【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録装置におけるインク残量検知方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
インクタンクのインク残量を検出する方法としては、インクタンクの内部に電極を設けて、電極間に検出電流を流し、インク中を流れる電流値によって、インク残量検出を行う方法が多く提案されている。ところが、この電極を用いてインク残量を検出する方法は、インクタンクの内部に電極を埋め込む構造や、電極から配線を取り出す構造等が複雑となるばかりでなく、電気回路も複雑となるので、コストアップが避けられなかった。
【０００３】
又、光学的にインク残量を検出する方法が、例えば、特開平７−１１７２３８号公報や特開平７−２１８３２１号公報等で提案されている。この方法は、インクタンクの壁の一部に透明部を設け、この透明部とインク吸収体の間のインクの有無によって生じる反射光の変化を、光照射手段や受光手段を用いて検出し、インク残量を検出する方法である。
【０００４】
しかしながら、光照射手段や受光手段等を設けることは、それらの配線や電気回路等が必要となるため、大幅なコストアップを招くだけでなく、インクジェット記録装置の小型化の妨げとなる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような従来の問題点を解決するためになされたものであり、インク残量を検出するための特別な光照射手段や受光手段を必要とせず、目視にて容易に、しかも安価な構成で確実にインク残量を検出することができるインク残量検出方法を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成することのできる本発明の一実施形態にかかる残量検知方法は、インク吸収体を収納したインクタンクであって、該インクタンク内において、異なる色の顔料と染料からなる水性インクを同一インク室内に有しており、且つインク吸収体中における顔料濃度が勾配を有しているインクタンクを備えたインクジェット記録装置で印字することにより、記録媒体上に印字された色味の変化によってインク残量を検知することができることを特徴とするものである。
【０００７】
【発明の実施の形態】
本発明に用いられるインクタンクは、インクを吸収保持するインク吸収体を収納しており、前記インクタンク内において、異なる色の顔料と染料からなる水性インクを同一インク室内に有しており、且つインク吸収体中における顔料濃度が勾配を有しているインクタンクである。
【０００８】
上記インク吸収体を構成する材料は、インクを保持できる材料であれば、特に制限されないが、インク保持能力に優れたウレタンフォーム等の多孔質体等の材料で構成するのが好ましい。
【０００９】
また、顔料インクや高ｐＨインクの保存性に優れたポリプロピレン等のポリオレフィン系の材料を用いた繊維体によって構成するのが好ましい。
【００１０】
本発明で使用することができる顔料は、自己分散タイプ、樹脂分散タイプ等の顔料の分散方法に特に限定はないが、特に自己分散タイプの顔料を用いることが好ましい。また、用いる色としては、視覚的に他の色の影響を受けにくいブラック顔料であることが好ましい。
【００１１】
顔料インクの黒色インクに使用される顔料としてはカーボンブラックが好適に使用される。例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック顔料で、例えば、レイヴァン（Ｒａｖｅｎ）７０００、レイヴァン５７５０、レイヴァン５２５０、レイヴァン５０００ＵＬＴＲＡ−、レイヴァン３５００、レイヴァン２０００、レイヴァン１５００、レイヴァン１２５０、レイヴァン１２００、レイヴァン１１９０ＵＬＴＲＡ−ＩＩ、レイヴァン１１７０、レイヴァン１２５５（以上コロンビア社製）、ブラックパールズ（Ｂｌａｃｋ Ｐｅａｒｌｓ）Ｌ、リーガル（Ｒｅｇａｌ）４００Ｒ、リーガル３３０Ｒ、リーガル６６０Ｒ、モウグル（Ｍｏｇｕｌ）Ｌ、モナク（Ｍｏｎａｒｃｈ）７００、モナク８００、モナク８８０、モナク９００、モナク１０００、モナク１１００、モナク１３００、モナク１４００、モナク２０００、ヴァルカン（Ｖａｌｃａｎ）ＸＣ−７２Ｒ（以上キャボット社製）、カラーブラック（Ｃｏｌｏｒ Ｂｌａｃｋ）ＦＷ１、カラーブラックＦＷ２、カラーブラックＦＷ２Ｖ、カラーブラックＦＷ１８、カラーブラックＦＷ２００、カラーブラックＳ１５０、カラーブラックＳ１６０、カラーブラックＳ１７０、プリンテックス（Ｐｒｉｎｔｅｘ）３５、プリンテックスＵ、プリンテックスＶ、プリンテックス１４０Ｕ、プリンテックス１４０Ｖ、スペシャルブラック（Ｓｐｅｃｉａｌ Ｂｌａｃｋ）６、スペシャルブラック５、スペシャルブラック４Ａ、スペシャルブラック４（以上デグッサ社製）、Ｎｏ．２５、Ｎｏ．３３、Ｎｏ．４０、Ｎｏ．４７、Ｎｏ．５２、Ｎｏ．９００、Ｎｏ．２３００、ＭＣＦ−８８、ＭＡ６００、ＭＡ７、ＭＡ８、ＭＡ１００（以上三菱化学社製）等の市販品や、別途新たに調製されたものも使用することができるが、これらに限定されるものではなく従来公知のカーボンブラックを使用することが可能である。
