JP2004299787A - 粉体の充填装置とそれを用いた充填方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 粉体吐出口を有しかつ該粉体吐出口近傍部に充填量規制手段が設けられた計量槽と、該計量槽の粉体吐出口を下に向けその下側に設置して用いられ開放口部のある補助容器とから少なくともなる粉体充填装置であって、該補助容器のさらに下側に配置した粉体充填容器中に、該計量槽中に外部から移入された粉体を該粉体吐出口から充填量規制手段によって制御しながら吐出させて、該補助容器に一旦落下させ、さらに粉体充填容器内に落下させて充填するのに用いられることを特徴とする粉体充填装置。
【選択図】 図4
Description
これらの充填方式によって小型トナー容器内に収納された直後には、粉体間には多量の空気が含まれ、容器内に高密度状態で多量の粉体を短時間で収納するのに、容器内に先端が粉体内に埋没するように吸引管を挿入して、脱気することが行なわれている(例えば、特許文献3参照。)。
近年、電子写真方式による画像形成に対して、高速化、高精細化および高画質化等の要望が高まり、それに伴い、トナー粉の粒径を微小化し、表面に金属酸化物微粒子を固着させて(外添剤という)流動性を高め、あるいは融点の低い結着剤樹脂を用いて低温定着性を確保するなど、トナー粉について様々な検討がなされ、実用化されている。
しかしながら、前記のオーガー式によると、オーガーの回転によってトナー粉を加圧等のストレスを与えることになるために、トナー粉の外添剤が表面から脱離あるいは遊離し、さらにトナー粉中に埋没し、流動性を高めるという外添剤の本来の機能を軽減あるいは消失させてしまう問題が生じている。
また、低融点の結着剤樹脂が用いられた低温定着トナー粉は、オーガーの回転による加圧等の外的ストレスによってトナー粉同士が付着したり凝集体をつくりやすくなり、時としてその凝集体が元に戻らないほどに固化してしまうこともあって、その結果ホッパーの出口でトナー粉が詰って、排出が停止することになり、トナーの充填作業に支障をきたすといった問題も発生している。
本来、トナー粉は、その粒径が微小になればなるほど、ホッパーから容器に落下したトナー粉は、材質に関係なく気体中でブラウン運動をし噴霧状態を作りやすくなるために、その結果粉体間に存在することになる多量の気体を排出する必要性が生じ、容器内におけるトナー粉の高密度の充填状態を形成することを難しくすることになり、このような困難性に相俟って上記の問題が解決されることが期待されている。
また、大型の貯蔵容器から多数の小分け容器に分取すると、当初均一に混合していたトナーが、貯蔵容器内へ供給する空気の影響等で、次第に成分むらを発生することがあり、その対策を講じる必要もある。
この提案内容は、オーガー式のような攪拌と落下によってトナー粉体を大型容器から直接小型容器に充填するのではなく、大型容器内の微粉体トナーを一旦計量槽に移送した後に、該計量槽から小型トナー容器に充填する方法であって、該計量槽のトナー吐出用の吐出開口部に、前記計量槽の中に移送されたトナーのうちの所定量のみを前記小型トナー容器に排出するための充填量規制手段が設けられたものを用いることを骨子とするものである。
図1の充填装置例において、大型容器(10)内の微粉体トナーは、計量槽(30)を介して小型トナー容器(40)に充填される。大型容器(10)と計量槽(30)とは、大型容器(10)のトナー排出口(11)と計量槽(30)のトナー入口の間の連結管(20)により連通しており、計量槽(30)は、充填されるトナー吐出用の吐出開口部(31)に、この吐出開口部(31)を開閉して前記小型トナー容器(40)に所定量のみ充填するための充填量規制手段(32)を有する。
該充填量規制手段(34)では、図3に示されるように、計量槽(30)下部の粉体吐出口が管状体とした場合に、そのフィルター材料(51)を該管状体自体に設けられた貫通孔(50)を覆うように固定し、また該フィルター材料(51)固定部位の外側に空間部(53)を形成し気体漏れがないような壁(52)を設けられたものであることが特に好ましく、フィルター材料が綾畳織であることが粉体の吐出量の制御に特に有効である。
この方式は、該特殊な充填量規制手段によると、粉体、特に電子写真用トナーに機械的なストレスを与えないため、粉体の特性の低下を生じさせない点で特に効果的である。
本発明者は、これらの新規な充填方式を具体的に実施するにあたり、次のような新たな問題があることを確認した。
1.粉体の充填と容器内の空気置換ができないため、粉体が溢れる場合がある。
2.粉体量と気体量との比率がばらつくため、流量が不安定になる場合がある。
3.粉体充填容器内の気体排出の必要性から、計量槽の粉体吐出口と粉体充填容器の開口部が密閉できないため、粉体が隙間から洩れて飛散し、装置近辺を汚染する。
すなわち、前記充填作業は、一般的に大型容器(10)の上方に粉体供給ホッパーが設置され、該粉体供給ホッパー内に1次的に溜めた粉体を大型容器(10)に移入して行なうのが一般的であるが、粉体を順次該粉体供給ホッパーに供給し、該粉体供給ホッパー内の粉体を連続的に間断なく大型容器(10)に移入して、最終的に粉体が充填された多数の容器が生産されるように、多量の粉体が処理できることが必要である。
図1に示される粉体充填装置においては、大型容器(10)の底部に流動化手段(15)が設けられ(以後、流動化手段が設けられた大型容器を粉体流動化ホッパーという)、その流動化手段(15)によって粉体を流動化し、流動化した粉体を計量槽(30)に移送した後、粉体充填用容器に充填する方法が行なわれているが、粉体が流動化された結果、計量槽(30)への移入と計量槽(30)からの吐出が迅速化するため、粉体充填用容器への充填速度が高まるといった利点をもたらしている。
さらに本発明の課題は、前記の新規な充填方式を具体的に実施するにあたり、粉体を短時間で充填可能な充填装置と充填方法を提供することである。
また、連続的かつ間断なく充填を行ない、粉体が充填された数多くの容器が生産される充填装置と充填方法を提供することである。
斯して上記課題は、本発明の(1)「粉体吐出口を有しかつ該粉体吐出口近傍部に充填量規制手段が設けられた計量槽と、該計量槽の粉体吐出口を下に向けその下側に設置して用いられ開放口部のある補助容器とから少なくともなる粉体充填装置であって、該補助容器のさらに下側に配置した粉体充填容器中に、該計量槽中に外部から移入された粉体を該粉体吐出口から充填量規制手段によって制御しながら吐出させて、該補助容器に一旦落下させ、さらに粉体充填容器内に落下させて充填するのに用いられることを特徴とする粉体充填装置」;
(2)「粉体吐出口を有しかつ該粉体吐出口近傍部に充填量規制手段が設けられた計量槽と、該計量槽の粉体吐出口を下に向けその下側に設置して用いられ気体置換手段を有する補助容器とから少なくともなる粉体充填装置であって、該補助容器のさらに下側に配置した粉体充填容器中に、該計量槽中に外部から移入された粉体を該粉体吐出口から充填量規制手段によって制御しながら吐出させて、該補助容器に一旦落下させ、さらに粉体充填容器内に落下させて充填するのに用いられることを特徴とする粉体充填装置」;
(3)「円錐形ロート状補助容器に設けられる気体置換手段が、該補助容器先端の粉体排出口近傍部から該補助容器上部にかけて設置固定された気体通気管で構成されたものであることを特徴とする請求項2に記載の粉体充填装置」;
(4)「該気体通気管が、該補助容器と一体に形成されたものであることを特徴とする請求項3に記載の粉体充填装置」により達成される。
(6)「該ロート状補助容器の円錐頂部の角度(θ1)が50〜70°であることを特徴とする請求項5に記載の粉体充填装置」;
(7)「該補助容器を昇降するための昇降手段を備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の粉体充填装置」により達成される。
(9)「粉体流動化ホッパーの上に、粉体を溜める収納部と該粉体を排出する筒状部とからなる粉体供給ホッパーを備え、該粉体流動化ホッパー内に供給された粉体層の表面部分に形成された流動化部分と非流動化部分とのうち、該非流動化部分に該粉体供給ホッパーの筒状部の少なくとも先端が埋没するように挿入され、粉体流動化ホッパー下方の粉体排出口を開放することにより、該粉体供給ホッパー内の粉体の該粉体流動化ホッパー内への供給と該粉体流動化ホッパーからの排出が連続的に行なわれることを特徴とする請求項8に記載の粉体充填装置」:
(10)「該粉体排出口が該粉体流動化ホッパーの底部一端部に設けられ、該粉体供給ホッパーの筒状部を挿入する粉体群の表面非流動化部分が、該粉体流動化ホッパーの底部の該粉体排出口が設けられる端部と逆に寄った部分の上方に形成されたことを特徴とする請求項9に記載の方法」により達成される。
(12)「該計量槽は少なくとも充填量規制手段設置部位から粉体吐出口にかけて円筒体からなることを特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載の粉体充填装置」;
