【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はダイヤフラム式、ピストン式等の真空又は空気ポンプに用いられているコネクティングロッドの改良、特に樹脂製コネクティングロッドの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5に示すようにダイヤフラム式ポンプ21は、空気の給排気口22,23を備えたシリンダ室24内をシリンダ室外部と仕切るダイヤフラム25を設け、ダイヤフラムを取付板26と略円盤状のヘッド部42間に図示しないボルトで挟持してダイヤフラム25を上下させてシリンダ室内の体積を変化させ、空気の給排気を行う。また、図6に示すように、ピストン式ポンプ31においては、シリンダ室32内を上下に密閉摺接可能にされたゴム板33等を取付板34と略円盤状のヘッド部42間に図示しないボルトで挟持してピストン35とし、ピストンを上下させてシリンダ室内の体積を変化させ、空気の給排気を行う。ダイヤフラム、ピストンを上下させるために、略円盤状のヘッド部42と、他端に設けられ軸受穴43を有するめがね部44と、ヘッド部とめがね部とを連接する接続部45とからなるコネクティングロッド41が用いられている。コネクティングロッド41のめがね部44の軸受穴43にはシール付きラジアルボールベアリング6が取り付けられ内輪7に偏心軸46がセットされる。偏心軸は電動機等の回転駆動装置の回転軸47に偏心して取り付けられ、回転軸が回転すると偏心軸46は内輪7と共に回転しながら軸回りに回転する。コネクティングロッド41のヘッド部42はダイヤフラム25又はゴム板33等により弾性的にシリンダ室内に保持されるようにされているので、偏心軸による回転によりコネクティングロッド41はシリンダ室24,32内を上下方向に移動し、給排気を行いポンプ作用をする。
【0003】
かかるコネクティングロッドは電動機等の回転をダイヤフラム又はピストンの上下動に変換するので高強度が要求され、鉄系金属が使用されたり、さらには、動力ロスや全体重量を減らす為、アルミダイカスト等が使用されている。ところが、ボールベアリングの外輪が鋼製であり、アルミダイカストは鉄に較べ熱膨張率が大きく、温度変化によりコネクティングロッドとボールベアリングの外輪に隙間や緩みが生じ、クリープ摩耗が発生しやすいという問題があった。そこで、弾性樹脂等を軸受穴と外輪外周に設ける等している。また、更なる軽量化が要求されている。
【0004】
一方、カセットテープレコーダ、VTR、複写機、プリンタ等のローラーのスリーブをエンジニアリングプラスチック製樹脂としてボールベアリングと一体成型したり(特許文献1)、樹脂製プーリーとボールベアリングとを一体成型している。また、ボールベアリングを樹脂と一体成型するにあたって、外輪の両端を樹脂製の鍔で押さえたり、外輪の外周に同心又は偏心したU溝やV溝の外周溝を形成して回り止めを図っている(特許文献2)。特許文献1ではさらに、エンジニアリングプラスチックとして、ポリフェンレンサルファイド、ポリアセタール、ポリアミド、ポリアミドイミド等やさらに、ガラス繊維や炭素繊維等の強化剤を混合した複合材料が紹介されている。また、電食防止用としてガラス繊維を含有したポリファニレンサルファイド樹脂が紹介されている(特許文献3)。
【0005】
【特許文献1】
実公平6−13157号公報
【特許文献2】
特開2001−317616号公報
【特許文献3】
特許第2779251号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ローラーやプーリー等の回転用に対して、ダイヤフラム式、ピストン式等の真空又は空気ポンプのような回転方向ばかりでなく圧縮引張方向に力を受けるコネクティングロッドにおいては、樹脂製としてボールベアリングと一体成型したものの例はない。また、特許文献1においては種々のエンジニアリングプラスチック、スーパーエンジニアリングプラスチックの記載のあるもののそれらがコネクティングロッド用として有効であるかは不明である。また、特許文献2のものについても電食用としての評価にすぎない。
【0007】
本発明の課題は、軽量化を図り、さらにアルミより熱膨張率が小さく、コネクティングロッドとボールベアリングの外輪間のクリープ摩耗が少ないダイヤフラム式、ピストン式等の真空又は空気ポンプ用の樹脂製コネクティングロッドを提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明においては、先端にダイヤフラム、ピストン等のシール部材が取付可能にされた略円盤状のヘッド部と、他端に設けられ軸受穴を有するめがね部と、前記ヘッド部と前記めがね部とを連接する接続部と、からなるガラス繊維含有量が40%以上60%以下のガラス繊維強化ポリアミドMXD6相当製のコネクティングロッドであって、前記軸受穴に外輪が鋼製からなるボールベアリングが外輪部で一体成型され、前記軸受穴には前記外輪の両端に延びる鍔と、前記外輪の外周に設けられた外周溝と嵌合する嵌合部と、を有し、前記ヘッド部に前記シール部材を挟持固定するためのねじと螺着するための金属製の雌ねじが一体に成型されている樹脂製コネクティングロッドを提供することにより上記課題を解決した。