【００１２】
また、マグネタイト、フェライト等の磁性体微粒子やチタンブラック等を黒色顔料として用いても良い。
【００１３】
有機顔料として具体的には、トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザエロー、ベンジジンエロー、ピラゾロンレッドなどの不溶性アゾ顔料、リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド２Ｂなどの溶性アゾ顔料、アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーンなどの建染染料からの誘導体、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーンなどのフタロシアニン系顔料、キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタなどのキナクリドン系顔料、ペリレンレッド、ペリレンスカーレットなどのペリレン系顔料、イソインドリノンエロー、イソインドリノンオレンジなどのイソインドリノン系顔料、ベンズイミダゾロンエロー、ベンズイミダゾロンオレンジ、ベンズイミダゾロンレッド等のイミダゾロン系顔料、ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジなどのピランスロン系顔料、チオインジゴ系顔料、縮合アゾ系顔料、チオインジゴ系顔料、ジケトピロロピロール系顔料、フラバンスロンエロー、アシルアミドエロー、キノフタロンエロー、ニッケルアゾエロー、銅アゾメチンエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等のその他の顔料が例示できる。
【００１４】
また、有機顔料を、カラーインデックス（Ｃ．Ｉ．）ナンバーにて示すと、Ｃ．Ｉ．ピグメントイエロー１２、１３、１４、１７、２０、２４、７４、８３、８６、９３、９７、１０９、１１０、１１７、１２０、１２５、１２８、１３７、１３８、１４７、１４８、１５０、１５１、１５３、１５４、１６６、１６８、１８０、１８５、Ｃ．Ｉ．ピグメントオレンジ１６、３６、４３、５１、５５、５９、６１、７１、Ｃ．Ｉ．ピグメントレッド９、４８、４９、５２、５３、５７、９７、１２２、１２３、１４９、１６８、１７５、１７６、１７７、１８０、１９２、２１５、２１６、２１７、２２０、２２３、２２４、２２６、２２７、２２８、２３８、２４０、２５４、２５５、２７２、Ｃ．Ｉ．ピグメントバイオレット１９、２３、２９、３０、３７、４０、５０、Ｃ．Ｉ．ピグメントブルー１５、１５：１、１５：３、１５：４、１５：６、２２、６０、６４、Ｃ．Ｉ．ピグメントグリーン７、３６、Ｃ．Ｉ．ピグメントブラウン２３、２５、２６等が例示できる。
【００１５】
また、本発明で使用できる染料について、上記顔料と異なる色の組み合わせによってのみ、本発明におけるインク残量を検知することができる。
【００１６】
好ましく用いることができる染料の具体例として、
Ｃ．Ｉ．ダイレクトイエロー：８、１１、１２、２７、２８、３３、３９、４４、５０、５８、８５、８６、８７、８８、８９、９８、１００、１１０
Ｃ．Ｉ．アシッドイエロー：１、３、７、１１、１７、２３、２５、２９、３６、３８、４０、４２、４４、７６、９８、９９
Ｃ．Ｉ．リィアクティブイエロー：２、３、１７、２５、３７、４２
Ｃ．Ｉ．フードイエロー：３
Ｃ．Ｉ．ダイレクトレッド：２、４、９、１１、２０、２３、２４、３１、３９、４６、６２、７５、７９、８０、８３、８９、９５、１９７、２０１、２１８、２２０、２２４、２２５、２２６、２２７、２２８、２２９、２３０
Ｃ．Ｉ．アシッドレッド：６、８、９、１３、１４、１８、２６、２７、３２、３５、４２、５１、５２、８０、８３、８７、８９、９２、１０６、１１４、１１５、１３３、１３４、１４５、１５８、１９８、２４９、２６５、２８９
Ｃ．Ｉ．リィアクティブレッド：７、１２、１３、１５、１７、２０、２３、２４、３１、４２、４５、４６、５９
