JP2004293353A - ガスタービンエンジンの抽気構造 - Google Patents

ガスタービンエンジンの抽気構造 Download PDF

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Keiichi Sato
慶一 佐藤
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Abstract

【課題】コンプレッサーから2系統の抽気をして、抽気された低温側圧縮空気をコンプレッサー外側ケースに沿って後方側に導いて上記コンプレッサー外側ケースを冷却可能であると共に、抽気された高温側圧縮空気を、コンプレッサー外側ケースから離反する方向に取り出すことが可能なガスタービンエンジンの抽気構造において、上記抽気構造を小型化することを容易にする。
【解決手段】コンプレッサーから2系統の抽気を行うガスタービンエンジンの抽気構造51において、高温用抽気孔107と、低温用抽気孔105と、上記コンプレッサー外側ケースから外側方向へ離隔して設けられた外側空気室55と、上記高温用抽気孔107と上記外側空気室55とを互いにつなぎ、上記コンプレッサー外側ケース、上記外側空気室を構成する部材とは別部材で構成されたパイプ状部材57とを有し、上記低温抽気で上記コンプレッサーを冷却可能となっている。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガスタービンエンジンの抽気構造に係り、特に、コンプレッサーの抽気孔から抽気された圧縮空気を、独立した部材で構成されたパイプ状部材を介して、コンプレッサー外側ケースの外側に設けられた空気室へ導くように構成されたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のガスタービンエンジンは、後述するガスタービンエンジン1(図1参照)のコンプレッサー部(たとえば高圧圧縮器27の部分)で、抽気を行っている。
【0003】
図5は、従来のガスタービンエンジンの抽気構造101の概略を示す図であり、図1におけるX部の詳細図である。
【0004】
従来のガスタービンエンジンの抽気構造101では、第1の抽気(低温・低圧側の抽気)を行うと共に、上記第1の抽気よりも下流側で第2の抽気(高温高圧側の抽気)を行うように構成されており、上記第1の抽気をするためにコンプレッサー外側ケース103に第1の抽気孔105が設けられ、上記第2の抽気をするために上記コンプレッサー外側ケース103に第2の抽気孔107が設けられている。
【0005】
なお、上記第1の抽気孔105は、筒状のコンプレッサー外側ケース103の円周方向に沿って複数設けられ、また、上記第2の抽気孔107も、筒状のコンプレッサー外側ケース103の円周方向に沿って複数設けられている。
【0006】
上記コンプレッサー外側ケース103の外側にあって、上記第2の抽気孔が設けられている箇所には、上記コンプレッサー外側ケース103に接して、たとえば、内側空気室109が設けられている。
【0007】
また、上記コンプレッサー外側ケース103からさらに外側方向へ離隔して環状の外側空気室111が設けられている。ここで、上記内側空気室109と上記外側空気室111との間は、パイプ状部材113で構成された経路115によって接続されている。
【0008】
ここで、上記内側空気室109と上記外側空気室111とを互いに接続しているパイプ状部材113は、溶接によって一端部が上記内側空気室109を形成している部材109Aに一体的に接続され、他端部が上記外側空気室111を形成している部材111Aに一体的に接続されている。
【0009】
したがって、上記部材111Aと上記各パイプ状部材113と上記部材111Aとが1つの部材118を形成している。
【0010】
また、上記第1の抽気孔105から、コンプレッサー外側ケース103の外側に出た圧縮空気は、筒状の各部材119A、119B、119Cが上記コンプレッサー外側ケース103の外側を覆うことによって形成された環状の経路121を通って、コンプレッサー外側ケース103に沿って流れ、コンプレッサー外側ケース103を冷却しつつ、ガスタービンエンジン1の後方に向かって経路123へ流れるようになっている。
【0011】
なお、上記第1の抽気孔105から、コンプレッサー外側ケース103の外側に出た圧縮空気は、上記パイプ状部材113が設けられている箇所では、上記各パイプ状部材113の外側の間を通過するようになっている。
【0012】