【0009】
即ち、樹脂をガラス繊維含有量が40%以上60%以下のガラス繊維強化ポリアミドMXD6としたので、コネクティングロッドのように圧縮引張方向の荷重を受けた場合のも充分な強度を有する。ポリアミドMXD6はガラス繊維との相性がよくガラス繊維を入れることにより強度、剛性が得やすい。ガラス繊維含有量が40%未満では強度が少なく、60%超では趣旨の粘りがなくなりもろくなるので、ガラス繊維含有量が40%以上60%以下とした。ポリアミドMXD6は、メタキシリレンジアミン(MXDA)とアジピン酸とから得られる結晶性の熱可塑性ポリマーで、主鎖に芳香族環を有しポリアミド6、ポリアミド66とは異なる。また、ガラス繊維含有率50%のものは三菱エンジニアリングプラスチック株式会社の商品名レニー(RENY)等で市販されている。
【0010】
また、外輪の両端に鍔が配設されるようにし、かつ外輪外周に設けられた外周溝と嵌合するずれ止め、嵌合部を同時成形するので、クリープの発生も少ない。また、ダイヤフラム等のシール材を挟持するためのヘッド部のねじは強度が必要で樹脂に直接成型したのでは強度不足になる。そこで、さらにヘッド部に金属製の雌ねじを一体に成型し、ねじ強度を低下させることなく樹脂製コネクティングロッドを提供できるものとなった。
【0011】
ところで、105℃以下の使用環境では、前述のガラス繊維強化ポリアミドMXD6樹脂が適しているが、100℃を超える環境では強度低下があり必ずしも最善のものではない。そこで、請求項2に記載の発明では、樹脂材料をポリフェニレンサルファイドとした。これにより、100℃を超える環境下にあっては、前述のポリアミドMXD6よりも、コネクティングロッドのように圧縮引張方向の荷重を受けた場合も充分な強度を有する。なお、ポリフェニレンサルファイドは、スーパエンジニアリングプラスチィックPPSとして市販されている。
【0012】
一方、略円盤状のヘッド部と棒状の接続部は応力が集中するので、強度確保のためリブを設ける。しかし、数本のリブを枝状に張り出すようにして設けると、略円盤状のヘッド部の外径に対する肉厚の比が小さい(薄い)と樹脂成型の収縮時等にリブの影響を受けヘッド部が波打つように変形する場合がある。そこで、請求項3に記載の発明においては、ヘッド部と接続部との間には軸対称であってヘッド部に向かって連続的又は/及び段階的に末広がり状の4本以上のリブを設けるようにした。軸対称の4本以上のリブを設けることにより、樹脂製でああってもヘッド部と接続部との間の強度向上を図り且つ、樹脂の成形後の収縮により発生するヘッド部上面のそり、変形を少なくすることができる。また、ヘッド部、リブ、接続部の接続部は丸みを設けて応力集中が生じにくくするのはいうまでもない。
【0013】
より好ましくは、リブの本数を増やすのがよい。そこで、請求項4に記載の発明においては、ヘッド部と接続部との間に軸回転対称であってヘッド部に向かって連続的又は/及び段階的に末広がり状のリブを設けるようにした。即ち、連接部からヘッド部に向かって外径が大きくなる円錐状、円盤が階段状に重なった形状やそれらの組合せ、また、円錐状の断面が直線の他、双曲線、放物線、鞍形、太鼓形等である。これによれば、枝状のリブに較べより均一な断面が得られ、成型時等の変形がすくない。また、枝状リブと円錐状と合わせた波状のものもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の樹脂製コネクティングロッドの正面図、図2は図1のA−A線部分断面図、図3は上面図である。図に示すように、本発明樹脂製コネクティングロッド1は、先端にダイヤフラム、ピストン等のシール部材が取付可能にされた略円盤状のヘッド部2と、他端に設けられ軸受穴3を有するめがね部4と、ヘッド部とめがね部とを連接する接続部5とからなっている。この部分を構成する樹脂の材質はガラス繊維含有量が50%のガラス繊維強化ポリアミドMXD6又はポリフェニレンサルファイドで前述した商品名レニー又はPPSと呼ばれるものである。軸受穴3にシール付きラジアルボールベアリング6が一体に成形固定されている。シール付きボールベアリング6は材質がSUJ2(軸受鋼)等の鋼製であって、軸に嵌合可能に軸穴7aを有する内輪7と、内輪外周に設けられた内輪軌道面7bを転動するボール8と、ボール8が転動する外輪軌道面9aが設けられた外輪9と図示しないボール保持器から構成されている。ボールの両側の外輪内周端9cにはシール10がはめ込まれ、その先端が内輪外周のそれぞれの端部7cと摺接し軸受内のグリース等の潤滑剤の流出と軸受外からの塵埃等の軸受内への侵入を防止している。
