JP2004328796A - ディジタル画像情報処理装置及びディジタル画像情報処理方法 - Google Patents

ディジタル画像情報処理装置及びディジタル画像情報処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 圧縮処理された入力画像情報に対してさらに独自の圧縮処理を行っても画質劣化が少なくすることのできるディジタル画像情報処理装置及びディジタル画像情報処理方法を得ることを課題とする。
【解決手段】 第1の圧縮方式で圧縮された画像情報を入力する入力手段と、入力手段により入力された画像情報を第1の圧縮方式と共通の画像処理パラメータを用いて第2の圧縮方式で圧縮する再圧縮手段(53)と、再圧縮手段で圧縮した方式を識別する情報を発生する識別情報発生手段(60)と、第2の圧縮方式で圧縮した画像情報と識別情報とを記録媒体に記録する記録手段(54)とを備えたディジタル画像情報処理装置が提供される。
【選択図】 図3

Description

本発明は、多段に圧縮処理を行うようにしたディジタル画像情報処理装置及びディジタル画像情報処理方法に関する。
近年、画像のディジタル処理が検討されている。特に、画像データを圧縮するための高能率符号化については、標準化に向けて各種方式が提案されている。高能率符号化技術は、ディジタル伝送及び記録等の効率を向上させるために、より小さいビットレートで画像データを符号化するものである。このような高能率符号化方式として、CCITTは、テレビ会議/電話用の標準化勧告案H.261、カラー静止画用のJPEG(Joint Photographic Coding Experts Group )方式及び動画用のMPEG(Moving Picture Image Coding Experts Group )方式を提案している。これら3種類の提案はいずれもDCTを基本としたシステムである。
また、HDTVへの応用として米国ではFCCにおいてATV(Advanced Television )と称してMPEG方式を改良した圧縮技術を用いてディジタルHDTV放送の実現化を進めている。
上述のように、入出力画像の形態が多様化すると、例えば記録しようとした場合、ハードの対応や記録容量の増大に係る問題を招く。従来は圧縮された画像を受けた場合、その画像をそのまま記録するか伸張して再生していた。しかし、記録媒体の記憶容量を考慮すると、更なる圧縮処理を必要とする場合が出てくる。
また、コンポーネント方式のD1型VTRは、業務用VTR市場において、コンポジット方式のD2型VTRよりも画質が良いとされながらも、スタジオシステムに浸透していない理由として、価格以外にシステム接続時のデータ形式の不一致が指摘されている。
本発明は、上記の実情に鑑み成されたもので、圧縮処理された入力画像情報に対してさらに独自の圧縮処理を行っても画質劣化が少なくすることのできるディジタル画像情報処理装置及びディジタル画像情報処理方法を得ることを目的とする。
上記課題を解決するその一つの発明のディジタル画像情報処理装置は、第1の圧縮方式で圧縮された画像情報を入力する入力手段と、前記入力手段により入力された画像情報を前記第1の圧縮方式と共通の画像処理パラメータを用いて第2の圧縮方式で圧縮する再圧縮手段と、前記再圧縮手段で圧縮した方式を識別する情報を発生する識別情報発生手段と、前記第2の圧縮方式で圧縮した画像情報と前記識別情報とを記録媒体に記録する記録手段とを備えたことを特徴とする。
また、上記課題を解決するその一つの発明のディジタル画像情報処理方法は、第1の圧縮方式で圧縮された画像情報を入力する入力工程と、前記入力工程により入力された画像情報を前記第1の圧縮方式と共通の画像処理パラメータを用いて第2の圧縮方式で圧縮する再圧縮工程と、前記再圧縮工程で圧縮した方式を識別する情報を発生する識別情報発生工程と、前記第2の圧縮方式で圧縮した画像情報と前記識別情報とを記録媒体に記録する記録工程とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、入力画像情報の圧縮形態に最適の圧縮処理となるように内部の圧縮方式を選択することにより、再圧縮による画質の劣化を極力抑えることができる。
以下、本発明のディジタル画像情報処理装置の一実施例を図面を参照しながら詳細に説明する。
