JP2004336602A - VoIP通信装置 - Google Patents

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美和 芦原
Masaaki Kimura
雅明 木村
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Abstract

【課題】鍵を予め登録しておかなくても暗号通信による通話を行なうことができるようにする。
【解決手段】公開鍵および秘密鍵を記憶する鍵記憶部107、呼制御手順において通話相手へ送信するINVITEメッセージに公開鍵を付加すると共に、呼制御手順において通話相手より受信する200OKメッセージから、暗号化されたセッション鍵を抽出するSIP処理部110と、暗号化されたセッション鍵を秘密鍵を用いて復号化する公開鍵暗号系暗復号化部106と、通話相手へ送信するRTPパケットに格納する通話信号をセッション鍵を用いて暗号化すると共に、通話相手より受信したRTPパケットに格納されている暗号化された通話信号をセッション鍵を用いて復号化する共通鍵暗号系暗復号化部108とを有する。
【選択図】図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、VoIP(Voice over IP)における暗号通信技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
VoIPを利用して通話を行なうIP電話システムでは、インターネットなどのオープンなIPネットワークを利用するため、従来の回線交換による通話に比べて盗聴されやすい。このため、暗号通信を適用して通話のセキュリティを確保することが望まれる。ここで、IPパケットレベルでセキュリティを確保するための暗号通信プロトコルとして、RFC2401で定めたIPsec(Security Architecture for Internet Protocol)がある。IPsecを用いた暗号装置としては、例えば特許文献1記載のものがある。
【0003】
【特許文献1】
特開2003−32244号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、IPsecでは、送信側と受信側との間で暗復号化に用いる鍵を予め共有しておかなければならない。つまり、IPsec機能を備えたIP電話機を用いて通話を行なう場合、同じ鍵が予め登録されているもの同士でなければ、暗号通信による通話を行なうことができない。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、鍵を予め登録しておかなくても暗号通信による通話を行なえるようにすることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のVoIP通信装置は、通話信号をRTP(Real−time Transport Protocol)パケット化し、IP網を介して通信相手へ送信すると共に、前記通信相手より前記IP網を介して受信したRTPパケットから通話信号を抽出する通話処理手段と、前記RTPパケットによる通話を行なうための呼制御手順を実行する呼制御処理手段と、を有する。そして、前記呼制御手順にて送受されるメッセージを利用して、前記通話信号の暗復号に用いるセッション鍵を共有するようにしている。
【0007】
例えば、本発明の発信側のVoIP通信装置は、公開鍵および前記公開鍵と対の秘密鍵を記憶する鍵記憶手段と、前記呼制御手順において前記通話相手へ送信する第1の所定メッセージに、前記鍵記憶手段に記憶されている公開鍵を付加する公開鍵送信手段と、前記呼制御手順において前記通話相手より受信する第2の所定メッセージから、暗号化されたセッション鍵を抽出するセッション鍵受信手段と、前記セッション鍵受信手段により抽出された、前記暗号化されたセッション鍵を、前記鍵記憶手段に記憶されている秘密鍵を用いて復号化するセッション鍵復号化手段と、前記通話相手へ送信するRTPパケットに格納する通話信号を、前記セッション鍵復号化手段で復号化されたセッション鍵を用いて暗号化すると共に、前記通話相手より受信したRTPパケットに格納されている暗号化された通話信号を、前記セッション鍵復号化手段で復号化されたセッション鍵を用いて復号化する通話信号暗復号化手段と、を有する。
【0008】
また、本発明の着信側のVoIP通信装置は、セッション鍵を生成する鍵生成手段と、前記呼制御手順において前記通話相手から受信する前記第1の所定メッセージから、前記通話相手の公開鍵を抽出する公開鍵受信手段と、前記公開鍵受信手段が抽出した公開鍵を用いて、前記鍵生成手段が生成したセッション鍵を暗号化するセッション鍵暗号化手段と、前記呼制御手順において前記通話相手へ送信する前記第2の所定メッセージに、前記セッション鍵暗号化手段により暗号化されたセッション鍵を送信するセッション鍵送信手段と、前記通話相手へ送信するRTPパケットに格納する通話信号を、前記セッション鍵生成手段により生成されたセッション鍵を用いて暗号化すると共に、前記通話相手より受信したRTPパケットに格納されている暗号化された通話信号を、前記セッション鍵生成手段により生成されたセッション鍵を用いて復号化する通話信号暗復号化手段と、を有する。
【0009】
本発明によれば、前記呼制御手順にて送受されるメッセージを利用して、先ず、公開鍵を一方から他方へ送信し、次に、この公開鍵を用いて他方から一方へセッション鍵を暗号通信する。このため、両者間でセッション鍵を予め登録しておかなくても、暗号通信による通話を行なうことができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0011】
図1は本発明の第1実施形態が適用されたIP電話機の概略図である。
【0012】
図示するように、本実施形態のIP電話機10は、音声入出力部101と、表示制御部102と、画像入力部103と、キー入力部104と、主制御部105と、公開鍵暗号系暗復号化部106と、鍵記憶部107と、共通鍵暗号系暗復号化部108と、鍵生成部109と、SIP処理部110と、RTP処理部111と、TCP/UDP/IP処理部112と、LANIF(インターフェース)部113と、無線LANIF部114と、を有する。