(13)「前記充填量規制手段が、該計量槽の粉体吐出口に固定された弾性体リングと、該粉体吐出口からの粉体の吐出を制御する吐出制御手段とからなり、該吐出制御手段は、前記計量槽内を昇降する吐出制御杆に装着された吐出量制御部材からなり、該吐出量制御部材は、該粉体吐出口に挿入−離脱して該粉体吐出口を開閉する円錐状の部材であることを特徴とする請求項1乃至12の何れかに記載の粉体充填装置」;
(14)「該粉体吐出口の開閉程度が、前記吐出制御杆の前記計量槽内での昇降程度に依存する前記円錐状の吐出制御部材の該弾性体リングの開口部への挿入程度によって調節されることを特徴とする請求項13に記載の粉体充填装置。
(15)「前記充填量規制手段が、気体を通過し粉体を通過させないフィルター材料から少なくともなり、該充填量規制手段と連通させた気体吸引手段によってフィルター材料に粉体を引き付け、その吸引程度によって粉体の吐出量を制御するようにしたことを特徴とする請求項1乃至14の何れかに記載の粉体充填装置」;
(16)「該充填量規制手段は、フィルター材料が該管状体自体に設けられた貫通孔を覆うように固定され、また該フィルター材料固定部位の外側に空間部を形成し気体漏れがないような壁が設けられたものであることを特徴とする請求項15に記載の粉体充填装置」;
(17)「フィルター材料が綾畳織であることを特徴とする請求項15または16に記載の粉体充填装置」により達成される。
(19)「前記粉体流動化ホッパーは、少なくとも1部に傾斜した内壁部分を有し、この傾斜した内壁部分により、内部に収納された粉体の粉体排出口までの排出が円滑化されることを特徴とする請求項9または10に記載の粉体充填装置」;
(20)「前記粉体流動化ホッパーが粉体流動化手段を備え、粉体流動化手段から噴出させた気体によって流動化した粉体流動化ホッパー内の粉体を、計量槽に移送するようにすることを特徴とする請求項8乃至19の何れかに記載の粉体充填装置」;
(21)「前記粉体流動化手段が、気体を噴出するための多数の微細孔を有し各微細孔は内部で相互に連通している多孔体へ加圧気体を導入する気体導入管を付設していることを特徴とする請求項20に記載の粉体充填装置」;
(22)「複数の粉体流動化手段を備え、各粉体流動化手段に気体導入管を付設していることを特徴とする請求項20または21に記載の粉体充填装置」;
(23)「前記粉体流動化手段が、前記の傾斜した内壁部分に備えられたものであることを特徴とする請求項20乃至22の何れかに記載の粉体充填装置」;
(24)「前記連結管は、前記気体導入管から噴出された気体によって流動化した粉体が前記粉体流動化ホッパーから計量槽へ移送される下り勾配を有するものであることを特徴とする請求項18乃至23の何れかに記載の粉体充填装置」;(25)「前記粉体流動化ホッパー及び計量槽のうちの少なくとも一方に、内部気圧を増減させる圧力調節手段を設けたことを特徴とする請求項8乃至24の何れかに記載の粉体充填装置」により達成される。
(27)「前記充填粉体重量管理手段が、ロードセルにおける前記小型粉体容器の空重量と粉体が充填された該小型粉体容器の総重量とから、充填済み粉体重量を演算する演算処理装置を有することを特徴とする請求項26に記載の粉体充填装置」により達成される。
(30)「粉体吐出口を有しかつ該粉体吐出口近傍部に充填量規制手段が設けられた計量槽と、該計量槽の粉体吐出口を下に向けその下側に設置して用いられ気体置換手段を有する補助容器とから少なくともなる粉体充填装置を用いて、該補助容器のさらに下側に粉体充填容器を配置し、該計量槽中に外部から移入された粉体を該粉体吐出口から充填量規制手段によって制御しながら吐出させ、該補助容器に一旦落下させた後、さらに該粉体充填容器内に落下させ、該粉体充填容器内の気体を気体置換手段によって補助容器に戻しながら充填することを特徴とする粉体充填方法」;
(31)「円錐形ロート状補助容器に設けられる気体置換手段が、該補助容器先端の粉体排出口近傍部から該補助容器上部にかけて設置固定された気体通気管で構成されたものであることを特徴とする請求項30に記載の粉体充填方法」;
(32)「該気体通気管が、該補助容器と一体に形成されたものであることを特徴とする請求項30又は31に記載の粉体充填方法」により達成される。
(34)「粉体を溜める収納部と該粉体を排出する筒状部とからなる粉体供給ホッパーの下部に、粉体排出口を有し粉体流動化手段を具備する粉体流動化ホッパーを配置して、該粉体供給ホッパー内の粉体を該粉体流動化ホッパー内に供給した後、該粉体排出口から排出する方法であって、該粉体排出口を閉じた状態にして、該粉体流動化手段によって気体を導入して、該粉体流動化ホッパー内に供給された粉体層が形成する表面部分に、流動化部分と非流動化部分とを形成し、形成された該非流動化部分に該粉体供給ホッパーの筒状部の少なくとも先端が埋没するように挿入した後に、該粉体排出口を開放して、該粉体供給ホッパー内の粉体の該粉体流動化ホッパー内への供給と該粉体流動化ホッパーからの排出を連続的に行なうことを特徴とする請求項33に記載の粉体充填方法」;
(35)「該粉体排出口が該粉体流動化ホッパーの底部一端部に設けられ、該粉体供給ホッパーの筒状部を挿入する粉体群の表面非流動化部分が、該粉体流動化ホッパーの底部の該粉体排出口が設けられる端部と逆に寄った部分の上方に形成されることを特徴とする請求項34に記載の方法」により達成される。
(37)「請求項34又は35に記載の方法によって排出された粉体を連続的に多数の粉体充填用容器に充填することを特徴とする連続粉体充填方法」;
(38)「前記粉体流動化ホッパーの粉体排出口と連通し充填量規制手段を具備する計量槽を用い、該粉体流動化ホッパーの粉体排出口から排出される粉体を一旦該計量槽内に移送し、その後該粉体を該計量槽から排出して粉体充填用容器に充填する方法であって、該計量槽の該充填量規制手段によって該計量槽から排出される粉体量を制御することを特徴とする請求項37に記載の連続粉体充填方法」;
(39)「前記粉体流動化ホッパーと計量槽のうちの少なくとも一方の内部気圧を、粉体の充填操作途中、充填操作前及び/または充填操作後に増減させることを特徴とする請求項29又は30に記載の粉体充填方法」;
(40)「粉体充填装置が演算処理装置を有する充填粉体重量管理手段を備えたものであって、小型粉体容器の空重量と粉体が充填された該小型粉体容器の総重量とから、充填済み粉体重量を該演算処理装置によって演算することを特徴とする請求項29又は30に記載の粉体充填方法」;
(41)「前記演算処理装置によって、粉体の充填予定重量を入力し、及び入力された充填予定重量を変更することを特徴とする請求項40に記載の粉体充填方法」;
(42)「該粉体流動化ホッパー内の粉体を常時流動化状態にしておいて、小型粉体容器自体の重量を測定した上で、該小型粉体容器を前記計量槽に設置して、所定量の粉体を小型粉体容器に充填する工程を繰り返し行なって、粉体が充填された複数の小型粉体容器を製造することを特徴とする請求項40又は41に記載の粉体充填方法」;
(43)「全量充填後の重量を閾値として、充填中に、該閾値と充填済み粉体の重量との差信号が零になるまでモニタされ、該モニタ情報に基いて以後の所要充填量の充填速度又は単位時間当り充填量が、充填量規制手段によって規制されることを特徴とする請求項29乃至42の何れかに記載の粉体充填方法」により達成される。
また、本発明の粉体充填装置と充填方法によれば、作業環境及び作業者を汚すことなくかつ危険なく、粉体充填容器に充填することができる。
このような充填方法及び充填装置は、トナーの製造工程で一時的に貯蔵する大型容器から分割保管や出荷のための小分けの際にも、また例えば極端には、エンドユーザのもとにおける粉体充填容器へのオンデマンド充填の際にも用いることができるという極めて優れた効果が発揮される。
また、本発明の連続粉体充填方法と充填システムによれば、多量の粉体、特に電子写真用トナーを間断なく連続的に処理できて、粉体が充填された多数の容器を連続的に生産することができる。
前記のように、本発明は、基本的な第1のタイプの発明と、これをさらに進化させた第2のタイプの発明とを包含する。
即ち、第1のタイプの装置は、粉体吐出口を有しかつ該粉体吐出口近傍部に充填量規制手段が設けられた計量槽と、該計量槽の粉体吐出口を下に向けその下側に設置して用いられる開放口部のある補助容器とから少なくともなる粉体充填装置を用い、該補助容器のさらに下側に粉体充填容器を配置して、該計量槽中に外部から移入された粉体を該粉体吐出口から充填量規制手段によって制御しながら吐出させ、一旦該補助容器に落下させ溜める工程を設けることによって、粉体流量が安定で、充填作業中に粉体漏れや飛散が発生しないで、結果的に粉体を短時間で粉体充填容器に充填することが可能としたものである。
該ロート状補助容器は、その円錐底部を前記開放口部とし、該開放口部と反対側に排出口を有する管状体部を、粉体充填容器の開口部に挿入するようにして設置し固定されるように、両者は相互に嵌合し密閉可能な構造であることが好ましい。
