JP2004327000A - Phase-change optical-recording-medium - Google Patents

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Michiaki Shinozuka
道明 篠塚
Hiroyuki Iwasa
博之 岩佐
Masaru Magai
勝 真貝
Kiyoshi Yokomori
清 横森
Nobuhiro Kinoshita
延博 木下
Norihiko Ishii
紀彦 石井
Naoki Shimizu
直樹 清水
Haruki Tokumaru
春樹 徳丸
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Japan Broadcasting Corp
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Nippon Hoso Kyokai NHK
Ricoh Co Ltd
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Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a phase-change optical-recording-medium in which even in high-speed, high-density recording using a short wavelength, low-power beam such as blue laser, mechanical properties and recording sensitivity are good, noise such as jitter is not produced, overwrite characteristics are excellent, and archival characteristics are good. <P>SOLUTION: (1) The phase-change optical-recording-medium has a reflective heat radiation layer, an interface layer, a first protection layer, a recording layer, a second protection layer, an adhesive layer, and a cover substrate on a substrate having a flexural modulus of 2,000 to 4,000 MPa and Young's modulus of 2.2 to 100 GPa, wherein the recording layer comprises an alloy containing at least SbTe (in addition Ge), and the first and second protection layers comprise ZnS-SiO<SB>2</SB>. In the phase-change optical-recording-medium according to (1), in which (2) the ratio a/b of thickness (a) of the first protection layer to thickness (b) of the second protection layer is 0.1 or less, or (3) the interface layer contains at least one of TiO, ZnO, ZrO<SB>2</SB>, SiC, TiC, and Y<SB>2</SB>O<SB>3</SB>, or (4) the reflective heat radiation layer comprises Ag or an Ag alloy. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、書換え可能な高密度記録用の相変化型光記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にコンパクトディスク(CD)やDVDの再生は、凹ピットの底部及び鏡面部からの反射光の干渉により生じる反射率変化を利用して2値信号の記録及びトラッキング信号を検出することにより行われている。近年、CDと再生互換性(互換性)のある媒体として、相変化型の書換え可能なコンパクトディスク(CD−RW:CD−Rewritable)が広く使用されつつあるほか、DVDについても相変化型の書換え可能なDVDが各種提案されている。また、DVDの容量が4.7GBであるのに対して、記録再生波長を390〜420nmと短波長化し、開口数NA(Numerical Aperture)を上げて20GB以上の容量とするシステムDVRが提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0003】
これら相変化型の書換え可能なCD、DVD及びDVRは、非晶質状態と結晶状態の屈折率差によって生じる反射率差及び位相差変化を利用して記録情報信号の検出を行う。通常の相変化型光記録媒体は、基板上に下部保護層、相変化型記録層、上部保護層、反射層を設けた構造を有し、これら構成層の多重干渉を利用して反射率差及び位相差を制御し、CDやDVDとの互換性を持たせることができる。CD−RWにおいては、反射率を15〜25%程度に落とした範囲内ではCDと記録信号及び溝信号の互換性が確保でき、反射率の低いことをカバーする増幅系を付加したCDドライブでは再生が可能である。なお、相変化型光記録媒体は消去と再記録過程を1つの集束光ビームの強度変調のみによって行うことができるため、CD−RWや書換え可能DVD等の相変化型光記録媒体において、記録とは記録と消去を同時に行うオーバーライト(O/W)記録を含む。
相変化を利用した情報の記録には、結晶、非晶質又はそれらの混合状態を用いることができ、複数の結晶相を用いることもできるが、現在実用化されている書換可え可能相変化型光記録媒体は、未記録・消去状態を結晶状態とし、非晶質のマークを形成して記録するのが一般的である。
【0004】
相変化型記録層の材料としてはカルコゲン元素、即ち、S、Se、Teを含むカルコゲナイド系合金を用いることが多い。例えば、GeTe−SbTe疑似二元合金を主成分とするGeSbTe系、InTe−SbTe疑似二元合金を主成分とするInSbTe系、Sb0.7Te0.3共晶合金を主成分とするAgInSbTe系、GeSbTe系などである。このうち、GeTe−SbTe疑似二元合金に過剰のSbを添加した系、特にGeSbTe、又はGeSbTeなどの金属間化合物近傍組成が主に実用化されている。これらの組成は、金属間化合物特有の相分離を伴わない結晶化を特徴とし、結晶成長速度が速いために初期化が容易で消去時の再結晶化速度が速い。このため従来から実用的なオーバーライト特性を示す記録層としては、疑似二元合金系や金属間化合物近傍組成が注目されていた(非特許文献2〜3等)。
【0005】
また、従来からGeSbTe三元組成合金、又はこの三元組成合金を母体として添加元素を含有する合金を用いた記録層に関して報告がなされている(特許文献1〜4参照)。しかしながら、このような組成の材料を書換え可能なDVRなどの高密度記録用の光記録媒体へ適用するには、まだ開発が始まったばかりであるため、解決しなければならない問題が多々ある。
特に、青色レーザーなど短波長の光学系の場合にはビーム出力が低く、そのため記録層にノイズが出易いという欠点があり、オーバーライト特性を満足することが難しい。また従来の基板のまま高速記録する場合、高密度に記録するには、基板の高速回転における面振れやチルトが悪いとデフォーカスになり、良好な記録再生特性が得られないことになり、基板の機械特性が問題となる。
【0006】
特許文献5には、発明の効果の項に「本発明のガラスを用いることにより、基板を薄くしても撓みや反りの問題が生じ難く、研磨がし易く、また大量生産が容易な情報記録媒体基板用ガラスを提供できる。」と記載されており、主にHDDに使用されている。しかしながら光ディスクでは、ガラス基板そのものに溝を形成していては、コストがかかってしまう。
また特許文献6には、請求項1に「ガラス製基板上に、(1)紫外線硬化型樹脂組成物から成る案内溝及び/又は信号ピットの凹凸パターン形成層、(2)記録層、(3)保護層を順次積層した光ディスクにおいて、」と記載されており、発明の効果の項に「本発明によれば、ガラス2P基板上に設けられた記録層全面に渡って保護層を均一に形成することにより、耐湿熱性、機械特性、高速記録特性等の諸特性に優れたガラス基板の特長を有することに加えて、」とあるように、ガラス2P基板+上記層構成で記録再生特性を向上することが記載されている。しかし、この層構成では、溝上に直接記録膜が設けられており、良好な記録再生特性が得られないと推定される。
【0007】
学会発表でも、非特許文献4によれば、100Mbpsで、ポリカーボネート基板で高速記録ができていることになっているが、実際には高速での再生ではなく、再生は低速(35Mbps)で行っている。即ち、従来基板のままでは高速再生において、機械特性、特に面振れやチルトが悪いとノイズになり再生がうまくできないという問題が発生する。
特許文献7には高速HDD用基板としてヤング率110GPa以上と規定しているが、高速では引っ張りのヤング率以外に面振れがあり、曲げ弾性率が問題となる。この曲げ弾性率については何も規定していない。
また従来技術では、機械特性を満足し記録再生特性がよくても保存特性(アーカイバル特性等)が良好でないなど、全てを満足する媒体がなかった。
【0008】
【特許文献1】
特開昭61−258787号公報
【特許文献2】
特開昭62−152786号公報
【特許文献3】
特開平1−63195号公報
【特許文献4】
特開平1−211249号公報
【特許文献5】
特開2001−134925号公報
【特許文献6】
特開平6−44610号公報
【特許文献7】
特開平11−116267号公報
【非特許文献1】
ISOM Technical Digest,
’00(2000),210
【非特許文献2】
Jpn.J.Appl.Phys.,vol.69(1991),
p2849、
【非特許文献3】
SPIE,vol.2514(1995),pp294−301
【非特許文献4】
Optical Data Storage Topical
Meeting 2001,Technical Digest
p40
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、その目的は、青色レーザなど短波長の低出力光を用いた高速かつ高密度記録でも、機械特性、記録感度が良く、ジッタなどのノイズが発生せず、オーバーライト特性に優れ、アーカイバル特性も良好な相変化型光記録媒体を提供できる。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、次の1)〜5)の発明によって解決される。
1) 曲げ弾性率が2000〜4000MPa、ヤング率が2.2〜100GPaの基板上に、反射放熱層、界面層、第1保護層、記録層、第2保護層、接着層、カバー基板を有し、記録層がSbTeを主成分とする合金からなり、第1、第2保護層がZnS・SiOからなることを特徴とする相変化型光記録媒体。
2) 記録層が10原子%以下のGeを含有していることを特徴とする1)記載の相変化型光記録媒体。
3) 第1保護層の膜厚aと第2保護層の膜厚bの比「a/b」が0.1以下であることを特徴とする1)又は2)記載の相変化型光記録媒体。
4) 界面層が、TiO、ZnO、ZrO、SiC、TiC、Yの中から選ばれた少なくとも1種を含有していることを特徴とする1)〜3)の何れかに記載の相変化型光記録媒体。
5) 反射放熱層がAg又はAg合金、Cu合金、Al合金の何れかからなることを特徴とする1)〜4)の何れかに記載の相変化型光記録媒体。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の相変化型光記録媒体は、基板上に、反射放熱層、界面層、第1保護層、記録層、第2保護層、接着層、カバー基板を有するが、製膜及び積層の順番は、光の入射方向によってこの順にしても逆順にしてもよい。
図1に層構成の一例を示すが、図1の各層の順序は、カバー基板を透明とし、カバー基板側から記録再生用の集束光ビームを照射する場合に適している。
また、基板1には通常、記録再生光を案内するピッチ0.8μm以下の溝を設けるが、この溝は必ずしも幾何学的に矩形又は台形状の溝である必要はなく、例えばイオン注入などによって、屈折率の異なる導波路のようなものを形成して光学的に溝が形成されていてもよい。
【0012】
現在CDやDVDではポリカーボネート基板を用いて、CDで32倍速(38m/s)、DVDで12倍速(41m/s)を達成しているが、光学系のNAが0.85になったり、高密度記録になると僅かな面振れやチルトがあっても媒体にジャストフォーカスで記録されず、デフォーカスで記録されてしまい、エラーになる可能性がある。たとえ記録できても、NA=0.85ではフォーカスマージンが6μmと言われているので、DVDの規格のように100μm以上の面振れが許容される媒体では再生が不能となってしまう。