(1)処理ステップとデータ量との関係
図1、図2に情報源の入力から出力となる伝送路までの各処理ステップにおけるデータ量の変化を示す。
図1では、情報源から米国FCCに提案されているATV(Advanced TV )方式によって圧縮された信号がディジタル伝送されたものをMPEG−1の方式で内部圧縮する場合を例にとって説明する。
ATV方式は、米国ディジタルHDTVの統一規格として、グランド・アライアンス(大同盟)によって固められつつある。このATV方式の特徴は次のとおりである。走査方式は、有効走査線数1080本のインターレース方式とスクエア・ピクセルによる720本プログレッシブ方式の両方式をサポートするマルチ走査を採用している。また、フレーム・レートでは24Hzと30Hz、フィールド周波数でも59.94Hzと60Hzの両方をサポートするシステムとしている。
映像方式では、MPEG−2に準拠し、メインプロファイルのハイレベルで完全互換を確保している。このため、Bフレームを採用しACリークを除外した。この様に、MPEG−2に準拠しているため、MPEG−2の基本となるMPEG−1とは共通の処理パラメーターが多い。MPEGシステム内では、デコーダーのアッパーコンパチは確保されるが、本例の様に、二段で圧縮する場合においても、後述するMPEG−1のアルゴリズムや、パラメータの相似点からも判る通り、画質維持の点で効果が有る。
このようなATV方式の入力信号をMPEG−1の方式で内部圧縮するが、このMPEG−1の特徴を以下に説明する。
MPEG−1は、1.5Mbpsの符号化レートを確保し、動き補償フレーム間予測とDCTを用いた符号化方式を基本としている。そして、ランダムアクセス機能を実現するために、GOP(Group of Pictures )と呼ばれる複数の画像フレームから構成されるレイヤーを設けている。GOPは、フレーム内符号化フレーム(Iピクチャ)、前方向予測符号化フレーム(Pピクチャ)、両方向予測符号化フレーム(Bピクチャ)の3種類の符号化フレームから構成される。
各フレーム(Picture レイヤー)は、Slice 、Macro Block (MB)、Block の各レイヤーによって、階層的に構成されている。Picrure は1つ以上の S lice、Slice は1つ以上のMB、MBは6つのBlocK (4つの輝度信号Block と2つの色差信号Block )で構成される。Block のサイズは8画素*8ラインである。
また、動きに関しては、予測法としてフレーム間の相関を利用する手法や、フレーム内予測法がある。さらに、動きを16*16のブロック単位でサーチしたり、画面全体をサーチする方法により、動き補償を行ってもよい。例えば、ハーフペル動き補償は、予測画素の位置が2画素の間で2画素の丸め付き平均をとるものである。
尚、圧縮の変換原理としては、例えばNTSC方式であればDCTの代わりにアダマール変換を用いても良い。
図1において、第1圧縮回路50では、DCTを用いたATV方式の圧縮処理により、情報源のデータ量が削減される。この状態で映像信号は伝送路を経て受信側へと供給される。入力された映像信号は、第1伸張回路51で元の情報源のデータ量まで戻す。次に、内部処理を規定するための前処理にあたる標準化回路52で、例えばCCIR勧告601に準じたデータ構造の標準化を行う。輝度信号は13.5MHz、色信号は6.75MHzでサンプリングし8bitで量子化を行う。また、MPEG−1の基本画像フォーマットとなるSIF(Source Input Format )のサンプリングに合わせるために、クロマのサンプリングを4:2:2から4:2:0に変換する。こうすることによりMPEG−1準拠のデータとして取り扱いが容易になる。
次に標準化された映像信号を第2圧縮回路53により圧縮処理を行い、更なるデータ量の削減を行う。この状態で蓄積媒体54に圧縮されたデータの記録を行う。尚、記録動作についての詳細は後述する。次に、再生時には第2伸張回路55で圧縮前のデータ量まで伸張し、第1圧縮回路56にて再び圧縮し伝送路を経て出力する。
図2は情報源から世界標準としての共通中間フォーマットであるCIF規格によって圧縮された信号がディジタル伝送された場合を示す。
