JP2004319096A - ニッケル水素蓄電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】相互に連通された単電池間で温度ばらつきが存在しても放電容量のばらつきの発生を防止できるニッケル水素蓄電池を提供する。
【解決手段】隔壁5を介して連接されかつ内部空間が相互に連通された複数の電槽4を有する角形電槽3と、水酸化ニッケルを有する正極板と水素を吸脱する水素吸蔵合金を有する負極板をセパレータを介して積層して構成された極板群6とを備え、各電槽4に極板群6を電解液とともに収容して単電池2を構成しかつ角形電槽3内で単電池2を直列接続したニッケル水素蓄電池1において、充放電中の電池温度の高い単電池2における負極板に、電池温度の低い単電池2における負極板の水素吸蔵合金に比して水素平衡圧の低い水素吸蔵合金を用いた。
【選択図】 図1
【解決手段】隔壁5を介して連接されかつ内部空間が相互に連通された複数の電槽4を有する角形電槽3と、水酸化ニッケルを有する正極板と水素を吸脱する水素吸蔵合金を有する負極板をセパレータを介して積層して構成された極板群6とを備え、各電槽4に極板群6を電解液とともに収容して単電池2を構成しかつ角形電槽3内で単電池2を直列接続したニッケル水素蓄電池1において、充放電中の電池温度の高い単電池2における負極板に、電池温度の低い単電池2における負極板の水素吸蔵合金に比して水素平衡圧の低い水素吸蔵合金を用いた。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はニッケル水素蓄電池に関し、特に複数の単電池を内蔵するとともにその電槽が相互に連通されているニッケル水素蓄電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
所要の電力容量が得られるように複数の単電池を接続した集合型二次電池において、単電池間の接続抵抗を含む単電池当たりの内部抵抗を小さくして、電池の発熱を抑制し、高出力化や寿命特性の向上を図ることができるものとして、本出願人は先に、図1に示すように、複数(図示例では6つ)の単電池2を内蔵したニッケル水素蓄電池1を提案している。
【0003】
図1において、3は角形電槽で、幅の狭い短側面と幅の広い長側面とを有する直方体状の単電池2の電槽4をその短側面を隔壁5として共用して相互に一体的に連接して構成されている。各電槽4内には、水酸化ニッケルを有する矩形状の正極板と、水素を吸脱する水素吸蔵合金を有する矩形状の負極板を、セパレータを介して積層して構成された極板群6が電解液とともに収容され、単電池2が構成されている。極板群6はその両側に正極板と負極板のリード部が突出され、それぞれに集電体7が溶接等にて接続されている。
【0004】
両端の電槽4の外側の短側面と各電槽4、4間の隔壁5の上部に接続穴8が形成され、隣接する単電池2の隔壁5の両側に位置する正極と負極の集電体7、7同士が接続穴8を介して接続されている。また、両端の電槽4の外側の短側面の接続穴8に正極又は負極の接続端子9が装着され、短側面を介して対向する集電体7と接続されている。かくして、角形電槽3に内蔵された複数の単電池2が直列接続され、両端の接続端子9、9間に出力される。
【0005】
また、隣接する電槽4、4同士がその上端部で連通路10にて互いに連通され、任意の電槽4の上端に電槽4の内部圧力が一定以上になったときに圧力を解放するための単一の安全弁11が任意の電槽4の上端に配設されている。このように、隣接する電槽4、4同士を連通することで、安全弁11の数を低減してコスト低下と冷却性能の向上を図っている。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−231911号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような構成のニッケル水素蓄電池1を、冷却風を流通させるように構成された冷却チャンバに設置して充放電を行った場合、図1の下部に温度グラフで示すように、両端の単電池2(E)は接続端子9が冷却風や外気に晒されて効果的に冷却されるため、中央部の単電池2(C)よりも電池温度が低下し、両端の単電池2(E)と中央部の単電池2(C)との間で温度にばらつきが発生する。
【0008】
その結果、低温の両端の単電池2(E)における負極板の水素吸蔵合金の水素平衡圧が、高温の中央部の単電池(C)における負極板の水素吸蔵合金の水素平衡圧よりも低下し、その状態で充放電を繰り返すと、上記のように各単電池2の電槽4が相互に連通されているので、水素平衡圧の低い両端の単電池2(E)側に逐次水素ガスが移動し、単電池2間で放電リザーブ量、したがって放電容量にばらつきが発生し、図6に示すように、温度の低い両端の単電池2(E)と温度の高い中央部の単電池2(C)の間で充電効率に差が生じ、最終的にばらつきが大きくなってニッケル水素蓄電池1全体の容量劣化を早期に引き起こす可能性を有していた。
