【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、建設土木工事等において特に接着環境が厳しい条件化である水中、湿潤環境や表面不活性で疎水性表面をもつポリマーであるフッ素樹脂やシリコーン硬化体などであっても、プライマーを使用しない条件で、十分に接着可能なエラストマーの接着改質方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、接着剤と総称されるものは、被着体のおかれる環境や接着対象別及び要求される機能によってそれぞれ選定されていた。
土木、建築関係に代表される様に、カルバートボックス目地、外壁目地等は、各々コストと要求特性並びにその部位の環境条件、コストにより、材種の異なるものを使用している現状である。また、硬化特性も各々異なり工場における加熱加工処理を必要とするものや、下地の表面処理の他、プライマー処理依存性が高いものが大勢を占める。接着の前処理段階では、エッチングに代表される様に素地を目荒らしする事や化学処理することが多く素地を損傷させている。土木、建築分野だけでなくいろいろな環境条件に総て対応できる接着剤は皆無に等しく、特に接着関係では、過酷な環境条件化と言われる水中や湿潤条件、また、異種相互間接着に関しては、表面エネルギーが極めて小さいフッ素樹脂系、シリコーン硬化体等で問題発生が多く異種相互間界面の接着を困難なものにさせていた。また、接着の前処理段階では、化学的なエッチング処理、コロナ放電処理など色々あるがその何れもかなりの設備が必要であり、現場対応ではない。そして建築分野ではカーテンウォールに代表される様に、耐候性の観点やガラスに対する接着性能から現在シリコーン系シーリング材が多く用いられているが、シリコーン硬化体から経年の熱作用などの関与からオルガノポリシロキサン遊離が主原因となる建物外壁の汚染などの問題があった。これらのことが原因でその使用用途も限定されていた。しかし、現時点では、シリコーン系のもつ高耐久性には他のシーリング材は及ばない現状である。また、有機溶剤を含むプライマーの使用も今後環境、安全性の点で問題があり、環境にやさしい接着方法が求められている。
そして、本発明の接着条件の概要を各シーリング材メーカに相談したところそのような水がある条件化やフッ素樹脂及びシリコーン硬化体に対してノンプライマーで接着できるシーリング材やその他の接着剤は皆無である答えがかえってきた。現実に本発明が課題とする技術及び同様の組成がないものと考えられる。しかし、検索の結果唯一、既に、公開番号、特開平10−168320号公報に開示されている。しかしながら、前記先行技術はオルガノポリシロキサン組成物単量体におけるノンプライマーを目的にしたものであり、本発明とは、基本的に異なるものである。
その理由は被着体に水分子が吸着或いは滞留している場合は接着できない。また、シリコーン硬化体から経年でブルームする汚染因子であるオルガノポリシロキサンの遊離現象等の問題を解決していないものと推察される。そして、ノンプライマーに対する着目は同じであっても、改質方法はオルガノポリシロキサン硬化物の改質に関するものであり本発明とは異なる。
【0003】
【発明が解決しょうとする課題】
本発明は、前記これらの問題を解決する為の条件として、常温硬化タイプで湿潤及び水中化でも接着硬化すること、強力な接着性を持ちプライマー処理を必要としない方法で接着が困難とされるフッ素樹脂、シリコーン樹脂系に対しても高接着ができること、また、経年で可塑剤などの汚染原因となる成分が硬化体表面に遊離しないこと、そして、硬化体は柔軟で抵抗性のある弾性体を保持し、耐衝撃性、耐熱性、耐寒性、耐薬品性、耐油性、耐水性更に、高湿度環境や低温硬化性能を求め研究に着手したものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
ポリエステル樹脂ポリマー水分散液に対し、増粘付与剤(非イオン型界面活性剤、メタノール含有)を微量配合した反応性改質助剤とした湿潤接着改質剤を微量配合した、2成分形変性シリコーン系エラストマーに対し、1成分形シリコーン系プレポリマー又は2成分形シリコーン系エラストマーを配合したことを特徴としている。(請求項1)
【0005】
【作用】
前記湿潤接着改質剤と記載した反応性ポリエステル樹脂水分散液の水中における接着硬化作用は前記、ポリエステル水分散液には適度な粘性と同時に浸透性機能が有り、基材となるエラストマーの硬化過程で、高分子網目構造組織中にも一部取り込まれ硬化団結するまた、同時に被接着界面層に対しても、同じ現象が発生する。また、成分中の含有水及びメタノールは水中化の条件以外の湿潤環境では水分を蒸散促進させる効果がある。
被着体の水分子OH基は、本発明成分中の1個分子当り多数の極性基と2次結合または水素結合して強固な共有結合を相互で作っている。また、シリコーンポリマー成分NOH及びポリシロキサン、メチルエチルケトオキシムシランも同じく水分子のOH基及びポリエステル樹脂中の極性基と被着体に強固に接着する。そして、変性シリコーン系ポリマーの硬化過程は、ポリマーと水を含む基剤成分と触媒を含む硬化剤成分を混合することによって硬化するため、相溶化されたこれら複合ポリマー相互の極性基濃度の増大に伴い、接着強さが増す結果である。また、高分子内に僅かに残る極微量な水分は可塑剤的な役割をして内部応力の緩和をし、接着力の向上に寄与している。
2成分形変性シリコーン系エラストマーをベースに配合した前記ポリエステル樹脂を混合物に対し、端末に反応基をもつ1成分形シリコーン系プレポリマー又は2成分形シリコーン系エラストマーを規定量の範囲内で更に相溶混錬すると特異な接着効果が創出され、不活性な素地をもつフッ素樹脂焼き付け塗装面やシリコーン硬化体及びフロートガラスに対してもノンプライマーの条件化で強力な接着性が附加される。
この接着硬化過程における現象は、混合された複合ポリマー、ポリエルテル樹脂相互間と被接着界面における極性基増大による効果でポリシロキサン結合がより一層強固になるものと推察される。そして、水中施工時、本発明接着改質剤配合成分が水中に流失することもなく接着硬化する。単一のポリマーやエラストマーでは到底得られない極性基相互の相溶化と共有結合効果による新たな機能性のある物性が生まれた。(請求項1)
【0006】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
【0007】
(第1実施例)
本実施例では、2成分形変性シリコーン系シーリング基材と硬化剤をベースに調整する。
湿潤改質剤組成はポリエステル樹脂(ポリエステル水分散液イーストマンWNT1000gに対し増粘補強剤テイサンレジンZ75 15gを基本的に配合したもの)を使用する。以下湿潤改質剤と略称する。
【0008】
(a)2成分形変性シリコーン系シーリング基材 350g重量部
(b)2成分形変性シリコーン系シーリング硬化剤 35g
(c)湿潤改質剤 5g
