JP2004293326A

JP2004293326A - Solenoid operated valve for internal combustion engine

Info

Publication number: JP2004293326A
Application number: JP2003082936A
Authority: JP
Inventors: Tomohiro Oda; 智洋小田; Shigeo Kikori; 茂男樵; Hitoshi Akimoto; 等秋元
Original assignee: Toyota Motor Corp
Current assignee: Toyota Motor Corp
Priority date: 2003-03-25
Filing date: 2003-03-25
Publication date: 2004-10-21

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide technology to surely start a solenoid operated valve with out increasing electric power consumption at start of the solenoid operated valve. <P>SOLUTION: In the solenoid operated valve 10 having an armature 54 interlocking with a intake valve or an exhaust valve elastically supported at a neutral position between valve opening magnets 34, 48 and valve closing magnets 32, 36 by a pair of elastic means 62, 66, the neutral position is offset to one of valve opening magnet 34, 48 side and valve closing magnet side 32, 46 and the armature 54 is displaced to a terminal position of the one side at a time of starting of the solenoid operated valve 10. In this case, the solenoid operated valve 10 can surely be started with a little electric power consumption. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の吸気弁およびまたは排気弁を電磁力により開閉駆動する電磁駆動弁に関する。
【０００２】
【従来の技術】
自動車等の車輌に搭載される内燃機関の吸気弁及び排気弁として、弁体を電磁力により開閉駆動する電磁駆動弁が知られている。
【０００３】
上記した電磁駆動弁としては、吸気弁又は排気弁の弁体と連動するアーマチャと、アーマチャを弁体の中立位置に付勢する一対のバネと、一方のバネのバネ力に抗する電磁力によりアーマチャを弁体の全開位置に対応する開弁終端位置へ変位させる開弁用電磁石と、他方のバネのバネ力に抗する電磁力によりアーマチャを弁体の全閉位置に対応する閉弁終端位置へ変位させる閉弁用電磁石とを備えている。
【０００４】
かかる電磁駆動弁の非作動時にはアーマチャは一対のバネのバネ力が釣り合う中立位置に位置するので、電磁駆動弁の起動時には開弁用電磁石又は閉弁用電磁石が励磁されることによりアーマチャが中立位置より開弁終端位置又は閉弁終端位置へ変位させられ、或いは開弁用電磁石及び閉弁用電磁石が交互に励磁されることによりアーマチャが中立位置より漸次往復ストロークを増大させながら開弁終端位置又は閉弁終端位置へ変位させられる。
【０００５】
かくして電磁駆動弁を起動する制御装置として、例えば特開２０００−９７０５９号公報に記載されている如く、イグニッションスイッチのオン時に吸排気弁を中立位置から全開位置へ移動させて保持し、クランキング回転速度が基準値に到達すると吸入行程を迎える気筒から順次吸排気弁を全閉位置へ移動させる電磁駆動弁の制御装置が従来より知られている。
【０００６】
上記公開公報に記載された従来の電磁駆動弁の制御装置によれば、内燃機関の始動時に全ての吸排気弁が中立位置より全開位置へ移動され少なくともクランキング回転速度が基準値に到達するまで全開位置に保持されるので、クランキング中の圧縮仕事を低減し、内燃機関の始動時間を低減しスタータモータの消費電力を低減することができる。
【０００７】
【特許文献１】
特開２０００−９７０５９
