JP2004510393A - 衛星通信システム - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、衛星通信システムに関する。より具体的には、本発明は移動式ユーザ端末により受信されるダウンリンク信号を地球上の関心地域に照射するための方法に関する。
【0002】
特に地球静止軌道(GEO)上の通信衛星は、地球局から複数の家庭直送用(DTH)皿アンテナに無線信号を中継するための有効な基盤を提供する。商業用衛星通信システムは、宇宙部と地上部から構成される。原則として、GEOシステムを構成する宇宙部のシステムは、軌道を周回する衛星と、このような動作を制御及び管理するトラッキング・テレメトリ・コマンド(TT&C)装置と、を含む。
【0003】
殆どの既存の静止衛星システムのサービスを実際に受けるためには、ユーザは疑似エラーフリー受信のための50cmの皿アンテナを必要とする。この種のアンテナを移動式ユーザ端末に使用する場合、自動追尾が必要である。しかし、自動追尾は衛星に搭載されたビーコンのクローズドループ追尾により達成することができるに過ぎない。このようなクローズドループ追尾は非常に費用を要し、上記移動式アンテナのための慣性制御式の基盤を使用することが必要になる可能性すらあることは明白である。静止衛星を用いて移動体通信を達成するために、電子制御式アンテナを使用することも可能である。機械追尾と比較すると、この解決策は上記アンテナの搭載を簡単にするが、高価なクローズドループ追尾システムを必要とすることに変わりはない。最後に、高仰角の衛星の場合、十分に大きな3dBのビーム幅を有する、指向方向を天頂に固定したアンテナを使用することが考えられる。しかし、これは地球上の僅かな数の関心地域に対してのみ用いられる。
【0004】
衛星通信システム内で移動式の受信器を使用することを容易にする、幾つかの解決策が知られている。
【0005】
US 5 463 656 Aにより、衛星通信リンクを介した航空機との十分な放送品質のビデオ通信を提供するために、ビデオ帯域幅の圧縮と、スペクトラム拡散の波形処理と、円形開口の電子操作式位相配列アンテナとの組み合わせを使用することが知られている。従来のKuバンド又はCバンドを用いる静止衛星が、この目的の対象であると推測される。
【0006】
US 6 075 969 Aにより、既存の衛星の構造を守りながらCバンド又はKuバンドの受信アンテナを小さくすることが知られている。所望しない他の衛星との干渉を避けるために、上記受信アンテナは、干渉する可能性のある衛星が配置される軌道上の位置ではヌルとなるように設計される。更に、その帯域幅を広げることで、出力密度は連邦通信委員会(FCC)の制限を下回るまで低減される。
【0007】
US 3 836 969 Aにより、通信衛星を地球の赤道面に対して選択的に傾斜した準静止軌道に運用することが知られている。この衛星の傾斜及び向きについては、南北方向に局を保持する搭載手段が不要となるように、上記傾斜はその初期値による制限を衛星の寿命の間受け続ける。更に、追加の衛星群が傾斜軌道で運用される。ここでは、各衛星軌道は他の任意の軌道に対して徐々に傾斜を深める。又、1年の選択された時期に、切換手段はある衛星から別の衛星への切換を行う。この開示は、衛星の有限である推進剤には関係するが移動体通信には関係しない、傾斜軌道での衛星の運用を考慮するものである。
【0008】
従来の通信衛星を介した移動式ユーザ端末との通信を、地球上の任意の関心地域において可能にする衛星通信システムを提供することが、本発明の目的である。
【0009】
この目的は、請求項1〜8に記載の方法と請求項9〜11に記載のユーザ端末により解決される。
【0010】
ダウンリンク信号を地球上の関心地域に照射するための方法は、以下の工程を含む。準静止衛星を傾斜した軌道に運用する工程と、この準静止衛星から上記地球上の関心地域に拡散ダウンリンク信号s’(t)を送る工程。
【0011】
本発明の文中の準静止衛星という用語は、平均すると地球上のある特定の経度に関して静止した位置を維持するが、地球の赤道面に対する選択的な傾斜が原因で摂動を起こすような全ての衛星を意味する。
【0012】
図2は、非ゼロ傾斜、即ち、傾斜軌道での運用に起因する、上記衛星の地球局から見た動きを示す。この動きの結果、上記衛星は1日の間に特に南北方向へと振動する。数度の傾斜があるため、従来の高帯域送信では、この動きを受信することはできない。
【0013】
上記非ゼロ傾斜は受信特性を低下させる衛星の8の字の動きを日々引き起こすため、傾斜軌道での運用は静止衛星にとって一見望ましくない。しかし、上記傾斜軌道での運用とスペクトラム拡散通信とを組み合わせると、上述した日々の外見上の動きについてダイバーシティの考え方を用いることが可能になるという利点が生まれる。衛星が地球上の関心地域に関して好ましくない位置にある時でも、スペクトラム拡散変調により信号対雑音比を増すことができるため、通信は依然として可能である。増加した信号対雑音比がもたらす別の利点は、移動式ユーザ端末の受信アンテナのダウンリンクアンテナに対する向きが、対応する車両の動きに起因する可能性のあるズレに対して寛容になる、という事実である。
【0014】
本発明の更なる利点は、静止衛星のための有限の軌道スロットを、より効率的に利用することができるという事実である。
【0015】
スペクトラム拡散変復調は、送信される変調波の帯域幅を通信路に送信する前に拡散(増大)してから、受信器にてその帯域幅を同じ量だけ逆拡散(縮小)する通信技法である。とりわけ最もよく利用されている拡散技法は、直接シーケンス(DS)変調と周波数ホッピング(FH)変調である。
【0016】