【0013】
音声入出力部101は、マイクから入力された音声信号にコード処理を施すと共に、コード化された音声信号にデコード処理を施してスピーカへ出力する。表示制御部102は、コード化された画像信号にデコード処理を施してディスプレイへ出力する。画像入力部103は、カメラで撮像された画像信号にコード処理を施す。キー入力部104は、操作パネル等を介して入力されたユーザ操作(キー操作、フック操作等)を受け付ける。
【0014】
公開鍵暗号系暗復号化部106は、公開鍵暗号系に従った暗復号化処理を行う。公開鍵暗号系としては、例えばRSA(Rivest, Shamir, Adeleman)暗号がある。鍵記憶部107には、公開鍵暗号系暗復号化部106での暗復号化に用いるユーザの秘密鍵および公開鍵が記憶されている。
【0015】
共通鍵暗号系暗復号化部108は、共通鍵暗号系に従った暗復号化処理を行う。共通鍵暗号系としては、例えばDES(Data Encryption Standard)暗号がある。鍵生成部109は、擬似乱数等を用いて共通鍵暗号系暗復号化部108での暗復号化に用いるセッション鍵(共通鍵)を生成する。
【0016】
SIP(Session Initiation Protocol)処理部110は、SIPに規定するVoIPの呼制御手順を行なう。具体的には、主制御部105よりの指示に従い呼制御メッセージを格納したSIPパケットを生成して、TCP/UDP/IP処理部112へ渡す。また、TCP/UDP/IP処理部112から受け取ったSIPパケットに格納されている呼制御メッセージを解析し、その結果を主制御部105に通知する。
【0017】
RTP(Real−time Transport Protocol)処理部111は、通話信号(音声信号、画像信号)に対してRTPに規定する処理を行う。具体的には、主制御部105より受け取った、音声入出力部101に入力された音声信号や画像入力部103に入力された画像信号をRTPパケット化する。そして、このRTPパケットを、TCP/UDP/IP処理部112へ渡す。また、TCP/UDP/IP処理部112から受け取ったRTPパケットから音声信号や画像信号を復元し、音声信号は主制御部105を介して音声入出力部101へ出力し、画像信号は主制御部105を介して表示制御部102へ出力する。
【0018】
TCP/UDP/IP処理部112は、TCP/UDP/IPに規定する処理を行う。具体的には、RTP処理部111から受け取ったRTPパケットやSIP処理部110から受け取ったSIPパケットを、TCPパケットあるいはUDPパケットに格納し、さらにIPパケットに格納して、LANIF部113あるいは無線LANIF部114に渡す。また、LANIF部113あるいは無線LANIF部114より受け取ったIPパケットから、TCPパケットあるいはUDPパケットを取り出し、さらにTCPパケットあるいはUDPパケットからRTPパケットやSIPパケットを取り出して、RTP処理部111やSIP処理部110に渡す。
【0019】
LANIF部113は、LANを介して通信相手とIPパケットを格納したフレームを送受する。また、無線LANIF部114は、無線LANを介して通信相手とIPパケットを格納したフレームを送受する。
【0020】
次に、上記構成のIP電話機10の動作について説明する。
【0021】
図2は、図1に示すIP電話機10(IP電話機A、IP電話機B)による通話のための動作シーケンスを示す図である。
【0022】
先ず、IP電話機Aにおいて、主制御部105は、キー入力部104を介してユーザより、IP電話機Bの電話番号を伴う発呼操作を受付けると(S1101)、例えば図示していない電話番号−IPアドレス変換テーブルを用いて、IP電話機BのIPアドレスを特定する。また、公開鍵暗号系暗復号化部106を介して鍵記憶部107に記憶されている公開鍵を読み出す。そして、SIP処理部110に、IPアドレスおよび公開鍵を通知する。これにより、SIP処理部110は、SIPの規定に従い、IP電話機B(主制御部105より受け取ったIPアドレスにより特定される通話相手)と呼制御メッセージを交換する。ここで、SIP処理部110は、IP電話機Bへ送信するINVITEメッセージ中のSDP(Session Description Protocol)による記述(kオプション)として、主制御部105より受け取った公開鍵をINVITEメッセージに付加する。この公開鍵が付加されたINVITEメッセージは、TCP/UDP/IP処理部112およびLANIF部113あるいは無線LANIF部114を介して、IP電話機Bへ送信される(S1102)。
【0023】
一方、IP電話機Bにおいて、SIP処理部110は、LANIF部113あるいは無線LANIF部114およびTCP/UDP/IP処理部112を介してIP電話機AよりINVITEメッセージを受け取ると、このINVITEメッセージ中のSDPによる記述としてIP電話機Aの公開鍵が付加されているか否かを判断する。公開鍵が付加されているならば、この公開鍵を主制御部105に渡す(S1201)。また、SIP処理部110は、IP電話機AよりINVITEメッセージを受け取ると、SIPの規定に従い、100Tryingメッセージ、180Ringingメッセージを、TCP/UDP/IP処理部112およびLANIF部113あるいは無線LANIF部114を介してIP電話機Aへ送信する(S1202、S1203)。それから、主制御部105は、音声入出力部101からIR(Interrupted Ringing)を出力する(S1204)。
【0024】
