JP2004304147A - 加熱装置、加熱方法及び処理基板 - Google Patents
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Abstract
【課題】より簡単な構成で複雑な温度分布パターンで被処理体を加熱することで、エッチング等の後処理を良好に行うことができる加熱装置を提供すること。
【解決手段】処理基板Wに向けて照射光を照射することで処理基板Wを昇温させる赤外線ランプ41と、赤外線ランプ41と処理基板Wとの間に配置され、照射光の波長に対し反射する銅材で形成されるとともに所定のパターンで開口部Maが形成されたマスクMとを備えている。
【選択図】 図2
【解決手段】処理基板Wに向けて照射光を照射することで処理基板Wを昇温させる赤外線ランプ41と、赤外線ランプ41と処理基板Wとの間に配置され、照射光の波長に対し反射する銅材で形成されるとともに所定のパターンで開口部Maが形成されたマスクMとを備えている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、半導体デバイス等の被処理体を加熱する加熱装置、加熱方法及び処理基板に関し、特にエッチング等の後処理を良好に行うことができるように所望の温度分布で加熱できるものに関する。
半導体デバイス、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ用デバイス、リソグラフィのマスクとなるレチクル、MEMS等の被処理体にプラズマ処理等の所定の処理を行う前に、反応を促進させるためにランプ加熱することで被処理体を昇温させることがあった。
この際、E/R(エッチングレート)を均一化するために被処理体の表面の温度分布を均一にしたり、所定の温度分布を持たせるために、光学レンズを用いて光の照射パターンを変えるようにしていた(例えば特許文献1,2参照)。
実開平6−34244号公報
特公平3−45534号公報
上述した光学レンズを用いて光の照射パターンを変化させる加熱方法であると次のような問題があった。すなわち、光学レンズを用いて照射パターンを作るために、光学系の調整が必要となり煩雑だった。また、温度分布パターンが異なる被処理体を同一の加熱装置で加熱しようとすると、多数の光学レンズが必要となり、加熱装置のコストが高くなったり、制御が複雑になる等の問題があった。さらに、光学レンズのみで複雑な温度分布パターンを形成することは困難であった。
一方、E/Rは基板の表面温度分布、プラズマのイオン及びラジカルフラックスの分布、下部電極の自己バイアスエネルギーの分布、磁場分布、ガスの流れ、排気等の様々の要因で決定されるために、E/R分布を自由に制御することは困難であった。
そこで本発明は、より簡単な構成で複雑な温度分布パターンで被処理体を加熱することで、エッチング等の後処理を良好に行うことができる加熱装置、加熱方法及び処理基板を提供することを目的としている。
上記課題を解決し目的を達成するために、本発明の加熱装置及び加熱方法は次のように構成されている。
(1)被処理体に向けて照射光を照射することで上記被処理体を昇温させるランプと、このランプと上記被処理体との間に配置され、上記照射光の波長に対し吸収または反射する材料で形成されるとともに所定のパターンで開口部が形成されたマスクとを備えていることを特徴とする。
(2)上記(1)に記載された加熱装置であって、上記マスクは、上記照射光を透過する透過板と積層されて形成されていることを特徴とする。
(3)被処理体に向けて照射光を照射することで上記被処理体を昇温させるランプと、上記被処理体の上記ランプ側に積層して配置され、上記照射光の波長に対し吸収または反射する材料で形成されるとともに所定のパターンで開口部が形成されたパターンマスクとを備えていることを特徴とする。
(4)被処理体に向けて照射光を照射することにより上記被処理体を昇温させるランプ照射工程と、上記照射光の波長に対し吸収または反射する材料で形成されるとともに所定のパターンで開口部が形成されたマスクにより照射光の一部を遮光する遮光工程とを備えていることを特徴とする。