【０００８】
【発明が解決しようとする課題】
上記公開公報に記載されたような電磁駆動弁の制御装置に於いては、内燃機関の始動時に全ての吸排気弁を中立位置から全開位置へ移動させるべく全ての電磁駆動弁のアーマチャが開弁終端位置へ変位させられるが、必ずしも全ての電磁駆動弁のアーマチャにとって開弁終端位置が変位し易い位置とは限らない。このため、全ての電磁駆動弁についてアーマチャを中立位置より開弁終端位置へ変位させようとすると、アーマチャの変位し易い位置が閉弁終端位置である電磁駆動弁については励磁電流量を増加させなければアーマチャを変位させることができず、或いはアーマチャを開弁終端位置へ変位させることができずに内燃機関の始動不良を誘発する虞がある。尚このような問題は内燃機関の始動時に全ての吸排気弁を中立位置から全閉位置へ移動させる場合にも同様に発生し得る。
【０００９】
本発明は、上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、電磁駆動弁を起動する場合に、励磁電流量を増加させることなく確実に電磁駆動弁を起動可能な技術を提供することを目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明は、吸気弁又は排気弁と連動するアーマチャが一対の弾性手段により開弁用電磁石と閉弁用電磁石との間の中立位置に弾性支持される内燃機関用電磁駆動弁であって、アーマチャが開弁側と閉弁側の何れか一側に対して他側へ変位し易いよう構成され、該電磁駆動弁の起動時にはアーマチャを前記他側の終端位置へ変位させるよう開弁用電磁石及び閉弁用電磁石が制御されるようにした。
【００１１】
このように構成された内燃機関用電磁駆動弁の起動時には、アーマチャを変位しやすい終端位置へ変位させるべく開弁用電磁石及び閉弁用電磁石が制御されるため、開弁用電磁石及び閉弁用電磁石は少ない励磁電流量によってアーマチャを中立位置から終端位置まで変位させることが可能となる。
【００１２】
尚、電磁駆動弁の起動時に中立位置にあるアーマチャを予め定められた目標位置である開弁終端位置又は閉弁終端位置へ変位させるものにおいては、先ずアーマチャを変位し易い終端位置（暫定目標位置）へ変位させ、しかる後にアーマチャを暫定目標位置から目標位置へ変位させるようにすればよい。暫定目標位置から目標位置へアーマチャを変位させる際には、弾性手段の付勢力を利用することができるため、開弁用電磁石及び閉弁用電磁石の消費電力は極僅かである。また、暫定目標位置と目標位置が一致するように電磁駆動弁が構成されれば、起動時の消費電力を一層低減することが可能となる。
【００１３】
本発明において、アーマチャが開弁側と閉弁側の何れか一側に対して他側へ変位し易いように電磁駆動弁を構成する方法としては、（１）アーマチャの中立位置を開弁用電磁石と閉弁用電磁石の中間位置より前記他側へオフセットさせる方法、（２）アーマチャの開弁側表面と閉弁側表面のうち前記他側の表面に隆起部を設ける方法、（３）アーマチャの開弁側表面と閉弁側表面のうち前記他側の表面の透磁率を前記一側の表面より高くする方法、等を例示することができる。
【００１４】
上記した（１）においてアーマチャの中立位置がオフセットされた場合には、アーマチャから他側の電磁石（以下、オフセット側電磁石と記す）までの距離はアーマチャから一側の電磁石（以下、非オフセット側電磁石と記す）までの距離より短くなる。
【００１５】
電磁石からアーマチャへ作用する電磁力は電磁石とアーマチャとの距離が短くなるほど強くなるため、オフセット側電磁石は非オフセット側電磁石に比してアーマチャを変位させ易い。この結果、中立状態にあるアーマチャは、非オフセット側に比してオフセット側へ変位し易いこととなる。
【００１６】
従って、電磁駆動弁の起動時には、アーマチャを中立位置からオフセット側の終端位置へ変位させるように開弁用電磁石及び閉弁用電磁石が制御されれば、開弁用電磁石及び閉弁用電磁石に印加される励磁電流量を増加させることなく、アーマチャを中立位置からオフセット側の終端位置まで変位させることが可能となる。
【００１７】
アーマチャの中立位置を開弁用電磁石と閉弁用電磁石との何れか一側へオフセットさせる方法としては、弾性手段がアーマチャを開弁側へ付勢する開弁用バネとアーマチャを閉弁側へ付勢する閉弁用バネとを有する場合に開弁用バネと閉弁用バネとの自由長を互いに異ならせる方法、弾性手段がアーマチャを開弁側へ付勢する開弁用バネとアーマチャを閉弁側へ付勢する閉弁用バネとを有する場合に開弁用バネと閉弁用バネとの仕様を同一とし且つ何れか一方のバネにプリロードをかけておく方法などを例示することが出来る。
【００１８】
尚、アーマチャが吸気弁又は排気弁と連動するステムに固定される場合には、アーマチャのステムへの取り付け位置を開弁用電磁石と閉弁用電磁石との一側へオフセットさせるようにしてもよい。
【００１９】