CIF(Common Intermediate Format)は、CIFの画素数を1/4に減らしたQCIF(Quater CIF)と共にテレビ会議、テレビ電話用符号化として規格化され、動き補償付き予測とDCTを基本とした世界標準フォーマットである。DCTは8*8画素ブロックで行う。入力信号をそのまま符号化するフレーム内符号化モードと、8*8画素の輝度信号ブロックを4つとそれに対応する色差信号ブロックからなるマクロブロック単位で前フレームからの予測誤差を符号化するフレーム間予測符号化モードがある。
動き補償は、マクロブロック単位で水平垂直と+−15画素の範囲で行う。フレーム内符号化は、JPEGベースライン・システムと同様の方法で行う。このようなCIF画像が入力されると、図2のように図1とは逆に伝送路から供給された入力データ量が少ないので、標準化の過程でデータ量を増やして内部処理を行い易くする。その他の圧縮、伸張処理は図1の例と同様である。
以上のように、本発明はデータ構造の異なる情報源に応じて、内部で標準化を行い圧縮処理をして記録再生を行い、出力時に入力時のデータ構造と一致させるものである。
次に、本発明による具体的な処理について図3、図4を参照しながら説明する。尚、図3、図4においては図1同一箇所は同一符号を付している。
図3、図4において、伝送路から入力された入力信号は第1伸張回路51に入力されると共に方式判別回路57に入力されて画像の方式判別をし、その判別された情報を第1の判別情報ID1として蓄積媒体54に記録する。このID1はさらに表1のルールブック1を参照して決定する第1ルールブック回路58に入力し、入力された画像方式を第1伸張回路51に入力する。これにより、当該方式に見合った伸張を行うことができる。
Figure 2004328796
<具体例−1>
図3の例は、ATVのシンタックス等に基づいて判別する方式判別回路57からのID1は、方式決定回路60に入力される。方式決定回路60では最適な方式を決定するために、表1、表2のルールブック1及びルールブック2を参照し、方式決定回路60で決定された方式を第2の判別情報ID2として蓄積媒体54に記録する。
Figure 2004328796
例えば、HD1125という方式と判別されたら、ルールブック1で規定されているファクタの内、画質劣化を極力少なくするために共通するファクタをルールブック2の中から選択する。本実施例では、特に再符号化時の画質決定の大きな要因であるブロックサイズを重視し、ブロック数16*16でDCTを行い8bitで量子化する点で共通する方式を第2ルールブック回路59の中から選択すると、方式2−4が決定されることになる。
このようにして決定されたID2は、第2ルールブック回路59を経て、決定された方式に応じて圧縮処理するように第2圧縮回路53に供給される。これにより、入力信号に最適な内部独自の圧縮処理が行われる。上記第1伸張回路51による伸張後、前処理として標準化回路52により標準化を行い、更に入力時の圧縮形態と同様なファクタで圧縮処理を行うことによって、画質劣化が少なく入力時よりも少ないデータ量で蓄積媒体54に画像を記録することが可能となる。
<具体例−2>
図4は方式決定に関し、予め方式判別と方式毎の圧縮率を規定した対応表61を用いる例を示す。図中の対応表61の詳細を表3に示す。
Figure 2004328796
まず、ID1が方式決定回路60に供給され、方式が決定されるが、さらに圧縮率に応じてA、B、Cの3種類の方式を選択可能とすることで、画質の劣化を極力防ぐことが可能となる。尚、パラメータとして、Q特性等も考慮に入れて選択しても良い。そして、決定された方式をID2として記録し、かつ第2圧縮回路53に供給して圧縮処理を行い、画像を記録する。
再生時は、蓄積媒体54からID2の情報を読み取り、第2ルールブック回路59に従って方式に関する情報が決定される。この出力信号に応じて第2伸張回路55により伸張される。さらに、蓄積媒体54から、ID1の情報を読み取り、入力時のデータ量と一致するように、第1ルールブック回路58に従って第1圧縮回路56で圧縮を行う。このようにして出力させることで、入出力で同じデータを取り扱うことが可能となり、その間の画質の劣化は極力排除される。
尚、ルールブック1に示した画像構造の各画素数は以下の通りである。
CIF :360*288
QCIF:180*144
NTSC:720*525
