【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は被着体としてのジシクロペンタジエン樹脂をウレタン系接着剤により接着させる際に、被着体と接着剤との間に塗布されるプライマー組成物と、そのプライマー組成物を用いたウレタン系接着剤による接着工法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
ジシクロペンタジエン樹脂は機械的強度、剛性、耐薬品性などが優れており、低圧成型が可能であり、ガラス繊維で強化しなくても所望の強度を得ることができることから、浄化槽、大型水槽、自動車部品を初め、種々の用途に使用されている。
【０００３】
ジシクロペンタジエン樹脂は２液混合反応により硬化する樹脂であり、成型には、金型内にジシクロペンタジエンと触媒の混合液を注入して重合させて固化させる反応射出成型法が用いられる。金型の温度、すなわち成型温度は５０〜１００℃が一般的である。
【０００４】
ジシクロペンタジエン樹脂成型品を接着する際には、ウレタン系接着剤が用いられる。接着剤の接着強度を高めるために、まずその成型品にプライマー組成物を塗布し、その後接着剤を塗布する。
【０００５】
【発明の解決しようとする課題】
ジシクロペンタジエン樹脂の成型は、コア金型とキャビ金型の温度に差をつけて実施するのが一般であり、金型温度の低いコア面どうしをウレタン系接着剤で接着する場合、また特に成型時の脱型からコア温度を通常より下げて成型した場合の接着時、充分な接着強度が得られないことがでてきた。
【０００６】
そこで、本発明は低い成型温度で成型されたジシクロペンタジエン樹脂成型品であっても、十分な接着強度を得ることのできるプライマー組成物と、それを用いた接着工法を提供することを目的とするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
低い成型温度で成型されたジシクロペンタジエン樹脂成型品を調べたところ、完全に重合されないで残った樹脂がオリゴマーとして成型品の表面に残存していることがわかった。そして、この残存オリゴマーが接着強度を低くする原因であることがわかった。
【０００８】
本発明者はオリゴマーが残存する状態でも接着剤の接着強度を高めることのできるプライマー組成物について種々検討したところ、塩素含有酸化剤を必須成分として含むプライマー組成物をジシクロペンタジエン樹脂成型品表面に塗布して成型品表面を荒らした後、従来のプライマー処理を施し、接着剤を塗布することによって十分な接着強度を得ることができた。
【０００９】
すなわち、本発明はウレタン系接着剤により被着体としてジシクロペンタジエン樹脂を接着させる際に、前記接着剤用のプライマー組成物の塗布に先立って被着体に塗布されるプライマー組成物であって、塩素含有酸化剤を必須成分として含むことを特徴とするプライマー組成物である。
【００１０】
本発明の接着工法は、接着しようとするジシクロペンタジエン樹脂被着体のそれぞれの接着面に本発明のプライマー組成物を塗布した後、その上にウレタン系接着剤用のプライマー組成物を塗布し、その後、ウレタン系接着剤により被着体を接着させることを特徴としている。
【００１１】
【発明の実施の形態】
ウレタン系接着剤の一例は湿気硬化型ウレタン系シール材である。湿気硬化型ウレタン系シール材は、ポリオールに過剰のポリイソシアネートを反応させたＮＣＯ末端プレポリマーを主成分として含み、それに可塑剤、充填剤、触媒その他の必要な成分を添加したものである。湿気硬化型ウレタン系シール材の主成分プレポリマーは、空気中の水分により次の反応式（１），（２）によって有益なゴム弾性体に硬化する。
【００１２】
湿気硬化型ウレタン系シール材の主成分であるウレタンプレポリマーとしては、次のようなものを挙げることができる。４，４’−ジフェニルメタンジイソシアネート（ＭＤＩ）と分子量２０００〜５０００のポリプロピレングリコール（ＰＰＧ）との反応生成物、トリレンジイソシアネート（ＴＤＩ）と分子量２０００〜５０００のポリプロピレングリコール（ＰＰＧ）との反応生成物、キシリレンジイソシアネート（ＸＤＩ）と分子量２０００〜５０００のポリプロピレングリコール（ＰＰＧ）との反応生成物、４，４’−ジフェニルメタンジイソシアネート（ＭＤＩ）と分子量２０００〜５０００のポリエステルグリコールとの反応生成物、４，４’−ジフェニルメタンジイソシアネート（ＭＤＩ）と分子量２０００〜５０００のポリエチレングリコール（ＰＥＧ）との反応生成物などである。
【００１３】
湿気硬化型ウレタン系シール材の可塑剤としては、ジヘキシルフタレート（ＤＨＰ）、ジオクチルフタレート（ＤＯＰ）、ジイソノニルフタレート（ＤＩＮＰ）、塩素化パラフィン（塩素化率３０〜５０％）などを挙げることができる。