【0009】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、相互に連通された単電池間で温度ばらつきが存在しても放電容量のばらつきの発生を防止できるニッケル水素蓄電池を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のニッケル水素蓄電池は、隔壁を介して連接されかつ内部空間が相互に連通された複数の電槽を有する角形電槽と、水酸化ニッケルを有する正極板と水素を吸脱する水素吸蔵合金を有する負極板をセパレータを介して積層して構成された極板群とを備え、各電槽に極板群を電解液とともに収容して単電池を構成しかつ角形電槽内で単電池を直列接続したニッケル水素蓄電池において、充放電中の電池温度の高い単電池における負極板に、電池温度の低い単電池における負極板の水素吸蔵合金に比して水素平衡圧の低い水素吸蔵合金を用いたものであり、電池温度の高い単電池において水素平衡圧の低い水素吸蔵合金を用いていることで、電池温度が高くても水素平衡圧が電池温度の低い単電池の水素平衡圧と同等となり、水素平衡圧の差で単電池間で水素が移動することがなく、単電池間で吸蔵水素に偏りが生じて放電容量にばらつきが発生するのを確実に防止でき、ニッケル水素蓄電池の長寿命化を図ることができる。
【0011】
また、水素吸蔵合金をミッシュメタルとNi、Co、Mn、Alなどの金属との合金にて構成し、ミッシュメタルとNiなどの金属との組成比A:Bを、1:5.15〜5.40とし、かつ電池温度の高い単電池における負極板の水素吸蔵合金のB/Aを、電池温度の低い単電池における負極板の水素吸蔵合金のB/Aよりも小さくすると、電池温度の高い単電池における水素吸蔵合金の水素平衡圧を確実にかつ適切に低くすることができる。なお、水素吸蔵合金の表面処理によって水素ガスの吸収能に差を持たせることで、水素平衡圧に差を持たせることもできる。
【0012】
また、充放電中の電池温度の高い単電池における電槽の空間体積を、電池温度の低い単電池における電槽の空間体積より小さくすると、電池温度の高い単電池では電槽の空間体積が小さく水素分圧が相対的に高くなることで水素吸蔵合金に水素ガスがより多く吸収され、逆に電池温度の低い単電池では電槽の空間体積が大きく水素分圧が相対的に低くなることで水素ガスがより少なく吸収される状態となるため、上記のように低温の単電池における水素吸蔵合金の水素平衡圧が、高温の中央部の単電池における水素吸蔵合金の水素平衡圧よりも低下していても、単電池間で水素ガスの吸収の差を無くすことができ、単電池間で放電容量にばらつきが発生するのを確実に防止でき、ニッケル水素蓄電池の長寿命化を図ることができる。
【0013】
また、電槽間の連通路に、充放電時に電池温度差に応じて電槽間に内圧差を発生させる狭窄通路部を設けると、上記作用をより確実に得ることができる。
【0014】
さらに、電槽間の連通路に、内圧差が所定圧力を越えると破断して通路断面積を拡大する破断部を設けると、異常圧力の発生時に破断部の破断によって圧力を速やかにかつ円滑に安全弁から逃がすことができて角形電槽の破裂を確実に防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明のニッケル水素蓄電池の第1の実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。なお、ニッケル水素蓄電池の全体構成は、従来の技術の欄で図1を参照して説明したものと同じであるためその説明を援用し、以下では主として本実施形態の特徴部分について説明する。
【0016】
本実施形態のニッケル水素蓄電池1における極板群6は、複数枚の正極板と複数枚の負極板とを交互に配置するとともに、各正極板に横方向に開口部を有する袋状のセパレータを被せることにより正極板と負極板の間にセパレータを介装した状態で積層して構成され、正極板と負極板の一側部を互いに反対側に突出させて正極と負極のリード部が設けられ、両側のリード部にそれぞれ集電体7が接合されている。なお、極板群6は、帯状の正極板と負極板を互いに反対側の側縁にリード部を突出させてセパレータを介して積層し、これを平たく巻回して構成してもよい。
【0017】
