【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マトリクス状に配列されたLEDから成り、点灯したLEDの集合によって情報を表すLED表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
LED(発光ダイオード)表示装置は、情報伝達、広告等の用途で、公共機関から一般商店まで広く使用されている。使用者は、文字、グラフィックイメージ等の伝達したい情報を表示データとして入力して、LED表示装置に表示させる。
【0003】
LED表示装置では、マトリクス状に配置されている個々のLEDのうちの必要なものだけを、つまり、表示すべき情報の構成要素となるものだけを、選択的に点灯させる。ここで、表示装置の全てのLEDの数に対する瞬間に同時に点灯しているLEDの数(点灯LED数/全LED数)を点灯率と呼ぶ。一般の情報を表示する場合の点灯率は、瞬間では100%に近い場合もあるが、平均すると30%程度以下であることが多い。そのため、LED表示装置は、コスト、形状、個々の部品定格等の関係から、電源、冷却機構、個々の部品定格を、100%の点灯率に対応した設計ではなく、実際の使用状態である30%程度の点灯率に対応した設計とすることが多い。
【0004】
しかし、使用者の使用状態によっては、この設計上の点灯率を超えることがある。このような場合、電源や個々の部品が定格を超える使用によって劣化し易い上、電源や個々の部品の発熱が冷却機構の能力を上回って内部温度が上昇し、電源や部品の劣化を促進することになる。したがって、定格を超える使用が長時間続けば、故障が発生したり、LEDの輝度が低下したりするおそれが多い。また、電源、部品等の保護、安全の確保等を目的として設けてあるサーモスタット等の温度保護装置が働いて、表示装置が動作を停止することもある。
【0005】
この問題に対して、特開平7−56530号や特開平7−210114号では、表示データを作成する段階でその表示データでの点灯率を判定して、判定した点灯率を示すことや、点灯率が限度内に収まるように表示データを修正することが提案されている。また、特開2000−181382号では、LED表示装置のコントローラで文字を表す表示データの点灯率の判定を行い、点灯率に応じてLEDの点灯時間を調整することが提案されている。
【0006】
【特許文献1】特開平7−56530号公報
【特許文献2】特開平7−210114号公報
【特許文献3】特開2000−181382号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、特開平7−56530号や特開平7−210114号の方法では、LED表示装置とは別に、点灯率の判定を行うデータ作成装置が必要であり、データ作成装置で作成した表示データ以外については点灯率を判定することができない。例えば、ニュース等のデータを配信する外部の業者から得た表示データを表示する場合や、映像データ等を単純に表示データに変換して表示を行うような用途には、適用できない。
【0008】
特開2000−181382号の方法は、外部業者から得た文字を表す表示データを表示する場合にも適用可能である。しかし、点灯させるべきLEDの数を文字ごとにあらかじめ定めているため、文字以外の表示データを表示する場合には利用することができず、文字を表す表示データであっても、種々の大きさの文字が含まれる場合は、やはり適用することができない。
【0009】
このような不都合は、LED表示装置に、表示データをLEDの配列に対応するビットマップに展開して、点灯すべきLEDに相当するオンビットを計数する機能をもたせることで、解消することができる。しかしながら、そのためには、高速で処理を行う演算回路が必要であり、LED表示装置のコストの大幅な増大が避けられない。
【0010】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、表示する内容によらず消費電力を設計値以下に抑えることが可能な簡素で安価なLED表示装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明では、マトリクス状に配列された複数のLEDより成る表示部と、表示部のLEDの点灯を個別に制御する制御手段とを備え、制御手段が選択的にLEDを点灯させることにより、点灯したLEDの集合によって情報を表すLED表示装置において、表示部に供給される電流値を測定する測定手段と、測定手段によって測定された電流値に基づいて表示部のLEDの点灯率を判定する判定手段とを備え、制御手段が、判定手段によって判定された点灯率に応じて、表示部の消費電力を調整するものとする。
【0012】
