JP2004316853A

JP2004316853A - Bearing device for railroad vehicle

Info

Publication number: JP2004316853A
Application number: JP2003114600A
Authority: JP
Inventors: Shigeaki Abe; 重昭阿部
Original assignee: NSK Ltd
Current assignee: NSK Ltd
Priority date: 2003-04-18
Filing date: 2003-04-18
Publication date: 2004-11-11

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a bearing device for a railroad vehicle capable of grinding the whole surface of a seal sliding-contact face easily and safely and improving reliability while avoiding damage to an axle. <P>SOLUTION: This bearing device 10 for a railroad vehicle comprises a bearing 11 having an inner ring 14, an outer ring 16, a plurality of rolling bodies 18 rollably disposed in the peripheral direction between the inner ring 14 and the outer ring 16, an inner ring contact member 22 disposed so as to come into contact with the inner ring 14 of the bearing 11, and a sealing device 13 which has a sealing member 27 and seals a bearing space in the bearing 11. The sealing device 13 is formed independently of the inner ring contact member 22 and is fitted onto the outer periphery of the inner ring contact member 22 and includes a ring member 26 with which the seal member 17 is brought into sliding contact. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄道車両用の車軸に用いられる軸受装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
鉄道車両用軸受装置の一例として図１２に示される軸受装置１５０は、複列円すいころ軸受１５１と、軸受部品１５２と、一対の密封装置１５３，１５３と、を備えており、車軸１の先端側に配された一方の密封装置１５３は、外輪１５６の外側端部と前蓋油切り１５７との間に組み付けられており、前蓋油切り１５７に形成されたシール摺接面１５８に摺接するシール部材１５９を有する。車軸１の基端側に配された他方の密封装置１５３は、外輪１５６の外側端部と後蓋１６０との間に組み付けられており、後蓋１６０に形成されたシール摺接面１６１に摺接するシール部材１６２を有する。前蓋油切り１５７および後蓋１６０は、外周部にノックピン１６３，１６４が嵌着されることにより環状部材１６５，１６６が組み付けられている。環状部材１６５，１６６は、それらの内周部に配されるシール部材１５９，１６２に塵埃や雨水が直接かからないようにしている。
【０００３】
更に、鉄道車両用軸受装置の一例として図１３に示される軸受装置１７０は、複列円すいころ軸受１７１と、軸受部品１７２と、一対の密封装置１７３，１７３と、を備えており、車軸１の先端側に配された一方の密封装置１７３は、外輪１７４の外側端部と前蓋１７５との間に組み付けられており、前蓋１７５に内嵌された油切り１７６の外周面に形成されたシール摺接面１７７に摺接するシール部材１７８を有する。車軸１の基端側に配された他方の密封装置１７３は、外輪１７４の外側端部と後蓋１７９との間に組み付けられており、後蓋１７９に内嵌された油切り１８０の外周面に形成されたシール摺接面１８１に摺接するシール部材１８２を有する（例えば、非特許文献１参照）。
【０００４】
【非特許文献１】
日本精工株式会社発行カタログ「転がり軸受」（ＣＡＴ．Ｎｏ．１１０１ｅ第Ｂ３４０頁〜第Ｂ３５１頁）
【０００５】
尚、通常、上記軸受装置１５０における前蓋油切り１５７のシール摺接面１５８および後蓋１６０のシール摺接面１６１、ならびに上記軸受装置１７０における油切り１７６のシール摺接面１７７および油切り１８０のシール摺接面１８１は、各々、シール部材との摩耗を軽減するために表面粗さを必要とする。また、前蓋油切り１５７，後蓋１６０、および油切り１７６，油切り１８０は、それら自体の摩耗を少なくするために表面硬さを必要とする。そのため、各シール摺接面１５８，１６１，１７７，１８１の軸方向全面に熱処理や硬質クロムメッキ処理を施し研削加工を施す必要がある。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
上記鉄道車両用軸受装置１５０では、環状部材１６５，１６６を取り外した状態で、各シール摺接面１５８，１６１に研削加工を施してから、環状部材１６５，１６６を前蓋油切り１５７，後蓋１６０に取り付けるように構成することにより、各シール摺接面１５８，１６１の全面が研削されるものの、環状部材１６５，１６６の取り扱い時に起こりうる、他の部材との衝突等、によって、環状部材１６５，１６６が変形したり、走行中の衝撃や振動によっては、ノックピン１６３，１６４や環状部材１６５，１６６が抜け落ちたりする可能性がある。そのため、その変形および脱落の防止対策を施す必要があり、管理項目が増加するばかりか、環状部材１６５，１６６およびノックピン１６３，１６４の採用によって部品点数が増えるので、製造工程が複雑化する。
【０００７】
また、上記鉄道車両用軸受装置１７０では、油切り１７６，１８０を取り外した状態で、各シール摺接面１７７，１８１に研削加工を施してから、油切り１７６，１８０を前蓋１７５，後蓋１７９に取り付けるように構成することにより、各シール摺接面１７７，１８１の全面が研削されるものの、走行中の車軸１の撓み、衝撃および振動によって、油切り１８０と後蓋１７９との嵌合面にフレッチング摩耗が生じ、特にフレッチング摩耗の進行が著しい場合には、油切り１８０と後蓋１７９と、の拘束力が無くなる結果、各シール部材の摩擦力で油切り１７６，１８０が連れ回り、車軸１を損傷する可能性がある。
【０００８】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、シール摺接面全面の研削加工を容易且つ安全に実施することができるとともに、車軸への損傷を回避し且つ、信頼性の向上を図れる鉄道車両用軸受装置を提供することにある。
【０００９】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明に係る鉄道車両用軸受装置は、下記（１）に記載したように、
（１）内輪、外輪、および当該内外輪間で周方向に転動自在に配設された複数の転動体、を有する軸受と、
当該軸受の内輪に当接するように配置された内輪当接部材と、
シール部材を有し、前記軸受内の軸受空間を密封する密封装置と、
を備えた鉄道車両用軸受装置であって、
前記密封装置が、前記内輪当接部材とは独立して形成されて当該内輪当接部材の外周部に外嵌され、前記シール部材が摺接するリング部材を有することを特徴としている。
【００１０】
上記（１）に記載の発明によれば、シール部材が、内輪当接部材とは独立して形成されて内輪当接部材の外周部に外嵌されたリング部材に摺接するので、従来のもののような、ノックピンや環状部材、等を用いる場合と比べて、簡素な構造となる。それによって、管理項目の増加や部品点数の増大を回避することができるとともに製造工程が複雑にならない。また、研削加工は、内輪当接部材とは別体のリング部材に施されるため、研削砥石が干渉することなく、シール摺接面全面を研削することができる。また、リング部材は、内輪当接部材のように、軸受組み込み時、軸受取り外し時、走行中の軸方向荷重負荷時、等に荷重を受けることがないので、強度について充分な吟味をする必要性が低くなる。それによって、比較的高価な軸受鋼を用いることなく、安価な材料を採用することができるので、コスト面でも有利となる。また、リング部材は、内輪当接部材とは独立して形成されているため、フレッチング摩耗による連れ回りが無くなって、車軸を損傷することがない。
【００１１】
また、前述した目的を達成するために、本発明に係る鉄道車両用軸受装置は、下記（２）に記載したように、
（２）前記密封装置が、前記リング部材の軸方向近傍に、接触、或いは、非接触、のラビリンスを有することを特徴としている。
【００１２】
