JP2004508020A - ヒト白血病のインビボ動物モデル - Google Patents
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Abstract
Description
本明細書中に報告されたいくつかの研究を援助するために使用された資金は、National Institutes of Health (NIH DK40218)により提供された。したがって、米国政府は本明細書中に開示された発明に関して一定の権利を有し得る。
【0002】
本発明の技術分野
本発明の分野は白血病である。さらに特には、本発明はヒト白血病のインビボげっ歯動物モデルを含むヒト白血病のモデルに関する。
【0003】
本発明の背景
T細胞急性リンパ性白血病(T−ALL)はALLの20%までを占め(Kersey JH., Blood 1997; 90: 4243−4251)、ALLは子供において最もありふれたタイプの癌である。分子レベルでT−ALLの生物学をより理解することによって、白血病の特定の生物学的特徴を活用する選択的治療の開発が促進され、それによってこの疾患の外観が改善される。多くのT細胞起源の白血病細胞系が患者から確立されてきたけれども(Gjerset R, et al., Cancer Res 1990; 50: 10−14; Smith SD et al., Blood 1978; 52: 712−718; Lange B, et al., Blood 1987; 70: 192−199; and Smith SD et al., Cancer Res 1984; 44: 5657−5660)、患者からの白血病細胞の一次培養を維持することの困難さにより、該疾患の進行の研究が妨げられてきた。
【0004】
白血病前駆細胞は白血病芽球ポピュレーションの維持および拡大に関係する(Uckun FM, et al., Immunology 1988; 140: 2103−2111; Uckun FM, et al., Blood 1990; 76: 1723−1733)。これらのクローン生成(clonogenic)芽球は、ALL患者由来の骨髄または末梢血芽球細胞の容積の0.05〜1.5%からなり(Uckun FM, et al., Immunology 1988; 140: 2103−2111; Touw I, et al., Blood 1986; 68: 1088−1094)、特定の増殖因子に応答して半固形培地中で増殖しコロニーを形成するそれらの能力に基づいて同定される(Touw I, et al., Blood 1986; 68: 1088−1094; Touw I, et al., Blood 1985; 66: 556−561)。コロニー形成芽球細胞は、インビボALL芽球前駆細胞のインビトロ対応物を表すと一般に考えられている(Uckun FM, et al., Immunology 1988; 140: 2103−2111)。これらのインビトロの研究にもかかわらず、白血病開始細胞(leukemia−initiating cell)は最近までインビボで明らかにされていなかった(Holyoake T, et al., Blood 1999; 94: 2056−2064; Ailles LE, et al., Nat Med 1997; 3: 730−737; and Terpstra W, et al., Blood 1996; 87: 2187−2194)。
【0005】
患者のサンプルから直接的にNonobese Diabetic x Severe Combined Immunodeficient (NOD/scid) マウスのような免疫欠損げっ歯動物へとT−ALL細胞を移植するための能力は、それ自体、ならびに該疾患の臨床的方針を予測し、残りの疾患を発見し、そして個別の治療的戦略を開発するのに独特の価値がある。T−ALLの丈夫なインビボ・マウス・モデルが利用できることにより、対応する白血病開始細胞の特徴づけならびに白血病に細胞の階層(cellular hierarchy)の分類が促進されるであろう。致死量に近い照射を受けた免疫欠損NOD/scidマウスのヒト臍帯血単核細胞(MNCs)での前処置は、診断時に患者から採取した一次T−ALL細胞のこれらのマウスにおける後の移植を容易にする。極めて詳しく言えば、本発明はヒト白血病移植の新規インビボ・モデルを提供する。データにより、移植のレベルが臍帯血MNCsおよび注射されたT−ALLの両方の数に依存することが示される。さらに、データにより、白血病の播種(dissemination)のパターンに関して、ならびに白血病移植マウスにおける白血病開始細胞の維持に関してヒトの病理学に対する該モデルの適合度が示される。該データにより、また、臍帯血前処置NOD/scidマウスがT−ALL以外のヒト白血病の研究に適用可能であることの証拠が提供される。
