JP2004346753A

JP2004346753A - Emission control device for internal combustion engine

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Publication number: JP2004346753A
Application number: JP2003141424A
Authority: JP
Inventors: Toshinari Nagai; 俊成永井; Naoto Kato; 直人加藤; Yasuhiro Oi; 康広大井; Koji Ide; 宏二井出
Original assignee: Toyota Motor Corp
Current assignee: Toyota Motor Corp
Priority date: 2003-05-20
Filing date: 2003-05-20
Publication date: 2004-12-09

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To reduce the number of air-fuel ratio sensors required for a air-fuel ratio feedback control or the like, in an emission control device applied for an internal combustion engine having two banks. <P>SOLUTION: This emission control device comprises: an upstream catalyst 53A disposed to an exhaust pipe 52A of a bank A; an upstream catalyst 53B disposed to an exhaust pipe 52B of the bank B; an downstream catalyst 55 disposed to an aggregation exhaust pipe 54 in which downstream ends of the exhaust pipes 52A, 52B are aggregated; an upstream air-fuel ratio sensor 64A disposed to the exhaust pipe 52A at the downstream side of the upstream catalyst 53A; a downstream air-fuel ratio sensor 65 disposed to the aggregation exhaust pipe 54 at the downstream side of the downstream catalyst 55; and an electric control device 70. The electric control device 70 essentially controls an air-fuel ratio of the bank B based on output from the upstream air-fuel sensor 64A, in addition to an air-fuel ratio of the bank A, and corrects at least one of banks A, B based on output from the downstream air-fuel ratio sensor 65 to reduce an amount of emission from the upstream catalyst 53B. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、２つの部分気筒群を有するとともに、前記部分気筒群毎にそれぞれ接続された２つの上流側排気通路と同２つの上流側排気通路の下流側端をそれぞれ集合してその集合位置より下流に形成された下流側排気通路とから成る排気通路を有する内燃機関に適用され、前記２つの上流側排気通路にそれぞれ介装された２つの三元触媒と、前記下流側排気通路に介装された三元触媒と、を備えた内燃機関の排気浄化装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来より、内燃機関の排ガスを浄化するための三元触媒（本明細書においては、単に「触媒」と云うこともある。）が同機関の排気通路に介装されている。三元触媒は、流入する排ガスの空燃比がほぼ理論空燃比のときに未燃成分（ＨＣ，ＣＯ）を酸化し、同時に窒素酸化物（ＮＯｘ）を還元する機能を有する。更に、三元触媒は、酸素を貯蔵（吸蔵）する酸素吸蔵機能を有し、この酸素吸蔵機能により流入する排ガスの空燃比が理論空燃比からある程度まで偏移したとしても、未燃ＨＣ，ＣＯ、及びＮＯｘを浄化することができる。即ち、機関に供給される混合気の空燃比がリーンとなって三元触媒に流入する排ガスにＮＯｘが多量に含まれると、三元触媒はＮＯｘから酸素分子を奪ってＮＯｘを還元してＮＯｘを浄化するとともに、その酸素を吸蔵する。また、機関に供給される混合気の空燃比がリッチになって三元触媒に流入する排ガスに未燃ＨＣ，ＣＯが多量に含まれると、三元触媒は吸蔵していた酸素を未燃ＨＣ，ＣＯに与えて未燃ＨＣ，ＮＯを酸化させ、これにより未燃ＨＣ，ＣＯを浄化する。換言すれば、三元触媒が吸蔵する酸素の量（以下、「酸素吸蔵量」と称呼する。）は、リーンな空燃比の排ガスが流入すると増大するとともにリッチな空燃比の排ガスが流入すると減少する。
【０００３】
従って、三元触媒が連続的に流入する多量の未燃ＨＣ，ＣＯを効率的に浄化するためには、同三元触媒が酸素を多量に貯蔵していなければならず、逆に連続的に流入する多量のＮＯｘを効率的に浄化するためには、三元触媒が酸素を十分に貯蔵し得る状態になければならないことになる。以上のことから明らかなように、三元触媒の浄化能力は、その三元触媒が吸蔵し得る最大の酸素量（本明細書においては、「最大酸素吸蔵量」と称呼する。）に依存するとともに、三元触媒の酸素吸蔵量（の時間的平均値）が所定の値（例えば、最大酸素吸蔵量の半分の値）になるように制御することが好適である。
【０００４】
ところで、２つの部分気筒群を有する内燃機関においては、部分気筒群毎にそれぞれ接続された２つの上流側排気通路と同２つの上流側排気通路の下流側端をそれぞれ集合してその集合位置より下流に形成された下流側排気通路とから成る排気通路を有するとともに、前記２つの上流側排気通路にそれぞれ三元触媒（上流側触媒）を介装し、前記下流側排気通路に三元触媒（下流側触媒）を介装する構成が採用されることが多い。
【０００５】
この種の内燃機関の排気浄化装置は、例えば、特許文献１に記載されているように、前記２つの上流側触媒の上流の各上流側排気通路に上流側空燃比センサをそれぞれ配設するとともに、前記下流側触媒の下流の下流側排気通路に下流側空燃比センサを配設していて、排気浄化のため、これら３つの空燃比センサの各出力に基づいて各触媒の酸素吸蔵量がそれぞれ所定の値になるように空燃比フィードバック制御を実行するようになっている。また、この装置は、上記３つの空燃比センサの各出力に少なくとも基づいて触媒の劣化の程度を示す指標となる最大酸素吸蔵量を触媒毎に求め、各最大酸素吸蔵量に基づいて対応する触媒が劣化したか否かの判定を個別に実行するようになっている。
【０００６】
【特許文献１】
特開平７−１９７８３７号公報
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記文献に記載された内燃機関の排気浄化装置においては、排気浄化のための空燃比フィードバック制御、又は各触媒が劣化したか否かの判定を実行するにあたり、上記３つの空燃比センサの全てが必須の構成要素とされている。従って、構成が複雑となる上に構成要素の数の増大に伴って製造コストが高くなるという問題がある。
【０００８】
従って、本発明の目的は、２つの部分気筒群を有する内燃機関に適用される排気浄化装置であって、空燃比フィードバック制御等に必要となる空燃比センサの数を減らすことが可能なものを提供することにある。
【０００９】
【本発明の概要】
本発明の特徴は、２つの部分気筒群を有するとともに、前記部分気筒群毎にそれぞれ接続された２つの上流側排気通路と同２つの上流側排気通路の下流側端をそれぞれ集合してその集合位置より下流に形成された下流側排気通路とから成る排気通路を有する内燃機関に適用され、前記２つの上流側排気通路にそれぞれ介装された２つの上流側触媒と、前記下流側排気通路に介装された下流側触媒と、を備えた内燃機関の排気浄化装置が、前記２つの上流側触媒のうち何れか一方の下流の上流側排気通路に配設された上流側空燃比センサと、前記下流側触媒の下流の下流側排気通路に配設された下流側空燃比センサと、前記上流側空燃比センサの出力と前記下流側空燃比センサの出力にのみ基づいて排気浄化のために前記２つの上流側触媒に流入するガスの空燃比をそれぞれ制御する空燃比制御手段、又は、前記上流側空燃比センサの出力と前記下流側空燃比センサの出力にのみ基づいて前記２つの上流側触媒、及び前記下流側触媒の各々が劣化したか否かを個別に判定可能な触媒劣化判定手段、の少なくとも一つと、を備えたことにある。
【００１０】
これによれば、空燃比制御手段、又は触媒劣化判定手段は、２つの上流側触媒のうち何れか一方の下流の上流側排気通路に配設された上流側空燃比センサの出力と下流側触媒の下流の下流側排気通路に配設された下流側空燃比センサの出力にのみ基づいて、２つの上流側触媒に流入する各々のガスの排気浄化のための空燃比制御、又は、同２つの上流側触媒及び下流側触媒の各々が劣化したか否かの個別の判定を実行し得る。従って、前述した従来の装置に比して前記空燃比制御等に必要となる空燃比センサの数を減らすことが可能となる。
【００１１】
より具体的には、上記本発明に係る排気浄化装置において、前記空燃比制御手段は、前記上流側空燃比センサの出力が所定の上流側目標値となるように同上流側空燃比センサが配設された側の上流側触媒（以下、「センサ付上流側触媒」と云うこともある。）に流入するガスの目標空燃比を設定するとともに少なくとも同上流側空燃比センサの出力に基づいて同上流側空燃比センサが配設されていない側の上流側触媒（以下、「センサ無し上流側触媒」と云うこともある。）に流入するガスの目標空燃比を設定し、同２つの上流側触媒に流入するガスの実際の空燃比をそれぞれ対応する前記目標空燃比となるように制御する基本空燃比制御手段と、前記下流側空燃比センサの出力が所定の下流側目標値となるように、前記基本空燃比制御手段により設定された前記２つの目標空燃比のうち少なくとも一つを補正する目標空燃比補正手段と、を備えることが好適である。
【００１２】
ここにおいて、前記上流側目標値は、理論空燃比に相当する値、若しくは、理論空燃比を含んだ所定の範囲内の空燃比に相当する所定の範囲内の値であることが好ましい。同様に、前記下流側目標値も、理論空燃比に相当する値、若しくは、理論空燃比を含んだ所定の範囲内の空燃比に相当する所定の範囲内の値であることが好ましい。
【００１３】
また、２つの上流側触媒に流入するガスの各々の空燃比は、内燃機関（具体的には、対応する部分気筒群）に供給される混合気の空燃比のみを制御することにより制御されてもよく、同機関に供給される混合気の空燃比の制御に加え又は同制御とは独立して、同機関と各上流側触媒との間に供給される還元剤（未燃ＨＣ等）又は酸化剤（空気等）の量を制御することにより制御されてもよい。
【００１４】
上流側空燃比センサが配設された側については、同上流側空燃比センサの出力に基づいてセンサ付上流側触媒の排気浄化の状態（例えば、酸素吸蔵量の状態）に関する情報を得ることができる。従って、上記本発明に係る排気浄化装置（基本空燃比制御手段）においては、上流側空燃比センサの出力が所定の上流側目標値（例えば、理論空燃比相当の値）となるようにセンサ付上流側触媒に流入するガスの空燃比が制御されることで、同センサ付上流側触媒から未燃ＨＣ，ＣＯやＮＯｘ等の有害物質（以下、「エミッション」と称呼する。）が多量に排出されることが防止され得る（即ち、センサ付上流側触媒の排気浄化の状態が良好な状態に維持され得る）。
【００１５】
一方、上流側空燃比センサが配設されていない側については、センサ無し上流側触媒の排気浄化の状態（例えば、酸素吸蔵量の状態）に関する情報を直接的に得ることができない。従って、上記排気浄化装置（基本空燃比制御手段）においては、センサ無し上流側触媒の排気浄化の（平均的な）状態がセンサ付上流側触媒の排気浄化の（平均的な）状態と等しいとの仮定の下、同センサ無し上流側触媒に流入するガスの空燃比が前記上流側空燃比センサの出力に基づいて制御される。
【００１６】
この結果、センサ無し上流側触媒の排気浄化の状態がセンサ付上流側触媒の排気浄化の状態と略等しい状態にある間は、センサ無し上流側触媒に流入するガスの空燃比が同センサ無し上流側触媒からエミッションが多量に排出されないように適切に制御され得る。しかしながら、センサ無し上流側触媒の排気浄化の状態がセンサ付上流側触媒の排気浄化の状態と略等しい状態に維持される保証はなく、センサ無し上流側触媒の排気浄化の状態がセンサ付上流側触媒の排気浄化の状態から相違することでセンサ無し上流側触媒から多量のエミッションが排出される場合が発生し得る。
【００１７】
このように、センサ無し上流側触媒から多量のエミッションが排出されると、同多量のエミッションの全てを下流側触媒が浄化できなくなりその一部が同下流側触媒から流出するようになって、その影響が下流側空燃比センサの出力に現れる。換言すれば、下流側空燃比センサの出力が所定の下流側目標値（例えば、理論空燃比相当の値）から外れることはセンサ無し上流側触媒から多量のエミッションが流出している可能性があることを意味している。
【００１８】
上記本発明に係る排気浄化装置（目標空燃比補正手段）は、このことに着目したものであって、下流側空燃比センサの出力が所定の下流側目標値となるように、２つの上流側触媒に流入するガスの空燃比のうち少なくとも一つを補正する。これによれば、２つの上流側触媒に流入するガスの空燃比のうち少なくとも一つが、センサ無し上流側触媒から多量のエミッションが流出しない方向に、従って、センサ無し上流側触媒の排気浄化の状態がセンサ付上流側触媒の排気浄化の状態に近づく方向に補正され得る。この結果、２つの上流側触媒の何れからもエミッションが多量に排出されることが確実に防止され、従って、下流側触媒からのエミッションの流出も効果的に防止され得る。
【００１９】
この場合、前記基本空燃比制御手段は、前記上流側空燃比センサが配設されていない側の上流側触媒に流入するガスの目標空燃比を、同上流側空燃比センサが配設された側の上流側触媒に流入するガスの目標空燃比と等しくなるように設定するよう構成されていて、前記目標空燃比補正手段は、前記下流側空燃比センサの出力の前記所定の下流側目標値からの偏移に応じて前記上流側空燃比センサが配設されていない側の上流側触媒に流入するガスの目標空燃比を補正するように構成されることが好適である。
【００２０】
これによれば、下流側空燃比センサの出力の所定の下流側目標値からの偏移に応じて同偏移が消滅する方向にセンサ無し上流側触媒に流入するガスの空燃比が補正され得る。例えば、下流側触媒の酸素吸蔵量が不足の傾向にあって下流側空燃比センサの出力が前記所定の下流側目標値に相当する空燃比よりもリッチな空燃比に相当する値となっている場合、この傾向は、センサ無し上流側触媒の排気浄化の状態が未燃ＨＣ，ＣＯの浄化能力が低下している状態、即ち、酸素吸蔵量が不足の傾向にある状態にあることを意味している。この場合、センサ無し上流側触媒に流入するガスの空燃比がセンサ付上流側触媒に流入するガスの空燃比よりもリーン空燃比になるように補正され得、この結果、センサ無し上流側触媒の排気浄化の状態が良好な状態（例えば、酸素吸蔵量が適切な値になる状態）に復帰し得る。よって、簡易な構成によりセンサ無し上流側触媒から多量のエミッションが流出することが防止され得る。
【００２１】
また、前記基本空燃比制御手段は、前記上流側空燃比センサが配設された側の上流側触媒に流入するガスの目標空燃比を、同上流側空燃比センサの出力が前記所定の上流側目標値に相当する空燃比よりもリッチな空燃比を示す値となる第１時点が到来すると理論空燃比よりもリーンな所定のリーン空燃比に設定するとともに同上流側空燃比センサの出力が同所定の上流側目標値に相当する空燃比よりもリーンな空燃比を示す値となる第２時点が到来すると理論空燃比よりもリッチな所定のリッチ空燃比に設定することで同第１時点又は第２時点が交互に到来する毎に強制的に切り換えるように設定するとともに、同上流側空燃比センサが配設されていない側の上流側触媒に流入するガスの目標空燃比を、前記第１時点が到来すると前記所定のリッチ空燃比に設定するとともに前記第２時点が到来すると前記所定のリーン空燃比に設定することで同第１時点又は第２時点が交互に到来する毎に強制的に切り換えるように設定するよう構成されていて、前記目標空燃比補正手段は、前記上流側空燃比センサが配設された側の上流側触媒に流入するガスの目標空燃比の切り換え時点を、前記下流側空燃比センサの出力の前記所定の下流側目標値からの偏移に応じた所定時間だけ前記第１時点又は第２時点から遅延せしめることで同上流側空燃比センサが配設された側の上流側触媒に流入するガスの目標空燃比を補正するように構成されることが好適である。
【００２２】
これによれば、センサ付上流側触媒に流入するガスの空燃比とセンサ無し上流側触媒に流入するガスの空燃比とは、原則的に、前記第１時点又は第２時点が交互に到来する毎に、理論空燃比から互いに異なる方向に偏移した空燃比（所定のリーン空燃比及び所定のリッチ空燃比）に同時に切り換えられていく一方で、下流側空燃比センサの出力の所定の下流側目標値からの偏移に応じた所定時間だけセンサ付上流側触媒に流入するガスの空燃比の切り換え時点のみが前記第１時点又は第２時点から遅延せしめられる。
【００２３】
例えば、上述と同様、下流側触媒の酸素吸蔵量が不足の傾向にあって下流側空燃比センサの出力が前記所定の下流側目標値に相当する空燃比よりもリッチな空燃比に相当する値となっていて、センサ無し上流側触媒の酸素吸蔵量が不足の傾向にある状態となっている場合、前記第２時点が到来すると、センサ無し上流側触媒に流入するガスの空燃比が所定のリッチ空燃比から所定のリーン空燃比に直ちに切り換えられる一方、センサ付上流側触媒に流入するガスの空燃比は前記所定時間だけ遅れて所定のリーン空燃比から所定のリッチ空燃比に切り換えられる。この結果、次の第１時点が到来する時期が前記所定時間に相当する分だけ遅れることから、センサ無し上流側触媒に流入するガスの空燃比が所定のリーン空燃比に制御されている期間が長くなり、センサ無し上流側触媒の排気浄化の状態が良好な状態（例えば、酸素吸蔵量の時間的平均値が適切な値になる状態）に復帰し得る。また、前記所定時間に渡って、上流側空燃比センサの出力が同所定の上流側目標値に相当する空燃比よりもリーンな空燃比を示す値となっているにも拘わらずセンサ付上流側触媒に流入するガスの空燃比が所定のリーン空燃比に維持され続けることになるから、同センサ付上流側触媒から多量のＮＯｘが流出することになり、この結果、多量のＮＯｘが下流側触媒に流入することになる。従って、下流側触媒の酸素吸蔵量の不足が直ちに解消して同酸素吸蔵量が適切な値に復帰し得るから、下流側触媒からのエミッションの流出がより一層効果的に防止され得る。
【００２４】
また、上記本発明に係る排気浄化装置においては、前記触媒劣化判定手段は、具体的には、前記２つの上流側触媒のうちの一方に流入するガスの空燃比を理論空燃比に維持した状態で、同２つの上流側触媒のうちの他方に流入するガスの空燃比を、理論空燃比よりもリーンな空燃比から理論空燃比よりもリッチな所定のリッチ空燃比に、又は、理論空燃比よりもリッチな空燃比から理論空燃比よりもリーンな所定のリーン空燃比に切り換える空燃比切換手段と、前記空燃比切換手段が前記上流側空燃比センサが配設されていない側の上流側触媒に流入するガスの空燃比を理論空燃比に維持した状態で同上流側空燃比センサが配設された側の上流側触媒に流入するガスの空燃比を切り換えた後に前記上流側空燃比センサの出力、及び前記下流側空燃比センサの出力が理論空燃比よりもリーンな空燃比であることを示す値及び理論空燃比よりもリッチな空燃比であることを示す値の何れか一方から他方に切り換わる各切換時点を少なくとも利用して、前記上流側空燃比センサが配設された側の上流側触媒の最大酸素吸蔵量と前記下流側触媒の最大酸素吸蔵量とを個別に取得する第１最大酸素吸蔵量取得手段と、前記空燃比切換手段が前記上流側空燃比センサが配設された側の上流側触媒に流入するガスの空燃比を理論空燃比に維持した状態で同上流側空燃比センサが配設されていない側の上流側触媒に流入するガスの空燃比を切り換えた後に前記下流側空燃比センサの出力が理論空燃比よりもリーンな空燃比であることを示す値及び理論空燃比よりもリッチな空燃比であることを示す値の何れか一方から他方に切り換わる切換時点を少なくとも利用して、前記上流側空燃比センサが配設されていない側の上流側触媒の最大酸素吸蔵量と前記下流側触媒の最大酸素吸蔵量との合計量を取得するとともに、同合計量から前記第１最大酸素吸蔵量取得手段により取得された前記下流側触媒の最大酸素吸蔵量を減じることで前記上流側空燃比センサが配設されていない側の上流側触媒の最大酸素吸蔵量を取得する第２最大酸素吸蔵量取得手段と、を備え、前記取得された２つの上流側触媒、及び前記下流側触媒の各最大酸素吸蔵量に基づいて各触媒が劣化したか否かを個別に判定するように構成されることが好適である。
【００２５】
これによれば、２つの上流側触媒のうち何れか一方の下流の上流側排気通路に配設された上流側空燃比センサの出力と下流側触媒の下流の下流側排気通路に配設された下流側空燃比センサの出力にのみ基づいて、同２つの上流側触媒及び下流側触媒の各々の最大酸素吸蔵量が個別に取得され得る。一方、最大酸素吸蔵量はその触媒の劣化の程度を示す指標となり得る値である。従って、各最大酸素吸蔵量に基づいて対応する触媒が劣化したか否かを個別に容易に判定することができる。
【００２６】
【発明の実施の形態】
（第１実施形態）
以下、本発明による内燃機関の排気浄化装置の第１実施形態について図面を参照しつつ説明する。図１は、本発明による第１実施形態に係る排気浄化装置を火花点火式Ｖ型６気筒内燃機関１０に適用したシステムの概略構成を示している。この内燃機関１０は、Ｖ字型を構成する２つのバンク（バンクＡ及びバンクＢ）を有していて、各バンクには部分気筒群としての３つの気筒が（図１において紙面垂直方向に）それぞれ１列に配置されている。従って、内燃機関１０全体としては、６つの気筒が３気筒づつ（図１において紙面垂直方向に）２列に配置されている。以下、バンクＡ側に関連する構成・処理等については符号・変数の末尾等に「Ａ」又は「（Ａ）」の符号を付し、バンクＢ側に関連する構成・処理等については符号・変数の末尾等に「Ｂ」又は「（Ｂ）」の符号を付して説明する。
【００２７】
より具体的には、この内燃機関１０は、シリンダブロック、シリンダブロックロワーケース、及びオイルパン等を含むシリンダブロック部２０と、シリンダブロック部２０の上に固定されるシリンダヘッド部３０と、シリンダブロック部２０にガソリン混合気を供給するための吸気系統４０と、シリンダブロック部２０からの排気ガスを外部に放出するための排気系統５０とを含んでいる。
【００２８】
シリンダブロック部２０は、シリンダ２１Ａ，２１Ｂ、ピストン２２Ａ，２２Ｂ、コンロッド２３Ａ，２３Ｂ、及びクランク軸２４を含んでいる。ピストン２２Ａ，２２Ｂはシリンダ２１Ａ，２１Ｂ内をそれぞれ往復動し、ピストン２２Ａ，２２Ｂの往復動がそれぞれコンロッド２３Ａ，２３Ｂを介してクランク軸２４に伝達され、これにより同クランク軸２４が回転するようになっている。シリンダ２１Ａ，２１Ｂとピストン２２Ａ，２２Ｂのヘッドは、シリンダヘッド部３０とともにそれぞれ燃焼室２５Ａ，２５Ｂを形成している。
【００２９】
シリンダヘッド部３０は、燃焼室２５Ａ，２５Ｂにそれぞれ連通した吸気ポート３１Ａ，３１Ｂ、吸気ポート３１Ａ，３１Ｂをそれぞれ開閉する吸気弁３２Ａ，３２Ｂ、燃焼室２５Ａ，２５Ｂにそれぞれ連通した排気ポート３３Ａ，３３Ｂ、排気ポート３３Ａ，３３Ｂをそれぞれ開閉する排気弁３４Ａ，３４Ｂ、点火プラグ３５Ａ，３５Ｂ、及び燃料を吸気ポート３１Ａ，３１Ｂ内にそれぞれ噴射するインジェクタ（燃料噴射手段）３６Ａ，３６Ｂを備えている。
【００３０】
吸気系統４０は、吸気ポート３１Ａ，３１Ｂに連通し同吸気ポート３１Ａ，３１Ｂとともに吸気通路を形成するインテークマニホールドを含む吸気管４１、吸気管４１の端部に設けられたエアフィルタ４２、吸気管４１内にあって吸気通路の開口断面積を可変とするスロットル弁４３、及びスロットル弁駆動手段を構成するＤＣモータからなるスロットル弁アクチュエータ４４を備えている。
【００３１】
排気系統５０は、排気ポート３３Ａ，３３Ｂにそれぞれ連通したエキゾーストマニホールド５１Ａ，５１Ｂ、エキゾーストマニホールド５１Ａ，５１Ｂにそれぞれ接続されたエキゾーストパイプ（排気管）５２Ａ，５２Ｂ、エキゾーストパイプ５２Ａ，５２Ｂにそれぞれ配設（介装）された上流側触媒（三元触媒、又はスタート・コンバータとも云う。）５３Ａ，５３Ｂ、エキゾーストパイプ５２Ａ，５２Ｂの各下流側端部に接続されるとともに同各下流側端部を集合させた下流側エキゾーストパイプ５４、及び下流側エキゾーストパイプ５４に配設（介装）された下流側触媒（三元触媒、又は、車両のフロア下方に配設されるため、アンダ・フロア・コンバータとも云う。）５５を備えている。上流側触媒５３Ａと上流側触媒５３Ｂは、同一の容量を有し、かつ初期状態（未使用の状態）にて同一の排気ガス浄化能力（即ち、最大酸素吸蔵量）を有している。
【００３２】
ここで、エキゾーストパイプ５２Ａは、部分気筒群としてのバンクＡ側の３気筒にそれぞれ接続された上流側排気通路を構成し、エキゾーストパイプ５２Ｂは、部分気筒群としてのバンクＢ側の３気筒にそれぞれ接続された上流側排気通路を構成している。また、下流側エキゾーストパイプ５４は、下流側排気通路を構成している。
【００３３】
一方、このシステムは、熱線式エアフローメータ６１、スロットルポジションセンサ６２、クランクポジションセンサ６３、上流側触媒５３Ａの下流の上流側排気通路にのみ配設された空燃比センサ６４Ａ（以下、「上流側空燃比センサ６４Ａ」と称呼する。）、下流側触媒５５の下流の下流側排気通路に配設された空燃比センサ６５（以下、「下流側空燃比センサ６５」と称呼する。）、及びアクセル開度センサ６６を備えている。従って、上記センサ付上流側触媒はバンクＡ側の上流側触媒５３Ａに、上記センサ無し上流側触媒はバンクＢ側の上流側触媒５３Ｂに相当している。
【００３４】
