JP2004309350A - 超音波計測を用いた魚肉の肉質判定方法及びこの判定方法を用いた漁獲水産物の取引方法 - Google Patents
超音波計測を用いた魚肉の肉質判定方法及びこの判定方法を用いた漁獲水産物の取引方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】漁船の船上において、捕獲直後の漁獲水産物の肉質を超音波計測を用いた判定をすることで、汎用性の高いデータとして生成し、かつこのデータを船上取引の商品情報として利用し、漁業流通の円滑化を高める。
【解決手段】漁獲水産物1の腹部に超音波計測をする探触子3を当て、超音波を発射したこの漁獲水産物1からの反射波を受信し、その強度や伝搬時間等を測定して、その漁獲水産物1の魚肉組成を画像データとして取り出し、その魚肉組成の変化状態を画像表示し、その魚肉組成における脂肪比率を測定し、脂肪比率が所定の基準値を超えたら、その漁獲水産物1の魚肉は高品位であると判定することにより、その肉質の良否を判定する。
【選択図】 図1
【解決手段】漁獲水産物1の腹部に超音波計測をする探触子3を当て、超音波を発射したこの漁獲水産物1からの反射波を受信し、その強度や伝搬時間等を測定して、その漁獲水産物1の魚肉組成を画像データとして取り出し、その魚肉組成の変化状態を画像表示し、その魚肉組成における脂肪比率を測定し、脂肪比率が所定の基準値を超えたら、その漁獲水産物1の魚肉は高品位であると判定することにより、その肉質の良否を判定する。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マグロ等の脂身「トロ」が多く含まれているものが高品位の肉質であると判断される魚種について、解体することなく外部から正確に判定し、この肉質データ等の商品情報を取引者に公開して生鮮魚介を迅速に流通させることができる超音波計測を用いた魚肉の肉質判定方法及びこの判定方法を用いた漁獲水産物取引方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、網元が所有する漁船で漁師が捕獲した漁獲水産物については、その漁獲情報を入手した卸売り業者、商社又は直接の小売業者等の買主に対して船上から連絡し、その漁獲水産物の俗称と原産地(水揚地)を表示するだけで取り引きされていた。
【0003】
図4はマグロの肉質の区分けを示す説明図であり、(a)は魚体全体図、(b)はカミ部分の断面図である。図5はマグロの尾部の切断面(シモ肉)を示す正面図である。
水揚げした漁獲水産物、例えばマグロについては、いわゆる「大トロ」部分の多寡を根拠にその良否を仲買人が判定していた。この「大トロ」部分と「中トロ」が多いマグロは高値で取引されていた。仲買人はマグロの尾部を切断して、その切断面に集約されている肉質組成から経験と勘に頼って肉質を判断していた。即ち、図5に示すように、「シモ肉」を切り出して判断し、付加価値のある肉「カミ」の脂肪状態を推測していた。この特徴的な「カミ肉」から脂肪の分布状態が漁獲水産物の価格に反映する。また、水揚げされた漁獲水産物、脂身と赤身(脂肪含有率)、血栓の有無、鮮度、色差、魚種、サイズ、傷や穴、寄生虫や病気の有無などを根拠に取引価格が決定されている。
【0004】
【特許文献1】
そこで、漁獲水産物の肉質について、仲買人等の人間の経験と勘ではなく、測定装置を用いて判定する方法も多数提案されている。例えば、特開平6−222022の「電気抵抗値に基づく肉質判別」、特開平6−66739の「マグロの品質推定方法」、特開平9−89808の「食用動物評価装置とCTスキャナ」、特開2001−137242の「超音波血栓映像化装置」等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の漁獲水産物の肉質の判定方法又は判定装置は、大掛かりな装置が必要になるために、漁船の船上においては使用できなかった。しかも、船上で同時に多数のマグロを吊り上げるようなときは、瞬時にその肉質を判定することは不可能であるという問題を有していた。
【0006】
