JP2004294993A - 確認テスト機能を備えた電子辞書及びその制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電子辞書で調べた内容に関する確認テストを提供すること。
【解決手段】キーボードやマウスを含む入力装置(307)と、ディスプレイを含む出力装置(308)と、辞書コンテンツが記憶されているデータベース(306)とを少なくとも備えており、問合せに応答して回答を提供する電子辞書(300)であって、過去の所定の回数の問合せの内容を記憶しており、新たな問合せがなされるたびに最も古い問合せの内容を廃棄する記憶手段(306)と、前記記憶手段に記憶されている過去の所定の回数の問合せに関するテストを利用者に向けて出題する確認テスト手段(301)と、を備えている電子辞書が提供される。電子辞書(400)をインターネット(402)を介して中央サーバ(403)と接続することも可能である。
【選択図】 図3
【解決手段】キーボードやマウスを含む入力装置(307)と、ディスプレイを含む出力装置(308)と、辞書コンテンツが記憶されているデータベース(306)とを少なくとも備えており、問合せに応答して回答を提供する電子辞書(300)であって、過去の所定の回数の問合せの内容を記憶しており、新たな問合せがなされるたびに最も古い問合せの内容を廃棄する記憶手段(306)と、前記記憶手段に記憶されている過去の所定の回数の問合せに関するテストを利用者に向けて出題する確認テスト手段(301)と、を備えている電子辞書が提供される。電子辞書(400)をインターネット(402)を介して中央サーバ(403)と接続することも可能である。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、広くは、電子辞書に関し、更に詳しくは、電子辞書における確認テスト機能に関する。なお、この出願においては、「辞書」又は「辞典」という場合には、言葉に関する辞書及び辞典と、事項や概念に関する事典との両方を指すこととする。
【0002】
【発明の背景】
今日では、書籍の形式を有する伝統的な辞書以外に、パーソナル・コンピュータにインストールして利用する辞書や、携帯端末として存在する辞書など、多くの形式の辞書が普及している。書籍の形式を有する辞書は、情報がその上に何らかの一方向性をもって順番に印刷されている紙の束であるが、少しでも利用しやすくするために、レイアウトの工夫、用いられる紙の選択、見やすいフォントの作成など、様々な試みが従来からなされてきている。しかし、書籍は、その物理的存在形式に起因する制約から自由ではなく、検索速度などに一定の限度があり、履歴の記録も容易でない。ところが、辞書においては、言葉に関する辞書であっても、事項や概念に関する百科事典的なものであっても、用いられる対象であり意味を有するのは、収集され説明が付され相互に関連付けられたデータの総体としてのコンテンツであって、有体物としての物ではない。従って、コンピュータの利用が普及するにつれて、書籍形式から離れることにより、有体物としての物理的制約を受けず、高速での検索が可能であって、例えばハイパーリンク機能による相互参照が容易なデータの集積であるデータベースとして存在する電子辞書の利用が進むのは、当然であろう。
【0003】
次に、辞書の利用者について考える。学校を終えてしまった者が、仕事の中で必要に応じて辞書を使う場合には、とりあえずの疑問点を解消させることが最重要課題である。これに対し、例えば、中学生や高校生が英和辞典を用いる場合には、辞書を参照して未知の単語の意味を調べ当座の必要性(例えば、予習や宿題)を満たすこと以外にも、辞書の使用を通じて英語を学習していくことが期待されている。この学習という側面との関係では、英和辞典において、一度引いた単語に赤鉛筆でしるしを付け、その辞書を使い続けることにより多くのページにわたって赤鉛筆のしるしが増えていくのを見て、調べたことがあるという過去の使用履歴を容易に一覧できるようにする、という学習習慣をもっていた者は多い。学習者が、ごく平均的な心情として、一度調べた単語は覚えておかなくては、という義務に似た気持ちをもつのは理解できよう。
【0004】
【発明の概要】
本発明は、上述した電子辞書の普及と学習装置としての辞書というコンセプトとを結びつけ、コンピュータ利用型の辞書において過去に調べた単語に関する確認テスト機能を備えることにより、学習機能を高めた辞書を提供することを目的とする。
【0005】