抽気構造を上述のように構成していることによって、圧力や温度が互いに異なる圧縮空気を抽気することができると共に、高圧圧縮器27の上流側で抽気した温度の低い圧縮空気で、コンプレッサー外側ケース103を冷やし、コンプレッサー外側ケース103の熱膨張を防ぐことができる。そして、上記熱膨張による、コンプレッサー外側ケース103の内壁と、高圧圧縮動翼列29のブレードの先端部との間のクリアランスの増加等を極力抑えることができ、ガスタービンエンジンの効率の低下を極力防ぐことができる。また、コンプレッサー外側ケース103を冷却することによって、コンプレッサー外側ケース103の温度上昇を抑制し、コンプレッサー外側ケース103の部品強度を保ち、耐久性を向上させることができる。
【0013】
なお、再生サイクルを使用することにより、高効率化を図った別のガスタービンエンジンの抽気構造として、たとえば特許文献1に記載の抽気構造が知られている。
【0014】
【特許文献1】
特開2002−332869公報
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記抽気構造101を採用すると、上記外側空気室111を構成している上記部材111Aと上記各パイプ状部材113と上記内側空気室109を構成している上記部材109Aとが1つの部材118を形成しているので、上記部材118の構成が複雑になっている。
【0016】
また、コンプレッサー外側ケース103を組立てる際に、部材118をコンプレッサー外側ケース103に組み付けると、外側空気室111が形成され、この外側空気室111が、たとえば、コンプレッサー外側ケース103の外周に存在するボルト等の締結部材を締め付ける際の障害になる。この障害にもかかわらず、上記締結部材を締めるためには、上記コンプレッサー外側ケース103の外側を覆うことによって形成された環状の経路121を大きく構成する必要があり、したがって、上記部材118を小型化することが困難であり、さらに、上記抽気構造101を小型化することが困難であるという問題がある。
【0017】
なお、コンプレッサー外側ケース103は、複数の部材を組み合わせることによって構成されており、上記締結部材は、たとえば、上記複数の部材同士を互いに接合するために使用されるものである。
【0018】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、コンプレッサーから高温、低温の2系統の抽気をして、抽気された低温側の圧縮空気をコンプレッサー外側ケースに沿って後方側に導くことによって上記コンプレッサー外側ケースを冷却可能であると共に、抽気された高温側の圧縮空気を、コンプレッサー外側ケースに沿って導くことなく、コンプレッサー外側ケースから離反する方向に取り出すことが可能なガスタービンエンジンの抽気構造において、上記抽気構造を小型化することが容易であるガスタービンエンジンの抽気構造を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、第1の抽気を行うと共に、上記第1の抽気よりも下流側で第2の抽気を行うガスタービンエンジンの抽気構造において、上記第1の抽気をするためにコンプレッサー外側ケースに設けられた第1の抽気孔と、上記第2の抽気をするためにコンプレッサー外側ケースに設けられた第2の抽気孔と、上記コンプレッサー外側ケースから外側方向へ離隔して設けられた外側空気室と、上記第2の抽気孔から出た圧縮空気が上記外側空気室へ流れるように上記第2の抽気孔と上記外側空気室との間に設けられ、上記コンプレッサー外側ケース、上記外側空気室を構成する部材とは別部材で構成されたパイプ状部材とを有し、上記第1の抽気をされた空気が、上記コンプレッサー外側ケースに沿って、上記パイプ状部材の外側を通り、上記第2抽気孔よりも下流側に流れるように構成されているガスタービンエンジンの抽気構造である。
【0020】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のガスタービンエンジンの抽気構造において、上記第2の抽気孔と上記パイプ状部材とに接続し、上記第2の抽気孔から出た空気を上記パイプ状部材を介して上記外側空気室へ流すために上記コンプレッサー外側ケースに接して設けられた内側空気室を有し、上記外側空気室から上記内側空気室に向って上記パイプ状部材を挿入することによって、上記内側空気室から出た圧縮空気が上記外側空気室へ流れるように上記パイプ状部材を設置可能であるガスタービンエンジンの抽気構造である。
【0021】
【発明の実施の形態】
まず、本発明に係る抽気構造が用いられるガスタービンエンジン1の概略構成について説明する。
【0022】
