【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、角速度センサ装置に関し、特に、角速度検出信号のオフセットが方向に依存しないセンサを2個使用し、角速度信号を得ると同時にセンサの故障を診断する自己診断信号も得ることができる角速度センサ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
角速度センサのタイプによっては、温度ドリフトに起因する零点のオフセットがあり、一度オフセットを較正しても周囲温度変化などによってオフセットが変動し、測定精度が低下する。そのため、一対の角速度センサを使用して、オフセット誤差をうち消すことが考えられてきた。
【0003】
例えば、一対の角速度センサを、それらの検出軸が直角になるように交互に進行方向と鉛直方向に向ける方法がある。すなわち、所定周期ごとに一対の角速度センサを所定方向に回転させ、所定周期ごとに一方の角速度センサが移動体の回転運動の角速度を実測するとともに、他方の角速度センサがオフセットを実測する。そして、実測角速度から実測オフセットを減算すれば、オフセットのない角速度が得られる(例えば、下記の特許文献1参照)。
【0004】
また、移動体の進行方向に対して鉛直方向に常に検出軸が向けられた第1角速度センサと、鉛直方向及び鉛直方向に対して180°反対側方向の2方向に検出器の向きを所定周期ごとに切り替える第2角速度センサとを使用する方法もある。この方法においても、所定角度の関係において所定周期ごとに一方の角速度センサが移動体の回転運動の角速度を実測するとともに、他方の角速度センサがオフセットを実測する。そして、実測角速度から実測オフセットを減算すれば、オフセットのない角速度が得られる(例えば、下記の特許文献2参照)。
【0005】
ところで、自動車の安全性制御システム、例えばブレーキシステムなどにおいては、安全性を高めるために同じ検出軸のセンサを2個搭載したシステムが使用される場合がある。この2つのセンサはあらゆる点においてほぼ同一であり、2つのセンサ出力を比較することによりシステムの正常性を確認することができる(例えば、下記の特許文献3参照)。
【0006】
【特許文献1】
特開平5−26672号公報(段落0029)
【特許文献2】
特開平5−107066号公報(段落0075)
【特許文献3】
特開2002−257553号公報(段落0012)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、一対の角速度センサのうち一方をオフセット測定用に用いる特許文献1、2に記載の方法は、重複信号出力により安全性を高めるような自動車の安全性制御システムには適さない反面、一対の角速度センサの出力を重複して利用すれば、角速度センサのオフセットを補償することは困難となる。
【0008】
そこで、本発明は、オフセット補償を行うことができるとともに、センサの動作を監視することができる角速度センサを提供し、もって、自動車などの安全性制御システムに適する角速度センサを提供することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明の角速度センサ装置は、角速度検出軸を180゜逆方向に向けた一対の角速度センサと、角速度センサからの角速度信号を演算する演算回路とを備え、角速度信号同士を減算することによってオフセットを消去した正確な角速度を得る。同時に、角速度信号同士を加算した信号をモニタすることによって、角速度センサの動作が正常であるか否かをモニタできるようにしたものである。
【0010】
上記演算回路は、減算信号と加算信号を同時に出力する回路であり、角速度測定とセンサの動作状態の自己診断を同時に行えるようにしている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の角速度センサ装置の1つの実施の形態の角速度検知部の概念図である。角速度検出軸Z1をZ軸(図1中の上下方向)の上方向に向けた角速度センサ1が基板3の上側に設けられ、角速度検出軸Z2をZ軸の下方向に向けた角速度センサ2が基板3の下側に固定されている。ここに、角速度センサ1、2の特性は、同一であることが好ましい。
【0012】
角速度センサ1、2は、方式を問わないが、例えば光学式であって、リング共振型半導体レーザの右回り光と左回り光のうなり信号が回転角速度によって変化するセンサであってもよい。また、例えば圧電式であって、水晶振動子音叉や弾性表面波素子の振動数が角速度によって発生するコリオリ力によって変化するセンサであってもよい。これらの角速度センサ1、2は、静止時においてもゼロでない出力、すなわちオフセットを出力する。角速度センサ1、2は通常、それぞれのための駆動回路などを内蔵する。
【0013】
リング共振型半導体レーザや圧電振動素子などの角速度センサ1、2は、基板3に固定される。
【0014】
図1に示した、角速度センサ装置は、一方向(Z1、Z2)の回りの回転運動を測定するためのものであるが、不図示のX方向やY方向についても測定したいときは、それらの方向についても角速度センサを設置すればよい。
【0015】
図2は、本発明の角速度センサ装置の1つの実施の形態の角速度検知部の他の配置を示す概念図である。図2(A)は、Z方向を検出軸とする角速度センサ1、2をZ軸と直交するXY平面内の基板3の同じ側に並べたものである。図2(B)は、Z方向を検出軸とする角速度センサ1、2をZ方向に向いた基板3の同一面上に並べたものである。図2(C)は、Z方向を検出軸とする角速度センサ1、2をZ方向を向いた基板3の表面と裏面にそれぞれ配置したものである。
【0016】
リング共振型半導体レーザや圧電振動素子などの角速度センサ1、2の半導体レーザや圧電振動素子自体は微細寸法のものであり、これらと駆動回路を内蔵したパッケージの寸法も10mm〜数10mm程度であるから、角速度センサ1、2が検知する角速度は同一と考えてよい。
【0017】