計量した上記載(a)〜(c)の3種類の各材料を均一に混合攪拌する。
これにより、水中接着硬化型2成分形変性シリコーンエラストマーが完成する。この完成した2成分形MSはプライマー塗布ができない水中の条件化でも十分に接着硬化して、良好なゴム弾性を保持することができる。
この水中接着硬化型2成分形変性シリコーン系エラストマーを以下、NEWMSと呼称する。
(d)前記略称NEW MSベース 4重量部
(e)1成分形オキシム型シリコーンシーリング材 1重量部
上記載の割合で計量した(d)200g及び(e)50gを均一に混合攪拌する。これにより、水中接着硬化ノンプライマー型MS系シーリング材が完成する。大型容器に水を張り、水中化にモルタルテスト体2ピース及び予め作成したガラスピース上に1成分形シリコーンを塗布硬化させた試験体とフッ素樹脂焼き付け塗装板などを各々浸漬させ6時間程度経過後、(1)水中のテストピースモルタル面1ピースの上に、本発明のシール材を、被接着面に充填し、押え冶具にて、加圧接着させ水中にテストピースモルタルをそのまま放置した。
(2)水中に浸漬されているモルタルテストピースの1ピースのみを引き上げ湿潤状態のテストピース上に充填施工し接着させ屋外にて硬化過程を観察。
(3)シリコーン系シーリング材を塗布、硬化させたフロートガラスピース及びフッ素樹脂鋼板を水中より引き上げ、前記2枚の間となる様に、混合作成した前記シール材を1片に充填し軽く押えると同時にもう1片を圧着させテスト基材からはみ出したシール材を除去後、硬化過程を観察する。
(1)水中で接着させ、水中に放置したモルタルテストピース上の試験シール材硬化時間は、約14時間を要す(水温11〜13℃±)。
(2)湿潤状態で接着させたモルタルテストピース上の試験シール材硬化時間は、11時間を要す(屋外平均気温16℃±)。
(3)ガラスピースにシリコーン系シーリング材を塗布硬化させた試験体とフッ素樹脂鋼板テスト体の間に充填された前記シール材の硬化時間は、約9時間。
【0009】
水中においても完全に硬化し、良好な弾性体を保持し、更に強固に接着している。また、ガラステストピースとフッ素樹脂間に接着させた本発明のシール材は、今まで不活性な表面を持ち接着が難易であった、シリコーン硬化体及びフッ素樹脂に対しても接着抵抗性が高く強靭性に優れ、低モジュラスで繰り返し疲労にも適応可能な柔軟にして強固な接着性能が確認された。
前記記載の被接着対象以外にガラス、アルミ、ステンレス、コンクリート、モルタル、セメント成型板、ALC,磁器タイル、集製材など広範囲な被着体にも試験充填押えをし、その状況及び接着性能を目視観察また、同時に引っ張り応力をかけたが何れも高接着性を示し、湿潤ノンプライマーの条件で類稀な高接着性が確認された。
また、本発明の硬化体は、従来のシリコーン硬化体や変性シリコーン硬化体とは、特性が異なり、各々固有に今までもっていた、優れた特徴を部分的に引き出しているものと推察され、複合化された高機能性も確認されている。例えばシリコーン硬化体の場合、従来硬化体上に、塗料などの被覆層を形成することは特殊な処理条件化以外では不可能に近いが常識であったが、本発明シール材の硬化体上には、素地調整することなく皮膜を形成させることができる。言い換えれば表面層は疎水性から親水性表面となったと云える。
そして、その効果はこれまで問題とされていた外壁などの汚染原因の一因子となっていたシリコーン硬化体中のシロキサン成分を、高分子の網目構造中に団結したものと考えられ、汚染原因因子であった経年によって生じる遊離シロキサンの表面移行現象が阻止された。そして、本発明の硬化体はシリコーン硬化体固有の従来からの優れた特性である、耐熱、耐寒性、耐水性、耐久性も引き継いでいる。
また、従来の変性シリコーン系シーリング材は、自己接着性に欠けている為、プライマー依存性が高くまた、シリコーン硬化体には異種の為、接着せず、フッ素樹脂に対しても同様に接着が難易であり、水の中、湿潤条件などでは、接着させること自体論外であった。しかし本発明のシール材は、従来の変性シリコーンの優れた特性のひとつである繰り返し追従性能を引継ぎまた、それ以上の抵抗性の高い繰り返し追従性が付与されている。これまでの単一型のエラストマーでは到底、得られなかった数々の優れた特性が確保された。
ノンプライマー施工で被着体を選ばず不活性な面でも強固な接着が得られ、水中施工もできる為、高範囲な利用が目的とされる土木、建築用のシーリング材としての利用の他、多用途な条件が要求される、他の工業用接着剤としても大きな利用価値がある。そして、環境の観点からも従来の様にプライマー施工による溶剤臭もなく、また工程が省略できる上そして、コストダウンにつながるまた、天候の変化や作業環境にも左右されない接着剤として好条件が揃う。
【0010】
(第2実施例)
本実施例では、2成分変性シリコーン系シーリング材をベースに調整する。
湿潤改質剤組成は前記第1実施例と同一組成のものを使用以下、湿潤改質剤と略称する。
【0011】
(a)2成分形変性シリコーン系シーリング基材 280g
(b)2成分変性シリコーン系シーリング硬化剤 28g
(c)湿潤改質剤 3.2g
計量した上記載(a)〜(c)の3種の各材料を均一に混合攪拌する。
これにより、水中接着硬化型2成分形変性シリコーン系エラストマーが完成する。
この完成した2成分形MSは前記同様ノンプライマーで水中化の条件化でも十分に接着硬化し、良好なゴム弾性を保持する。
この水中接着硬化型2成分形変性シリコーンエラストマーを以下、NEW MSと略称する。
(d)前記略称NEW MSベース 3重量部
(e)1成分形オキシム型シリコーンシーリング材 1重量部
上記載の割合で計量した(d)180g及び(e)60gを均一に混合攪拌する。これにより、水中接着硬化ノンプライマー型MS系シーリング材が完成する。第1実施例同様予め作成し水中に浸漬させたモルタルテストピース及びシリコーンシーリング材を塗布硬化させたフロートガラス基板、フッ素樹脂鋼板焼き付け塗装板上に接着を試みた。各基材に何れも密実に接着した。これを水中から引き上げ屋外に並べ硬化時間及び物性状態を目視観察する。
(1)水中で接着させ水中から引き上げたモルタルテストピース上への試験充填接着。押えシール材硬化時間は、約9時間であり基材に強固に接着している。
(2)ガラス基板上のシリコーン硬化体に接着させた試験シール材の硬化時間は約9時間でありシリコーン硬化体上に密実に接着し、これも良好なゴム弾性を保持している。
(3)フッ素樹脂鋼板上に接着させた本発明のシール材の硬化時間は前記同様に約9時間であり、これもまた強固に接着している。
【0012】
(第3実施例)
本実施例では、2成分形変性シリコーン系シーリング材をベースに調整する。
湿潤改質剤は前記と同じ配合品を使用。
【0013】
(a)2成分形変性シリコーン系シーリング基材、硬化剤 282g
(b)湿潤改質剤 16.5g
(c)メタノール 1.5g
計量した上記載(a)〜(c)の3種類の材料を良く均一に混合攪拌する。
