JP2004304264A - ショルダーパッド - Google Patents
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Abstract
【課題】業務用ビデオカメラのような重量物を担いだ際のフイット感や安定感を向上させたショルダーパッドを提供する。
【解決手段】ショルダーパッド1を形作る合成高分子2の内部の、ショルダーパッド1の前部に相当する部位からショルダーパッド1の後部に相当する部位に亘って、骨材3が存在しており、骨材3は、ショルダーパッド1の前部に相当する部位では、合成高分子2のうち、ショルダーパッド1の両隅2a,2bに相当する部位を支えず、両隅2a,2bに挟まれた部位のみを支える形状をしている。ショルダーパッド1を使用して重量物を担いだ際に、ショルダーパッド1の前部では肩を押さえ込むとともに全体としては変形が防止されるので、肩へのフイット感が向上するとともに、重量物を安定させて担ぐことができる。
【選択図】 図2
【解決手段】ショルダーパッド1を形作る合成高分子2の内部の、ショルダーパッド1の前部に相当する部位からショルダーパッド1の後部に相当する部位に亘って、骨材3が存在しており、骨材3は、ショルダーパッド1の前部に相当する部位では、合成高分子2のうち、ショルダーパッド1の両隅2a,2bに相当する部位を支えず、両隅2a,2bに挟まれた部位のみを支える形状をしている。ショルダーパッド1を使用して重量物を担いだ際に、ショルダーパッド1の前部では肩を押さえ込むとともに全体としては変形が防止されるので、肩へのフイット感が向上するとともに、重量物を安定させて担ぐことができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば業務用のビデオカメラを肩に担ぐ際に使用して好適なショルダーパッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
業務用のビデオカメラを肩に担ぐ際に、肩への負担の軽減等を図るための器具として、ショルダーパッドが存在する。ショルダーパッドは、上面がビデオカメラへの取り付け面となっており、ビデオカメラにねじなどで取り付けた状態で、ショルダーパッドの下面を肩にあててビデオカメラを担ぐというようにして使用される。
【0003】
このショルダーパッドとしては、従来から様々な構造のものが提案されている。例えば、本出願人は、外表面が、滑りにくく柔軟性及び耐久性を有しショルダーパッドの形状に保形された表皮から成り、表皮の開口部から、ショルダーパッドの形状に保形された軟質ウレタンフォームから成るクッションを収納し、表皮の開口部裏面側に前後2枚に分離された下部骨板を収納し、この下部骨板に上から上部骨板をねじ締めして表皮を挟持固定し、上部骨板をビデオカメラにねじで固定するようにしたショルダーパッドを提案済みである(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−155089号公報(段落番号0011〜0021、図1〜図8)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このショルダーパッドは、肩の動きに応じて下面のクッション(軟質ウレタンフォーム)が全体として変形するので、肩へのフイット感が損なわれたり、ビデオカメラを安定させて担ぎにくくなることがある。
【0006】
また、一般に従来のショルダーパッドは、肩からずれ易かったり、ビデオカメラのような重量物を担いだ際に、肩のうち鎖骨が張り出している部分が痛くなることがあった。
【0007】
本発明は、上述の点に鑑み、業務用ビデオカメラのような重量物を担いだ際のフイット感や安定感を向上させたショルダーパッドや、さらには、肩からずれにくいとともに、重量物を担いだ際にも鎖骨が張り出している部分が痛くならないショルダーパッドを提供することを課題としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本出願人は、ショルダーパッドを形作る合成高分子の内部の、ショルダーパッドの前部に相当する部位からショルダーパッドの後部に相当する部位に亘って、骨材が存在しており、この骨材は、ショルダーパッドの前部に相当する部位では、この合成高分子のうち、ショルダーパッドの両隅に相当する部位を支えず、この両隅に挟まれた部位のみを支える形状をしているショルダーパッドを提案する。
【0009】
このショルダーパッドでは、合成高分子によってショルダーパッドが形作られるとともに、この合成高分子の内部に骨材が挿入されることにより、全体としての変形が防止される。
【0010】
ただし、ショルダーパッドの前部では、この骨材は、両隅を支えておらず、両隅に挟まれた部位のみを支えている。したがって、このショルダーパッドを使用してビデオカメラのような重量物を担ぐと、前部の両隅は押し広げられ、その結果ショルダーパッドの前部が肩を押さえ込むようになる。
【0011】
このように、前部では肩を押さえ込むとともに全体としては変形が防止されるので、肩へのフイット感が向上するとともに、ビデオカメラのような重量物を安定させて担ぐことができる。
【0012】
なお、このショルダーパッドにおいて、一例として、骨材は、ショルダーパッドの後部に相当する部位では、合成高分子のうち、ショルダーパッドの内寄り(肩にあてた際に首に近いほう)の隅に相当する部位を支えない形状をしたものであることが好適である。
【0013】