図3は、角速度センサ1、2からの角速度信号を処理する演算回路4のブロック図である。演算回路4には角速度センサ1、2のそれぞれの出力V1、V2が入力されて、演算処理され、角速度信号と自己診断信号とが出力される。ここに、演算回路4はV1とV2とを入力して相互に減算する減算回路41と、その減算結果を増幅する増幅回路42とを含み増幅回路42の出力を角速度信号として出力する角速度信号演算部と、V1とV2とを入力して相互に加算する加算回路48と、その加算結果を所定値と比較する比較回路49とを含み比較回路49の出力を自己診断信号として出力する自己診断信号演算部とを備えている。
【0018】
図3は、アナログ演算を前提としているため、減算回路41の出力を増幅しているが、デジタル演算を行う場合は、増幅回路42を使用せず、V1、V2をA/Dコンバータでデジタル信号に変換してから演算する。また、マイクロコンピュータを使用して、演算回路4の機能を果たすようにしてもよい。また、基板3に、演算回路4を搭載してもよい。また、用途によっては、基板3、角速度センサ1、2を一体とし、演算回路4とは独立させてもよい。
【0019】
次に、本発明の角速度センサ装置の動作について説明する。角速度センサ1の出力V1は、オフセットOF1、感度S1、角速度ωとすると、
V1 = S1・ω + OF1となる。
また、角速度センサ2の出力V2は、オフセットOF2、感度S2、角速度ωとすると、
V2 = S2・(−ω)+OF2となる。
【0020】
ここで、角速度センサ1、2は充分小さく、位置が相違しても受ける角速度は同一であり、符号は反対である。また、オフセットの符号は、検出軸の方向に依存しないものとしている。したがって、減算回路41の出力(V1−V2)は、(V1−V2)=(S1+S2)・ω +(OF1−OF2)となる。
【0021】
2つの角速度センサ1、2の特性が揃っていれば、増幅回路42からの出力は、(V1−V2)=2・S・ωに比例する。ここに、S = S1 = S2である。このように、角速度センサ1、2の2倍の感度で、正確に角速度ωを検出することができる。
【0022】
一方、加算回路48の出力(V1+V2)は、
(V1+V2)=(S1−S2)・ω + (OF1+OF2)となる。
【0023】
2つの角速度センサ1、2の特性が揃っていれば、加算回路48の出力は(V1+V2)=2・OFとなり入力される角速度に依存しない。ここに、OF =OF1 = OF2である。このように、本実施の形態の正常動作時には加算回路48から入力角速度に依存せず、2倍のオフセットが出力される。
【0024】
一方、角速度センサ1、2のいずれかが故障し、感度やオフセットが逸脱した場合には、加算回路48の出力が逸脱するため、加算信号を常時監視すれば、角速度センサ1、2が故障したことを即座に判断することができる。例えば、比較回路49の参照値REFをOFの1.5倍程度に設定し、加算回路48の出力ADDが参照値REFよりも大きい場合には正常と判断し、REFよりも小さい場合には異常と判断する。自己診断信号は、例えば正常と判断した場合には正の信号、異常と判断した場合には負の信号を論理信号として出力するものである。したがって、自己診断信号(ADD−REF)が負となったときに、ランプの点滅や警告音で故障を知らせ、自動車などを運転する者に角速度センサの異常を知らせることができる。
【0025】
本発明の角速度センサ装置によれば、静止時にも出力されるオフセットを除去した正確な回転角速度信号が得られると同時に、角速度センサの故障を瞬時に利用者が認知することができる自己診断信号が得られる。
【0026】
この2種類の信号はそれぞれ減算回路、加算回路によって得られるため、例えば、アナログの演算増幅器の複数個を1つのパッケージに収めた素子が1個あれば、容易に演算処理を行うことができる。したがって、本発明により、小型、安価で、信頼性の高い角速度センサ装置を提供することができる。
【0027】
また、オフセットを除去するために一方の角速度センサを回転させる必要がないので、構造が簡単であり小型化に適している。
【0028】
また、2種類の信号が同時に出力されるので、自動車などの自動航行システム、ブレーキなどの安全システムに搭載すれば、故障に瞬時に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の角速度センサ装置の1つの実施の形態の角速度検知部の概念図である。
【図2】本発明の角速度センサ装置の1つの実施の形態の角速度検知部の他の配置を示す概念図である。
【図3】本発明の角速度センサ装置の実施の形態の演算回路のブロック図である。
【符号の説明】
1、2 角速度センサ
3 基板
4 演算回路
41 減算回路
42 増幅回路
48 加算回路
49 比較回路[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an angular velocity sensor device, and more particularly to an angular velocity sensor that uses two sensors in which the offset of an angular velocity detection signal does not depend on the direction, and that can obtain an angular velocity signal and also obtain a self-diagnosis signal for diagnosing a failure of the sensor. Equipment related.
[0002]
[Prior art]
Depending on the type of angular velocity sensor, there is an offset at a zero point due to a temperature drift. Even if the offset is calibrated once, the offset fluctuates due to a change in ambient temperature or the like, and the measurement accuracy is reduced. Therefore, it has been considered to use a pair of angular velocity sensors to cancel the offset error.