熱線式エアフローメータ６１は、吸気管４１内を流れる吸入空気の質量流量に応じた電圧Ｖｇを出力するようになっている。かかるエアフローメータ６１の出力Ｖｇと、計測された吸入空気流量Ｇａとの関係は、図２に示したとおりである。スロットルポジションセンサ６２は、スロットル弁４３の開度を検出し、スロットル弁開度ＴＡを表す信号を出力するようになっている。クランクポジションセンサ６３は、クランク軸２４が１０°回転する毎に幅狭のパルスを有するとともに同クランク軸２４が３６０°回転する毎に幅広のパルスを有する信号を出力するようになっている。この信号は、エンジン回転速度ＮＥを表す。
【００３５】
上流側空燃比センサ６４Ａは、図３に示したように所謂限界電流式の酸素濃度センサであって、空燃比Ａ／Ｆに応じた電流を出力し、この電流に応じた電圧ｖａｂｙｆｓ（Ａ）を出力するようになっていて、特に、空燃比Ａ／Ｆが理論空燃比であるとき値ｖｓｔｏｉｃｈを出力するようになっている。図３から明らかなように、上流側空燃比センサ６４Ａによれば、広範囲にわたる空燃比Ａ／Ｆを精度良く検出することができる。下流側空燃比センサ６５は、図４に示したように所謂濃淡電池式の酸素濃度センサであって、理論空燃比において急変する電圧Ｖｏｘｓを出力するようになっている。より具体的に述べると、下流側空燃比センサ６５は、空燃比が理論空燃比よりもリーンのときは略０．１（Ｖ）、空燃比が理論空燃比よりもリッチのときは略０．９（Ｖ）、及び空燃比が理論空燃比のときは略０．５（Ｖ）（値Ｖｏｘｓｒｅｆ）の電圧を出力するようになっている。アクセル開度センサ６６は、運転者によって操作されるアクセルペダル６７の操作量を検出し、同アクセルペダル６７の操作量Ａｃｃｐを表す信号を出力するようになっている。
【００３６】
更に、このシステムは電気制御装置７０を備えている。電気制御装置７０は、互いにバスで接続されたＣＰＵ７１、ＣＰＵ７１が実行するルーチン（プログラム）、テーブル（ルックアップテーブル、マップ）、定数等を予め記憶したＲＯＭ７２、ＣＰＵ７１が必要に応じてデータを一時的に格納するＲＡＭ７３、電源が投入された状態でデータを格納するとともに同格納したデータを電源が遮断されている間も保持するバックアップＲＡＭ７４、及びＡＤコンバータを含むインターフェース７５等からなるマイクロコンピュータである。
【００３７】
インターフェース７５は、前記センサ６１〜６６と接続され、ＣＰＵ７１にセンサ６１〜６６からの信号を供給するとともに、同ＣＰＵ７１の指示に応じて点火プラグ３５Ａ，３５Ｂ、インジェクタ３６Ａ，３６Ｂ、及びスロットル弁アクチュエータ４４に駆動信号を送出するようになっている。また、インターフェース７５は、ＣＰＵ７１の指示に応じてユーザーに触媒の劣化を知らしめるための警報ランプ６８に同警報ランプ６８を点灯させるための点灯指示信号を送出するようになっている。
【００３８】
（排気浄化のための空燃比フィードバック制御の概要）
ところで、上流側触媒５３Ａ，５３Ｂ、下流側触媒５５等の三元触媒は、先に述べたように酸素吸蔵機能を有していて、三元触媒の浄化能力は上述のごとく最大酸素吸蔵量に依存する。一方、三元触媒は燃料中に含まれる鉛や硫黄等による被毒、或いは触媒に加わる熱により劣化し、これに伴い最大酸素吸蔵量が次第に低下してくる。このように最大酸素吸蔵量が低下した場合であっても、エミッションの外気への排出量を増大させないようにするためには、上記システムにおいて、排気通路の出口に最も近い位置に介装されている下流側触媒５５から排出される排ガスの空燃比が理論空燃比近傍となるように制御することが好適であると考えられる。
【００３９】
下流側触媒５５から排出される排ガスの空燃比が理論空燃比近傍となるように制御するためには、同下流側触媒５５に流入する排ガスの空燃比の平均値が理論空燃比近傍になるように制御することが要求される。このため、各上流側触媒５３Ａ，５３Ｂから流出する排ガスの空燃比の平均値がそれぞれ理論空燃比近傍になるように制御することが好ましい。
【００４０】
ここで、バンクＡ側については、上流側空燃比センサ６４Ａの出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）に基づいて上流側触媒５３Ａの排気浄化の状態（例えば、酸素吸蔵量の状態）に関する情報を得ることができる。従って、上流側空燃比センサ６４Ａの出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）に基づいてバンクＡ側の上流側触媒５３Ａに流入するガスの空燃比を制御すれば、上流側触媒５３Ａから流出する排ガスの空燃比の平均値が理論空燃比近傍となるように制御することが可能である。
【００４１】
一方、バンクＢ側については、上流側触媒５３Ｂの排気浄化の状態（例えば、酸素吸蔵量の状態）に関する情報を直接的に得ることができない。この場合、バンクＢ側の上流側触媒５３Ｂに流入するガスの空燃比も前述のバンクＡ側の上流側触媒５３Ａに流入するガスの空燃比と同様、上流側空燃比センサ６４Ａの出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）に基づいて制御することが考えられる。
【００４２】
しかしながら、バンクＢ側の上流側触媒５３Ｂの排気浄化の状態が上流側空燃比センサ６４Ａの出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）に対応している保証はなく、この結果、バンクＢ側の上流側触媒５３Ｂから多量のエミッションが排出される場合が発生し得る。
【００４３】
そうすると、かかる多量のエミッションの全てを下流側触媒５５が浄化できなくなりその一部が同下流側触媒５５から流出するようになって、その影響が下流側空燃比センサ６５の出力Ｖｏｘｓに現れる。換言すれば、下流側空燃比センサ６５の出力Ｖｏｘｓが目標値（下流側目標値）から外れることはバンクＢ側の上流側触媒５３Ｂから多量のエミッションが流出している可能性があることを示している。
【００４４】
従って、下流側空燃比センサ６５の出力Ｖｏｘｓが下流側目標値から外れているとき、バンクＢ側の上流側触媒５３Ｂから流出するエミッションの排出量が減少する方向に同上流側触媒５３Ｂに流入する排ガスの空燃比を補正（制御）すれば、同上流側触媒５３Ｂから流出する排ガスの空燃比の平均値が理論空燃比近傍となるように制御することが可能となる。
【００４５】
そこで、本発明の実施形態に係る排気浄化装置（以下、「本装置」と云うこともある。）は、先ず、上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）の目標値（上流側目標値）を、理論空燃比を含む所定の範囲内の空燃比に相当する値ｖｓｔｏｉｃｈを含む所定の範囲（上限値ｖｒｅｆｕｐ、下限値ｖｒｅｆｌｏｗ）内の値に設定する。そして、本装置は、上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）が下限値ｖｒｅｆｌｏｗ未満となる第１時点が到来したとき、上流側触媒５３Ａから未燃ＨＣ，ＣＯが多く流出し始めたことを意味するから、原則的に、バンクＡ側に供給される混合気の空燃比（従って、上流側触媒５３Ａに流入する排ガスの空燃比）を所定のリーン空燃比に制御する。これに対し、上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）が上限値ｖｒｅｆｕｐより大きい値となる第２時点が到来したとき、上流側触媒５３ＡからＮＯｘが多く流出し始めたことを意味するから、原則的に、バンクＡ側に供給される混合気の空燃比を所定のリッチ空燃比に制御する。
【００４６】
一方、本装置は、前記第１時点が到来したとき、原則的に、バンクＢ側に供給される混合気の空燃比（従って、上流側触媒５３Ｂに流入する排ガスの空燃比）を前記所定のリッチ空燃比に制御するとともに、前記第２時点が到来したとき、原則的に、バンクＢ側に供給される混合気の空燃比を前記所定のリーン空燃比に制御する。
【００４７】
即ち、バンクＡ側に供給される混合気の空燃比とバンクＢ側に供給される混合気の空燃比とは、原則的に、前記第１時点又は第２時点が交互に到来する毎に、理論空燃比から互いに異なる方向に偏移した空燃比（所定のリーン空燃比及び所定のリッチ空燃比）に同時に切り換えられていく。このように、上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）が所定の上流側目標値となるように上流側触媒５３Ａに流入する排ガスの空燃比を制御するとともに、同上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）に基づいて上流側触媒５３Ｂに流入する排ガスの空燃比をフィードバック制御する手段が基本空燃比制御手段に相当する。
【００４８】
他方、本装置は、下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓの目標値（下流側目標値）を、理論空燃比を含む所定の範囲内の空燃比に相当する値Ｖｏｘｓｒｅｆを含む所定の範囲（上限値（Ｖｏｘｓｒｅｆ＋ＤＶｒｅｆ）、下限値（Ｖｏｘｓｒｅｆ−ＤＶｒｅｆ））内の値に設定する。そして、本装置は、前記第１時点が到来したときであって下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓが下限値（Ｖｏｘｓｒｅｆ−ＤＶｒｅｆ）未満となっているとき、並びに、前記第２時点が到来したときであって下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓが上限値（Ｖｏｘｓｒｅｆ＋ＤＶｒｅｆ）より大きい値となっているとき、下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓの値Ｖｏｘｓｒｅｆからの偏差ＤＶｏｘｓの絶対値に応じて遅延時間（所定時間）Ｔｄｅｌａｙを設定するとともに、バンクＡ側に供給される混合気の空燃比（従って、上流側触媒５３Ａに流入する排ガスの空燃比）の切り換え時点のみを前記第１時点又は第２時点から同遅延時間Ｔｄｅｌａｙだけ遅延させる。このようにして、上流側触媒５３Ａに流入する排ガスの（目標）空燃比を補正する手段が目標空燃比補正手段に相当する。
【００４９】
このように、バンクＡ側に供給される混合気の空燃比の切り換え時点のみを遅延させることで、バンクＢ側の上流側触媒５３Ｂから流出するエミッションの排出量が減少する方向にバンクＢ側に供給される混合気の空燃比（従って、同上流側触媒５３Ｂに流入する排ガスの空燃比）を補正（制御）することにも繋がる。以下、この点について、図５を参照しながら説明する。
【００５０】
図５は、上述した空燃比フィードバック制御が実行されている場合における各値の変化の一例を示したタイムチャートである。図５に示したように、時刻ｔ１より前の時点では、本装置は上流側触媒５３Ａ上流空燃比を所定のリーン空燃比に制御しているから（（ａ）を参照。）、上流側触媒５３Ａの酸素吸蔵量は次第に増加する（（ｂ）を参照。）。そして、時刻ｔ１の直前になると、上流側触媒５３Ａの酸素吸蔵量が最大酸素吸蔵量ＣＳＣＡｍａｘ近傍に達することで上流側触媒５３ＡからＮＯｘが多く流出し始めるから、上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）は増加するとともに時刻ｔ１になると前記上限値ｖｒｅｆｕｐよりも大きくなる（（ｃ）を参照。）。即ち、時刻ｔ１は前記第２時点に相当している。
【００５１】
このとき、下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓは前記下流側目標値の範囲内にあるから（（ｆ）を参照。）、本装置は、時刻ｔ１にて、上流側触媒５３Ａ上流空燃比を所定のリーン空燃比から所定のリッチ空燃比に切り換えるとともに上流側触媒５３Ｂ上流空燃比を所定のリッチ空燃比から所定のリーン空燃比に同時に切り換える（（ａ）（ｄ）を参照。）。
【００５２】
これにより、時刻ｔ１以降、本装置は上流側触媒５３Ａ上流空燃比を所定のリッチ空燃比に制御しているから上流側触媒５３Ａの酸素吸蔵量は次第に減少する。そして、時刻ｔ２の直前になると、上流側触媒５３Ａの酸素吸蔵量が「０」近傍に達することで上流側触媒５３Ａから未燃ＨＣ，ＣＯが多く流出し始めるから、上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）は減少するとともに時刻ｔ２になると前記下限値ｖｒｅｆｌｏｗよりも小さくなる。即ち、時刻ｔ２は前記第１時点に相当している。
【００５３】
このときも、下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓは前記下流側目標値の範囲内にあるから、本装置は、時刻ｔ２にて、上流側触媒５３Ａ上流空燃比を所定のリッチ空燃比から所定のリーン空燃比に切り換えるとともに上流側触媒５３Ｂ上流空燃比を所定のリーン空燃比から所定のリッチ空燃比に同時に切り換える。
【００５４】
一方、上流側触媒５３Ｂの酸素吸蔵量は、（ｅ）に示すように不足の傾向にあって（即ち、酸素吸蔵量の時間的平均値が最大酸素吸蔵量ＣＳＣＢｍａｘの半分よりも小さい傾向にあって）、上流側触媒５３Ｂ上流空燃比が所定のリッチ空燃比に制御されている間における時刻ｔ１より少し前の時点から時刻ｔ１までの間、及び次の第２時点に相当する時刻ｔ３より少し前の時点から時刻ｔ３までの間に渡り「０」に維持されている。従って、これらの間、多量の未燃ＨＣ，ＣＯが上流側触媒５３Ｂから流出し、従って、下流側触媒５５に流入する。この結果、下流側触媒５５の酸素吸蔵量が不足の傾向となって下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓが下流側目標値の範囲内の値から次第に増加し、時刻ｔ３では前記上限値（Ｖｏｘｓｒｅｆ＋ＤＶｒｅｆ）を超えている。
【００５５】
従って、時刻ｔ３になると、本装置は、上流側触媒５３Ｂ上流空燃比を所定のリッチ空燃比から所定のリーン空燃比に直ちに切り換える一方、上流側触媒５３Ａ上流空燃比の切り換えを保留する。そして、時刻ｔ３の時点における下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓの値Ｖｏｘｓｒｅｆからの偏差ＤＶｏｘｓの絶対値に応じて遅延時間Ｔｄｅｌａｙを設定するとともに、時刻ｔ３から同遅延時間Ｔｄｅｌａｙが経過した時点である時刻ｔ４にて上流側触媒５３Ａ上流空燃比を所定のリーン空燃比から所定のリッチ空燃比に切り換える。
【００５６】
この結果、次の第１時点に相当する時点が、上流側触媒５３Ａ上流空燃比の切り換えを保留しないと仮定した場合（この場合における各値の変化を図５において破線で示す。）での時点である時刻ｔ５から前記遅延時間Ｔｄｅｌａｙに相当する分だけ遅れた時点である時刻ｔ６となる。従って、上流側触媒５３Ｂ上流空燃比が所定のリーン空燃比に制御されている期間（時刻ｔ３〜ｔ６）が長くなり、時刻ｔ６以降、（ｅ）に示すように、前述した上流側触媒５３Ｂの酸素吸蔵量の不足の傾向が解消されて（即ち、酸素吸蔵量の時間的平均値が最大酸素吸蔵量ＣＳＣＢｍａｘの半分の値になって）、上流側触媒５３Ｂから多量のエミッションが流出することがなくなる。換言すれば、バンクＡ側に供給される混合気の空燃比の切り換え時点を前述のように遅延させると、バンクＢ側に供給される混合気の空燃比が上流側触媒５３Ｂから流出するエミッションの排出量が減少する方向に補正されることになると云うことができる。
【００５７】
また、遅延時間Ｔｄｅｌａｙ（時刻ｔ３〜ｔ４）に渡って上流側触媒５３Ａ上流空燃比が所定のリーン空燃比に維持され続けることになるから、この間、上流側触媒５３Ａから多量のＮＯｘが流出することになり、この結果、多量のＮＯｘが下流側触媒５５に流入することになる。従って、下流側触媒５５の酸素吸蔵量の不足の傾向が直ちに解消されて、下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓは遅延時間Ｔｄｅｌａｙが経過した時点である時刻ｔ４以降において、理論空燃比相当の値Ｖｏｘｓｒｅｆ近傍に復帰する（（ｆ）を参照。）。
【００５８】
この結果、遅延時間Ｔｄｅｌａｙが経過した後に到来する第１時点である時刻ｔ６、及び第２時点である時刻ｔ７において、下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓは前記下流側目標値の範囲内にある。従って、本装置は、時刻ｔ６になると、上流側触媒５３Ａ上流空燃比を所定のリッチ空燃比から所定のリーン空燃比に切り換えるとともに上流側触媒５３Ｂ上流空燃比を所定のリーン空燃比から所定のリッチ空燃比に同時に切り換え、時刻ｔ７になると、上流側触媒５３Ａ上流空燃比を所定のリーン空燃比から所定のリッチ空燃比に切り換えるとともに上流側触媒５３Ｂ上流空燃比を所定のリッチ空燃比から所定のリーン空燃比に同時に切り換える。
【００５９】
このようにして、バンクＡ側に供給される混合気の空燃比（従って、上流側触媒５３Ａに流入する排ガスの空燃比）、及びバンクＢ側に供給される混合気の空燃比（従って、上流側触媒５３Ｂに流入する排ガスの空燃比）が、上流側空燃比センサ６４Ａの出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）と下流側空燃比センサ６５の出力Ｖｏｘｓにのみ基づいてフィードバック制御される。以上が、排気浄化のための空燃比フィードバック制御の概要である。
【００６０】
（実際の作動）
次に、上記のように構成された排気浄化装置の実際の作動について、電気制御装置７０のＣＰＵ７１が実行するルーチン（プログラム）をフローチャートにより示した図６〜図１７を参照しながら説明する。
【００６１】
（空燃比フィードバック制御）
ＣＰＵ７１は、図６にフローチャートにより示した、バンクＡ側の３気筒に対する最終燃料噴射量Ｆｉ（Ａ）の計算及び燃料噴射の指示を行うルーチン、及びバンクＢ側の３気筒に対する最終燃料噴射量Ｆｉ（Ｂ）の計算及び燃料噴射の指示を行うルーチンを、それぞれ、対応するバンク側の各気筒のクランク角が各吸気上死点前の所定クランク角度（例えば、ＢＴＤＣ９０°ＣＡ）となる毎に、繰り返し実行するようになっている。以下、説明の便宜上、バンクＡ側に関する処理のみについて説明するが、バンクＢ側に関する処理についても同バンクＡ側に関する処理と同様である。
【００６２】
バンクＡ側の任意の気筒のクランク角度が前記所定クランク角度になると、ＣＰＵ７１はステップ６００から処理を開始してステップ６０５に進み、エアフローメータ６１により計測された吸入空気流量Ｇａと、エンジン回転速度ＮＥとに基づいて、バンクＡ側に供給される混合気の空燃比を理論空燃比とするための基本燃料噴射量Ｆｂａｓｅをマップから求める。
【００６３】
次いで、ＣＰＵ７１はステップ６１０に進み、基本燃料噴射量Ｆｂａｓｅに係数Ｋ（Ａ）を乗じた値に後述するバンクＡ側の空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ａ）を加えた値をバンクＡ側の最終燃料噴射量Ｆｉ（Ａ）として設定する。この係数Ｋ（Ａ）の値は、通常は「１．００」であり、後述する最大酸素吸蔵量取得制御を行うためにバンクＡ側に対し強制的に空燃比を変更しているとき、「１．００」以外の所定値に設定される。
【００６４】
次いで、ＣＰＵ７１はステップ６１５に進み、同ステップ６１５にてバンクＡ側の最終燃料噴射量Ｆｉ（Ａ）の燃料を噴射するための指示をインジェクタ３６Ａに対して行う。その後、ＣＰＵ７１はステップ６２０に進み、その時点のバンクＡ側の燃料噴射量合計量ｍｆｒ（Ａ）に最終燃料噴射量Ｆｉ（Ａ）を加えた値を、新たなバンクＡ側の燃料噴射量合計量ｍｆｒ（Ａ）に設定する。この燃料噴射量合計量ｍｆｒ（Ａ）は、後述する酸素吸蔵量の算出の際に用いられる。その後、ＣＰＵ７１はステップ６９５に進み、本ルーチンを一旦終了する。以上により、フィードバック補正された最終燃料噴射量Ｆｉ（Ａ）の燃料がバンクＡ側における吸気行程を迎える気筒に対して噴射される。
【００６５】
次に、空燃比切り換えタイミングの決定について説明する。ＣＰＵ７１は図７にフローチャートにより示したルーチンを、所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、ＣＰＵ７１はステップ７００から処理を開始し、ステップ７０５に進んで、上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）が前記上限値ｖｒｅｆｕｐよりも大きいか否かを判定する。
【００６６】
いま、上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）が上限値ｖｒｅｆｕｐ以下の状態から同上限値ｖｒｅｆｕｐより大きい状態へと変化した（図５において、前記第２時点に相当する時刻ｔ１，ｔ３，ｔ７を参照。）と仮定して説明を続けると、ＣＰＵ７１はステップ７０５にて「Ｙｅｓ」と判定してステップ７１０に進み、本ルーチンを前回実行したときの（前回の）上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）が上限値ｖｒｅｆｕｐ以下であるか否かを判定する。現段階では、前回の上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）は上限値ｖｒｅｆｕｐ以下であるから、ＣＰＵ７１はステップ７１０にて「Ｙｅｓ」と判定してステップ７１５に進んで、空燃比切換用フラグＸＡＢＹＦの値を「１」に設定した後、ステップ７９５に進んで本ルーチンを一旦終了する。ここで、空燃比切換用フラグＸＡＢＹＦは、その値が「１」であるとき、前記第２時点が到来した後であって次の前記第１時点が到来する前の状態であることを示し、その値が「０」であるとき、前記第１時点が到来した後であって次の前記第２時点が到来する前の状態であることを示す。
【００６７】
一方、上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）が前記下限値ｖｒｅｆｌｏｗ以上の状態から同下限値ｖｒｅｆｌｏｗより小さい状態へと変化した（図５において、前記第１時点に相当する時刻ｔ２，ｔ６を参照。）と仮定して説明を続けると、この場合、ＣＰＵ７１はステップ７０５にて「Ｎｏ」と判定してステップ７２０に進み、上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）が下限値ｖｒｅｆｌｏｗよりも小さいか否かを判定する。現段階では、上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）は下限値ｖｒｅｆｌｏｗより小さいから、ＣＰＵ７１はステップ７２０にて「Ｙｅｓ」と判定してステップ７２５に進み、本ルーチンを前回実行したときの（前回の）上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）が下限値ｖｒｅｆｌｏｗ以上であるか否かを判定する。現段階では、前回の上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）は下限値ｖｒｅｆｌｏｗ以上であるから、ＣＰＵ７１はステップ７２５にて「Ｙｅｓ」と判定してステップ７３０に進んで、空燃比切換用フラグＸＡＢＹＦの値を「−１」に設定した後、ステップ７９５に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【００６８】
また、上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）が上記２つの仮定に対応する状態とは異なる状態にあるとき、ＣＰＵ７１は空燃比切換用フラグＸＡＢＹＦの値を変更することなくステップ７９５に進んで本ルーチンを一旦終了する。このように、空燃比切換用フラグＸＡＢＹＦの値は、前記第２時点が到来したとき「−１」から「１」に変更されるとともに、前記第１時点が到来したとき「１」から「−１」に変更される。この空燃比切換用フラグＸＡＢＹＦの値は、後述するルーチンにて空燃比を切り換えるために使用される。
【００６９】
次に、上記バンクＡ側の空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ａ）の算出について説明する。ＣＰＵ７１は図８にフローチャートにより示したルーチンを、所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、ＣＰＵ７１はステップ８００から処理を開始し、ステップ８０５に進んで空燃比フィードバック制御条件が成立しているか否かを判定し、「Ｎｏ」と判定するときはステップ８６５に進んでバンクＡ側の空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ａ）の値を「０」に設定した後にステップ８９５に直ちに進んで本ルーチンを一旦終了する。従って、空燃比フィードバック制御条件が成立していないとき、空燃比フィードバック制御は実行されない。
【００７０】
空燃比フィードバック制御条件は、例えば、図示しない水温センサにより得られた機関の冷却水温が第１所定温度以上であり、機関の一回転当りの吸入空気量（負荷）が所定値以下であり、上流側空燃比センサ６４Ａ及び下流側空燃比センサ６５が共に正常であり、かつ、後述する最大酸素吸蔵量取得制御実行中フラグＸＨＡＮの値が「０」のときに成立する。なお、最大酸素吸蔵量取得制御実行中フラグＸＨＡＮは、後述するように、その値が「１」のとき触媒５３Ａ，５３Ｂ、５５の最大酸素吸蔵量をそれぞれ取得するための最大酸素吸蔵量取得制御を実行していることを示し、その値が「０」のとき同最大酸素吸蔵量取得制御を実行していないことを示す。
【００７１】
いま、空燃比フィードバック制御条件が成立していて、且つ、前記第１時点又は前記第２時点が到来した直後であるものとして説明を続けると、ＣＰＵ７１はステップ８０５にて「Ｙｅｓ」と判定してステップ８１０に進み、空燃比切換用フラグＸＡＢＹＦの値が変化したか否かを判定し、「Ｎｏ」と判定するときはステップ８４５に直ちに進む。
【００７２】
現段階は前記第１時点又は前記第２時点が到来した直後であるから空燃比切換用フラグＸＡＢＹＦの値が変化した直後である。従って、ＣＰＵ７１はステップ８１０にて「Ｙｅｓ」と判定してステップ８１５に進み、下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓの値を制御用出力Ｖｏｘｓｃとして設定し、続くステップ８２０にて、前記制御用出力Ｖｏｘｓｃから値Ｖｏｘｓｒｅｆを減じた値を前記偏差ＤＶｏｘｓとして設定する。
【００７３】
次に、ＣＰＵ７１はステップ８２５に進んで、同ステップ８２５内に記載の条件が成立しているか否かを判定し、「Ｎｏ」と判定するときはステップ８３５に進んで変数ＤＥＬＡＹの値を「０」に設定してステップ８４０に進む。ここで、変数ＤＥＬＡＹの値は、前述の遅延時間Ｔｄｅｌａｙを表す値である。従って、この場合、遅延時間Ｔｄｅｌａｙは設定されない。
【００７４】