【0006】
本発明の要約
本発明は、ヒト白血病のインビボ・モデルの作成方法を提供する。該方法には:げっ歯動物に致死量に近い照射を施すことおよび有効な前処置量のヒト胎児臍帯血由来の単核細胞(MNCs)を注射することにより免疫欠損げっ歯動物を前処置すること;該げっ歯動物を3〜12日間、好ましくは約5〜10日間、さらに好ましくは約6〜9日間維持すること;移植に有効な量の一次ヒト白血病細胞を該げっ歯動物に注射すること;が含まれる。1つの実施態様において、臍帯血MNCsは間葉系幹細胞を含むストローマ細胞である。
【0007】
免疫欠損げっ歯動物は、好ましくは免疫欠損マウス、さらに好ましくはNOD/scidマウスである。マウスの前処置には、2つのステップが含まれる。第1に、マウスに、致死量に近いガンマ線を照射する。該照射は全身照射である。好適な致死量に近い照射量は、約200〜約500ラドである。さらに好ましくは、該照射量は約300〜約400ラド、いっそうさらに好ましくは約350ラドである。
【0008】
照射の直後に、正常ヒト対象由来の胎児臍帯血からの単核細胞をマウスに注射する。好ましい有効な数の単核細胞は、約106〜約108個の細胞である。さらに好ましくは、約10〜25x106個の細胞が注射される。前処置の約1週間後に、生存能力のある一次ヒト白血病細胞をマウスに注射する。好適な数の一次白血病細胞は、約106〜約107個の細胞である。とりわけ好適な数の一次白血病細胞は、1〜5x106個の細胞である。
【0009】
関連する観点において、ヒト白血病のインビボ・モデルは骨髄由来のストローマ細胞を用いて上記のように製造され得る。骨髄のストローマ細胞は、間葉性の幹細胞を含む。本発明の方法において、前処置剤として任意の幹細胞、とりわけ間葉系幹細胞が使用され得る。本発明は、また、本発明の方法により製造されたヒト白血病のインビボ・モデルを提供する。
【0010】
別の観点において、本発明はヒト白血病細胞を移植された免疫欠損げっ歯動物を提供する。好ましくは、免疫欠損げっ歯動物は免疫欠損マウスであり、さらに好ましくはNOD/scidマウスである。マウスを照射し、ヒト胎児臍帯血由来の単核細胞を注射し、次いでヒト一次白血病細胞を注射する。本発明の別の観点において、照射されたマウスに臍帯血または骨髄由来の間葉系幹細胞を注射し、次いでヒト一次白血病細胞を注射する。移植された白血病細胞は、マウスの骨髄または脾臓において見られる。
【0011】
前処置されたげっ歯動物における白血病の有効な移植およびその後の拡大は、分子レベルで拡大に至るそしてそれを含むすべての事象を扱う生体ウインドウを提供する。前処置されたげっ歯動物における移植一次白血病細胞の播種は、ヒトの病理学に関する知見とよく似ている。一次細胞の移植レベルは、前処置された細胞(例えばMNCs、幹細胞)の数の増加、および注射された一次白血病細胞の数の増加、の両方にしたがって増加する。
【0012】
関連する実施態様において、本発明は抗がん剤のスクリーニング方法を提供する。特に、該スクリーニング方法は、抗白血病薬または剤をスクリーニングするために使用され得る。本方法は、推定されている抗白血病剤を本発明の動物モデルに投与するステップ、およびモデルにおける白血病の進行に対するその薬剤の効果をモニターするステップを含む。
【0013】
図面の簡単な説明
本明細書の一部を構成する図面において、
図1はNOD/scidマウスの臍帯血前処置のため、および一次ヒト白血病の移植の分析のためのプロトコールを示す。
【0014】
図2は一次T−ALL細胞を注射された臍帯血前処置マウス由来の白血病移植骨髄および脾臓を示す。マウスを、骨髄(A)および脾臓(B)におけるT−ALLのフローサイトメトリーにより分析した。各図において、点を付した(filled)ヒストグラム曲線は適用された実験のモノクローナル抗体(mAb)に対応し、そしてそれをイソタイプのコントロールmAbに対応する点のない(open)ヒストグラムに重ねる。実験のmAbに関して陽性に染色された細胞のフラクションを、CellQuest 3.2.1ソフトウエアを用いて、該曲線を差し引くことにより測定した。ヒトCD45+、CD7+、およびCD19+の百分率を各図において示す。
【0015】