[0003]
For example, there is a method in which a pair of angular velocity sensors are alternately turned in the traveling direction and the vertical direction so that their detection axes are at right angles. That is, a pair of angular velocity sensors are rotated in a predetermined direction at predetermined intervals, and one angular velocity sensor measures the angular velocity of the rotational motion of the moving body at predetermined intervals, and the other angular velocity sensor actually measures an offset. Then, by subtracting the actually measured offset from the actually measured angular velocity, an angular velocity without offset can be obtained (for example, see Patent Document 1 below).
[0004]
Further, a first angular velocity sensor whose detection axis is always oriented in the vertical direction with respect to the traveling direction of the moving body, and the direction of the detector in two directions, that is, the vertical direction and the direction opposite by 180 ° with respect to the vertical direction, are set at predetermined intervals. There is also a method of using a second angular velocity sensor that switches every time. In this method as well, one angular velocity sensor actually measures the angular velocity of the rotational movement of the moving body and the other angular velocity sensor actually measures the offset at predetermined intervals in a predetermined angle relationship. Then, by subtracting the actually measured offset from the actually measured angular velocity, an angular velocity without offset can be obtained (for example, see Patent Document 2 below).
[0005]
By the way, in a vehicle safety control system, for example, a brake system, a system equipped with two sensors having the same detection axis may be used in order to enhance safety. These two sensors are almost the same in all respects, and the normality of the system can be confirmed by comparing the outputs of the two sensors (for example, see Patent Document 3 below).
[0006]
[Patent Document 1]
JP-A-5-26672 (paragraph 0029)
[Patent Document 2]
JP-A-5-107066 (paragraph 0075)
[Patent Document 3]
JP-A-2002-257553 (paragraph 0012)
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, the methods described in Patent Literatures 1 and 2 using one of the pair of angular velocity sensors for offset measurement are not suitable for a safety control system of an automobile in which safety is enhanced by overlapping signal output. If the outputs of the angular velocity sensors are used repeatedly, it is difficult to compensate for the offset of the angular velocity sensors.
