JP2004323575A - バイオガス供給管理システム - Google Patents

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孝吉 三塚
Masahiro Yoshimoto
正洋 吉本
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Abstract

【課題】発酵工程を含むガス製造工程で製造されるバイオガスを供給するに際し、需要に適合した量のガスを過不足なく適切に製造できるようにするとともに、消費者に対して中断することなく適切にバイオガスを供給できるようにする。
【解決手段】バイオマスから所定期間の発酵工程を経て生成されるバイオガスを多数の消費者に供給するための管理システムであって、少なくとも各消費者のガス使用量のデータを収集し収集データから前記所定期間経過後に供給すべきガス量を時系列的に予測演算する需要予測手段を有し、該需要予測手段による予測演算に基づいて、前記発酵工程を含むガス製造工程における各製造条件を時系列的に定めることを特徴とするバイオガス供給管理システム。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、バイオマスから所定期間の発酵工程を経て生成されるバイオガスを多数の消費者に供給するに際し、需要に適合した量のガスを適切に供給できるようにしたバイオガス供給管理システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
先に本発明者により、細片化された木質バイオマスに、茸栽培廃床の細片を混合した後、メタン細菌含有物質を添加し、嫌気状態下での発酵により少なくともメタンを含む混合ガスを発生させることができる、バイオマスを用いたガス製造方法が提案されている(特許文献1、特許文献2)。この方法により、高効率でメタンを主成分とするバイオガスの生成が可能となり、現状のプロパンガス供給地域等において、各消費者にこの方法により製造されるバイオガスを供給するシステムおよびプラントを構築することが可能となった。
【0003】
【特許文献1】
特願2002−337033号(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特願2003−106564号(特許請求の範囲)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記のようなバイオガスを実際に供給するに際しては、ガス供給は日々行わなくてはならないのに対し、上記バイオガス製造工程がバイオマスを主原料とする所定期間(40日〜60日程度)の発酵工程を要するため、原料投入からガス発生までタイムラグがあり、このタイムラグを考慮した上で、消費者からのガス需要を満たすことができるようにガス製造を行う必要がある。したがって、少なくとも上記所定期間の発酵工程後のガス需要を的確に予測する必要がある。
【0005】
そこで本発明の課題は、このような必要性に鑑み、上記のような発酵工程を含むガス製造工程で製造されるバイオガスを供給するに際し、需要に適合した量のガスを過不足なく適切に製造できるようにするとともに、消費者に対して中断することなく適切にバイオガスを供給できるようにしたバイオガス供給管理システムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係るバイオガス供給管理システムは、バイオマスから所定期間の発酵工程を経て生成されるバイオガスを多数の消費者に供給するための管理システムであって、少なくとも各消費者のガス使用量のデータを収集し収集データから前記所定期間経過後に供給すべきガス量(そのときの全ガス量)を時系列的に予測演算する需要予測手段を有し、該需要予測手段による予測演算に基づいて、前記発酵工程を含むガス製造工程における各製造条件を時系列的に定めることを特徴とするシステムからなる。
【0007】
すなわち、少なくとも所定期間(たとえば、約40〜60日)の発酵工程経過後の需要量を的確に予測し、その予測に基づいて実際のガス製造計画と立て、その計画に基づいて、製造し、製造されたガスを供給するようにしたシステムである。このシステムにおいては、需要予測のために各消費者のガス使用量のデータを収集し、それを総合的に集計して製造計画、製造工程にフィードバックできることは勿論のこと、日々の消費量のサンプリングからバイオガス製造のための有益な情報を製造計画、製造工程にフィードバックすることもできる。