上記（２）に記載の発明によれば、シール部材が摺接するリング部材の軸方向近傍にラビリンスが配されることにより、密封装置に封入された潤滑剤の漏洩を、密封装置の近傍において、ラジアル方向、および、アキシアル方向で確実に防止することができる。
【００１３】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る複数の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。
【００１４】
まず、図１および図２を参照して、本発明に係る第１実施形態である鉄道車両用軸受装置（以後、『鉄道車両用軸受装置』または単に『軸受装置』と記述する。）を説明する。
【００１５】
図１は本発明の鉄道車両用軸受装置の第１実施形態を示す断面図、そして図２は図１に示す鉄道車両用軸受装置に用いられる密封装置の要部の拡大断面図である。
【００１６】
図１に示される本発明の第１実施形態である鉄道車両用軸受装置１０は、複列円すいころ軸受（以後、『複列円すいころ軸受』または単に『軸受』と記述する。）１１と、軸受部品１２と、一対の密封装置１３，１３と、を備えている。
【００１７】
複列円すいころ軸受１１は、円錐外面状に傾斜した内輪軌道面１５，１５を外周面に有する一対の内輪１４，１４と、円錐外面状に傾斜した一対の外輪軌道面１７，１７を内周面に有する単一の外輪１６と、を含む。加えて、複列円すいころ軸受１０は、内輪１４，１４の内輪軌道面１５，１５と外輪１６の外輪軌道面１７，１７との間に複列で複数配置された円すいころ（即ち、転動体）１８と、円すいころ１８を転動自在に保持する環状の打ち抜き保持器１９，１９と、を含む。一対の内輪１４，１４には、車軸（回転軸）１が内嵌されている。この複列円すいころ軸受１１には、種々部材の重量等によるラジアル荷重と任意のアキシアル荷重とが負荷される。
【００１８】
内輪１４，１４の間には、内輪間座２０が配されている。また、車軸１の先端側における内輪１４の側方には、前蓋油切り（内輪当接部材）２１が内輪１４に当接するように配置されている。また、車軸１の基端側における内輪１４の側方には、後蓋（内輪当接部材）２２が内輪１４に当接するように配置されている。内輪間座２０および前蓋油切り２１，後蓋２２には、車軸１が内嵌されている。内輪１４，１４の内輪軌道面１５，１５は、円すいころ１８のアキシアル方向の移動を規制する。外輪１６の外輪軌道面１７，１７と、内輪１４，１４の内輪軌道面１５，１５と、円すいころ１８とは、それぞれの円錐面の延長上の頂点が軸線上の１点に集まるように設定されている。
【００１９】
軸受部品１２は、前蓋油切り２１と、後蓋２２と、ハウジング（不図示）と、を含む。前蓋油切り２１は、車軸１の先端側に配された密封装置１３の端部を覆うようにして、車軸１の先端部に螺合するボルト２３によって固定されている。後蓋２２は、車軸１の基端側に配された密封装置１３の端部を覆うように配され、車軸１に外嵌されている。
【００２０】
密封装置１３，１３のうち、車軸１の先端側に配された一方の密封装置１３は、外輪１６の外側端部と前蓋油切り２１との間に組み付けられており、前蓋油切り２１に外嵌されたリング部材２４の外周面に摺接するシール部材２５を有する。車軸１の基端側に配された他方の密封装置１３は、外輪１６の外側端部と後蓋２２との間に組み付けられており、後蓋２２に外嵌されたリング部材２６の外周面に摺接するシール部材２７を有する。両リング部材２４，２６および両シール部材２５，２７は、それぞれ同一の構造を有するので、ここでは、車軸１の基端側に配された他方の密封装置１３等についてのみ詳細に説明する。
【００２１】
図２に示すように、密封装置１３は、シールケース２８と、隔板部材２９と、シール部材２７と、リング部材２６と、を含む。後蓋２２の外周部には、密封装置１３を覆うように軸方向に突出した外周板部２２ａが形成されている。シールケース２８は、外輪１６側から後蓋２２に向かうに従って三段階に外径が小さくなる薄肉の金属製部材であって円筒形を有する。シールケース２８は、外輪１６側に配された一端部が、外輪１６の内径面に形成された段部１６ａに係止され、そして後蓋２２側に配された他端部が、後蓋２２の内周側に円周方向に形成された凹溝２２ｂ内に非接触で配されている。これにより、シールケース２８は、外輪１６と後蓋２２との間において密封装置１３の外周部を形成し、密封装置１３の内部を覆う。
【００２２】
隔板部材２９は、薄肉の金属製環状形部材であって断面視Ｌ字形を有し、シールケース２８の中間部分における内径部に嵌着されている。シール部材２７は、環状形を有し、金属製の芯金２７ａに、主リップ２７ｃとダストリップ２７ｄを有する樹脂部材２７ｂが一体に成形されている。シール部材２７は、芯金２７ａが隔板部材２９の内径部に嵌着されることにより、主リップ２７ｃが軸受１１側に、そしてダストリップ２７ｄが後蓋２２側に配されて、リング部材２６に向けて突出する。主リップ２７ｃの外周部には、主リップ２７ｃを内周側へ付勢するためのガータスプリング２７ｅが取り付けられている。主リップ２７ｃと、ダストリップ２７ｄとは、リング部材２６の外周面に形成されたシール摺接面２６ａに摺接する。
【００２３】
リング部材２６は、鉄、ステンレス鋼、等の比較的安価な金属製部材であって、研削加工の後にメッキや被膜の表面処理が施されており、予め定められた径方向の厚さを有する環状形に形成されている。リング部材２６は、後蓋２２に有する筒形状部２２ｃの外周面２２ｄに対して締め代を有して外嵌されている。リング部材２６は、後蓋２２とは別体に形成されており、外周面全面に研削加工が施されることによってシール摺接面２６ａが形成されてから、後蓋２２の筒形状部２２ｃに嵌着される。
【００２４】
密封装置１３は、シールケース２８の後蓋２２側に配された他端部が後蓋２２の凹溝２２ｂ内に非接触で配され、シールケース２８の中間部が後蓋２２の外周板部２２ａの内周側に配されているため、ダストリップ２７ｄの軸方向後側と、シールケース２８の他端部と後蓋２２の凹溝２２ｂとの間部分と、後蓋２２の外周板部２２ａの内周部分と、に連通するラビリンス部（ラビリンス）３０が近接して形成されている。
【００２５】
鉄道車両用軸受装置１０においては、後蓋２２とは独立して形成されて後蓋２２の外周部に外嵌されたリング部材２６にシール部材２７が摺接し、密封装置１３が、リング部材２７の軸方向近傍に、非接触のラビリンス部３０を有する。
【００２６】
従って、従来のもののような、ノックピンや環状部材、等を用いる場合と比べて、簡素な構造となる。それによって、管理項目の増加や部品点数の増大を回避することができるとともに製造工程が複雑にならない。また、研削加工は、後蓋２２とは別体のリング部材２６に施されるため、リング部材２６を後蓋２２に嵌着する前に研削砥石を用いて行なわれる。よって、当該研削砥石をリング部材２６以外の周辺部材に干渉させることなくシール摺接面２６ａ全面を研削することができる。また、リング部材２６は、後蓋２２のように、軸受組み込み時、軸受取り外し時、走行中の軸方向荷重負荷時、に荷重を受けることがないので、強度について充分な吟味をする必要性が低くなる。それによって、比較的高価な軸受鋼を用いることなく、安価な材料を採用することができるので、コスト面でも有利となる。また、リング部材２６は、後蓋２２とは独立して形成されているため、フレッチング摩耗による連れ回りが無くなって、車軸を損傷することがない。また、シール部材２７が摺接するリング部材２６の軸方向近傍にラビリンス部３０が配されることにより、密封装置１３に封入された潤滑剤の漏洩を、密封装置１３の近傍において、ラジアル方向、および、アキシアル方向で確実に防止することができる。
【００２７】
尚、シール部材２７が摺接する相手部材は、シール部材２７の摩耗を少なくするために所定範囲の表面粗さや表面硬さ等を要求される。そのため、シール部材２７が接触する相手部材に焼入れや硬質クロムメッキ処理を施し研削加工を行なうのが一般的である。相手部材が後蓋２２であると、当該後蓋２２にはシール摺接面が設けられるので、そのシール摺接面に研削加工等を行なうこととなる。ところが、後蓋２２の外周板部２２ａが、シール摺接面を覆って軸方向に突出配置されているため、そのシール摺接面の全長に亘って研削加工を行なうことができない。そのため、そのシール摺接面の長さを軸方向に長くする必要がある。しかし、鉄道車両用軸受装置１０では、後蓋２２とは独立したリング部材２６を用いているので、研削加工の際の砥石干渉を生ずることがなくなる。その上、リング部材２６におけるシール摺接面２６ａへの研削加工を行なうだけになるので、後蓋のシール摺接面を延長させる必要がなくなり、結果として、シール部材２７の軸方向長さをも短くすることができる。
【００２８】
次に、図３を参照して本発明に係る第２実施形態を説明する。図３は本発明の第２実施形態である鉄道車両用軸受装置に用いられる密封装置の要部の拡大断面図である。以下、第２実施形態の説明を含む各実施形態の説明において、既に説明した部材等と同様な構成ならびに作用を有する部材等については、図中に同一符号または相当符号を付すことにより、説明を簡略化或いは省略する。
【００２９】
図３に示される本発明の第２実施形態である鉄道車両用軸受装置４０は、密封装置４１において、後蓋（内輪当接部材）４２における筒形状部４２ｃの外周面にリング部材４３が外嵌され、リング部材４３が後蓋４２にノックピン４５を介して結合されている。
【００３０】