なお、漁獲水産物そのままを測定するのでなく、フィーレに切断加工したものを測定する方法もある。しかし、解体していない「丸」のものに比較すると商品価値が落ちるという問題を有していた。仲買人によるマグロの尾部を切断しないでマグロの肉質を判定する方法の提案が望まれていた。
【0007】
また、従来の漁獲水産物に関する取引において、上述したように船上で迅速かつ正確に漁獲水産物の肉質を判定することができず、買主も船上取引の際に現物を見ていないので、ある程度のリスクを伴う取引が多かった。そこで、買主側は高値で購入する決断がつかず、高品位のものを買い損なったりすることがあった。逆に、売主側は、高値を設定できないという問題を有していた。
【0008】
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち本発明の目的は、漁船の船上において、捕獲直後の漁獲水産物の肉質を超音波計測を用いた判定をすることで、汎用性の高いデータとして生成し、かつこのデータを船上取引の商品情報として利用し、漁業流通の円滑化を高めることができる超音波計測を用いた魚肉の肉質判定方法及びこの判定方法を用いた漁獲水産物の取引方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の肉質判定方法によれば、漁獲水産物(1)の腹部に超音波計測をする探触子(3)を当て、超音波を発射したこの漁獲水産物(1)からの反射波を受信し、その強度や伝搬時間等を測定して、その漁獲水産物(1)の魚肉組成を画像データとして取り出し、その魚肉組成の変化状態を画像表示し、その魚肉組成における脂肪比率を測定し、前記脂肪比率が、所定の基準値を超えたら、その漁獲水産物(1)の魚肉は高品位であると判定することにより、その肉質の良否を判定する、ことを特徴とする超音波計測を用いた魚肉の肉質判定方法が提供される。
【0010】
前記魚肉組成の脂肪交雑の状態及び血栓の生じやすい部位を更に測定することが好ましい。また、前記魚肉組成を「多脂質組成」、「中間脂質組成」及び「少脂質組成」に区分けし、前記「多脂質組織」が所定の基準値を超えたら、その魚肉は高品位であると判定することができる。前記漁獲水産物(1)は、例えばマグロである。
【0011】
前記基準値の算出に前記漁獲水産物(1)の体重を用いることが好ましい。前記基準値の算出に前記漁獲水産物(1)の全長及び厚みを更に用いることができる。
前記魚肉の肉質判定を、漁獲直後の船上において実施することが好ましい。
【0012】
上記判定方法では、漁獲した漁獲水産物(1)の腹部に探触子(3)を当てて超音波計測することにより、その漁獲水産物(1)について魚肉組成の画像データからの画像表示に基づいて脂肪比率を測定する。この脂肪比率が、所定の基準値を超えたら、その漁獲水産物(1)の魚肉は大トロと中トロが赤身に比較して多い高品位であると判定する。逆に所定の基準値を超えないときは、大トロと中トロに比較して赤身の多い低品位であると判定することにより、その肉質の良否を判定する。
【0013】
基準値の算出に、漁獲水産物(1)の体重、全長及び厚みを用いることで、その漁獲水産物中の「トロ」の含有率を容易に判定し、その商品価値を判定することができる。
また、魚肉組成の脂肪交雑の状態及び血栓の生じやすい部位を更に測定することで、商品価値をより正確に判定することできる。
魚肉の肉質判定を、漁獲直後の船上において実施することで、船上から商品情報を発信することができる。
【0014】
本発明の漁獲水産物の取引方法によれば、漁船上において超音波計測装置(2)を用いて、漁獲水産物(1)の肉質の品位のデータ等の漁獲水産物データを採取する段階と、前記漁獲水産物情報データを集約する段階と、各買主(B)に対して、前記漁獲水産物(1)の情報データを商品情報として逐一公表する段階と、を備えた、ことを特徴とする肉質判定方法を用いた漁獲水産物の取引方法が提供される。
【0015】
前記漁獲水産物(1)の情報データについて、漁獲水産物(1)の売主(A)のサーバー又は漁獲情報管理者(C)のサーバーに集約する。この漁獲情報管理者(C)が、漁獲水産物(1)の情報データを公表する段階の次に、各買主(B)に対して、他の買主(B)の購入価格を公表しながら所望の購入価格で入札するように促す段階を更に備えることができる。