これにより、水中接着硬化型2成分形変性シリコーン系エラストマーが完成する。
この完成した2成分形MSは、前記同様に水中でも接着硬化するが、水中から引き上げ、乾燥雰囲気中の状態では硬化する時間が早く、気温15℃湿度68%の環境中、6時間半位で硬化する。また当初から水濡れモルタル上に接着硬化させたものは、硬化するスピードが速く5時間程度で硬化する。
この水中接着硬化型2成分変性シリコーンエラストマーを以下、NEW MS1と略称する。
(d)略称NEW MS1ベース 4重量部
(e)1成分形酢酸型シリコーン系シーリング材 1重量部
上記載の割合で計量したNEW MS1 200g
上記載の割合で計量した酢酸型シリコーンシーリング材 50g
上記2種類を均一に混合攪拌する。これにより、水中接着硬化ノンプライマー型MS系エラストマーが完成する。
【0014】
第3実施例の場合、1、スレート板を水に浸したもの2、水中でモルタルテストピースを浸漬させたもの3、フロートガラス基材に1成分形オキシム型シリコーン系シーリング材を硬化させたもの4、スレート板にクラフトテープを貼りこんだもの5、溝型アルミ対アルミアングル6、アルミアングル対フッ素樹脂鋼板L型加工品(バックアップ材を介した2面接着仕様)以上を事前に用意し各試験体の上に接着を試みた。
1、 水濡れ、スレート板に難なく接着し、屋外にて硬化させた。
2、 水中でモルタルテストピース上にヘラ冶具で押え接着させ、そのままその水中に放置し硬化させた。
3、 前記シリコーン硬化体を接着させたフロートガラス基材のシリコーン及びガラス基材ともに跨る様に接着をし、屋外にて硬化させた。
4、 スレート板に50mm幅のクラフトテーフを貼りこんだ試験体の上に接着硬化させた。
5、 アルミ対アルミは通常の環境下で接着硬化させたのち、20時間経過後の接着強度を確認する。同被着体に対し両側から繰り返し引っ張り応力をかけ幾度となく相互反対方向に伸縮させたが、界面接着破壊は生じずまた凝集破壊も生じなかった。
6、 アルミ対フッ素樹脂板も前記同様通常の環境下で接着硬化させたのち、21時間経過後の接着強度を試みた。同被着体に対し両側から相互反対方向に繰り返し応力を与え繰り返し伸縮作用を与え続けたが界面破壊は生じず、繰り返し伸縮追従性が優れていることが確認された。
【0015】
屋外にて硬化させた各試験体は何れも7〜8時間で硬化し、タック残もなく通常の弾性体を保持し各基材や素地に確実に接着している。その後48時間経過後各試験体上のシール材の接着性を指で再度、各々試みたが手の応力程度の力では剥離せず強固に接着していることが確認された。それらの中に4、のクラフトテープ上に接着させたシール材は、被着体であるクラフトテープ側が破壊された。剥がしたシール材の被接着面側に相当する部分にシリコーンコート層が接着移行していた。その状況から判断すると同種のポリマーを相溶させたことによる分子の拡散運動によって互いの接触界面を超えて相互拡散しあい、強固に接着したものと考えられる状況である。また、2、の水中にそのまま放置したモルタルテストピース上のシール材の硬化は11時間程度であったが、完全にモルタル面に接着しこれも通常と変わらない弾性体を保持している。剥離テストを試みたが剥離せず、確実に試験体基材に高接着し良好な弾性体を保持している。
【0016】
(第4実施例)
本実施例では、2成分形変性シリコーン系シーリング材をベースに調整する。
湿潤改質剤組成は前記記載と同じ組成のポリエステル樹脂配合品を使用する。
以下、湿潤改質剤と略称する。
【0017】
(a)2成分形変性シリコーン系シーリング基材 500g重量部
(b)2成分形変性シリコーン系シーリング硬化剤 50g
(c)湿潤改質剤 5g
計量した上記載(a)〜(c)の3種の各材料を均一に混合攪拌する。
これにより、水中接着硬化型2成分形変性シリコーン系エラストマーが完成する。
この完成した2成分形エラストマーは水中化の条件化で十分に接着硬化し、良好なゴム弾性体を保持する。
この水中接着硬化型2成分形変性シリコーン系エラストマーを以下、NEW MSと略称する。
(d)2成分形シリコーン系シーリング基材 500g
(e)2成分形シリコーン系シーリング硬化剤 12.5g
計量した上記載(d)(e)を均一に混合攪拌する。
(f)前記略称NEW MSベース 4重量部
(g)前記2成分形シリコーン系シーリング混合体 1重量部
上記載の割合でブレンド配合した(f)(g)を均一に混合攪拌する。この操作で湿潤接着硬化ノンプライマー型エラストマー組成物が得られる。
【0018】
この組成比の割合で混合をした硬化体の物性は第1,2,3実施例で接着した結果とは異なる点が見出された。
1、 室内環境下で硬化反応させた場合、硬化時間は13時間程度であるが、養生期間を置かず、硬化後、3時間の状態で引っ張り応力をかけるとフロートガラス基材側の被接着界面で破壊が生じた。
2、 1、と同様の硬化状態の条件化で同じく引っ張り応力をかけるとフッ素樹脂鋼板では被接着界面で破壊は生じることはなく確実に接着している。
3、 水中化で接着硬化させそのまま水中に放置したシール材は硬化する速度は遅く硬化に要する時間は、30時間を要した。
【0019】
(第5実施例)
本実施例では、2成分形変性シリコーン系シーリング材をベースに調整する。
湿潤改質剤は前記と同様のポリエステル樹脂組成配合品を使用。以下湿潤改質剤と略称する。
(a)2成分形変性シリコーン系シーリング基材 500g
(b)2成分形変性シリコーン系硬化剤 50g
(c)湿潤改質剤 5g
計量した上記載の(a)〜(c)の3種類を均一に混合攪拌する。以下NEW MSと略称する。
(d)2成分形シリコーン系シーリング基材 500g
(e)2成分形シリコーン系シーリング硬化剤 12.5g
計量した上記載の(d)(e)を均一に混合攪拌する。
【0020】
(f)前記NEW MS 3重量部
(g)2成分形シリコーン系シーリング材 1重量部
上記割合でブレンド配合した(f)(g)を均一に混合攪拌する。この操作で湿潤接着硬化ノンプライマー型エラストマーが完成する。
【0021】
第5実施例における組成の硬化体の物性はノンプライマー条件化で以下に記載する効果が得られた。
1、 フッ素樹脂鋼板、シリコーン硬化体後打ち接着性良好。
2、 フロートガラス基材に対し接着性良好。
3、 挙動追従性に優れた低モジュラスな硬化体が得られる。
【0022】
なお、各試験体を南面の屋外に放置し現在4年と2ヶ月程度のものや5年と1ヶ月程度のものや2〜3ヶ月程度のもの等色々混在し何れも接着後、経過しているがその何れも、経年変化の過程の中で成分中の可塑剤や各種助剤及びフィラー等が析出することなく今もって良好な弾性体を保持し、その間幾度も接着部位を引き剥がす試験を幾度も繰り返し行なったが接着界面で剥離する事無く現在に及んでいる。しかし被着体が比較的弱いクラフトテープなどは応力を与えた場合、経年を待たず被着体側が先行破壊する。同様にALC版などは、クラフトテープ同様、引っ張り応力をかけた場合、これも被着体側が破壊又は崩壊する。また、その間幾度か本発明の試験体を作成し、水中に放置したままのモルタルテストピース試験体上に接着させたシール材も現在まだ健全な形状であり、いまもって良好な弾性体を保持している。