リング部材４３は、予め定められた径方向の厚さを有する環状形に形成されており、後蓋４２に有する筒形状部４２ｃの外周面４２ｄに対して締め代を有して外嵌されている。リング部材４３は、後蓋４２とは別体に形成されており、外周面全面に研削加工が施されることによって、両リップ２７ｃ，２７ｄが摺接するシール摺接面４３ａが形成されてから、後蓋４２にノックピン４５が嵌入されることにより位置決めされて、後蓋４２の筒形状部４２ｃに嵌着される。
【００３１】
密封装置４１は、シールケース２８の後蓋４２側に配された他端部が後蓋４２の凹溝４２ｂ内に非接触で配されているため、ダストリップ２７ｄの軸方向後側と、シールケース２８の他端部と後蓋４２の凹溝４２ｂとの間部分と、に連通するラビリンス部４４が近接して形成されている。第２実施形態に係る鉄道車両用軸受装置４０は、第１実施形態と略同様な作用および効果を有し、その他特有の作用および効果は容易に類推可能であるため、それらの記述は省略する。
【００３２】
次に、図４を参照して本発明に係る第３実施形態を説明する。図４は本発明の第３実施形態である鉄道車両用軸受装置に用いられる密封装置の要部の拡大断面図である。
【００３３】
図４に示される本発明の第３実施形態である鉄道車両用軸受装置５０は、密封装置５１において、後蓋（内輪当接部材）５２における筒形状部５２ｃの外周面にリング部材５３が外嵌されている。
【００３４】
リング部材５３は、比較的薄肉の金属製板部材をプレス加工することにより成形されており、後端部にフランジ５３ｂを有する断面視Ｌ字形の環状形に形成されており、後蓋５２に有する筒形状部５２ｃの外周面５２ｄに対して締め代を有して外嵌されている。リング部材５３は、フランジ５３ｂが、シールケース２８の他端部の内周側に非接触で配されている。リング部材５３は、後蓋５２とは別体に形成されており、外周面全面に研削加工が施されることによって、両リップ２７ｃ，２７ｄが摺接するシール摺接面５３ａが形成されてから、後蓋５２の筒形状部５２ｃに嵌着される。
【００３５】
密封装置５１は、リング部材５３のフランジ５３ｂがシールケース２８の他端部の内周側に非接触で配されているため、ダストリップ２７ｄの軸方向後側と、シールケース２８の他端部とフランジ５３ｂとの間部分と、に連通するラビリンス部５４が近接して形成されている。第３実施形態に係る鉄道車両用軸受装置５０は、第１実施形態と略同様な作用および効果を有し、その他特有の作用および効果は容易に類推可能であるため、それらの記述は省略する。
【００３６】
次に、図５を参照して本発明に係る第４実施形態を説明する。図５は本発明の第４実施形態である鉄道車両用軸受装置に用いられる密封装置の要部の拡大断面図である。
【００３７】
図５に示される本発明の第４実施形態である鉄道車両用軸受装置６０は、密封装置６１において、後蓋（内輪当接部材）６２における筒形状部６２ｃの外周面にリング部材６３が外嵌されている。この場合、シールケース２８の他端部には、２枚に折り重ねられた重合板部２８ａが設けられており、重合板部２８ａが後蓋６２の外周板部６２ａの内周側に非接触に配されている。
【００３８】
リング部材６３は、予め定められた径方向の厚さを有し、後端部にフランジ６３ｂを有する断面視Ｌ字形の環状形に形成されており、後蓋６２に有する筒形状部６２ｃの外周面６２ｄに対して締め代を有して外嵌されている。リング部材６３は、フランジ６３ｂが、シールケース２８の重合板部２８ａの内周側に非接触で配されている。リング部材６３は、後蓋６２とは別体に形成されており、外周面全面に研削加工が施されることによって、両リップ２７ｃ，２７ｄが摺接するシール摺接面６３ａが形成されてから、後蓋６２の筒形状部６２ｃに嵌着される。
【００３９】
密封装置６１は、リング部材６３のフランジ６３ｂがシールケース２８の重合板部２８ａの内周側に非接触で配され，シールケース２８の重合板部２８ａが後蓋６２の外周板部６２ａの内周側に非接触に配されているため、ダストリップ２７ｄの軸方向後側と、シールケース２８の重合板部２８ａと後蓋６２との間部分と、に連通するラビリンス部６４が近接して形成されている。第４実施形態に係る鉄道車両用軸受装置６０は、第１実施形態と略同様な作用および効果を有し、その他特有の作用および効果は容易に類推可能であるため、それらの記述は省略する。
【００４０】
次に、図６を参照して本発明に係る第５実施形態を説明する。図６は本発明の第５実施形態である鉄道車両用軸受装置に用いられる密封装置の要部の拡大断面図である。
【００４１】
図６に示される本発明の第５実施形態である鉄道車両用軸受装置７０は、密封装置７１において、後蓋（内輪当接部材）７２における筒形状部７２ｃの外周面にリング部材７３が外嵌されている。この場合、シール部材２７は、シールケース２８の端部を芯金として樹脂部材２７ｂが一体成形されており、外周部に後蓋７２の外周板部７２ａに摺接する補助リップ２７ｇが形成されている。
【００４２】
リング部材７３は、予め定められた径方向の厚さを有し、後蓋７２に有する筒形状部７２ｃの外周面７２ｄに対して締め代を有して外嵌されている。リング部材７３は、内輪１４側の端部に、リング部材７３を後蓋７２から取り外す際に、治具を挿入するための凹溝状をなす治具挿入孔７３ｂが形成されている。リング部材７３は、後蓋７２とは別体に形成されており、外周面全面に研削加工が施されることによって、両リップ２７ｃ，２７ｄが摺接するシール摺接面７３ａが形成されてから、後蓋７２の筒形状部７２ｃに嵌着される。
【００４３】
密封装置７１は、ダストリップ２７ｄの軸方向後側と、後蓋７２の外周板部７２ａと補助リップ２７ｇとの間部分と、に連通するラビリンス部７４が近接して形成されている。第５実施形態に係る鉄道車両用軸受装置７０は、第１実施形態と略同様な作用および効果を有し、その他特有の作用および効果は容易に類推可能であるため、それらの記述は省略する。
【００４４】
次に、図７を参照して本発明に係る第６実施形態を説明する。図７は本発明の第６実施形態である鉄道車両用軸受装置に用いられる密封装置の要部の拡大断面図である。
【００４５】
図７に示される本発明の第６実施形態である鉄道車両用軸受装置８０は、密封装置８１において、後蓋（内輪当接部材）８２における筒形状部８２ｃの外周面８２ｄに対して締め代を有してリング部材８３が外嵌されている。また、シール部材２７は、シールケース２８の端部を芯金として樹脂部材２７ｂが一体成形されており、外周部に後蓋８２に摺接する補助リップ２７ｇが形成されている。そして、後蓋８２は、内輪１４との間に、金属同士の接触を避けるための樹脂部材８５を有している。
【００４６】
リング部材８３は、予め定められた径方向の厚さを有し、後蓋８２に有する筒形状部８２ｃの外周面８２ｄに対して締め代を有して外嵌されている。リング部材８３は、後蓋８２とは別体に形成されており、外周面全面に研削加工が施されることによって、両リップ２７ｃ，２７ｄが摺接するシール摺接面８３ａが形成されてから、後蓋８２の筒形状部８２ｃに嵌着される。
【００４７】
密封装置８１は、ダストリップ２７ｄの軸方向後側と、後蓋８２と補助リップ２７ｇとの間部分と、に連通するラビリンス部８４が近接して形成されている。第６実施形態に係る鉄道車両用軸受装置８０は、第１実施形態と略同様な作用および効果を有し、その他特有の作用および効果は容易に類推可能であるため、それらの記述は省略する。
【００４８】
次に、図８を参照して本発明に係る第７実施形態を説明する。図８は本発明の第７実施形態である鉄道車両用軸受装置に用いられる密封装置の要部の拡大断面図である。
【００４９】
図８に示される本発明の第７実施形態である鉄道車両用軸受装置９０は、密封装置９１において、後蓋（内輪当接部材）９２における筒形状部９２ｃの外周面にリング部材９３が外嵌されている。この場合、シールケース２８の他端部には、２枚に折り重ねられた重合板部２８ａが設けられており、重合板部２８ａが後蓋９２の外周板部９２ａの内周側に非接触に配されている。
【００５０】
リング部材９３は、比較的薄肉の金属製板部材をプレス加工することにより成形されており、後端部に断面視コ字形のフランジ９３ｂを有する環状形に形成されており、後蓋９２に有する筒形状部９２ｃの外周面９２ｄに対して締め代を有して外嵌されている。リング部材９３は、フランジ９３ｂが、シールケース２８の重合板部２８ａに非接触で配されている。リング部材９３は、後蓋９２とは別体に形成されており、外周面全面に研削加工が施されることによって、両リップ２７ｃ，２７ｄが摺接するシール摺接面９３ａが形成されてから、後蓋９２の筒形状部９２ｃに嵌着される。
【００５１】
密封装置９１は、リング部材９３のフランジ９３ｂがシールケース２８の重合部２８ａの内周側に非接触で配され、シールケース２８の重合部２８ａが後蓋９２の外周板部９２ａの内周側に非接触に配されているため、ダストリップ２７ｄの軸方向後側と、フランジ９３ｂとシールケース２８の重合部２８ａとの間部分と、シールケース２８の重合部２８ａと後蓋９２の外周板部９２ａとの間部分と、に連通するラビリンス部９４が近接して形成されている。第７実施形態に係る鉄道車両用軸受装置９０は、第１実施形態と略同様な作用および効果を有し、その他特有の作用および効果は容易に類推可能であるため、それらの記述は省略する。
【００５２】
次に、図９を参照して本発明に係る第８実施形態を説明する。図９は本発明の第８実施形態である鉄道車両用軸受装置に用いられる密封装置の要部の拡大断面図である。
【００５３】