一方、いま、例えば、図５における時刻ｔ３のように、空燃比切換用フラグＸＡＢＹＦの値が「−１」から「１」に変化した直後（前記第２時点が到来した直後）であって、且つ、偏差ＤＶｏｘｓの値が前記値ＤＶｒｅｆより大きいものと仮定すると、ＣＰＵ７１はステップ８２５にて「Ｙｅｓ」と判定してステップ８３０に進み、前記偏差ＤＶｏｘｓの絶対値と、同偏差ＤＶｏｘｓの絶対値から変数ＤＥＬＡＹの値を求める関数ｆｄｅｌａｙとに基づいて変数ＤＥＬＡＹの値を決定した後、ステップ８４０に進む。関数ｆｄｅｌａｙは、例えば、前記偏差ＤＶｏｘｓの絶対値の増加に応じて単調増加する関数である。
【００７５】
ＣＰＵ７１はステップ８４０に進むと、カウンタＮＤの値を「０」にクリアしてステップ８４５に進む。このように、変数ＤＥＬＡＹの値は前記第１時点又は前記第２時点が到来する毎に新たに設定されるとともに、カウンタＮＤの値は、前記第１時点又は前記第２時点が到来したときからの経過時間を表す。
【００７６】
ＣＰＵ７１はステップ８４５に進むと、その時点でのカウンタＮＤの値（現段階では、「０」である。）を「１」だけ増大した値を新たなカウンタＮＤの値として設定し、続くステップ８５０にてカウンタＮＤの値（現段階では、「１」である。）が前記変数ＤＥＬＡＹの値以上であるか否か（従って、遅延時間Ｔｄｅｌａｙが経過したか否か）を判定する。現段階は遅延時間Ｔｄｅｌａｙが開始された直後であるからＣＰＵ７１はステップ８５０にて「Ｎｏ」と判定してステップ８６０に進み、空燃比切換用フラグＸＡＢＹＦの値（現段階では、「１」である。）と、所定値（正の一定値）αと、（−１）との積（現段階では、負の値「−α」）をバンクＡ側の空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ａ）として設定した後、ステップ８９５に進んで本ルーチンを一旦終了する。ここで、値αは前記所定のリッチ空燃比又は所定のリーン空燃比の理論空燃比からの偏移量に相当する値である。
【００７７】
以降、ＣＰＵ７１は、ステップ８４５の処理の繰り返しによりカウンタＮＤの値が変数ＤＥＬＡＹの値以上になるまで、ステップ８００〜８１０、８４５、８５０、８６０の処理を繰り返し実行する（従って、ＤＦｉ（Ａ）の値は「−α」に維持される）。これにより、ＣＰＵ７１は図６のステップ６１０を実行したとき、最終燃料噴射量Ｆｉ（Ａ）を理論空燃比を得るための量よりも前記値αだけ少ない量として計算するから、バンクＡ側に供給される混合気の空燃比が前記所定のリーン空燃比に維持される（図５において、時刻ｔ３〜ｔ４を参照。）。
【００７８】
そして、遅延時間Ｔｄｅｌａｙが経過してカウンタＮＤの値が変数ＤＥＬＡＹの値以上になると、その時点以降、次の第１時点が到来するまでの間（図５において、時刻ｔ４〜ｔ６を参照。）、ＣＰＵ７１はステップ８５０に進んだとき「Ｙｅｓ」と判定してステップ８５５に進み、空燃比切換用フラグＸＡＢＹＦの値（現段階では、「１」である。）と、値αとの積（現段階では、正の値「α」）をバンクＡ側の空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ａ）として設定するようになる。これにより、バンクＡ側に供給される混合気の空燃比が前記所定のリッチ空燃比に維持される。
【００７９】
また、次の第１時点が到来すると（従って、空燃比切換用フラグＸＡＢＹＦの値が「１」から「−１」に変化すると）、ＣＰＵ７１はステップ８１０にて再び「Ｙｅｓ」と判定することで遅延時間Ｔｄｅｌａｙに相当する変数ＤＥＬＡＹの値を新たに設定し、同遅延時間Ｔｄｅｌａｙが経過していない間はステップ８６０の実行により空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ａ）の値を正の値「α」に設定する（従って、バンクＡ側に供給される混合気の空燃比を引き続き前記所定のリッチ空燃比に維持する）とともに、同遅延時間Ｔｄｅｌａｙが経過した後はステップ８５５の実行により空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ａ）の値を負の値「−α」に設定する（従って、バンクＡ側に供給される混合気の空燃比を前記所定のリッチ空燃比から前記所定のリーン空燃比に切り換える）。このように、バンクＡ側の空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ａ）の値が設定されていくことで、バンクＡ側に供給される混合気の空燃比が切り換えられていく。
【００８０】
次に、上記バンクＢ側の空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ｂ）の算出について説明する。ＣＰＵ７１は図９にフローチャートにより示したルーチンを、所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、ＣＰＵ７１はステップ９００から処理を開始し、ステップ９０５に進んで前述のステップ８０５と同様の空燃比フィードバック制御条件が成立しているか否かを判定し、「Ｎｏ」と判定するときはステップ９１５に進んでバンクＢ側の空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ｂ）の値を「０」に設定した後にステップ９９５に直ちに進んで本ルーチンを一旦終了する。
【００８１】
いま、空燃比フィードバック制御条件が成立しているものとすると、ＣＰＵ７１はステップ９０５にて「Ｙｅｓ」と判定してステップ９１０に進み、前述のステップ８６０と同様の計算によりバンクＢ側の空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ｂ）の値を設定した後、ステップ９９５に進んで本ルーチンを一旦終了する。これにより、バンクＢ側の空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ｂ）の値が、前記第１時点又は前記第２時点が到来する毎に（即ち、空燃比切換用フラグＸＡＢＹＦの値が「１」から「−１」、又はその逆に切り換えられる毎に）、前記遅延時間経過後のバンクＡ側の空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ａ）の値に対して絶対値（「α」）が等しく、且つ、符号が逆の値として新たに設定されていく（切り換えられていく）。従って、図６のステップ６１０、６１５の実行により、バンクＢ側に供給される混合気の空燃比が、前記第１時点又は前記第２時点が到来する毎に、前記所定のリッチ空燃比又は所定のリーン空燃比に交互に切り換えられていく。
【００８２】
（最大酸素吸蔵量取得のための最大酸素吸蔵量取得制御）
次に、最大酸素吸蔵量取得のために強制的に空燃比を変更する最大酸素吸蔵量取得制御について説明する。ＣＰＵ７１は図１０〜図１６のフローチャートにより示された各ルーチンを所定時間の経過毎に実行するようになっている。
【００８３】
従って、所定のタイミングになると、ＣＰＵ７１は図１０のステップ１０００から処理を開始し、ステップ１００５に進んで最大酸素吸蔵量取得制御実行中フラグＸＨＡＮの値が「０」であるか否かを判定する。いま、最大酸素吸蔵量取得のための最大酸素吸蔵量取得制御を行っておらず、且つ、最大酸素吸蔵量取得制御開始条件が成立していないとして説明を続けると、最大酸素吸蔵量取得制御実行中フラグＸＨＡＮの値は「０」となっている。従って、ＣＰＵ７１はステップ１００５にて「Ｙｅｓ」と判定してステップ１０１０に進み、先に説明した図６のステップ６１０にて使用される係数Ｋ（Ａ），Ｋ（Ｂ）の値を共に、「１．００」に設定する。
【００８４】
次いで、ＣＰＵ７１はステップ１０１５にて最大酸素吸蔵量取得制御の開始条件が成立しているか否かを判定する。この最大酸素吸蔵量取得制御の開始条件は、冷却水温が所定温度以上であり、図示しない車速センサにより得られた車速が所定の高車速以上であり、スロットル弁開度ＴＡの単位時間あたりの変化量が所定量以下である等の機関が定常運転されている条件が成立し、上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）、及び下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓが理論空燃比よりもリッチな空燃比に相当する出力を発生し、且つ、前回の最大酸素吸蔵量取得制御実行時点から所定時間が経過している場合等に成立する。現段階では、上述したように、最大酸素吸蔵量取得制御の開始条件は成立していないから、ＣＰＵ７１はステップ１０１５にて「Ｎｏ」と判定してステップ１０９５に進み、本ルーチンを一旦終了する。
【００８５】
次に、現時点では最大酸素吸蔵量取得制御を行っていないが、最大酸素吸蔵量取得制御の開始条件が成立したものとして説明を続けると、この場合、ＣＰＵ７１はステップ１００５にて「Ｙｅｓ」と判定してステップ１０１０に進み、同ステップ１０１０の前述した処理を行う。次いで、ＣＰＵ７１はステップ１０１５に進んで「Ｙｅｓ」と判定してステップ１０２０に進み、最大酸素吸蔵量取得制御実行中フラグＸＨＡＮの値を「１」に設定する。
【００８６】
そして、ＣＰＵ７１はステップ１０２５に進み、第１モードに移行するためにＭｏｄｅの値を「１」に設定するとともに、続くステップ１０３０にて係数Ｋ（Ａ），Ｋ（Ｂ）の値を、それぞれ、「０．９８」，「１．００」に設定し、ステップ１０９５に進んで本ルーチンを一旦終了する。これにより、前述の空燃比フィードバック制御条件が成立しなくなるから、ＣＰＵ７１は図８のステップ８０５にて「Ｎｏ」と判定してステップ８６５に進み、且つ、図９のステップ９０５にて「Ｎｏ」と判定してステップ９１５に進むようになり、空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ａ），ＤＦｉ（Ｂ）の値は共に「０」に設定される。この結果、図６のステップ６１０の実行により、バンクＡについては、基本燃料噴射量Ｆｂａｓｅが０．９８倍された値が最終燃料噴射量Ｆｉ（Ａ）として算出され、この最終燃料噴射量Ｆｉ（Ａ）の燃料が噴射されるので、バンクＡ側に供給される混合気の空燃比（従って、上流側触媒５３Ａに流入する排ガスの空燃比）は理論空燃比よりもリーンな所定のリーン空燃比に制御される。一方、バンクＢについては、基本燃料噴射量Ｆｂａｓｅの値そのものが最終燃料噴射量Ｆｉ（Ｂ）として算出され、この最終燃料噴射量Ｆｉ（Ｂ）の燃料が噴射されるので、バンクＢ側に供給される混合気の空燃比（従って、上流側触媒５３Ｂに流入する排ガスの空燃比）は理論空燃比に制御される。
【００８７】
以降、ＣＰＵ７１は図１０のルーチンの処理をステップ１０００から繰り返し実行するが、最大酸素吸蔵量取得制御実行中フラグＸＨＡＮの値が「１」となっていることから、ステップ１００５にて「Ｎｏ」と判定して直ちにステップ１０９５に進み、本ルーチンを一旦終了するようになる。
【００８８】
一方、ＣＰＵ７１は図１１に示した第１モード制御ルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングとなると、ＣＰＵ７１はステップ１１００から処理を開始してステップ１１０５に進み、同ステップ１１０５にてＭｏｄｅの値が「１」であるか否かを判定する。このとき、Ｍｏｄｅの値が「１」でなければ、ＣＰＵ７１は直ちにステップ１１９５に進んで本ルーチンを一旦終了する。以下、先の図１０のステップ１０２５の処理によりＭｏｄｅの値が「１」に変更された直後であるとして説明を続けると、この場合、ＣＰＵ７１はステップ１１０５にて「Ｙｅｓ」と判定してステップ１１１０に進み、上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）、及び下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓが理論空燃比よりもリーンな空燃比に相当する出力となったか否かを判定する。
【００８９】
現時点では、バンクＡ側に供給される混合気の空燃比を所定のリーン空燃比に変更した直後であるから、上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）、及び下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓが理論空燃比よりもリーンな空燃比に相当する出力とはなっていないので、ＣＰＵ７１はステップ１１１０にて「Ｎｏ」と判定し、ステップ１１９５にて本ルーチンを一旦終了する。
【００９０】
以降、ＣＰＵ７１は図１１のステップ１１００〜１１１０を繰り返し実行する。また、バンクＡ側の空燃比は所定のリーン空燃比に維持されているから、時間経過に伴ってバンクＡ側の上流側触媒５３Ａ，下流側触媒５５の順に各酸素吸蔵量が各触媒の最大酸素吸蔵量に到達する。従って、これに応じて上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）、下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓは、順に理論空燃比よりもリーンな空燃比に相当する出力に変化する。これにより、ＣＰＵ７１はステップ１１１０に進んだとき「Ｙｅｓ」と判定してステップ１１１５に進み、Ｍｏｄｅの値を「２」に設定するとともに、続くステップ１１２０にて係数Ｋ（Ａ），Ｋ（Ｂ）の値を、それぞれ、「１．０２」，「１．００」に設定し、その後ステップ１１９５にて本ルーチンを一旦終了する。この結果、バンクＢ側に供給される混合気の空燃比は引き続いて理論空燃比に維持される一方、バンクＡ側に供給される混合気の空燃比が理論空燃比よりリッチな所定のリッチ空燃比に制御される。
【００９１】
また、ＣＰＵ７１は図１２にフローチャートにより示した第２モード制御ルーチンを所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、ＣＰＵ７１は、所定のタイミングになると、ステップ１２００から処理を開始し、ステップ１２０５にてＭｏｄｅの値が「２」であるか否かを判定し、Ｍｏｄｅの値が「２」でなければステップ１２９５に進んで本ルーチンを一旦終了するように作動している。
【００９２】
一方、先のステップ１１１５の処理によりＭｏｄｅの値が「２」に変更されると、ＣＰＵ７１はステップ１２０５に進んだとき「Ｙｅｓ」と判定してステップ１２１０に進み、上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）が理論空燃比よりリーンな空燃比を示す値から同理論空燃比よりリッチな空燃比を示す値に変化したか否かを判定する。この時点では、バンクＡ側の空燃比が前記所定のリッチ空燃比に変更された直後であるから、ＣＰＵ７１はステップ１２１０にて「Ｎｏ」と判定し、ステップ１２９５に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【００９３】
これ以降、バンクＡ側に供給される混合気の空燃比は前記所定のリッチ空燃比に維持されるから、上流側触媒５３Ａに貯蔵されている酸素が消費されて行き、所定の時間が経過すると同上流側触媒５３Ａの酸素吸蔵量が「０」に至る。この結果、上流側触媒５３Ａから未燃ＨＣ，ＣＯが流出し始めるので、上流側空燃比センサ６４Ａの出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）が理論空燃比よりリーンな空燃比を示す値から同理論空燃比よりリッチな空燃比を示す値に変化する。これにより、ＣＰＵ７１は、ステップ１２１０に進んだとき「Ｙｅｓ」と判定してステップ１２１５に進み、Ｍｏｄｅの値を「３」に変更し、ステップ１２９５にて本ルーチンを一旦終了する。
【００９４】
同様に、ＣＰＵ７１は、所定時間の経過毎に繰り返し実行する図１３にフローチャートにより示した第３モード制御ルーチンにおいて、ステップ１３０５にてＭｏｄｅの値が「３」であるか否かを判定し、Ｍｏｄｅの値が「３」でなければステップ１３９５に進んで本ルーチンを一旦終了している。
【００９５】
一方、先のステップ１２１５の処理によりＭｏｄｅの値が「３」に変更されると、ＣＰＵ７１はステップ１３０５に進んだとき「Ｙｅｓ」と判定してステップ１３１０に進み、下流側空燃比センサ６５の出力Ｖｏｘｓが理論空燃比よりリーンな空燃比を示す値から同理論空燃比よりリッチな空燃比を示す値に変化したか否かを判定する。この時点では、上流側触媒５３Ａから未燃ＨＣ，ＣＯが流出し始めた直後であり、下流側触媒５５からは未燃ＨＣ，ＣＯが流出してこないので、ＣＰＵ７１はステップ１３１０にて「Ｎｏ」と判定し、ステップ１３９５に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【００９６】
その後、バンクＡに供給される混合気の空燃比は、引き続いて前記所定のリッチ空燃比に維持されるから、下流側触媒５５に貯蔵されている酸素が消費されて行き、所定の時間が経過すると同下流側触媒５５の酸素吸蔵量が「０」に至る。この結果、下流側触媒５５から未燃ＨＣ，ＣＯが流出し始めるので、下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓが理論空燃比よりリーンな空燃比を示す値から同理論空燃比よりリッチな空燃比を示す値に変化する。これにより、ＣＰＵ７１はステップ１３１０にて「Ｙｅｓ」と判定してステップ１３１５に進み、第４モードに移行すべくＭｏｄｅの値を「４」に設定し、続くステップ１３２０にて係数Ｋ（Ａ），Ｋ（Ｂ）の値を、それぞれ、「１．００」，「０．９８」に設定し、その後ステップ１３９５にて本ルーチンを一旦終了する。この結果、バンクＡ側に供給される混合気の空燃比が理論空燃比に維持される一方、バンクＢ側に供給される混合気の空燃比が、現段階まで維持されていた理論空燃比から前記所定のリーン空燃比に切り換えられる。
【００９７】
また、ＣＰＵ７１は、所定時間の経過毎に繰り返し実行する図１４にフローチャートにより示した第４モード制御ルーチンにおいて、ステップ１４０５にてＭｏｄｅの値が「４」であるか否かを判定し、Ｍｏｄｅの値が「４」でなければステップ１４９５に進んで本ルーチンを一旦終了している。
【００９８】
一方、先のステップ１３１５の処理によりＭｏｄｅの値が「４」に変更されると、ＣＰＵ７１はステップ１４０５に進んだとき「Ｙｅｓ」と判定してステップ１４１０に進み、下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓが理論空燃比よりリッチな空燃比を示す値から同理論空燃比よりリーンな空燃比を示す値に変化したか否かを判定する。この時点では、バンクＢ側に供給される混合気の空燃比を所定のリーン空燃比に変更した直後であるから、下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓが理論空燃比よりもリーンな空燃比に相当する出力とはなっていないので、ＣＰＵ７１はステップ１４１０にて「Ｎｏ」と判定し、ステップ１４９５にて本ルーチンを一旦終了する。
【００９９】
これ以降、バンクＢ側の空燃比は所定のリーン空燃比に維持されているから、時間経過に伴ってバンクＢ側の上流側触媒５３Ｂ，下流側触媒５５の順に各酸素吸蔵量が各触媒の最大酸素吸蔵量に到達する。従って、下流側触媒５５の酸素吸蔵量が最大酸素吸蔵量に到達したとき、下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓは理論空燃比よりもリーンな空燃比に相当する出力に変化する。これにより、ＣＰＵ７１はステップ１４１０に進んだとき「Ｙｅｓ」と判定してステップ１４１５に進み、Ｍｏｄｅの値を「５」に設定するとともに、続くステップ１４２０にて係数Ｋ（Ａ），Ｋ（Ｂ）の値を、それぞれ、「１．００」，「１．０２」に設定し、その後ステップ１４９５にて本ルーチンを一旦終了する。この結果、バンクＡ側に供給される混合気の空燃比は引き続いて理論空燃比に維持される一方、バンクＢ側に供給される混合気の空燃比が理論空燃比よりリッチな所定のリッチ空燃比に制御される。
【０１００】
また、ＣＰＵ７１は、所定時間の経過毎に繰り返し実行する図１５にフローチャートにより示した第５モード制御ルーチンにおいて、ステップ１５０５にてＭｏｄｅの値が「５」であるか否かを判定し、Ｍｏｄｅの値が「５」でなければステップ１５９５に進んで本ルーチンを一旦終了している。
【０１０１】
一方、先のステップ１４１５の処理によりＭｏｄｅの値が「５」に変更されると、ＣＰＵ７１はステップ１５０５に進んだとき「Ｙｅｓ」と判定してステップ１５１０に進み、下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓが理論空燃比よりリーンな空燃比を示す値から同理論空燃比よりリッチな空燃比を示す値に変化したか否かを判定する。この時点では、バンクＢ側の空燃比が前記所定のリッチ空燃比に変更された直後であるから、ＣＰＵ７１はステップ１５１０にて「Ｎｏ」と判定し、ステップ１５９５に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【０１０２】
これ以降、バンクＢ側に供給される混合気の空燃比は前記所定のリッチ空燃比に維持されるから、上流側触媒５３Ｂに貯蔵されている酸素が消費されていき、所定の時間が経過すると同上流側触媒５３Ｂの酸素吸蔵量が「０」に至り、この結果、上流側触媒５３Ｂから未燃ＨＣ，ＣＯが流出し始める。従って、これに応じて、次に下流側触媒５５に貯蔵されている酸素が消費されていき、所定の時間が経過すると同下流側触媒５５の酸素吸蔵量が「０」に至る。この結果、下流側触媒５５から未燃ＨＣ，ＣＯが流出し始めるので、下流側空燃比センサ６５の出力Ｖｏｘｓが理論空燃比よりリーンな空燃比を示す値から同理論空燃比よりリッチな空燃比を示す値に変化する。これにより、ＣＰＵ７１は、ステップ１５１０に進んだとき「Ｙｅｓ」と判定してステップ１５１５に進み、Ｍｏｄｅの値を「０」に再設定し、続くステップ１５２０にて最大酸素吸蔵量取得制御実行中フラグＸＨＡＮの値を「０」に設定し、続くステップ１５２５にて空燃比切換用フラグＸＡＢＹＦの値を「−１」に設定した後、ステップ１５９５に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【０１０３】
係る状態となると、ＣＰＵ７１は図１０のルーチンを実行する際、ステップ１００５にて「Ｙｅｓ」と判定してステップ１０１０に進むので、係数Ｋ（Ａ），Ｋ（Ｂ）の値が、共に「１．００」に戻される。また、空燃比フィードバック制御条件が成立していれば、ＣＰＵ７１は図８のルーチンのステップ８０５及び図９のルーチンのステップ９０５にて「Ｙｅｓ」と判定するから、空燃比フィードバック制御が再開される。
【０１０４】
以上、説明したように、最大酸素吸蔵量取得制御の開始条件が成立すると、先ず、バンクＢ側に供給される混合気の空燃比が理論空燃比に維持された状態でバンクＡ側に供給される混合気の空燃比が所定のリーン空燃比、所定のリッチ空燃比の順に１回づつ強制的に制御され、次いで、バンクＡ側に供給される混合気の空燃比が理論空燃比に維持された状態でバンクＢ側に供給される混合気の空燃比が同所定のリーン空燃比、同所定のリッチ空燃比の順に１回づつ強制的に制御される。このように、各バンクに供給される混合気の空燃比（従って、各上流側触媒５３Ａ，５３Ｂに流入する排ガスの空燃比）を切り換える手段が空燃比切換手段に相当する。
【０１０５】
次に、最大酸素吸蔵量取得のための酸素吸蔵量の算出における作動について説明する。ＣＰＵ７１は図１６のフローチャートにより示されたルーチンを所定時間（ｔｓａｍｐｌｅ）の経過毎に実行するようになっている。従って、所定のタイミングになると、ＣＰＵ７１はステップ１６００から処理を開始し、ステップ１６０５に進んで下記数１によりバンクＡ側の酸素吸蔵量変化量ΔＯ２（Ａ）、及びバンクＢ側の酸素吸蔵量変化量ΔＯ２（Ｂ）をそれぞれ求める。
【０１０６】
【数１】
ΔＯ２（ｉ）＝０．２３・ｍｆｒ（ｉ）・（ｓｔｏｉｃｈ − ＡＦ（ｉ））（ｉ＝ＡｏｒＢ）
【０１０７】
上記数１において、値「０．２３」は大気中に含まれる酸素の重量割合である。ｍｆｒ（Ａ），ｍｆｒ（Ｂ）は、それぞれ、所定時間ｔｓａｍｐｌｅ内の燃料噴射量Ｆｉ（Ａ），Ｆｉ（Ｂ）の合計量であり、ｓｔｏｉｃｈは理論空燃比（例えば、１４．７）である。ＡＦ（Ａ），ＡＦ（Ｂ）は、それぞれ、上流側触媒５３Ａ，５３Ｂに流入する排ガスの空燃比である。ＡＦ（Ａ）は、エアフローメータ６１が計測する吸入空気流量（従って、単位時間あたりの吸入空気質量）Ｇａを燃料噴射量Ｆｉ（Ａ）とエンジン回転速度ＮＥとに基づいて求められる単位時間あたりの供給燃料質量Ｇｆ（Ａ）で除することにより求められ、ＡＦ（Ｂ）は、同単位時間あたりの吸入空気質量Ｇａを燃料噴射量Ｆｉ（Ｂ）とエンジン回転速度ＮＥとに基づいて求められる単位時間あたりの供給燃料質量Ｇｆ（Ｂ）で除することにより求められる。
【０１０８】
この数１に示したように、所定時間ｔｓａｍｐｌｅ内の噴射量の合計量ｍｆｒ（ｉ）に、空燃比ＡＦ（ｉ）の理論空燃比からの偏移（ｓｔｏｉｃｈ − ＡＦ（ｉ））を乗じることで、同所定時間ｔｓａｍｐｌｅにおける空気の消費量（不足量）がバンク毎に求められる（ｉ＝ＡｏｒＢ）。このバンクＡ，Ｂの各空気の消費量に酸素の重量割合を乗じることで同所定時間ｔｓａｍｐｌｅにおけるバンクＡ側の酸素の消費量（酸素吸蔵量変化量ΔＯ２（Ａ））、バンクＢ側の酸素の消費量（酸素吸蔵量変化量ΔＯ２（Ｂ））がそれぞれ求められる。
【０１０９】
次いで、ＣＰＵ７１はステップ１６１０に進んでＭｏｄｅの値が「２」であるか否か（第２モードであるか否か）を判定し、Ｍｏｄｅの値が「２」であれば同ステップ１６１０にて「Ｙｅｓ」と判定してステップ１６１５に進み、その時点の酸素吸蔵量ＯＳＡ１に上記バンクＡ側の酸素吸蔵量変化量ΔＯ２（Ａ）を加えた値を新たな酸素吸蔵量ＯＳＡ１として設定し、その後ステップ１６４０に進む。
【０１１０】
このような処置（ステップ１６００〜１６１５）は、Ｍｏｄｅの値が「２」である限り繰り返し実行される。この結果、バンクＡ側の空燃比が所定のリッチ空燃比とされる第２モード（Ｍｏｄｅ＝２）において、上流側触媒５３Ａの酸素吸蔵量ＯＳＡ１が算出されて行く。第２モードにおいては、上流側触媒５３Ａに貯蔵されている酸素が消費されて行くからである。なお、ステップ１６１０での判定において「Ｎｏ」と判定される場合、ＣＰＵ７１は同ステップ１６１０からステップ１６２０に直接進む。
【０１１１】
ＣＰＵ７１は、ステップ１６２０に進んだ場合、Ｍｏｄｅの値が「３」であるか否か（第３モードであるか否か）を判定し、Ｍｏｄｅの値が「３」であれば「Ｙｅｓ」と判定してステップ１６２５に進み、その時点の酸素吸蔵量ＯＳＡ２に上記バンクＡ側の酸素吸蔵量変化量ΔＯ２（Ａ）を加えた値を新たな酸素吸蔵量ＯＳＡ２として設定し、その後ステップ１６４０に進む。
【０１１２】
このような処置（ステップ１６００，１６０５，１６１０，１６２０，１６２５）は、Ｍｏｄｅの値が「３」である限り繰り返し実行される。この結果、バンクＡ側の空燃比が所定のリッチ空燃比とされる第３モード（Ｍｏｄｅ＝３）において、下流側触媒５５の酸素吸蔵量ＯＳＡ２が算出されて行く。第３モードにおいては、下流側触媒５５に貯蔵されている酸素が消費されて行くからである。