図3はあるシリーズの一次T−ALLドナーのマウス骨髄における一次T−ALLの移植を示す。T−ALL移植レベルをCD45、CD7、およびCD5の発現に基づいてフローサイトメトリーにより測定した。
【0016】
図4は、マウスの骨髄および脾臓における移植のレベルが、臍帯血MNCsの数およびT−ALL細胞の数の両方に依存することを示す。(A)において、2.5x106個の一次T−ALL細胞の注射の7日前に、示された数の臍帯血MNCsをマウスに注射した;T−ALL細胞の注射の6週間後に、マウスを分析のために屠殺した。(B)において、示された数の一次T−ALL細胞の注射の7日前に、10x106個の臍帯血MNCsをマウスに注射した;T−ALL細胞の注射の6週間後に、マウスを分析のために屠殺した。移植された骨髄(□−□−□)および脾臓(・−・−・)におけるT−ALLの百分率を、それぞれの場合においてCD7+CD5+細胞、一次TALLの表現型としてフローサイトメトリーにより測定した。
【0017】
図5は、白血病移植マウスにおけるT−ALL白血病開始細胞の維持を示す。(A)において、第1のマウスに、患者から採取した一次T−ALL細胞を注射した。しかしながら、(B)において、第2のマウスに(A)のマウスから回収した移植脾臓におけるT−ALLを注射した。特に、(A)において、1.6x106個の一次T−ALL細胞の注射の9日前に、マウスに10x106個の臍帯血MNCsを注射した;T−ALL細胞の注射の7週間後に、マウスを分析のために屠殺した。(B)において、(A)のマウスから回収された移植脾臓から得られた示された数のT−ALL細胞の注射の8日前に、マウスに25x106個の臍帯血MNCsを注射した;T−ALL細胞の注射の5週間後に、マウスを分析のために屠殺した。移植された骨髄におけるT−ALLの百分率をCD7+CD5+およびCD7+Vβ2+細胞としてフローサイトメトリーにより測定した。CD7およびTCR Vβ2プロフィールを本図により示す。
【0018】
図6は、臍帯血前処置マウスにおける一次小児B−ALLの移植を示す。特に、5x106個の一次B−ALL細胞の注射の9日前に、マウスに25x106個の臍帯血MNCsを注射した。B−ALL細胞の注射の6週間後に、マウスを分析のために屠殺した。骨髄(A)および脾臓(B)における移植されたB−ALLの百分率をCD45+CD19+細胞としてフローサイトメトリーにより測定した。
【0019】
本発明の詳細な説明
本発明は、ヒト白血病のインビボ動物モデルを含む白血病のモデルを提供する。インビボ・モデルでの使用に好適な動物は、げっ歯動物、さらに特にマウスである。該げっ歯動物は免疫欠損である。すなわち、該動物は損傷(insult)に対して免疫応答で対応する通常の能力を欠いている。多くの免疫欠損げっ歯動物モデルが当分野においてよく知られている。とりわけ好適な免疫欠損動物は、重症複合免疫欠損マウス(severe combined immunodeficient mouse)(scid mouse)である。このようなscidマウスを取得する方法は当分野において周知である。本発明における使用にとりわけ好適なscidマウスは、Nonobese Diabetic x severe combined immunodeficient (NOD/scid) マウスである。
【0020】
免疫欠損動物は、移植ヒト白血病細胞を含む。本明細書での使用において、「移植された(engrafted)」およびその文法的に等価な用語は、生命体全体を移動した、特定の組織にされた細胞を意味する。移植された白血病細胞は、動物モデルのいたるところで発見される。さらに特に、移植された白血病細胞は、肝臓(門脈および間葉領域)、腎臓(血管周囲および糸球体周辺間隙)、肺(実質組織)、胸腺、副腎および末梢血において見出される。最も多数の移植細胞が見出されるのは、造血組織、骨髄および脾臓においてである。
【0021】
本発明にしたがう白血病のインビボ・モデルは、種々の用途を有する。1つには、該モデルは白血病発生の研究のために使用され得る。2つ目には、該モデルは、さまざまな処置の有効性を試験するためのビヒクルとして役立ち得る。3つ目には、該モデルは、推定される抗白血病治療剤をスクリーニングするためのビヒクルとして使用され得る。4つ目には、該モデルは診断/研究目的のために、患者の白血病細胞を継続的に拡大させるための手段として役立ち得る。ヒト白血病のインビボ動物モデルを作成する方法の詳細な記述は、本明細書に後記する。NOD/scidマウス(Schultz LD, et al., J. Immunol 1995; 154: 180−191)を、抗生物質が入っていない滅菌性 Micro−Isolator ケージおよび通風性マウス・ラック(Lab Products, Seaford, DE)中の The Scripps Research Institute 飼育器にて特定の病原体がいない環境下で飼育および維持した。いずれかの性(しかし、所定の実験にマッチさせた)別の5〜6週齢のマウスを、本研究において使用した。