【0008】
また、ガス製造工程におけるガス発生量についても各種変動要因があるので、上記バイオガス供給管理システムにおいては、上記需要予測とともに、ガス製造工程によるガス発生量の予測を行うことが好ましく、それによってより性格に需要に適合した量のバイオガスを実際に製造、供給できるようになる。すなわち、上記バイオガス供給管理システムが、前記ガス製造工程における各製造条件を時系列的に定める際に、初期条件および各工程条件を入力することにより、前記所定期間経過後のガス発生量を予測演算するガス発生量予測手段を有することが好ましい。
【0009】
また、需要予測手段とガス発生量予測手段の両予測を照合することにより、製造条件、つまり、初期条件(原料投入量やスタート条件等)や各工程条件(各工程の運転条件や添加物の条件等)をより適切に管理、判断できるようになる。すなわち、上記バイオガス供給管理システムが、ガス発生量予測手段によるガス発生量予測と需要予測手段による需要予測とを照合することにより、前記ガス製造工程における初期条件および各工程条件の妥当性を判断する手段を有することが好ましい。
【0010】
また、本発明に係るバイオガス供給管理システムにおいては、前記所定期間経過後に実際に消費者に供給されたガス量を集計し、該供給ガス量と、前記所定期間経過前の前記需要予測手段による需要予測とを比較参照して、前記需要予測手段における変動要因および誤差要因およびそれらの係数の補正にフィードバックする手段を有することが好ましい。つまり、需要予測を行う場合、各種変動要因や誤差要因が考えられるが、これら要因およびこれら要因に対し係数を設定する場合にはその係数まで含めて、事前に行った予測が妥当であったか否かを判断することが好ましく、妥当性に欠けていた場合には、上記比較参照により適切に補正し、次回の予測に活かすことができるようになる。このような補正を繰り返せば、極めて精度が高く信頼性の高い需要予測を行うことができるようになる。
【0011】
なお、本発明で対象とするバイオガスは、たとえばメタンを主成分とするガスからなり、このようなバイオガスは、たとえば、細片化された木質バイオマスに、茸栽培廃床の細片を混合した後、メタン細菌含有物質を添加し、嫌気状態下での発酵により少なくともメタンを含む混合ガスを発生させるガス製造方法により製造することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明に係るシステムの望ましい実施の形態について、図面を参照して説明する。
まず、本発明に係るバイオガス供給管理システムを適用するための、バイオマスを用いたガス製造工程の例について説明する、図1は、本発明に係るバイオガス供給管理システムが適用可能なガス製造工程の一例を示している。図1に示す例においては、たとえば、森林等から採取された森林バイオマス1は、チッパー2により、約1cm×0.5cm角以下のチップ3に粉砕され、さらに洗浄工程4で洗浄されて木質バイオマス5の細片が製造される。次にこの木質バイオマス5に予め粉砕した茸栽培廃床6の細片を投入する。次に、木質バイオマス5と茸栽培廃床6とを混合し、この混合物7を必要に応じて1〜2週間程度放置する。そして、混合物7にメタン細菌含有物質8を投入し嫌気状態にされた発酵槽内で光を遮断して約40日〜60日間発酵させる(発酵工程9)。このとき、メタン細菌含有物質8とともに、廃乳等の発酵促進剤を投入すると、発酵効率の向上が可能である(図示略)。なお、発酵槽内に二酸化炭素または水素を導入すれば発酵槽内を容易にしかも確実に嫌気状態にすることができる。
【0013】
メタン細菌含有物質8としては、とくに限定されるものではなく、たとえば水底に堆積したヘドロあるいは各種の汚泥を使用できる。発酵工程9における発酵により、木質バイオマス5からメタン、水素、二酸化炭素等を含む混合ガス10が生成される。さらに、混合ガス10はガス分離工程11において分離され新たなエネルギー資源として利用される。
【0014】