上記した（２）においてアーマチャの他側の表面に隆起部が設けられた場合、特にアーマチャの他側の表面において他側の電磁石からの電磁力が作用し難い部位に隆起部が設けられた場合には、他側の電磁石の電磁力は一側の電磁石の電磁力に比してアーマチャへ作用し易くなる。
【００２０】
従って、電磁駆動弁の起動開始時に、アーマチャを他側の終端位置へ変位させるように開弁用電磁石及び閉弁用電磁石が制御されれば、開弁用電磁石及び閉弁用電磁石が少ない励磁電流量によって確実にアーマチャを変位させることが可能となる。
【００２１】
上記した（３）においてアーマチャの開弁側表面と閉弁側表面のうち他側の表面の透磁率が一側の表面より高くされた場合には、他側の電磁石は一側の電磁石に比してアーマチャを変位させ易くなる。
【００２２】
従って、電磁駆動弁の起動時に、アーマチャを他側の終端位置へ変位させるべく開弁用電磁石及び閉弁用電磁石が制御されれば、少ない消費電力で確実にアーマチャを他側の終端位置へ変位させることが可能となる。
【００２３】
尚、アーマチャの他側の表面の透磁率を一側の表面より高くする代わりに、他側の電磁石を構成するコアの透磁率を一側の電磁石より高くするようにしてもよい。
【００２４】
また、上記した（１）〜（３）の方法における他側は閉弁側としてもよい。これは、内燃機関の運転時に吸気弁および排気弁が閉弁している期間は開弁している期間より長いため（例えば、４ストロークサイクルの内燃機関では１サイクル（７２０°ＣＡ）中の１ストローク（約１８０℃）のみ吸排気弁が開弁する）、アーマチャが閉弁側へ変位し易くなると、吸排気弁を閉弁保持する際の消費電力を低減することが可能となるからである。この場合、内燃機関の運転時における電磁駆動弁の消費電力を低減することも可能となる。
【００２５】
但し、電磁駆動弁が排気弁を開閉駆動する場合には、前記した他側が開弁側となるようにしてもよい。これは、排気弁は筒内圧が高い時期に開弁するため排気弁を開弁させる際に必要となる励磁電流量が増加し易いが、アーマチャが開弁側へ変位し易くなると、排気弁を開弁させる際に必要となる励磁電流量を少なくすることができるからである。
【００２６】
また、上記した（１）乃至（３）の方法に則って電磁駆動弁が構成される場合に、該電磁駆動弁は、アーマチャを一側の終端位置に保持する機構を更に備えるようにしてもよい。これは、アーマチャが開弁側と閉弁側の一側に比して他側へ変位し易くなると、アーマチャを一側の終端位置に保持するために必要となる励磁電流量がアーマチャを他側の終端位置に保持するために必要となる励磁電流量より多くなるが、電磁石の電磁力を利用することなくアーマチャが一側の終端位置に保持されると、内燃機関の運転時における励磁電流量の増加を防止することができるからである。
【００２７】
上記した保持機構としては、例えば、一側の終端位置近傍に配置された永久磁石、或いはアーマチャを一側の終端位置に機械的に保持する機構などを例示することができる。
【００２８】
上記したような保持機構が設けられると、電磁駆動弁の起動時に消費電力を増加させることなく電磁駆動弁を起動させることが可能となる上、内燃機関の運転時においても消費電力の増加を防止することができる。
【発明の実施の形態】
以下に添付の図を参照しつつ本発明の具体的な実施の形態について説明する。
【００２９】
＜実施の形態１＞
先ず、本発明にかかる内燃機関用電磁駆動弁の第１の実施の形態について図１〜図２に基づいて説明する。
【００３０】
図１は、本発明にかかる電磁駆動弁の概略構成を示す図である。図１は内燃機関の吸気弁を開閉駆動する電磁駆動弁の構成を示しているが、排気弁を開閉駆動する電磁駆動弁も同様の構成となる。
【００３１】
図１において、１０はシリンダヘッド１２に取り付けられた電磁駆動弁を示している。シリンダヘッド１２は図示されていないシリンダブロックの上面に固定されたロアヘッド１４と、ロアヘッド１４の上面に固定されたアッパヘッド１６とを備えている。
【００３２】
ロアヘッド１４には内燃機関の各気筒毎に吸気ポート１８が形成されており、吸気ポート１８の燃焼室２０側の開口端には、吸気弁２２の弁体２２ａが着座する弁座２４が設けられている。
【００３３】
ロアヘッド１４には、吸気ポート１８の内壁面からロアヘッド１４上面に至る断面円形の貫通孔が形成されている。前記貫通孔には、円筒状のバルブガイド２６が圧入されている。バルブガイド２６には、前記弁体２２ａと連結されたバルブステム２２ｂが軸方向に（図中の軸線２８に沿って）進退自在に支持されている。
【００３４】
アッパヘッド１６には、軸線２８に沿って延在するコア取付孔３０が形成されている。コア取付孔３０の上部３０ａは下部３０ｂに比して径小に形成されている（以下、上部３０ａを小径部３０ａと記し、下部３０ｂを大径部３０ｂと記す）。
【００３５】
