【０００１】
【発明の属する技術分野】
この発明は、鉄筋の加工方法、およびこの加工方法を取り入れた定着筋の製造方法、並びにこの方法で製造した定着筋に関する。
【０００２】
【従来の技術】
特許文献１には、定着板にテーパ状の孔を形成しておき、鉄筋の端部を高周波加熱したうえで上記孔に差し込み、その後、鉄筋端部を加圧拡径させて上記孔に嵌合させる方法が記載されている。
特許文献２には、２本の鉄筋を間に耐火性の溶着防止材を噛ませて一直線上に配し、これら鉄筋の突合せ端部をガスバーナで加熱するとともに互いに押し付けて拡径させ、これを定着部となすことが記載されている。
【０００３】
【特許文献１】
特開平１１−２９３８５０号公報（第１頁）
【特許文献２】
特開２０００−２６５６１８号公報（第１頁）
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
上掲文献に記載の高周波やバーナによる加熱手段は、加熱専用であり、加熱後の鉄筋端部を加圧拡径するのに用いることはできない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、定着筋の製造などに際して鉄筋を効率的に加工できる手段を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る鉄筋加工方法は、導電性を有するとともに鉄筋に対し非溶着性の当接部材を鉄筋に当て、これら鉄筋と当接部材との間に通電して、鉄筋を発熱させるとともに上記当接部材にて加圧変形させることを特徴とする。これによって、当接部材を用いて鉄筋の発熱と加圧変形の両方を行なうことができ、装置構成や加工工程の効率化を図ることができる。ここで、「非溶着性」とは、まったく溶着しない場合は勿論、熱軟化状態の鉄筋と溶着しにくい場合も含む。当接部材が鉄筋と異なる材料であれば、溶着しにくくなる。
【０００６】
本発明に係る鉄筋端部の肉太加工方法は、導電性を有するとともに鉄筋に対し非溶着性の当接部材を鉄筋の端面に当て、これら鉄筋の端部と当接部材との間に通電して、鉄筋端部を発熱させるとともに上記当接部材にて加圧し肉太化することを特徴とする。これによって、当接部材を用いて鉄筋の発熱と加圧肉太化の両方を行なうことができ、装置構成や加工工程の効率化を図ることができる。
【０００７】
上記肉太加工方法において、上記鉄筋と一直線をなすようにして他の鉄筋を配置するとともに、これら鉄筋の間には上記他の鉄筋と協動して上記当接部材として代用される溶着阻止材を介在させ、両鉄筋の対向する端部どうしの間に通電して、両鉄筋の端部を発熱させるとともに互いに押し付け、これにより両鉄筋の端部を共に肉太化する一方、上記溶着阻止材により両鉄筋の溶着が阻止されることにしてもよい。これによって、一度に２本の鉄筋を肉太加工できる。
【０００８】
本発明に係る定着筋の製造方法は、テーパ状の孔が形成された定着板を用意し、この定着板のテーパ孔に鉄筋の端部を（テーパ孔の小径側から大径側に向かう方向に鉄筋の端面が向くようにして）挿入し、この状態で、導電性を有するとともに鉄筋に対し非溶着性の当接部材を鉄筋の端面に当て、これら鉄筋の端部と当接部材との間に通電して、鉄筋端部を発熱させるとともに上記当接部材にて加圧して上記テーパ孔に合うテーパ形状に整形し、これにより鉄筋の端部に定着板を固定してなる定着筋を得ることを特徴とする。これによって、当接部材を用いて鉄筋の発熱とテーパ整形の両方を行なうことができ、装置構成および加工工程の効率化を図ることができる。
【０００９】
この定着筋の製造方法では、上記鉄筋端部が、上記肉太加工を施されたうえで、上記テーパ孔への挿入に付されることが望ましい。これによって、整形を容易に行うことができる。
【００１０】
また、本発明に係る定着筋の製造方法は、上記肉太加工方法にて端部が肉太化された鉄筋と、テーパ状の孔が形成された定着板とを用意し、この定着板のテーパ孔に鉄筋の端部を（テーパ孔の小径側から大径側に向かう方向に鉄筋の端面が向くようにして）挿入した後、該鉄筋端部をテーパ孔の形状に合うように加圧成形し、これにより鉄筋の端部に定着板を固定してなる定着筋を得ることを特徴とする。これによって、整形を容易に行うことができる。