【０１１３】
また、ステップ１６２０での判定において「Ｎｏ」と判定される場合、ＣＰＵ７１はステップ１６３０に進み、Ｍｏｄｅの値が「５」であるか否か（第５モードであるか否か）を判定し、Ｍｏｄｅの値が「５」であればステップ１６３５に進んでその時点の酸素吸蔵量ＯＳＡ３に上記バンクＢ側の酸素吸蔵量変化量ΔＯ２（Ｂ）を加えた値を新たな酸素吸蔵量ＯＳＡ３として設定し、その後ステップ１６４０に進む。
【０１１４】
このような処置（ステップ１６００，１６０５，１６１０，１６２０，１６３０，１６３５）は、Ｍｏｄｅの値が「５」である限り繰り返し実行される。この結果、バンクＢ側の空燃比が所定のリッチ空燃比とされる第５モード（Ｍｏｄｅ＝５）において、上流側触媒５３Ｂの酸素吸蔵量と下流側触媒５５の酸素吸蔵量の合計量ＯＳＡ３が算出されて行く。第５モードにおいては、上流側触媒５３Ｂに貯蔵されている酸素と下流側触媒５５に貯蔵されている酸素とが消費されて行くからである。なお、ステップ１６３０での判定において「Ｎｏ」と判定される場合、ＣＰＵ７１は同ステップ１６３０からステップ１６４０に直接進む。
【０１１５】
そして、ＣＰＵ７１は、ステップ１６４０に進むと、バンクＡ側の燃料噴射量Ｆｉ（Ａ）の合計量ｍｆｒ（Ａ）、及びバンクＢ側の燃料噴射量Ｆｉ（Ｂ）の合計量ｍｆｒ（Ｂ）を共に「０」に設定し、その後ステップ１６９５に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【０１１６】
（最大酸素吸蔵量の取得と触媒劣化判定）
次に、触媒劣化判定における作動について説明する。ＣＰＵ７１は図１７のフローチャートにより示されたルーチンを所定時間の経過毎に実行するようになっている。従って、所定のタイミングになると、ＣＰＵ７１は図１７のステップ１７００から処理を開始し、ステップ１７０５に進んで最大酸素吸蔵量取得制御実行中フラグＸＨＡＮの値が「１」から「０」に変化したか否かを判定する。このとき、最大酸素吸蔵量取得制御実行中フラグＸＨＡＮの値が「１」から「０」に変化していなければ、ＣＰＵ７１はステップ１７０５からステップ１７９５に直接進んで本ルーチンを一旦終了する。
【０１１７】
一方、先に説明した図１５のステップ１５２０にて最大酸素吸蔵量取得制御実行中フラグＸＨＡＮの値が「０」に変更された直後（即ち、第５モードが終了した直後）であると、ＣＰＵ７１はステップ１７０５に進んだとき「Ｙｅｓ」と判定してステップ１７１０に進み、その時点の酸素吸蔵量ＯＳＡ１〜ＯＳＡ３を、上流側触媒５３Ａの最大酸素吸蔵量ＣＳＣＡｍａｘ、下流側触媒５５の最大酸素吸蔵量ＣＵＦｍａｘ、上流側触媒５３Ｂの最大酸素吸蔵量と下流側触媒５５の最大酸素吸蔵量の合計量ＣＢｓｉｄｅｍａｘとしてそれぞれ格納し、続くステップ１７１５にて、ＣＢｓｉｄｅｍａｘからＣＵＦｍａｘを減じた値を上流側触媒５３Ｂの最大酸素吸蔵量ＣＳＣＢｍａｘとして格納する。このように、上流側触媒５３Ａの最大酸素吸蔵量ＣＳＣＡｍａｘ、及び下流側触媒５５の最大酸素吸蔵量ＣＵＦｍａｘとを個別に取得する手段が第１最大酸素吸蔵量取得手段に相当するとともに、上流側触媒５３Ｂの最大酸素吸蔵量ＣＳＣＢｍａｘを取得する手段が第２最大酸素吸蔵量取得手段に相当する。
【０１１８】
次に、ＣＰＵ７１はステップ１７２０に進んで、上流側触媒５３Ａの最大酸素吸蔵量ＣＳＣＡｍａｘが上流側触媒５３Ａの劣化判定基準値ＣＳＣＡｒｅｆ以下であるか否かを判定し、「Ｙｅｓ」と判定するときはステップ１７２５に進んで上流側触媒５３Ａ劣化判定結果フラグＸＳＣＡＲの値を「１」に設定する一方、「Ｎｏ」と判定するときはステップ１７３０に進んで同ＸＳＣＡＲの値を「０」に設定する。即ち、上流側触媒５３Ａ劣化判定結果フラグＸＳＣＡＲは、その値が「１」のとき上流側触媒５３Ａが劣化したことを示し、その値が「０」のとき上流側触媒５３Ａが劣化していないことを示す。
【０１１９】
以下同様に、ステップ１７３５〜１７４５の実行により、上流側触媒５３Ｂの最大酸素吸蔵量ＣＳＣＢｍａｘと上流側触媒５３Ｂの劣化判定基準値ＣＳＣＢｒｅｆとの比較結果に基づいて、上流側触媒５３Ｂ劣化判定結果フラグＸＳＣＢＲが、上流側触媒５３Ｂが劣化したとき「１」に設定される一方、上流側触媒５３Ｂが劣化していないとき「０」に設定される。また、ステップ１７５０〜１７６０の実行により、下流側触媒５５の最大酸素吸蔵量ＣＵＦｍａｘと下流側触媒５５の劣化判定基準値ＣＵＦｒｅｆとの比較結果に基づいて、下流側触媒５５劣化判定結果フラグＸＵＦＲが、下流側触媒５５が劣化したとき「１」に設定される一方、下流側触媒５５が劣化していないとき「０」に設定される。
【０１２０】
次に、ＣＰＵ７１は、ステップ１７６５に進み、ＸＳＣＡＲ，ＸＳＣＢＲ，ＸＵＦＲのうち少なくとも一つが「１」になっているか否か（従って、少なくとも一つの触媒が劣化したか否か）を判定し、「Ｎｏ」と判定するときはステップ１７７５に直接進む一方、「Ｙｅｓ」と判定するときはステップ１７７０に進んで、警報ランプ６８に点灯指示を行った後にステップ１７７５に進む。
【０１２１】
次いで、ＣＰＵ７１は、ステップ１７７５に進んで酸素吸蔵量ＯＳＡ１〜ＯＳＡ３を総べて「０」にクリアし、ステップ１７９５に進んで本ルーチンを一旦終了する。このようにして、最大酸素吸蔵量ＣＳＣＡｍａｘ，ＣＳＣＢｍａｘ，ＣＵＦｍａｘがそれぞれ取得されるとともに、上流側触媒５３Ａ，５３Ｂ、下流側触媒５５の劣化判定が個別に実行されて、このうち少なくとも一つが劣化しているときには警報ランプ６８が点灯せしめられる。
【０１２２】
以上、説明したように、第１実施形態に係る排気浄化装置によれば、バンクＡ側の空燃比、及びバンクＢ側の空燃比は、上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）が前記上流側目標値の下限値ｖｒｅｆｌｏｗより小さくなる第１時点、又は同出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）が同上流側目標値の上限値ｖｒｅｆｕｐより大きくなる第２時点が交互に到来する毎に、原則的に、理論空燃比から互いに異なる方向に偏移した空燃比（所定のリーン空燃比及び所定のリッチ空燃比）に同時に切り換えられていく。加えて、前記第１時点、又は第２時点が到来したときにおいて下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓが前記下流側目標値（Ｖｏｘｓｒｅｆ±ＤＶｒｅｆ）から外れた所定の値となっているとき、バンクＡ側の空燃比の切り換え時点が所定の遅延時間Ｔｄｅｌａｙだけ遅延せしめられる。これにより、上流側空燃比センサ６４Ａが配設されたバンクＡ側の上流側触媒５３Ａから流出する排ガスの空燃比の平均値のみならず上流側空燃比センサが配設されていないバンクＢ側の上流側触媒５３Ｂから流出する排ガスの空燃比の平均値もが、それぞれ理論空燃比近傍になるように制御され得る。従って、上流側空燃比センサ６４Ａと下流側空燃比センサ６５の２つの空燃比センサの出力にのみ基づいてバンクＡ，Ｂの各空燃比を制御することで下流側触媒５５から流出されるエミッションの排出量を少なくすることができた。
【０１２３】
また、バンクＢ側の空燃比を理論空燃比に維持した状態でバンクＡ側の空燃比を所定のリーン空燃比、所定のリッチ空燃比の順に１回づつ強制的に制御し、次いで、バンクＡ側の空燃比を理論空燃比に維持した状態でバンクＢ側の空燃比を同所定のリーン空燃比、同所定のリッチ空燃比の順に１回づつ強制的に制御することで、上流側空燃比センサ６４Ａと下流側空燃比センサ６５の２つの空燃比センサの出力にのみ基づいて上流側触媒５３Ａ，５３Ｂ、下流側触媒５５の各最大酸素吸蔵量を取得でき、この結果、各触媒の劣化判定を個別に実行することができた。即ち、空燃比制御、及び触媒劣化判定に必要となる空燃比センサの数を減らすことができた。
【０１２４】
上記第１実施形態においては、前記第１時点、又は第２時点が到来したときにおいて下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓが前記下流側目標値（Ｖｏｘｓｒｅｆ±ＤＶｒｅｆ）から外れた所定の値となっている場合、バンクＡ側（上流側空燃比センサが配設された側）の空燃比の切り換え時点のみを所定の遅延時間Ｔｄｅｌａｙだけ遅延せしめるように構成されているが、この場合、バンクＢ側（上流側空燃比センサが配設されていない側）の空燃比の切り換え時点のみを所定の遅延時間Ｔｄｅｌａｙだけ遅延せしめるように構成してもよい。具体的には、前記第１時点が到来したときであって下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓが上限値（Ｖｏｘｓｒｅｆ＋ＤＶｒｅｆ）より大きくなっているとき、並びに、前記第２時点が到来したときであって下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓが下限値（Ｖｏｘｓｒｅｆ−ＤＶｒｅｆ）より小さい値となっているとき、下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓの値Ｖｏｘｓｒｅｆからの偏差ＤＶｏｘｓの絶対値に応じて遅延時間を設定するとともに、バンクＢ側に供給される混合気の空燃比（従って、上流側触媒５３Ｂに流入する排ガスの空燃比）の切り換え時点のみを前記第１時点又は第２時点から同遅延時間だけ遅延させるように構成してもよい。
【０１２５】
また、上記第１実施形態においては、前記第１時点、又は第２時点が到来したときにおいて下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓが前記下流側目標値（Ｖｏｘｓｒｅｆ±ＤＶｒｅｆ）から外れた所定の値となっている場合、同所定の値が同下流側目標値から外れている方向に応じてバンクＡ，Ｂのうち空燃比切り換え時点を遅延するべきバンクを選択し、同選択されたバンク側に供給される混合気の空燃比の切り換え時点のみを前記第１時点又は第２時点から遅延させるように構成してもよい。
【０１２６】
（第２実施形態）
次に、本発明による第２実施形態に係る排気浄化装置について説明する。この排気浄化装置は、各バンクに対して実行される空燃比フィードバック制御の内容についてのみ第１実施形態に係る排気浄化装置と異なっている。この結果、この装置のＣＰＵ７１は、第１実施形態のＣＰＵ７１が実行する図８、及び図９に示したルーチンに代えて、図１８、及び図１９にフローチャートにより示したルーチンを実行する。以下、第２実施形態に特有のルーチンについて、順に説明する。
【０１２７】
ＣＰＵ７１は、バンクＡ側の空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ａ）の算出のための図１８に示したルーチンを、所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、ＣＰＵ７１はステップ１８００から処理を開始し、ステップ１８０５に進んで前述の図８のステップ８０５と同一の空燃比フィードバック制御条件が成立しているか否かを判定し、「Ｎｏ」と判定するときはステップ１８２０に進んでバンクＡ側の空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ａ）の値を「０」に設定した後、ステップ１８９５に直ちに進んで本ルーチンを一旦終了する。
【０１２８】
一方、空燃比フィードバック制御条件が成立しているとき、ＣＰＵ７１はステップ１８０５にて「Ｙｅｓ」と判定してステップ１８１０に進み、上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）から前記値ｖｓｔｏｉｃｈを減じた値を偏差Ｄａｂｙｆｓとして設定し、続くステップ１８１５にて、同ステップ１８１５内に記載のテーブルと前記偏差Ｄａｂｙｆｓの値とに従ってバンクＡ側の空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ａ）を決定し、ステップ１８９５に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【０１２９】
これにより、上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）が理論空燃比よりもリーンな空燃比を示す値となっているとき空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ａ）が正の値として決定され（従って、バンクＡ側の空燃比が理論空燃比よりもリッチ空燃比となり）、同出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）が理論空燃比よりもリッチな空燃比を示す値となっているとき空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ａ）が負の値として決定される（従って、バンクＡ側の空燃比が理論空燃比よりもリーン空燃比となる）。従って、上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）が上流側目標値ｖｓｔｏｉｃｈとなるように上流側触媒５３Ａに流入する排ガスの空燃比が制御される。
【０１３０】
また、ＣＰＵ７１は、バンクＢ側の空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ｂ）の算出のための図１９に示したルーチンを、所定時間の経過毎に繰り返し実行している。従って、所定のタイミングになると、ＣＰＵ７１はステップ１９００から処理を開始し、ステップ１９０５に進んで前述の図８のステップ８０５と同一の空燃比フィードバック制御条件が成立しているか否かを判定し、「Ｎｏ」と判定するときはステップ１９２５に進んでバンクＢ側の空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ｂ）の値を「０」に設定した後、ステップ１９９５に直ちに進んで本ルーチンを一旦終了する。
【０１３１】
一方、空燃比フィードバック制御条件が成立しているとき、ＣＰＵ７１はステップ１９０５にて「Ｙｅｓ」と判定してステップ１９１０に進み、値Ｖｏｘｓｒｅｆから下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓを減じた値を偏差ＤＶｏｘｓ１として設定し、続くステップ１９１５にて、同ステップ１９１５内に記載のテーブルと前記偏差ＤＶｏｘｓ１の値とに従って補正量Ｈを決定する。続いて、ＣＰＵ７１はステップ１９２０に進んで、前述のステップ１８１５の処理にて決定されている最新のバンクＡ側の空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ａ）に前記補正量Ｈを加えた値をバンクＢ側の空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ｂ）として設定し、ステップ１９９５に進んで本ルーチンを一旦終了する。
【０１３２】
これにより、下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓが理論空燃比よりもリーンな空燃比を示す値となっているとき、補正量Ｈが正の値として設定されるからバンクＢ側の空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ｂ）がバンクＡ側の空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ａ）よりも大きい値に設定され（従って、バンクＢ側の空燃比がバンクＡ側の空燃比よりもリッチ空燃比に設定され）、同出力Ｖｏｘｓが理論空燃比よりもリッチな空燃比を示す値となっているとき、補正量Ｈが負の値として設定されるから空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ｂ）が空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ａ）よりも小さい値に設定される（従って、バンクＢ側の空燃比がバンクＡ側の空燃比よりもリーン空燃比に設定される）。換言すれば、バンクＢの空燃比は、原則的に（具体的には、補正量Ｈ＝０のとき）、バンクＡ側の空燃比と等しくなるように設定される一方で、下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓの下流側目標値Ｖｏｘｓｒｅｆからの偏移に応じてバンクＢ側の空燃比が補正される。
【０１３３】
従って、上記第２実施形態に係る排気浄化装置によっても、上記第１実施形態と同様、バンクＢ側の上流側触媒５３Ｂから流出する排ガスの空燃比が下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓに応じて同上流側触媒５３Ｂから流出するエミッションの排出量が減少する方向に補正（制御）され得る。この結果、上流側空燃比センサ６４Ａと下流側空燃比センサ６５の２つの空燃比センサの出力にのみ基づいてバンクＡ，Ｂの各空燃比を制御することで下流側触媒５５から流出されるエミッションの排出量を少なくすることができた。
【０１３４】
上記第２実施形態においては、バンクＡ側の空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ａ）が、上流側空燃比センサ出力ｖａｂｙｆｓ（Ａ）から上流側目標値ｖｓｔｏｉｃｈを減じた値（偏差Ｄａｂｙｆｓ）に比例する値（即ち、偏差Ｄａｂｙｆｓを比例処理（Ｐ処理）した値）として設定されているが、同偏差Ｄａｂｙｆｓを比例・積分処理（ＰＩ処理）した値、又は同偏差Ｄａｂｙｆｓを比例・積分・微分処理（ＰＩＤ処理）した値として設定するように構成してもよい。同様に、上記第２実施形態においては、バンクＢ側の空燃比フィードバック補正量ＤＦｉ（Ｂ）を補正するための補正量Ｈが、下流側目標値Ｖｏｘｓｒｅｆから下流側空燃比センサ出力Ｖｏｘｓを減じた値（偏差ＤＶｏｘｓ１）に比例する値（即ち、偏差ＤＶｏｘｓ１を比例処理（Ｐ処理）した値）として設定されているが、同偏差ＤＶｏｘｓ１を比例・積分処理（ＰＩ処理）した値、又は同偏差ＤＶｏｘｓ１を比例・積分・微分処理（ＰＩＤ処理）した値として設定するように構成してもよい。
【０１３５】
更には、上記各実施形態においては、上流側空燃比センサとして所謂限界電流式の酸素濃度センサを使用するとともに下流側空燃比センサとして所謂濃淡電池式の酸素濃度センサを使用しているが、上流側空燃比センサ、及び下流側空燃比センサとして、共に濃淡電池式の酸素濃度センサを使用してもよいし、共に限界電流式の酸素濃度センサを使用してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１実施形態に係る排気浄化装置を内燃機関に適用したシステムの概略図である。
【図２】図１に示したエアフローメータの出力電圧と計測された吸入空気流量との関係を示したマップである。
【図３】図１に示した上流側空燃比センサの出力電圧と空燃比との関係を示したマップである。
【図４】図１に示した下流側空燃比センサの出力電圧と空燃比との関係を示したマップである。
【図５】図１に示した排気浄化装置が空燃比フィードバック制御を実行する際における、バンクＡ側及びバンクＢ側の各触媒上流空燃比、バンクＡ側及びバンクＢ側の上流側触媒の各酸素吸蔵量、上流側空燃比センサ出力、下流側空燃比センサ出力の変化の一例を示したタイムチャートである。
【図６】図１に示したＣＰＵが実行する燃料噴射量計算のためのルーチンを示したフローチャートである。
【図７】図１に示したＣＰＵが実行する空燃比切換タイミングを決定するためのルーチンを示したフローチャートである。
【図８】図１に示したＣＰＵが実行するバンクＡ側の空燃比フィードバック補正量を計算するためのルーチンを示したフローチャートである。
【図９】図１に示したＣＰＵが実行するバンクＢ側の空燃比フィードバック補正量を計算するためのルーチンを示したフローチャートである。
【図１０】図１に示したＣＰＵが実行する最大酸素吸蔵量取得制御を開始するか否かを決定するためのルーチンを示したフローチャートである。
【図１１】図１に示したＣＰＵが実行する第１モードのルーチンを示したフローチャートである。
【図１２】図１に示したＣＰＵが実行する第２モードのルーチンを示したフローチャートである。
【図１３】図１に示したＣＰＵが実行する第３モードのルーチンを示したフローチャートである。
【図１４】図１に示したＣＰＵが実行する第４モードのルーチンを示したフローチャートである。
【図１５】図１に示したＣＰＵが実行する第５モードのルーチンを示したフローチャートである。
【図１６】図１に示したＣＰＵが実行する酸素吸蔵量を算出するためのルーチンを示したフローチャートである。
【図１７】図１に示したＣＰＵが実行する触媒劣化判定を行うためのルーチンを示したフローチャートである。
【図１８】本発明の第２実施形態に係る排気浄化装置のＣＰＵが実行するバンクＡ側の空燃比フィードバック補正量を計算するためのルーチンを示したフローチャートである。
【図１９】本発明の第２実施形態に係る排気浄化装置のＣＰＵが実行するバンクＢ側の空燃比フィードバック補正量を計算するためのルーチンを示したフローチャートである。
【符号の説明】
１０…内燃機関、２５Ａ，２５Ｂ…燃焼室、３６Ａ，３６Ｂ…インジェクタ、５２Ａ，５２Ｂ…エキゾーストパイプ（排気管）、５３Ａ，５３Ｂ…上流側触媒（三元触媒）、５４…下流側エキゾーストパイプ（排気管）、５５…下流側触媒（三元触媒）、６４Ａ…上流側空燃比センサ、６５…下流側空燃比センサ、７０…電気制御装置、７１…ＣＰＵ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention has two partial cylinder groups, and collects two upstream exhaust passages connected to each of the partial cylinder groups and the downstream ends of the two upstream exhaust passages, respectively. The present invention is applied to an internal combustion engine having an exhaust passage composed of a downstream exhaust passage formed downstream, and two three-way catalysts respectively interposed in the two upstream exhaust passages, and interposed in the downstream exhaust passage. And an exhaust purification device for an internal combustion engine including the three-way catalyst.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, a three-way catalyst for purifying exhaust gas of an internal combustion engine (in this specification, it may be simply referred to as a “catalyst”) is interposed in an exhaust passage of the engine. The three-way catalyst has a function of oxidizing unburned components (HC, CO) and reducing nitrogen oxides (NOx) when the air-fuel ratio of the inflowing exhaust gas is approximately the stoichiometric air-fuel ratio. Further, the three-way catalyst has an oxygen storage function of storing (storing) oxygen, and even if the air-fuel ratio of the inflowing exhaust gas deviates to a certain degree from the stoichiometric air-fuel ratio by this oxygen storage function, the unburned HC, CO , And NOx. That is, when the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the engine becomes lean and the exhaust gas flowing into the three-way catalyst contains a large amount of NOx, the three-way catalyst deprives NOx of oxygen molecules and reduces NOx to reduce NOx. And purifies the oxygen and stores its oxygen. When the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the engine becomes rich and the exhaust gas flowing into the three-way catalyst contains a large amount of unburned HC and CO, the three-way catalyst converts the stored oxygen into unburned HC. , CO to oxidize the unburned HC and NO, thereby purifying the unburned HC and CO. In other words, the amount of oxygen stored by the three-way catalyst (hereinafter referred to as "oxygen storage amount") increases when exhaust gas with a lean air-fuel ratio flows in and decreases when exhaust gas with a rich air-fuel ratio flows in. I do.