【0022】
ヘパリン処理した末梢血または骨髄サンプルを、プロトコール#9400 Pediatric Oncology Groupに登録された小児T−ALLを有する患者から採取した。同様のサンプルを、また、小児B細胞急性リンパ球性白血病(B−ALL)または急性骨髄芽球性白血病(AML)を有する患者から採取した。1つの研究において、末梢血/骨髄からの単核細胞(MNCs)のフラクションを、Ficoll−Paque密度勾配分離(Pharmacia, Piscataway, NJ)により単離した。Wright染色により測定されるように、リンパ芽球の量は一般的に>90%である。いくつかの場合において、白血病サンプルのMNCsを低温保存し、本研究における使用の前に液体窒素中で保存した。トリパンブルー染色排除により測定されるように、解凍後の生存率は一般的に80%以上であった。胎児の臍帯血サンプルは、我々のInstitutional Review Boardにより認められている手順に従って、廃棄される予定の臍の緒から採取された。Ficoll−Paque密度勾配遠心分離後、MNCsを回収し、2%ウシ胎児血清(FCS)を含むRPMI 1640培地で洗浄した。臍帯血を、下記のように注射のために使用した。
【0023】
第2の研究において、臍の緒のMNCsを培地中に置き、そこで、間葉系幹細胞を含む細胞の接着層を観察した。ヒト臍帯血MNCsを10%ウシ胎児血清/RPMI 1640培地中に1.5x106細胞/mlにて播き、培地を毎週変えながら2週間培養した。細胞のうちあるものは、培養プレートに接着した。これらの接着細胞は、骨芽細胞および含脂肪細胞を含むさまざまな細胞へと分化することができる間葉系幹細胞を含むことが評価および発見された。これらの間葉系幹細胞を、下記の前処置において単離および使用した。NOD/scidマウスの前処置のプロトコールおよび一次ヒト白血病の移植の分析を図1に概略する。白血病の移植の前に、マウスに137Csγ−照射器からの350ラドの全身照射をした。その直後に、0.25ml滅菌PBS中の10〜25x106個の細胞を、尾静脈を通して注射した。6〜9日後、患者からの1〜5x106個の生存力のある一次白血病細胞を0.25ml PBS中に懸濁させ、尾静脈を通して注射した。所定の実験に関しては、単一のドナーからの白血病細胞をすべてのマウスに使用した。実験マウスは、典型的に、2〜4の複製(replicates)として準備した。マウスを、播種した白血病により瀕死となるかまたは白血病細胞の注射の5〜7週間後に選択的に屠殺した。死体解剖を実施し、そして、マウスの組織における白血病細胞の負荷を、下記のようにフローサイトメトリーおよび細胞組織化学により測定した。
【0024】
さまざまなマウス組織の全体的な試験を、屠殺直後の開腹後に行った。マウスからの複数の組織(肝臓、腎臓、肺、および脳を含む)を水緩衝性のジンク・ホルマリン(Z−fix;Anatech, Battle Creek, MI)中で常法により固定し、脱水し、そしてパラフィン中に埋め込んだ。4μm組織切片を有するガラススライドを調製し、ヘマトキシリン/エオシンで染色した。マウスの骨髄を大腿骨および脛骨から回収した。単一細胞の懸濁液を、穏やかなピペッティングにより調製した。脾臓細胞を穏やかな解離により回収した。骨髄および脾臓細胞懸濁液中の赤血球細胞を、緩衝性塩化アンモニウムを用いて溶解させた。細胞の破片を、滅菌ナイロン細胞ろ過器(Becton Dickinson, San Jose, CA)でのろ過により除去した。マウス骨髄および脾臓からの単一細胞懸濁液のマルチ・パラメーター分析を、FACScanフローサイトメーター(Becton Dickinson)を用いて実施した。2色免疫蛍光法を、ヒト白血病細胞を同定するために使用した。
【0025】