このLED表示装置では、表示データではなく、実際の表示に際して表示部に供給される電流(消費されつつある電流)に基づいて、点灯率を判定する。したがって、表示データが表す内容にかかわらず、また、表示データが刻々と変化しても、確実に点灯率を求めて表示部の電力消費を調整することが可能である。電流値の測定や電流値に基づく点灯率の判定は、簡素な構成によって行うことができるため、コスト増も抑えられる。
【0013】
判定手段が所定時間にわたる平均の点灯率を求め、制御手段が平均の点灯率に応じて表示部の消費電力を調整するようにするとよい。表示データが変化すると点灯率も変化するが、点灯率が変化するごとに消費電力を調整したのでは、表示の明るさが短時間で変動して、使用者にフリッカとして認識され易い。ある程度の時間の平均の点灯率に基づいて消費電力を調整することで、フリッカを抑えることができる。
【0014】
ここで、測定手段が測定した電流値を電圧値に変換して積分し、電流値の平均を求める構成とすることができる。電流値の電圧値への変換は抵抗、トランス等で容易に行うことが可能であり、電圧値の積分も積分回路で容易に行うことができる。
【0015】
測定手段が測定した電流値を電圧値に変換してデジタル化し、制御手段がデジタル信号を取り扱うデジタル回路より成るとともに、判定手段を兼ねて、デジタル化された電圧値を平均して電流値の平均を求める構成とすることもできる。一般に、LEDの点灯を制御する制御手段は、デジタル化された(2値の)表示データを与えられ、また、LEDへの電力の供給と停止を指示する2値の制御信号を出力するため、デジタル回路とされる。このような制御手段であっても、測定手段からデジタル化した電圧値を与えるようにすることで、平均を求める判別手段の機能を兼ねる構成とすることが可能である。測定手段には、電流値を電圧値に変換する抵抗やトランスに加えて、A/Dコンバータを備えればよい。
【0016】
表示部の消費電力を調整するための具体的な方法としては、制御手段が、LEDに供給する電流値を変化させること、LEDを点灯させる時間と消灯させる時間を交互に設けて、点灯させる時間と消灯させる時間の和を一定として、点灯させる時間と消灯させる時間を変化させること、および、LEDを点灯させる時間と消灯させる時間を交互に設けて、点灯させる時間を一定とし、消灯させる時間を変化させることの、いずれを採用することもできる。
【0017】
制御手段が、表示部の消費電力を調整しているときに、消費電力を調整していることや、消費電力の調整の程度を示すようにするとよい。このようにすると、本来の表示輝度よりも低い表示輝度で装置が動作していることを使用者が把握でき、本来の輝度で動作することが望ましい場合は、表示内容の変更につなげることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のLED表示装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。第1の実施形態のLED表示装置1の外観を図1に模式的に示す。LED表示装置1は、LEDが縦方向に16個、横方向に64個、マトリクス状に配置されたLEDドットマトリクスユニット10を有する。これらのLEDのうち点灯したものが表示内容の構成要素となり、点灯したLEDの集合によって文字、記号、画像等の情報が表される。
【0019】
LED表示装置1の回路構成を模式的に図2に示す。表示装置1は、LEDドットマトリクスユニット10のほか、電源部20、点灯制御部30、および電流測定部40を有する。電源部20は、商用電源からのAC100Vを、DC5Vに変換して、LEDドットマトリクスユニット10および点灯制御部30に供給する。点灯制御部30は、外部から入力された表示データに従って、LEDドットマトリクスユニット10を動作させる表示信号を出力して、各LEDへの電流供給を個別に制御して、LEDを選択的に点灯させる。
【0020】
電流測定部40は、電源部20からLEDドットマトリクスユニット10への電流供給路上に設けられられており、電源部20から供給される電流値、すなわちLEDドットマトリクスユニット10によって消費されつつある電流値を測定する。電流測定部40は、電流検出用の抵抗、電流検出用のトランス、または電流により発生する磁界を検出するホール素子を備えており、電流値を電圧値に変換して測定する。電流測定部40は、また、A/Dコンバータを備えており、測定した電流値(電圧値に変換されている)をアナログ信号からデジタル信号に変換して、点灯制御部30に出力する。
【0021】
LED表示装置1の各部品の定格とLED表示装置1の点灯率に関する設計、動作について説明する。LEDドットマトリクスユニット10は、全LED点灯時の消費電流は10Aである。また、LEDドットマトリクスユニット10について信頼性よく使用できる推奨のLED平均点灯率は40%であり、その時の消費電流は4Aである。電源部20は、最大定格10Aで、この電源を信頼性よく使用できる推奨の平均電流は、最大定格の40%の4Aである。
