JP2004304896A - 電力系統モデルの簡易作成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易系統モデルにおいて、開閉器の状態に関わらず常に原系統モデルの系統状態と整合性が取れた負荷配分が可能となる電力系統モデルの簡易作成装置を得る。
【解決手段】原系統モデル1から簡易系統モデル4を作成するに当たって、電力系統の切替えを行う開閉器に対しては、開閉器を二つに分割し、それぞれ独立したノードとして負荷を配分するように開閉器ノード分割処理を行うことにより、簡易系統モデル4では、分割された開閉器に対して2つの負荷情報を独立して設定することができ、開閉器による系統切替え操作が実施された場合にも、系統状態の整合性が取れた負荷量を保持することが可能となる。
【選択図】 図3
【解決手段】原系統モデル1から簡易系統モデル4を作成するに当たって、電力系統の切替えを行う開閉器に対しては、開閉器を二つに分割し、それぞれ独立したノードとして負荷を配分するように開閉器ノード分割処理を行うことにより、簡易系統モデル4では、分割された開閉器に対して2つの負荷情報を独立して設定することができ、開閉器による系統切替え操作が実施された場合にも、系統状態の整合性が取れた負荷量を保持することが可能となる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電力系統のシミュレーションに用いられる原系統モデルと整合性を有する簡易系統モデルを作成する電力系統モデルの簡易作成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電力系統の運転・監視・制御(以下、単に“制御”)では、系統切替操作、将来系統の予測、電圧制御、潮流制御、周波数制御及び事故時の復旧操作など様々な監視制御を行っている。これらの制御方針を決定するために、制御後の系統状態を予測する必要がある。そこで、電力系統を計算機上でシミュレーションするために、系統を構成する設備機器の中で、電力を消費もしくは発生する設備機器(母線、発電機、負荷、調相設備など)をノードとし、それらノード間を結ぶ設備機器(送電線、変圧器など)をブランチと定義して原系統モデルを作成している。
また、開閉器については、原系統モデルにおいてブランチと定義ことも可能であるが、ここでは便宜上、ノードとして定義する。
シミュレーションでは、各ノードには、該当する設備機器が消費もしくは発生する電力量が予め設定され、潮流計算などを通して、他の電気量(ノードの電圧や周波数、ブランチの通過電力など)が求められる。
簡易表現装置は、電力系統運転監視制御において、計算処理の高速化を図るために、ノード数を削減したノードの簡略化及び負荷をノードと定義した負荷ノードや挙動が類似する電力供給設備をノードと定義した電力供給設備ノードを集約した簡易系統モデルの作成を行っている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−177991号公報(段落番号0016〜0036、図3)
【特許文献2】
特開2001−309558号公報(段落番号0019〜0066、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、系統状態は常に一定とは限らず、開閉器操作により系統の電気的接続関係が変化することが考えられる。その場合、従来の技術では、電気的接続関係が変化した系統において、計算機上でシミュレーションすることができなかった。そのため、監視制御にて誤動作する危険があり、信頼性を著しく低下させてしまうことになる。
【0005】
特許文献1に示される従来の負荷推定装置では、系統をグループ単位に分割する場合に、2つのグループの境界となるノードにおいては、2つの電気的系統情報が混在することになる。例えば、系統切替において開閉器が開いた場合、ノードにおける電気量に不整合が生じるという問題があった。
【0006】
また、特許文献2に示されるような従来の電力系統モデル作成装置を監視制御に適用することを前提とした場合、発電機ノードにおける集約判断として、挙動が類似する条件のみでグループ単位に纏めてしまうことは、本来個々に制御すべき機器まで纏めてしまう問題がある。また、監視制御において、制御の対象とならない不要な発電機に対してもパラメータを与えて調整することは、無駄な計算処理時間を費やしてしまうこととなる。
【0007】
この発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものであり、簡易系統モデルにおいて、開閉器の状態に係わらず常に原系統モデルの系統状態と整合性が取れた負荷配分が可能となる機能を持たせるようにした電力系統モデルの簡易作成装置を得ることを目的にしている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる電力系統モデルの簡易作成装置においては、開閉器を含み変圧器を除く、電力系統の各系統構成機器をそれぞれノードとし、電力系統の各変圧器及び系統構成機器間を結ぶ各送電線をそれぞれブランチとすることにより構成された電力系統の原系統モデルに基づき、一部のノードを削除することにより簡略化した簡易系統モデルを作成する電力系統の運転監視制御シミュレーション用電力系統モデルの簡易作成装置において、
