JP2004293730A - Conical roller bearing - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は円すいころ軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
円すいころ軸受においては、一般に、全体としてコーン状でその大端側に大鍔が、小端側には小鍔が形成されたた内輪と、カップ状をした外輪の間に、複数の円すいころ軸受を保持器により周方向に一定の間隔で保持した構造を採り、各円すいころは、内輪外周の軌道面と外輪内周の軌道面の双方に対して転動自在に配置される。
【0003】
転がり軸受においては、一般に、保持器は転動体の公転に伴って内輪と外輪の間を回転することになるが、玉軸受などにおいては、保持器の内周もしくは外周を、内輪の外周もしくは外輪の内周に近接させることにより、保持器を軸受径方向にガイドする構造が採られる(例えば特許文献1,2参照)。
【0004】
一方、円すいころ軸受においては、従来、保持器は内輪および外輪のいずれにも近接ないしは接触せず、従って、保持器の軸受径方向へのガイドは円すいころによって行われる(例えば特許文献3参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−12132号公報(第2頁、図5,図6)
【特許文献2】
特開平9−177792号公報(第2頁,図4)
【特許文献3】
特開平11−336768号公報(第2−3頁、図1,図6)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、転がり軸受の低トルク化の要求が高くなってきており、保持器と他の構成部材との接触部における滑り摩擦抵抗も無視できなくなってきている。円すいころ軸受に関しても例外ではなく、保持器と他の構成部材との間の滑り摩擦抵抗の低減が重要な課題となってきつつある。
【0007】
しかしながら、保持器を円すいころでガイドする構造の従来の円すいころ軸受では、保持器と円すいころとの間の摩擦抵抗を低減することは容易ではなく、自ずと限界がある。
【0008】
本発明の目的は、円すいころ軸受の保持器と他の構成部材との間の摩擦抵抗を低減させ、もって回転トルクの小さい円すいころ軸受を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の円すいころ軸受は、内輪と外輪の間に、複数の円すいころが保持器により周方向に所定の間隔で保持された状態で、内輪および外輪の各軌道面に対して転動自在に配置されてなる円すいころ軸受において、上記保持器が、円すいころの小端部近傍で上記内輪の軌道面もしくは小鍔外周面、または上記外輪の軌道面にガイドされるよう構成されていることによって特徴づけられる(請求項1)。
【0010】
ここで、本発明においては、内輪軌道面もしくは小鍔外周面、または外輪軌道面によりガイドされる保持器の被ガイド面が、凸面形状に形成されている構成(請求項2)を好適に採用することができる。
【0011】
また、本発明においては、内輪軌道面もしくは小鍔外周面、または外輪軌道面によりガイドされる保持器の被ガイド面が、周方向に離散的に該当のガイド面に向けて突出する複数の突起の先端に設けられている構成(請求項3)を採用することができる。
【0012】
本発明は、円すいころ軸受の保持器を、内輪もしくは外輪によりガイドする構成を採用するとともに、そのガイド位置を、保持器とそのガイド部材(内輪もしくは外輪)との相対速度ができるだけ小さくなる位置とすることによって、所期の目的を達成しようとするものである。
【0013】
すなわち、保持器を内輪もしくは外輪によりガイドするとともに、そのガイド部分が流体潤滑状態にあるとすれば、その流体摩擦(潤滑剤のせん断応力)を小さくすることにより、保持器とそのガイド部材(内輪もしくは外輪)との間の摩擦抵抗を低減させ、軸受としての回転トルクを低減させることができる。潤滑剤のせん断応力τ(単位面積当たりの流体摩擦抵抗に相当)は、案内面の相対速度をV、潤滑剤の粘度をμ、その膜厚をhとすると、
τ=μV/h ・・・・(1)
で表される。保持器とガイド部材(内輪または外輪)との間の滑り摩擦抵抗、つまり潤滑剤のせん断応力τを小さくするためには、潤滑剤の粘度μを一定とすれば、案内面相対速度Vを小さくするか、あるいは膜厚hを厚くすることが有効である。
【0014】
請求項1に係る発明においては、案内面相対速度Vを小さくすることによって保持器とそのガイド部材(内輪もしくは外輪)との間の潤滑剤のせん断応力を低減する。すなわち、円すいころ軸受においては、回転時における内・外輪と保持器との相対速度は、カップ中心(コーン中心)に近づくほど、換言すれば円すいころの小端側に近づくほど小さくなる。そこで、保持器を円すいころの小端部近傍において内輪の軌道面もしくは小鍔外周面、または外輪の軌道面でガイドすることによって、そのガイド位置において保持器の公転時に生じる潤滑剤のせん断応力、ひいては滑り摩擦抵抗を減少させることができ、軸受の回転トルクを低減させることが可能となる。