【００１１】
上記当接部材が、鉄筋より導電性の大きい材料で構成されていること望ましい。これによって、鉄筋は熱軟化できる一方、当接部材は硬質を維持でき、鉄筋と当接部材が溶着するのを確実に防止することができる。
【００１２】
本発明に係る定着筋は、上記製造方法により製造されたことを特徴とする。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図１は、本発明の第１実施形態に係る加工装置Ｍを示したものである。加工装置Ｍは、鉄筋１１の端部を肉太化して肉太端部１１ａ（図２）とするためのものであり、左右一対の導電金属からなるクランプ３１，３２（固定手段）と、これらクランプ３１，３２どうしを接近・離間させる駆動機構３３と、電源３４とを備えている。電源３４の一対の端子が、左右のクランプ３１，３２にそれぞれ接続されている。これによって、これらクランプ３１，３２が、一対の電極となっている。
【００１４】
左側（一方）のクランプ３１には、加工対象の異形鉄筋１１の端部が水平姿勢で固定されている。
右側（他方）のクランプ３２には、当接部材３９が、鉄筋１１と一直線をなすようにして固定されている。当接部材３９は、鉄筋１１より導電性の大きい材料、例えば銅にて構成されている。当接部材３９は、鉄筋１１とほぼ同径の水平な軸部３９ａと、この軸部３９ａの先端に設けられた当接部３９ｂとを有している。当接部３９ｂは、軸部３９ａすなわち鉄筋１１より大径の円板形状をなしている。この当接部３９ｂの垂直をなす先端面が、鉄筋１１の端面に当接されている。
【００１５】
上記構成の加工装置Ｍを用いて、鉄筋１１の端部を肉太加工する方法を説明する。
電源３４をオンする。これによって、２つのクランプ３１，３２の間における鉄筋１１の端部と当接部材３９に電気が流れる。この電気抵抗によって鉄筋１１の端部が発熱する。一方、当接部材３９は、導電性が良好で電気抵抗が小さいため、鉄筋１１ほどには発熱しない。これによって、鉄筋１１の端部は、赤く軟化させることができる一方、当接部材３９は、硬質を維持させることができる。
【００１６】
鉄筋１１の端部温度が所定に達した時、駆動機構３３によって一対のクランプ３１，３２どうしを接近方向へ押し動かす。これによって、図２に示すように、鉄筋１１の熱軟化した端部が、当接部材３９によって軸方向に圧縮され、径方向に膨らむ。これによって、肉太端部１１ａを形成することができる。一方、当接部材３９は、溶着温度に至っていないので、鉄筋１１と当接部材３９が溶着されることはない。
その後、電源３４をオフし、クランプ３１を開いて鉄筋１１を取り出す。
【００１７】
この加工装置Ｍによれば、当接部材３９を用いて鉄筋１１の発熱と加圧変形の両方を行なうことができ、装置構成や加工工程の効率化を図ることができる。
【００１８】
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において、既述の実施形態と同様の構成に関しては、図面に同一符号を付して説明を簡略化する。
図３および図４は、本発明の第２実施形態を示したものである。図３に示すように、この実施形態では、第１実施形態と同様の装置Ｍを用いている。第１実施形態と異なるところは、右側のクランプ３２に、当接部材３９に代えて他の鉄筋１１Ｘが水平に固定されている点である。左右の鉄筋１１，１１Ｘどうしは、一直線上に配され、互いに対向する端面どうしが、間に溶着阻止材３８を挟んで突き合わせている。溶着阻止材３８は、鉄筋１１，１１Ｘより導電性の大きな材料（例えば銅）で構成され、鉄筋１１，１１Ｘの断面積より大きな面積の薄膜状ないしは薄板状をなしている。
【００１９】