本発明によると、キーボードやマウスを含む入力装置と、ディスプレイを含む出力装置と、辞書コンテンツが記憶されているデータベースとを少なくとも備えており、問合せに応答して回答を提供する電子辞書であって、過去の所定の回数の問合せの内容を記憶しており、新たな問合せがなされるたびに最も古い問合せの内容を廃棄する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている過去の所定の回数の問合せに関するテストを利用者に向けて出題する確認テスト手段と、を備えている電子辞書が提供される。
【0006】
また、本発明による電子辞書は、外国語辞書として実現することが可能であり、前記テストは利用者が過去に調べた単語又は熟語に関するテストであるように構成することができる。
【0007】
本発明による確認テスト機能を備えた電子辞書は、携帯端末として実現できるのと同時に、パーソナル・コンピュータ等にインストールして利用することもできる。
【0008】
また、本発明による確認テスト機能は、上述の電子辞書の制御方法として実現することもできる。
更に、本発明による確認テスト機能は、コンピュータ可読な記憶媒体に記憶された形態で存在することや、コンピュータ・プログラムの形態で存在することもできる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明による確認テスト機能を備えた電子辞書における英和辞典としての機能は、特別のものではなく、通常の電子辞書と同じである。すなわち、利用者が、意味を知りたい単語をキーボードを介してこの電子辞書に入力し、検索実行キーを押下すると、入力された単語の日本語における意味がディスプレイに表示される。簡単に意味だけが表示される場合もあるし、用例も含めた形で表示される場合もある。
【0010】
本発明による電子辞書では、通常の辞書機能とは別に、確認テスト機能が備わっている。確認テストでは、この利用者が過去に英和辞典機能を用いて意味を調べた履歴の中から、例えば、最新の50語に関する問題が出題される。過去のどの時点までさかのぼるのかは任意であり、50語ではなく、20語や100語にも設定可能である。調べた回数が設定した語数にまだ到達していない場合には、調べた分だけについて出題されるし、履歴が全くなければ、確認テストは行われない。最近の50語について確認テストを行うように設定されている場合に、この50語を例えば10語を1ユニットとした5回の小テストに分けることも可能である。いずれにしても、利用者が過去のどの範囲についての確認テストを希望するのかという設定に従い、確認テストが実行される。
【0011】
確認テストをどのような内容で行うのかに関する2つの例が図1に示されている。上側の表示では、aで始まり、品詞が名詞であり、意味が「リンゴ」である単語が問われている。利用者は、キーボード等の入力装置を用いて綴りを入力することを求められる。もちろん、aの後に、「pple」と入力すれば「apple」となり正解である。下側の表示では、rで始まり、名詞として「競争」という意味を有し、自動詞として「競争する」という意味を有する単語が問われている。この場合には、利用者は、rの後に「ace」と入力すれば「race」となり正解である。また、「apple」の出題において、aに続く文字が何文字であるのかを例えば、「a_ _ _ _」のように出題することによって、利用者の解答を容易にすることもできる。また、意味だけを表示して、最初の綴りを教示しないこともできる。
【0012】
これとは別の出題形式が図2に示されている。この場合には、利用者は、名詞であり明日という意味を有する単語が、「tomorrow」であるのか「tommorow」であるのかを選択することを求められている。利用者が1)を選択すれば、正解となる。
【0013】
出題形式に関して、2種類の例を挙げたが、これ以外にも単語の知識を問う問題の出題形式は多く知られているので、本発明において利用することが可能である。電子辞書の利用者は、単語に限らず、2語以上の単語で構成され構成要素である単語の個別的意味だけからは判断が困難であるいわゆる熟語、連語、慣用句などといわれるものについても調べることがあるので、確認テストにおいてそのような熟語、連語、慣用句に関する出題をすることもできる。
【0014】
