JP2004303059A - 環境負荷算出装置及び環境負荷算出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】製品を使用することによる環境負荷をより正確に推測すること。
【解決手段】製品が規定モードで使用されることにより生成される規定モード環境負荷を製品の機種に対応付ける環境負荷データベース21、22と、製品が使用者により実用されることにより生成される実用環境負荷を製品の機種に対応付けて示す収集データを収集する使用状況収集部24と、環境負荷データベース21、22と収集データとに基づいて、規定モード環境負荷を実用環境負荷に対応させる写像を算出する写像算出部25と、対象製品の機種に対応する対象規定モード環境負荷に対してその写像により定まる対象実用環境負荷を算出する使用領域環境負荷算出部26とを備えている。このとき、製品を実際に使用することによる環境負荷は、対象実用環境負荷を用いて算出されることにより、対象規定モード環境負荷を用いて算出されることより正確に推測されることができる。
【選択図】図2
【解決手段】製品が規定モードで使用されることにより生成される規定モード環境負荷を製品の機種に対応付ける環境負荷データベース21、22と、製品が使用者により実用されることにより生成される実用環境負荷を製品の機種に対応付けて示す収集データを収集する使用状況収集部24と、環境負荷データベース21、22と収集データとに基づいて、規定モード環境負荷を実用環境負荷に対応させる写像を算出する写像算出部25と、対象製品の機種に対応する対象規定モード環境負荷に対してその写像により定まる対象実用環境負荷を算出する使用領域環境負荷算出部26とを備えている。このとき、製品を実際に使用することによる環境負荷は、対象実用環境負荷を用いて算出されることにより、対象規定モード環境負荷を用いて算出されることより正確に推測されることができる。
【選択図】図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、環境負荷算出装置及び環境負荷算出方法に関し、特に、環境負荷を算出するときに利用される環境負荷算出装置及び環境負荷算出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
製品が製造されてから消費者に使用されて廃棄されるまでに生成される生涯環境負荷を算出するLCA(ライフサイクルアセスメント)が知られている。その生涯環境負荷は、素材領域環境負荷と製造領域環境負荷と使用領域環境負荷とサービス領域環境負荷と廃棄領域環境負荷と輸送領域環境負荷とから形成されている。素材領域環境負荷は、製品を製造する原料を採掘し素材を製造することにより生成される環境負荷を示している。製造領域環境負荷は、製品をその原料、素材から製造することにより生成される環境負荷を示している。使用領域環境負荷は、製品を使用することにより生成される環境負荷を示している。サービス領域環境負荷は、製品を使用するときに必要なサービス(メンテナンス)をすることにより生成される環境負荷を示している。廃棄領域環境負荷は、製品を廃棄し、または、リサイクルすることにより生成される環境負荷を示している。輸送領域環境負荷は、製品を輸送することにより生成される環境負荷を示している。より正確に生涯環境負荷を推測することが望まれている。
【0003】
特許3361037号公報には、製品のLCA分析を容易に、かつ手軽に実施でき、短期間で製品開発する必要のある家電品などにおいてもLCA分析を利用できるようにする環境負荷評価方法が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特許3361037号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、製品を使用することにより生成される環境負荷をより正確に推測する環境負荷算出装置及び環境負荷算出方法を提供することにある。
本発明の他の課題は、製品が生産されてから廃棄されるまでに生成される環境負荷をより正確に推測する環境負荷算出装置及び環境負荷算出方法を提供することにある。
本発明のさらに他の課題は、企業が事業活動することにより生成される全ての環境負荷をより正確に推測する環境負荷算出装置及び環境負荷算出方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以下に、[発明の実施の形態]で使用される番号・符号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]の記載との対応を明らかにするために付加されたものであり、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0007】
本発明による環境負荷算出装置(1)は、製品が規定モードで使用されることにより生成される規定モード環境負荷情報を製品の機種に対応付ける環境負荷データベース(21、22)と、製品が使用者により実用されることにより生成される実用環境負荷情報を製品の機種に対応付けて示す収集データを端末(5、6)から収集する使用状況収集部(24)と、環境負荷データベース(21、22)と収集データとに基づいて、規定モード環境負荷情報を実用環境負荷情報に対応させる写像(62〜66、72〜76、83)を算出する写像算出部(25)と、対象製品の機種に対応する対象規定モード環境負荷情報に対して写像(62〜66、72〜76、83)により定まる対象実用環境負荷情報を算出する使用領域環境負荷算出部(26)とを備えている。規定モード環境負荷情報または実用環境負荷情報は、単位量の燃料当たりに使用することができる製品の使用量、または、製品を使用することにより自然環境に排出される環境負荷物質の排出量などの数値を示している。環境負荷物質としては、二酸化炭素CO2、一酸化炭素CO、炭化水素HC、窒素酸化物NOX、硫黄酸化物SOX、粒子状汚染物質PM、オゾン層破壊物質などが例示される。たとえば、その写像は、係数から形成される。実用環境負荷情報に示される数値は、規定モード環境負荷情報に示される数値にその係数が乗算されることにより算出される。
【0008】
規定モードは、使用者により使用される状況と異なっていることが多い。本発明による環境負荷算出装置(1)は、使用者により実際に使用されることにより生成される実用環境負荷情報のサンプリングに基づいて規定モード環境負荷情報を実用環境負荷情報に補正することにより、製品を使用することによる環境負荷をより正確に推測することができる。使用領域環境負荷算出部(26)は、対象実用環境負荷情報と対象製品の使用量とに基づいて対象製品が使用されることにより生成される全ての対象使用領域環境負荷を更に算出する。
【0009】
収集データは、製品が単位期間あたりに実用される使用量と、製品が実用された使用期間とを更に示していることが好ましい。このとき、使用領域環境負荷算出部(26)は、使用量と使用期間とに基づいて対象使用領域環境負荷を算出する。
【0010】
収集データは、実用環境負荷情報を製品が実用される経過年数に更に対応付けて示している。写像算出部(25)は、写像(62〜66)を経過年数毎に算出し、使用領域環境負荷算出部(26)は、対象使用領域環境負荷を経過年数毎に算出する。一般的な製品は、経過年数に応じて環境負荷の程度が変化する。本発明による環境負荷算出装置(1)は、対象使用領域環境負荷を経過年数毎に算出することにより、環境負荷をより正確に推測することができる。
【0011】
収集データは、実用環境負荷情報を製品が実用される地域に更に対応付けて示している。写像算出部(25)は、写像(72〜76)を地域毎に算出し、使用領域環境負荷算出部(26)は、対象使用領域環境負荷を地域毎に算出する。たとえば、自動車の場合には、一般に、交通事情に応じて環境負荷の程度が変化する。交通事情は、地域により変化する。本発明による環境負荷算出装置(1)は、対象使用領域環境負荷を地域毎に算出することにより、環境負荷をより正確に推測することができる。
【0012】
収集データは、実用環境負荷情報を使用者の種類に更に対応付けて示している。写像算出部(25)は、写像(83)を種類毎に算出し、使用領域環境負荷算出部(26)は、対象使用領域環境負荷を使用者の種類毎に算出する。製品は、一般に、使用する使用者の種類に応じて環境負荷の程度が変化する。本発明による環境負荷算出装置(1)は、対象使用領域環境負荷を使用者の種類毎に算出することにより、環境負荷をより正確に推測することができる。
【0013】
使用領域環境負荷算出部(26)は、更に、使用台数提供端末(5、6)から収集される使用台数割合に基づいて対象使用領域環境負荷を加重平均して対象平均使用領域環境負荷を算出することが好ましい。その使用台数割合は、実用環境負荷とともに収集される情報(地域、使用者の種類)に対応する製品の台数の全体の製品台数に対する割合を示している。
【0014】
対象使用領域環境負荷は、対象製品が使用されることにより消費される全ての燃料が製造されるときに排出される環境負荷物質の排出量と、対象製品により全ての燃料が消費されるときに排出される環境負荷物質の排出量との和を示していることが好ましい。
【0015】
本発明による環境負荷算出装置(1)は、他領域環境負荷提供装置(8)から収集される他領域環境負荷と対象使用領域環境負荷とを加算して対象製品の生涯環境負荷を算出する生涯環境負荷算出部(27)を更に備えている。他領域環境負荷は、対象製品を構成する素材が製造されることによる環境負荷と、対象製品が素材から製造されることによる環境負荷と、対象製品が輸送されることによる環境負荷と、対象製品が保守点検されることによる環境負荷と、対象製品が廃棄またはリサイクルされることによる環境負荷との和である。使用領域環境負荷は、一般的に生涯環境負荷の他の領域の環境負荷より大きい。本発明による環境負荷算出装置(1)は、使用領域環境負荷をより正確に算出することにより、生涯環境負荷をより正確に推測することができる。
【0016】
本発明による環境負荷算出装置(1)は、環境負荷データベース(21、22)と使用台数提供端末(5、6)から収集される単位期間に使用される全製品の機種毎の使用台数とに基づいて、全製品が所定期間に実用されることによる全製品使用領域環境負荷を算出する全製品環境負荷算出部(29)を更に備えている。本発明による環境負荷算出装置(1)は、全製品使用領域環境負荷を推測することに利用されることが好ましく、全製品使用領域環境負荷をより正確に推測することができる。
【0017】
本発明による環境負荷算出装置(1)は、全製品使用領域環境負荷に製品を製造するメーカが事業として単位期間に活動することにより生成される環境負荷を加算して事業活動環境負荷を算出する事業活動環境負荷算出部(30)を更に備えている。本発明による環境負荷算出装置(1)は、事業活動環境負荷を推測することに利用されることが好ましく、事業活動環境負荷をより正確に推測することができる。
【0018】
本発明による環境負荷算出方法は、製品が使用者により実用されることにより生成される実用環境負荷を製品の機種に対応付けて示す収集データを端末(5、6)から収集するステップ(S1)と、製品が規定モードで使用されることによる規定モード環境負荷を製品の機種に対応付ける環境負荷データベース(21、22)と収集データとに基づいて、規定モード環境負荷を実用環境負荷に対応させる写像(62〜66、72〜76、83)を算出するステップ(S2)と、対象製品の機種に対応する対象規定モード環境負荷に対して写像(62〜66、72〜76、83)により定まる対象実用環境負荷を算出するステップ(S3)とを備えている。規定モード環境負荷情報または実用環境負荷情報は、単位量の燃料当たりに使用することができる製品の使用量、または、製品を使用することにより自然環境に排出される環境負荷物質の排出量などの数値を示している。環境負荷物質としては、二酸化炭素CO2、一酸化炭素CO、炭化水素HC、窒素酸化物NOX、硫黄酸化物SOX、粒子状汚染物質PM、オゾン層破壊物質などが例示される。たとえば、その写像は、係数から形成される。実用環境負荷情報に示される数値は、規定モード環境負荷情報に示される数値にその係数が乗算されることにより算出される。
【0019】