図９に示される本発明の第８実施形態である鉄道車両用軸受装置１００は、密封装置１０１において、後蓋（内輪当接部材）１０２における筒形状部１０２ｃの外周面にリング部材１０３が外嵌されている。また、後蓋１０２は、内輪１４との間に、金属同士の接触を避けるための樹脂部材１０５を有している。
【００５４】
リング部材１０３は、比較的薄肉の金属製板部材をプレス加工することにより成形されており、先端部に断面視Ｌ字形の折曲部１０３ｃを有するとともに、後端部に断面視コ字形のフランジ１０３ｂを有する環状形に形成されている。リング部材１０３は、後蓋１０２に有する筒形状部１０２ｃの外周面１０２ｄに対して締め代を有して外嵌されている。リング部材１０３は、後蓋１０２とは別体に形成されており、外周面全面に研削加工が施されることによって、両リップ２７ｃ，２７ｄが摺接するシール摺接面１０３ａが形成されてから、後蓋１０２の筒形状部１０２ｃに嵌着される。
【００５５】
密封装置１０１は、リング部材１０３のフランジ１０３ｂがシールケース２８の他端部の内周側に非接触で配され、シールケース２８の他端部が後蓋１０２の外周板部１０２ａの内周側に非接触に配されているため、ダストリップ２７ｄの軸方向後側と、フランジ１０３ｂとシールケース２８の他端部との間部分と、シールケース２８の他端部と後蓋１０２の外周板部１０２ａとの間部分と、に連通するラビリンス部１０４が近接して形成されている。第８実施形態に係る鉄道車両用軸受装置１００は、第１実施形態と略同様な作用および効果を有し、その他特有の作用および効果は容易に類推可能であるため、それらの記述は省略する。
【００５６】
次に、図１０を参照して本発明に係る第９実施形態を説明する。図１０は本発明の第９実施形態である鉄道車両用軸受装置に用いられる密封装置の要部の拡大断面図である。
【００５７】
図１０に示される本発明の第９実施形態である鉄道車両用軸受装置１１０は、密封装置１１１において、後蓋（内輪当接部材）１１２における筒形状部１１２ｃの外周面にリング部材１１３が外嵌されている。
【００５８】
リング部材１１３は、比較的薄肉の金属製板部材をプレス加工することにより成形されており、後端部に断面視コ字形のフランジ１１３ｂを有する環状形に形成されている。リング部材１１３は、後蓋１１２に有する筒形状部１１２ｃの外周面１１２ｄに対して締め代を有して外嵌されている。リング部材１１３は、後蓋１１２とは別体に形成されており、外周面全面に研削加工が施されることによって、両リップ２７ｃ，２７ｄが摺接するシール摺接面１１３ａが形成されてから、後蓋１１２の筒形状部１１２ｃに嵌着される。
【００５９】
密封装置１１１は、リング部材１１３のフランジ１１３ｂがシールケース２８の他端部の内周側に非接触で配され、シールケース２８の他端部が後蓋１１２の外周板部１１２ａの内周側に非接触に配されているため、ダストリップ２７ｄの軸方向後側と、フランジ１１３ｂとシールケース２８の他端部との間部分と、シールケース２８の他端部と後蓋１１２の外周板部１１２ａとの間部分と、に連通するラビリンス部１１４が近接して形成されている。第９実施形態に係る鉄道車両用軸受装置１１０は、第１実施形態と略同様な作用および効果を有し、その他特有の作用および効果は容易に類推可能であるため、それらの記述は省略する。
【００６０】
続いて、図１１を参照して本発明に係る第１０実施形態を説明する。図１１は本発明の第１０実施形態である鉄道車両用軸受装置に用いられる密封装置の要部の拡大断面図である。
【００６１】
図１１に示される本発明の第１０実施形態である鉄道車両用軸受装置１２０は、密封装置１２１において、後蓋（内輪当接部材）１２２における筒形状部１２２ｃの外周面にリング部材１２３が外嵌されている。この場合、シール部材２７は、シールケース２８の端部を芯金として樹脂部材２７ｂが一体成形されている。また、シール部材２７は、シールケース２８の外周側に突出したフランジを有する環状形のフランジ板部材２７ｆが外周部に結合されており、フランジ板部材２７ｆのフランジが、後蓋１２２の外周板部１２２ａの内周部に非接触に配されている。
【００６２】
リング部材１２３は、比較的薄肉の金属製板部材をプレス加工することにより成形されており、後端部にフランジ１２３ｂを有する断面視Ｌ字形の環状形に形成されており、後蓋１２２に有する筒形状部１２２ｃの外周面１２２ｄに対して締め代を有して外嵌されている。リング部材１２３は、フランジ１２３ｂが、シールケース２８に非接触で配されている。リング部材１２３は、後蓋１２２とは別体に形成されており、外周面全面に研削加工等による粗さ改善が施されることによってシール摺接面１２３ａが形成されてから、後蓋１２２の筒形状部１２２ｃに嵌着される。
【００６３】
密封装置１２１は、リング部材１２３のフランジ１２３ｂがシールケース２８に非接触で配されているため、ダストリップ２７ｄの軸方向後側と、フランジ板部材２７ｆと後蓋１２２の外周板部１２２ａとの間部分と、に連通するラビリンス部１２４が近接して形成されている。第１０実施形態に係る鉄道車両用軸受装置１２０は、第１実施形態と略同様な作用および効果を有し、その他特有の作用および効果は容易に類推可能であるため、それらの記述は省略する。
【００６４】
尚、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜な変形、改良、等が可能である。
【００６５】
例えば、鉄道車両用軸受装置に用いられるシール部材は、その樹脂部材をゴム部材としてもよく、また、その芯金を金属製のものではなく、樹脂製のものにしても良い。
【００６６】
また、ラビリンス部（ラビリンス）は、後蓋および前蓋油切りの外周部に配されるハウジングとの間に配されても良く、その場合には、ハウジングの内周部を後蓋、前蓋油切りの外周面に非接触に配置すれば良い。
【００６７】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明によれば、シール部材が、内輪当接部材とは独立して形成されて内輪当接部材の外周部に外嵌されたリング部材に摺接するので、従来のもののような、ノックピンや環状部材、等を用いる場合と比べて、簡素な構造となる。それによって、管理項目の増加や部品点数の増大を回避することができるとともに製造工程が複雑にならない。また、研削加工は、内輪当接部材とは別体のリング部材に施されるため、研削砥石が干渉することなく、シール摺接面全面を研削することができる。また、リング部材は、内輪当接部材のように、軸受組み込み時、軸受取り外し時、走行中の軸方向荷重負荷時、等に荷重を受けることがないので、強度について充分な吟味をする必要性が低くなる。それによって、比較的高価な軸受鋼を用いることなく、安価な材料を採用することができるので、コスト面でも有利となる。また、リング部材は、内輪当接部材とは独立して形成されているため、フレッチング摩耗による連れ回りが無くなって、車軸を損傷することがない。
【００６８】
また、本発明によれば、シール部材が摺接するリング部材の軸方向近傍にラビリンスが配されることにより、密封装置に封入された潤滑剤の漏洩を、密封装置の近傍において、ラジアル方向、および、アキシアル方向で確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１実施形態である鉄道車両用軸受装置の断面図である。
【図２】図１に示した鉄道車両用軸受装置に用いられる密封装置の要部の拡大断面図である。
【図３】本発明の第２実施形態である鉄道車両用軸受装置に用いられる密封装置の要部の拡大断面図である。
【図４】本発明の第３実施形態である鉄道車両用軸受装置に用いられる密封装置の要部の拡大断面図である。
【図５】本発明の第４実施形態である鉄道車両用軸受装置に用いられる密封装置の要部の拡大断面図である。
【図６】本発明の第５実施形態である鉄道車両用軸受装置に用いられる密封装置の要部の拡大断面図である。
【図７】本発明の第６実施形態である鉄道車両用軸受装置に用いられる密封装置の要部の拡大断面図である。
【図８】本発明の第７実施形態である鉄道車両用軸受装置に用いられる密封装置の要部の拡大断面図である。
【図９】本発明の第８実施形態である鉄道車両用軸受装置に用いられる密封装置の要部の拡大断面図である。
【図１０】本発明の第９実施形態である鉄道車両用軸受装置に用いられる密封装置の要部の拡大断面図である。
【図１１】本発明の第１０実施形態である鉄道車両用軸受装置に用いられる密封装置の要部の拡大断面図である。
【図１２】鉄道車両用軸受装置の一例の断面図である。
【図１３】図１２とは異なる構成の従来の鉄道車両用軸受装置の断面図である。
【符号の説明】
１０，４０，５０，６０，７０，８０，９０，１００，１１０，１２０鉄道車両用軸受装置
１１複列円すいころ軸受（軸受）
１３，４１，５１，６１，７１，８１，９１，１０１，１１１，１２１密封装置
１４内輪
１６外輪
１８円すいころ（転動体）
２１前蓋油切り（内輪当接部材）
２２，４２，５２，６２，７２，８２，９２，１０２，１１２，１２２後蓋（内輪当接部材）
２４，２６，４３，５３，６３，７３，８３，９３，１０３，１１３，１２３
リング部材
２５，２７シール部材
３０，４４，５４，６４，７４，８４，９４，１０４，１１４，１２４ラビリンス部（ラビリンス）[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a bearing device used for an axle for a railway vehicle.