本発明の基本的なアイデアは、辞書のように何かを調べ確認するための道具がある場合に、利用者が過去の一定の範囲で調べた内容を再確認するための確認テスト機能を提供するという点にある。そうであれば、この基本アイデアは、外国語辞書だけでなく、より一般的なコンテンツに関する調査や学習にコンピュータを利用する場合に、過去の一定範囲の調査や学習に関する確認テストを提供するという形式で、より広い応用範囲を有する。例えば、既に述べた英語の例に限らず、中学生及び高校生が学ぶあらゆる科目に及ぶテストを提供する電子システムにおいて、過去の所定の回数の誤答例に関してだけ、もう一度学習機会を提供するという構成もありうる。もちろん、中学生や高校生だけが潜在的な利用者ではなく、現在、CAIとして実現している任意のシステムにおいて、本発明による確認テスト機能を付加することもできる。例えば、医療、航空管制、インターネット通信機器、資格試験準備など、およそ反復的な問題練習が有効であると考えられている分野であれば、本発明による確認テスト機能は有益である。特定の利用者の利用履歴を考慮することによって、将来の動作がカスタマイズされていくという例は、日本語ワードプロセッサにおけるカナ漢字変換でどの漢字が最初に候補となるかを決定する場合など、広く用いられている。本発明による確認テスト機能もそのような履歴考慮によるカスタマイズ機能の一例である。
【0015】
図3には、本発明による確認テスト機能を備えた電子辞書300を実現するためのハードウェアの一例が示されている。この図から明らかなように、示されているハードウェアは一般的なパーソナル・コンピュータの構成例であって、ハードウェアとして特別な構成を備えているというわけではなく、これと異なる構成を用いても本発明による電子辞書を実現できる。利用者は、キーボードやマウスを含む入力装置307を用いて電子辞書300を用い、電子辞書からの出力はディスプレイ308に表示される。入力装置307からの音声入力が可能な構成を採用することもできる。また、電子辞書300からの出力は、ディスプレイ308における表示だけに限らず、スピーカ(図示せず)を設けて音声による出力が可能なように構成することも可能である。辞書コンテンツに対応するデータベースは記憶装置306に保持されており、ROM305に記憶されているプログラムがプロセッサ301からの命令でメイン・メモリ304に読み出され、必要な検索が行なわれる。利用者が入力装置307から電子辞書300に入力した問合せは、所定の回数分、例えば、最近の50回の問合せ分だけ記憶装置306に記憶されており、電子辞書300の確認テスト機能を用いて確認テストが行われる場合には、これら最近50回分の単語に関する確認テストが出題される。最近50回分だけが記憶されているということは、新たに辞書が利用されるたびに最も早い時期に記憶された単語が廃棄される、というFIFO型のメモリ構造を有しているということである。更に、オプションではあるが、本発明による電子辞書300は、通信インターフェース302からインターネット309などのネットワークを介して外部との通信することも可能である。この通信機能により、電子辞書300の内部にある記憶装置306の中のデータベース以外に、外部のデータベースを用いることが可能となる。
【0016】
なお、本発明による電子辞書は、特定の利用者による利用が進行するにつれてその特定の利用者固有の動作をするようにカスタマイズされていくという性質を有している。従って、1台の電子辞書を複数の人間で共有する場合には、この電子辞書の使用が開始される際に、利用者IDの入力を求め、利用者ごとにカスタマイズの態様が異なるように構成するのが好ましい。
【0017】
以上の説明からも明らかなように、本発明による電子辞書は、パーソナル・コンピュータにインストールする形態でも、単独の携帯端末の形態でも実現することができる。
【0018】
図4には、本発明による電子辞書に関する別の実施例が示されている。この実施例では、図3に関して簡単に述べた電子辞書の通信機能に着目しており、本発明による電子辞書400は、インターネット402を介して中央サーバ403に接続されている。ここで、通信ネットワークはインターネットに限定されず、他のネットワークでもよい。電子辞書は、図4では3つだけ示されているが、任意の数をネットワーク402に接続することが可能である。図4では、電子辞書400は、パーソナル・コンピュータ401を介してインターネット402に接続されている。電子辞書とパーソナル・コンピュータとは、USBなど従来型の任意の規格を用いて接続することができる。もちろん、電子辞書自体が、インターネットに直接に接続する機能を有していてもかまわない。接続は、無線でもよい。
【0019】