直接シーケンス変調は、疑似乱数生成器の出力系列をパルス列に線形変調することにより形成される。各パルスは、ドリフト時間と呼ばれる持続時間を有する。このタイプの変調は、通常、2値位相偏移変調(BPSK)した情報信号と共に使用する。この変調信号は、次のようにして形成される。まず純粋な情報ビットストリームに疑似雑音シーケンスを乗算し(モジュロ2)、次にこうして生成された信号を用いてクリーン搬送波の位相を変調する。
【0017】
受信器では、上記疑似雑音波形が既に利用可能であるか、又は、この疑似雑音波形を最初に取得しておく必要がある。即ち、逆拡散のために使用される疑似雑音波形を受信器にて生成するローカル疑似雑音ランダム生成器は、受信される信号の疑似雑音波形の1チップ内で調和(同期)する必要がある。これは、上記ローカル疑似雑音波形を時間的に連続するチップの断片(例えば、チップの半分)に区切り、それぞれの位置で上記受信波形と上記ローカル疑似雑音参照波形との間の高度な相関を探索することを典型とする、ある種の探索アルゴリズムを用いることにより遂行される。上記相関が所定の閾値を超えると、このような探索は終了する。このことは、上記調和が達成されたことを示す。こうして上記2個の疑似雑音波形を経路にて調和させた後、精密な調和を維持するために追跡アルゴリズムが用いられる。最もよく利用されている追跡ループの形式は、連続時間遅延ロックループと、その時間多重版のタウ・ディザループである。
【0018】
周波数ホッピング変調は、疑似ランダムに生成される周波数偏移系列を用いてパルス列を非線形変調することにより形成される。この変調信号には、多値周波数偏移変調(MFSK)した複素情報信号が乗算される。受信器では、上述した送信信号と通信路干渉とを合算したものに、この送信信号を元のMFSKの形態に戻す同一の周波数ホッピング変調波を複素乗算する。上記直接シーケンスの場合と同様、逆ホッピング波形が上記ホッピング波形にできるだけ近づくように、受信器にて上記周波数ホッピング信号を取得して追跡する必要がある。
【0019】
スペクトラム拡散通信の重要な特性は、スペクトラム拡散した帯域幅と信号の帯域幅との比率により定義される処理利得である。この処理利得は、干渉が受信器の性能に与える影響を小さくするための手段である。これにより、衛星が図2に記載の地球局から見た動きをするため、従来の変調技法を使用して家庭直送用皿アンテナにより受信するための要件を満たさなくても、スペクトラム拡散通信を使用すれば受信は即座に可能となる。
【0020】
拡散割当量を調節すること、即ち、調節した拡散比率に従いスペクトラム拡散変調することにより、受信される逆拡散ペイロード信号p’(t)の誤り率を所望の値とすることができる。これは、一般的に使用されるアンテナについて上記誤り率十分低くなるように、前記ユーザ端末のアンテナについて、所与のアンテナ利得を仮定することにより行うことができる。
【0021】
上記スペクトラム拡散変調は、通常、以下の工程を含む。疑似雑音信号PN(t)を生成する工程と、上記拡散アップリンク信号s(t)を生成するために、この疑似雑音信号PN(t)を用いてペイロード信号p(t)を変調する工程。従って、上記スペクトラム拡散復調は、上記逆拡散ペイロード信号p’(t)を生成するために、上記拡散ダウンリンク信号s’(t)と上記疑似雑音信号PN(t)とを相関させる工程を含む。
【0022】
このような上記拡散ダウンリンク信号s’(t)と上記疑似雑音信号PN(t)との相関は、以下のようにして達成するのが有効である。上記第1疑似雑音信号PN(t)を遅延させ、この遅延した第1疑似雑音信号PN(t)と上記拡散ダウンリンク信号s’(t)を乗算すること。
【0023】
上記スペクトラム拡散変調は、アップリンク信号を送信する前に地球局にて、又は、衛星での搭載処理により、実行することができる。
【0024】
上記第1の場合は、以下の工程を含む。拡散アップリンク信号s(t)を生成するために、アップリンク信号p(t)を所定の拡散比率を用いたスペクトラム拡散変調により変調する工程と、上記拡散アップリンク信号s(t)を上記準静止衛星に送信する工程と、上記拡散アップリンク信号s(t)を上記拡散ダウンリンク信号s’(t)に変換する工程。
【0025】
上記第2の場合は、以下の工程を含む。アップリンク信号を上記準静止衛星に送信する工程と、上記拡散ダウンリンク信号s’(t)を生成するために、上記準静止衛星にて上記アップリンク信号を所定の拡散比率を用いたスペクトラム拡散変調により搭載処理する工程。
【0026】
デジタル方式の搭載処理は、柔軟な搭載トラフィック・ルーティング及び要求に基づく容量割当を支持する。信号は上記衛星に送信され、1個又は複数の衛星モジュールにより受信及び処理される。このデジタル式搭載処理の装置は、様々な地点から受信されるデータの再生、交換、及び多重化のために以下のものを含む。復調器と、デマルチプレクサと、スイッチと、マルチプレクサと、変調器と、トラフィック管理用ソフトウェア。このような搭載処理装置は、「再生型搭載処理装置」、又は、マルチビーム受信/送信アンテナと併せて「再生型マルチビーム式搭載処理装置」と呼ばれる。この搭載処理装置は、シングルホップ相互接続を支持するために、ビーム間ルーティング機能及び高速パケット交換(例えば、ATM、IP...)を提供する。次の機能を支持することができる。
・上記衛星クラスターの1個又は複数の衛星モジュールからマルチビーム又はシングルビームアンテナを介して受信される、異なるアップリンク局/場所からの信号を結合すること。
・データの再生、交換、及び多重化。
・要求に基づく容量割当。なお、その受信範囲を動的に管理することは可能である。上記搭載処理装置はフルメッシュ接続を支持し、任意の場所から任意の場所への通信路/トラフィックの切換(ビーム間ルーティング)を許容する。このため、通信路及びビームの切換は、個人を基準に行われる(柔軟なルーティング)。
・搭載トラフィック管理及び請求している生データの収集。
