JP2004309004A - ヒートポンプ式温水器 - Google Patents
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Abstract
【課題】電熱式電気温水器、既設の風呂にヒートポンプによる加熱装置を附加し、エネルギーの有効利用を図ると共に、機器のリユースを促進を行う。
【解決手段】新設または既設の電熱式電気温水器の貯湯槽1内に加熱配管8を挿入して、新規または中古廃棄機器となるエアコン用室外機12をもってヒートポンプ機能を附加することで容易に低コストでヒートポンプ式温水器を形成し、貯湯槽1内温度によりヒートポンプと電熱を適宜切替えて必要温度まで過熱するヒートポンプ式温水器。
【選択図】 図1
【解決手段】新設または既設の電熱式電気温水器の貯湯槽1内に加熱配管8を挿入して、新規または中古廃棄機器となるエアコン用室外機12をもってヒートポンプ機能を附加することで容易に低コストでヒートポンプ式温水器を形成し、貯湯槽1内温度によりヒートポンプと電熱を適宜切替えて必要温度まで過熱するヒートポンプ式温水器。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、電気温水器に電力消費のより少ないヒートポンプを併用して、経済的利得を得ながらエネルギーの有効利用を促進するものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来,夜間の低料金の電力を利用して湯を沸かして保温する夜間電力利用温水器として 熱源として電気抵抗発熱式またはヒートポンプ式が実用されているが、ヒートポンプ式はエネルギー効率は高いが設備価格が高く、電気抵抗発熱式は設備価格が低く夜間電力利用にて広く普及しているがエネルギー効率は低くかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
解決しようとする問題点は、広く普及している既成の電気抵抗発熱式温水器にヒートポンプ式過熱方法を低コストにて附加することである。
1 既存の設備に容易に改造できる構造とする。
2 利用可能な廃棄物を流用しコストを抑え、廃棄物を減少させる。
3 既存の設備の基本機能は合わせて利用する。
以上の課題を解決することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電気抵抗発熱式温水器にヒートポンプ式過熱方法を低コストにて附加することに 次ぎのような手段を用いる。
【0005】
図1において、既成の電熱式温水器、風呂など温水を貯蔵し利用する貯湯槽1内に加熱配管8を挿入または設置し、ヒートポンプにより温水を加熱する構造とすることで、
1 既成あるいは設置済み、使用中の電熱式温水器に、既存の性能を失うことなく容易にヒートポンプ式過熱方法を附加することが出来る。
2 既成の風呂の湯沸しに特別の工事など不用で容易に設置可能である。
3 ヒートポンプにて加熱できる温度範囲では熱効率が高くなり、経済性とエネルギー利用効率があがる。
4 ヒートポンプにて加熱不能な温度範囲では既存の電熱ヒーター3を使用して高温加熱が可能で、ヒートポンプの効率的な利用が不能な外気温の低下時も電熱ヒーター3を使用して加熱が可能で、環境適用範囲が広くなる。
【0006】
図1において、ヒートポンプ吸熱部をエアコン用室外機12とすることにより
1 エアコン用室外機12は、低圧管10と高圧管11に所要の伝熱効果を持つ加熱配管8にて接続し内部をエアコン用室外機12の冷媒にてパージすることにて構造部は何ら改造することことなく、ヒートポンプ作用を得ることが可能で、コスト負担少なく利用することが可能となる。
2 室外機12は新規の専用機でなくとも構成でき、多くのエアコン用室外機12は室内機より寿命が長く、室内機の故障その他で十分に機能を持ちながら廃棄される事が多く、大気汚染物質の冷媒の処理を伴うことより、廃棄処理にもコストが掛り これをリユースすることは環境負荷の軽減にもなる。
3 可動部はエアコン用室外機12のみで これが故障しても同等品で代替する事が可能で、メンテナンスコストは非常に低く抑えること可能であると共に従来持っている電熱式温水器の機能はそのまま利用可能で信頼性も高くなり、温水器自身の貯湯槽1が利用できれば、そのまま利用可能である。
4 新たに附加される材料はリユースされるエアコン用室外機12を除き、加熱配管8と出力コントローラー14程度でコストおよび環境負荷は非常に小さく、投入エネルギーを短期間で回収することが可能となる。