第２実施形態において、電源３４をオンすると、２本の鉄筋１１，１１Ｘの端部間に電気が流れ、電気抵抗によって２本の鉄筋１１，１１Ｘの端部がそれぞれ発熱する。一方、これら鉄筋１１，１１Ｘの間の溶着阻止材３８にも電気が流れるが、溶着阻止材３８の電気抵抗が小さいため、発熱は専ら鉄筋１１のみで起きることになる。これによって、図４に示すように、駆動機構３３により一対のクランプ３１，３２どうしを接近方向へ押し動かと、２本の鉄筋１１，１１Ｘの発熱端部が、互いに軸方向に圧縮し合い、径方向に膨らむ。この結果、２本の鉄筋１１，１１Ｘの端部を同時に肉太化することができる。一方、溶着阻止材３８は、溶着温度に至っていないので、鉄筋１１，１１Ｘどうしが溶着するのを阻止することができる。
なお、溶着阻止材３８は、グリースなどの油脂でもよく、これを何れかの鉄筋１１，１１Ｘの端面に塗布しておくことによっても、鉄筋１１，１１Ｘどうしの溶着を阻止できる。
溶着阻止材３８および鉄筋１１Ｘは、鉄筋１１に対する「当接部材」の代用として機能し、溶着阻止材３８および鉄筋１１は、鉄筋１１Ｘに対する「当接部材」の代用として機能することになる。
【００２０】
図５〜図９は、本発明の第３実施形態を示したものである。この第３実施形態は、上記第１または第２実施形態で肉太加工された鉄筋１１（または１１Ｘ、以下同じ）から定着筋１０を製造する手段に係るものである。はじめに、定着筋１０について説明する。図７に示すように、定着筋１０は、異形鉄筋１１と、この鉄筋１１の端部に取り付けられた定着板２０とによって構成されている。
【００２１】
図９に示すように、定着板２０は、例えば四角形の板状（同図（ａ））や三角形の板状（同図（ｂ））をなしている。定着板２０の中央部には、一方の面から他方の面へ向かうにしたがって拡径するテーパ状の孔２１が形成されている。テーパ孔２１の最も細くなった側の直径は、鉄筋１１をぎりぎり挿入できる程度になっている。（なお、鉄筋１１の直径は、１０ｍｍ〜３０ｍｍ程度である。）テーパ孔２１の最も拡がった側の直径は、その数ｍｍ程度（例えば約４ｍｍ）大きくなっている。定着板２０の厚さは、鉄筋１１の直径とほぼ同じになっている。定着板２０の一辺の長さ又は直径は、鉄筋１１の直径の例えば２．５〜３倍になっている。勿論、ここに挙げた寸法構成は、所要強度を基に具体的に決定される。
【００２２】
鉄筋１１の端部は、第３実施形態の方法によって肉太端部１１ａから更にテーパ部１２ に整形加工されている。テーパ部１２は、端面へ向かうにしたがって拡径されている。このテーパ部１２が、定着板２０のテーパ孔２１に嵌合されている。テーパ部１２の最先端部分は、テーパ孔２１から突出して定着板２０の端面に引っ掛かり、引掛部１３となっている。テーパ部１２と鉄筋１１の非変形部分との間には膨らみ部１４が形成され、この膨らみ部１４が、定着板２０の逆側の端面に引っ掛かっている。
【００２３】
定着筋１０の製造方法を説明する。
定着板２０にはテーパ孔２１を例えばプレスなどで形成しておく。そして、図８に示すように、肉太端部１１ａ形成済みの鉄筋１１を定着板２０のテーパ孔２１に挿入する。この時、鉄筋１１の肉太端部１１ａとは逆側の端部からテーパ孔２１に差し入れている。定着板２０は、テーパ孔２１の大径側の口が肉太端部１１ａの側を向くようにする。そして、図８の仮想線に示すように、定着板２０を鉄筋１１の肉太端部１１ａの周面に突き当たるまで移動させる。
【００２４】
次に、図５に示すように、第１実施形態と同様の装置Ｍを用いて鉄筋１１の端部のテーパ整形加工を行なう。すなわち、装置Ｍのクランプ３１に、上記定着板２０を嵌めた鉄筋１１を固定する。この鉄筋１１の肉太端部１１ａの端面を、クランプ３２に固定の当接部材３９に突き当てる。また、図示しないストッパによって定着板２０が動かないように固定する。
【００２５】
そして、電源３４をオンする。これによって、鉄筋１１の端部と当接部材３９に電気が流れる。この電気抵抗によって鉄筋１１の端部が発熱し軟化する一方、当接部材３９は、硬質を維持する。鉄筋１１の端部温度が所定に達した時、駆動機構３３によって一対のクランプ３１，３２どうしを接近方向へ押し動かす。これによって、図６に示すように、鉄筋１１の熱軟化端部が、当接部材３９によって圧縮され、定着板２０のテーパ孔２１の形に合うように整形される。鉄筋１１の端部は予め肉太化されているので、整形を容易に行うことができる。このようにして、鉄筋１１の端部をテーパ部１２にすることができ、このテーパ部１２の外周面のほぼ全体を、テーパ孔２１の内周面に隙間なく密着させることができる。また、テーパ部１２の定着板２０から突出した先端部分は、定着板２０の端面に引っ掛かり、引掛部１３となる。さらに、左側のクランプ４１と定着板２０との間の鉄筋１１は、圧縮により径方向に膨張し、膨らみ部１４となる。これによって、定着板２０を鉄筋１１の端部に強固に固定することができる。