規定モードは、使用者により使用される状況と異なっていることが多い。本発明による環境負荷算出方法によれば、製品を使用することによる環境負荷は、使用者により実際に使用されることにより生成される実用環境負荷情報のサンプリングに基づいて規定モード環境負荷情報を実用環境負荷情報に補正することにより、より正確に推測することができる。本発明による環境負荷算出方法は、対象実用環境負荷と対象製品の使用量とに基づいて対象製品が使用されることにより生成される全ての対象使用領域環境負荷を算出するステップをさらに備えている。
【0020】
収集データは、製品が単位期間あたりに実用される使用量と、製品が実用された使用期間とを更に示していることが好ましい。このとき対象使用領域環境負荷は、使用量と使用期間とに基づいて算出される。
【0021】
収集データは、実用環境負荷を製品が実用される経過年数に更に対応付けて示している。写像(62〜66、72〜76、83)は、経過年数毎に算出され、対象使用領域環境負荷は、経過年数毎に算出される。一般的な製品は、経過年数に応じて環境負荷の程度が変化する。本発明による環境負荷算出方法は、対象使用領域環境負荷を経過年数毎に算出することにより、環境負荷をより正確に推測することができる。
【0022】
収集データは、実用環境負荷を製品が実用される地域に更に対応付けて示している。写像(62〜66、72〜76、83)は、地域毎に算出され、対象使用領域環境負荷は、地域毎に算出される。たとえば、自動車の場合には、一般に、交通事情に応じて環境負荷の程度が変化する。交通事情は、地域により変化する。本発明による環境負荷算出方法は、対象使用領域環境負荷を地域毎に算出することにより、環境負荷をより正確に推測することができる。
【0023】
収集データは、実用環境負荷を使用者の種類に更に対応付けて示している。写像(62〜66、72〜76、83)は、種類毎に算出され、対象使用領域環境負荷は、種類毎に算出される。製品は、使用する使用者の種類に応じて環境負荷の程度が変化する。本発明による環境負荷算出装置(1)は、対象使用領域環境負荷を使用者の種類毎に算出することにより、環境負荷をより正確に推測することができる。
【0024】
本発明による環境負荷算出方法は、使用台数提供端末(7)から収集される使用台数割合に基づいて対象使用領域環境負荷を加重平均して対象平均使用領域環境負荷を算出するステップ(S5)を更に備えていることが好ましい。その使用台数割合は、実用環境負荷とともに収集される情報(地域、使用者の種類)に対応する製品の台数の全体の製品台数に対する割合を示している。
【0025】
対象使用領域環境負荷は、対象製品が使用されることにより消費される全ての燃料が製造されるときに排出される環境負荷物質の排出量と、対象製品により全ての燃料が消費されるときに排出される環境負荷物質の排出量との和を示していることが好ましい。
【0026】
本発明による環境負荷算出方法は、他領域環境負荷提供装置(8)から収集される他領域環境負荷と対象使用領域環境負荷とを加算して対象製品の生涯環境負荷を算出するステップ(S7)を更に備えている。他領域環境負荷は、対象製品を構成する素材が製造されることによる環境負荷と、対象製品が素材から製造されることによる環境負荷と、対象製品が輸送されることによる環境負荷と、対象製品が保守点検されることによる環境負荷と、対象製品が廃棄またはリサイクルされることによる環境負荷との和である。使用領域環境負荷は、一般的に生涯環境負荷の他の領域の環境負荷より大きい。本発明による環境負荷算出装置(1)は、使用領域環境負荷をより正確に算出することにより、生涯環境負荷をより正確に推測することができる。
【0027】
本発明による環境負荷算出方法は、環境負荷データベース(21、22)と使用台数提供端末(5、6)から収集される単位期間に使用される全製品の機種毎の使用台数とに基づいて、全製品が所定期間に実用されることによる全製品使用領域環境負荷を算出するステップ(S11、S12)を更に備えている。本発明による環境負荷算出方法は、全製品使用領域環境負荷を推測することに利用されることが好ましく、全製品使用領域環境負荷をより正確に推測することができる。
【0028】
本発明による環境負荷算出方法は、全製品使用領域環境負荷に製品を製造するメーカが事業として単位期間に活動することにより生成される環境負荷を加算して事業活動環境負荷を算出するステップ(S13、S14)を更に備えている。本発明による環境負荷算出方法は、事業活動環境負荷を推測することに利用されることが好ましく、事業活動環境負荷をより正確に推測することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
図面を参照して、本発明による環境負荷算出装置の実施の形態を説明する。その環境負荷算出装置1は、図1に示されているように、環境負荷算出システム2に適用されている。環境負荷算出システム2は、複数の回線網を介して複数の情報処理装置(コンピュータ)が情報を伝送可能に接続されている。その回線網は、インターネット3とLAN4とから形成されている。その情報処理装置は、環境負荷算出装置1と自動車5とアンケート業者端末6と使用台数提供端末7と他領域環境負荷提供装置8と全部門環境負荷提供装置9とから形成されている。
【0030】
環境負荷算出装置1は、インターネット3に接続され、LAN4に接続されている。自動車5は、インターネット3に接続されている。アンケート業者端末6は、インターネット3に接続されている。使用台数提供端末7は、インターネット3に接続されている。他領域環境負荷提供装置8は、LAN4に接続されている。全部門環境負荷提供装置9は、LAN4に接続されている。
【0031】
環境負荷算出装置1は、ワークステーションに例示される情報処理装置であり、メーカ11により使用される。メーカ11は、製品である四輪自動車(本明細書中で「自動車」と記載される。)を製造している。他領域環境負荷提供装置8は、ワークステーションに例示される情報処理装置であり、メーカ11により使用される。全部門環境負荷提供装置9は、ワークステーションに例示される情報処理装置であり、メーカ11により使用される。
【0032】
メーカ11は、環境負荷算出装置1を用いて、メーカ11が製造する自動車の生涯環境負荷を算出し、メーカ11が事業として活動することにより各年度に生成されるすべての環境負荷を算出する。メーカ11は、他領域環境負荷提供装置8を用いて、その自動車の生涯環境負荷を構成する複数の環境負荷のうちの使用領域を除く環境負荷を生成する。その使用領域を除く環境負荷は、素材領域環境負荷と製造領域環境負荷とサービス領域環境負荷と廃棄領域環境負荷と輸送領域環境負荷とから形成されている。素材領域環境負荷は、製品を製造する原料を採掘し素材を製造することにより生成される環境負荷を示している。製造領域環境負荷は、製品をその原料、素材から製造することにより生成される環境負荷を示している。サービス領域環境負荷は、製品を使用するときに必要なサービス(メンテナンス)をすることにより生成される環境負荷を示している。廃棄領域環境負荷は、製品を廃棄し、または、リサイクルすることにより生成される環境負荷を示している。輸送領域環境負荷は、製品を輸送することにより生成される環境負荷を示している。メーカ11は、さらに、全部門環境負荷提供装置9を用いてメーカ11に属する各部門が活動することにより生成する環境負荷を算出する。
【0033】
メーカ11は、さらに、環境負荷算出装置1を用いて、アンケートの回答を収集している。そのアンケートは、自動車の車種と、その自動車の年式と、その自動車を主に使用する地域と、その自動車の運転者の種類と、その自動車の燃費と、その自動車の排出ガス量と、その自動車の年間の走行距離と、その自動車の生産から廃車までの使用年数とを質問している。
【0034】
自動車5は、ユーザ12により使用される。ユーザ12は、自動車5を用いて移動し、荷物または人を運輸する。自動車5は、さらに、情報処理装置を備え、インターネット3を介してユーザ12により入力される情報または自動車5に備えられているセンサにより測定される情報を他の情報処理装置に配信することができる。自動車5に備えられる情報処理装置としては、ナビゲーション装置が例示される。その測定される情報としては、走行距離、燃費が例示される。ユーザ12は、さらに、インターネット3に接続されているパソコンを有している。ユーザ12は、そのパソコンを用いて、メーカ11によるアンケートに回答することができる。
【0035】
アンケート業者端末6は、ワークステーションに例示される情報処理装置であり、アンケート業者13により使用される。アンケート業者13は、公衆にメーカ11により製造された自動車に関するアンケートを実施し、アンケート業者端末6を用いてそのアンケート結果を環境負荷算出装置1に公開する。そのアンケートは、自動車の車種と、その自動車の経過年数と、その自動車が走行する地域と、その自動車の運転者の種類と、その自動車の燃費と、その自動車の排出ガス量と、その自動車の年間の走行距離と、その自動車の生産から廃車までの使用年数とを質問している。アンケート業者13としては、自動車販売店、自動車整備業者、損害保険業者が例示される。
【0036】
使用台数提供端末7は、ワークステーションに例示される情報処理装置であり、使用台数調査業者14により使用される。使用台数調査業者14は、所定の期間に使用されている自動車の台数を調査して、使用台数提供端末7を用いてその調査結果を環境負荷算出装置1に公開している。使用台数調査業者14としては、自動車販売店、自動車整備業者、損害保険業者、行政が例示される。
【0037】
図2は、環境負荷算出装置1を詳細に示している。環境負荷算出装置1は、コンピュータプログラムである燃費データベース21と排ガス量データベース22と燃料原単位データベース23と使用状況収集部24と写像算出部25と使用領域環境負荷算出部26と生涯環境負荷算出部27と台数収集部28と全製品環境負荷算出部29と事業活動環境負荷算出部30とを備えている。
【0038】
燃費データベース21は、メーカ11が製造する自動車の規定モードでの燃費を記録している。排ガス量データベース22は、メーカ11が製造する自動車の規定モードでの排出ガス量を記録している。規定モードは、自動車が走行する走行パターンを示し、10・15モードが例示される。燃料原単位データベース23は、メーカ11が製造する自動車が消費する燃料の原単位を記録している。
【0039】
使用状況収集部24は、自動車5からアンケート結果を収集し、アンケート業者端末6からアンケート結果を収集する。なお、使用状況収集部24は、ユーザ12が使用するパソコンからそのアンケート結果を収集することもできる。
【0040】
写像算出部25は、使用状況収集部24により収集されたアンケート結果を統計処理する。写像算出部25は、さらに、その統計結果と燃費データベース21とに基づいて、10・15モードの燃費に実際に使用されることによる実用燃費を近似的に対応付ける写像を算出する。すなわち、実用燃費rRは、10・15モードの燃費rNと経年変化係数fYと地域係数fAとを用いて、次式:
rR=rN×fY×fA
により近似的に表現されることができる。このとき、経年変化係数fYは、経過年数ごとに複数が算出される。地域係数fAは、地域ごとに複数が算出される。このとき、実用燃費rRは、経過年数、地域の組み合わせの分だけ複数が算出されることができる。
【0041】
写像算出部25は、さらに、その統計結果と排ガス量データベース22とに基づいて、10・15モードの排出ガス量に実際に使用されることによる排出ガス量を近似的に対応付ける写像を算出する。すなわち、実際に使用されることによる環境負荷物質の実用排出量eRは、10・15モードの排出ガス量eNと経年変化係数fYと地域係数fAとを用いて、次式:
eR=eN×fY×fA
により近似的に表現されることができる。このとき、経年変化係数fYは、経過年数ごとに複数が算出される。地域係数fAは、地域ごとに複数が算出される。このとき、実用排出量rRは、経過年数、地域の組み合わせの分だけ複数が算出されることができる。
【0042】
台数収集部28は、使用台数提供端末7から自動車の使用台数割合を収集する。その自動車の使用台数割合は、1つの車種の自動車で経過年数、地域、運転者(年齢、性別)の組み合わせの各々に対応する自動車が、その車種の自動車のうちでどれだけの割合を占めているかを示している。台数収集部28は、さらに、使用台数提供端末7から各年度に使用されている自動車の台数を収集する。その台数は、車種ごとに求められている。