【0015】
めがね部4の軸受穴3には外輪9の両端に延びる鍔11,11が形成され外輪の軸方向へのずれを防止する。また、外輪9の外周に軸心と偏心してV断面の外周溝12が設けられ、樹脂製コネクティングロッドの一部が嵌合し嵌合部13を形成している。外周溝は軸方向のずれを防止するとともの、偏心により断面を変化させることにより回り止め作用をする。外周溝12は外輪幅方向中央より外側、即ち外輪軌道面9aと離隔させて形成し軌道面の肉厚減少を避けている。さらに、図3に示すように、ヘッド部2にシール部材を挟持固定するためのねじと螺着するための金属製の雌ねじ14が一体に成型されている。接続部5の両端は末広がりとなり、所定の強度を有し、かつ余肉を排除し軽量化、小型化をはかる。接続部と5ヘッド部との間には円錐状のリブ15を備え強度向上を図り、さらに、リブ15を雌ねじ14の背裏部分に配置することにより埋め込まれた金属製雌ねじ14の埋没強度を増している。かかる構造の樹脂製コネクティングロッドを前述した図5,6に示したようなコネクティングロッドに使用することにより、クリープの少ない、軽量化したポンプを提供できる。また、シール部材の固定も確実である。図4はリブの形状の他の例を示すヘッド部の部分側面図であり、(a)は軸対称の4本リブ、(b)は円盤状のリブ、(c)は波状のリブの例である。また、(a′)、(b′)、(c′)はそれぞれの断面矢視図である。図4においては、前述した図1乃至3と同様なので同符号を付し説明を省略する。
【0016】
なお、本発明に基づいて、ヘッド部外径φ45、全長67mm、ベアリングの外径φ28、内径φ15、幅7mmに対しめがね部の外径φ38で肉厚5mm、鍔の厚みは1mm、V溝(開き角60°)深さ0.1〜1mm、金属製の雌ねじのサイズM4のもの、及び、ヘッド部外径φ77、全長104mm、ベアリングの外径φ47、内径φ25 、幅12mmに対しめがね部の外径はφ59mmで肉厚6mm、鍔の厚みは1mmV溝(開き角60°)深さ0.1〜1mm、金属製の雌ねじのサイズM5のもの2種、さらにそれぞれ商品名レニー又はPPSの2種、計4種を用いて、それぞれ常温、150℃でダイヤフラム式真空ポンプに使用したところ従来より軽く、性能、耐久性も満足したポンプを得ることができた。
【0017】
【発明の効果】
本発明においては、ガラス繊維含有量が40%以上60%以下のガラス繊維強化ポリアミドMXD6を樹脂を用い樹脂製コネクティングロッドとし、ボールベアリング外輪の端部を鍔で固定し、外輪外周の外周溝で幅方向及び回転方向への回り止めをし、さらにダイヤフラム等のシール材を挟持するための金属製の雌ねじをヘッド部に一体に成型し、ねじ強度を確保したので、軽量で、コネクティングロッドとボールベアリングの外輪間のクリープ摩耗が少ないダイヤフラム式、ピストン式等の真空又は空気ポンプ用の樹脂製コネクティングロッドを提供できるものとなった(請求項1)。
【0018】
また、使用樹脂をガラス繊維強化ポリアミドMXD6に代えて、ポリフェニレンサルファイド樹脂を用いることにより100℃以上での使用であっても軽量で、コネクティングロッドとボールベアリングの外輪間のクリープ摩耗が少ないダイヤフラム式、ピストン式等の真空又は空気ポンプ用の樹脂製コネクティングロッドを提供できるものとなった(請求項2)。
【0019】
さらに、請求項3に記載の発明においては、ヘッド部と接続部との間に軸対称の4本以上のリブを設け、さらに、請求項4に記載の発明においては、軸回転対称即ち円周全体をリブとしたので、強度向上を図り且つ、樹脂の成形後の収縮により発生するヘッド部上面のそり,変形を小さくすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す樹脂製コネクティングロッドの正面図である。
【図2】図1のA−A線部分断面図である。
【図3】本発明の実施の形態を示す樹脂製コネクティングロッドの上面図である。
【図4】本発明の実施の形態を示す樹脂製コネクティングロッドのリブの他の形状を示す部分側面図であり、(a)は軸対称の4本リブ、(b)は円盤状のリブ、(c)は波状のリブであり、(a′)は(a)のB−B線矢視図、(b′)は(b)のC−C線矢視図、(c′)は(c)のD−D線矢視図である。
【図5】ダイヤフラム式真空ポンプの部分断面図である。
【図6】ピストン式空気ポンプの部分断面図である。
【符号の説明】
1 樹脂製コネクティングロッド
2 ヘッド部
3 軸受穴
4 めがね部
5 接続部
6 ボールベアリング
9 外輪
9b 外周
11 鍔
12 外周溝
13 嵌合部
14 金属製の雌ねじ