【0023】
以上本発明の実施例を説明してきたが、具体的な構成は本実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
【0024】
実施例の結果−1(2成分形変性シリコーン系:1成分形シリコーン系)
例えば、第1,2,3実施例では2成分形変性シリコーン系基材をベースに湿潤改質剤と1成分形オキシム型シリコーン系シーリング材及び1成分形酢酸型シリコーン系シーリング材を各々ブレンドした代表的な組成割合を示したが、この組成割合は硬化条件や要求される接着条件で可変できるものでありまた、時としてシランカップリング剤などの接着付与剤やタルクなどに代表されるような他の充填補強剤などを配合しても良い。
【0025】
第1,2実施例では、2成分形変性シリコーン系をベース素材として、湿潤改質剤を配合ブレンドし、1成分形オキシム型シリコーン系シーリング材を代表的汎用品として使用した実施例を示した、また、第3実施例では1成分形酢酸型シリコーン系シーリング材を示したが、1成分形シリコーン系ではアルコール型、アミド型、アミン型などでも良く接着するが1成分配合ではオキシム型がより接着性が勝る。
【0026】
また、2成分形変性シリコーン系:1成分形シリコーン系のブレンド配合比は2成分形変性シリコーン系3重量部対1成分形シリコーン系1重量部が接着性の観点からはより好ましく、そして湿潤改質剤の配合量を可変調整することとで接着性能の向上を意図することも可能である。
【0027】
実施例の結果−2(2成分形変性シリコーン系:2成分形シリコーン系)
前記2成分形の各々に湿潤改質剤を配合した組成の場合、第4実施例、第5実施例で記載した通り、2成分形変性シリコーン系3:2成分形シリコーン系1のブレンド配合比がノンプライマー条件化で接着性における優れた結果を示している。
【0028】
前記、各実施例を対象とした場合、湿潤環境下における被接着に対する接着性の優劣を決定する素材の選定と各改質剤のバランス配合比率は、2成分形変性シリコーン系エラストマー基材、硬化剤100重量部にポリエステル樹脂分散液2〜7重量部:1成分形オキシム型シリコーン系エラストマー基材30〜40重量部及び2成分形変性シリコーン系エラストマー基材、硬化剤100重量部にポリエステル樹脂分散液2〜7重量部:2成分形シリコーン系エラストマー基材、硬化剤30〜40重量部の配合比率が湿潤環境下のノンプライマー施工として最適な配合バランスである。
また、水中化で接着硬化させる条件化においては、耐候性、耐水性の観点からとブルーム現象が生じない条件化での最適な配合比バランスとしては、2成分形変性シリコーン系エラストマー基材、硬化剤100重量部:ポリエステル樹脂分散液5〜9重量部:2成分形シリコーン系エラストマー基材、硬化剤40〜50重量部の配合比率が好ましくそして、水中化の硬化速度を速める場合や初期の接着抵抗性を求める場合は、2成分形変性シリコーン基材、硬化剤100重量部:ポリエステル樹脂分散液5〜9重量部に対し1成分形シリコーン系エラストマー基材40から50重量部配合比率が、数多くの試験結果から勘案し、有効である判断を得た。
【0029】
【発明の効果】
以上説明してきた様に本発明はノンプライマー条件化で以下に記載する効果が得られる。
1、 水中化及び湿潤条件で接着硬化し良好な弾性体となる。
2、 表面不活性なフッ素樹脂に高接着する。
3、 接着難易なシリコーン硬化体に高接着する。
4、 ガラスなどの無機材料に対し高接着し、遊離ポリシロキサン成分の表面移行現象が生じない。可塑剤がブルームしない。
5、 硬化体表面層は親水性となるが、高耐水性があり、他の塗膜などが接着する。
6、 コンクリート、モルタル、磁器タイル等にも高接着する。
7、 柔軟な抵抗性のある弾性体で繰り返し伸縮疲労に耐性がある。
8、 従来のシリコーン系ポリマーの特性が生かせることができ、耐水性、耐久性、耐候性が優れている。
9、 耐熱、耐寒性に優れ、低温での施工性が良く、温度による物性変化が少ない。
10、紫外線などによる自動酸化反応が生じにくい。
11、低モジュラス・高引き裂き抵抗性・接着性大。
12、プライマー処理が要らず工程短縮及びプライマー溶剤臭が解消される。
13、天候に左右されず施工ができる。又、コンクリート中の含有水分による接着阻害によるクレームが解消される。
14、土木、建築の場合、本発明の新材種で総ての防水目地の施工が可能な為施工管理が容易となる。
15、本発明の基本ブレンド配合は他のポリマーアロイの大きなヒントを与えるもので、広範囲な接着技術を今後生む可能性があり、その応用範囲は図り知れず塗料を含む各高分子材料の改質を促進させる効果もある。
16、最近では、環境、安全面の観点から非イソシアネート、低VOC等や有機溶剤問題など本発明では安全度の高い品質が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例における水中化の条件化でフッ素樹脂鋼板の一部分にシリコーン硬化体を接着させたテストピース上の目地部に充填試験施工中の状況を示す図である。
【図2】本発明の実施例における水中化の条件で目地部分に押え施工をしている状況を示す図である。
【図3】本発明の実施例における目地押えを完了した状況を示す図である。
【符号の説明】
1、 本発明の水中接着硬化ノンプライマー型エラストマー
2、 シーリング充填ガン
3、 水中化におけるフッ素樹脂鋼板テストピース
4、 水中化におけるフッ素樹脂鋼板上に接着させたシリコーン硬化体
5、 ヘラ押え冶具
6、 予め接着させておいたバックアップ材
7、 予め接着させておいたマスキングテープ[0001]
[Industrial applications]
The present invention uses a primer even in the case of water, a wet environment, or a fluororesin or a silicone cured product that is a polymer having a surface inert and hydrophobic surface where the bonding environment is particularly severe in construction and civil engineering. The present invention relates to a method for modifying the adhesion of an elastomer which can be sufficiently adhered under the condition not to be performed.