電力系統の変圧器を含む各系統構成機器に関するデータを格納した系統設備データベース記憶手段と、
この系統設備データ記憶手段に格納された各系統構成機器に関するデータから開閉器のデータを抽出し、抽出した各開閉器毎に、開状態に対応した各開閉器接点を開閉器のノードとすることにより抽出された各開閉器に対応したノードを分割する開閉器ノード分割処理手段と、
開閉器ノード分割処理手段による分割後の各開閉器のノードに対して、電力系統設備の全開閉器が開状態にあるとしたら、この分割後のノードに電気的に接続されていることとなる全負荷を集約し、集約した負荷を、前記全開閉器が開状態にあるとしたら、この負荷に電気的に接続されることとなるノードに調整配分する負荷量集約処理手段とを備えたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
系統切替操作、電圧制御、周波数制御、将来系統の予測などの制御種別を有する電力系統の運転・監視・制御(以下、単に制御)は、電力系統を計算機上でシミュレーションし、電流、電圧などの電気量を求めることにより、制御種別についての制御方針を決定する。この発明に係わる簡易表現装置は、簡易系統モデルにおいて、開閉器の状態に係わらず常に原系統モデルの系統状態と整合性が取れた負荷配分が可能となる機能を持たせたものである。
また、簡易系統モデルとは、計算処理の高速化を図るために、電力系統における監視制御での不要なノードを削除し、原系統モデルに接続された負荷となる複数の系統構成機器のそれぞれに対応する負荷ノードの負荷量を上記削除後に残ったノードへ集約するものである。
【0010】
図1は、この発明の実施の形態1による電力系統モデルの簡易作成装置によって簡易系統モデルが作成される原系統モデルを示す図である。
図1において、系統における発電機G、母線N、開閉器K、負荷L、調相設備Cをノードとし、ノード間の送電線をブランチとしている。
図2は、この発明の実施の形態1による電力系統モデルの簡易作成装置によって作成された簡易系統モデルを示す図であり、この簡易系統モデルは、図1の原系統モデルに基づいて作成されている。
【0011】
図3は、この発明の実施の形態1による電力系統モデルの簡易作成装置の原系統モデルから簡易系統モデルを作成する処理を示す図である。
図3において、原系統モデル1から、ノード数設定部2及びノード負荷設定部3の処理により簡易系統モデル4を作成する。系統設備データベース(DB)記憶手段5には、電力系統の変圧器を含む各系統構成機器に関するデータが格納され、系統構成機器に対応して制御対象項目が定義された制御対象データを有している。集約負荷量履歴情報DB記憶手段7には、各開閉器の分割後のノード毎に、過去において集約配分して調整した負荷量から求めた負荷配分比が、集約負荷量履歴情報データとして格納されている。
ノード数設定部2は、原系統モデルの各々のノードについて、シミュレーションされる特定の制御種別の制御対象か否かを系統設備DB記憶手段5内の定義を参照して判断し、制御の対象とならないノードは削除する不要ノード削減処理手段と、原系統モデルでは1個のノードとして表現されていた開閉器ノードをそれぞれノードを二つに分割する開閉器ノード分割処理手段を有する。
ここで、シミュレーションされる特定の制御種別の制御対象か否かの判断方法としては、例えば系統設備DB記憶手段5内に記載した「電圧制御対象:Yes」などの明示的属性から判断する場合や、「定格出力:500kVA」など設備機器の規格や仕様を意味する物理量から、「大型電源である100kVA以上」など任意の閾値を基準として判断する場合などが考えられる。
また、系統設備DB記憶手段5内の定義として、制御対象を主体としてデータベースを作成しても同様の効果が得られると考えられる。
【0012】
ノード負荷設定部3は、オンライン計測情報6及び計測情報が記憶された計測情報記憶手段8、並びに集約負荷量履歴情報DB記憶手段7を参照して、原系統モデル1において、ブランチに接続している複数の負荷ノードを簡易系統モデル4のノードに集約する負荷量集約処理手段と、このノードに負荷を集約する際に、原系統モデル1との電気量の整合性を保つために各ノードに対する負荷量を調整する負荷量不整合解消処理手段を有し、簡易系統モデル4のノード負荷を決定する。
なお、ノード数設定部2の不要ノード削減処理手段については、実施の形態2で述べ、ノード負荷設定部3については、実施の形態3で詳述する。
【0013】
実施の形態1は、ノード数設定部2の開閉器ノード分割処理に関するものである。
図4は、この発明の実施の形態1による電力系統モデルの簡易作成装置の開閉器ノード分割を示す図であり、図4(a)は、従来の負荷配分法による開閉器ノード分割処理を示し、図4(b)は、この発明の負荷配分法による開閉器ノード分割処理を示している。
原系統モデルにおける負荷を簡易系統モデルのノードに集約する場合、開閉器K2においては、図4(a)に示される従来の負荷配分法を適用した場合、ノード両方向の負荷を一つのノードに集約することになる。しかし、開閉器K2が開いた場合、開閉器K1から開閉器K2まで負荷量・発電量と、開閉器K2から開閉器K3までの負荷量・発電量は独立したものとする必要があるが、従来の簡易系統モデルにおいては、開閉器K2のノードには、両方向の負荷量・発電量が混在していた。そこで、実施の形態1は、図4(b)に示されるように、上記の問題を解決するために系統切替のために入切を行う開閉器に対して、ノードを2つに分割することにより、系統状態の整合性が取れた負荷量を配分することを可能とした。