正極板は、Niの発泡メタルにリード部を除いて水酸化ニッケルを充填して構成され、そのリード部は発泡メタルを加圧して圧縮するとともにその一面にリード板を超音波溶接でシーム溶接して構成されている。また、負極板は、Niのパンチングメタルにリード部を除いて水素吸蔵合金を含む負極構成物質を塗着して構成されている。水素吸蔵合金は、セリウム族希土類元素の混合物であるミッシュメタル(以下、Mmと記す)と、Ni、Co、Mn、Alなどの金属(Niに代表させてNiと表示する)との合金にて構成されている。その組成をMmA NiB としてその組成比A:Bは、1:5.15〜5.40、好適には1:5.25〜5.35に設定されている。
【0018】
そして、電池温度の高い中央部の単電池2(C)においては、その負極構成物質の水素吸蔵合金として、A:B=1:5.25の水素吸蔵合金を用い、電池温度の高い両端の単電池2(E)においては、その負極構成物質の水素吸蔵合金として、A:B=1:5.35の水素吸蔵合金を用いている。したがって、両端の単電池2(E)の水素吸蔵合金のB/Aに対して、中央部の単電池2(C)のB/Aは0.1小さく設定されている。
【0019】
このように中央部の単電池2(C)の水素吸蔵合金のB/Aを5.25とし、両端の単電池2(E)の水素吸蔵合金のB/Aを5.35として、ほぼ0.1程度異ならせると、図2に示すように、それぞれの単電池2(C)と2(E)における水素平衡圧Pは、0.01〜0.25MPa程度の差を生じることになる。
【0020】
以上の構成のニッケル水素蓄電池1においては、極板群6の負極板を、MmA NiB の水素吸蔵合金を含む負極構成物質にて構成し、かつ電池温度の高い中央部の単電池2(C)における負極構成物質の水素吸蔵合金のB/Aを、電池温度の低い両端の単電池2(E)における水素吸蔵合金のB/Aよりも0.1程度小さくしていることで、図2に示すように、中央部の単電池2(C)の水素平衡圧は、両端の単電池2(E)における水素平衡圧よりも0.01〜0.25MPa程度低くなり、その結果、図3に示すように、中央部の単電池2(C)と両端の単電池2(E)との温度差が5〜10°Cの温度差を生じていた時に、中央部の単電池2(C)と両端の単電池2(E)でほぼ同じ水素平衡圧となる。なお、温度と水素平衡圧Pは指数関数的に変化するが、部分的には図3に示すように線形と見なすことができる。
【0021】
かくして、各単電池2、2間で水素平衡圧の差によって水素が移動するのを効果的に防止することができ、各単電池2、2間で吸蔵水素に偏りが生じて放電容量にばらつきが発生するのを確実に防止でき、ニッケル水素蓄電池1の長寿命化を図ることができる。
【0022】
また、何れかの単電池2に異常が発生してその電槽4の内部圧力が所定値以上になった場合、各電槽4間に設けられた連通路10にて圧力が各電槽4に伝達され、任意の電槽4の上端に配設された安全弁11からその圧力を速やかにかつ円滑に逃がすことができ、角形電槽3の破裂を確実に防止することができる。また、隣接する電槽4、4同士を連通していることで、安全弁11の数を低減でき、また各安全弁に接続される多数の排出チューブによって冷却媒体の流通が阻害されるということもないので、コスト低下を図れるとともに冷却性能の向上を図ることができる。
【0023】
なお、上記実施形態では、負極構成物質の水素吸蔵合金の組成比B/Aを変えて水素平衡圧を変えた例を示したが、水素吸蔵合金の表面処理によって水素ガスの吸収能に差を持たせることで、水素平衡圧に差を持たせることもできる。
【0024】
(第2の実施形態)
次に、本発明のニッケル水素蓄電池の第2の実施形態について、図4、5を参照して説明する。
【0025】
上記第1の実施形態では、中央部の単電池2(C)と両端の単電池2(E)の温度差に対応して、水素平衡圧の異なる水素吸蔵合金を用いた例を示したが、本実施形態では電槽の空間体積を異ならせて内部の水素ガス圧を異ならせることで、水素の吸収が均等に行われるようにしている。
【0026】
図4を参照して説明すると、充放電中の電池温度の高い中央部の単電池2(C)における電槽4の空間体積を、電池温度の低い両端の単電池2(E)における電槽4の空間体積よりも小さく設定している。
【0027】
すなわち、中央部の単電池2(C)の空間体積(電槽4の内容積から極板群6と集電体7と電解液が占める容積を減算したもの)をV1、両端の単電池2(E)の空間体積をV2とすると、V1とV2の関係は次式によって設定される。
【0028】
V1=P/(P+p)・V2
ここで、Pは充放電時の最高内圧、pは中央部の単電池2(C)と両端の単電池2(E)の内圧差である。Pは安全弁11の作動圧に対応し、0.4〜1.5MPaに設定されている。また、pは、中央部の単電池2(C)と両端の単電池2(E)の温度差が例えば5℃程度ある場合には、その温度差による水素吸蔵合金の水素平衡圧の差に対応して、0.009〜0.03MPaに設定される。