【0022】
このような部品を使用したLED表示装置1は、使用時のLED平均点灯率を40%以下として使用することが信頼性上望ましく、平均点灯率40%がこの表示装置の限界点灯率となる。一般の使用状態においては、LED平均点灯率は30%程度であり、問題は発生しない。ただし、使用者により平均点灯率が40%を超えるデータが入力されたり、配信されたりした場合は、信頼性上の問題が生じたり、温度上昇により電源部20内に安全のため設けてあるサーモスタット等が動作して、表示装置が動作しなくなったりする可能性がある。
【0023】
この可能性をなくすために、LED表示装置1では、電流測定部40が測定した電流値を点灯制御部30に入力して、点灯制御部30に設定してあるLED全点灯時の電流との比を取ることによりLEDドットマトリクスユニット10の点灯率を判定し、点灯率が所定値を超えるときは、点灯制御ボード3から出力する表示信号を変えてLEDドットマトリクスユニット10の消費電力を調整する。
【0024】
また、点灯制御部30に時間とともに変化する表示データが与えられることもあり、そのときは点灯するLEDの数が変化して点灯率が大きく変動する。点灯率が変化するごとに消費電力を調整すると、LEDドットマトリクスユニット10の輝度がその都度変化してフリッカとなり、見るものに違和感を与える結果となる。そのため、消費電力の調整は、瞬間の点灯率ではなく、ある一定時間の平均値である平均点灯率に基づいて調整する。
【0025】
ここでは、点灯制御部30に、電流測定部40から与えられるデジタル化された電流値(電圧値)の平均を求める平均化部31を設けて、点灯制御部30自体で平均の電流値を求めて、平均電流値より平均点灯率を得るようにしている。平均点灯率を求める一定時間は、例えば5分間程度に固定してもよいし、点灯制御部30に入力される表示データの1サイクルの表示時間としてもよい。
【0026】
このように電流値から点灯率を求める方法は、特に時間とともに変化する平均点灯率を求める場合に、ソフト上の処理で表示データの点灯ドット数を把握し瞬間の点灯率を計算し、時間平均を求める方法と比較して、処理が簡単であり構成も簡素であるため、容易にかつ安価に実現することができる。
【0027】
第2の実施形態のLED表示装置について説明する。本実施形態のLED表示装置2の回路構成を図3に模式的に示す。LED表示装置2は、電流値の平均を点灯制御部30ではなく、電流測定部40で求める点で、第1の実施形態のLED表示装置1と相違する。外観や他の構成はLED表示装置1と同様なので、重複する説明は省略する。
【0028】
電流測定部40は、積分回路を含む平均化部41を備えており、電圧値に変換して測定した電流値を積分回路によって積分することにより、平均電流値を求める。そして、平均電流値をA/Dコンバータによってデジタル信号として、点灯制御部30に出力する。
【0029】
点灯制御部30は、電流測定部40から入力された平均電流値をLED全点灯時の電流値で除して平均点灯率を求め、平均点灯率が所定値を超えるときは、LEDドットマトリクスユニット10の消費電力を調整する。
【0030】
第1、第2の実施形態のLED表示装置1、2における、LEDドットマトリクスユニット10の消費電力の調整について説明する。上記のようにして求めたLEDの平均点灯率をもとに、以下の式によりLED表示装置の消費電力を調整する調整値を算出して、LEDドットマトリクスユニット10への表示信号に反映させる。
調整値=(限界点灯率またはそれ以下の値)/(求めた平均点灯率)×(現在の調整値)
【0031】
この式で最後に現在の調整値を乗算している理由は、消費電力の調整処理を行った後の電流値より求めた点灯率に対して、調整値を考慮しないでさらに調整値を求める処理を行うと、必要な処理ができなくなるからである。
【0032】
ここで、求めた平均点灯率が50%、限界点灯率が40%、現在の調整値が初期で1の場合、上記の式は次のようになり、調整値は0.8となる。
調整値=40/50×1=0.8
なお、調整値は、連続的な値としてもよいし、0.1刻み、0.05刻み等の段階的な値としてもよい。
【0033】
各実施形態のLED表示装置1、2では、調整値をLEDドットマトリクスユニット10の消費電力に反映させる方法として、以下の3つの方法を用いている。
【0034】
(1)LEDドットマトリクスユニット10の個々のLEDの電流値を調整する。例えば、調整を行わないときに個々のLEDに流す電流値が10mAの場合は、上記調整値の例では、電流値を8mAとする。電流値の調整は、個々のLEDの点灯を制御している定電流機能つきのLEDドライバーICの電流値を決定している抵抗値を電子ボリューム等にして、その抵抗値をコントロールする信号を点灯制御部30より送ればよい。
【0035】