【００２６】
その後、電源３４をオフし、クランプ３１を開いて、出来上がった定着筋１０を取り出す。
定着筋１０は、鉄筋１１に定着板２０をテーパ嵌合させたものであるので、コンクリート構造物の鉄筋として用いることによって大きな定着性能を発揮することができる。
【００２７】
図１０〜図１１は、本発明の第４実施形態を示したものである。この第４実施形態は、上記肉太加工後の鉄筋１１から定着筋１０を製造する他の手段に係るものである。図１０に示すように、この実施形態では、プレス加工装置Ｍ４を用いている。プレス加工装置Ｍ４は、フレーム４１と、このフレーム４１に前進・後退可能に設けられたシャフト４２と、このシャフト４２の先端に設けられた押し型４３とを備えている。フレーム４１には、コ字状の係止部４４が設けられている。この係止部４４に定着板２０が支持されている。図１１に示すように、シャフト４２を前進させることにより、押し型４３を鉄筋１１の端面に打ち付ける。これにより、鉄筋１１の端部を定着板２０のテーパ孔２１の形に合わせて変形させ、テーパ部１２を形成することができる。併せて、引掛部１３も形成できる。
【００２８】
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の形態を採用可能である。
例えば、鉄筋の肉太加工またはテーパ整形加工に限らず、折曲加工などにも適用できる。
肉太加工を経てテーパ整形することなく、はじめからテーパ整形を行なうことにしてもよい。
【００２９】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、当接部材を用いて鉄筋の発熱と加圧変形の両方を行なうことができ、装置構成や加工工程の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１実施形態に係る肉太加工装置を、鉄筋端部への通電発熱時の状態で示す概略構成図である。
【図２】上記第１実施形態に係る肉太加工装置を、鉄筋端部の加圧変形時の状態で示す概略構成図である。
【図３】本発明の第２実施形態に係る肉太加工装置を、鉄筋端部への通電発熱時の状態で示す概略構成図である。
【図４】上記第２実施形態に係る肉太加工装置を、鉄筋端部の加圧変形時の状態で示す概略構成図である。
【図５】本発明の第３実施形態に係るテーパ整形加工装置を、鉄筋端部への通電発熱時の状態で示す概略構成図である。
【図６】上記第３実施形態に係るテーパ整形加工装置を、鉄筋端部の加圧変形時の状態で示す概略構成図である。
【図７】上記第３実施形態に係るテーパ整形加工装置で製造した定着筋の側面図である。
【図８】上記定着筋用の定着板を鉄筋に嵌め込む様子を示す側面図である。
【図９】（ａ）上記定着板の一例を示す斜視図である。
（ｂ）上記定着板の他の一例を示す斜視図である。
【図１０】本発明の第４実施形態に係るテーパ整形用のプレス加工装置を、鉄筋端部のプレス前の状態で示す概略構成図である。
【図１１】上記第４実施形態に係るテーパ整形加工装置を、鉄筋端部のプレス後の状態で示す概略構成図である。
【符号の説明】
Ｍ，Ｍ４ 加工装置
１０ 定着筋
１１ 鉄筋
１１ａ 肉太端部
１２ テーパ部
２０ 定着板
２１ テーパ孔
３８ 溶着阻止材
３９ 当接部材[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method of processing a reinforcing bar, a method of manufacturing a fixing bar incorporating the processing method, and a fixing bar manufactured by the method.
