JP2004309578A - 分子模型作製方法、及び分子模型作製用部材 - Google Patents

分子模型作製方法、及び分子模型作製用部材 Download PDF

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Abstract

【課題】種々の結合様式に対応させた分子模型を安価に提供する。
【解決手段】中心部と複数の枝状部とを有し、前記複数の枝状部は、隣接する枝状部間が所定の角度で前記中心部から延在してなり、前記中心部の中心から2πr(θ/360)の位置に分子鎖固定位置を有する樹枝状部材を、半径rの球状部材の外周に沿って延在させ、前記球状部材の、前記中心及び前記分子鎖固定位置に相当する位置に針状部材を固定し、結合角度θの分子鎖を有する分子模型を作製する。
【選択図】 図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分子模型作製方法及び分子模型部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
現在市販の分子模型キットは、硬質のプラスチック球や多面体などからなる原子部材と、プラスチックや金属などからなる針状部材とを含み、これらの針状部材を前記原子部材に設けられた差し込み口に挿入し、前記原子部材を前記針状部材を介して互いに連結することによって、所定の分子模型を作製するように構成されている。上述した分子模型キットは1キット当り200個程度の原子部材を含み、価格は約10万円である。
【0003】
このような分子模型キットは結合様式が規格化されており、予め定められた結合様式にしか対応することができない。また、現在市販の分子模型キットは高価であるため、種々の結合様式に対応させるためには数セットの分子模型キットを準備する必要があり、極めて費用がかさむという問題もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、種々の結合様式に対応させた分子模型を安価に提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく、本発明は、
球状部材を準備する工程と、
中心部と複数の枝状部とを有し、前記複数の枝状部は、隣接する枝状部間が所定の角度で前記中心部から延在してなる樹枝状部材を準備する工程と、
前記樹枝状部材の前記中心部における中心を決定する工程と、
前記球状部材の半径をr、及び所定の分子における分子鎖の結合角度をθ(度)とした場合において、前記樹枝状部材における前記枝状部の、前記中心から2πr(θ/360)の位置に分子鎖固定位置を決定する工程と、
前記樹枝状部材の前記中心を前記球状部材上に固定するとともに、前記枝状部を前記中心から前記球状部材の外周に沿って延在させ、前記分子鎖固定位置を前記球状部材上に固定する工程と、
前記球状部材の前記外周上において、前記樹枝状部材の前記中心の固定位置及び前記枝状部の前記分子鎖固定位置に相当する位置において針状部材を固定し、前記球状部材と前記針状部材とを含む分子模型を得る工程と、
を具えることを特徴とする、分子模型作製方法に関する。
【0006】
また、本発明は、
球状部材と、
中心部と複数の枝状部とを有し、前記複数の枝状部は、隣接する枝状部間が所定の角度で前記中心部から延在してなる樹枝状部材とを具え、
前記樹枝状部材は、前記球状部材の半径をr、及び所定の分子における分子鎖の結合角度をθ(度)とした場合において、前記樹枝状部材における前記枝状部の、前記中心部の中心から2πr(θ/360)の位置に分子鎖固定位置を有することを特徴とする、分子模型部材に関する。
【0007】
本発明によれば、球状部材と上述した要件を満足する樹枝状部材とを用い、上述した本発明の作製方法に従って、前記球状部材上に針状部材を固定するのみで目的とする分子模型を得ることができる。このとき、前記球状部材が原子部材に相当し、前記針状部材が結合手に相当する。したがって、複数の球状部材を準備し、各球状部材に対して上述したような操作を施すことにより、結合手に相当する前記針状部材を介して前記球状部材、すなわち原子部材が連結してなる分子模型を得ることができる。
【0008】
また、本発明によれば、前記樹枝状部材の形状、具体的には枝状部材の数や、隣接する枝状部材間の角度を変化させたり、前記樹枝状部材における分子鎖固定位置を適宜に設定することによって、前記球状部材上の任意の位置に前記針状部材を固定することができるようになるので、任意の分子模型を作製することができるようになる。
【0009】
本発明において、前記球状部材はその形状を安定に維持するとともに、前記針状部材をある程度の強度で固定することができるような材料から構成する。例えば、前記球状部材は発泡スチロールなどから構成することができる。発泡スチロールは入手が容易であるとともに安価であるため、目的とする分子模型を安価に作製することができる。