次に、IP電話機Bにおいて、主制御部105は、キー入力部104を介してユーザより、オフフック等の応答操作を受付けると(S1205)、SIP処理部110に応答を指示する。これを受けて、SIP処理部110は、200OKメッセージを、TCP/UDP/IP処理部112およびLANIF部113あるいは無線LANIF部114を介してIP電話機Aへ送信する(S1207)。ここで、主制御部105は、SIP処理部110に応答を指示するに際し、SIP処理部110よりIP電話機Aの公開鍵を受け取っているならば、この公開鍵を共通鍵暗号系暗復号化部108に渡す。これを受けて、共通鍵暗号系暗復号化部108は、鍵生成部109にセッション鍵を生成させ、このセッション鍵をIP電話機Aの公開鍵で暗号化する。主制御部105は、この暗号化されたセッション鍵をSIP処理部110に渡す(S1206)。S1207において、SIP処理部110は、IP電話機Aへ送信する200OKメッセージ中のSDPによる記述(kオプション)として、主制御部105より受け取った暗号化されたセッション鍵を付加する。この暗号化されたセッション鍵が付加された200OKメッセージは、TCP/UDP/IP処理部112およびLANIF部113あるいは無線LANIF部114を介して、IP電話機Aへ送信される。
【0025】
一方、IP電話機Aにおいて、SIP処理部110がLANIF部113あるいは無線LANIF部114およびTCP/UDP/IP処理部112を介してIP電話機Bより100Tryingメッセージ、180Ringingメッセージを受け取ると、主制御部105は、音声入出力部101からRBT(Ringing Back Tone)を出力する(S1103)。それから、SIP処理部110は、IP電話機Bより200OKメッセージを受け取ると、この200OKメッセージ中のSDPによる記述としてIP電話機Aの公開鍵で暗号化されたセッション鍵が付加されているか否かを判断する。暗号化されたセッション鍵が付加されているならば、この暗号化されたセッション鍵を主制御部105を介して公開鍵暗号系暗復号化部106に渡す。これを受けて、公開鍵暗号系暗復号化部106は、鍵記憶部107に記憶されている秘密鍵を用いて、この暗号化されたセッション鍵を復号化し、主制御部105に渡す(S1104)。また、SIP処理部110は、SIPの規定に従い、ACKメッセージを、TCP/UDP/IP処理部112およびLANIF部113あるいは無線LANIF部114を介してIP電話機Aへ送信する(S1105)。これにより、IP電話機AおよびIP電話機B間で呼が確立する。
【0026】
さて、IP電話機AおよびIP電話機B間で呼が確立すると、両者間においてVoIPによる通話が開始される(S1106)。具体的には、IP電話機AおよびIP電話機Bのそれぞれにおいて、主制御部105は、音声入出力部101から入力された音声信号や画像入力部103に入力された画像信号を、RTP処理111に渡す。これを受けて、RTP処理部111は、主制御部105より受け取った通話信号(音声信号や画像信号)をRTPパケット化し、TCP/UDP/IP処理部112およびLANIF部113あるいは無線LANIF部114を介して、通話相手に送信する。また、RTP処理部111は、LANIF部113あるいは無線LANIF部114およびTCP/UDP/IP処理部112を介して通話相手より受け取ったRTPパケットから、通話信号(音声信号や画像信号)を取り出して、主制御部105に渡す。これを受けて主制御部105は、RTP処理部111より受け取った通話信号のうち、音声信号を音声入出力部101から出力し、画像信号を表示制御部102から出力する。
【0027】
ここで、IP電話機AおよびIP電話機B間においてセッション鍵の共有が図られている場合、つまり、S1207において、IP電話機Aの公開鍵で暗号化されたIP電話機Bのセッション鍵が、200OKメッセージに付加されて、IP電話機BからIP電話機Aへ送信されている場合、IP電話機AおよびIP電話機B間において、VoIPによる暗号通話が開始される。
【0028】
具体的には、IP電話機AおよびIP電話機Bのそれぞれにおいて、主制御部105は、IP電話機AおよびIP電話機B間で共有されたセッション鍵を、共通鍵暗号系暗復号化部108に設定する。それから、画像入力部103に入力された画像信号をRTP処理部111に渡すと共に、音声入出力部101から入力された音声信号を共通鍵暗号系暗復号化部108に渡す。これを受けて、共通鍵暗号系暗復号化部108は、設定されているセッション鍵を用いて主制御部105より受け取った音声信号を暗号化し、RTP処理部111に渡す。RTP処理部111は、主制御部105より受け取った画像信号や、共通鍵暗号系暗復号化部108より受け取った暗号化された音声信号をRTPパケット化し、TCP/UDP/IP処理部112およびLANIF部113あるいは無線LANIF部114を介して、通話相手に送信する。また、RTP処理部111は、LANIF部113あるいは無線LANIF部114およびTCP/UDP/IP処理部112を介して通話相手より受け取ったRTPパケットから、画像信号および暗号化された音声信号を取り出し、映像情報を主制御部105に渡すと共に、暗号化された音声信号を共通鍵暗号系暗復号化部108に渡す。これを受けて、共通鍵暗号系暗復号化部108は、設定されているセッション鍵を用いてRTP処理部111より受け取った暗号化された音声信号を復号化し、主制御部105に渡す。主制御部105は、RTP処理部111より受け取った画像信号を表示制御部102から出力すると共に、共通鍵暗号系暗復号化部108から受け取った音声信号を音声入出力部101から出力する。
【0029】
なお、IP電話機AおよびIP電話機B間においてVoIPによる暗号通話が行なわれている場合、IP電話機AおよびIP電話機Bのそれぞれにおいて、主制御部105は、表示制御部102を介してディスプレイに暗号通信中であることを示す表示を行なうようにしてもよい。
【0030】
図3は、図1に示すIP電話機10(IP電話機A、B)による通話中に、通話の暗号/非暗号の切替えを行なうための動作シーケンスを示す図である。ここでは、IP電話機Aに通話の暗号/非暗号の切替指示が入力された場合について説明するが、IP電話機Bに通話の暗号/非暗号の切替指示が入力された場合も同様である。
【0031】
IP電話機AおよびIP電話機B間においてVoIPによる通常通話(非暗号)が行なわれているとする(S1301)。なお、通話を非暗号とするためには、図2のS1102において、IP電話機AからIP電話機Bへ送信するINVITEメッセージに、公開鍵を付加しないようにすればよい。