HDTV:1920*1125
更に、画像構造別の画面の画素数の詳細を図5に示す。図5においては、入出力画面を画素イメージで図示した。また、( )内の数字は符号化有効画素数を示す。尚、NTSC/PAL、SECAMを併記した。
<具体例−3>
上記各具体例では、常時方式決定の際ルールブックを参照し書き込んであるため、ルールブックへのアクセス時間がかかる。そこでこの具体例−3では、入力信号に応じて方式変更フラグを発生させる方式をとる。つまり、入力信号の映像処理方式がいつも同じであれば、CFL=0とし方式変更無しとして一定のルールに従って処理する。一方、映像方式が途中で終わると、CFL=1を検出して上記具体例1又は2で示したID1を確認し、所定のルールブックに従い映像方式に応じた最適な圧縮を選択し処理する。
このようにすることにより、方式が変更しない限り同一方式でルールブックにアクセスすることなく圧縮処理されるため、効率良く映像方式に見合った圧縮処理を行うことができる。
また、各データブロック内のID1及びID2の記録を止めた場合、データレートが削減される。
更に、ID1、ID2とCFLを併記した場合には、上記効率化を図りながらもサーチ等の特殊画面再生時におけるデコード処理に破綻をきたさない。
(2)記録動作
以下、図6を参照して記録動作について説明する。
音声信号入力端子1、2より各々左(L)右(R)のステレオ音声信号が入力され、A/D変換器4、5でディジタル音声信号に変換される。このディジタル音声信号は各々信号処理回路7、8で各種雑音除去やダイナミックレンジの制限等を施した後、オーディオデータ圧縮回路10で音声信号用のデータ圧縮処理を行う。例えば、MPEGで提案されている適応変換符号化(ATAC,ASPEC)や帯域分割符号化(MUSICAM,SB/ADPCM)を用いてもよいし、L/Rの相関を用いた2チャンネル混合でのベクトル符号化等を用いても良い。
一方、映像入力端子3より入力されたビデオ等の映像信号は、上記A/D変換器4、5より高速処理可能なA/D変換器6により、ディジタル映像信号に変換される。このディジタル映像信号はビデオ信号処理回路9で処理された後、映像信号用のビデオデータ圧縮回路11でデータ量を数10〜数100分の1程度に圧縮する。例えば、時間的な画像相関を用いたフレーム間相関処理と、上記の手法における画質劣化を減少させるための動き補償(MC)、さらに、MPEGの符号化方式によれば、所定枚数のフレーム画像でGOPを構成し、これを時間軸で前方向から行う前方向予測フレーム(Pピクチャ)や前後(過去と未来)から行う両方向予測フレーム(Bピクチャ)による圧縮等を適宜組合わせることで実現可能である。
具体的には、MPEGで提案されているアルゴリズムの内、MPEG−1では、1/2インチVTR程度の標準画質、MPEG−2ではNTSC以上の画質を確保することができる。処理の詳細は、例えば1992年日経BP社発行の「最前線レポート ディジタルテレビ」第34〜第44頁に記載されている。
次に後述するID信号発生回路12よりのデータと音声データ及び映像データとをデータ合成回路13により合成した後、メイン・メモリ18へ格納する。このメイン・メモリ18は、メモリ・コントローラ17によりメモリ・アドレスや書き込み/読み出し等の制御が行われている。更に、メモリ・コントローラ17は、システム・コントローラ16により、動作の切り換え等の装置全体としての制御が行われている。
このシステム・コントローラ16は、操作キー19により記録/再生/検索などの指示が入力され、これを受けてメモリ・コントローラ17の制御を行うと同時に、動作状況や記録/再生時間等を示すタイムコード等の情報を表示部材20に表示し、アドレス情報生成回路15へもタイムコード等を知らせる。このタイムコードには主に2種類ある。その第1は、記録媒体もしくは映像プログラムの冒頭からの経過時間やカメラ撮影の累積時間等である。第2は記録またはカメラ撮影時の年月日や時分秒フレームの時刻等である。後者のタイムコード発生のために、カレンダ・クロック発生回路14を備えている。
アドレス情報生成回路15は、メモリ・コントローラ17からの情報格納状況等のデータを受取り、各情報のデータ量等を示す情報としてID信号発生回路12へデータを転送する。このデータの内容の一例を図7に示す。