【0010】
また、前記樹枝状部材は、前記球状部材の外周に沿って延在させることができるような可撓性のある材料から構成することができる。例えば、紙やOHPシートなどのプラスチックシートなどから構成することができる。これらの材料は入手が容易であるとともに安価であるため、目的とする分子模型を安価に作製することができる。
【0011】
さらに、前記針状部材は前記球状部材に固定させ、分子模型を作製した後に、前記分子模型のハンドリングを容易にするために、ある程度の強度を有する材料から構成することができる。具体的には、市販の割り箸や爪楊枝などを用いることができる。これらの材料は入手が容易であるとともに安価であるため、目的とする分子模型を安価に作製することができる。
【0012】
換言すると、本発明の分子模型作製方法及び分子模型部材によれば、多様な分子模型を安価に得ることができる。
【0013】
なお、本発明の好ましい態様においては、前記針状部材は、前記樹枝状部材の前記中心及び前記枝状部の前記分子鎖固定位置を貫通するようにして前記球状部材に固定する。これによって、前記針状部材を、原子部材に相当する前記球状部材の、目的とする分子模型の結合手位置に正確に固定することができるようになる。
【0014】
また、本発明の他の好ましい態様においては、前記樹枝状部材における前記枝状部の、前記中心からの長さを2πr(180/360)にする。これによって、以下に詳述する分子鎖固定位置の位置決め工程において、前記分子鎖固定位置に依存して、前記枝状部の大きさを決定する必要がない。すなわち、前記樹枝状部材の前記枝状部の長さを2πr(180/360)に予め固定しておくことにより、前記長さは前記分子鎖固定位置よりも十分に大きいので、前記分子鎖固定位置が前記樹枝状部材の前記中心より十分に離隔した場合においても、前記分子鎖固定位置に応じて前記枝状部を延長させる必要がない。
【0015】
さらに、前記樹枝状部材における前記枝状部の長さを一律2πr(180/360)に決定することができるので、前記樹枝状部材の作製を簡易に行うことができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を発明の実施の形態に則して詳細に説明する。
図1は、本発明の分子模型部材を構成する樹枝状部材の一例を概略的に示す構成図であり、図2〜図4は、本発明の作製方法を説明するための工程図である。なお、本例においては、sp混成軌道を作製することを目的としている。
【0017】
図1に示す樹枝状部材10は、中心部11と、この中心部11より外方へ延在した複数の枝状部12〜14とを有している。枝状部12〜14は、互いに120度の角度をなしている。また、以下に示すように、前記分子模型部材を構成する球状部材の半径をrとした場合において、各枝状部の長さは2πr(180/360)に設定されている。この場合、以下に詳述する前記分子鎖固定位置の位置決め工程において、前記分子鎖固定位置に依存することなく、各枝状部の長さを画一的に決定することができ、枝状部さらには樹枝状部材を簡易に作製することができる。
【0018】
また、sp混成軌道の分子鎖の結合角度θは109度であるので、枝状部12〜14のそれぞれにおいて、中心部11の中心Oから2πr(109/360)の位置において分子鎖固定位置15〜17を有している。
【0019】
sp混成軌道の分子模型を作製するに際しては、最初に、図2に示すように、樹枝状部材10を球状部材20上に載置し、中心Oを貫通するようにして針状部材21を突き刺し、中心Oを球状部材20上において固定する。
【0020】
次いで、図3に示すように、樹枝状部材10の枝状部11〜14を球状部材20の外周に沿って延在させ、分子鎖固定位置15〜17を貫通するようにして針状部材を22〜24を突き刺す。次いで、樹枝状部材10を取り去ることによって、図4に示すような球状部材20上に針状部材21〜24が固定された分子模型を作製する。
【0021】
なお、球状部材10は原子部材に相当し、針状部材21〜24は結合手に相当する。したがって、複数の球状部材を準備し、各球状部材に対して上述したような操作を施すことにより、結合手に相当する針状部材を介して球状部材、すなわち原子部材が連結してなるsp混成軌道の分子模型を得ることができる。
【0022】
球状部材20は、発泡スチロールなどから構成することができる。樹枝状部材10は、紙やOHPシートなどのプラスチックシートなどから構成することができる。針状部材21〜24は、市販の割り箸や爪楊枝などを用いることができる。これらの材料は入手が容易であるとともに安価であるため、目的とするsp混成軌道の分子模型を安価に作製することができる。