【0032】
さて、IP電話機Aにおいて、主制御部105は、キー入力部104を介してユーザより、暗号通話への切替操作を受付けると(S1302)、公開鍵暗号系暗復号化部106を介して鍵記憶部107に記憶されている公開鍵を読み出して、SIP処理部110に通知する。これにより、SIP処理部110は、SDPによる記述(kオプション)として主制御部105より受け取った公開鍵が付加されたINVITEメッセージを作成し、TCP/UDP/IP処理部112およびLANIF部113あるいは無線LANIF部114を介して、IP電話機Bへ送信する(S1303)。
【0033】
一方、IP電話機Bにおいて、SIP処理部110は、LANIF部113あるいは無線LANIF部114およびTCP/UDP/IP処理部112を介してIP電話機AよりINVITEメッセージを受け取ると、このINVITEメッセージ中のSDPによる記述としてIP電話機Aの公開鍵が付加されているか否かを判断する。公開鍵が付加されているならば、この公開鍵を主制御部105に渡す(S1401)。主制御部105は、この公開鍵を共通鍵暗号系暗復号化部108に渡す。これを受けて、共通鍵暗号系暗復号化部108は、鍵生成部109にセッション鍵を生成させ、このセッション鍵をIP電話機Aの公開鍵で暗号化する。主制御部105は、この暗号化されたセッション鍵をSIP処理部110に渡す(S1402)。次に、SIP処理部110は、SDPによる記述(kオプション)として、主制御部105より受け取った暗号化されたセッション鍵が付加された200OKメッセージを作成し、TCP/UDP/IP処理部112およびLANIF部113あるいは無線LANIF部114を介して、IP電話機Bへ送信する(S1403)。
【0034】
一方、IP電話機Aにおいて、SIP処理部110がLANIF部113あるいは無線LANIF部114およびTCP/UDP/IP処理部112を介してIP電話機Bより200OKメッセージを受け取ると、この200OKメッセージ中のSDPによる記述としてIP電話機Aの公開鍵で暗号化されたセッション鍵が付加されているか否かを判断する。暗号化されたセッション鍵が付加されているならば、この暗号化されたセッション鍵を主制御部105を介して公開鍵暗号系暗復号化部106に渡す。これを受けて、公開鍵暗号系暗復号化部106は、鍵記憶部107に記憶されている秘密鍵を用いて、この暗号化されたセッション鍵を復号化し、主制御部105に渡す(S1304)。また、SIP処理部110は、SIPの規定に従い、ACKメッセージを、TCP/UDP/IP処理部112およびLANIF部113あるいは無線LANIF部114を介してIP電話機Aへ送信する(S1305)。その後は、図2のS1106と同様に、IP電話機AおよびIP電話機B間において共有化されたセッション鍵を用いて、VoIPによる暗号通話が開始される(S1306)。
【0035】
なお、図3のS1301において、IP電話機AおよびIP電話機B間のVoIPによる通話が暗号化されている場合、これを非暗号に切替える動作は次のようになる。すなわち、S1302において、IP電話機Aの主制御部105が、キー入力部104を介してユーザより、非暗号通話への切替操作を受付けると、S1303にて公開鍵が付加されていないINVITEメッセージが作成され、IP電話機AからIP電話機Bへ送信される。また、S1401、S1402は行なわれず、S1403にて暗号化されたセッション鍵が付加されていない200OKメッセージが作成され、IP電話機BからIP電話機Aへ送信される。また、S1304は行なわれず、S1305にてACKメッセージがIP電話機AからIP電話機Bへ送信される。そして、S1306において、VoIPによる通常通話(非暗号)が開始される。
【0036】
以上、本発明の第1実施形態について説明した。
【0037】
本実施形態によれば、呼制御手順にて送受されるINVITEメッセージを利用して、公開鍵を一方のIP電話機10から他方のIP電話機10へ送信し、次に、呼制御手順にて送受される200OKメッセージを利用して、この公開鍵を用いて他方のIP電話機10から一方のIP電話機10へセッション鍵を暗号通信する。このため、両者間でセッション鍵を予め登録しておかなくても、暗号通信による通話を行なうことができる。
【0038】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、上記の第1実施形態において、呼制御手順にTTC(The Telecommunication Technology Committee)標準のH.323を用いるようにしたものである。
【0039】
図4は、本発明の第2実施形態が適用されたIP電話機10’の概略図である。この図において、図1に示すIP電話機10と異なる点は、SIP処理部110に代えてH.323処理部110’を設けたことである。その他の構成は図1に示すIP電話機10と同様である。
【0040】
H.323処理部110’は、H.323に規定するVoIPの呼制御手順を行なう。具体的には、主制御部105よりの指示に従い呼制御メッセージを格納したH.323パケットを生成し、TCP/UDP/IP処理部112へ渡す。また、TCP/UDP/IP処理部112から受け取ったH.323パケットに格納されている呼制御メッセージを解析し、その結果を主制御部105に通知する。
【0041】
図5は、図4に示すIP電話機10’(IP電話機A’、IP電話機B’)による通話のための動作シーケンスを示す図である。
【0042】
先ず、IP電話機A’において、主制御部105は、キー入力部104を介してユーザよりIP電話機B’の電話番号を伴う発呼操作を受付けると(S2101)、例えば図示していないVoIPゲートキーパに問合わせを行ないIP電話機B’のIPアドレスを入手する。また、公開鍵暗号系暗復号化部106を介して鍵記憶部107に記憶されている公開鍵を読み出す。そして、H.323処理部110’にIPアドレスおよび公開鍵を通知する。これにより、H.323処理部110’は、H.323の規定に従い、IP電話機B’(主制御部105より受け取ったIPアドレスにより特定される通話相手)と呼制御メッセージを交換する。ここで、H.323処理部110’は、IP電話機B’へ送信するSETUPメッセージ中のベンダ固有オプションとして、主制御部105より受け取った公開鍵をSETUPメッセージに付加する。この公開鍵が付加されたSETUPメッセージは、TCP/UDP/IP処理部112およびLANIF部113あるいは無線LANIF部114を介して、IP電話機B’へ送信される(S2102)。