・搭載処理装置は、バースト及び固定ビットレートの適用を支持する。
・認められているダウンリンクの規格(MPEG、DVB...)に適合するデータフォーマット。
・パケット交換、回線交換、及びフレーム交換の支持。
【0027】
搭載処理装置の別の系統は、DVB方式の搭載処理装置である。この搭載処理装置は、異なるアップリンク通信路を再多重化して、1個又は複数のDVBダウンリンク・トランスポートストリームとする。アップリンク信号を受信すると、再多重化するために上記搭載処理装置へと送られる。又、上記トランスポートストリームは、引き続きダウンリンクするために1個又は複数のクラスター衛星へと送られる。
【0028】
本発明の別の特徴によると、上記衛星の局を保持するための制御は、経度方向のドリフトの補正と偏心の補正に限定される。この特徴により、有限である推進剤の消費量を相当減らしながら、衛星を傾斜軌道に運用することが可能になる。上記衛星に搭載される通信機器は相当な投資が為されたことを示すが、衛星の運用寿命は一般的に連続12年に過ぎず、主にその推進剤の利用可能性により制限される。
【0029】
衛星を有効に使用するためには、推進剤で局を保持して安定させることが必要である。衛星に働く重力と遠心力は等しいため、静止軌道内の衛星は固定位置に留まるのが理想である。しかし、残念ながら、静止衛星に働く重力は一定でない。静止衛星に働く太陽と月に基づく重力は、この衛星の傾斜角に変化をもたらす。軌道計算の際にも、地球という塊が完全な球体の中に一様に分布すると推定する。ただ実際には、地球は僅かに卵形をしている。この誤りが、静止衛星の経度の変化を引き起こす。
【0030】
衛星の上述した局を保持するためのサブシステムは、この衛星を傾斜角0度まで戻すために定期的に使用される小型のスラスタロケットを備える。更に、上記局保持用サブシステムは、静止衛星をその割当経度内に保持するためにも使用される。局保持のために使用される上記スラスタロケットは、衛星のタンク内に貯蔵されるガスを使用する。ヒドラジンガスをこの衛星に搭載されるスラスタロケットのために使用することが多い。上記タンク内に貯蔵されるガスの量は、静止衛星の有効寿命に対する主要な制限の1つである。
【0031】
他方、地球上の特定の面を指向する狭ビームアンテナを備えた静止衛星については、そのビームが細くなるに従い、より一層精密な局保持が要求される。このような精度であれば、指向方向を固定した地上局アンテナの使用も許容される。更に、衛星に対して厳格な局保持の寛容度を採用すれば、静止衛星の軌道と高周波スペクトラムの利用の改善が許容される。このため、高性能の衛星トランスポンダを運搬する衛星については、とりわけ正確な局保持を行うことが目的とされる。
【0032】
図1は、静止衛星のための通常規模の局保持ウィンドウを示す。静止衛星を地球に対して絶対的に不動の状態に保つことは実際には不可能であるため、衛星がその本来の中央位置との関係で相対的に移動することができる量を、経度及び緯度で±0.05゜、偏心変位4・10−4に限定するのが一般的である。上記静止衛星を上記局保持ウィンドウ内に保持するために、衛星に対する増速量Δvを軌道内の一点にて加える。この増速量は、軌道周期と比較すると十分に短い期間だけ、衛星本体の中心に対して特定の方向に作用する力の成果である。従って、上記増量はインパルスと考えることができる。φ方向のインパルスは傾斜を修正し、γ方向のインパルスは経度及び偏心を修正し、λ方向のインパルスはドリフト及び偏心を修正する。このため、アクチュエータが衛星に搭載されていて、傾斜力及び接線力を制御するために軌道に対して垂直な力を生み出すことができる。上記経度の修正は、上記偏心の制御をも許容するλインパルスが作り出すドリフトから得られるため、γ方向への推進力を生成する必要はない。こうして上記アクチュエータは、軌道面から離れる動きへの独自の制御、いわゆる南北方向の局保持と、軌道面上の動きへの独自の制御、いわゆる東西方向の局保持と、を許容する。
【0033】
東西方向の局保持は、図1に記載の軌道に対する接線の方向であるλ方向に作用する推進力により提供される。衛星に自然に起こる別のドリフトは、この衛星が赤道上の定義された位置に対して静止し続けることを止めるように、偏心の変化をもたらす。このような理由から、東西方向の局保持は通信衛星の運用に絶対に必要である、ということを示すことができる。
【0034】
南北方向の局保持は、上記軌道面に対して垂直に作用することにより傾斜を修正する推進力により達成される。周期摂動の振幅は、緯度で0.1゜未満の状態を維持する。このような理由から、傾斜ベクトルの長期ドリフトだけが補正される必要がある、ということを示すことができる。この長期ドリフトは、1年で概ね0.8゜〜1゜の傾斜ドリフトを引き起こす。
【0035】
図1に記載の局保持ウィンドウを考えた場合、南北方向への制御と東西方向への制御のための局保持の全コストは、以下の程度である。
南北方向の制御(傾斜の補正)については、1年につき43〜48m/s、
東西方向の制御(経度方向のドリフト及び偏心の補正)については、1年につき1〜5m/s。
【0036】
上記推進剤が消費されると、局保持はもはや提供されず、衛星は様々な摂動の影響を受けてドリフトする。特に衛星は、他の静止衛星の軌道に近接する宇宙空間部分を掃くような、安定均衡点を中心とした経度方向に振動する動きをする。このため、衛星をその寿命の最後に静止軌道から取り除くことを目的とした、特別の手続が取られる。この目的のために貯蔵される少量の推進剤を使用すると、上記衛星は静止衛星よりも高緯度の軌道に配置される。従って、この操作を行った後は、通信機器に対する全投資が衛星の有限の寿命の間に利益を生むことになるよう、この衛星を通信目的のために使用することは、もはや不可能になる。
【0037】
