正周波数における位相応答の勾配を求めて、前記較正周波数における光群遅延を得るステップ
    が含まれる、請求項13に記載の方法。
  16. 前記色分散を計算するステップに、
    複数の光周波数のそれぞれにおける前記位相応答の勾配を求めて、光群遅延応答を生成するステップと、
    前記較正周波数における光群遅延応答の勾配を求めて、前記較正周波数における色分散を得るステップ
    が含まれることからなる、請求項15に記載の方法。
  17. 前記複数の光周波数のそれぞれにおける前記移相を求めるステップに、ある光周波数に関する複数の光周波数について、前記光周波数における振幅の自然対数の商と、前記光周波数の二乗と前記複数の光周波数のうちの1つの周波数の二乗との差を合計するステップが含まれることからなる、請求項16に記載の方法。
  18. 前記複数の光周波数のそれぞれにおける移相を求めるステップに、
    前記測定された振幅応答から前記線幅、前記中心周波数、及び、減衰パラメータを求めるステップと、
    前記中心周波数、前記線幅、前記減衰パラメータ、及び、前記光周波数の前記1つから移相を計算するステップ
    が含まれることからなる、請求項15に記載の方法。
  19. 基準アーティファクトを設けるステップにおいて、ガス・セルが設けられることからなる、請求項10に記載の方法。
  20. 基準アーティファクトを設けるステップにおいて、固体吸収材が設けられることからなる、請求項10に記載の方法。
  21. 基準アーティファクトを設けるステップにおいて、エタロンが設けられることからなる、請求項10に記載の方法。
  22. 基準アーティファクトを設けるステップにおいて、2つ以上の減衰線を含む振幅応答を有する基準アーティファクトが設けられることからなる、請求項10に記載の方法。
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