フルオレセイン イソチオシアネート(FITC)−またはフィコエリトリン(PE)−結合マウス抗ヒトモノクローナル抗体(mAbs)を、PE−結合抗 V β2(クローン MPB2D5, Coulter, Miami, FL)以外は、PharMingen(San Diego, CA)から購入した。ここに示された実験において使用されるmAbsには、ヒトCD5(clone UCHT2)、CD7(M−T701)、CD19(HIB 19)、CD33(WM53)、およびCD45(HI30)に対するものが含まれる。分析中に、赤血球細胞および破片を前角および90°側方散乱に基づいて除去(gate out)した。各サンプルに関して少なくとも15,000イベントを集めた。イソタイプに適合するコントロールmAbs[FITC−またはPE−結合IgGI(クローン MOPC021)]を使用して、分析に適したカーソル・セッティングを決定した。CellQuest 3.2.1 ソフトウエア(Becton Dickinson)を用いて、データを分析し、2次元プロットおよび1次元ヒストグラムにより表した。
【0026】
致死量に近い照射をされた免疫欠損NOD/scidマウスをヒト臍帯血単核細胞(MNCs)で前処置することにより、T−ALLを有する患者から得られた一次白血病細胞のこれらのマウスへのその後の移植が促進される。図1において概略を示したように、このモデルにおいて、患者から得られた一次白血病細胞の注射の約1週間前に、照射されたNOD/scidマウスにヒト臍帯血MNCsを注射する。次いで、マウスを約6週間後に屠殺し、白血病細胞の移植レベルを測定する。フローサイトメトリーにより評価されるように、T−ALL移植マウスの骨髄および脾臓の典型的なプロフィールを図2に示す。CD45の発現は、総合的な造血細胞移植を示す。CD7は、移植されたヒトT−ALLにより発現される。CD19は、B細胞系統の移植されたヒト細胞を示す。この実験に関して、CD45+CD7+移植T−ALL細胞は、図2において示された対応するヒストグラムにより示されるように、骨髄の約83%および脾臓の68%を含む。特に、T−ALL移植細胞においては非常に少数のCD19+細胞(骨髄において約2%および脾臓において4%)が存在し、このことは、T−ALLの拡大が移植臍帯血MNCsから分化する通常のCD19+細胞の拡大を追い越すことを示唆している(Vormoor J, et al., Blood 1994; 83: 2489−2497; Hogan CJ et al., Blood 1997; 90; 85−96; Kollmann TR, et al., Immunology 1994; 91: 8032−8036; Yu J., I Formos Med Assoc 1996; 95: 281−293; and Pflumio F, et al., Blood 1996; 88: 3731−3740)。ある場合において、移植された細胞が注射された一次T−ALL由来であることのさらなる確認は、TCR Vβ遺伝子利用分析により実施される。同様の結果が間葉系幹細胞を用いる研究から得られ、このことにより、ヒト白血病細胞の移植が促進されていることが示される。
【0027】
本研究により、また、ある範囲の注射されたT−ALL細胞数にわたって、シリーズの一次T−ALLドナーのためのマウス骨髄におけるT−ALL移植のレベルの特徴が表される(図3)。これらの研究において、8つの異なる一次T−ALLドナーを使用した。マウスの骨髄における効率的な移植は、典型的に、臍帯血で処置されたマウスへの1〜5x106個の一次T−ALL細胞の注射の6週間後に観察される(図3)。次いで、本研究は、マウスの骨髄および脾臓における6週間での移植のレベルが臍帯血MNCsの数および注射された一次T−ALL細胞の数に依存するかどうかの問題を扱う(図4)。図4において、同一のT−ALLドナーであるが臍帯血のドナーは異なる2つの実験が行われた。図4Aにおいて、6週間でのマウスの骨髄および脾臓におけるT−ALL移植レベルが前処置に使用された臍帯血細胞の数に依存することが明らかである。同様に、図4Bから、6週間での骨髄および脾臓におけるT−ALL移植レベルが、注射された一次T−ALL細胞の数に依存することが明らかである。
【0028】
T−ALL転移の研究および対応する治療的介在(intervention)のための本マウス・モデルの適当な利用を扱うために、T−ALLの播種のプロフィールを、移植された臍帯血前処置マウスにおいて測定した。肝臓において、門脈および間葉領域で白血病細胞の著しい湿潤が存在する。腎臓において、ヒト白血病細胞は血管周囲および糸球体周辺間隙に凝集する。肺において、白血病細胞は実質組織内で検出された。移植されたT−ALL細胞は、また、マウスの胸腺、副腎、および末梢血に播種した。
【0029】
