【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の原動機の出力制御により、ドライバーの要求に応じた目標駆動力を実現する車両の駆動力制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ハイブリッド車両(HEV)では、複数の原動機、すなわち、内燃機関(以下エンジンという)と、電動モータ(以下単にモータという)とを用い、これらの出力制御により、ドライバーの要求に応じた目標駆動力を実現している(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開平11−343891号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、エンジンには、その動作が間欠的であることと、吸入空気の応答から、加速要求に対する応答遅れが存在する。一方、モータには、このような応答遅れ要因はないため、非常に高い応答性を実現することができる。
【0005】
そこで、エンジンの応答遅れ分をモータに配分し、これを実現することによって、エンジンの応答遅れを補償するHEVシステムが考えられる。
しかしながら、アクセル踏込み操作開始からエンジンが応答しない期間、モータで全ての要求トルクを実現させようとした場合、必要とする期間が数100[ms] 単位の短時間であるにもかかわらず、必要となるトルクはエンジントルクとほぼ同等分だけ必要になることから、モータ、及び、それを動かすための電源系に大きな負担がかかる。この結果、より大きなモータ、電源系が必要となり、コスト、重量増と共に、効率の悪化を招く。
【0006】
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、応答時間の遅い第1の原動機と応答時間の早い第2の原動機とを用いる場合に、第1の原動機の応答遅れに対し、コスト、重量増と共に、効率の悪化を招くことのない第2の原動機による最小限のアシストを行うことで、応答の良い、かつ、十分な加速感を実現することができる車両の駆動力制御装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では、ドライバーから加速要求を受けたときに、応答時間の遅い方の第1の原動機が応答しない期間に、応答時間の早い方の第2の原動機に対し、これに配分された目標駆動力を補正するための補正値を出力すると共に、この補正値は、加速要求を受けた時に即座に所定値だけ増加させ、その後、徐々に減少させる構成とする。
【0008】
【発明の効果】
本発明によれば、第1の原動機の応答遅れに対し、コスト、重量増と共に、効率の悪化を招くことのない第2の原動機による最小限のアシストで、応答の良い、かつ、十分な加速感を実現することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に本発明を適用するパラレルハイブリッド車両の構成を示す。
【0010】
応答時間の遅い方の第1の原動機であるエンジン1の出力軸はクラッチ2を介して変速機3の入力軸に連結されている。エンジン1は電制スロットル弁(図示せず)を備えており、スロットル弁開度を制御することで任意のトルクを発生させることができる。変速機3の入力軸には、応答時間の早い方の第2の原動機であるモータ4の回転軸も連結されている。変速機3の出力軸(車両駆動軸)5には駆動輪6が取付けられている。モータ4はバッテリ7と電気的に接続されている。モータ4は、バッテリ7の電力を消費して駆動輪6に駆動トルクを発生させるほか、車両減速時に回生制動を行ってバッテリ7を充電したり、エンジン出力の一部を回生してバッテリ7を充電したりする。
【0011】
コントローラ8は、アクセル開度センサ9からのアクセル開度(APS )信号と、車速センサ10からの車速(VSP )信号と、回転速度センサ11からのエンジン回転速度(Ne)信号とを受取り、これらの信号に基づいて目標エンジントルクと目標モータトルクとを算出し、エンジン1(電制スロットル弁)及びモータ4(モータへの供給電流)を制御する。
【0012】
一般に、エンジンには、その動作が間欠的であることと、吸入空気の応答から、トルクの増加要求(アクセル踏込み操作)に対して、図2に示すような加速度応答の応答遅れ(無駄時間)が存在する。この応答遅れにより、ドライバーの要求に対して車両の挙動変化が遅れるため、加速感をスポイルする要因となっている。
【0013】
モータにはこのような応答遅れ要因はないため、非常に高い応答性を実現することができる。そこで、エンジンの応答遅れ分を応答の早いモータを用いて補償することにより、全体の応答性を向上させ、加速性能を向上させる方法が考えられる。
【0014】
このとき、図3に示すように、エンジンが応答しない期間、モータで全ての要求トルクを実現させようとした場合、必要とする期間が数100[ms] 単位の短時間であるにもかかわらず、必要となるトルクはエンジントルクとほぼ同等分だけ必要になることから、モータ、及び、それを動かすための電源系に大きな負担がかかる。この結果、より大きなモータ、電源系が必要となり、コスト、重量増と共に、効率の悪化を招く。
【0015】
また、例えば、シリーズHEVや電気自動車、燃料電池自動車のように、1つの原動機をエネルギー供給源として使い、他の原動機を動力源として用いるシステムにおいて、エネルギー供給源となる原動機の応答性により、定常的なエネルギー供給の量は制限されるために、動力源となる原動機の応答性が制限されることとなる。
【0016】
そこで、本発明では、ドライバーの加速要求に対し、最小限のモータアシストで、加速感を向上させることを考える。
重要なのは、ドライバーの要求に対して、即座に応答したようにドライバーが感じることであって、即座に応答することではない。
【0017】
そこで、人間の加速度に対する生理的要求として、以下の2つに注目する。
・加速度が変化しても、その変化代がある閾値を超えないと、検知できない。
・加速度が変化しても、ある無駄時間経過しないと、検知できない。
【0018】
これらから、図4に示すように、モータアシストにより、エンジンの応答遅れを補償しようとしても、効果のない時間的、物理的領域が存在する。この領域内でいくら遅れの補償を行っても、ドライバーはその生理的限界から認識することができない。また、加速度の変化に気づくと同時に、ドライバーの操作以前と加速度の絶対値が大きく変化すると、ドライバーとしては変化を予測することが難しくなり、したがって、制御の難しい系となってしまう。
【0019】
そこで、本発明では、図5に示すように、ドライバーの要求に対して、即座に応答し、かつ、加速度検知の閾値近傍でとどまり、絶対値として、大きな加速度を感じさせないアシスト用の補正値を生成し、これを、より応答の早いモータ(第2の原動機)の目標駆動力に加える。
【0020】
ドライバーの加速要求操作に対して、まずアシスト用の補正値が、遅れなく立ち上がる。このことにより、ドライバーが加速度の変化を検知可能になった段階で、不必要に大きな加速度変化を感じさせることなく、かつ、即座にまず応答したことのみを感じさせることができる。また、ここで、加速度の変化代が検知限界近傍にあることで、次からの応答に対しては、この加速度検知の閾値による無駄時間を生じさせることなく、検知させることが可能である。
【0021】
続いて、より応答の遅いエンジン(第1の原動機)の出力が立ち上がるのに同期し、このアシスト用の補正値を減ずる。このようにすることにより、モータによるアシスト分を最小化できる。
【0022】
以上のようなアシスト用の補正値による最小限のアシストで、応答の良い、かつ、十分な加速感を実現できる。