【0007】
図3にて、貯湯槽1内の温度または温度上昇率により出力を電熱ヒーター3とヒートポンプ動力に切り替えることで
1 簡単な回路でヒートポンプの効率的な運転が可能となる。
2 ヒートポンプのみでは無理な高温まで電熱加熱が可能である。
3 ヒートポンプの運転制御はオン−オフ程度の制御で可能でエアコン用室外機12の仕様によらず電源電圧が利用可能であれば内部的な仕様によらず利用が可能となる。
【0008】
以上のような手段を単独又は組み合わせて講じる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1に温水器断面図を示し、これを説明する。
既成あるいは既設の 貯湯槽1を断熱材2にて保温され電熱ヒーター3にて加熱する電気温水器の 給水口7あるいは貯湯槽1低部に開口しているところより、先端にて折り返しとなった加熱配管8を挿入し、集合管9より外部室外機12の低圧管10と高圧管11に接続して室外機12から冷媒が加熱配管8を循環する構造とする。
加熱配管8先端部より集合管9までの形状は給水口7または開口部を通過できる形状とし、集合管9よりを経由して貯湯槽1の密閉空間に挿入される。
加熱配管8の長さは水と冷媒が十分に熱交換される長さとし、必要が有れば挿入作業に問題にならない程度で伝熱及び加熱配管8外周流路確保としてフィンを設けても良く、貯湯槽1内部に装入不可能であれば貯湯槽1外周に加熱配管8を密着巻きつけして行うことも可能であり、伝熱面積が不足する場合は細管を並列配管とすれば良い。
貯湯槽1の断熱材2内部に温度センサー13を設け出力コントローラー14に温度情報が伝達できるよう配線する。
【0010】
図2に、配管詳細図を説明する。
加熱配管8装入前に給水口7に予めフランジ15を装着しておき、装入後給水弁6側に装着したフランジ15にて、加熱配管8が外から内に貫通する集合管9をパッキン16を介して気密に接続する。加熱配管8は曲がり部に無理な応力の発生しない曲げをもって集合管9とロウ付け等の確実な方法で予め組み立てておき、低圧管10に接続する側には予めレジューサー等のより配管径を室外機12の接続径と合わせておく、高圧管11も接続径が相違すれば同様に合わせておき、接続完了後は各配管を外気より保温処理しておく。フランジ15の替わりに挿入口の形状に応じてプラグ型、ユニオン型を用いても良い。
また 給水口7以外にドレン口などの開口部が利用可能であれば利用できる。挿入作業に支障の有る場合などは、貯湯槽1自体に小さい穴を加工して行うことも出来、開口部が上部にしかなければ上部より挿入して下部にコイル状に伝熱面積を多く取れる配置とすれば良い。
【0011】
図3に制御系統図を示し、制御を説明する。
既成あるいは既設の電気温水器の温水器制御盤17より電熱ヒーター3に電力を供給するヒーター電力線18の間に出力コントローラー14より制御されるリレー20を介し電熱ヒーター3より室外機動力線19に電力が切り替わる配線とし、出力コントローラー14は温度センサー13からの温度情報を元にリレー20を制御する。
出力コントローラー14の動作電源もヒーター電力線18から分枝しても良く、温水器制御盤17より電熱ヒーター3に電力を供給していない時は作動させる必要も無いので配線が簡単になる。また室外機12の電源及び制御はヒーター電力線18と別個に行い、電熱ヒーター3に電力の切断制御によっても良い。
室外機12の構造が電力のオン−オフのみで制御不能な場合は、室外機12が必要とする室内機に相当する信号を常時暖房運転となるよう擬似信号を与える。
室外機12に制御回路を内蔵する物はシリアル伝送にて室内機と信号の送受にて行われている物が多く、信号の仕様が分かる物については 暖房運転にて起動するように信号を出力コントローラー14のマイコンにて送信して行うことができる。
信号の仕様が分からない物においては、室内機と室外機12を接続した状態で暖房運転起動する時の双方向の信号パターンを出力コントローラー14に記憶させ起動時に室内機の送信する記憶パターンを室外機12に送信することで制御する事が可能となる。また作動条件による送信する記憶パターンを細部まで制御すればヒートポンプの効率的な運転も可能である。
また 省エネ運転等の複雑な運転方法も出力コントローラー14にて制御可能で室外機12の性能および貯湯温度、使用電力より最適制御を行うことも可能である。