該ロート状補助容器は、円錐底部の開放口部が計量槽の粉体吐出口より広いので、吐出された粉体を受け入れやすいため、装置周辺を汚すような粉体飛散が発生しにくく、また粉体間に存在する気体が放出しやすく、気体と粉体との比率がばらつかないため安定な流量となり、その結果満杯になるまで止めずに充填できることが、充填時間を短縮するのに有効に作用し、途中で停止したり、あふれ出たりせず、トナー漏れも起さず、連続的なトナー充填が可能となる。
その結果得られる効果として、例えば、このような補助容器を用いない場合に比べて、充填速度が15乃至30%短縮できる。
これは、補助容器に設けた気体置換手段によって、粉体充填容器内に粉体と共に流入される気体が補助容器内に戻り、結果的に粉体充填容器内に気体が充満することがなくなるためである。その結果得られる効果として、例えば、このような補助容器を用いない場合に比べて、充填時間が40乃至60%短縮することができる。
該ロート状補助容器も、第1のタイプの場合と同様に、円錐底部と反対側の排出口のある管状部を、粉体充填容器の開口部に挿入するようにして設置し固定される構造であることが好ましい。
また、該ロート状補助容器も、同様に、計量槽から吐出される粉体を受け入れるように、該計量槽の粉体吐出口の真下に該ロート状補助容器の円錐底部を上に向けて設置され、かつ計量槽の該粉体吐出口が挿入されるような開口部が円錐底部に設けられたものである。
これら両補助容器の材質に特に制限はないが、樹脂製のものが加工性の点で好ましく、例えばポリエステル、ポリカーボネイトあるいはアクリル系樹脂が用いられ、透光性であると内部の粉体の排出状態が確認可能となるため好ましい。
また、ロート状補助容器の管状体部先端に、スポンジのようなクッション製の材質からなる口金(パッキン)を貼りつけるなどして固定して排出口を形成すると、補助容器と粉体充填容器とを、粉体充填容器の開口部がこの口金にあたるようにして設置するようにすれば、衝撃を緩和できるので好ましい。
また、該両補助容器を昇降するための昇降手段を具備する粉体充填装置を用い、該補助容器を昇降させると、粉体充填容器の取り替えを容易にすることができるので好ましい。
本発明は、このように特定の補助容器を用いることによって、本発明の課題を解決することができ、本出願人が先に提案した新規粉体充填方式をより一層有効なものとしたものである。
また、本発明における「計量槽」の語句は、図1あるいは図2に示される例のように、重量管理手段(具体例としてはロードセル)上に載せた粉体充填容器を計量し、充填される粉体量を、充填量規制手段による規制と重量管理手段による計量とを連動させながら制御して行なうという意味があって表現されたものであるが、本発明における計量槽は、このような連動制御を行なわない場合にも適用可能なものである。
該粉体流動化ホッパーに設けられた流動化手段によって一旦流動化された粉体が迅速に計量槽に排出されるため、その後に行なわれるこの計量槽から補助容器への移送と粉体充填容器への充填工程と合わせて、所望量の粉体の充填を多数の容器に連続的に、粉体の特性を損じることなく、迅速、簡単かつ的確に行なうことができる。
なお、粉体流動化ホッパーから計量槽への排出と、計量槽から補助容器への移送と粉体充填容器への充填とを、逐次行なうことは必ずしも不可欠ではなく、本発明においては両者をほぼ同時平行的に行なうこともできる。
すなわち、該粉体流動化ホッパーから計量槽への排出と補助容器から粉体充填容器への充填は、多量粉体の充填を迅速に行なうのに適し、一方、計量槽から補助容器への移送は所望量のみの粉体の特性を損なわずに的確に充填するのに適したものである。
この開口度規制手段として用いられるものに制限はないが、特に、前記粉体排出口部に挿入しかつ離脱できる部材からなり、その部材を挿入―離脱させてその程度に応じて前記充填用粉体排出口部の開閉程度を規制するやり方と、あるいは前記粉体排出口近傍部に設けられた気体を通過し粉体を通過させない部材とそれと連通する外部気体吸引手段からなり、該気体吸引手段によって空気を排出し粉体を引き付け、その吸引程度に応じて前記充填用粉体排出口部の開閉程度を規制するやり方が好ましく用いられる。
本発明の充填装置に用いる充填量規制手段としては、以上に説明した2種類のものに限定されないが、特に例示したこれらの充填量規制手段を用いると、粉体に機械的なストレスがかからないために、特にトナーの流動性を高めるために表面に付着させる添加剤(外添剤)の脱離等が起こりにくく、また低融点樹脂を含有させた低温定着用トナーの場合にも凝集体が生成しにくくなって、トナーの特性を低減させることがなく、また吐出開口部に付着して容器への排出を妨げたりすることがなく、充填作業効率を高めることを可能とするものである。
図4は、本発明の粉体充填装置の一例の概要図であり、図1に示す粉体充填装置に、特定の補助容器を設置したものである。
図4の充填装置例において、粉体流動化ホッパー(10)と計量槽(30)とは、粉体流動化ホッパー(10)のトナー排出口(11)と計量槽(30)のトナー入口の間の連結管(20)により連通しており、計量槽(30)は、充填されるトナー吐出用の吐出開口部(31)に、この吐出開口部(31)を開閉して前記小型トナー容器(40)に所定量のみ充填するための充填量規制手段(32)を有する。粉体流動化ホッパー(10)は、内部に収納されたトナーの滑落を妨げない程度に傾斜した内壁部分(12)を有し、この傾斜した内壁部分(12)により、内部に収納された微粉体トナーのトナー排出口(11)までの排出が円滑化される。この例の装置においては、傾斜した内壁部分(12)が、前記粉体流動化ホッパー(10)下部のホッパ状の構造部分(13)の一部になっている。
側壁部(12a)(12b)の接合した底部(14)は、勾配が最も小さくなっているが、この小勾配の底部(14)には、微粉体トナーの滑落を促進する流動化のための第3のトナー流動化手段(15)が設けられている。第2のトナー流動化手段(21)のための第2の気体導入管(21a)は、この底部(14)と両側壁部の合計3本に分岐され、各導入管(15a),(21a)には、それぞれ、送気調節弁(15b),(21b)が設けられている。計量槽(30)に設けられた第1のトナー流動化手段(33)の場合(連結管(20)に設けられた第2のトナー流動化手段(21)の場合も同様であるが)、本発明においては、このようなトナー流動化手段によって、トナー流出の中断、或いは逆にボタ落ち、を防止することができ、かつ、このようなトナー流動化手段への送気量を加減することによっても、トナー流出量を調節することができ、送気された気体との混合により形成されるトナー雲(トナーと気体との混合により形成される雲状のトナー浮遊物)の大きさを調節することができる。この粉体流動化手段は、気体を噴出するための多数の微細孔を有し各微細孔は内部で相互に連通している多孔体へ加圧気体を導入する気体導入管を付設しているものであることができる。
粉体流動化ホッパー(10)と計量槽(30)とは、粉体流動化ホッパー(10)の粉体排出口(11)と計量槽(30)の粉体入口の間の連結管(20)により連通しており、計量槽(30)には、粉体吐出口(31)と充填量規制手段(32)が設けられ、この充填量規制手段(32)は、充填される粉体の自由吐出、吐出停止、及び部分吐出からなる少なくとも3段以上の階段的充填量吐出をするものであることが好ましい。吐出制御部材(32d)の小半径の円錐先端が開口部(31)より完全に抜け去るまで上昇したときには全開状態(充填されるトナーの自由吐出)であり、吐出制御部材(32d)の大半径の円錐根本端まで開口部(31)に完全に嵌合するように下降し挿入したときには全閉状態(トナーの吐出停止)であり、その途中の状態即ち吐出制御部材(32d)が該開口部(31)から完全に抜け切らずかつ完全に下降し切らない状態であって、吐出制御部材(32d)の中程度の大きさの円錐半径箇所と該開口部(31)との間に間隙が保持される程度に挿入されたときはその挿入レベルに応じた半開状態(トナーの部分吐出)である。図中、符号(37)で示される柔軟性ある覆部材は、吐出開口部(31)の下のスリーブ(30a)に設けたものであるが、本発明において、この覆部材(37)は、省略することも可能である。弾性体リング(32a)は、外周縁から内部の吐出開口部(31)に向かうにつれて肉厚が薄くなった断面くさび形をしており、したがって、吐出制御部材(32d)が完全挿入されたときに接触せざるを得ない内側の方が、柔軟性が大きい。本発明において、このような構造の弾性体リング(32a)とした場合には、吐出制御部材(32d)と接触しても、弾性体リング(32a)や吐出制御部材(32d)表面にトナーのフイルミングを生じない。弾性体リング(32a)が吐出制御部材(32d)と接触しても、両者の間に不可避的に残存するトナーにストレスをほとんど与えないためと思われる。この例の装置においては、該充填量規制手段によってこの粉体吐出口(31)の広さを制御して、所定量のみ前記補助容器(70)に排出し、前記粉体充填容器(40)に充填される。