[0002]
[Prior art]
In Patent Literature 1, a tapered hole is formed in a fixing plate, the end of a reinforcing bar is heated with high frequency, and then inserted into the hole. Then, the end of the reinforcing bar is pressurized and expanded to fit into the hole. A method for matching is described.
In Patent Document 2, two rebars are arranged in a straight line by biting a refractory anti-fusing material therebetween, and the butted ends of these rebars are heated by a gas burner and pressed together to expand the diameter. It is described that a fixing unit is formed.
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-11-293850 (page 1)
[Patent Document 2]
JP 2000-265618 A (page 1)
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The heating means using a high frequency or a burner described in the above-mentioned literature is dedicated to heating, and cannot be used to pressurize and expand the end of the rebar after heating.
The present invention has been made in view of the above circumstances, and it is an object of the present invention to provide means for efficiently processing a reinforcing bar at the time of manufacturing a fixing bar or the like.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The reinforcing bar processing method according to the present invention is characterized in that an abutting member having conductivity and being non-weld to the reinforcing bar is applied to the reinforcing bar, electricity is supplied between the reinforcing bar and the abutting member, the reinforcing bar generates heat, and It is characterized by being deformed under pressure by a contact member. Thus, both heat generation and pressure deformation of the reinforcing bar can be performed using the contact member, and the efficiency of the device configuration and the processing steps can be improved. Here, the term “non-weldable” includes not only a case where no welding is performed at all but also a case where it is difficult to weld to a reinforcing bar in a heat-softened state. If the contact member is made of a material different from that of the reinforcing bar, welding is difficult.
[0006]
In the method of thickening a reinforcing bar end according to the present invention, an abutting member having conductivity and not being welded to the reinforcing bar is applied to the end surface of the reinforcing bar, and a current is applied between the end of the reinforcing bar and the abutting member. Then, the rebar ends are heated and the contact members are pressurized to increase the wall thickness. Thus, both heat generation and pressure thickening of the reinforcing bar can be performed using the contact member, and the efficiency of the device configuration and the processing steps can be improved.
[0007]
In the above-described thickening method, another reinforcing bar is arranged so as to be in line with the reinforcing bar, and a welding-inhibiting material used between the reinforcing bars in cooperation with the other reinforcing bar as the contact member. Between the opposing ends of both rebars to generate heat and press the ends of both rebars together, thereby thickening the ends of both rebars, Thus, welding of both rebars may be prevented. Thereby, two rebars can be thickened at a time.
[0008]
In the method of manufacturing a fixing streak according to the present invention, a fixing plate having a tapered hole is prepared, and an end of a reinforcing bar is inserted into the tapered hole of the fixing plate (in a direction from a small diameter side to a large diameter side of the tapered hole). In this state, an abutting member having conductivity and not being welded to the reinforcing bar is applied to the end surface of the reinforcing bar, and the end of the reinforcing bar and the abutting member are connected to each other. Electricity is applied between the reinforcing bars to generate heat at the ends of the reinforcing bars and pressurized by the abutting member to shape the reinforcing bars into a tapered shape that matches the tapered holes, thereby fixing the fixing bars formed by fixing the fixing plate to the ends of the reinforcing bars. It is characterized by obtaining. Thereby, both heat generation and taper shaping of the rebar can be performed by using the contact member, and the efficiency of the device configuration and the processing steps can be improved.
[0009]
In this method of manufacturing the fixing bars, it is preferable that the rebar ends are subjected to the thickening and then inserted into the tapered holes. Thereby, shaping can be easily performed.
[0010]
Further, the method of manufacturing the fixing bar according to the present invention includes preparing a reinforcing bar whose end is thickened by the above-described thickening method, and a fixing plate having a tapered hole. After inserting the end of the reinforcing bar into the tapered hole (with the end face of the reinforcing bar facing from the small diameter side to the large diameter side of the tapered hole), press the end of the reinforcing bar to fit the shape of the tapered hole. It is characterized in that a fixing line is formed by fixing the fixing plate to the end of the reinforcing bar. Thereby, shaping can be easily performed.
[0011]
It is desirable that the contact member is made of a material having higher conductivity than the reinforcing bar. Thereby, while the rebar can be thermally softened, the contact member can be maintained rigid, and the welding of the rebar and the contact member can be reliably prevented.