深夜電力の利用できない昼間に貯湯が足りなくなった場合ヒートポンプによる最低限の加熱のみ行い、エネルギー利用効率の高い方法で従来無かった機能の利用も可能となる。
【0012】
また 既成あるいは既設の電気温水器の温水器制御盤17の基本制御に炊き上げ温度管理等の機能の無き場合は出力コントローラー14にて、電熱ヒーター3のオン−オフを行い最適な温度管理を附加することが可能ともなる。
【0013】
図4に温度−時間線図を示し、出力コントローラー14の基本的切替動作これを説明する。
1 温水が低温時でCOPが1以上の時はヒートポンプを駆動して加熱し、ヒートポンプの加熱性能が温度限界に来た時あるいは COPが1以下になったときは熱源を抵抗熱源に切り替える。
2 COPの近似値として、貯湯槽1の容量と既知の室外機12の電力消費量より、単位時間の温度上昇率を持って制御すれば温度センサー13の入力のみで十分な制御が可能であり、簡単な回路だけで構成が可能である。
3 室外機12の性能が分かる場合は インバーター制御等に最高効率運転をするに必要なセンサーを設けることでより熱効率を高めることも可能である。
【0014】
以上のようにそれぞれの構造と特徴をもち、各構造、機能の組合せにより構成する。
【0015】
【実施例】
本発明の実施例として一般家庭用の利用中の電熱式温水器にヒートポンプを附加させる方法を説明する。
図2も配管詳細図のように、管体になまし銅管、ステンレス管等による加熱配管8を貫通させ、貯湯槽1内挿部は伝熱に十分な長さを持ち、外装部は室外機12の低圧管10及び高圧管11と接続可能に管径及び形状を加工し、作動冷媒の圧力に十分に耐え漏水なきようにロウ付け等により接合した加熱配管8を予め用意し、室外機12に合わせて制御可能な出力コントローラー14にて作動テストを予め行っておく。
図1の温水器断面図に示すように
1・貯湯槽1の水をすべて排出し、給水口7またはドレン口をの配管を取り外す。このとき内部洗浄作業も行えば 漏水しないかぎり、寿命となった温水器でも再利用が可能となる。
2・予め用意しておいた加熱配管8を給水口7またはドレン口にフランジ15とパッキン16を取り付け、開口部より装入して、或る程度の曲げを施しながら順次装入し貯湯槽1内壁に沿ってコイル状に収める。内部の状態はファイバースコープなどにて直接目視確認が出来なくとも確認できる。
3・長さを調節しフランジ15を取り付けた給水配管5にて、集合管9をフランジ15とパッキン16にて挟み込みボルトで締め込む。ドレン口のような配管接続の無い物は集合管9をメクラフランジのような形状としても良い。
4・加熱配管8を室外機12に接合し、配管内部を冷媒にてパージする。
5・ヒーター電力線18にリレー20を取り付け、温度センサー13を貯湯槽1内または貯湯温度と同じ温度になる部分に取り付け、それぞれ出力コントローラー14に接続する。
このように非常に簡単な作業で利用中の電熱式温水器にヒートポンプを附加させることができ、なんら廃棄物も発生しない。
室外機12にCO2冷媒などにより高温域にまで加熱できる物を用いればヒートポンプのみにて高温まで加熱も可能となる。
【0016】
また 図5の風呂断面のように 加熱配管8を風呂桶22の下部に設置し、人が直接過熱部に触れないよう仕切り板21を設けることで容易に風呂の湯沸し、追い炊き機能が構築でき、入浴温度程度であればヒートポンプのみで十分に加熱可能で深夜電力で無くとも追い炊き程度であれば経済性は確保でき、出力コントローラー14にて風呂の湯温により出力を制御することで 湯温管理も容易である。
設置をより容易にするため仕切り板21と加熱配管8は予め一体化しておき、空焚き防止策として加熱配管8に直接温度センサーを設け異常加熱を検出することも可能である。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の効果を以下に列記する。
既設の電気温水器にヒートポンプを附加することにより
1 最低のコストでエネルギーの有効利用、および経済性の確保が計れる。
2 設置した状態で簡単に改造できるので利便性を失わない。
3 新たな廃棄物が生じない。
4 ヒートポンプが故障しても従来の機能はそのまま利用できる。
5 加熱部が故障して利用不可能となった電気温水器にても、修理することなく再使用が可能となる。
【0018】
ヒートポンプ吸熱部をエアコンよりの流用により
1 旧式のエアコンのものでも十分に再使用でき、エネルギー効率が上がる。