(2)LEDドットマトリクスユニット10の個々のLEDの点灯時間を調整する。例えば、調整を行わないときの点灯時間が1msである場合は、上記調整値の例では、点灯時間を0.8msとする。点灯時間の調整は、表示信号のうちのLEDの点灯時間を指定するイネーブル信号のパルス幅を、上記値にすることで行う。
【0036】
(3)1つの表示データの表示が終了した後、次の表示データの表示を開始する前に、休止(消灯)期間を設ける。例えば、1つの表示データの表示時間が60秒であった場合、上記調整値の例では、15秒の休止期間を設ける。この方法を行うためには、点灯制御部30で、1つの表示データの表示時間を把握して、その時間を調整値で除算した値をトータルの表示時間とするために、表示休止時間を挿入したデータとする処理を行えばよい。
【0037】
上記の各方法(1)〜(3)での時間経過とLEDに供給する電流の関係を図4〜図6にそれぞれ示す。これらの図において、Aは調整を行わない期間、Bは調整値0.75で調整を行う期間、Cは調整値0.5で調整を行う期間である。図4に示す方法(1)では、調整を行うか否かにかかわらず、1つの表示データに相当する時間t0全体にわたって、LEDに電流を供給する。図5に示す方法(2)では、1つの表示データに相当する時間t0は一定であるものの、調整時には、時間t0の中にLEDに電流を供給する時間t1と供給しない時間t2が存在する。図6に示す方法(3)では、調整時には、休止(消灯)時間t3を挿入することにより、1つの表示データに相当する時間が非調整時の時間t0に比べて長くなる。
【0038】
ところで、消費電力の調整を行うと、点灯時間の短縮や、電流値の削減等で、調整を行わないときよりも輝度が低下しており、状況によっては表示データ自体の点灯率を下げて、調整を行う必要のない状態にする方が好ましい場合がある。この場合、消費電力の調整が行われている状態か否か、また、調整が行われているときは調整の程度が使用者に判れば、表示データ修正の必要性の有無、修正の程度等が把握できて便利である。
【0039】
そこで、LED表示装置1、2では、消費電力の調整を行うときには、点灯制御部30が、LEDドットマトリクスユニット10の周辺部のLEDを点灯させることで、調整を行なっていることを表示するようにしている。また、その際、点灯させるLEDの数を調整値に応じて設定し、これによって調整の程度を表すようにしている。なお、LEDドットマトリクスユニット10のLEDを点灯させることに代えて、点灯制御部30にインジケータランプを設け、その点灯で調整の有無および程度を表すようにしてもよい。
【0040】
このように構成されたLED表示装置1、2は、表示内容を使用者が随時変更することを可能としながら、長期間にわたって安定して動作するものとなっており、交通機関の行き先表示案内のように、文字や記号のみからなる情報を表示する用途はもちろん、店頭の広告のように、画像を含む情報を表示する用途にも好適である。
【0041】
【発明の効果】
本発明のLED表示装置によれば、表示データが表す内容にかかわらず、また、表示データが刻々と変化しても、確実に点灯率を求めて表示部の電力消費を調整することが可能である。したがって、使用態様によらず、長期にわたって安定して動作する信頼性の高い装置となる。また、簡素な構成であり、製造コストも低く抑えられる。
【0042】
特に、所定時間にわたる平均の点灯率に基づいて消費電力を制御するようにすると、フリッカのない表示を行うことができる。また、消費電力を調整していることや、消費電力の調整の程度を示すようにすると、本来の表示輝度よりも低い表示輝度で装置が動作していることを使用者が把握でき、本来の輝度で動作することが望ましい場合は、表示内容を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1、第2の実施形態のLED表示装置の外観を模式的に示す斜視図。
【図2】第1の実施形態のLED表示装置の回路構成を模式的に示すブロック図。
【図3】第2の実施形態のLED表示装置の回路構成を模式的に示すブロック図。
【図4】第1、第2の実施形態のLED表示装置における消費電力の調整方法の例を示す図。
【図5】第1、第2の実施形態のLED表示装置における消費電力の調整方法の別の例を示す図。
【図6】第1、第2の実施形態のLED表示装置における消費電力の調整方法のさらに別の例を示す図。
【符号の説明】
1、2 LED表示装置
10 LEDドットマトリクスユニット
20 電源部
30 点灯制御部
31 平均化部
40 電流測定部
41 平均化部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an LED display device including LEDs arranged in a matrix and representing information by a set of lit LEDs.