Ｃ．Ｉ．フードレッド：８７、９２、９４
Ｃ．Ｉ．ダイレクトバイオレット：１０７
Ｃ．Ｉ．ダイレクトブルー：１、１５、２２、２５、４１、７６、７７、８０、８６、９０、９８、１０６、１０８、１２０、１５８、１６３、１６８、１９９、２２６
Ｃ．Ｉ．アシッドブルー：１、７、９、１５、２２、２３、２５、２９、４０、４３、５９、６２、７４、７８、８０、９０、１００、１０２、１０４、１１７、１２７、１３８、１５８、１６１
Ｃ．Ｉ．リィアクティブブルー：４、５、７、１３、１４、１５、１８、１９、２１、２６、２７、２９、３２、３８、４０、４４、１００
Ｃ．Ｉ．ダイレクトブラック：１７、１９、２２、３１、３２、５１、６２、７１、７４、１１２、１１３、１５４、１６８、１９５
Ｃ．Ｉ．アシッドブラック：２、４８、５１、５２、１１０、１１５、１５６Ｃ．Ｉ．フードブラック１、２
などが挙げられるが、当然これら具体例に限られるものではない。
【００１７】
その他、必要に応じて所望の物性値を持つ液体組成物とするために、界面活性剤、消泡剤、防腐剤、防黴剤、ｐＨ調整剤、酸化防止剤などの添加剤を添加することができる。
【００１８】
本発明を実施するにあたり、以上に挙げたような顔料と染料からなる水性インクを同一インク室内に有しており、且つインク吸収体中における顔料濃度が勾配を有しているインクタンクが必要となる。
【００１９】
次に、インク吸収体中において顔料濃度が勾配を有するインクタンクについて説明する。
【００２０】
一実施形態として、異なる顔料濃度の顔料インクをインク吸収体の異なる部分に注入することにより、インク吸収体中における顔料濃度が勾配を有する状態を作ることができる。
【００２１】
図１に、本発明に使用するインクタンクの一例であるインクカートリッジ形態、すなわちインクジェット記録装置に着脱され交換可能な形態であるインクタンクの模式的断面図を示す。１Ａ、１Ｂはインク吸収体であり、ここでは上部、下部を区別するために分けてある。２はインク供給口である。
【００２２】
本発明者によると、インク供給口に近い方にあたる前記１Ａのインク吸収体に、顔料インクを図１の３の大気連通口からシリンジにより注入し、前記顔料インクとは色の異なる染料インクを同様にシリンジで前記１Ｂのインク吸収体に注入すると、１Ａと１Ｂの境界において、１Ａの吸収体中の顔料は１Ｂの吸収体へ分散される。しかし、吸収体による毛細管力から、インク吸収体中の顔料濃度は均一にはならず、顔料濃度において、インク供給口側が高くなるような勾配をもつことが確かめられた。
【００２３】
他の一実施形態として、顔料と染料を含む水性インクをインク吸収体中に有するインクタンクを遠心分離機にかけることにより、重力加速によって粒子経の大きい顔料粒子が移動することによって、顔料濃度勾配を有するインクタンクを作ることができる。このとき、重力方向をインク供給口側にかけることによって、顔料濃度が、インク供給口側が高くなるような勾配をもつインクタンクを得ることができる。
【００２４】
本発明者によると、上記重力加速による方法を用いたとき、インク供給口からインク吸収体に含まれる全顔料インク量の２０分の１のインクを抜き取ったとき、初期の抜き取ったインクの顔料濃度（Ａ）と最後に抜き取ったインクの顔料濃度（Ｂ）の関係が、Ａ／Ｂ≧３．５となるような顔料濃度勾配をもつインクタンクは、とりわけ残量検知方法に有効であることが確かめられた。
【００２５】
また、インク吸収体中において顔料濃度が勾配をもつような手段については、当然これら具体例に限られるものではない。
【００２６】
上記したような顔料濃度勾配をもつインクタンクを残量検知方法に用いる理由は以下の通りである。
【００２７】
以上のような顔料と染料からなる水性インクをインク吸収体中に収納し、且つインク供給口側に高い顔料濃度を有し、顔料濃度勾配をもつインクタンクをインクジェット記録装置で印字することによって、インクタンク中のインク残量が減少するに伴い顔料濃度は低下し、相対的に染料濃度が高くなる。したがって、インクの消費による記録媒体上の色味の変化から視覚にて明瞭に確認できるようにすることで、インク残量が残り少なくなったことを利用者に視覚的に知らせることが可能となり、また検出機構を省略してプリンタ本体あるいはカートリッジのコスト上昇を抑制したインク残量検出方法の提供が可能となる。
【００２８】
（実施例１）
図１の１Ａ部のインク吸収体にブラック顔料インクを注入し、１Ｂ部のインク吸収体にマゼンタ染料インクを注入したインクタンクをキヤノン（株）製インクジェットプリンタＢＪＳ３００のブラックインクカートリッジに搭載し、任意の画像データをプリンタに出力し続けた。インクを消費しつづけると、ブラック顔料濃度が低下し、記録媒体上に得られた画像の色味がマゼンタへと変化したことを確認できた。これによって、インク残量が少ないことを、目視により容易に認識することができた。
