JP2004299490A - Electric power steering device of automobile - Google Patents
Electric power steering device of automobile Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004299490A JP2004299490A JP2003093414A JP2003093414A JP2004299490A JP 2004299490 A JP2004299490 A JP 2004299490A JP 2003093414 A JP2003093414 A JP 2003093414A JP 2003093414 A JP2003093414 A JP 2003093414A JP 2004299490 A JP2004299490 A JP 2004299490A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steering force
- steering
- control
- control unit
- electric motor
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Abandoned
Links
Images
Landscapes
- Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
- Power Steering Mechanism (AREA)
Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車の電動パワーステアリング装置に係わり、特に、電動モータによりハンドルの操舵をアシストする自動車の電動パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、例えば、特開平8−332964号公報等に示されているような、電動機の動力をステアリング系に作用させて操作力の低減を図るようにした電動パワーステアリング装置が使用されるようになってきている。この電動パワーステアリング装置は、操舵力検出手段を備え、この操舵力検出手段により運転者の操舵力(操舵トルク)を検出すると共に、同時に車速に基づき所定補正トルクを発生させるように電動機への駆動電流を制御し、運転者の操舵力の軽減を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような電動パワーステアリング装置を設計する場合、良好な操舵フィーリングと高い操安性能を得るためには、操舵角に対する操舵力の特性(以下「操舵力特性」という)を所望の操舵力特性(目標操舵力特性)となるように設定する必要がある。
従来は、電動パワーステアリングを構成するトーションバーやパワーアシストなどの構成部品の特性をチューニング(作り込み)することにより、所望の操舵力特性(目標操舵力特性)となるように設定していた。しかし、これら特性のチューニング(作り込み)には、高価なシステムや多くの工数が必要であった。
また、構成部品の特性ばらつきが原因で精度良く目標操舵力特性を設定することも難しいという状況がある。
【0004】
そこで、本出願人は、この課題を解決するために、特願2002‐95970号(2002年3月29日出願)を出願し、操舵力を操舵角の関数モデルとして表現した操舵力特性モデルを設定し制御することにより、簡便かつ精度良く目標操舵力特性を設定可能とし、操舵フィールと操安性能を向上させた自動車の電動パワーステアリング装置を提案した。
【0005】
一方、この目標操舵力特性から操舵角に対する目標操舵力が定まり、この目標操舵力とトルクセンサから得られる実操舵力が一致するように目標操舵力と実操舵力との偏差フィードバック制御すれば良い。この偏差フィードバック用の制御ゲインを大きくすると制御精度は向上するが、操舵状況によっては制御が発振する場合がある。
したがって、目標操舵力と実操舵力とが一致するようにフィードバック制御する場合には、制御精度の向上と制御の発振防止を両立させる必要がある。
【0006】
そこで、本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、高価なシステムを用いて構成部品の作り込みを行わなくても、制御系により、目標操舵力を安定して精度良く再現することができ、操舵フィールや操安性を向上させることができる自動車の電動パワーステアリング装置を提供することを目的としている。
また、本発明は、目標操舵力と実操舵力とが一致するようにフィードバック制御する場合でも、制御精度を向上させると共に制御の発振を防止することが出来る自動車の電動パワーステアリング装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、電動モータによりハンドルの操舵をアシストする自動車の電動パワーステアリング装置であって、操舵トルクを検出して実操舵力を得るトルクセンサと、操舵角を検出する操舵角センサと、実操舵力が小さくなるように電動モータの制御量を設定する第1制御部と、操舵角から目標操舵力を設定し、この目標操舵力と実操舵力が一致するように電動モータの制御量を設定する第2制御部と、これらの第1制御部及び第2制御部によるそれぞれの制御量を加算した制御量により電動モータをフィードバック制御する電動モータ制御部と、を有し、第2制御部が、適用車種固有の操舵角に対する操舵力であるベース操舵力と目標操舵力との偏差を小さくするフィードフォワード制御量を演算し、このフィードフォワード制御量を操舵角に基づいて電動モータの制御量に加算するフィードフォワード制御量演算手段を有することを特徴としている。
【0008】
このように構成された本発明においては、第2制御部が、操舵角から目標操舵力を設定し、この目標操舵力と実操舵力が一致するように電動モータの制御量を設定すると共に、フィードフォワード制御量演算手段が、ベース操舵力と目標操舵力との偏差を小さくするためのフィードフォワード制御量を演算し、このフィードフォワード制御量を操舵角に基づいて電動モータの制御量に加算するようにしているので、高価なシステムを用いて構成部品の作り込みを行わなくても、制御系により、目標操舵力を安定して精度良く再現することができ、操舵フィールや操安性を向上させることができる。
さらに、本発明においては、第2制御部が、操舵角から設定された目標操舵力と実操舵力が一致するように電動モータの制御量を設定するとき、フィードフォワード制御量を操舵角に基づいて電動モータの制御量に加算するようにしているので、目標操舵力と実操舵力との偏差を実操舵力が発生するより早い位相で小さくすることができ、その結果、目標操舵力と実操舵力との偏差フィードバック用の制御ゲインを小さくすることができ、これにより、制御精度を向上させると共に制御の発振を防止することが出来る。
【0009】
また、本発明において、好ましくは、フィードフォワード演算手段により演算されるフィードフォワード制御量は、目標操舵力とベース操舵力の予測値(予測ベース操舵力)との偏差である。