コア取付孔３０の小径部３０ａには、円柱状の軟磁性体からなるアッパコア３２とロアコア３４とが内部空間４４を介して軸方向に直列に嵌挿されている。アッパコア３２の上端にはフランジが形成され、該フランジはアッパヘッド１６の上面に当接している。ロアコア３４の下端にはフランジが形成されており、該フランジは小径部３０ａと大径部３０ｂとの段差面に当接している。
【００３６】
アッパコア３２の上方には筒状のアッパキャップ３６が配置されている。アッパキャップ３６の下端にはフランジ３６ａが設けられている。フランジ３６ａは、アッパヘッド１６との間にアッパコア３２のフランジを挟持した状態でアッパヘッド１６に固定される。フランジ３６ａをアッパヘッド１６に固定する手段としては、複数個のボルト３８を用いることができる。
【００３７】
ロアコア３４の下面には、コア取付孔３０の大径部３０ｂと略同径の外径を有する環状体からなるロアキャップ４０が当接している。このロアキャップ４０は、アッパヘッド１６との間にロアコア３４のフランジを挟持した状態でアッパヘッド１６に固定されている。ロアキャップ４０をアッパヘッド１６に固定する手段としては、複数個のボルト４２を用いることができる。
【００３８】
アッパコア３２の内部空間４４に臨む面（図１中では、アッパコア３２の下面）とロアコア３４の内部空間４４に臨む面（図１中では、ロアコア３４の上面）との互いに対向する部位には、環状溝が形成されている。
【００３９】
アッパコア３２の環状溝にはアッパ電磁コイル４６が嵌挿されている。アッパコア３２とアッパ電磁コイル４６は、本発明にかかる開弁用電磁石に相当する。ロアコア３４の環状溝にはロア電磁コイル４８が嵌挿されている。ロアコア３４とロア電磁コイル４８は、本発明にかかる閉弁用電磁石に相当する。
【００４０】
アッパコア３２及びロアコア３４には、軸線２８に沿って貫通孔が形成されている。この貫通孔には円柱状の非磁性体からなるアーマチャステム５２が軸方向へ進退自在に嵌挿されている。このアーマチャステム５２において内部空間４４内に位置する部位には、円盤状の軟磁性体からなるアーマチャ５４が固定されている。
【００４１】
アーマチャステム５２の上端は、アッパコア３２上方のアッパキャップ３６内に延出してアッパリテーナ６０と接合されている。アッパリテーナ６０の上面には圧縮コイルバネ６２の一端（図１中では、圧縮コイルバネ６２の下端）が当接している。圧縮コイルバネ６２の他端（図１中では、圧縮コイルバネ６２の上端）はスプリングシート５８と当接している。スプリングシート５８の上面は、アッパキャップ３６上部の開口部に螺合したアジャストボルト５６と当接している。
【００４２】
アーマチャステム５２の下端は、ロアコア３４下方の大径部３０ｂ内に延出してバルブステム２２ｂの上端と当接している。
【００４３】
バルブステム２２ｂの上端部近傍の外周には、円盤状のロアリテーナ６４が接合されている。ロアリテーナ６４の下面とロアヘッド１４の上面との間には、圧縮コイルバネ６６が介設されている。この圧縮コイルバネ６６と前述した圧縮コイルバネ６２とは、本発明にかかる弾性手段に相当する。
【００４４】
アッパ電磁コイル４６には、該アッパ電磁コイル４６へ励磁電流を印加するための駆動回路７２が電気的に接続されている。ロア電磁コイル４８には、該ロア電磁コイル４８へ励磁電流を印加するための駆動回路７４が電気的に接続されている。前記した２つの駆動回路７２及び７４は、電子制御装置７０と電気的に接続されている。
【００４５】
電子制御装置７０は、内燃機関の運転状態などに基づいて、駆動回路７２及び７４からアッパ電磁コイル４６及びロア電磁コイル４８へ印加される励磁電流量を制御する。
【００４６】
例えば、電子制御装置７０は、吸気弁２２を閉弁状態に保持する場合に、駆動回路７２からアッパ電磁コイル４６へ励磁電流を印加させる。この場合、アッパコア３２及びアッパ電磁コイル４６（以下、閉弁用電磁石（３２、４６）と総称する）が圧縮コイルバネ６２の付勢力に抗してアーマチャ５４を吸気弁２２の閉弁方向（図１中の上方向）へ吸引する電磁力を発生するため、アーマチャ５４がアッパコア３２と当接する位置（閉弁終端位置）に保持される。この結果、吸気弁２２は、圧縮コイルバネ６６の付勢力によって全閉位置、すなわち吸気弁２２の弁体２２ａが弁座２４に着座する位置に保持される。
【００４７】
吸気弁２２を開弁状態に保持する場合には、電子制御装置７０は、駆動回路７４からロア電磁コイル４８へ励磁電流を印加させる。この場合、ロアコア３４及びロア電磁コイル４８（以下、開弁用電磁石（３４、４８）と総称する）が圧縮コイルバネ６６の付勢力に抗してアーマチャ５４を吸気弁２２の開弁方向（図１中の下方向）へ吸引する電磁力を発生するため、アーマチャ５４がロアコア３４と当接する位置（開弁終端位置）に保持される。この結果、吸気弁２２は、アーマチャステム５２によって押圧されて全開位置に保持される。
【００４８】