[0003]
Therefore, in order for the three-way catalyst to efficiently purify a large amount of unburned HC and CO that continuously flows, the three-way catalyst must store a large amount of oxygen, and conversely, continuously store a large amount of oxygen. In order to efficiently purify a large amount of inflowing NOx, the three-way catalyst must be in a state where oxygen can be sufficiently stored. As is clear from the above, the purifying ability of the three-way catalyst depends on the maximum amount of oxygen that the three-way catalyst can store (referred to as “maximum oxygen storage amount” in this specification). At the same time, it is preferable that the three-way catalyst be controlled so that the oxygen storage amount (the temporal average value thereof) becomes a predetermined value (for example, half the maximum oxygen storage amount).
[0004]
Meanwhile, in an internal combustion engine having two partial cylinder groups, two upstream exhaust passages connected to each of the partial cylinder groups and the downstream ends of the two upstream exhaust passages are gathered from the gathering position. An exhaust passage including a downstream exhaust passage formed downstream; a three-way catalyst (upstream catalyst) interposed in each of the two upstream exhaust passages; and a three-way catalyst ( A configuration in which a downstream catalyst is interposed is often employed.
[0005]
As described in Patent Document 1, for example, this type of exhaust gas purification device for an internal combustion engine includes an upstream air-fuel ratio sensor disposed in each upstream exhaust passage upstream of the two upstream catalysts. A downstream air-fuel ratio sensor is disposed in a downstream exhaust passage downstream of the downstream catalyst, and the amount of oxygen stored in each catalyst is determined based on the output of each of the three air-fuel ratio sensors for exhaust gas purification. The air-fuel ratio feedback control is executed so as to have a predetermined value. In addition, the apparatus obtains, for each catalyst, a maximum oxygen storage amount that is an index indicating the degree of deterioration of the catalyst based on at least the respective outputs of the three air-fuel ratio sensors, and determines a corresponding catalyst based on each maximum oxygen storage amount. Is individually determined to determine whether or not has deteriorated.
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-7-197837
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the exhaust gas purifying apparatus for an internal combustion engine described in the above document, the air-fuel ratio feedback control for purifying the exhaust gas, or the determination of whether or not each catalyst has deteriorated, is executed by the three air-fuel ratio sensors. All are required components. Therefore, there is a problem that the configuration becomes complicated and the manufacturing cost increases as the number of components increases.
[0008]
Therefore, an object of the present invention is to provide an exhaust gas purification apparatus applied to an internal combustion engine having two partial cylinder groups, which can reduce the number of air-fuel ratio sensors required for air-fuel ratio feedback control and the like. To provide.
[0009]
[Overview of the present invention]
A feature of the present invention is that it has two partial cylinder groups, and collects the two upstream exhaust passages connected to each of the partial cylinder groups and the downstream ends of the two upstream exhaust passages. The present invention is applied to an internal combustion engine having an exhaust passage composed of a downstream exhaust passage formed downstream from a position, two upstream catalysts respectively interposed in the two upstream exhaust passages, and An exhaust purification device for an internal combustion engine, comprising an interposed downstream catalyst, an upstream air-fuel ratio sensor disposed in an upstream exhaust passage downstream of one of the two upstream catalysts, A downstream air-fuel ratio sensor disposed in a downstream exhaust passage downstream of the downstream catalyst, and an exhaust gas purifying device based on only the output of the upstream air-fuel ratio sensor and the output of the downstream air-fuel ratio sensor. Flow to two upstream catalysts Air-fuel ratio control means for controlling the air-fuel ratio of each of the two gases, or the two upstream catalysts and the downstream catalyst based only on the output of the upstream air-fuel ratio sensor and the output of the downstream air-fuel ratio sensor. At least one of catalyst deterioration determining means capable of individually determining whether or not each has deteriorated.
[0010]
According to this, the air-fuel ratio control means or the catalyst deterioration determination means is configured to determine the output of the upstream air-fuel ratio sensor disposed in the upstream exhaust passage downstream of one of the two upstream catalysts and the downstream catalyst. Air-fuel ratio control for purifying the exhaust gas of each gas flowing into the two upstream catalysts, or based on only the output of the downstream air-fuel ratio sensor disposed in the downstream exhaust passage downstream of A separate determination may be made as to whether each of the upstream catalyst and the downstream catalyst has deteriorated. Therefore, it is possible to reduce the number of air-fuel ratio sensors required for the air-fuel ratio control and the like as compared with the above-described conventional device.
[0011]
More specifically, in the exhaust gas purification apparatus according to the present invention, the air-fuel ratio control means includes an upstream air-fuel ratio sensor arranged so that an output of the upstream air-fuel ratio sensor becomes a predetermined upstream target value. The target air-fuel ratio of the gas flowing into the installed upstream catalyst (hereinafter, also referred to as “sensor-equipped upstream catalyst”) is set, and the target air-fuel ratio is determined at least based on the output of the upstream air-fuel ratio sensor. The target air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is not provided (hereinafter also referred to as “sensorless upstream catalyst”) is set, and the two upstream catalysts are set. Basic air-fuel ratio control means for controlling the actual air-fuel ratio of the gas flowing into the catalyst so as to be the corresponding target air-fuel ratio, and the output of the downstream air-fuel ratio sensor to be a predetermined downstream target value. , The basic air-fuel ratio control means And the target air-fuel ratio correcting means for correcting at least one of more set the two target air-fuel ratio, it is preferable to comprise a.
[0012]
Here, it is preferable that the upstream target value is a value corresponding to a stoichiometric air-fuel ratio or a value within a predetermined range corresponding to an air-fuel ratio within a predetermined range including the stoichiometric air-fuel ratio. Similarly, the downstream target value is preferably a value corresponding to the stoichiometric air-fuel ratio or a value within a predetermined range corresponding to an air-fuel ratio within a predetermined range including the stoichiometric air-fuel ratio.
[0013]
The air-fuel ratio of each of the gases flowing into the two upstream catalysts is controlled by controlling only the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the internal combustion engine (specifically, the corresponding partial cylinder group). In addition to or independently of the control of the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the engine, a reducing agent (unburned HC or the like) supplied between the engine and each upstream catalyst or It may be controlled by controlling the amount of an oxidizing agent (such as air).
[0014]
On the side where the upstream air-fuel ratio sensor is provided, it is possible to obtain information on the exhaust purification state (for example, the state of oxygen storage amount) of the sensor-equipped upstream catalyst based on the output of the upstream air-fuel ratio sensor. it can. Therefore, in the exhaust gas purification apparatus (basic air-fuel ratio control means) according to the present invention, the sensor is provided so that the output of the upstream air-fuel ratio sensor becomes a predetermined upstream target value (for example, a value corresponding to the stoichiometric air-fuel ratio). By controlling the air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst, a large amount of harmful substances (hereinafter, referred to as “emissions”) such as unburned HC, CO, and NOx are discharged from the upstream catalyst with the sensor. (That is, the state of exhaust gas purification of the upstream catalyst with a sensor can be maintained in a good state).
[0015]
On the other hand, on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is not provided, it is not possible to directly obtain information on the exhaust purification state (for example, the state of oxygen storage amount) of the sensorless upstream catalyst. Therefore, in the exhaust gas purification device (basic air-fuel ratio control means), the (average) state of exhaust gas purification of the upstream catalyst without sensor is equal to the (average) state of exhaust gas purification of the upstream catalyst with sensor. Under the assumption, the air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst without sensor is controlled based on the output of the upstream air-fuel ratio sensor.
[0016]
As a result, while the exhaust gas purification state of the sensorless upstream catalyst is substantially the same as the exhaust gas purification state of the sensor-equipped upstream catalyst, the air-fuel ratio of the gas flowing into the sensorless upstream catalyst remains unchanged. Appropriate control can be performed so that a large amount of emission is not discharged from the side catalyst. However, there is no guarantee that the exhaust gas purification state of the sensorless upstream catalyst is maintained substantially equal to the exhaust gas purification state of the sensor-equipped upstream catalyst. Due to the difference from the exhaust gas purification state of the catalyst, a case where a large amount of emission is discharged from the upstream catalyst without the sensor may occur.
[0017]
As described above, when a large amount of emission is discharged from the sensorless upstream catalyst, the downstream catalyst cannot purify all of the large amount of emission, and a part of the emission comes out of the downstream catalyst. The effect appears on the output of the downstream air-fuel ratio sensor. In other words, when the output of the downstream air-fuel ratio sensor deviates from a predetermined downstream target value (for example, a value corresponding to the stoichiometric air-fuel ratio), a large amount of emission may flow from the sensorless upstream catalyst. Means that.
[0018]
The exhaust gas purifying apparatus (target air-fuel ratio correcting means) according to the present invention focuses on this point, and the two upstream-side exhaust gas purifying apparatuses have two upstream-side air-fuel ratio sensors so that the output of the downstream-side air-fuel ratio sensor has a predetermined downstream target value. At least one of the air-fuel ratios of the gas flowing into the catalyst is corrected. According to this, at least one of the air-fuel ratios of the gas flowing into the two upstream catalysts is in a direction in which a large amount of emission does not flow out of the sensorless upstream catalyst, and therefore, the state of the exhaust gas purification of the sensorless upstream catalyst. Can be corrected in a direction approaching the exhaust purification state of the upstream catalyst with sensor. As a result, it is possible to reliably prevent a large amount of emissions from being discharged from any of the two upstream catalysts, and thus to effectively prevent the outflow of emissions from the downstream catalyst.
[0019]
In this case, the basic air-fuel ratio control means determines the target air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is not provided, on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is provided. Is set to be equal to the target air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream-side catalyst, and the target air-fuel ratio correcting means is configured to calculate the output of the downstream air-fuel ratio sensor from the predetermined downstream target value. It is preferable that the target air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream-side catalyst on the side where the upstream-side air-fuel ratio sensor is not provided is corrected in accordance with the deviation.
[0020]
According to this, the air-fuel ratio of the gas flowing into the sensorless upstream catalyst can be corrected in a direction in which the shift disappears according to the shift of the output of the downstream air-fuel ratio sensor from the predetermined downstream target value. . For example, the oxygen storage amount of the downstream catalyst tends to be insufficient, and the output of the downstream air-fuel ratio sensor has a value corresponding to an air-fuel ratio richer than the air-fuel ratio corresponding to the predetermined downstream target value. In this case, this tendency means that the exhaust gas purification state of the upstream catalyst without sensor is in a state in which the ability to purify unburned HC and CO is reduced, that is, in a state in which the oxygen storage amount tends to be insufficient. ing. In this case, the air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst without sensor can be corrected so as to be leaner than the air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst with sensor. The exhaust gas purification state can be returned to a favorable state (for example, a state where the oxygen storage amount becomes an appropriate value). Therefore, a large amount of emissions can be prevented from flowing out of the sensorless upstream catalyst with a simple configuration.
[0021]
Further, the basic air-fuel ratio control means determines a target air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is disposed, and outputs the output of the upstream air-fuel ratio sensor to the predetermined upstream side. When the first time point at which the air-fuel ratio is richer than the air-fuel ratio corresponding to the target value comes, a predetermined lean air-fuel ratio leaner than the stoichiometric air-fuel ratio is set, and the output of the upstream air-fuel ratio sensor becomes the same. When a second time point at which a value indicating an air-fuel ratio leaner than the air-fuel ratio corresponding to the predetermined upstream-side target value comes is reached, the first air-fuel ratio is set to a predetermined rich air-fuel ratio richer than the stoichiometric air-fuel ratio. The target air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream-side catalyst on the side where the upstream-side air-fuel ratio sensor is not provided is set to the first air-fuel ratio. When the time comes, the predetermined And the predetermined lean air-fuel ratio is set when the second time point comes, so that the switching is forcibly switched every time the first time point or the second time point comes alternately. The target air-fuel ratio correction means is configured to determine when the target air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is disposed is switched, by the output of the downstream air-fuel ratio sensor. Is delayed from the first time point or the second time point by a predetermined time according to the deviation from the predetermined downstream target value to flow into the upstream catalyst on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is provided. Preferably, it is configured to correct the target air-fuel ratio of the gas.
[0022]
According to this, the air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst with sensor and the air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst without the sensor basically come alternately at the first time point or the second time point. Each time, the air-fuel ratio (a predetermined lean air-fuel ratio and a predetermined rich air-fuel ratio) deviated in different directions from the stoichiometric air-fuel ratio is simultaneously switched, while a predetermined downstream side of the output of the downstream air-fuel ratio sensor is switched. Only the switching time of the air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst-equipped catalyst for a predetermined time according to the deviation from the target value is delayed from the first time point or the second time point.
[0023]
For example, similarly to the above, the value of the output of the downstream air-fuel ratio sensor corresponding to the air-fuel ratio richer than the air-fuel ratio corresponding to the predetermined downstream target value when the oxygen storage amount of the downstream catalyst tends to be insufficient. In a state where the oxygen storage amount of the sensorless upstream catalyst tends to be insufficient, when the second time point comes, the air-fuel ratio of the gas flowing into the sensorless upstream catalyst becomes a predetermined value. While the air-fuel ratio is immediately switched from the rich air-fuel ratio to a predetermined lean air-fuel ratio, the air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst-equipped catalyst is switched from the predetermined lean air-fuel ratio to the predetermined rich air-fuel ratio with a delay of the predetermined time. As a result, the timing at which the next first point in time arrives is delayed by the amount corresponding to the predetermined time, so that the period during which the air-fuel ratio of the gas flowing into the sensorless upstream catalyst is controlled to the predetermined lean air-fuel ratio is reduced. It becomes longer, and the exhaust gas purification state of the upstream catalyst without sensor can return to a favorable state (for example, a state in which the time average value of the oxygen storage amount becomes an appropriate value). In addition, over the above-mentioned predetermined time, although the output of the upstream-side air-fuel ratio sensor is a value indicating an air-fuel ratio leaner than the air-fuel ratio corresponding to the predetermined upstream-side target value, the sensor-equipped upstream side Since the air-fuel ratio of the gas flowing into the catalyst continues to be maintained at a predetermined lean air-fuel ratio, a large amount of NOx flows out of the upstream catalyst with the sensor, and as a result, a large amount of NOx is removed from the downstream catalyst. Will flow into Therefore, the shortage of the oxygen storage amount of the downstream catalyst can be immediately eliminated, and the oxygen storage amount can return to an appropriate value, so that the outflow of emissions from the downstream catalyst can be more effectively prevented.
[0024]
Further, in the exhaust gas purifying apparatus according to the present invention, the catalyst deterioration determining means may be configured such that the air-fuel ratio of the gas flowing into one of the two upstream catalysts is maintained at the stoichiometric air-fuel ratio. The air-fuel ratio of the gas flowing into the other of the two upstream catalysts is changed from an air-fuel ratio leaner than the stoichiometric air-fuel ratio to a predetermined rich air-fuel ratio richer than the stoichiometric air-fuel ratio, or a stoichiometric air-fuel ratio. Air-fuel ratio switching means for switching from a richer air-fuel ratio to a predetermined lean air-fuel ratio leaner than the stoichiometric air-fuel ratio, and an upstream catalyst on which the air-fuel ratio switching means is not provided with the upstream air-fuel ratio sensor After switching the air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is disposed while maintaining the air-fuel ratio of the gas flowing into the stoichiometric air-fuel ratio, the upstream air-fuel ratio sensor Output, and the downstream side At least each switching time at which the output of the fuel ratio sensor switches from one of the value indicating that the air-fuel ratio is leaner than the stoichiometric air-fuel ratio and the value indicating that the air-fuel ratio is richer than the stoichiometric air-fuel ratio to the other is at least A first maximum oxygen storage amount obtaining unit that individually obtains the maximum oxygen storage amount of the upstream catalyst and the maximum oxygen storage amount of the downstream catalyst on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is disposed; The air-fuel ratio switching means is provided with the upstream air-fuel ratio sensor in a state where the air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is provided is maintained at the stoichiometric air-fuel ratio. After switching the air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream-side catalyst, the value of the output of the downstream air-fuel ratio sensor is a value indicating that the air-fuel ratio is leaner than the stoichiometric air-fuel ratio, and the air richer than the stoichiometric air-fuel ratio. A value indicating the fuel ratio At least using the switching time point when switching from one to the other, the maximum oxygen storage amount of the upstream catalyst and the maximum oxygen storage amount of the downstream catalyst on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is not provided are used. The total amount is obtained, and the maximum oxygen storage amount of the downstream catalyst obtained by the first maximum oxygen storage amount obtaining means is subtracted from the total amount to obtain the upstream air-fuel ratio sensor. And a second maximum oxygen storage amount obtaining unit that obtains the maximum oxygen storage amount of the upstream catalyst of the two upstream catalysts and the maximum oxygen storage amount of the downstream catalyst. It is preferable to be configured to individually determine whether or not the catalyst has deteriorated.
[0025]
According to this, the output of the upstream air-fuel ratio sensor disposed in the upstream exhaust passage downstream of one of the two upstream catalysts and the downstream exhaust passage downstream of the downstream catalyst are disposed. Only based on the output of the downstream air-fuel ratio sensor, the maximum oxygen storage amount of each of the two upstream catalysts and the downstream catalyst can be individually obtained. On the other hand, the maximum oxygen storage amount is a value that can be an index indicating the degree of deterioration of the catalyst. Therefore, it is possible to easily and individually determine whether or not the corresponding catalyst has deteriorated based on each maximum oxygen storage amount.
[0026]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
(1st Embodiment)
Hereinafter, a first embodiment of an exhaust gas purification device for an internal combustion engine according to the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 shows a schematic configuration of a system in which an exhaust emission control device according to a first embodiment of the present invention is applied to a spark ignition type V-6 internal combustion engine 10. This internal combustion engine 10 has two banks (bank A and bank B) forming a V-shape, and each bank has three cylinders as a partial cylinder group (in the direction perpendicular to the plane of FIG. 1). Each is arranged in one line. Therefore, in the entire internal combustion engine 10, six cylinders are arranged in two rows of three cylinders (in the direction perpendicular to the plane of FIG. 1). In the following, the symbols “A” or “(A)” are appended to the end of the codes and variables for the configurations and processes related to the bank A side, and the symbols and symbols are used for the configurations and processes related to the bank B side. A description will be given by attaching the symbol “B” or “(B)” to the end of the variable.
[0027]
More specifically, the internal combustion engine 10 includes a cylinder block portion 20 including a cylinder block, a cylinder block lower case, an oil pan, a cylinder head portion 30 fixed on the cylinder block portion 20, An intake system 40 for supplying a gasoline mixture to the section 20 and an exhaust system 50 for discharging exhaust gas from the cylinder block section 20 to the outside are included.
[0028]
The cylinder block section 20 includes cylinders 21A and 21B, pistons 22A and 22B, connecting rods 23A and 23B, and a crankshaft 24. The pistons 22A and 22B reciprocate in the cylinders 21A and 21B, respectively, and the reciprocating motions of the pistons 22A and 22B are transmitted to the crankshaft 24 via the connecting rods 23A and 23B, respectively, whereby the crankshaft 24 rotates. Has become. The heads of the cylinders 21A, 21B and the pistons 22A, 22B together with the cylinder head 30 form combustion chambers 25A, 25B, respectively.
[0029]
The cylinder head 30 includes intake ports 31A and 31B communicating with the combustion chambers 25A and 25B, intake valves 32A and 32B for opening and closing the intake ports 31A and 31B, respectively, and exhaust ports 33A and 33B communicating with the combustion chambers 25A and 25B. Exhaust valves 34A and 34B for opening and closing the exhaust ports 33A and 33B, respectively, spark plugs 35A and 35B, and injectors (fuel injection means) 36A and 36B for injecting fuel into the intake ports 31A and 31B, respectively.
[0030]
The intake system 40 includes an intake pipe 41 including an intake manifold communicating with the intake ports 31A and 31B and forming an intake passage together with the intake ports 31A and 31B, an air filter 42 provided at an end of the intake pipe 41, and an intake pipe 41. And a throttle valve actuator 44 comprising a DC motor constituting a throttle valve driving means.
[0031]
The exhaust system 50 is disposed in exhaust manifolds 51A and 51B communicating with the exhaust ports 33A and 33B, exhaust pipes (exhaust pipes) 52A and 52B, and exhaust pipes 52A and 52B connected to the exhaust manifolds 51A and 51B, respectively. The interposed upstream catalysts (also referred to as three-way catalysts or start converters) 53A and 53B and the downstream ends of the exhaust pipes 52A and 52B are connected and the downstream ends are assembled. The downstream exhaust pipe 54 and the downstream catalyst (three-way catalyst or the lower floor converter, which is disposed below the floor of the vehicle) disposed (interposed) in the downstream exhaust pipe 54. .) 55. The upstream catalyst 53A and the upstream catalyst 53B have the same capacity, and have the same exhaust gas purification capacity (that is, the maximum oxygen storage amount) in an initial state (unused state).
[0032]
Here, the exhaust pipe 52A constitutes an upstream exhaust passage connected to each of the three cylinders on the bank A side as a partial cylinder group, and the exhaust pipe 52B constitutes each of the three cylinders on the bank B side as a partial cylinder group. It forms a connected upstream exhaust passage. The downstream exhaust pipe 54 constitutes a downstream exhaust passage.