【0023】
なお、上記具体例においては、針状部材21〜24を用いて、球状部材20上における中心O及び分子鎖固定位置15〜17の固定と、針状部材21〜24の固定とを同時に行っているが、中心O及び分子鎖固定位置15〜17の固定は、別の固定部材や接着剤などを用いて、針状部材の固定と独立させて行うことができる。
【0024】
また、固定された針状部材21〜24は一旦引き抜いた後、それぞれの長さや方向などを微調整した後、再度同一の箇所に差し込んで固定することもできる。
【0025】
図5は、本発明の分子模型部材を構成する樹枝状部材の他の例を概略的に示す構成図であり、図6〜図8は、本発明の作製方法を説明するための工程図である。なお、本例においては、sp混成軌道を作製することを目的としている。
【0026】
図5に示す樹枝状部材30は、中心部31と、この中心部31より外方へ延在した複数の枝状部32〜35とを有している。枝状部32〜35は、互いに90度の角度をなしている。また、以下に示すように、前記分子模型部材を構成する球状部材の半径をrとした場合において、各枝状部の長さは2πr(180/360)に設定されている。この場合、以下に詳述する前記分子鎖固定位置の位置決め工程において、前記分子鎖固定位置に依存することなく、各枝状部の長さを画一的に決定することができ、枝状部さらには樹枝状部材を簡易に作製することができる。
【0027】
また、sp混成軌道のsp軌道の結合角度θ1は120度であり、2pz軌道の結合角度θ2は90度であるので、対向する枝状部32及び34のそれぞれにおいて、中心部31の中心Oから2πr(120/360)の位置において、sp軌道に対応した分子鎖固定位置36及び38を有し、対向する枝状部33及び35のそれぞれにおいて、中心部31の中心Oから2πr(90/360)の位置において、2pz軌道に対応した分子鎖固定位置37及び39を有している。
【0028】
sp混成軌道の分子模型を作製するに際しては、最初に、図6に示すように、樹枝状部材30を球状部材40上に載置し、中心Oを貫通するようにして針状部材41を突き刺し、中心Oを球状部材40上において固定する。
【0029】
次いで、図7に示すように、樹枝状部材30の枝状部41〜45を球状部材40の外周に沿って延在させ、分子鎖固定位置36〜39を貫通するようにして針状部材を42〜45を突き刺す。次いで、樹枝状部材30を取り去ることによって、図8に示すような球状部材40上に針状部材41〜45が固定された分子模型を作製する。
【0030】
球状部材40は原子部材に相当し、針状部材41〜45は結合手に相当する。具体的には、針状部材41、42及び44はsp軌道に相当し、針状部材43及び45は2pz軌道に相当する。したがって、複数の球状部材を準備し、各球状部材に対して上述したような操作を施すことにより、結合手に相当する針状部材を介して球状部材、すなわち原子部材が連結してなるsp混成軌道の分子模型を得ることができる。
【0031】
本例においても、球状部材40は、発泡スチロールなどから構成することができ、樹枝状部材30は、紙やOHPシートなどのプラスチックシートなどから構成することができる。また、針状部材41〜45は、市販の割り箸や爪楊枝などを用いることができる。これらの材料は入手が容易であるとともに安価であるため、目的とするsp混成軌道の分子模型を安価に作製することができる。
【0032】
なお、上記具体例においては、針状部材41〜45を用いて、球状部材40上における中心O及び分子鎖固定位置36〜39の固定と、針状部材41〜45の固定とを同時に行っているが、中心O及び分子鎖固定位置36〜39の固定は、別の固定部材や接着剤などを用いて、針状部材の固定と独立させて行うことができる。
【0033】
また、固定された針状部材41〜45は一旦引き抜いた後、それぞれの長さや方向などを微調整した後、再度同一の箇所に差し込んで固定することもできる。
【0034】
図9は、本発明の分子模型部材を構成する樹枝状部材のその他の例を概略的に示す構成図である。なお、前記樹枝状部材は、dsp混成軌道の分子模型を作製するためのものである。
【0035】
図9に示す樹枝状部材50は、中心部51と、この中心部51より外方へ延在した複数の枝状部52〜55とを有している。枝状部52〜55は、互いに90度の角度をなしている。また、前記分子模型部材を構成する球状部材の半径をrとした場合において、各枝状部の長さは2πr(180/360)に設定されている。この場合、以下に詳述する前記分子鎖固定位置の位置決め工程において、前記分子鎖固定位置に依存することなく、各枝状部の長さを画一的に決定することができ、枝状部さらには樹枝状部材を簡易に作製することができる。
【0036】