このようなバイオマスを用いたガスの製造方法においては、発酵される前の木質バイオマス5に茸栽培廃床6の細片が投入される。該茸栽培廃床6は酸性の粉状物であり、また種々の細菌が共生しているものである。このため、たとえば茸栽培廃床6中に含まれる白色菌類の作用等により木質バイオマス5中のリグニンを分解することができる。したがって、混合物7中から発酵を阻害するおそれのあるリグニンを除去することができるので、効率的な発酵が可能となり、メタン、水素、二酸化炭素等の混合ガス10を効率よく製造することができる。なお、茸栽培廃床6は従来専らゴミとして焼却等により処分されていたものであるが、このガス製造工程によれば、多量に排出される茸栽培廃床6に有効利用の途を与えることができるとともに、ゴミの減量化にも寄与できる。また、本実施態様においては、メタンを主成分とする天然ガス状物質の他に水素、二酸化炭素も生成することができる。また、メタン細菌含有物質8としてヘドロが用いられているので、発酵コストを低減できるとともに、河川等の環境浄化、ひいてはバイオマスの再生産を促す環境形成に寄与することもできる。
【0015】
図2は、ガス製造工程の別の例を示しており、図2に示す例においては、チップ処理および洗浄処理がなされた木質バイオマスとして、竹材料16(たとえば、孟宗竹材料)を示している。竹材料16に茸栽培廃床17および水を加え、両者を混合、放置等し予め前処理工程18で前処理を施す。これに廃乳等からなる発酵促進剤19および/または家畜糞尿20を添加し、さらに発酵工程21において発酵させる。発酵により得られた混合ガス22は、ガス分離工程24に供される。発酵工程21による残渣中には植物の生育に必要不可欠な栄養素(窒素、リン酸、カリウム等)が豊富に含まれているので、残渣は堆肥23として使用することができる。図1に示したようなプロセスに、家畜糞尿20の処理、さらには廃乳等の発酵促進剤19の添加プロセスを加えることにより、従来大量処理が困難であった家畜糞尿20の処理を効率よく行うことができるようになる。
【0016】
図1や図2に示したようなガス製造工程において生成された混合ガスは、たとえば、図3に示すようなガス分離工程に供され、目的とするガスが分離、生成される。ガス分離工程11においては、たとえば混合ガス10から二酸化炭素12や、本願発明において対象としているメタンを主成分とする天然ガス状物質14であるバイオガスが分離、生成され、それぞれ液化処理工程13、15で液化されて消費者に供給される。液化処理13、15については、加圧、冷却およびそれらの組合せ等の公知の処理方法の中から最適な方法を選択できる。天然ガス状物質14であるバイオガスは、各家庭や工場等、需要のある消費者へと供給される。
【0017】
上記のように、少なくともバイオマスから所定期間の発酵工程を経て生成されるバイオガスを多数の消費者に供給するに際し、本発明に係るバイオガス供給管理システムが適用される。
【0018】
図4に、本発明の一実施態様に係るバイオガス供給管理システムの概略構成を示す。図4に示すバイオガス供給管理システム31においては、データ収集ステップ32にて、少なくとも各消費者のガス使用量のデータが収集され、需要予測ステップ33にて、収集データから、コンピュータにプログラムとして組み込まれた需要予測手段により、ガス製造後に、とくに所定期間の発酵工程経過後に供給すべきガス量を時系列的に予測演算される。この需要予測手段による予測演算に基づいて、ガス製造工程における各製造条件を時系列的に定める際に、初期条件および各工程条件を入力することにより、所定期間の発酵工程経過後のガス発生量を予測演算する、コンピュータにプログラムとして組み込まれたガス発生量予測手段により、ガス発生量が予測演算される(発生予測ステップ34)。
【0019】
また、本実施態様では、コンピュータに、上記ガス発生量予測手段によるガス発生量予測と上記需要予測手段による需要予測とを照合することにより、ガス製造工程における初期条件および各工程条件の妥当性を判断する手段が、プログラムとして設定されている。
【0020】
そして本実施態様では、上記需要予測とガス発生量予測とに基づいて、実際に運転すべきガス製造工程の運転計画が立てられ(製造計画ステップ35)、それにしたがって実際のガス製造が行われる(製造ステップ36)。製造されたバイオガスは、需要にしたがって各消費者に供給され(供給ステップ37)、供給過程は、請求書発行や売上集計等の販売管理ステップ38にリンクされている。供給ステップ37における実際の供給量の情報は、需要予測ステップ33にフィードバックされ、事前に行った需要予測の妥当性が判断され、妥当でなかった場合には、演算における数値や係数が補正され、次回の予測に活かされる。また、同様に、販売管理ステップ38における情報も需要予測ステップ33に(場合によっては発生予測ステップ34にも)フィードバックされ、需要予測の妥当性の判断に供される。