【0016】
上記取引方法では、売主(A)にとっては、商品情報を漁獲直後の漁獲水産物(1)から瞬時に入手して買主(B)へ発信することができるので、高品位の漁獲水産物(1)を高値で販売することができる。更に、オークション形式で売買する際には、より高値で販売することができる。
【0017】
一方、買主(B)にとっては、漁獲直後の漁獲水産物(1)の商品情報を確認しながら、その漁獲水産物(1)の購入可否の判断を行うことができるので、低リスクのまま購入することができる。また、売主(A)側が逐一公表する商品情報により、最終落札時の値を想像しながら効率よく入札することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の魚肉の肉質判定方法を示すフロー図である。図2は魚肉の肉質判定装置を示すブロック図である。
本発明の魚肉の肉質判定方法は、マグロ等の漁獲水産物1の腹部に超音波計測装置2の探触子3(プローブ)を当て、超音波を発射したこの漁獲水産物1の内部からの反射波を受信し、その強度や伝搬時間等を測定する。次に、その漁獲水産物1の魚肉組成を画像データとして取り出し、その魚肉組成の変化状態を表示部4に画像表示し、その魚肉組成における脂肪比率を測定する。
【0019】
この超音波計測をするときに、探触子3からの周波数は、漁獲水産物1の肉質判定に相応しい到達深度を設定する。例えば、マグロの腹部であれば2MHzで22cm程度が望ましい。魚体重が100kgから200kg級のマグロのトロ部分(大トロ、中トロ)については、この程度の腹部の厚みを測定すれば十分だからである。更に、漁獲水産物1の魚種に応じて、腹部の測定部位を決めることが望ましい。そこで、測定効率と測定精度から測定部位を決める。但し、上述した周波数はこれに限定されないことは勿論である。
【0020】
この測定した脂肪比率は、測定している漁獲水産物1に関する所定の基準値を超えたら、その漁獲水産物1の魚肉は高品位であると判定し、逆に、基準値を超えないときはその魚肉は低品位であると判定することにより、その肉質の良否を判定する。この基準値の算出方法としては、漁獲水産物1の魚体重を用い、単純に相対的に脂肪比率が高いマグロ等を肉質が良であると判定する。この魚体重と共に全長や厚みを基準値として用いることで、肉質の良否をより緻密に判定することができる。
【0021】
例えば、漁獲水産物1の魚肉組成は、大トロの「多脂質組成」、中トロの「中間脂質組成」及び赤身の「少脂質組成」に区分けする。この「多脂質組織」が所定の基準値を超えたら、その魚肉は高品位であると判定することができる。
【0022】
更に、脂肪分の比率だけでなく、肉質判定に関わる要素は、脂肪交雑の状態や血栓の生じやすい部位(血栓によって値が著しく下がる部位)など、超音波で見ることができそうな他の要素を探索しておくことで、更に肉質の良否を緻密に判定することができる。
【0023】
本発明の魚肉の肉質判定方法は、図2に示すような構成の超音波計測装置2を用いて実施する。この超音波計測装置2は、漁獲水産物1の腹部に当てる探触子3と、この超音波計測の結果は、表示部4にその魚肉組成の変化状態を画像表示する。その魚肉組成における脂肪比率は、上述したように、入力部5から漁獲水産物1の魚体重、全長又は厚みを入力し、この基準値を根拠に比較部6で比較した結果について処理部7で処理した後に表示部4に表示する。これらの判定結果データは記録部8に記録する。
【0024】
この記録した判定結果データについては処理部7で処理し、送信部(図示していない)から送信し、商品情報データとして発信することができる。この商品情報データは後述する漁獲水産物1の売買に利用できるようになっている。
【0025】
図3は船上から漁獲水産物のデータを発信してその漁獲水産物をオークション方式により売買する方法を説明するブロック図である。