【００２９】
（実施例２）
インク吸収体を収納したインクタンクの同一室内に、自己分散型カーボンブラックとマゼンタ染料であるＣ．Ｉ．アシッドレッド２８９を含む水性インクを注入し、このインクタンクを遠心分離機用冶具に固定し、日立工機（株）製遠心分離機にを用い、４０００ｒｐｍ、５時間遠心分離にかけた。このとき、重力加速方向が、インクタンクのインク供給口側になるようにインクタンクを固定した。このインクタンクをキヤノン（株）製インクジェットプリンタＢＪＳ３００のブラックインクカートリッジに搭載し、任意の画像データをプリンタに出力し続けた。インクを消費しつづけると、ブラック顔料濃度が低下し、記録媒体上に得られた画像の色味がマゼンタへと変化したことを確認できた。これによって、インク残量が少ないことを、目視により容易に認識することができた。
【００３０】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、インク吸収体を収納したインクタンク中に、異なる色の顔料と染料からなる水性インクを同一室内に有しており、且つ顔料濃度が勾配を有しているインクタンクを、インクジェット記録装置に搭載し印字することにより、記録媒体上に印字された色味の変化によって、インク残量検知方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】インクタンクの一実施形態を示す模式的断面図。
【符号の説明】
１Ａ インク吸収体（下部）
１Ｂ インク吸収体（上部）
２ インク供給口
３ 大気連通口
４ 容器[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for detecting the remaining amount of ink in an ink jet recording apparatus.
[0002]
[Prior art]
As a method of detecting the remaining amount of ink in the ink tank, many methods have been proposed in which an electrode is provided inside the ink tank, a detection current flows between the electrodes, and the remaining ink amount is detected based on a current value flowing in the ink. ing. However, the method of detecting the remaining amount of ink using the electrodes not only complicates the structure of embedding the electrodes in the ink tank, the structure of taking out the wiring from the electrodes, but also complicates the electric circuit. Cost increase was inevitable.
[0003]
A method for optically detecting the remaining amount of ink has been proposed in, for example, JP-A-7-117238 and JP-A-7-218321. In this method, a transparent portion is provided on a part of the wall of the ink tank, and a change in reflected light caused by the presence or absence of ink between the transparent portion and the ink absorber is detected using light irradiation means and light receiving means, This is a method for detecting the remaining amount of ink.