[0002]
[Prior art]
Heretofore, adhesives have been generally selected according to the environment in which the adherend is placed, the type of object to be bonded, and the required function.
At present, culvert box joints, outer wall joints, and the like are of different grades depending on cost and required characteristics as well as environmental conditions and costs of the portions, as typified by civil engineering and construction. In addition, those having different curing properties and requiring heat processing in a factory, those having a high dependency on primer treatment in addition to the surface treatment of the underlayer, occupy the majority. In the pretreatment stage of bonding, the substrate is often roughened or chemically treated as typified by etching, and the substrate is damaged. There are almost no adhesives that can cope with not only civil engineering and construction fields, but also various environmental conditions.Especially in the adhesive relation, water and wet conditions, which are said to be severe environmental conditions, There are many problems with fluororesins, silicone cured products, and the like having extremely low surface energy, making it difficult to bond the interface between different types of materials. In the pretreatment stage of bonding, there are various types of processes such as a chemical etching process and a corona discharge process, all of which require considerable equipment, and are not field-compatible. In the architectural field, as is typified by curtain walls, silicone-based sealants are currently used in many cases from the viewpoint of weather resistance and adhesion performance to glass. There have been problems such as contamination of the building outer wall mainly due to siloxane release. For these reasons, the intended use has been limited. However, at the present time, other sealing materials are inferior to the high durability of silicone. In addition, the use of a primer containing an organic solvent also has problems in terms of environment and safety in the future, and an environmentally friendly bonding method is required.
When the outline of the bonding conditions of the present invention was consulted with each sealing material maker, there was no sealing material or other adhesive capable of bonding such a condition with water or a non-primer to a fluororesin and a cured silicone. Is the answer. It is considered that there is actually no technology to which the present invention is directed and a similar composition. However, only the result of the search is already disclosed in the publication number, Japanese Patent Application Laid-Open No. Hei 10-168320. However, the above prior art is directed to a non-primer in the organopolysiloxane composition monomer, and is fundamentally different from the present invention.
The reason is that if water molecules are adsorbed or stay on the adherend, they cannot be bonded. It is also presumed that problems such as the release of organopolysiloxane, which is a contaminant that causes blooming over time from the cured silicone, have not been solved. And, although the focus on the non-primer is the same, the modification method relates to the modification of the cured organopolysiloxane, which is different from the present invention.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
According to the present invention, as conditions for solving the above-mentioned problems, a room-temperature curing type is capable of bonding and curing even when wet and immersed in water, and it is difficult to bond by a method which has strong adhesiveness and does not require a primer treatment. High adhesion to fluororesin and silicone resin. Also, components that cause contamination such as plasticizers are not released to the surface of the cured product over time. The cured product is a flexible and resistant elastic material. And began research on impact resistance, heat resistance, cold resistance, chemical resistance, oil resistance, water resistance, as well as high humidity environment and low temperature curing performance.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
A two-component type modification in which a water-based polyester resin polymer is blended with a slight amount of a wet adhesion modifier, which is a reactive modification aid that is blended with a minute amount of a thickener (nonionic surfactant, containing methanol). A one-component silicone prepolymer or a two-component silicone elastomer is blended with the silicone elastomer. (Claim 1)
[0005]
[Action]
The adhesive curing action in water of the reactive polyester resin aqueous dispersion described as the wet adhesion modifier is characterized in that the aqueous polyester dispersion has an appropriate viscosity and at the same time has a permeability function, and the curing process of the base material elastomer is performed. Thus, a part of the polymer network structure is incorporated and hardened and united, and at the same time, the same phenomenon occurs in the interface layer to be bonded. Further, the water and methanol contained in the components have an effect of promoting the evaporation of moisture in a humid environment other than the condition of underwater.
The OH group of the water molecule of the adherend forms a strong covalent bond with a large number of polar groups per molecule in the component of the present invention by secondary bonds or hydrogen bonds. Similarly, the silicone polymer component NOH, polysiloxane, and methyl ethyl ketoxime silane also strongly adhere to the adherend and the OH groups of water molecules and polar groups in the polyester resin. The curing process of the modified silicone polymer is performed by mixing the polymer, the base component containing water, and the curing agent component containing the catalyst, so that the polar group concentration between the compatibilized composite polymers increases. As a result, the adhesive strength is increased. Further, a trace amount of water slightly remaining in the polymer plays a role of a plasticizer, alleviating internal stress and contributing to improvement of adhesive strength.
To the mixture of the polyester resin blended with the two-component modified silicone-based elastomer, a one-component silicone-based prepolymer or a two-component silicone-based elastomer having a reactive group at the terminal is further compatible within a specified amount. A unique adhesive effect is created by kneading, and strong adhesiveness is added to non-primer conditions even to a fluorinated resin baked painted surface having an inactive base material, a silicone cured product, and float glass.
This phenomenon in the adhesive curing process is presumed that the polysiloxane bond is further strengthened by the effect of increasing the polar group between the mixed composite polymer and polyether resin and the interface to be bonded. Then, at the time of construction in water, the adhesion modifier compounding component of the present invention is adhesively hardened without flowing out into water. New functional physical properties have been created by the mutual compatibility of polar groups and the covalent bonding effect, which cannot be obtained with a single polymer or elastomer. (Claim 1)
[0006]
【Example】
Hereinafter, examples of the present invention will be described.