15 リブ[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an improvement in a connecting rod used for a vacuum or air pump of a diaphragm type, a piston type or the like, and more particularly to an improvement in a resin connecting rod.
[0002]
[Prior art]
As shown in FIG. 5, the diaphragm pump 21 is provided with a diaphragm 25 which partitions the inside of a cylinder chamber 24 provided with air supply / exhaust ports 22 and 23 from the outside of the cylinder chamber, and connects the diaphragm to a mounting plate 26 and a substantially disk-shaped head. The volume in the cylinder chamber is changed by holding the diaphragm 25 up and down between bolts 42 by a bolt (not shown) to supply and exhaust air. As shown in FIG. 6, in the piston pump 31, a rubber plate 33 and the like, which are capable of vertically slidingly contacting the inside of the cylinder chamber 32, are not shown between the mounting plate 34 and the substantially disk-shaped head portion 42. The piston 35 is sandwiched by bolts, and the piston is moved up and down to change the volume in the cylinder chamber to supply and exhaust air. A connecting rod comprising a substantially disk-shaped head portion 42 for raising and lowering a diaphragm and a piston, a glasses portion 44 provided at the other end and having a bearing hole 43, and a connecting portion 45 connecting the head portion and the glasses portion. 41 are used. A radial ball bearing 6 with a seal is attached to a bearing hole 43 of a glasses portion 44 of the connecting rod 41, and an eccentric shaft 46 is set on the inner ring 7. The eccentric shaft is eccentrically attached to a rotating shaft 47 of a rotary drive device such as an electric motor. When the rotating shaft rotates, the eccentric shaft 46 rotates around the shaft while rotating together with the inner ring 7. Since the head portion 42 of the connecting rod 41 is elastically held in the cylinder chamber by the diaphragm 25 or the rubber plate 33 or the like, the rotation of the eccentric shaft causes the connecting rod 41 to move vertically in the cylinder chambers 24 and 32. To supply and exhaust air to act as a pump.