【００１４】
湿気硬化型ウレタン系シール材の充填剤としては、炭酸カルシウム、表面処理炭酸カルシウム、疎水性シリカ、親水性シリカ、粗粒カーボン、細粒カーボン、ガラスバルーン、シラスバルーン、ガラスビーズなどを挙げることができる。
【００１５】
湿気硬化型ウレタン系シール材の触媒としては、ジブチルチンジラウレート（ＤＢＴＤＬ）、２，２’−ジモルフォリノジエチルエーテル、ジブチルチンマレートなどを挙げることができる。
本発明はプライマー組成物に特徴をもつものであるので、適用されるウレタン系接着剤は上記に記載した成分を配合したものに限られない。
【００１６】
本発明のプライマー組成物（以下、プライマー組成物Ａという）は、塩素含有酸化剤を必須の成分として含み、それに溶剤などが配合されたものである。このプライマー組成物は以下に示すプライマー組成物Ｂとジシクロペンタジエン樹脂被着体との間に塗布して使用する。
【００１７】
プライマー組成物Ａに含有させる塩素含有酸化剤としては、トリクロロイソシアヌル酸、ジクロロイソシアヌル酸、次亜塩素酸又はそれらの塩を用いることができる。塩としては、トリクロロイソシアヌル酸ソーダ、次亜塩素酸カルシウム、ジクロロイソシアヌル酸ソーダ、ジクロロイソシアヌル酸カリウムなどを用いることができる。
【００１８】
従来からジシクロペンタジエン樹脂成型品をウレタン系接着剤で接着する際に使用されるプライマー組成物（以下、プライマー組成物Ｂという）としては、例えば実施例に例示のものを挙げることができる。しかし、それに限るものではなく、既知の種々のプライマーを使用することができる。
【００１９】
【実施例】
以下に、具体的な実施例について説明する。
（１）プライマー組成物Ａ
プライマー組成物Ａは本発明により導入した新たなプライマー組成物の一実施例である。プライマー組成物Ａは以下のように調製した。
▲１▼トリクロロイソシアヌル酸（塩素含有酸化剤） １〜５重量部
（ネオクロール（商品名）：四国化成工業株式会社の製品）
▲２▼酢酸エチル（溶媒） ３０〜６０重量部
▲３▼トルエン（溶媒） ３０〜６０重量部
具体的には、トリクロロイソシアヌル酸３ｋｇ、酢酸エチル４８．５ｋｇ及びトルエン４８．５ｋｇにより調製した。
【００２０】
（２）プライマー組成物Ｂ
プライマー組成物Ｂはジシクロペンタジエン樹脂被着体をウレタン系接着剤により接着させる際に従来から用いられているプライマー組成物である。プライマー組成物Ｂは以下のように調製した。
▲１▼脱水メチルエチルケトン（溶媒） １９ｋｇ
▲２▼デスモジュールＲＦＥ ９ｋｇ
▲３▼Ｄ５４０−１０ ４ｋｇ
▲４▼タケネートＦ５２７ １ｋｇ
▲５▼モナーク１２０ ２ｋｇ
【００２１】
ここで、デスモジュールＲＦＥ（商品名：住友バイエルウレタン株式会社の製品）は、トリス（Ｐ−イソシアネートフェニール）チオフォスフェイト２７％、酢酸エチル７１％、モノクロロベンゼン２％の組成をもつ。
【００２２】
Ｄ５４０−１０は、デスモコール５４０（商品名：住友バイエルウレタン株式会社の製品）（ポリエステルウレタン骨格の熱可塑性ウレタン樹脂）の１０％溶液で、溶媒はメチルエチルケトン：酢酸エチル＝１：１の溶液である。
【００２３】
タケネートＦ５２７（商品名：武田薬品工業株式会社の製品）は、ＴＤＩとアルリルポリオールの反応物である。
モナーク１２０（商品名：キャボットスペシャリティケミカルズインクの製品）は、粒状カーボンである。
【００２４】
（３）接着剤
接着剤として、一液ウレタン系接着剤（商品名ＳＲシールＵ９０：サンライズＭＳＩ株式会社の製品）を使用した。
【００２５】
（実施例１）
被着体として、コア金型温度４０℃、キャビ金型温度７０℃で成型されたジシクロペンタジエン樹脂のコア面どうしを接着した。一対のジシクロペンタジエン樹脂成型品にプライマー組成物Ａを塗布し、その上にプライマー組成物Ｂを塗布した。その後、それらの成型品どうしを上の一液ウレタン系接着剤により接着した。
【００２６】
（比較例１）
プライマー組成物Ａを使用しないで、実施例１と同じ一対のジシクロペンタジエン樹脂成型品にプライマー組成物Ｂを塗布した。その後、それらの成型品どうしを上の一液ウレタン系接着剤により接着した。これは従来の接着工法である。
実施例１と比較例１とで、剪断接着強度と破壊状態を比較した結果を以下の表１に示す。
【００２７】
【表１】
【００２８】
剪断接着強度の単位はＭＰａである。凝集破壊とは接着剤層での破壊、界面破壊とは接着面での剥離を意味する。
この結果から、実施例のプライマー組成物Ａを用いることにより、剪断接着強度が２倍以上に改良されている。また破壊状態を比較すると、従来の接着工法では全て界面破壊が起こっているのに対し、実施例では界面破壊が３０％に対し、凝集破壊が７０％の割で起こり、接着強度が強められていることがわかる。