【0021】
また、本実施態様では、原材料等や発生ガスの在庫を、変動を問題なく吸収できるだけの適正量確保しておくために、適正在庫量を演算し、その表示をしたり指示を発したりするための在庫管理ステップ39が、プログラムとして設定されている。在庫管理ステップ39では、需要予測やガス発生量予測と照合することにより、また、製造計画と照合することにより、あるいは、実際の製造における問題点や必要な余裕量を勘案することにより、さらには、実際のガス供給量と照合することにより、保有の原材料等の在庫量の適正を判断する。これら一連のステップが、バイオガス供給管理システムの総合的なプログラムとして、コンピュータに設定されている。
【0022】
上記バイオガス供給管理システム31において、各消費者からのガス使用量に関するデータ収集は、たとえば次のように行われる。すなわち、このデータ収集は、対象地域において最適な方法で行われればよい。たとえば、各消費者(たとえば、各家庭)に配置されているバイオガス(メタンガス)ボンベに取り付けられた流量計から、現時点での累積流量を読み取り、それがデジタル変換されたデータを次のいずれかの方法で収集する。
▲1▼公衆回線によるデータ収集
▲2▼微弱無線通信によるデータ収集
▲3▼双方向CATV回線によるデータ収集
▲4▼衛星を用いた通信によるデータ収集
【0023】
このうち特に微弱電波を利用したデータ収集によれば、ガス配送車を利用して行うことができるため、データ収集と検針の業務の合理化をはかることが可能である。たとえば図5に示すように、微弱電波を利用したモジュールで通信を行い、メタンガス配送車41等により、各家庭に設置したガスボンベ42に取り付けられた流量計からの検針データを自動的に受信、収集する。送受信には互いに異なった周波数を使用し、顧客IDとガス使用量が暗号化されて通信され、測定車両に搭載されたパソコンにデータが自動的に蓄積される。また、この車両にGPSを搭載しておけば、測定範囲内で測定すべき対象を特定し、測定漏れ顧客をパソコン上で表示し再度測定することを指令することもできる。データ収集は、毎月1回程度行えばよい。
【0024】
このように収集された顧客ガス使用量データから、各家庭の使用量を予測し、個別に予測された使用量から、全体の使用量、つまり、全体としてのガス需要量が予測される。バイオガスの需要予測(前記バイオガス需要予測ステップ33)は、たとえば図6に示すように行われる。図6に示す例においては、まず、時系列トレンドモデル51が演算される。ここでは、変動要因の抽出が行われ、たとえば、週間、月間、年間の3元分散分析から変動要因が抽出される。主変動要因を精度良く抽出するために、周期に同期した移動平均から不規則変動が除去される。また、週間、月間、年間傾向値を、回帰分析にて予測値を算出することもできる。このように算出された予測値に、週間、月間、年間ウエイトから予測値を算出したり補正したりすることもできる。さらに、予測値と過去の実績値との誤差を算出し、有意差検定を行うこともでき、それに基づいて、予測演算式やそれに用いられた係数等の補正を、必要に応じて行うこともできる。
【0025】
また、上記バイオガスの需要予測においては、需要要因モデル52を演算させることができる。ここでは、民力・地域・世帯構成等の顧客要因や、気温・緯度軽度・天候等の自然環境要因を主成分分析し、顧客別主成分得点から重回帰分析を行い、ガス消費量の線形モデルを作成する。また、時間差を使用して上記と同様の分析を行い、主成分負荷量の重回帰分析を行うことができる。
【0026】
そして、上記時系列トレンドモデル51と需要要因モデル52にて算出した各予測値の最要因を求め、モデルを修正し、最終的な予測値を確定すればよい。
【0027】
さらに、上記バイオガスの需要予測においては、流通バッファモデル53を算出することもできる。この流通バッファは、たとえば、(ア)原材料の集荷誤差、(イ)混合すべき廃菌床の集荷誤差、(ウ)混合すべき発酵促進剤の集荷誤差、(エ)ガス配送誤差等から構成される。(ア)〜(ウ)は、集荷予定に対する実績差異の平均値と標準偏差から、品切れ確率をサービス係数として定義し、システム全体の許容範囲から設定されればよい。また、(エ)ガス配送誤差は、配送車に搭載されたGPSから移動距離、移動時間を求め、区間の移動時間の平均値と標準偏差から、サービス係数として求めることができる。配送車に搭載されたGPSおよびパソコンから入力される配送者の作業データは、配送者の業務日報として自動作成することができる。同時に、ガス製造プラント本部からルート演算された解に基づき、任意のルートおよび作業を指示することが可能である。