白血病の発生における中心的役割のために、われわれのモデルのシステムにおいて白血病開始細胞が白血病移植マウス内で維持されるか否かを測定すること、例えばインビボにおけるT−ALLの拡大の経路を研究することはかなり重要である。この問題を扱うために、患者から採取された一次T−ALLを注射されたマウスの移植脾臓から回収されたT−ALLが、第2の臍帯血前処置マウスへの移植で白血病を繰り返すか否かを測定した。この研究のために、T細胞受容体β鎖可変領域2(TCR Vβ2)を発現している一次T−ALLを使用した。この方法において、移植されたT−ALLはCD7+Vβ2+細胞として独自に同定され得る。この実験の結果は、マウスの骨髄に関する図5において示される。
【0030】
前処置されたマウスに患者から得られた一次T−ALL細胞を注射すると、骨髄において高レベルの移植が起こり、これはT−ALLの注射の7週間後に測定された(図5A)。特に、骨髄における細胞の92%がCD7を発現し、89%がVβ2を発現し、このことは骨髄細胞の約90%を含むCD7+Vβ2+サブセットの存在と矛盾していなかった。同一のマウスにおいて、CD7+Vβ2+細胞(T−ALL)は脾臓細胞の約92%を占めていた。移植された脾臓中のT−ALL細胞は臍帯血で前処置された第2のマウスに注射するために使用された(図5B)。
【0031】
T−ALLの注射の5週間後のこの第2のレシピエント・マウスの分析により、白血病の再現、すなわち骨髄細胞の58%がCD7を発現し、52%がTCR Vβ2を発現していること(このことは、骨髄細胞の約52%がCD7+Vβ2+表現型を有することと矛盾しない。)が示された。この第2のレシピエント・マウスにおいて、脾臓(CD7+Vβ2+細胞)におけるT−ALL移植のレベルは68%であった。これらの結果により、白血病移植マウスにおいて白血病開始細胞の維持が存在することが明らかに示される。
【0032】
該モデル系はT−ALLの研究および関連する治療戦略の前臨床試験を促進するために最初開発されたが、それが他の白血病のインビボ研究に適用可能であるか否かを測定することに関心がもたれていた。この目的で、臍帯血前処置マウスに一次小児B細胞急性リンパ性白血病(B−ALL)細胞を注射し、そして、マウスの骨髄および脾臓におけるB−ALLの移植のレベルをB−ALLの注射の39日後に測定した(図6)。マウスの骨髄細胞の約90%が、移植されたB−ALLが期待される均一なCD45+CD19+ヒト表現型を発現した(図6B)。予備的研究により、臍帯血前処置マウスは急性骨髄芽球性白血病(AML)のインビボにおける研究にも適用可能であることが示唆されている。この研究において、16%の骨髄における白血病の移植および1%の脾臓における移植が、その11日前にAMLを注射された前処置NOD/scidマウスで観察された。
【0033】
インビトロでの臍帯血または間葉系幹細胞による白血病コロニーの形成の促進
白血病移植に対する促進活性の性質を特徴付けるため、白血病クローン生成細胞のコロニー形成を、臍帯血または臍帯血由来間葉系幹細胞で処置した培地の存在下でインビトロにて試験した。インビトロ白血病コロニー・アッセイは、IL−2のような増殖因子に応答して増殖してコロニーを形成する白血病クローン生成細胞の能力に基づいている。これらの白血病“前駆”細胞は、白血病芽球ポピュレーションの維持および拡大に関与している。
【0034】
患者から得られそしてメチルセルロース中の100ユニット/mlのIL−2および10ng/mlのホルボール 12−ミリステート 13−アセテート(PMA)で培養された一次T−ALLの白血病コロニーの形成は、MNCsまたは幹細胞前処置培地の添加により、用量依存的に有意に促進された。T−ALLコロニー形成の促進は、処置された培地の不存在下で観察されるものと比べて実質的に増加している処置された培地中に存在する因子により、4倍に増加する。顕微鏡で分析すると、処置された培地に加えられたサンプルにおけるコロニーのサイズには広い範囲が存在する。培養内のコロニーを個々に取り出し、類似の大きさのコロニーにプールし、そして白血病細胞の数を計数した。臍帯血で処置された培地が入った培養内の個々のコロニーあたりの細胞の数は、250および285x102/コロニーの範囲であることが見出され、それに対して、処置された培地の不存在下では100細胞未満/コロニーが観察された。したがって、培養内の臍帯血前処置培地の添加による爆発的なサイズの増加は、数倍から100倍以上のオーダーであった。
【0035】