網元等の売主Aは、漁獲水産物1の情報データについては、この売主Aのサーバーに集約し、その競売に供する漁獲水産物1のデータ、特にトロ(脂肪含有率)の多い漁獲水産物1であるかに関するデータを買主Bに提供する。この漁獲水産物1のデータの提供と受領は、例えばインターネットを通じて実施することが好ましい。売主Aにとっては、商品情報を漁獲直後の漁獲水産物1から瞬時に入手して買主Bへ発信することができるので、高品位の漁獲水産物1を高値で販売することができる。
【0026】
一方、これらの漁獲水産物1に関するデータを検討した買主Bは、売主Aから逐一公表される漁獲水産物データと、他の買主Bの競争購買価格を検討しながら購入額を決定し、オークションに入札する。買主Bは、漁獲直後の漁獲水産物1の商品情報を確認しながら、その漁獲水産物1を購入可否の判断を行うことができるので、低リスクのまま購入することができる。また、売主A側が逐一公表する商品情報により、最終落札時の値を想像しながら効率よく入札することができる。
【0027】
漁獲水産物1の情報データについては、必ずしも漁獲水産物1の売主Aのサーバーに集約する必要はなく、専門の漁獲情報管理者Cのサーバーに集約することも可能である。この漁獲情報管理者Cは、漁獲水産物1の情報データを公表することで、各買主Bに対して、他の買主Bの購入価格を公表しながら所望の購入価格で入札するように促すことができる。
【0028】
なお、上述した例では、主に漁獲水産物1としてマグロにおけるトロの多寡に関する肉質判定について詳述したが、本発明はこのような実施の形態に限定されない。例えば、マグロ以外のカツオのように漁獲水産物1を解体しないでその肉質を判定したいときにも実施することができ、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
【0029】
また、上述した例では、主に売主Aと買主Bとの漁獲水産物1の取引方法について詳述したが、本発明はこのような実施の形態に限定されない。例えば、商社を介在することも可能である。
【0030】
【発明の効果】
上述したように、本発明の魚肉の肉質判定方法は、漁獲した漁獲水産物の脂肪比率を超音波計測装置で計測し、所定の基準値からその漁獲水産物の肉質の良否を判定する。特に、この魚肉の肉質判定を、漁獲直後の船上において実施することで、船上から商品情報を瞬時に発信することができる。
【0031】
また、魚肉組成の脂肪交雑の状態及び血栓の生じやすい部位を更に測定することで、商品価値を正確に判定することできる。
【0032】
本発明の肉質判定方法を用いた漁獲水産物の取引方法は、売主にとっては、売主又は漁獲情報管理者からの漁獲情報を買主に逐一確認してもらいながら商品の購入を検討してもらえるので、高品位の漁獲水産物を買主に引き渡すことできる。一方、買主にとっては、売主が逐一公表する漁獲水産物の情報により、最終落札時の価格を想像しながら効率よく入札し、高品位の漁獲水産物を購入することができる、等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の魚肉の肉質判定方法の全体構成を示すフロー図である。
【図2】魚肉の肉質判定装置を示すブロック図である。
【図3】船上から漁獲水産物のデータを発信してその漁獲水産物をオークション方式により売買する方法を説明するブロック図である。
【図4】マグロの肉質の区分けを示す説明図であり、(a)は魚体全体図、(b)はカミ部分の断面図である。
【図5】マグロの尾部の切断面(シモ肉)を示す正面図である。
【符号の説明】
1 漁獲水産物(マグロ)
2 超音波計測装置
3 探触子(プローブ)
4 表示部
5 入力部
6 比較部
7 処理部
8 記録部
A 売主(網元)
B 買主
C 漁獲情報管理者
【発明の属する技術分野】
本発明は、マグロ等の脂身「トロ」が多く含まれているものが高品位の肉質であると判断される魚種について、解体することなく外部から正確に判定し、この肉質データ等の商品情報を取引者に公開して生鮮魚介を迅速に流通させることができる超音波計測を用いた魚肉の肉質判定方法及びこの判定方法を用いた漁獲水産物取引方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、網元が所有する漁船で漁師が捕獲した漁獲水産物については、その漁獲情報を入手した卸売り業者、商社又は直接の小売業者等の買主に対して船上から連絡し、その漁獲水産物の俗称と原産地(水揚地)を表示するだけで取り引きされていた。