2 エアコン廃棄時のコスト負担が無くなり、環境負荷をより少なくする。
3 電源電圧のみ有っていれば動作する物であればそのまま利用可能である。
4 動作部に寿命がきても、また他の動作部の再利用可能で環境負荷が生じない。
5 新たな資源、エネルギーを殆んど投入しない。
【0019】
電熱ヒーターとヒートポンプ動力に切り替える簡易な制御により
1 機械の再使用にあたり、機種を選ばない。
2 機械の性能によらず、電熱による加熱より効率は上がる。
3 既存のコントローラに最新の制御法を附加できる。
【0020】
以上のように本発明の効果は、最低限の機材の追加のみで、機器の再生使用により廃棄物の減少、エネルギーのコスト削減、エネルギーの安定利用が促進され、利用時の環境負荷は軽減される。
【0021】
【図面の簡単な説明】
【図1】温水器断面図
【図2】配管詳細図
【図3】制御系統図
【図4】温度−時間線図
【図5】風呂断面
【符号の説明】
1 貯湯槽
2 断熱材
3 電熱ヒーター
4 給湯配管
5 給水配管
6 給水弁
7 給水口
8 加熱配管
9 集合管
10 低圧管
11 高圧管
12 室外機
13 温度センサー
14 出力コントローラー
15 フランジ
16 パッキン
17 温水器制御盤
18 ヒーター電力線
19 室外機動力線
20 リレー
21 仕切り板
22 風呂桶
【発明が属する技術分野】
本発明は、電気温水器に電力消費のより少ないヒートポンプを併用して、経済的利得を得ながらエネルギーの有効利用を促進するものに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来,夜間の低料金の電力を利用して湯を沸かして保温する夜間電力利用温水器として 熱源として電気抵抗発熱式またはヒートポンプ式が実用されているが、ヒートポンプ式はエネルギー効率は高いが設備価格が高く、電気抵抗発熱式は設備価格が低く夜間電力利用にて広く普及しているがエネルギー効率は低くかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
解決しようとする問題点は、広く普及している既成の電気抵抗発熱式温水器にヒートポンプ式過熱方法を低コストにて附加することである。
1 既存の設備に容易に改造できる構造とする。
2 利用可能な廃棄物を流用しコストを抑え、廃棄物を減少させる。
3 既存の設備の基本機能は合わせて利用する。
以上の課題を解決することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電気抵抗発熱式温水器にヒートポンプ式過熱方法を低コストにて附加することに 次ぎのような手段を用いる。
【0005】
図1において、既成の電熱式温水器、風呂など温水を貯蔵し利用する貯湯槽1内に加熱配管8を挿入または設置し、ヒートポンプにより温水を加熱する構造とすることで、
1 既成あるいは設置済み、使用中の電熱式温水器に、既存の性能を失うことなく容易にヒートポンプ式過熱方法を附加することが出来る。
2 既成の風呂の湯沸しに特別の工事など不用で容易に設置可能である。
3 ヒートポンプにて加熱できる温度範囲では熱効率が高くなり、経済性とエネルギー利用効率があがる。
4 ヒートポンプにて加熱不能な温度範囲では既存の電熱ヒーター3を使用して高温加熱が可能で、ヒートポンプの効率的な利用が不能な外気温の低下時も電熱ヒーター3を使用して加熱が可能で、環境適用範囲が広くなる。
【0006】
図1において、ヒートポンプ吸熱部をエアコン用室外機12とすることにより
1 エアコン用室外機12は、低圧管10と高圧管11に所要の伝熱効果を持つ加熱配管8にて接続し内部をエアコン用室外機12の冷媒にてパージすることにて構造部は何ら改造することことなく、ヒートポンプ作用を得ることが可能で、コスト負担少なく利用することが可能となる。
2 室外機12は新規の専用機でなくとも構成でき、多くのエアコン用室外機12は室内機より寿命が長く、室内機の故障その他で十分に機能を持ちながら廃棄される事が多く、大気汚染物質の冷媒の処理を伴うことより、廃棄処理にもコストが掛り これをリユースすることは環境負荷の軽減にもなる。
3 可動部はエアコン用室外機12のみで これが故障しても同等品で代替する事が可能で、メンテナンスコストは非常に低く抑えること可能であると共に従来持っている電熱式温水器の機能はそのまま利用可能で信頼性も高くなり、温水器自身の貯湯槽1が利用できれば、そのまま利用可能である。