図6にコントローラが実行する演算処理の概要を表すフローチャートを示す。
【0023】
S1では、アクセル開度APS と車速VSP とに基づいて目標駆動トルクtTd を算出する。具体的には、APS とVSP に対応させてtTd を記憶させてある制御マップから値をルックアップする。尚、tTd は車両駆動軸におけるトルクの目標値を表す。
【0024】
S2では、実エンジントルクrTe を推定する。具体的には、直前までの目標エンジントルクtTe の履歴とエンジンの応答特性モデル(エンジンの燃焼が間欠的であること、スロットル弁開度の変化に対し吸入空気量の応答が遅れること等を表す)とに基づいて、実エンジントルクrTe を推定する。
【0025】
S3では、アクセル開度APS の増加量dAPSに基づいて加速判定フラグFを設定する。具体的には、アクセル開度増加量dAPSが所定の閾値より大きい場合は加速判定フラグFを1に設定し、閾値以下の場合は現在のフラグ設定を維持する。尚、この設定を目標駆動トルクtTd の増加量に基づいて行ってもよい。
【0026】
S4では、加速判定フラグFが0である(非加速中)か否か判断する。
S4で加速判定フラグFが0である(非加速中)と判断された場合は、S5へ進む。
【0027】
S5では、目標駆動トルクtTd とバッテリ充電状態SOC とに基づいてトルク配分係数Kを算出する。具体的には、tTd とSOC に対応させてKを記憶させてある制御マップから値をルックアップする。尚、トルク配分係数Kは、目標駆動トルクtTd のうちエンジンで達成するトルクの比率を示す係数であり、バッテリ充電状態SOC が高いほどエンジンのトルク配分を低くすることができるという条件の下、目標駆動トルクtTd をできるだけ燃費よく達成するための配分が制御マップに書込まれている。バッテリ充電状態SOC は、バッテリ入出力電力の履歴から推定することができる。
【0028】
S6では、目標駆動トルクtTd を変速機の変速比Rで除し、さらにトルク配分係数Kを乗じて、目標エンジントルクtTe =(tTd /R)*Kを算出する。
S7では、目標駆動トルクtTd を変速比Rで除した値から実エンジントルクrTe を減じることで、目標モータトルクtTm =tTd /R−rTe を算出し、リターンする。
【0029】
S4で加速判定フラグFが0でない(加速中)と判断された場合は、S8へ進む。
S8では、目標駆動トルクtTd を変速比Rで除した値からモータトルク初期値Tm0 を減じて、目標エンジントルクtTe =tTd /R−Tm0 を算出する。尚、モータトルク初期値Tm0 は加速判定フラグFが0から1へ変化したとき(加速開始時)の目標モータトルクtTm である。
【0030】
S9では、実エンジントルクrTe からエンジントルク初期値Te0 を減じて、エンジントルク増加量dTe =rTe −Te0 を算出する。尚、エンジントルク初期値Te0 は加速判定フラグFが0から1へ変化したとき(加速開始時)の実エンジントルクrTe である。
【0031】
S10では、トルク閾値Tth を変速比Rで除した値からエンジントルク増加量dTe を減じて、加速時モータトルク補正基本値Tmhb=Tth /R−dTe を算出する。尚、トルク閾値Tth は、人間が検知可能な最小加速度を車両に発生させる駆動トルク(あるいはそれより僅かに大きいトルク)である。加速開始から所定の期間(エンジン応答の無駄時間)はdTe =0なので、Tmhb=Tth /Rとなる。その後、エンジントルクが徐々に増加するのに従って、Tmhbは徐々に小さくなる。
【0032】
S11では、加速時モータトルク補正基本値Tmhbの値を0以上に制限して、加速時モータトルク補正値Tmh =max (Tmhb,0)を算出する。
S12では、モータトルク初期値Tm0 に加速時モータトルク補正値Tmh を加えて、目標モータトルクtTm =Tm0 +Tmh を算出する。
【0033】
S13では、目標エンジントルクtTe と実エンジントルクrTe との差(tTe −rTe )に基づいて加速判定フラグFを設定し、リターンする。具体的には、差が所定の閾値(0近傍の値)より小さい場合は加速判定フラグFを0にリセットし、閾値以上の場合は現在のフラグ設定を維持する。
【0034】
以上のようにして目標エンジントルクtTe と目標モータトルクtTm を算出したら、コントローラは目標エンジントルクtTe に応じてエンジンのスロットル弁開度を制御し、目標モータトルクtTm に応じてモータの供給電流を制御する。
【0035】
図7は演算処理結果を示すタイムチャートの一例である。
時刻t0までは定常運転中であり、目標エンジントルクtTe と実エンジントルクrTe とが一致している。尚、エンジンとモータのトルク配分はこのときの目標駆動トルクtTd に応じた配分となっている。
【0036】
時刻t0でアクセル開度APS がステップ的に増加すると、それに応じて目標駆動トルクtTd もステップ的に増加する。このとき、アクセル開度増加量が閾値より大きくなり、加速判定フラグFが0から1へ変化する。目標エンジントルクtTe もステップ的に増加し、エンジンのスロットル弁が開かれるが、実エンジントルクrTe は遅れを持って目標エンジントルクtTe に追随する。目標モータトルクtTm はトルク閾値相当(Tth /R)の加速時モータトルク補正値Tmh だけ瞬時に増加し、実際のモータトルクもほぼ遅れなくこれに追随する。
【0037】
ドライバーが加速度変化を検知する時刻t1において、車両は検知可能な最小加速度で加速しており、ドライバーは車両が加速操作(アクセルの踏込み)に応答していることを感じることができる。
【0038】
その後、実エンジントルクrTe の増加量dTe がトルク閾値相当(Tth /R)に達するまで、加速時モータトルク補正値Tmh が徐々に減少する。
時刻t3において、実エンジントルクrTe が目標エンジントルクtTe に追いつくと、加速判定フラグFが1から0へリセットされ、通常制御に戻る。例えば、加速操作後の目標駆動トルクtTd に応じたトルク配分が決定され、そのトルク配分による目標エンジントルクtTe が算出される。目標モータトルクtTm は、目標駆動トルク相当(tTd /R)と実エンジントルクrTe との偏差を補うよう決定される。
【0039】
尚、本実施形態では、加速時モータトルク補正値Tmh の減少速度を実エンジントルクの増加速度に一致させているので、実エンジントルクrTe の増加量dTe がトルク閾値相当(Tth /R)に達するまでの間の実駆動トルクは一定に維持される。
【0040】
本発明では加速時モータトルク補正値Tmh の減少速度を自由に設定してよいが、少なくとも実エンジントルクの増加速度以下に設定する必要はある。
本実施形態によれば、ドライバーの要求に応じて、目標駆動力を定め、これを第1及び第2の原動機に配分して、各原動機の制御により目標駆動力を実現する車両の駆動力制御装置において、ドライバーから加速要求を受けた時に、応答時間の遅い方の第1の原動機(エンジン)が応答しない期間に、応答時間の早い方の第2の原動機(モータ)に対し、これに配分された目標駆動力(目標モータトルクtTm )を補正するための補正値(加速時モータトルク補正値Tmh )を出力すると共に、この補正値(加速時モータトルク補正値Tmh )は、加速要求を受けた時に即座に所定値(Tth /R)だけ増加させ、その後、徐々に減少させる構成とすることで、第1の原動機(エンジン)の応答遅れに対し、コスト、重量増と共に、効率の悪化を招くことのない第2の原動機(モータ)による最小限のアシストで、応答の良い、かつ、十分な加速感を実現することができる。
【0041】