全閉状態にある吸気弁２２を開弁させる場合には、電子制御装置７０は、先ず駆動回路７２からアッパ電磁コイル４６に対する励磁電流の印加を停止させる。このとき、閉弁用電磁石（３２、４６）からアーマチャ５４に作用する電磁力が消滅するため、アーマチャ５４及び吸気弁２２が圧縮コイルバネ６２及び６６の付勢力を受けて開弁方向へ変位する。
【００４９】
続いて、電子制御装置７０は、アーマチャ５４が中立位置の近傍まで変位した時に、駆動回路７４からロア電磁コイル４８へ励磁電流を印加させる。このとき、開弁用電磁石（３４、４８）がアーマチャ５４を吸引する電磁力を発生するため、アーマチャ５４が開弁終端位置まで変位するとともに吸気弁２２が全開位置まで変位する。
【００５０】
一方、全開状態にある吸気弁２２を閉弁させる場合には、電子制御装置７０は、先ず駆動回路７４からロア電磁コイル４８に対する励磁電流の印加を停止させる。このとき、開弁用電磁石（３４、４８）からアーマチャ５４に作用する電磁力が消滅するため、アーマチャ５４及び吸気弁２２が圧縮コイルバネ６２及び６６の付勢力を受けて閉弁方向へ変位する。
【００５１】
続いて、電子制御装置７０は、アーマチャ５４が中立位置の近傍まで変位した時に、駆動回路７２からアッパ電磁コイル４６に対する励磁電流の印加を開始させる。このとき、閉弁用電磁石（３２、４６）がアーマチャ５４を吸引する電磁力を発生するため、アーマチャ５４が閉弁終端位置まで変位するとともに吸気弁２２が全閉位置まで変位する。
【００５２】
また、内燃機関の運転停止時のように駆動回路７２及び７４からアッパ電磁コイル４６及び４８に対して励磁電流が印加されていないときは、圧縮コイルバネ６２からアーマチャステム５２に対して開弁方向への付勢力が作用するとともに圧縮コイルバネ６６から吸気弁２２に対して閉弁方向への付勢力が作用するため、圧縮コイルバネ６２と圧縮コイルバネ６６の付勢力が釣り合う位置（中立位置）にアーマチャ５４が弾性支持される。
【００５３】
このため、内燃機関の始動時や脱調からの復帰時等には、電子制御装置７０は、駆動回路７２及び７４からアッパ電磁コイル４６及びロア電磁コイル４８へ交互に励磁電流を印加させることにより、アーマチャ５４を軸方向へ振動させるとともにその振幅を漸次増大させ、最終的にアーマチャ５４を閉弁終端位置または開弁終端位置に保持する、いわゆる起動制御を実行する必要がある。
【００５４】
ところで、閉弁用電磁石（３２、４６）及び開弁用電磁石（３４、４８）からアーマチャ５４へ作用する電磁力は、これら電磁石とアーマチャ５４との距離が短くなるほど強くなるため、起動制御の最初にアーマチャ５４を変位させる方向は該アーマチャ５４と電磁石との距離が短い方向へ変位させることが好ましい。
【００５５】
これは、アーマチャ５４と電磁石との距離が長い方向へアーマチャ５４を変位させようとする場合には、電磁石からアーマチャ５４に作用する電磁力が圧縮コイルバネ６２又は６６の付勢力に抗してアーマチャ５４を変位させることができなくなる虞があるからである。更に、このような場合には電磁石の励磁電流量を増加させてアーマチャ５４を変位させる必要が生じるため、消費電流の増加を招くことになる。
【００５６】
これに対し、本実施の形態にかかる電磁駆動弁１０は、前記した中立位置がアッパコア３２とロアコア３４との中間位置よりアッパコア３２側にオフセットされるよう構成される。
【００５７】
中立位置をオフセットさせる方法としては、（１）圧縮コイルバネ６２の自由長を圧縮コイルバネ６６の自由長より長くする方法、（２）圧縮コイルバネ６２のバネ定数を圧縮コイルバネ６６のバネ定数より低くする方法、（３）アーマチャステム５２に対するアーマチャ５４の取付位置をアッパコア３２側にオフセットさせる方法、（４）圧縮コイルバネ６２にプリロードをかけることにより圧縮コイルバネ６２の長さを短縮する方法、等を例示することができる。尚、本実施の形態における内燃機関用電磁駆動弁１０のようにアジャストボルト５６を備えている場合には、アジャストボルト５６によって中立位置をオフセットさせるようにしてもよい。
【００５８】
このように中立位置がアッパコア３２側にオフセットされると、図１に示すように、アーマチャ５４とアッパコア３２との距離：Ｌ１がアーマチャ５４とロアコア３４との距離：Ｌ２より短くなる。この結果、中立位置にあるアーマチャ５４は、開弁終端位置に対して閉弁終端位置へ変位し易くなる。
【００５９】
これに対応して、電子制御装置７０は、起動制御において、アーマチャ５４を閉弁終端位置へ変位させるべく駆動回路７２及び７４を制御するようにした。更に、電子制御装置７０は、起動時の最初の励磁電流をアッパ電磁コイル４６に通電するようにした。
【００６０】
以下、本実施の形態における電磁駆動弁１０の起動制御について図２に沿って説明する。図２は、起動制御ルーチンを示すフローチャート図である。この起動制御ルーチンは図示されていないイグニッションスイッチがオフからオンへ切換えられたことをトリガにして電子制御装置７０が実行するルーチンである。