また、本発明の相変化型光記録媒体は高速記録可能な媒体であり、高速で回転させた際に遠心力が加わるため、基板の引っ張り強さに関係するヤング率を2.2GPa以上とする必要がある。しかし、一般的にヤング率を大きくすると曲げ弾性率は下がるので、ヤング率を特許文献7のように110GPa以上としてしまうと曲げ弾性率が下がってしまう。そこで、CDやDVDの更なる高速化や高NAでの高速かつ高密度記録に対応するには、面振れに係わる力である曲げ弾性率を2000MPa以上として、面振れを抑制する必要がある。図3に示すように、曲げ弾性率が2000MPa以上ならば高速(10000回転)での面振れ(絶対値)を5μm以下に抑えることができ、高NAシステムでの再生でもデフォーカスにならずに済む。これに対し、単にヤング率を2.2GPa以上としただけでは、高速回転での面振れが大きくなってしまう。
ヤング率が100Gpaを超えた場合、1万回転等の高速回転には耐えられるが、ヤング率を上げるためにガラス基板に添加剤を添加したりすると光透過率が下がってしまうので、記録光が透過しづらくなり、記録パワーが不足して実用には適さない。
【0013】
一方、曲げ弾性率が4000MPa以上になるとヤング率が2.2GPa未満になり、高速で基板が割れたりするので問題がある。
従って、本発明では曲げ弾性率が2000〜4000MPa、ヤング率が2.2GPa〜100GPaの基板を用いる。これにより、高速記録再生での機械特性を良好に保ち、ジッタなどのノイズを抑え、オーバーライト特性を良好にすることができる。
上記物性を満足する基板としては、強化ガラス上に2P(フォトポリマー)樹脂を積層した基板(以下、ガラス2P基板という)が挙げられる。ポリカーボネートにテルペン樹脂等を添加したポリマー基板などでも上記条件を満たしさえすれば高速での機械特性が安定するので使用可能である。
【0014】
記録層には、光照射により結晶とアモルファスの相転移を起す相変化型記録材料を用いるが、小さいマークを形成し易くして、高速かつ高密度記録への対応を図るために公知のSbTeを主成分とする合金を用いる。通常の場合、SbTeの含有率は65〜85原子%とする。
SbTe合金に添加する元素としては、Ge、Ag、Inなど種々のものが知られている。例えばGeを添加すると保存特性が良好になるが、10原子%以上添加すると(広い記録パワーで)良好に記録できる線速度が遅くなるので、10原子%未満が良く、好ましくは2〜7原子%である。このようにGe添加量を制限すれば、高速記録可能でかつ保存性に優れた媒体を提供できる。
また、媒体特性を改良するため必要に応じて公知の他の種々の元素を添加してもよいが、添加量は10原子%程度までとする。更に、O、N、Sから選ばれる少なくとも一つの元素を0.1〜10原子%添加することにより、記録層の光学定数を微調整することもできる。しかし10原子%を超えて添加すると結晶化速度を低下させ、消去性能を悪化させるので好ましくない。
【0015】
オーバーライト時の結晶化速度を低下させずに経時安定性を向上させるには、V、Nb、Ta、Cr、Co、Pt、Zrから選ばれる少なくとも一種を8原子%以下、好ましくは0.1〜5原子%添加するとよい。SbTeに対する、これらの添加元素とGeの合計添加量は15原子%以下であることが望ましい。特に、Ge含有量が3〜10原子%の場合には添加効果が大きい。しかし、15原子%よりも多く添加するとSb以外の元素の相分離を誘起してしまう。
経時安定性の向上と屈折率の微調整のためには、Si、Sn、Pbから選ばれる少なくとも一種を5原子%以下添加するのが好ましい。これらの添加元素とGeの合計添加量は15原子%以下が望ましい。なお、Si、Sn、Pbの各元素は、Geと同じく4配位ネットワークを持った元素である。
【0016】
また、Al、Ga、Inを8原子%以下添加すると、結晶化温度を上昇させると同時にジッタを低減させたり記録感度を改善する効果があるが、偏析も生じ易いため、6原子%以下とすることが望ましい。これらの添加元素とGeとの合計添加量は15原子%以下、好ましくは13原子%以下である。
また、Agを8原子%以下の量で添加すると記録感度を改善する上で効果があり、特にGe添加量が5原子%を超える場合に用いれば効果が顕著である。しかし、Agの添加量が8原子%を超えるとジッタを増加させたり、非晶質マークの安定性を損ねるので好ましくない。また、上記合計添加量が15原子%を超えると偏析を生じ易いので好ましくない。Agの添加量として特に好ましいのは5原子%以下である。
【0017】
記録層の膜厚は5〜100nmの範囲が好ましい。5nmより薄いと十分なコントラストを得難く、また結晶化速度が遅くなる傾向があり、短時間での消去が困難となり易い。一方、100nmを越すとやはり光学的なコントラストが得難くなり、またクラックが生じ易くなる。コントラストとしては、DVDなどの再生専用ディスクと互換性が取れる程度にする必要がある。
また、最短マーク長が0.5μm以下となるような高密度記録では、記録層の膜厚は5〜25nmの範囲が好ましい。5nmより薄いと反射率が低くなり過ぎ、また膜成長初期の不均一な組成や、疎らな膜の影響が現れ易いので好ましくない。一方、25nmより厚いと熱容量が大きくなり記録感度が悪くなる他、結晶成長が3次元的になるため、非晶質マークのエッジが乱れジッタが高くなる傾向にある。更に、記録層の相変化による体積変化が顕著になり、繰返しオーバーライト耐久性が悪くなるので好ましくない。マーク端のジッタ及び繰返しオーバーライト耐久性の観点からは20nm以下とすることがより望ましい。
【0018】
記録層の密度は、バルク密度の80%以上とすることが好ましく、より好ましくは90%以上である。
記録層の密度は、スパッタリング(スパッタ)成膜法においては、成膜時のスパッタガス(Ar等の希ガス)の圧力を低くするか、或いはターゲット正面に近接して基板を配置するなどして記録層に照射される高エネルギーAr量を多くすることが必要である。高エネルギーArは、スパッタのためにターゲットに照射されるArイオンが一部跳ね返されて基板側に到達するもの、又はプラズマ中のArイオンが基板全面のシース電圧で加速されて基板に達するものの何れかである。このような高エネルギーの希ガスの照射効果を「アトミックピーニング(atomic peening)効果」という。
【0019】
一般的に使用されるArガスでのスパッタでは、アトミックピーニング効果によってArがスパッタ膜に混入される。この混入された膜中のAr量により、アトミックピーニング効果を見積もることができる。即ち、Ar量が少なければ高エネルギーArの照射効果が少ないことを意味し、密度の疎らな膜が形成され易い。一方、Ar量が多ければ高エネルギーArの照射が激しく、密度は高くなるものの膜中に取り込まれたArが繰返しオーバーライト時にボイド(void)となって析出し、繰返しの耐久性を劣化させる。
記録層中の適当なAr量は、0.1〜1.5原子%である。更に、直流スパッタよりも高周波スパッタを用いた方が、記録層中のAr量を少なくして高密度膜を得ることができるので好ましい。
【0020】
また、記録層の成膜後の状態は通常、非晶質である。従って、成膜後に記録層全面を結晶化して初期化された状態(未記録状態)とする必要がある。
初期化方法としては、固相でのアニールによる初期化も可能であるが、一旦記録層を溶融させ再凝固時に徐冷して結晶化させる、いわゆる溶融再結晶化による初期化が望ましい。記録層は成膜直後には結晶成長の核が殆どなく、固相での結晶化は困難であるが、溶融再結晶化によれば少数の結晶核が形成された後、結晶成長が主体となって高速で再結晶化が進む。
記録層の溶融再結晶化による結晶と、固相でのアニールによる結晶とは反射率が異なるため、混在するとノイズの原因となる。そして、実際のオーバーライト記録の際には、消去部は溶融再結晶化による結晶となるため、初期化も溶融再結晶化により行う方が好ましい。
【0021】
溶融再結晶化による初期化の際、記録層の溶融は局所的かつ1ミリ秒程度以下の短時間で行うのがよい。この理由は、溶融領域が広かったり、溶融時間或いは冷却時間が長過ぎると熱によって各層が破壊されたりするためである。
初期化に適した熱履歴を与えるには、波長600〜1000nm程度の高出力半導体レーザー光を長軸100〜300μm、短軸1〜3μmに集束して照射し、短軸方向を走査軸として1〜10m/sの線速度で走査することが望ましい。
同じ集束光でも円形に近いと溶融領域が広すぎ、再非晶質化が起き易く、また多層構成や基板へのダメージが大きいため好ましくない。
【0022】
初期化が溶融再結晶化によって行われたことは以下のようにして確認できる。即ち、初期化後の媒体に直径約1.5μmより小さいスポット径に集束された記録層を溶融するに足る記録パワーPwの記録光を、直流的に一定線速度で照射する。案内溝がある場合は、その溝又は溝間からなるトラックにトラッキングサーボ及びフォーカスサーボをかけた状態で行う。その後、同じトラック上に消去パワーPe(Pe≦Pw)の消去光を直流的に照射して得られる消去状態の反射率が全く未記録の初期状態の反射率と殆ど同じであれば、該初期化状態は溶融再結晶状態と確認できる。何故ならば、記録光照射により記録層は一旦溶融されており、それを消去光照射で完全に再結晶化した状態は、記録光による溶融と消去光による再結晶化の過程を経ており、溶融再結晶化された状態にあるからである。
なお、初期化状態の反射率Riniと溶融再結晶化状態Rcryの反射率がほぼ同じであるとは、(Rini−Rcry)/{(Rini+Rcry)/2}×100(%)で定義される両者の反射率差が20%以下であることを言う。通常、アニール等の固相結晶化だけでは、その反射率差は20%より大きい。
【0023】
次に、保護層について説明する。
第1保護層は記録層と界面層の相互拡散を防止し、記録層の変形を抑制しつつ、反射放熱層へ効率的に熱を逃すという機能を併せ持つ。また、第2保護層は主として記録時の高温による接着層の表面の変形を防止するのに有効である。
第1、第2保護層の材料は、屈折率、熱伝導率、化学的安定性、機械的強度、密着性等に留意して決定される。材料としては熱伝導率が低い方が望ましいが、その目安は1×10−3pJ/(μm・N・nsec)である。なお、このような低熱伝導率材料の薄膜状態の熱伝導率を直接測定するのは困難であり、直接測定に代えて熱シミュレーションと実際の記録感度の測定結果から目安を得ることができる。
【0024】
低熱伝導率の保護層材料としては、ZnS、ZnO、TaS、希土類硫化物のうちの少なくとも一種を50〜90モル%含み、かつ透明性が高くて融点又は分解点が1000℃以上の耐熱性化合物を含む複合誘電体が望ましい。特に、ZnS、ZnOを70〜90モル%含む複合誘電体、或いは、La、Ce、Nd、Y等の希土類硫化物を60〜90モル%含む複合誘電体が望ましい。
融点又は分解点が1000℃以上の耐熱化合物材料としては、Mg、Ca、Sr、Y、La、Ce、Ho、Er、Yb、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Zn、Al、Si、Ge、Pb等の酸化物、窒化物、炭化物やCa、Mg、Li等のフッ化物を用いることができる。
なお、上記酸化物、硫化物、窒化物、炭化物、フッ化物は必ずしも化学量論的組成をとる必要はなく、屈折率等の制御のために組成を制御したり、混合して用いることも有効である。
第1、第2保護層材料としては、上記留意点及び記録層材料との整合性を考慮すると、ZnSとSiOとの混合系組成が最も好ましい。また、第1、第2保護層に同じ材料を用いると製造上のコスト低減の面からも有利である。また、第1、第2保護層を積層化することもできる。
【0025】
次に、保護層の機能等について更に詳述する。
本発明の層構成は、急冷構造と呼ばれる層構成の一種に属する。急冷構造では、放熱を促進して記録層再凝固時の冷却速度を高める層構成を採用することにより、非晶質マーク形成の際の再結晶化の問題を回避しつつ、高速結晶化による高消去比を実現する。
第1保護層の膜厚は、繰返しオーバーライトにおける耐久性に大きく影響し、特にジッタの悪化を抑制する上でも重要である。膜厚は一般的に3〜30nmとする。3nm未満では、第1保護層部での熱伝導の遅延効果が不十分で記録感度低下が著しくなり好ましくない。膜厚が30nmより厚いとマーク幅方向の温度分布の十分な平坦化効果が得られないほか、記録時に記録層側と界面層側とで温度差が大きくなり、保護層の両側における熱膨張差から保護層自体が非対称に変形し易くなる。この繰返しは、保護層内部に微視的塑性変形を蓄積させ、ノイズの増加を招くので好ましくない。
第1保護層の詳細な膜厚は、記録レーザー光の波長が600〜700nmでは15〜25nmが好ましく、波長が350〜600nmでは3〜20nmが好ましく、より好ましくは3〜15nmである。
【0026】
第2保護層の膜厚は30〜160nmとする。好ましくは45〜130nmである。30nmより薄いと記録層溶融時の変形等によって破壊され易くオーバーライト特性が悪くなる。また、160nmを超えると反射率変動が大きくなり均一に記録し難くなる。