【0043】
使用領域環境負荷算出部26は、写像算出部25により算出された写像により、対象である対象車種の10・15モードの燃費からその対象車種の実用燃費を推測(算出)する。使用領域環境負荷算出部26は、さらに、台数収集部28により収集された使用台数割合を用いてその対象車種の実用燃費を加重平均して実用燃費の平均を算出する。たとえば、実用燃費の全国平均LAは、各地域における環境負荷Li(i=1,2,3,…,n)と各地域における使用台数割合Riとを用いて、次式:
LA=L1×R1+L2×R2+…+Ln×Rn
により表現される。
【0044】
使用領域環境負荷算出部26は、さらに、使用状況収集部24により収集された年間の走行距離の平均と使用年数の平均とその実用燃費の平均の逆数とを乗算して、対象車種の自動車が生涯に消費するすべての燃料の消費量を算出する。すなわち、対象車種の自動車が使用されるときに消費する燃料の消費量cは、年間の走行距離の平均dとj年目(j=1,2,3,…)の平均実用燃費rjとを用いて、次式:
c=d/r1+d/r2+d/r3+…
により表現される。使用領域環境負荷算出部26は、燃料原単位データベース23に記録されている原単位にその消費量を乗算して、対象車種の自動車が生涯に消費する燃料が製造されることにより生成される排出ガス量を算出する。
【0045】
使用領域環境負荷算出部26は、さらに、写像算出部25により算出された写像により、対象である対象車種の10・15モードの排出ガス量からその対象車種の環境負荷物質の実用排出量を推測(算出)する。使用領域環境負荷算出部26は、さらに、台数収集部28により収集された使用台数割合を用いてその対象車種の環境負荷物質の実用排出量を加重平均して環境負荷物質の実用排出量の平均を算出する。使用領域環境負荷算出部26は、さらに、使用状況収集部24により収集された年間の走行距離の平均と使用年数の平均とその環境負荷物質の実用排出量の平均とを乗算して、対象車種の自動車が使用されることにより排出される排出ガス量を算出する。すなわち、対象車種の自動車が使用されることにより排出する環境物質のすべての排出量eは、年間の走行距離の平均dとj年目の平均実用排出量ejとを用いて、次式:
e=d/e1+d/e2+d/e3+…
により表現される。
【0046】
使用領域環境負荷算出部26は、さらに、対象車種の自動車が生涯に消費する燃料が製造されることにより生成する排出ガス量とその自動車が使用されることにより排出される排出ガス量とを加算した排出量を使用領域環境負荷として算出する。
【0047】
生涯環境負荷算出部27は、他領域環境負荷提供装置8から対象車種の使用領域以外の領域の環境負荷を収集し、その環境負荷に使用領域環境負荷算出部26により算出された使用領域環境負荷を加算して、対象車種の生涯環境負荷を算出する。
【0048】
全製品環境負荷算出部29は、台数収集部28により収集された所定の年度に使用されている自動車の台数と使用領域環境負荷算出部26により算出された実用燃費・環境負荷物質の実用排出量とに基づいて、所定の年度に使用されているすべての自動車が使用されることにより排出される排出ガス量を算出する。すなわち、全製品環境負荷算出部29は、機種、経過年数、地域、運転者の組み合わせ毎に算出された実用排出量にそれぞれ年間の走行距離と使用年数と機種、経過年数、地域、運転者の組み合わせに対応する自動車の台数とを乗算して、すべての自動車が使用されることにより排出される排出ガス量を算出する。
【0049】
事業活動環境負荷算出部30は、全部門環境負荷提供装置9からメーカ11が所定の年度に生成した排出ガス量を収集して、その排出量と全製品環境負荷算出部29により算出された排出量とを加算して、事業活動環境負荷として算出する。
【0050】
図3は、燃費データベース21を詳細に示している。燃費データベース21は、メーカ11により製造される自動車の機種に対応づけて使用燃料43と燃費44を記録している。その機種は、機種名41と型式42とから表現されている。機種名41は、自動車の機種を大きく分類している情報である。型式42は、自動車の機種を機種名41より詳細に分類している情報である。使用燃料43は、その自動車により消費される燃料の種類を示している。使用燃料43としては、レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、ディーゼルが例示される。燃費44は、自動車の10・15モードで使用されるときに、単位量(1リットル)の燃料でその自動車が走行することができる走行距離を示している。
【0051】
図4は、排ガス量データベース22を詳細に示している。排ガス量データベース22は、メーカ11により製造される自動車の機種に対応づけて排出ガス量を記録している。その機種は、機種名41と型式42とから表現されている。排出ガス量は、環境負荷物質の排出量を示している。環境負荷物質としては、二酸化炭素CO2、一酸化炭素CO、炭化水素HC、窒素酸化物NOX、硫黄酸化物SOX、粒子状汚染物質PM、オゾン層破壊物質などが例示される。その排出量は、二酸化炭素排出量46、一酸化炭素排出量47、炭化水素排出量48、窒素酸化物排出量49を含んでいる。二酸化炭素排出量46は、自動車が10・15モードで使用されるときに、その自動車が単位走行距離当たりに排出する二酸化炭素の排出量を示している。一酸化炭素排出量47は、自動車が10・15モードで使用されるときに、その自動車が単位走行距離当たりに排出する一酸化炭素の排出量を示している。炭化水素排出量48は、自動車が10・15モードで使用されるときに、その自動車が単位走行距離当たりに排出する炭化水素の排出量を示している。窒素酸化物排出量49は、自動車が10・15モードで使用されるときに、その自動車が単位走行距離当たりに排出する窒素酸化物の排出量を示している。
【0052】
図5は、燃料原単位データベース23を詳細に示している。燃料原単位データベース23は、燃料51に対応づけて、原単位を記録している。その原単位は、二酸化炭素排出量52、一酸化炭素排出量53、炭化水素排出量54、窒素酸化物排出量55などを含んでいる。二酸化炭素排出量52は、単位量の燃料を製造するときに自然環境に排出される二酸化炭素の量を示している。一酸化炭素排出量53は、単位量の燃料を製造するときに自然環境に排出される一酸化炭素の量を示している。炭化水素排出量54は、単位量の燃料を製造するときに自然環境に排出される炭化水素の量を示している。窒素酸化物排出量55は、単位量の燃料を製造するときに自然環境に排出される窒素酸化物の量を示している。
【0053】
図6は、写像算出部25により生成される経年変化係数fYを示している。その経年変化係数は、経過年数61毎に複数が算出され、燃費経年変化係数62と二酸化炭素排出量経年変化係数63と一酸化炭素排出量経年変化係数64と炭化水素排出量経年変化係数65と窒素酸化物排出量経年変化係数66などを含んでいる。燃費経年変化係数62は、10・15モード測定時の燃費に乗算される係数である。二酸化炭素排出量経年変化係数63は、10・15モード測定時の二酸化炭素の排出量に乗算される係数である。一酸化炭素排出量経年変化係数64は、10・15モード測定時の一酸化炭素の排出量に乗算される係数である。炭化水素排出量経年変化係数65は、10・15モード測定時の炭化水素の排出量に乗算される係数である。窒素酸化物排出量経年変化係数66は、10・15モード測定時の窒素酸化物の排出量に乗算される係数である。
【0054】
図7は、写像算出部25により生成される地域係数fAを示している。地域係数fAは、地域71毎に複数が算出され、燃費地域係数72と二酸化炭素排出量地域係数73と一酸化炭素排出量地域係数74と炭化水素排出量地域係数75と窒素酸化物排出量地域係数76などを含んでいる。燃費地域係数72は、10・15モード測定時の燃費に乗算される係数である。二酸化炭素排出量地域係数73は、10・15モード測定時の二酸化炭素の排出量に乗算される係数である。一酸化炭素排出量地域係数74は、10・15モード測定時の一酸化炭素の排出量に乗算される係数である。炭化水素排出量地域係数75は、10・15モード測定時の炭化水素の排出量に乗算される係数である。窒素酸化物排出量地域係数76は、10・15モード測定時の窒素酸化物の排出量に乗算される係数である。
【0055】
図8は、写像算出部25により生成される運転者係数を示している。運転者係数は、運転者年代係数と運転者性別係数とから形成されている。その運転者年代係数は、年代78に対応付けられ、燃費運転者年代係数79と二酸化炭素排出量運転者年代係数80と一酸化炭素排出量運転者年代係数81と炭化水素排出量運転者年代係数82と窒素酸化物排出量運転者年代係数83などを含んでいる。年代82は、対象機種の自動車を運転する運転者の年齢を示している。燃費運転者年代係数79は、10・15モード測定時の燃費に乗算される係数である。二酸化炭素排出量運転者年代係数80は、10・15モード測定時の二酸化炭素の排出量に乗算される係数である。一酸化炭素排出量運転者年代係数81は、10・15モード測定時の一酸化炭素の排出量に乗算される係数である。炭化水素排出量運転者年代係数82は、10・15モード測定時の炭化水素の排出量に乗算される係数である。窒素酸化物排出量運転者年代係数83は、10・15モード測定時の窒素酸化物の排出量に乗算される係数である。
【0056】
その運転者性別係数は、性別84に対応付けられ、燃費運転者性別係数85と二酸化炭素排出量運転者性別係数86と一酸化炭素排出量運転者性別係数87と炭化水素排出量運転者性別係数88と窒素酸化物排出量運転者性別係数89などを含んでいる。燃費運転者性別係数85は、10・15モード測定時の燃費に乗算される係数である。二酸化炭素排出量運転者性別係数86は、10・15モード測定時の二酸化炭素の排出量に乗算される係数である。一酸化炭素排出量運転者性別係数87は、10・15モード測定時の一酸化炭素の排出量に乗算される係数である。炭化水素排出量運転者性別係数88は、10・15モード測定時の炭化水素の排出量に乗算される係数である。窒素酸化物排出量運転者性別係数89は、10・15モード測定時の窒素酸化物の排出量に乗算される係数である。
【0057】
図9は、台数収集部28により収集される使用台数割合情報を示している。その使用台数割合情報は、機種名/型式毎に生成され、地域別使用台数割合情報と年代別使用台数割合情報と性別別使用台数割合情報とを備えている。地域別使用台数割合情報は、地域101に地域別使用台数割合102を対応づけている。地域101は、自動車が供給されている地域を複数に区分された地域を示している。その区分された地域は、概ね交通事情が同一である。地域別使用台数割合102は、対象機種の自動車の総数に対するその地域を主に走行する自動車の台数の割合を示している。
【0058】
年代別使用台数割合情報は、年代103に年代別使用台数割合104を対応づけている。年代103は、自動車を運転する運転者の年齢の年代を示している。年代別使用台数割合104は、対象機種の自動車の総数に対するその年代の運転者が運転する自動車の台数の割合を示している。
【0059】
性別別使用台数割合情報は、性別105に性別別使用台数割合106を対応づけている。性別103は、自動車を運転する運転者の性別を示している。性別別使用台数割合104は、対象機種の自動車の総数に対するその性別の運転者が運転する自動車の台数の割合を示している。このような使用台数割合情報は、環境負荷をより正確に推測することができる点で好ましい。
【0060】
図10は、使用台数提供端末7により公開される登録台数情報を示している。その登録台数情報は、行政に登録される1つの機種の自動車の台数を示し、1つの機種の1985年式の自動車の台数を示している。その1985年式の機種の自動車とは、1985年に新車として登録された自動車を示している。その登録台数情報は、年度91に登録台数92と中古再登録台数93と登録抹消台数94と製品数96とを対応づけている。登録台数92は、新車として登録された自動車の台数を示している。中古再登録台数93は、中古車として再登録された自動車の台数を示している。登録抹消台数94は、登録が抹消された自動車の台数を示している。製品数96は、使用されている自動車の台数を示している。すなわち、ある年の1985年式の製品数96は、前年度の製品数に今年度の中古再登録台数93を加算して今年度の登録抹消台数94を減算した台数を示している。