このように構成された本発明によれば、目標操舵力と予測ベース操舵力との偏差をフィードフォワード制御量として加算しているので、目標操舵力と実操舵力との偏差を実操舵力が発生するより早い位相で小さくすることができ、その結果、目標操舵力を安定して制度良く再現することができ、操舵フィールや操安性を向上させることが出来る。
【0010】
さらに、本発明において、好ましくは、フィードフォワード演算手段により演算されるフォードフォワード制御量は、ベース操舵力の予測値(予測ベース操舵力)を所定の割合だけキャンセルすることができる量である。
このように構成された本発明によれば、ベース操舵力の予測値(予測ベース操舵力)を所定の割合だけキャンセルすることができる量をフィードフォワード制御量として加算しているので、目標操舵力と実操舵力との偏差を実操舵力が発生するより早い位相で小さくすることができ、その結果、目標操舵力を安定して制度良く再現することができ、操舵フィールや操安性を向上させることが出来る。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明が適用される自動車の電動パワーステアリング装置の一例を示す斜視図である。この図1に示すように、自動車の電動パワーステアリング装置1は、ハンドル(ステアリングホィール)2を備え、このハンドル2は、ステアリングシャフト4の上端に連結されており、ハンドル2を操作する操舵力がスタアリングシャフト4に伝達されるようになっている。このステアリングシャフト4の下端部には自在継手を介して中間シャフト6の上端が連結され、この中間シャフト6の下端には、ステアリングギヤボックス8が設けられている。このステアリングギヤボックス8の両側にはタイロッド10が連結されており、これらの各タイロッド10にはタイヤ(車輪)12が取り付けられている。
【0012】
ここで、ステアリングギヤボックス8の内部には、ラック・ピニオン機構(図示せず)が設けられており、このピニオンには、中間シャフト6の下端が連結されている。一方、ラックの両端部には上述したようにタイロッド10を介してタイヤ12が連結されている。
ステアリングギヤボックス8には、減速ギヤ(図示せず)を介してピニオン側に力を付与する電動モータ14が設けられ、さらに、減速ギヤと中間シャフト6の間にはトルクセンサ(図示せず)が配置されている。このトルクセンサは、中間シャフト6に作用している操舵トルク(実操舵力)を検出するためのものである。
これらの電動モータ14及びトルクセンサは、それぞれ制御ユニット16に接続されている。
この制御ユニット16は、後述する第1制御部(通常のアシスト制御部)、第2制御部(センターフィール補償制御部)、及び、モータ電流制御部から構成されており、トルクセンサの検出値(実操舵力)及び車速等に基づき、トルクセンサの検出値が小さくなるようにすると共に目標操舵力特性を実現するように、電動モータ14が制御されるようになっている。
【0013】
次に、図2及び図3を参照して、本発明の電動パワーステアリング装置に適用される操舵力特性モデルを説明する。
先ず、操舵力特性モデルは、高車速且つほぼ直進状態の走行時に適用可能である。ここで、高車速とは、約80km/h〜約130km/h程度の速度であり、ほぼ直進状態とは、ハンドルをゆっくりと操作する状態、具体的には、0.2Hzの正弦波でハンドルを操作し横向加速度(横G)が0.2G以下となるような操舵状態を想定している。
【0014】
このような高速直進時の操舵力特性を、ばね成分(操舵角を含む非線形の関数で表される)、粘性成分(操舵角速度に比例する)、摩擦成分(操舵角速度を含む非線形関数で表される)とに分解することにより、実際の操舵力特性を精度良く表現できる操舵力特性モデル(操舵力を操舵角の関数モデルとして表現したもの)を設定した。
【0015】
次に、図2及び図3により、操舵力特性モデルの内容を詳細に説明する。図2は、操舵力特性モデルを示す図であり、図3は、この操舵力特性モデルにおけるばね成分、粘性成分及び摩擦成分を示す図である。
操舵力特性モデルは、図2に示すように、ばね成分、粘性成分、及び、摩擦成分からなるモデルである。なお、本発明は、高速直進走行時の操舵力特性を対象したものであるため、ハンドルは、上述したようにゆっくりと操舵される(0.2Hzの正弦波)ため、慣性成分は含まないモデルとなっている。
【0016】
ばね成分は、以下の式(数1)に示す指数関数として設定する。この式(数1)において、θは操舵角であり、Kp及びTpは、ばね成分の特性パラメータである。ばね成分は、基本的には、操舵角にほぼ比例するが、所定の操舵角以上となると飽和状態となるため、特性パラメータKpはこの飽和状態に対応し、特性パラメータTpは、指数関数の時定数を示している。このように、ばね成分を示す式(数1)は、非線形関数となっている。
このように、ばね成分は、操舵角を含む非線形の関数で表されるものと定義される。
【数1】
【0017】
粘性成分は、操舵角速度に比例した力であり、以下の式(数2)により示されている。この式(数2)において、Kdは、粘性成分の特性パタメータである。このように粘性成分は、操舵角速度に比例するものとして定義される。
【数2】
【0018】
摩擦成分は、操舵角速度が小さいときは操舵角速度にほぼ比例した力であり、操舵角速度が大きくなると一定の大きさの摩擦力(飽和状態)となる。この摩擦成分は、以下の式(数3)に示す指数関数として設定する。この式(数3)において、Kf及びTfが摩擦成分の特性パラメータである。特性パラメータKfはこの飽和状態に対応し、特性パラメータTfは、指数関数の時定数を示している。このように、摩擦成分を示す式(数3)は、非線形関数となっている。
このように、摩擦成分は、操舵角速度を含む非線形関数として定義される。
【数3】
【0019】
このようにして、操舵力特性モデルにおいて、ばね成分、粘性成分、摩擦成分が設定され、操舵力(操舵トルク)はこれらの各成分の合計値として設定される。即ち、操舵力特性モデルは、以下の式となる。
【数4】
【0020】
次に、図4乃至図7を参照して、本発明の自動車の電動パワーステアリング装置の実施形態を説明する。図4は本実施形態の制御ユニットを示すブロック図であり、図5は本実施形態の制御ユニットの第1制御部及び第2制御部の制御ゲインK1,K3の補正マップであり、図6は本実施形態による制御内容を示すフローチャートであり、図7は本実施形態による操舵力特性の変化を示す線図である。
【0021】
先ず、図4により、制御ユニットの構成を説明する。制御ユニット16は、第1制御部18、第2制御部20、及び、モータ電流制御部22から構成されている。
また、本実施形態の電動パワーステアリング装置は、ステアリングシャフト又は中間シャフトに作用している実操舵力(操舵トルク)を検出するためのトルクセンサ24、横方向加速度(横G)を検出する横Gセンサ26、車速を検出する車速センサ28、操舵角を検出する操舵角センサ30を備えており、これらの各センサの出力値が制御ユニット16に入力されるようになっている。
【0022】