【0015】
なお、ころの小端部近傍とは、特に限定的範囲はないが、円すいころ軸受の一般的なカップ状、保持器の形状を考慮すると、例えば、ころ小端部に合わせて径方向に内側または外側に保持器先端部を屈曲させて、当該先端部が軌道輪と近接ないしは接触する部分である。
【0016】
そして、請求項2に係る発明によれば、内輪軌道面もしくは小鍔外周面、もしくは外輪軌道面による保持器の被ガイド面を凸面形状とすることにより、その被ガイド面とガイド部材の表面との間に潤滑剤が入り込みやすく(油膜を形成しやすく)、従って(1)式中の膜厚hを厚くする効果があり、せん断応力τを低減させることができる。
【0017】
更に、請求項3に係る発明によれば、保持器側の被ガイド面を全周に設けるのではなく、周方向に離散的に形成した複数の突起の先端に被ガイド面を設けることによって、ガイド部材との接触面積を小さくし、τ×接触面積で表される全体としての流体摩擦抵抗を低減させることができる。
【0018】
【発明の実8の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施の形態の軸平行断面図であり、保持器4のポケット4aの位置で切断した図を示し、図2は同じく軸平行断面図であって保持器4の柱部4bの位置で切断した図を示している。また、図3は保持器4の一部を切断して示す斜視図である。
【0019】
内輪1と外輪2の間に、複数の円すいころ3が保持器4に保持されることによって、周方向に一定のピッチで転動自在に配置されている。内輪1はその外周にテーパ面からなる軌道面1aが形成され、その大径側に大鍔1bが、小径側には小鍔1cが形成された形状を有している。外輪2はその内周側に内テーパ面からなる軌道面2aが形成されている。
【0020】
保持器4は例えばプレス保持器であって、周方向に一定のピッチで円すいころ3を収容するための複数のポケット4aが形成されている。この保持器4の小径側、つまり円すいころ3の小端側の端部に複数の突起4cが形成されており、この各突起4cは、それぞれポケット4aの間を仕切る柱部4bに対応して形成されている。そして、これらの突起4cは、保持器4の小径側の端部から大径側の端部に向けて伸びた後、略90°屈曲して、ポケット4a内に収容された円すいころ3の間を通るように径方向中心に向けて突出している。そして、各突起4cの先端面4dが、内輪1の小鍔1cの近傍において軌道面1aに対して僅かな隙間を介して対向し、この各突起4cの先端面4dが、円すいころ3の小端部近傍において内輪1の軌道面1aによりガイドされるように構成されている。
【0021】
以上の実施の形態によると、軸受回転時において保持器4が内輪1にガイドされ、しかもそのガイド部における案内面相対速度、つまりガイド部材である内輪軌1の道面1aと、保持器4の被ガイド面である突起4cとの相対速度が、保持器4と内輪1との間の相対速度がほぼ最低となる位置であるため、適当な潤滑剤を用いて流体潤滑状態としている限りにおいて、その潤滑剤のせん断応力(単位面積当たりの流体摩擦抵抗)を可及的に小さくすることができる。しかも、保持器4の被ガイド面は、周方向に離散的に設けられている複数の突起4cの先端に形成されているため、ガイド部における接触面積が少なくなり、保持器4と内輪1との全体的な摩擦抵抗を小さくすることができ、軸受の回転トルクを低減させることができる。
【0022】
次に、本発明の他の実施の形態について述べる。図4はその軸平行断面図であり、保持器41の柱部41bの位置で切断した図を示している。また、図5にはその保持器41の一部を切断した斜視図を示す。
【0023】
この例においては、内輪1、外輪2および円すいころ3については先の例とほぼ同等であるが、このうち、内輪1の小鍔1cの外周面に研削加工が施されている点が相違している。そして、この例における保持器41は、円すいころ3を収容するための複数のポケット41a相互の間に形成された複数の柱部41bに対応して、円すいころ3の小端部側の端部から軸受中心に向かって突出する複数の突起41cが形成されている。そして、各突起41cの先端面4dが、内輪1の小鍔1cの外周面に対して僅かな隙間を介して対向し、この各突起41cの先端面41dが、内輪1の小鍔1cの外周面によりガイドされるように構成されている。
【0024】
この実施の形態においても、先の例と同様に、軸受回転時において保持器41が内輪1にガイドされ、しかもそのガイド部における案内面相対速度が、保持器41と内輪1との間の相対速度がほぼ最低となる位置であるため、これらの間を流体潤滑状態とすることにより、その潤滑剤のせん断応力を可及的に小さくすることができ、しかも、保持器41の被ガイド面は、周方向に離散的に設けられている複数の突起41cの先端に形成されているため、ガイド部における接触面積が少なくなり、保持器41と内輪1との全体的な摩擦抵抗を小さくすることができ、軸受の回転トルクを低減させることができる。また、前述のように内輪の小鍔の外周面が研削加工されて表面粗さが小さくなっているため、ガイド部との摺動抵抗が更に低減されるようになっている。