それにより、このショルダーパッドを使用して重量物を担いだ際に、前部の両隅だけでなく後部の首に近いほうの隅も押し広げられ、その結果ショルダーパッドの後部の首に近いほうの部分も肩をしっかり押さえ込むようになるので、肩へのフイット感が一層向上するとともに、ビデオカメラのような重量物を一層安定させて担ぐことができる。
【0014】
また、このショルダーパッドにおいて、一例として、合成高分子は、ショルダーパッドの下面の前方外寄り(肩にあてた際に肩の前面の先端に近いほう)の部位に相当する部位に、窪みを有するものであることが好適である。
【0015】
このように、ショルダーパッドの下面の、肩にあてた際に肩の前面の先端に近いほうの部位に窪み設けることにより、ショルダーパッドを肩にあてる際に、この窪みの位置を、肩のうち鎖骨が張り出している部分に合わせる(鎖骨が張り出している部分をこの窪みに収める)ことができる。
【0016】
これにより、肩に対するショルダーパッドの部位が、鎖骨が張り出している部分を中心として規定されるので、ショルダーパッドが肩からずれにくくなる。また、このように鎖骨が張り出している部分を窪みに収めることにより、ビデオカメラのような重量物を担いだ際にも、鎖骨が張り出している部分が痛くなることもなくなる。
【0017】
また、このショルダーパッドにおいて、一例として、合成高分子としては、半硬質程度の硬さのものを用いることが好適である。それにより、軟質のものを用いる場合よりも、ショルダーパッドの前部等が肩を一層しっかり押さえ込むようになるので、肩へのフイット感が一層向上するとともに、ビデオカメラのような重量物を一層安定させて担ぐことができるようになる。また、このように半硬質程度の硬さのものを用いることにより、長時間使用しても、硬質のものを用いる場合と異なり、肩が痛くなることもなくなる。
【0018】
このショルダーパッドにおける合成高分子としては、一例として、ポリエチレンを用いるようにすればよい。
【0019】
また、このショルダーパッドをビデオカメラを担ぐために使用する場合には、一例として、ビデオカメラに対する取り付け位置を前後方向で調整するための、前後方向に延びた長穴を設けることが好適である。
【0020】
ビデオカメラの重心位置はレンズ交換等によって変化するが、このような長穴を設けることにより、ビデオカメラに対するショルダーパッドの取り付け位置を、ビデオカメラの重心位置に応じて前後方向で調整して、ビデオカメラをちょうど重心位置で支えるようにして担ぐことができるようになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、業務用のビデオカメラを担ぐためのショルダーパッドに本発明を適用した例を、図面を用いて具体的に説明する。
【0022】
図1は、本発明を適用した右利き用(右肩でビデオカメラを担ぐための)ショルダーパッドを、斜め左前方からみた斜視図である。このショルダーパッド1は、半硬質のポリエチレン2によって形作られており、下面が凹状に湾曲するとともに上面がビデオカメラへの取り付け面となった形状をしている。
【0023】
図2はショルダーパッド1の上面図、図3はショルダーパッド1の断面(図2のA−A断面)図、図4はショルダーパッド1の側面図、図5はショルダーパッド1の下面図である。
【0024】
図2に示すように、ポリエチレン2は、ショルダーパッド1の前部(図の左側の部分)に相当する部位では、右隅(前右隅と呼ぶことにする)2aや左隅(前左隅と呼ぶことにする)2bよりも、これらの前右隅2aと前左2bとで挟まれた部位のほうが突出し、ショルダーパッド1の後部(図の右側の部分)に相当する部位では、ショルダーパッド1の左寄り(肩にあてた際に首に近いほうである内寄り)の隅に相当する左隅(後左隅と呼ぶことにする)2cが、ショルダーパッド1の右寄り(肩にあてた際に肩の先端に近いほうである外寄り)の隅に相当する右隅(後右隅と呼ぶことにする)2dよりも突出した、左右非対称な形状をしている。
【0025】
また、図3及び図4に示すように、ポリエチレン2は、ショルダーパッド1の前部や後部に相当する部位は、上面が下側に向けて傾斜するとともに、ショルダーパッド1の中央部(前部と後部とに挟まれた部分)に相当する分よりも厚みが大きくなっている。
【0026】
図2に想像線で示すとともに図3に示すように、ポリエチレン2の内部には、ショルダーパッド1の前部に相当する部位からショルダーパッド1の後部に相当する部位に亘って、骨材としての板金3が存在している。図6,図7は、それぞれこの板金3の形状を示す上面図,側面図である
【0027】
図3及び図7に示すように、板金3は、ポリエチレン2の形状に合わせて、ショルダーパッド1の前部や後部に相当する部位が、下側に向けて折れ曲がった形状をしている。また、図2に想像線で示すとともに図6に示すように、板金3には、後述の長穴4に対応した2つの長穴3aが設けられるとともに、強度を保ちつつ軽量化を図るための複数の穴3bが設けられている。
【0028】
図2に想像線で示すとともに図6に示すように、板金3は、ショルダーパッド1の前部に相当する部位では、ポリエチレン2のうち前右隅2a及び前左隅2bを支えず、これらの前右隅2aと前左隅2bとで挟まれた部位のみを支える形状をしている。また、ショルダーパッド1の後部に相当する部位では、ポリエチレン2のうち後左隅2cを支えず、後右隅2dを支える形状をしている。
【0029】
ポリエチレン2の下面の凹状部分の長さ(ショルダーパッド1の前後方向に相当する方向での長さ)は、左端での長さ(図4のL)が約11cm、右端での長さが約9cmであり、比較的短くなっている。