また、dsp混成軌道の結合角度θは90度であるので、枝状部52〜55のそれぞれにおいて、中心部51の中心Oから2πr(90/360)の位置において分子鎖固定位置56〜59を有している。
【0037】
sp混成軌道の分子模型を作製するに際しては、上述した樹枝状部材50と所定の球状部材とを用い、図2〜図4、並びに図6〜図8に示した手順に従って実施する。
【0038】
図10は、本発明の分子模型部材を構成する樹枝状部材のその他の例を概略的に示す構成図である。なお、前記樹枝状部材は、DNAの塩基であるプリン体の、6員環及び5員環で縮合を有する場合の、分子軌道模型を作製するためのものである。
【0039】
図10に示す樹枝状部材60は、中心部61と、この中心部61より外方へ延在した枝状部62及び63とを有している。枝状部62及び63は、180度の角度をなしている。また、前記分子模型部材を構成する球状部材の半径をrとした場合において、各枝状部の長さは2πr(180/360)に設定されている。
【0040】
また、第1の結合角度θ1は120度であり、第2の結合角度θ2は108度であり、第3の結合角度θ3は132度である。枝状部62において、中心部61の中心Oから2πr(120/360)の位置において、第1の結合角度θ1に対応した第1の分子差固定位置64が設定され、枝状部63において、中心部61の中心Oから2πr(108/360)の位置及び2πr(132/360)の位置において、第2の結合角度θ2及び第3の結合角度θ3に対応した第2の分子鎖固定位置65及び第3の分子鎖固定位置66が設定されている。
【0041】
上記プリン体の分子軌道模型を作製するに際しては、上述した樹枝状部材60と所定の球状部材とを用い、図2〜図4、並びに図6〜図8に示した手順に従って実施する。
【0042】
図11は、本発明の分子模型部材を構成する樹枝状部材の他の例を概略的に示す構成図である。なお、前記樹枝状部材は、DNAの塩基であるプリン体の、5員環で縮合を有しない場合の、分子軌道模型を作製するためのものである。
【0043】
図11に示す樹枝状部材70は、中心部71と、この中心部71より外方へ延在した枝状部72及び73とを有している。枝状部72及び73は、180度の角度をなしている。また、前記分子模型部材を構成する球状部材の半径をrとした場合において、各枝状部の長さは2πr(180/360)に設定されている。
【0044】
また、第1の結合角度θ1は120度であり、第2の結合角度θ2は108度である。枝状部72及び73のそれぞれにおいて、中心部71の中心Oから2πr(126/360)の位置及び2πr(108/360)の位置において、第1の結合角度θ1に対応した第1の分子差固定位置74及び76が設定され、第2の結合角度θ2に対応した第2の分子鎖固定位置75及び77が設定されている。
【0045】
上記プリン体の分子軌道模型を作製するに際しては、上述した樹枝状部材70と所定の球状部材とを用い、図2〜図4、並びに図6〜図8に示した手順に従って実施する。
【0046】
図12は、本発明の分子模型部材を構成する樹枝状部材のその他の例を概略的に示す構成図である。なお、前記樹枝状部材は、フラーレンC60の分子軌道模型を作製するためのものである。
【0047】
図12に示す樹枝状部材80は、中心部81と、この中心部81より外方へ延在した複数の枝状部82〜85とを有している。枝状部82〜85は互いに90度の角度をなしている。また、前記分子模型部材を構成する球状部材の半径をrとした場合において、各枝状部の長さは2πr(180/360)に設定されている。
【0048】
また、第1の結合角度θ1は108度であり、第2の結合角度θ2は148度である。枝状部82及び84のそれぞれにおいて、中心部81の中心Oから2πr(108/360)の位置において、第1の結合角度θ1に対応した第1の分子差固定位置86及び89が設定されている。また、枝状部83及び85のそれぞれにおいて、第2の結合角度θ2に対応した第2の分子鎖固定位置87及び89が設定されている。
【0049】
上記フラーレンC60の分子軌道模型を作製するに際しては、上述した樹枝状部材80と所定の球状部材とを用い、図2〜図4、並びに図6〜図8に示した手順に従って実施する。
【0050】
以上、具体例を示しながら発明の実施の形態に則して本発明を説明してきたが、本発明は上記内容に限定されるものではなく、本発明の範疇を逸脱しない範囲において、あらゆる変形や変更が可能である。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、安価な球状部材、樹枝状部材及び針状部材を用いて、種々の結合様式に対応させた分子模型を安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分子模型部材を構成する樹枝状部材の一例を概略的に示す構成図である。