【0043】
一方、IP電話機B’において、H.323処理部110’は、LANIF部113あるいは無線LANIF部114およびTCP/UDP/IP処理部112を介してIP電話機A’よりSETUPメッセージを受け取ると、このSETUPメッセージ中のベンダ固有オプションとしてIP電話機A’の公開鍵が付加されているか否かを判断する。公開鍵が付加されているならば、この公開鍵を主制御部105に渡す(S2201)。また、H.323処理部110’は、IP電話機A’よりSETUPメッセージを受け取ると、H.323の規定に従い、CALLPROCメッセージ、ALERTメッセージを、TCP/UDP/IP処理部112およびLANIF部113あるいは無線LANIF部114を介してIP電話機A’へ送信する(S2202、S2203)。それから、主制御部105は、音声入出力部101からIRを出力する(S2204)。
【0044】
次に、IP電話機B’において、主制御部105は、キー入力部104を介してユーザより、オフフック等の応答操作を受付けると(S2205)、H.323処理部110’に応答を指示する。これを受けて、H.323処理部110’は、CONNメッセージを、TCP/UDP/IP処理部112およびLANIF部113あるいは無線LANIF部114を介してIP電話機A’へ送信する(S2207)。ここで、主制御部105は、H.323処理部110’に応答を指示するに際し、H.323処理部110’よりIP電話機A’の公開鍵を受け取っているならば、この公開鍵を共通鍵暗号系暗復号化部108に渡す。これを受けて、共通鍵暗号系暗復号化部108は、鍵生成部109にセッション鍵を生成させ、このセッション鍵をIP電話機A’の公開鍵で暗号化する。主制御部105は、この暗号化されたセッション鍵をH.323処理部110’に渡す(S2206)。S2207において、H.323処理部110’は、IP電話機A’へ送信するCONNメッセージ中のベンダ固有オプションとして、主制御部105より受け取った暗号化されたセッション鍵を付加する。この暗号化されたセッション鍵が付加されたCONNメッセージは、TCP/UDP/IP処理部112およびLANIF部113あるいは無線LANIF部114を介して、IP電話機A’へ送信される。
【0045】
一方、IP電話機A’において、H.323処理部110’がLANIF部113あるいは無線LANIF部114およびTCP/UDP/IP処理部112を介してIP電話機B’よりCALLPROCメッセージ、ALERTメッセージを受け取ると、主制御部105は、音声入出力部101からRBTを出力する(S2103)。それから、H.323処理部110’は、IP電話機B’よりCONNメッセージを受け取ると、このCONNメッセージ中のベンダ固有オプションとしてIP電話機A’の公開鍵で暗号化されたセッション鍵が付加されているか否かを判断する。暗号化されたセッション鍵が付加されているならば、この暗号化されたセッション鍵を主制御部105を介して公開鍵暗号系暗復号化部106に渡す。これを受けて、公開鍵暗号系暗復号化部106は、鍵記憶部107に記憶されている秘密鍵を用いて、この暗号化されたセッション鍵を復号化し、主制御部105に渡す(S2104)。これにより、IP電話機A’およびIP電話機B’間で呼が確立する。さて、IP電話機A’およびIP電話機B’間で呼が確立すると、図2のS1106と同様に、両者間においてVoIPによる通話が開始される(S2105)。
【0046】
図6は、図4に示すIP電話機10’(IP電話機A’、B’)による通話中に、通話の暗号/非暗号の切替えを行なうための動作シーケンスを示す図である。ここでは、IP電話機A’に通話の暗号/非暗号の切替指示が入力される場合について説明するが、IP電話機B’に通話の暗号/非暗号の切替指示が入力される場合も同様である。
【0047】
IP電話機A’およびIP電話機B’間においてVoIPによる通常通話(非暗号)が行なわれているとする(S2301)。なお、通話を非暗号とするためには、図5のS2102において、IP電話機AからIP電話機Bへ送信するSETUPメッセージに、公開鍵を付加しないようにすればよい。
【0048】
さて、IP電話機A’において、主制御部105は、キー入力部104を介してユーザより、暗号通話への切替操作を受付けると(S2302)、公開鍵暗号系暗復号化部106を介して鍵記憶部107に記憶されている公開鍵を読み出して、H.323処理部110’に公開鍵を通知する。これにより、H.323処理部110’は、ベンダ固有オプションとして主制御部105より受け取った公開鍵が付加されたFACILITYメッセージ(要求メッセージ)を作成し、TCP/UDP/IP処理部112およびLANIF部113あるいは無線LANIF部114を介して、IP電話機B’へ送信する(S2303)。
【0049】
一方、IP電話機B’において、H.323処理部110’は、LANIF部113あるいは無線LANIF部114およびTCP/UDP/IP処理部112を介してIP電話機A’よりFACILITYメッセージを受け取ると、このFACILITYメッセージ中のベンダ固有オプションとしてIP電話機A’の公開鍵が付加されているか否かを判断する。公開鍵が付加されているならば、この公開鍵を主制御部105に渡す(S2401)。主制御部105は、この公開鍵を共通鍵暗号系暗復号化部108に渡す。これを受けて、共通鍵暗号系暗復号化部108は、鍵生成部109にセッション鍵を生成させ、このセッション鍵をIP電話機A’の公開鍵で暗号化する。主制御部105は、この暗号化されたセッション鍵をH.323処理部110’に渡す(S2402)。次に、H.323処理部110’は、ベンダ固有オプションとして、主制御部105より受け取った暗号化されたセッション鍵が付加されたFACILITYメッセージ(応答メッセージ)を作成し、TCP/UDP/IP処理部112およびLANIF部113あるいは無線LANIF部114を介して、IP電話機B’へ送信する(S2403)。