この実施例では、それぞれの電子辞書400における各利用者の使用履歴が、一定の時間間隔で、中央サーバ403に自動的に送信され、集計される。この集計は、単純にすべての電子辞書400にわたって行うこともできるし、予め登録されている利用者の属性(地域、所属学校、学年、年齢など)ごとに行うこともできる。これらの集計結果は、中央サーバ403のウェブサイトで公開することもできる。その場合、電子辞書400の利用者たちは、ブラウザを用いてそのウェブサイトを閲覧することにより、他の利用者が電子辞書を用いて調べた単語や熟語について知ることができる。本発明による電子辞書においては、各利用者に対し、自分自身が電子辞書を用いて調べた単語や熟語に関する確認テストが出題されることは既に述べた。これと同様に、この実施例のように通信機能を備えている場合には、閲覧された中央サーバ403のウェブサイトにおける集計結果に基づいて、他の利用者がそれぞれの電子辞書において問合せを行った単語や熟語に関するテストを出題することも可能である。また、これらの集計結果は、電子辞書利用者に関する教育用資料や研究用資料とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による確認テストにおける出題の2つの例である。
【図2】本発明による確認テストにおける別の出題例である。
【図3】本発明を実現するハードウェア構成の一例である。
【図4】通信機能を備えた場合の電子辞書と中央サーバとの概要を示している。
【発明の属する技術分野】
本発明は、広くは、電子辞書に関し、更に詳しくは、電子辞書における確認テスト機能に関する。なお、この出願においては、「辞書」又は「辞典」という場合には、言葉に関する辞書及び辞典と、事項や概念に関する事典との両方を指すこととする。
【0002】
【発明の背景】
今日では、書籍の形式を有する伝統的な辞書以外に、パーソナル・コンピュータにインストールして利用する辞書や、携帯端末として存在する辞書など、多くの形式の辞書が普及している。書籍の形式を有する辞書は、情報がその上に何らかの一方向性をもって順番に印刷されている紙の束であるが、少しでも利用しやすくするために、レイアウトの工夫、用いられる紙の選択、見やすいフォントの作成など、様々な試みが従来からなされてきている。しかし、書籍は、その物理的存在形式に起因する制約から自由ではなく、検索速度などに一定の限度があり、履歴の記録も容易でない。ところが、辞書においては、言葉に関する辞書であっても、事項や概念に関する百科事典的なものであっても、用いられる対象であり意味を有するのは、収集され説明が付され相互に関連付けられたデータの総体としてのコンテンツであって、有体物としての物ではない。従って、コンピュータの利用が普及するにつれて、書籍形式から離れることにより、有体物としての物理的制約を受けず、高速での検索が可能であって、例えばハイパーリンク機能による相互参照が容易なデータの集積であるデータベースとして存在する電子辞書の利用が進むのは、当然であろう。
【0003】
次に、辞書の利用者について考える。学校を終えてしまった者が、仕事の中で必要に応じて辞書を使う場合には、とりあえずの疑問点を解消させることが最重要課題である。これに対し、例えば、中学生や高校生が英和辞典を用いる場合には、辞書を参照して未知の単語の意味を調べ当座の必要性(例えば、予習や宿題)を満たすこと以外にも、辞書の使用を通じて英語を学習していくことが期待されている。この学習という側面との関係では、英和辞典において、一度引いた単語に赤鉛筆でしるしを付け、その辞書を使い続けることにより多くのページにわたって赤鉛筆のしるしが増えていくのを見て、調べたことがあるという過去の使用履歴を容易に一覧できるようにする、という学習習慣をもっていた者は多い。学習者が、ごく平均的な心情として、一度調べた単語は覚えておかなくては、という義務に似た気持ちをもつのは理解できよう。
【0004】
【発明の概要】
本発明は、上述した電子辞書の普及と学習装置としての辞書というコンセプトとを結びつけ、コンピュータ利用型の辞書において過去に調べた単語に関する確認テスト機能を備えることにより、学習機能を高めた辞書を提供することを目的とする。
【0005】
本発明によると、キーボードやマウスを含む入力装置と、ディスプレイを含む出力装置と、辞書コンテンツが記憶されているデータベースとを少なくとも備えており、問合せに応答して回答を提供する電子辞書であって、過去の所定の回数の問合せの内容を記憶しており、新たな問合せがなされるたびに最も古い問合せの内容を廃棄する記憶手段と、前記記憶手段に記憶されている過去の所定の回数の問合せに関するテストを利用者に向けて出題する確認テスト手段と、を備えている電子辞書が提供される。
【0006】
また、本発明による電子辞書は、外国語辞書として実現することが可能であり、前記テストは利用者が過去に調べた単語又は熟語に関するテストであるように構成することができる。
【0007】
本発明による確認テスト機能を備えた電子辞書は、携帯端末として実現できるのと同時に、パーソナル・コンピュータ等にインストールして利用することもできる。
【0008】
また、本発明による確認テスト機能は、上述の電子辞書の制御方法として実現することもできる。