臍帯血がインビトロで白血球コロニー形成を促進する因子(複数を含む)をインビトロで構成的に発現することをさらに確認するために、2重層寒天アッセイを白血病のサンプルに関して行った。下側の寒天層内の照射された臍帯血から分泌されたある“分散可能な因子(複数を含む)”は、有意に、外因性のIL−2およびPMAの非存在下で上側の層における白血病コロニーの定着効率を上昇させた。予想されたように、14日での白血病コロニーの数は、下側の寒天層の照射された臍帯血MNCsの数と上側の寒天層に加えたT−ALL細胞の数の両方に依存する。照射された臍帯血のみが培養された場合にコロニーが存在しないことにより、上側の層のコロニーはT−ALL調製物に由来することが示される。
【0036】
白血病コロニーのこれらのインビトロの研究は、白血病細胞の増殖がおそらくMNCsまたは幹細胞処置培地の添加により刺激されることを示している。本アッセイにおける個々のコロニーから回収される細胞が白血病起源に由来するものであって単なる患者からの通常のT細胞ではないことを確認するために、1人の患者の一次T−ALLの典型的でない表面表現型を利用した。この患者から得られた一次T−ALL白血病サンプルの表現型分析により、これらの細胞がCD7+(99%)、CD34+(98%)、CD45+(2%)であり、B細胞および単球マーカーには陰性であることが判明した。白血病細胞は予想通りCD7を発現していたが、それらは変則的にCD45を発現しておらず、一律にCD34を発現していた。したがって、この異常型の表現型により、正常なT細胞と該患者のT−ALLとの明白な区別が可能となる。
【0037】
この一次白血病サンプルを用いて、臍帯血処置培地を添加した白血病コロニー形成アッセイが行われた。臍帯血処置培地はこの患者からのMNCsの白血病コロニーの形成を予想の3倍以上大幅に増大させることが判明した。14日目に、白血病コロニーを個々に取り出した。約1.4x106個の細胞を回収し、そしてこれらの細胞をフローサイトメトリー分析のためにプールした。大部分の細胞は、独特にCD45−CD7+)、CD45−CD34+)、およびCD7+CD34+であった。まとめると、この結果は表面表現型CD45−CD7+CD34+を有するインビトロ培養物からの約90%の回収細胞と矛盾せず、この患者の一次白血病の異常型表現型と同一である。この分析により、臍帯血からの処置培地はT−ALLを有する患者からの一次白血病細胞のインビトロでの増殖というよりもむしろ、患者から得られた一次T−ALLサンプル内の正常T細胞を単に刺激するだけであるという主張が支持される。
【0038】
このことと矛盾することなく、照射された臍帯血により支持された上側の層内の該患者からの細胞が白血病の起源であって、単なる患者の血液からの正常なT細胞ではないことがフローサイトメトリーによりさらに示された。特に、寒天アッセイの上側の層からの約80%の回収細胞は、CD45−CD7+表現型であり、この患者からの非典型的表現型の一次T−ALLと類似していることが示された。
【0039】
臍帯血処置培地における促進活性は、500mM NaClで溶出したpH7.5のQ Sepharoseに、および200〜300mM N−アセチル−D−グルコサミンで溶出した小麦胚凝集素アフィニティー・カラムに結合し、したがって、酸性の糖タンパク質(複数を含む)に対応する。強力な免疫制御サイトカインであるサイトカインIL−15は、また、抗原特異的T細胞およびリンフォカイン活性化キラー細胞の活性を促進することができるT細胞増殖因子である。10ng/mlの組換えIL−15は一次白血病のコロニーの形成を約80%促進し、中和抗IL−15抗体(100ng/mlまで)は本アッセイにおいて白血病コロニー形成のIL−15誘導促進を完全に阻害するのに十分であることが示された。対照的に、中和抗体(10〜100ng/ml)の同様の投与は、本アッセイにおいて臍帯血処置培地の添加に帰することができる促進には影響しなかった。
【0040】
これらの結果により、IL−15は臍帯血処置培地において白血病促進活性がないことが示される。このことと矛盾することなく、ELISAによる測定によって、臍帯血処置培地の我々の調製物(総計22調製物)は無視できる量のIL−15(<0.03ng/ml)のみを含み;そしてこの量はIL−15の生物学的活性のED50(すなわち3ng/ml)の100分の1未満である、ことが示された。
【0041】