【0061】
図11は、使用台数提供端末7により公開される製品残存率情報を示している。その製品残存率情報は、行政に登録されない製品に関して生成される情報であり、年度98と予測残存率99とを対応づけている。年度98は、その製品が販売されてからの年数を示している。予測残存率99は、販売された製品の台数に対する使用されている製品の台数の割合を示している。台数収集部28は、年度98に対応づけられている予測残存率99と、その製品が各年度に販売された台数とを収集し、これらの情報に基づいて年度毎の使用されている製品の台数を算出する。
【0062】
本発明による環境負荷算出方法の実施の形態は、環境負荷算出システム2により実行され、対象車種の生涯環境負荷を算出する動作とメーカ11の事業活動により年間に生成する環境負荷を算出する動作とを備えている。
【0063】
図12は、対象車種の生涯環境負荷を算出する動作を示している。環境負荷算出装置1は、まず、自動車5からアンケート結果を収集し、アンケート業者端末6からアンケート結果を収集する(ステップS1)。環境負荷算出装置1は、そのアンケート結果を統計処理して、10・15モードの燃費を実際に使用されるときの実用燃費に対応付ける写像を算出する(ステップS2)。環境負荷算出装置1は、その写像により、対象車種の10・15モードの燃費から対象車種の実用燃費を算出する。その実用燃費は、経過年数、地域、運転者の種類の組み合わせの分だけ複数が算出される。環境負荷算出装置1は、さらに、その実用燃費の逆数に年間の平均走行距離と平均使用年数とを乗算して対象車種が使用するすべての燃料を算出し、その燃料を製造することにより生成される排出ガス量を算出する。
【0064】
環境負荷算出装置1は、さらに、そのアンケート結果を統計処理して、10・15モードでの排出ガス量を実際に使用されるときの実用排出量に対応付ける写像を算出する(ステップS2)。環境負荷算出装置1は、その写像により、対象車種の10・15モードの排出量から対象車種の実用排出量を算出する。その実用排出量は、経過年数、地域、運転者の種類の組み合わせの分だけ複数が算出される。環境負荷算出装置1は、さらに、その実用排出量に年間の平均走行距離と使用年数とを乗算して対象車種が使用されることにより生成される環境負荷物質のすべての排出量を算出する。環境負荷算出装置1は、さらに、その燃料を製造することにより生成される排出ガス量と対象車種が使用されることにより生成される環境負荷物質のすべての排出量とを加算して、使用領域環境負荷を算出する(ステップS3)。
【0065】
環境負荷算出装置1は、使用台数提供装置7から経過年数、地域、運転者の年代・性別の組み合わせに対応する自動車の台数を収集して(ステップS4)、その台数を用いて対象車種の実用燃費を加重平均して、対象車種の平均実用燃費を算出する(ステップS5)。
【0066】
環境負荷算出装置1は、他領域環境負荷算出装置8から対象車種の他の領域の環境負荷を収集して(ステップS6)、他領域の環境負荷と使用領域環境負荷とを加算して、対象車種の生涯環境負荷を算出する(ステップS7)。
【0067】
10・15モードは、使用者により使用される状況と異なっていることが多い。一般に、自動車は、経過年数に応じて環境負荷の程度が変化し、地域により変化する交通事情に応じて環境負荷の程度が変化し、運転する使用者の種類に応じて環境負荷の程度が変化する。本発明による環境負荷算出方法は、使用者により経過年数、走行する地域、運転者の種類がことなる自動車が実際に使用されることにより生成される実用環境負荷に基づいて10・15モード環境負荷を実用環境負荷に補正することにより、製品を使用することによる使用領域環境負荷をより正確に推測することができる。
【0068】
図13は、メーカ11の事業活動により年間に生成する環境負荷を算出する動作を示している。環境負荷算出装置1は、まず、使用台数提供装置7から所定の年度に使用されている各車種の使用台数を収集する(ステップS11)。環境負荷算出装置1は、使用されているすべての自動車がその年度に使用されることにより生成される環境負荷を算出する(ステップS12)。
【0069】
すなわち、環境負荷算出装置1は、機種、経過年数、地域、運転者の組み合わせの毎に算出された実用排出量にそれぞれ年間の走行距離と使用年数と機種、経過年数、地域、運転者の組み合わせに対応する自動車の台数とを乗算して、すべての自動車が使用されることにより排出される排出ガス量を算出する。
【0070】
環境負荷算出装置1は、全部門環境負荷提供装置9から各部門がその年度に生成する排出ガス量を収集する(ステップS13)。環境負荷算出装置1は、ステップS12により算出された環境負荷と各部門の環境負荷とを加算して、メーカ11がその年度に事業活動したことにより生成された環境負荷を算出する(ステップS14)。
【0071】
本発明による環境負荷算出方法は、より正確な使用領域環境負荷を用いることにより、その製品を製造するメーカが事業活動することにより生成される全ての環境負荷をより正確に推測することができる。
【0072】
【発明の効果】
本発明による環境負荷算出装置及び環境負荷算出方法は、製品が使用されることにより生成される環境負荷をより正確に推測することができる。その結果、その製品が生産されてから廃棄されるまでに生成される環境負荷がより正確に推測され、その製品を製造するメーカが事業活動することにより生成される全ての環境負荷がより正確に推測される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、環境負荷算出システムの実施の形態を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明による環境負荷算出装置の実施の形態を示すブロック図である。
【図3】図3は、燃費データベースを示す図である。
【図4】図4は、排ガス量データベースを示す図である。
【図5】図5は、燃料原単位データベースを示す図である。
【図6】図6は、経年変化係数を示す表である。
【図7】図7は、地域係数を示す表である。
【図8】図8は、運転者係数を示す表である。
【図9】図9は、地域別使用台数割合情報を示す表である。
【図10】図10は、登録台数情報を示す表である。
【図11】図11は、製品残存率情報を示す表である。
【図12】図12は、対象車種の生涯環境負荷を算出する動作の実施の形態を示すフローチャートである。
【図13】図13は、メーカの事業活動による年間の環境負荷を算出する動作の実施の形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 :環境負荷算出装置
2 :環境負荷算出システム
3 :インターネット
4 :LAN
5 :自動車
6 :アンケート業者端末
7 :使用台数提供端末
8 :他領域環境負荷提供装置
9 :全部門環境負荷提供装置
11:メーカ
12:ユーザ
13:アンケート業者
14:使用台数調査業者
21:燃費データベース
22:排ガス量データベース
23:燃料原単位データベース
24:使用状況収集部
25:写像算出部
26:使用領域環境負荷算出部
27:生涯環境負荷算出部
28:台数収集部
29:全製品環境負荷算出部
30:事業活動環境負荷算出部
41:機種名
42:型式
43:使用燃料
44:燃費
46:二酸化炭素排出量
47:一酸化炭素排出量
48:炭化水素排出量
49:窒素酸化物排出量
51:燃料
52:二酸化炭素排出量
53:一酸化炭素排出量
54:炭化水素排出量
55:窒素酸化物排出量
61:経過年数
62:燃費経年変化係数
63:二酸化炭素排出量経年変化係数
64:一酸化炭素排出量経年変化係数
65:炭化水素排出量経年変化係数
66:窒素酸化物排出量経年変化係数
71:地域
72:燃費地域係数
73:二酸化炭素排出量地域係数
74:一酸化炭素排出量地域係数
75:炭化水素排出量地域係数
76:窒素酸化物排出量地域係数
81:年齢
82:性別
83:運転者係数
85:地域
86:地域別使用台数割合
91:年度
92:登録台数
93:中古再登録台数
94:登録抹消台数
95:解体台数
96:製品数
98:年度
99:予測残存率
【発明の属する技術分野】
本発明は、環境負荷算出装置及び環境負荷算出方法に関し、特に、環境負荷を算出するときに利用される環境負荷算出装置及び環境負荷算出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
製品が製造されてから消費者に使用されて廃棄されるまでに生成される生涯環境負荷を算出するLCA(ライフサイクルアセスメント)が知られている。その生涯環境負荷は、素材領域環境負荷と製造領域環境負荷と使用領域環境負荷とサービス領域環境負荷と廃棄領域環境負荷と輸送領域環境負荷とから形成されている。素材領域環境負荷は、製品を製造する原料を採掘し素材を製造することにより生成される環境負荷を示している。製造領域環境負荷は、製品をその原料、素材から製造することにより生成される環境負荷を示している。使用領域環境負荷は、製品を使用することにより生成される環境負荷を示している。サービス領域環境負荷は、製品を使用するときに必要なサービス(メンテナンス)をすることにより生成される環境負荷を示している。廃棄領域環境負荷は、製品を廃棄し、または、リサイクルすることにより生成される環境負荷を示している。輸送領域環境負荷は、製品を輸送することにより生成される環境負荷を示している。より正確に生涯環境負荷を推測することが望まれている。
【0003】
特許3361037号公報には、製品のLCA分析を容易に、かつ手軽に実施でき、短期間で製品開発する必要のある家電品などにおいてもLCA分析を利用できるようにする環境負荷評価方法が開示されている。
【0004】
【特許文献1】
特許3361037号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、製品を使用することにより生成される環境負荷をより正確に推測する環境負荷算出装置及び環境負荷算出方法を提供することにある。
本発明の他の課題は、製品が生産されてから廃棄されるまでに生成される環境負荷をより正確に推測する環境負荷算出装置及び環境負荷算出方法を提供することにある。
本発明のさらに他の課題は、企業が事業活動することにより生成される全ての環境負荷をより正確に推測する環境負荷算出装置及び環境負荷算出方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以下に、[発明の実施の形態]で使用される番号・符号を括弧付きで用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号・符号は、[特許請求の範囲]の記載と[発明の実施の形態]の記載との対応を明らかにするために付加されたものであり、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
【0007】
本発明による環境負荷算出装置(1)は、製品が規定モードで使用されることにより生成される規定モード環境負荷情報を製品の機種に対応付ける環境負荷データベース(21、22)と、製品が使用者により実用されることにより生成される実用環境負荷情報を製品の機種に対応付けて示す収集データを端末(5、6)から収集する使用状況収集部(24)と、環境負荷データベース(21、22)と収集データとに基づいて、規定モード環境負荷情報を実用環境負荷情報に対応させる写像(62〜66、72〜76、83)を算出する写像算出部(25)と、対象製品の機種に対応する対象規定モード環境負荷情報に対して写像(62〜66、72〜76、83)により定まる対象実用環境負荷情報を算出する使用領域環境負荷算出部(26)とを備えている。規定モード環境負荷情報または実用環境負荷情報は、単位量の燃料当たりに使用することができる製品の使用量、または、製品を使用することにより自然環境に排出される環境負荷物質の排出量などの数値を示している。環境負荷物質としては、二酸化炭素CO2、一酸化炭素CO、炭化水素HC、窒素酸化物NOX、硫黄酸化物SOX、粒子状汚染物質PM、オゾン層破壊物質などが例示される。たとえば、その写像は、係数から形成される。実用環境負荷情報に示される数値は、規定モード環境負荷情報に示される数値にその係数が乗算されることにより算出される。