第1制御部18は、通常のアシスト制御を行なう制御部であり、トルクセンサ24の出力値を小さくするように、即ち、操舵力を軽減する方向のアシスト力を発生させるように、電動モータ14を制御するための制御部である。この第1制御部18には、トルクセンサ24からのトルクセンサ値が入力され、フィルタ34によりノイズがカットされて(Ts1)となり、制御ゲインK1により基準目標電流I0 が演算されるようになっている。ここで、この制御ゲインK1は、後述するように、横Gセンサ26及び車速センサ28の値に基づいて設定される(図5参照)。
【0023】
第2制御部20は、センターフィール補償制御部であり、高車速(80km/h以上)且つほぼ直進状態(例えば、0.2Hzの正弦波で横Gが0.2G以下)の走行時(以下、「センターフィール感応域」と呼ぶ)に、予め設定した目標操舵力となるように電動モータ14を制御するための制御部である。
第2制御部20は、目標操舵力演算部36を有し、この目標操舵力演算部36には、操舵角センサ30から操舵角の値が入力される。目標操舵力演算部36は、この操舵角の値及び上述した式(数4)により表現された操舵力特性モデルを用いて、目標操舵力(f(θ))を算出するようになっている。
第2制御部20は、ローパスフィルタであるフィルタ38を有し、このフィルタ38により、センターフィール感応域に対応した帯域(例えば、0.2Hzを含む帯域)のトルクセンサ24のトルクセンサ値(Ts2)のみを入手できるようになっている。
【0024】
第2制御部20は、さらに、予測ベース操舵力演算部40を備えている。この予測ベース操舵力演算部40は、以下のような演算機能を有する。即ち、本実施形態によれば、目標操舵力演算部36により、所望の操舵フィールを設定することができるが、本来、自動車は、車種毎に、固有の、操舵角に対する操舵力(ベース操舵力)を発生する。そのため、本実施形態では、予測ベース操舵力演算部40により、適用車種のベース操舵力を、予め、操舵角を入力としたベース操舵力の特性モデル(g(θ))から「予測べース操舵力」を演算するようにしている。ここで、ベース操舵力の特性モデル(g(θ))は、上述した目標操舵力を算出するための式(数4)と同じであり、各特性パラメータ(Kp,Tp,Kd,Kf,Tf)は、その適用車種のベース操舵力に基づき、実験的に求めることができる。
【0025】
次に、第2制御部20では、目標操舵力演算部36から出力された目標操舵力(f(θ))とフィルタ38によりフィルタ処理された実操舵力であるトルクセンサ値(Ts2)との偏差(=目標操舵力−実操舵力)を求め、この偏差に、フィードバック制御ゲインKfbを掛け、付与すべきフィードバック制御量としている。
また、目標操舵力演算部36から出力された目標操舵力(f(θ))と予測ベース操舵力演算部40から出力された予測ベース操舵力(g(θ))との偏差(=f(θ)‐g(θ))を求め、この偏差に、フィードフォワード制御ゲインKffを掛け、付与すべきフィードフォワード制御量としている。
本実施形態では、モータ電流制御部22ににおいて、目標操舵力と実操舵力が一致するようにフィードバック制御を行っているが、第2制御部20において、これらのフィードバック制御量にフィードフォワード制御量が加算されるので、目標操舵力と実操舵力の偏差は、フィードフォワード制御量だけ、実操舵力が発生するより早い位相で小さくなる。
次に、フィードフォワード制御量が加算された補償制御量は、制御ゲインK3により、補正され、補償電流If を演算するようになっている。
ここで、この制御ゲインK3は、後述するように、横Gセンサ26及び車速センサ28の値に基づいて設定される(図5参照)。
【0026】
次に、第1制御部20から出力された基準目標電流I0 と補償電流If とが加算され、目標電流Iが算出される。具体的には、符号を、操舵力を減少させるためにアシスト力を増大する場合には(+)、操舵力を増大させるためにアシスト力を減少させる場合には(−)としているため、基準目標電流I0 に対して補償目標電流If を減算する演算が行なわれる。
【0027】
モータ電流制御部22は、電動モータ14に供給される電流が目標電流Iとなるようにするためのフィードバック制御を行なうための制御部である。このため、モータ電流制御部22は、制御ゲインK2、比例積分制御を行なうPI制御部42、モータ特性補償部44を有している。
このようにして演算されて電動モータ14に供給される目標電流Iは、以下の式(数5)により表される。
【数5】
ここで、式(数5)において、(I)は目標電流、(Ts1)はフィルタ34によりフィルタ処理された実操舵力であるトルクセンサ値、(K1)は第1制御部の制御ゲイン、(f(θ))は式(数4)により演算された目標操舵力の値、(Ts2)はフィルタ38によりフィルタ処理された実操舵力であるトルクセンサ値、(g(θ))は式(数4)と同じ式により演算された予測ベース操舵力の値、(Kfb)は第2制御部のフィードバック制御ゲイン、(Kff)は第2制御部のフィードフォワード制御ゲイン、(K3)は第2制御部の制御ゲインである。ここで、フィードフォワード制御ゲイン(Kff)は、「1」以下に設定する。
【0028】
次に図5は、第1制御部及び第2制御部の制御ゲインの補正マップである。図5に示された補正マップは、センターフィール感応域、遷移領域I、遷移領域II、非センターフィール感応域の4つの領域を有し、それぞれの領域において、制御ゲインK1(K1=K1*β),K3(K3=K3*α)の値が補正されるようになっている。ここで、α及びβは補正係数であり、0〜1の範囲で変化する。
先ず、センタフィール感応域においては、補正係数は、α=1、β=0と設定される。このため、第1制御部の制御ゲインK1は0となり、第1制御部による電動モータの電流制御は禁止される。一方、第2制御部の制御ゲインK3はそのまま使用されるので、第2制御部20により、上述した操舵力特性モデルに基づいて予め設定された目標操舵力が発生するように、補償電流If が設定される。この結果、センターフィール感応域においては、所望の操舵力特性が得られ、操安性能が向上する。また、第1制御部18と第2制御部20が同時に作動することにより発生する制御ハンチング(制御干渉)も防止できる。
【0029】
次に、非センターフィール感応域においては、補正係数は、α=0、β=1と設定される。このため、第2制御部の制御ゲインK3は0となり、第2制御部による電動モータの電流制御は禁止される。一方、第1制御部の制御ゲインK1はそのまま使用されるので、第1制御部18により、トルクセンサ値が小さくなるように基準目標電流I0 が設定される。この結果、非センターフィール感応域においては、通常のアシスト制御が行なわれ、ステアリングの取り回し性能が向上する。また、第1制御部18と第2制御部20が同時に作動することにより発生する制御ハンチング(制御干渉)も防止できる。
【0030】
次に、遷移領域Iは、自動車の走行状態が非センターフィール領域からセンターフィール感応域に変化する際に適用される領域である。この遷移領域Iにおいて、補正係数αは、0→1に変化し、補正係数βは、1→0に変化する。
また、遷移領域IIは、自動車の走行状態がセンターフィール領域から非センターフィール感応域に変化する際に適用される領域である。この遷移領域IIにおいて、補正係数αは、1→0に変化し、補正係数βは、0→1に変化する。