しかし、図3により既に説明したように、本発明においては、充填量規制手段を、気体を通過し粉体を通過させないフィルター材料(51)から少なくともなり、該充填量規制手段と連通させた気体吸引手段によってフィルター材料に粉体を引き付け、その吸引程度によって粉体の吐出量を制御するように構成することもでき、その場合、該充填量規制手段は、フィルター材料が該管状体自体に設けられた貫通孔(50)を覆うように固定され、また該フィルター材料固定部位の外側に空間部(53)を形成し気体漏れがないような壁(52)が設けられたものであることが好ましい。フィルター材料として、綾畳織は特にこの条件に合致するものの1例である。
また、該補助容器(70)は、粉体充填容器(40)に所定量の粉体が充填後、別の粉体充填容器に取り換えるために、昇降手段(73)によって昇降させることができる。
また、該補助容器(70)は、前述のように、計量槽から落下し該補助容器に一旦溜める粉体間に存在し、あるいは充填容器内に存在する気体、すなわち主として気体を円錐底部(71)の開放口部から放出させ脱気させるために、設置されるが、この気体をさらに早期に放出させるのに、補助容器内の粉体中に脱気管を挿入して、吸引させることもできる。
この上部連通管(16)は、計量槽(30)内の圧力を粉体流動化ホッパー(10)内の圧力に等しく保つ役割を有する他、第1の粉体流動化手段(33)からの噴出気体の量が多すぎた等の何らかの理由により計量槽(30)中に所望以上に大きなトナー雲が形成された場合には、この上部連通管(50)により、過剰な気体を粉体流動化ホッパー(10)に抜き去ることができ、下方向に傾斜していることにより、随伴する粉体粒子を計量槽(30)に戻すことができる。
該連結管(20)の少なくとも底面部分には、長さ方向のほぼ全面に亘って導入気体が吹き出す例えば多孔質板のエアースライダからなる流動化手段(図示しない)を設けることができ、この流動化手段から吹き込まれた気体は、連結管(20)から計量槽(30)へ移動される粉体をさらに流動化し、粉体の計量槽への排出を迅速化させるのに好ましい。
連結管(20)は、計量槽(30)に向かって下方向に傾斜しており、流動化されたトナーの計量槽(30)への滑落がこれによっても補助される。
なお、粉体流動化ホッパー(10)については、先述した出願(特願第2002−20980号)に記載されている大型容器の条件が適用可能である。
図6には、第2のタイプの発明に用いられる気体置換手段(74)が設けられた該補助容器(70)の一例が示される。
図6において、計量槽(30)の先端の粉体吐出口(31)が、補助容器(70)の円錐底部(71)の開口部(71a)に挿入されるように設置され、また該補助容器(70)の排出口(72a)のある円筒部(72)が、粉体充填容器(40)の開口部(41)に挿入されるように設置されている。
気体置換手段(74)は、補助容器(70)に一体に設けられたものである。
該気体置換手段(74)は、通気管(74a)から構成され、補助容器(70)の前記排出口(72a)の周囲に一方の通気口(74b)が、補助容器(70)の円錐壁部(75)の上部に他方の通気口(74c)がそれぞれ形成されている。
該補助容器(70)の円錐壁部(75)から円筒部(72)に変わる部位近辺の通気管部位(74d)の形状を、円錐底部(71)に平行なほぼ平面にして、その平面部分周囲にクッション性材料からなる口金(76)が貼り付けられている。
この口金(76)は、粉体充填容器を設置する際に、その粉体充填容器(40)の開口部(41)による衝撃を和らげ、かつ補助容器と粉体容器との密閉状態をつくる機能を有するものである。
この上部連通管(16)は、計量槽(30)内の圧力を粉体流動化ホッパー(10)内の圧力に等しく保つ役割を有する他、第1の粉体流動化手段(33)からの噴出気体の量が多すぎた等の何らかの理由により計量槽(30)中に所望以上に大きなトナー雲が形成された場合には、この上部連通管(16)により、過剰な気体を粉体流動化ホッパー(10)に抜き去ることができ、下方向に傾斜していることにより、随伴する粉体粒子を計量槽(30)に戻すことができる。
該連結管(20)の少なくとも底面部分には、長さ方向のほぼ全面に亘って導入気体が吹き出す例えば多孔質板のエアースライダからなる流動化手段(図示しない)を設けることができ、この流動化手段から吹き込まれた気体は、連結管(20)から計量槽(30)へ移動される粉体をさらに流動化し、粉体の計量槽への排出を迅速化させるのに好ましい。
連結管(20)は、計量槽(30)に向かって下方向に傾斜しており、流動化されたトナーの計量槽(30)への滑落がこれによっても補助される。
計量槽は、その材質として特に限定的でなく、ステンレス、チタン、アルミニウムなどのような金属製でもプラスチック製でも適用可能であり、また縮径した少なくとも充填量規制手段設置部位から粉体吐出口にかけて、あるいは管状構造体からなり、特に円筒形のものが好ましく用いられる。太い部分の径が50〜200mm程度のものを用いることが好ましく、また、縮径された計量槽(30)の粉体吐出口が設けられた細い部分の径が5〜15mm程度のものを用いることが好ましく、さらに上記太い部分の円筒体の底部は、計量槽の壁部と一体成形された同じ材料により閉じられた構造である。
すなわち、吐出開口部(31)を有する弾性体リング(32a)と、粉体吐出口(31)からのトナーの吐出を制御する吐出制御手段(32b)とからなり、吐出制御手段(32b)は、計量槽(30)内を昇降する吐出制御杆(32c)に装着された吐出制御部材(32d)からなり、吐出制御部材(32d)は、粉体吐出口(31)と挿入−離脱して該粉体吐出口(31)を開閉する円錐状の部材であり、粉体吐出口(31)の開閉程度は、吐出制御杆(32c)の計量槽(30)内での昇降程度に依存する円錐状の吐出制御部材(32d)の弾性体リング(32a)の粉体吐出口(31)への挿入程度、嵌合程度によって調節される。
この粉体吐出口(31)の開閉程度によって粉体の充填量を規制することが、図4に示される充填装置における充填量規制手段(32)の基本的な考え方である。
充填量規制手段(34)と連結した、計量槽(30)の外部に設けられた気体吸引手段(34a)を稼働させると、計量槽(30)内の粉体間に存在する気体が吸引され、気体が該メッシュ部と気体吸引手段とが連結される気体吸引管(34b)を通して排出されると同時に、該メッシュ部の壁面に吸引されたトナー粉体が絞り状態になって粉体群を形成し、吸引圧を調節することによって粉体群の大きさを変化させ、その結果充填量が調節される。
一方、該壁には、気体排出口が設けられ、該気体排出口を気体吸引手段と連通させてある。該壁を構成する材質は限定的でないが、計量槽に用いる材質と同じであることが好ましい。また該壁は、フィルター材料を通して吸引される気体が漏れない状態になりさえすれば、管状体の一部周囲でも全周囲にでも形成することができる。
さらに、この充填量規制手段を、粉体吐出口に近い順に、吐出停止機能部と吐出量調整機能部との2つの部分に機能分離して設けると、吸引手段による気体吸引圧の調整がスムースに行なうことができ、吸引圧が強過ぎて詰ってしまうようなことも起こらずに、所定の粉体量を正確かつ迅速に小型粉体容器内に充填することができるので、好ましい。
図3(a)は、充填量規制手段を吐出停止機能部と吐出量調整機能部との2つの部分に分けてない場合の充填量規制手段設定部位の断面概念図を示すものであり、計量槽(30)の粉体吐出口(31)近傍に貫通孔(50)が設けられ、この貫通孔(50)を覆うようにフィルター材料(51)が固定され、さらにフィルター材料(51)の外側に気体漏れのない壁(52)が、空間部(53)が形成されるように、設けられている。
一方、図3(b)は、充填量規制手段を吐出量調整機能部(A)と吐出停止機能部(B)との2つの部分に分けた場合の断面概念図を示すものであり、それぞれに貫通孔(50)、フィルター材料(51)、壁(52)および空間部(53)が設けられている。
この壁(52)は、フィルター材料(51)を通して吸引される気体が漏れない状態になりさえすれば、管状体の一部周囲でも全周囲にでも形成することができる。
また、フィルター材料として綾畳織のものが、空気が通過しトナー粉体が通過しない機能を有するものとして、特に好ましく、メッシュが500/3500のものがさらに好ましい。
また、メッシュの異なる2枚以上のフィルター材料の積層体で構成されたものを用いることが好ましく、さらに該積層体として管状体の内芯部側になるに従い、メッシュの細かいフィルター材料で構成されたものが、特に充填量規制手段に用いるものとして有効である。
また、該気体吸引手段によって得られる吸引圧についても限定されるものではないが、−5〜−50kPa程度で吸引すると、充填量を効果的に規制できるので好ましい。この吸引圧の調節は、調節弁(非図示)を設けて行なうことも可能である。
また、計量槽から小型充填装置への粉体は、計量槽中の充填量規制手段部位の内圧と送流速度を調整して停止することができるが、その際の粉体の嵩密度を0.4〜0.5程度になるようにすることが好ましい。