第1保護層の膜厚をa、第2保護層の膜厚をbとすると、膜厚の比「a/b」が0.1以下であることが、オーバーライト特性が良好となる条件である。
図2に、第1保護層と第2保護層の膜厚比とオーバーライト(O/W)回数の関係を示した。ここで言うO/W回数は、初期のジッタよりも50%悪くなった時点の回数である。例えば初期のジッタが10%であれば、ジッタが15%以上となったO/W回数である。
図2から分るように、膜厚比「a/b」が0.15未満になるとO/W回数が急激に良くなり、0.1以下では実用上十分な回数を確保できる。
【0027】
前述したような相変化型記録材料を用いると、最短マーク長0.3μm以下の高密度記録において低ジッタを実現できるが、本発明者らの検討によれば高密度記録を実現するために短波長のレーザー光(例えば、波長410nm以下)を用いる場合には、上記急冷構造の層構成についても一層の配慮が必要になる。特に、波長が500nm以下、開口数NAが0.55以上の小さな集束光ビームを用いた1ビームオーバーライト特性の検討において、マーク幅方向の温度分布を平坦化することが高消去比及び消去パワーマージンを広く取るために重要であることが分った。この傾向は、波長350〜420nm、NA=0.85前後の光学系を用いた、DVR対応の光学系においても同様である。
【0028】
本発明者らは上記要求に適合するような層構成を検討し、入射光の少ない記録層を熱伝導率の低い第1、第2保護層で挟むと共に、第1保護層と反射放熱層の間に光透過性があると共に高熱伝導率で放熱性もある界面層を設けて、記録感度を良好にする設計を行った。
前述したように高密度記録のため350〜600nmの短波長のレーザ光を用いる場合には、第1保護層の膜厚を3〜20nmと薄くすることが好ましいが、このような場合でも、第1保護層に隣接して高熱伝導率の界面層を設けることにより、高速記録時に熱が急激に逃げず、かつ反射放熱層に熱が伝わり、高速記録が可能となる。
界面層として、TiO、ZnO、ZrO、SiC、TiC、Yの中から選ばれた少なくとも1種を含有する材料を用いれば、より反射放熱層に熱を逃がし易くなり、小さいマークが形成でき、一層の高密度記録が可能となるので好ましい。
界面層の膜厚は後述する反射放熱層の保護効果も考慮して1〜100nmとする。1nm未満では保護効果が不十分で、100nmを超えると放熱効果が犠牲になる。また、この膜厚を5nm以上とすれば、層が島状構造とならず均一に形成され易い。
【0029】
熱伝導性のみを考えた場合には、第1保護層の熱伝導率を高くしても放熱は促進されるが、あまり放熱が促進され過ぎると記録に要する照射パワーが高くなり、記録感度が著しく低下してしまうという問題が生ずるため、低熱伝導率である必要がある。
低熱伝導率の薄膜保護層を用いることにより、記録パワー照射開始時点の数秒〜数10秒において、記録層から反射放熱層への熱伝導に時間的な遅延を与え、その後に反射放熱層への放熱を促進することができるため、保護層の熱伝導率が低いことにより必要以上に記録感度を低下させることがない。このような理由から、従来公知のSiO、Ta、Al、AlN、SiN等を主成分とする保護層材料は、それ自身の熱伝導率が高すぎるために単体で使用することは好ましくない。
更に界面層は、反射放熱層のAg又はAg合金と第1保護層のS(硫黄)との反応によるAgの硫化を防止するためにも必要である。これにより、高密度記録におけるアーカイバル特性の向上を図ることができる。
【0030】
次に、反射放熱層について説明する。
反射放熱層に高熱伝導率の材料を用いると、消去比及び消去パワーマージンを改善することができる。更に、検討の結果、広い消去パワー範囲において本発明の記録層が持つ良好な消去特性を発揮させるには、膜厚方向の温度分布や時間変化を少なくするだけでなく、膜面方向(記録ビーム走査方向に対して垂直方向)の温度分布もできるだけ平坦化できるような層構成を用いるとよいことが分った。従って、非常に高熱伝導率で300nm以下の薄い反射放熱層を用い、横方向の放熱効果を促進することが好ましい。
薄膜の熱伝導率はバルク状態の熱伝導率と大きく異なり、小さくなっているのが普通である。特に、膜厚30nm未満の薄膜では成長初期の島状構造の影響で熱伝導率が1桁以上小さくなる場合があり好ましくない。更に、成膜条件によって結晶性や不純物量が異なり、これが同じ組成でも熱伝導率が異なる要因になる。
【0031】
反射放熱層における放熱は、その膜厚を厚くしても達成できるが、膜厚が300nmを超えると記録層の膜面方向よりも膜厚方向の熱伝導が顕著になり、膜面方向の温度分布改善効果が得られない。また、反射放熱層自体の熱容量が大きくなり、反射放熱層ばかりでなく、記録層の冷却にも時間がかかるようになって非晶質マークの形成が阻害される。従って、最も好ましいのは、高熱伝導率の反射放熱層を薄く設けて横方向への放熱を選択的に促進することである。
従来用いられていた急冷構造は、膜厚方向の1次元的な熱の逃げのみに注目し、記録層から反射放熱層に速く熱を逃すことのみを意図しており、この平面方向の温度分布の平坦化を十分に考慮していなかった。
【0032】
反射放熱層の材料としてはAg又はAg合金、Cu合金、Al合金等が挙げられる。
Ag合金としては、AgにCu、Ti、V、Ta、Nb、W、Co、Cr、Si、Ge、Sn、Sc、Hf、Pd、Rh、Au、Pt、Mg、Zr、Mo、Mnから選ばれる少なくとも1種を0.2〜5原子%含む合金が挙げられる。経時安定性をより重視する場合には添加成分としてTi、Mgが好ましい。
Ag又はAg合金を用いる場合の好ましい膜厚は、30〜200nmである。30nm未満では純Agでも放熱効果が不十分である。200nmを超えると熱が水平方向より垂直方向に逃げてしまい水平方向の熱分布改善に寄与しないし、不必要な厚膜は生産性を低下させる。また膜表面の微視的な平坦性も悪くなる。
Cu合金としては、Cu−Pd系合金やCuを0.3〜5.0原子%含有するAl−Cu系合金が挙げられる。特に、ZnS・SiO層とTa層との2層構成保護層に対しては、Cuを0.5〜4.0原子%含有するAl−Cu系合金が耐食性、密着性、高熱伝導率の全てをバランス良く満足するので望ましい。また、Siを0.3〜0.8原子%、Mgを0.3〜1.2原子%含有するAl−Mg−Si系合金も有効である。
【0033】
Al合金としては、AlにTa、Ti、Co、Cr、Si、Sc、Hf、Pd、Pt、Mg、Zr、Mo、Mnから選ばれる少なくとも1種を0.2〜2原子%含む合金が挙げられる。
これらは添加元素濃度に比例して体積抵抗率が増加し、また耐ヒロック性が改善されるので、耐久性、体積抵抗率、成膜速度等を考慮して用いることができる。しかし添加不純物量0.2原子%未満では、成膜条件にもよるが、耐ヒロック性は不十分であることが多い。また、2原子%より多いと体積抵抗率の低いものが得難い。経時安定性をより重視する場合には添加成分としてはTaが好ましい。
上記Al合金を反射放熱層として用いる場合の好ましい膜厚は150〜300nmである。150nm未満では純Alでも放熱効果は不十分である。また300nmを超えると熱が水平方向より垂直方向に逃げて水平方向の熱分布改善に寄与しないし、反射放熱層そのものの熱容量が大き過ぎて記録層の冷却速度が遅くなってしまう。また、膜表面の微視的な平坦性も悪くなる。
【0034】
上記Al合金又はAg合金は、その添加元素濃度に比例して体積抵抗率が増加する。一方、不純物の添加は一般的に結晶粒径を小さくし、粒界の電子散乱を増加させて熱伝導率を低下させると考えられる。添加不純物量を調節することは、結晶粒径を大きくして材料本来の高熱伝導率を得るために必要である。
反射放熱層は通常スパッタ法や真空蒸着法で形成されるが、ターゲットや蒸着材料そのものの不純物量もさることながら、成膜時に混入する水分や酸素量も含めて全不純物量を2原子%以下とする必要がある。このためにプロセスチャンバの到達真空度は1×10−3Pa以下とすることが望ましい。また、10−4Paより悪い到達真空度で成膜する場合には、成膜レートを1nm/秒以上、好ましくは10nm/秒以上として不純物が取り込まれるのを防ぐことが望ましい。或いは、意図的な添加元素を1原子%より多く含む場合は、成膜レートを10nm/秒以上として付加的な不純物混入を極力防ぐことが望ましい。
【0035】
成膜条件が、不純物量とは無関係に結晶粒径に影響を及ぼす場合もある。例えば、AlにTaを2原子%程度混入した合金膜は、結晶粒の間に非晶質相が混在するが、結晶相と非晶質相の割合は成膜条件に依存する。また、低圧でスパッタするほど結晶部分の割合が増え、体積抵抗率が下がり、熱伝導率が増加する。
膜中の不純物組成や結晶性は、スパッタに用いる合金ターゲットの製法やスパッタガス(Ar、Ne、Xe等)にも依存する。
このように薄膜状態の体積抵抗率は、金属材料の種類や組成のみによっては決まらない。また、高熱伝導率を得るためには、上記のように不純物量を少なくすることが望ましいが、一方でAlやAgの純金属は耐食性や耐ヒロック性に劣る傾向があるため、両者のバランスを考慮して最適組成を決める必要がある。
【0036】
更なる高熱伝導と高信頼性を得るために反射放熱層を多層化することも有効である。この場合、少なくとも1層は全反射放熱層膜厚の50%以上の膜厚を有する高熱伝導性材料(低体積抵抗率材料)からなり、実質的に放熱効果に寄与し、他の層が耐食性や保護層との密着性、耐ヒロック性の改善に寄与するように構成する。
しかし、金属中最も高熱伝導率及び低体積抵抗率であるAgを用いた場合には、Agに隣接する保護層中にS(硫化物等)が含まれていると、硫化によるAgの腐食を起し易く、繰返しオーバーライトした場合の劣化がやや速いという傾向がある。また、高温高湿の加速試験環境下で腐食を生じ易い傾向がある。
そこで、低体積抵抗率材料としてAg又はAg合金を用いる際には、隣接保護層との間に界面層としてAlを主成分とする合金層を設けることも有効である。
更に、Ag合金反射放熱層とAl合金界面層を併用する場合、AgとAlは比較的相互拡散し易い組み合わせであるから、Al表面を厚さ1nm以上酸化して界面酸化層を設けることが一層好ましい。なお、界面酸化層が5nm、特に10nmを超えると、それが熱抵抗となり本来の趣旨である極めて放熱性の高い反射放熱層としての機能が損なわれるので好ましくない。
【0037】
本発明において良好な特性を示す高熱伝導率の反射放熱層を規定するために、それぞれの熱伝導率を直接測定することも可能であるが、その熱伝導の良否を電気抵抗を利用して見積もることができる。これは、金属膜のように電子が熱又は電気伝導を主として司る材料においては、熱伝導率と電気伝導率との間に良好な比例関係があるためである。
薄膜の電気抵抗は、その膜厚や測定領域の面積で規格化された抵抗率値で表す。体積抵抗率と面積抵抗率は、通常の4探針法で測定でき、JIS N 7194によって規定されている。この方法により、薄膜の熱伝導率そのものを実測するよりも遥かに簡便かつ再現性の良いデータが得られる。
【0038】
好ましい反射放熱層の体積抵抗率は、20〜150nΩ・mであり、より好ましくは20〜100nΩ・mである。20nΩ・m未満の薄膜を作製することは実質上難かしい。また、150nΩ・mより体積抵抗率が大きい場合でも、例えば300nmを超える厚膜とすれば面積抵抗率を下げることはできるが、本発明者らの検討によれば、このような高体積抵抗率材料で面積抵抗率のみを下げても十分な放熱効果は得られなかった。厚膜では単位面積当りの熱容量が増大してしまうためと考えられる。また、このような厚膜では成膜に時間がかかり、材料費も増えるため製造コストの観点から好ましくないばかりでなく、更に膜表面の微視的な平坦性も悪くなってしまう。
膜厚300nm以下で面積抵抗率0.2〜0.9Ω/□であるような低体積抵抗率材料を用いるのが好ましく、面積抵抗率0.5Ω/□が最も好ましい。
【0039】
前述した反射放熱層の多層化は、高体積抵抗率材料と低体積抵抗率材料を組み合わせて所望の膜厚で所望の面積抵抗率を得るためにも有効である。合金化による体積抵抗率調節は、合金ターゲットの使用によりスパッタ工程を簡素化できるが、ターゲット製造コストひいては媒体の原材料比を上昇させる要因になる。
従って、純Alや純Agの薄膜と前記添加元素そのものの薄膜を多層化して所望の体積抵抗率を得ることも有効である。層数が3層程度までであれば初期の装置コストは増加するものの、個々の媒体コストは却って抑制できる場合がある。
反射放熱層を複数の金属膜からなる多層構造とし、全膜厚を40〜300nmとし、全膜厚の50%以上が体積抵抗率20〜150nΩ・mの金属薄膜層(多層であってもよい)とするのが好ましい。
【0040】
カバー基板の材料としては、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂、ABS樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられるが、光学特性、コストの点で優れるポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂が好ましい。