[0007]
(First embodiment)
In this embodiment, the adjustment is performed based on the two-component modified silicone-based sealing base material and the curing agent.
As the wetting modifier composition, a polyester resin (basically blending 15 g of a thickening reinforcing agent Teisan Resin Z75 with 1000 g of a polyester aqueous dispersion Eastman WNT) is used. Hereinafter, it is abbreviated as a wetting modifier.
[0008]
(A) Two-component modified silicone-based sealing substrate 350 g parts by weight
(B) Two-component modified silicone-based sealing curing agent 35 g
(C) 5 g of a wetting modifier
The three types of materials (a) to (c) weighed above are uniformly mixed and stirred.
As a result, an underwater adhesive-curable two-component modified silicone elastomer is completed. The completed two-component MS can be sufficiently bonded and cured even in a condition in water where primer application is not possible, and can maintain good rubber elasticity.
This underwater adhesive-curable two-component modified silicone elastomer is hereinafter referred to as NEWMS.
(D) Abbreviated name NEW MS base 4 parts by weight
(E) 1-component oxime-type silicone sealing material 1 part by weight
200 g of (d) and 50 g of (e) weighed in the above proportions are uniformly mixed and stirred. Thereby, the underwater adhesive-cured non-primer type MS sealing material is completed. Fill a large container with water, immerse the two-piece mortar test body underwater, and a test piece obtained by applying and curing one-component silicone on a glass piece prepared in advance and a fluorocarbon resin baked coated plate. (1) The test piece mortar in water was filled on one piece of the mortar surface with the sealing material of the present invention on the surface to be bonded, and the test piece mortar was left as it was in water by pressure bonding with a holding jig.
(2) Only one piece of the mortar test piece immersed in water was pulled up and filled on a wet test piece, adhered, and the curing process was observed outdoors.
(3) When the float glass piece and the fluororesin steel sheet coated with the silicone-based sealing material and cured are pulled out of the water, and the mixed sealing material is filled into one piece and pressed gently so as to be between the two pieces. At the same time, the other piece is pressed and the sealing material protruding from the test substrate is removed, and then the curing process is observed.
(1) The test sealing material on the mortar test piece which is adhered in water and left in water requires about 14 hours (water temperature of 11 to 13 ° C. ±).
(2) The hardening time of the test sealing material on the mortar test piece bonded in a wet state requires 11 hours (outdoor average temperature 16 ° C. ±).
(3) The curing time of the sealing material filled between the test piece obtained by applying and curing the silicone-based sealing material on the glass piece and the fluororesin steel sheet test piece is about 9 hours.
[0009]
It is completely cured even in water, retains a good elastic body, and adheres more firmly. In addition, the sealing material of the present invention adhered between the glass test piece and the fluororesin has an inactive surface and has been difficult to adhere until now. Excellent toughness, low modulus, and flexible and strong adhesive performance that can be applied to repeated fatigue were confirmed.
In addition to the above objects to be bonded, a wide range of adherends such as glass, aluminum, stainless steel, concrete, mortar, cement molded plate, ALC, porcelain tile, and lumber are also subjected to test filling, and their conditions and adhesion performance are visually observed. Observation At the same time, a tensile stress was applied at the same time, but all showed high adhesiveness, and a rare high adhesiveness was confirmed under the condition of wet non-primer.
In addition, the cured product of the present invention has properties different from those of the conventional silicone cured product and the modified silicone cured product. High functionality has also been confirmed. For example, in the case of a silicone cured product, it was almost impossible to form a coating layer such as a paint on a cured product in the past except under special processing conditions, but it was common sense. Can form a film without adjusting the substrate. In other words, it can be said that the surface layer has changed from hydrophobic to hydrophilic.
The effect is thought to be due to the fact that the siloxane component in the silicone cured product, which had been one of the causes of contamination of the outer walls, etc., which had been regarded as a problem, was united in the polymer network structure. The surface migration phenomenon of free siloxane caused by aging was prevented. The cured product of the present invention also inherits the conventional excellent properties inherent in the cured silicone, such as heat resistance, cold resistance, water resistance, and durability.
In addition, the conventional modified silicone sealant lacks self-adhesiveness and is highly dependent on the primer.Since it is a different type of cured silicone, it does not adhere, and similarly adheres to fluororesin. It was difficult, and it was out of the question to adhere in water and under wet conditions. However, the sealing material of the present invention inherits the repetitive follow-up performance, which is one of the excellent properties of the conventional modified silicone, and is provided with a repetitive follow-up property having higher resistance. Numerous excellent properties that could not be obtained with conventional single-type elastomers were secured.
Non-primer construction provides strong adhesion even on inactive surfaces regardless of adherends, and can be used underwater, so it can be used as a sealing material for civil engineering and construction, which is intended for a wide range of uses, It has great utility as other industrial adhesives that require versatile conditions. From the viewpoint of the environment, there is no solvent odor due to the application of the primer as in the past, the process can be omitted, and it leads to cost reduction. In addition, favorable conditions are met as an adhesive that is not affected by changes in weather or working environment .
[0010]
(Second embodiment)
In this embodiment, the adjustment is performed based on a two-component modified silicone-based sealing material.
The composition of the wet modifier is the same as that of the first embodiment.
[0011]
(A) Two-component modified silicone-based sealing substrate 280 g
(B) 28 g of a two-component modified silicone sealing curing agent
(C) Wetting modifier 3.2 g
The three types of materials (a) to (c) weighed above are uniformly mixed and stirred.
As a result, an underwater adhesive-curable two-component modified silicone elastomer is completed.
This completed two-component MS is sufficiently non-primer and adheres and cures even under the condition of underwater, as described above, and maintains good rubber elasticity.
This two-component type modified silicone elastomer which is adhesive-cured in water is hereinafter abbreviated as NEW MS.
(D) Abbreviated name NEW MS base 3 parts by weight
(E) 1-component oxime-type silicone sealing material 1 part by weight
180 g of (d) and 60 g of (e) weighed in the above ratio are uniformly mixed and stirred. Thereby, the underwater adhesive-cured non-primer type MS sealing material is completed. As in the first embodiment, adhesion was attempted on a mortar test piece prepared in advance and immersed in water, a float glass substrate coated with a silicone sealing material and cured, and a fluororesin steel plate baked coated plate. All adhered firmly to each substrate. This is pulled out of the water and placed outdoors, and the curing time and the physical properties are visually observed.
(1) Test filling adhesion on a mortar test piece which is adhered in water and pulled out of water. The pressing seal material hardening time is about 9 hours, and it is firmly adhered to the base material.
(2) The test sealant adhered to the cured silicone body on the glass substrate has a curing time of about 9 hours, adheres tightly to the cured silicone body, and also maintains good rubber elasticity.