衛星の発射は10年前からその重要性を増し始めたため、今後数年の内に寿命の終わりを迎えることになる多くの衛星トランスポンダを選び出す必要がある。しかし、利用可能な推進剤が減少して初めてこれら衛星の寿命が限界を迎えるように、上記通信トランスポンダは更に2、3年は依然として使用することができる。
【0038】
他方、できる限り宇宙空間を占有せずに衛星を運用することの重要性が増しているように、静止軌道における利用可能な軌道スロットも又有限である。
【0039】
更に、上記局保持の南北方向への制御に要する費用が東西方向への制御に要する費用よりも遙かに高い、という事実を認識することが非常に重要である。このため、更なる傾斜補正を南北方向への制御により提供することではなく、上述した衛星局を保持するための制御を経度方向のドリフトと偏心の補正に限定することが提案されている。このような位置制御に対する限定が原因で、衛星の傾斜が毎年約0.8゜ずつ減少するような負のφ方向へのドリフトが自然に発生する。
【0040】
上記のように衛星局保持のための制御を経度方向のドリフトと偏心の補正に限定する前に、この衛星を、初期傾斜ベクトルが上記自然ドリフトの主方向と平行かつ反対であるような最大許容傾斜に配置することができる。特に、この衛星を上記最大許容傾斜に配置する時期としては、上記貯蔵推進剤を完全に使い切る前のその寿命の最後が選択される。こうして傾斜補正の提供がなくなると、衛星の傾斜は1年につき約0.8゜減少し、結局数年後には、この衛星の運用年数の終わりを最終的に決める最大値に達する。
【0041】
通常の運用の間、上記衛星は図1に記載の局保持ウィンドウ内に保持される一方、指向方向を固定した地上局アンテナに対して非常に正確かつ高帯域の通信を行うことができる。この段階の間は、上記通信路の利用は最適なものとなり、上記衛星機器に対する投資は比較的短期間で回収される。
【0042】
しかし上述した通り、上記推進剤を完全に使い切る前の衛星寿命の最後に、この衛星を、初期傾斜ベクトルが上記自然ドリフトの主方向と平行かつ反対であるような最大許容傾斜に配置することが可能になる。そして、このような傾斜位置から、スペクトラム拡散通信が適用される。それ故、衛星はその寿命の最後に、ユーザ端末に小型の無指向性アンテナを必要とする移動体通信サービスのために有効に使用することが可能になる。
【0043】
本発明の別の特徴によると、追加の衛星群が上記準静止衛星と同じ位置で、衛星クラスターを形成しながら運用される。それ故、外見が同じ動きを一定のタイムシフトで行う2個以上の衛星を、上記傾斜軌道上に設けることができる。こうして、同一の軌道スロットを複数の衛星でより効率的に利用することが可能になる。
【0044】
上記衛星クラスターの各衛星は、スペクトラム拡散したダウンリンク信号を送る。全ての衛星に透明なトランスポンダがある場合、全てのダウンリンク信号は単に同一となる。しかし、傾斜軌道における位置が異なるため、上記ダウンリンク信号は地球上の異なる関心地域を照射する。全ての衛星で搭載処理が行われる場合、上記衛星クラスターの各衛星は、別個の拡散ダウンリンク信号si’(t)を送信することができる。各拡散ダウンリンク信号si’(t)は、符号分割多重接続(CDMA)用の低い対相互相関性を有する固有の拡散系列により分離することができる。CDMAを使用する場合、組み合わされる各信号には固有の拡散系列が付与される。このため、全ての信号は同じ帯域幅を占有しながら同時に送信されるが、受信器では、それぞれが用いる特定の拡散符号により互いに識別される。同期CDMAを直交拡散系列と共に使用するのが有利である。この場合、上述した拡散系列の組み合わせは、この組み合わせ中の任意の2個の系列の間で、比較的低い対相互相関性を有することになる。同期方式で運用する場合、相互干渉を排除する拡散系列として直交系列を使用することを許容することができる。このため、上記ダウンリンク信号si’(t)の地球上の到達範囲が重なり合う場合は、利用可能な帯域幅を広くすることができる。上記系列を調和させる試みが全く行われない場合は、最終的な通信路の容量が制限されるように、通信路間の多重接続干渉を導入するシステムが非同期方式で運用される。しかし、この非同期モードはシステム設計においてより柔軟性を示すことができる。
【0045】
本発明に係る移動式ユーザ端末は、低ダイバーシティの移動式アンテナと、処理ユニットと、を備える。上記移動式アンテナは、拡散ダウンリンク信号si’(t)を受信するように調整される。この拡散ダウンリンク信号s’(t)は、傾斜軌道で運用される準静止衛星により発せられる。上記処理ユニットは、上記拡散ダウンリンク信号s’(t)をスペクトラム拡散復調により復調するためのものである。
【0046】
本発明の1つの特徴によると、上記移動式アンテナは、周波数が10GHzを超える信号を受信するように調整される。既知の移動体通信への適用例の大部分は、通常、1.5/1.6GHzのL周波数帯に基づく。この周波数の利点は主に、受信可能な送信特性であるという事実と衛星通信に対する適合性である。しかし、どのようなスペクトラム拡散の技法であっても、その結果として生じる帯域幅は今日の通信目的には余りにも低過ぎるため、上記周波数帯内でこれを導入することは望ましくない。しかし本発明は、スペクトラム拡散技法を用いると伝搬特性が劣化するため、10GHzを超える周波数は移動体通信には適さない、という偏見を克服する。
【0047】
本発明の別の特徴によると、上記ユーザ端末は小型の移動式アンテナを備える。導入される上記処理利得の別の重要な効果は、受信器側で干渉が小さくなるという事実である。この干渉は、送信信号が拡散された後に導入される。このため、受信器側で行われる逆拡散は所望の信号を本来の帯域幅まで縮小する一方、同時に所望でない信号(干渉)の帯域幅を同じ量だけ拡散して、その電力スペクトル密度を減少させる。このため、本発明によると、寿命の最後にある通信衛星の完全に新しい適用例が提示される。