NAが0.85のような高NAの対物レンズを用いる場合には、カバー基板の厚さは0.3mm以下、好ましくは0.06〜0.20mmの厚さが要求されるため、シート状であることが望ましい。NAが0.65程度の対物レンズの場合にはカバー基板の厚さは0.6mmとする。
カバー基板を積層するための接着層材料としては、UV樹脂又はアクリル系接着材が挙げられる。
上記のようなシートを用いて薄型基板を形成する方法としては、紫外線硬化性樹脂或いは透明な両面粘着シートを介して、シートを貼り付ける方法が挙げられる。また、紫外線硬化性樹脂を保護層上に塗布し、これを硬化させて接着層兼用の薄型のカバー基板としてもよい。
【0041】
【実施例】
以下、実施例及び比較例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
【0042】
実施例1
青板ガラスを化学強化した強化ガラス上に紫外線硬化性樹脂層を形成した後、スタンパで溝を形成して、曲げ弾性率が3000MPa、ヤング率が85GPaのガラス2P基板1を作成した。
この基板上に、反射放熱層2(Ag97CuPtPd)、界面層8(TiC)、第1保護層3〔ZnS(80モル%)・SiO(20モル%)〕、記録層4(Ge10Sb65Te25)、第2保護層5〔ZnS(80モル%)・SiO(20モル%)〕、接着層6〔変性アクリル系粘着材(日東電工:DA8310−A50)〕、カバー基板7(ポリカーボネート)を設けて、図1に示す層構成の評価用相変化型光記録媒体を作製した。接着層6以外はスパッタ法により膜厚を制御しながら基板1側から順次形成した。
各構成層の厚さは次の通りである。
基板1:1.1mm、反射放熱層2:120nm、界面層8:4nm、第1保護層3:7nm、記録層4:10nm、第2保護層5:120nm、接着層6:30μm、カバー基板7:70μm
【0043】
実施例2
基板1をポリカーボネートにテルペン樹脂を5重量%添加した基板に変えた点以外は、実施例1と全く同様にして評価用相変化型光記録媒体を作製した。
【0044】
実施例3
記録層材料のGeを5原子%、Sbを70原子%にした点以外は、実施例1と全く同様にして評価用相変化型光記録媒体を作製した。
【0045】
実施例4
接着層6を膜厚30μmの紫外線硬化性樹脂に変えた点以外は、実施例1と全く同様にして評価用相変化型光記録媒体を作製した。
【0046】
実施例5
界面層材料をZnOに変更した点以外は、実施例1と全く同様にして評価用相変化型光記録媒体を作成した。
【0047】
実施例6
界面層材料をZrOに変更した点以外は、実施例1と全く同様にして評価用相変化型光記録媒体を作成した。
【0048】
実施例7
界面層材料をYに変更した点以外は、実施例1と全く同様にして評価用相変化型光記録媒体を作成した。
【0049】
実施例8
界面層材料をSiCに変更した点以外は、実施例1と全く同様にして評価用相変化型光記録媒体を作成した。
【0050】
実施例9
界面層材料をTiOに変更した点以外は、実施例1と全く同様にして評価用相変化型光記録媒体を作成した。
【0051】
実施例10
反射放熱層材料をCu98Pdに変更した点以外は、実施例1と全く同様にして評価用相変化型光記録媒体を作成した。
【0052】
実施例11
反射放熱層材料をAl98.5Ti1.5に変更した点以外は、実施例1と全く同様にして評価用相変化型光記録媒体を作成した。
【0053】
比較例1
基板1をポリカーボネート製のもの(通常のCD又はDVDで使用されているもの)に変えた点以外は、実施例1と全く同様にして評価用相変化型光記録媒体を作製した。
【0054】
比較例2
記録層材料のGeを15原子%、Sbを60原子%にした点以外は、実施例1と全く同様にして評価用相変化型光記録媒体を作製した。
【0055】
比較例3
曲げ弾性率が4200MPa、ヤング率が50MPaのガラス2P基板に変えた点以外は、実施例1と全く同様にして評価用相変化型光記録媒体を作製した。
【0056】
上記各実施例及び比較例の曲げ弾性率とヤング率と一万回転での面振れを表1に示した。なお測定は、島津オートグラフAGS−10KND(島津製作所製)を用い、23℃、50%(RH)で行った。
曲げ弾性率は、幅20mm×長さ100mm×厚さ0.6mmの試験片を用い、曲げ速度:3mm/minで測定し、ヤング率は、幅20mm×長さ100mm×厚さ0.6mmの試験片を用い、引張速度:2mm/minで測定した。
【表1】

Figure 2004327000
【0057】
<評価>
上記実施例1〜11及び比較例1〜2で作製した評価用相変化型光記録媒体について、波長402nm、開口数NA0.85の光学系を用いて集束光ビームを照射し、線速:5.7m/s、0.130μm/bitの条件で、初期ジッタ、記録感度(ジッタ最小を示す記録パワー)、アーカイバル特性、O/W特性を評価した。
評価判断基準は次の通りである。
・アーカイバル特性:80℃、85%(RH)の保存でジッタ上昇が20%以上となる時間(H)。
・O/W特性:オーバーライト(O/W)によるジッタ上昇が20%に到達したオーバーライト回数(回)。
アーカイバル特性とO/W特性の結果を表2に示す。
【表2】
Figure 2004327000
【0058】
表1、2から分るように、実施例1〜11では何れも優れたアーカイバル特性(1000〜2000H)、O/W特性(10000〜20000回)を示した。また、記録感度(8.5〜9.5mW)も良好であった。
これに対し、通常のポリカーボネート基板を用いた比較例1では保存特性(アーカイバル特性)が悪く、高速回転(一万回転での)面振れが大きいため記録再生特性も悪かった。
また、比較例2に示すように、Ge組成が10原子%を超えてくると、5.7m/s程度の線速でも記録再生特性であるジッタが15%台となり、読み出せない範囲となる(一般的にジッタ14〜15%以上がエラーになる範囲である)。
【0059】
実施例12、比較例3
ガラス2P基板を曲げ弾性率が4000MPa、ヤング率が99GPaのものに変え、反射放熱層としてAgを用い、第1保護層の膜厚を10nmとし、記録層材料をGeAgInSb65Te20に変えた点以外は、実施例1と同様にして相変化型光記録媒体を作製した(実施例12)。
また、界面層を無くした点以外は上記と同様の層構成の相変化型光記録媒体を比較例3として作製した。
これらの媒体に対し、レーザ波長405nm、NA=0.85の光学系を用い、記録線速度5.7m/s、記録線密度:0.13μm/bit、記録パワー5.5mW(ジッタが最小となる記録パワー)、1−7変調でランダム信号を記録した後、再生パワー:0.3mWで再生し、記録感度特性を調べた。
結果を表3に示す。なお、ジッタはσ/Tw(ウインドウ幅)である。
表3から、界面層がある実施例5の方がアーカイバル特性の評価(80℃、85%、300時間)を行ってもジッタ変化が無く良好な媒体であることが分る。
【表3】
Figure 2004327000
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、青色レーザなど短波長の低出力光を用いた高速かつ高密度記録でも、機械特性、記録感度が良く、ジッタなどのノイズが発生せず、オーバーライト特性に優れ、アーカイバル特性も良好な相変化型光記録媒体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の相変化型光記録媒体の一例を示す層構成断面図。
【図2】第1保護層と第2保護層の膜厚比「a/b」とO/W回数の関係を示す図。
【図3】曲げ弾性率と一万回転での面振れの関係を示す図。
【符号の説明】
1 基板
2 反射放熱層
3 第1保護層
4 記録層
5 第2保護層
6 接着層
7 カバー基板
8 界面層[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a rewritable phase-change optical recording medium for high-density recording.
[0002]
[Prior art]
Generally, reproduction of a compact disk (CD) or DVD is performed by recording a binary signal and detecting a tracking signal using a change in reflectivity caused by interference of light reflected from the bottom of the concave pit and the mirror surface. I have. In recent years, a phase-change rewritable compact disc (CD-RW: CD-rewritable) has been widely used as a medium compatible with the reproduction of a CD, and a phase-change rewritable DVD has also been used. Various possible DVDs have been proposed. Further, a system DVR has been proposed in which the recording / reproducing wavelength is shortened to 390 to 420 nm while the DVD capacity is 4.7 GB, and the numerical aperture NA (Numerical Aperture) is increased to 20 GB or more. (For example, see Non-Patent Document 1).
[0003]
These phase-change type rewritable CDs, DVDs, and DVRs detect a recording information signal using a reflectance difference and a phase difference change caused by a refractive index difference between an amorphous state and a crystalline state. A typical phase-change optical recording medium has a structure in which a lower protective layer, a phase-change recording layer, an upper protective layer, and a reflective layer are provided on a substrate. In addition, it is possible to control the phase difference and provide compatibility with CDs and DVDs. In a CD-RW, within a range where the reflectance is reduced to about 15 to 25%, compatibility between a CD and a recording signal and a groove signal can be secured, and a CD drive to which an amplification system for covering a low reflectance is added is used. Reproduction is possible. Since the phase-change optical recording medium can perform the erasing and re-recording processes only by the intensity modulation of one focused light beam, the phase-change optical recording medium such as a CD-RW and a rewritable DVD can record and erase data. Includes overwrite (O / W) recording in which recording and erasing are performed simultaneously.
For recording information using a phase change, a crystal, an amorphous state, or a mixed state thereof can be used, and a plurality of crystal phases can be used. In general, an unrecorded / erased state of a type optical recording medium is changed to a crystalline state, and an amorphous mark is formed and recorded.