[0033]
On the other hand, this system includes a hot-wire type air flow meter 61, a throttle position sensor 62, a crank position sensor 63, and an air-fuel ratio sensor 64A (hereinafter referred to as "upstream air") disposed only in the upstream exhaust passage downstream of the upstream catalyst 53A. A fuel ratio sensor 64A), an air-fuel ratio sensor 65 (hereinafter referred to as a "downstream air-fuel ratio sensor 65") disposed in a downstream exhaust passage downstream of the downstream catalyst 55, and an accelerator opening. A degree sensor 66 is provided. Therefore, the upstream catalyst with sensor corresponds to the upstream catalyst 53A on the bank A side, and the upstream catalyst without sensor corresponds to the upstream catalyst 53B on the bank B side.
[0034]
The hot wire air flow meter 61 outputs a voltage Vg according to the mass flow rate of the intake air flowing through the intake pipe 41. The relationship between the output Vg of the air flow meter 61 and the measured intake air flow rate Ga is as shown in FIG. The throttle position sensor 62 detects the opening of the throttle valve 43 and outputs a signal indicating the throttle valve opening TA. The crank position sensor 63 outputs a signal having a narrow pulse every time the crankshaft 24 rotates by 10 ° and a signal having a wide pulse every time the crankshaft 24 rotates 360 °. This signal indicates the engine speed NE.
[0035]
The upstream air-fuel ratio sensor 64A is a so-called limiting current type oxygen concentration sensor as shown in FIG. 3, and outputs a current corresponding to the air-fuel ratio A / F, and outputs a voltage vabyfs (A) corresponding to this current. Is output. In particular, when the air-fuel ratio A / F is the stoichiometric air-fuel ratio, the value vstoich is output. As is clear from FIG. 3, the upstream air-fuel ratio sensor 64A can accurately detect the air-fuel ratio A / F over a wide range. The downstream air-fuel ratio sensor 65 is a so-called concentration cell type oxygen concentration sensor as shown in FIG. 4, and outputs a voltage Voxs that changes rapidly at a stoichiometric air-fuel ratio. More specifically, the downstream air-fuel ratio sensor 65 outputs approximately 0.1 (V) when the air-fuel ratio is leaner than the stoichiometric air-fuel ratio, and approximately 0.1 V when the air-fuel ratio is richer than the stoichiometric air-fuel ratio. 9 (V), and when the air-fuel ratio is the stoichiometric air-fuel ratio, a voltage of approximately 0.5 (V) (value Voxsref) is output. The accelerator opening sensor 66 detects the operation amount of the accelerator pedal 67 operated by the driver, and outputs a signal indicating the operation amount Accp of the accelerator pedal 67.
[0036]
Further, the system includes an electric control device 70. The electric control device 70 includes a CPU 71 connected to the bus 71, a routine (program) to be executed by the CPU 71, a table (lookup table, map), a ROM 72 in which constants and the like are stored in advance, and the CPU 71 temporarily stores data as needed. The microcomputer includes a RAM 73 for storing data in a power supply, a backup RAM 74 for storing data while the power is on and the stored data while the power is off, an interface 75 including an AD converter, and the like.
[0037]
The interface 75 is connected to the sensors 61 to 66, supplies signals from the sensors 61 to 66 to the CPU 71, and in accordance with instructions from the CPU 71, the ignition plugs 35A, 35B, the injectors 36A, 36B, and the throttle valve actuator 44. A driving signal is transmitted to the first control unit. In addition, the interface 75 transmits a lighting instruction signal for lighting the alarm lamp 68 to an alarm lamp 68 for notifying the user of the deterioration of the catalyst in accordance with an instruction from the CPU 71.
[0038]
(Overview of air-fuel ratio feedback control for exhaust purification)
Incidentally, the three-way catalysts such as the upstream catalysts 53A and 53B and the downstream catalyst 55 have the oxygen storage function as described above, and the purification ability of the three-way catalyst is reduced to the maximum oxygen storage amount as described above. Dependent. On the other hand, the three-way catalyst is degraded by poisoning by lead or sulfur contained in the fuel or by heat applied to the catalyst, and accordingly, the maximum oxygen storage amount gradually decreases. Even in the case where the maximum oxygen storage amount is reduced in this way, in order to prevent the emission amount of the emission to the outside air from increasing, in the above-described system, it is interposed at a position closest to the outlet of the exhaust passage. It is considered preferable to control the exhaust gas discharged from the downstream catalyst 55 so that the air-fuel ratio is close to the stoichiometric air-fuel ratio.
[0039]
In order to control the air-fuel ratio of the exhaust gas discharged from the downstream catalyst 55 to be close to the stoichiometric air-fuel ratio, the average value of the air-fuel ratio of the exhaust gas flowing into the downstream catalyst 55 should be close to the stoichiometric air-fuel ratio. Control is required. For this reason, it is preferable to control so that the average value of the air-fuel ratio of the exhaust gas flowing out from each of the upstream catalysts 53A and 53B becomes close to the stoichiometric air-fuel ratio.
[0040]
Here, on the bank A side, information on the exhaust purification state (for example, the state of oxygen storage amount) of the upstream catalyst 53A can be obtained based on the output vabyfs (A) of the upstream air-fuel ratio sensor 64A. Therefore, if the air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst 53A on the bank A side is controlled based on the output vabyfs (A) of the upstream air-fuel ratio sensor 64A, the average of the air-fuel ratio of the exhaust gas flowing out of the upstream catalyst 53A is obtained. It is possible to control the value to be near the stoichiometric air-fuel ratio.
[0041]
On the other hand, regarding the bank B side, it is not possible to directly obtain information on the state of exhaust gas purification of the upstream catalyst 53B (for example, the state of oxygen storage amount). In this case, the air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst 53B on the bank B side is the same as the air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst 53A on the bank A, and the output vabyfs (A) of the upstream air-fuel ratio sensor 64A is also used. ) May be controlled.
[0042]
However, there is no guarantee that the state of exhaust gas purification of the upstream catalyst 53B on the bank B side corresponds to the output vabyfs (A) of the upstream air-fuel ratio sensor 64A. May be emitted.
[0043]
Then, the downstream catalyst 55 cannot purify all of such a large amount of emissions, and a part thereof flows out from the downstream catalyst 55, and the effect appears on the output Voxs of the downstream air-fuel ratio sensor 65. In other words, the fact that the output Voxs of the downstream air-fuel ratio sensor 65 deviates from the target value (the downstream target value) indicates that there is a possibility that a large amount of emission is flowing out of the upstream catalyst 53B on the bank B side. ing.
[0044]
Therefore, when the output Voxs of the downstream air-fuel ratio sensor 65 deviates from the downstream target value, the output Voxs flows into the upstream catalyst 53B in the direction in which the amount of emission discharged from the upstream catalyst 53B on the bank B side decreases. By correcting (controlling) the air-fuel ratio of the exhaust gas, it is possible to control the average value of the air-fuel ratio of the exhaust gas flowing out of the upstream catalyst 53B to be close to the stoichiometric air-fuel ratio.
[0045]
Therefore, the exhaust gas purification apparatus according to the embodiment of the present invention (hereinafter, also referred to as “the present apparatus”) first sets a target value (upstream target value) of the upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (A). , A value within a predetermined range (upper limit vrefup, lower limit vrefflow) including a value vstoich corresponding to an air-fuel ratio within a predetermined range including the stoichiometric air-fuel ratio. When the first point in time at which the upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (A) becomes smaller than the lower limit value vrefflow has arrived, the present device means that a large amount of unburned HC and CO has started flowing out of the upstream catalyst 53A. Therefore, in principle, the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank A (therefore, the air-fuel ratio of the exhaust gas flowing into the upstream catalyst 53A) is controlled to a predetermined lean air-fuel ratio. On the other hand, when the second time point at which the upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (A) becomes larger than the upper limit value vrefup arrives, it means that a large amount of NOx has started to flow out of the upstream catalyst 53A. Specifically, the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank A is controlled to a predetermined rich air-fuel ratio.
[0046]
On the other hand, when the first time has come, the present device basically sets the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank B side (therefore, the air-fuel ratio of the exhaust gas flowing into the upstream catalyst 53B) to the predetermined value. In addition to controlling the air-fuel ratio to be rich, the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank B is basically controlled to the predetermined lean air-fuel ratio when the second time point is reached.
[0047]
That is, the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank A side and the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank B side are, in principle, every time the first time point or the second time point alternately arrives. The air-fuel ratios (the predetermined lean air-fuel ratio and the predetermined rich air-fuel ratio) shifted in different directions from the stoichiometric air-fuel ratio are simultaneously switched. As described above, the air-fuel ratio of the exhaust gas flowing into the upstream catalyst 53A is controlled so that the upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (A) becomes a predetermined upstream target value, and the upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (A) is controlled. Means for feedback-controlling the air-fuel ratio of the exhaust gas flowing into the upstream catalyst 53B based on A) corresponds to basic air-fuel ratio control means.
[0048]
On the other hand, the present apparatus sets the target value (downstream target value) of the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs to a predetermined range (upper limit (upper limit value) including a value Voxsref corresponding to an air-fuel ratio within a predetermined range including the stoichiometric air-fuel ratio. Voxsref + DVref) and the lower limit (Voxsref-DVref)). Then, the present apparatus is configured to perform the operation when the first time has come and the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs is less than the lower limit (Voxsref-DVref), and when the second time has come. When the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs is larger than the upper limit value (Voxsref + DVref), the delay time (predetermined time) according to the absolute value of the deviation DVoxs from the value Voxsref of the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs Tdelay is set, and only the switching time of the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank A (therefore, the air-fuel ratio of the exhaust gas flowing into the upstream catalyst 53A) is set to the same delay time from the first time point or the second time point. Delay by Tdelay. The means for correcting the (target) air-fuel ratio of the exhaust gas flowing into the upstream catalyst 53A in this way corresponds to the target air-fuel ratio correcting means.
[0049]
In this way, by delaying only the switching point of the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank A, the emission amount of the emission flowing out of the upstream catalyst 53B on the bank B is reduced toward the bank B in the direction. This leads to correction (control) of the air-fuel ratio of the supplied air-fuel mixture (accordingly, the air-fuel ratio of the exhaust gas flowing into the upstream catalyst 53B). Hereinafter, this point will be described with reference to FIG.
[0050]
FIG. 5 is a time chart showing an example of a change in each value when the above-described air-fuel ratio feedback control is being executed. As shown in FIG. 5, before the time t1, the present apparatus controls the upstream air-fuel ratio of the upstream-side catalyst 53A to a predetermined lean air-fuel ratio (see (a)). The oxygen storage amount of 53A gradually increases (see (b)). Immediately before time t1, the amount of oxygen stored in the upstream catalyst 53A reaches the vicinity of the maximum oxygen storage amount CSCAmax, so that a large amount of NOx starts flowing out of the upstream catalyst 53A. Therefore, the upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (A ) Increases and becomes larger than the upper limit value vrefup at time t1 (see (c)). That is, time t1 corresponds to the second time point.
[0051]
At this time, since the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs is within the range of the downstream target value (see (f)), at time t1, the present apparatus sets the upstream catalyst 53A upstream air-fuel ratio to a predetermined value. The air-fuel ratio is switched from the lean air-fuel ratio to the predetermined rich air-fuel ratio, and the upstream air-fuel ratio of the upstream catalyst 53B is simultaneously switched from the predetermined rich air-fuel ratio to the predetermined lean air-fuel ratio (see (a) and (d)).
[0052]
Thus, after time t1, the present apparatus controls the upstream catalyst 53A upstream air-fuel ratio to a predetermined rich air-fuel ratio, so that the oxygen storage amount of the upstream catalyst 53A gradually decreases. Immediately before time t2, a large amount of unburned HC and CO starts flowing out of the upstream side catalyst 53A when the oxygen storage amount of the upstream side catalyst 53A approaches “0”, so that the upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (A) decreases and becomes smaller than the lower limit value vreflow at time t2. That is, the time t2 corresponds to the first time point.
[0053]
Also at this time, since the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs is within the range of the downstream target value, at time t2, the present apparatus changes the upstream catalyst 53A upstream air-fuel ratio from a predetermined rich air-fuel ratio to a predetermined lean air-fuel ratio. At the same time as switching to the air-fuel ratio, the upstream-side catalyst 53B is simultaneously switched from the predetermined lean air-fuel ratio to the predetermined rich air-fuel ratio.
[0054]
On the other hand, the oxygen storage amount of the upstream catalyst 53B tends to be insufficient as shown in (e) (that is, the temporal average value of the oxygen storage amount tends to be smaller than half of the maximum oxygen storage amount CSCBmax). T), from the time immediately before the time t1 to the time t1 while the upstream air-fuel ratio is controlled to the predetermined rich air-fuel ratio, and from the time t3 corresponding to the next second time. It is maintained at "0" for the period from the previous time to time t3. Accordingly, during these periods, a large amount of unburned HC and CO flows out of the upstream catalyst 53B, and thus flows into the downstream catalyst 55. As a result, the oxygen storage amount of the downstream catalyst 55 tends to be insufficient, and the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs gradually increases from a value within the range of the downstream target value. At time t3, the upper limit value (Voxsref + DVref) is reduced. Over.
[0055]
Therefore, at the time t3, the present apparatus immediately switches the upstream air-fuel ratio of the upstream catalyst 53B from the predetermined rich air-fuel ratio to the predetermined lean air-fuel ratio, while suspending the switching of the upstream air-fuel ratio of the upstream catalyst 53A. Then, the delay time Tdelay is set according to the absolute value of the difference DVoxs from the value Voxsref of the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs at the time t3, and the time t4 when the delay time Tdelay has elapsed from the time t3. , The upstream air-fuel ratio of the upstream catalyst 53A is switched from a predetermined lean air-fuel ratio to a predetermined rich air-fuel ratio.
[0056]
As a result, assuming that the next time corresponding to the first time does not suspend the switching of the upstream air-fuel ratio of the upstream-side catalyst 53A (the change of each value in this case is indicated by a broken line in FIG. 5). Is a time t6 which is a point in time delayed from the time t5 by an amount corresponding to the delay time Tdelay. Therefore, the period during which the upstream air-fuel ratio is controlled to the predetermined lean air-fuel ratio (time t3 to t6) becomes longer, and after time t6, as shown in FIG. When the tendency of the shortage of the oxygen storage amount is eliminated (that is, the temporal average value of the oxygen storage amount becomes half of the maximum oxygen storage amount CSCBmax), a large amount of emissions may flow out of the upstream catalyst 53B. Disappears. In other words, if the switching point of the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank A side is delayed as described above, the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank B side becomes lower than that of the emission flowing out of the upstream catalyst 53B. It can be said that the correction will be made in the direction that the emission decreases.
[0057]
In addition, since the upstream air-fuel ratio of the upstream catalyst 53A is maintained at the predetermined lean air-fuel ratio over the delay time Tdelay (time t3 to t4), a large amount of NOx flows out of the upstream catalyst 53A during this time. As a result, a large amount of NOx flows into the downstream catalyst 55. Accordingly, the tendency of the shortage of the oxygen storage amount of the downstream side catalyst 55 is immediately eliminated, and the downstream side air-fuel ratio sensor output Voxs becomes close to the value Voxsref corresponding to the stoichiometric air-fuel ratio after the time t4 when the delay time Tdelay has elapsed. (See (f)).
[0058]
As a result, the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs is within the range of the downstream target value at time t6 as the first time and time t7 as the second time after the delay time Tdelay has elapsed. Therefore, at time t6, the present apparatus switches the upstream catalyst 53A upstream air-fuel ratio from a predetermined rich air-fuel ratio to a predetermined lean air-fuel ratio, and also changes the upstream catalyst 53B upstream air-fuel ratio from a predetermined lean air-fuel ratio to a predetermined rich air-fuel ratio. At the same time, the air-fuel ratio is switched to the predetermined value. At time t7, the upstream air-fuel ratio of the upstream catalyst 53A is switched from a predetermined lean air-fuel ratio to a predetermined rich air-fuel ratio, and the upstream air-fuel ratio of the upstream catalyst 53B is changed to a predetermined lean air-fuel ratio. Switch to air-fuel ratio at the same time.
[0059]
In this way, the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank A side (accordingly, the air-fuel ratio of the exhaust gas flowing into the upstream catalyst 53A) and the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank B side (accordingly, the upstream air-fuel ratio) The air-fuel ratio of the exhaust gas flowing into the side catalyst 53B is feedback-controlled based only on the output vabyfs (A) of the upstream air-fuel ratio sensor 64A and the output Voxs of the downstream air-fuel ratio sensor 65. The above is the outline of the air-fuel ratio feedback control for exhaust gas purification.
[0060]
(Actual operation)
Next, the actual operation of the exhaust gas purification device configured as described above will be described with reference to flowcharts of FIGS. 6 to 17 showing a routine (program) executed by the CPU 71 of the electric control device 70 in a flowchart.
[0061]
(Air-fuel ratio feedback control)
The CPU 71 calculates the final fuel injection amount Fi (A) for the three cylinders on the bank A side and gives a fuel injection instruction, and the final fuel injection amount Fi for the three cylinders on the bank B side, as shown in the flowchart in FIG. The routine of calculating (B) and instructing fuel injection is performed each time the crank angle of each cylinder on the corresponding bank side reaches a predetermined crank angle (for example, BTDC 90 ° CA) before each intake top dead center. It is designed to be executed repeatedly. Hereinafter, for convenience of explanation, only the processing on the bank A side will be described, but the processing on the bank B side is the same as the processing on the bank A side.
[0062]
When the crank angle of any cylinder on the bank A side reaches the predetermined crank angle, the CPU 71 starts processing from step 600 and proceeds to step 605, where the intake air flow rate Ga measured by the air flow meter 61 and the engine speed NE From the map, the basic fuel injection amount Fbase for setting the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank A to the stoichiometric air-fuel ratio is obtained.
[0063]
Next, the CPU 71 proceeds to step 610, and adds the value obtained by multiplying the basic fuel injection amount Fbase by the coefficient K (A) to the later-described air-fuel ratio feedback correction amount DFi (A) on the bank A side as the final value on the bank A side. It is set as the fuel injection amount Fi (A). The value of the coefficient K (A) is normally “1.00”, and when the air-fuel ratio is forcibly changed with respect to the bank A to perform the maximum oxygen storage amount acquisition control described later, “ It is set to a predetermined value other than “1.00”.
[0064]
Next, the CPU 71 proceeds to step 615, and instructs the injector 36A to inject fuel of the final fuel injection amount Fi (A) on the bank A side in step 615. Thereafter, the CPU 71 proceeds to step 620, and calculates a value obtained by adding the final fuel injection amount Fi (A) to the total fuel injection amount mfr (A) on the bank A side at that time to obtain a new total fuel injection amount on the bank A side. Set the quantity mfr (A). This total fuel injection amount mfr (A) is used when calculating the oxygen storage amount described later. Thereafter, the CPU 71 proceeds to step 695, and once ends this routine. As described above, the fuel of the final fuel injection amount Fi (A) that has been subjected to the feedback correction is injected into the cylinder A on the side of the bank A that undergoes the intake stroke.
[0065]
Next, determination of the air-fuel ratio switching timing will be described. The CPU 71 repeatedly executes the routine shown by the flowchart in FIG. 7 every time a predetermined time elapses. Therefore, at a predetermined timing, the CPU 71 starts the process from step 700 and proceeds to step 705 to determine whether or not the upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (A) is larger than the upper limit value vrefup.
[0066]
Now, the upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (A) has changed from a state of being equal to or less than the upper limit value vrefup to a state of being greater than the upper limit value vrefup (in FIG. 5, the times t1, t3, t7 corresponding to the second time point are changed). The CPU 71 determines “Yes” in step 705 and proceeds to step 710, in which the CPU 71 outputs the upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (previous) when this routine was previously executed. It is determined whether or not A) is equal to or less than the upper limit value vrefup. At this stage, since the previous upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (A) is equal to or less than the upper limit value vrefup, the CPU 71 determines “Yes” in step 710 and proceeds to step 715, where the air-fuel ratio switching flag XABYF is set. Is set to "1", and the routine proceeds to step 795, where the present routine is temporarily terminated. Here, when the value of the air-fuel ratio switching flag XABYF is “1”, it indicates that the air-fuel ratio switching flag is in a state after the second time has come and before the next first time has come, When the value is “0”, it indicates that the state is after the first time point has arrived and before the next second time point has arrived.
[0067]
On the other hand, the upstream-side air-fuel ratio sensor output vabyfs (A) has changed from a state equal to or greater than the lower limit value vreflow to a state smaller than the lower limit value vreflow (see the time points t2 and t6 corresponding to the first time point in FIG. 5). ), The CPU 71 determines “No” in step 705 and proceeds to step 720 to determine whether the upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (A) is smaller than the lower limit value vrefflow. Determine whether or not. At this stage, since the upstream-side air-fuel ratio sensor output vabyfs (A) is smaller than the lower limit value vrefflow, the CPU 71 determines “Yes” in step 720 and proceeds to step 725 to execute this routine last time (previous time). It is determined whether or not the upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (A) is equal to or greater than the lower limit value vreflow. At this stage, since the previous upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (A) is equal to or greater than the lower limit value vrefflow, the CPU 71 determines “Yes” in step 725 and proceeds to step 730 to change the air-fuel ratio switching flag XABYF. Is set to "-1", the routine proceeds to step 795, and this routine is temporarily ended.
[0068]
If the upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (A) is different from the state corresponding to the above two assumptions, the CPU 71 proceeds to step 795 without changing the value of the air-fuel ratio switching flag XABYF. The routine ends once. As described above, the value of the air-fuel ratio switching flag XABYF is changed from “−1” to “1” when the second time has come, and “1” to “−” when the first time has come. 1 ". The value of the air-fuel ratio switching flag XABYF is used for switching the air-fuel ratio in a routine described later.
[0069]
Next, the calculation of the air-fuel ratio feedback correction amount DFi (A) on the bank A side will be described. The CPU 71 repeatedly executes the routine shown by the flowchart in FIG. 8 every time a predetermined time elapses. Therefore, at a predetermined timing, the CPU 71 starts the process from step 800, proceeds to step 805, determines whether the air-fuel ratio feedback control condition is satisfied, and proceeds to step 865 when determining “No”. Then, the value of the air-fuel ratio feedback correction amount DFi (A) on the bank A side is set to “0”, and then the routine immediately proceeds to step 895 to end this routine once. Therefore, when the air-fuel ratio feedback control condition is not satisfied, the air-fuel ratio feedback control is not executed.
[0070]
The air-fuel ratio feedback control conditions are, for example, that the cooling water temperature of the engine obtained by a water temperature sensor (not shown) is equal to or higher than a first predetermined temperature, the intake air amount (load) per one revolution of the engine is equal to or lower than a predetermined value, and This is established when both the side air-fuel ratio sensor 64A and the downstream side air-fuel ratio sensor 65 are normal, and the value of a later-described maximum oxygen storage amount acquisition control execution flag XHAN is “0”. As described later, the maximum oxygen storage amount acquisition control execution flag XHAN is a maximum oxygen storage amount acquisition control for acquiring the maximum oxygen storage amounts of the catalysts 53A, 53B, and 55, respectively, when the value is “1”. Is executed, and when the value is "0", it indicates that the maximum oxygen storage amount acquisition control is not executed.
[0071]
Now, if the description is continued assuming that the air-fuel ratio feedback control condition is satisfied and the first time point or the second time point has just been reached, the CPU 71 determines “Yes” in step 805. Proceeding to step 810, it is determined whether or not the value of the air-fuel ratio switching flag XABYF has changed. If it is determined to be “No”, the process immediately proceeds to step 845.
[0072]
The current stage is immediately after the first time point or the second time point has arrived, and thus immediately after the value of the air-fuel ratio switching flag XABYF has changed. Therefore, the CPU 71 determines “Yes” in step 810 and proceeds to step 815 to set the value of the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs as the control output Voxsc. A value obtained by subtracting the value Voxsref is set as the deviation DVoxs.
[0073]
Next, the CPU 71 proceeds to step 825 to determine whether or not the conditions described in step 825 are satisfied. When the determination is “No”, the CPU 71 proceeds to step 835 to change the value of the variable DELAY to “0”. And proceeds to step 840. Here, the value of the variable DELAY is a value representing the above-described delay time Tdelay. Therefore, in this case, the delay time Tdelay is not set.
[0074]
On the other hand, for example, immediately after the value of the air-fuel ratio switching flag XABYF has changed from “−1” to “1” (immediately after the second time has come) as at time t3 in FIG. Further, assuming that the value of the deviation DVoxs is larger than the value DVref, the CPU 71 determines “Yes” in step 825 and proceeds to step 830, where the CPU 71 determines the absolute value of the deviation DVoxs and the absolute value of the deviation DVoxs. After determining the value of the variable DELAY based on the function fdelay for obtaining the value of the variable DELAY, the process proceeds to step 840. The function fdelay is, for example, a function that monotonically increases as the absolute value of the deviation DVoxs increases.