(3) The curing time of the sealing material of the present invention adhered on the fluororesin steel sheet is about 9 hours similarly to the above, which is also strongly adhered.
[0012]
(Third embodiment)
In this embodiment, the adjustment is performed based on a two-component modified silicone-based sealing material.
Use the same formulation as above for the wetting modifier.
[0013]
(A) Two-component modified silicone-based sealing base material, curing agent 282 g
(B) 16.5 g of wet modifier
(C) 1.5 g of methanol
The three materials described in (a) to (c) above are weighed and mixed well and uniformly.
As a result, an underwater adhesive-curable two-component modified silicone elastomer is completed.
This completed two-component MS cures and cures in water in the same manner as described above, but is pulled out of the water and cured quickly in a dry atmosphere, and takes about six and a half hours in an environment at a temperature of 15 ° C. and a humidity of 68%. To cure. In addition, those that are adhesively cured on a wet mortar from the beginning have a high curing speed and cure in about 5 hours.
This underwater adhesive-curable two-component modified silicone elastomer is hereinafter abbreviated as NEW MS1.
(D) Abbreviation NEW MS1 base 4 parts by weight
(E) 1-component acetic acid type silicone sealing material 1 part by weight
200 g of NEW MS1 weighed in the above proportions
50 g of acetic acid type silicone sealant weighed in the above ratio
The above two types are uniformly mixed and stirred. As a result, an underwater adhesive-cured non-primer type MS elastomer is completed.
[0014]
In the case of the third embodiment, 1, a slate plate immersed in water 2, a mortar test piece immersed in water 3, a one-component oxime-type silicone sealing material cured on a float glass substrate 4. Slate plate with craft tape pasted 5, grooved aluminum to aluminum angle 6, aluminum angle to fluororesin steel plate L-shaped processed product (two-sided adhesive specification via backup material) or more prepared in advance Attachment was attempted on the test specimen.
1. Wet with water, adhered to slate plate without difficulty, and cured outdoors.
2. It was pressed and adhered to a mortar test piece with a spatula jig in water, and left as it was in the water to cure.
3. The silicone and the glass substrate of the float glass substrate to which the silicone cured product was bonded were bonded so as to straddle and were cured outdoors.
4. An adhesive was cured on a test body having a slate plate on which a 50 mm-wide craft tef was stuck.
5. Adhesion and curing of aluminum to aluminum in a normal environment, and then check the adhesive strength after 20 hours. The adherend was repeatedly subjected to tensile stress from both sides to repeatedly expand and contract in opposite directions, but no interfacial adhesion failure occurred and no cohesive failure occurred.
6. The adhesive strength of the aluminum-to-fluorocarbon resin plate was tested after 21 hours, after the adhesive was cured under a normal environment as described above. Repeated stress was applied to the adherend from both sides in the opposite direction to each other to repeatedly exert an expansion and contraction action, but no interfacial breakdown occurred, and it was confirmed that the adherence to the adherend was excellent.
[0015]
Each of the test specimens cured outdoors was cured in 7 to 8 hours, holds a normal elastic body without any tack residue, and is securely adhered to each base material or substrate. After a lapse of 48 hours, the adhesion of the sealing material on each test piece was again tried with a finger, but it was confirmed that the sealing material was firmly adhered without peeling off with the force of hand stress. Among them, the sealing material adhered on the kraft tape of 4, the kraft tape side as the adherend was destroyed. The silicone coat layer was adhesively transferred to a portion corresponding to the surface to be bonded of the peeled sealing material. Judging from the situation, it is considered that the molecules diffused beyond the contact interface of each other due to the diffusion motion of the molecules due to the compatibility of the same type of polymer, and were strongly bonded. The curing of the sealing material on the mortar test piece left undisturbed in water was about 11 hours, but it was completely adhered to the mortar surface and retained the same elastic body as usual. A peeling test was attempted, but no peeling was observed, and the adhesive adhered firmly to the test sample base material and maintained a good elastic body.
[0016]
(Fourth embodiment)
In this embodiment, the adjustment is performed based on a two-component modified silicone-based sealing material.
As the wetting modifier composition, a polyester resin compound having the same composition as described above is used.
Hereinafter, it is abbreviated as a wetting modifier.
[0017]
(A) Two-component modified silicone-based sealing base material 500 g by weight
(B) Two-component modified silicone-based sealing curing agent 50 g
(C) 5 g of a wetting modifier
The three types of materials (a) to (c) weighed above are uniformly mixed and stirred.
As a result, an underwater adhesive-curable two-component modified silicone elastomer is completed.
The completed two-component elastomer is sufficiently bonded and cured under the conditions of underwater, and retains a good rubber elastic body.
This two-component modified silicone-based elastomer cured in water is hereinafter referred to as NEW MS.
(D) Two-component silicone sealing base material 500 g
(E) Two-component silicone sealing curing agent 12.5 g
The above (d) and (e) measured above are uniformly mixed and stirred.
(F) Abbreviated name NEW MS base 4 parts by weight
(G) 1 part by weight of the two-component silicone sealing mixture
(F) (g) blended and blended in the above ratio is uniformly mixed and stirred. By this operation, a wet adhesive-cured non-primer type elastomer composition is obtained.
[0018]
It was found that the physical properties of the cured product mixed at this composition ratio were different from the results of bonding in the first, second and third examples.
1. When a curing reaction is performed in an indoor environment, the curing time is about 13 hours. However, if a curing stress is not applied and a tensile stress is applied for 3 hours after curing, an interface to be bonded on the float glass substrate side can be obtained. Destroyed.
When a tensile stress is similarly applied under the same conditions of the hardened state as in 2, 1, the fluororesin steel sheet does not break at the bonded interface and is securely bonded.
3. The speed of curing of the sealing material which was adhesive-cured in water and left as it was in water was slow, and the time required for curing required 30 hours.
[0019]
(Fifth embodiment)
In this embodiment, the adjustment is performed based on a two-component modified silicone-based sealing material.
As the wetting modifier, the same polyester resin composition compound as described above is used. Hereinafter, it is abbreviated as a wetting modifier.
(A) Two-component modified silicone sealing base material 500 g
(B) Two-component modified silicone-based curing agent 50 g
(C) 5 g of a wetting modifier
The above three types (a) to (c) weighed are uniformly mixed and stirred. Hereinafter, it is abbreviated as NEW MS.
(D) Two-component silicone sealing base material 500 g
(E) Two-component silicone sealing curing agent 12.5 g
The above (d) and (e) measured above are uniformly mixed and stirred.