前記のように、この方法は、粉体供給ホッパー内の粉体を、自動的連続的に該粉体流動化ホッパー内に供給し、かつ該粉体流動化ホッパーから自動的連続的に排出することを可能にしたものである。
図7は、以下に説明するような、粉体供給ホッパー(80)の粉体層の表面(s)に流動化部分(a)と非流動化部分(b)が形成され、円筒部(81)を該非流動化部分(b)内に埋没するように設置した時点の状態を示すものである。
粉体流動化ホッパー(10)の粉体排出口(11)を閉じた上で、粉体供給ホッパー(80)内の粉体を粉体流動化ホッパー(10)に供給して、粉体流動化ホッパー(10)内の粉体が所定の量に達した後に、粉体流動化ホッパー(10)に設けられた粉体流動化手段(15)を稼働させて空気を送り込むと、粉体層全体が流動化部分(a)と非流動化部分(b)に分かれてくる。
粉体層の表面(s)に、流動化部分(a)と非流動化部分(b)が形成されたら、粉体供給ホッパー(80)の円筒部(81)の先端を該表面の非流動化部分内に埋没するように設置し、その後前記粉体排出口(11)を開放する。
粉体排出口(11)を開放されると、粉体排出口(11)付近の粉体の排出から始まって、引き続いて流動化状態の粉体が排出され、非流動化部分(b)の粉体層が崩れて、排出した粉体量に見合った量の非流動化部分(b)の粉体が、境界面(c)から流動化部分(a)に流れ、その流れた量に見合った該粉体供給ホッパー(80)内の粉体が粉体流動化ホッパー(10)に落下するといったサイクルが繰り返されて、粉体が粉体供給ホッパー(80)から粉体流動化ホッパー(10)に自動的連続的に供給される。
このように供給され流動化された粉体は、粉体流動化ホッパー(10)の粉体排出口(11)から連続的に排出される。
従って、流動化手段が設けられた粉体流動化ホッパーが用いられ、粉体供給ホッパー内の粉体が連続的に粉体流動化ホッパーに間断なく供給され、かつ該供給された粉体が粉体流動化ホッパーから連続的に排出されている状態は、本発明の粉体連続供給排出方法が用いられているものと認識することができる。
通常、該粉体排出口(11)は、該粉体流動化ホッパーの底部の一端部に設けられるが、該粉体排出口(11)と該粉体供給ホッパーの筒状部が挿入される粉体層の表面(s)の非流動化部分(b)が、この該粉体排出口(11)から離れた位置であるほうが、前記メカニズムに基づいて粉体供給ホッパーから粉体流動化ホッパーへの粉体の供給を自動的連続的に行なわれるようにするために有効である。
従って、底部(14)の、該粉体排出口(11)が設けられる端部と反対側の端部(e)に近い位置の上方に筒状部を挿入して行なうのが特に効果的であり、すなわちそのように筒状部を挿入できるように非流動化部分を形成することが好ましい。
図8に示される粉体充填システムでは、粉体を溜める粉体供給ホッパー(80)、その粉体が供給される粉体流動化ホッパー(10)、該粉体流動化ホッパー(10)と連結管(20)によって連結し、粉体流動化ホッパー(10)からの粉体を移入する計量槽(30)、該計量槽(30)の粉体排出口の下に配置されるロート形状補助容器(70)、および粉体重量管理手段(60)上に載せた粉体充填用容器(40)とが設置されている。
粉体供給ホッパー(80)内の粉体は、粉体流動化ホッパー(10)に供給された後、粉体流動化ホッパー(10)に具備する流動化手段(15)によって流動化状態になって計量槽(30)内に移送され、その後移送された粉体は該計量槽(30)の粉体排出口(31)の近傍部に設けられた充填量規制手段(32)と前記粉体重量管理手段(60)とによって排出量を制御しながら、前記粉体充填用容器(40)内に落下させて、所定量の粉体が充填された粉体充填容器(40)が作製される。
充填量規制手段(34)は、計量槽(30)の粉体吐出口(31)近傍に設けられ、気体が通過し粉体が通過しないフイルター材料が用いられる。特に、計量槽(30)が、上部が円筒体であってある部位から縮径構造となり、縮径の終了部から粉体吐出口(31)に向けて円筒体である構造の場合には、該充填量規制手段(34)の設置部位は、縮径の終了部近辺に設けると効果的である。
充填量規制手段(34)と連結した、計量槽(30)の外部に設けられた気体吸引手段(34a)を稼働させると、計量槽(30)内の粉体間に存在する気体が吸引され、気体が該メッシュ部と気体吸引手段とが連結される気体吸引管(34b)を通して排出されると同時に、該メッシュ部の壁面に吸引されたトナー粉体が絞り状態になって粉体群を形成し、吸引圧を調節することによって粉体群の大きさを変化させ、その結果充填量が調節される。
ロードセル(61)は、これを昇降して補助容器(70)と粉体充填容器(40)の間隔を適宜変更するためのリフター(61a)上に設けられている。また、ロードセル(61)には、測定された充填粉体重量を表示するためのモニタ手段(63)が設けられている。
なお、補助容器(70)は、粉体充填装置を稼働させ充填作業を開始する前に、補助容器昇降手段(73)によって、計量槽(30)の吐出口部との間で適当な位置に昇降し固定される。
粉体の流動化はこれを防ぐが、粉体流動化ホッパー内への送気による粉体層の膨張の程度(粉体雲の大きさ程度)は、粉体層の深さの(20%〜500%)程度に調整すべきであり、これより少ないと円滑な排出ができにくく、多いと容器内で粉体の局部的渦流や、吹き上げが起きて好ましくない。
計量槽内の粉体層の膨張の程度(粉体雲の大きさ程度)は、粉体層の深さの(25%〜600%)程度に調整することが好ましい。また、流動化した粉体層のかさ密度を高める手段として、多孔質板のエアスライダを分割して間欠的に供給空気を送り、粉体を分割したパルス状にして輸送することもできる。
また、本発明の粉体充填装置は、トナー製造工場内、保管及び出荷部門、オフィス内での例えば複写機近傍で使用することができるが、例えば複写機近傍で使用する場合には、キャスタ付台車上に気体供給源としての圧力容器と共に設けることが望ましく、また圧力容器に圧縮空気を蓄えるためのコンプレッサを付属させることができる。
さらに、本発明の粉体充填装置を用いた粉体の充填作業は、通常、該粉体流動化ホッパー内の粉体を常時流動化状態にしておいて、粉体充填容器自体の重量を測定した上で、該粉体充填容器を前記補助容器に設置して、所定量の粉体を粉体充填容器に充填して行ない、この工程を繰り返し行なって、粉体が充填された複数の粉体充填容器を作製することできる。
〔実施例1〕
図4に示される「粉体充填装置に補助容器を設置したもの」を電子写真用トナーを用いた例として説明する。
(1)粉体流動化ホッパーと使用するトナー
・粉体流動化ホッパー(10)の容積 :60リットル
・トナーの種類:2成分非磁性ブラックートナー(外添剤付着トナー)
(リコーカラーレーザプリンター用タイプ8000トナー、
平均体積粒径:12.0μm、真比重:1.2)
・トナー量:20kg
・充填方式:流動落下式
(2)トナー流動化手段の流動床を構成する材料
・材料:多孔質ポリエチレン、厚さ:5mm
・多孔質の内容:平均空孔径:10μm、気孔率:30%
(3)トナーの流動化
・空気導入開始から均一になるまでの時間:5分
・空気の導入:横から出さないように注意しながら、トナー接触面の全面から均一に送る。
・空気の速度(トナーの粉体面が静止したところでバランスする送風量):900ml/200cm2.1min
[単位時間単位流動床面積当りの空気量]
・嵩密度: (0.2〜0.3g/cc)
(空気を含んだ見かけの嵩密度であり、流動床真上近傍は低く、離れるに従い高くなることを確認した。)
・流動の均一性:上方から目視により均一であることを確認した。
気体導入管側のバルブを開いてから、外部から圧力をかけた後、バルブを閉じて外部圧力止めて、流動状態のトナーを計量槽へ移送する。
4.計量槽の仕様
粉体吐出口を有する円筒体が途中から拡径して太くなったステンレス製の円筒形体。
全体の長さ:400mm、太部の直径:100mm、粉体吐出口の直径:10mm、粉体吐出口から拡径部までの長さ:80mm、拡径部角度:70°、充填量規制手段の粉体吐出口から設置位置:50mm。
(1)充填量規制手段
・吐出量調整機能部(A)と吐出停止機能部(B)とを設けたもの(図3b)
・吐出量調整機能部(A)と吐出停止機能部(B)とをそれぞれ設ける円筒体の各部位周囲に等間隔に4つの貫通孔を設け、この周囲に(A)については30mmの幅の、(B)については10mmの幅のステンレスメッシュ(綾畳織:500/3500)を巻くように貼りつける。
・さらに各フィルター材料の外側周囲に空間部を形成し気体漏れがないようなステンレス製の壁を設け、さらにこの壁に気体排出口を設ける。
・気体吸引手段として2つのME−60(コガネイ製)を用い、気体排出口それぞれを1つの気体吸引手段に連結する。
5.補助容器への移送
(1)補助容器の仕様
排出口にスポンジ製口金を貼りつけたポリエステル製ロート形状容器、
円錐底部直径:165mm、全長:280mm、排出口が設けられた管状体部の直径:11mm、円錐頂部角度(θ1):60°.