【図2】図1に示す樹枝状部材を用いた本発明の作製方法を説明するための工程図である。
【図3】図2に示す工程の次の工程を示す図である。
【図4】図3に示す工程の次の工程を示す図である。
【図5】本発明の分子模型部材を構成する樹枝状部材の他の例を概略的に示す構成図である。
【図6】図5に示す樹枝状部材を用いた本発明の作製方法を説明するための工程図である。
【図7】図6に示す工程の次の工程を示す図である。
【図8】図7に示す工程の次の工程を示す図である。
【図9】本発明の分子模型部材を構成する樹枝状部材のその他の例を概略的に示す構成図である。
【図10】本発明の分子模型部材を構成する樹枝状部材の他の例を概略的に示す構成図である。
【図11】本発明の分子模型部材を構成する樹枝状部材のその他の例を概略的に示す構成図である。
【図12】本発明の分子模型部材を構成する樹枝状部材の他の例を概略的に示す構成図である。
【符号の説明】
10、30、50、60、70、80 樹枝状部材
11、31、51、61、71、81 中心部
12〜14、32〜35、52〜55、62、63、72、73、82〜85枝状部
15〜17、36〜39、56〜59、64〜66、74〜77、86〜89分子鎖固定位置
O 中心部の中心
20、40 球状部材
21〜24、41〜45 針状部材

Claims (17)

  1. 球状部材を準備する工程と、
    中心部と複数の枝状部とを有し、前記複数の枝状部は、隣接する枝状部間が所定の角度で前記中心部から延在してなる樹枝状部材を準備する工程と、
    前記樹枝状部材の前記中心部における中心を決定する工程と、
    前記球状部材の半径をr、及び所定の分子における分子鎖の結合角度をθ(度)とした場合において、前記樹枝状部材における前記枝状部の、前記中心から2πr(θ/360)の位置に分子鎖固定位置を決定する工程と、
    前記樹枝状部材の前記中心を前記球状部材上に固定するとともに、前記枝状部を前記中心から前記球状部材の外周に沿って延在させ、前記分子鎖固定位置を前記球状部材上に固定する工程と、
    前記球状部材の前記外周上において、前記樹枝状部材の前記中心の固定位置及び前記枝状部の前記分子鎖固定位置に相当する位置において針状部材を固定し、前記球状部材と前記針状部材とを含む分子模型を得る工程と、
    を具えることを特徴とする、分子模型作製方法。
  2. 前記針状部材は、前記樹枝状部材の前記中心及び前記枝状部の前記分子鎖固定位置を貫通するようにして前記球状部材に固定することを特徴とする、請求項1に記載の分子模型作製方法。
  3. 前記樹枝状部材における前記枝状部の、前記中心からの長さが2πr(180/360)であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の分子模型作製方法。
  4. 前記樹枝状部材は互いに120度の角度で隣接した3つの枝状部を有し、前記結合角度θを109度に設定することにより、sp混成軌道模型を作製することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載の分子模型作製方法。
  5. 前記樹枝状部材は互いに90度の角度で隣接した4つの枝状部を有し、前記結合角度θとして第1の結合角度θ1〜第3の結合角度θ3を設定し、前記第1の結合角度θ1を120度、前記第2の結合角度θ2を90度、及び前記第3の結合角度θ3を180度とし、前記4つの枝状部において互いに異なる3つの分子鎖固定位置を決定し、sp混成軌道模型を作製することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載の分子模型作製方法。
  6. 前記樹枝状部材は互いに90度の角度で隣接した4つの枝状部を有し、前記結合角度θを90度に設定することにより、dsp混成軌道模型を作製することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載の分子模型作製方法。
  7. 前記樹枝状部材は180度の角度で分岐した2つの枝状部を有し、
    前記結合角度θとして第1の結合角度θ1〜第3の結合角度θ3を設定し、前記第1の結合角度θ1を120度、前記第2の結合角度θ2を108度、及び前記第3の結合角度θ3を132度とし、前記2つの枝状部の一方の側に、前記第1の結合角度θ1に対応した第1の分子鎖固定位置を決定し、前記2つの枝状部の他方の側に、前記第2の結合角度θ2及び前記第3の結合角度θ3に対応した第2の分子鎖固定位置及び第3の分子鎖固定位置を決定し、DNA塩基であるプリン体の分子軌道模型を作製することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載の分子模型作製方法。