[0003]
Such connecting rods convert the rotation of an electric motor or the like into vertical movements of a diaphragm or a piston, so high strength is required, and iron-based metals are used.In addition, aluminum die casting is used to reduce power loss and overall weight. Have been. However, the outer ring of the ball bearing is made of steel, and aluminum die-casting has a higher coefficient of thermal expansion than iron.Therefore, there is a problem that creep wear is likely to occur due to a gap or looseness between the connecting rod and the outer ring of the ball bearing due to temperature change. there were. Therefore, an elastic resin or the like is provided around the bearing hole and the outer periphery of the outer ring. Further, further weight reduction is required.
[0004]
On the other hand, the sleeve of a roller of a cassette tape recorder, a VTR, a copying machine, a printer, or the like is integrally molded with a ball bearing as an engineering plastic resin (Patent Document 1), or a resin pulley and a ball bearing are integrally molded. In molding the ball bearing integrally with the resin, both ends of the outer ring are pressed with resin flanges, and concentric or eccentric outer grooves such as U- and V-grooves are formed on the outer periphery of the outer ring to prevent rotation. (Patent Document 2). Patent Document 1 further discloses, as engineering plastics, polyphenylene sulfide, polyacetal, polyamide, polyamideimide, and the like, and a composite material in which a reinforcing agent such as glass fiber or carbon fiber is further mixed. Further, a polyphenylene sulfide resin containing glass fiber is introduced for preventing electrolytic corrosion (Patent Document 3).
[0005]
[Patent Document 1]
Japanese Utility Model Publication No. 6-13157 [Patent Document 2]
JP 2001-317616 A [Patent Document 3]
Japanese Patent No. 2779251
[Problems to be solved by the invention]
However, connecting rods that receive force not only in the rotation direction but also in the compression and tension directions, such as diaphragm or piston type vacuum or air pumps, for the rotation of rollers and pulleys, are made of resin and ball bearings. There is no example of an integrally molded product. Patent Document 1 describes various engineering plastics and super-engineering plastics, but it is unclear whether they are effective for connecting rods. The thing of patent document 2 is also only evaluation for electric erosion.
[0007]
It is an object of the present invention to reduce the weight and to further reduce the coefficient of thermal expansion compared to aluminum and to reduce creep wear between a connecting rod and an outer ring of a ball bearing. It is to provide.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
In the present invention, a diaphragm, a substantially disk-shaped head portion to which a seal member such as a piston can be attached at the tip, a glasses portion provided at the other end and having a bearing hole, the head portion and the glasses portion A connecting rod made of glass fiber reinforced polyamide MXD6 or equivalent having a glass fiber content of 40% or more and 60% or less, comprising a connecting portion to be connected, and a ball bearing whose outer ring is made of steel in the bearing hole is an outer ring portion. The bearing hole includes a flange extending to both ends of the outer ring, and a fitting portion fitted to an outer peripheral groove provided on an outer periphery of the outer ring, and the sealing member is held by the head portion. The object has been achieved by providing a resin connecting rod in which a screw for fixing and a female female screw for screwing are integrally formed.
[0009]
That is, since the resin is a glass fiber reinforced polyamide MXD6 having a glass fiber content of 40% or more and 60% or less, the resin has sufficient strength even when subjected to a load in the compression-tension direction like a connecting rod. Polyamide MXD6 has good compatibility with glass fibers and strength and rigidity can be easily obtained by adding glass fibers. If the glass fiber content is less than 40%, the strength is low, and if the glass fiber content is more than 60%, the purpose is not sticky and fragile, so the glass fiber content is set to 40% or more and 60% or less. Polyamide MXD6 is a crystalline thermoplastic polymer obtained from meta-xylylenediamine (MXDA) and adipic acid, and has an aromatic ring in the main chain and is different from polyamide 6 and polyamide 66. A glass fiber content of 50% is commercially available under the trade name of RENY from Mitsubishi Engineering-Plastics Corporation.
[0010]
In addition, since flanges are provided at both ends of the outer ring, and the slip stopper and the fitting portion that fit into the outer peripheral groove provided on the outer periphery of the outer ring are formed at the same time, the occurrence of creep is small. In addition, a screw of a head portion for sandwiching a sealing material such as a diaphragm requires strength, and if it is directly molded into resin, the strength is insufficient. Then, a female female screw is further integrally molded to the head portion, and a resin connecting rod can be provided without reducing the screw strength.