【0025】
次に、本発明の更に他の実施の形態について説明する。図6はその軸平行断面図であり、保持器42の柱部42bの位置で切断した図を示している。また、図7にはその保持器42の一部を切断した斜視図を示す。
【0026】
この例においては、内輪1、外輪2および円すいころ3については図1の例と同等であり、保持器42の形状にのみ特徴がある。すなわち、この例における保持器42は、各円すいころ3を収容する複数のポケット42a相互の間に形成された柱部42bに対応して、円すいころ3の小端側の端部から外側に向かって突出する突起42cが形成されている。そして、各突起42cの先端面42dが、各円すいころ3の小端部の外側において外輪2の軌道面2aに対して僅かな隙間を介して対向し、この各突起42cの先端面42dが、外輪2の軌道面2aによりガイドされるように構成されている。
【0027】
この実施の形態においては、軸受回転時において保持器42が外輪2にガイドされ、しかもそのガイド部における案内面相対速度が、保持器42と外輪2との間の相対速度がほぼ最低となる位置であるため、これらの間を流体潤滑状態とすることにより、その潤滑剤のせん断応力を可及的に小さくすることができ、しかも、保持器42の被ガイド面は、周方向に離散的に設けられている複数の突起42cの先端に形成されているため、ガイド部における接触面積が少なくなり、保持器42と外輪2との全体的な摩擦抵抗を小さくすることができ、軸受の回転トルクを低減させることができる。
【0028】
ここで、以上の各実施の形態における保持器の被ガイド面である、突起4c、41cまたは42cの先端面4d、41dまたは42dを、凸面形状とすることにより、これらをガイドする内輪軌道面1a、小鍔1cの外周面または外輪軌道面2aとの間に潤滑剤が入り込みやすくなり、流体潤滑状態での流体(潤滑剤)の膜厚(前記した(1)式におけるh)を厚くすることができる結果、潤滑剤のせん断応力を更に低減させる効果を奏することができる。その例を図8に部分断面拡大図で示す。この例では、前記した各実施の形態における保持器4、41または42の突起4c、42cまたは42cのを含む適宜箇所に、インサート成形等により樹脂Pをモールディングし、各突起4c、42cまたは42cの先端面4d、41dまたは42dを凸曲面Cで覆っている。被ガイド面をこのような凸形状にすることにりよ、案内面間に潤滑剤が侵入しやすく、その膜厚を安定して厚くすることが可能となり、案内面間の摩擦抵抗を低減させることができ、軸受の回転トルクを更に小さくすることができる。
【0029】
また、樹脂は摩擦係数が一般に小さいため、これで形成されるガイド部と軌道輪が接触した場合でも、摩擦抵抗を低減できる。PTFE等の低摩擦材を含有する樹脂を用いればさらに低トルク化に効果的である。また、以上の実施の形態ではプレス保持器を用いる例を示したが、保持器全体を樹脂で形成してもよい。この場合、保持器と他部材の接触部全てにおいて摩擦抵抗を低減することができ、もって軸受トルクの低減に効果を奏することができる。
【0030】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、円すいころ軸受の保持器を、円すいころの小端部近傍において内輪の軌道面または小鍔外周面、もしくは外輪の軌道面によりガイドするので、従来のころガイドに比して、保持器とその案内部材との間の摩擦抵抗を安定して低減させることが可能となり、従来に比してその回転トルクを低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の軸平行断面図で、保持器4のポケット4aの位置で切断して示す図である。
【図2】同じく本発明の実施の形態の軸平行断面図で、保持器4の柱部4bの位置で切断して示す図である。
【図3】本発明の実施の形態の保持器4の一部を切断して示す斜視図である。
【図4】本発明の他の実施の形態の軸平行断面図で、保持器41の柱部41bの位置で切断して示す図である。
【図5】図4の実施の形態の保持器41の一部を切断して示す斜視図である。
【図6】本発明の更に他の実施の形態の軸平行断面図で、保持器42の柱部42bの位置で切断して示す図である。
【図7】図6の実施の形態の保持器42の一部を切断して示す斜視図である。
【図8】本発明の各実施の形態において被ガイド面を形成する保持器の突起の先端部の他の形態の説明図である。
【符号の説明】
1 内輪
1a 軌道面
1c 小鍔
2 外輪
2a 軌道面
3 円すいころ
4,41,42 保持器
4a,41a,42a ポケット
4b,41b,42b 柱部
4c,41c,42c 突起
4d,41d,42d 先端面(被ガイド面)
P 樹脂
C 凸曲面[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to tapered roller bearings.