これらの遷移領域I,II においては、第1制御部において補正された制御ゲインK1に基づき基準目標電流I0 が設定され、第2制御部において補正された制御ゲインK3に基づき補償電流If が設定され、これらの電流が加算され、目標電流Iが算出される。この結果、これらの遷移領域I,II においては、通常のアシスト制御を行なうと共に併せて目標操舵力を得ることができ、これにより、操安性能が向上する。また、自動車の走行状態が、非センターフィール領域とセンターフィール感応域との間を移行する場合には、その移行方向により、異なる遷移領域を適用するようにしているので、第1制御部18と第2制御部20が同時に作動することにより発生する制御ハンチング(制御干渉)も防止できる。
【0031】
次に、図6により、本実施形態による制御フローを説明する。ここで、図6においては、センターフィール感応域は、図5に示された「センターフィール感応域」、「遷移領域I」及び「遷移領域II」の3つの領域を含む広義の意味で用いられている。なお、図6における「S」は、各ステップを示している。
この制御フローにおいては、先ず、S1において、各センサ値を入力する。具体的には、トルクセンサ24、横Gセンサ26、車速センサ28、操舵角センサ30からの各出力値である。次に、S2において、自動車の走行状態が、図5に示された車速及び横Gの値に基づき、センターフィール感応域か否かを判定する。
【0032】
センターフィール感応域でなければ、図5に示す非センターフィール感応域であるため、この場合には、S3に進み、補償電流をIf =0と設定し、これにより第2制御部による電動モータの電流制御を禁止する。
センターフィール感応域の場合には、S4に進み、第2制御部における補償電流Ifを以下のように設定する。
If ={(f(θ)−Ts2)*Kfb+(f(θ)‐g(θ))*Kff}*K3
ここで、(f(θ))は式(数4)により演算された目標操舵力の値、(Ts2)はフィルタ処理された実操舵力であるトルクセンサ値、(g(θ))は式(数4)と同じ式により演算された予測ベース操舵力の値、(Kfb)は第2制御部のフィードバック制御ゲイン、(Kff)は第2制御部のフィードフォワード制御ゲイン、(K3)は第2制御部の制御ゲインである。
【0033】
次に、S5に進み、第1制御部の制御ゲインK1を図5(図5の遷移領域I、遷移領域II、センターフィール感応域の3つの領域が適用される)に基づいて減少補正する。さらに、S6に進み、第1制御部における基準目標電流がI0 =Ts1*K1と設定する。ここで、(Ts1)はフィルタ34によりフィルタ処理された実操舵力であるトルクセンサ値、(K1)は第1制御部の制御ゲインである。
次に、S7に進み、目標電流をI=I0 −If と設定する。さらに、S8に進み、この目標電流Iを電動モータに提供し、電動モータの電流制御を実行する。
【0034】
次に、図7により、本実施形態による操舵力特性の変化を説明する。この図7において、破線Aは上述したフィードフォワード制御量を付与しない実操舵力(=ベース操舵力)を示し、鎖線Bはフィードフォワード制御量を付与した実操舵力を示し、実線Cは上述した目標操舵力を示している。
この図7に示す操舵力特性の変化から、明らかなように、本実施形態によれば、ベース操舵力に適合した、即ち、ベース操舵力を予測することにより得られたフィードフォワード量を加えることにより、目標操舵力と実操舵力の偏差を実操舵力が発生するより早い位相で小さくすることができ、第2制御部のフィードバック制御ゲイン(Kfb)を小さく設定することができる。その結果、本実施形態によれば、目標となる操舵力特性を安定して精度良く再現することができ、センターフィール感応域での操舵フィールや操安性を向上させることができる。
【0035】
次に、本発明の自動車の電動パワーステアリング装置の他の実施形態を説明する。図8は、本発明の他の実施形態による制御ユニットを示すブロックである。
図8に示す他の実施形態は、図4に示す制御ユニットとほぼ同じであるが、以下の構成が異なっている。
即ち、他の実施形態では、フォードフォワード制御量が、予測ベース操舵力演算部から出力される予測ベース操舵力(g(θ))にフォードフォワード制御ゲインKffを掛けた量となっている。ここで、ここで、フィードフォワード制御ゲインKffの値は、「1」未満の所定の値であり、フィードフォワード制御量が、予測ベース操舵力を所定の割合だけキャンセルすることができる量となっている。
この他の実施形態では、図4に示す実施形態と異なり、フィードフォワード制御量を設定する際、目標操舵力を用いず予測ベース操舵力のみを用いているので、より簡易にフィードフォワード制御量を設定することができる。
この他の実施形態においても、図4に示す実施形態と同様に、目標操舵力と実操舵力との偏差を実操舵力が発生するより早い位相で小さくすることができ、第2制御部のフィードバック制御ゲイン(Kfb)を小さく設定することができる。その結果、目標となる操舵力特性を安定して精度良く再現することができ、センターフィール感応域での操舵フィールや操安性を向上させることができる。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の自動車の電動パワーステアリング装置によれば、高価なシステムを用いて構成部品の作り込みを行わなくても、制御系により、目標操舵力を安定して精度良く再現することができ、操舵フィールや操安性を向上させることができる。さらに、本発明によれば、目標操舵力と実操舵力とが一致するようにフィードバック制御する場合でも、制御精度を向上させると共に制御の発振を防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される電動パワーステアリング装置の一例を示す斜視図である。
【図2】操舵力特性モデルを示す図である。
【図3】操舵力特性モデルにおけるばね成分、粘性成分及び摩擦成分を示す図である。
【図4】本発明の実施形態による制御ユニットを示すブロック図である。
【図5】本実施形態の制御ユニットにおける第1制御部及び第2制御部の制御ゲインの補正マップである。
【図6】本実施形態による制御内容を示すフローチャートである。
【図7】本実施形態による操舵力特性の変化を示す線図である。
【図8】本発明の他の実施形態による制御ユニットを示すブロック図である。
【符号の説明】
1 電動パワーステアリング装置
2 ハンドル
4 ステアリングシャフト
6 中間シャフト
12 タイヤ
14 電動モータ
16 制御ユニット
18 第1制御部
20 第2制御部
22 モータ電流制御部
24 トルクセンサ
26 横Gセンサ
28 車速センサ
30 操舵角センサ
34,38 フィルタ
40 予測ベース操舵力演算部
42 PI制御部
44 モータ特性補償部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an electric power steering apparatus for an automobile, and more particularly to an electric power steering apparatus for an automobile that assists steering of a steering wheel with an electric motor.