図1は、ガスタービンエンジン1の概略構成を示す断面図である。
【0023】
ガスタービンエンジン1は、例えばジェットエンジンとして航空機に使用されるものであり、高温高圧の燃焼ガスを噴出させることによって推進力または回転力を得るエンジンである。
【0024】
ガスタービンエンジン1は、エンジン外筒3と、エンジン外筒3の内側に、エンジン外筒3と一体的にほぼ同心状に設けられた中空のエンジンケース5とをベースとして備えている。エンジンケース5の内側には環状のエンジン流路7が形成され、エンジン外筒3とエンジンケース5との間には、環状のバイパス流路9が形成されている。
【0025】
エンジンケース5の内側前部(ガスの流れ方向からみての上流側の部分)には、エンジン流路7を隔てて、前支持フレーム11Aがエンジンケース5に一体的に設けられており、エンジンケース5の内側後部には、エンジン流路7を隔てて、後支持フレーム11Bがエンジンケース5に一体的に設けられており、前支持フレーム11A、後支持フレーム11Bは、ベアリングを介して低圧タービン軸13を回転可能なように支持し、また、前支持フレーム11A、後支持フレーム11Bは、ベアリングを介して、中空の高圧タービン軸15を回転可能かつ低圧タービン軸13と同心になるように支持している。
【0026】
低圧タービン軸13の前端側には、エンジン流路7およびバイパス流路9に空気を送り込むファン17が設けられている。
【0027】
エンジン流路7の上流側には、低圧圧縮器19が設けられている。低圧圧縮器19は、空気を低圧圧縮しつつ下流側(ガス流れ方向からみて下流側であり、図1の右側)へ送るものである。
【0028】
低圧圧縮器19は、ファン17の下流側で、低圧タービン軸13に一体的に設けられた環状の翼支持部材21と、翼支持部材21の外周部にエンジン流路7に沿って設けられた複数段の低圧圧縮動翼列23と、エンジンケース5の内側にエンジン流路7に沿って、複数段の低圧圧縮動翼列23と交互に設けられた複数の低圧圧縮静翼列25とを具備する。
【0029】
エンジン流路7における低圧圧縮器19の下流側には、高圧圧縮器27が設けられ、高圧圧縮器27は、低圧圧縮器19で低圧圧縮された空気を高圧圧縮しつつ下流側へ送るようになっている。
【0030】
高圧圧縮器27は、エンジン流路7に沿って高圧タービン軸15に設けられた複数段の高圧圧縮動翼列29と、エンジンケース5の内側に、エンジン流路7に沿って、複数段の高圧圧縮動翼列29と交互に設けられた複数段の高圧圧縮静翼列31とを具備する。
【0031】
エンジン流路7における高圧圧縮器27の下流側には、環状の燃焼室33が設けられ、この燃焼室33は、圧縮空気中で燃料を燃焼させて高温高圧の燃焼ガスを発生させるものである。
【0032】
エンジン流路7における上記燃焼室33の下流側には、高圧タービン35が設けられ、この高圧タービン35は、上記燃焼室33からの高温高圧の燃焼ガスの膨張によって回転力を得て、高圧タービン軸15を回転駆動させるものである。
【0033】
上記高圧タービン35は、高圧タービン軸15にエンジン流路7に沿って設けられかつ高温高圧の燃焼ガスによって回転する複数段の高圧タービン動翼列37と、エンジンケース5の内側にエンジン流路7に沿って、上記複数段の高圧タービン動翼列37と交互に設けられた高圧タービン静翼列39とを具備する。
【0034】
エンジン流路7における上記高圧タービン35の下流側には低圧タービン41が設けられ、この低圧タービン41は、上記燃焼室33からの高温高圧の燃焼ガスの膨張によって回転力を得て、低圧タービン軸13を回転駆動させるものである。
【0035】
上記低圧タービン41は、低圧タービン軸13にエンジン流路7に沿って設けられ、かつ高温高圧の燃焼ガスによって回転する複数段の低圧タービン動翼列43と、エンジンケース5の内側にエンジン流路7に沿って、上記複数段の低圧タービン動翼列43と交互に設けられた複数段の低圧タービン静翼列45とを具備している。
【0036】
次に、ガスタービンエンジン1に設けられた本発明の実施形態に係る抽気構造51について説明する。
【0037】
図2は、本発明の実施形態に係る抽気構造51についての概略を示す図であり、また、図1におけるX部の詳細図であり、図3は、図2におけるIII部の拡大図であり、図4は、図2におけるIVA−IVB断面を示す図である。
【0038】
抽気構造51では、内側空気室53と、外側空気室55との間が、独立した別個のパイプ状の別部材(たとえば、シールパイプ)57で接続されている点が、従来の抽気構造101とは異なり、その他の点は、従来の抽気構造101とほぼ同様に構成されている。なお、図2では、従来の抽気構造101と同様の部分に、図5で用いた番号と同じ番号を付してある。