更に、本発明による確認テスト機能は、コンピュータ可読な記憶媒体に記憶された形態で存在することや、コンピュータ・プログラムの形態で存在することもできる。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明による確認テスト機能を備えた電子辞書における英和辞典としての機能は、特別のものではなく、通常の電子辞書と同じである。すなわち、利用者が、意味を知りたい単語をキーボードを介してこの電子辞書に入力し、検索実行キーを押下すると、入力された単語の日本語における意味がディスプレイに表示される。簡単に意味だけが表示される場合もあるし、用例も含めた形で表示される場合もある。
【0010】
本発明による電子辞書では、通常の辞書機能とは別に、確認テスト機能が備わっている。確認テストでは、この利用者が過去に英和辞典機能を用いて意味を調べた履歴の中から、例えば、最新の50語に関する問題が出題される。過去のどの時点までさかのぼるのかは任意であり、50語ではなく、20語や100語にも設定可能である。調べた回数が設定した語数にまだ到達していない場合には、調べた分だけについて出題されるし、履歴が全くなければ、確認テストは行われない。最近の50語について確認テストを行うように設定されている場合に、この50語を例えば10語を1ユニットとした5回の小テストに分けることも可能である。いずれにしても、利用者が過去のどの範囲についての確認テストを希望するのかという設定に従い、確認テストが実行される。
【0011】
確認テストをどのような内容で行うのかに関する2つの例が図1に示されている。上側の表示では、aで始まり、品詞が名詞であり、意味が「リンゴ」である単語が問われている。利用者は、キーボード等の入力装置を用いて綴りを入力することを求められる。もちろん、aの後に、「pple」と入力すれば「apple」となり正解である。下側の表示では、rで始まり、名詞として「競争」という意味を有し、自動詞として「競争する」という意味を有する単語が問われている。この場合には、利用者は、rの後に「ace」と入力すれば「race」となり正解である。また、「apple」の出題において、aに続く文字が何文字であるのかを例えば、「a_ _ _ _」のように出題することによって、利用者の解答を容易にすることもできる。また、意味だけを表示して、最初の綴りを教示しないこともできる。
【0012】
これとは別の出題形式が図2に示されている。この場合には、利用者は、名詞であり明日という意味を有する単語が、「tomorrow」であるのか「tommorow」であるのかを選択することを求められている。利用者が1)を選択すれば、正解となる。
【0013】
出題形式に関して、2種類の例を挙げたが、これ以外にも単語の知識を問う問題の出題形式は多く知られているので、本発明において利用することが可能である。電子辞書の利用者は、単語に限らず、2語以上の単語で構成され構成要素である単語の個別的意味だけからは判断が困難であるいわゆる熟語、連語、慣用句などといわれるものについても調べることがあるので、確認テストにおいてそのような熟語、連語、慣用句に関する出題をすることもできる。
【0014】
本発明の基本的なアイデアは、辞書のように何かを調べ確認するための道具がある場合に、利用者が過去の一定の範囲で調べた内容を再確認するための確認テスト機能を提供するという点にある。そうであれば、この基本アイデアは、外国語辞書だけでなく、より一般的なコンテンツに関する調査や学習にコンピュータを利用する場合に、過去の一定範囲の調査や学習に関する確認テストを提供するという形式で、より広い応用範囲を有する。例えば、既に述べた英語の例に限らず、中学生及び高校生が学ぶあらゆる科目に及ぶテストを提供する電子システムにおいて、過去の所定の回数の誤答例に関してだけ、もう一度学習機会を提供するという構成もありうる。もちろん、中学生や高校生だけが潜在的な利用者ではなく、現在、CAIとして実現している任意のシステムにおいて、本発明による確認テスト機能を付加することもできる。例えば、医療、航空管制、インターネット通信機器、資格試験準備など、およそ反復的な問題練習が有効であると考えられている分野であれば、本発明による確認テスト機能は有益である。特定の利用者の利用履歴を考慮することによって、将来の動作がカスタマイズされていくという例は、日本語ワードプロセッサにおけるカナ漢字変換でどの漢字が最初に候補となるかを決定する場合など、広く用いられている。本発明による確認テスト機能もそのような履歴考慮によるカスタマイズ機能の一例である。
【0015】