[0002]
[Prior art]
Recently, for example, an electric power steering apparatus has been used in which the power of an electric motor is applied to a steering system to reduce the operating force as disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-332964. Is coming. This electric power steering device includes a steering force detecting means, which detects a driver's steering force (steering torque) by the steering force detecting means and simultaneously drives the electric motor to generate a predetermined correction torque based on the vehicle speed. The current is controlled to reduce the driver's steering force.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
When designing such an electric power steering device, in order to obtain good steering feeling and high steering performance, the characteristics of the steering force with respect to the steering angle (hereinafter referred to as "steering force characteristics") are set to the desired steering force characteristics. (The target steering force characteristic).
Conventionally, the characteristics of components such as a torsion bar and a power assist, which constitute an electric power steering, are tuned (built-in) to set a desired steering force characteristic (target steering force characteristic). However, tuning (making) these characteristics requires an expensive system and many man-hours.
In addition, there is a situation in which it is difficult to accurately set a target steering force characteristic due to variation in characteristics of components.
[0004]
In order to solve this problem, the present applicant has filed a Japanese Patent Application No. 2002-95970 (filed on March 29, 2002) and developed a steering force characteristic model that expresses the steering force as a function model of the steering angle. By setting and controlling, a target steering force characteristic can be set easily and accurately, and an electric power steering device for an automobile with improved steering feel and steering performance has been proposed.
[0005]
On the other hand, the target steering force with respect to the steering angle is determined from the target steering force characteristic, and the deviation feedback control between the target steering force and the actual steering force may be performed so that the target steering force matches the actual steering force obtained from the torque sensor. . When the control gain for the deviation feedback is increased, the control accuracy is improved, but the control may oscillate depending on the steering situation.
Therefore, when performing feedback control so that the target steering force and the actual steering force match, it is necessary to achieve both improvement in control accuracy and prevention of control oscillation.
[0006]
Therefore, the present invention has been made to solve the above-described problems, and a control system can stably and accurately control a target steering force without using an expensive system to produce a component. It is an object of the present invention to provide an electric power steering apparatus for an automobile which can reproduce well and can improve a steering feel and a steering property.
Further, the present invention provides an electric power steering apparatus for an automobile that can improve control accuracy and prevent oscillation of control even when feedback control is performed so that target steering force and actual steering force match. It is an object.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention provides an electric power steering device for an automobile that assists steering of a steering wheel by an electric motor, comprising: a torque sensor that detects a steering torque to obtain an actual steering force; A steering angle sensor, a first control unit that sets the control amount of the electric motor such that the actual steering force is reduced, and a target steering force that is set from the steering angle so that the target steering force matches the actual steering force. A second control unit that sets a control amount of the electric motor to the control unit; and an electric motor control unit that performs feedback control of the electric motor by a control amount obtained by adding the respective control amounts of the first control unit and the second control unit. A second control unit that calculates a feedforward control amount for reducing a deviation between a base steering force, which is a steering force with respect to a steering angle specific to the applicable vehicle type, and a target steering force, and It is characterized by having a feed forward control amount calculation means for adding to the control amount of the electric motor on the basis of the forward control amount to the steering angle.
[0008]
In the present invention configured as described above, the second control unit sets the target steering force from the steering angle, and sets the control amount of the electric motor so that the target steering force matches the actual steering force. The feedforward control amount calculation means calculates a feedforward control amount for reducing a deviation between the base steering force and the target steering force, and adds the feedforward control amount to the control amount of the electric motor based on the steering angle. As a result, the target steering force can be stably and accurately reproduced by the control system without using expensive systems to build the components, thereby improving the steering feel and steering stability. Can be done.
Further, in the present invention, when the second control unit sets the control amount of the electric motor such that the target steering force set from the steering angle matches the actual steering force, the second control unit sets the feedforward control amount based on the steering angle. And the deviation between the target steering force and the actual steering force can be reduced in a phase earlier than the actual steering force is generated. As a result, the deviation between the target steering force and the actual steering force can be reduced. The control gain for deviation feedback from the steering force can be reduced, thereby improving control accuracy and preventing control oscillation.
[0009]
In the present invention, preferably, the feedforward control amount calculated by the feedforward calculating means is a deviation between the target steering force and a predicted value of the base steering force (predicted base steering force).
According to the present invention configured as described above, since the deviation between the target steering force and the predicted base steering force is added as the feedforward control amount, the deviation between the target steering force and the actual steering force is determined by the actual steering force. The phase can be made smaller at a phase earlier than that which occurs, and as a result, the target steering force can be reproduced stably and accurately, and the steering feel and the maneuverability can be improved.