システム・コントローラ16からの情報に基づきタイムコード、画質や音声のモード選択等を生成し、メモリ・コントローラ17からの情報に基づき映像や音声のデータ量(可変長符号可の場合はデータ長)とデータ格納のメモリ上の先頭のアドレス値とを生成し、ID信号発生回路12へ転送し、各IDデータ・ブロックとして一まとめにし、データ合成回路13によりデータ・ブロックを構成する。このデータ・ブロックの格納されているメイン・メモリ18の先頭番地を順次IDファイルに書き込んでいく。
(3)データ構成
図7に固体メモリで構成されたメイン・メモリ18中のデータ格納例を示す。
図7の上部に横軸を時間軸とし、所定時間(T0 )毎にID信号を生成する様子を示している。
図7の中央部には、固体メモリのアドレス空間の概念図を示す。ID信号の後には、可変長符号化により処理期間毎にデータ量の異なる映像及び音声の情報データが順次格納されていく。そのため、IDデータ発生は一定間隔(T0 )であるが、メモリ上では図示の通り等間隔にはならない。
そこで、検索時にデータブロックに高速アクセスできるようにするため、図7の上部に示すように、データブロックの格納場所を示すアドレスを一まとめにしたIDファイルを生成しておく。このIDファイルは、データブロックの先頭番地だけを整然とメイン・メモリ18の記憶容量に応じて予め設定されたエリアに格納するものである。このIDデータは固定長で、図7の例では、合計10種類の基本情報を有している。
これらの基本情報は、SMPTEに準じたタイムコード、記録時間とのトレードオフで画質や音質を選択し、可変長のAV(オーディオ及びビデオ)の各データの先頭番地及びデータ量を格納する。映像方式判別は、入力映像情報に応じて伸張や記録媒体への圧縮の方式を選択する2つの判別情報IDを有する。情報源からの信号の圧縮形態を判別するものを映像方式判別1とし前述のID1を取り扱うものであり、受信側で圧縮方式を決定するものを映像方式判別2とし前述のID2を取り扱うものとする。削除済フラグは、一度記録したデータを消去する際に、物理的なデリート処理の前に復帰可能な論理消去状態として、前記フラグにて通常の再生を禁止するものである。
音声信号は、L、R各チャンネルの初期化情報(リセット・データ)と圧縮処理を施した可変長のオーディオ・データで構成される。
映像信号は、例えばフレーム内符号化等による初期化画面(映像リセット・データ)と各種の圧縮方式により、可変長符号化された圧縮データにより構成されている。
各IDデータ毎に、以上の構成の映像データと音声データが一組としてデータ・ブロックを構成している。本データ・ブロックは、時間軸により定義された間隔で生成される点に特徴がある。
映像信号の一例を図8に示す。ここでは、HDTV方式(垂直1125本)のTV信号を基本として、アスペクト比9:16のTV信号を入力信号としている。HDTV信号では、NTSC信号に対して、ほぼ水平方向で2.5倍、垂直方向で2倍の解像度になっており、全体で5倍の情報量が毎秒30画面分発生し、図6の入力端子3へ供給される。
この映像信号は、A/D変換器6でディジタルデータ化された後、ビデオ信号処理回路9にコンポーネント信号(Y:R−Y:B−Y=4:2:2)として入力される。ここで、1画素当たり輝度(Y)を8bit、色差を各々1/2のサンプリングレートで8bit量子化すると、1.2Gbpsとなる。これに、1/200の圧縮処理を施し、約6Mbpsまでデータ量を削除する。
また、コンパクト・ディスク相当の音質のステレオ音声信号のデータレートは、1.5Mbpsなので、これに1/5の圧縮処理を施し1.3Mbpsとする。よって、AV合計で約6.3Mbpsとなる。従って、1Gbitで10分記録できることになる。
なお、映像信号として他に、現行の標準TV放送方式のNTSC/PALは勿論のこと、H.261に規定されるテレビ電話の国際規格であるQCIF、CIFの形態であってもよい。
以上のようなデータ処理にてメイン・メモリ18にAVデータを格納することになるが、メイン・メモリの増設や、ICカード等の交換可能なメモリ形態を採ることも可能になる。
(4)再生動作