【0030】
図1〜図3及び図5に示すように、ポリエチレン2には、ショルダーパッド1の前後方向に相当する方向に延びた、ビデオカメラへの取り付け用の2つの長穴4が貫通して設けられている(前述のように板金3にもこれらの長穴4に対応した長穴3bが設けられている)。また、図2及び図5に示すように、ポリエチレン2には、これらの長穴4よりもショルダーパッド1の後方に相当する部位にも、ビデオカメラへの取り付け用の穴5が貫通して設けられている。
【0031】
長穴4は、ショルダーパッド1をビデオカメラの一定の基準位置に取り付ける際には、長穴4内の最もショルダーパッド1の前方寄りの位置でねじ7によってショルダーパッド1をビデオカメラに取り付け、他方、ショルダーパッド1をビデオカメラのこの基準位置よりも前の位置に取り付ける際には、長穴4内のショルダーパッド1の後方寄りの位置でねじ7によってショルダーパッド1をビデオカメラに取り付けるというように、ビデオカメラに対する取り付け位置を前後方向で調整するための穴である。
【0032】
穴5は、ショルダーパッド1をビデオカメラのこの基準位置に取り付ける際に、長穴4とともにねじ(図示略)によってショルダーパッド1をビデオカメラに取り付けるための穴であり、ショルダーパッド1をビデオカメラのこの基準位置よりも前の位置に取り付ける際には使用されない。
【0033】
また、図5に示すように、ポリエチレン2には、ショルダーパッド1の凹状の下面の前方の右寄り(肩にあてた際に肩の先端に近いほうである外寄り)の部位に相当する部位に、深さ数mm程度の窪み6がさらに設けられている。
【0034】
このショルダーパッド1は、圧縮成形機の金型の中に板金3をピン等によって位置決めした状態で、この金型にポリエチレンの材料を流し込んで、ポリエチレン2を圧縮成形することによって製造されている。
【0035】
図8は、このショルダーパッド1の業務用ビデオカメラへの取り付け例を示す図である。前述の長穴4(基準位置に取り付ける際には長穴4及び穴5)を用いて、ショルダーパッド1が業務用のビデオカメラ10に前述のねじ7(基準位置に取り付ける際にはねじ7及び穴5に通したねじ)によって固定して取り付けられている。
【0036】
ショルダーパッド1は、このようにビデオカメラ10に取り付けた状態で、ショルダーパッド1の下面を右肩にあててビデオカメラ10を担ぐというようにして使用される。
【0037】
次に、このショルダーパッド1を使用してビデオカメラ10を担ぐ様子について説明する。このショルダーパッド1では、ポリエチレン2によってショルダーパッドが形作られるとともに、ポリエチレン2に板金3が挿入されることにより、全体としての変形が防止される。
【0038】
ただし、図2に示したように、ショルダーパッド1の前部では、板金3は、両隅(ポリエチレン2の前右隅2a及び前左隅2b)を支えておらず、両隅に挟まれた部位のみを支えている。さらに、ショルダーパッド1の後部では、板金3は、肩にあてた際に首に近いほうである内寄りの左隅(ポリエチレン2の後左隅2c)を支えず、肩にあてた際に肩の先端に近いほうである外寄りの隅(ポリエチレン2の後右隅2d)を支えている。
【0039】
したがって、ショルダーパッド1を使用してビデオカメラ10を担ぐと、個人差による肩の太さの差にかかわらず(肩が太い人でも窮屈な感じにならずに)前部の両隅と後部の首に近いほうの隅とが無理なく押し広げられ、その結果ショルダーパッド1の前部と後部の首に近いほうの部分とが肩を押さえ込むようになる。
【0040】
このように、前部と後部の首に近いほうの部分とで肩を押さえ込むとともに全体としては変形が防止されるので、肩へのフイット感が向上するとともに、ビデオカメラ10を安定させて担ぐことができる。
【0041】
なお、ショルダーパッド1の後部のうち、肩にあてた際に肩の先端に近いほうである外寄りの隅(ポリエチレン2の後右隅2d)は、板金3で支えられているので、ビデオカメラ10を担いだ際にも押し広げられない。これは、肩の先端に近いほうの部分は個人差による太さの違いがあまりない部分なので、押し広げなくてもフィット感にはあまり影響がない(却って変形させないことにより安定感が高まる)ためである。
【0042】
また、このショルダーパッド1は、下面の凹状部分の長さ(図4のL等)が比較的短くなっているので、その点からも、肩へのフイット感が向上する。
【0043】
さらに、このショルダーパッド1は、肩にあてる際に、凹状の下面の前方外寄り(肩の前面の先端に近いほう)にさらに設けられている窪み(ポリエチレン2の窪み6)の位置を、肩のうち鎖骨が張り出している部分に合わせる(鎖骨が張り出している部分を窪み6に収める)ことができる。
【0044】
これにより、肩に対するショルダーパッド1の部位が、鎖骨が張り出している部分を中心として規定されるので、ショルダーパッド1が肩からずれにくくなる。また、このように鎖骨が張り出している部分を窪み6に収めることにより、ビデオカメラ10を担いだ際にも、鎖骨が張り出している部分が痛くなることもなくなる。
【0045】
さらに、このショルダーパッド1は、半硬質程度の硬さのポリエチレン2を用いていることにより、軟質のものを用いる場合よりも、ショルダーパッド1の前部や後部左側が肩を一層しっかり押さえ込むようになるので、肩へのフイット感が一層向上するとともに、ビデオカメラ10のような重量物を一層安定させて担ぐことができる。また、このように半硬質程度の硬さのものを用いることにより、長時間使用しても、硬質のものを用いる場合と異なり、肩が痛くなることもなくなる。