また、本実施形態によれば、前記所定値は、人間が検知可能な最小加速度を発生させる駆動力の近傍の値とすることにより、最小限のアシストでありながら、十分な加速感を実現することができる。
【0042】
また、本実施形態によれば、第1の原動機(エンジン)の応答時間の経過後に、前記補正値を徐々に減少させることにより、その応答時間の間、アシスト力を確実に確保することができる。
【0043】
また、本実施形態によれば、第1の原動機(エンジン)の出力の増加を検知してから、前記補正値を徐々に減少させることにより、実際の応答状態に見合ったアシスト力を得ることができる。
【0044】
また、本実施形態によれば、前記補正値の減少速度を、第1の原動機(エンジン)の出力の増加速度に対応させることにより、実駆動力をほぼ一定に維持することができる。
【0045】
また、本実施形態によれば、加速要求後の第1の原動機(エンジン)の出力の増加量を算出し、加速要求後に前記所定値から第1の原動機(エンジン)の出力の増加量を減算することで、前記補正量を算出することにより、第1の原動機(エンジン)の出力の増加に合わせて、前記補正量を徐々に減少させることができる。
【0046】
また、本実施形態によれば、前記補正値の最小値を0に規制することにより、不必要な減少を防止して、制御性を向上させることができる。
次に本発明の第2実施形態について説明する。尚、第2実施形態以降はブロック図により説明する。
【0047】
図8は第2実施形態の制御ブロック図であり、図中21は目標駆動力配分部、22は補正目標駆動力制限演算部、23は加速時応答生成部、24は減速時応答生成部、25は加速操作判別部、26は選択部、27は減算器、28は加算器である。
【0048】
目標駆動力配分部21は、ドライバーの要求に基づく目標駆動力基本値を第1の原動機(エンジン)と第2の原動機(モータ)とに配分し、これにより第1の原動機(エンジン)の目標駆動力を決定する。
【0049】
補正目標駆動力制限演算部22は、ドライバーの要求に基づく目標駆動力基本値(詳しくは、後述する減算処理部にて算出した目標駆動力減算量(通常は0)を減算器40にて差し引いた値)に上下限の制限をかけて制限付き目標駆動力を得る。すなわち、図9に示すように、最小値選択部22aで、目標駆動力基本値を補正目標駆動力上限値(加速度検知の閾値近傍)と比較して小さい方を出力し、更に、最大値選択部22bで、補正目標駆動力下限値(例えば0)と比較して大きい方を、制限付き目標駆動力として出力する。
【0050】
加速時応答生成部23は、制限付き目標駆動力に基づき、加速時補正目標駆動力(加速度検知の閾値近傍を上限とする応答)を生成する。
減速時応答生成部24は、制限付き目標駆動力に基づき、減速時補正目標駆動力を生成する。
【0051】
加速操作判別部25は、例えばアクセル操作量から、ドライバーの要求が加速要求であるか否かを判別する。
選択部26は、加速操作判別部25からの加速操作判別信号に基づいて、加速時は加速時応答生成部23にて生成した加速時補正目標駆動力を選択し、減速時は減速時応答生成部24にて生成した減速時補正目標駆動力を選択する。
【0052】
減算器27は、目標駆動力配分部21にて決定された第2の原動機(モータ)側の目標駆動力から補正目標駆動力制限演算部22にて得た制限付き目標駆動力を減算する。
【0053】
加算器28は、減算器27での減算結果に、選択部26にて選択された加速時補正目標駆動力又は減速時補正目標駆動力を加算して、最終的な第2の原動機(モータ)の目標駆動力を決定する。
【0054】
また、補正目標駆動力制限演算部22への目標駆動力基本値の入力側に、減算器40を設けて、減算処理を行うようにしており、減算処理部の具体例を図10に示している。
【0055】
図10を参照し、アクセル操作量などのドライバーの加速要求量を反映した量と、車速などの車両の運動状態を反映した量と、エンジン回転速度などの第1の原動機(エンジン)の運転状態を反映した量とから、時間減算ゲイン演算部41にて、補正目標駆動力の減算速度に相当する時間減算ゲインを求める。同様に、アクセル操作量、車速、エンジン回転速度から、減算開始判断時間演算部42にて、減算開始判断時間を求める。
【0056】
加速操作判別部25にて加速操作を判別すると、減算開始判断タイマ43を作動させると共に、選択部44を切換える。減算開始判断タイマ43は、補正目標駆動力によるアシストを開始してからの経過時間を求めるもので、これが減算開始判断時間演算部42での減算開始判断時間に達したことが、比較器45にて検知されると、選択部46を切換える。
【0057】
これにより、加算器47にて、時間減算ゲイン演算部41からの時間減算ゲインを積算して、補正目標駆動力減算量を求める。すなわち、加算器47にて、前回の加算器47の出力である選択部44からの前回の減算量に、時間減算ゲイン演算部41の時間減算ゲイン相当の選択部46からの減算量の増分を加算して、補正目標駆動力減算量を求める。
【0058】
そして、補正目標駆動力制限演算部22の入力側の減算器40にて、目標駆動力基本値から、補正目標駆動力減算量を減算し、減算結果を補正目標駆動力制限演算部22に入力する。これにより、補正目標駆動力を、アシスト開始から、所定時間経過後に、徐々に減少させることができる。
【0059】
また、加速操作判別部25によって加速操作中でないと判断したとき、補正目標駆動力減算量は0に設定する。
本実施形態においても、ドライバーから加速要求を受けた時に、応答時間の遅い方の第1の原動機(エンジン)が応答しない期間に、応答時間の早い方の第2の原動機(モータ)に対し、これに配分された目標駆動力を補正するための補正値(補正目標駆動力)を出力すると共に、この補正値(補正目標駆動力)は、加速要求を受けた時に即座に所定値だけ増加させ、その後、徐々に減少させる構成とすることで、第1の原動機(エンジン)の応答遅れに対し、コスト、重量増と共に、効率の悪化を招くことのない第2の原動機(モータ)による最小限のアシストで、応答の良い、かつ、十分な加速感を実現することができる。
【0060】
次に本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第2実施形態(図8)の補正目標駆動力制限演算部22の具体的構成として、図9に代わる例を、図11に示している。
【0061】
図11の補正目標駆動力制限演算部22は、目標駆動力基本値の現在値と1制御周期前の値との差分をとる差分器31と、この差分値と1制御周期前の後述する最大値選択部34により選択された値とを加算する積分器32と、この積分値と補正目標駆動力上限値+上限ヒステリシス分との最小値をとる最小値選択部33と、該最小値選択部33からの最小値と補正目標駆動力下限値との最大値をとる最大値選択部34と、該最大値選択部34からの最大値と補正目標駆動力上限値との最小値をとって制限付き目標駆動力を得る最小値選択部35とから、構成される。
【0062】
次に作用を説明する。図11の補正目標駆動力制限演算部22では、差分器31において、一旦、目標駆動力基本値の1制御周期前の値との差分をとる。次にその結果を積分器32にて積分するにあたって、積分値に上下限の制限を設ける。よって、ドライバーが加速要求によるアクセルの踏込み操作を行った後に、減速要求、あるいは、定速走行要求により、アクセルの戻し操作が行われれば、目標駆動力基本値が減少するので、ドライバーが加速要求によるアクセルの踏込み操作を行う直前には、この積分値は、0に漸近していることが期待できる。
【0063】
従って、ドライバーが加速要求によるアクセルの踏込み操作を行ったとき、操作前の目標駆動力の値によらず、そこからの変化代に対して上限制限を持った、補正目標駆動力を生成することが可能である。このとき、積分値に対する上限値に、ヒステリシス分を上乗せした上で、応答特性に送る際に、本来の上限値で制限することにより、微小の入力信号の変化による積分値の上限近傍の揺らぎを抑制することができる。