図4(a)では、集約負荷LoadB’において、開閉器状態に係わらず、2つの電気的系統情報を集約するため、開閉器K2が「入」から「切」に切替った場合、K2の電気量は整合性が取れない。
図4(b)では、開閉器ノードを2分割することで、2つの負荷情報を独立して設定することが可能となるため、開閉器K2の状態が変化した場合も整合性の取れた電気量を保持することが可能となる。
【0014】
実施の形態1によれば、系統の切替を行う開閉器に対して、ノードを2つに分割することにより、2つの負荷情報を独立して設定可能になり、開閉器による系統切替え操作を実施した場合にも、系統状態の整合性が取れた負荷量を保持することが可能となる。
【0015】
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2による電力系統モデルの簡易作成装置の不要ノード削減処理を示すフローチャートである。
ステップS11で、原系統のある設備に着目する。ステップS12で、その設備が、シミュレーションされる特定の制御種別の制御対象か否かの判定する。これは系統設備DB記憶手段5の系統構成機器データを読出し、制御対象データに基づき判定される。シミュレーションされる特定の制御種別の制御対象機器でなければ、ステップS14で、そのノードを削減する。シミュレーションされる特定の制御種別の制御対象機器であれば、ステップS13で、その設備をノードとして残す。ステップS14で、原系統の全設備に着目したかどうかを判定し、全設備に着目していなければステップS11に戻る。
このように、簡易系統モデル作成における原系統モデルのノード削減及び集約の判別について、シミュレーションされる特定の制御種別の制御対象となるノードのみを残し、それ以外のノードは削減もしくは集約することで、制御に必要となるノードの電気量は原系統モデルと整合性を保ちつつ、電力系統を簡易化することによりシミュレーション計算処理時間の短縮を行うことが可能となる。
【0016】
図6は、この発明の実施の形態2による電力系統モデルの簡易作成装置の電力供給設備における処理を示す図である。
発電機、調相設備などの電力供給設備ノードについては、シミュレーションされる特定の制御種別の制御対象となるノードのみ残し、それ以外のノードについては、系統に電力を供給するマイナスの負荷と見なし、電力を消費する他の一般負荷ノードと同様に簡易系統モデルのノードに集約する。例えば、図6に示すように、発電機D1、D2及び調相設備C1、C2の電力供給装置に対して、制御の対象である発電機D1及び調相設備C1のみノードとして残し、シミュレーションされる特定の制御種別の制御対象外の発電機D2及び調相設備C2に関しては負荷として開閉器ノードK1〜K3に集約する。
【0017】
このように、実施の形態2によれば、シミュレーションされる特定の制御種別の制御対象のノードのみ残すようにすることで、監視制御に必要なノードにおいては原系統と整合性を保ちつつ、電力系統を簡易化することにより、シミュレーション計算処理時間の短縮を行うことが可能となる。
【0018】
実施の形態3.
実施の形態3は、図3のノード負荷設定部3についてのものである。
ノード負荷設定部3の負荷量集約処理手段は、あるノード区間内における各ノードの負荷量配分比率を決めるものである。例えば、開閉器ノードを分割した図4(b)において、開閉器K1とK2の区間内負荷量合計値は、K1とK2のオンライン計測情報(センサの情報)から算出することができるが、K1とK2のどちらにどれだけ配分すれば、原系統モデルと整合性が取れた負荷量になるかわからず、このため、負荷量集約処理では、負荷量不整合解消処理を行う前の初期値として、次の(1)、(2)のいずれかを行う必要がある。
(1)集約負荷量履歴情報DB記憶手段7に値がない場合に、区間内負荷量合計値を二つのノード(K1とK2)に等配分する。(2)集約負荷量履歴情報DB記憶手段7に値がある場合、あるノード間において、集約負荷量履歴情報DB記憶手段7に格納されているノード負荷量に基づき配分比率を決定する。この内、実施の形態3は、(2)に係わるものである。
負荷量不整合解消処理は、最小2乗法を用いて、負荷量集約処理にて与えられた初期負荷量を原系統モデルと整合性の取れた負荷値に調整するものであり、従来技術として一般に知られたものである。
【0019】
図7は、この発明の実施の形態3による電力系統モデルの簡易作成装置の履歴情報を用いた負荷配分を示す図である。
図7において、Loadは、簡易系統モデルのあるノードにおいて、過去に求めた推定負荷量を表わす。t−nは過去に実施した負荷量不整合解消処理の時刻を示し、t0は現在時刻を表わす。Wは重み係数であり、全体の重み係数の合計値を1として、例えば信頼性が高いと考えられる最新の負荷量の重みを大きくするなどの調整を行う。
図3に示す、原系統モデルと整合性の取れた負荷を簡易系統モデルの各ノードに分配するノード負荷設定部3の負荷量集約処理手段において、過去に不整合解消処理にて求めた負荷量を格納する、集約負荷量履歴情報DB記憶手段7を負荷量配分比率の初期値として与えることで、収束するまでの繰り返し演算処理回数を減らすことが可能となり、負荷量不整合解消処理の計算時間を短縮することができる。
【0020】