【0046】
さらに、ビデオカメラ10の重心位置はレンズ交換等によって変化する(レンズが重くなると重心が前方に移動する)が、ビデオカメラ10に対するショルダーパッド1の取り付け位置を、ビデオカメラ10の重心位置に応じて長穴4で前後方向で調整して(重心が前方に移動した場合には、長穴4内のショルダーパッド1の後方寄りの位置でねじ7によってショルダーパッド1をビデオカメラ10に取り付けて)、ビデオカメラ10をちょうど重心位置で支えるようにして担ぐことができる。したがって、その点からも、ビデオカメラ10を安定させて担ぐことができる。
【0047】
なお、以上の例では右利き用のショルダーパッド1を示したが、左利き用のショルダーパッドを製造する場合には、ショルダーパッド1と対称な形状にすればよい。
【0048】
また、以上の例では、ポリエチレン2によってショルダーパッド1を形作っているが、ポリエチレン以外の合成高分子によってショルダーパッド1を形作ってもよい。
【0049】
また、以上の例ではビデオカメラを担ぐためのショルダーパッドに本発明を適用しているが、ビデオカメラ以外の重量物を担ぐためのショルダーパッドとしても本発明を適用してよい。
【0050】
そして、例えば神輿(みこし)のように複数人で同じ重量物を担ぐためのショルダーパッドとして本発明を適用する場合には、厚みの異なる何種種類かのショルダーパッドを製造することが好適である。それにより、各人が、身長に応じて厚みを選択して(身長の低い人は厚みの大きいものを使用して)、同じような高さでその重量物を担ぐことができるようになる。
【0051】
また、本発明は、以上の例に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、その他様々の構成をとりうることはもちろんである。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るショルダーパッドによれば、ビデオカメラのような重量物を担いだ際に、前部では肩を押さえ込むとともに全体としては変形が防止されるので、肩へのフイット感が向上するとともに、重量物を安定させて担ぐことができるという効果が得られる。
【0053】
さらに、重量物を担いだ際に、前部の両隅だけでなく後部の首に近いほうの隅も押し広げられ、その結果ショルダーパッドの後部の首に近いほうの部分も肩をしっかり押さえ込むようになるので、肩へのフイット感が一層向上するとともに、ビデオカメラのような重量物を一層安定させて担ぐことができるという効果も得られる。
【0054】
さらに、ショルダーパッドを肩にあてる際に、ショルダーパッドの下面の窪みの位置を、肩のうち鎖骨が張り出している部分に合わせる(鎖骨が張り出している部分をこの窪みに収める)ことにより、肩に対するショルダーパッドの部位が、鎖骨が張り出している部分を中心として規定されるので、ショルダーパッドが肩からずれにくくなるという効果も得られる。また、鎖骨が張り出している部分をこの窪みに収めることにより、ビデオカメラのような重量物を担いだ際にも、鎖骨が張り出している部分が痛くなることがなくなるという効果も得られる。
【0055】
さらに、合成高分子として半硬質程度の硬さのものを用いることにより、ショルダーパッドの前部等が肩を一層しっかり押さえ込むようになるので、肩へのフイット感が一層向上するとともに、ビデオカメラのような重量物を一層安定させて担ぐことができるという効果も得られる。また、このように半硬質程度の硬さのものを用いることにより、長時間使用しても、硬質のものを用いる場合と異なり、肩が痛くなることがなくなるという効果も得られる。
【0056】
さらに、ビデオカメラを担ぐために使用する場合には、ビデオカメラに対するショルダーパッドの取り付け位置を、ビデオカメラの重心位置に応じて前後方向で調整して、ビデオカメラをちょうど重心位置で支えるようにして担ぐことができるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るショルダーパッドの斜視図である。
【図2】本発明に係るショルダーパッドの上面図である。
【図3】本発明に係るショルダーパッドの断面図である。
【図4】本発明に係るショルダーパッドの側面図である。
【図5】本発明に係るショルダーパッドの下面図である。
【図6】本発明に係るショルダーパッドの構成要素である板金の上面図である。
【図7】本発明に係るショルダーパッドの構成要素である板金の側面図である。
【図8】本発明に係るショルダーパッドのビデオカメラへの取り付け例を示す図である。
【符号の説明】
1 ショルダーパッド、 2 ポリエチレン、 2a ショルダーパッドの前部に相当するポリエチレンの部位の右隅、 2b ショルダーパッドの前部に相当するポリエチレンの部位の左隅、 2c ショルダーパッドの後部に相当するポリエチレンの部位の左隅、 2d ショルダーパッドの後部に相当するポリエチレンの部位の右隅、 3 板金、 4 長穴、 5 穴、 6 窪み、 7 ねじ、 10 業務用のビデオカメラ
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば業務用のビデオカメラを肩に担ぐ際に使用して好適なショルダーパッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