[0004]
As a material of the phase change type recording layer, a chalcogen element, that is, a chalcogenide alloy containing S, Se, and Te is often used. For example, GeTe-Sb 2 Te 3 GeSbTe based on pseudo binary alloy, InTe-Sb 2 Te 3 InSbTe based on pseudo binary alloy, Sb 0.7 Te 0.3 AgInSbTe-based, GeSbTe-based, and the like containing a eutectic alloy as a main component. Among them, GeTe-Sb 2 Te 3 Pseudo-binary alloy with excess Sb added, especially GeSb 2 Te 4 Or Ge 2 Sb 2 Te 5 Compositions in the vicinity of intermetallic compounds such as these have been mainly put to practical use. These compositions are characterized by crystallization without phase separation peculiar to intermetallic compounds, and have a high crystal growth rate, so that initialization is easy and a recrystallization rate at the time of erasure is high. For this reason, a pseudo binary alloy system or a composition near an intermetallic compound has attracted attention as a recording layer exhibiting practical overwrite characteristics (Non-Patent Documents 2 to 3 and the like).
[0005]
In addition, reports have been made on a recording layer using a GeSbTe ternary alloy or an alloy containing an additional element with the ternary alloy as a base (see Patent Documents 1 to 4). However, in order to apply a material having such a composition to an optical recording medium for high-density recording such as rewritable DVR, development has just begun, and there are many problems to be solved.
In particular, in the case of an optical system having a short wavelength such as a blue laser, the beam output is low, and therefore, there is a drawback that noise easily appears in the recording layer, and it is difficult to satisfy the overwrite characteristics. In addition, when performing high-speed recording with a conventional substrate, in order to perform high-density recording, defocus occurs if surface deflection or tilt during high-speed rotation of the substrate is poor, and good recording / reproducing characteristics cannot be obtained. The problem is the mechanical properties of
[0006]
Patent Literature 5 states that, in the section of the effect of the invention, the use of the glass of the present invention makes it possible to prevent the problem of bending and warping even if the substrate is made thin, to easily polish, and to easily mass-produce information recording. A glass for a medium substrate can be provided. " However, in the case of an optical disk, if grooves are formed in the glass substrate itself, costs will increase.
Japanese Patent Application Laid-Open No. H11-163,878 discloses that on a glass substrate, (1) a guide groove and / or signal pit uneven pattern forming layer made of an ultraviolet curable resin composition, (2) a recording layer, ) In an optical disk having a protective layer sequentially laminated thereon, the description of the effect of the present invention states that, according to the present invention, "the protective layer is formed uniformly over the entire recording layer provided on the glass 2P substrate. In addition to having the characteristics of a glass substrate having excellent properties such as wet heat resistance, mechanical characteristics, and high-speed recording characteristics, the recording / reproducing characteristics are improved by the glass 2P substrate + the above-described layer structure. Is described. However, in this layer configuration, the recording film is provided directly on the groove, and it is presumed that good recording / reproducing characteristics cannot be obtained.
[0007]
According to the non-patent document 4, according to Non-Patent Document 4, high-speed recording can be performed on a polycarbonate substrate at 100 Mbps. However, actually, reproduction is not performed at high speed but performed at low speed (35 Mbps). I have. That is, in the high-speed reproduction using the conventional substrate, if the mechanical characteristics, particularly the surface runout and the tilt, are poor, noise occurs and the reproduction cannot be performed well.
Patent Document 7 specifies that the substrate for a high-speed HDD has a Young's modulus of 110 GPa or more. However, at a high speed, there is surface deflection other than the tensile Young's modulus, and the flexural modulus becomes a problem. Nothing is specified for the flexural modulus.
Further, in the prior art, there is no medium that satisfies all of the requirements, such as poor mechanical characteristics and good recording / reproducing characteristics, but poor storage characteristics (such as archival characteristics).
[0008]
[Patent Document 1]
JP-A-61-258787
[Patent Document 2]
JP-A-62-152786
[Patent Document 3]
JP-A-1-63195
[Patent Document 4]
JP-A 1-211249
[Patent Document 5]
JP 2001-134925 A
[Patent Document 6]
JP-A-6-44610
[Patent Document 7]
JP-A-11-116267
[Non-patent document 1]
ISOM Technical Digest,
'00 (2000), 210
[Non-patent document 2]
Jpn. J. Appl. Phys. , Vol. 69 (1991),
p2849,
[Non-Patent Document 3]
SPIE, vol. 2514 (1995), pp 294-301.
[Non-patent document 4]
Optical Data Storage Topical
Meeting 2001, Technical Digest
p40
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above-described circumstances, and has as its object the purpose of achieving high-speed and high-density recording using short-wavelength low-output light such as a blue laser, good mechanical characteristics, good recording sensitivity, and noise such as jitter. A phase change type optical recording medium having no overwrite characteristics, excellent overwrite characteristics, and excellent archival characteristics can be provided.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The above problems are solved by the following inventions 1) to 5).
1) A reflective heat dissipation layer, an interface layer, a first protective layer, a recording layer, a second protective layer, an adhesive layer, and a cover substrate are provided on a substrate having a flexural modulus of 2000 to 4000 MPa and a Young's modulus of 2.2 to 100 GPa. The recording layer is made of an alloy containing SbTe as a main component, and the first and second protective layers are made of ZnS.SiO. 2 A phase change type optical recording medium characterized by comprising:
2) The phase-change optical recording medium according to 1), wherein the recording layer contains 10 atomic% or less of Ge.
3) The phase-change optical recording according to 1) or 2), wherein the ratio “a / b” of the thickness a of the first protective layer to the thickness b of the second protective layer is 0.1 or less. Medium.
4) The interface layer is made of TiO, ZnO, ZrO 2 , SiC, TiC, Y 2 O 3 The phase-change type optical recording medium according to any one of 1) to 3), wherein the medium comprises at least one selected from the group consisting of:
5) The phase-change optical recording medium according to any one of 1) to 4), wherein the reflective heat radiation layer is made of Ag or any one of an Ag alloy, a Cu alloy, and an Al alloy.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described.
The phase-change optical recording medium of the present invention has a reflective heat dissipation layer, an interface layer, a first protective layer, a recording layer, a second protective layer, an adhesive layer, and a cover substrate on a substrate. May be in this order or in the reverse order depending on the incident direction of light.
FIG. 1 shows an example of the layer structure. The order of each layer in FIG. 1 is suitable for a case where the cover substrate is made transparent and a focused light beam for recording and reproduction is irradiated from the cover substrate side.
Further, the substrate 1 is usually provided with a groove having a pitch of 0.8 μm or less for guiding recording / reproducing light, but this groove is not necessarily required to be a geometrically rectangular or trapezoidal groove. Alternatively, optical grooves may be formed by forming a waveguide-like material having a different refractive index.
[0012]
At present, CDs and DVDs achieve a 32 × speed (38 m / s) using a polycarbonate substrate and 12 × speeds (41 m / s) using a DVD. However, the NA of the optical system becomes 0.85 or high. In the case of density recording, even if there is slight surface runout or tilt, recording is not performed on the medium with just focus, but recording is performed with defocus, and an error may occur. Even if recording is possible, since the focus margin is said to be 6 μm at NA = 0.85, it is impossible to reproduce data on a medium that allows surface runout of 100 μm or more, such as the DVD standard.
Further, the phase-change optical recording medium of the present invention is a medium capable of high-speed recording, and a centrifugal force is applied when rotated at a high speed, so that the Young's modulus related to the tensile strength of the substrate is set to 2.2 GPa or more. There is a need. However, in general, when the Young's modulus is increased, the flexural modulus is decreased. Therefore, when the Young's modulus is set to 110 GPa or more as in Patent Literature 7, the flexural modulus is decreased. Therefore, in order to cope with higher speeds of CDs and DVDs and high-speed and high-density recording at a high NA, it is necessary to suppress the surface deflection by setting the bending elastic modulus, which is a force relating to the surface deflection, to 2000 MPa or more. As shown in FIG. 3, if the flexural modulus is 2000 MPa or more, the surface runout (absolute value) at high speed (10000 rotations) can be suppressed to 5 μm or less, and defocusing does not occur even in reproduction in a high NA system. I'm done. On the other hand, if the Young's modulus is simply set to 2.2 GPa or more, surface runout at high speed rotation increases.
When the Young's modulus exceeds 100 Gpa, it can withstand high-speed rotation such as 10,000 rotations. However, if an additive is added to the glass substrate to increase the Young's modulus, the light transmittance will decrease. It is difficult to penetrate, and recording power is insufficient, which is not suitable for practical use.
[0013]
On the other hand, when the flexural modulus is 4000 MPa or more, the Young's modulus becomes less than 2.2 GPa, and there is a problem that the substrate is broken at a high speed.
Therefore, in the present invention, a substrate having a flexural modulus of 2000 to 4000 MPa and a Young's modulus of 2.2 GPa to 100 GPa is used. This makes it possible to maintain good mechanical characteristics in high-speed recording and reproduction, suppress noise such as jitter, and improve overwrite characteristics.
As a substrate satisfying the above-mentioned physical properties, a substrate obtained by laminating a 2P (photopolymer) resin on a tempered glass (hereinafter, referred to as a glass 2P substrate) can be given. A polymer substrate obtained by adding a terpene resin or the like to polycarbonate can be used as long as the above conditions are satisfied, since the mechanical characteristics at high speed are stabilized.
[0014]
For the recording layer, a phase change type recording material which causes a phase transition between a crystal and an amorphous by light irradiation is used. However, a known SbTe is used for facilitating formation of a small mark and corresponding to high speed and high density recording. An alloy as a main component is used. Usually, the content of SbTe is 65 to 85 atomic%.
Various elements such as Ge, Ag, and In are known as elements to be added to the SbTe alloy. For example, when Ge is added, the storage characteristics become better, but when 10 atomic% or more is added, the linear velocity at which good recording can be performed (with a wide recording power) becomes slower, so that it is less than 10 atomic%, and preferably 2 to 7 atomic%. It is. By limiting the amount of Ge added in this way, it is possible to provide a medium capable of high-speed recording and excellent in storability.
In addition, various other known elements may be added as needed to improve the medium characteristics, but the addition amount is limited to about 10 atomic%. Further, the optical constant of the recording layer can be finely adjusted by adding 0.1 to 10 atomic% of at least one element selected from O, N, and S. However, if it is added in excess of 10 atomic%, the crystallization speed is reduced, and the erasing performance is deteriorated, which is not preferable.
[0015]
In order to improve the stability over time without lowering the crystallization speed at the time of overwriting, at least one selected from V, Nb, Ta, Cr, Co, Pt, and Zr is not more than 8 atomic%, preferably 0.1 atomic%. It is preferable to add 55 atomic%. The total amount of these additional elements and Ge to SbTe is desirably 15 atomic% or less. In particular, when the Ge content is 3 to 10 atomic%, the effect of addition is large. However, if more than 15 atomic% is added, phase separation of elements other than Sb is induced.
In order to improve the aging stability and finely adjust the refractive index, it is preferable to add at least one selected from Si, Sn, and Pb to 5 atomic% or less. The total addition amount of these additional elements and Ge is desirably 15 atomic% or less. In addition, each element of Si, Sn, and Pb is an element having a four-coordination network like Ge.
[0016]
When Al, Ga, and In are added in an amount of 8 atomic% or less, the crystallization temperature is increased, and at the same time, jitter is reduced and recording sensitivity is improved. However, segregation easily occurs, so that the amount is set to 6 atomic% or less. It is desirable. The total added amount of these additional elements and Ge is 15 atomic% or less, preferably 13 atomic% or less.