(5)被処理体に向けて照射光を照射することにより上記被処理体を昇温させるランプ照射工程と、上記被処理体の上記ランプ側に積層して配置され、上記照射光の波長に対し吸収または反射する材料で形成されるとともに所定のパターンで開口部が形成されたパターンマスクにより照射光の一部を遮光する遮光工程とを備えていることを特徴とする。
(6)表面温度により処理効率が変動する処理が施される基板本体と、この基板本体の一方の面側に積層して配置され、上記一方の面側から照射される照射光の波長に対し吸収または反射する材料で形成からなるパターンマスクとを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、より簡単な構成で複雑な温度分布パターンで被処理体を加熱することで、エッチング等の後処理を良好に行うことが可能となる。
処理基板(被処理体)Wに向けて照射光を照射することで処理基板Wを昇温させる赤外線ランプ41と、この赤外線ランプ41と処理基板Wとの間に配置され、照射光の波長に対し吸収または反射する材料で形成されるとともに所定のパターンで開口部が形成されたマスクMとを備えている。
表面温度により処理効率が変動する処理が施される基板本体Kと、基板本体Kの一方の面側に積層して配置され、上記一方の面側から照射される照射光の波長に対し吸収または反射する材料で形成からなる反射層Jとを備えた処理基板Lを用いる。
図1は本発明の第1の実施の形態に係るエッチング装置10の概要を示す説明図である。エッチング装置10、例えば液晶ディスプレイや有機ELに使用されるTFT基板等の処理基板(被処理体)Wを製造する際、ゲート電極をドライエッチングにより加工するものである。なお、処理基板Wは730×920mmのガラス基板G上にMoW膜Pをスパッタにより200nm成膜したものである(図2参照)。
エッチング装置10は、処理基板Wの出し入れを行うロードロック室20と、処理基板Wの搬送方向を変えるトランスファチャンバ30と、処理基板Wの加熱処理を行う加熱処理室(加熱装置)40と、ICP(誘導結合型プラズマ)装置によるプラズマ処理を行うプロセス処理室50と、各室20〜50を気密に隔てるゲートバルブ60とを備えている。
加熱処理室40は、図2に示すように、赤外線ランプ41と、処理基板Wを支持する処理基板支持部42と、赤外線ランプ41と処理基板支持部42との間に配置され後述するマスクMを支持するマスク支持部43とを備えている。また、複数のマスクMを交換するためのマスク交換機構(不図示)が設けられている。なお、マスクMは、図3の(a)、(b)に示すように、800×1000×15mmの石英ガラスF上に、銅製薄膜Cでパターニングを行なったものである。
プロセス処理室50は、図4に示すように、気密に形成され処理基板Wを収容する真空チャンバ51を備えている。真空チャンバ51の上部には、プラズマ生成室52が形成されている。真空チャンバ51内部には、処理基板Wを載置する下部電極53が配置され、放電周波数13.56MHzのRF電源54が接続されている。また、真空チャンバ51には、処理ガスを導入するガス導入口51aと、内部を減圧するための排気口51bが設けられている。
プラズマ生成室52の一部には誘電体窓52aが形成されており、この誘電体窓52aに対向してコイル装置55が配置されている。このコイル装置55には放電周波数13。56MHzのRF電源56が接続されている。
このように構成されたエッチング装置10では次のようにしてエッチングを行う。すなわち、最初にエッチングを行う処理基板Wをロードロック室20からエッチング装置10内部に搬入する。次に、トランスファチャンバ30を経由して、加熱処理室40に搬入する。ここでは、図2に示すようにして赤外線ランプ41からマスクMを介して処理基板Wに所定時間だけ赤外線を照射する。
次に、処理基板Wをトランスファチャンバ30を経由して、プロセス処理室50に搬入する。プロセス生成室52では、プラズマRを発生させ、所定の条件でエッチングを行う。
次に、処理結果について比較例と実施例1及び実施例2とを比較して説明する。なお、E/Rの算出にあたっては、図5の(a)に示すように面内13点をポリイミドテープでマスクした状態でエッチングを行ない、その後、マスクをはがし、アルコールで粘着面を取り除いた後、段差計によって測定した。エッチングには、SF6/O2=500/500sccm、10Pa、ICPパワーを5KW、バイアスパワーを1KW印加した。また、下部電極53の温度は70℃に設定した。