メチルセルロース培養を用いるインビトロ白血病コロニー・アッセイには100ユニット/mlのIL−2および10ng/mlのPMA(IL−2受容体のインデューサー)の添加が含まれるので、臍帯血処置培地による白血病コロニーの形成の促進は、IL−2またはIL−2受容体における単なる増加によるわけではなさそうである。このことと矛盾することなく、ELISAによって測定される臍帯血処置培地中のIL−2の量は、培養物中に加えられた外因性IL−2と比較して最小(4つの異なる調製物に関して約4.3±3.9ユニット/ml)であることが判明した。さらに、抗IL−2受容体mAbs(IL−2Rαに関してはM−A251、IL−2Rβに関しては3D7、およびIL−2Rγに関してはAG184)を用いるフローサイトメトリー分析により、臍帯血処置培地単独ではIL−2受容体の発現に効果がないことが示される。
【0042】
ヒトの骨髄由来の単核細胞を、臍帯血MNCsに関して上記したように培養した。間葉系幹細胞を含む接着層を、上記のインビトロおよびインビボ研究の両方において使用されたように単離した。骨髄由来の幹細胞は、ヒト白血病のインビボ・モデルにおける有効な前処置剤であり、そしてインビトロで白血病コロニー形成を促進することが判明した。
【0043】
上記したように、本発明の動物モデルはヒト白血病の適当なモデルである。したがって、該モデルは多様な有用性を有する。このような使用の1つは、推定される抗癌剤(例えば抗白血病剤)のスクリーニングである。このような推定される薬剤は該動物モデルに投与され、そして白血病の経時的経過が追跡される。薬剤は任意のプロトコールにしたがって投与され得る。さらに、該薬剤は一次白血病の注射前または後のいずれかに投与され得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はNOD/scidマウスの臍帯血前処置のため、および一次ヒト白血病の移植の分析のためのプロトコールを示す。
【図2】図2は一次T−ALL細胞を注射された臍帯血前処置マウス由来の白血病移植骨髄および脾臓を示す。
【図3】図3はあるシリーズの一次T−ALLドナーのマウス骨髄における一次T−ALLの移植を示す。T−ALL移植レベルをCD45、CD7、およびCD5の発現に基づいてフローサイトメトリーにより測定した。
【図4】図4は、マウスの骨髄および脾臓における移植のレベルが、臍帯血MNCsの数およびT−ALL細胞の数の両方に依存することを示す。
【図5】図5は、白血病移植マウスにおけるT−ALL白血病開始細胞の維持を示す。
【図6】図6は、臍帯血前処置マウスにおける一次小児B−ALLの移植を示す。
Claims (17)
- ヒト白血病のインビボ・モデルの作成方法であって、
a)げっ歯動物に致死量に近い照射を施すことおよび有効な前処置量のヒト胎児臍帯血由来の単核細胞を注射することにより免疫欠損げっ歯動物を前処置すること;
b)約5〜10日間、ステップa)からのげっ歯動物を維持すること;
c)移植に有効な量の一次ヒト白血病細胞をステップb)からのげっ歯動物に注射すること;
を含む方法。 - 免疫欠損げっ歯動物が免疫欠損マウスである、請求項1に記載の方法。
- 免疫欠損マウスがNOD/scidマウスである請求項2に記載の方法。
- 致死量に近い照射の適用が、約350ラドの全身ガンマ線照射でげっ歯動物を照射することにより行われる、請求項1に記載の方法。
- 移植に有効な量の一次ヒト白血病細胞が約106から約107細胞である、請求項1に記載の方法。
- 一次ヒト白血病細胞がT細胞急性リンパ性白血病(T−ALL)細胞である、請求項1に記載の方法。
- 前処置に有効な量のヒト胎児臍帯血単核細胞が約106から約108細胞である、請求項1に記載の方法。
- 単核細胞が幹細胞である、請求項1に記載の方法。
- 幹細胞が間葉系幹細胞である、請求項8に記載の方法。
- 請求項1により製造された、ヒト白血病のインビボ・モデル。
- 移植されたヒト白血病細胞を有する、免疫欠損げっ歯動物。
- 白血病開始細胞が白血病移植げっ歯動物において維持されている、請求項11に記載のげっ歯動物。
- マウスである、請求項12のげっ歯動物。
- NOD/scidマウスである、請求項13のマウス。
- 照射され、ヒト胎児臍帯血単核細胞を注射され、そして次いでヒト一次白血病細胞を注射された、請求項11に記載のげっ歯動物。
- 移植された白血病細胞がげっ歯動物の骨髄および脾臓において見出される、請求項11のげっ歯動物。
- ヒト白血病のインビボ・モデルの作成方法であって、
a)げっ歯動物に致死量に近い照射を施すことおよび有効な前処置量の骨髄由来の幹細胞をげっ歯動物に注射することにより該免疫欠損げっ歯動物を前処置すること;
b)約5〜10日間、ステップa)からのげっ歯動物を維持すること;
c)移植に有効な量の一次ヒト白血病細胞をステップb)からのげっ歯動物に注射すること;
を含む方法。
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