(2)補助容器の設置
充填作業を始める前に、補助容器昇降手段によって、補助容器の円錐底部のほぼ中心が計量槽の粉体吐出口に合うような、所定位置に設定し固定する。
6.粉体充填容器への充填
(1)粉体充填容器の仕様
直径:100mm、長さ:200mm、容積:1560cc、開口部の直径20mmのポリエステル製のもの。
(2)充填作業
重量管理手段としてロードセルを用い、粉体が入っていない空の粉体充填容器(40)をこのロードセル(61)上に載せて重量を測定した後、リフター(61a)を、粉体充填容器の開口部が計量槽の粉体吐出口(31)を挿入され所定の位置になるまで上げて、セットする。
粉体流動化ホッパー(10)内で流動化され計量層(30)内に移入されたトナーを、粉体吐出口(31)から小型粉体容器(40)内に55g/secの流量条件で落下させ、該容器内のトナーが所定量の90%になった時点で、計量槽の充填量規制手段のうち吐出量調整機能部(A)に連結する吸引手段を−15kPaで稼働させて5g/secの流量条件に減じて行ない、トナーの充填作業を完了した。
1つの充填容器へのトナー充填作業が完了したら、計量槽の充填量規制手段のうち吐出停止機能部(B)に連結する吸引手段を稼働させてトナーの落下を停止させ、次の小型粉体容器を計量槽にセットした後、吐出停止機能部(B)に連結する吸引手段の稼働を停止して、トナーの落下を開始し、同様にしてトナー充填作業を行ない、この一連の作業を繰返して、粉体が充填された複数の小型粉体容器を製造した。
なお、この繰り返し作業は、粉体流動化ホッパー内の粉体を常時流動化状態にして行なった。
(1)充填速度:15sec(550g/1個の容器)
(2)充填容器内のトナーの充填密度:0.38g/cc
(3)充填後のトナーの外添剤の状態:
外添剤の離脱と埋没状態について、SEM写真によって充填前に状態と比較し観察したところ、トナー粒子表面に外添剤が正常に付着していることを確認した。
(4)充填後のトナーにより得られる画像:
充填後のトナーを用い、リコー製カラープリンター、イプシオカラー8000によって、20000枚の画像を連続印字した結果、いずれも地汚れなどの不良画像の発生がないものであった。
図4に示される粉体充填装置に図6に示される補助容器を設置したものを電子写真用トナーを用いた例として説明する。
1.粉体流動化ホッパー内のトナー流動化
(1)粉体流動化ホッパーと使用するトナー
・粉体流動化ホッパー(10)の容積 :60リットル
・トナーの種類:2成分非磁性ブラックートナー(外添剤付着トナー)
(リコーカラーレーザプリンター用タイプ8000トナー、
平均体積粒径:12.0μm、真比重:1.2)
・トナー量:20kg
・充填方式:流動落下式
(2)トナー流動化手段の流動床を構成する材料
・材料:多孔質ポリエチレン、厚さ:5mm
・多孔質の内容:平均空孔径:10μm、気孔率:30%
(3)トナーの流動化
・空気導入開始から均一になるまでの時間:5分
・空気の導入:横から出さないように注意しながら、トナー接触面の全面から均一に送る。
・空気の速度(トナーの紛体面が静止したところでバランスする送風量):900ml/200cm2.1min
[単位時間単位流動床面積当りの空気量]
・嵩密度:(0.2〜0.3g/cc)
(空気を含んだ見かけの嵩密度であり、流動床真上近傍は低く、離れるに従い高くなることを確認した。)
・流動の均一性:上方から目視により均一であることを確認した。
気体導入管側のバルブを開いてから、外部から圧力をかけた後、バルブを閉じて外部圧力止めて、流動状態のトナーを計量槽へ移送する。
4.計量槽の仕様
粉体吐出口を有する円筒体が途中から拡径して太くなったステンレス製の円筒形体。
全体の長さ:400mm、太部の直径:100mm、粉体吐出口の直径10mm、粉体吐出口から拡径部までの長さ:80mm、拡径部角度:70°、充填量規制手段の粉体吐出口から設置位置:50mm。
(1)充填量規制手段
・吐出量調整機能部(A)と吐出停止機能部(B)とを設けたもの(図3b)
・吐出量調整機能部(A)と吐出停止機能部(B)とをそれぞれ設ける円筒体の各部位周囲に等間隔に4つの貫通孔を設け、この周囲に(A)については30mmの幅の、(B)については10mmの幅のステンレスメッシュ(綾畳織:500/3500)を巻くように貼りつける。
・さらに各フィルター材料の外側周囲に空間部を形成し気体漏れがないようなステンレス製の壁を設け、さらにこの壁に気体排出口を設ける。
・気体吸引手段として2つのME−60(コガネイ製)を用い、気体排出口それぞれを1つの気体吸引手段に連結する。
5.補助容器への移送
(1)補助容器の仕様
ポリエステル製ロート形状容器:排出口にスポンジ製口金が貼りつけられ、かつ管状体部の排出口近傍部から、図6に記載されるような、気体置換手段としての気体通気管がロート壁上部に貫通し一体に設けられたもの。
円錐底部直径:165mm、全長:280mm、排出口が設けられた管状体部の直径:11mm、円錐頂部角度(θ1):60°
(2)補助容器の設置
充填作業を始める前に、補助容器昇降手段によって、補助容器の円錐底部のほぼ中心が計量槽の粉体吐出口に合うような、所定位置に設定し固定する。
6.粉体充填容器への充填
(1)粉体充填容器の仕様
直径:100mm、長さ:200mm、容積:1560cc、開口部の直径20mmのポリエステル製のもの。
(2)充填作業
重量管理手段としてロードセルを用い、粉体が入っていない空の粉体充填容器(40)をこのロードセル(61)上に載せて重量を測定した後、リフター(61a)を、小型粉体容器の開口部が計量槽の粉体吐出口(31)を挿入され所定の位置になるまで上げてセットする。
粉体流動化ホッパー(10)内で流動化され計量層(30)内に移入されたトナーを、粉体吐出口(31)から小型粉体容器(40)内に55g/secの流量条件で落下させ、該容器内のトナーが所定量の90%になった時点で、計量槽の充填量規制手段のうち吐出量調整機能部(A)に連結する吸引手段を−15kPaで稼働させて5g/secの流量条件に減じて行ない、トナーの充填作業を完了した。
1つの充填容器へのトナー充填作業が完了したら、計量槽の充填量規制手段のうち吐出停止機能部(B)に連結する吸引手段を稼働させてトナーの落下を停止させ、次の小型粉体容器を計量槽にセットした後、吐出停止機能部(B)に連結する吸引手段の稼働を停止して、トナーの落下を開始し、同様にしてトナー充填作業を行ない、この一連の作業を繰返して、粉体が充填された複数の小型粉体容器を製造した。
なお、この繰り返し作業は、粉体流動化ホッパー内の粉体を常時流動化状態にして行なった。
(1)充填速度:10sec(550g/1個の容器)
(2)充填容器内のトナーの充填密度:0.38g/cc
(3)充填後のトナーの外添剤の状態:
外添剤の離脱と埋没状態について、SEM写真によって充填前に状態と比較し観察したところ、トナー粒子表面に外添剤が正常に付着していることを確認した。
(4)充填後のトナーにより得られる画像:
充填後のトナーを用い、リコー製カラープリンター、イプシオカラー8000によって、20000枚の画像を連続印字した結果、いずれも地汚れなどの不良画像の発生がないものであった。
図8に示される粉体充填装置を、電子写真用トナーの充填に用いた例を、比較例と対照して説明する。
1.粉体供給ホッパー
・ロート形状のステンレス製、容量:250リットル、
・開放口の直径:700mm、筒状部の排出口の直径:140mm、
・筒状部の長さ:450mm、
・ロート形状の円錐壁部と筒状部とのなす角度(θ2):60°
2.使用するトナー
・2成分非磁性ブラックートナー(外添剤付着トナー)
(リコーカラーレーザプリンター用タイプ8000トナー、
平均体積粒径:12.0μm、真比重:1.2)
3.粉体流動化ホッパー
・形状と材質:図5に示されるステンレス製のもの
・容量とサイズ
・容量:45リットル
・幅(側壁13aと13b):470mm、
・奥行(側壁13cと13d):400mm
・装置高さ(h):750mm、立方体部高さ(k):360mm
・底部(14)に設ける流動床
・燒結樹脂多孔質材を用いた流動床を5箇所に設置した。
・燒結樹脂多孔質材:
多孔質ポリエチレン、5mm(厚さ)×10mm(幅)×100mm(長さ)
平均空孔径:10μm、気孔率:30%
4.計量槽
粉体吐出口を有する円筒体が途中から拡径して太くなったステンレス製の円筒形体。
全体の長さ:400mm、太部の直径:100mm、粉体吐出口の直径10mm、粉体吐出口から拡径部までの長さ:80mm、拡径部角度;70°、充填量規制手段の粉体吐出口からの設置位置:50mm。
(1)充填量規制手段(図3bに示されるもの)
・吐出量調整機能部(A)と吐出停止機能部(B)とを設けたもの
・吐出量調整機能部(A)と吐出停止機能部(B)とをそれぞれ設ける円筒体の各部位周囲に等間隔に4つの貫通孔を設け、この周囲に(A)については30mmの幅の、(B)については10mmの幅のステンレスメッシュ(綾畳織.500/3500)を巻くように貼りつける。