[0004]
However, the provision of the light irradiating means, the light receiving means, and the like requires the wiring and the electric circuit thereof, so that not only the cost is significantly increased but also the size of the ink jet recording apparatus is hindered.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in order to solve such a conventional problem, and does not require a special light irradiation unit or a light receiving unit for detecting the remaining amount of ink, and is easily visually confirmed. An object of the present invention is to provide an ink remaining amount detecting method capable of reliably detecting the ink remaining amount with an inexpensive configuration.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
A method for detecting a remaining amount according to an embodiment of the present invention, which can achieve the above object, is an ink tank containing an ink absorber, in which an aqueous solution comprising a pigment and a dye of different colors is used. By printing with an ink jet recording apparatus having an ink tank in which the ink is contained in the same ink chamber and the pigment concentration in the ink absorber has a gradient, the color printed on the recording medium is It is characterized in that the remaining amount of ink can be detected by the change.
[0007]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The ink tank used in the present invention contains an ink absorber that absorbs and retains the ink, and in the ink tank, has an aqueous ink composed of pigments and dyes of different colors in the same ink chamber, and This is an ink tank in which the pigment concentration in the ink absorber has a gradient.
[0008]
The material constituting the ink absorber is not particularly limited as long as the material can hold the ink, but is preferably formed of a material such as a porous body such as urethane foam having excellent ink holding ability.
[0009]
In addition, it is preferable to use a fibrous body made of a polyolefin-based material such as polypropylene, which is excellent in the preservability of pigment ink and high pH ink.
[0010]
The pigment that can be used in the present invention is not particularly limited in the method of dispersing the pigment such as a self-dispersion type and a resin dispersion type, but it is particularly preferable to use a self-dispersion type pigment. The color used is preferably a black pigment that is hardly affected by other colors visually.
[0011]
As the pigment used for the black ink of the pigment ink, carbon black is preferably used. For example, carbon black pigments such as furnace black, lamp black, acetylene black, channel black and the like, for example, Ray-Van (Raven) 7000, Ray-Van 5750, Ray-Van 5250, Ray-Van 5000ULTRA-, Ray-Van 3500, Ray-Van 2000, Ray-Van 1500, Ray-Van 1250, Ray-Van 1200, Ray-Van 1190ULTRA-II, Ray-Van 1170, Ray-Van 1255 (all manufactured by Columbia), Black Pearls L, Regal 400R, Legal 330R, Regal 660R, Mogul L, Monarch 700, Monac 800, Monac 880, Monac 900, Monac 1000, Monac 1100 , Monak 1300, Monak 1400, Monak 2000, Valcan XC-72R (all manufactured by Cabot Corporation), Color Black (Color Black) FW1, Color Black FW2, Color Black FW2V, Color Black FW18, Color Black FW200, Color Black S150, Color Black S160, Color Black S170, Printex 35, Printex U, Printex V, Printex 140U, Printex 140V, Special Black 6, Special Black 5, Special Black 4A, Special Black 4 (all manufactured by Degussa), No. 25, no. 33, no. 40, no. 47, no. 52, no. 900, No. Commercially available products such as 2300, MCF-88, MA600, MA7, MA8, MA100 (manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation) and those newly prepared separately can also be used, but are not limited thereto, and are not limited to these. Known carbon black can be used.
[0012]
Further, magnetic fine particles such as magnetite and ferrite, titanium black and the like may be used as a black pigment.
[0013]
Specific examples of the organic pigment include insoluble azo pigments such as Toluidine Red, Toluidine Maroon, Hansa Yellow, Benzidine Yellow, and Pyrazolone Red, soluble azo pigments such as Litol Red, Helio Bordeaux, Pigment Scarlet, and Permanent Red 2B, alizarin, indantron , Derivatives from vat dyes such as thioindigo maroon, phthalocyanine pigments such as phthalocyanine blue and phthalocyanine green, quinacridone pigments such as quinacridone red and quinacridone magenta, perylene pigments such as perylene red and perylene scarlet, isoindolinone yellow , Isoindolinone pigments such as isoindolinone orange, and benzimidazolone yellow, benzimidazolone orange, and benzimidazolone red. Dazolone pigments, pyranthrone pigments such as pyranthrone red and pyranthrone orange, thioindigo pigments, condensed azo pigments, thioindigo pigments, diketopyrrolopyrrole pigments, flavanthrone yellow, acylamide yellow, quinophthalone yellow, nickel azo Other pigments such as yellow, copper azomethine yellow, perinone orange, anthrone orange, dianthraquinonyl red, and dioxazine violet can be exemplified.