[0010]
Furthermore, in the present invention, preferably, the Ford forward control amount calculated by the feed forward calculating means is an amount that can cancel the predicted value of the base steering force (predicted base steering force) by a predetermined ratio.
According to the present invention having such a configuration, the amount by which the predicted value of the base steering force (predicted base steering force) can be canceled by a predetermined ratio is added as the feedforward control amount. The deviation between the actual steering force and the actual steering force can be reduced earlier in the phase than the actual steering force is generated. As a result, the target steering force can be reproduced stably and accurately, improving the steering feel and steering stability. Can be made.
[0011]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
FIG. 1 is a perspective view showing an example of an electric power steering apparatus for an automobile to which the present invention is applied. As shown in FIG. 1, an electric
[0012]
Here, a rack and pinion mechanism (not shown) is provided inside the
The
The
The
[0013]
Next, a steering force characteristic model applied to the electric power steering apparatus of the present invention will be described with reference to FIGS.
First, the steering force characteristic model is applicable at the time of traveling at a high vehicle speed and in a substantially straight traveling state. Here, the high vehicle speed refers to a speed of about 80 km / h to about 130 km / h, and the substantially straight traveling state refers to a state in which the steering wheel is slowly operated, specifically, a steering wheel with a sine wave of 0.2 Hz. Is operated, and a steering state in which the lateral acceleration (lateral G) becomes 0.2 G or less is assumed.
[0014]
Such a steering force characteristic during high-speed straight traveling is represented by a spring component (represented by a nonlinear function including the steering angle), a viscous component (proportional to the steering angular velocity), and a friction component (a nonlinear function including the steering angular velocity). A steering force characteristic model (in which the steering force is expressed as a function model of the steering angle) that can accurately represent the actual steering force characteristic is set.
[0015]
Next, the contents of the steering force characteristic model will be described in detail with reference to FIGS. FIG. 2 is a diagram illustrating a steering force characteristic model, and FIG. 3 is a diagram illustrating a spring component, a viscosity component, and a friction component in the steering force characteristic model.
As shown in FIG. 2, the steering force characteristic model is a model including a spring component, a viscosity component, and a friction component. Since the present invention is directed to a steering force characteristic during high-speed straight traveling, the steering wheel is steered slowly (a sine wave of 0.2 Hz) as described above. It has become.
[0016]
The spring component is set as an exponential function represented by the following equation (Equation 1). In this equation (Equation 1), θ is a steering angle, and Kp and Tp are characteristic parameters of a spring component. The spring component is basically substantially proportional to the steering angle, but becomes saturated when the steering angle exceeds a predetermined steering angle. Therefore, the characteristic parameter Kp corresponds to this saturated state, and the characteristic parameter Tp is an exponential function. Indicates a constant. Thus, the equation (Equation 1) representing the spring component is a non-linear function.
Thus, the spring component is defined as being represented by a non-linear function including the steering angle.
(Equation 1)
[0017]
The viscous component is a force proportional to the steering angular velocity, and is expressed by the following equation (Equation 2). In this equation (Equation 2), Kd is a characteristic parameter of the viscous component. Thus, the viscous component is defined as being proportional to the steering angular velocity.
(Equation 2)
[0018]
The friction component is a force substantially proportional to the steering angular velocity when the steering angular velocity is low, and becomes a constant magnitude of friction force (saturated state) as the steering angular velocity increases. This friction component is set as an exponential function represented by the following equation (Equation 3). In the equation (Equation 3), Kf and Tf are characteristic parameters of the friction component. The characteristic parameter Kf corresponds to this saturated state, and the characteristic parameter Tf indicates an exponential function time constant. Thus, the equation (Equation 3) representing the friction component is a non-linear function.
Thus, the friction component is defined as a non-linear function including the steering angular velocity.
[Equation 3]
[0019]
In this manner, in the steering force characteristic model, the spring component, the viscous component, and the friction component are set, and the steering force (steering torque) is set as the sum of these components. That is, the steering force characteristic model is represented by the following equation.
(Equation 4)
[0020]
Next, an embodiment of an electric power steering apparatus for an automobile according to the present invention will be described with reference to FIGS. FIG. 4 is a block diagram showing the control unit of the present embodiment, FIG. 5 is a correction map of the control gains K1 and K3 of the first control unit and the second control unit of the control unit of the present embodiment, and FIG. FIG. 7 is a flowchart showing control contents according to the present embodiment, and FIG. 7 is a diagram showing changes in steering force characteristics according to the present embodiment.
[0021]
First, the configuration of the control unit will be described with reference to FIG. The
The electric power steering apparatus according to the present embodiment has a
[0022]
The
[0023]
The
The
The
[0024]
The
[0025]
Next, in the
Further, the deviation (= f () between the target steering force (f (θ)) output from the target steering
In the present embodiment, the feedback control is performed in the motor
Next, the compensation control amount to which the feedforward control amount is added is corrected by the control gain K3, and the compensation current I f Is calculated.
Here, the control gain K3 is set based on the values of the
[0026]
Next, the reference target current I output from the
[0027]
The motor
The target current I calculated in this way and supplied to the
(Equation 5)
Here, in equation (5), (I) is the target current, (Ts1) is the torque sensor value that is the actual steering force filtered by the
[0028]
Next, FIG. 5 is a correction map of the control gains of the first control unit and the second control unit. The correction map shown in FIG. 5 has four areas, a center-feel sensitive area, a transition area I, a transition area II, and a non-center-feel sensitive area. In each area, the control gain K1 (K1 = K1 * β) ), K3 (K3 = K3 * α) are corrected. Here, α and β are correction coefficients, which change in the range of 0 to 1.