[0002]
[Prior art]
An LED (light emitting diode) display device is widely used from public institutions to general stores for information transmission, advertisement, and the like. The user inputs information to be transmitted, such as characters and graphic images, as display data and causes the LED display device to display the information.
[0003]
In the LED display device, only necessary ones of the individual LEDs arranged in a matrix, that is, only those which are components of information to be displayed, are selectively turned on. Here, the number of LEDs that are simultaneously lit at the moment with respect to the number of all LEDs of the display device (the number of lit LEDs / the number of all LEDs) is referred to as a lighting rate. The lighting rate when displaying general information may be close to 100% at the moment, but is often about 30% or less on average. For this reason, the power supply, the cooling mechanism, and the individual component ratings are not designed to correspond to the lighting rate of 100%, but are used in the actual state of use of the LED display device. In many cases, the design is adapted to a lighting rate of about%.
[0004]
However, the lighting rate in this design may be exceeded depending on the use condition of the user. In such a case, the power supply and individual components are likely to be deteriorated due to use exceeding the rating, and the heat generated by the power supply and individual components exceeds the capacity of the cooling mechanism and the internal temperature rises, thereby promoting the deterioration of the power supply and components. Will be. Therefore, if the usage exceeding the rating is continued for a long time, a failure often occurs and the brightness of the LED is likely to decrease. Further, a temperature protection device such as a thermostat provided for the purpose of protecting a power supply, components, etc., ensuring safety, and the like may operate to stop the operation of the display device.
[0005]
To cope with this problem, Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-56530 and Japanese Patent Application Laid-Open No. 7-210114 determine the lighting rate of display data at the stage of creating the display data and indicate the determined lighting rate. It has been proposed to modify the display data so that the rate stays within limits. Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-181382 proposes that a controller of an LED display device determines a lighting rate of display data representing characters and adjusts a lighting time of an LED according to the lighting rate.
[0006]
[Patent Document 1] JP-A-7-56530 [Patent Document 2] JP-A-7-210114 [Patent Document 3] JP-A-2000-181382 [0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the methods disclosed in JP-A-7-56530 and JP-A-7-210114, a data creation device for determining the lighting rate is required separately from the LED display device, and other than the display data created by the data creation device. Cannot determine the lighting rate. For example, this method cannot be applied to the case of displaying display data obtained from an external provider that distributes data such as news, or the purpose of simply converting video data or the like into display data for display.
[0008]
The method disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-181382 is also applicable to the case of displaying display data representing characters obtained from an external vendor. However, since the number of LEDs to be turned on is predetermined for each character, it cannot be used when displaying display data other than characters, and even if the display data represents characters, the size of the display data may vary. If this character is included, it cannot be applied again.
[0009]
Such an inconvenience can be solved by providing the LED display device with a function of expanding display data into a bitmap corresponding to the arrangement of LEDs and counting ON bits corresponding to LEDs to be turned on. . However, for that purpose, an arithmetic circuit that performs high-speed processing is required, and a significant increase in the cost of the LED display device cannot be avoided.
[0010]
The present invention has been made in view of such a problem, and an object of the present invention is to provide a simple and inexpensive LED display device capable of suppressing power consumption to a design value or less regardless of the content to be displayed. .
[0011]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention includes a display unit including a plurality of LEDs arranged in a matrix, and a control unit that individually controls lighting of the LEDs of the display unit. In an LED display device that displays information by illuminating an LED to represent information by a set of lit LEDs, a measuring unit that measures a current value supplied to the display unit, and a display unit based on the current value measured by the measuring unit. A determination unit for determining a lighting rate of the LED is provided, and the control unit adjusts power consumption of the display unit according to the lighting rate determined by the determination unit.
[0012]
In this LED display device, the lighting rate is determined not based on the display data but on the current (current being consumed) supplied to the display unit at the time of actual display. Therefore, regardless of the content represented by the display data, and even if the display data changes every moment, it is possible to reliably determine the lighting rate and adjust the power consumption of the display unit. Since the measurement of the current value and the determination of the lighting rate based on the current value can be performed by a simple configuration, the increase in cost can be suppressed.