【0039】
すなわち、抽気構造51は、第1の抽気を行うと共に、上記第1の抽気よりも下流側で第2の抽気を行うように構成されており、上記第1の抽気をするためにコンプレッサー外側ケース103に第1の抽気孔105が設けられ、上記第2の抽気をするために上記コンプレッサー外側ケース103に第2の抽気孔107が設けられている。
【0040】
上記第1の抽気孔105は、筒状のコンプレッサー外側ケース103の円周方向に沿って複数設けられ、また、上記第2の抽気孔107も、筒状のコンプレッサー外側ケース103の円周方向に沿って複数設けられている。
【0041】
上記コンプレッサー外側ケース103の外側であって、上記第2の抽気孔107が設けられている箇所には、上記コンプレッサー外側ケース103に接して形成された内側空気室53が設けられており、この内側空気室53で、上記第2の抽気孔107から出てきた圧縮空気の総てを収集することができるようになっている。
【0042】
ここで、上記内側空気室53は、部材53Aで形成され、この部材53Aが上記コンプレッサー外側ケース103と接している側とは反対側(部材53Aにおける反対側)には、パイプ状部材57の一端部57A側と係合するための筒状の被係合部53Bが設けられている。また、上記内側空気室53から上記被係合部53Bの内部へ圧縮空気が流れるようにするために、上記部材53Aには貫通孔53Cが設けられている。
【0043】
また、上記コンプレッサー外側ケース103からさらに外側方向へ離隔して環状の外側空気室55が設けられている。ここで、上記内側空気室53と上記外側空気室55との間は、筒状のパイプ状部材57で構成された経路59によって接続されており、上記内側空気室53に存在している圧縮空気の総てが、上記外側空気室55に流れるようになっている。
【0044】
さらに、上記外側空気室55に流れた圧縮空気が経路117を介して、たとえば、冷却のために高圧タービン35へ供給されるようになっている。
【0045】
ここで、上記内側空気室53と上記外側空気室55とを互いに接続しているパイプ状部材57は、コンプレッサー外側ケース103、上記内側空気室53を構成している部材53A、上記外側空気室55構成している部材55Aとは別個の独立した部材で構成されている。なお、上記パイプ状部材57は、筒状のコンプレッサー外側ケース103の円周方向に沿って複数設けられている。
【0046】
また、外側空気室55は環状の部材55Aで形成され、この環状の部材55Aの、上記コンプレッサー外側ケース103に向いている側には、パイプ状部材57の他端部57B側と係合するための筒状の被係合部55Bが設けられている。
【0047】
上記パイプ状部材57は、たとえば円筒状に形成され、一端部57A側の外径よりも他端部57B側の外径のほうが大きく構成されている。
【0048】
また、図3で示すように、パイプ状部材57の一端部57A側には、リング状のシール部材61が設けられている。この環状のシール部材61はたとえば可撓性のある薄い板状の金属部材で構成され、一端部側に円筒状部61Aが形成され、他端部側には、外側に凸状に膨らんだ凸状部61Bが形成されている。そして、上記円筒状部が上記パイプ状部材57の一端部57A側にたとえば溶接接続され固定されている。
【0049】
さらに、パイプ状部材57のシール部材61の外力が加わっていない状態では、上記シール部材61の凸状部61Bの外径は、上記内側空気室53を構成している部材53Aの被係合部53Bの内径D1よりも僅かに大きく構成されている。そして、上記パイプ状部材57の一端部57A側が上記部材53Aの被係合部53Bに挿入されると、上記シール部材61の凸状部61Bが弾性変形し、上記シール部材61の凸状部61Bの外径が、上記内側空気室53を構成している部材53Aの被係合部53Bの内径D1と等しくなり、内側空気室53や経路59がシールされ、内側空気室53や経路59の外側へ圧縮空気が漏れないようになっている。
【0050】
なお、上記パイプ状部材57の他端部57B側にも、同様に、円筒状部63Aや凸状部63Bを備えたリング状のシール部材63が設けられている。また、外側空気室55を構成している部材55Aに設けられた被係合部55Bの内径D3は、パイプ状部材57のシール部材61の外力が加わっていない状態における凸状部61Bの外径よりも、大きく構成されている。
【0051】
そして、上記外側空気室55から上記内側空気室53に向って上記パイプ状部材57を挿入することによって、上記内側空気室53から出た圧縮空気が上記外側空気室55へ流れるように上記パイプ状部材57を設置可能になっている。