業務用のビデオカメラを肩に担ぐ際に、肩への負担の軽減等を図るための器具として、ショルダーパッドが存在する。ショルダーパッドは、上面がビデオカメラへの取り付け面となっており、ビデオカメラにねじなどで取り付けた状態で、ショルダーパッドの下面を肩にあててビデオカメラを担ぐというようにして使用される。
【0003】
このショルダーパッドとしては、従来から様々な構造のものが提案されている。例えば、本出願人は、外表面が、滑りにくく柔軟性及び耐久性を有しショルダーパッドの形状に保形された表皮から成り、表皮の開口部から、ショルダーパッドの形状に保形された軟質ウレタンフォームから成るクッションを収納し、表皮の開口部裏面側に前後2枚に分離された下部骨板を収納し、この下部骨板に上から上部骨板をねじ締めして表皮を挟持固定し、上部骨板をビデオカメラにねじで固定するようにしたショルダーパッドを提案済みである(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−155089号公報(段落番号0011〜0021、図1〜図8)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このショルダーパッドは、肩の動きに応じて下面のクッション(軟質ウレタンフォーム)が全体として変形するので、肩へのフイット感が損なわれたり、ビデオカメラを安定させて担ぎにくくなることがある。
【0006】
また、一般に従来のショルダーパッドは、肩からずれ易かったり、ビデオカメラのような重量物を担いだ際に、肩のうち鎖骨が張り出している部分が痛くなることがあった。
【0007】
本発明は、上述の点に鑑み、業務用ビデオカメラのような重量物を担いだ際のフイット感や安定感を向上させたショルダーパッドや、さらには、肩からずれにくいとともに、重量物を担いだ際にも鎖骨が張り出している部分が痛くならないショルダーパッドを提供することを課題としてなされたものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために、本出願人は、ショルダーパッドを形作る合成高分子の内部の、ショルダーパッドの前部に相当する部位からショルダーパッドの後部に相当する部位に亘って、骨材が存在しており、この骨材は、ショルダーパッドの前部に相当する部位では、この合成高分子のうち、ショルダーパッドの両隅に相当する部位を支えず、この両隅に挟まれた部位のみを支える形状をしているショルダーパッドを提案する。
【0009】
このショルダーパッドでは、合成高分子によってショルダーパッドが形作られるとともに、この合成高分子の内部に骨材が挿入されることにより、全体としての変形が防止される。
【0010】
ただし、ショルダーパッドの前部では、この骨材は、両隅を支えておらず、両隅に挟まれた部位のみを支えている。したがって、このショルダーパッドを使用してビデオカメラのような重量物を担ぐと、前部の両隅は押し広げられ、その結果ショルダーパッドの前部が肩を押さえ込むようになる。
【0011】
このように、前部では肩を押さえ込むとともに全体としては変形が防止されるので、肩へのフイット感が向上するとともに、ビデオカメラのような重量物を安定させて担ぐことができる。
【0012】
なお、このショルダーパッドにおいて、一例として、骨材は、ショルダーパッドの後部に相当する部位では、合成高分子のうち、ショルダーパッドの内寄り(肩にあてた際に首に近いほう)の隅に相当する部位を支えない形状をしたものであることが好適である。
【0013】
それにより、このショルダーパッドを使用して重量物を担いだ際に、前部の両隅だけでなく後部の首に近いほうの隅も押し広げられ、その結果ショルダーパッドの後部の首に近いほうの部分も肩をしっかり押さえ込むようになるので、肩へのフイット感が一層向上するとともに、ビデオカメラのような重量物を一層安定させて担ぐことができる。
【0014】
また、このショルダーパッドにおいて、一例として、合成高分子は、ショルダーパッドの下面の前方外寄り(肩にあてた際に肩の前面の先端に近いほう)の部位に相当する部位に、窪みを有するものであることが好適である。
【0015】
このように、ショルダーパッドの下面の、肩にあてた際に肩の前面の先端に近いほうの部位に窪み設けることにより、ショルダーパッドを肩にあてる際に、この窪みの位置を、肩のうち鎖骨が張り出している部分に合わせる(鎖骨が張り出している部分をこの窪みに収める)ことができる。
【0016】
これにより、肩に対するショルダーパッドの部位が、鎖骨が張り出している部分を中心として規定されるので、ショルダーパッドが肩からずれにくくなる。また、このように鎖骨が張り出している部分を窪みに収めることにより、ビデオカメラのような重量物を担いだ際にも、鎖骨が張り出している部分が痛くなることもなくなる。
【0017】
また、このショルダーパッドにおいて、一例として、合成高分子としては、半硬質程度の硬さのものを用いることが好適である。それにより、軟質のものを用いる場合よりも、ショルダーパッドの前部等が肩を一層しっかり押さえ込むようになるので、肩へのフイット感が一層向上するとともに、ビデオカメラのような重量物を一層安定させて担ぐことができるようになる。また、このように半硬質程度の硬さのものを用いることにより、長時間使用しても、硬質のものを用いる場合と異なり、肩が痛くなることもなくなる。
【0018】
このショルダーパッドにおける合成高分子としては、一例として、ポリエチレンを用いるようにすればよい。
【0019】
また、このショルダーパッドをビデオカメラを担ぐために使用する場合には、一例として、ビデオカメラに対する取り付け位置を前後方向で調整するための、前後方向に延びた長穴を設けることが好適である。