【0048】
特にユーザ側のアンテナについては、車両内に適宜立てることが可能な又はコンピュータ端末すなわちラップトップ型コンピュータと一体化することが可能な無指向性平板アンテナとすることができる。別の可能性は、ユーザ側でプレーナ技術に基づく適応性位相配列アンテナを使用することである。このようなアンテナは、干渉し得る衛星の軌道位置から到来する信号を抑えることを可能にするべく、車両移動中でも各衛星トランスポンダの主ビームを指向することができるように、適応ビームの形成が可能である。上記処理利得を減らして、より高帯域の信号を提供することができるように、このアンテナは干渉信号の量を相当減少させる。別の可能性は、手動で衛星に向けることが可能な径10cm未満の小型皿アンテナを使用することである。
【0049】
本発明の別の特徴によると、少なくとも1個の追加の衛星が上記準静止衛星と同じ位置で運用される。本発明によれば更に、この衛星の一団は受信器にGPS情報を提供するために使用することができる、という事実が認識される。測距技法が向上したため、今日では、衛星の位置は1m未満の誤差で決定することができる。それ故、地球局では、これら衛星の座標が同じ精度で分かる。移動式ユーザ端末にGPS情報データを提供するために、上記少なくとも2個の衛星はそれぞれ参照信号を送る。この参照信号はそれぞれ、上記送信衛星に関する参照時間情報と参照軌道情報を含む。上記移動式ユーザ端末の処理ユニットは、上記参照信号に基づいてこの移動式ユーザ端末の座標を決定するための位置処理装置を備える。
【0050】
本発明の別の特徴によると、上記ユーザ端末のアンテナについて所与のアンテナ利得を仮定することで、逆拡散ペイロード信号p’(t)とペイロード信号p(t)との間の上記誤り率が要求される誤り率を下回るように、上記拡散比率は調節される。この要求される誤り率の適正値は、10−8程度である。
【0051】
本発明の別の特徴によると、上述した要求される誤り率に最も効率よく到達するために、上記スペクトラム拡散変復調は通信路符号化/復号と組み合わされる。通信路符号化/復号は、通常、既知のビットすなわち符号を周期的に送信信号に差し込むことで導入される。この符号は、サイクルスリップの発生を検出し、このサイクルスリップが原因で発生する搬送波の位相不確定を解決するために使用することができる。
【0052】
前方向誤り制御(FEC)符号化は、良好な出力及び帯域効率を達成するための更なる手段である。FEC符号化技法の選択は、識別可能なグループとして符号化されるビット数に依存する。まず、数十ビットだけを符号化して符号語にする場合を考える。信号情報すなわちユーザデータを含む短いデータパケットがあるような多くの場面では、このような状況は当然に起こる。2個以上の音声フレームの(符号化に起因する)追加遅延が許されないデジタル音声通信においては、このフレーム中の最も敏感なビットだけがFEC符号化により防御される。このような場合、いわゆるBCH符号を使用することができる。別の可能性は、所望の符号レートを達成するために、間引きを伴う畳み込み符号化を使用することである。畳み込み符号化の前に、最後に復号されるデータビットがデータビットの残部と同様の結合性レベルを有するように、フラッシュビット・フィールドをデータビット・フィールドの端に付加するのが通常である。このフラッシュビット・フィールドは、非常に短いデータブロックを送信するためのオーバーヘッド(付加符号)を表す。従って、軟判定の使用により馴染むことから、畳み込み符号化の方がブロック符号化よりも好ましい。結局、連続データストリーム(例えば、デジタル音声)を送信する場合は、内符号/外符号として畳み込み符号/リードソロモン符号を用いたいわゆる連接符号化すなわちターボ符号化が使用される。
【0053】
パラメータを適当に組み合わて、BCH符号とすることができる。この場合、上記ユーザ端末のアンテナのアンテナ利得は20dBであり、上述した要求される誤り率は10−8であり、QPSK変調とKuバンドの搬送波周波数11GHzを用いた33MHzのトランスポンダではチップレートは55Mchip/sであり、上記処理利得は100であり、符号化利得は3.5であり、情報ビットレートは400kbit/sである。これらシステムパラメータによれば、データ及び/又は音響プログラムを地球局からユーザ端末に送信することができる。より高いアンテナ利得を有するアンテナ(例えば、適応性位相配列アンテナ)が使用される場合には、テレビ番組を送信するために情報ビットレートを所望の値とすることもできる。
【0054】
本発明の上述した全ての特徴は、述べられている組み合わせだけでなく他の組み合わせにも、或いは、それ単独でも適用することができる、ということが理解される。
【0055】
これからは本発明を、添付の図面を参照しながら、例を用いて説明する。
【0056】
図1及び図2については、既に上で述べた。
【0057】
図3は、本発明に係る高帯域送信とスペクトラム拡散送信との間の選択を示す。この衛星に搭載された図1に記載の局保持ウィンドウ内に衛星を保持するための推進剤が十分にある限り、衛星トランスポンダにより高帯域送信を行うことができる。数個の通信路に平行に送信することができるように、38Mbit/sの帯域幅を提供することができるのが典型である。数個のソース300の信号は、マルチプレクサ302に送られる。1個のソースの信号を、適当な符号器301を設けて、MPEG2のような適当な圧縮アルゴリズムにより圧縮することが選択的に可能である。その後、通信路符号化及び変調303を行ってから、上記信号を地球局のアンテナ304に送る。より高速のサービスのために選択される変調技法の中で最も利用されている技法は、4値位相偏移変調(QPSK)である。
【0058】