【0008】
規定モードは、使用者により使用される状況と異なっていることが多い。本発明による環境負荷算出装置(1)は、使用者により実際に使用されることにより生成される実用環境負荷情報のサンプリングに基づいて規定モード環境負荷情報を実用環境負荷情報に補正することにより、製品を使用することによる環境負荷をより正確に推測することができる。使用領域環境負荷算出部(26)は、対象実用環境負荷情報と対象製品の使用量とに基づいて対象製品が使用されることにより生成される全ての対象使用領域環境負荷を更に算出する。
【0009】
収集データは、製品が単位期間あたりに実用される使用量と、製品が実用された使用期間とを更に示していることが好ましい。このとき、使用領域環境負荷算出部(26)は、使用量と使用期間とに基づいて対象使用領域環境負荷を算出する。
【0010】
収集データは、実用環境負荷情報を製品が実用される経過年数に更に対応付けて示している。写像算出部(25)は、写像(62〜66)を経過年数毎に算出し、使用領域環境負荷算出部(26)は、対象使用領域環境負荷を経過年数毎に算出する。一般的な製品は、経過年数に応じて環境負荷の程度が変化する。本発明による環境負荷算出装置(1)は、対象使用領域環境負荷を経過年数毎に算出することにより、環境負荷をより正確に推測することができる。
【0011】
収集データは、実用環境負荷情報を製品が実用される地域に更に対応付けて示している。写像算出部(25)は、写像(72〜76)を地域毎に算出し、使用領域環境負荷算出部(26)は、対象使用領域環境負荷を地域毎に算出する。たとえば、自動車の場合には、一般に、交通事情に応じて環境負荷の程度が変化する。交通事情は、地域により変化する。本発明による環境負荷算出装置(1)は、対象使用領域環境負荷を地域毎に算出することにより、環境負荷をより正確に推測することができる。
【0012】
収集データは、実用環境負荷情報を使用者の種類に更に対応付けて示している。写像算出部(25)は、写像(83)を種類毎に算出し、使用領域環境負荷算出部(26)は、対象使用領域環境負荷を使用者の種類毎に算出する。製品は、一般に、使用する使用者の種類に応じて環境負荷の程度が変化する。本発明による環境負荷算出装置(1)は、対象使用領域環境負荷を使用者の種類毎に算出することにより、環境負荷をより正確に推測することができる。
【0013】
使用領域環境負荷算出部(26)は、更に、使用台数提供端末(5、6)から収集される使用台数割合に基づいて対象使用領域環境負荷を加重平均して対象平均使用領域環境負荷を算出することが好ましい。その使用台数割合は、実用環境負荷とともに収集される情報(地域、使用者の種類)に対応する製品の台数の全体の製品台数に対する割合を示している。
【0014】
対象使用領域環境負荷は、対象製品が使用されることにより消費される全ての燃料が製造されるときに排出される環境負荷物質の排出量と、対象製品により全ての燃料が消費されるときに排出される環境負荷物質の排出量との和を示していることが好ましい。
【0015】
本発明による環境負荷算出装置(1)は、他領域環境負荷提供装置(8)から収集される他領域環境負荷と対象使用領域環境負荷とを加算して対象製品の生涯環境負荷を算出する生涯環境負荷算出部(27)を更に備えている。他領域環境負荷は、対象製品を構成する素材が製造されることによる環境負荷と、対象製品が素材から製造されることによる環境負荷と、対象製品が輸送されることによる環境負荷と、対象製品が保守点検されることによる環境負荷と、対象製品が廃棄またはリサイクルされることによる環境負荷との和である。使用領域環境負荷は、一般的に生涯環境負荷の他の領域の環境負荷より大きい。本発明による環境負荷算出装置(1)は、使用領域環境負荷をより正確に算出することにより、生涯環境負荷をより正確に推測することができる。
【0016】
本発明による環境負荷算出装置(1)は、環境負荷データベース(21、22)と使用台数提供端末(5、6)から収集される単位期間に使用される全製品の機種毎の使用台数とに基づいて、全製品が所定期間に実用されることによる全製品使用領域環境負荷を算出する全製品環境負荷算出部(29)を更に備えている。本発明による環境負荷算出装置(1)は、全製品使用領域環境負荷を推測することに利用されることが好ましく、全製品使用領域環境負荷をより正確に推測することができる。
【0017】
本発明による環境負荷算出装置(1)は、全製品使用領域環境負荷に製品を製造するメーカが事業として単位期間に活動することにより生成される環境負荷を加算して事業活動環境負荷を算出する事業活動環境負荷算出部(30)を更に備えている。本発明による環境負荷算出装置(1)は、事業活動環境負荷を推測することに利用されることが好ましく、事業活動環境負荷をより正確に推測することができる。
【0018】
本発明による環境負荷算出方法は、製品が使用者により実用されることにより生成される実用環境負荷を製品の機種に対応付けて示す収集データを端末(5、6)から収集するステップ(S1)と、製品が規定モードで使用されることによる規定モード環境負荷を製品の機種に対応付ける環境負荷データベース(21、22)と収集データとに基づいて、規定モード環境負荷を実用環境負荷に対応させる写像(62〜66、72〜76、83)を算出するステップ(S2)と、対象製品の機種に対応する対象規定モード環境負荷に対して写像(62〜66、72〜76、83)により定まる対象実用環境負荷を算出するステップ(S3)とを備えている。規定モード環境負荷情報または実用環境負荷情報は、単位量の燃料当たりに使用することができる製品の使用量、または、製品を使用することにより自然環境に排出される環境負荷物質の排出量などの数値を示している。環境負荷物質としては、二酸化炭素CO2、一酸化炭素CO、炭化水素HC、窒素酸化物NOX、硫黄酸化物SOX、粒子状汚染物質PM、オゾン層破壊物質などが例示される。たとえば、その写像は、係数から形成される。実用環境負荷情報に示される数値は、規定モード環境負荷情報に示される数値にその係数が乗算されることにより算出される。
【0019】
規定モードは、使用者により使用される状況と異なっていることが多い。本発明による環境負荷算出方法によれば、製品を使用することによる環境負荷は、使用者により実際に使用されることにより生成される実用環境負荷情報のサンプリングに基づいて規定モード環境負荷情報を実用環境負荷情報に補正することにより、より正確に推測することができる。本発明による環境負荷算出方法は、対象実用環境負荷と対象製品の使用量とに基づいて対象製品が使用されることにより生成される全ての対象使用領域環境負荷を算出するステップをさらに備えている。
【0020】
収集データは、製品が単位期間あたりに実用される使用量と、製品が実用された使用期間とを更に示していることが好ましい。このとき対象使用領域環境負荷は、使用量と使用期間とに基づいて算出される。
【0021】
収集データは、実用環境負荷を製品が実用される経過年数に更に対応付けて示している。写像(62〜66、72〜76、83)は、経過年数毎に算出され、対象使用領域環境負荷は、経過年数毎に算出される。一般的な製品は、経過年数に応じて環境負荷の程度が変化する。本発明による環境負荷算出方法は、対象使用領域環境負荷を経過年数毎に算出することにより、環境負荷をより正確に推測することができる。
【0022】
収集データは、実用環境負荷を製品が実用される地域に更に対応付けて示している。写像(62〜66、72〜76、83)は、地域毎に算出され、対象使用領域環境負荷は、地域毎に算出される。たとえば、自動車の場合には、一般に、交通事情に応じて環境負荷の程度が変化する。交通事情は、地域により変化する。本発明による環境負荷算出方法は、対象使用領域環境負荷を地域毎に算出することにより、環境負荷をより正確に推測することができる。
【0023】
収集データは、実用環境負荷を使用者の種類に更に対応付けて示している。写像(62〜66、72〜76、83)は、種類毎に算出され、対象使用領域環境負荷は、種類毎に算出される。製品は、使用する使用者の種類に応じて環境負荷の程度が変化する。本発明による環境負荷算出装置(1)は、対象使用領域環境負荷を使用者の種類毎に算出することにより、環境負荷をより正確に推測することができる。
【0024】
本発明による環境負荷算出方法は、使用台数提供端末(7)から収集される使用台数割合に基づいて対象使用領域環境負荷を加重平均して対象平均使用領域環境負荷を算出するステップ(S5)を更に備えていることが好ましい。その使用台数割合は、実用環境負荷とともに収集される情報(地域、使用者の種類)に対応する製品の台数の全体の製品台数に対する割合を示している。
【0025】
対象使用領域環境負荷は、対象製品が使用されることにより消費される全ての燃料が製造されるときに排出される環境負荷物質の排出量と、対象製品により全ての燃料が消費されるときに排出される環境負荷物質の排出量との和を示していることが好ましい。
【0026】
本発明による環境負荷算出方法は、他領域環境負荷提供装置(8)から収集される他領域環境負荷と対象使用領域環境負荷とを加算して対象製品の生涯環境負荷を算出するステップ(S7)を更に備えている。他領域環境負荷は、対象製品を構成する素材が製造されることによる環境負荷と、対象製品が素材から製造されることによる環境負荷と、対象製品が輸送されることによる環境負荷と、対象製品が保守点検されることによる環境負荷と、対象製品が廃棄またはリサイクルされることによる環境負荷との和である。使用領域環境負荷は、一般的に生涯環境負荷の他の領域の環境負荷より大きい。本発明による環境負荷算出装置(1)は、使用領域環境負荷をより正確に算出することにより、生涯環境負荷をより正確に推測することができる。
【0027】
本発明による環境負荷算出方法は、環境負荷データベース(21、22)と使用台数提供端末(5、6)から収集される単位期間に使用される全製品の機種毎の使用台数とに基づいて、全製品が所定期間に実用されることによる全製品使用領域環境負荷を算出するステップ(S11、S12)を更に備えている。本発明による環境負荷算出方法は、全製品使用領域環境負荷を推測することに利用されることが好ましく、全製品使用領域環境負荷をより正確に推測することができる。
【0028】
本発明による環境負荷算出方法は、全製品使用領域環境負荷に製品を製造するメーカが事業として単位期間に活動することにより生成される環境負荷を加算して事業活動環境負荷を算出するステップ(S13、S14)を更に備えている。本発明による環境負荷算出方法は、事業活動環境負荷を推測することに利用されることが好ましく、事業活動環境負荷をより正確に推測することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
図面を参照して、本発明による環境負荷算出装置の実施の形態を説明する。その環境負荷算出装置1は、図1に示されているように、環境負荷算出システム2に適用されている。環境負荷算出システム2は、複数の回線網を介して複数の情報処理装置(コンピュータ)が情報を伝送可能に接続されている。その回線網は、インターネット3とLAN4とから形成されている。その情報処理装置は、環境負荷算出装置1と自動車5とアンケート業者端末6と使用台数提供端末7と他領域環境負荷提供装置8と全部門環境負荷提供装置9とから形成されている。
【0030】
環境負荷算出装置1は、インターネット3に接続され、LAN4に接続されている。自動車5は、インターネット3に接続されている。アンケート業者端末6は、インターネット3に接続されている。使用台数提供端末7は、インターネット3に接続されている。他領域環境負荷提供装置8は、LAN4に接続されている。全部門環境負荷提供装置9は、LAN4に接続されている。
【0031】
環境負荷算出装置1は、ワークステーションに例示される情報処理装置であり、メーカ11により使用される。メーカ11は、製品である四輪自動車(本明細書中で「自動車」と記載される。)を製造している。他領域環境負荷提供装置8は、ワークステーションに例示される情報処理装置であり、メーカ11により使用される。全部門環境負荷提供装置9は、ワークステーションに例示される情報処理装置であり、メーカ11により使用される。