【0052】
また、パイプ状部材57が挿入されて設置されると、一端部57A側の外径が貫通孔53Cの内径よりも大きく構成され、さらに、被係合部55Bの内壁には止め輪65が装着されることによって、上記パイプ状部材57の軸方向への移動が規制される。
【0053】
また、図2で示すように、上記第1の抽気孔105から、コンプレッサー外側ケース103の外側に出た圧縮空気は、筒状の各部材119A、119B、119Cが上記コンプレッサー外側ケース103の外側を覆うことによって形成された環状の経路121を通って、コンプレッサー外側ケース103に沿って流れ、コンプレッサー外側ケース103を冷却しつつ、ガスタービンエンジン1の後方に向かって流れるようになっている。そして、経路121の後端部側に設けられた経路123を介して、たとえば、冷却のために低圧タービン41へ供給されるようになっている。
【0054】
なお、上記経路121は、上記第1の抽気孔105の僅か前方から、上記第2の抽気孔107(パイプ状部材57)を過ぎて、たとえば燃焼室33の近くまで延伸している。
【0055】
また、上記第1の抽気孔105から、コンプレッサー外側ケース103の外側に出た圧縮空気は、上記パイプ状部材57が設けられている箇所では、上記各パイプ部材57の外側の間を通過するようになっている。
【0056】
抽気構造を上述のように構成していることによって、圧力や温度が互いに異なる圧縮空気を抽気することができると共に、高圧圧縮器27の上流側で抽気した温度の低い圧縮空気で、コンプレッサー外側ケース103を冷やし、コンプレッサー外側ケース103の熱膨張を防ぐことができる。そして、上記熱膨張による、コンプレッサー外側ケース103の内壁と、高圧圧縮動翼列29のブレードの先端部との間のクリアランスの増加等を極力抑えることができ、ガスタービンエンジン1の効率の低下を極力防ぐことができる。
【0057】
また、コンプレッサー外側ケース103を冷却することによって、コンプレッサー外側ケース103の温度上昇を抑制し、コンプレッサー外側ケース103の部品強度や耐久性を保つことができる。
【0058】
上記抽気構造51を採用することによって、内側空気室53と、外側空気室55とを、別個の部材であるパイプ状部材57でつないでいるので、抽気構造を構成している各部材の構成を簡素化することができる。すなわち、従来の抽気構造101に使用されている部材118のような複雑な構成の部材を用いることなく、環状の部材53A、環状の部材55A、パイプ状部材57という簡素な構成の各構成部材を用いて、上記抽気構造51を形成することができる。
【0059】
また、上述のように、従来の抽気構造101では、内側空気室109を構成している部材109Aと、ハイプ状部材113と、外側空気室111を構成している部材111Aとが一体化されて部材118が構成されている。
【0060】
したがって、コンプレッサー外側ケース103を組立てる際に、部材118(コンプレッサー外側ケース103と同時に組立てる必要がある部材)を組立てると、外側空気室111も組立てられ(外側空気室111も形成され)、この外側空気室111が、たとえば、コンプレッサー外側ケース103の外周に存在するボルト等の締結部材を締め付ける際の障害になる。この障害にもかかわらず、上記締結部材を締めるためには、上記コンプレッサー外側ケース103の外側を覆うことによって形成された環状の経路121を大きく構成する必要がある。
【0061】
なお、コンプレッサー外側ケース103は、複数の部材を組み合わせることによって構成されており、上記締結部材は、たとえば、上記複数の部材同士を互いに接合するためのものである。
【0062】
しかし、上記抽気構造51を採用することによって、コンプレッサー外側ケース103を組立てる際に、内側空気室53を構成している部材53Aのみを組立てればよく、上記コンプレッサー外側ケース103の外周に存在している締結部材を締めるための障害が存在せず、コンプレッサー外側ケース103、部材53Aを上記締結部材を締めて組立ててから、外側空気室を構成している部材55A等を組立てればよいので、コンプレッサー外側ケース103の組立てが容易になると共に、上記コンプレッサー外側ケース103の外側を覆うことによって形成された環状の経路121を狭く構成することができる。
【0063】