実施の形態3によれば、集約負荷量履歴情報の負荷量配分比率を初期値として与えることで、収束するまでの繰り返し演算処理回数を減らせるため、負荷量不整合解消処理の計算処理時間の短縮が可能となる。
また、負荷量不整合解消処理の計算時間短縮により、さらに原系統との整合性を高めることが可能となる。
【0021】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように、開閉器を含み変圧器を除く、電力系統の各系統構成機器をそれぞれノードとし、電力系統の各変圧器及び系統構成機器間を結ぶ各送電線をそれぞれブランチとすることにより構成された電力系統の原系統モデルに基づき、一部のノードを削除することにより簡略化した簡易系統モデルを作成する電力系統の運転監視制御シミュレーション用電力系統モデルの簡易作成装置において、
電力系統の変圧器を含む各系統構成機器に関するデータを格納した系統設備データベース記憶手段と、
この系統設備データ記憶手段に格納された各系統構成機器に関するデータから開閉器のデータを抽出し、抽出した各開閉器毎に、開状態に対応した各開閉器接点を開閉器のノードとすることにより抽出された各開閉器に対応したノードを分割する開閉器ノード分割処理手段と、
開閉器ノード分割処理手段による分割後の各開閉器のノードに対して、電力系統設備の全開閉器が開状態にあるとしたら、この分割後のノードに電気的に接続されていることとなる全負荷を集約し、集約した負荷を、前記全開閉器が開状態にあるとしたら、この負荷に電気的に接続されることとなるノードに調整配分する負荷量集約処理手段とを備えたので、簡易系統モデルでは、分割された開閉器に対して2つの負荷情報を独立して設定することができ、開閉器による系統切替え操作が実施された場合にも、系統状態の整合性が取れた負荷量を保持することが可能となるため、系統の切替えによる電気的接続関係の変化に関係なくシミュレーションを実施することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による電力系統モデルの簡易作成装置によって簡易系統モデルが作成される原系統モデルを示す図である。
【図2】この発明の実施の形態1による電力系統モデルの簡易作成装置によって作成された簡易系統モデルを示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1による電力系統モデルの簡易作成装置の原系統モデルから簡易系統モデルを作成する処理を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1による電力系統モデルの簡易作成装置の開閉器ノード分割処理を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態2による電力系統モデルの簡易作成装置の不要ノード削減処理を示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態2による電力系統モデルの簡易作成装置の電力供給設備における処理を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態3による電力系統モデルの簡易作成装置の履歴情報を用いた負荷配分を示す図である。
【符号の説明】
1 原系統モデル、2 ノード数設定部、3 ノード負荷設定部、
4 簡易系統モデル、5 系統設備DB記憶手段、6 オンライン計測情報、
7 集約負荷量履歴情報DB記憶手段、8 計測情報記憶手段、C 調相設備、D 発電機、G 発電機、N 母線、K 開閉器、L 負荷。
【発明の属する技術分野】
この発明は、電力系統のシミュレーションに用いられる原系統モデルと整合性を有する簡易系統モデルを作成する電力系統モデルの簡易作成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電力系統の運転・監視・制御(以下、単に“制御”)では、系統切替操作、将来系統の予測、電圧制御、潮流制御、周波数制御及び事故時の復旧操作など様々な監視制御を行っている。これらの制御方針を決定するために、制御後の系統状態を予測する必要がある。そこで、電力系統を計算機上でシミュレーションするために、系統を構成する設備機器の中で、電力を消費もしくは発生する設備機器(母線、発電機、負荷、調相設備など)をノードとし、それらノード間を結ぶ設備機器(送電線、変圧器など)をブランチと定義して原系統モデルを作成している。
また、開閉器については、原系統モデルにおいてブランチと定義ことも可能であるが、ここでは便宜上、ノードとして定義する。
シミュレーションでは、各ノードには、該当する設備機器が消費もしくは発生する電力量が予め設定され、潮流計算などを通して、他の電気量(ノードの電圧や周波数、ブランチの通過電力など)が求められる。
簡易表現装置は、電力系統運転監視制御において、計算処理の高速化を図るために、ノード数を削減したノードの簡略化及び負荷をノードと定義した負荷ノードや挙動が類似する電力供給設備をノードと定義した電力供給設備ノードを集約した簡易系統モデルの作成を行っている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−177991号公報(段落番号0016〜0036、図3)
【特許文献2】