【0029】
また、電槽4、4間の連通路10には、図5に示すように、充放電時に上記のような内圧差が確実に発生するように、小さな通路断面積Dの狭窄通路部12が形成され、かつ狭窄通路部12の周囲に、電槽4、4間の内圧差が所定圧力を越えると容易に破断して通路断面積を拡大する破断部13が形成されている。図示例では、破断部13は隔壁5に比して薄肉の膜壁にて構成され、さらに所定圧力で確実に破断するように狭窄通路部12の周囲に放射状に複数の切込溝14を形成して構成されている。なお、図4では、電池温度の高い中央部の単電池2(C)の電槽高さを、電池温度の低い両端の単電池2(E)の電槽高さよりも低くして空間体積を小さくしているが、すべての電槽高さを同一にして、電槽上部の空間に装填する充填物の容積によって空間体積を調整してもよい。
【0030】
以上の構成のニッケル水素蓄電池1においては、電池温度の高い中央部の単電池2(C)では電槽4の空間体積が小さく水素分圧が相対的に高くなることで水素吸蔵合金に水素ガスがより多く吸収され、逆に電池温度の低い両端の単電池2(E)では電槽4の空間体積が大きく水素分圧が相対的に低くなることで水素ガスがより少なく吸収される状態となるため、低温の両端の単電池2(E)における水素吸蔵合金の水素平衡圧が、高温の中央部の単電池2(C)における水素吸蔵合金の水素平衡圧よりも低下していても単電池2、2間で水素ガスの吸収の差を無くすことができ、単電池2、2間で放電容量にばらつきが発生するのを確実に防止でき、ニッケル水素蓄電池1の長寿命化を図ることができる。
【0031】
また、電槽4、4間の連通路10に狭窄通路部12を設けて充放電時に内圧差が発生するようにしているので、上記作用がより確実に得られる。しかも、連通路10に、内圧差が所定圧力を越えると破断して通路断面積を拡大する破断部13を設けているので、異常圧力の発生時に破断部13の破断によって圧力を速やかにかつ円滑に安全弁11から逃がすことができて角形電槽3の破裂を確実に防止することができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明のニッケル水素蓄電池によれば、充放電中の電池温度の高い単電池における負極板に、電池温度の低い単電池における負極板の水素吸蔵合金に比して水素平衡圧の低い水素吸蔵合金を用いたので、電池温度が高くても水素平衡圧が電池温度の低い単電池の水素平衡圧と同等となり、水素平衡圧の差で単電池間で水素が移動することがなく、単電池間で吸蔵水素に偏りが生じて放電容量にばらつきが発生するのを確実に防止でき、ニッケル水素蓄電池の長寿命化を図ることができる。
【0033】
また、本発明のニッケル水素蓄電池によれば、充放電中の電池温度の高い単電池における電槽の空間体積を、電池温度の低い単電池における電槽の空間体積より小さくしたので、電池温度の高い単電池では電槽の空間体積が小さく水素分圧が相対的に高くなることで水素吸蔵合金に水素ガスがより多く吸収され、逆に電池温度の低い単電池では電槽の空間体積が大きく水素分圧が相対的に低くなることで水素ガスがより少なく吸収される状態となるため、低温の単電池における水素吸蔵合金の水素平衡圧が、高温の中央部の単電池における水素吸蔵合金の水素平衡圧よりも低下していても単電池間で水素ガスの吸収の差を無くすことができ、単電池間で放電容量にばらつきが発生するのを確実に防止でき、ニッケル水素蓄電池の長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態及び従来例のニッケル水素蓄電池の概略構成を示す縦断面図である。
【図2】同実施形態における両端と中央の単電池における水素吸蔵合金の組成とその水素平衡圧の関係を示すグラフである。
【図3】同実施形態における両端と中央の単電池における温度と水素平衡圧との関係を示すグラフである。
【図4】本発明の第2の実施形態のニッケル水素蓄電池の概略構成を示す縦断面図である。
【図5】同実施形態の電槽間の連通路を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のS−S断面図である。
【図6】従来例のニッケル水素蓄電池における両端と中央の単電池における充電効率の差を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ニッケル水素蓄電池
2 単電池
3 角形電槽
4 電槽
5 隔壁
6 極板群
10 連通路
12 狭窄通路部
13 破断部
【発明の属する技術分野】