[0012]
The fixing streaks according to the present invention are characterized by being manufactured by the above-described manufacturing method.
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 shows a processing apparatus M according to a first embodiment of the present invention. The processing apparatus M is for thickening the end of the reinforcing bar 11 to be a thick end 11a (FIG. 2), and includes clamps 31 and 32 (fixing means) made of a pair of left and right conductive metals. A drive mechanism 33 for moving the clamps 31 and 32 toward and away from each other and a power supply 34 are provided. A pair of terminals of the power supply 34 are connected to the left and right clamps 31 and 32, respectively. Thus, these clamps 31 and 32 form a pair of electrodes.
[0014]
The end of the deformed reinforcing bar 11 to be processed is fixed to the left (one) clamp 31 in a horizontal posture.
The contact member 39 is fixed to the right (other) clamp 32 so as to be aligned with the reinforcing bar 11. The contact member 39 is made of a material having higher conductivity than the reinforcing bar 11, for example, copper. The contact member 39 has a horizontal shaft portion 39a having substantially the same diameter as the reinforcing bar 11, and a contact portion 39b provided at the tip of the shaft portion 39a. The contact portion 39b has a disk shape having a larger diameter than the shaft portion 39a, that is, the reinforcing bar 11. The vertical end surface of the contact portion 39b is in contact with the end surface of the reinforcing bar 11.
[0015]
A method of thickening the end of the reinforcing bar 11 using the processing apparatus M having the above configuration will be described.
The power supply 34 is turned on. As a result, electricity flows between the end of the reinforcing bar 11 between the two clamps 31 and 32 and the contact member 39. Due to this electric resistance, the end of the reinforcing bar 11 generates heat. On the other hand, the contact member 39 does not generate heat as much as the reinforcing bar 11 because of good conductivity and low electric resistance. Thus, the end of the reinforcing bar 11 can be softened in red, while the contact member 39 can maintain its rigidity.
[0016]
When the end temperature of the reinforcing bar 11 reaches a predetermined temperature, the drive mechanism 33 pushes the pair of clamps 31 and 32 in the approaching direction. Thereby, as shown in FIG. 2, the thermally softened end of the reinforcing bar 11 is compressed in the axial direction by the contact member 39 and expands in the radial direction. Thereby, the thick end portion 11a can be formed. On the other hand, since the contact member 39 has not reached the welding temperature, the reinforcing bar 11 and the contact member 39 are not welded.
Thereafter, the power supply 34 is turned off, the clamp 31 is opened, and the reinforcing bar 11 is taken out.
[0017]
According to this processing device M, both heat generation and pressure deformation of the rebar 11 can be performed using the contact member 39, and the efficiency of the device configuration and the processing steps can be improved.
[0018]
Next, another embodiment of the present invention will be described. In the following embodiments, the same configurations as those in the above-described embodiments are denoted by the same reference numerals in the drawings, and description thereof will be simplified.
3 and 4 show a second embodiment of the present invention. As shown in FIG. 3, this embodiment uses the same device M as in the first embodiment. The difference from the first embodiment is that another reinforcing bar 11X is horizontally fixed to the right clamp 32 instead of the contact member 39. The left and right reinforcing bars 11 and 11X are arranged in a straight line, and end faces facing each other abut each other with a welding prevention member 38 interposed therebetween. The welding prevention member 38 is made of a material (for example, copper) having higher conductivity than the reinforcing bars 11 and 11X, and has a thin film shape or a thin plate shape having an area larger than the cross-sectional area of the reinforcing bars 11 and 11X.
[0019]
In the second embodiment, when the power supply 34 is turned on, electricity flows between the ends of the two rebars 11 and 11X, and the ends of the two rebars 11 and 11X generate heat due to electric resistance. On the other hand, although electricity also flows through the welding prevention member 38 between the reinforcing bars 11 and 11X, heat is generated exclusively by the reinforcing bar 11 because the electrical resistance of the welding prevention member 38 is small. Thereby, as shown in FIG. 4, when the pair of clamps 31 and 32 are pushed and moved in the approaching direction by the drive mechanism 33, the heat generating ends of the two rebars 11 and 11X are axially compressed with each other, Swells radially. As a result, the ends of the two rebars 11 and 11X can be simultaneously thickened. On the other hand, since the welding prevention member 38 has not reached the welding temperature, it is possible to prevent the reinforcing bars 11, 11X from welding together.