4 新たに附加される材料はリユースされるエアコン用室外機12を除き、加熱配管8と出力コントローラー14程度でコストおよび環境負荷は非常に小さく、投入エネルギーを短期間で回収することが可能となる。
【0007】
図3にて、貯湯槽1内の温度または温度上昇率により出力を電熱ヒーター3とヒートポンプ動力に切り替えることで
1 簡単な回路でヒートポンプの効率的な運転が可能となる。
2 ヒートポンプのみでは無理な高温まで電熱加熱が可能である。
3 ヒートポンプの運転制御はオン−オフ程度の制御で可能でエアコン用室外機12の仕様によらず電源電圧が利用可能であれば内部的な仕様によらず利用が可能となる。
【0008】
以上のような手段を単独又は組み合わせて講じる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1に温水器断面図を示し、これを説明する。
既成あるいは既設の 貯湯槽1を断熱材2にて保温され電熱ヒーター3にて加熱する電気温水器の 給水口7あるいは貯湯槽1低部に開口しているところより、先端にて折り返しとなった加熱配管8を挿入し、集合管9より外部室外機12の低圧管10と高圧管11に接続して室外機12から冷媒が加熱配管8を循環する構造とする。
加熱配管8先端部より集合管9までの形状は給水口7または開口部を通過できる形状とし、集合管9よりを経由して貯湯槽1の密閉空間に挿入される。
加熱配管8の長さは水と冷媒が十分に熱交換される長さとし、必要が有れば挿入作業に問題にならない程度で伝熱及び加熱配管8外周流路確保としてフィンを設けても良く、貯湯槽1内部に装入不可能であれば貯湯槽1外周に加熱配管8を密着巻きつけして行うことも可能であり、伝熱面積が不足する場合は細管を並列配管とすれば良い。
貯湯槽1の断熱材2内部に温度センサー13を設け出力コントローラー14に温度情報が伝達できるよう配線する。
【0010】
図2に、配管詳細図を説明する。
加熱配管8装入前に給水口7に予めフランジ15を装着しておき、装入後給水弁6側に装着したフランジ15にて、加熱配管8が外から内に貫通する集合管9をパッキン16を介して気密に接続する。加熱配管8は曲がり部に無理な応力の発生しない曲げをもって集合管9とロウ付け等の確実な方法で予め組み立てておき、低圧管10に接続する側には予めレジューサー等のより配管径を室外機12の接続径と合わせておく、高圧管11も接続径が相違すれば同様に合わせておき、接続完了後は各配管を外気より保温処理しておく。フランジ15の替わりに挿入口の形状に応じてプラグ型、ユニオン型を用いても良い。
また 給水口7以外にドレン口などの開口部が利用可能であれば利用できる。挿入作業に支障の有る場合などは、貯湯槽1自体に小さい穴を加工して行うことも出来、開口部が上部にしかなければ上部より挿入して下部にコイル状に伝熱面積を多く取れる配置とすれば良い。
【0011】
図3に制御系統図を示し、制御を説明する。
既成あるいは既設の電気温水器の温水器制御盤17より電熱ヒーター3に電力を供給するヒーター電力線18の間に出力コントローラー14より制御されるリレー20を介し電熱ヒーター3より室外機動力線19に電力が切り替わる配線とし、出力コントローラー14は温度センサー13からの温度情報を元にリレー20を制御する。
出力コントローラー14の動作電源もヒーター電力線18から分枝しても良く、温水器制御盤17より電熱ヒーター3に電力を供給していない時は作動させる必要も無いので配線が簡単になる。また室外機12の電源及び制御はヒーター電力線18と別個に行い、電熱ヒーター3に電力の切断制御によっても良い。
室外機12の構造が電力のオン−オフのみで制御不能な場合は、室外機12が必要とする室内機に相当する信号を常時暖房運転となるよう擬似信号を与える。
室外機12に制御回路を内蔵する物はシリアル伝送にて室内機と信号の送受にて行われている物が多く、信号の仕様が分かる物については 暖房運転にて起動するように信号を出力コントローラー14のマイコンにて送信して行うことができる。
信号の仕様が分からない物においては、室内機と室外機12を接続した状態で暖房運転起動する時の双方向の信号パターンを出力コントローラー14に記憶させ起動時に室内機の送信する記憶パターンを室外機12に送信することで制御する事が可能となる。また作動条件による送信する記憶パターンを細部まで制御すればヒートポンプの効率的な運転も可能である。