受信器側には、径50cmの皿アンテナを設ける。従って、通信路復号及び復調306を行ってから、上記信号をデマルチプレクサ307に送り、受信器309により受信可能な数個の受信信号に分離する。圧縮技法を用いる場合は、解凍器308を設ける。
【0059】
本発明によれば、衛星がその寿命の最後に達すると直ちに、この衛星は、初期傾斜ベクトルが上記自然ドリフトの主方向と平行かつ反対であるような最大許容傾斜に配置される。更に、南北方向の制御が省略される。これと同時に、より低い、例えば2Mbit/sの帯域幅を発生させるスペクトラム拡散変調310へと、送信は切り換えられる。上記処理利得があるため、比較的狭い帯域幅だけを設けることが可能である。しかし他方で、上記衛星トランスポンダの局保持と上記受信アンテナのアンテナ利得に対する要件は、上記処理利得に応じて相当低くなる。その結果、移動体通信のための例えば10cm2の開口の平板アンテナ311を設けることが可能になる。対応する逆拡散312を行ってから、上記信号をデマルチプレクサ307に送る。
【0060】
図4は、衛星寿命の最後に行われる上記スペクトラム拡散送信の適用例の典型を示す。この送信は、図3に記載の送信路310,311,312に対応する。受信側にて上記アンテナ利得を増すために、適応性位相配列平板アンテナ400を用いることができる。他方、送信側では、MPEG4のような高率の圧縮アルゴリズム401を用いることができる。これにより、情報ビットレートは、拡散及び通信路符号化及び変調402の前に5Mbit/sにまで達することができる。上記符号化信号は、衛星トランスポンダ403に38Mbit/sで送信され、適応性位相配列アンテナ400により受信される。この適応性位相配列アンテナ400は、例えば車両404に設置することができる。受信側では、拡散及び通信路復号及び復調405と、必要に応じて圧縮アルゴリズム401による圧縮が行われる。
【0061】
図1の適用例によると、車両に設置可能な移動式の受信器に、テレビ番組の送信を提供することができる。上で提案した送信方法は衛星の寿命の最後にのみ提供されるため、帯域効率に関しては容認できないものの、上述した衛星機器に対する投資費用を回収することは依然として可能である。
【0062】
図5は、本発明に係る通信路符号化とスペクトラム拡散送信との組み合わせを示す。スペクトラム拡散技法により処理利得を増すことに加えて、通信路符号化により符号化利得を導入することが可能である。この意味で、次のレートを識別する必要がある。最も高い可能性のあるレートは、通信路符号化後の符号化ビットレート501と識別する必要のあるチップレート502である。ソースにより運ばれる情報ビットレートは、単にビットレート500と呼ばれる。
【0063】
上記処理利得に符号化利得を加えるために、次のシナリオが可能である。
・最初に情報をレートn/kでブロック(又は畳み込み)符号により符号化し、そうしてから初めて、各符号化ビットをPN系列により拡散する。この解決法は、内符号である拡散と外符号であるブロック符号化との単なる連接と考えることができる。
・別の可能性は、最初に情報ビットを非常に大きなレートのブロック符号により符号化することである。それから、この符号化ビットをPN系列のチップに加えることができる(モジュロ2)。しかし、この場合には、PN系列は符号化ビットレートと全く同じレートでなければならない。
【0064】
図5では、通信路符号化とスペクトラム拡散とを連接する第1の場合を考えるる。ソース510は、bで示したビットレート500で信号を運ぶ。通信路符号化(例えば、BCH符号)は、ビットレートbを符号化率n/kで乗算することにより生じる符号化ビットレート501を運ぶ。ここでは、nは符号語1個あたりの符号化ビットの数を表し、kは符号語1個あたりの情報ビットの数を表す。符号化信号では続いて、拡散512が処理利得Gpで行われる。拡散信号を衛星トランスポンダに送信する間、受信信号s’(t)がユーザ端末にて受信されるように、拡散ペイロード信号s(t)は雑音と干渉により劣化する。この受信信号s’(t)は当然、かなり貧弱な信号対雑音比Ec/N0を示す。しかし、逆拡散513の後、所望の信号は本来の帯域幅まで縮小する。その一方、増加した信号対雑音比Ecb/N0を達成することができるように、同時に所望でない信号の帯域幅は同じ量だけ拡散する。通信路復号514によれば、更に改善した信号対雑音比Eb/N0が受信器515にて受信されるように、更なる復号利得を導入することができる。
【0065】
図6は、符号化率n/kに従った通信路符号化の導入に起因する全レート減少を示す。符号語1個あたりの符号化ビット数nが増加すると、この新しく導入されたビットに歪みが存在する可能性も増加する。このような理由から、符号化利得を好きなだけ増すことはできない、ということに気付く必要がある。このため、通信路帯域幅に関して、達成可能な帯域幅を最大に、或いは、全レート減少を最小にしなければならない。図6は、BCH符号について、n=127,k=92の組み合わせで最小レート減少を達成することができる一方、n=31の場合に達成可能な最小限度はn=127の場合の2倍よりも大きくなる。更に、通信路符号化を導入することで、ほぼ2の追加の符号化利得を達成することができる、ということがわかる。
【0066】
図7は、情報ビット1個あたりの信号対雑音比Eb/N0に応じた、BCH符号の導入が原因でビット誤りレートにもたらされる効果を示す。Eb/N0の値が低い場合、向上は余り重大ではない。一方、Eb/N0の値が大きい場合、通信路符号化と非通信路符号化との間の違いは重大である。所定閾値約4dBの下では、通信路符号化は、非符号化よりもはるかに非効率的である。しかし、十分な処理利得を選択することで、このようになるのを避けるべきである。
【0067】