【0050】
一方、IP電話機A’において、H.323処理部110’がLANIF部113あるいは無線LANIF部114およびTCP/UDP/IP処理部112を介してIP電話機B’よりFACILITYメッセージを受け取ると、このFACILITYメッセージ中のベンダ固有オプションとしてIP電話機A’の公開鍵で暗号化されたセッション鍵が付加されているか否かを判断する。暗号化されたセッション鍵が付加されているならば、この暗号化されたセッション鍵を主制御部105を介して公開鍵暗号系暗復号化部106に渡す。これを受けて、公開鍵暗号系暗復号化部106は、鍵記憶部107に記憶されている秘密鍵を用いて、この暗号化されたセッション鍵を復号化し、主制御部105に渡す(S2304)。その後は、図5のS2105と同様に、IP電話機A’およびIP電話機B’間において共有化されたセッション鍵を用いて、VoIPによる暗号通話が開始される(S2305)。
【0051】
なお、図6のS2301において、IP電話機A’およびIP電話機B’間のVoIPによる通話が暗号化されている場合、これを非暗号に切替える動作は次のようになる。すなわち、S2302において、IP電話機A’の主制御部105が、キー入力部104を介してユーザより、非暗号通話への切替操作を受付けると、S2303にて公開鍵が付加されていないFACILITYメッセージ(要求メッセージ)が作成され、IP電話機A’からIP電話機B’へ送信される。また、S2401、S2402は行なわれず、S2403にて暗号化されたセッション鍵が付加されていないFACILITYメッセージ(応答メッセージ)が作成され、IP電話機B’からIP電話機A’へ送信される。また、S2304は行なわれず、S2305にて、VoIPによる通常通話(非暗号)が開始される。
【0052】
以上、本発明の第2実施形態について説明した。
【0053】
本実施形態によれば、呼制御手順にて送受されるSETUPメッセージあるいはFACILITYメッセージ(要求メッセージ)を利用して、公開鍵を一方のIP電話機10から他方のIP電話機10へ送信し、次に、呼制御手順にて送受されるCONNメッセージあるいはFACILITYメッセージ(応答メッセージ)を利用して、この公開鍵を用いて他方のIP電話機10から一方のIP電話機10へセッション鍵を暗号通信する。このため、上記の第1実施形態と同様に、両者間でセッション鍵を予め登録しておかなくても、暗号通信による通話を行なうことができる。
【0054】
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で数々の変形が可能である。
【0055】
例えば、上記の第1実施形態では、SIPの呼制御手順にて送受されるINVITEメッセージおよび200OKメッセージを用いて、公開鍵および当該公開鍵で暗号化されたセッション鍵を伝送するようにしているが、INVITEメッセージおよび200OKメッセージ以外のメッセージを用いて、公開鍵および当該公開鍵で暗号化されたセッション鍵を伝送するようにしてもかまわない。同様に、上記の第2実施形態では、H.323の呼制御手順にて送受されるSETUPメッセージおよびCONNメッセージを用いて、公開鍵および当該公開鍵で暗号化されたセッション鍵を伝送するようにしているが、SETUPメッセージおよびALERTメッセージ以外のメッセージを用いて、公開鍵および当該公開鍵で暗号化されたセッション鍵を伝送するようにしてもかまわない。
【0056】
また、上記の各実施形態では、IP電話機を例にとり説明したが、本発明はIP電話機以外のVoIP通信装置にも適用可能である。
【0057】
図7は、本発明の第1実施形態の変形例であるVoIP中継装置の概略図である。このVoIP中継装置10”は、従来のIP電話機である既存IP電話機を、本発明の第1実施形態であるIP電話機10に接続するためのB2BUA(Back to Back User Agent)として機能する。この図において、図1に示すIP電話機10と異なる点は、音声入出力部101、表示制御部102、画像入力部103およびキー入力部104が省略されていることである。その他の構成は、図1に示すIP電話機10と同様である。
【0058】
図8は、図7に示すVoIP中継装置10”が、既存IP電話機20を図1に示すIP電話機10(IP電話機B)に接続するための動作シーケンスを示す図である。ここで、IP電話機Bでの動作シーケンスS3301〜S3307は、図2に示すIP電話機Bでの動作シーケンスS1201〜S1207と同じである。そこで、既存IP電話機20およびVoIP中継装置10”の動作シーケンスについて説明する。
【0059】
先ず、既存IP電話機20は、ユーザよりIP電話機Bの電話番号を伴う発呼操作を受付けると(S3101)、予めIPアドレスが登録されているVoIP中継装置10”と、SIPの規定に従い呼制御メッセージを交換する。このとき、既存IP電話機20は、INVITEメッセージにIP電話機Bの電話番号を付加して、VoIP中継装置10”に送信する(S3102)。
【0060】
VoIP中継装置10”において、主制御部105は、LANIF部113もしくは無線LANIF部114、TCP/UDP/IP処理部112およびSIP処理部110を介して、既存IP電話機20よりINVITEメッセージを受け取ると、例えば図示していない電話番号−IPアドレス変換テーブルを用いて、このINVITEメッセージに付加されている電話番号から、IP電話機BのIPアドレスを特定する。また、公開鍵暗号系暗復号化部106を介して鍵記憶部107に記憶されている公開鍵を読み出す。そして、SIP処理部110に、IPアドレスおよび公開鍵を通知する。SIP処理部110は、IP電話機Bへ送信するINVITEメッセージ中のSDPによる記述(kオプション)として、主制御部105より受け取った公開鍵をINVITEメッセージに付加する。この公開鍵が付加されたINVITEメッセージは、TCP/UDP/IP処理部112およびLANIF部113あるいは無線LANIF部114を介して、IP電話機Bへ送信される(S3201)。