【００６１】
電子制御装置７０は、ステップ１０において内燃機関の始動要求が発生したか否か、すなわちイグニッションスイッチがオフからオンへ切り換えられたか否かを判別する。ステップ１０において始動要求が発生していないと判定された場合には電子制御装置７０はステップ１０の処理を再度実行する。
【００６２】
ステップ１０において始動要求が発生したと判定された場合は、電子制御装置７０は、ステップ２０へ進み、アッパ電磁コイル４６に励磁電流を印加させるべく駆動回路７２を制御する。
【００６３】
ステップ３０では、電子制御装置７０は、アーマチャ５４が閉弁終端位置に到達したか否かを判別する。
【００６４】
前記ステップ３０においてアーマチャ５４が閉弁終端位置に到達しなかったと判定された場合には、電子制御装置７０は、ステップ４０へ進み、ロア電磁コイル４８に励磁電流を印加させるべく駆動回路７４を制御した後、前記ステップ２０以降の処理を再度実行する。
【００６５】
このようにステップ２０〜４０の処理が繰り返し実行されると、アーマチャ５４の振幅が漸次増幅して閉弁終端位置に到達するようになる。アーマチャ５４が閉弁終端位置に到達するようになると、電子制御装置７０は、ステップ３０においてアーマチャ５４が閉弁終端位置に到達したと判定してステップ５０へ進むことになる。
【００６６】
ステップ５０では、電子制御装置７０は、駆動回路７２からアッパ電磁コイル４６に対する励磁電流の印加を継続させて吸気弁２２を全閉状態に保持する。
【００６７】
このように電子制御装置７０が起動制御ルーチンを実行することにより、電磁駆動弁の起動制御において、消費電力を増加させることなくアーマチャ５４を中立位置から閉弁終端位置へ到達させることが可能となる。この結果、内燃機関の始動時には、消費電力を増加させることなく好適に内燃機関を始動させることが可能となる。
【００６８】
更に、上記したステップ２０〜ステップ４０の処理において起動開始時の最初の励磁電流がアッパ電磁コイル４６に印加されるため、閉弁用電磁石（３２、４６）が少ない励磁電流によってアーマチャ５４を中立位置から閉弁側へ変位させることができる。この結果、起動制御時の消費電力を一層低減することができる。
【００６９】
尚、本実施の形態では、アーマチャ５４が閉弁側にオフセットされる例について述べたが、開弁側へオフセットされるようにしてもよい。
【００７０】
但し、内燃機関の運転時における消費電力を低減するためには、アーマチャ５４の中立位置を閉弁側にオフセットすることが好ましい。これは以下の理由による。
【００７１】
アーマチャ５４の中立位置が開弁側と閉弁側の一側へオフセットされると、アーマチャ５４をオフセット側の終端位置に保持する時に必要となる励磁電流量がオフセットされない場合より少なくなる代わりに、アーマチャ５４を非オフセット側の終端位置に保持する時に必要となる励磁電流がオフセットされない場合より多くなる。また、内燃機関の運転中に吸気弁２２が開弁している期間は閉弁している期間に比して非常に少ない。従って、アーマチャ５４の中立位置が閉弁側にオフセットされるようにすれば、電磁駆動弁１０の起動開始時に励磁電流量を増加させることなく確実にアーマチャ５４を変位させることが可能となる上、内燃機関の運転中における励磁電流量の増加を低減することも可能となる。
【００７２】
また、電磁駆動弁１０が内燃機関の排気弁を開閉駆動する場合には、アーマチャ５４の中立位置は開弁側へオフセットされるようにしてもよい。これは、排気弁の開弁時期は燃焼室２０内の圧力が高い時期と重なるため、排気弁の開弁動作に必要となる励磁電流量が増加し易いが、アーマチャ５４の中立位置が開弁側へオフセットされれば排気弁が開弁し易くなるため、排気弁の開弁動作に必要となる励磁電流量を低減することができるからである。
【００７３】
また、アーマチャ５４の中立位置が開弁側へオフセットされる場合には、アーマチャ５４を閉弁終端位置に保持するロック機構を備えるようにしてもよい。上記したロック機構としては、例えば、閉弁終端位置の近傍に設けられた永久磁石、或いは、アーマチャ５４が閉弁終端位置へ変位したときに、油圧などによって内部空間４４へ突出してアーマチャ５４の開弁側への変位を規制する機構などを例示することができる。
【００７４】
この場合、アーマチャ５４の中立位置が開弁側へオフセットされてもアーマチャ５４を閉弁終端位置に保持する際に必要となる励磁電流量を低減することができる。
【００７５】
＜実施の形態２＞
次に、本発明にかかる内燃機関用電磁駆動弁の第２の実施の形態について図３に基づいて説明する。
【００７６】
前述した第１の実施の形態と本実施の形態との差異は、前述した第１の実施の形態ではアーマチャ５４の中立位置を閉弁側へオフセットさせることによりアーマチャ５４を閉弁側へ変位させ易くしているのに対し、本実施の形態ではアーマチャ５４の中立位置を開弁用電磁石（３４、４８）と閉弁用電磁石（３２、４６）との中間位置としつつアーマチャ５４を閉弁側へ変位させ易くする点にある。