図8は、経度は同じだが傾斜が異なる軌道で運用される複数の衛星を示す。φ,γ,λは各衛星内の静止座標系である。この場合、φは緯度、γは偏心、λは対応する衛星の経度である。衛星801はゼロ傾斜である正常の軌道Aで運用される。衛星802,803は、正の傾斜である傾斜軌道B,Cで運用される。一方、衛星804は負の傾斜である傾斜軌道Dで運用される。図8の助けを借りて、本発明に係る衛星の可能な構成を幾つか説明する。
【0068】
実施例1:傾斜軌道における1つの衛星
まず、傾斜軌道にただ1つの衛星がある場合の例として、軌道Bにおける衛星802を考える。このような傾斜を有すると、地球から見た上記衛星は図2に示すような動きを行う。この動きの結果、上記衛星は1日の間に特に南北方向へと振動する。このような衛星が日々行う8の字の動きは、移動式ユーザ端末の受信特性を低下させるのが通常である。しかし本発明は、拡散ダウンリンク信号を提供することにより、衛星802を移動体通信の目的のために十分に利用することを可能にする。
【0069】
この通信の重要な特性は、スペクトラム拡散した帯域幅と信号の帯域幅との比率により定義されるシステムの処理利得である。この処理利得は、干渉が受信器の性能に与える影響を小さくするための手段である。これにより、衛星が図2に記載の地球局から見た動きを行うため、従来の変調技法を使用して家庭直送用皿アンテナにより受信するための要件を満たさなくても、スペクトラム拡散通信を使用すれば受信は即座に可能となる。
【0070】
拡散比率を調節すること、即ち、調節した拡散比率に従いスペクトラム拡散変調することにより、受信される逆拡散ペイロード信号p’(t)の誤り率を所望の値とすることができる。これは、一般的に使用されるアンテナについて上記誤り率十分低くなるように、前記ユーザ端末のアンテナについて、所与のアンテナ利得を仮定することにより行うことができる。
【0071】
しかし、高い処理利得を使用する時でも、完全な送信が行われることを保証することは決してできない。なぜなら、受信器は移動式ユーザ端末を予定しているからである。特に、高い建物・トンネル・高い山に起因するフェージングを考慮する必要がある。傾斜軌道内の衛星の外見上の動きに起因するダイバーシティ効果以外にも、インターリービングとバッファリングによりフェージング効果を低減することができる。
【0072】
リアルタイムのデータストリーム(例えば、ビデオ)が消費者のモニタで一旦始まると、データを固定レートで供給する必要がある。しかし、本システムは上記ストリームの最初のブロックが消費者のモニタに配信される時間(待ち時間)を制御することができる。ビデオ・オン・デマンド方式のアプリケーションにおける配信の待ち時間を制御するために、バッファリングを有効に使用することができる。バッファリングするデータが多くなるに従い、ストリームが始まるまでの待ち時間は長くなり、サーバ側で要求をブロックするために費やす時間は長くなる。傾斜軌道内の衛星の外見上の動きに起因するダイバーシティ効果は、同じデータストリームの繰り返し送信と組み合わせるのが有利である。
【0073】
フェージング効果に対処する別の可能性は、復調する前に逆インターリーブされるインターリーブした拡散ダウンリンク信号s’(t)を提供することである。インターリービングはバースト誤りを分離して、外見上よりランダムなものにする。その結果、精確な復号の可能性は増す。それは通常、ブロック符号化した信号の数ブロック長又は畳み込み符号化した信号の数拘束長をインターリーブするのに十分なものである。ブロックインターリービングは、最も単純な方法である。しかし、遅延及びメモリの要件は、畳み込み及び螺旋インターリービング技法と共通する。系列を組み合わせる方法の周期性は、疑似ランダムインターリビングで回避される。スペクトラム拡散変調と組み合わせたインターリービングの原理は、非常に高い帯域であっても、静止衛星を介した移動体通信を可能にする。所定の時間遅延が許容可能であり、前方向記憶が適用される場合には、ビデオ番組を放送することも可能である。
【0074】
本発明の利点は、第1実施例との好適な組み合わせを示す次の実施例により、即座に十分明らかになるであろう。
【0075】
実施例2:実施例1と組み合わせた静止衛星
軌道Bで運用される衛星802に加えて、位置とアンテナの指向方向を固定した静止衛星801が軌道Aで運用されると、ここで仮定する。衛星801を従来の方法で高帯域送信に関して運用することができる、ということは明白である。本発明に係る利点は、実施例1で上述した通り、衛星801だけでなく衛星802も移動体通信のために提供することができるという事実である。このことは、有限である軌道スペースをより良く利用することができるということを意味する。
【0076】
実施例3: GPS のための軌道内の数個の衛星
GPS(全地球測位システム)は米国国防総省により調整されていて、ユーザに精確な計時と測距のための情報を提供する。このシステムは、民間ユーザには精度を落として利用することができる。
【0077】
特定の用途のために、代わりのGPSシステムを余計に利用できるようにしておけば有益である。このようなシステムは、傾斜軌道内に数個の衛星があれば容易に実現することができる。
【0078】
受信器のGPS座標を決定するための基本的な技法は、下記の三辺測量法に基づく。例えば、3個の衛星を配置する。この場合、各衛星の位置は既知である。各衛星から受信器までの距離d1,d2,d3を測定することができれば、この受信器の未知の位置を決定することができる。diを各衛星の前記対応距離とし、(x,y,z)と(xi,yi,zi)をそれぞれ受信器と各衛星Piの直交座標とする。そうすると、次の関係が成り立つ。
【数1】
ここで、ベクトルq=[x,y,z]Tは受信器の未知の位置ベクトルである。測定距離のベクトルは、次のように表される。
【数2】
【0079】