・さらに各フィルター材料の外側周囲に空間部を形成し気体漏れがないようなステンレス製の壁を設け、さらにこの壁に気体排出口を設ける。
・気体吸引手段として2つのME−60(コガネイ製)を用い、気体排出口それぞれを1つの気体吸引手段に連結する。
5.補助容器
・ポリエステル製ロート形状容器。
・排出口にスポンジ製口金が貼りつけられ、かつ図6に記載されるように、気体通気管が管状体部の排出口近傍部から、気体置換手段としてのロート壁上部に貫通し一体に設けられたもの。
・円錐底部直径:165mm、全長:280mm、排出口が設けられた管状体部の直径:11mm、円錐頂部角度(θ1):60°
6.粉体充填容器
直径:100mm、長さ:200mm、容積:1560cc、開口部の直径20mmの円筒形ポリエステル製のもの。
予め、上記の各構成要素が、図8に示されるように設置された粉体充填システムを準備した。
また、補助容器昇降手段によって、補助容器の円錐底部のほぼ中心が計量槽の粉体吐出口に合うような所定位置に設定し固定する。
さらに、重量管理手段としてロードセルを用い、粉体が入っていない空の粉体充填用容器(40)をこのロードセル(61)上に載せて重量を測定した後、リフター(61a)を、粉体充填用容器の開口部が補助容器の排出口(72a)近傍の口金(76)の位置まで上げて、固定する。
次に、粉体流動化ホッパーの5箇所の流動床のうち、粉体排出口側の4箇所の流動床から内部に空気を、約0.3MPaのエア圧で約5分一定速度(トナーの粉体層表面が静止したところでバランスする送風量。900ml/200cm2.1min[単位時間単位流動床面積当りの空気量])条件で導入して、粉体流動化ホッパー内の粉体層表面に流動化部分と非流動化部分を形成した。
この粉体層表面の非流動化部分に粉体供給ホッパーの筒状部を約15cm挿入した後に、粉体流動化ホッパーの粉体排出口を開いて、粉体流動化ホッパー内の粉体の計量槽への排出移入を開始した。開始後も、8tのトナーの充填処理が完了するまで、同じ条件で空気の導入を継続した。
この場合、当初55g/secの流量条件で落下させたが、該容器内のトナーが所定量の90%になった時点で、計量槽の充填量規制手段のうち吐出量調整機能部(A)に連結する吸引手段を−15kPaで稼働させて5g/secの流量条件に減じて行なった。
この約120時間で行なれた充填作業は、粉体供給ホッパーから粉体流動化ホッパーへのトナーの供給が、滞ることなくまた粉体流動化ホッパーから溢れることもなく行なわれ、トナーが充填された容器を連続的に間断なく生産することができた。
なお、充填速度は、1本の容器が充填装置にセットされた後から充填が完了するまでに要する時間であり、容器のセット時間を含む準備時間は含まれていない。
(1)充填速度:10sec(550g/1個の容器)
(2)充填容器内のトナーの充填密度:0.38g/cc
(3)充填後のトナーの外添剤の状態:
外添剤の離脱と埋没状態について、SEM写真によって充填前に状態と比較し観察したところ、トナー粒子表面に外添剤が正常に付着していることを確認した。
(4)充填後のトナーにより得られる画像:
充填後のトナーを用い、リコー製カラープリンター、イプシオカラー8000によって、20000枚の画像を連続印字した結果、いずれも地汚れなどの不良画像の発生がないものであった。
実施例3の連続粉体充填方法のような、粉体流動化ホッパー内のトナー層表面に流動化部分と非流動化部分を形成することをしないで行なった場合の、粉体供給ホッパーから粉体流動化ホッパーへのトナー供給状態を観察した。
(1)粉体流動化ホッパー内のトナー層全体を流動化した場合
粉体供給ホッパーからのトナーの供給が過剰となり、粉体流動化ホッパーから溢れ、その溢れを止めるためにナイロン製の柔軟なカバーで粉体流動化ホッパー上部開放口を覆ったが、隙間からトナーは飛散してしまい、トナー充填容器の連続生産が不可能であることを確認した。
(2)粉体流動化ホッパー内のトナー層全体を非流動化とした場合
粉体流動化ホッパーから計量槽へのトナーの移送が、9本のトナー充填容器が生産された時点で止まってしまい、また粉体供給ホッパー内のトナー層には穴(ラットホール)が形成し、トナーのブリッジ化する状態が発生して、トナー充填容器の連続生産が不可能であることを確認した。
11 粉体排出口
12 傾斜した内壁部分
12a 傾斜した内壁部分
12b 傾斜した内壁部分
12c 傾斜した内壁部分
13 ホッパー状の構造部分
13a 側壁部
13b 側壁部
13c 側壁部
13d 側壁部
14 底部
15 第3の粉体流動化手段
15a 第3気体導入管
15b 第3送気調節弁
16 上部連通管
20 連結管
21 第2の粉体流動化手段
21a 第2気体導入管
21b 第2送気調節弁
30 計量槽
30a スリーブ
31 吐出開口部(粉体吐出口)
32 充填量規制手段
32a 弾性体リング
32b 吐出制御手段
32c 吐出制御杆
32d 吐出制御部材
33 第1の粉体流動化手段
33a 第1気体導入管
33b 第1送気調節弁
34 充填量規制手段
34a 気体吸引手段
34b 気体吸引管
37 柔軟性覆部材
39 駆動装置
39a 駆動制御装置
39b 駆動源
40 粉体充填容器(小型トナー容器)
41 開口部
50 貫通孔
51 フィルター材料
52 壁
53 空間部
60 充填粉体重量管理手段
61 ロードセル
61a リフター
62 演算処理装置
63 モニタ手段
64 入力手段
65 通信回線
66 通信回線
67 通信回線
68 通信回線
70 補助容器(円錐形ロート状物)
71 補助容器の円錐底部
71a 開口部
72 補助容器の円筒開口部
72a 排出口
73 補助容器昇降手段
74 気体置換手段
74a 通気管
74b 通気口
74c 通気口
74d 通気管
75 円錐壁部
76 口金
80 粉体供給ホッパー
81 円筒部
82 開放口
84 壁部
a 流動化部分
b 非流動化部分
c 境界面
e 端部
s 粉体層表面
Claims (43)
- 粉体吐出口を有しかつ該粉体吐出口近傍部に充填量規制手段が設けられた計量槽と、該計量槽の粉体吐出口を下に向けその下側に設置して用いられ開放口部のある補助容器とから少なくともなる粉体充填装置であって、該補助容器のさらに下側に配置した粉体充填容器中に、該計量槽中に外部から移入された粉体を該粉体吐出口から充填量規制手段によって制御しながら吐出させて、該補助容器に一旦落下させ、さらに粉体充填容器内に落下させて充填するのに用いられることを特徴とする粉体充填装置。
- 粉体吐出口を有しかつ該粉体吐出口近傍部に充填量規制手段が設けられた計量槽と、該計量槽の粉体吐出口を下に向けその下側に設置して用いられ気体置換手段を有する補助容器とから少なくともなる粉体充填装置であって、該補助容器のさらに下側に配置した粉体充填容器中に、該計量槽中に外部から移入された粉体を該粉体吐出口から充填量規制手段によって制御しながら吐出させて、該補助容器に一旦落下させ、さらに粉体充填容器内に落下させて充填するのに用いられることを特徴とする粉体充填装置。
- 円錐形ロート状補助容器に設けられる気体置換手段が、該補助容器先端の粉体排出口近傍部から該補助容器上部にかけて設置固定された気体通気管で構成されたものであることを特徴とする請求項2に記載の粉体充填装置。
- 該気体通気管が、該補助容器と一体に形成されたものであることを特徴とする請求項3に記載の粉体充填装置。
- 該補助容器が円錐形ロート状物であり、該ロート状物の先端は粉体排出口を有し該粉体充填容器の開口部内に挿入されるような円筒体であり、一方、該ロート状物の円錐底部は該計量槽の該粉体吐出口が挿入される開放口部を有するものであることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の粉体充填装置。
- 該ロート状補助容器の円錐頂部の角度(θ1)が50〜70°であることを特徴とする請求項5に記載の粉体充填装置。
- 該補助容器を昇降するための昇降手段を備えることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の粉体充填装置。
- 該計量槽と連結する粉体流動化ホッパーを備え、該粉体流動化ホッパー内の粉体を一旦計量槽に移送した後、該計量槽中の粉体を小型粉体容器に移送するようにして用いることを特徴とする請求項1乃至9の何れかに記載の粉体充填装置。
- 粉体流動化ホッパーの上に、粉体を溜める収納部と該粉体を排出する筒状部とからなる粉体供給ホッパーを備え、該粉体流動化ホッパー内に供給された粉体層の表面部分に形成された流動化部分と非流動化部分とのうち、該非流動化部分に該粉体供給ホッパーの筒状部の少なくとも先端が埋没するように挿入され、粉体流動化ホッパー下方の粉体排出口を開放することにより、該粉体供給ホッパー内の粉体の該粉体流動化ホッパー内への供給と該粉体流動化ホッパーからの排出が連続的に行なわれることを特徴とする請求項8に記載の粉体充填装置。
- 該粉体排出口が該粉体流動化ホッパーの底部一端部に設けられ、該粉体供給ホッパーの筒状部を挿入する粉体群の表面非流動化部分が、該粉体流動化ホッパーの底部の該粉体排出口が設けられる端部と逆に寄った部分の上方に形成されたことを特徴とする請求項9に記載の方法。