(比較例1)
マスクMを用いないで加熱を行った場合における比較例について説明する。図5の(b)はE/Rの分布を示す図である。図に示すように、処理基板Wの中央のE/Rが高く外周部のE/Rが低くなる分布となっている。また、複数枚の処理基板Wについて連続して処理を行なった場合のE/Rは、1枚目、2枚目、3枚目でそれぞれ137、159、164nm/minと変化する。このように、1枚目のE/Rが低く、2枚目以降のE/Rは高くなっている。また、E/Rの分布に関しても、基板中央部のがE/Rの上昇率が高く、この結果均一性が1枚目、2枚目、3枚目でそれぞれ12、37、43%と悪化する傾向にある。
マスクMを用いないで加熱を行った場合における比較例について説明する。図5の(b)はE/Rの分布を示す図である。図に示すように、処理基板Wの中央のE/Rが高く外周部のE/Rが低くなる分布となっている。また、複数枚の処理基板Wについて連続して処理を行なった場合のE/Rは、1枚目、2枚目、3枚目でそれぞれ137、159、164nm/minと変化する。このように、1枚目のE/Rが低く、2枚目以降のE/Rは高くなっている。また、E/Rの分布に関しても、基板中央部のがE/Rの上昇率が高く、この結果均一性が1枚目、2枚目、3枚目でそれぞれ12、37、43%と悪化する傾向にある。
(実施例1)
マスクMを用いた場合における実施例1について説明する。前述したように、処理基板Wの外周部のエッチングレートが低くなる傾向があるため、外周部にのみランプが照射されるようなパターンのマスクMを用いて、外周部のみを局所的に加熱した。この結果、外周部のみのE/Rを高めることが可能となり、しかも連続3枚処理した場合には、3枚目の均一性を43%から15%まで改善することができた。
マスクMを用いた場合における実施例1について説明する。前述したように、処理基板Wの外周部のエッチングレートが低くなる傾向があるため、外周部にのみランプが照射されるようなパターンのマスクMを用いて、外周部のみを局所的に加熱した。この結果、外周部のみのE/Rを高めることが可能となり、しかも連続3枚処理した場合には、3枚目の均一性を43%から15%まで改善することができた。
また、1枚目のE/Rが低いことに関しては、マスクMを用いず、基板全体を赤外線ランプ41で加熱することで、137nm/minから160nm/minまで改善することができた。1枚目に関して、マスクMを用いず基板全体を加熱したとき、均一性が悪化する場合は、1枚目用に合わせ込んだ専用マスクを使用することで、均一性を改善させることもできる。
(実施例2)
マスクMを用いた場合において、高いE/Rを得るためにソースパワーを5kWから7kWへプロセス条件を変更した実施例2について説明する。E/Rは183nm/minとなったが、均一性は20%となり、実施例1の場合と比較し悪化した。これは、基板中央部のE/Rの上昇率が基板外周部よりも大きいためである。このような場合、5kWで加熱した際よりも基板外周にランプの照射時間を長くするようなマスクMを用いることにより、E/Rの均一性を12%まで改善することができた。
マスクMを用いた場合において、高いE/Rを得るためにソースパワーを5kWから7kWへプロセス条件を変更した実施例2について説明する。E/Rは183nm/minとなったが、均一性は20%となり、実施例1の場合と比較し悪化した。これは、基板中央部のE/Rの上昇率が基板外周部よりも大きいためである。このような場合、5kWで加熱した際よりも基板外周にランプの照射時間を長くするようなマスクMを用いることにより、E/Rの均一性を12%まで改善することができた。
上述したように本発明の実施の形態に係るエッチング装置10に組み込まれた加熱処理室40によれば、マスクMを用いて赤外線ランプ41の照射パターンを変化させることで処理基板W上の温度分布を制御することが可能となる。また、このとき温度分布パターンはマスクMの開口部の形状を変えるだけで良いので、複雑な温度分布を簡単な構成で実現することができる。さらに温度分布の制御が可能となることにより、E/Rの制御も容易となる。したがって、基板の表面温度分布、プラズマのイオン及びラジカルフラックスの分布、下部電極の自己バイアスエネルギーの分布、磁場分布、ガスの流れ、排気等の複雑な要因で決まっていたE/R分布を自由に制御することが可能となり、各パラメータに対してマージンを広げることができる。