この非線形方程式をqについて解くために一般的に用いられる方法は、ガウス・ニュートンの繰り返し法である。ベクトルqの最良推定値には、次のように繰り返しながら近づく。
【数3】
ここで、ベクトルFはヤコビ行列である。
【数4】
【0080】
しかし実際は、三辺測量法の構成だけでなく、例えば二辺測量法や四辺測量法といった他の任意の構成を使用することも可能である。
【0081】
受信器のクロックバイアスも未知である場合、四辺測量法の構成が必要である。その結果、全部で4個の衛星が受信器から見える必要がある。何らかの理由でクロックバイアスを除くことができる場合には、三辺測量法の構成で十分である。更に受信器の座標が既に求められている場合には、二辺測量法の構成さえ適用可能である。このような座標は、例えば標高でもよい。
【0082】
測距を行うために、GPSの構成に含まれる対応する衛星は参照時間情報を有する参照信号を送る必要がある。その結果、伝搬時間、従って距離diを算出することが可能になる。原則として、この参照信号を提供する可能性は2通りある。それは即ち、透明な衛星トランスポンダか搭載処理のいずれかを用いることである。
【0083】
GPSの構成に含まれる全衛星に透明トランスポンダがあると、上記参照信号を含む対応するアップリンク信号は、全トランスポンダにより同時に遅延する。例えば、上記トランスポンダがダウンリンクにて異なる周波数偏移を示す場合には、受信器にて分離を達成することができる。
【0084】
上述した搭載処理は、上記参照信号を受信器に送るための複数の選択肢を認める。通常のアップリンク信号に基づいて時刻同期を実現することは難しいため、GPSの構成に含まれる全衛星の間で相互に衛星通信を行うことにより、時刻同期を達成することもできる。こうして衛星の間で時刻同期が一旦達成されると、例えば上で詳しく述べたCDMAの仕組みを利用することで、上記参照信号を各衛星により別々に送ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】静止衛星のための通常規模の局保持ウィンドウを示す。
【図2】非ゼロ傾斜に起因する衛星の地球局から見た動きを示す。
【図3】本発明に係る高帯域送信とスペクトラム拡散送信との間の選択を示す。
【図4】衛星寿命の最後に行われるスペクトラム拡散送信の適用例の典型を示す。
【図5】本発明に係る通信路符号化とスペクトラム拡散送信との組み合わせを示す。
【図6】符号化率n/kに従った通信路符号化の導入に起因する全レート減少を示す。
【図7】情報ビット1個あたりの信号対雑音比に応じた、BCH符号の導入が原因でビット誤りレートにもたらされる効果を示す。
【図8】傾斜が異なる軌道で運用される複数の衛星を示す。
Claims (11)
- 以下の工程を含む、ダウンリンク信号を地球上の関心地域に照射するための方法。
準静止衛星を傾斜した軌道に運用する工程と、
上記準静止衛星から上記地球上の関心地域に拡散ダウンリンク信号s’(t)を送る工程。 - 請求項1に記載の方法において、更に以下の工程を含むことを特徴とする方法。
拡散アップリンク信号s(t)を生成するために、アップリンク信号p(t)を所定の拡散比率を用いたスペクトラム拡散変調により変調する工程と、
上記拡散アップリンク信号s(t)を上記準静止衛星に送信する工程と、
上記拡散アップリンク信号s(t)を上記拡散ダウンリンク信号s’(t)に変換する工程。 - 請求項1に記載の方法において、以下の工程を含むことを特徴とする方法。
アップリンク信号を上記準静止衛星に送信する工程と、
上記拡散ダウンリンク信号s’(t)を生成するために、上記準静止衛星にて、上記アップリンク信号を所定の拡散比率を用いたスペクトラム拡散変調により搭載処理する工程。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載の方法において、上記衛星の局を保持するための制御は、経度方向のドリフトの補正と偏心の補正に限定されることを特徴とする方法。
- 請求項1〜4のいずれか1つに記載の方法において、追加の衛星群が、上記準静止衛星と同じ位置で、衛星クラスターを形成しながら運用されることを特徴とする方法。
- 請求項5に記載の方法において、上記衛星クラスターの各衛星は、別個の拡散ダウンリンク信号si’(t)を送ることを特徴とする方法。
- 請求項6に記載の方法において、各拡散ダウンリンク信号si’(t)に、符号分割多重接続(CDMA)用の低い対相互相関性を有する固有の拡散系列が付与されることを特徴とする方法。
- 請求項5〜7のいずれか1つに記載の方法において、上記衛星クラスターの少なくとも2個の衛星は参照信号を送り、該参照信号はそれぞれ上記送信衛星に関する参照時間情報と参照軌道情報を含むことを特徴とする方法。
- 以下のものを含む、移動式ユーザ端末。
低ダイバーシティの移動式アンテナ。該移動式アンテナは、拡散ダウンリンク信号s’(t)を受信するように調整される。該拡散ダウンリンク信号s’(t)は、傾斜軌道で運用される準静止衛星により発せられる。
上記拡散ダウンリンク信号s’(t)をスペクトラム拡散復調により復調するための処理ユニット。 - 請求項9に記載の移動式ユーザ端末において、該移動式アンテナは、周波数が10GHzを超える信号を受信するように調整されることを特徴とする移動式ユーザ端末。
- 請求項9又は10に記載の移動式ユーザ端末において、上記移動式アンテナは上記準静止衛星及び該準静止衛星と同じ位置で運用される少なくとも別の衛星から送られる参照信号を受信するように調整され、該参照信号はそれぞれ上記送信衛星に関する参照時間情報と参照軌道情報を含み、上記処理ユニットは上記参照信号に基づいて該移動式ユーザ端末の座標を決定するための位置処理装置を含むことを特徴とする移動式ユーザ端末。
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