図3には、本発明による確認テスト機能を備えた電子辞書300を実現するためのハードウェアの一例が示されている。この図から明らかなように、示されているハードウェアは一般的なパーソナル・コンピュータの構成例であって、ハードウェアとして特別な構成を備えているというわけではなく、これと異なる構成を用いても本発明による電子辞書を実現できる。利用者は、キーボードやマウスを含む入力装置307を用いて電子辞書300を用い、電子辞書からの出力はディスプレイ308に表示される。入力装置307からの音声入力が可能な構成を採用することもできる。また、電子辞書300からの出力は、ディスプレイ308における表示だけに限らず、スピーカ(図示せず)を設けて音声による出力が可能なように構成することも可能である。辞書コンテンツに対応するデータベースは記憶装置306に保持されており、ROM305に記憶されているプログラムがプロセッサ301からの命令でメイン・メモリ304に読み出され、必要な検索が行なわれる。利用者が入力装置307から電子辞書300に入力した問合せは、所定の回数分、例えば、最近の50回の問合せ分だけ記憶装置306に記憶されており、電子辞書300の確認テスト機能を用いて確認テストが行われる場合には、これら最近50回分の単語に関する確認テストが出題される。最近50回分だけが記憶されているということは、新たに辞書が利用されるたびに最も早い時期に記憶された単語が廃棄される、というFIFO型のメモリ構造を有しているということである。更に、オプションではあるが、本発明による電子辞書300は、通信インターフェース302からインターネット309などのネットワークを介して外部との通信することも可能である。この通信機能により、電子辞書300の内部にある記憶装置306の中のデータベース以外に、外部のデータベースを用いることが可能となる。
【0016】
なお、本発明による電子辞書は、特定の利用者による利用が進行するにつれてその特定の利用者固有の動作をするようにカスタマイズされていくという性質を有している。従って、1台の電子辞書を複数の人間で共有する場合には、この電子辞書の使用が開始される際に、利用者IDの入力を求め、利用者ごとにカスタマイズの態様が異なるように構成するのが好ましい。
【0017】
以上の説明からも明らかなように、本発明による電子辞書は、パーソナル・コンピュータにインストールする形態でも、単独の携帯端末の形態でも実現することができる。
【0018】
図4には、本発明による電子辞書に関する別の実施例が示されている。この実施例では、図3に関して簡単に述べた電子辞書の通信機能に着目しており、本発明による電子辞書400は、インターネット402を介して中央サーバ403に接続されている。ここで、通信ネットワークはインターネットに限定されず、他のネットワークでもよい。電子辞書は、図4では3つだけ示されているが、任意の数をネットワーク402に接続することが可能である。図4では、電子辞書400は、パーソナル・コンピュータ401を介してインターネット402に接続されている。電子辞書とパーソナル・コンピュータとは、USBなど従来型の任意の規格を用いて接続することができる。もちろん、電子辞書自体が、インターネットに直接に接続する機能を有していてもかまわない。接続は、無線でもよい。
【0019】
この実施例では、それぞれの電子辞書400における各利用者の使用履歴が、一定の時間間隔で、中央サーバ403に自動的に送信され、集計される。この集計は、単純にすべての電子辞書400にわたって行うこともできるし、予め登録されている利用者の属性(地域、所属学校、学年、年齢など)ごとに行うこともできる。これらの集計結果は、中央サーバ403のウェブサイトで公開することもできる。その場合、電子辞書400の利用者たちは、ブラウザを用いてそのウェブサイトを閲覧することにより、他の利用者が電子辞書を用いて調べた単語や熟語について知ることができる。本発明による電子辞書においては、各利用者に対し、自分自身が電子辞書を用いて調べた単語や熟語に関する確認テストが出題されることは既に述べた。これと同様に、この実施例のように通信機能を備えている場合には、閲覧された中央サーバ403のウェブサイトにおける集計結果に基づいて、他の利用者がそれぞれの電子辞書において問合せを行った単語や熟語に関するテストを出題することも可能である。また、これらの集計結果は、電子辞書利用者に関する教育用資料や研究用資料とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による確認テストにおける出題の2つの例である。
【図2】本発明による確認テストにおける別の出題例である。
【図3】本発明を実現するハードウェア構成の一例である。
【図4】通信機能を備えた場合の電子辞書と中央サーバとの概要を示している。