【００７７】
中立位置にあるアーマチャ５４を開弁側に比して閉弁側へ変位させ易くする具体的な方法としては、図３に示すように、アーマチャ５４の閉弁用電磁石（３２、４６）と対向する面に隆起部８０を設ける方法を例示することができる。
【００７８】
ここで、隆起部８０を設ける位置は、閉弁用電磁石（３２、４６）の電磁力が作用し難い位置に配置することが好ましい。例えば、閉弁用電磁石（３２、４６）が発生する電磁力は、該閉弁用電磁石（３２、４６）からの距離が長くなり且つアッパ電磁コイル４６の軸線からの距離が長くなるほど弱くなるため、アーマチャ５４の閉弁用電磁石（３２、４６）と対向する面において周縁部の近傍に隆起部８０を設けることが好ましい。
【００７９】
上記したようにアーマチャ５４に隆起部８０が設けられると、閉弁用電磁石（３２、４６）の電磁力がアーマチャ５４の周縁部にも作用し易くなる。このため、中立位置のアーマチャ５４に対し、閉弁用電磁石（３２、４６）の電磁力が開弁用電磁石（３４、４８）の電磁力より作用し易くなる。
【００８０】
従って、起動制御においてアーマチャ５４を閉弁終端位置へ変位させるように駆動回路７２及び７４が制御されれば、起動制御に要する消費電力を増加させることなく確実に電磁駆動弁１０を起動させることが可能となる。更に、起動制御における最初の励磁電流がアッパ電磁コイル４６に通電されるようにすれば、起動制御に要する消費電力を一層低減することができる。
【００８１】
尚、図３の説明では、アーマチャ５４の閉弁用電磁石（３２、４６）と対向する部位に隆起部８０を設ける例について述べたが、アーマチャ５４の開弁用電磁石（３４、４８）と対向する部位に隆起部が設けられるようにしてもよいことは勿論である。但し、アーマチャ５４の開弁用電磁石（３４、４８）と対向する部位に隆起部が設けられる場合には、起動制御においてアーマチャ５４が開弁終端位置へ変位させられるようにする。
【００８２】
また、本実施の形態では、中立位置にあるアーマチャ５４を開弁側に比して閉弁側へ変位させ易くするためにアーマチャ５４の閉弁用電磁石（３２、４６）と対向する面に隆起部８０を設ける例について述べたが、アーマチャ５４の閉弁用電磁石（３２、４６）と対向する面の透磁率を開弁用電磁石（３４、４８）と対向する面より高くするようにしてもよく、或いは、アッパコア３２の透磁率をロアコア３４より高くするようにしてもよい。
【００８３】
この場合、閉弁用電磁石（３２、４６）からアーマチャ５４へ作用する電磁力は開弁用電磁石（３４、４８）からアーマチャ５４へ作用する電磁力より強くなるため、アーマチャ５４が開弁側に比して閉弁側へ変位し易くなる。
【００８４】
従って、起動制御においてアーマチャ５４を閉弁終端位置へ変位させるように駆動回路７２及び７４が制御されれば、起動制御に要する消費電力を増加させることなく電磁駆動弁１０を確実に起動させることができる。更に、アーマチャ５４の中立位置を閉弁側へオフセットさせる必要がないため、アーマチャ５４を開弁側へ変位させる際に開弁用電磁石（３４、４８）へ印加すべき励磁電流量は、アーマチャ５４の中立位置を閉弁側へオフセットさせる場合に比して少なくなる。
【００８５】
【発明の効果】
本発明にかかる内燃機関用電磁駆動弁の起動制御装置によれば、電磁駆動弁の起動時にアーマチャが開弁終端位置と閉弁終端位置のうち変位しやすい位置へ変位させられるため、励磁電流量を増加させることなく確実に電磁駆動弁を起動させることが可能となる。
【００８６】
この結果、内燃機関の始動時には、電磁駆動弁の消費電力を増加させることなく内燃機関を確実に始動させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本実施の形態における内燃機関用電磁駆動弁の概略構成を示す図である。
【図２】本実施の形態における起動制御ルーチンを示すフローチャート図である。
【図３】他の実施の形態における内燃機関用電磁駆動弁の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
１０…電磁駆動弁
２２…吸気弁
３２…アッパコア
３４…ロアコア
４６…アッパ電磁コイル
４８…ロア電磁コイル
５４…アーマチャ
５６…アジャストボルト
６２、６６…圧縮コイルバネ
８０…隆起部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to an electromagnetically driven valve that opens and closes an intake valve and / or an exhaust valve of an internal combustion engine with electromagnetic force.