また 省エネ運転等の複雑な運転方法も出力コントローラー14にて制御可能で室外機12の性能および貯湯温度、使用電力より最適制御を行うことも可能である。
深夜電力の利用できない昼間に貯湯が足りなくなった場合ヒートポンプによる最低限の加熱のみ行い、エネルギー利用効率の高い方法で従来無かった機能の利用も可能となる。
【0012】
また 既成あるいは既設の電気温水器の温水器制御盤17の基本制御に炊き上げ温度管理等の機能の無き場合は出力コントローラー14にて、電熱ヒーター3のオン−オフを行い最適な温度管理を附加することが可能ともなる。
【0013】
図4に温度−時間線図を示し、出力コントローラー14の基本的切替動作これを説明する。
1 温水が低温時でCOPが1以上の時はヒートポンプを駆動して加熱し、ヒートポンプの加熱性能が温度限界に来た時あるいは COPが1以下になったときは熱源を抵抗熱源に切り替える。
2 COPの近似値として、貯湯槽1の容量と既知の室外機12の電力消費量より、単位時間の温度上昇率を持って制御すれば温度センサー13の入力のみで十分な制御が可能であり、簡単な回路だけで構成が可能である。
3 室外機12の性能が分かる場合は インバーター制御等に最高効率運転をするに必要なセンサーを設けることでより熱効率を高めることも可能である。
【0014】
以上のようにそれぞれの構造と特徴をもち、各構造、機能の組合せにより構成する。
【0015】
【実施例】
本発明の実施例として一般家庭用の利用中の電熱式温水器にヒートポンプを附加させる方法を説明する。
図2も配管詳細図のように、管体になまし銅管、ステンレス管等による加熱配管8を貫通させ、貯湯槽1内挿部は伝熱に十分な長さを持ち、外装部は室外機12の低圧管10及び高圧管11と接続可能に管径及び形状を加工し、作動冷媒の圧力に十分に耐え漏水なきようにロウ付け等により接合した加熱配管8を予め用意し、室外機12に合わせて制御可能な出力コントローラー14にて作動テストを予め行っておく。
図1の温水器断面図に示すように
1・貯湯槽1の水をすべて排出し、給水口7またはドレン口をの配管を取り外す。このとき内部洗浄作業も行えば 漏水しないかぎり、寿命となった温水器でも再利用が可能となる。
2・予め用意しておいた加熱配管8を給水口7またはドレン口にフランジ15とパッキン16を取り付け、開口部より装入して、或る程度の曲げを施しながら順次装入し貯湯槽1内壁に沿ってコイル状に収める。内部の状態はファイバースコープなどにて直接目視確認が出来なくとも確認できる。
3・長さを調節しフランジ15を取り付けた給水配管5にて、集合管9をフランジ15とパッキン16にて挟み込みボルトで締め込む。ドレン口のような配管接続の無い物は集合管9をメクラフランジのような形状としても良い。
4・加熱配管8を室外機12に接合し、配管内部を冷媒にてパージする。
5・ヒーター電力線18にリレー20を取り付け、温度センサー13を貯湯槽1内または貯湯温度と同じ温度になる部分に取り付け、それぞれ出力コントローラー14に接続する。
このように非常に簡単な作業で利用中の電熱式温水器にヒートポンプを附加させることができ、なんら廃棄物も発生しない。
室外機12にCO2冷媒などにより高温域にまで加熱できる物を用いればヒートポンプのみにて高温まで加熱も可能となる。
【0016】
また 図5の風呂断面のように 加熱配管8を風呂桶22の下部に設置し、人が直接過熱部に触れないよう仕切り板21を設けることで容易に風呂の湯沸し、追い炊き機能が構築でき、入浴温度程度であればヒートポンプのみで十分に加熱可能で深夜電力で無くとも追い炊き程度であれば経済性は確保でき、出力コントローラー14にて風呂の湯温により出力を制御することで 湯温管理も容易である。
設置をより容易にするため仕切り板21と加熱配管8は予め一体化しておき、空焚き防止策として加熱配管8に直接温度センサーを設け異常加熱を検出することも可能である。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の効果を以下に列記する。
既設の電気温水器にヒートポンプを附加することにより
1 最低のコストでエネルギーの有効利用、および経済性の確保が計れる。
2 設置した状態で簡単に改造できるので利便性を失わない。
3 新たな廃棄物が生じない。
4 ヒートポンプが故障しても従来の機能はそのまま利用できる。
5 加熱部が故障して利用不可能となった電気温水器にても、修理することなく再使用が可能となる。