なお、マスクMの開口部Maは、銅板を切除するようにしていたが、例えば図6の(a)に示すように、スリット状の開口部Maを設けたり、図6の(b)に示すようにパンチングにより開口部Maを形成しても同様の効果が得られる。
図7の(a)は処理基板Wとして730×920mmのものを使用した例である。この処理基板Wでは、14.1インチサイズのディスプレイのパネルDが9枚分取得できる。この場合、装置や膜質に起因するE/R分布のほかに、面内の被覆率の違いにより、E/Rが異なるローディング効果が問題となる。すなわち、パネルD相互間Nはパターンがなく被覆率が小さい影響を受け、パネルDの周辺部はE/Rが低下する傾向となる。このため、図7の(b)に示すようなマスクMを用いることで、パネルD周辺のみの温度を上昇させることにより、E/Rの均一性を向上することができる。
この他に、ディスプレイ部分と周辺回路を同時に形成するポリシリコンTFTを製造する場合には、周辺回路の影響でパネル間の被覆率が高いために、パネル周辺のE/Rが高くなる傾向がある。このような場合にも、温度分布によりE/R分布が補正できるような適正なマスクを用いることで、E/Rの均一性を改善できる。
別の適用例としては、半導体デバイスをドライエッチングにより加工するものにおいて広く適用することができる。例えば、PZT、Pt、SRO等膜を加工するFeRAMデバイスや磁性材料を加工するMRAM、ZrO、TaO等の高誘電体材料を加工する際は、電極温度を高温にする必要があり、これらの膜のエッチングにも適用することができる。また、Logicデバイスに代表されるように、同一チップ内において、配線幅や穴径のデザインルールや被覆率が異なる場合においても、マイクロローディング効果やRIEラグを抑制することができる。この場合は、ランプを照射する面積が小さいためより高精度なパターニングが要求されるため、レンズを用いた縮小投影を用いるとよい。
さらに、別の適用例としては、例えば露光描画装置のマスクとなるレチクル作成やドライエッチングよるMEMS作成に適用することもできる。レチクルは、石英ガラス上のCrやMoSiOx等の金属薄膜をドライエッチングによりパターニングする。この場合も、高精度な仕上がり寸法が要求されるため、パターンサイズによってE/Rが異なるRIEラグが問題となる。また、形状が四角であるためE/Rの面内均一性を確保することが困難であった。
図8及び図9は本発明の第2の実施の形態に係る処理基板Lを示す図であって、図8は下面図、図9は断面図である。本実施の形態で用いる処理基板Lは次のようにして製造する。すなわち、730×920mmのガラス基板(基板本体)Kの裏面(図9下面)の斜線領域に赤外光を反射する物質としてAlをスパッタにより成膜し、反射膜Jを形成する。次に、SiO2をプラズマCVDにより500nm成膜し、保護膜Qを形成する。この保護膜Qは、反射膜Jが後工程におけるウェット処理等で反応するのを防止したり、処理装置や基板表面への金属汚染を防止するために設けられている。次に、ガラス基板Kの表面(図9上面)に、MoWを200nmスパッタにより成膜する。
このように構成された処理基板Lはエッチング装置10により次のようにしてエッチングを行う。すなわち、最初にエッチングを行う処理基板Lをロードロック室20からエッチング装置10内部に搬入する。次に、トランスファチャンバ30を経由して、加熱処理室40に搬入する。次に、図10に示すようにして赤外線ランプ41により処理基板Lの裏面側から所定時間だけ反射膜Jが形成されている部分は赤外線を照射する。
このとき、ガラス基板Kのうち赤外光を反射するため加熱されず、逆に、反射膜Jが形成されていない部分、すなわち保護膜Qとガラス基板Kは赤外光を吸収するため加熱される。このため、ガラス基板Kのうち基板周辺部の温度が基板中央部に比べて高くなる。