Addition of Ag in an amount of 8 atomic% or less is effective in improving the recording sensitivity, and is particularly remarkable when used when the Ge addition amount exceeds 5 atomic%. However, if the added amount of Ag exceeds 8 atomic%, it is not preferable because the jitter is increased or the stability of the amorphous mark is impaired. On the other hand, if the total amount exceeds 15 atomic%, segregation is likely to occur, which is not preferable. A particularly preferable addition amount of Ag is 5 atomic% or less.
[0017]
The thickness of the recording layer is preferably in the range of 5 to 100 nm. If the thickness is less than 5 nm, it is difficult to obtain a sufficient contrast, and the crystallization speed tends to be slow, so that erasing in a short time tends to be difficult. On the other hand, if it exceeds 100 nm, it is still difficult to obtain optical contrast, and cracks are likely to occur. The contrast needs to be high enough to be compatible with a read-only disc such as a DVD.
For high-density recording in which the shortest mark length is 0.5 μm or less, the thickness of the recording layer is preferably in the range of 5 to 25 nm. If the thickness is less than 5 nm, the reflectance is too low, and the influence of a non-uniform composition in the initial stage of film growth or a sparse film tends to appear. On the other hand, if the thickness is more than 25 nm, the heat capacity is increased and the recording sensitivity is deteriorated, and the crystal growth becomes three-dimensional, so that the edge of the amorphous mark is disturbed and the jitter tends to be increased. Further, the volume change due to the phase change of the recording layer becomes remarkable, and the durability of repeated overwriting deteriorates, which is not preferable. From the viewpoint of mark edge jitter and repetitive overwrite durability, it is more preferable to set the thickness to 20 nm or less.
[0018]
The density of the recording layer is preferably 80% or more of the bulk density, more preferably 90% or more.
In the sputtering (sputtering) film forming method, the density of the recording layer is determined by lowering the pressure of a sputter gas (a rare gas such as Ar) at the time of film formation or by disposing a substrate close to the front of the target. It is necessary to increase the amount of high-energy Ar irradiated to the recording layer. High-energy Ar is one in which Ar ions applied to a target for sputtering are partially repelled and reach the substrate side, or Ar ions in plasma are accelerated by a sheath voltage on the entire surface of the substrate and reach the substrate. Is. Such a high-energy rare gas irradiation effect is referred to as an “atomic peening effect”.
[0019]
In sputtering using a generally used Ar gas, Ar is mixed into a sputtered film by an atomic peening effect. The atomic peening effect can be estimated from the amount of Ar in the mixed film. That is, if the amount of Ar is small, it means that the irradiation effect of high-energy Ar is small, and a film having a low density is easily formed. On the other hand, when the amount of Ar is large, irradiation with high-energy Ar is intense, and although the density increases, Ar taken in the film becomes a void during repeated overwriting and precipitates, thereby deteriorating the durability of repetition.
An appropriate amount of Ar in the recording layer is 0.1 to 1.5 atomic%. Further, it is preferable to use high-frequency sputtering rather than DC sputtering because a high-density film can be obtained by reducing the amount of Ar in the recording layer.
[0020]
The state after the formation of the recording layer is usually amorphous. Therefore, it is necessary to crystallize the entire surface of the recording layer after the film is formed to be in an initialized state (unrecorded state).
As the initialization method, initialization by annealing in a solid phase is also possible, but initialization by so-called melt recrystallization, in which the recording layer is once melted and slowly cooled and crystallized during resolidification, is desirable. The recording layer has almost no crystal growth nuclei immediately after film formation, and it is difficult to crystallize in the solid phase. However, according to the melt recrystallization, after a small number of crystal nuclei are formed, the crystal growth mainly takes place. Recrystallization proceeds at high speed.
Crystals formed by melting and recrystallization of the recording layer and crystals formed by annealing in the solid phase have different reflectivities. Then, in actual overwrite recording, since the erased portion becomes a crystal by melt recrystallization, it is preferable that the initialization is also performed by melt recrystallization.
[0021]
At the time of initialization by melt recrystallization, the recording layer is preferably melted locally and in a short time of about 1 millisecond or less. The reason for this is that each layer is destroyed by heat if the melting area is wide or the melting time or cooling time is too long.
In order to provide a thermal history suitable for initialization, high-power semiconductor laser light having a wavelength of about 600 to 1000 nm is focused on a major axis of 100 to 300 μm and a minor axis of 1 to 3 μm and irradiated, and the short axis direction is defined as a scanning axis. It is desirable to scan at a linear velocity of 10 to 10 m / s.
Even with the same focused light, a circular shape is not preferable because the melting region is too wide and re-amorphization is likely to occur, and the multilayer structure and the substrate are greatly damaged.
[0022]
The fact that the initialization was performed by melt recrystallization can be confirmed as follows. That is, a recording light having a recording power Pw sufficient to melt the recording layer focused to a spot diameter smaller than about 1.5 μm on the medium after the initialization is irradiated in a DC manner at a constant linear velocity. If there is a guide groove, the tracking is performed while the tracking servo and the focus servo are applied to the track formed between the grooves or between the grooves. Thereafter, if the reflectance in the erased state obtained by irradiating the erasing light of the erasing power Pe (Pe ≦ Pw) on the same track in a DC manner is almost the same as the reflectance in the unrecorded initial state, the initial The crystallization state can be confirmed as a molten recrystallization state. The reason is that the recording layer is once melted by the irradiation of the recording light, and is completely recrystallized by the irradiation of the erasing light. This is because it is in a recrystallized state.
It is noted that the reflectance of the initialized state Rini and the reflectance of the melted and recrystallized state Rcry are substantially the same, which are defined by (Rini-Rcry) / {(Rini + Rcry) / 2} × 100 (%). Is not more than 20%. Normally, only by solid-phase crystallization such as annealing, the reflectance difference is larger than 20%.
[0023]
Next, the protective layer will be described.
The first protective layer also has a function of preventing mutual diffusion between the recording layer and the interface layer, suppressing the deformation of the recording layer, and efficiently releasing heat to the reflective heat dissipation layer. The second protective layer is effective mainly for preventing the surface of the adhesive layer from being deformed due to high temperature during recording.
The materials of the first and second protective layers are determined in consideration of the refractive index, thermal conductivity, chemical stability, mechanical strength, adhesion, and the like. It is desirable that the material has a low thermal conductivity, but the standard is 1 × 10 -3 pJ / (μm · N · nsec). Note that it is difficult to directly measure the thermal conductivity of such a low thermal conductivity material in a thin film state, and a guideline can be obtained from a thermal simulation and an actual recording sensitivity measurement result instead of the direct measurement.
[0024]
ZnS, ZnO, TaS as protective layer materials with low thermal conductivity 2 And a composite dielectric containing 50 to 90 mol% of at least one of rare earth sulfides and a heat-resistant compound having high transparency and a melting point or a decomposition point of 1000 ° C. or more. Particularly, a composite dielectric containing 70 to 90 mol% of ZnS and ZnO or a composite dielectric containing 60 to 90 mol% of rare earth sulfides such as La, Ce, Nd and Y is desirable.
Examples of heat-resistant compound materials having a melting point or decomposition point of 1000 ° C. or higher include Mg, Ca, Sr, Y, La, Ce, Ho, Er, Yb, Ti, Zr, Hf, V, Nb, Ta, Zn, Al, and Si. , Ge, Pb and other oxides, nitrides, carbides, and fluorides such as Ca, Mg, and Li can be used.
Note that the oxides, sulfides, nitrides, carbides, and fluorides are not necessarily required to have a stoichiometric composition, and it is effective to control the composition for controlling the refractive index and the like, or to use a mixture thereof. It is.
The first and second protective layer materials may be made of ZnS and SiO 2 in consideration of the above considerations and the consistency with the recording layer material. 2 Is most preferred. Further, using the same material for the first and second protective layers is also advantageous from the viewpoint of reduction in manufacturing cost. Further, the first and second protective layers can be laminated.
[0025]
Next, the function and the like of the protective layer will be described in more detail.
The layer configuration of the present invention belongs to a type of a layer configuration called a quenching structure. The quenching structure employs a layer configuration that promotes heat radiation and increases the cooling rate during resolidification of the recording layer, thereby avoiding the problem of recrystallization during the formation of amorphous marks and achieving high crystallization by high-speed crystallization. Achieve an erasing ratio.
The thickness of the first protective layer greatly affects the durability in repeated overwriting, and is particularly important in suppressing the deterioration of jitter. The thickness is generally 3 to 30 nm. If the thickness is less than 3 nm, the effect of delaying heat conduction in the first protective layer portion is insufficient, and the recording sensitivity is significantly reduced, which is not preferable. If the film thickness is greater than 30 nm, a sufficient flattening effect of the temperature distribution in the mark width direction cannot be obtained, and the temperature difference between the recording layer side and the interface layer side during recording increases, and the thermal expansion difference on both sides of the protective layer. Therefore, the protective layer itself is likely to be deformed asymmetrically. This repetition is not preferable because it causes microscopic plastic deformation to accumulate inside the protective layer and causes an increase in noise.
The detailed thickness of the first protective layer is preferably 15 to 25 nm when the recording laser light has a wavelength of 600 to 700 nm, preferably 3 to 20 nm, and more preferably 3 to 15 nm when the wavelength is 350 to 600 nm.
[0026]
The thickness of the second protective layer is 30 to 160 nm. Preferably it is 45 to 130 nm. If the thickness is less than 30 nm, the recording layer is easily broken by deformation or the like when the recording layer is melted, and the overwrite characteristics deteriorate. On the other hand, if the thickness exceeds 160 nm, the variation in reflectance becomes large, and it becomes difficult to record uniformly.
Assuming that the thickness of the first protective layer is a and the thickness of the second protective layer is b, the condition that the ratio of the film thickness “a / b” is 0.1 or less is a condition under which the overwrite characteristics are good. is there.
FIG. 2 shows the relationship between the thickness ratio of the first protective layer and the second protective layer and the number of overwrites (O / W). The number of O / Ws here is the number of times when the jitter becomes 50% worse than the initial jitter. For example, if the initial jitter is 10%, the number of O / W times when the jitter becomes 15% or more.
As can be seen from FIG. 2, when the film thickness ratio “a / b” is less than 0.15, the number of O / W times sharply improves, and when it is 0.1 or less, a practically sufficient number can be secured.
[0027]
When the phase-change recording material as described above is used, low jitter can be realized in high-density recording with a minimum mark length of 0.3 μm or less. However, according to the study of the present inventors, short jitter is required to realize high-density recording. When a laser beam having a wavelength (for example, a wavelength of 410 nm or less) is used, further consideration is required for the layer structure of the quenching structure. In particular, in studying one-beam overwrite characteristics using a small focused light beam having a wavelength of 500 nm or less and a numerical aperture NA of 0.55 or more, flattening the temperature distribution in the mark width direction requires a high erase ratio and erase power. It turned out to be important for wide margins. This tendency is the same in a DVR-compatible optical system using an optical system with a wavelength of 350 to 420 nm and NA of about 0.85.
[0028]
The present inventors have studied a layer configuration that meets the above requirements, sandwiching the recording layer with low incident light between the first and second protective layers having low thermal conductivity, and forming the first protective layer and the reflective heat radiation layer. An interfacial layer having light transmissivity, high thermal conductivity and heat dissipation was provided between them, and a design was made to improve the recording sensitivity.
As described above, when a laser beam having a short wavelength of 350 to 600 nm is used for high-density recording, the thickness of the first protective layer is preferably reduced to 3 to 20 nm. By providing an interface layer having a high thermal conductivity adjacent to one protective layer, heat does not escape rapidly during high-speed recording, and heat is transmitted to the reflective heat dissipation layer, thereby enabling high-speed recording.