本発明はニッケル水素蓄電池に関し、特に複数の単電池を内蔵するとともにその電槽が相互に連通されているニッケル水素蓄電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
所要の電力容量が得られるように複数の単電池を接続した集合型二次電池において、単電池間の接続抵抗を含む単電池当たりの内部抵抗を小さくして、電池の発熱を抑制し、高出力化や寿命特性の向上を図ることができるものとして、本出願人は先に、図1に示すように、複数(図示例では6つ)の単電池2を内蔵したニッケル水素蓄電池1を提案している。
【0003】
図1において、3は角形電槽で、幅の狭い短側面と幅の広い長側面とを有する直方体状の単電池2の電槽4をその短側面を隔壁5として共用して相互に一体的に連接して構成されている。各電槽4内には、水酸化ニッケルを有する矩形状の正極板と、水素を吸脱する水素吸蔵合金を有する矩形状の負極板を、セパレータを介して積層して構成された極板群6が電解液とともに収容され、単電池2が構成されている。極板群6はその両側に正極板と負極板のリード部が突出され、それぞれに集電体7が溶接等にて接続されている。
【0004】
両端の電槽4の外側の短側面と各電槽4、4間の隔壁5の上部に接続穴8が形成され、隣接する単電池2の隔壁5の両側に位置する正極と負極の集電体7、7同士が接続穴8を介して接続されている。また、両端の電槽4の外側の短側面の接続穴8に正極又は負極の接続端子9が装着され、短側面を介して対向する集電体7と接続されている。かくして、角形電槽3に内蔵された複数の単電池2が直列接続され、両端の接続端子9、9間に出力される。
【0005】
また、隣接する電槽4、4同士がその上端部で連通路10にて互いに連通され、任意の電槽4の上端に電槽4の内部圧力が一定以上になったときに圧力を解放するための単一の安全弁11が任意の電槽4の上端に配設されている。このように、隣接する電槽4、4同士を連通することで、安全弁11の数を低減してコスト低下と冷却性能の向上を図っている。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−231911号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような構成のニッケル水素蓄電池1を、冷却風を流通させるように構成された冷却チャンバに設置して充放電を行った場合、図1の下部に温度グラフで示すように、両端の単電池2(E)は接続端子9が冷却風や外気に晒されて効果的に冷却されるため、中央部の単電池2(C)よりも電池温度が低下し、両端の単電池2(E)と中央部の単電池2(C)との間で温度にばらつきが発生する。
【0008】
その結果、低温の両端の単電池2(E)における負極板の水素吸蔵合金の水素平衡圧が、高温の中央部の単電池(C)における負極板の水素吸蔵合金の水素平衡圧よりも低下し、その状態で充放電を繰り返すと、上記のように各単電池2の電槽4が相互に連通されているので、水素平衡圧の低い両端の単電池2(E)側に逐次水素ガスが移動し、単電池2間で放電リザーブ量、したがって放電容量にばらつきが発生し、図6に示すように、温度の低い両端の単電池2(E)と温度の高い中央部の単電池2(C)の間で充電効率に差が生じ、最終的にばらつきが大きくなってニッケル水素蓄電池1全体の容量劣化を早期に引き起こす可能性を有していた。
【0009】
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、相互に連通された単電池間で温度ばらつきが存在しても放電容量のばらつきの発生を防止できるニッケル水素蓄電池を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のニッケル水素蓄電池は、隔壁を介して連接されかつ内部空間が相互に連通された複数の電槽を有する角形電槽と、水酸化ニッケルを有する正極板と水素を吸脱する水素吸蔵合金を有する負極板をセパレータを介して積層して構成された極板群とを備え、各電槽に極板群を電解液とともに収容して単電池を構成しかつ角形電槽内で単電池を直列接続したニッケル水素蓄電池において、充放電中の電池温度の高い単電池における負極板に、電池温度の低い単電池における負極板の水素吸蔵合金に比して水素平衡圧の低い水素吸蔵合金を用いたものであり、電池温度の高い単電池において水素平衡圧の低い水素吸蔵合金を用いていることで、電池温度が高くても水素平衡圧が電池温度の低い単電池の水素平衡圧と同等となり、水素平衡圧の差で単電池間で水素が移動することがなく、単電池間で吸蔵水素に偏りが生じて放電容量にばらつきが発生するのを確実に防止でき、ニッケル水素蓄電池の長寿命化を図ることができる。
【0011】