次に、処理基板Lをトランスファチャンバ30を経由して、プロセス処理室50に搬入する。プロセス生成室52では、プラズマRを発生させ、所定の条件でエッチングを行う。最後に、反射膜J及び保護膜Qをウエットエッチングにより剥離した。
次に、処理結果について比較例2と実施例3とを比較して説明する。なお、E/Rの算出にあたっては、図5の(a)に示すように面内13点をポリイミドテープでマスクした状態でエッチングを行ない、その後、マスクをはがし、アルコールで粘着面を取り除いた後、段差計によって測定した。エッチングには、SF6/O2=500/500sccm、10Pa、ICPパワーを5KW、バイアスパワーを1KW印加した。また、下部電極53の温度は70℃に設定した。
(比較例2)
反射膜J及び保護膜Qが形成されていない処理基板を用いた場合には、前述した比較例1と同様に、基板中央部のE/Rが高く、基板外周部のE/Rが低くなる分布となり、均一性が12%となった。
反射膜J及び保護膜Qが形成されていない処理基板を用いた場合には、前述した比較例1と同様に、基板中央部のE/Rが高く、基板外周部のE/Rが低くなる分布となり、均一性が12%となった。
(実施例3)
処理基板Lを用いた場合における実施例3について説明する。前述したように、基板外周部のエッチングレートが低くなる傾向があるため、基板外周部にのみ赤外線が照射されるようなパターンの反射膜Jを形成することで、基板外周部のみを局所的に加熱した。MoWのE/Rは高温になると高くなる傾向があるため、基板外周部のE/Rが増大し、図11に示すように均一性は5%まで改善することができた。
処理基板Lを用いた場合における実施例3について説明する。前述したように、基板外周部のエッチングレートが低くなる傾向があるため、基板外周部にのみ赤外線が照射されるようなパターンの反射膜Jを形成することで、基板外周部のみを局所的に加熱した。MoWのE/Rは高温になると高くなる傾向があるため、基板外周部のE/Rが増大し、図11に示すように均一性は5%まで改善することができた。
次に、半導体デバイスの金属配線材として広く使用されているAl−Si−Cu合金をドライエッチングで加工する場合に適用した例について比較例3と実施例4とを比較して説明する。この場合の処理基板は、直径200mm、フォトレジスト/Al−Si−Cu/下地SiO2であり、公知のリソグラフィ技術を用いてエッチングのマスクとなるパターンを形成したものである。
エッチングには、Cl2/BCl3/CHF3混合ガス、1Pa、ICPパワーを700W、バイアスパワーを100W印加した。また、下部電極53の温度は40℃に設定した。
(比較例3)
最初に、反射膜Jを用いない場合について示す。このときのE/Rのシリコンウエハ面内分布は図12に示すように、基板中央部が遅く、基板外周部が速い分布となり、E/Rの均一性は18%であった。
最初に、反射膜Jを用いない場合について示す。このときのE/Rのシリコンウエハ面内分布は図12に示すように、基板中央部が遅く、基板外周部が速い分布となり、E/Rの均一性は18%であった。
(実施例4)
次に、シリコンウエハの裏面に、図13の斜線部で示した部分のみAlの反射膜Jを同心円状に100nmスパッタにより成膜した。その後、保護膜(SiO2膜)QをプラズマCVDにより300nm成膜することで処理基板Lを製造した。
次に、シリコンウエハの裏面に、図13の斜線部で示した部分のみAlの反射膜Jを同心円状に100nmスパッタにより成膜した。その後、保護膜(SiO2膜)QをプラズマCVDにより300nm成膜することで処理基板Lを製造した。
処理基板Lによれば、図14に示すように、基板中央部のE/Rが増大し、均一性は11%に改善された。なお、シリコンウエハは、ガラス基板と比較して熱伝導率が高いため、拡散により、シリコンウエハ面内の温度分布が時間と共に小さくなりやすいため、加熱からエッチングまでの処理時間を最小限にする必要がある。
上述したように本発明の実施の形態に係る処理基板Lによれば、反射膜Jを用いて赤外線ランプ41の照射パターンを変化させることでガラス基板あるいはシリコンウエハ上の温度分布を制御することが可能となり、上述した第1の実施の形態と同様の効果を得ることが可能となる。