特開2001−309558号公報(段落番号0019〜0066、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、系統状態は常に一定とは限らず、開閉器操作により系統の電気的接続関係が変化することが考えられる。その場合、従来の技術では、電気的接続関係が変化した系統において、計算機上でシミュレーションすることができなかった。そのため、監視制御にて誤動作する危険があり、信頼性を著しく低下させてしまうことになる。
【0005】
特許文献1に示される従来の負荷推定装置では、系統をグループ単位に分割する場合に、2つのグループの境界となるノードにおいては、2つの電気的系統情報が混在することになる。例えば、系統切替において開閉器が開いた場合、ノードにおける電気量に不整合が生じるという問題があった。
【0006】
また、特許文献2に示されるような従来の電力系統モデル作成装置を監視制御に適用することを前提とした場合、発電機ノードにおける集約判断として、挙動が類似する条件のみでグループ単位に纏めてしまうことは、本来個々に制御すべき機器まで纏めてしまう問題がある。また、監視制御において、制御の対象とならない不要な発電機に対してもパラメータを与えて調整することは、無駄な計算処理時間を費やしてしまうこととなる。
【0007】
この発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものであり、簡易系統モデルにおいて、開閉器の状態に係わらず常に原系統モデルの系統状態と整合性が取れた負荷配分が可能となる機能を持たせるようにした電力系統モデルの簡易作成装置を得ることを目的にしている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明に係わる電力系統モデルの簡易作成装置においては、開閉器を含み変圧器を除く、電力系統の各系統構成機器をそれぞれノードとし、電力系統の各変圧器及び系統構成機器間を結ぶ各送電線をそれぞれブランチとすることにより構成された電力系統の原系統モデルに基づき、一部のノードを削除することにより簡略化した簡易系統モデルを作成する電力系統の運転監視制御シミュレーション用電力系統モデルの簡易作成装置において、
電力系統の変圧器を含む各系統構成機器に関するデータを格納した系統設備データベース記憶手段と、
この系統設備データ記憶手段に格納された各系統構成機器に関するデータから開閉器のデータを抽出し、抽出した各開閉器毎に、開状態に対応した各開閉器接点を開閉器のノードとすることにより抽出された各開閉器に対応したノードを分割する開閉器ノード分割処理手段と、
開閉器ノード分割処理手段による分割後の各開閉器のノードに対して、電力系統設備の全開閉器が開状態にあるとしたら、この分割後のノードに電気的に接続されていることとなる全負荷を集約し、集約した負荷を、前記全開閉器が開状態にあるとしたら、この負荷に電気的に接続されることとなるノードに調整配分する負荷量集約処理手段とを備えたものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
系統切替操作、電圧制御、周波数制御、将来系統の予測などの制御種別を有する電力系統の運転・監視・制御(以下、単に制御)は、電力系統を計算機上でシミュレーションし、電流、電圧などの電気量を求めることにより、制御種別についての制御方針を決定する。この発明に係わる簡易表現装置は、簡易系統モデルにおいて、開閉器の状態に係わらず常に原系統モデルの系統状態と整合性が取れた負荷配分が可能となる機能を持たせたものである。
また、簡易系統モデルとは、計算処理の高速化を図るために、電力系統における監視制御での不要なノードを削除し、原系統モデルに接続された負荷となる複数の系統構成機器のそれぞれに対応する負荷ノードの負荷量を上記削除後に残ったノードへ集約するものである。
【0010】
図1は、この発明の実施の形態1による電力系統モデルの簡易作成装置によって簡易系統モデルが作成される原系統モデルを示す図である。
図1において、系統における発電機G、母線N、開閉器K、負荷L、調相設備Cをノードとし、ノード間の送電線をブランチとしている。
図2は、この発明の実施の形態1による電力系統モデルの簡易作成装置によって作成された簡易系統モデルを示す図であり、この簡易系統モデルは、図1の原系統モデルに基づいて作成されている。
【0011】
図3は、この発明の実施の形態1による電力系統モデルの簡易作成装置の原系統モデルから簡易系統モデルを作成する処理を示す図である。
図3において、原系統モデル1から、ノード数設定部2及びノード負荷設定部3の処理により簡易系統モデル4を作成する。系統設備データベース(DB)記憶手段5には、電力系統の変圧器を含む各系統構成機器に関するデータが格納され、系統構成機器に対応して制御対象項目が定義された制御対象データを有している。集約負荷量履歴情報DB記憶手段7には、各開閉器の分割後のノード毎に、過去において集約配分して調整した負荷量から求めた負荷配分比が、集約負荷量履歴情報データとして格納されている。
ノード数設定部2は、原系統モデルの各々のノードについて、シミュレーションされる特定の制御種別の制御対象か否かを系統設備DB記憶手段5内の定義を参照して判断し、制御の対象とならないノードは削除する不要ノード削減処理手段と、原系統モデルでは1個のノードとして表現されていた開閉器ノードをそれぞれノードを二つに分割する開閉器ノード分割処理手段を有する。