[0011]
By the way, the glass fiber reinforced polyamide MXD6 resin described above is suitable in a use environment of 105 ° C. or less, but in an environment of more than 100 ° C., the strength is reduced and is not always the best. Therefore, in the invention according to claim 2, the resin material is polyphenylene sulfide. Accordingly, in an environment exceeding 100 ° C., the polyamide MXD6 has sufficient strength even when subjected to a load in the compression and tension direction like a connecting rod, as compared to the above-described polyamide MXD6. Note that polyphenylene sulfide is commercially available as Super Engineering Plastic PPS.
[0012]
On the other hand, since the stress concentrates on the substantially disk-shaped head portion and the rod-shaped connection portion, ribs are provided to ensure strength. However, if a plurality of ribs are provided so as to protrude in a branch shape, if the ratio of the thickness to the outer diameter of the substantially disk-shaped head portion is small (thin), the ribs are affected by shrinkage of resin molding and the like. The head may be deformed so as to be wavy. Therefore, in the third aspect of the present invention, four or more ribs which are axially symmetrical and extend continuously or / and stepwise toward the head portion are provided between the head portion and the connection portion. I did it. By providing four or more axially symmetric ribs, the strength between the head part and the connection part is improved even if it is made of resin, and the top surface of the head part is warped or deformed due to shrinkage after molding of the resin. Can be reduced. Further, it goes without saying that the connection portions of the head portion, the ribs, and the connection portions are rounded so that stress concentration hardly occurs.
[0013]
More preferably, the number of ribs should be increased. Therefore, in the invention according to claim 4, a flared rib is provided between the head portion and the connection portion, which is axially symmetrical and continually or / and stepwisely extends toward the head portion. That is, a conical shape in which the outer diameter increases from the connecting portion toward the head portion, a shape in which the discs are overlapped in a stepped shape or a combination thereof, and a conical cross-section other than a straight line, a hyperbola, a parabola, a saddle, a drum Shape, etc. According to this, a more uniform cross section can be obtained as compared with the branch-like rib, and deformation during molding or the like is less likely. Also, a corrugated shape obtained by combining a branch rib and a conical shape may be used.
[0014]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
An embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a front view of a resin connecting rod of the present invention, FIG. 2 is a partial sectional view taken along line AA of FIG. 1, and FIG. 3 is a top view. As shown in the figure, a connecting rod 1 made of a resin of the present invention has a substantially disk-shaped head portion 2 at the tip of which a seal member such as a diaphragm or a piston can be attached, and a pair of glasses having a bearing hole 3 provided at the other end. It comprises a portion 4 and a connecting portion 5 connecting the head portion and the eyeglass portion. The material of the resin constituting this portion is a glass fiber reinforced polyamide MXD6 or a polyphenylene sulfide having a glass fiber content of 50%, which is referred to as Reny or PPS under the trade name described above. A radial ball bearing 6 with a seal is integrally formed and fixed in the bearing hole 3. The sealed ball bearing 6 is made of steel such as SUJ2 (bearing steel), and rolls on an inner ring 7 having a shaft hole 7a capable of being fitted to a shaft and an inner ring raceway surface 7b provided on the outer periphery of the inner ring. It comprises a ball 8, an outer ring 9 provided with an outer ring raceway surface 9a on which the ball 8 rolls, and a ball retainer (not shown). A seal 10 is fitted into the inner peripheral end 9c of the outer ring on both sides of the ball, and its tip is in sliding contact with each end 7c of the outer periphery of the inner ring so that lubricant such as grease in the bearing flows out and bearings such as dust from the outside of the bearing. Prevents intrusion into the interior.