【0003】
図4はマグロの肉質の区分けを示す説明図であり、(a)は魚体全体図、(b)はカミ部分の断面図である。図5はマグロの尾部の切断面(シモ肉)を示す正面図である。
水揚げした漁獲水産物、例えばマグロについては、いわゆる「大トロ」部分の多寡を根拠にその良否を仲買人が判定していた。この「大トロ」部分と「中トロ」が多いマグロは高値で取引されていた。仲買人はマグロの尾部を切断して、その切断面に集約されている肉質組成から経験と勘に頼って肉質を判断していた。即ち、図5に示すように、「シモ肉」を切り出して判断し、付加価値のある肉「カミ」の脂肪状態を推測していた。この特徴的な「カミ肉」から脂肪の分布状態が漁獲水産物の価格に反映する。また、水揚げされた漁獲水産物、脂身と赤身(脂肪含有率)、血栓の有無、鮮度、色差、魚種、サイズ、傷や穴、寄生虫や病気の有無などを根拠に取引価格が決定されている。
【0004】
【特許文献1】
そこで、漁獲水産物の肉質について、仲買人等の人間の経験と勘ではなく、測定装置を用いて判定する方法も多数提案されている。例えば、特開平6−222022の「電気抵抗値に基づく肉質判別」、特開平6−66739の「マグロの品質推定方法」、特開平9−89808の「食用動物評価装置とCTスキャナ」、特開2001−137242の「超音波血栓映像化装置」等が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の漁獲水産物の肉質の判定方法又は判定装置は、大掛かりな装置が必要になるために、漁船の船上においては使用できなかった。しかも、船上で同時に多数のマグロを吊り上げるようなときは、瞬時にその肉質を判定することは不可能であるという問題を有していた。
【0006】
なお、漁獲水産物そのままを測定するのでなく、フィーレに切断加工したものを測定する方法もある。しかし、解体していない「丸」のものに比較すると商品価値が落ちるという問題を有していた。仲買人によるマグロの尾部を切断しないでマグロの肉質を判定する方法の提案が望まれていた。
【0007】
また、従来の漁獲水産物に関する取引において、上述したように船上で迅速かつ正確に漁獲水産物の肉質を判定することができず、買主も船上取引の際に現物を見ていないので、ある程度のリスクを伴う取引が多かった。そこで、買主側は高値で購入する決断がつかず、高品位のものを買い損なったりすることがあった。逆に、売主側は、高値を設定できないという問題を有していた。
【0008】
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち本発明の目的は、漁船の船上において、捕獲直後の漁獲水産物の肉質を超音波計測を用いた判定をすることで、汎用性の高いデータとして生成し、かつこのデータを船上取引の商品情報として利用し、漁業流通の円滑化を高めることができる超音波計測を用いた魚肉の肉質判定方法及びこの判定方法を用いた漁獲水産物の取引方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の肉質判定方法によれば、漁獲水産物(1)の腹部に超音波計測をする探触子(3)を当て、超音波を発射したこの漁獲水産物(1)からの反射波を受信し、その強度や伝搬時間等を測定して、その漁獲水産物(1)の魚肉組成を画像データとして取り出し、その魚肉組成の変化状態を画像表示し、その魚肉組成における脂肪比率を測定し、前記脂肪比率が、所定の基準値を超えたら、その漁獲水産物(1)の魚肉は高品位であると判定することにより、その肉質の良否を判定する、ことを特徴とする超音波計測を用いた魚肉の肉質判定方法が提供される。
【0010】
前記魚肉組成の脂肪交雑の状態及び血栓の生じやすい部位を更に測定することが好ましい。また、前記魚肉組成を「多脂質組成」、「中間脂質組成」及び「少脂質組成」に区分けし、前記「多脂質組織」が所定の基準値を超えたら、その魚肉は高品位であると判定することができる。前記漁獲水産物(1)は、例えばマグロである。