また、水素吸蔵合金をミッシュメタルとNi、Co、Mn、Alなどの金属との合金にて構成し、ミッシュメタルとNiなどの金属との組成比A:Bを、1:5.15〜5.40とし、かつ電池温度の高い単電池における負極板の水素吸蔵合金のB/Aを、電池温度の低い単電池における負極板の水素吸蔵合金のB/Aよりも小さくすると、電池温度の高い単電池における水素吸蔵合金の水素平衡圧を確実にかつ適切に低くすることができる。なお、水素吸蔵合金の表面処理によって水素ガスの吸収能に差を持たせることで、水素平衡圧に差を持たせることもできる。
【0012】
また、充放電中の電池温度の高い単電池における電槽の空間体積を、電池温度の低い単電池における電槽の空間体積より小さくすると、電池温度の高い単電池では電槽の空間体積が小さく水素分圧が相対的に高くなることで水素吸蔵合金に水素ガスがより多く吸収され、逆に電池温度の低い単電池では電槽の空間体積が大きく水素分圧が相対的に低くなることで水素ガスがより少なく吸収される状態となるため、上記のように低温の単電池における水素吸蔵合金の水素平衡圧が、高温の中央部の単電池における水素吸蔵合金の水素平衡圧よりも低下していても、単電池間で水素ガスの吸収の差を無くすことができ、単電池間で放電容量にばらつきが発生するのを確実に防止でき、ニッケル水素蓄電池の長寿命化を図ることができる。
【0013】
また、電槽間の連通路に、充放電時に電池温度差に応じて電槽間に内圧差を発生させる狭窄通路部を設けると、上記作用をより確実に得ることができる。
【0014】
さらに、電槽間の連通路に、内圧差が所定圧力を越えると破断して通路断面積を拡大する破断部を設けると、異常圧力の発生時に破断部の破断によって圧力を速やかにかつ円滑に安全弁から逃がすことができて角形電槽の破裂を確実に防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明のニッケル水素蓄電池の第1の実施形態について、図1〜図3を参照して説明する。なお、ニッケル水素蓄電池の全体構成は、従来の技術の欄で図1を参照して説明したものと同じであるためその説明を援用し、以下では主として本実施形態の特徴部分について説明する。
【0016】
本実施形態のニッケル水素蓄電池1における極板群6は、複数枚の正極板と複数枚の負極板とを交互に配置するとともに、各正極板に横方向に開口部を有する袋状のセパレータを被せることにより正極板と負極板の間にセパレータを介装した状態で積層して構成され、正極板と負極板の一側部を互いに反対側に突出させて正極と負極のリード部が設けられ、両側のリード部にそれぞれ集電体7が接合されている。なお、極板群6は、帯状の正極板と負極板を互いに反対側の側縁にリード部を突出させてセパレータを介して積層し、これを平たく巻回して構成してもよい。
【0017】
正極板は、Niの発泡メタルにリード部を除いて水酸化ニッケルを充填して構成され、そのリード部は発泡メタルを加圧して圧縮するとともにその一面にリード板を超音波溶接でシーム溶接して構成されている。また、負極板は、Niのパンチングメタルにリード部を除いて水素吸蔵合金を含む負極構成物質を塗着して構成されている。水素吸蔵合金は、セリウム族希土類元素の混合物であるミッシュメタル(以下、Mmと記す)と、Ni、Co、Mn、Alなどの金属(Niに代表させてNiと表示する)との合金にて構成されている。その組成をMmA NiB としてその組成比A:Bは、1:5.15〜5.40、好適には1:5.25〜5.35に設定されている。
【0018】
そして、電池温度の高い中央部の単電池2(C)においては、その負極構成物質の水素吸蔵合金として、A:B=1:5.25の水素吸蔵合金を用い、電池温度の高い両端の単電池2(E)においては、その負極構成物質の水素吸蔵合金として、A:B=1:5.35の水素吸蔵合金を用いている。したがって、両端の単電池2(E)の水素吸蔵合金のB/Aに対して、中央部の単電池2(C)のB/Aは0.1小さく設定されている。
【0019】
このように中央部の単電池2(C)の水素吸蔵合金のB/Aを5.25とし、両端の単電池2(E)の水素吸蔵合金のB/Aを5.35として、ほぼ0.1程度異ならせると、図2に示すように、それぞれの単電池2(C)と2(E)における水素平衡圧Pは、0.01〜0.25MPa程度の差を生じることになる。
【0020】