【0018】
ヒートポンプ吸熱部をエアコンよりの流用により
1 旧式のエアコンのものでも十分に再使用でき、エネルギー効率が上がる。
2 エアコン廃棄時のコスト負担が無くなり、環境負荷をより少なくする。
3 電源電圧のみ有っていれば動作する物であればそのまま利用可能である。
4 動作部に寿命がきても、また他の動作部の再利用可能で環境負荷が生じない。
5 新たな資源、エネルギーを殆んど投入しない。
【0019】
電熱ヒーターとヒートポンプ動力に切り替える簡易な制御により
1 機械の再使用にあたり、機種を選ばない。
2 機械の性能によらず、電熱による加熱より効率は上がる。
3 既存のコントローラに最新の制御法を附加できる。
【0020】
以上のように本発明の効果は、最低限の機材の追加のみで、機器の再生使用により廃棄物の減少、エネルギーのコスト削減、エネルギーの安定利用が促進され、利用時の環境負荷は軽減される。
【0021】
【図面の簡単な説明】
【図1】温水器断面図
【図2】配管詳細図
【図3】制御系統図
【図4】温度−時間線図
【図5】風呂断面
【符号の説明】
1 貯湯槽
2 断熱材
3 電熱ヒーター
4 給湯配管
5 給水配管
6 給水弁
7 給水口
8 加熱配管
9 集合管
10 低圧管
11 高圧管
12 室外機
13 温度センサー
14 出力コントローラー
15 フランジ
16 パッキン
17 温水器制御盤
18 ヒーター電力線
19 室外機動力線
20 リレー
21 仕切り板
22 風呂桶
Claims (3)
- 既成の電熱式温水器、風呂など温水を貯蔵し利用する貯湯槽1内に加熱配管8を挿入または設置し、ヒートポンプにより温水を加熱するヒートポンプ式温水器。
- ヒートポンプ吸熱部をエアコン用室外機12とするヒートポンプ式温水器。
- 貯湯槽1内の温度または温度上昇率により出力を電熱ヒーター3とヒートポンプ動力に切り替えるヒートポンプ式温水器
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003102284A JP2004309004A (ja) | 2003-04-04 | 2003-04-04 | ヒートポンプ式温水器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003102284A JP2004309004A (ja) | 2003-04-04 | 2003-04-04 | ヒートポンプ式温水器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004309004A true JP2004309004A (ja) | 2004-11-04 |
Family
ID=33465755
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2003102284A Pending JP2004309004A (ja) | 2003-04-04 | 2003-04-04 | ヒートポンプ式温水器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2004309004A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013134051A (ja) * | 2012-07-27 | 2013-07-08 | Teruaki Murakami | ヒーター加熱式給湯器の再生施工工法 |
JP2014085023A (ja) * | 2012-10-19 | 2014-05-12 | Teruaki Murakami | 電気給湯器におけるヒートポンプユニットの電気制御方法 |
CN105318548A (zh) * | 2014-07-30 | 2016-02-10 | 广东美的暖通设备有限公司 | 热泵热水器的水箱 |
CN113028648A (zh) * | 2019-12-25 | 2021-06-25 | 青岛海尔新能源电器有限公司 | 加热控制方法、装置、热水器和介质 |
-
2003
- 2003-04-04 JP JP2003102284A patent/JP2004309004A/ja active Pending
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