操作キー19により再生動作を指示すると、システムコントローラ16は表示部材20に再生動作中の旨を表示し、メモリコントローラ17によりメモリアドレスとリード/ライトを制御し、メイン・メモリ18から記録動作により格納した情報信号を読み出す。前述の例で言えば毎秒30画面の映像情報と、ステレオ(または2チャンネル分の)音声情報とこれらの検索のためのID情報とが読み出される。
上記3種のデータが混合された状態(シリアルデータ情報)でデータ分配器21へ情報供給される。データ分配器21にて、データは各々以下の通り分配される。
IDデータは、検索情報再生回路22において各ID毎に図7に示す通りの情報を検出し、モニタのための表示情報を表示情報再生回路23で発生し、ビデオデータ伸張回路24により復元された映像情報と加算器27で合成し、D/A変換器28で汎用性のあるアナログ信号に変換し、映像モニタ30へ表示する。
オーディオデータは、オーディオデータ伸張回路25においてビデオデータと同様に記録時のデータ圧縮処理と逆のデータ伸張処理を施し、記録時の入力信号と同等の音声信号を再生する。データ選択回路26では音響モニタ用の音声信号を生成するためのD/A変換器29及びディジタルオーディオ出力端子33へ供給するデータを出力する。
映像と音声の各データは、前述のID信号を用いて、再生信号処理に要する遅延時間等によるズレを補正し再生する。表示情報生成回路23からの情報に同期させ、各々の映像及び音声の再生信号をデータ選択回路26により出力する。このIDは、MPEG−1におけるビットストリーム構成の内、第3層のパケットヘッダ中に位置しパケットデータのでコードタイミング情報を与えることにより、異メディア間の同期をとる、いわゆるタイムスタンプに相当するものである。
(5)ファイル構成
以上主たるデータの構造とデータ処理について詳細に説明してきたが、次に図9を用いてデータの検索性向上のために採られたデータ・ファイル構成について以下に説明する。
主たるAVデータを格納するAVデータ・ファイル40と、各種制御を行うシステム・コントローラ47と、システム・コントローラ47に各種の指示を入力する操作キー48と、システム・コントローラ47よりの指示に応じてデータ処理を行う情報処理回路41と、情報の入出力に関係する処理を行う情報入出力回路42とよりなる基本構成に検索用のファイルを追加した。
上述の基本構成は、先に説明したように図7に含まれるので、ハード的な説明は省略してファイル構成及びその生成に関するソフト的な説明のみを以下に行う。
ビデオカメラを用いた撮影と、この時に自動発生したインデックス情報を基に検索を行う場合を例にとり図10、図11のフローチャートを用いて説明する。
<記録系>
図9、図10において、入力端子を経由して不図示のビデオカメラからの映像および音声の信号が供給されている状態で、図10のステップS1、S2で操作キー48により撮影開始または撮影終了の指示が入力されると、システム・コントローラ47はインデックス生成回路46へインデックス情報を発生させるべく指示を出す。これを受けて、インデックス生成回路46はステップS3〜S9により2つの検索用のファイルを生成もしくは更新する。インデックス情報は内容に応じてレベル1〜3に分けられる。
その一つは時刻ファイル44で、インデックス情報の生成指示の出された時刻を入力中のAVデータと対応したIDファイルに連動させ時刻データとして格納する。このため、時刻を基にした検索作業が迅速に行えるようになる。すでに説明した通り、IDファイルは一定時間間隔で生成しているので、撮影の開始時刻と終了時刻がわかれば、途中の任意の時刻とAVデータの対応付けは可能である。
もう一つは目次ファイル45であり、ステップS10〜S11で行われる。この目次情報とは、書籍でいうところの章や段落等に相当し、音楽で言えば楽章や小節等に相当するものである。具体的には、記録の開始/停止が小見出しで、電源の入り/切りが中身出しで、日付変わりで大見出しを振り付けるようにすれば、手軽に自動生成が可能となる。更に複雑な目次生成は、手動によれば好みに応じ如何様にも作成可能である。
この時刻ファイル及び目次ファイルの構成例を表4に示す。
Figure 2004328796
また、ステップS12、S13でインデックス生成回路46からIDファイル43へ撮影開始指示に応じてIDの新規作成命令が出され、ステップS14〜S16により撮影終了指示に応じてID生成の中止命令が出される。この流れを図9では一点鎖線で示したが、AVデータ・ファイル40から直接IDファイルの空きエリアへデータ量等の情報を書き込みに行く構成としてもよい。