【0061】
それから、VoIP中継装置10”において、SIP処理部110は、LANIF部113あるいは無線LANIF部114およびTCP/UDP/IP処理部112を介してIP電話機Bより100Tryingメッセージ、180Ringingメッセージを受け取ると、これらのメッセージを、TCP/UDP/IP処理部112およびLANIF部113あるいは無線LANIF部114を介して、既存IP電話機20に送信する(S3202、S3203)。これを受けて、既存IP電話機20はRBTを出力する(S3103)。
【0062】
それから、VoIP中継装置10”において、SIP処理部110は、IP電話機Bより200OKメッセージを受け取ると、このメッセージを、TCP/UDP/IP処理部112およびLANIF部113あるいは無線LANIF部114を介して、既存IP電話機20に送信する(S3204)。これを受けて、既存IP電話機20はACKメッセージを返す。
【0063】
また、VoIP中継装置10”において、SIP処理部110は、この200OKメッセージ中のSDPによる記述としてIP電話機Aの公開鍵で暗号化されたセッション鍵が付加されているか否かを判断する。暗号化されたセッション鍵が付加されているならば、この暗号化されたセッション鍵を主制御部105を介して公開鍵暗号系暗復号化部106に渡す。これを受けて、公開鍵暗号系暗復号化部106は、鍵記憶部107に記憶されている秘密鍵を用いて、この暗号化されたセッション鍵を復号化し、主制御部105に渡す(S3205)。また、SIP処理部110は、既存IP電話機20より受信したACKメッセージを、IP電話機Bへ送信する(S3205)。これにより、VoIP中継装置10”を介して既存IP電話機20およびIP電話機B間で呼が確立する。
【0064】
さて、VoIP中継装置10”を介して既存IP電話機20およびIP電話機B間で呼が確立すると、両者間においてVoIPによる通話が開始される(S3105、S3206)。
【0065】
具体的には、VoIP中継装置10”において、RTP処理部111は、LANIF部113あるいは無線LANIF部114およびTCP/UDP/IP処理部112を介して、既存IP電話機20より受け取ったRTPパケットから通話信号(音声信号および画像信号)を取り出して、主制御部105に渡す。主制御部105は、VoIP中継装置10”およびIP電話機B間で共有されたセッション鍵を、共通鍵暗号系暗復号化部108に設定する。それから、画像信号をRTP処理部111に渡すと共に、音声信号を共通鍵暗号系暗復号化部108に渡す。これを受けて、共通鍵暗号系暗復号化部108は、設定されているセッション鍵を用いて主制御部105より受け取った音声信号を暗号化し、RTP処理部111に渡す。RTP処理部111は、主制御部105より受け取った画像信号や、共通鍵暗号系暗復号化部108より受け取った暗号化された音声信号をRTPパケット化し、TCP/UDP/IP処理部112およびLANIF部113あるいは無線LANIF部114を介して、IP電話機Bに送信する。
【0066】
また、VoIP中継装置10”において、RTP処理部111は、LANIF部113あるいは無線LANIF部114およびTCP/UDP/IP処理部112を介してIP電話機Bより受け取ったRTPパケットから画像信号および暗号化された音声信号を取り出し、暗号化された音声信号を共通鍵暗号系暗復号化部108に渡す。これを受けて、共通鍵暗号系暗復号化部108は、設定されているセッション鍵を用いてRTP処理部111より受け取った暗号化された音声信号を復号化し、RTP処理部111に渡す。RTP処理部111は、画像信号や共通鍵暗号系暗復号化部108より受け取った復号化された音声信号をRTPパケット化し、TCP/UDP/IP処理部112およびLANIF部113あるいは無線LANIF部114を介して、IP電話機Bに送信する。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、鍵を予め登録しておかなくても暗号通信による通話を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の第1実施形態が適用されたIP電話機の概略図である。
【図2】図2は、図1に示すIP電話機10(IP電話機A、IP電話機B)による通話のための動作シーケンスを示す図である。
【図3】図3は、図1に示すIP電話機10(IP電話機A、B)による通話中に、通話の暗号/非暗号の切替えを行なうための動作シーケンスを示す図である。
【図4】図4は本発明の第2実施形態が適用されたIP電話機10’の概略図である。
【図5】図5は、図4に示すIP電話機10’(IP電話機A’、IP電話機B’)による通話のための動作シーケンスを示す図である。
【図6】図6は、図4に示すIP電話機10’(IP電話機A’、B’)による通話中に通話の暗号/非暗号の切替えを行なうための動作シーケンスを示す図である。
【図7】図7は、本発明の第1実施形態の変形例であるVoIP中継装置の概略図である。
【図8】図8は、図7に示すVoIP中継装置10”が、既存IP電話機20を図1に示すIP電話機10(IP電話機B)に接続するための動作シーケンスを示す図である。
【符号の説明】
10…IP電話機、10’・・・IP電話機、10”・・・VoIP中継装置、20・・・既存IP電話機、101・・・音声入出力装置、102・・・表示制御部、103・・・画像入力部、104・・・キー入力部、105・・・主制御部、106・・・公開鍵暗号系暗復号化部、107・・・鍵記憶部、108・・・共通鍵暗号系暗復号化部、109・・・鍵生成部、110・・・SIP処理部、101’・・・H.323処理部、111・・・RTP処理部、112・・・TCP/UDP/IP処理部、113・・・LANIF部、114・・・無線LANIF部

Claims (5)