[0013]
It is preferable that the determining unit obtains an average lighting rate over a predetermined time, and the control unit adjusts the power consumption of the display unit according to the average lighting rate. When the display data changes, the lighting rate also changes. However, if the power consumption is adjusted each time the lighting rate changes, the brightness of the display fluctuates in a short time and the user can easily recognize the flicker. By adjusting the power consumption based on the average lighting rate for a certain period of time, flicker can be suppressed.
[0014]
Here, the current value measured by the measuring means may be converted into a voltage value, integrated, and the average of the current values may be obtained. The conversion of the current value to the voltage value can be easily performed by a resistor, a transformer, or the like, and the integration of the voltage value can also be easily performed by the integration circuit.
[0015]
The current value measured by the measuring means is converted into a voltage value and converted into a digital value, and the control means comprises a digital circuit for handling a digital signal. May be obtained. In general, the control means for controlling the lighting of the LED is provided with digitized (binary) display data and outputs a binary control signal for instructing supply and stop of power to the LED. It is a digital circuit. Even with such a control means, it is possible to provide a configuration which also functions as a determination means for obtaining an average by giving a digitized voltage value from the measurement means. The measuring means may include an A / D converter in addition to a resistor or a transformer for converting a current value to a voltage value.
[0016]
As a specific method for adjusting the power consumption of the display unit, the control unit may change a current value supplied to the LED, alternately provide a time for turning on and off the LED, and provide a time for turning on. And the time of turning off the light, and changing the time of turning on and turning off the light, and alternately providing the time of turning on the LED and the time of turning off the light, making the time of turning on the light constant, and setting the time of turning off the light. Either of changing can be adopted.
[0017]
When the control means is adjusting the power consumption of the display unit, the control means may indicate that the power consumption is being adjusted or indicate the degree of adjustment of the power consumption. In this way, the user can know that the apparatus is operating at a lower display luminance than the original display luminance, and if it is desirable to operate at the original luminance, it can lead to a change in display contents. .
[0018]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the LED display device of the present invention will be described with reference to the drawings. The appearance of the LED display device 1 of the first embodiment is schematically shown in FIG. The LED display device 1 has an LED dot matrix unit 10 in which 16 LEDs are arranged vertically and 64 LEDs are arranged in a matrix. The illuminated one of these LEDs is a component of the display content, and information such as characters, symbols, and images is represented by a set of illuminated LEDs.
[0019]
FIG. 2 schematically shows a circuit configuration of the LED display device 1. The display device 1 includes a power supply unit 20, a lighting control unit 30, and a current measurement unit 40 in addition to the LED dot matrix unit 10. The power supply unit 20 converts AC 100 V from a commercial power supply to DC 5 V, and supplies the converted voltage to the LED dot matrix unit 10 and the lighting control unit 30. The lighting control unit 30 outputs a display signal for operating the LED dot matrix unit 10 according to display data input from the outside, individually controls current supply to each LED, and selectively lights the LED. .
[0020]
The current measuring unit 40 is provided on a current supply path from the power supply unit 20 to the LED dot matrix unit 10, and the current value supplied from the power supply unit 20, that is, the current value being consumed by the LED dot matrix unit 10 Is measured. The current measuring unit 40 includes a resistance for current detection, a transformer for current detection, or a Hall element for detecting a magnetic field generated by the current, and converts a current value into a voltage value for measurement. The current measuring unit 40 further includes an A / D converter, converts the measured current value (converted to a voltage value) from an analog signal to a digital signal, and outputs the digital signal to the lighting control unit 30.
[0021]
The design and operation of the rating of each component of the LED display device 1 and the lighting rate of the LED display device 1 will be described. The LED dot matrix unit 10 consumes 10 A when all the LEDs are turned on. The recommended LED average lighting rate that can be used reliably for the LED dot matrix unit 10 is 40%, and the current consumption at that time is 4A. The power supply unit 20 has a maximum rating of 10 A, and the recommended average current for reliably using this power supply is 4 A, which is 40% of the maximum rating.
[0022]
It is desirable from the standpoint of reliability that the LED display device 1 using such components has an average LED lighting rate of 40% or less when used, and the average lighting rate of 40% is the limit lighting rate of this display device. In a general use state, the average LED lighting rate is about 30%, and no problem occurs. However, if data with an average lighting rate exceeding 40% is input or distributed by the user, a reliability problem occurs or a thermostat provided for safety in the power supply unit 20 due to a rise in temperature. And so on, and the display device may not operate.