[0014]
Further, when the organic pigment is represented by a color index (CI) number, C.I. I. Pigment Yellow 12, 13, 14, 17, 20, 24, 74, 83, 86, 93, 97, 109, 110, 117, 120, 125, 128, 137, 138, 147, 148, 150, 151, 153, 154, 166, 168, 180, 185, C.I. I. Pigment Orange 16, 36, 43, 51, 55, 59, 61, 71, C.I. I. Pigment Red 9, 48, 49, 52, 53, 57, 97, 122, 123, 149, 168, 175, 176, 177, 180, 192, 215, 216, 217, 220, 223, 224, 226, 227, 228, 238, 240, 254, 255, 272, C.I. I. Pigment Violet 19, 23, 29, 30, 37, 40, 50, C.I. I. Pigment Blue 15, 15: 1, 15: 3, 15: 4, 15: 6, 22, 60, 64, C.I. I. Pigment Green 7, 36, C.I. I. Pigment Brown 23, 25, 26, and the like.
[0015]
Further, with respect to the dyes usable in the present invention, the remaining amount of the ink in the present invention can be detected only by a combination of colors different from those of the pigment.
[0016]
As specific examples of dyes that can be preferably used,
C. I. Direct Yellow: 8, 11, 12, 27, 28, 33, 39, 44, 50, 58, 85, 86, 87, 88, 89, 98, 100, 110
C. I. Acid Yellow: 1, 3, 7, 11, 17, 23, 25, 29, 36, 38, 40, 42, 44, 76, 98, 99
C. I. Reactive Yellow: 2, 3, 17, 25, 37, 42
C. I. Food yellow: 3
C. I. Direct Red: 2, 4, 9, 11, 20, 23, 24, 31, 39, 46, 62, 75, 79, 80, 83, 89, 95, 197, 201, 218, 220, 224, 225, 226 , 227, 228, 229, 230
C. I. Acid Red: 6, 8, 9, 13, 14, 18, 26, 27, 32, 35, 42, 51, 52, 80, 83, 87, 89, 92, 106, 114, 115, 133, 134, 145 , 158, 198, 249, 265, 289
C. I. Reactive Red: 7, 12, 13, 15, 17, 20, 23, 24, 31, 42, 45, 46, 59
C. I. Food Red: 87, 92, 94
C. I. Direct violet: 107
C. I. Direct Blue: 1, 15, 22, 25, 41, 76, 77, 80, 86, 90, 98, 106, 108, 120, 158, 163, 168, 199, 226
C. I. Acid Blue: 1, 7, 9, 15, 22, 23, 25, 29, 40, 43, 59, 62, 74, 78, 80, 90, 100, 102, 104, 117, 127, 138, 158, 161
C. I. Reactive Blue: 4, 5, 7, 13, 14, 15, 18, 19, 21, 26, 27, 29, 32, 38, 40, 44, 100
C. I. Direct black: 17, 19, 22, 31, 32, 51, 62, 71, 74, 112, 113, 154, 168, 195
C. I. Acid Black: 2, 48, 51, 52, 110, 115, 156 C.I. I. Food black 1,2
And the like, but are of course not limited to these specific examples.
[0017]
In addition, additives such as a surfactant, an antifoaming agent, a preservative, an antifungal agent, a pH adjuster, and an antioxidant may be added as needed to obtain a liquid composition having desired physical properties. Can be.
[0018]
In practicing the present invention, it is necessary to have an ink tank having an aqueous ink composed of a pigment and a dye as described above in the same ink chamber, and having a gradient in the pigment concentration in the ink absorber. Become.
[0019]
Next, an ink tank having a pigment concentration gradient in the ink absorber will be described.
[0020]
In one embodiment, a gradient of the pigment concentration in the ink absorber can be created by injecting different concentrations of pigment ink into different portions of the ink absorber.
[0021]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view of an ink cartridge that is an example of an ink tank used in the present invention, that is, an ink tank that is detachably attached to an inkjet recording apparatus and that can be replaced. Reference numerals 1A and 1B denote ink absorbers, which are separated from each other to distinguish the upper and lower portions. Reference numeral 2 denotes an ink supply port.