【0011】
前記基準値の算出に前記漁獲水産物(1)の体重を用いることが好ましい。前記基準値の算出に前記漁獲水産物(1)の全長及び厚みを更に用いることができる。
前記魚肉の肉質判定を、漁獲直後の船上において実施することが好ましい。
【0012】
上記判定方法では、漁獲した漁獲水産物(1)の腹部に探触子(3)を当てて超音波計測することにより、その漁獲水産物(1)について魚肉組成の画像データからの画像表示に基づいて脂肪比率を測定する。この脂肪比率が、所定の基準値を超えたら、その漁獲水産物(1)の魚肉は大トロと中トロが赤身に比較して多い高品位であると判定する。逆に所定の基準値を超えないときは、大トロと中トロに比較して赤身の多い低品位であると判定することにより、その肉質の良否を判定する。
【0013】
基準値の算出に、漁獲水産物(1)の体重、全長及び厚みを用いることで、その漁獲水産物中の「トロ」の含有率を容易に判定し、その商品価値を判定することができる。
また、魚肉組成の脂肪交雑の状態及び血栓の生じやすい部位を更に測定することで、商品価値をより正確に判定することできる。
魚肉の肉質判定を、漁獲直後の船上において実施することで、船上から商品情報を発信することができる。
【0014】
本発明の漁獲水産物の取引方法によれば、漁船上において超音波計測装置(2)を用いて、漁獲水産物(1)の肉質の品位のデータ等の漁獲水産物データを採取する段階と、前記漁獲水産物情報データを集約する段階と、各買主(B)に対して、前記漁獲水産物(1)の情報データを商品情報として逐一公表する段階と、を備えた、ことを特徴とする肉質判定方法を用いた漁獲水産物の取引方法が提供される。
【0015】
前記漁獲水産物(1)の情報データについて、漁獲水産物(1)の売主(A)のサーバー又は漁獲情報管理者(C)のサーバーに集約する。この漁獲情報管理者(C)が、漁獲水産物(1)の情報データを公表する段階の次に、各買主(B)に対して、他の買主(B)の購入価格を公表しながら所望の購入価格で入札するように促す段階を更に備えることができる。
【0016】
上記取引方法では、売主(A)にとっては、商品情報を漁獲直後の漁獲水産物(1)から瞬時に入手して買主(B)へ発信することができるので、高品位の漁獲水産物(1)を高値で販売することができる。更に、オークション形式で売買する際には、より高値で販売することができる。
【0017】
一方、買主(B)にとっては、漁獲直後の漁獲水産物(1)の商品情報を確認しながら、その漁獲水産物(1)の購入可否の判断を行うことができるので、低リスクのまま購入することができる。また、売主(A)側が逐一公表する商品情報により、最終落札時の値を想像しながら効率よく入札することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明の魚肉の肉質判定方法を示すフロー図である。図2は魚肉の肉質判定装置を示すブロック図である。
本発明の魚肉の肉質判定方法は、マグロ等の漁獲水産物1の腹部に超音波計測装置2の探触子3(プローブ)を当て、超音波を発射したこの漁獲水産物1の内部からの反射波を受信し、その強度や伝搬時間等を測定する。次に、その漁獲水産物1の魚肉組成を画像データとして取り出し、その魚肉組成の変化状態を表示部4に画像表示し、その魚肉組成における脂肪比率を測定する。
【0019】
この超音波計測をするときに、探触子3からの周波数は、漁獲水産物1の肉質判定に相応しい到達深度を設定する。例えば、マグロの腹部であれば2MHzで22cm程度が望ましい。魚体重が100kgから200kg級のマグロのトロ部分(大トロ、中トロ)については、この程度の腹部の厚みを測定すれば十分だからである。更に、漁獲水産物1の魚種に応じて、腹部の測定部位を決めることが望ましい。そこで、測定効率と測定精度から測定部位を決める。但し、上述した周波数はこれに限定されないことは勿論である。
【0020】