In addition, the welding prevention member 38 may be oil or fat such as grease, and the welding of the reinforcing bars 11 and 11X can be prevented by applying the same to the end surfaces of any of the reinforcing bars 11 and 11X.
The welding prevention member 38 and the reinforcing bar 11X function as a substitute for the “contact member” to the reinforcing bar 11, and the welding blocking member 38 and the reinforcing bar 11 function as a substitute for the “contact member” to the reinforcing bar 11X.
[0020]
5 to 9 show a third embodiment of the present invention. The third embodiment relates to a means for manufacturing the fixing bars 10 from the rebar 11 (or 11X, the same applies hereinafter) which has been thickened in the first or second embodiment. First, the fixing line 10 will be described. As shown in FIG. 7, the fixing bar 10 includes a deformed reinforcing bar 11 and a fixing plate 20 attached to an end of the reinforcing bar 11.
[0021]
As shown in FIG. 9, the fixing plate 20 has, for example, a rectangular plate shape (FIG. 9A) or a triangular plate shape (FIG. 9B). At the center of the fixing plate 20, a tapered hole 21 whose diameter increases from one surface to the other surface is formed. The diameter of the thinnest side of the tapered hole 21 is such that the reinforcing bar 11 can be inserted just barely. (The diameter of the reinforcing bar 11 is about 10 mm to 30 mm.) The diameter of the tapered hole 21 on the most widened side is about several mm (for example, about 4 mm) larger. The thickness of the fixing plate 20 is substantially the same as the diameter of the reinforcing bar 11. The length or diameter of one side of the fixing plate 20 is, for example, 2.5 to 3 times the diameter of the reinforcing bar 11. Of course, the dimensional configuration mentioned here is specifically determined based on the required strength.
[0022]
The end of the reinforcing bar 11 is formed into a tapered portion 12 from the thick end 11a by the method of the third embodiment. The diameter of the tapered portion 12 is increased toward the end face. The tapered portion 12 is fitted in the tapered hole 21 of the fixing plate 20. The foremost portion of the tapered portion 12 protrudes from the tapered hole 21 and is hooked on the end surface of the fixing plate 20 to form a hook portion 13. A swelling portion 14 is formed between the tapered portion 12 and the non-deformed portion of the reinforcing bar 11, and the swelling portion 14 is hooked on the opposite end surface of the fixing plate 20.
[0023]
A method for manufacturing the fixing streaks 10 will be described.
A taper hole 21 is formed in the fixing plate 20 by, for example, a press. Then, as shown in FIG. 8, the reinforcing bar 11 on which the thick end portion 11 a has been formed is inserted into the tapered hole 21 of the fixing plate 20. At this time, the reinforcing bar 11 is inserted into the tapered hole 21 from the end opposite to the thick end 11a. In the fixing plate 20, the large-diameter side opening of the tapered hole 21 faces the thick end portion 11a. Then, as shown by the imaginary line in FIG. 8, the fixing plate 20 is moved until it hits the peripheral surface of the thick end 11 a of the reinforcing bar 11.
[0024]
Next, as shown in FIG. 5, the end of the reinforcing bar 11 is tapered by using the same device M as in the first embodiment. That is, the reinforcing bar 11 on which the fixing plate 20 is fitted is fixed to the clamp 31 of the device M. The end face of the thick end portion 11 a of the reinforcing bar 11 abuts against a contact member 39 fixed to the clamp 32. The fixing plate 20 is fixed by a stopper (not shown) so as not to move.