ここで、シミュレーションされる特定の制御種別の制御対象か否かの判断方法としては、例えば系統設備DB記憶手段5内に記載した「電圧制御対象:Yes」などの明示的属性から判断する場合や、「定格出力:500kVA」など設備機器の規格や仕様を意味する物理量から、「大型電源である100kVA以上」など任意の閾値を基準として判断する場合などが考えられる。
また、系統設備DB記憶手段5内の定義として、制御対象を主体としてデータベースを作成しても同様の効果が得られると考えられる。
【0012】
ノード負荷設定部3は、オンライン計測情報6及び計測情報が記憶された計測情報記憶手段8、並びに集約負荷量履歴情報DB記憶手段7を参照して、原系統モデル1において、ブランチに接続している複数の負荷ノードを簡易系統モデル4のノードに集約する負荷量集約処理手段と、このノードに負荷を集約する際に、原系統モデル1との電気量の整合性を保つために各ノードに対する負荷量を調整する負荷量不整合解消処理手段を有し、簡易系統モデル4のノード負荷を決定する。
なお、ノード数設定部2の不要ノード削減処理手段については、実施の形態2で述べ、ノード負荷設定部3については、実施の形態3で詳述する。
【0013】
実施の形態1は、ノード数設定部2の開閉器ノード分割処理に関するものである。
図4は、この発明の実施の形態1による電力系統モデルの簡易作成装置の開閉器ノード分割を示す図であり、図4(a)は、従来の負荷配分法による開閉器ノード分割処理を示し、図4(b)は、この発明の負荷配分法による開閉器ノード分割処理を示している。
原系統モデルにおける負荷を簡易系統モデルのノードに集約する場合、開閉器K2においては、図4(a)に示される従来の負荷配分法を適用した場合、ノード両方向の負荷を一つのノードに集約することになる。しかし、開閉器K2が開いた場合、開閉器K1から開閉器K2まで負荷量・発電量と、開閉器K2から開閉器K3までの負荷量・発電量は独立したものとする必要があるが、従来の簡易系統モデルにおいては、開閉器K2のノードには、両方向の負荷量・発電量が混在していた。そこで、実施の形態1は、図4(b)に示されるように、上記の問題を解決するために系統切替のために入切を行う開閉器に対して、ノードを2つに分割することにより、系統状態の整合性が取れた負荷量を配分することを可能とした。
図4(a)では、集約負荷LoadB’において、開閉器状態に係わらず、2つの電気的系統情報を集約するため、開閉器K2が「入」から「切」に切替った場合、K2の電気量は整合性が取れない。
図4(b)では、開閉器ノードを2分割することで、2つの負荷情報を独立して設定することが可能となるため、開閉器K2の状態が変化した場合も整合性の取れた電気量を保持することが可能となる。
【0014】
実施の形態1によれば、系統の切替を行う開閉器に対して、ノードを2つに分割することにより、2つの負荷情報を独立して設定可能になり、開閉器による系統切替え操作を実施した場合にも、系統状態の整合性が取れた負荷量を保持することが可能となる。
【0015】
実施の形態2.
図5は、この発明の実施の形態2による電力系統モデルの簡易作成装置の不要ノード削減処理を示すフローチャートである。
ステップS11で、原系統のある設備に着目する。ステップS12で、その設備が、シミュレーションされる特定の制御種別の制御対象か否かの判定する。これは系統設備DB記憶手段5の系統構成機器データを読出し、制御対象データに基づき判定される。シミュレーションされる特定の制御種別の制御対象機器でなければ、ステップS14で、そのノードを削減する。シミュレーションされる特定の制御種別の制御対象機器であれば、ステップS13で、その設備をノードとして残す。ステップS14で、原系統の全設備に着目したかどうかを判定し、全設備に着目していなければステップS11に戻る。
このように、簡易系統モデル作成における原系統モデルのノード削減及び集約の判別について、シミュレーションされる特定の制御種別の制御対象となるノードのみを残し、それ以外のノードは削減もしくは集約することで、制御に必要となるノードの電気量は原系統モデルと整合性を保ちつつ、電力系統を簡易化することによりシミュレーション計算処理時間の短縮を行うことが可能となる。
【0016】
図6は、この発明の実施の形態2による電力系統モデルの簡易作成装置の電力供給設備における処理を示す図である。
発電機、調相設備などの電力供給設備ノードについては、シミュレーションされる特定の制御種別の制御対象となるノードのみ残し、それ以外のノードについては、系統に電力を供給するマイナスの負荷と見なし、電力を消費する他の一般負荷ノードと同様に簡易系統モデルのノードに集約する。例えば、図6に示すように、発電機D1、D2及び調相設備C1、C2の電力供給装置に対して、制御の対象である発電機D1及び調相設備C1のみノードとして残し、シミュレーションされる特定の制御種別の制御対象外の発電機D2及び調相設備C2に関しては負荷として開閉器ノードK1〜K3に集約する。
【0017】
このように、実施の形態2によれば、シミュレーションされる特定の制御種別の制御対象のノードのみ残すようにすることで、監視制御に必要なノードにおいては原系統と整合性を保ちつつ、電力系統を簡易化することにより、シミュレーション計算処理時間の短縮を行うことが可能となる。
【0018】
実施の形態3.