[0075]
When the CPU 71 proceeds to step 840, it clears the value of the counter ND to “0” and proceeds to step 845. As described above, the value of the variable DELAY is newly set each time the first time point or the second time point arrives, and the value of the counter ND is changed from the time the first time point or the second time point arrives. Represents the elapsed time.
[0076]
When the CPU 71 proceeds to step 845, the CPU 71 sets a value obtained by increasing the value of the counter ND at that point (currently “0”) by “1” as a new counter ND value, and then proceeds to step 850. It is determined whether or not the value of the counter ND (currently "1") is equal to or greater than the value of the variable DELAY (accordingly, whether or not the delay time Tdelay has elapsed). Since the current stage is immediately after the start of the delay time Tdelay, the CPU 71 determines “No” in step 850 and proceeds to step 860, where the value of the air-fuel ratio switching flag XABYF (currently “1”). ), A predetermined value (positive constant value) α, and (−1) (at this stage, a negative value “−α”) is used as the air-fuel ratio feedback correction amount DFi (A) on the bank A side. After the setting, the process proceeds to step 895, and this routine is temporarily ended. Here, the value α is a value corresponding to the amount of deviation of the predetermined rich air-fuel ratio or the predetermined lean air-fuel ratio from the stoichiometric air-fuel ratio.
[0077]
Thereafter, the CPU 71 repeatedly executes the processing of steps 800 to 810, 845, 850, and 860 until the value of the counter ND becomes equal to or more than the value of the variable DELAY by repeating the processing of step 845 (accordingly, the DFi (A) The value is maintained at “−α”). Accordingly, when executing the step 610 in FIG. 6, the CPU 71 calculates the final fuel injection amount Fi (A) as an amount smaller by the value α than the amount for obtaining the stoichiometric air-fuel ratio. The air-fuel ratio of the air-fuel mixture is maintained at the predetermined lean air-fuel ratio (see times t3 to t4 in FIG. 5).
[0078]
Then, when the value of the counter ND becomes equal to or more than the value of the variable DELAY after the delay time Tdelay has elapsed, from that time until the next first time comes (see times t4 to t6 in FIG. 5). When the CPU 71 proceeds to step 850, the CPU 71 determines “Yes” and proceeds to step 855 to multiply the value of the air-fuel ratio switching flag XABYF (which is “1” at this stage) by the value α (currently). At the stage, a positive value “α”) is set as the air-fuel ratio feedback correction amount DFi (A) on the bank A side. Thus, the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank A is maintained at the predetermined rich air-fuel ratio.
[0079]
Further, when the next first time point has come (therefore, when the value of the air-fuel ratio switching flag XABYF changes from “1” to “−1”), the CPU 71 determines again “Yes” in step 810. The value of the variable DELAY corresponding to the delay time Tdelay is newly set, and the value of the air-fuel ratio feedback correction amount DFi (A) is set to a positive value “α” by executing step 860 while the delay time Tdelay has not elapsed. (Accordingly, the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank A side is continuously maintained at the predetermined rich air-fuel ratio), and after the delay time Tdelay has elapsed, the execution of step 855 causes the air-fuel ratio feedback correction to be performed. The value of the amount DFi (A) is set to a negative value “−α” (therefore, the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank A side is set to the predetermined rich air-fuel ratio). Switch to the predetermined lean air-fuel ratio). As described above, by setting the value of the air-fuel ratio feedback correction amount DFi (A) on the bank A side, the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank A side is switched.
[0080]
Next, the calculation of the air-fuel ratio feedback correction amount DFi (B) on the bank B side will be described. The CPU 71 repeatedly executes the routine shown by the flowchart in FIG. 9 every time a predetermined time elapses. Therefore, at a predetermined timing, the CPU 71 starts the process from step 900, proceeds to step 905, determines whether the same air-fuel ratio feedback control condition as in step 805 described above is satisfied, and returns “No”. When the determination is made, the process proceeds to step 915, where the value of the air-fuel ratio feedback correction amount DFi (B) on the bank B side is set to “0”, and then the process immediately proceeds to step 995 to terminate this routine once.
[0081]
Now, assuming that the air-fuel ratio feedback control condition is satisfied, the CPU 71 determines “Yes” in step 905, and proceeds to step 910, where the air-fuel ratio feedback on the bank B side is calculated by the same calculation as in step 860 described above. After setting the value of the correction amount DFi (B), the routine proceeds to step 995, where the present routine is temporarily ended. Accordingly, the value of the air-fuel ratio feedback correction amount DFi (B) on the bank B side is changed every time the first time point or the second time point is reached (that is, the value of the air-fuel ratio switching flag XABYF is changed from “1”). (−1) or vice versa), the absolute value (“α”) is equal to the value of the air-fuel ratio feedback correction amount DFi (A) on the bank A side after the delay time has elapsed, and , The sign is newly set as a reverse value (switched). Accordingly, the execution of steps 610 and 615 in FIG. 6 causes the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank B to be changed to the predetermined rich air-fuel ratio or the predetermined rich air-fuel ratio every time the first time point or the second time point comes. Is alternately switched to the lean air-fuel ratio.
[0082]
(Maximum oxygen storage acquisition control for maximum oxygen storage)
Next, the maximum oxygen storage amount acquisition control for forcibly changing the air-fuel ratio to obtain the maximum oxygen storage amount will be described. The CPU 71 executes each routine shown by the flowcharts of FIGS. 10 to 16 every time a predetermined time elapses.
[0083]
Therefore, at a predetermined timing, the CPU 71 starts the process from step 1000 in FIG. 10 and proceeds to step 1005 to determine whether or not the value of the maximum oxygen storage amount acquisition control execution flag XHAN is “0”. . Now, if the description is continued assuming that the maximum oxygen storage amount acquisition control for obtaining the maximum oxygen storage amount is not performed and the start condition of the maximum oxygen storage amount acquisition control start condition is not satisfied, the maximum oxygen storage amount acquisition control is executed. The value of the middle flag XHAN is “0”. Accordingly, the CPU 71 determines “Yes” in step 1005 and proceeds to step 1010, and sets the values of the coefficients K (A) and K (B) used in step 610 of FIG. 1.00 ”.
[0084]
Next, the CPU 71 determines in step 1015 whether or not the start condition of the maximum oxygen storage amount acquisition control is satisfied. The start condition of the maximum oxygen storage amount acquisition control is that the cooling water temperature is equal to or higher than a predetermined temperature, the vehicle speed obtained by a vehicle speed sensor (not shown) is equal to or higher than a predetermined high vehicle speed, and the change in the throttle valve opening TA per unit time. The condition that the engine is in steady operation, such as the amount being equal to or less than a predetermined amount, is satisfied, and the air-fuel ratio in which the upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (A) and the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs are richer than the stoichiometric air-fuel ratio. Is established, and when a predetermined time has elapsed since the last time the maximum oxygen storage amount acquisition control was executed, this condition is satisfied. At this stage, as described above, since the start condition of the maximum oxygen storage amount acquisition control is not satisfied, the CPU 71 determines “No” in step 1015, proceeds to step 1095, and ends this routine once.
[0085]
Next, although the maximum oxygen storage amount acquisition control is not performed at the present time, the description is continued assuming that the start condition of the maximum oxygen storage amount acquisition control is satisfied. In this case, the CPU 71 determines “Yes” in step 1005. Then, the process proceeds to step 1010, and performs the above-described process of step 1010. Next, the CPU 71 proceeds to step 1015, makes a “Yes” determination, and proceeds to step 1020 to set the value of the maximum oxygen storage amount acquisition control execution flag XHAN to “1”.
[0086]
Then, the CPU 71 proceeds to step 1025, sets the value of Mode to “1” in order to shift to the first mode, and sets the values of the coefficients K (A) and K (B) at step 1030, respectively. "0.98" and "1.00" are set, and the routine proceeds to step 1095, where the present routine is temporarily ended. As a result, the above-described air-fuel ratio feedback control condition is not satisfied, so the CPU 71 determines “No” in step 805 of FIG. 8, proceeds to step 865, and proceeds to “No” in step 905 of FIG. The determination proceeds to step 915, and the air-fuel ratio feedback correction amounts DFi (A) and DFi (B) are both set to “0”. As a result, by executing step 610 in FIG. 6, for bank A, a value obtained by multiplying the basic fuel injection amount Fbase by 0.98 is calculated as the final fuel injection amount Fi (A), and this final fuel injection amount Fi ( A), the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank A (therefore, the air-fuel ratio of the exhaust gas flowing into the upstream catalyst 53A) becomes a predetermined lean air-fuel ratio leaner than the stoichiometric air-fuel ratio. Is controlled. On the other hand, for the bank B, the value itself of the basic fuel injection amount Fbase is calculated as the final fuel injection amount Fi (B), and the fuel having the final fuel injection amount Fi (B) is injected. The air-fuel ratio of the air-fuel mixture (therefore, the air-fuel ratio of the exhaust gas flowing into the upstream catalyst 53B) is controlled to the stoichiometric air-fuel ratio.
[0087]
Thereafter, the CPU 71 repeatedly executes the processing of the routine of FIG. 10 from step 1000. However, since the value of the maximum oxygen storage amount acquisition control execution flag XHAN is “1”, “No” is determined in step 1005. After the determination, the process immediately proceeds to step 1095, and this routine is temporarily ended.
[0088]
On the other hand, the CPU 71 repeatedly executes the first mode control routine shown in FIG. 11 every time a predetermined time elapses. Therefore, at a predetermined timing, the CPU 71 starts the process from step 1100 and proceeds to step 1105, where it determines whether or not the value of Mode is “1”. At this time, if the value of Mode is not “1”, the CPU 71 immediately proceeds to step 1195 to end this routine once. Hereinafter, the description will be continued on the assumption that the value of the Mode has been changed to “1” by the process of step 1025 in FIG. 10 above. In this case, the CPU 71 determines “Yes” in step 1105 and proceeds to step 1110 To determine whether or not the upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (A) and the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs have become outputs corresponding to an air-fuel ratio leaner than the stoichiometric air-fuel ratio.
[0089]
At present, since the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank A has just been changed to the predetermined lean air-fuel ratio, the upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (A) and the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs are theoretically obtained. Since the output does not correspond to an air-fuel ratio leaner than the air-fuel ratio, the CPU 71 determines “No” in step 1110 and temporarily ends the routine in step 1195.
[0090]
Thereafter, the CPU 71 repeatedly executes steps 1100 to 1110 in FIG. Further, since the air-fuel ratio on the bank A side is maintained at a predetermined lean air-fuel ratio, the respective oxygen storage amounts of the respective catalysts in the order of the upstream catalyst 53A and the downstream catalyst 55 on the bank A side increase with time. The oxygen storage amount is reached. Accordingly, in response to this, the upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (A) and the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs sequentially change to an output corresponding to an air-fuel ratio leaner than the stoichiometric air-fuel ratio. Accordingly, the CPU 71 determines “Yes” when proceeding to step 1110, proceeds to step 1115, sets the value of Mode to “2”, and sets coefficients K (A) and K (B) in subsequent step 1120. Are set to "1.02" and "1.00", respectively, and then the routine is temporarily ended in step 1195. As a result, the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank B side is continuously maintained at the stoichiometric air-fuel ratio, while the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank A side is a predetermined rich air-fuel ratio richer than the stoichiometric air-fuel ratio. The fuel ratio is controlled.
[0091]
Further, the CPU 71 repeatedly executes the second mode control routine shown by the flowchart in FIG. 12 every time a predetermined time elapses. Accordingly, at a predetermined timing, the CPU 71 starts the process from step 1200, and determines in step 1205 whether or not the value of Mode is “2”. The operation proceeds to 1295 to end this routine once.
[0092]
On the other hand, when the value of Mode is changed to “2” by the processing of the previous step 1115, the CPU 71 determines “Yes” when proceeding to step 1205, proceeds to step 1210, and outputs the upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs ( It is determined whether or not A) has changed from a value indicating an air-fuel ratio leaner than the stoichiometric air-fuel ratio to a value indicating an air-fuel ratio richer than the stoichiometric air-fuel ratio. At this time, since the air-fuel ratio on the bank A side has just been changed to the predetermined rich air-fuel ratio, the CPU 71 determines “No” in step 1210, proceeds to step 1295, and ends this routine once. .
[0093]
Thereafter, since the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank A side is maintained at the predetermined rich air-fuel ratio, the oxygen stored in the upstream catalyst 53A is consumed, and after a predetermined time has elapsed. The oxygen storage amount of the upstream catalyst 53A reaches “0”. As a result, unburned HC and CO begin to flow out of the upstream catalyst 53A, so that the output vabyfs (A) of the upstream air-fuel ratio sensor 64A is richer than the theoretical air-fuel ratio from a value indicating an air-fuel ratio leaner than the stoichiometric air-fuel ratio. To a value indicating an appropriate air-fuel ratio. Accordingly, the CPU 71 determines “Yes” when proceeding to step 1210, proceeds to step 1215, changes the value of Mode to “3”, and ends this routine once in step 1295.
[0094]
Similarly, in the third mode control routine shown in the flowchart of FIG. 13 which is repeatedly executed every elapse of the predetermined time, the CPU 71 determines in step 1305 whether or not the value of Mode is “3”. If the value of is not "3", the routine proceeds to step 1395, and this routine is once ended.
[0095]
On the other hand, when the value of Mode is changed to “3” by the process of the previous step 1215, the CPU 71 determines “Yes” when proceeding to step 1305, proceeds to step 1310, and outputs the output of the downstream air-fuel ratio sensor 65. It is determined whether Voxs has changed from a value indicating an air-fuel ratio leaner than the stoichiometric air-fuel ratio to a value indicating an air-fuel ratio richer than the stoichiometric air-fuel ratio. At this point, the unburned HC and CO have just started flowing out of the upstream catalyst 53A, and the unburned HC and CO have not flowed out of the downstream catalyst 55. Therefore, the CPU 71 determines “No” in step 1310. Is determined, and the routine proceeds to step 1395, where the present routine is temporarily ended.
[0096]
Thereafter, since the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank A is continuously maintained at the predetermined rich air-fuel ratio, the oxygen stored in the downstream catalyst 55 is consumed, and a predetermined time elapses. Then, the oxygen storage amount of the downstream catalyst 55 reaches “0”. As a result, unburned HC and CO begin to flow out of the downstream catalyst 55, and the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs indicates an air-fuel ratio richer than the stoichiometric air-fuel ratio from a value indicating an air-fuel ratio leaner than the stoichiometric air-fuel ratio. Changes to a value. Accordingly, the CPU 71 determines “Yes” in step 1310 and proceeds to step 1315, sets the value of Mode to “4” in order to shift to the fourth mode, and in subsequent step 1320, the coefficients K (A), The value of K (B) is set to “1.00” and “0.98”, respectively, and thereafter, in step 1395, the present routine is temporarily ended. As a result, while the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank A is maintained at the stoichiometric air-fuel ratio, the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank B is changed from the stoichiometric air-fuel ratio maintained until this stage. The predetermined lean air-fuel ratio is switched.
[0097]
Further, in the fourth mode control routine shown in the flowchart of FIG. 14 that is repeatedly executed every time a predetermined time elapses, the CPU 71 determines in step 1405 whether or not the value of Mode is “4”. If the value is not "4", the routine proceeds to step 1495, and this routine is once ended.
[0098]
On the other hand, when the value of Mode is changed to “4” by the process of the previous step 1315, the CPU 71 determines “Yes” when proceeding to step 1405, proceeds to step 1410, and outputs the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs. It is determined whether or not a value indicating an air-fuel ratio richer than the stoichiometric air-fuel ratio has changed to a value indicating an air-fuel ratio leaner than the stoichiometric air-fuel ratio. At this time, since the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank B has just been changed to the predetermined lean air-fuel ratio, the downstream-side air-fuel ratio sensor output Voxs corresponds to an air-fuel ratio leaner than the stoichiometric air-fuel ratio. Since the output is not output, the CPU 71 determines “No” in step 1410 and temporarily ends the routine in step 1495.
[0099]
Thereafter, since the air-fuel ratio on the bank B side is maintained at the predetermined lean air-fuel ratio, the respective oxygen storage amounts of the respective catalysts in the order of the upstream catalyst 53B and the downstream catalyst 55 on the bank B side with time elapse. Reach maximum oxygen storage. Therefore, when the oxygen storage amount of the downstream catalyst 55 reaches the maximum oxygen storage amount, the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs changes to an output corresponding to an air-fuel ratio leaner than the stoichiometric air-fuel ratio. Accordingly, the CPU 71 determines “Yes” when proceeding to step 1410, proceeds to step 1415, sets the value of Mode to “5”, and in subsequent step 1420, the coefficients K (A) and K (B). Are set to “1.00” and “1.02”, respectively, and then the routine is temporarily ended in step 1495. As a result, the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank A side is continuously maintained at the stoichiometric air-fuel ratio, while the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank B side is a predetermined rich air-fuel ratio richer than the stoichiometric air-fuel ratio. The fuel ratio is controlled.
[0100]
In the fifth mode control routine shown in the flowchart of FIG. 15 which is repeatedly executed every elapse of the predetermined time, the CPU 71 determines in step 1505 whether or not the value of Mode is “5”. If the value is not "5", the routine proceeds to step 1595, and this routine is once ended.
[0101]
On the other hand, when the value of the Mode is changed to “5” by the processing of the previous step 1415, the CPU 71 determines “Yes” when proceeding to step 1505, proceeds to step 1510, and outputs the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs. It is determined whether or not a value indicating an air-fuel ratio leaner than the stoichiometric air-fuel ratio has been changed to a value indicating an air-fuel ratio richer than the stoichiometric air-fuel ratio. At this point, since the air-fuel ratio on the bank B side has just been changed to the predetermined rich air-fuel ratio, the CPU 71 determines “No” in step 1510, proceeds to step 1595, and ends this routine once. .
[0102]
Thereafter, since the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank B side is maintained at the predetermined rich air-fuel ratio, the oxygen stored in the upstream catalyst 53B is consumed, and after a predetermined time elapses. The oxygen storage amount of the upstream catalyst 53B reaches “0”, and as a result, unburned HC and CO begin to flow out of the upstream catalyst 53B. Accordingly, in response to this, the oxygen stored in the downstream catalyst 55 is subsequently consumed, and after a predetermined time has elapsed, the oxygen storage amount of the downstream catalyst 55 reaches “0”. As a result, unburned HC and CO begin to flow out of the downstream catalyst 55, so that the output Voxs of the downstream air-fuel ratio sensor 65 is changed from a value indicating an air-fuel ratio leaner than the stoichiometric air-fuel ratio to an air-fuel ratio richer than the stoichiometric air-fuel ratio. To a value indicating. Accordingly, the CPU 71 determines “Yes” when proceeding to step 1510, proceeds to step 1515, resets the value of Mode to “0”, and in the next step 1520, executes the maximum oxygen storage amount acquisition control execution flag After setting the value of XHAN to "0" and setting the value of the air-fuel ratio switching flag XABYF to "-1" in the subsequent step 1525, the routine proceeds to step 1595 to end this routine once.
[0103]
In such a state, when executing the routine in FIG. 10, the CPU 71 determines “Yes” in step 1005 and proceeds to step 1010, so that the values of the coefficients K (A) and K (B) are both “1”. .00 ". If the air-fuel ratio feedback control condition is satisfied, the CPU 71 determines “Yes” in step 805 of the routine of FIG. 8 and step 905 of the routine of FIG. 9, so that the air-fuel ratio feedback control is restarted.
[0104]
As described above, when the start condition of the maximum oxygen storage amount acquisition control is satisfied, first, the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank B is supplied to the bank A while maintaining the stoichiometric air-fuel ratio. The air-fuel ratio of the air-fuel mixture is forcibly controlled once in the order of a predetermined lean air-fuel ratio and a predetermined rich air-fuel ratio, and then the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank A is maintained at the stoichiometric air-fuel ratio. In this state, the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank B is forcibly controlled once in the order of the predetermined lean air-fuel ratio and the predetermined rich air-fuel ratio. The means for switching the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to each bank (accordingly, the air-fuel ratio of the exhaust gas flowing into each of the upstream catalysts 53A, 53B) corresponds to the air-fuel ratio switching means.
[0105]
Next, the operation in calculating the oxygen storage amount for obtaining the maximum oxygen storage amount will be described. The CPU 71 executes the routine shown by the flowchart in FIG. 16 every time a predetermined time (tsample) elapses. Accordingly, at a predetermined timing, the CPU 71 starts the process from step 1600 and proceeds to step 1605 to calculate the oxygen storage amount change amount ΔO2 (A) on the bank A side and the oxygen storage amount change amount on the bank B side according to the following equation (1). The quantity ΔO2 (B) is determined.
[0106]
(Equation 1)
ΔO2 (i) = 0.23 · mfr (i) · (stoich−AF (i)) (i = AorB)
[0107]
In the above equation 1, the value “0.23” is the weight ratio of oxygen contained in the atmosphere. mfr (A) and mfr (B) are the total amounts of the fuel injection amounts Fi (A) and Fi (B) within a predetermined time tsample, respectively, and stoich is the stoichiometric air-fuel ratio (for example, 14.7). . AF (A) and AF (B) are the air-fuel ratios of the exhaust gas flowing into the upstream catalysts 53A and 53B, respectively. AF (A) calculates the intake air flow rate (therefore, the intake air mass per unit time) Ga measured by the air flow meter 61 per unit time obtained based on the fuel injection amount Fi (A) and the engine speed NE. AF (B) is a unit obtained by dividing intake air mass Ga per unit time based on fuel injection amount Fi (B) and engine rotation speed NE. It is obtained by dividing by the supplied fuel mass per hour Gf (B).
[0108]
As shown in Equation 1, the total amount mfr (i) of the injection amount within the predetermined time tsample is multiplied by a deviation (stoich-AF (i)) of the air-fuel ratio AF (i) from the stoichiometric air-fuel ratio. Then, the amount of air consumption (deficient amount) at the same predetermined time tsample is obtained for each bank (i = AorB). By multiplying the consumption amount of each air of the banks A and B by the weight ratio of oxygen, the consumption amount of oxygen on the bank A side (oxygen storage amount change amount ΔO2 (A)) and the oxygen amount on the bank B side at the same predetermined time tsample. (The oxygen storage amount change amount ΔO2 (B)) is obtained.
[0109]
Next, the CPU 71 proceeds to step 1610, and determines whether or not the value of Mode is “2” (whether or not the mode is the second mode). If the value of Mode is “2”, the process proceeds to step 1610. The determination is “Yes” and the process proceeds to step 1615, in which a value obtained by adding the oxygen storage amount change amount ΔO2 (A) of the bank A to the oxygen storage amount OSA1 at that time is set as a new oxygen storage amount OSA1. Proceed to step 1640.
[0110]
Such measures (steps 1600 to 1615) are repeatedly executed as long as the value of Mode is “2”. As a result, in the second mode (Mode = 2) in which the air-fuel ratio on the bank A side is a predetermined rich air-fuel ratio, the oxygen storage amount OSA1 of the upstream catalyst 53A is calculated. This is because in the second mode, the oxygen stored in the upstream catalyst 53A is consumed. If the determination in step 1610 is “No”, the CPU 71 proceeds directly from step 1610 to step 1620.
[0111]
When the CPU 71 proceeds to step 1620, the CPU 71 determines whether or not the value of the mode is “3” (whether or not the mode is the third mode). If the value of the mode is “3”, the CPU 71 determines “Yes”. The process proceeds to step 1625, where a value obtained by adding the oxygen storage amount change amount ΔO2 (A) of the bank A to the oxygen storage amount OSA2 at that time is set as a new oxygen storage amount OSA2, and then the process proceeds to step 1640. .
[0112]
Such measures (steps 1600, 1605, 1610, 1620, 1625) are repeatedly executed as long as the value of Mode is “3”. As a result, in the third mode (Mode = 3) in which the air-fuel ratio on the bank A side is set to the predetermined rich air-fuel ratio, the oxygen storage amount OSA2 of the downstream catalyst 55 is calculated. This is because in the third mode, the oxygen stored in the downstream catalyst 55 is consumed.
[0113]
If the determination in step 1620 is “No”, the CPU 71 proceeds to step 1630 to determine whether the value of Mode is “5” (whether the mode is the fifth mode). If the value of Mode is "5", the process proceeds to step 1635, and the value obtained by adding the oxygen storage amount change amount .DELTA.O2 (B) on the bank B side to the oxygen storage amount OSA3 at that time is set as a new oxygen storage amount OSA3. Then, the process proceeds to step 1640.