TiO, ZnO, ZrO as interface layers 2 , SiC, TiC, Y 2 O 3 It is preferable to use a material containing at least one member selected from among the above, since heat can be more easily released to the reflective heat dissipation layer, a small mark can be formed, and higher density recording can be performed.
The thickness of the interface layer is set to 1 to 100 nm in consideration of the protective effect of the reflective heat dissipation layer described later. If it is less than 1 nm, the protective effect is insufficient, and if it exceeds 100 nm, the heat radiation effect is sacrificed. When the thickness is 5 nm or more, the layer is easily formed uniformly without forming an island structure.
[0029]
When considering only thermal conductivity, heat radiation is promoted even if the thermal conductivity of the first protective layer is increased. However, if heat radiation is promoted too much, the irradiation power required for recording increases, and the recording sensitivity is reduced. Since a problem of remarkable reduction occurs, it is necessary to have a low thermal conductivity.
By using the thin thermal protective layer having low thermal conductivity, a time delay is given to the heat conduction from the recording layer to the reflective heat radiation layer in a few seconds to several tens of seconds at the start of the recording power irradiation, and thereafter, the heat transfer to the reflective heat radiation layer is performed. Since heat dissipation can be promoted, recording sensitivity does not unnecessarily decrease due to the low thermal conductivity of the protective layer. For this reason, conventionally known SiO 2 2 , Ta 2 O 5 , Al 2 O 3 It is not preferable to use a protective layer material mainly composed of, for example, AlN, SiN, etc. because it has too high a thermal conductivity.
Further, the interface layer is necessary to prevent Ag sulfidation due to the reaction between Ag or Ag alloy of the reflective heat dissipation layer and S (sulfur) of the first protective layer. Thus, archival characteristics in high-density recording can be improved.
[0030]
Next, the reflective heat dissipation layer will be described.
When a material having a high thermal conductivity is used for the reflective heat dissipation layer, the erase ratio and the erase power margin can be improved. Further, as a result of the study, in order to exhibit the good erasing characteristics of the recording layer of the present invention over a wide erasing power range, it is necessary to not only reduce the temperature distribution and the time change in the film thickness direction but also reduce the film surface direction (recording beam direction). It has been found that it is preferable to use a layer configuration that can make the temperature distribution (in the direction perpendicular to the scanning direction) as flat as possible. Therefore, it is preferable to use a thin reflective heat radiation layer having a very high thermal conductivity of 300 nm or less to promote the heat radiation effect in the lateral direction.
The thermal conductivity of the thin film is significantly different from the thermal conductivity in the bulk state, and is usually small. In particular, in the case of a thin film having a thickness of less than 30 nm, the thermal conductivity may be reduced by one digit or more under the influence of the island structure at the initial stage of growth, which is not preferable. Further, the crystallinity and the amount of impurities vary depending on the film forming conditions, and this causes a difference in thermal conductivity even if the composition is the same.
[0031]
Although the heat radiation in the reflective heat radiation layer can be achieved by increasing the film thickness, when the film thickness exceeds 300 nm, the heat conduction in the film thickness direction becomes more remarkable than in the film surface direction of the recording layer, and the temperature in the film surface direction becomes higher. The distribution improvement effect cannot be obtained. In addition, the heat capacity of the reflective heat dissipation layer itself increases, so that it takes time to cool not only the reflection heat dissipation layer but also the recording layer, thereby hindering the formation of amorphous marks. Therefore, it is most preferable to provide a reflective heat radiation layer having a high thermal conductivity thinly to selectively promote heat radiation in the lateral direction.
The quenching structure conventionally used focuses only on one-dimensional heat dissipation in the film thickness direction, and is intended only to quickly release heat from the recording layer to the reflective heat dissipation layer. Was not sufficiently considered.
[0032]
Examples of the material of the reflective heat dissipation layer include Ag or an Ag alloy, a Cu alloy, and an Al alloy.
The Ag alloy is selected from Ag, Cu, Ti, V, Ta, Nb, W, Co, Cr, Si, Ge, Sn, Sc, Hf, Pd, Rh, Au, Pt, Mg, Zr, Mo, and Mn. Alloy containing 0.2 to 5 atomic% of at least one of them. When importance is placed on the aging stability, Ti and Mg are preferable as the additional components.
When Ag or an Ag alloy is used, the preferred film thickness is 30 to 200 nm. If it is less than 30 nm, the heat radiation effect is insufficient even with pure Ag. When the thickness exceeds 200 nm, heat escapes in the vertical direction from the horizontal direction and does not contribute to improvement of the heat distribution in the horizontal direction. Unnecessary thick films reduce productivity. Also, the microscopic flatness of the film surface is deteriorated.
Examples of the Cu alloy include a Cu-Pd-based alloy and an Al-Cu-based alloy containing 0.3 to 5.0 atomic% of Cu. In particular, ZnS / SiO 2 Layer and Ta 2 O 5 For the two-layer protective layer, an Al-Cu alloy containing 0.5 to 4.0 atomic% of Cu is desirable because it satisfies all of corrosion resistance, adhesion, and high thermal conductivity in a well-balanced manner. An Al-Mg-Si alloy containing 0.3 to 0.8 atomic% of Si and 0.3 to 1.2 atomic% of Mg is also effective.
[0033]
Examples of the Al alloy include an alloy containing 0.2 to 2 atomic% of at least one selected from Ta, Ti, Co, Cr, Si, Sc, Hf, Pd, Pt, Mg, Zr, Mo, and Mn. Can be
Since the volume resistivity increases and the hillock resistance is improved in proportion to the concentration of the added element, these can be used in consideration of durability, volume resistivity, film formation speed, and the like. However, if the amount of added impurities is less than 0.2 atomic%, the hillock resistance is often insufficient, depending on the film forming conditions. If it is more than 2 atomic%, it is difficult to obtain a material having a low volume resistivity. When more importance is placed on the stability over time, Ta is preferred as an additive component.
When the above-mentioned Al alloy is used as the reflective heat dissipation layer, the preferred film thickness is 150 to 300 nm. If it is less than 150 nm, the heat radiation effect is insufficient even with pure Al. On the other hand, if the thickness exceeds 300 nm, heat escapes in the vertical direction from the horizontal direction and does not contribute to improving the heat distribution in the horizontal direction, and the heat capacity of the reflective heat dissipation layer itself is too large, and the cooling rate of the recording layer is slowed. In addition, the microscopic flatness of the film surface is deteriorated.
[0034]
The volume resistivity of the Al alloy or the Ag alloy increases in proportion to the concentration of the added element. On the other hand, it is considered that addition of impurities generally reduces the crystal grain size, increases electron scattering at the grain boundaries, and lowers the thermal conductivity. Adjusting the amount of added impurities is necessary to increase the crystal grain size and obtain the original high thermal conductivity of the material.
The reflective heat dissipation layer is usually formed by a sputtering method or a vacuum evaporation method. The total amount of impurities, including the amount of moisture and oxygen mixed during film formation, is not more than 2 atomic%, as well as the amount of impurities in the target and the deposition material itself. It is necessary to Therefore, the ultimate vacuum degree of the process chamber is 1 × 10 -3 It is desirable to set it to Pa or less. Also, 10 -4 When a film is formed at an ultimate vacuum degree lower than Pa, it is desirable to set the film formation rate to 1 nm / sec or more, preferably 10 nm / sec or more to prevent impurities from being taken in. Alternatively, in the case where intentional additional elements are included in excess of 1 atomic%, it is desirable to set the film formation rate to 10 nm / sec or more to minimize the addition of additional impurities.
[0035]
In some cases, film forming conditions affect the crystal grain size regardless of the amount of impurities. For example, in an alloy film in which about 2 atomic% of Ta is mixed in Al, an amorphous phase is mixed between crystal grains, and the ratio of the crystalline phase to the amorphous phase depends on the film forming conditions. Further, as the sputtering is performed at a lower pressure, the proportion of the crystal part increases, the volume resistivity decreases, and the thermal conductivity increases.
The impurity composition and crystallinity in the film also depend on the method of manufacturing the alloy target used for sputtering and the sputtering gas (Ar, Ne, Xe, etc.).
As described above, the volume resistivity in the thin film state is not determined only by the type or composition of the metal material. In order to obtain a high thermal conductivity, it is desirable to reduce the amount of impurities as described above. However, pure metals such as Al and Ag tend to be inferior in corrosion resistance and hillock resistance. It is necessary to determine the optimum composition in consideration of this.
[0036]
It is also effective to form the reflective heat radiation layer in multiple layers in order to obtain higher heat conduction and higher reliability. In this case, at least one layer is made of a high thermal conductive material (low volume resistivity material) having a thickness of 50% or more of the total reflection heat dissipation layer thickness, which substantially contributes to the heat dissipation effect, and the other layers have corrosion resistance. It is constituted so as to contribute to the improvement of the adhesion with the protective layer and the hillock resistance.
However, in the case where Ag having the highest thermal conductivity and the lowest volume resistivity among metals is used, if S (sulfide or the like) is contained in the protective layer adjacent to Ag, the corrosion of Ag due to sulfuration is suppressed. It tends to occur, and the deterioration in repeated overwriting is slightly faster. Further, there is a tendency that corrosion occurs easily in an accelerated test environment of high temperature and high humidity.
Therefore, when using Ag or an Ag alloy as the low volume resistivity material, it is also effective to provide an alloy layer mainly composed of Al as an interface layer between the adjacent protective layer.
Furthermore, when the Ag alloy reflective heat dissipation layer and the Al alloy interface layer are used together, Ag and Al are relatively easily diffused together, so it is more necessary to oxidize the Al surface by 1 nm or more to provide an interface oxide layer. preferable. If the interfacial oxide layer has a thickness of more than 5 nm, especially more than 10 nm, it becomes a thermal resistance, which impairs the original purpose of the function as a reflective heat radiation layer having extremely high heat radiation, which is not preferable.
[0037]
In the present invention, in order to define a reflective heat radiation layer having high thermal conductivity exhibiting good characteristics, it is also possible to directly measure each thermal conductivity, but the quality of the thermal conductivity is estimated using electric resistance. be able to. This is because in a material such as a metal film in which electrons mainly perform heat or electric conduction, there is a good proportional relationship between the thermal conductivity and the electric conductivity.
The electric resistance of a thin film is represented by a resistivity value standardized by its film thickness or the area of a measurement region. The volume resistivity and the sheet resistivity can be measured by an ordinary four-probe method, and are specified by JIS N 7194. According to this method, data which is much simpler and has better reproducibility than actual measurement of the thermal conductivity itself of the thin film can be obtained.
[0038]
The volume resistivity of the reflective heat dissipation layer is preferably 20 to 150 nΩ · m, and more preferably 20 to 100 nΩ · m. It is substantially difficult to produce a thin film of less than 20 nΩ · m. Further, even when the volume resistivity is larger than 150 nΩ · m, the area resistivity can be reduced by forming a thick film exceeding 300 nm, for example. Even if only the sheet resistivity was lowered with the material, a sufficient heat radiation effect could not be obtained. It is considered that a thick film increases the heat capacity per unit area. Further, such a thick film takes a long time to form a film and increases material costs, which is not only unfavorable from the viewpoint of manufacturing cost, but also deteriorates the microscopic flatness of the film surface.
It is preferable to use a low volume resistivity material having a film thickness of 300 nm or less and a sheet resistivity of 0.2 to 0.9 Ω / □, and most preferably a sheet resistivity of 0.5 Ω / □.
[0039]
The multilayer structure of the reflective heat dissipation layer described above is also effective for obtaining a desired sheet resistivity with a desired film thickness by combining a high volume resistivity material and a low volume resistivity material. Adjusting the volume resistivity by alloying can simplify the sputtering process by using an alloy target, but causes an increase in the target manufacturing cost and, in turn, the raw material ratio of the medium.