【0020】
ビデオカメラの重心位置はレンズ交換等によって変化するが、このような長穴を設けることにより、ビデオカメラに対するショルダーパッドの取り付け位置を、ビデオカメラの重心位置に応じて前後方向で調整して、ビデオカメラをちょうど重心位置で支えるようにして担ぐことができるようになる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、業務用のビデオカメラを担ぐためのショルダーパッドに本発明を適用した例を、図面を用いて具体的に説明する。
【0022】
図1は、本発明を適用した右利き用(右肩でビデオカメラを担ぐための)ショルダーパッドを、斜め左前方からみた斜視図である。このショルダーパッド1は、半硬質のポリエチレン2によって形作られており、下面が凹状に湾曲するとともに上面がビデオカメラへの取り付け面となった形状をしている。
【0023】
図2はショルダーパッド1の上面図、図3はショルダーパッド1の断面(図2のA−A断面)図、図4はショルダーパッド1の側面図、図5はショルダーパッド1の下面図である。
【0024】
図2に示すように、ポリエチレン2は、ショルダーパッド1の前部(図の左側の部分)に相当する部位では、右隅(前右隅と呼ぶことにする)2aや左隅(前左隅と呼ぶことにする)2bよりも、これらの前右隅2aと前左2bとで挟まれた部位のほうが突出し、ショルダーパッド1の後部(図の右側の部分)に相当する部位では、ショルダーパッド1の左寄り(肩にあてた際に首に近いほうである内寄り)の隅に相当する左隅(後左隅と呼ぶことにする)2cが、ショルダーパッド1の右寄り(肩にあてた際に肩の先端に近いほうである外寄り)の隅に相当する右隅(後右隅と呼ぶことにする)2dよりも突出した、左右非対称な形状をしている。
【0025】
また、図3及び図4に示すように、ポリエチレン2は、ショルダーパッド1の前部や後部に相当する部位は、上面が下側に向けて傾斜するとともに、ショルダーパッド1の中央部(前部と後部とに挟まれた部分)に相当する分よりも厚みが大きくなっている。
【0026】
図2に想像線で示すとともに図3に示すように、ポリエチレン2の内部には、ショルダーパッド1の前部に相当する部位からショルダーパッド1の後部に相当する部位に亘って、骨材としての板金3が存在している。図6,図7は、それぞれこの板金3の形状を示す上面図,側面図である
【0027】
図3及び図7に示すように、板金3は、ポリエチレン2の形状に合わせて、ショルダーパッド1の前部や後部に相当する部位が、下側に向けて折れ曲がった形状をしている。また、図2に想像線で示すとともに図6に示すように、板金3には、後述の長穴4に対応した2つの長穴3aが設けられるとともに、強度を保ちつつ軽量化を図るための複数の穴3bが設けられている。
【0028】
図2に想像線で示すとともに図6に示すように、板金3は、ショルダーパッド1の前部に相当する部位では、ポリエチレン2のうち前右隅2a及び前左隅2bを支えず、これらの前右隅2aと前左隅2bとで挟まれた部位のみを支える形状をしている。また、ショルダーパッド1の後部に相当する部位では、ポリエチレン2のうち後左隅2cを支えず、後右隅2dを支える形状をしている。
【0029】
ポリエチレン2の下面の凹状部分の長さ(ショルダーパッド1の前後方向に相当する方向での長さ)は、左端での長さ(図4のL)が約11cm、右端での長さが約9cmであり、比較的短くなっている。
【0030】
図1〜図3及び図5に示すように、ポリエチレン2には、ショルダーパッド1の前後方向に相当する方向に延びた、ビデオカメラへの取り付け用の2つの長穴4が貫通して設けられている(前述のように板金3にもこれらの長穴4に対応した長穴3bが設けられている)。また、図2及び図5に示すように、ポリエチレン2には、これらの長穴4よりもショルダーパッド1の後方に相当する部位にも、ビデオカメラへの取り付け用の穴5が貫通して設けられている。
【0031】
長穴4は、ショルダーパッド1をビデオカメラの一定の基準位置に取り付ける際には、長穴4内の最もショルダーパッド1の前方寄りの位置でねじ7によってショルダーパッド1をビデオカメラに取り付け、他方、ショルダーパッド1をビデオカメラのこの基準位置よりも前の位置に取り付ける際には、長穴4内のショルダーパッド1の後方寄りの位置でねじ7によってショルダーパッド1をビデオカメラに取り付けるというように、ビデオカメラに対する取り付け位置を前後方向で調整するための穴である。
【0032】
穴5は、ショルダーパッド1をビデオカメラのこの基準位置に取り付ける際に、長穴4とともにねじ(図示略)によってショルダーパッド1をビデオカメラに取り付けるための穴であり、ショルダーパッド1をビデオカメラのこの基準位置よりも前の位置に取り付ける際には使用されない。
【0033】
また、図5に示すように、ポリエチレン2には、ショルダーパッド1の凹状の下面の前方の右寄り(肩にあてた際に肩の先端に近いほうである外寄り)の部位に相当する部位に、深さ数mm程度の窪み6がさらに設けられている。
【0034】
このショルダーパッド1は、圧縮成形機の金型の中に板金3をピン等によって位置決めした状態で、この金型にポリエチレンの材料を流し込んで、ポリエチレン2を圧縮成形することによって製造されている。
【0035】