【0064】
次に本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、第2実施形態(図8)の減算処理部の具体的構成として、図10に代わる例を、図12に示している。
【0065】
図12でも、補正目標駆動力制限演算部22への目標駆動力基本値の入力側に、減算器40を設けて、減算処理を行うようにしている。
この場合、減算量を求めるのではなく、第1の原動機(エンジン)応答推定演算部51にて、第1の原動機(エンジン)の目標駆動力から、第1の原動機(エンジン)の応答を推定し、その値を最大値選択部52に通した後、減算器40にて目標駆動力基本値から差し引いて、補正目標駆動力制限演算部22に入力することで、第1の原動機(エンジン)の応答にあわせて、補正目標駆動力を減算処理できるようにしている。また、最大値選択部52にて、第1の原動機(エンジン)応答の推定値に対して、0による下限制限を設けることにより、不必要な値の低下を制限できる。
【0066】
次に本発明の第5実施形態について説明する。
図13は第5実施形態の制御ブロック図である。第2実施形態(図8)と同一要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0067】
本実施形態では、補正目標駆動量制限演算部22への目標駆動力基本値の入力側に減算器を設けて減算処理を設ける代わりに、第2実施形態(図9)の補正目標駆動力演算部22(最小値選択部22a、最大値選択部22b)をベースにして、最小値選択部22aへの補正目標駆動力上限値の入力側に、減算器40を設けて、補正目標駆動力上限値を減算処理することで、補正目標駆動力を減算処理するようにしている。
【0068】
図14はこの場合の減算処理部の具体例を示している。この減算処理部の構成、すなわち、減算器40で差し引く減算量の演算方式は、第2実施形態(図10)と同じであり、同一要素には同一符号を付して説明を省略する。
【0069】
尚、第2、第4、第5実施形態は共に、減算の結果が0より小さくなった場合には、補正目標駆動力制限演算部22での下限制限により0に制限されることで、減算が実質終了するものとなっているが、減算の結果が0より小さくなった場合に減算処理を制限するものと同じである。
【0070】
次に本発明の第6実施形態について説明する。
本件制御では、その目的から、上記のようにいくつかの応答特性を切り替えて使用するが、切り替えに際して、適切な初期化を行わないと、応答特性の出力が急変し、段差感やハンチングの要因となる。そこで、加速時応答生成部23に初期化機能を持たせたのが第6実施形態である。
【0071】
図15(A) は、初期化機能付き伝達関数分子多項式演算部の実施例である。図8中の加速操作判別信号の切り替わりを検知して、ON/OFFする初期化信号を用いて、各々の応答の伝達関数分子多項式演算部の過去の入力信号の履歴を、初期化信号ONの際に、現在の入力信号に切り替えることで、初期化を行う。
【0072】
図15(B) は、初期化機能付き伝達関数分母多項式演算部の実施例である。同様の初期化信号を用いて、各々の応答の伝達関数分母多項式演算部の過去の内部出力信号の履歴を、初期化信号ONの際に、前回の外部出力信号に切り替えることで、初期化を行う。ここで外部出力信号とは、最終的な制御システムの出力であり、例えば、図8ならば、補正目標駆動力がこれに相当する。
【0073】
次に本発明の第7実施形態について説明する。
図16(A) は、加速時応答生成部23の具体例を示している。
すなわち、加速時応答特性23aにより、制限付き目標駆動力に対して、少なくとも第1の原動機(エンジン)の応答遅れ特性よりは、応答の早い適当な動特性をつけて、加速時補正目標駆動力として、出力する。この場合に、一般的な人間の応答時間分より少なくとも短い加速時無駄時間23bを持たせて、応答を開始することで、より少ないアシスト量で、アシスト可能である。
【0074】
図16(B) は、減速時応答生成部24の具体例を示している。
ドライバーの加速操作により、目標駆動力基本値が増加した後、減速操作、あるいは、車速の増加に伴なって、目標駆動力基本値が減少した場合、補正目標駆動力をいきなり0にすると、その駆動力の段差分、減速が起きるため、 運転性に問題を生じる。これを避けるため、減速時には、加速時とは異なる応答特性(減速時応答特性24a)を用いて、制限付き目標駆動力を整形し、また、最大値選択部24bで0以下にならないよう制限をかけることで、目標駆動力基本値の減少にあたって、補正目標駆動力をスムーズに漸減できるようにしている。
【0075】
尚、以上の説明では、応答時間の早い方の第1の原動機をエンジン、応答時間の遅い方の原動機をモータとして説明したが、これに限るものではない。また、同じ種類の原動機を用いる場合でも、これらの原動機間で応答時間が異なれば、遅い方を第1の原動機、早い方を第2の原動機ということができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用するパラレルハイブリッド車両の構成図
【図2】アクセル操作に対する加速度応答の無駄時間の関係を示す図
【図3】第2の原動機(モータ)により無駄時間分を補償した場合の例を示す図
【図4】人間の生理的限界と加速度波形の関係を示す図
【図5】人間の生理的限界を前提にした最小限アシストの方法を示す図
【図6】本発明の第1実施形態を示すフローチャート
【図7】同上のタイムチャート
【図8】本発明の第2実施形態を示す制御ブロック図
【図9】補正目標駆動力制限演算部の具体例を示すブロック図
【図10】減算処理部の具体例を示すブロック図
【図11】本発明の第3実施形態(補正目標駆動力制限演算部の他の具体例)を示すブロック図
【図12】本発明の第4実施形態(減算処理部の他の具体例)を示すブロック図
【図13】本発明の第5実施形態を示す制御ブロック図
【図14】第5実施形態での減算処理部の具体例を示すブロック図
【図15】本発明の第6実施形態として初期化機能付き伝達関数分子多項式演算部及び初期化機能付き伝達関数分母多項式演算部を示すブロック図
【図16】本発明の第7実施形態(加速時応答生成部及び減速時応答生成部の具体例)を示すブロック図
【符号の説明】
1 エンジン(第1の原動機)
2 クラッチ
3 変速機
4 モータ(第2の原動機)
5 出力軸
6 駆動輪
7 バッテリ
8 コントローラ
9 アクセル開度センサ
10 車速センサ
11 エンジン回転速度センサ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a driving force control device for a vehicle that achieves a target driving force according to a driver's request by controlling output of a plurality of prime movers.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, a hybrid vehicle (HEV) uses a plurality of prime movers, that is, an internal combustion engine (hereinafter, referred to as an engine) and an electric motor (hereinafter, simply referred to as a motor). (See Patent Document 1).