[0002]
[Prior art]
A bearing device 150 shown in FIG. 12 as an example of a railway vehicle bearing device includes a double-row tapered roller bearing 151, a bearing component 152, and a pair of sealing devices 153, 153. Is mounted between the outer end of the outer ring 156 and the front lid oil grease 157, and the sealing device 153 slides on a seal sliding contact surface 158 formed on the front lid oil grease 157. It has a member 159. The other sealing device 153 disposed on the base end side of the axle 1 is assembled between the outer end of the outer ring 156 and the rear lid 160, and slides on a seal sliding contact surface 161 formed on the rear lid 160. It has a sealing member 162 in contact therewith. The annular members 165 and 166 are assembled by fitting the knock pins 163 and 164 to the outer peripheral portions of the front lid oil cutout 157 and the rear lid 160. The annular members 165 and 166 prevent dust and rainwater from directly splashing on the seal members 159 and 162 disposed on the inner peripheral portions thereof.
[0003]
Furthermore, a bearing device 170 shown in FIG. 13 as an example of a railway vehicle bearing device includes a double-row tapered roller bearing 171, a bearing component 172, and a pair of sealing devices 173, 173. One sealing device 173 disposed on the distal end side is assembled between the outer end of the outer ring 174 and the front cover 175, and is formed on the outer peripheral surface of the oil drain 176 fitted inside the front cover 175. There is a seal member 178 that slides on the seal sliding contact surface 177. The other sealing device 173 arranged on the base end side of the axle 1 is assembled between the outer end of the outer ring 174 and the rear lid 179, and the outer peripheral surface of the oil drain 180 fitted inside the rear lid 179. (See, for example, Non-Patent Literature 1).
[0004]
[Non-patent document 1]
Catalog "Rolling Bearing" published by NSK Ltd. (CAT. No. 1101e, page B340 to page B351)
[0005]
Usually, the seal sliding surface 158 of the front lid oil drain 157 and the seal sliding contact surface 161 of the rear lid 160 in the bearing device 150, and the seal sliding contact surface 177 and the oil drain 180 of the oil drain 176 in the bearing device 170 are provided. Each of the seal sliding contact surfaces 181 needs a surface roughness in order to reduce abrasion with the seal member. Further, the front lid grease 157, the rear lid 160, the oil grease 176, and the oil grease 180 require surface hardness in order to reduce their own wear. Therefore, it is necessary to apply heat treatment or hard chrome plating to the entire surface of each of the seal sliding contact surfaces 158, 161, 177, and 181 in the axial direction, and to perform grinding.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
In the railcar bearing device 150, the seal members 165 and 161 are ground after the annular members 165 and 166 are removed, and then the annular members 165 and 166 are subjected to the front cover oil removal 157 and the rear cover. Although the entire surface of each of the seal sliding surfaces 158 and 161 is ground by being configured to be attached to the annular member 160, the annular member 165 may be damaged by collision with another member or the like which may occur when the annular members 165 and 166 are handled. , 166 may be deformed, or the knock pins 163, 164 and the annular members 165, 166 may fall off depending on the impact or vibration during traveling. Therefore, it is necessary to take measures to prevent the deformation and falling off, and not only the number of control items increases, but also the number of parts increases due to the adoption of the annular members 165 and 166 and the knock pins 163 and 164, which complicates the manufacturing process.
[0007]
In the above-mentioned railcar bearing device 170, after the oil slides 176, 180 are removed, the respective seal sliding contact surfaces 177, 181 are ground, and then the oil seals 176, 180 are attached to the front cover 175, the rear cover. Although the entire surface of each of the seal sliding surfaces 177 and 181 is ground by being configured to be attached to the 179, the oil drain 180 and the rear lid 179 are fitted by the deflection, impact and vibration of the running axle 1. Fretting wear occurs on the surface, especially when the progress of fretting wear is remarkable, as a result of the loss of the restraining force between the oil drain 180 and the rear lid 179, the oil drains 176 and 180 rotate with the frictional force of each seal member, The axle 1 may be damaged.
[0008]
SUMMARY OF THE INVENTION The present invention has been made in view of the above circumstances, and an object of the present invention is to enable easy and safe grinding of the entire surface in contact with a seal, avoid damage to an axle, and improve reliability. It is an object of the present invention to provide a railway vehicle bearing device capable of improving the performance.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above-described object, a railway vehicle bearing device according to the present invention includes:
(1) a bearing having an inner ring, an outer ring, and a plurality of rolling elements disposed so as to freely roll in the circumferential direction between the inner and outer rings;
An inner ring contact member arranged to contact the inner ring of the bearing,
A sealing device that has a sealing member and seals a bearing space in the bearing,
A railway vehicle bearing device comprising:
The sealing device is characterized in that it has a ring member which is formed independently of the inner ring contact member, is externally fitted to the outer peripheral portion of the inner ring contact member, and is in sliding contact with the seal member.
[0010]
According to the invention described in the above (1), the seal member is formed independently of the inner ring contact member and slidably contacts the ring member externally fitted to the outer peripheral portion of the inner ring contact member. The structure becomes simpler than the case where the knock pin or the annular member is used. As a result, an increase in management items and an increase in the number of parts can be avoided, and the manufacturing process does not become complicated. In addition, since the grinding is performed on the ring member separate from the inner ring contact member, the entire surface of the seal sliding contact can be ground without interference of the grinding wheel. In addition, since the ring member does not receive a load like the inner ring abutment member when installing the bearing, removing the bearing, or applying an axial load while running, etc., it is necessary to thoroughly examine the strength. Becomes lower. Thereby, an inexpensive material can be adopted without using relatively expensive bearing steel, which is advantageous in terms of cost. In addition, since the ring member is formed independently of the inner ring contact member, the ring member does not rotate due to fretting wear and does not damage the axle.
[0011]
In addition, in order to achieve the above-mentioned object, a railway vehicle bearing device according to the present invention includes:
(2) The sealing device has a contact or non-contact labyrinth near the axial direction of the ring member.
[0012]
According to the invention described in the above (2), since the labyrinth is disposed near the axial direction of the ring member with which the seal member slides, leakage of the lubricant sealed in the sealing device can be reduced in the vicinity of the sealing device. It can be reliably prevented in the radial direction and the axial direction.
[0013]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings.
[0014]
First, a railcar bearing device (hereinafter, referred to as a "railroad vehicle bearing device" or simply as a "bearing device") according to a first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. I do.
[0015]
FIG. 1 is a sectional view showing a first embodiment of a railway vehicle bearing device of the present invention, and FIG. 2 is an enlarged sectional view of a main part of a sealing device used in the railway vehicle bearing device shown in FIG.
[0016]
A railway vehicle bearing device 10 according to a first embodiment of the present invention shown in FIG. 1 includes a double-row tapered roller bearing (hereinafter, referred to as a “double-row tapered roller bearing” or simply “bearing”) 11. It includes a bearing component 12 and a pair of sealing devices 13, 13.
[0017]
The double row tapered roller bearing 11 includes a pair of inner races 14, 14 having inner raceway surfaces 15, 15 inclined on a conical outer surface on an outer peripheral surface, and a pair of outer raceway surfaces 17, 17 inclined on a conical outer surface. And a single outer ring 16 on the surface. In addition, the double-row tapered roller bearing 10 includes a plurality of double-row tapered rollers (that is, rolling elements) disposed between the inner raceway surfaces 15 and 15 of the inner races 14 and the outer raceway surfaces 17 and 17 of the outer race 16. ) 18 and annular punching holders 19, 19 for rotatably holding the tapered rollers 18. An axle (rotating shaft) 1 is fitted in the pair of inner rings 14, 14. The double-row tapered roller bearing 11 is subjected to a radial load and an arbitrary axial load due to the weight of various members and the like.
[0018]
An inner ring spacer 20 is arranged between the inner rings 14. A front lid oil drain (inner ring contact member) 21 is arranged on the side of the inner ring 14 on the tip side of the axle 1 so as to contact the inner ring 14. A rear lid (inner ring contact member) 22 is disposed on the base end side of the axle 1 on the side of the inner ring 14 so as to contact the inner ring 14. The axle 1 is fitted in the inner ring spacer 20, the front lid oil drain 21, and the rear lid 22. The inner raceway surfaces 15, 15 of the inner races 14, 14 regulate the movement of the tapered rollers 18 in the axial direction. The outer raceway surfaces 17, 17 of the outer race 16, the inner raceway surfaces 15, 15 of the inner races 14, 14 and the tapered rollers 18 are set such that the vertices of the respective conical surfaces extend to one point on the axis. Have been.
[0019]
The bearing component 12 includes a front lid oil drain 21, a rear lid 22, and a housing (not shown). The front lid oil cut 21 is fixed by a bolt 23 screwed to the end of the axle 1 so as to cover the end of the sealing device 13 arranged on the end of the axle 1. The rear lid 22 is disposed so as to cover the end of the sealing device 13 disposed on the base end side of the axle 1, and is externally fitted to the axle 1.