【0028】
一方、バイオガス発生予測ステップ34においては、原材料投入データ等から生成されるガス量の予測を行い、時系列的に、最適条件を演算し、それに基づいて日々の原材料の投入およびシステムの管理、製造工程の管理を行うことができる。
【0029】
このバイオガス発生予測においては、需要予測の場合と同様に、ガス発生、製造における時系列トレンドモデル61を求めることができる。すなわち、ガス発生量にかんして、変動要因の抽出が行われ、たとえば、週間、月間、年間の3元分散分析から変動要因が抽出される。主変動要因を精度良く抽出するために、周期に同期した移動平均から不規則変動が除去される。また、週間、月間、年間傾向値を、回帰分析にて予測値を算出することもできる。このように算出された予測値に、週間、月間、年間ウエイトから予測値を算出したり補正したりすることもできる。さらに、予測値と過去の実績値との誤差を算出し、有意差検定を行うこともでき、それに基づいて、予測演算式やそれに用いられた係数等の補正を、必要に応じて行うこともできる。
【0030】
また、バイオガス発生予測においては、ガス発生要因モデル62を算出することができる。ここでは、まず、投入素材の量等からガス発生量の予測演算が行われる。投入素材のデータとしては、バイオマス等の原材料、廃菌床、発酵促進剤(たとえば、廃乳等)に関するデータが、投入時に計量されるデータがマニュアルで、または計量器から自動的に、データ転送される。
【0031】
また、前述の前処理に関するデータも転送される。そして、発酵工程における条件や環境に関するデータが入力され、発酵に関してガス発生量が予測演算される。この発酵条件や環境に関するデータとしては、たとえば、pH、発酵槽温度、水分含有量、発酵槽流動速度、発酵ガス成分、発酵槽圧力、発酵槽からの排出量等のデータが入力されるとともに、発酵ガス量が、事前予備試験で得られた結果等を勘案しつつ、予測演算される。
【0032】
また、ガス発生要因モデル62の算出においては、さらに、ガス分離工程において得られるバイオガスの生成量も予測演算される。このときにも、事前予備試験で得られた結果等を勘案しつつ、冷却装置負荷(消費電流、電圧または電力)、冷却装置温度、圧縮装置負荷(消費電流、電圧または電力)、圧縮装置圧力、圧縮装置温度等の条件が入力または演算され、バイオガス流量、二酸化炭素排出量・圧力、メタンガス排出量・圧力、一時分離ガス成分等が検出または算出される。
【0033】
さらに、ガス発生量に関係すると考えられる自然環境、たとえば、気温や湿度、気圧、降雨量、風速等の要因も、事前予備試験で得られた結果等に基づいて考慮される。
【0034】
このバイオガス発生予測モデルにおいては、とくに(ア)発酵要因解析が行われ、収集されたデータから主成分分析により要因解析が行われ、主成分得点から重回帰モデルを作成して予測を行う。そして。(イ)発酵ガスの時系列分析において、事故相関および分散分析による周期解析を行い、時間変数の寄与度をもとめて傾向値を算出する。上記(ア)と(イ)から求められた誤差を修正し、最終的な予測値を求め、総合予測モデルとする。
【0035】
上記のようにして、ガス需要量の予測と、その予測量に関連させたガス発生量およびそのガス発生量を得るための製造工程の条件の予測が、時系列的に行われる。したがって、この予測値を参照することにより、約40日〜60日の期間を必要とする発酵工程を必須とするガス製造においても、需要に適合したガス製造を安定して、かつ、円滑に行うことが可能になる。
【0036】
なお、図4に示したようなシステム構成とすれば、投入原材料予測や発生ガス量予測のみならず、システム全体の最適運用モデル(たとえば、最小コストで最大利益を得るための運用モデル)を作成することも可能である。このような最適運用モデルが作成できれば、毎日の、あるいは毎週の、あるいは毎月の最適な作業指示書を作成することも可能となる。さらに、販売管理においても、原材料の受入データをもとに管理帳票を自動作成したり、支払明細書や振込データ一覧表を自動作成したりすることもできる、これらデータは、たとえば経理データとして自動引渡しすることも可能である。また、自動集信された顧客別ガス使用量から、請求明細や銀行振込明細を自動作成、自動出力させることも可能である。さらに、在庫管理に関しては、消費者へのガス供給や、原材料の搬入、ガス製造工程等に影響を及ぼさないように、かつ、過剰な在庫とならないように、最適量に管理することが可能である。