[0008]
Accordingly, an object of the present invention is to provide an angular velocity sensor capable of performing offset compensation and monitoring the operation of the sensor, and thereby providing an angular velocity sensor suitable for a safety control system such as an automobile. I have.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problem, an angular velocity sensor device according to the present invention includes a pair of angular velocity sensors whose angular velocity detection axes are oriented in the opposite direction by 180 °, and an arithmetic circuit that calculates an angular velocity signal from the angular velocity sensor. By subtracting each other, an accurate angular velocity with the offset eliminated is obtained. At the same time, by monitoring a signal obtained by adding the angular velocity signals, it is possible to monitor whether the operation of the angular velocity sensor is normal.
[0010]
The arithmetic circuit is a circuit that outputs a subtraction signal and an addition signal at the same time, so that the angular velocity measurement and the self-diagnosis of the operation state of the sensor can be performed simultaneously.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a conceptual diagram of an angular velocity detector of one embodiment of the angular velocity sensor device of the present invention. An angular velocity sensor 1 having an angular velocity detection axis Z1 directed upward in the Z-axis (vertical direction in FIG. 1) is provided above the substrate 3, and an angular velocity sensor 2 having an angular velocity detection axis Z2 directed downward in the Z-axis. It is fixed below the substrate 3. Here, it is preferable that the characteristics of the angular velocity sensors 1 and 2 are the same.
[0012]
The angular velocity sensors 1 and 2 may be of any type, for example, an optical type, and may be a sensor in which a beat signal of right-handed light and left-handed light of a ring-resonant semiconductor laser changes according to a rotational angular velocity. Further, for example, a sensor of a piezoelectric type, in which the frequency of a crystal resonator tuning fork or a surface acoustic wave element changes by Coriolis force generated by angular velocity, may be used. These angular velocity sensors 1 and 2 output a non-zero output even at rest, that is, an offset. The angular velocity sensors 1 and 2 usually include a drive circuit for each.
[0013]
Angular velocity sensors 1 and 2 such as a ring resonance type semiconductor laser and a piezoelectric vibration element are fixed to a substrate 3.
[0014]
The angular velocity sensor device shown in FIG. 1 is for measuring the rotational movement around one direction (Z1, Z2). However, when it is desired to measure the X direction and the Y direction (not shown), An angular velocity sensor may be provided for the direction.
[0015]
FIG. 2 is a conceptual diagram showing another arrangement of the angular velocity detector of one embodiment of the angular velocity sensor device of the present invention. FIG. 2A shows an arrangement in which angular velocity sensors 1 and 2 having a detection axis in the Z direction are arranged on the same side of a substrate 3 in an XY plane orthogonal to the Z axis. FIG. 2B shows an arrangement in which angular velocity sensors 1 and 2 having a detection axis in the Z direction are arranged on the same surface of a substrate 3 oriented in the Z direction. FIG. 2C shows an arrangement in which the angular velocity sensors 1 and 2 having the detection axis in the Z direction are respectively disposed on the front surface and the back surface of the substrate 3 facing the Z direction.
[0016]
The semiconductor lasers and the piezoelectric vibrating elements of the angular velocity sensors 1 and 2 such as a ring resonance type semiconductor laser and a piezoelectric vibrating element have minute dimensions, and the dimensions of a package including these and a driving circuit are also about 10 mm to several tens mm. Therefore, it may be considered that the angular velocities detected by the angular velocity sensors 1 and 2 are the same.
[0017]
FIG. 3 is a block diagram of the arithmetic circuit 4 that processes the angular velocity signals from the angular velocity sensors 1 and 2. The outputs V1 and V2 of the angular velocity sensors 1 and 2 are input to the arithmetic circuit 4, and are subjected to arithmetic processing to output an angular velocity signal and a self-diagnosis signal. Here, the arithmetic circuit 4 includes a subtraction circuit 41 for inputting V1 and V2 and subtracting each other, and an amplifier circuit 42 for amplifying the result of the subtraction, and an angular velocity signal arithmetic operation for outputting the output of the amplifier circuit 42 as an angular velocity signal. A self-diagnosis signal which includes a unit, an addition circuit 48 for inputting V1 and V2 and adding them to each other, and a comparison circuit 49 for comparing the addition result with a predetermined value and outputting the output of the comparison circuit 49 as a self-diagnosis signal And an operation unit.