したがって、上記抽気構造51を採用することによって、コンプレッサー(たとえば高圧圧縮器27)から高温、低温の2系統の抽気をして、抽気された低温側の圧縮空気をコンプレッサー外側ケース103に沿って後方側に導くことによって上記コンプレッサー外側ケース103を冷却可能であり、抽気された高温側の圧縮空気を、コンプレッサー外側ケース103に沿って導くことなく、コンプレッサー外側ケースから離反する方向に取り出すことが可能であると共に、上記抽気構造51を小型化することが容易であり、上記抽気構造51を構成する各部品(部材53A、部材55A、パイプ状部材57)をも小型化することが容易であり、上記抽気構造51を小型のガスタービンエンジンに採用することができる。
【0064】
また、上記抽気構造51では、パイプ状部材57が別個の部材で構成され、熱変形によって、内側空気室53と外側空気室55との間の距離が多少変化しても、上記パイプ状部材57で上記変化量を吸収することができるので、熱変形によって、内側空気室53と外側空気室55を構成している各部材に熱応力が発生することを抑制することができ、また、上記熱応力によって上記各部材が変形することを防ぐことができ、上記各部材のたとえば接合部からの圧縮空気が漏れることを防止することができる。
【0065】
なお、上記外側空気室55は、必ずしも環状でなくてもよい。たとえば、コンプレッサー外側ケース103の円周方向に複数設けられた各第2の抽気孔107の位置に対応して設けられた複数の内側空気室53に対応して複数のパイプ状部材57を設け、さらに、これら複数のパイプ状部材57に対応して複数の外側空気室55を設けてもよい。
【0066】
また、上記内側空気室53を環状に形成してもよく、さらに、上記内側空気室53を設けることなく、第2の抽気孔107の周辺に被係合部53Bを直接設けてもよい。
【0067】
【発明の効果】
本発明によれば、コンプレッサーから高温、低温の2系統の抽気をして、抽気された低温側の圧縮空気をコンプレッサー外側ケースに沿って後方側に導くことによって上記コンプレッサー外側ケースを冷却可能であると共に、抽気された高温側の圧縮空気を、コンプレッサー外側ケースに沿って導くことなく、コンプレッサー外側ケースから離反する方向に取り出すことが可能なガスタービンエンジンの抽気構造において、上記抽気構造を小型化することが容易であるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガスタービンエンジンの概略構成を示す断面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る抽気構造についての概略を示す図であり、図1におけるX部の詳細図である。
【図3】図2におけるIII部の拡大図である。
【図4】図2におけるIVA−IVB断面を示す図である。
【図5】従来のガスタービンエンジンの抽気構造についての概略を示す図である。
【符号の説明】
1 ガスタービンエンジン
51 ガスタービンエンジンの抽気構造
53 内側空気室
55 外側空気室
57 パイプ状部材
103 コンプレッサー外側ケース
105 第1の抽気孔
107 第2の抽気孔

Claims (2)

  1. 第1の抽気を行うと共に、上記第1の抽気よりも下流側で第2の抽気を行うガスタービンエンジンの抽気構造において、
    上記第1の抽気をするためにコンプレッサー外側ケースに設けられた第1の抽気孔と;
    上記第2の抽気をするためにコンプレッサー外側ケースに設けられた第2の抽気孔と;
    上記コンプレッサー外側ケースから外側方向へ離隔して設けられた外側空気室と;
    上記第2の抽気孔から出た圧縮空気が上記外側空気室へ流れるように上記第2の抽気孔と上記外側空気室との間に設けられ、上記コンプレッサー外側ケース、上記外側空気室を構成する部材とは別部材で構成されたパイプ状部材と;
    を有し、上記第1の抽気をされた空気が、上記コンプレッサー外側ケースに沿って、上記パイプ状部材の外側を通り、上記第2抽気孔よりも下流側に流れるように構成されていることを特徴とするガスタービンエンジンの抽気構造。
  2. 請求項1に記載のガスタービンエンジンの抽気構造において、
    上記第2の抽気孔と上記パイプ状部材とに接続し、上記第2の抽気孔から出た空気を上記パイプ状部材を介して上記外側空気室へ流すために上記コンプレッサー外側ケースに接して設けられた内側空気室を有し、上記外側空気室から上記内側空気室に向って上記パイプ状部材を挿入することによって、上記内側空気室から出た圧縮空気が上記外側空気室へ流れるように上記パイプ状部材を設置可能であることを特徴とするガスタービンエンジンの抽気構造。
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