First, in the center feel sensitive area, the correction coefficients are set to α = 1 and β = 0. Therefore, the control gain K1 of the first control unit becomes 0, and the current control of the electric motor by the first control unit is prohibited. On the other hand, since the control gain K3 of the second control unit is used as it is, the compensation current I is generated by the
[0029]
Next, in the non-center-feel sensitive region, the correction coefficients are set to α = 0 and β = 1. Therefore, the control gain K3 of the second control unit becomes 0, and the current control of the electric motor by the second control unit is prohibited. On the other hand, since the control gain K1 of the first control unit is used as it is, the
[0030]
Next, the transition region I is a region applied when the running state of the vehicle changes from the non-center-feel region to the center-feel sensitive region. In the transition region I, the correction coefficient α changes from 0 to 1, and the correction coefficient β changes from 1 to 0.
The transition area II is an area applied when the running state of the vehicle changes from the center feel area to the non-center feel sensitive area. In the transition region II, the correction coefficient α changes from 1 to 0, and the correction coefficient β changes from 0 to 1.
In these transition regions I and II, the reference target current I is based on the control gain K1 corrected by the first control unit. 0 Is set, and the compensation current I is set based on the control gain K3 corrected by the second control unit. f Are set, and these currents are added to calculate the target current I. As a result, in these transition regions I and II, the normal steering control can be performed and the target steering force can be obtained at the same time, thereby improving the steering performance. When the traveling state of the automobile shifts between the non-center-feel area and the center-feel-sensitive area, different transition areas are applied depending on the shift direction. Control hunting (control interference) caused by the simultaneous operation of the
[0031]
Next, a control flow according to the present embodiment will be described with reference to FIG. Here, in FIG. 6, the center-feel-sensitive area is used in a broad sense including three areas of “center-feel-sensitive area”, “transition area I”, and “transition area II” shown in FIG. ing. Note that “S” in FIG. 6 indicates each step.
In this control flow, first, in S1, each sensor value is input. Specifically, these are output values from the
[0032]
If the area is not the center-feel sensitive area, the area is the non-center-feel sensitive area shown in FIG. 5. f = 0, thereby inhibiting the electric current control of the electric motor by the second control unit.
In the case of the center feel sensitive area, the process proceeds to S4, and the compensation current If in the second control unit is set as follows.
I f = {(F (θ) -Ts2) * Kfb + (f (θ) -g (θ)) * Kff} * K3
Here, (f (θ)) is a value of the target steering force calculated by the equation (Equation 4), (Ts2) is a torque sensor value that is a filtered actual steering force, and (g (θ)) is an equation. (Kfb) is the feedback control gain of the second control unit, (Kff) is the feedforward control gain of the second control unit, and (K3) is the value of the predicted base steering force calculated by the same equation as (Equation 4). 2 is a control gain of the control unit.
[0033]
Next, proceeding to S5, the control gain K1 of the first control unit is reduced and corrected based on FIG. 5 (the three areas of the transition area I, the transition area II, and the center feel sensitive area in FIG. 5 are applied). Further, the process proceeds to S6, where the reference target current in the first control unit is I 0 = Ts1 * K1. Here, (Ts1) is a torque sensor value which is an actual steering force filtered by the
Next, proceeding to S7, the target current is set to I = I 0 −I f And set. Further, the process proceeds to S8, in which the target current I is provided to the electric motor, and the electric motor is controlled.
[0034]
Next, a change in the steering force characteristic according to the present embodiment will be described with reference to FIG. In FIG. 7, a broken line A indicates an actual steering force (= base steering force) to which the above-described feedforward control amount is not applied, a chain line B indicates an actual steering force to which the feedforward control amount is applied, and a solid line C indicates the above. This shows the target steering force.
As is apparent from the change in the steering force characteristic shown in FIG. 7, according to the present embodiment, the feedforward amount adapted to the base steering force, that is, obtained by estimating the base steering force, is added. As a result, the deviation between the target steering force and the actual steering force can be reduced in a phase earlier than the actual steering force is generated, and the feedback control gain (Kfb) of the second control unit can be set small. As a result, according to the present embodiment, the target steering force characteristic can be stably and accurately reproduced, and the steering feel and the operability in the center feel sensitive area can be improved.
[0035]
Next, another embodiment of the electric power steering apparatus for an automobile of the present invention will be described. FIG. 8 is a block diagram showing a control unit according to another embodiment of the present invention.
The other embodiment shown in FIG. 8 is almost the same as the control unit shown in FIG. 4, but differs in the following configuration.
That is, in another embodiment, the Ford forward control amount is an amount obtained by multiplying the predicted base steering force (g (θ)) output from the predicted base steering force calculation unit by the Ford forward control gain Kff. Here, the value of the feedforward control gain Kff is a predetermined value less than “1”, and the feedforward control amount is an amount that can cancel the predicted base steering force by a predetermined ratio. I have.
In this other embodiment, unlike the embodiment shown in FIG. 4, when setting the feedforward control amount, only the predicted base steering force is used without using the target steering force, so that the feedforward control amount can be more easily set. Can be set.
Also in this other embodiment, similarly to the embodiment shown in FIG. 4, the deviation between the target steering force and the actual steering force can be reduced in a phase earlier than the actual steering force is generated. The feedback control gain (Kfb) can be set small. As a result, the target steering force characteristic can be stably and accurately reproduced, and the steering feel and the steering stability in the center feel sensitive area can be improved.
[0036]
【The invention's effect】
As described above, according to the electric power steering apparatus for an automobile of the present invention, the target steering force can be stably and accurately reproduced by the control system without using an expensive system to build components. It is possible to improve the steering feel and steerability. Further, according to the present invention, even when feedback control is performed so that the target steering force and the actual steering force match, control accuracy can be improved and control oscillation can be prevented.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a perspective view showing an example of an electric power steering device to which the present invention is applied.
FIG. 2 is a diagram showing a steering force characteristic model.
FIG. 3 is a diagram showing a spring component, a viscosity component, and a friction component in a steering force characteristic model.
FIG. 4 is a block diagram illustrating a control unit according to an embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a correction map of a control gain of a first control unit and a second control unit in the control unit of the embodiment.
FIG. 6 is a flowchart showing control contents according to the embodiment.
FIG. 7 is a diagram showing a change in a steering force characteristic according to the embodiment.