[0003]
[Patent Document 1] JP-A-11-343891
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
Incidentally, the engine has a response delay to the acceleration request due to the intermittent operation and the response of the intake air. On the other hand, the motor does not have such a response delay factor, so that extremely high responsiveness can be realized.
[0005]
Therefore, an HEV system that compensates for the response delay of the engine by allocating the response delay of the engine to the motor and realizing this is considered.
However, if it is attempted to realize all the required torques with the motor during the period in which the engine does not respond from the start of the accelerator pedal depression operation, it is necessary even though the required period is as short as several hundred [ms] units. Since the required torque is almost equivalent to the engine torque, a heavy load is imposed on the motor and the power supply system for operating the motor. As a result, a larger motor and a power supply system are required, resulting in an increase in cost and weight and a decrease in efficiency.
[0006]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made in view of the above-mentioned problem. When a first prime mover having a slow response time and a second prime mover having a fast response time are used, the cost of the response delay of the first prime mover is reduced. Provided is a driving force control device for a vehicle capable of realizing a responsive and sufficient feeling of acceleration by performing a minimum assist by a second prime mover without causing an increase in weight and a decrease in efficiency. The task is to
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problem, according to the present invention, when an acceleration request is received from a driver, during a period in which the first prime mover having a slower response time does not respond, the second prime mover having a faster response time is: A correction value for correcting the target driving force allocated thereto is output, and the correction value is immediately increased by a predetermined value when an acceleration request is received, and then gradually reduced.
[0008]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, with the minimum assistance by the 2nd prime mover which does not cause the deterioration of efficiency with the cost and weight increase with respect to the response delay of a 1st prime mover, a good response and sufficient acceleration. The feeling can be realized.
[0009]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
FIG. 1 shows a configuration of a parallel hybrid vehicle to which the present invention is applied.
[0010]
The output shaft of the engine 1 which is the first prime mover having the slower response time is connected to the input shaft of the transmission 3 via the clutch 2. The engine 1 includes an electronically controlled throttle valve (not shown), and can generate an arbitrary torque by controlling the throttle valve opening. The rotation shaft of a motor 4 which is the second prime mover having the faster response time is also connected to the input shaft of the transmission 3. A drive wheel 6 is mounted on an output shaft (vehicle drive shaft) 5 of the transmission 3. The motor 4 is electrically connected to the battery 7. The motor 4 consumes the electric power of the battery 7 to generate a driving torque on the driving wheels 6, performs regenerative braking when the vehicle decelerates, charges the battery 7, or regenerates part of the engine output to charge the battery 7. Or charge it.
[0011]
The controller 8 receives an accelerator opening (APS) signal from an accelerator opening sensor 9, a vehicle speed (VSP) signal from a vehicle speed sensor 10, and an engine rotation speed (Ne) signal from a rotation speed sensor 11, and receives these signals. The target engine torque and the target motor torque are calculated based on the signals (1) and (2), and the engine 1 (electrically-controlled throttle valve) and the motor 4 (supply current to the motor) are controlled.
[0012]
In general, the response delay (dead time) of the acceleration response as shown in FIG. 2 in response to a request to increase the torque (accelerator depression operation) due to the intermittent operation of the engine and the response of the intake air. Exists. This response delay delays the change in the behavior of the vehicle in response to the driver's request, which causes a spoil in the feeling of acceleration.
[0013]
Since the motor does not have such a response delay factor, very high responsiveness can be realized. Therefore, a method of improving the overall responsiveness and improving the acceleration performance by compensating for the response delay of the engine using a motor having a fast response can be considered.
[0014]
At this time, as shown in FIG. 3, when the motor attempts to realize all the required torques during a period in which the engine does not respond, the required period is a short time of several hundred [ms] units. Since the required torque is almost equal to the engine torque, a heavy load is imposed on the motor and the power supply system for operating the motor. As a result, a larger motor and a power supply system are required, resulting in an increase in cost and weight and a decrease in efficiency.
[0015]
Further, for example, in a system using one prime mover as an energy supply source and another prime mover as a power source such as a series HEV, an electric vehicle, and a fuel cell vehicle, a steady state is obtained by the responsiveness of the prime mover serving as an energy supply source. Therefore, the responsiveness of the prime mover as a power source is limited.
[0016]
Therefore, the present invention considers improving the feeling of acceleration with minimum motor assist in response to a driver's request for acceleration.
What matters is that the driver feels as if he has responded immediately to the driver's request, not what he should do immediately.
[0017]
Therefore, attention is paid to the following two physiological requirements for human acceleration.
-Even if the acceleration changes, it cannot be detected unless the change allowance exceeds a certain threshold.
-Even if the acceleration changes, it cannot be detected without a certain dead time.
[0018]
From these, as shown in FIG. 4, there is a temporal and physical region where there is no effect even if an attempt is made to compensate for the response delay of the engine by the motor assist. No matter how much compensation is made in this region, the driver will not be able to perceive due to its physiological limitations. Also, if the change in the acceleration is noticed and the absolute value of the acceleration changes greatly before the operation of the driver, it becomes difficult for the driver to predict the change, and the system becomes difficult to control.
[0019]
Therefore, in the present invention, as shown in FIG. 5, an assist correction value that immediately responds to the driver's request, stays near the acceleration detection threshold value, and does not cause a large acceleration to be sensed as an absolute value. Generated and added to the target driving force of the more responsive motor (second prime mover).
[0020]
In response to the driver's request for acceleration, the correction value for assist rises without delay. As a result, at the stage where the driver can detect the change in acceleration, the driver can immediately feel only the first response without feeling an unnecessary large change in acceleration. In addition, since the change in the acceleration is near the detection limit, it is possible to detect the next response without causing a dead time due to the threshold value of the acceleration detection.
[0021]
Subsequently, the assist correction value is reduced in synchronization with the rising of the output of the engine (first prime mover) having a slower response. By doing so, the assist by the motor can be minimized.
[0022]
With a minimum assist with the assist correction value as described above, a good response and a sufficient acceleration feeling can be realized.
FIG. 6 is a flowchart showing an outline of the arithmetic processing executed by the controller.
[0023]
In S1, a target drive torque tTd is calculated based on the accelerator opening APS and the vehicle speed VSP. Specifically, a value is looked up from a control map in which tTd is stored in correspondence with APS and VSP. Here, tTd represents a target value of the torque at the vehicle drive shaft.
[0024]
In S2, the actual engine torque rTe is estimated. More specifically, the history of the target engine torque tTe up to immediately before and a response characteristic model of the engine (representing that the combustion of the engine is intermittent, that the response of the intake air amount is delayed with respect to the change of the throttle valve opening, etc.) ), The actual engine torque rTe is estimated.
[0025]
In S3, an acceleration determination flag F is set based on the increment dAPS of the accelerator opening APS. Specifically, the acceleration determination flag F is set to 1 when the accelerator opening degree increase amount dAPS is larger than a predetermined threshold, and the current flag setting is maintained when the accelerator opening increase dAPS is equal to or smaller than the threshold. Note that this setting may be made based on the amount of increase in the target drive torque tTd.