<再生系>
表4に示す時刻ファイル及び目次ファイルの構成例を用いて図11に従い再生時の検索手順を説明する。
インデックス情報はレベル1からレベル4まで設定可能であり、本例では前述の大中小の見出しを各々1から3にあて、4は未使用のためオールゼロを割り当てている。この最小レベル単位にインデックス・ワードを構成している。
IDファイルの項目には開始ID番号と終了ID番号が、時刻ファイルの項目には開始時刻の年月日及び時分秒が、目次ファイルの項目には必要に応じてインデックスの目次名称が登録される。勿論ブランクでも構わない。
従って、このような状態において、ステップS21〜S34により、インデックスに対応するIDを用いてIDファイルにアクセスし、AVデータの格納アドレスを読みだし、このアドレス情報でAVデータ・ファイル40をアクセスすることで所望の箇所の再生が可能となる。
一方、目次ファイルからの検索は、S36〜S40によりインデックスをサーチし、目次名称が登録されていれば、目次名称をディスプレイ表示し、登録されていなければ、時刻検索とほぼ同様の手順(インデックス→ID→AV)でAVデータ・ファイルにアクセスし、映像情報としてディスプレイ表示しても良い。
他の実施例として、記録・再生という蓄積系のみならず情報伝送の通信系に応用することもできる。
本発明の実施例による処理ステップとデータ量との関係を示した構成図である。 本発明の他の実施例による処理ステップとデータ量との関係を示した構成図である。 本発明の実施例によるディジタル画像情報処理装置の要部を示すブロック図である。 本発明の他の実施例によるディジタル画像情報処理装置の要部を示すブロック図である。 入出力画像の代表例を示す説明図である。 本発明の実施例によるディジタル画像情報処理装置の全体を示すブロック図である。 本発明の実施例によるデータ構成の概念図である。 本発明の実施例による入力情報の概念図である。 本発明の実施例によるファイル構成の概念図である。 本発明の実施例によるフローチャートである。 本発明の実施例による検索時のフローチャートである。
符号の説明
53 第2圧縮回路
57 方式判別回路
58 ルールブック1
59 ルールブック2
60 方式決定回路

Claims (6)

  1. 第1の圧縮方式で圧縮された画像情報を入力する入力手段と、
    前記入力手段により入力された画像情報を前記第1の圧縮方式と共通の画像処理パラメータを用いて第2の圧縮方式で圧縮する再圧縮手段と、
    前記再圧縮手段で圧縮した方式を識別する情報を発生する識別情報発生手段と、
    前記第2の圧縮方式で圧縮した画像情報と前記識別情報とを記録媒体に記録する記録手段とを備えたことを特徴とするディジタル画像情報処理装置。
  2. 前記共通の画像処理パラメータは、ブロックサイズ、DCT、量子化、動き補償のうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項1に記載のディジタル画像情報処理装置。
  3. 前記再圧縮手段は、圧縮率を選択する圧縮率選択手段を有し、選択された圧縮率で画像情報を再圧縮することを特徴とする請求項1に記載のディジタル画像情報処理装置。
  4. 第1の圧縮方式で圧縮された画像情報を入力する入力工程と、
    前記入力工程により入力された画像情報を前記第1の圧縮方式と共通の画像処理パラメータを用いて第2の圧縮方式で圧縮する再圧縮工程と、
    前記再圧縮工程で圧縮した方式を識別する情報を発生する識別情報発生工程と、
    前記第2の圧縮方式で圧縮した画像情報と前記識別情報とを記録媒体に記録する記録工程とを備えたことを特徴とするディジタル画像情報処理方法。
  5. 前記共通の画像処理パラメータは、ブロックサイズ、DCT、量子化、動き補償のうちの少なくとも1つであることを特徴とする請求項4に記載のディジタル画像情報処理方法。
  6. 前記再圧縮工程は、圧縮率を選択する圧縮率選択工程を有し、選択された圧縮率で画像情報を再圧縮することを特徴とする請求項4に記載のディジタル画像情報処理方法。
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