Therefore, it is also effective to obtain a desired volume resistivity by forming a multilayer of a thin film of pure Al or pure Ag and a thin film of the additive element itself. If the number of layers is up to about three, the initial apparatus cost increases, but the cost of each medium can be suppressed.
The reflective heat dissipation layer has a multilayer structure composed of a plurality of metal films, the total film thickness is 40 to 300 nm, and 50% or more of the total film thickness has a volume resistivity of 20 to 150 nΩ · m. ) Is preferable.
[0040]
Examples of the material of the cover substrate include a polycarbonate resin, an acrylic resin, an epoxy resin, a polystyrene resin, an acrylonitrile-styrene copolymer resin, a polyethylene resin, a polypropylene resin, a silicone resin, a fluorine resin, an ABS resin, and a urethane resin. However, polycarbonate resins and acrylic resins which are excellent in optical characteristics and cost are preferable.
When an objective lens having a high NA such as 0.85 is used, the cover substrate is required to have a thickness of 0.3 mm or less, and preferably a thickness of 0.06 to 0.20 mm. It is desirable that When the objective lens has an NA of about 0.65, the thickness of the cover substrate is 0.6 mm.
Examples of the adhesive layer material for laminating the cover substrate include a UV resin or an acrylic adhesive.
As a method of forming a thin substrate using the above-mentioned sheet, a method of attaching a sheet via an ultraviolet-curable resin or a transparent double-sided pressure-sensitive adhesive sheet is exemplified. Alternatively, an ultraviolet curable resin may be applied on the protective layer and cured to form a thin cover substrate that also serves as an adhesive layer.
[0041]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to Examples and Comparative Examples, but the present invention is not limited to these Examples.
[0042]
Example 1
After forming an ultraviolet curable resin layer on tempered glass obtained by chemically strengthening blue plate glass, a groove was formed with a stamper to prepare a glass 2P substrate 1 having a flexural modulus of 3000 MPa and a Young's modulus of 85 GPa.
On this substrate, the reflective heat dissipation layer 2 (Ag 97 Cu 1 Pt 1 Pd 1 ), Interface layer 8 (TiC), first protective layer 3 [ZnS (80 mol%). SiO 2 (20 mol%)], recording layer 4 (Ge 10 Sb 65 Te 25 ), The second protective layer 5 [ZnS (80 mol%) · SiO 2 (20 mol%)], an adhesive layer 6 [modified acrylic adhesive (Nitto Denko: DA8310-A50)], a cover substrate 7 (polycarbonate), and a phase-change optical recording for evaluation of the layer configuration shown in FIG. A medium was prepared. The portions other than the adhesive layer 6 were sequentially formed from the substrate 1 side while controlling the film thickness by a sputtering method.
The thickness of each constituent layer is as follows.
Substrate 1: 1.1 mm, reflective heat dissipation layer 2: 120 nm, interface layer 8: 4 nm, first protective layer 3: 7 nm, recording layer 4: 10 nm, second protective layer 5: 120 nm, adhesive layer 6: 30 μm, cover substrate 7: 70 μm
[0043]
Example 2
A phase change optical recording medium for evaluation was produced in exactly the same manner as in Example 1 except that the substrate 1 was changed to a substrate in which 5% by weight of a terpene resin was added to polycarbonate.
[0044]
Example 3
A phase-change optical recording medium for evaluation was produced in exactly the same manner as in Example 1 except that the recording layer material was changed to 5 atomic% of Ge and Sb to 70 atomic%.
[0045]
Example 4
A phase-change optical recording medium for evaluation was produced in exactly the same manner as in Example 1, except that the adhesive layer 6 was changed to an ultraviolet-curable resin having a thickness of 30 μm.
[0046]
Example 5
A phase-change optical recording medium for evaluation was prepared in exactly the same manner as in Example 1 except that the interface layer material was changed to ZnO.
[0047]
Example 6
The interface layer material is ZrO 2 A phase-change optical recording medium for evaluation was prepared in exactly the same manner as in Example 1 except for the point of change.
[0048]
Example 7
The interface layer material is Y 2 O 3 A phase-change optical recording medium for evaluation was prepared in exactly the same manner as in Example 1 except for the point of change.
[0049]
Example 8
A phase-change optical recording medium for evaluation was prepared in exactly the same manner as in Example 1 except that the interface layer material was changed to SiC.
[0050]
Example 9
A phase change optical recording medium for evaluation was prepared in exactly the same manner as in Example 1 except that the interface layer material was changed to TiO.
[0051]
Example 10
Reflective heat radiation layer material is Cu 98 Pd 2 A phase-change optical recording medium for evaluation was prepared in exactly the same manner as in Example 1 except for the point of change.
[0052]
Example 11
Reflective heat dissipation layer material is Al 98.5 Ti 1.5 A phase-change optical recording medium for evaluation was prepared in exactly the same manner as in Example 1 except for the point of change.
[0053]
Comparative Example 1
A phase-change optical recording medium for evaluation was produced in exactly the same manner as in Example 1 except that the substrate 1 was changed to that made of polycarbonate (usually used for CD or DVD).
[0054]
Comparative Example 2
A phase-change optical recording medium for evaluation was produced in exactly the same manner as in Example 1 except that the recording layer material was changed to 15 atomic% of Ge and Sb to 60 atomic%.
[0055]
Comparative Example 3
A phase change optical recording medium for evaluation was produced in exactly the same manner as in Example 1, except that the glass 2P substrate having a flexural modulus of 4200 MPa and a Young's modulus of 50 MPa was used.
[0056]
Table 1 shows the flexural modulus, Young's modulus, and surface runout at 10,000 rotations of each of the above Examples and Comparative Examples. The measurement was performed at 23 ° C. and 50% (RH) using Shimadzu Autograph AGS-10KND (manufactured by Shimadzu Corporation).
The flexural modulus was measured at a bending speed of 3 mm / min using a test piece having a width of 20 mm, a length of 100 mm and a thickness of 0.6 mm, and the Young's modulus was measured at a width of 20 mm, a length of 100 mm and a thickness of 0.6 mm. The measurement was performed at a tensile speed of 2 mm / min using a test piece.
[Table 1]
Figure 2004327000
[0057]
<Evaluation>
The phase-change optical recording media for evaluation produced in Examples 1 to 11 and Comparative Examples 1 and 2 were irradiated with a focused light beam using an optical system having a wavelength of 402 nm and a numerical aperture of 0.85, and a linear velocity of 5 Under the conditions of 0.7 m / s and 0.130 μm / bit, initial jitter, recording sensitivity (recording power showing the minimum jitter), archival characteristics, and O / W characteristics were evaluated.
The evaluation criteria are as follows.
Archival characteristics: Time (H) at which jitter rises to 20% or more when stored at 80 ° C. and 85% (RH).
O / W characteristics: the number of times of overwriting (times) when the jitter increase due to overwriting (O / W) reached 20%.
Table 2 shows the results of the archival characteristics and the O / W characteristics.
[Table 2]
Figure 2004327000
[0058]
As can be seen from Tables 1 and 2, Examples 1 to 11 all exhibited excellent archival characteristics (1000 to 2000 H) and O / W characteristics (10000 to 20000 times). The recording sensitivity (8.5 to 9.5 mW) was also good.
On the other hand, in Comparative Example 1 using a normal polycarbonate substrate, the storage characteristics (archival characteristics) were poor, and the recording / reproducing characteristics were also poor because of the high-speed rotation (at 10,000 rotations).
Further, as shown in Comparative Example 2, when the Ge composition exceeds 10 atomic%, even at a linear velocity of about 5.7 m / s, the jitter, which is the recording / reproducing characteristic, is on the order of 15%, which is a range where reading is not possible. (In general, the error is within a range of 14 to 15% or more of the jitter).
[0059]
Example 12, Comparative Example 3
The glass 2P substrate was changed to one having a bending elastic modulus of 4000 MPa and a Young's modulus of 99 GPa, using Ag as the reflective heat dissipation layer, setting the thickness of the first protective layer to 10 nm, and using Ge as the recording layer material. 5 Ag 5 In 5 Sb 65 Te 20 A phase-change optical recording medium was manufactured in the same manner as in Example 1 except that the above-described method was used (Example 12).
A phase-change optical recording medium having the same layer configuration as described above except that the interface layer was eliminated was produced as Comparative Example 3.
For these media, a recording linear velocity of 5.7 m / s, a recording linear density of 0.13 μm / bit, a recording power of 5.5 mW (with a minimum jitter) After recording a random signal by 1-7 modulation, reproduction was performed at a reproduction power of 0.3 mW, and recording sensitivity characteristics were examined.
Table 3 shows the results. The jitter is σ / Tw (window width).
Table 3 shows that Example 5 having an interface layer is a better medium with no jitter change even when the archival characteristics are evaluated (80 ° C., 85%, 300 hours).
[Table 3]
Figure 2004327000
[0060]
【The invention's effect】
According to the present invention, even in high-speed and high-density recording using short-wavelength low-output light such as a blue laser, the mechanical characteristics and recording sensitivity are good, noise such as jitter does not occur, the overwrite characteristics are excellent, and archival It is possible to provide a phase change type optical recording medium having good characteristics.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a sectional view of a layer structure showing an example of a phase change type optical recording medium of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a relationship between a thickness ratio “a / b” of a first protective layer and a second protective layer and the number of O / W times.
FIG. 3 is a diagram showing a relationship between a bending elastic modulus and a surface deflection at 10,000 rotations.
[Explanation of symbols]
1 substrate
2 Reflective heat dissipation layer
3 First protective layer
4 Recording layer
5 Second protective layer
6 adhesive layer
7 Cover substrate
8 Interface layer

Claims (5)

曲げ弾性率が2000〜4000MPa、ヤング率が2.2〜100GPaの基板上に、反射放熱層、界面層、第1保護層、記録層、第2保護層、接着層、カバー基板を有し、記録層がSbTeを主成分とする合金からなり、第1、第2保護層がZnS・SiOからなることを特徴とする相変化型光記録媒体。On a substrate having a flexural modulus of 2000 to 4000 MPa and a Young's modulus of 2.2 to 100 GPa, a reflective heat dissipation layer, an interface layer, a first protective layer, a recording layer, a second protective layer, an adhesive layer, and a cover substrate are provided. an alloy recording layer composed mainly of SbTe, first, phase-change optical recording medium where the second protective layer is characterized by comprising the ZnS · SiO 2. 記録層が10原子%以下のGeを含有していることを特徴とする請求項1記載の相変化型光記録媒体。2. The phase-change optical recording medium according to claim 1, wherein the recording layer contains 10 atomic% or less of Ge. 第1保護層の膜厚aと第2保護層の膜厚bの比「a/b」が0.1以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の相変化型光記録媒体。3. The phase-change optical recording medium according to claim 1, wherein the ratio "a / b" of the thickness a of the first protective layer to the thickness b of the second protective layer is 0.1 or less. 界面層が、TiO、ZnO、ZrO、SiC、TiC、Yの中から選ばれた少なくとも1種を含有していることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の相変化型光記録媒体。Interface layer, TiO, ZnO, ZrO 2, SiC, TiC, a phase according to any one of claims 1 to 3, characterized in that it contains at least one selected from among Y 2 O 3 A changeable optical recording medium. 反射放熱層がAg又はAg合金、Cu合金、Al合金の何れかからなることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の相変化型光記録媒体。The phase-change type optical recording medium according to any one of claims 1 to 4, wherein the reflective heat dissipation layer is made of Ag, or an Ag alloy, a Cu alloy, or an Al alloy.
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