[0023]
In order to eliminate this possibility, in the LED display device 1, the current value measured by the current measuring unit 40 is input to the lighting control unit 30, and the current value when the LED set in the lighting control unit 30 is fully lit is used. The lighting ratio of the LED dot matrix unit 10 is determined by taking the ratio, and when the lighting ratio exceeds a predetermined value, the power consumption of the LED dot matrix unit 10 is adjusted by changing the display signal output from the lighting control board 3. .
[0024]
Further, display data that changes with time may be given to the lighting control unit 30, and at that time, the number of LEDs to be lit changes and the lighting rate greatly fluctuates. If the power consumption is adjusted each time the lighting rate changes, the brightness of the LED dot matrix unit 10 changes each time, resulting in flicker, resulting in a sense of discomfort to the viewer. Therefore, the power consumption is adjusted not based on the instantaneous lighting rate but on the basis of the average lighting rate which is an average value for a certain period of time.
[0025]
Here, the lighting control unit 30 is provided with an averaging unit 31 for calculating the average of the digitized current value (voltage value) given from the current measuring unit 40, and the lighting control unit 30 itself obtains the average current value. Thus, the average lighting rate is obtained from the average current value. The fixed time for obtaining the average lighting rate may be fixed to, for example, about 5 minutes, or may be a display time of one cycle of the display data input to the lighting control unit 30.
[0026]
In this way, the method of calculating the lighting rate from the current value is particularly suitable for determining the average lighting rate that changes with time, by calculating the number of lighting dots in the display data by software processing, calculating the instantaneous lighting rate, and calculating the time average. Since the processing is simpler and the configuration is simpler than the method of obtaining the above, it can be realized easily and inexpensively.
[0027]
An LED display device according to the second embodiment will be described. FIG. 3 schematically shows a circuit configuration of the LED display device 2 of the present embodiment. The LED display device 2 is different from the LED display device 1 of the first embodiment in that the average of the current values is obtained not by the lighting control unit 30 but by the current measurement unit 40. Since the appearance and other configurations are the same as those of the LED display device 1, the duplicate description will be omitted.
[0028]
The current measuring unit 40 includes an averaging unit 41 including an integrating circuit, and obtains an average current value by converting the measured current value into a voltage value and integrating the measured current value using the integrating circuit. Then, the average current value is output to the lighting control unit 30 as a digital signal by the A / D converter.
[0029]
The lighting control unit 30 calculates the average lighting rate by dividing the average current value input from the current measuring unit 40 by the current value when all the LEDs are lit, and when the average lighting rate exceeds a predetermined value, the LED dot matrix unit 10 power consumption is adjusted.
[0030]
Adjustment of power consumption of the LED dot matrix unit 10 in the LED display devices 1 and 2 of the first and second embodiments will be described. Based on the average lighting rate of the LEDs obtained as described above, an adjustment value for adjusting the power consumption of the LED display device is calculated by the following equation, and reflected in the display signal to the LED dot matrix unit 10.
Adjustment value = (limit lighting rate or lower value) / (calculated average lighting rate) x (current adjustment value)
[0031]
The reason why the current adjustment value is finally multiplied by this equation is that the lighting rate obtained from the current value after the power consumption adjustment processing is performed and the adjustment value is not considered and the adjustment value is further obtained. Is performed, necessary processing cannot be performed.
[0032]
Here, when the obtained average lighting rate is 50%, the limit lighting rate is 40%, and the current adjustment value is initially 1, the above equation is as follows, and the adjustment value is 0.8.
Adjustment value = 40/50 × 1 = 0.8
The adjustment value may be a continuous value, or may be a step value such as 0.1 or 0.05.
[0033]
In the LED display devices 1 and 2 of each embodiment, the following three methods are used as a method of reflecting the adjustment value to the power consumption of the LED dot matrix unit 10.
[0034]
(1) Adjust the current value of each LED of the LED dot matrix unit 10. For example, when the current value flowing through each LED when the adjustment is not performed is 10 mA, the current value is 8 mA in the example of the adjustment value. The current value is adjusted by turning the resistance value that determines the current value of the LED driver IC with the constant current function that controls the lighting of each LED into an electronic volume, etc., and turning on and off the signal that controls the resistance value What is necessary is just to send from the part 30.