FIG. 8 is a block diagram illustrating a control unit according to another embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1 electric power steering device
2 handle
4 Steering shaft
6 Intermediate shaft
12 tires
14 Electric motor
16 Control unit
18 First control unit
20 Second control unit
22 Motor current controller
24 Torque sensor
26 Horizontal G sensor
28 Vehicle speed sensor
30 Steering angle sensor
34, 38 filters
40 Prediction-based steering force calculation unit
42 PI control unit
44 Motor characteristic compensation unit
Claims (3)
操舵トルクを検出して実操舵力を得るトルクセンサと、
操舵角を検出する操舵角センサと、
実操舵力が小さくなるように上記電動モータの制御量を設定する第1制御部と、
操舵角から目標操舵力を設定し、この目標操舵力と実操舵力が一致するように上記電動モータの制御量を設定する第2制御部と、
これらの第1制御部及び第2制御部によるそれぞれの制御量を加算した制御量により上記電動モータをフィードバック制御する電動モータ制御部と、を有し、
上記第2制御部が、適用車種固有の操舵角に対する操舵力であるベース操舵力と上記目標操舵力との偏差を小さくするフィードフォワード制御量を演算し、このフィードフォワード制御量を操舵角に基づいて上記電動モータの制御量に加算するフィードフォワード制御量演算手段を有することを特徴とする自動車の電動パワーステアリング装置。An electric power steering device for an automobile that assists steering of a steering wheel by an electric motor,
A torque sensor that detects a steering torque to obtain an actual steering force;
A steering angle sensor for detecting a steering angle;
A first control unit that sets a control amount of the electric motor such that an actual steering force is reduced;
A second control unit that sets a target steering force from the steering angle, and sets a control amount of the electric motor such that the target steering force matches the actual steering force;
An electric motor control unit that performs feedback control of the electric motor by a control amount obtained by adding the control amounts of the first control unit and the second control unit,
The second control unit calculates a feedforward control amount that reduces a deviation between a base steering force, which is a steering force with respect to a steering angle specific to the applicable vehicle type, and the target steering force, and calculates the feedforward control amount based on the steering angle. An electric power steering apparatus for an automobile, comprising: a feedforward control amount calculating means for adding the control amount to the control amount of the electric motor.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003093414A JP2004299490A (en) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | Electric power steering device of automobile |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003093414A JP2004299490A (en) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | Electric power steering device of automobile |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004299490A true JP2004299490A (en) | 2004-10-28 |
Family
ID=33406218
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003093414A Abandoned JP2004299490A (en) | 2003-03-31 | 2003-03-31 | Electric power steering device of automobile |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004299490A (en) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007008294A (en) * | 2005-06-29 | 2007-01-18 | Showa Corp | Electric power steering device |
JP2007008293A (en) * | 2005-06-29 | 2007-01-18 | Showa Corp | Electric power steering device |
JP2007008292A (en) * | 2005-06-29 | 2007-01-18 | Showa Corp | Electric power steering device |
JP2008094325A (en) * | 2006-10-13 | 2008-04-24 | Toyota Motor Corp | Electric power steering device |
JP2008094326A (en) * | 2006-10-13 | 2008-04-24 | Toyota Motor Corp | Electric power steering device |
KR101357942B1 (en) | 2010-04-20 | 2014-02-04 | 주식회사 만도 | Method and apparatus for compensating voltage drop imbalance, and motor driven power steering system |
-
2003
- 2003-03-31 JP JP2003093414A patent/JP2004299490A/en not_active Abandoned
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007008294A (en) * | 2005-06-29 | 2007-01-18 | Showa Corp | Electric power steering device |
JP2007008293A (en) * | 2005-06-29 | 2007-01-18 | Showa Corp | Electric power steering device |
JP2007008292A (en) * | 2005-06-29 | 2007-01-18 | Showa Corp | Electric power steering device |
JP4545054B2 (en) * | 2005-06-29 | 2010-09-15 | 株式会社ショーワ | Electric power steering device |
JP4545055B2 (en) * | 2005-06-29 | 2010-09-15 | 株式会社ショーワ | Electric power steering device |
JP4627012B2 (en) * | 2005-06-29 | 2011-02-09 | 株式会社ショーワ | Electric power steering device |
JP2008094325A (en) * | 2006-10-13 | 2008-04-24 | Toyota Motor Corp | Electric power steering device |
JP2008094326A (en) * | 2006-10-13 | 2008-04-24 | Toyota Motor Corp | Electric power steering device |
KR101357942B1 (en) | 2010-04-20 | 2014-02-04 | 주식회사 만도 | Method and apparatus for compensating voltage drop imbalance, and motor driven power steering system |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US9446789B2 (en) | Electric power steering apparatus | |
US9637166B2 (en) | Electric power steering apparatus | |
US8005594B2 (en) | Control apparatus for electric power steering apparatus | |
JP5915811B2 (en) | Electric power steering device | |
US20190002019A1 (en) | Electric power steering apparatus | |
EP1541445B1 (en) | Control device for motorized power steering device | |
US20160001810A1 (en) | Electric power steering apparatus | |
WO2008038713A1 (en) | Travel controller for vehicle | |
JPH07186985A (en) | Actual steering angle controller for vehicle | |
JP2010208444A (en) | Electric power steering system | |
JP2008120338A (en) | Vehicular steering control device | |
JP6387657B2 (en) | Electric power steering control device | |
JP2004299490A (en) | Electric power steering device of automobile | |
JP4000590B2 (en) | Electric power steering device for automobile | |
JP4039305B2 (en) | Electric power steering device for vehicles | |
JP3988182B2 (en) | Electric power steering device for automobile | |
JP4026394B2 (en) | Electric power steering device for automobile | |
WO2020170602A1 (en) | Vehicle steering device | |
JP2004299493A (en) | Electric power steering device of automobile | |
JP2004299492A (en) | Electric power steering device of automobile | |
JP2003285753A (en) | Electric power steering device of automobile | |
JP2004299594A (en) | Electric power steering device of automobile | |
JP2004299491A (en) | Electric power steering device of automobile | |
JP2006168649A (en) | Power steering device | |
JP2004299519A (en) | Electric power steering device of automobile |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20051027 |
|
A762 | Written abandonment of application |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A762 Effective date: 20070705 |