【0032】
メーカ11は、環境負荷算出装置1を用いて、メーカ11が製造する自動車の生涯環境負荷を算出し、メーカ11が事業として活動することにより各年度に生成されるすべての環境負荷を算出する。メーカ11は、他領域環境負荷提供装置8を用いて、その自動車の生涯環境負荷を構成する複数の環境負荷のうちの使用領域を除く環境負荷を生成する。その使用領域を除く環境負荷は、素材領域環境負荷と製造領域環境負荷とサービス領域環境負荷と廃棄領域環境負荷と輸送領域環境負荷とから形成されている。素材領域環境負荷は、製品を製造する原料を採掘し素材を製造することにより生成される環境負荷を示している。製造領域環境負荷は、製品をその原料、素材から製造することにより生成される環境負荷を示している。サービス領域環境負荷は、製品を使用するときに必要なサービス(メンテナンス)をすることにより生成される環境負荷を示している。廃棄領域環境負荷は、製品を廃棄し、または、リサイクルすることにより生成される環境負荷を示している。輸送領域環境負荷は、製品を輸送することにより生成される環境負荷を示している。メーカ11は、さらに、全部門環境負荷提供装置9を用いてメーカ11に属する各部門が活動することにより生成する環境負荷を算出する。
【0033】
メーカ11は、さらに、環境負荷算出装置1を用いて、アンケートの回答を収集している。そのアンケートは、自動車の車種と、その自動車の年式と、その自動車を主に使用する地域と、その自動車の運転者の種類と、その自動車の燃費と、その自動車の排出ガス量と、その自動車の年間の走行距離と、その自動車の生産から廃車までの使用年数とを質問している。
【0034】
自動車5は、ユーザ12により使用される。ユーザ12は、自動車5を用いて移動し、荷物または人を運輸する。自動車5は、さらに、情報処理装置を備え、インターネット3を介してユーザ12により入力される情報または自動車5に備えられているセンサにより測定される情報を他の情報処理装置に配信することができる。自動車5に備えられる情報処理装置としては、ナビゲーション装置が例示される。その測定される情報としては、走行距離、燃費が例示される。ユーザ12は、さらに、インターネット3に接続されているパソコンを有している。ユーザ12は、そのパソコンを用いて、メーカ11によるアンケートに回答することができる。
【0035】
アンケート業者端末6は、ワークステーションに例示される情報処理装置であり、アンケート業者13により使用される。アンケート業者13は、公衆にメーカ11により製造された自動車に関するアンケートを実施し、アンケート業者端末6を用いてそのアンケート結果を環境負荷算出装置1に公開する。そのアンケートは、自動車の車種と、その自動車の経過年数と、その自動車が走行する地域と、その自動車の運転者の種類と、その自動車の燃費と、その自動車の排出ガス量と、その自動車の年間の走行距離と、その自動車の生産から廃車までの使用年数とを質問している。アンケート業者13としては、自動車販売店、自動車整備業者、損害保険業者が例示される。
【0036】
使用台数提供端末7は、ワークステーションに例示される情報処理装置であり、使用台数調査業者14により使用される。使用台数調査業者14は、所定の期間に使用されている自動車の台数を調査して、使用台数提供端末7を用いてその調査結果を環境負荷算出装置1に公開している。使用台数調査業者14としては、自動車販売店、自動車整備業者、損害保険業者、行政が例示される。
【0037】
図2は、環境負荷算出装置1を詳細に示している。環境負荷算出装置1は、コンピュータプログラムである燃費データベース21と排ガス量データベース22と燃料原単位データベース23と使用状況収集部24と写像算出部25と使用領域環境負荷算出部26と生涯環境負荷算出部27と台数収集部28と全製品環境負荷算出部29と事業活動環境負荷算出部30とを備えている。
【0038】
燃費データベース21は、メーカ11が製造する自動車の規定モードでの燃費を記録している。排ガス量データベース22は、メーカ11が製造する自動車の規定モードでの排出ガス量を記録している。規定モードは、自動車が走行する走行パターンを示し、10・15モードが例示される。燃料原単位データベース23は、メーカ11が製造する自動車が消費する燃料の原単位を記録している。
【0039】
使用状況収集部24は、自動車5からアンケート結果を収集し、アンケート業者端末6からアンケート結果を収集する。なお、使用状況収集部24は、ユーザ12が使用するパソコンからそのアンケート結果を収集することもできる。
【0040】
写像算出部25は、使用状況収集部24により収集されたアンケート結果を統計処理する。写像算出部25は、さらに、その統計結果と燃費データベース21とに基づいて、10・15モードの燃費に実際に使用されることによる実用燃費を近似的に対応付ける写像を算出する。すなわち、実用燃費rRは、10・15モードの燃費rNと経年変化係数fYと地域係数fAとを用いて、次式:
rR=rN×fY×fA
により近似的に表現されることができる。このとき、経年変化係数fYは、経過年数ごとに複数が算出される。地域係数fAは、地域ごとに複数が算出される。このとき、実用燃費rRは、経過年数、地域の組み合わせの分だけ複数が算出されることができる。
【0041】
写像算出部25は、さらに、その統計結果と排ガス量データベース22とに基づいて、10・15モードの排出ガス量に実際に使用されることによる排出ガス量を近似的に対応付ける写像を算出する。すなわち、実際に使用されることによる環境負荷物質の実用排出量eRは、10・15モードの排出ガス量eNと経年変化係数fYと地域係数fAとを用いて、次式:
eR=eN×fY×fA
により近似的に表現されることができる。このとき、経年変化係数fYは、経過年数ごとに複数が算出される。地域係数fAは、地域ごとに複数が算出される。このとき、実用排出量rRは、経過年数、地域の組み合わせの分だけ複数が算出されることができる。
【0042】
台数収集部28は、使用台数提供端末7から自動車の使用台数割合を収集する。その自動車の使用台数割合は、1つの車種の自動車で経過年数、地域、運転者(年齢、性別)の組み合わせの各々に対応する自動車が、その車種の自動車のうちでどれだけの割合を占めているかを示している。台数収集部28は、さらに、使用台数提供端末7から各年度に使用されている自動車の台数を収集する。その台数は、車種ごとに求められている。
【0043】
使用領域環境負荷算出部26は、写像算出部25により算出された写像により、対象である対象車種の10・15モードの燃費からその対象車種の実用燃費を推測(算出)する。使用領域環境負荷算出部26は、さらに、台数収集部28により収集された使用台数割合を用いてその対象車種の実用燃費を加重平均して実用燃費の平均を算出する。たとえば、実用燃費の全国平均LAは、各地域における環境負荷Li(i=1,2,3,…,n)と各地域における使用台数割合Riとを用いて、次式:
LA=L1×R1+L2×R2+…+Ln×Rn
により表現される。
【0044】
使用領域環境負荷算出部26は、さらに、使用状況収集部24により収集された年間の走行距離の平均と使用年数の平均とその実用燃費の平均の逆数とを乗算して、対象車種の自動車が生涯に消費するすべての燃料の消費量を算出する。すなわち、対象車種の自動車が使用されるときに消費する燃料の消費量cは、年間の走行距離の平均dとj年目(j=1,2,3,…)の平均実用燃費rjとを用いて、次式:
c=d/r1+d/r2+d/r3+…
により表現される。使用領域環境負荷算出部26は、燃料原単位データベース23に記録されている原単位にその消費量を乗算して、対象車種の自動車が生涯に消費する燃料が製造されることにより生成される排出ガス量を算出する。
【0045】
使用領域環境負荷算出部26は、さらに、写像算出部25により算出された写像により、対象である対象車種の10・15モードの排出ガス量からその対象車種の環境負荷物質の実用排出量を推測(算出)する。使用領域環境負荷算出部26は、さらに、台数収集部28により収集された使用台数割合を用いてその対象車種の環境負荷物質の実用排出量を加重平均して環境負荷物質の実用排出量の平均を算出する。使用領域環境負荷算出部26は、さらに、使用状況収集部24により収集された年間の走行距離の平均と使用年数の平均とその環境負荷物質の実用排出量の平均とを乗算して、対象車種の自動車が使用されることにより排出される排出ガス量を算出する。すなわち、対象車種の自動車が使用されることにより排出する環境物質のすべての排出量eは、年間の走行距離の平均dとj年目の平均実用排出量ejとを用いて、次式:
e=d/e1+d/e2+d/e3+…
により表現される。
【0046】
使用領域環境負荷算出部26は、さらに、対象車種の自動車が生涯に消費する燃料が製造されることにより生成する排出ガス量とその自動車が使用されることにより排出される排出ガス量とを加算した排出量を使用領域環境負荷として算出する。
【0047】
生涯環境負荷算出部27は、他領域環境負荷提供装置8から対象車種の使用領域以外の領域の環境負荷を収集し、その環境負荷に使用領域環境負荷算出部26により算出された使用領域環境負荷を加算して、対象車種の生涯環境負荷を算出する。
【0048】
全製品環境負荷算出部29は、台数収集部28により収集された所定の年度に使用されている自動車の台数と使用領域環境負荷算出部26により算出された実用燃費・環境負荷物質の実用排出量とに基づいて、所定の年度に使用されているすべての自動車が使用されることにより排出される排出ガス量を算出する。すなわち、全製品環境負荷算出部29は、機種、経過年数、地域、運転者の組み合わせ毎に算出された実用排出量にそれぞれ年間の走行距離と使用年数と機種、経過年数、地域、運転者の組み合わせに対応する自動車の台数とを乗算して、すべての自動車が使用されることにより排出される排出ガス量を算出する。
【0049】
事業活動環境負荷算出部30は、全部門環境負荷提供装置9からメーカ11が所定の年度に生成した排出ガス量を収集して、その排出量と全製品環境負荷算出部29により算出された排出量とを加算して、事業活動環境負荷として算出する。
【0050】
図3は、燃費データベース21を詳細に示している。燃費データベース21は、メーカ11により製造される自動車の機種に対応づけて使用燃料43と燃費44を記録している。その機種は、機種名41と型式42とから表現されている。機種名41は、自動車の機種を大きく分類している情報である。型式42は、自動車の機種を機種名41より詳細に分類している情報である。使用燃料43は、その自動車により消費される燃料の種類を示している。使用燃料43としては、レギュラーガソリン、ハイオクガソリン、ディーゼルが例示される。燃費44は、自動車の10・15モードで使用されるときに、単位量(1リットル)の燃料でその自動車が走行することができる走行距離を示している。
【0051】
図4は、排ガス量データベース22を詳細に示している。排ガス量データベース22は、メーカ11により製造される自動車の機種に対応づけて排出ガス量を記録している。その機種は、機種名41と型式42とから表現されている。排出ガス量は、環境負荷物質の排出量を示している。環境負荷物質としては、二酸化炭素CO2、一酸化炭素CO、炭化水素HC、窒素酸化物NOX、硫黄酸化物SOX、粒子状汚染物質PM、オゾン層破壊物質などが例示される。その排出量は、二酸化炭素排出量46、一酸化炭素排出量47、炭化水素排出量48、窒素酸化物排出量49を含んでいる。二酸化炭素排出量46は、自動車が10・15モードで使用されるときに、その自動車が単位走行距離当たりに排出する二酸化炭素の排出量を示している。一酸化炭素排出量47は、自動車が10・15モードで使用されるときに、その自動車が単位走行距離当たりに排出する一酸化炭素の排出量を示している。炭化水素排出量48は、自動車が10・15モードで使用されるときに、その自動車が単位走行距離当たりに排出する炭化水素の排出量を示している。窒素酸化物排出量49は、自動車が10・15モードで使用されるときに、その自動車が単位走行距離当たりに排出する窒素酸化物の排出量を示している。
【0052】