- 該充填量規制手段が、充填される粉体の自由吐出、吐出停止、及び部分吐出からなる少なくとも3段以上の階段的充填量吐出をするものであることを特徴とする請求項1乃至10の何れかに記載の粉体充填装置。
- 該計量槽は少なくとも充填量規制手段設置部位から粉体吐出口にかけて円筒体からなることを特徴とする請求項1乃至11の何れかに記載の粉体充填装置。
- 前記充填量規制手段が、該計量槽の粉体吐出口に固定された弾性体リングと、該粉体吐出口からの粉体の吐出を制御する吐出制御手段とからなり、該吐出制御手段は、前記計量槽内を昇降する吐出制御杆に装着された吐出量制御部材からなり、該吐出量制御部材は、該粉体吐出口に挿入−離脱して該粉体吐出口を開閉する円錐状の部材であることを特徴とする請求項1乃至12の何れかに記載の粉体充填装置。
- 該粉体吐出口の開閉程度が、前記吐出制御杆の前記計量槽内での昇降程度に依存する前記円錐状の吐出制御部材の該弾性体リングの開口部への挿入程度によって調節されることを特徴とする請求項13に記載の粉体充填装置。
- 前記充填量規制手段が、気体を通過し粉体を通過させないフィルター材料から少なくともなり、該充填量規制手段と連通させた気体吸引手段によってフィルター材料に粉体を引き付け、その吸引程度によって粉体の吐出量を制御するようにしたことを特徴とする請求項1乃至14の何れかに記載の粉体充填装置。
- 該充填量規制手段は、フィルター材料が該管状体自体に設けられた貫通孔を覆うように固定され、また該フィルター材料固定部位の外側に空間部を形成し気体漏れがないような壁が設けられたものであることを特徴とする請求項15に記載の粉体充填装置。
- フィルター材料が綾畳織であることを特徴とする請求項15または16に記載の粉体充填装置。
- 該粉体流動化ホッパーの粉体排出口と該計量槽の粉体入口の間が連結管によって連通されていることを特徴とする請求項8に記載の粉体充填装置。
- 前記粉体流動化ホッパーは、少なくとも1部に傾斜した内壁部分を有し、この傾斜した内壁部分により、内部に収納された粉体の粉体排出口までの排出が円滑化されることを特徴とする請求項9または10に記載の粉体充填装置。
- 前記粉体流動化ホッパーが粉体流動化手段を備え、粉体流動化手段から噴出させた気体によって流動化した粉体流動化ホッパー内の粉体を、計量槽に移送するようにすることを特徴とする請求項8乃至19の何れかに記載の粉体充填装置。
- 前記粉体流動化手段が、気体を噴出するための多数の微細孔を有し各微細孔は内部で相互に連通している多孔体へ加圧気体を導入する気体導入管を付設していることを特徴とする請求項20に記載の粉体充填装置。
- 複数の粉体流動化手段を備え、各粉体流動化手段に気体導入管を付設していることを特徴とする請求項20または21に記載の粉体充填装置。
- 前記粉体流動化手段が、前記の傾斜した内壁部分に備えられたものであることを特徴とする請求項20乃至22の何れかに記載の粉体充填装置。
- 前記連結管は、前記気体導入管から噴出された気体によって流動化した粉体が前記粉体流動化ホッパーから計量槽へ移送される下り勾配を有するものであることを特徴とする請求項18乃至23の何れかに記載の粉体充填装置。
- 前記粉体流動化ホッパー及び計量槽のうちの少なくとも一方に、内部気圧を増減させる圧力調節手段を設けたことを特徴とする請求項8乃至24の何れかに記載の粉体充填装置。
- 前記粉体充填容器への充填粉体量を管理するための充填粉体重量管理手段を有することを特徴とする請求項1乃至25の何れかに記載の粉体充填装置。
- 前記充填粉体重量管理手段が、ロードセルにおける前記小型粉体容器の空重量と粉体が充填された該小型粉体容器の総重量とから、充填済み粉体重量を演算する演算処理装置を有することを特徴とする請求項26に記載の粉体充填装置。
- 請求項2乃至4の何れかに記載の粉体充填装置に用いられる気体置換手段が設けられたロート状補助容器。
- 粉体吐出口を有しかつ該粉体吐出口近傍部に充填量規制手段が設けられた計量槽と、該計量槽の粉体吐出口を下に向けその下側に設置して用いる補助容器とから少なくともなる粉体充填装置を用いて、該補助容器のさらに下側に粉体充填容器を配置し、該計量槽中に外部から移入された粉体を該粉体吐出口から充填量規制手段によって制御しながら吐出させ、該補助容器に一旦落下させて補助容器内の粉体間の気体を自然放出させ、さらに粉体充填容器内に落下させて充填することを特徴とする粉体充填方法。
- 粉体吐出口を有しかつ該粉体吐出口近傍部に充填量規制手段が設けられた計量槽と、該計量槽の粉体吐出口を下に向けその下側に設置して用いられ気体置換手段を有する補助容器とから少なくともなる粉体充填装置を用いて、該補助容器のさらに下側に粉体充填容器を配置し、該計量槽中に外部から移入された粉体を該粉体吐出口から充填量規制手段によって制御しながら吐出させ、該補助容器に一旦落下させた後、さらに該粉体充填容器内に落下させ、該粉体充填容器内の気体を気体置換手段によって補助容器に戻しながら充填することを特徴とする粉体充填方法。
- 円錐形ロート状補助容器に設けられる気体置換手段が、該補助容器先端の粉体排出口近傍部から該補助容器上部にかけて設置固定された気体通気管で構成されたものであることを特徴とする請求項30に記載の粉体充填方法。
- 該気体通気管が、該補助容器と一体に形成されたものであることを特徴とする請求項30又は31に記載の粉体充填方法。
- 前記計量槽に連結され粉体流動化手段を有する粉体流動化ホッパーを具備してなる粉体充填装置を用いて、該粉体流動化ホッパー内の粉体を流動化させて計量槽に移送させることを特徴とする請求項29又は30に記載の粉体充填方法。
- 粉体を溜める収納部と該粉体を排出する筒状部とからなる粉体供給ホッパーの下部に、粉体排出口を有し粉体流動化手段を具備する粉体流動化ホッパーを配置して、該粉体供給ホッパー内の粉体を該粉体流動化ホッパー内に供給した後、該粉体排出口から排出する方法であって、該粉体排出口を閉じた状態にして、該粉体流動化手段によって気体を導入して、該粉体流動化ホッパー内に供給された粉体層が形成する表面部分に、流動化部分と非流動化部分とを形成し、形成された該非流動化部分に該粉体供給ホッパーの筒状部の少なくとも先端が埋没するように挿入した後に、該粉体排出口を開放して、該粉体供給ホッパー内の粉体の該粉体流動化ホッパー内への供給と該粉体流動化ホッパーからの排出を連続的に行なうことを特徴とする請求項33に記載の粉体充填方法。
- 該粉体排出口が該粉体流動化ホッパーの底部一端部に設けられ、該粉体供給ホッパーの筒状部を挿入する粉体群の表面非流動化部分が、該粉体流動化ホッパーの底部の該粉体排出口が設けられる端部と逆に寄った部分の上方に形成されることを特徴とする請求項34に記載の方法。
- 前記充填量規制手段によって、充填される粉体の自由排出、排出停止、及び部分排出からなる少なくとも3段以上の階段的充填量吐出を可能にしたことを特徴とする請求項29又は30に記載の粉体充填方法。
- 請求項34又は35に記載の方法によって排出された粉体を連続的に多数の粉体充填用容器に充填することを特徴とする連続粉体充填方法。
- 前記粉体流動化ホッパーの粉体排出口と連通し充填量規制手段を具備する計量槽を用い、該粉体流動化ホッパーの粉体排出口から排出される粉体を一旦該計量槽内に移送し、その後該粉体を該計量槽から排出して粉体充填用容器に充填する方法であって、該計量槽の該充填量規制手段によって該計量槽から排出される粉体量を制御することを特徴とする請求項37に記載の連続粉体充填方法。
- 前記粉体流動化ホッパーと計量槽のうちの少なくとも一方の内部気圧を、粉体の充填操作途中、充填操作前及び/または充填操作後に増減させることを特徴とする請求項29又は30に記載の粉体充填方法。
- 粉体充填装置が演算処理装置を有する充填粉体重量管理手段を備えたものであって、小型粉体容器の空重量と粉体が充填された該小型粉体容器の総重量とから、充填済み粉体重量を該演算処理装置によって演算することを特徴とする請求項29又は30に記載の粉体充填方法。
- 前記演算処理装置によって、粉体の充填予定重量を入力し、及び入力された充填予定重量を変更することを特徴とする請求項40に記載の粉体充填方法。
- 該粉体流動化ホッパー内の粉体を常時流動化状態にしておいて、小型粉体容器自体の重量を測定した上で、該小型粉体容器を前記計量槽に設置して、所定量の粉体を小型粉体容器に充填する工程を繰り返し行なって、粉体が充填された複数の小型粉体容器を製造することを特徴とする請求項40又は41に記載の粉体充填方法。
- 全量充填後の重量を閾値とし、充填中に、該閾値と充填済み粉体の重量との差信号が零になるまでモニタされ、該モニタ情報に基いて以後の所要充填量の充填速度又は単位時間当り充填量が、充填量規制手段によって規制されることを特徴とする請求項29乃至42の何れかに記載の粉体充填方法。
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