なお、本実施の形態においては、反射膜JとしてAl、透過膜(保護膜Q)としてSiO2を用いたが特にこれらに限定するわけではない。例えば、反射膜としてCu、透過膜としてSiNを用いても同様の効果が得られる。また、反射膜のパターニングにより温度分布を発生させたが、ガラス基板Kではシリコンのほうが光の吸収率が高いため、アモルファスシリコンをパターニングし、このアモルファスシリコンが成膜された部分を選択的に加熱することで、温度分布を発生させるようにしてもよい。
さらに、光源に関しては赤外線ランプに限定するわけではなく、ハロゲンランプ、CO2レーザ、YAGレーザを用い、これらの光源に適した反射膜・透過膜を基板裏面にパターニングすることで同様の効果が得られる。
なお、本発明は前記各実施の形態に限定されるものではない。例えば、エッチングプロセスについて適用した例を説明したが、プラズマを使用するプラズマCVDに適用して場合には、デポジションレートや膜質を制御することが可能となる。また、スパッタ等の成膜、また、温度に対してプロセス特性が変化するあらゆる工程に適用することができる。さらに、固定されたランプを使用したが、ランプをスキャンあるいは回転等により照射してもよい。
また、被処理膜であるMoWは、赤外光に対する吸収波長がないために、処理基板W上部からランプを照射しても加熱されないことから、基板の裏面からランプを照射したが、被処理膜の吸収波長に適したものを選択したり、ランプにバンドパスフィルタ等を具備することで上部からランプを配置するようにしてもよい。この他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能であるのは勿論である。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明によれば、より簡単な構成で複雑な温度分布パターンで被処理体を加熱することで、エッチング等の後処理を良好に行うことができる加熱装置、加熱方法及び処理基板が得られる。
10…エッチング装置、40…加熱処理室(加熱装置)、41…赤外線ランプ、42…処理基板支持部、43…マスク支持部、50…プロセス処理室、M…マスク、Ma…開口部、W…処理基板、G…ガラス基板、P…MoW膜、L…処理基板、K…基板本体、J…反射膜、Q…保護膜。
Claims (6)
- 被処理体に向けて照射光を照射することで上記被処理体を昇温させるランプと、
このランプと上記被処理体との間に配置され、上記照射光の波長に対し吸収または反射する材料で形成されるとともに所定のパターンで開口部が形成されたマスクとを備えていることを特徴とする加熱装置。 - 上記マスクは、上記照射光を透過する透過板と積層されて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
- 被処理体に向けて照射光を照射することで上記被処理体を昇温させるランプと、
上記被処理体の上記ランプ側に積層して配置され、上記照射光の波長に対し吸収または反射する材料で形成されるとともに所定のパターンで開口部が形成されたパターンマスクとを備えていることを特徴とする加熱装置。 - 被処理体に向けて照射光を照射することにより上記被処理体を昇温させるランプ照射工程と、
上記照射光の波長に対し吸収または反射する材料で形成されるとともに所定のパターンで開口部が形成されたマスクにより照射光の一部を遮光する遮光工程とを備えていることを特徴とする加熱方法。 - 被処理体に向けて照射光を照射することにより上記被処理体を昇温させるランプ照射工程と、
上記被処理体の上記ランプ側に積層して配置され、上記照射光の波長に対し吸収または反射する材料で形成されるとともに所定のパターンで開口部が形成されたパターンマスクにより照射光の一部を遮光する遮光工程とを備えていることを特徴とする加熱方法。 - 表面温度により処理効率が変動する処理が施される基板本体と、
この基板本体の一方の面側に積層して配置され、上記一方の面側から照射される照射光の波長に対し吸収または反射する材料で形成からなるパターンマスクとを備えていることを特徴とする処理基板。
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