[0018]
In FIG. 3, the output of the subtraction circuit 41 is amplified because analog calculation is premised. However, when performing digital calculation, the amplifier circuit 42 is not used, and V1 and V2 are converted to digital signals by an A / D converter. And then calculate. Further, the function of the arithmetic circuit 4 may be performed by using a microcomputer. Further, the arithmetic circuit 4 may be mounted on the substrate 3. In some applications, the substrate 3 and the angular velocity sensors 1 and 2 may be integrated with each other and may be independent of the arithmetic circuit 4.
[0019]
Next, the operation of the angular velocity sensor device of the present invention will be described. Assuming that the output V1 of the angular velocity sensor 1 is offset OF1, sensitivity S1, and angular velocity ω,
V1 = S1 · ω + OF1
Further, if the output V2 of the angular velocity sensor 2 is an offset OF2, a sensitivity S2, and an angular velocity ω,
V2 = S2 · (−ω) + OF2.
[0020]
Here, the angular velocity sensors 1 and 2 are sufficiently small, and the angular velocities received are the same even if the positions are different, and the signs are opposite. The sign of the offset does not depend on the direction of the detection axis. Therefore, the output (V1−V2) of the subtraction circuit 41 is (V1−V2) = (S1 + S2) · ω + (OF1−OF2).
[0021]
If the characteristics of the two angular velocity sensors 1 and 2 are uniform, the output from the amplifier circuit 42 is proportional to (V1−V2) = 2 · S · ω. Here, S = S1 = S2. Thus, the angular velocity ω can be accurately detected with twice the sensitivity of the angular velocity sensors 1 and 2.
[0022]
On the other hand, the output (V1 + V2) of the adding circuit 48 is
(V1 + V2) = (S1−S2) · ω + (OF1 + OF2).
[0023]
If the characteristics of the two angular velocity sensors 1 and 2 are the same, the output of the adder circuit 48 becomes (V1 + V2) = 2.OF and does not depend on the input angular velocity. Here, OF = OF1 = OF2. Thus, during normal operation of the present embodiment, a double offset is output from the adder circuit 48 without depending on the input angular velocity.
[0024]
On the other hand, if one of the angular velocity sensors 1 and 2 fails and the sensitivity or offset deviates, the output of the adding circuit 48 deviates. Therefore, if the addition signal is constantly monitored, the angular velocity sensors 1 and 2 fail. Can be determined immediately. For example, the reference value REF of the comparison circuit 49 is set to about 1.5 times OF, and if the output ADD of the addition circuit 48 is larger than the reference value REF, it is determined that the output is normal. Judge. The self-diagnosis signal outputs, for example, a positive signal when it is determined to be normal and a negative signal as a logic signal when it is determined to be abnormal. Therefore, when the self-diagnosis signal (ADD-REF) becomes negative, the failure can be notified by flashing of a lamp or a warning sound, and the driver of an automobile or the like can be notified of the abnormality of the angular velocity sensor.
[0025]
According to the angular velocity sensor device of the present invention, it is possible to obtain an accurate rotational angular velocity signal from which an offset that is output even at rest is removed, and at the same time, a self-diagnosis signal that allows a user to instantly recognize a failure of the angular velocity sensor. can get.
[0026]
These two types of signals are obtained by the subtraction circuit and the addition circuit, respectively. Therefore, for example, if there is one element in which a plurality of analog operational amplifiers are contained in one package, the arithmetic processing can be easily performed. Therefore, according to the present invention, a small, inexpensive, and highly reliable angular velocity sensor device can be provided.
[0027]
Also, since it is not necessary to rotate one of the angular velocity sensors to remove the offset, the structure is simple and suitable for miniaturization.
[0028]
Further, since two types of signals are output at the same time, if they are installed in an automatic navigation system such as an automobile or a safety system such as a brake, it is possible to respond instantaneously to a failure.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a conceptual diagram of an angular velocity detector of one embodiment of an angular velocity sensor device according to the present invention.
FIG. 2 is a conceptual diagram showing another arrangement of the angular velocity detecting unit of one embodiment of the angular velocity sensor device of the present invention.
FIG. 3 is a block diagram of an arithmetic circuit according to the embodiment of the angular velocity sensor device of the present invention.
[Explanation of symbols]
1, 2 angular velocity sensor 3 substrate 4 arithmetic circuit 41 subtraction circuit 42 amplification circuit 48 addition circuit 49 comparison circuit