この測定した脂肪比率は、測定している漁獲水産物1に関する所定の基準値を超えたら、その漁獲水産物1の魚肉は高品位であると判定し、逆に、基準値を超えないときはその魚肉は低品位であると判定することにより、その肉質の良否を判定する。この基準値の算出方法としては、漁獲水産物1の魚体重を用い、単純に相対的に脂肪比率が高いマグロ等を肉質が良であると判定する。この魚体重と共に全長や厚みを基準値として用いることで、肉質の良否をより緻密に判定することができる。
【0021】
例えば、漁獲水産物1の魚肉組成は、大トロの「多脂質組成」、中トロの「中間脂質組成」及び赤身の「少脂質組成」に区分けする。この「多脂質組織」が所定の基準値を超えたら、その魚肉は高品位であると判定することができる。
【0022】
更に、脂肪分の比率だけでなく、肉質判定に関わる要素は、脂肪交雑の状態や血栓の生じやすい部位(血栓によって値が著しく下がる部位)など、超音波で見ることができそうな他の要素を探索しておくことで、更に肉質の良否を緻密に判定することができる。
【0023】
本発明の魚肉の肉質判定方法は、図2に示すような構成の超音波計測装置2を用いて実施する。この超音波計測装置2は、漁獲水産物1の腹部に当てる探触子3と、この超音波計測の結果は、表示部4にその魚肉組成の変化状態を画像表示する。その魚肉組成における脂肪比率は、上述したように、入力部5から漁獲水産物1の魚体重、全長又は厚みを入力し、この基準値を根拠に比較部6で比較した結果について処理部7で処理した後に表示部4に表示する。これらの判定結果データは記録部8に記録する。
【0024】
この記録した判定結果データについては処理部7で処理し、送信部(図示していない)から送信し、商品情報データとして発信することができる。この商品情報データは後述する漁獲水産物1の売買に利用できるようになっている。
【0025】
図3は船上から漁獲水産物のデータを発信してその漁獲水産物をオークション方式により売買する方法を説明するブロック図である。
網元等の売主Aは、漁獲水産物1の情報データについては、この売主Aのサーバーに集約し、その競売に供する漁獲水産物1のデータ、特にトロ(脂肪含有率)の多い漁獲水産物1であるかに関するデータを買主Bに提供する。この漁獲水産物1のデータの提供と受領は、例えばインターネットを通じて実施することが好ましい。売主Aにとっては、商品情報を漁獲直後の漁獲水産物1から瞬時に入手して買主Bへ発信することができるので、高品位の漁獲水産物1を高値で販売することができる。
【0026】
一方、これらの漁獲水産物1に関するデータを検討した買主Bは、売主Aから逐一公表される漁獲水産物データと、他の買主Bの競争購買価格を検討しながら購入額を決定し、オークションに入札する。買主Bは、漁獲直後の漁獲水産物1の商品情報を確認しながら、その漁獲水産物1を購入可否の判断を行うことができるので、低リスクのまま購入することができる。また、売主A側が逐一公表する商品情報により、最終落札時の値を想像しながら効率よく入札することができる。
【0027】
漁獲水産物1の情報データについては、必ずしも漁獲水産物1の売主Aのサーバーに集約する必要はなく、専門の漁獲情報管理者Cのサーバーに集約することも可能である。この漁獲情報管理者Cは、漁獲水産物1の情報データを公表することで、各買主Bに対して、他の買主Bの購入価格を公表しながら所望の購入価格で入札するように促すことができる。
【0028】
なお、上述した例では、主に漁獲水産物1としてマグロにおけるトロの多寡に関する肉質判定について詳述したが、本発明はこのような実施の形態に限定されない。例えば、マグロ以外のカツオのように漁獲水産物1を解体しないでその肉質を判定したいときにも実施することができ、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
【0029】
また、上述した例では、主に売主Aと買主Bとの漁獲水産物1の取引方法について詳述したが、本発明はこのような実施の形態に限定されない。例えば、商社を介在することも可能である。
【0030】
【発明の効果】
上述したように、本発明の魚肉の肉質判定方法は、漁獲した漁獲水産物の脂肪比率を超音波計測装置で計測し、所定の基準値からその漁獲水産物の肉質の良否を判定する。特に、この魚肉の肉質判定を、漁獲直後の船上において実施することで、船上から商品情報を瞬時に発信することができる。