図5は、燃料原単位データベース23を詳細に示している。燃料原単位データベース23は、燃料51に対応づけて、原単位を記録している。その原単位は、二酸化炭素排出量52、一酸化炭素排出量53、炭化水素排出量54、窒素酸化物排出量55などを含んでいる。二酸化炭素排出量52は、単位量の燃料を製造するときに自然環境に排出される二酸化炭素の量を示している。一酸化炭素排出量53は、単位量の燃料を製造するときに自然環境に排出される一酸化炭素の量を示している。炭化水素排出量54は、単位量の燃料を製造するときに自然環境に排出される炭化水素の量を示している。窒素酸化物排出量55は、単位量の燃料を製造するときに自然環境に排出される窒素酸化物の量を示している。
【0053】
図6は、写像算出部25により生成される経年変化係数fYを示している。その経年変化係数は、経過年数61毎に複数が算出され、燃費経年変化係数62と二酸化炭素排出量経年変化係数63と一酸化炭素排出量経年変化係数64と炭化水素排出量経年変化係数65と窒素酸化物排出量経年変化係数66などを含んでいる。燃費経年変化係数62は、10・15モード測定時の燃費に乗算される係数である。二酸化炭素排出量経年変化係数63は、10・15モード測定時の二酸化炭素の排出量に乗算される係数である。一酸化炭素排出量経年変化係数64は、10・15モード測定時の一酸化炭素の排出量に乗算される係数である。炭化水素排出量経年変化係数65は、10・15モード測定時の炭化水素の排出量に乗算される係数である。窒素酸化物排出量経年変化係数66は、10・15モード測定時の窒素酸化物の排出量に乗算される係数である。
【0054】
図7は、写像算出部25により生成される地域係数fAを示している。地域係数fAは、地域71毎に複数が算出され、燃費地域係数72と二酸化炭素排出量地域係数73と一酸化炭素排出量地域係数74と炭化水素排出量地域係数75と窒素酸化物排出量地域係数76などを含んでいる。燃費地域係数72は、10・15モード測定時の燃費に乗算される係数である。二酸化炭素排出量地域係数73は、10・15モード測定時の二酸化炭素の排出量に乗算される係数である。一酸化炭素排出量地域係数74は、10・15モード測定時の一酸化炭素の排出量に乗算される係数である。炭化水素排出量地域係数75は、10・15モード測定時の炭化水素の排出量に乗算される係数である。窒素酸化物排出量地域係数76は、10・15モード測定時の窒素酸化物の排出量に乗算される係数である。
【0055】
図8は、写像算出部25により生成される運転者係数を示している。運転者係数は、運転者年代係数と運転者性別係数とから形成されている。その運転者年代係数は、年代78に対応付けられ、燃費運転者年代係数79と二酸化炭素排出量運転者年代係数80と一酸化炭素排出量運転者年代係数81と炭化水素排出量運転者年代係数82と窒素酸化物排出量運転者年代係数83などを含んでいる。年代82は、対象機種の自動車を運転する運転者の年齢を示している。燃費運転者年代係数79は、10・15モード測定時の燃費に乗算される係数である。二酸化炭素排出量運転者年代係数80は、10・15モード測定時の二酸化炭素の排出量に乗算される係数である。一酸化炭素排出量運転者年代係数81は、10・15モード測定時の一酸化炭素の排出量に乗算される係数である。炭化水素排出量運転者年代係数82は、10・15モード測定時の炭化水素の排出量に乗算される係数である。窒素酸化物排出量運転者年代係数83は、10・15モード測定時の窒素酸化物の排出量に乗算される係数である。
【0056】
その運転者性別係数は、性別84に対応付けられ、燃費運転者性別係数85と二酸化炭素排出量運転者性別係数86と一酸化炭素排出量運転者性別係数87と炭化水素排出量運転者性別係数88と窒素酸化物排出量運転者性別係数89などを含んでいる。燃費運転者性別係数85は、10・15モード測定時の燃費に乗算される係数である。二酸化炭素排出量運転者性別係数86は、10・15モード測定時の二酸化炭素の排出量に乗算される係数である。一酸化炭素排出量運転者性別係数87は、10・15モード測定時の一酸化炭素の排出量に乗算される係数である。炭化水素排出量運転者性別係数88は、10・15モード測定時の炭化水素の排出量に乗算される係数である。窒素酸化物排出量運転者性別係数89は、10・15モード測定時の窒素酸化物の排出量に乗算される係数である。
【0057】
図9は、台数収集部28により収集される使用台数割合情報を示している。その使用台数割合情報は、機種名/型式毎に生成され、地域別使用台数割合情報と年代別使用台数割合情報と性別別使用台数割合情報とを備えている。地域別使用台数割合情報は、地域101に地域別使用台数割合102を対応づけている。地域101は、自動車が供給されている地域を複数に区分された地域を示している。その区分された地域は、概ね交通事情が同一である。地域別使用台数割合102は、対象機種の自動車の総数に対するその地域を主に走行する自動車の台数の割合を示している。
【0058】
年代別使用台数割合情報は、年代103に年代別使用台数割合104を対応づけている。年代103は、自動車を運転する運転者の年齢の年代を示している。年代別使用台数割合104は、対象機種の自動車の総数に対するその年代の運転者が運転する自動車の台数の割合を示している。
【0059】
性別別使用台数割合情報は、性別105に性別別使用台数割合106を対応づけている。性別103は、自動車を運転する運転者の性別を示している。性別別使用台数割合104は、対象機種の自動車の総数に対するその性別の運転者が運転する自動車の台数の割合を示している。このような使用台数割合情報は、環境負荷をより正確に推測することができる点で好ましい。
【0060】
図10は、使用台数提供端末7により公開される登録台数情報を示している。その登録台数情報は、行政に登録される1つの機種の自動車の台数を示し、1つの機種の1985年式の自動車の台数を示している。その1985年式の機種の自動車とは、1985年に新車として登録された自動車を示している。その登録台数情報は、年度91に登録台数92と中古再登録台数93と登録抹消台数94と製品数96とを対応づけている。登録台数92は、新車として登録された自動車の台数を示している。中古再登録台数93は、中古車として再登録された自動車の台数を示している。登録抹消台数94は、登録が抹消された自動車の台数を示している。製品数96は、使用されている自動車の台数を示している。すなわち、ある年の1985年式の製品数96は、前年度の製品数に今年度の中古再登録台数93を加算して今年度の登録抹消台数94を減算した台数を示している。
【0061】
図11は、使用台数提供端末7により公開される製品残存率情報を示している。その製品残存率情報は、行政に登録されない製品に関して生成される情報であり、年度98と予測残存率99とを対応づけている。年度98は、その製品が販売されてからの年数を示している。予測残存率99は、販売された製品の台数に対する使用されている製品の台数の割合を示している。台数収集部28は、年度98に対応づけられている予測残存率99と、その製品が各年度に販売された台数とを収集し、これらの情報に基づいて年度毎の使用されている製品の台数を算出する。
【0062】
本発明による環境負荷算出方法の実施の形態は、環境負荷算出システム2により実行され、対象車種の生涯環境負荷を算出する動作とメーカ11の事業活動により年間に生成する環境負荷を算出する動作とを備えている。
【0063】
図12は、対象車種の生涯環境負荷を算出する動作を示している。環境負荷算出装置1は、まず、自動車5からアンケート結果を収集し、アンケート業者端末6からアンケート結果を収集する(ステップS1)。環境負荷算出装置1は、そのアンケート結果を統計処理して、10・15モードの燃費を実際に使用されるときの実用燃費に対応付ける写像を算出する(ステップS2)。環境負荷算出装置1は、その写像により、対象車種の10・15モードの燃費から対象車種の実用燃費を算出する。その実用燃費は、経過年数、地域、運転者の種類の組み合わせの分だけ複数が算出される。環境負荷算出装置1は、さらに、その実用燃費の逆数に年間の平均走行距離と平均使用年数とを乗算して対象車種が使用するすべての燃料を算出し、その燃料を製造することにより生成される排出ガス量を算出する。
【0064】
環境負荷算出装置1は、さらに、そのアンケート結果を統計処理して、10・15モードでの排出ガス量を実際に使用されるときの実用排出量に対応付ける写像を算出する(ステップS2)。環境負荷算出装置1は、その写像により、対象車種の10・15モードの排出量から対象車種の実用排出量を算出する。その実用排出量は、経過年数、地域、運転者の種類の組み合わせの分だけ複数が算出される。環境負荷算出装置1は、さらに、その実用排出量に年間の平均走行距離と使用年数とを乗算して対象車種が使用されることにより生成される環境負荷物質のすべての排出量を算出する。環境負荷算出装置1は、さらに、その燃料を製造することにより生成される排出ガス量と対象車種が使用されることにより生成される環境負荷物質のすべての排出量とを加算して、使用領域環境負荷を算出する(ステップS3)。
【0065】
環境負荷算出装置1は、使用台数提供装置7から経過年数、地域、運転者の年代・性別の組み合わせに対応する自動車の台数を収集して(ステップS4)、その台数を用いて対象車種の実用燃費を加重平均して、対象車種の平均実用燃費を算出する(ステップS5)。
【0066】
環境負荷算出装置1は、他領域環境負荷算出装置8から対象車種の他の領域の環境負荷を収集して(ステップS6)、他領域の環境負荷と使用領域環境負荷とを加算して、対象車種の生涯環境負荷を算出する(ステップS7)。
【0067】
10・15モードは、使用者により使用される状況と異なっていることが多い。一般に、自動車は、経過年数に応じて環境負荷の程度が変化し、地域により変化する交通事情に応じて環境負荷の程度が変化し、運転する使用者の種類に応じて環境負荷の程度が変化する。本発明による環境負荷算出方法は、使用者により経過年数、走行する地域、運転者の種類がことなる自動車が実際に使用されることにより生成される実用環境負荷に基づいて10・15モード環境負荷を実用環境負荷に補正することにより、製品を使用することによる使用領域環境負荷をより正確に推測することができる。
【0068】
図13は、メーカ11の事業活動により年間に生成する環境負荷を算出する動作を示している。環境負荷算出装置1は、まず、使用台数提供装置7から所定の年度に使用されている各車種の使用台数を収集する(ステップS11)。環境負荷算出装置1は、使用されているすべての自動車がその年度に使用されることにより生成される環境負荷を算出する(ステップS12)。
【0069】
すなわち、環境負荷算出装置1は、機種、経過年数、地域、運転者の組み合わせの毎に算出された実用排出量にそれぞれ年間の走行距離と使用年数と機種、経過年数、地域、運転者の組み合わせに対応する自動車の台数とを乗算して、すべての自動車が使用されることにより排出される排出ガス量を算出する。
【0070】
環境負荷算出装置1は、全部門環境負荷提供装置9から各部門がその年度に生成する排出ガス量を収集する(ステップS13)。環境負荷算出装置1は、ステップS12により算出された環境負荷と各部門の環境負荷とを加算して、メーカ11がその年度に事業活動したことにより生成された環境負荷を算出する(ステップS14)。
【0071】
本発明による環境負荷算出方法は、より正確な使用領域環境負荷を用いることにより、その製品を製造するメーカが事業活動することにより生成される全ての環境負荷をより正確に推測することができる。
【0072】
【発明の効果】
本発明による環境負荷算出装置及び環境負荷算出方法は、製品が使用されることにより生成される環境負荷をより正確に推測することができる。その結果、その製品が生産されてから廃棄されるまでに生成される環境負荷がより正確に推測され、その製品を製造するメーカが事業活動することにより生成される全ての環境負荷がより正確に推測される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、環境負荷算出システムの実施の形態を示すブロック図である。
【図2】図2は、本発明による環境負荷算出装置の実施の形態を示すブロック図である。
【図3】図3は、燃費データベースを示す図である。
【図4】図4は、排ガス量データベースを示す図である。