実施の形態3は、図3のノード負荷設定部3についてのものである。
ノード負荷設定部3の負荷量集約処理手段は、あるノード区間内における各ノードの負荷量配分比率を決めるものである。例えば、開閉器ノードを分割した図4(b)において、開閉器K1とK2の区間内負荷量合計値は、K1とK2のオンライン計測情報(センサの情報)から算出することができるが、K1とK2のどちらにどれだけ配分すれば、原系統モデルと整合性が取れた負荷量になるかわからず、このため、負荷量集約処理では、負荷量不整合解消処理を行う前の初期値として、次の(1)、(2)のいずれかを行う必要がある。
(1)集約負荷量履歴情報DB記憶手段7に値がない場合に、区間内負荷量合計値を二つのノード(K1とK2)に等配分する。(2)集約負荷量履歴情報DB記憶手段7に値がある場合、あるノード間において、集約負荷量履歴情報DB記憶手段7に格納されているノード負荷量に基づき配分比率を決定する。この内、実施の形態3は、(2)に係わるものである。
負荷量不整合解消処理は、最小2乗法を用いて、負荷量集約処理にて与えられた初期負荷量を原系統モデルと整合性の取れた負荷値に調整するものであり、従来技術として一般に知られたものである。
【0019】
図7は、この発明の実施の形態3による電力系統モデルの簡易作成装置の履歴情報を用いた負荷配分を示す図である。
図7において、Loadは、簡易系統モデルのあるノードにおいて、過去に求めた推定負荷量を表わす。t−nは過去に実施した負荷量不整合解消処理の時刻を示し、t0は現在時刻を表わす。Wは重み係数であり、全体の重み係数の合計値を1として、例えば信頼性が高いと考えられる最新の負荷量の重みを大きくするなどの調整を行う。
図3に示す、原系統モデルと整合性の取れた負荷を簡易系統モデルの各ノードに分配するノード負荷設定部3の負荷量集約処理手段において、過去に不整合解消処理にて求めた負荷量を格納する、集約負荷量履歴情報DB記憶手段7を負荷量配分比率の初期値として与えることで、収束するまでの繰り返し演算処理回数を減らすことが可能となり、負荷量不整合解消処理の計算時間を短縮することができる。
【0020】
実施の形態3によれば、集約負荷量履歴情報の負荷量配分比率を初期値として与えることで、収束するまでの繰り返し演算処理回数を減らせるため、負荷量不整合解消処理の計算処理時間の短縮が可能となる。
また、負荷量不整合解消処理の計算時間短縮により、さらに原系統との整合性を高めることが可能となる。
【0021】
【発明の効果】
この発明は、以上説明したように、開閉器を含み変圧器を除く、電力系統の各系統構成機器をそれぞれノードとし、電力系統の各変圧器及び系統構成機器間を結ぶ各送電線をそれぞれブランチとすることにより構成された電力系統の原系統モデルに基づき、一部のノードを削除することにより簡略化した簡易系統モデルを作成する電力系統の運転監視制御シミュレーション用電力系統モデルの簡易作成装置において、
電力系統の変圧器を含む各系統構成機器に関するデータを格納した系統設備データベース記憶手段と、
この系統設備データ記憶手段に格納された各系統構成機器に関するデータから開閉器のデータを抽出し、抽出した各開閉器毎に、開状態に対応した各開閉器接点を開閉器のノードとすることにより抽出された各開閉器に対応したノードを分割する開閉器ノード分割処理手段と、
開閉器ノード分割処理手段による分割後の各開閉器のノードに対して、電力系統設備の全開閉器が開状態にあるとしたら、この分割後のノードに電気的に接続されていることとなる全負荷を集約し、集約した負荷を、前記全開閉器が開状態にあるとしたら、この負荷に電気的に接続されることとなるノードに調整配分する負荷量集約処理手段とを備えたので、簡易系統モデルでは、分割された開閉器に対して2つの負荷情報を独立して設定することができ、開閉器による系統切替え操作が実施された場合にも、系統状態の整合性が取れた負荷量を保持することが可能となるため、系統の切替えによる電気的接続関係の変化に関係なくシミュレーションを実施することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による電力系統モデルの簡易作成装置によって簡易系統モデルが作成される原系統モデルを示す図である。
【図2】この発明の実施の形態1による電力系統モデルの簡易作成装置によって作成された簡易系統モデルを示す図である。
【図3】この発明の実施の形態1による電力系統モデルの簡易作成装置の原系統モデルから簡易系統モデルを作成する処理を示す図である。
【図4】この発明の実施の形態1による電力系統モデルの簡易作成装置の開閉器ノード分割処理を示す図である。
【図5】この発明の実施の形態2による電力系統モデルの簡易作成装置の不要ノード削減処理を示すフローチャートである。
【図6】この発明の実施の形態2による電力系統モデルの簡易作成装置の電力供給設備における処理を示す図である。
【図7】この発明の実施の形態3による電力系統モデルの簡易作成装置の履歴情報を用いた負荷配分を示す図である。