【００２９】
【発明の効果】
本発明のプライマー組成物は、ウレタン系接着剤により被着体としてジシクロペンタジエン樹脂を接着させる際に、その接着剤用のプライマー組成物塗布に先立って被着体に塗布されるプライマー組成物であって、塩素含有酸化剤を必須成分として含むものである。また、本発明の接着工法は、接着しようとする被着体のそれぞれの接着面に本発明のプライマー組成物を塗布した後、その上にウレタン系接着剤用のプライマー組成物を塗布し、その後、ウレタン系接着剤により被着体を接着させる方法である。
その結果、本発明によれば、ジシクロペンタジエン樹脂の接着強度が向上し、低温で成型されたジシクロペンタジエン樹脂成型品であっても実用的な接着強度で接着させることができるようになる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a primer composition applied between an adherend and an adhesive when a dicyclopentadiene resin as an adherend is adhered with a urethane-based adhesive, and a urethane-based resin using the primer composition. The present invention relates to a bonding method using an adhesive.
[0002]
[Prior art]
Dicyclopentadiene resin is excellent in mechanical strength, rigidity, chemical resistance, etc., can be molded under low pressure, and can obtain desired strength without reinforcing with glass fiber, so that a septic tank, a large water tank, It is used for various applications including automotive parts.
[0003]
The dicyclopentadiene resin is a resin that is cured by a two-liquid mixing reaction. For molding, a reaction injection molding method is used in which a mixed liquid of dicyclopentadiene and a catalyst is injected into a mold, polymerized, and solidified. The temperature of the mold, that is, the molding temperature is generally 50 to 100 ° C.
[0004]
When bonding a molded article of dicyclopentadiene resin, a urethane-based adhesive is used. In order to increase the adhesive strength of the adhesive, first, a primer composition is applied to the molded product, and then the adhesive is applied.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
Molding of dicyclopentadiene resin is generally carried out with a difference between the temperature of the core mold and the mold of the mold, and when the core surfaces having a low mold temperature are bonded with a urethane-based adhesive, and particularly, It has been found that sufficient bonding strength cannot be obtained at the time of bonding when the core temperature is lower than usual from the mold release during molding.