【0037】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るバイオガス供給管理システムによれば、発酵工程を含むガス製造工程で製造されるバイオガスを供給するに際し、需要に適合した量のガスを過不足なく極めて適切に製造できるようになり、消費者に対して中断することなく適切にバイオガスを供給することができるとともに、適切な在庫量として、ガス製造、供給コストの低減をはかることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバイオガス供給管理システムが適用可能なガス製造工程の一例を示すブロック図である。
【図2】本発明に係るバイオガス供給管理システムが適用可能なガス製造工程の別の例を示すブロック図である。
【図3】図1または図2のガス製造工程におけるガス分離工程を示すブロック図である。
【図4】本発明の一実施態様に係るバイオガス供給管理システムの概略構成を示すブロック図である。
【図5】図4のシステムにおけるデータ収集の一例を示す概略構成図である。
【図6】図4のシステムにおけるバイオガス需要予測の一例を示すブロック図である。
【図7】図4のシステムにおけるバイオガス発生予測の一例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 森林バイオマス
2 チッパー
3 チップ
4 洗浄工程
5 木質バイオマス
6、17 茸栽培廃床
7 混合物
8 メタン細菌含有物質
9、21 発酵工程
10、22 混合ガス
11、24 ガス分離工程
12 二酸化炭素
13、15 液化処理工程
14 天然ガス状物質
16 木質バイオマスとしての竹材料
18 前処理工程
19 発酵促進剤
20 家畜糞尿
23 堆肥
31 バイオガス供給管理システム
32 データ収集ステップ
33 需要予測ステップ
34 発生予測ステップ
35 製造計画ステップ
36 製造工程
37 供給ステップ
38 販売管理ステップ
39 在庫管理ステップ
41 ガス配送車
42 ガスボンベ
51 時系列トレンドモデル
52 需要要因モデル
53 流通バッファモデル
61 時系列トレンドモデル
62 ガス発生要因モデル

Claims (6)

  1. バイオマスから所定期間の発酵工程を経て生成されるバイオガスを多数の消費者に供給するための管理システムであって、少なくとも各消費者のガス使用量のデータを収集し収集データから前記所定期間経過後に供給すべきガス量を時系列的に予測演算する需要予測手段を有し、該需要予測手段による予測演算に基づいて、前記発酵工程を含むガス製造工程における各製造条件を時系列的に定めることを特徴とするバイオガス供給管理システム。
  2. 前記ガス製造工程における各製造条件を時系列的に定める際に、初期条件および各工程条件を入力することにより、前記所定期間経過後のガス発生量を予測演算するガス発生量予測手段を有する、請求項1のバイオガス供給管理システム。
  3. 前記ガス発生量予測手段によるガス発生量予測と前記需要予測手段による需要予測とを照合することにより、前記ガス製造工程における初期条件および各工程条件の妥当性を判断する手段を有する、請求項2のバイオガス供給管理システム。
  4. 前記所定期間経過後に実際に消費者に供給されたガス量を集計し、該供給ガス量と、前記所定期間経過前の前記需要予測手段による需要予測とを比較参照して、前記需要予測手段における変動要因および誤差要因およびそれらの係数の補正にフィードバックする手段を有する、請求項1〜3のいずれかに記載のバイオガス供給管理システム。
  5. 前記バイオガスがメタンを主成分とするガスからなる、請求項1〜4のいずれかに記載のバイオガス供給管理システム。
  6. 前記バイオガスが、細片化された木質バイオマスに、茸栽培廃床の細片を混合した後、メタン細菌含有物質を添加し、嫌気状態下での発酵により少なくともメタンを含む混合ガスを発生させるガス製造方法により製造されるガスからなる、請求項1〜5のいずれかに記載のバイオガス供給管理システム。
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