以上の構成のニッケル水素蓄電池1においては、極板群6の負極板を、MmA NiB の水素吸蔵合金を含む負極構成物質にて構成し、かつ電池温度の高い中央部の単電池2(C)における負極構成物質の水素吸蔵合金のB/Aを、電池温度の低い両端の単電池2(E)における水素吸蔵合金のB/Aよりも0.1程度小さくしていることで、図2に示すように、中央部の単電池2(C)の水素平衡圧は、両端の単電池2(E)における水素平衡圧よりも0.01〜0.25MPa程度低くなり、その結果、図3に示すように、中央部の単電池2(C)と両端の単電池2(E)との温度差が5〜10°Cの温度差を生じていた時に、中央部の単電池2(C)と両端の単電池2(E)でほぼ同じ水素平衡圧となる。なお、温度と水素平衡圧Pは指数関数的に変化するが、部分的には図3に示すように線形と見なすことができる。
【0021】
かくして、各単電池2、2間で水素平衡圧の差によって水素が移動するのを効果的に防止することができ、各単電池2、2間で吸蔵水素に偏りが生じて放電容量にばらつきが発生するのを確実に防止でき、ニッケル水素蓄電池1の長寿命化を図ることができる。
【0022】
また、何れかの単電池2に異常が発生してその電槽4の内部圧力が所定値以上になった場合、各電槽4間に設けられた連通路10にて圧力が各電槽4に伝達され、任意の電槽4の上端に配設された安全弁11からその圧力を速やかにかつ円滑に逃がすことができ、角形電槽3の破裂を確実に防止することができる。また、隣接する電槽4、4同士を連通していることで、安全弁11の数を低減でき、また各安全弁に接続される多数の排出チューブによって冷却媒体の流通が阻害されるということもないので、コスト低下を図れるとともに冷却性能の向上を図ることができる。
【0023】
なお、上記実施形態では、負極構成物質の水素吸蔵合金の組成比B/Aを変えて水素平衡圧を変えた例を示したが、水素吸蔵合金の表面処理によって水素ガスの吸収能に差を持たせることで、水素平衡圧に差を持たせることもできる。
【0024】
(第2の実施形態)
次に、本発明のニッケル水素蓄電池の第2の実施形態について、図4、5を参照して説明する。
【0025】
上記第1の実施形態では、中央部の単電池2(C)と両端の単電池2(E)の温度差に対応して、水素平衡圧の異なる水素吸蔵合金を用いた例を示したが、本実施形態では電槽の空間体積を異ならせて内部の水素ガス圧を異ならせることで、水素の吸収が均等に行われるようにしている。
【0026】
図4を参照して説明すると、充放電中の電池温度の高い中央部の単電池2(C)における電槽4の空間体積を、電池温度の低い両端の単電池2(E)における電槽4の空間体積よりも小さく設定している。
【0027】
すなわち、中央部の単電池2(C)の空間体積(電槽4の内容積から極板群6と集電体7と電解液が占める容積を減算したもの)をV1、両端の単電池2(E)の空間体積をV2とすると、V1とV2の関係は次式によって設定される。
【0028】
V1=P/(P+p)・V2
ここで、Pは充放電時の最高内圧、pは中央部の単電池2(C)と両端の単電池2(E)の内圧差である。Pは安全弁11の作動圧に対応し、0.4〜1.5MPaに設定されている。また、pは、中央部の単電池2(C)と両端の単電池2(E)の温度差が例えば5℃程度ある場合には、その温度差による水素吸蔵合金の水素平衡圧の差に対応して、0.009〜0.03MPaに設定される。
【0029】
また、電槽4、4間の連通路10には、図5に示すように、充放電時に上記のような内圧差が確実に発生するように、小さな通路断面積Dの狭窄通路部12が形成され、かつ狭窄通路部12の周囲に、電槽4、4間の内圧差が所定圧力を越えると容易に破断して通路断面積を拡大する破断部13が形成されている。図示例では、破断部13は隔壁5に比して薄肉の膜壁にて構成され、さらに所定圧力で確実に破断するように狭窄通路部12の周囲に放射状に複数の切込溝14を形成して構成されている。なお、図4では、電池温度の高い中央部の単電池2(C)の電槽高さを、電池温度の低い両端の単電池2(E)の電槽高さよりも低くして空間体積を小さくしているが、すべての電槽高さを同一にして、電槽上部の空間に装填する充填物の容積によって空間体積を調整してもよい。
【0030】
以上の構成のニッケル水素蓄電池1においては、電池温度の高い中央部の単電池2(C)では電槽4の空間体積が小さく水素分圧が相対的に高くなることで水素吸蔵合金に水素ガスがより多く吸収され、逆に電池温度の低い両端の単電池2(E)では電槽4の空間体積が大きく水素分圧が相対的に低くなることで水素ガスがより少なく吸収される状態となるため、低温の両端の単電池2(E)における水素吸蔵合金の水素平衡圧が、高温の中央部の単電池2(C)における水素吸蔵合金の水素平衡圧よりも低下していても単電池2、2間で水素ガスの吸収の差を無くすことができ、単電池2、2間で放電容量にばらつきが発生するのを確実に防止でき、ニッケル水素蓄電池1の長寿命化を図ることができる。
【0031】