[0025]
Then, the power supply 34 is turned on. As a result, electricity flows through the end of the reinforcing bar 11 and the contact member 39. Due to this electric resistance, the end of the reinforcing bar 11 generates heat and is softened, while the contact member 39 maintains its rigidity. When the end temperature of the reinforcing bar 11 reaches a predetermined temperature, the drive mechanism 33 pushes the pair of clamps 31 and 32 in the approaching direction. Thereby, as shown in FIG. 6, the heat-softened end of the reinforcing bar 11 is compressed by the contact member 39 and is shaped so as to match the shape of the tapered hole 21 of the fixing plate 20. Since the end of the reinforcing bar 11 is thickened in advance, shaping can be easily performed. In this way, the end of the reinforcing bar 11 can be formed into the tapered portion 12, and almost the entire outer peripheral surface of the tapered portion 12 can be brought into close contact with the inner peripheral surface of the tapered hole 21 without any gap. Further, a tip portion of the tapered portion 12 protruding from the fixing plate 20 is hooked on an end surface of the fixing plate 20 to form a hooking portion 13. Further, the reinforcing bar 11 between the left clamp 41 and the fixing plate 20 expands in the radial direction due to the compression, and becomes the bulging portion 14. Thus, the fixing plate 20 can be firmly fixed to the end of the reinforcing bar 11.
[0026]
Thereafter, the power supply 34 is turned off, the clamp 31 is opened, and the completed fixing streaks 10 are taken out.
Since the fixing bars 10 are formed by taper fitting the fixing plates 20 to the reinforcing bars 11, large fixing performance can be exhibited by using the fixing bars 10 as the reinforcing bars of the concrete structure.
[0027]
10 to 11 show a fourth embodiment of the present invention. The fourth embodiment relates to another means for manufacturing the fixing bars 10 from the reinforcing bars 11 after the thickening. As shown in FIG. 10, in this embodiment, a press working device M4 is used. The press working device M4 includes a frame 41, a shaft 42 provided on the frame 41 so as to be able to move forward and backward, and a pressing die 43 provided at a tip of the shaft 42. The frame 41 is provided with a U-shaped locking portion 44. The fixing plate 20 is supported by the locking portion 44. As shown in FIG. 11, the pushing die 43 is hit against the end face of the reinforcing bar 11 by advancing the shaft 42. Thus, the end of the reinforcing bar 11 can be deformed in accordance with the shape of the tapered hole 21 of the fixing plate 20 to form the tapered portion 12. At the same time, the hook 13 can be formed.
[0028]
The present invention is not limited to the above embodiment, but can adopt various modes.
For example, the present invention can be applied not only to thickening or taper shaping of a reinforcing bar but also to bending and the like.
The taper shaping may be performed from the beginning without performing the taper shaping through the thickening.
[0029]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to perform both heat generation and pressure deformation of the reinforcing bar using the contact member, and it is possible to increase the efficiency of the device configuration and the processing steps.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic configuration diagram showing a thickening device according to a first embodiment of the present invention in a state where heat is applied to an end of a reinforcing bar;
FIG. 2 is a schematic configuration diagram showing the thickening device according to the first embodiment in a state where an end portion of a reinforcing bar is deformed under pressure.
FIG. 3 is a schematic configuration diagram illustrating a thick processing apparatus according to a second embodiment of the present invention in a state where heat is applied to an end of a reinforcing bar;
FIG. 4 is a schematic configuration diagram showing the thickening device according to the second embodiment in a state where an end portion of a reinforcing bar is deformed under pressure.
FIG. 5 is a schematic configuration diagram illustrating a taper shaping apparatus according to a third embodiment of the present invention in a state where heat is applied to an end of a reinforcing bar;
FIG. 6 is a schematic configuration diagram showing a taper shaping apparatus according to the third embodiment in a state where an end portion of a reinforcing bar is deformed under pressure.
FIG. 7 is a side view of a fixing streak manufactured by the taper shaping device according to the third embodiment.
FIG. 8 is a side view showing a state in which the fixing plate for the fixing streaks is fitted into a reinforcing bar.
FIG. 9A is a perspective view illustrating an example of the fixing plate.
FIG. 4B is a perspective view illustrating another example of the fixing plate.
FIG. 10 is a schematic configuration diagram illustrating a press working device for taper shaping according to a fourth embodiment of the present invention in a state before pressing an end of a reinforcing bar.
FIG. 11 is a schematic configuration diagram illustrating a taper shaping device according to the fourth embodiment in a state where an end portion of a reinforcing bar is pressed.
[Explanation of symbols]
M, M4 Processing device 10 Anchoring bar 11 Reinforcing bar 11a Thick end 12 Tapered portion 20 Fixing plate 21 Taper hole 38 Welding prevention material 39 Contact member