[0035]
(2) Adjust the lighting time of each LED of the LED dot matrix unit 10. For example, when the lighting time when no adjustment is performed is 1 ms, the lighting time is set to 0.8 ms in the example of the adjustment value. Adjustment of the lighting time is performed by setting the pulse width of the enable signal for specifying the lighting time of the LED among the display signals to the above value.
[0036]
(3) After the display of one display data is completed, a pause (light-out) period is provided before the display of the next display data is started. For example, when the display time of one display data is 60 seconds, in the example of the adjustment value, a pause period of 15 seconds is provided. In order to perform this method, the lighting control unit 30 grasps the display time of one display data, and inserts a display pause time so that a value obtained by dividing the display time by the adjustment value is used as a total display time. What is necessary is just to perform the process which makes the data obtained.
[0037]
4 to 6 show the relationship between the elapsed time and the current supplied to the LED in each of the above methods (1) to (3). In these figures, A is a period during which no adjustment is performed, B is a period during which adjustment is performed with the adjustment value 0.75, and C is a period during which adjustment is performed with the adjustment value 0.5. In the method (1) shown in FIG. 4, a current is supplied to the LED over the entire time t0 corresponding to one display data regardless of whether adjustment is performed. In the method (2) shown in FIG. 5, although the time t0 corresponding to one display data is constant, there is a time t1 during which the current is supplied to the LED and a time t2 during which no current is supplied during the adjustment during the adjustment. In the method (3) shown in FIG. 6, at the time of adjustment, the pause (turn-off) time t3 is inserted, so that the time corresponding to one display data becomes longer than the non-adjustment time t0.
[0038]
By the way, when the power consumption is adjusted, the lighting time is shortened, the current value is reduced, and the luminance is lower than when no adjustment is performed. In some cases, it is preferable to make a state in which adjustment is not necessary. In this case, whether the power consumption is being adjusted or not, and if the adjustment is being performed, if the user knows the extent of the adjustment, the necessity of display data correction, the degree of correction, etc. It is convenient to understand.
[0039]
Therefore, in the LED display devices 1 and 2, when the power consumption is adjusted, the lighting control unit 30 turns on the LEDs around the LED dot matrix unit 10 to indicate that the adjustment is being performed. I have to. At this time, the number of LEDs to be turned on is set in accordance with the adjustment value, thereby indicating the degree of adjustment. Instead of turning on the LEDs of the LED dot matrix unit 10, an indicator lamp may be provided in the lighting control unit 30, and the lighting may indicate the presence or absence and degree of adjustment.
[0040]
The LED display devices 1 and 2 configured as described above operate stably over a long period of time while allowing the user to change the display content at any time, and provide a destination display guide for transportation. Thus, the present invention is suitable not only for displaying information consisting only of characters and symbols, but also for displaying information including an image, such as an advertisement in a store.
[0041]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to the LED display device of this invention, it is possible to adjust | require the lighting rate reliably and adjust the power consumption of a display part regardless of the content which display data represents, and even if display data changes every moment. is there. Therefore, a highly reliable device that operates stably for a long time regardless of the usage mode. Further, the configuration is simple, and the manufacturing cost can be kept low.
[0042]
In particular, when the power consumption is controlled based on the average lighting rate over a predetermined time, a display without flicker can be performed. In addition, if the power consumption is adjusted or the degree of power consumption adjustment is indicated, the user can know that the device is operating at a display luminance lower than the original display luminance, and the original display luminance is displayed. If it is desired to operate at brightness, the display content can be changed.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view schematically showing the appearance of LED display devices according to first and second embodiments of the present invention.
FIG. 2 is a block diagram schematically illustrating a circuit configuration of the LED display device according to the first embodiment.
FIG. 3 is a block diagram schematically illustrating a circuit configuration of an LED display device according to a second embodiment.
FIG. 4 is a diagram showing an example of a method for adjusting power consumption in the LED display devices of the first and second embodiments.
FIG. 5 is a diagram showing another example of a method for adjusting power consumption in the LED display devices of the first and second embodiments.
FIG. 6 is a view showing still another example of a method for adjusting power consumption in the LED display devices of the first and second embodiments.
[Explanation of symbols]
1, 2 LED display device 10 LED dot matrix unit 20 power supply unit 30 lighting control unit 31 averaging unit 40 current measuring unit 41 averaging unit