[0022]
According to the present inventor, the pigment ink is injected into the ink absorber of 1A, which is closer to the ink supply port, from the atmosphere communication port shown in FIG. 1 by a syringe, and a dye ink having a different color from the pigment ink is similarly injected. When the ink is injected into the 1B ink absorber with a syringe, the pigment in the 1A absorber is dispersed into the 1B absorber at the boundary between 1A and 1B. However, it was confirmed from the capillary force by the absorber that the pigment concentration in the ink absorber was not uniform, and that the pigment concentration had a gradient such that the ink supply port side became higher.
[0023]
As another embodiment, a pigment concentration gradient is obtained by applying a centrifugal separator to an ink tank having an aqueous ink containing a pigment and a dye in an ink absorber, and moving pigment particles having a large particle diameter by gravity acceleration. Can be made. At this time, by applying the gravity direction to the ink supply port side, it is possible to obtain an ink tank having a gradient such that the pigment concentration becomes higher on the ink supply port side.
[0024]
According to the present inventor, when the above-described method using gravitational acceleration is used, when one-twentieth of the total amount of pigment ink contained in the ink absorber is extracted from the ink supply port, the initial pigment concentration of the extracted ink is An ink tank having a pigment concentration gradient such that the relationship between (A) and the pigment concentration (B) of the last ink withdrawn satisfies A / B ≧ 3.5 may be particularly effective for the remaining amount detection method. I was assured.
[0025]
The means for providing a gradient in the pigment concentration in the ink absorber is not limited to these specific examples.
[0026]
The reason for using the ink tank having the pigment concentration gradient as described above in the remaining amount detection method is as follows.
[0027]
By storing the aqueous ink comprising the pigment and the dye in the ink absorber as described above, and having a high pigment concentration on the ink supply port side, by printing an ink tank having a pigment concentration gradient with an inkjet recording apparatus, As the remaining amount of ink in the ink tank decreases, the pigment concentration decreases, and the dye concentration relatively increases. Therefore, by making it possible to visually confirm clearly from the change in color on the recording medium due to the consumption of ink, it is possible to visually notify the user that the remaining amount of ink is running low, It is possible to provide a method for detecting the remaining amount of ink in which the detection mechanism is omitted to suppress an increase in the cost of the printer body or the cartridge.
[0028]
(Example 1)
An ink tank in which black pigment ink is injected into the ink absorber of part 1A of FIG. 1 and magenta dye ink is injected into the ink absorber of part 1B is mounted on a black ink cartridge of an inkjet printer BJS300 manufactured by Canon Inc. Image data to the printer. When the ink was continuously consumed, it was confirmed that the concentration of the black pigment decreased and the color of the image obtained on the recording medium changed to magenta. As a result, it was possible to easily visually recognize that the remaining amount of ink is small.
[0029]
(Example 2)
In the same chamber of the ink tank containing the ink absorber, self-dispersible carbon black and magenta dye C.I. I. Aqueous ink containing Acid Red 289 was injected, and this ink tank was fixed to a jig for a centrifuge, and centrifuged at 4000 rpm for 5 hours using a centrifuge manufactured by Hitachi Koki Co., Ltd. At this time, the ink tank was fixed so that the gravity acceleration direction was on the ink supply port side of the ink tank. This ink tank was mounted on a black ink cartridge of an inkjet printer BJS300 manufactured by Canon Inc., and continued outputting arbitrary image data to the printer. As the ink was continuously consumed, it was confirmed that the black pigment concentration decreased and the color of the image obtained on the recording medium changed to magenta. As a result, it was possible to easily visually recognize that the remaining amount of ink is small.
[0030]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, in the ink tank containing the ink absorber, the aqueous ink composed of pigments and dyes of different colors is provided in the same room, and the pigment concentration has a gradient. By mounting the ink tank on the ink jet recording apparatus for printing, it is possible to provide a method for detecting the remaining amount of ink based on a change in the color printed on the recording medium.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic sectional view showing an embodiment of an ink tank.
[Explanation of symbols]
1A Ink absorber (lower)
1B Ink absorber (top)
2 Ink supply port 3 Atmospheric communication port 4 Container