【符号の説明】
1 原系統モデル、2 ノード数設定部、3 ノード負荷設定部、
4 簡易系統モデル、5 系統設備DB記憶手段、6 オンライン計測情報、
7 集約負荷量履歴情報DB記憶手段、8 計測情報記憶手段、C 調相設備、D 発電機、G 発電機、N 母線、K 開閉器、L 負荷。
Claims (4)
- 開閉器を含み変圧器を除く、電力系統の各系統構成機器をそれぞれノードとし、上記電力系統の各変圧器及び上記系統構成機器間を結ぶ各送電線をそれぞれブランチとすることにより構成された上記電力系統の原系統モデルに基づき、一部のノードを削除することにより簡略化した簡易系統モデルを作成する電力系統の運転監視制御シミュレーション用電力系統モデルの簡易作成装置において、
上記電力系統の変圧器を含む各系統構成機器に関するデータを格納した系統設備データベース記憶手段と、
この系統設備データ記憶手段に格納された各系統構成機器に関するデータから開閉器のデータを抽出し、抽出した各開閉器毎に、開状態に対応した各開閉器接点を上記開閉器のノードとすることにより上記抽出された各開閉器に対応したノードを分割する開閉器ノード分割処理手段と、
上記開閉器ノード分割処理手段による分割後の各開閉器のノードに対して、上記電力系統設備の全開閉器が開状態にあるとしたら、この分割後のノードに電気的に接続されていることとなる全負荷を集約し、集約した負荷を、前記全開閉器が開状態にあるとしたら、この負荷に電気的に接続されることとなるノードに調整配分する負荷量集約処理手段と
を備えたことを特徴とする電力系統モデルの簡易作成装置。 - 上記系統設備データベース記憶手段に格納された系統構成機器データは、系統構成機器に対応して制御対象項目が定義された制御対象データを含み、
上記原系統モデルに従って、これを構成するノードに対応する系統構成機器データを上記系統設備データベース記憶手段から読み出し、得られた系統構成機器データに含まれる上記制御対象データに基づき、上記原系統モデルに含まれるノードから、上記シミュレーションの目的上不要な系統構成機器に対応するノードを削減する不要ノード削減処理手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の電力系統モデルの簡易作成装置。 - 上記不要ノード削減処理手段は、原系統モデルのノードの内、電力供給設備に対応するノードを負荷とみなし、この負荷の負荷量の符号を負として扱うことを特徴とする請求項2記載の電力系統モデルの簡易作成装置。
- 各開閉器の分割後のノード毎に、過去において集約配分して調整した負荷量から求めた負荷配分比を集約負荷量履歴情報データとして格納する集約負荷量履歴情報データベース記憶手段と、
この集約負荷量履歴情報データベース記憶手段に格納されている集約負荷量履歴情報データを読み出し、その負荷配分情報に基づき、上記分割後の各開閉器のノード毎に負荷量の初期値を算定し配分する機能を加えた負荷量集約処理手段と、上記簡易系統モデルのノードの負荷量を、上記原系統モデルとシミュレーション後の電気量の整合性が取れるように調整し、この調整後の負荷量からノード間の負荷量配分比を求め、これを集約負荷量履歴情報データとして、集約負荷量履歴情報データベース記憶手段に記憶させる負荷量不整合解消処理手段と、
を備えることにより、簡易系統モデルを作成することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電力系統モデルの簡易作成装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2012140733A1 (ja) * | 2011-04-12 | 2012-10-18 | 株式会社日立製作所 | 制御装置、制御システム及びシステムの制御方法 |
JP2014121132A (ja) * | 2012-12-14 | 2014-06-30 | Mitsubishi Electric Corp | 配電経路管理装置 |
CN105846429A (zh) * | 2016-05-26 | 2016-08-10 | 中国电力科学研究院 | 基于电网分区和类扩展变量松弛的电力系统潮流优化方法 |
JP2017158278A (ja) * | 2016-03-01 | 2017-09-07 | 富士電機株式会社 | 電力系統の状態推定方法、電力系統の状態推定装置、及びプログラム |
JP2018110488A (ja) * | 2017-01-04 | 2018-07-12 | 富士電機株式会社 | 状態推定装置、状態推定方法、及び状態推定プログラム |
-
2003
- 2003-03-31 JP JP2003093299A patent/JP2004304896A/ja active Pending
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