図8は、このショルダーパッド1の業務用ビデオカメラへの取り付け例を示す図である。前述の長穴4(基準位置に取り付ける際には長穴4及び穴5)を用いて、ショルダーパッド1が業務用のビデオカメラ10に前述のねじ7(基準位置に取り付ける際にはねじ7及び穴5に通したねじ)によって固定して取り付けられている。
【0036】
ショルダーパッド1は、このようにビデオカメラ10に取り付けた状態で、ショルダーパッド1の下面を右肩にあててビデオカメラ10を担ぐというようにして使用される。
【0037】
次に、このショルダーパッド1を使用してビデオカメラ10を担ぐ様子について説明する。このショルダーパッド1では、ポリエチレン2によってショルダーパッドが形作られるとともに、ポリエチレン2に板金3が挿入されることにより、全体としての変形が防止される。
【0038】
ただし、図2に示したように、ショルダーパッド1の前部では、板金3は、両隅(ポリエチレン2の前右隅2a及び前左隅2b)を支えておらず、両隅に挟まれた部位のみを支えている。さらに、ショルダーパッド1の後部では、板金3は、肩にあてた際に首に近いほうである内寄りの左隅(ポリエチレン2の後左隅2c)を支えず、肩にあてた際に肩の先端に近いほうである外寄りの隅(ポリエチレン2の後右隅2d)を支えている。
【0039】
したがって、ショルダーパッド1を使用してビデオカメラ10を担ぐと、個人差による肩の太さの差にかかわらず(肩が太い人でも窮屈な感じにならずに)前部の両隅と後部の首に近いほうの隅とが無理なく押し広げられ、その結果ショルダーパッド1の前部と後部の首に近いほうの部分とが肩を押さえ込むようになる。
【0040】
このように、前部と後部の首に近いほうの部分とで肩を押さえ込むとともに全体としては変形が防止されるので、肩へのフイット感が向上するとともに、ビデオカメラ10を安定させて担ぐことができる。
【0041】
なお、ショルダーパッド1の後部のうち、肩にあてた際に肩の先端に近いほうである外寄りの隅(ポリエチレン2の後右隅2d)は、板金3で支えられているので、ビデオカメラ10を担いだ際にも押し広げられない。これは、肩の先端に近いほうの部分は個人差による太さの違いがあまりない部分なので、押し広げなくてもフィット感にはあまり影響がない(却って変形させないことにより安定感が高まる)ためである。
【0042】
また、このショルダーパッド1は、下面の凹状部分の長さ(図4のL等)が比較的短くなっているので、その点からも、肩へのフイット感が向上する。
【0043】
さらに、このショルダーパッド1は、肩にあてる際に、凹状の下面の前方外寄り(肩の前面の先端に近いほう)にさらに設けられている窪み(ポリエチレン2の窪み6)の位置を、肩のうち鎖骨が張り出している部分に合わせる(鎖骨が張り出している部分を窪み6に収める)ことができる。
【0044】
これにより、肩に対するショルダーパッド1の部位が、鎖骨が張り出している部分を中心として規定されるので、ショルダーパッド1が肩からずれにくくなる。また、このように鎖骨が張り出している部分を窪み6に収めることにより、ビデオカメラ10を担いだ際にも、鎖骨が張り出している部分が痛くなることもなくなる。
【0045】
さらに、このショルダーパッド1は、半硬質程度の硬さのポリエチレン2を用いていることにより、軟質のものを用いる場合よりも、ショルダーパッド1の前部や後部左側が肩を一層しっかり押さえ込むようになるので、肩へのフイット感が一層向上するとともに、ビデオカメラ10のような重量物を一層安定させて担ぐことができる。また、このように半硬質程度の硬さのものを用いることにより、長時間使用しても、硬質のものを用いる場合と異なり、肩が痛くなることもなくなる。
【0046】
さらに、ビデオカメラ10の重心位置はレンズ交換等によって変化する(レンズが重くなると重心が前方に移動する)が、ビデオカメラ10に対するショルダーパッド1の取り付け位置を、ビデオカメラ10の重心位置に応じて長穴4で前後方向で調整して(重心が前方に移動した場合には、長穴4内のショルダーパッド1の後方寄りの位置でねじ7によってショルダーパッド1をビデオカメラ10に取り付けて)、ビデオカメラ10をちょうど重心位置で支えるようにして担ぐことができる。したがって、その点からも、ビデオカメラ10を安定させて担ぐことができる。
【0047】
なお、以上の例では右利き用のショルダーパッド1を示したが、左利き用のショルダーパッドを製造する場合には、ショルダーパッド1と対称な形状にすればよい。
【0048】
また、以上の例では、ポリエチレン2によってショルダーパッド1を形作っているが、ポリエチレン以外の合成高分子によってショルダーパッド1を形作ってもよい。
【0049】
また、以上の例ではビデオカメラを担ぐためのショルダーパッドに本発明を適用しているが、ビデオカメラ以外の重量物を担ぐためのショルダーパッドとしても本発明を適用してよい。
【0050】
そして、例えば神輿(みこし)のように複数人で同じ重量物を担ぐためのショルダーパッドとして本発明を適用する場合には、厚みの異なる何種種類かのショルダーパッドを製造することが好適である。それにより、各人が、身長に応じて厚みを選択して(身長の低い人は厚みの大きいものを使用して)、同じような高さでその重量物を担ぐことができるようになる。
【0051】
また、本発明は、以上の例に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、その他様々の構成をとりうることはもちろんである。
【0052】
【発明の効果】
以上のように、本発明に係るショルダーパッドによれば、ビデオカメラのような重量物を担いだ際に、前部では肩を押さえ込むとともに全体としては変形が防止されるので、肩へのフイット感が向上するとともに、重量物を安定させて担ぐことができるという効果が得られる。