Claims (8)
- キーボードやマウスを含む入力装置と、ディスプレイを含む出力装置と、辞書コンテンツが記憶されているデータベースとを少なくとも備えており、問合せに応答して回答を提供する電子辞書であって、
過去の所定の回数の問合せの内容を記憶しており、新たな問合せがなされるたびに最も古い問合せの内容を廃棄する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶されている過去の所定の回数の問合せに関するテストを利用者に向けて出題する第1の確認テスト手段と、
を備えていることを特徴とする電子辞書。 - 請求項1記載の電子辞書において、この電子辞書は外国語辞書であり、前記テストは利用者が過去に調べた単語又は熟語に関するテストであることを特徴とする電子辞書。
- 請求項1又は請求項2記載の電子辞書において、
前記記憶手段に記憶されている過去の所定の回数の問合せの内容をインターネットを介して中央サーバに送信する手段と、
この電子辞書と同様の機能を有する他の複数の電子辞書から送信され、前記中央サーバに記憶されている、前記他の複数の電子辞書においてなされた過去の所定の回数の問合せの集計結果を閲覧する手段と、
を更に備えていることを特徴とする電子辞書。 - 請求項3記載の電子辞書において、
前記閲覧された前記他の複数の電子辞書においてなされた過去の所定の回数の問合せの集計結果に関するテストを出題する手段を更に備えていることを特徴とする電子辞書。 - キーボードやマウスを含む入力装置と、ディスプレイを含む出力装置と、辞書コンテンツが記憶されているデータベースとを少なくとも備えており、問合せに応答して回答を提供する電子辞書を制御する方法であって、
過去の所定の回数の問合せの内容を記憶するステップであって、新たな問合せがなされるたびに最も古い問合せの内容を廃棄するステップと、
前記記憶手段に記憶されている過去の所定の回数の問合せに関するテストを利用者に向けて出題するステップと、
を含むことを特徴とする方法。 - 請求項5記載の方法において、前記電子辞書は外国語辞書であり、前記テストは利用者が過去に調べた単語又は熟語に関するテストであることを特徴とする方法。
- 請求項5又は請求項6記載の方法に含まれるステップを実現する命令を含むプログラムが記憶されているコンピュータ可読な記憶媒体。
- 請求項5又は請求項6記載の方法に含まれるステップを実現する命令を含むプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003090377A JP2004294993A (ja) | 2003-03-28 | 2003-03-28 | 確認テスト機能を備えた電子辞書及びその制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP2003090377A JP2004294993A (ja) | 2003-03-28 | 2003-03-28 | 確認テスト機能を備えた電子辞書及びその制御方法 |
Publications (1)
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---|---|
JP2004294993A true JP2004294993A (ja) | 2004-10-21 |
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JP2003090377A Pending JP2004294993A (ja) | 2003-03-28 | 2003-03-28 | 確認テスト機能を備えた電子辞書及びその制御方法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2004294993A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1715475A1 (en) * | 2005-04-20 | 2006-10-25 | Sony Computer Entertainment Inc. | Conversation aid-device |
JP2008203743A (ja) * | 2007-02-22 | 2008-09-04 | Casio Comput Co Ltd | 学習支援装置及び学習支援プログラム |
-
2003
- 2003-03-28 JP JP2003090377A patent/JP2004294993A/ja active Pending
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