【図5】図5は、燃料原単位データベースを示す図である。
【図6】図6は、経年変化係数を示す表である。
【図7】図7は、地域係数を示す表である。
【図8】図8は、運転者係数を示す表である。
【図9】図9は、地域別使用台数割合情報を示す表である。
【図10】図10は、登録台数情報を示す表である。
【図11】図11は、製品残存率情報を示す表である。
【図12】図12は、対象車種の生涯環境負荷を算出する動作の実施の形態を示すフローチャートである。
【図13】図13は、メーカの事業活動による年間の環境負荷を算出する動作の実施の形態を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 :環境負荷算出装置
2 :環境負荷算出システム
3 :インターネット
4 :LAN
5 :自動車
6 :アンケート業者端末
7 :使用台数提供端末
8 :他領域環境負荷提供装置
9 :全部門環境負荷提供装置
11:メーカ
12:ユーザ
13:アンケート業者
14:使用台数調査業者
21:燃費データベース
22:排ガス量データベース
23:燃料原単位データベース
24:使用状況収集部
25:写像算出部
26:使用領域環境負荷算出部
27:生涯環境負荷算出部
28:台数収集部
29:全製品環境負荷算出部
30:事業活動環境負荷算出部
41:機種名
42:型式
43:使用燃料
44:燃費
46:二酸化炭素排出量
47:一酸化炭素排出量
48:炭化水素排出量
49:窒素酸化物排出量
51:燃料
52:二酸化炭素排出量
53:一酸化炭素排出量
54:炭化水素排出量
55:窒素酸化物排出量
61:経過年数
62:燃費経年変化係数
63:二酸化炭素排出量経年変化係数
64:一酸化炭素排出量経年変化係数
65:炭化水素排出量経年変化係数
66:窒素酸化物排出量経年変化係数
71:地域
72:燃費地域係数
73:二酸化炭素排出量地域係数
74:一酸化炭素排出量地域係数
75:炭化水素排出量地域係数
76:窒素酸化物排出量地域係数
81:年齢
82:性別
83:運転者係数
85:地域
86:地域別使用台数割合
91:年度
92:登録台数
93:中古再登録台数
94:登録抹消台数
95:解体台数
96:製品数
98:年度
99:予測残存率
Claims (20)
- 製品が規定モードで使用されることにより生成される規定モード環境負荷情報を前記製品の機種に対応付ける環境負荷データベースと、
前記製品が使用者により実用されることにより生成される実用環境負荷情報を前記製品の機種に対応付けて示す収集データを端末から収集する使用状況収集部と、
前記環境負荷データベースと前記収集データとに基づいて、前記規定モード環境負荷情報を前記実用環境負荷情報に対応させる写像を算出する写像算出部と、
対象製品の機種に対応する対象規定モード環境負荷情報に対して前記写像により定まる対象実用環境負荷情報を算出する使用領域環境負荷算出部
とを具備する環境負荷算出装置。 - 請求項1において、
前記使用領域環境負荷算出部は、前記対象実用環境負荷情報と前記対象製品の使用量とに基づいて前記対象製品が使用されることにより生成される対象使用領域環境負荷を算出する
ことを特徴とする環境負荷算出装置。 - 請求項2において、
前記収集データは、前記実用環境負荷情報を前記製品が実用される経過年数に更に対応付けて示し、
前記写像算出部は、前記写像を前記経過年数毎に算出し、
前記使用領域環境負荷算出部は、前記対象使用領域環境負荷を前記経過年数毎に算出する
ことを特徴とする環境負荷算出装置。 - 請求項2または請求項3のいずれかにおいて、
前記収集データは、前記実用環境負荷情報を前記製品が実用される地域に更に対応付けて示し、
前記写像算出部は、前記写像を前記地域毎に算出し、
前記使用領域環境負荷算出部は、前記対象使用領域環境負荷を前記地域毎に算出する
ことを特徴とする環境負荷算出装置。 - 請求項2〜請求項4のいずれかにおいて、
前記収集データは、前記実用環境負荷情報を前記使用者の種類に更に対応付けて示し、
前記写像算出部は、前記写像を前記種類毎に算出し、
前記使用領域環境負荷算出部は、前記対象使用領域環境負荷を前記種類毎に算出する
ことを特徴とする環境負荷算出装置。 - 請求項3〜請求項5のいずれかにおいて、
前記使用領域環境負荷算出部は、更に、使用台数提供端末から収集される使用台数割合に基づいて前記対象使用領域環境負荷を加重平均して対象平均使用領域環境負荷を算出する
ことを特徴とする環境負荷算出装置。 - 請求項2〜請求項6のいずれかにおいて、
前記対象使用領域環境負荷は、前記対象製品が使用されることにより消費される全ての燃料が製造されるときに排出される環境負荷物質の排出量と、前記対象製品から排出される前記環境負荷物質の排出量との和を示す
ことを特徴とする環境負荷算出装置。 - 請求項1〜請求項7のいずれかにおいて、
他領域環境負荷提供装置から収集される他領域環境負荷と前記対象使用領域環境負荷とを加算して前記対象製品の生涯環境負荷を算出する生涯環境負荷算出部を更に具備し、
前記他領域環境負荷は、
前記対象製品を構成する素材が製造されることによる環境負荷と、
前記対象製品が前記素材から製造されることによる環境負荷と、
前記対象製品が輸送されることによる環境負荷と、
前記対象製品が保守点検されることによる環境負荷と、
前記対象製品が廃棄またはリサイクルされることによる環境負荷との和である
ことを特徴とする環境負荷算出装置。 - 請求項1〜請求項8のいずれかにおいて、
前記環境負荷データベースと使用台数提供端末から収集される前記単位期間に使用される全製品の機種名/型式毎の使用台数とに基づいて、前記全製品が所定期間に実用されることによる全製品使用領域環境負荷を算出する全製品環境負荷算出部を更に具備する
ことを特徴とする環境負荷算出装置。 - 請求項9において、
前記全製品使用領域環境負荷に前記製品を製造するメーカが事業として前記単位期間に活動することにより生成される環境負荷を加算して事業活動環境負荷を算出する事業活動環境負荷算出部を更に具備する
ことを特徴とする環境負荷算出装置。 - 製品が使用者により実用されることにより生成される実用環境負荷情報を前記製品の機種に対応付けて示す収集データを端末から収集するステップと、
製品が規定モードで使用されることによる規定モード環境負荷情報を前記製品の機種に対応付ける環境負荷データベースと、環境負荷データベースと前記収集データとに基づいて、前記規定モード環境負荷情報を前記実用環境負荷情報に対応させる写像を算出するステップと、
対象製品の機種に対応する対象規定モード環境負荷情報に対して前記写像により定まる対象実用環境負荷情報を算出するステップ
とを具備する環境負荷算出方法。 - 請求項11において、
前記対象実用環境負荷情報と前記対象製品の使用量とに基づいて前記対象製品が使用されることにより生成される対象使用領域環境負荷を算出するステップを更に具備する
ことを特徴とする環境負荷算出方法。 - 請求項12において、
前記収集データは、前記実用環境負荷情報を前記製品が実用される経過年数に更に対応付けて示し、
前記写像は、前記経過年数毎に算出され、
前記対象使用領域環境負荷は、前記経過年数毎に算出される
ことを特徴とする環境負荷算出方法。 - 請求項12または請求項13のいずれかにおいて、
前記収集データは、前記実用環境負荷情報を前記製品が実用される地域に更に対応付けて示し、
前記写像は、前記地域毎に算出され、
前記対象使用領域環境負荷は、前記地域毎に算出される
ことを特徴とする環境負荷算出方法。 - 請求項12〜請求項14のいずれかにおいて、
前記収集データは、前記実用環境負荷情報を前記使用者の種類に更に対応付けて示し、
前記写像は、前記種類毎に算出され、
前記対象使用領域環境負荷は、前記種類毎に算出される
ことを特徴とする環境負荷算出方法。 - 請求項13〜請求項15のいずれかにおいて、
使用台数提供端末から収集される使用台数割合に基づいて前記対象使用領域環境負荷を加重平均して対象平均使用領域環境負荷を算出するステップを更に具備する
ことを特徴とする環境負荷算出方法。 - 請求項12〜請求項16のいずれかにおいて、
前記対象使用領域環境負荷は、前記対象製品が使用されることにより消費される全ての燃料が製造されるときに排出される環境負荷物質の排出量と、前記対象製品から排出される前記環境負荷物質の排出量との和を示す
ことを特徴とする環境負荷算出装置。 - 請求項11〜請求項17のいずれかにおいて、
他領域環境負荷提供装置から収集される他領域環境負荷と前記対象使用領域環境負荷とを加算して前記対象製品の生涯環境負荷を算出するステップを更に具備し、
前記他領域環境負荷は、
前記対象製品を構成する素材が製造されることによる環境負荷と、
前記対象製品が前記素材から製造されることによる環境負荷と、
前記対象製品が輸送されることによる環境負荷と、
前記対象製品が保守点検されることによる環境負荷と、
前記対象製品が廃棄またはリサイクルされることによる環境負荷との和である
ことを特徴とする環境負荷算出方法。 - 請求項11〜請求項18のいずれかにおいて、
前記環境負荷データベースと使用台数提供端末から収集される前記単位期間に使用される全製品の機種毎の使用台数とに基づいて、前記全製品が所定期間に実用されることによる全製品使用領域環境負荷を算出するステップを更に具備する
ことを特徴とする環境負荷算出方法。 - 請求項19において、
前記全製品使用領域環境負荷に前記製品を製造するメーカが事業として前記単位期間に活動することにより生成される環境負荷を加算して事業活動環境負荷を算出するステップを更に具備する
ことを特徴とする環境負荷算出方法。
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---|---|---|---|
JP2003097093A JP2004303059A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 環境負荷算出装置及び環境負荷算出方法 |
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JP2003097093A Pending JP2004303059A (ja) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | 環境負荷算出装置及び環境負荷算出方法 |
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JP (1) | JP2004303059A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009526313A (ja) * | 2006-02-06 | 2009-07-16 | エデン イノベーションズ リミテッド | 水素富化燃料の製造、分配、使用および監視のためのシステムと方法。 |
JP2010108065A (ja) * | 2008-10-28 | 2010-05-13 | Fujitsu Ltd | 排出量按分装置および排出量按分プログラム |
JP2011227604A (ja) * | 2010-04-16 | 2011-11-10 | Optim Corp | 消費電力を補正する電化製品、サーバ、方法及びプログラム |
-
2003
- 2003-03-31 JP JP2003097093A patent/JP2004303059A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009526313A (ja) * | 2006-02-06 | 2009-07-16 | エデン イノベーションズ リミテッド | 水素富化燃料の製造、分配、使用および監視のためのシステムと方法。 |
JP2010108065A (ja) * | 2008-10-28 | 2010-05-13 | Fujitsu Ltd | 排出量按分装置および排出量按分プログラム |
JP2011227604A (ja) * | 2010-04-16 | 2011-11-10 | Optim Corp | 消費電力を補正する電化製品、サーバ、方法及びプログラム |
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