【0031】
また、魚肉組成の脂肪交雑の状態及び血栓の生じやすい部位を更に測定することで、商品価値を正確に判定することできる。
【0032】
本発明の肉質判定方法を用いた漁獲水産物の取引方法は、売主にとっては、売主又は漁獲情報管理者からの漁獲情報を買主に逐一確認してもらいながら商品の購入を検討してもらえるので、高品位の漁獲水産物を買主に引き渡すことできる。一方、買主にとっては、売主が逐一公表する漁獲水産物の情報により、最終落札時の価格を想像しながら効率よく入札し、高品位の漁獲水産物を購入することができる、等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の魚肉の肉質判定方法の全体構成を示すフロー図である。
【図2】魚肉の肉質判定装置を示すブロック図である。
【図3】船上から漁獲水産物のデータを発信してその漁獲水産物をオークション方式により売買する方法を説明するブロック図である。
【図4】マグロの肉質の区分けを示す説明図であり、(a)は魚体全体図、(b)はカミ部分の断面図である。
【図5】マグロの尾部の切断面(シモ肉)を示す正面図である。
【符号の説明】
1 漁獲水産物(マグロ)
2 超音波計測装置
3 探触子(プローブ)
4 表示部
5 入力部
6 比較部
7 処理部
8 記録部
A 売主(網元)
B 買主
C 漁獲情報管理者
Claims (11)
- 漁獲水産物(1)の腹部に超音波計測をする探触子(3)を当て、超音波を発射したこの漁獲水産物(1)からの反射波を受信し、その強度や伝搬時間等を測定して、その漁獲水産物(1)の魚肉組成を画像データとして取り出し、その魚肉組成の変化状態を画像表示し、
その魚肉組成における脂肪比率を測定し、
前記脂肪比率が、所定の基準値を超えたら、その漁獲水産物(1)の魚肉は高品位であると判定することにより、その肉質の良否を判定する、ことを特徴とする超音波計測を用いた魚肉の肉質判定方法。 - 前記魚肉組成の脂肪交雑の状態及び血栓の生じやすい部位を更に測定する、ことを特徴とする請求項1の超音波計測を用いた魚肉の肉質判定方法。
- 前記魚肉組成を「多脂質組成」、「中間脂質組成」及び「少脂質組成」に区分けし、
前記「多脂質組織」が所定の基準値を超えたら、その魚肉は高品位であると判定する、ことを特徴とする請求項1の超音波計測を用いた魚肉の肉質判定方法。 - 前記漁獲水産物(1)はマグロである、ことを特徴とする請求項1、2又は3の超音波計測を用いた魚肉の肉質判定方法。
- 前記基準値の算出に前記漁獲水産物(1)の体重を用いる、ことを特徴とする請求項1又は3の超音波計測を用いた魚肉の肉質判定方法。
- 前記基準値の算出に前記漁獲水産物(1)の全長及び厚みを更に用いる、ことを特徴とする請求項5の超音波計測を用いた魚肉の肉質判定方法。
- 前記魚肉の肉質判定を、漁獲直後の船上において実施する、ことを特徴とする請求項1,2又は3の超音波計測を用いた魚肉の肉質判定方法。
- 漁船上において超音波計測装置(2)を用い、漁獲水産物(1)の肉質の品位のデータ等の漁獲水産物データを採取する段階と、
前記漁獲水産物情報データを集約する段階と、
各買主(B)に対して、前記漁獲水産物(1)の情報データを商品情報として逐一公表する段階と、を備えた、ことを特徴とする肉質判定方法を用いた漁獲水産物の取引方法。 - 前記漁獲水産物(1)の情報データについて、漁獲水産物(1)の売主(A)のサーバーに集約する、ことを特徴とする請求項8の肉質判定方法を用いた漁獲水産物の取引方法。
- 前記漁獲水産物(1)の情報データについて、漁獲情報管理者(C)のサーバーに集約する、ことを特徴とする請求項8の肉質判定方法を用いた漁獲水産物の取引方法。
- 前記漁獲情報管理者(C)が、漁獲水産物(1)の情報データを公表する段階の次に、
各買主(B)に対して、他の買主(B)の購入価格を公表しながら所望の購入価格で入札するように促す段階を更に備えた、ことを特徴とする請求項8の肉質判定方法を用いた漁獲水産物の取引方法。
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