[0006]
Therefore, an object of the present invention is to provide a primer composition capable of obtaining a sufficient adhesive strength even with a dicyclopentadiene resin molded product molded at a low molding temperature, and an object of the present invention is to provide a bonding method using the same. Is what you do.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
Examination of the dicyclopentadiene resin molded product molded at a low molding temperature revealed that the resin that had not been completely polymerized and remained remained as an oligomer on the surface of the molded product. Then, it was found that this residual oligomer was the cause of lowering the adhesive strength.
[0008]
The present inventor has conducted various studies on a primer composition that can increase the adhesive strength of the adhesive even in a state where the oligomer remains, and found that a primer composition containing a chlorine-containing oxidizing agent as an essential component was applied to the surface of the molded article of dicyclopentadiene resin After applying and roughening the surface of the molded article, a conventional primer treatment was performed, and sufficient adhesive strength could be obtained by applying an adhesive.
[0009]
That is, the present invention relates to a primer composition applied to an adherend prior to applying the primer composition for the adhesive when the dicyclopentadiene resin is adhered as the adherend with a urethane-based adhesive. And a chlorine-containing oxidizing agent as an essential component.
[0010]
In the bonding method of the present invention, after applying the primer composition of the present invention to each bonding surface of the dicyclopentadiene resin adherend to be bonded, a primer composition for a urethane-based adhesive is coated thereon. Thereafter, the adherend is bonded with a urethane-based adhesive.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
One example of the urethane-based adhesive is a moisture-curable urethane-based sealing material. The moisture-curable urethane-based sealing material contains an NCO-terminated prepolymer obtained by reacting an excess of polyisocyanate with a polyol as a main component, and a plasticizer, a filler, a catalyst, and other necessary components are added thereto. The prepolymer as a main component of the moisture-curable urethane-based sealing material is cured into a beneficial rubber elastic body by the following reaction formulas (1) and (2) due to moisture in the air.
The urethane prepolymer which is a main component of the moisture-curable urethane-based sealing material includes the following. A reaction product of 4,4′-diphenylmethane diisocyanate (MDI) with polypropylene glycol (PPG) having a molecular weight of 2,000 to 5,000, a reaction product of tolylene diisocyanate (TDI) with polypropylene glycol (PPG) having a molecular weight of 2,000 to 5,000, A reaction product of xylylene diisocyanate (XDI) with a polypropylene glycol (PPG) having a molecular weight of 2,000 to 5,000, a reaction product of 4,4′-diphenylmethane diisocyanate (MDI) with a polyester glycol having a molecular weight of 2,000 to 5,000, Reaction products between '-diphenylmethane diisocyanate (MDI) and polyethylene glycol (PEG) having a molecular weight of 2,000 to 5,000.
[0013]
Examples of the plasticizer for the moisture-curable urethane-based sealant include dihexyl phthalate (DHP), dioctyl phthalate (DOP), diisononyl phthalate (DINP), and chlorinated paraffin (chlorination rate 30 to 50%).
[0014]
Examples of the filler for the moisture-curable urethane-based sealing material include calcium carbonate, surface-treated calcium carbonate, hydrophobic silica, hydrophilic silica, coarse carbon, fine carbon, glass balloon, shirasu balloon, and glass beads. it can.
[0015]
Examples of the catalyst for the moisture-curable urethane-based sealing material include dibutyltin dilaurate (DBTDL), 2,2′-dimorpholino diethyl ether, and dibutyltin malate.
Since the present invention is characterized by the primer composition, the applied urethane-based adhesive is not limited to the one containing the components described above.
[0016]
The primer composition of the present invention (hereinafter, referred to as primer composition A) contains a chlorine-containing oxidizing agent as an essential component, and is mixed with a solvent and the like. This primer composition is used by applying it between the primer composition B shown below and a dicyclopentadiene resin adherend.
[0017]
As the chlorine-containing oxidizing agent to be contained in the primer composition A, trichloroisocyanuric acid, dichloroisocyanuric acid, hypochlorous acid or a salt thereof can be used. As the salt, sodium trichloroisocyanurate, calcium hypochlorite, sodium dichloroisocyanurate, potassium dichloroisocyanurate and the like can be used.
[0018]
Conventionally, examples of a primer composition (hereinafter, referred to as primer composition B) used when a dicyclopentadiene resin molded product is bonded with a urethane-based adhesive include those exemplified in Examples. However, the present invention is not limited thereto, and various known primers can be used.