また、電槽4、4間の連通路10に狭窄通路部12を設けて充放電時に内圧差が発生するようにしているので、上記作用がより確実に得られる。しかも、連通路10に、内圧差が所定圧力を越えると破断して通路断面積を拡大する破断部13を設けているので、異常圧力の発生時に破断部13の破断によって圧力を速やかにかつ円滑に安全弁11から逃がすことができて角形電槽3の破裂を確実に防止することができる。
【0032】
【発明の効果】
本発明のニッケル水素蓄電池によれば、充放電中の電池温度の高い単電池における負極板に、電池温度の低い単電池における負極板の水素吸蔵合金に比して水素平衡圧の低い水素吸蔵合金を用いたので、電池温度が高くても水素平衡圧が電池温度の低い単電池の水素平衡圧と同等となり、水素平衡圧の差で単電池間で水素が移動することがなく、単電池間で吸蔵水素に偏りが生じて放電容量にばらつきが発生するのを確実に防止でき、ニッケル水素蓄電池の長寿命化を図ることができる。
【0033】
また、本発明のニッケル水素蓄電池によれば、充放電中の電池温度の高い単電池における電槽の空間体積を、電池温度の低い単電池における電槽の空間体積より小さくしたので、電池温度の高い単電池では電槽の空間体積が小さく水素分圧が相対的に高くなることで水素吸蔵合金に水素ガスがより多く吸収され、逆に電池温度の低い単電池では電槽の空間体積が大きく水素分圧が相対的に低くなることで水素ガスがより少なく吸収される状態となるため、低温の単電池における水素吸蔵合金の水素平衡圧が、高温の中央部の単電池における水素吸蔵合金の水素平衡圧よりも低下していても単電池間で水素ガスの吸収の差を無くすことができ、単電池間で放電容量にばらつきが発生するのを確実に防止でき、ニッケル水素蓄電池の長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態及び従来例のニッケル水素蓄電池の概略構成を示す縦断面図である。
【図2】同実施形態における両端と中央の単電池における水素吸蔵合金の組成とその水素平衡圧の関係を示すグラフである。
【図3】同実施形態における両端と中央の単電池における温度と水素平衡圧との関係を示すグラフである。
【図4】本発明の第2の実施形態のニッケル水素蓄電池の概略構成を示す縦断面図である。
【図5】同実施形態の電槽間の連通路を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のS−S断面図である。
【図6】従来例のニッケル水素蓄電池における両端と中央の単電池における充電効率の差を示すグラフである。
【符号の説明】
1 ニッケル水素蓄電池
2 単電池
3 角形電槽
4 電槽
5 隔壁
6 極板群
10 連通路
12 狭窄通路部
13 破断部
Claims (5)
- 隔壁を介して連接されかつ内部空間が相互に連通された複数の電槽を有する角形電槽と、水酸化ニッケルを有する正極板と水素を吸脱する水素吸蔵合金を有する負極板をセパレータを介して積層して構成された極板群とを備え、各電槽に極板群を電解液とともに収容して単電池を構成しかつ角形電槽内で単電池を直列接続したニッケル水素蓄電池において、充放電中の電池温度の高い単電池における負極板に、電池温度の低い単電池における負極板の水素吸蔵合金に比して水素平衡圧の低い水素吸蔵合金を用いたことを特徴とするニッケル水素蓄電池。
- 水素吸蔵合金がミッシュメタルとNi、Co、Mn、Alなどの金属との合金から成り、ミッシュメタルとNiなどの金属との組成比A:Bが、1:5.15〜5.40であり、かつ電池温度の高い単電池における負極板の水素吸蔵合金のB/Aを、電池温度の低い単電池における負極板の水素吸蔵合金のB/Aよりも小さくしたことを特徴とする請求項1記載のニッケル水素蓄電池。
- 隔壁を介して連接されかつ内部空間が相互に連通された複数の電槽を有する角形電槽と、水酸化ニッケルを有する正極板と水素を吸脱する水素吸蔵合金を有する負極板をセパレータを介して積層して構成された極板群とを備え、各電槽に極板群を電解液とともに収容して単電池を構成しかつ角形電槽内で単電池を直列接続したニッケル水素蓄電池において、充放電中の電池温度の高い単電池における電槽の空間体積を、電池温度の低い単電池における電槽の空間体積より小さくしたことを特徴とするニッケル水素蓄電池。
- 電槽間の連通路に、充放電時に電池温度差に応じて電槽間に内圧差を発生させる狭窄通路部を設けたことを特徴とする請求項3記載のニッケル水素蓄電池。
- 電槽間の連通路に、内圧差が所定圧力を越えると破断して通路断面積を拡大する破断部を設けたことを特徴とする請求項4記載のニッケル水素蓄電池。
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