[0026]
In S4, it is determined whether the acceleration determination flag F is 0 (non-acceleration).
If it is determined in S4 that the acceleration determination flag F is 0 (non-acceleration), the process proceeds to S5.
[0027]
In S5, a torque distribution coefficient K is calculated based on the target drive torque tTd and the battery state of charge SOC. Specifically, a value is looked up from a control map in which K is stored in correspondence with tTd and SOC. The torque distribution coefficient K is a coefficient indicating the ratio of the torque achieved by the engine to the target drive torque tTd. Under the condition that the higher the battery charge state SOC, the lower the torque distribution of the engine, the lower the target drive torque tTd. The distribution for achieving the driving torque tTd as fuel-efficient as possible is written in the control map. The battery state of charge SOC can be estimated from the history of battery input / output power.
[0028]
In S6, the target engine torque tTe = (tTd / R) * K is calculated by dividing the target drive torque tTd by the transmission gear ratio R and further multiplying by the torque distribution coefficient K.
In S7, the target motor torque tTm = tTd / R-rTe is calculated by subtracting the actual engine torque rTe from the value obtained by dividing the target drive torque tTd by the gear ratio R, and returns.
[0029]
When it is determined in S4 that the acceleration determination flag F is not 0 (during acceleration), the process proceeds to S8.
In S8, the target engine torque tTe = tTd / R-Tm0 is calculated by subtracting the motor torque initial value Tm0 from the value obtained by dividing the target drive torque tTd by the gear ratio R. Note that the motor torque initial value Tm0 is the target motor torque tTm when the acceleration determination flag F changes from 0 to 1 (at the start of acceleration).
[0030]
In S9, the engine torque initial value Te0 is subtracted from the actual engine torque rTe, and the engine torque increase dTe = rTe-Te0 is calculated. The engine torque initial value Te0 is the actual engine torque rTe when the acceleration determination flag F changes from 0 to 1 (at the start of acceleration).
[0031]
In S10, the engine torque increase amount dTe is subtracted from the value obtained by dividing the torque threshold value Tth by the gear ratio R, and an acceleration motor torque correction basic value Tmhb = Tth / R-dTe is calculated. The torque threshold Tth is a driving torque (or a torque slightly larger than the driving torque) that causes the vehicle to generate a minimum acceleration that can be detected by a human. Since dTe = 0 during a predetermined period (dead time of engine response) from the start of acceleration, Tmhb = Tth / R. Thereafter, as the engine torque gradually increases, Tmhb gradually decreases.
[0032]
In S11, the acceleration motor torque correction basic value Tmhb is limited to 0 or more, and the acceleration motor torque correction value Tmh = max (Tmhb, 0) is calculated.
In S12, the target motor torque tTm = Tm0 + Tmh is calculated by adding the acceleration motor torque correction value Tmh to the motor torque initial value Tm0.
[0033]
In S13, an acceleration determination flag F is set based on the difference (tTe-rTe) between the target engine torque tTe and the actual engine torque rTe, and the routine returns. Specifically, when the difference is smaller than a predetermined threshold value (a value near 0), the acceleration determination flag F is reset to 0, and when the difference is equal to or larger than the threshold value, the current flag setting is maintained.
[0034]
After calculating the target engine torque tTe and the target motor torque tTm as described above, the controller controls the throttle valve opening of the engine according to the target engine torque tTe, and controls the motor supply current according to the target motor torque tTm. I do.
[0035]
FIG. 7 is an example of a time chart showing the result of the arithmetic processing.
Until time t0, steady operation is in progress, and the target engine torque tTe matches the actual engine torque rTe. Note that the torque distribution between the engine and the motor is distributed according to the target drive torque tTd at this time.
[0036]
When the accelerator opening APS increases stepwise at time t0, the target drive torque tTd also increases stepwise accordingly. At this time, the accelerator opening increase amount becomes larger than the threshold value, and the acceleration determination flag F changes from 0 to 1. The target engine torque tTe also increases stepwise and the throttle valve of the engine is opened, but the actual engine torque rTe follows the target engine torque tTe with a delay. The target motor torque tTm instantaneously increases by the acceleration motor torque correction value Tmh corresponding to the torque threshold value (Tth / R), and the actual motor torque follows this almost without delay.
[0037]
At time t1 when the driver detects a change in acceleration, the vehicle is accelerating at the minimum detectable acceleration, and the driver can feel that the vehicle is responding to the acceleration operation (depressing the accelerator).
[0038]
Thereafter, the acceleration motor torque correction value Tmh gradually decreases until the increase dTe of the actual engine torque rTe reaches the torque threshold equivalent (Tth / R).
At time t3, when the actual engine torque rTe catches up with the target engine torque tTe, the acceleration determination flag F is reset from 1 to 0, and the control returns to the normal control. For example, the torque distribution according to the target drive torque tTd after the acceleration operation is determined, and the target engine torque tTe based on the torque distribution is calculated. The target motor torque tTm is determined so as to compensate for a deviation between the target drive torque equivalent (tTd / R) and the actual engine torque rTe.
[0039]
In this embodiment, since the decreasing speed of the motor torque correction value Tmh during acceleration is made to match the increasing speed of the actual engine torque, the increasing amount dTe of the actual engine torque rTe reaches the torque threshold value (Tth / R). The actual driving torque up to this time is kept constant.
[0040]
In the present invention, the rate of decrease of the motor torque correction value Tmh during acceleration may be set freely, but it is necessary to set it at least to the rate of increase of the actual engine torque.
According to the present embodiment, a target driving force is determined according to a driver's request, and the target driving force is distributed to the first and second prime movers, and the driving force control of the vehicle that achieves the target driving force by controlling each prime mover. In the apparatus, when an acceleration request is received from a driver, during a period in which the first prime mover (engine) having a slower response time does not respond, the first prime mover (motor) having a shorter response time is allocated to the second prime mover (motor). A correction value (motor torque correction value at acceleration Tmh) for correcting the target drive force (target motor torque tTm) is output, and the correction value (motor torque correction value at acceleration Tmh) is received in response to an acceleration request. By immediately increasing the value by a predetermined value (Tth / R), and then gradually decreasing it, it is possible to reduce the response delay of the first prime mover (engine), increase the cost and weight, and improve the efficiency. With a minimum assist by the second prime mover (motor) that does not cause deterioration, a good response and a sufficient feeling of acceleration can be realized.
[0041]
According to the present embodiment, the predetermined value is set to a value near a driving force that generates a minimum acceleration that can be detected by a human, thereby realizing a sufficient feeling of acceleration while providing a minimum assist. be able to.
[0042]
Further, according to the present embodiment, by gradually decreasing the correction value after the elapse of the response time of the first prime mover (engine), the assist force can be reliably ensured during the response time. .
[0043]
Further, according to the present embodiment, by detecting the increase in the output of the first prime mover (engine) and gradually decreasing the correction value, it is possible to obtain an assist force that matches the actual response state. it can.