[0019]
【Example】
Hereinafter, specific examples will be described.
(1) Primer composition A
Primer composition A is an example of a new primer composition introduced according to the present invention. Primer composition A was prepared as follows.
(1) Trichloroisocyanuric acid (chlorine-containing oxidizing agent) 1 to 5 parts by weight (neochlor (trade name): a product of Shikoku Chemicals Co., Ltd.)
(2) 30-60 parts by weight of ethyl acetate (solvent) (3) 30-60 parts by weight of toluene (solvent) Specifically, it was prepared with 3 kg of trichloroisocyanuric acid, 48.5 kg of ethyl acetate and 48.5 kg of toluene.
[0020]
(2) Primer composition B
The primer composition B is a primer composition conventionally used when a dicyclopentadiene resin adherend is bonded with a urethane-based adhesive. Primer composition B was prepared as follows.
(1) 19 kg of dehydrated methyl ethyl ketone (solvent)
(2) Death module RFE 9kg
(3) D540-10 4kg
(4) Takenate F527 1kg
▲ 5 ▼ Monarch 120 2kg
[0021]
Here, Desmodur RFE (trade name: product of Sumitomo Bayer Urethane Co., Ltd.) has a composition of 27% tris (P-isocyanatephenyl) thiophosphate, 71% ethyl acetate, and 2% monochlorobenzene.
[0022]
D540-10 is a 10% solution of desmocol 540 (trade name: product of Sumitomo Bayer Urethane Co., Ltd.) (a thermoplastic urethane resin having a polyester urethane skeleton), and the solvent is a solution of methyl ethyl ketone: ethyl acetate = 1: 1. .
[0023]
Takenate F527 (trade name: product of Takeda Pharmaceutical Co., Ltd.) is a reaction product of TDI and allyl polyol.
Monarch 120 (trade name: a product of Cabot Specialty Chemicals Ink) is granular carbon.
[0024]
(3) Adhesive As the adhesive, a one-component urethane-based adhesive (trade name: SR Seal U90: a product of Sunrise MSI Co., Ltd.) was used.
[0025]
(Example 1)
As an adherend, core surfaces of a dicyclopentadiene resin molded at a core mold temperature of 40 ° C. and a mold temperature of 70 ° C. were adhered to each other. The primer composition A was applied to a pair of dicyclopentadiene resin molded products, and the primer composition B was applied thereon. Thereafter, the molded products were bonded together with the one-component urethane-based adhesive.
[0026]
(Comparative Example 1)
Without using the primer composition A, the primer composition B was applied to the same pair of dicyclopentadiene resin molded articles as in Example 1. Thereafter, the molded products were bonded together with the one-component urethane-based adhesive. This is a conventional bonding method.
Table 1 below shows the results of comparing the shear bond strength and the breaking state between Example 1 and Comparative Example 1.
[0027]
[Table 1]
The unit of the shear adhesive strength is MPa. Cohesive failure means breaking at the adhesive layer, and interfacial failure means peeling at the bonding surface.
From these results, it was found that the use of the primer composition A of the example improved the shear adhesive strength by a factor of two or more. Also, comparing the destruction states, in the conventional bonding method, all interfacial destruction occurred, whereas in the Example, interfacial destruction occurred at a rate of 70%, whereas interfacial destruction occurred at 30%, and the bonding strength was increased. You can see that there is.
[0029]
【The invention's effect】
The primer composition of the present invention is a primer composition that is applied to an adherend prior to application of a primer composition for the adhesive when the dicyclopentadiene resin is adhered as the adherend with a urethane-based adhesive. In addition, it contains a chlorine-containing oxidizing agent as an essential component. Further, the bonding method of the present invention, after applying the primer composition of the present invention to each bonding surface of the adherend to be bonded, then apply a primer composition for urethane-based adhesive thereon, and then And a method of bonding an adherend with a urethane-based adhesive.
As a result, according to the present invention, the adhesive strength of the dicyclopentadiene resin is improved, and even a dicyclopentadiene resin molded product molded at a low temperature can be adhered with a practical adhesive strength.