[0015]
In the bearing hole 3 of the eyeglass part 4, flanges 11, 11 extending to both ends of the outer ring 9 are formed to prevent the outer ring from shifting in the axial direction. Further, an outer peripheral groove 12 having a V section is provided on the outer periphery of the outer ring 9 so as to be eccentric with respect to the axis, and a part of a resin connecting rod is fitted to form a fitting portion 13. The outer circumferential groove acts to prevent axial displacement and to prevent rotation by changing the cross section due to eccentricity. The outer peripheral groove 12 is formed outside the center of the outer ring in the width direction, that is, separated from the outer ring raceway surface 9a to avoid a decrease in the thickness of the raceway surface. Further, as shown in FIG. 3, a metal female screw 14 for screwing and screwing a screw for clamping and fixing the seal member to the head portion 2 is integrally formed. Both ends of the connecting portion 5 are widened, have a predetermined strength, and reduce excess weight by reducing the weight and size. A conical rib 15 is provided between the connecting portion and the 5 head portion to improve the strength. Further, the rib 15 is arranged on the back of the female screw 14 to reduce the burial strength of the embedded female screw 14. Is increasing. By using the connecting rod made of resin having such a structure for the connecting rod as shown in FIGS. 5 and 6, it is possible to provide a pump with reduced creep and reduced weight. In addition, the sealing member is securely fixed. FIGS. 4A and 4B are partial side views of a head portion showing another example of the shape of the rib. FIG. 4A shows an example of four axially symmetric ribs, FIG. 4B shows an example of a disk-shaped rib, and FIG. It is. (A '), (b') and (c ') are cross-sectional views of the respective components. In FIG. 4, since it is the same as FIGS. 1 to 3 described above, the same reference numerals are given and the description is omitted.
[0016]
In addition, based on the present invention, the outer diameter of the head portion is 45 mm, the overall length is 67 mm, the outer diameter of the bearing is 28 mm, the inner diameter is 15 mm, and the outer diameter of the eyeglass portion is 38 mm, the thickness is 5 mm, the thickness of the flange is 1 mm, and (Opening angle 60 °) Depth 0.1 to 1 mm, metal female screw size M4, head outer diameter φ77, overall length 104 mm, bearing outer diameter φ47, inner diameter φ25, width 12 mm Outer diameter is φ59mm, wall thickness is 6mm, flange thickness is 1mm, V groove (opening angle is 60 °), depth is 0.1 ~ 1mm, two kinds of metal female screw size M5. When a diaphragm vacuum pump was used at room temperature and 150 ° C., respectively, using a total of four species, a pump which was lighter than the conventional one and had satisfactory performance and durability could be obtained.
[0017]
【The invention's effect】
In the present invention, a glass fiber reinforced polyamide MXD6 having a glass fiber content of 40% or more and 60% or less is used as a resin connecting rod using a resin, and the end of the ball bearing outer ring is fixed with a flange. A metal female screw for holding the seal material such as a diaphragm in the width direction and rotation direction is molded integrally with the head part to secure the screw strength, so it is lightweight, and the connecting rod and ball are lightweight. It has become possible to provide a resin connecting rod for a vacuum or air pump of a diaphragm type, a piston type, or the like which has little creep wear between the outer rings of the bearings (Claim 1).
[0018]
In addition, the diaphragm resin type uses a polyphenylene sulfide resin instead of the glass fiber reinforced polyamide MXD6, is lightweight even when used at 100 ° C. or higher, and has little creep wear between the connecting rod and the outer ring of the ball bearing. A connecting rod made of resin for a vacuum or air pump of a piston type or the like can be provided (claim 2).
[0019]
Further, in the invention according to the third aspect, four or more axially symmetric ribs are provided between the head portion and the connection portion, and further, in the invention according to the fourth aspect, the rotation is axially symmetric, that is, the circumference. Since the entire structure is formed of ribs, the strength can be improved, and the warpage and deformation of the upper surface of the head portion caused by shrinkage after molding the resin can be reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a front view of a resin connecting rod according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a partial sectional view taken along line AA of FIG.
FIG. 3 is a top view of a resin connecting rod according to the embodiment of the present invention.
FIGS. 4A and 4B are partial side views showing another shape of the rib of the resin connecting rod according to the embodiment of the present invention, wherein FIG. 4A is an axially symmetric four rib, FIG. (C) is a wavy rib, (a ') is a view taken along line BB of (a), (b') is a view taken along line CC of (b), and (c ') is ( It is a DD line arrow view of c).
FIG. 5 is a partial sectional view of a diaphragm type vacuum pump.
FIG. 6 is a partial sectional view of a piston type air pump.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Connecting rod made of resin 2 Head part 3 Bearing hole 4 Glasses part 5 Connection part 6 Ball bearing 9 Outer ring 9b Outer periphery 11 Flange 12 Outer groove 13 Fitting part 14 Metal female screw 15 Rib