[0020]
One of the sealing devices 13, 13 disposed on the tip end side of the axle 1 is assembled between the outer end of the outer race 16 and the front lid oil slit 21, and the front lid oil slit 21 is provided. And a seal member 25 slidingly contacting the outer peripheral surface of the ring member 24 fitted to the outside. The other sealing device 13 disposed on the base end side of the axle 1 is assembled between the outer end of the outer race 16 and the rear lid 22, and has an outer peripheral surface of a ring member 26 fitted to the rear lid 22. And a seal member 27 that slides on the seal member. Since the two ring members 24 and 26 and the two seal members 25 and 27 have the same structure, only the other sealing device 13 and the like disposed on the base end side of the axle 1 will be described in detail here.
[0021]
As shown in FIG. 2, the sealing device 13 includes a seal case 28, a partition member 29, a seal member 27, and a ring member 26. An outer peripheral plate portion 22 a protruding in the axial direction is formed on the outer peripheral portion of the rear lid 22 so as to cover the sealing device 13. The seal case 28 is a thin metal member whose outer diameter decreases in three stages from the outer ring 16 toward the rear lid 22 and has a cylindrical shape. The seal case 28 has one end disposed on the outer ring 16 side engaged with a step 16 a formed on the inner surface of the outer ring 16, and the other end disposed on the rear lid 22 side connected to the rear lid 22. Are arranged in a non-contact manner in a concave groove 22b formed in the circumferential direction on the inner peripheral side of the groove. As a result, the seal case 28 forms the outer peripheral portion of the sealing device 13 between the outer ring 16 and the rear lid 22, and covers the inside of the sealing device 13.
[0022]
The partition member 29 is a thin metal ring-shaped member having an L-shape in cross section, and is fitted to an inner diameter portion at an intermediate portion of the seal case 28. The sealing member 27 has an annular shape, and a resin member 27b having a main lip 27c and a dust lip 27d is integrally formed on a metal core 27a. The seal member 27 is formed by fitting the core bar 27a to the inner diameter portion of the partition plate member 29 so that the main lip 27c is disposed on the bearing 11 side, and the dust lip 27d is disposed on the rear lid 22 side. Protruding toward. A garter spring 27e for urging the main lip 27c inward is attached to an outer peripheral portion of the main lip 27c. The main lip 27c and the dust lip 27d are in sliding contact with a seal sliding contact surface 26a formed on the outer peripheral surface of the ring member 26.
[0023]
The ring member 26 is a relatively inexpensive metal member such as iron, stainless steel, or the like, and is subjected to plating and surface treatment of a coating film after grinding, and has a predetermined radial thickness. It is formed in an annular shape. The ring member 26 is fitted around the outer peripheral surface 22d of the cylindrical portion 22c of the rear lid 22 with an interference. The ring member 26 is formed separately from the rear lid 22, and after the entire outer peripheral surface is subjected to grinding to form a seal sliding contact surface 26 a, the ring member 26 is formed on the cylindrical portion 22 c of the rear lid 22. It is fitted.
[0024]
In the sealing device 13, the other end disposed on the rear lid 22 side of the seal case 28 is disposed in a non-contact manner in the concave groove 22 b of the rear lid 22, and an intermediate portion of the seal case 28 is disposed on the outer peripheral plate portion of the rear lid 22. Since it is arranged on the inner circumferential side of the rear cover 22a, the rear side in the axial direction of the dust lip 27d, the portion between the other end of the seal case 28 and the concave groove 22b of the rear cover 22, and the outer peripheral plate portion of the rear cover 22 A labyrinth portion (labyrinth) 30 communicating with the inner peripheral portion of 22a is formed close to.
[0025]
In the railway vehicle bearing device 10, a seal member 27 slides on a ring member 26 formed independently of the rear cover 22 and externally fitted to the outer peripheral portion of the rear cover 22. , A non-contact labyrinth portion 30 is provided in the vicinity of the axial direction.
[0026]
Therefore, the structure is simpler than when using a knock pin, an annular member, or the like as in the conventional case. As a result, an increase in management items and an increase in the number of parts can be avoided, and the manufacturing process does not become complicated. Further, since the grinding process is performed on the ring member 26 separate from the rear cover 22, the grinding process is performed using a grinding wheel before the ring member 26 is fitted to the rear cover 22. Accordingly, the entire surface of the seal sliding contact surface 26a can be ground without causing the grinding wheel to interfere with peripheral members other than the ring member 26. Further, since the ring member 26 does not receive a load as in the case of the rear lid 22 when a bearing is incorporated, a bearing is removed, or an axial load is applied during traveling, it is necessary to sufficiently examine the strength. Lower. Thereby, an inexpensive material can be adopted without using relatively expensive bearing steel, which is advantageous in terms of cost. Further, since the ring member 26 is formed independently of the rear lid 22, there is no accompanying rotation due to fretting wear and the axle is not damaged. Further, since the labyrinth portion 30 is disposed near the axial direction of the ring member 26 with which the seal member 27 slides, the leakage of the lubricant sealed in the sealing device 13 is reduced in the radial direction near the sealing device 13, and , In the axial direction.
[0027]
The mating member with which the seal member 27 slides is required to have a predetermined range of surface roughness, surface hardness, and the like in order to reduce wear of the seal member 27. For this reason, it is common to apply quenching or hard chrome plating to the mating member with which the seal member 27 comes into contact, and then perform grinding. If the mating member is the rear lid 22, the rear lid 22 is provided with a seal sliding contact surface, so that the seal sliding contact surface is subjected to grinding or the like. However, since the outer peripheral plate portion 22a of the rear lid 22 is disposed so as to protrude in the axial direction so as to cover the seal sliding contact surface, grinding cannot be performed over the entire length of the seal sliding contact surface. Therefore, it is necessary to lengthen the length of the seal sliding contact surface in the axial direction. However, in the railway vehicle bearing device 10, since the ring member 26 independent of the rear lid 22 is used, there is no occurrence of grinding wheel interference at the time of grinding. In addition, since only the grinding process is performed on the seal sliding contact surface 26a of the ring member 26, it is not necessary to extend the seal sliding contact surface of the rear lid, and as a result, the axial length of the seal member 27 is reduced. Can be shorter.
[0028]
Next, a second embodiment according to the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 3 is an enlarged sectional view of a main part of a sealing device used in a bearing device for a railway vehicle according to a second embodiment of the present invention. Hereinafter, in the description of each embodiment including the description of the second embodiment, members and the like having the same configurations and operations as the members and the like already described will be described by assigning the same reference numerals or corresponding reference numerals in the drawings. Simplified or omitted.
[0029]
In a bearing device 40 for a railway vehicle according to a second embodiment of the present invention shown in FIG. 3, in a sealing device 41, a ring member 43 is provided on an outer peripheral surface of a cylindrical portion 42 c of a rear lid (inner ring contact member) 42. The ring member 43 is fitted to the rear lid 42 via a knock pin 45.
[0030]
The ring member 43 is formed in an annular shape having a predetermined radial thickness, and is fitted around the outer peripheral surface 42d of the cylindrical portion 42c of the rear lid 42 with a margin. I have. The ring member 43 is formed separately from the rear lid 42, and after the entire outer peripheral surface is ground, a seal sliding contact surface 43a where the two lips 27c and 27d are in sliding contact is formed. The dowel pins 45 are fitted into the rear lid 42 to be positioned and fitted to the cylindrical portion 42c of the rear lid 42.
[0031]
Since the other end of the sealing device 41 disposed on the rear lid 42 side of the seal case 28 is disposed in a non-contact manner in the concave groove 42b of the rear lid 42, the sealing device 41 is sealed with the axially rear side of the dust lip 27d. A labyrinth portion 44 communicating with the portion between the other end of the case 28 and the concave groove 42b of the rear lid 42 is formed close to. The railway vehicle bearing device 40 according to the second embodiment has substantially the same operation and effect as the first embodiment, and other unique operations and effects can be easily analogized. .
[0032]
Next, a third embodiment according to the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 4 is an enlarged sectional view of a main part of a sealing device used in a bearing device for a railway vehicle according to a third embodiment of the present invention.
[0033]
In a bearing device 50 for a railway vehicle according to a third embodiment of the present invention shown in FIG. 4, in a sealing device 51, a ring member 53 is provided on the outer peripheral surface of a cylindrical portion 52 c of a rear lid (inner ring contact member) 52. It is fitted.
[0034]
The ring member 53 is formed by pressing a relatively thin metal plate member, and is formed in an L-shaped annular shape in cross section having a flange 53 b at a rear end, and is provided on the rear lid 52. The outer peripheral surface 52d of the cylindrical portion 52c is fitted around the outer peripheral surface 52d with an interference. The flange 53b of the ring member 53 is disposed in a non-contact manner on the inner peripheral side of the other end of the seal case 28. The ring member 53 is formed separately from the rear lid 52, and after the entire outer peripheral surface is subjected to grinding, a seal sliding contact surface 53a where the both lips 27c and 27d are in sliding contact is formed. The rear lid 52 is fitted to the cylindrical portion 52c.