  1. 通話信号をRTP(Real−time Transport Protocol)パケット化し、IP網を介して通信相手へ送信すると共に、前記通信相手より前記IP網を介して受信したRTPパケットから通話信号を抽出する通話処理手段と、前記RTPパケットによる通話を行なうための呼制御手順を実行する呼制御処理手段と、を有するVoIP(Voice Over IP)通信装置であって、
    公開鍵および前記公開鍵と対の秘密鍵を記憶する鍵記憶手段と、
    前記VoIP通信装置が発信側である場合に、前記呼制御手順において前記通話相手へ送信する第1の所定メッセージに、前記鍵記憶手段に記憶されている公開鍵を付加する公開鍵送信手段と、
    前記VoIP通信装置が発信側である場合に、前記呼制御手順において前記通話相手より受信する第2の所定メッセージから、暗号化されたセッション鍵を抽出するセッション鍵受信手段と、
    前記セッション鍵受信手段により抽出された、前記暗号化されたセッション鍵を、前記鍵記憶手段に記憶されている秘密鍵を用いて復号化するセッション鍵復号化手段と、
    前記通話相手へ送信するRTPパケットに格納する通話信号を、前記セッション鍵復号化手段で復号化されたセッション鍵を用いて暗号化すると共に、前記通話相手より受信したRTPパケットに格納されている暗号化された通話信号を、前記セッション鍵復号化手段で復号化されたセッション鍵を用いて復号化する通話信号暗復号化手段と、を有すること
    を特徴とするVoIP通信装置。
  2. 通話信号をRTP(Real−time Transport Protocol)パケット化し、IP網を介して通信相手へ送信すると共に、前記通信相手より前記IP網を介して受信したRTPパケットから通話信号を抽出する通話処理手段と、前記RTPパケットによる通話を行なうための呼制御手順を実行する呼制御処理手段と、を有するVoIP(Voice Over IP)通信装置であって、
    セッション鍵を生成する鍵生成手段と、
    前記VoIP通信装置が着信側である場合に、前記呼制御手順において前記通話相手から受信する第1の所定メッセージから、前記通話相手の公開鍵を抽出する公開鍵受信手段と、
    前記公開鍵受信手段が抽出した公開鍵を用いて、前記鍵生成手段が生成したセッション鍵を暗号化するセッション鍵暗号化手段と、
    前記VoIP通信装置が着信側である場合に、前記呼制御手順において前記通話相手へ送信する第2の所定メッセージに、前記セッション鍵暗号化手段により暗号化されたセッション鍵を付加するセッション鍵送信手段と、
    前記通話相手へ送信するRTPパケットに格納する通話信号を、前記セッション鍵生成手段により生成されたセッション鍵を用いて暗号化すると共に、前記通話相手より受信したRTPパケットに格納されている暗号化された通話信号を、前記セッション鍵生成手段により生成されたセッション鍵を用いて復号化する通話信号暗復号化手段と、を有すること
    を特徴とするVoIP通信装置。
  3. 請求項1または2記載のVoIP通信装置であって、
    前記呼制御処理手段は、SIP(Session Initiation Protocol)を用いて前記呼制御手順を実行し、
    前記第1の所定メッセージはINVITEメッセージであり、前記INVITEメッセージ中のSDP(Session Description Protocol)による記述として、前記第1のメッセージに公開鍵が付加され、
    前記第2の所定メッセージは200OKメッセージであり、前記200OKメッセージ中のSDPによる記述として、前記第2のメッセージに暗号化されたセッション鍵が付加されること
    を特徴とするVoIP通信装置。
  4. 請求項1または2記載のVoIP通信装置であって、
    前記呼制御処理手段は、TTC(The Telecommunication Technology Committee)標準のH.323を用いて前記呼制御手順を実行し、
    前記第1の所定メッセージはSETUPメッセージであり、前記SETUPメッセージに、ベンダ固有のオプションとして、公開鍵が付加され、
    前記第2の所定メッセージはCONNメッセージであり、前記CONNメッセージに、ベンダ固有のオプションとして、暗号化されたセッション鍵が付加されること
    を特徴とするVoIP通信装置。
  5. VoIP(Voice Over IP)による暗号通信方法であって、
    発信側のVoIP通信装置は、
    VoIP通信を行なうために実行される呼制御手順において着信側のVoIP通信装置へ送信する第1の所定メッセージに、公開鍵を付加するステップと、
    前記呼制御手順において前記着信側のVoIP通信装置より受信する第2の所定メッセージから、暗号化されたセッション鍵を抽出するステップと、
    前記暗号化されたセッション鍵を、前記公開鍵と対の秘密鍵を用いて復号化するステップと、
    前記着信側のVoIP通信装置へ送信するRTPパケットに格納する通話信号を前記復号化されたセッション鍵を用いて暗号化すると共に、前記着信側のVoIP通信装置より受信したRTPパケットに格納されている暗号化された通話信号を前記復号化されたセッション鍵を用いて復号化するステップと、を行い、
    前記着信側のVoIP通信装置は、
    前記呼制御手順において前記発信側のVoIP通信装置から受信する前記第1の所定メッセージから、前記公開鍵を抽出するステップと、
    前記抽出した公開鍵を用いて、前記セッション鍵を暗号化するステップと、
    前記呼制御手順において前記発信側のVoIP通信装置へ送信する前記第2の所定メッセージに、前記暗号化されたセッション鍵を送信するステップと、
    前記発信側のVoIP通信装置へ送信するRTPパケットに格納する通話信号を前記セッション鍵を用いて暗号化すると共に、前記発信側のVoIP通信装置より受信したRTPパケットに格納されている暗号化された通話信号を前記セッション鍵を用いて復号化するステップと、を行うこと
    を特徴とするVoIPによる暗号通信方法。
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