[0020]
(F) 3 parts by weight of the above-mentioned NEW MS
(G) 1 part by weight of two-component silicone sealing material
(F) (g) blended and blended in the above ratio is uniformly mixed and stirred. With this operation, a wet-adhesion-cured non-primer type elastomer is completed.
[0021]
Regarding the physical properties of the cured product having the composition in the fifth example, the following effects were obtained under non-primer conditions.
1. Good post-adhesion properties of fluororesin steel sheet and cured silicone.
2. Good adhesion to float glass substrate.
3. A low-modulus cured body having excellent behavior followability can be obtained.
[0022]
In addition, each specimen was left outdoors on the south side, and now 4 years and 2 months, 5 years and 1 month, 2 months and 3 months, etc. However, in all of these tests, a plasticizer, various auxiliaries, fillers, etc. in the components were not precipitated during the aging process, and a good elastic body was still retained. It has been repeated many times, but it is still present without peeling off at the bonding interface. However, when a stress is applied to a kraft tape or the like to which the adherend is relatively weak, the adherend side is prematurely destroyed without waiting for aging. Similarly, when a tensile stress is applied to an ALC plate or the like, like a kraft tape, the adherend side also breaks or collapses. Also, during this time, the sealing material that has been prepared several times on the test piece of the present invention and adhered to the mortar test piece test piece that has been left in water is still in a sound shape at present, and still retains a good elastic body. ing.
[0023]
Although the embodiment of the present invention has been described above, the specific configuration is not limited to this embodiment, and changes and additions without departing from the gist of the present invention are included in the present invention.
[0024]
Results of Examples-1 (two-component modified silicone system: one-component silicone system)
For example, in the first, second and third embodiments, a two-component modified silicone-based base material was blended with a wetting modifier and a one-component oxime-type silicone-based sealing material and a one-component acetic acid-based silicone-based sealing material. Although a typical composition ratio is shown, this composition ratio can be varied depending on curing conditions and required adhesion conditions, and is sometimes represented by an adhesion imparting agent such as a silane coupling agent or talc. You may mix | blend other filler reinforcements.
[0025]
In the first and second examples, a two-component modified silicone-based material was used as a base material, and a wetting modifier was blended and blended, and a one-component oxime-type silicone-based sealing material was used as a typical general-purpose product. In the third embodiment, a one-component acetic acid type silicone sealing material is shown. In the one-component type silicone material, an alcohol type, an amide type, an amine type or the like can be adhered well. Adhesion excels.
[0026]
The blending ratio of the two-component modified silicone system to the one-component silicone system is preferably 3 parts by weight of the two-component modified silicone to 1 part by weight of the one-component silicone from the viewpoint of adhesiveness. It is also possible to intentionally improve the adhesive performance by variably adjusting the blending amount of the filler.
[0027]
Results of Example-2 (two-component modified silicone type: two-component silicone type)
In the case of the composition in which the wet modifier is blended in each of the two-component type, as described in the fourth and fifth examples, the blending ratio of the two-component modified silicone system 3: the two-component silicone system 1 Shows excellent results in adhesion under non-primer conditions.
[0028]
In the case of each of the above examples, the selection of the material which determines the superiority or inferiority of the adhesiveness to be adhered in a humid environment and the balance compounding ratio of each modifier are as follows. 2 to 7 parts by weight of a polyester resin dispersion in 100 parts by weight of an agent: 30 to 40 parts by weight of a one-component oxime-type silicone-based elastomer base material and a two-component modified silicone-based elastomer base material; polyester resin dispersed in 100 parts by weight of a curing agent The mixing ratio of 2 to 7 parts by weight of the liquid: a two-component silicone-based elastomer base material and 30 to 40 parts by weight of a curing agent is the optimum mixing balance for non-primer application in a wet environment.
In addition, under the condition of adhesion and curing underwater, the optimum blending ratio balance under the condition that the bloom phenomenon does not occur from the viewpoint of weather resistance and water resistance is as follows. 100 parts by weight of the agent: 5 to 9 parts by weight of the polyester resin dispersion liquid: a two-component silicone elastomer base material, and a mixing ratio of 40 to 50 parts by weight of the curing agent is preferable. When resistance is required, the mixing ratio of the two-component modified silicone base material, the curing agent 100 parts by weight and the one-component type silicone elastomer base material 40 to 50 parts by weight with respect to 5 to 9 parts by weight of the polyester resin dispersion is large. In consideration of the test results, a valid judgment was obtained.
[0029]
【The invention's effect】
As described above, the present invention can provide the following effects under non-primer conditions.
1. Adhesion hardens under water and wet conditions to form a good elastic body.
2. High adhesion to surface inert fluororesin.
3. High adhesion to cured silicone which is difficult to adhere.
4. High adhesion to inorganic materials such as glass, and no surface migration of free polysiloxane components occurs. Plasticizer does not bloom.
5. The cured body surface layer becomes hydrophilic, but has high water resistance, and other coatings adhere thereto.
6. High adhesion to concrete, mortar, porcelain tile, etc.
7. It is a flexible and resistant elastic body that is resistant to repeated stretching fatigue.
8. The properties of the conventional silicone polymer can be used, and the water resistance, durability and weather resistance are excellent.
9. Excellent heat and cold resistance, good workability at low temperature, little change in physical properties due to temperature.
10. Auto-oxidation reaction due to ultraviolet rays or the like hardly occurs.
11, Low modulus, high tear resistance, large adhesiveness.
12. Since no primer treatment is required, the process is shortened and the odor of the primer solvent is eliminated.
13. Construction can be performed regardless of the weather. Further, the complaint caused by the adhesion inhibition due to the water content in the concrete is eliminated.
14. In the case of civil engineering and construction, construction management becomes easy because construction of all waterproof joints is possible with the new grade of the present invention.
15. The basic blend formulation of the present invention provides a great hint of other polymer alloys, and may create a wide range of bonding technology in the future. Also has the effect of promoting.
16. Recently, in the present invention, from the viewpoints of environment and safety, high safety quality such as non-isocyanate, low VOC, and organic solvent problems is secured.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a view showing a state during a filling test on joints on a test piece in which a silicone cured body is adhered to a part of a fluororesin steel sheet under water-underwater conditions in an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing a state in which press-holding work is being performed on joints under water-underwater conditions in an embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a diagram showing a state in which joint holding is completed in the embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1. Underwater adhesive-cured non-primer type elastomer of the present invention
2. Sealing filling gun
3. Fluororesin steel plate test piece underwater
4. Silicone cured body adhered to fluoroplastic steel sheet in water
5. Spatula holding jig
6. Backup material that has been bonded in advance
7. Masking tape that has been bonded in advance