[0044]
Further, according to the present embodiment, the actual driving force can be maintained substantially constant by making the decreasing speed of the correction value correspond to the increasing speed of the output of the first prime mover (engine).
[0045]
Further, according to the present embodiment, the amount of increase in the output of the first prime mover (engine) after the request for acceleration is calculated, and the amount of increase in the output of the first prime mover (engine) is subtracted from the predetermined value after the request for acceleration. By calculating the correction amount, the correction amount can be gradually reduced in accordance with an increase in the output of the first prime mover (engine).
[0046]
Further, according to the present embodiment, by regulating the minimum value of the correction value to 0, it is possible to prevent unnecessary decrease and improve controllability.
Next, a second embodiment of the present invention will be described. The second and subsequent embodiments will be described with reference to a block diagram.
[0047]
FIG. 8 is a control block diagram of the second embodiment, in which 21 is a target driving force distribution unit, 22 is a corrected target driving force limit calculation unit, 23 is an acceleration response generation unit, 24 is a deceleration response generation unit, Reference numeral 25 denotes an acceleration operation determination unit, 26 denotes a selection unit, 27 denotes a subtractor, and 28 denotes an adder.
[0048]
The target driving force distribution unit 21 distributes the target driving force basic value based on the driver's request to the first prime mover (engine) and the second prime mover (motor), thereby setting the target of the first prime mover (engine). Determine the driving force.
[0049]
The corrected target driving force limit calculation unit 22 subtracts a target driving force basic value (specifically, a target driving force subtraction amount (normally 0) calculated by a subtraction processing unit described later) based on a driver's request by a subtractor 40. ) Is applied to the upper and lower limits to obtain a limited target driving force. That is, as shown in FIG. 9, the minimum value selection unit 22a compares the target driving force basic value with the corrected target driving force upper limit value (near the threshold value of acceleration detection) and outputs the smaller value. The unit 22b outputs the larger of the corrected target driving force lower limit value (for example, 0) as the limited target driving force.
[0050]
The acceleration response generation unit 23 generates an acceleration target driving force (response having an upper limit near the acceleration detection threshold) based on the limited target driving force.
The deceleration response generation unit 24 generates a deceleration corrected target driving force based on the limited target driving force.
[0051]
The acceleration operation determination unit 25 determines whether the driver's request is an acceleration request based on, for example, an accelerator operation amount.
The selection unit 26 selects the acceleration correction target driving force generated by the acceleration response generation unit 23 during acceleration based on the acceleration operation determination signal from the acceleration operation determination unit 25, and generates the deceleration response during deceleration. The deceleration correction target driving force generated by the section 24 is selected.
[0052]
The subtractor 27 subtracts the limited target driving force obtained by the corrected target driving force restriction calculating unit 22 from the target driving force on the second prime mover (motor) side determined by the target driving force distribution unit 21.
[0053]
The adder 28 adds the correction target driving force during acceleration or the correction target driving force during deceleration selected by the selection unit 26 to the subtraction result obtained by the subtractor 27, and the final second prime mover (motor) Is determined.
[0054]
Further, a subtractor 40 is provided on the input side of the target driving force basic value to the correction target driving force limit calculation unit 22 to perform a subtraction process. A specific example of the subtraction processing unit is shown in FIG. I have.
[0055]
Referring to FIG. 10, an amount reflecting a driver's acceleration request amount such as an accelerator operation amount, an amount reflecting a vehicle motion state such as a vehicle speed, and an operation state of a first prime mover (engine) such as an engine rotation speed. Is calculated by the time subtraction gain calculating section 41 from the amount reflecting the target driving force. Similarly, a subtraction start determination time calculation unit 42 determines a subtraction start determination time from the accelerator operation amount, the vehicle speed, and the engine rotation speed.
[0056]
When the acceleration operation is determined by the acceleration operation determination unit 25, the subtraction start determination timer 43 is operated and the selection unit 44 is switched. The subtraction start determination timer 43 calculates the elapsed time from the start of the assist by the corrected target driving force. When the subtraction start determination time reaches the subtraction start determination time in the subtraction start determination time calculation unit 42, the comparator 45 informs the comparator 45 of the fact. Then, the selector 46 is switched.
[0057]
Thus, the adder 47 integrates the time subtraction gain from the time subtraction gain calculator 41 to obtain a corrected target driving force subtraction amount. That is, the adder 47 adds the increment of the subtraction amount from the selection unit 46 corresponding to the time subtraction gain of the time subtraction gain calculation unit 41 to the previous subtraction amount from the selection unit 44 which is the output of the previous adder 47. Addition is performed to obtain a corrected target driving force subtraction amount.
[0058]
Then, the subtractor 40 on the input side of the correction target driving force restriction calculation unit 22 subtracts the correction target driving force subtraction amount from the target driving force basic value, and inputs the subtraction result to the correction target driving force restriction calculation unit 22. I do. Thus, the corrected target driving force can be gradually reduced after a predetermined time has elapsed from the start of the assist.
[0059]
When the acceleration operation determining unit 25 determines that the vehicle is not performing an acceleration operation, the correction target driving force subtraction amount is set to zero.
Also in the present embodiment, when an acceleration request is received from a driver, during a period in which the first prime mover (engine) having a slower response time does not respond, the second prime mover (motor) having a shorter response time is provided. A correction value (corrected target driving force) for correcting the allocated target driving force is output, and the correction value (corrected target driving force) is increased by a predetermined value immediately upon receiving an acceleration request. Then, by gradually decreasing the size, the response delay of the first prime mover (engine) can be minimized by the second prime mover (motor) without increasing the cost and weight and deteriorating the efficiency. With this assist, it is possible to realize a good response and a sufficient feeling of acceleration.
[0060]
Next, a third embodiment of the present invention will be described. In the present embodiment, FIG. 11 shows an example in place of FIG. 9 as a specific configuration of the correction target driving force limit calculation unit 22 of the second embodiment (FIG. 8).
[0061]
The correction target driving force limit calculation unit 22 shown in FIG. 11 calculates a difference between the current value of the target driving force basic value and the value one control cycle before, and a maximum value to be described later before this control value one control cycle before. An integrator 32 for adding the value selected by the value selection unit 34; a minimum value selection unit 33 for obtaining the minimum value of the integrated value and the corrected target driving force upper limit value + upper hysteresis; and the minimum value selection unit A maximum value selector 34 that takes the maximum value between the minimum value from 33 and the corrected target driving force lower limit value, and the minimum value between the maximum value from the maximum value selection unit 34 and the corrected target driving force upper limit value is limited. And a minimum value selection unit 35 for obtaining the target driving force with the control signal.
[0062]
Next, the operation will be described. In the correction target driving force limit calculation unit 22 in FIG. 11, the difference unit 31 temporarily calculates a difference between the target driving force basic value and the value one control cycle before. Next, when the result is integrated by the integrator 32, upper and lower limits are imposed on the integrated value. Therefore, if the driver performs the accelerator depressing operation in response to the acceleration request and then performs the deceleration request or the accelerator returning operation in response to the constant speed traveling request, the target driving force basic value decreases. Immediately before performing the accelerator pedal depression operation, the integral value can be expected to approach 0.