[0114]
Such measures (steps 1600, 1605, 1610, 1620, 1630, 1635) are repeatedly executed as long as the value of Mode is “5”. As a result, in the fifth mode (Mode = 5) in which the air-fuel ratio on the bank B side is a predetermined rich air-fuel ratio, the total amount OSA3 of the oxygen storage amount of the upstream catalyst 53B and the oxygen storage amount of the downstream catalyst 55 is reduced. It is calculated. This is because in the fifth mode, the oxygen stored in the upstream catalyst 53B and the oxygen stored in the downstream catalyst 55 are consumed. If the determination in step 1630 is “No”, the CPU 71 proceeds directly from step 1630 to step 1640.
[0115]
Then, when proceeding to step 1640, the CPU 71 calculates the total amount mfr (A) of the fuel injection amount Fi (A) on the bank A side and the total amount mfr (B) of the fuel injection amount Fi (B) on the bank B side. Both are set to "0", and thereafter, the routine proceeds to step 1695, where the present routine is temporarily terminated.
[0116]
(Acquisition of maximum oxygen storage amount and catalyst deterioration judgment)
Next, the operation in the catalyst deterioration determination will be described. The CPU 71 executes the routine shown by the flowchart of FIG. 17 every time a predetermined time elapses. Therefore, at a predetermined timing, the CPU 71 starts the process from step 1700 in FIG. 17 and proceeds to step 1705 to determine whether the value of the maximum oxygen storage amount acquisition control execution flag XHAN has changed from “1” to “0”. Determine whether or not. At this time, if the value of the maximum oxygen storage amount acquisition control execution flag XHAN has not changed from “1” to “0”, the CPU 71 directly proceeds from step 1705 to step 1795 to end this routine once.
[0117]
On the other hand, if the value of the maximum oxygen storage amount acquisition control execution flag XHAN is changed to “0” in step 1520 of FIG. 15 described above (that is, immediately after the fifth mode ends), the CPU 71 Is determined to be “Yes” when the process proceeds to step 1705, and proceeds to step 1710, in which the oxygen storage amounts OSA1 to OSA3 at that time are determined by the maximum oxygen storage amount CSCAmax of the upstream catalyst 53A and the maximum oxygen storage amount of the downstream catalyst 55. CUFmax is stored as the total amount CBsidemax of the maximum oxygen storage amount of the upstream side catalyst 53B and the maximum oxygen storage amount of the downstream side catalyst 55. In the subsequent step 1715, the value obtained by subtracting CUFmax from CBsidemax is the maximum value of the upstream side catalyst 53B. This is stored as the oxygen storage amount CSCBmax. As described above, means for individually obtaining the maximum oxygen storage amount CSCAmax of the upstream catalyst 53A and the maximum oxygen storage amount CUFmax of the downstream catalyst 55 corresponds to the first maximum oxygen storage amount obtaining means, and The means for obtaining the maximum oxygen storage amount CSCBmax of 53B corresponds to the second maximum oxygen storage amount obtaining means.
[0118]
Next, the CPU 71 proceeds to step 1720 to determine whether or not the maximum oxygen storage amount CSCAmax of the upstream side catalyst 53A is equal to or smaller than the deterioration determination reference value CSCAref of the upstream side catalyst 53A, and to determine “Yes”, Proceeding to step 1725, the value of the upstream catalyst 53A deterioration determination result flag XSCAR is set to “1”, while if “No” is determined, the process proceeds to step 1730 to set the value of the XSCAR to “0”. That is, the upstream catalyst 53A deterioration determination result flag XSCAR indicates that the upstream catalyst 53A has deteriorated when the value is “1”, and that the upstream catalyst 53A has not deteriorated when the value is “0”. Is shown.
[0119]
Similarly, by executing steps 1735 to 1745, the upstream catalyst 53B deterioration determination result flag XSCBR is determined based on the comparison result between the maximum oxygen storage amount CSCBmax of the upstream catalyst 53B and the deterioration determination reference value CSCBref of the upstream catalyst 53B. Is set to “1” when the upstream catalyst 53B is deteriorated, and is set to “0” when the upstream catalyst 53B is not deteriorated. By executing steps 1750 to 1760, the downstream catalyst 55 deterioration determination result flag XUFR is set based on the comparison result between the maximum oxygen storage amount CUFmax of the downstream catalyst 55 and the deterioration determination reference value CUFref of the downstream catalyst 55. It is set to “1” when the downstream catalyst 55 has deteriorated, and is set to “0” when the downstream catalyst 55 has not deteriorated.
[0120]
Next, the CPU 71 proceeds to step 1765 to determine whether or not at least one of XSCAR, XSCBR, and XUFR is “1” (accordingly, whether at least one of the catalysts has deteriorated). When the determination is “Yes”, the process proceeds directly to step 1775, while when the determination is “Yes”, the process proceeds to step 1770, and after giving an instruction to turn on the alarm lamp 68, the process proceeds to step 1775.
[0121]
Next, the CPU 71 proceeds to step 1775 to clear all the oxygen storage amounts OSA1 to OSA3 to “0”, proceeds to step 1795, and ends this routine once. In this way, the maximum oxygen storage amounts CSCAmax, CSCBmax, and CUFmax are respectively obtained, and the deterioration determination of the upstream catalysts 53A, 53B and the downstream catalyst 55 is individually performed, and at least one of them is deteriorated. The alarm lamp 68 is turned on.
[0122]
As described above, according to the exhaust gas purification apparatus of the first embodiment, the air-fuel ratio of the bank A and the air-fuel ratio of the bank B are such that the upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (A) is In principle, each time the first time point at which the target value becomes smaller than the lower limit value vreflow or the second time point at which the output vabyfs (A) becomes larger than the upper limit value vrefup of the upstream side target value alternately arrives, in principle, the theoretical empty The air-fuel ratios (the predetermined lean air-fuel ratio and the predetermined rich air-fuel ratio) shifted from the fuel ratio in different directions are simultaneously switched. In addition, when the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs becomes a predetermined value that deviates from the downstream target value (Voxsref ± DVref) when the first time point or the second time point comes, the bank A side Is switched by a predetermined delay time Tdelay. Thus, not only the average value of the air-fuel ratio of the exhaust gas flowing out from the upstream catalyst 53A on the bank A side where the upstream air-fuel ratio sensor 64A is disposed, but also the bank B side where the upstream air-fuel ratio sensor is not disposed. The average value of the air-fuel ratio of the exhaust gas flowing out from the upstream catalyst 53B can also be controlled so as to be near the stoichiometric air-fuel ratio. Therefore, by controlling the air-fuel ratios of the banks A and B based only on the outputs of the two air-fuel ratio sensors, the upstream air-fuel ratio sensor 64A and the downstream air-fuel ratio sensor 65, the amount of the emission flowing out of the downstream catalyst 55 is reduced. Emissions could be reduced.
[0123]
Further, while maintaining the stoichiometric air-fuel ratio on the bank B side, the air-fuel ratio on the bank A side is forcibly controlled one by one in the order of a predetermined lean air-fuel ratio and a predetermined rich air-fuel ratio. By forcibly controlling the air-fuel ratio on the bank B side once in the order of the predetermined lean air-fuel ratio and the predetermined rich air-fuel ratio while maintaining the stoichiometric air-fuel ratio at the stoichiometric air-fuel ratio, the upstream air-fuel ratio is obtained. The maximum oxygen storage amounts of the upstream catalysts 53A and 53B and the downstream catalyst 55 can be obtained based only on the outputs of the two air-fuel ratio sensors, the sensor 64A and the downstream air-fuel ratio sensor 65, and as a result, the deterioration determination of each catalyst Could be performed individually. That is, the number of air-fuel ratio sensors required for air-fuel ratio control and catalyst deterioration determination can be reduced.
[0124]
In the first embodiment, when the first time point or the second time point arrives, the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs has a predetermined value deviating from the downstream target value (Voxsref ± DVref). In this case, only the switching point of the air-fuel ratio on the bank A side (the side on which the upstream air-fuel ratio sensor is provided) is configured to be delayed by a predetermined delay time Tdelay. In this case, the bank B side (upstream Only the switching point of the air-fuel ratio (on the side where the side air-fuel ratio sensor is not provided) may be delayed by a predetermined delay time Tdelay. More specifically, when the first time has come and the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs is larger than the upper limit value (Voxsref + DVref), and when the second time has come and the downstream When the side air-fuel ratio sensor output Voxs is smaller than the lower limit (Voxsref-DVref), the delay time is set according to the absolute value of the deviation DVoxs from the value Voxsref of the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs, Only the switching time of the air-fuel ratio of the air-fuel mixture supplied to the bank B side (accordingly, the air-fuel ratio of the exhaust gas flowing into the upstream catalyst 53B) is delayed from the first time point or the second time point by the same delay time. May be.
[0125]
In the first embodiment, when the first time point or the second time point arrives, the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs becomes a predetermined value that deviates from the downstream target value (Voxsref ± DVref). If the predetermined value is different from the target value on the downstream side, the bank which selects the bank to delay the air-fuel ratio switching time among the banks A and B is selected and supplied to the selected bank side. Only the switching time of the air-fuel ratio of the air-fuel mixture may be delayed from the first time point or the second time point.
[0126]
(2nd Embodiment)
Next, an exhaust emission control device according to a second embodiment of the present invention will be described. This exhaust gas purification device differs from the exhaust gas purification device according to the first embodiment only in the content of the air-fuel ratio feedback control executed for each bank. As a result, the CPU 71 of this apparatus executes the routine shown by the flowcharts in FIGS. 18 and 19, instead of the routine shown in FIGS. 8 and 9 executed by the CPU 71 of the first embodiment. Hereinafter, routines specific to the second embodiment will be sequentially described.
[0127]
The CPU 71 repeatedly executes the routine shown in FIG. 18 for calculating the air-fuel ratio feedback correction amount DFi (A) on the bank A side every time a predetermined time elapses. Therefore, at a predetermined timing, the CPU 71 starts the process from step 1800, proceeds to step 1805, and determines whether or not the same air-fuel ratio feedback control condition as in step 805 in FIG. If the determination is "No", the process proceeds to step 1820 to set the value of the air-fuel ratio feedback correction amount DFi (A) on the bank A side to "0", and then immediately proceeds to step 1895 to terminate this routine once.
[0128]
On the other hand, when the air-fuel ratio feedback control condition is satisfied, the CPU 71 determines “Yes” in step 1805, proceeds to step 1810, and subtracts the value vstoich from the upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (A). Is set as the deviation Dabyfs, and in the following step 1815, the air-fuel ratio feedback correction amount DFi (A) on the bank A side is determined according to the table described in the step 1815 and the value of the deviation Dabyfs, and the routine proceeds to step 1895. To end this routine once.
[0129]
Accordingly, when the upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (A) is a value indicating an air-fuel ratio leaner than the stoichiometric air-fuel ratio, the air-fuel ratio feedback correction amount DFi (A) is determined as a positive value (accordingly, When the air-fuel ratio on the bank A side is richer than the stoichiometric air-fuel ratio and the output vabyfs (A) is a value indicating an air-fuel ratio richer than the stoichiometric air-fuel ratio, the air-fuel ratio feedback correction amount DFi (A ) Is determined as a negative value (therefore, the air-fuel ratio on the bank A side is leaner than the stoichiometric air-fuel ratio). Accordingly, the air-fuel ratio of the exhaust gas flowing into the upstream-side catalyst 53A is controlled such that the upstream-side air-fuel ratio sensor output vabyfs (A) becomes the upstream-side target value vstoich.
[0130]
The CPU 71 repeatedly executes the routine shown in FIG. 19 for calculating the air-fuel ratio feedback correction amount DFi (B) on the bank B side every time a predetermined time elapses. Therefore, at a predetermined timing, the CPU 71 starts the process from step 1900, proceeds to step 1905, and determines whether or not the same air-fuel ratio feedback control condition as in step 805 in FIG. If the determination is "No", the flow proceeds to step 1925 to set the value of the air-fuel ratio feedback correction amount DFi (B) on the bank B side to "0", and then immediately proceeds to step 1995 to temporarily end the present routine.
[0131]
On the other hand, when the air-fuel ratio feedback control condition is satisfied, the CPU 71 determines “Yes” in step 1905, proceeds to step 1910, and sets a value obtained by subtracting the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs from the value Voxsref as the deviation DVoxs1. Then, in step 1915, the correction amount H is determined according to the table described in step 1915 and the value of the deviation DVoxs1. Then, the CPU 71 proceeds to step 1920, and adds the value obtained by adding the correction amount H to the latest air-fuel ratio feedback correction amount DFi (A) on the bank A side determined in the processing of step 1815 described above. The amount is set as the air-fuel ratio feedback correction amount DFi (B), and the routine proceeds to step 1995, where the present routine is temporarily ended.
[0132]
Accordingly, when the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs is a value indicating an air-fuel ratio leaner than the stoichiometric air-fuel ratio, the correction amount H is set as a positive value, so that the air-fuel ratio feedback correction amount on the bank B side is set. DFi (B) is set to a value larger than the air-fuel ratio feedback correction amount DFi (A) of the bank A (therefore, the air-fuel ratio of the bank B is set to a richer air-fuel ratio than the air-fuel ratio of the bank A). When the output Voxs is a value indicating an air-fuel ratio richer than the stoichiometric air-fuel ratio, the correction amount H is set as a negative value, so that the air-fuel ratio feedback correction amount DFi (B) becomes the air-fuel ratio feedback correction amount. It is set to a value smaller than DFi (A) (therefore, the air-fuel ratio on the bank B side is set to a leaner air-fuel ratio than the air-fuel ratio on the bank A side). In other words, the air-fuel ratio of the bank B is set in principle (specifically, when the correction amount H = 0) so as to be equal to the air-fuel ratio of the bank A, while the downstream air-fuel ratio is set. The air-fuel ratio on the bank B side is corrected according to the deviation of the sensor output Voxs from the downstream target value Voxsref.
[0133]
Therefore, also in the exhaust gas purification apparatus according to the second embodiment, the air-fuel ratio of the exhaust gas flowing out from the upstream catalyst 53B on the bank B side according to the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs, as in the first embodiment. The correction (control) can be performed in the direction in which the emission amount of the emission flowing from the upstream catalyst 53B decreases. As a result, by controlling each air-fuel ratio of the banks A and B based only on the outputs of the two air-fuel ratio sensors, the upstream air-fuel ratio sensor 64A and the downstream air-fuel ratio sensor 65, the emission flowing out of the downstream catalyst 55 is controlled. Emissions could be reduced.
[0134]
In the second embodiment, the air-fuel ratio feedback correction amount DFi (A) on the bank A side is proportional to a value (deviation Dabyfs) obtained by subtracting the upstream target value vstoich from the upstream air-fuel ratio sensor output vabyfs (A). Although the value is set as a value (that is, a value obtained by performing a proportional process (P process) on the deviation Dabyfs), a value obtained by performing a proportional / integral process (PI process) on the same deviation Dabyfs, or a value obtained by performing a proportional / integral / differential process on the same deviation Dabyfs ( (PID processing). Similarly, in the second embodiment, the correction amount H for correcting the air-fuel ratio feedback correction amount DFi (B) on the bank B side is obtained by subtracting the downstream air-fuel ratio sensor output Voxs from the downstream target value Voxsref. The value is set as a value proportional to the value (deviation DVoxs1) (that is, a value obtained by performing a proportional process (P process) on the deviation DVoxs1). May be set as a value obtained by performing proportional / integral / differential processing (PID processing).
[0135]
Furthermore, in each of the above embodiments, a so-called limiting current type oxygen concentration sensor is used as the upstream air-fuel ratio sensor and a so-called concentration cell type oxygen concentration sensor is used as the downstream air-fuel ratio sensor. As the side air-fuel ratio sensor and the downstream side air-fuel ratio sensor, both a concentration cell type oxygen concentration sensor and a limit current type oxygen concentration sensor may be used.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram of a system in which an exhaust gas purification device according to a first embodiment of the present invention is applied to an internal combustion engine.
FIG. 2 is a map showing a relationship between an output voltage of the air flow meter shown in FIG. 1 and a measured intake air flow rate.
FIG. 3 is a map showing a relationship between an output voltage of an upstream air-fuel ratio sensor shown in FIG. 1 and an air-fuel ratio.
FIG. 4 is a map showing a relationship between an output voltage of a downstream air-fuel ratio sensor shown in FIG. 1 and an air-fuel ratio.
FIG. 5 shows the upstream air-fuel ratios of the respective catalysts on the banks A and B, and the respective upstream catalysts on the banks A and B when the exhaust purification device shown in FIG. 1 executes the air-fuel ratio feedback control. 5 is a time chart showing an example of changes in an oxygen storage amount, an upstream air-fuel ratio sensor output, and a downstream air-fuel ratio sensor output.
FIG. 6 is a flowchart showing a routine for calculating a fuel injection amount executed by a CPU shown in FIG. 1;
FIG. 7 is a flowchart showing a routine for determining an air-fuel ratio switching timing executed by the CPU shown in FIG. 1;
FIG. 8 is a flowchart showing a routine executed by the CPU shown in FIG. 1 for calculating an air-fuel ratio feedback correction amount on the bank A side.
FIG. 9 is a flowchart showing a routine executed by the CPU shown in FIG. 1 for calculating an air-fuel ratio feedback correction amount on the bank B side.
FIG. 10 is a flowchart illustrating a routine for determining whether to start a maximum oxygen storage amount acquisition control executed by the CPU illustrated in FIG. 1;
FIG. 11 is a flowchart showing a first mode routine executed by the CPU shown in FIG. 1;
FIG. 12 is a flowchart showing a second mode routine executed by the CPU shown in FIG. 1;
FIG. 13 is a flowchart showing a routine in a third mode executed by the CPU shown in FIG. 1;
FIG. 14 is a flowchart showing a routine in a fourth mode executed by the CPU shown in FIG. 1;
FIG. 15 is a flowchart showing a fifth mode routine executed by the CPU shown in FIG. 1;
FIG. 16 is a flowchart showing a routine for calculating an oxygen storage amount executed by the CPU shown in FIG. 1;
FIG. 17 is a flowchart illustrating a routine for performing catalyst deterioration determination executed by the CPU illustrated in FIG. 1;
FIG. 18 is a flowchart illustrating a routine for calculating an air-fuel ratio feedback correction amount on the bank A side executed by the CPU of the exhaust emission control device according to the second embodiment of the present invention.
FIG. 19 is a flowchart illustrating a routine for calculating an air-fuel ratio feedback correction amount on the bank B side executed by the CPU of the exhaust emission control device according to the second embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
10: Internal combustion engine, 25A, 25B: Combustion chamber, 36A, 36B: Injector, 52A, 52B: Exhaust pipe (exhaust pipe), 53A, 53B: Upstream catalyst (three-way catalyst), 54: Downstream exhaust pipe (exhaust) Tube), 55: downstream catalyst (three-way catalyst), 64A: upstream air-fuel ratio sensor, 65: downstream air-fuel ratio sensor, 70: electric control device, 71: CPU

Claims

It has two partial cylinder groups, and is formed downstream of the gathering position by collecting two upstream exhaust passages connected to each of the partial cylinder groups and the downstream ends of the two upstream exhaust passages. Applied to an internal combustion engine having an exhaust passage comprising a downstream exhaust passage,
An exhaust purification device for an internal combustion engine, comprising: two upstream catalysts respectively interposed in the two upstream exhaust passages; and a downstream catalyst interposed in the downstream exhaust passage,
An upstream air-fuel ratio sensor disposed in an upstream exhaust passage downstream of any one of the two upstream catalysts;
A downstream air-fuel ratio sensor disposed in a downstream exhaust passage downstream of the downstream catalyst;
Air-fuel ratio control means for controlling the air-fuel ratio of gas flowing into the two upstream catalysts for purifying exhaust gas based only on the output of the upstream air-fuel ratio sensor and the output of the downstream air-fuel ratio sensor, or Catalyst deterioration determination capable of individually determining whether each of the two upstream catalysts and the downstream catalyst has deteriorated based only on the output of the upstream air-fuel ratio sensor and the output of the downstream air-fuel ratio sensor At least one of the means;
An exhaust gas purification device for an internal combustion engine, comprising:

The exhaust gas purification device for an internal combustion engine according to claim 1,
The air-fuel ratio control means,
The target air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is disposed is set so that the output of the upstream air-fuel ratio sensor becomes a predetermined upstream target value, and at least the upstream The target air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is not provided is set based on the output of the side air-fuel ratio sensor, and the actual gas flowing into the two upstream catalysts is set. Basic air-fuel ratio control means for controlling the air-fuel ratio of each to be the corresponding target air-fuel ratio,
Target air-fuel ratio correction means for correcting at least one of the two target air-fuel ratios set by the basic air-fuel ratio control means so that the output of the downstream air-fuel ratio sensor becomes a predetermined downstream target value; ,
An exhaust gas purification device for an internal combustion engine, comprising:

The exhaust gas purification device for an internal combustion engine according to claim 2,
The basic air-fuel ratio control means,
The target air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is not provided is determined by the target air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is provided. It is configured to be set to be equal to the fuel ratio,
The target air-fuel ratio correction means,
Correcting the target air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is not provided, according to the deviation of the output of the downstream air-fuel ratio sensor from the predetermined downstream target value. An exhaust gas purification device for an internal combustion engine configured to perform the following.

The exhaust gas purification device for an internal combustion engine according to claim 2,
The basic air-fuel ratio control means,
The target air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is provided is richer than the air-fuel ratio whose output of the upstream air-fuel ratio sensor corresponds to the predetermined upstream target value. When the first time point at which the air-fuel ratio reaches a predetermined value is reached, the air-fuel ratio is set to a predetermined lean air-fuel ratio leaner than the stoichiometric air-fuel ratio and the output of the upstream air-fuel ratio sensor corresponds to the predetermined upstream target value. When the second time point at which the air-fuel ratio is leaner than the fuel ratio arrives, a predetermined rich air-fuel ratio richer than the stoichiometric air-fuel ratio is set, so that the first time point or the second time point alternately arrives. The target air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is not disposed is set to the predetermined rich air-fuel ratio when the first time point comes. Set to and before The first time or the second time point by setting the predetermined lean air-fuel ratio and the second time point is reached is be configured to set to switch to force each incoming alternately,
The target air-fuel ratio correction means,
The point in time at which the target air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is disposed is switched to the deviation of the output of the downstream air-fuel ratio sensor from the predetermined downstream target value. The target air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is disposed is delayed by delaying the first air-fuel ratio sensor from the first time or the second time by a predetermined time. An exhaust gas purification device for an internal combustion engine.

The exhaust gas purification device for an internal combustion engine according to claim 1,
The catalyst deterioration determination means,
While maintaining the air-fuel ratio of the gas flowing into one of the two upstream catalysts at the stoichiometric air-fuel ratio, the air-fuel ratio of the gas flowing into the other of the two upstream catalysts is calculated based on the stoichiometric air-fuel ratio. Air-fuel ratio switching means for switching from a lean air-fuel ratio to a predetermined rich air-fuel ratio richer than the stoichiometric air-fuel ratio or from an air-fuel ratio richer than the stoichiometric air-fuel ratio to a predetermined lean air-fuel ratio leaner than the stoichiometric air-fuel ratio When,
The upstream air-fuel ratio sensor is provided in a state where the air-fuel ratio switching means maintains the air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is not provided at the stoichiometric air-fuel ratio. A value indicating that the output of the upstream air-fuel ratio sensor and the output of the downstream air-fuel ratio sensor after switching the air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream upstream catalyst are leaner than the stoichiometric air-fuel ratio. And using at least each switching time point at which one of the values indicating that the air-fuel ratio is richer than the stoichiometric air-fuel ratio to the other is used, at least using the upstream catalyst on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is disposed. First maximum oxygen storage amount acquisition means for individually obtaining the maximum oxygen storage amount and the maximum oxygen storage amount of the downstream catalyst,
The upstream air-fuel ratio sensor is not provided in a state where the air-fuel ratio switching means maintains the air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream catalyst on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is provided at the stoichiometric air-fuel ratio. A value indicating that the output of the downstream air-fuel ratio sensor is an air-fuel ratio leaner than the stoichiometric air-fuel ratio and an air-fuel ratio richer than the stoichiometric air-fuel ratio after switching the air-fuel ratio of the gas flowing into the upstream-side catalyst. At least the switching time point at which the value is switched from one of the values to the other to the other, and the maximum oxygen storage amount of the upstream catalyst on the side where the upstream air-fuel ratio sensor is not provided and the downstream catalyst And the maximum oxygen storage amount of the downstream catalyst obtained by the first maximum oxygen storage amount obtaining means is subtracted from the total amount to obtain the upstream air-fuel ratio sensor. Is arranged A second maximum oxygen storage amount obtaining means for obtaining the maximum oxygen storage amount of the upstream catalyst on the side not,
With
An exhaust gas purification device for an internal combustion engine configured to individually determine whether or not each catalyst has deteriorated based on the maximum oxygen storage amounts of the two upstream catalysts and the downstream catalyst obtained above.