  8. 前記樹枝状部材は180度の角度で分岐した2つの枝状部を有し、
    前記結合角度θとして第1の結合角度θ1及び第2の結合角度θ2を設定し、前記第1の結合角度θ1を126度、及び前記第2の結合角度θ2を108度とし、前記2つの枝状部の双方の側に、前記第1の結合角度θ1に対応した第1の分子鎖固定位置、及び前記第2の結合角度θ2に対応した第2の分子鎖固定位置を決定し、DNA塩基であるプリン体の分子軌道模型を作製することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載の分子模型作製方法。
  9. 前記樹枝状部材は互いに90度の角度で隣接した4つの枝状部を有し、前記結合角度θとして第1の結合角度θ1及び第2の結合角度θ2を設定し、前記第1の結合角度θ1を108度、及び前記第2の結合角度θ2を148度とし、前記4つの枝状部において互いに異なる2つの分子鎖固定位置を決定し、フラーレンC60の分子軌道模型を作製することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一に記載の分子模型作製方法。
  10. 球状部材と、
    中心部と複数の枝状部とを有し、前記複数の枝状部は、隣接する枝状部間が所定の角度で前記中心部から延在してなる樹枝状部材とを具え、
    前記樹枝状部材は、前記球状部材の半径をr、及び所定の分子における分子鎖の結合角度をθ(度)とした場合において、前記樹枝状部材における前記枝状部の、前記中心部の中心から2πr(θ/360)の位置に分子鎖固定位置を有することを特徴とする、分子模型部材。
  11. 前記樹枝状部材における前記枝状部の、前記中心からの長さが2πr(180/360)であることを特徴とする、請求項10に記載の分子模型部材。
  12. 前記樹枝状部材は互いに120度の角度で隣接した3つの枝状部を有し、前記結合角度θは109度であることを特徴とする、sp混成軌道模型作製用の、請求項10又は11に記載の分子模型作製用部材。
  13. 前記樹枝状部材は互いに90度の角度で隣接した4つの枝状部を有し、前記結合角度θとして第1の結合角度θ1〜第3の結合角度θ3を設定し、前記第1の結合角度θ1を120度、前記第2の結合角度θ2を90度、及び前記第3の結合角度θ3を180度とすることにより、前記4つの枝状部において、前記第1の結合角度θ1から前記第3の結合角度θ3に対応した互いに異なる3つの分子鎖固定位置を有することを特徴とする、sp混成軌道模型作製用の、請求項10又は11に記載の分子模型部材。
  14. 前記樹枝状部材は互いに90度の角度で隣接した4つの枝状部を有し、前記結合角度θは90度であることを特徴とする、dsp混成軌道模型作製用の、請求項10又は11に記載の分子模型部材。
  15. 前記樹枝状部材は180度の角度で分岐した2つの枝状部を有し、前記結合角度θとして第1の結合角度θ1〜第3の結合角度θ3を設定し、前記第1の結合角度θ1を120度、前記第2の結合角度θ2を108度、及び前記第3の結合角度θ3を132度とすることにより、前記2つの枝状部の一方の側に、前記第1の結合角度θ1に対応した第1の分子鎖固定位置を有し、前記2つの枝状部の他方の側に、前記第2の結合角度θ2及び前記第3の結合角度θ3に対応した第2の分子鎖固定位置及び第3の分子鎖固定位置を有することを特徴とする、DNA塩基であるプリン体の分子軌道模型作製用の、請求項10又は11に記載の分子模型部材。
  16. 前記樹枝状部材は180度の角度で分岐した2つの枝状部を有し、
    前記結合角度θとして第1の結合角度θ1及び第2の結合角度θ2を設定し、前記第1の結合角度θ1を126度、及び前記第2の結合角度θ2を108度とすることにより、前記2つの枝状部の双方の側に、前記第1の結合角度θ1に対応した第1の分子鎖固定位置、及び前記第2の結合角度θ2に対応した第2の分子鎖固定位置を有することを特徴とする、DNA塩基であるプリン体の分子軌道模型作製用の、請求項10又は11に記載の分子模型部材。
  17. 前記樹枝状部材は互いに90度の角度で隣接した4つの枝状部を有し、前記結合角度θとして第1の結合角度θ1及び第2の結合角度θ2を設定し、前記第1の結合角度θ1を108度、及び前記第2の結合角度θ2を148度とすることにより、前記4つの枝状部において、前記第1の結合角度θ1及び前記第2の結合角度θ2に対応した互いに異なる2つの分子鎖固定位置を有することを特徴とする、フラーレンC60の分子軌道模型作製用の、請求項10又は11に記載の分子模型部材。
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