[0002]
[Prior art]
Generally, in a tapered roller bearing, a plurality of tapered rollers are provided between an inner ring having a large cone at its large end and a small flange at its small end, and a cup-shaped outer ring as a whole. A structure in which bearings are held at regular intervals in a circumferential direction by a retainer is employed, and each tapered roller is arranged so as to roll freely with respect to both the raceway surface on the outer periphery of the inner race and the raceway surface on the inner periphery of the outer race.
[0003]
In a rolling bearing, generally, a cage rotates between an inner ring and an outer ring with the revolution of a rolling element, but in a ball bearing or the like, an inner circumference or an outer circumference of the cage is replaced with an outer circumference of the inner ring or an outer ring. (See, for example,
[0004]
On the other hand, in a tapered roller bearing, conventionally, the cage does not approach or contact either the inner ring or the outer ring, and therefore, the guide of the cage in the bearing radial direction is performed by a tapered roller (for example, see Patent Document 3). .
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-7-12132 (
[Patent Document 2]
JP-A-9-177792 (
[Patent Document 3]
JP-A-11-336768 (pages 2-3, FIGS. 1 and 6)
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in recent years, the demand for lowering the torque of the rolling bearing has been increased, and the sliding friction resistance at the contact portion between the retainer and another component cannot be ignored. Tapered roller bearings are no exception, and reduction of sliding frictional resistance between the cage and other components is becoming an important issue.
[0007]
However, in a conventional tapered roller bearing having a structure in which a cage is guided by tapered rollers, it is not easy to reduce the frictional resistance between the cage and the tapered rollers, and there is a limit naturally.
[0008]
SUMMARY OF THE INVENTION An object of the present invention is to provide a tapered roller bearing having reduced rotational torque by reducing the frictional resistance between the cage of the tapered roller bearing and other components.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the tapered roller bearing of the present invention has a structure in which a plurality of tapered rollers are held at predetermined intervals in a circumferential direction by a retainer between an inner ring and an outer ring. In a tapered roller bearing arranged so as to be able to roll with respect to a surface, the retainer is guided by the raceway surface of the inner ring or the outer peripheral surface of the small collar near the small end of the tapered roller, or the raceway surface of the outer ring. It is characterized by having such a configuration (claim 1).
[0010]
Here, in the present invention, a configuration in which the guided surface of the cage guided by the inner ring raceway surface or the outer peripheral surface of the small collar, or the outer ring raceway surface is formed in a convex shape is preferably adopted. can do.
[0011]
Further, in the present invention, the guided surface of the retainer guided by the inner ring raceway surface or the small collar outer peripheral surface, or the outer ring raceway surface is formed by a plurality of projections projecting discretely in the circumferential direction toward the corresponding guide surface. (Claim 3) can be adopted.
[0012]
The present invention employs a configuration in which the cage of the tapered roller bearing is guided by the inner ring or the outer ring, and sets the guide position to a position at which the relative speed between the cage and the guide member (the inner ring or the outer ring) becomes as small as possible. By doing so, the intended purpose is to be achieved.
[0013]
That is, the cage is guided by the inner ring or the outer ring, and if the guide portion is in a fluid lubricated state, by reducing the fluid friction (shear stress of the lubricant), the cage and the guide member (the inner ring) Alternatively, the frictional resistance between the bearing and the outer ring can be reduced, and the rotational torque as a bearing can be reduced. The shear stress τ of the lubricant (corresponding to the fluid frictional resistance per unit area) is expressed as follows: V is the relative speed of the guide surface, μ is the viscosity of the lubricant, and h is the thickness of the lubricant.
τ = μV / h (1)
Is represented by In order to reduce the sliding friction resistance between the retainer and the guide member (inner or outer ring), that is, the shear stress τ of the lubricant, if the viscosity μ of the lubricant is constant, the relative speed V of the guide surface is reduced. It is effective to increase the thickness h.