[0063]
Therefore, when the driver steps on the accelerator in response to an acceleration request, a corrected target driving force having an upper limit on the variation from the target driving force regardless of the value of the target driving force before the operation is generated. Is possible. At this time, the hysteresis is added to the upper limit value for the integral value, and when sending to the response characteristics, the original upper limit value is used to limit fluctuations near the upper limit of the integral value due to small changes in the input signal. Can be suppressed.
[0064]
Next, a fourth embodiment of the present invention will be described. In the present embodiment, FIG. 12 shows an example that replaces FIG. 10 as a specific configuration of the subtraction processing unit of the second embodiment (FIG. 8).
[0065]
Also in FIG. 12, a subtractor 40 is provided on the input side of the target driving force basic value to the corrected target driving force limit calculation unit 22 to perform a subtraction process.
In this case, the response of the first prime mover (engine) is estimated from the target driving force of the first prime mover (engine) by the first prime mover (engine) response estimation calculation unit 51 instead of calculating the subtraction amount. Then, after passing the value through the maximum value selection unit 52, the subtractor 40 subtracts the value from the target driving force basic value, and inputs the result to the corrected target driving force limit calculation unit 22, whereby the first prime mover (engine) , The subtraction processing of the corrected target driving force can be performed. In addition, the maximum value selection unit 52 sets a lower limit of 0 with respect to the estimated value of the first prime mover (engine) response, so that unnecessary reduction in the value can be limited.
[0066]
Next, a fifth embodiment of the present invention will be described.
FIG. 13 is a control block diagram of the fifth embodiment. The same elements as those in the second embodiment (FIG. 8) are denoted by the same reference numerals, and description thereof will be omitted.
[0067]
In the present embodiment, instead of providing a subtractor on the input side of the target driving force basic value to the correction target driving amount limit calculating unit 22 to perform the subtraction processing, the correction target driving force calculation of the second embodiment (FIG. 9) is performed. A subtractor 40 is provided on the input side of the correction target driving force upper limit value to the minimum value selection unit 22a based on the unit 22 (the minimum value selection unit 22a and the maximum value selection unit 22b), By subtracting the value, the corrected target driving force is subtracted.
[0068]
FIG. 14 shows a specific example of the subtraction processing unit in this case. The configuration of the subtraction processing unit, that is, the method of calculating the amount of subtraction to be subtracted by the subtractor 40 is the same as in the second embodiment (FIG. 10), and the same elements are denoted by the same reference numerals and description thereof is omitted.
[0069]
In all of the second, fourth, and fifth embodiments, when the result of the subtraction is smaller than 0, the subtraction is limited to 0 by the lower limit in the corrected target driving force restriction calculation unit 22, and the subtraction is performed. Is substantially terminated, but this is the same as limiting the subtraction processing when the result of the subtraction becomes smaller than 0.
[0070]
Next, a sixth embodiment of the present invention will be described.
In this control, for this purpose, several response characteristics are switched and used as described above. However, if appropriate initialization is not performed at the time of switching, the output of the response characteristics will suddenly change, causing a step feeling and hunting factors. It becomes. Therefore, the sixth embodiment provides the acceleration response generation unit 23 with an initialization function.
[0071]
FIG. 15A shows an embodiment of a transfer function numerator polynomial operation unit with an initialization function. The switching of the acceleration operation determination signal in FIG. 8 is detected, and the history of the past input signal of the transfer function numerator polynomial calculation unit of each response is stored using the initialization signal which is turned ON / OFF. At this time, initialization is performed by switching to the current input signal.
[0072]
FIG. 15B shows an embodiment of a transfer function denominator polynomial calculation unit with an initialization function. By using the same initialization signal, the history of the past internal output signal of the transfer function denominator polynomial calculation unit of each response is switched to the previous external output signal when the initialization signal is ON, thereby performing initialization. Do. Here, the external output signal is a final output of the control system. For example, in FIG. 8, the corrected target driving force corresponds to this.
[0073]
Next, a seventh embodiment of the present invention will be described.
FIG. 16A shows a specific example of the acceleration response generation unit 23.
That is, the acceleration target response force 23a provides an appropriate dynamic characteristic with a quicker response than the response delay characteristic of the first prime mover (engine) to the limited target drive force, thereby increasing the acceleration target target drive force. And output. In this case, assisting can be performed with a smaller assist amount by starting the response with at least the acceleration dead time 23b shorter than the response time of a general human being.
[0074]
FIG. 16B shows a specific example of the deceleration-time response generation unit 24.
If the target driving force basic value increases due to the driver's acceleration operation, and then the deceleration operation or the vehicle driving speed increases, the target driving force basic value decreases. Driving force level differences and deceleration occur, causing problems in drivability. In order to avoid this, at the time of deceleration, the limited target driving force is shaped by using a response characteristic (response characteristic 24a at the time of deceleration) different from that at the time of acceleration. This makes it possible to smoothly gradually decrease the corrected target driving force when the target driving force basic value decreases.
[0075]
In the above description, the first prime mover having the shorter response time has been described as the engine, and the prime mover having the slower response time has been described as the motor. However, the present invention is not limited to this. Even when the same type of prime mover is used, if the prime movers have different response times, the late prime mover can be called the first prime mover and the earlier prime mover can be called the second prime mover.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a configuration diagram of a parallel hybrid vehicle to which the present invention is applied.
FIG. 2 is a diagram showing a relationship between a dead time of an acceleration response to an accelerator operation;
FIG. 3 is a diagram showing an example of a case where dead time is compensated for by a second prime mover (motor).
FIG. 4 is a diagram showing a relationship between a human physiological limit and an acceleration waveform.
FIG. 5 is a diagram showing a minimum assist method based on a physiological limit of a human;
FIG. 6 is a flowchart showing a first embodiment of the present invention.
FIG. 7 is a time chart of the above.
FIG. 8 is a control block diagram showing a second embodiment of the present invention.
FIG. 9 is a block diagram showing a specific example of a correction target driving force restriction calculation unit.
FIG. 10 is a block diagram showing a specific example of a subtraction processing unit.
FIG. 11 is a block diagram showing a third embodiment of the present invention (another specific example of the correction target driving force limit calculation unit).
FIG. 12 is a block diagram showing a fourth embodiment (another specific example of the subtraction processing unit) of the present invention.
FIG. 13 is a control block diagram showing a fifth embodiment of the present invention.
FIG. 14 is a block diagram illustrating a specific example of a subtraction processing unit according to the fifth embodiment.
FIG. 15 is a block diagram showing a transfer function numerator polynomial operation unit with an initialization function and a transfer function denominator polynomial operation unit with an initialization function as a sixth embodiment of the present invention;
FIG. 16 is a block diagram showing a seventh embodiment of the present invention (a specific example of a response generation unit during acceleration and a response generation unit during deceleration).
[Explanation of symbols]
1 engine (first motor)
2 clutch
3 transmission
4. Motor (second prime mover)
5 Output shaft
6 drive wheels
7 Battery
8 Controller
9 Accelerator opening sensor
10 Vehicle speed sensor
11 Engine speed sensor