[0035]
In the sealing device 51, the flange 53b of the ring member 53 is disposed in a non-contact manner on the inner peripheral side of the other end of the seal case 28, so that the rear end in the axial direction of the dust lip 27d and the other end of the seal case 28 A labyrinth portion 54 communicating with a portion between the flange and the flange 53b is formed close to each other. The railway vehicle bearing device 50 according to the third embodiment has substantially the same functions and effects as those of the first embodiment, and other specific functions and effects can be easily analogized. .
[0036]
Next, a fourth embodiment according to the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 5 is an enlarged sectional view of a main part of a sealing device used in a bearing device for a railway vehicle according to a fourth embodiment of the present invention.
[0037]
In a bearing device 60 for a railway vehicle according to a fourth embodiment of the present invention shown in FIG. 5, in a sealing device 61, a ring member 63 is provided on the outer peripheral surface of a cylindrical portion 62 c of a rear cover (inner ring contact member) 62. It is fitted. In this case, at the other end of the seal case 28, an overlapped plate portion 28a folded in two is provided, and the overlapped plate portion 28a does not contact the inner peripheral side of the outer peripheral plate portion 62a of the rear lid 62. It is arranged in.
[0038]
The ring member 63 has a predetermined thickness in the radial direction, is formed in an annular shape having an L-shaped cross section having a flange 63b at a rear end portion, and has an outer periphery of a cylindrical portion 62c provided in the rear lid 62. It is externally fitted to the surface 62d with an interference. In the ring member 63, the flange 63 b is arranged in a non-contact manner on the inner peripheral side of the overlapping plate portion 28 a of the seal case 28. The ring member 63 is formed separately from the rear lid 62, and after the entire outer peripheral surface is subjected to grinding, a seal sliding contact surface 63a where the two lips 27c and 27d are in sliding contact is formed. The rear cover 62 is fitted to the cylindrical portion 62c.
[0039]
In the sealing device 61, the flange 63 b of the ring member 63 is disposed in non-contact with the inner peripheral side of the overlapped plate portion 28 a of the seal case 28, and the overlapped plate portion 28 a of the seal case 28 is disposed inside the outer peripheral plate portion 62 a of the rear lid 62. The labyrinth portion 64 communicating with the rear portion in the axial direction of the dust lip 27d and the portion between the overlapped plate portion 28a of the seal case 28 and the rear lid 62 is close to the labyrinth portion 64 because the labyrinth portion 64 is disposed in a non-contact manner on the circumferential side. Is formed. The railcar bearing device 60 according to the fourth embodiment has substantially the same operation and effect as the first embodiment, and other specific operations and effects can be easily inferred. .
[0040]
Next, a fifth embodiment according to the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 6 is an enlarged sectional view of a main part of a sealing device used in a bearing device for a railway vehicle according to a fifth embodiment of the present invention.
[0041]
In a bearing device 70 for a railway vehicle according to a fifth embodiment of the present invention shown in FIG. 6, in a sealing device 71, a ring member 73 is provided on the outer peripheral surface of a cylindrical portion 72 c of a rear lid (inner ring contact member) 72. It is fitted. In this case, the seal member 27 is formed by integrally molding a resin member 27b with the end of the seal case 28 as a core metal, and an auxiliary lip 27g that is slidably in contact with the outer peripheral plate portion 72a of the rear lid 72 at the outer peripheral portion. .
[0042]
The ring member 73 has a predetermined thickness in the radial direction, and is fitted around the outer peripheral surface 72d of the cylindrical portion 72c of the rear lid 72 with a tight allowance. The ring member 73 has a jig insertion hole 73b in the form of a concave groove for inserting a jig when the ring member 73 is detached from the rear lid 72 at the end on the inner ring 14 side. The ring member 73 is formed separately from the rear lid 72, and after the entire outer peripheral surface is subjected to grinding processing, a seal sliding contact surface 73a where the both lips 27c and 27d are in sliding contact is formed. The rear lid 72 is fitted to the cylindrical portion 72c.
[0043]
In the sealing device 71, a labyrinth portion 74 communicating with the rear side in the axial direction of the dust lip 27d and a portion between the outer peripheral plate portion 72a of the rear lid 72 and the auxiliary lip 27g is formed close to each other. The railway vehicle bearing device 70 according to the fifth embodiment has substantially the same functions and effects as those of the first embodiment, and other specific functions and effects can be easily analogized. .
[0044]
Next, a sixth embodiment according to the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 7 is an enlarged sectional view of a main part of a sealing device used in a bearing device for a railway vehicle according to a sixth embodiment of the present invention.
[0045]
A bearing device 80 for a railway vehicle according to a sixth embodiment of the present invention shown in FIG. 7 includes a sealing device 81 in which an interference against an outer peripheral surface 82d of a cylindrical portion 82c of a rear lid (inner ring contact member) 82 is provided. And the ring member 83 is externally fitted. The seal member 27 is formed integrally with a resin member 27b using the end of the seal case 28 as a core metal, and has an auxiliary lip 27g that slides on the rear lid 82 on the outer peripheral portion. The rear lid 82 has a resin member 85 between the inner ring 14 and the metal to avoid contact between metals.
[0046]
The ring member 83 has a predetermined thickness in the radial direction, and is fitted around the outer peripheral surface 82d of the cylindrical portion 82c of the rear lid 82 with a margin. The ring member 83 is formed separately from the rear lid 82, and after the entire outer peripheral surface is subjected to grinding processing, a seal sliding contact surface 83a where the two lips 27c and 27d are in sliding contact is formed. The rear lid 82 is fitted to the cylindrical portion 82c.
[0047]
In the sealing device 81, a labyrinth portion 84 communicating with the rear side in the axial direction of the dust lip 27d and a portion between the rear lid 82 and the auxiliary lip 27g is formed close to each other. The railway vehicle bearing device 80 according to the sixth embodiment has substantially the same functions and effects as those of the first embodiment, and other specific functions and effects can be easily analogized. .
[0048]
Next, a seventh embodiment according to the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 8 is an enlarged sectional view of a main part of a sealing device used in a railway vehicle bearing device according to a seventh embodiment of the present invention.
[0049]
In a bearing device 90 for a railway vehicle according to a seventh embodiment of the present invention shown in FIG. 8, in a sealing device 91, a ring member 93 is provided on the outer peripheral surface of a cylindrical portion 92 c of a rear lid (inner ring contact member) 92. It is fitted. In this case, at the other end of the seal case 28, a superposed plate portion 28 a folded in two is provided, and the superposed plate portion 28 a does not contact the inner peripheral side of the outer peripheral plate portion 92 a of the rear lid 92. It is arranged in.
[0050]
The ring member 93 is formed by pressing a relatively thin metal plate member, is formed in an annular shape having a U-shaped flange 93b in cross section at the rear end, and is provided on the rear lid 92. The outer peripheral surface 92d of the cylindrical portion 92c is fitted with an interference with an interference. In the ring member 93, the flange 93b is arranged in non-contact with the overlapped plate portion 28a of the seal case 28. The ring member 93 is formed separately from the rear lid 92, and after the entire outer peripheral surface is ground, a seal sliding contact surface 93a where the both lips 27c and 27d are in sliding contact is formed. The rear lid 92 is fitted to the cylindrical portion 92c.
[0051]
In the sealing device 91, the flange 93 b of the ring member 93 is disposed in a non-contact manner on the inner peripheral side of the overlapping portion 28 a of the seal case 28, and the overlapping portion 28 a of the seal case 28 is disposed on the inner peripheral side of the outer peripheral plate portion 92 a of the rear lid 92. , The axially rear side of the dust lip 27d, the portion between the flange 93b and the overlapping portion 28a of the seal case 28, and the outer peripheral plate of the overlapping portion 28a of the seal case 28 and the rear lid 92. A labyrinth portion 94 communicating with a portion between the portion 92a and the portion 92a is formed close to each other. The railway vehicle bearing device 90 according to the seventh embodiment has substantially the same functions and effects as those of the first embodiment, and other specific functions and effects can be easily analogized. .
[0052]
Next, an eighth embodiment according to the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 9 is an enlarged sectional view of a main part of a sealing device used for a railway vehicle bearing device according to an eighth embodiment of the present invention.
[0053]
In a railway vehicle bearing device 100 according to an eighth embodiment of the present invention shown in FIG. 9, in a sealing device 101, a ring member 103 is provided on an outer peripheral surface of a cylindrical portion 102 c of a rear lid (inner ring contact member) 102. It is fitted. In addition, the rear lid 102 has a resin member 105 between the inner ring 14 to avoid contact between metals.
[0054]
The ring member 103 is formed by pressing a relatively thin metal plate member, has a bent portion 103c having an L-shaped cross section at the front end, and a U-shaped flange at the rear end. It is formed in an annular shape having 103b. The ring member 103 is fitted around the outer peripheral surface 102d of the cylindrical portion 102c of the rear lid 102 with a tight allowance. The ring member 103 is formed separately from the rear lid 102, and after the entire outer peripheral surface is subjected to grinding, a seal sliding contact surface 103a where the two lips 27c and 27d are in sliding contact is formed. The rear cover 102 is fitted to the cylindrical portion 102c.