[0014]
In the invention according to the first aspect, the shear stress of the lubricant between the cage and the guide member (the inner ring or the outer ring) is reduced by reducing the guide surface relative speed V. That is, in the tapered roller bearing, the relative speed between the inner and outer rings and the retainer during rotation decreases as the distance from the center of the cup (the center of the cone), in other words, as it approaches the small end side of the tapered roller. Therefore, by guiding the cage on the raceway surface of the inner ring or the outer circumferential surface of the small collar near the small end of the tapered roller, or the raceway surface of the outer ring, the shear stress of the lubricant generated during the revolution of the cage at the guide position, As a result, the sliding frictional resistance can be reduced, and the rotational torque of the bearing can be reduced.
[0015]
The vicinity of the small end of the roller is not particularly limited, but in consideration of the general cup shape of a tapered roller bearing and the shape of a retainer, for example, the inner side in the radial direction is aligned with the small end of the roller. Alternatively, it is a portion in which the tip of the retainer is bent outward, and the tip comes close to or contacts the race.
[0016]
According to the second aspect of the present invention, the guided surface of the cage by the inner raceway surface or the outer peripheral surface of the small collar, or the outer raceway surface is formed into a convex shape, so that the guided surface and the surface of the guide member can be formed. The lubricant easily penetrates (easy to form an oil film) between them, and thus has the effect of increasing the film thickness h in the expression (1), and the shear stress τ can be reduced.
[0017]
Further, according to the third aspect of the present invention, instead of providing the guided surface on the retainer side on the entire circumference, the guided surface is provided at the tips of a plurality of protrusions discretely formed in the circumferential direction. The contact area with the guide member can be reduced, and the overall fluid frictional resistance represented by τ × contact area can be reduced.
[0018]
Embodiment 8 of the present invention
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
FIG. 1 is an axially parallel sectional view of an embodiment of the present invention, showing a view cut at the position of a
[0019]
A plurality of tapered
[0020]
The
[0021]
According to the above-described embodiment, the
[0022]
Next, another embodiment of the present invention will be described. FIG. 4 is a cross-sectional view taken along a line parallel to the axis, and shows a view cut at the position of the
[0023]
In this example, the
[0024]
Also in this embodiment, as in the previous example, the
[0025]
Next, still another embodiment of the present invention will be described. FIG. 6 is a sectional view taken along a line parallel to the axis, and is a view cut at the position of the
[0026]
In this example, the
[0027]
In this embodiment, the
[0028]
Here, the
[0029]
In addition, since the friction coefficient of the resin is generally small, the frictional resistance can be reduced even when the guide formed by the resin comes into contact with the bearing ring. Use of a resin containing a low friction material such as PTFE is more effective for lowering the torque. Further, in the above embodiment, the example in which the press retainer is used has been described, but the entire retainer may be formed of resin. In this case, the frictional resistance can be reduced at all the contact portions between the retainer and the other members, so that the effect of reducing the bearing torque can be exerted.
[0030]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the cage of the tapered roller bearing is guided by the raceway surface of the inner ring or the outer peripheral surface of the small collar, or the raceway surface of the outer ring in the vicinity of the small end of the tapered roller. As compared with the guide, the frictional resistance between the retainer and the guide member can be stably reduced, and the rotational torque can be reduced as compared with the related art.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an axially parallel sectional view of an embodiment of the present invention, showing a cross section at a position of a
FIG. 2 is an axially parallel sectional view of the embodiment of the present invention, which is a view cut along a position of a
FIG. 3 is a perspective view of a part of the
FIG. 4 is an axially parallel sectional view of another embodiment of the present invention, showing a cross section at a position of a
FIG. 5 is a perspective view showing a part of the
FIG. 6 is a sectional view taken along an axis parallel to another embodiment of the present invention, which is cut off at a position of a
FIG. 7 is a perspective view showing a part of the
FIG. 8 is an explanatory view of another form of the tip of the projection of the retainer forming the guided surface in each embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
1
P resin C convex curved surface
Claims (3)
上記保持器が、円すいころの小端部近傍で上記内輪の軌道面もしくは小鍔外周面、または上記外輪の軌道面にガイドされるよう構成されていることを特徴とする円すいころ軸受。In a tapered roller bearing, a plurality of tapered rollers are held at predetermined intervals in a circumferential direction by a retainer between an inner ring and an outer ring, and are arranged to be rollable with respect to respective raceway surfaces of the inner ring and the outer ring. ,
A tapered roller bearing characterized in that the retainer is configured to be guided by the raceway surface of the inner ring, the outer peripheral surface of the small collar, or the raceway surface of the outer ring near the small end of the tapered roller.
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