【0053】
さらに、重量物を担いだ際に、前部の両隅だけでなく後部の首に近いほうの隅も押し広げられ、その結果ショルダーパッドの後部の首に近いほうの部分も肩をしっかり押さえ込むようになるので、肩へのフイット感が一層向上するとともに、ビデオカメラのような重量物を一層安定させて担ぐことができるという効果も得られる。
【0054】
さらに、ショルダーパッドを肩にあてる際に、ショルダーパッドの下面の窪みの位置を、肩のうち鎖骨が張り出している部分に合わせる(鎖骨が張り出している部分をこの窪みに収める)ことにより、肩に対するショルダーパッドの部位が、鎖骨が張り出している部分を中心として規定されるので、ショルダーパッドが肩からずれにくくなるという効果も得られる。また、鎖骨が張り出している部分をこの窪みに収めることにより、ビデオカメラのような重量物を担いだ際にも、鎖骨が張り出している部分が痛くなることがなくなるという効果も得られる。
【0055】
さらに、合成高分子として半硬質程度の硬さのものを用いることにより、ショルダーパッドの前部等が肩を一層しっかり押さえ込むようになるので、肩へのフイット感が一層向上するとともに、ビデオカメラのような重量物を一層安定させて担ぐことができるという効果も得られる。また、このように半硬質程度の硬さのものを用いることにより、長時間使用しても、硬質のものを用いる場合と異なり、肩が痛くなることがなくなるという効果も得られる。
【0056】
さらに、ビデオカメラを担ぐために使用する場合には、ビデオカメラに対するショルダーパッドの取り付け位置を、ビデオカメラの重心位置に応じて前後方向で調整して、ビデオカメラをちょうど重心位置で支えるようにして担ぐことができるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るショルダーパッドの斜視図である。
【図2】本発明に係るショルダーパッドの上面図である。
【図3】本発明に係るショルダーパッドの断面図である。
【図4】本発明に係るショルダーパッドの側面図である。
【図5】本発明に係るショルダーパッドの下面図である。
【図6】本発明に係るショルダーパッドの構成要素である板金の上面図である。
【図7】本発明に係るショルダーパッドの構成要素である板金の側面図である。
【図8】本発明に係るショルダーパッドのビデオカメラへの取り付け例を示す図である。
【符号の説明】
1 ショルダーパッド、 2 ポリエチレン、 2a ショルダーパッドの前部に相当するポリエチレンの部位の右隅、 2b ショルダーパッドの前部に相当するポリエチレンの部位の左隅、 2c ショルダーパッドの後部に相当するポリエチレンの部位の左隅、 2d ショルダーパッドの後部に相当するポリエチレンの部位の右隅、 3 板金、 4 長穴、 5 穴、 6 窪み、 7 ねじ、 10 業務用のビデオカメラ
Claims (6)
- ショルダーパッドを形作る合成高分子の内部の、該ショルダーパッドの前部に相当する部位から該ショルダーパッドの後部に相当する部位に亘って、骨材が存在しており、
前記骨材は、前記ショルダーパッドの前部に相当する部位では、前記合成高分子のうち、前記ショルダーパッドの両隅に相当する部位を支えず、該両隅に挟まれた部位のみを支える形状をしている
ことを特徴とするショルダーパッド。 - 請求項1に記載のショルダーパッドにおいて、
前記骨材は、前記ショルダーパッドの後部に相当する部位では、前記合成高分子のうち、前記ショルダーパッドの内寄りの隅に相当する部位を支えない形状をしていることを特徴とするショルダーパッド。 - 請求項1または2に記載のショルダーパッドにおいて、
前記合成高分子は、前記ショルダーパッドの下面の前方外寄りの部位に相当する部位に、窪みを有することを特徴とするショルダーパッド。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載のショルダーパッドにおいて、前記合成高分子は半硬質程度の硬さを有することを特徴とするショルダーパッド。
- 請求項1乃至4のいずれかに記載のショルダーパッドにおいて、
前記合成高分子はポリエチレンであることを特徴とするショルダーパッド。 - 請求項1乃至5に記載のショルダーパッドにおいて、
前記ショルダーパッドは、ビデオカメラを担ぐためのショルダーパッドであり、ビデオカメラに対する取り付け位置を前後方向で調整するための、前後方向に延びた長穴を有することを特徴とするショルダーパッド。
Priority Applications (1)
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JP2003091702A JP2004304264A (ja) | 2003-03-28 | 2003-03-28 | ショルダーパッド |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2009111846A (ja) * | 2007-10-31 | 2009-05-21 | Hitachi Kokusai Electric Inc | ショルダーパッド |
-
2003
- 2003-03-28 JP JP2003091702A patent/JP2004304264A/ja active Pending
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