[0055]
In the sealing device 101, the flange 103b of the ring member 103 is disposed in non-contact with the inner peripheral side of the other end of the seal case 28, and the other end of the seal case 28 is disposed on the inner peripheral side of the outer peripheral plate 102a of the rear lid 102. , The portion between the flange 103b and the other end of the seal case 28, the other end of the seal case 28, and the outer peripheral plate of the rear lid 102. A labyrinth part 104 communicating with the part between the part 102a and the part 102a is formed close to each other. The railway vehicle bearing device 100 according to the eighth embodiment has substantially the same operations and effects as those of the first embodiment, and other unique operations and effects can be easily inferred. .
[0056]
Next, a ninth embodiment according to the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 10 is an enlarged sectional view of a main part of a sealing device used in a railway vehicle bearing device according to a ninth embodiment of the present invention.
[0057]
In a railway vehicle bearing device 110 according to a ninth embodiment of the present invention shown in FIG. 10, in a sealing device 111, a ring member 113 is provided on the outer peripheral surface of a cylindrical portion 112 c of a rear lid (inner ring contact member) 112. It is fitted.
[0058]
The ring member 113 is formed by pressing a relatively thin metal plate member, and is formed in an annular shape having a U-shaped flange 113b at the rear end. The ring member 113 is fitted to the outer peripheral surface 112d of the cylindrical portion 112c of the rear lid 112 with a tight allowance. The ring member 113 is formed separately from the rear lid 112, and after the entire outer peripheral surface is subjected to grinding processing, a seal sliding contact surface 113a where the both lips 27c and 27d are in sliding contact is formed. The rear lid 112 is fitted to the cylindrical portion 112c.
[0059]
In the sealing device 111, the flange 113 b of the ring member 113 is disposed in non-contact with the inner peripheral side of the other end of the seal case 28, and the other end of the seal case 28 is disposed on the inner peripheral side of the outer peripheral plate 112 a of the rear lid 112. , The portion between the flange 113b and the other end of the seal case 28, the other end of the seal case 28, and the outer peripheral plate of the rear lid 112. A labyrinth part 114 communicating with the part between the part 112a and the part 112a is formed close to each other. The railcar bearing device 110 according to the ninth embodiment has substantially the same operation and effect as the first embodiment, and other specific operations and effects can be easily inferred. .
[0060]
Subsequently, a tenth embodiment according to the present invention will be described with reference to FIG. FIG. 11 is an enlarged sectional view of a main part of a sealing device used in a railway vehicle bearing device according to a tenth embodiment of the present invention.
[0061]
In a bearing device 120 for a railway vehicle according to a tenth embodiment of the present invention shown in FIG. 11, in a sealing device 121, a ring member 123 is provided on an outer peripheral surface of a cylindrical portion 122 c of a rear lid (inner ring contact member) 122. It is fitted. In this case, the resin member 27b is integrally formed with the seal member 27 using the end of the seal case 28 as a core. Further, the seal member 27 has an annular flange plate member 27f having a flange protruding on the outer peripheral side of the seal case 28 joined to the outer peripheral portion, and the flange of the flange plate member 27f is connected to the outer peripheral plate portion of the rear lid 122. It is arranged in a non-contact manner on the inner peripheral portion of 122a.
[0062]
The ring member 123 is formed by pressing a relatively thin metal plate member, is formed in an L-shaped annular shape having a flange 123 b at a rear end, and is provided on the rear lid 122. The outer peripheral surface 122d of the cylindrical portion 122c is fitted around the outer peripheral surface 122d with an interference. In the ring member 123, the flange 123b is arranged in a non-contact manner with the seal case. The ring member 123 is formed separately from the rear lid 122, and after the entire outer peripheral surface is subjected to roughness improvement by grinding or the like to form a seal sliding contact surface 123 a, the ring member 123 is formed. It is fitted to the cylindrical portion 122c.
[0063]
In the sealing device 121, since the flange 123 b of the ring member 123 is arranged in a non-contact manner with the seal case 28, the axially rear side of the dust lip 27 d, the flange plate member 27 f, and the outer peripheral plate portion 122 a of the rear lid 122 are formed. A labyrinth portion 124 communicating with the intervening portion is formed close to. The railway vehicle bearing device 120 according to the tenth embodiment has substantially the same operation and effect as the first embodiment, and other unique operations and effects can be easily inferred. .
[0064]
Note that the present invention is not limited to the above-described embodiment, and appropriate modifications, improvements, and the like can be made.
[0065]
For example, the sealing member used in the railway vehicle bearing device may be a rubber member as the resin member, and the core may be made of resin instead of metal.
[0066]
Further, the labyrinth portion (labyrinth) may be disposed between the rear lid and the housing disposed on the outer peripheral portion of the front lid oil drain. In this case, the inner peripheral portion of the housing is disposed on the rear lid and the front lid. What is necessary is just to arrange | position in the non-contact with the outer peripheral surface of an oil drain.
[0067]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, according to the present invention, the seal member is formed independently of the inner ring abutment member and slides on the ring member externally fitted to the outer peripheral portion of the inner ring abutment member. It has a simple structure as compared with a case where a knock pin or an annular member is used. As a result, an increase in management items and an increase in the number of parts can be avoided, and the manufacturing process does not become complicated. In addition, since the grinding is performed on the ring member separate from the inner ring contact member, the entire surface of the seal sliding contact can be ground without interference of the grinding wheel. In addition, since the ring member does not receive a load like the inner ring abutment member when installing the bearing, removing the bearing, or applying an axial load while running, etc., it is necessary to thoroughly examine the strength. Becomes lower. Thereby, an inexpensive material can be adopted without using relatively expensive bearing steel, which is advantageous in terms of cost. In addition, since the ring member is formed independently of the inner ring contact member, the ring member does not rotate due to fretting wear and does not damage the axle.
[0068]
Further, according to the present invention, the labyrinth is arranged near the axial direction of the ring member with which the seal member slides, so that the leakage of the lubricant sealed in the sealing device, in the vicinity of the sealing device, in the radial direction, and , In the axial direction.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view of a railway vehicle bearing device according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an enlarged sectional view of a main part of a sealing device used in the railway vehicle bearing device shown in FIG.
FIG. 3 is an enlarged sectional view of a main part of a sealing device used in a railway vehicle bearing device according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 4 is an enlarged sectional view of a main part of a sealing device used in a railway vehicle bearing device according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 5 is an enlarged sectional view of a main part of a sealing device used in a railway vehicle bearing device according to a fourth embodiment of the present invention.
FIG. 6 is an enlarged sectional view of a main part of a sealing device used in a railway vehicle bearing device according to a fifth embodiment of the present invention.
FIG. 7 is an enlarged sectional view of a main part of a sealing device used in a railway vehicle bearing device according to a sixth embodiment of the present invention.
FIG. 8 is an enlarged sectional view of a main part of a sealing device used in a railway vehicle bearing device according to a seventh embodiment of the present invention.
FIG. 9 is an enlarged sectional view of a main part of a sealing device used in a railway vehicle bearing device according to an eighth embodiment of the present invention.
FIG. 10 is an enlarged sectional view of a main part of a sealing device used in a railway vehicle bearing device according to a ninth embodiment of the present invention.
FIG. 11 is an enlarged sectional view of a main part of a sealing device used in a railway vehicle bearing device according to a tenth embodiment of the present invention.
FIG. 12 is a sectional view of an example of a railway vehicle bearing device.
13 is a cross-sectional view of a conventional railway vehicle bearing device having a configuration different from that of FIG.
[Explanation of symbols]
10,40,50,60,70,80,90,100,110,120 Bearing device for railway vehicle
11 Double row tapered roller bearings (bearings)
13, 41, 51, 61, 71, 81, 91, 101, 111, 121 Sealing device
14 Inner ring
16 Outer ring
18 Tapered roller (rolling element)
21 Front lid oil drain (inner ring contact member)
22, 42, 52, 62, 72, 82, 92, 102, 112, 122 Rear lid (inner ring contact member)
24, 26, 43, 53, 63, 73, 83, 93, 103, 113, 123
Ring member
25, 27 Sealing member
30, 44, 54, 64, 74, 84, 94, 104, 114, 124 Labyrinth part (labyrinth)

Claims

A bearing having an inner ring, an outer ring, and a plurality of rolling elements rotatably arranged in the circumferential direction between the inner and outer rings, an inner ring contact member arranged to contact the inner ring of the bearing, and a seal; A bearing device for a railway vehicle, comprising: a member; and a sealing device that seals a bearing space in the bearing.
A bearing for a railway vehicle, wherein the sealing device has a ring member formed independently of the inner ring abutting member, fitted around the outer peripheral portion of the inner ring abutting member, and slidably contacting the sealing member. apparatus.

The bearing device for a railway vehicle according to claim 1, wherein the sealing device has a contact or non-contact labyrinth in the vicinity of the ring member in the axial direction.