[0002]
[Prior art]
BACKGROUND ART As an intake valve and an exhaust valve of an internal combustion engine mounted on a vehicle such as an automobile, an electromagnetically driven valve that opens and closes a valve body by electromagnetic force is known.
[0003]
As the above-mentioned electromagnetically driven valve, an armature interlocking with a valve body of an intake valve or an exhaust valve, a pair of springs for urging the armature to a neutral position of the valve body, and an electromagnetic force against the spring force of one spring A valve-opening electromagnet for displacing the armature to the valve-opening end position corresponding to the fully-open position of the valve body, and a valve-closing end position corresponding to the fully-closed position of the valve body by the electromagnetic force against the spring force of the other spring. And a valve closing electromagnet for displacing the valve closing electromagnet.
[0004]
When the electromagnetically driven valve is not operated, the armature is located at the neutral position where the spring forces of the pair of springs are balanced. When the electromagnetically driven valve is activated, the valve opening electromagnet or the valve closing electromagnet is excited so that the armature is in the neutral position. The armature is further displaced to the valve opening end position or the valve closing end position, or the valve opening electromagnet and the valve closing electromagnet are alternately excited so that the armature gradually increases the reciprocating stroke from the neutral position, or the valve opening end position or It is displaced to the valve closing end position.
[0005]
Thus, as described in JP-A-2000-97059, for example, as described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-97059, when the ignition switch is turned on, the intake / exhaust valve is moved from the neutral position to the fully open position and held there. 2. Description of the Related Art A control device of an electromagnetically driven valve that sequentially moves an intake / exhaust valve to a fully closed position from a cylinder whose intake stroke is reached when a speed reaches a reference value is conventionally known.
[0006]
According to the conventional electromagnetically driven valve control device described in the above publication, all the intake and exhaust valves are moved from the neutral position to the fully open position when the internal combustion engine is started, and at least until the cranking rotation speed reaches the reference value. Since it is held at the fully open position, the compression work during cranking can be reduced, the starting time of the internal combustion engine can be reduced, and the power consumption of the starter motor can be reduced.
[0007]
[Patent Document 1]
JP-A-2000-97059
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
In the control device of the electromagnetically driven valve described in the above-mentioned publication, the armatures of all the electromagnetically driven valves are opened to move all the intake and exhaust valves from the neutral position to the fully open position when the internal combustion engine is started. Although it is displaced to the end position, the valve opening end position is not always a position that is easily displaced for the armatures of all the electromagnetically driven valves. For this reason, if it is attempted to displace the armature from the neutral position to the valve opening end position for all the electromagnetically driven valves, the exciting current amount must be increased for the electromagnetically driven valve where the armature easily displaces is the valve closing end position. For example, the armature cannot be displaced, or the armature cannot be displaced to the valve-opening end position, which may cause a start failure of the internal combustion engine. Such a problem can also occur when all the intake and exhaust valves are moved from the neutral position to the fully closed position when the internal combustion engine is started.
[0009]
The present invention has been made in view of the above-described problems, and has an object to provide a technique capable of reliably starting an electromagnetically driven valve without increasing the amount of exciting current when the electromagnetically driven valve is started. And
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, the present invention is directed to an internal combustion engine in which an armature interlocking with an intake valve or an exhaust valve is elastically supported at a neutral position between a valve opening electromagnet and a valve closing electromagnet by a pair of elastic means. An electromagnetically driven valve, wherein the armature is configured to be easily displaced to the other side with respect to any one of the valve opening side and the valve closing side, and when starting the electromagnetically driven valve, the armature is moved to the terminal position on the other side. The valve opening electromagnet and the valve closing electromagnet are controlled so as to be displaced.
[0011]
When the electromagnetically driven valve for an internal combustion engine configured as described above is started, the valve-opening electromagnet and the valve-closing electromagnet are controlled so that the armature is displaced to the easily displaced end position. The electromagnet can displace the armature from the neutral position to the terminal position with a small amount of exciting current.
[0012]
In the case where the armature in the neutral position is displaced to the predetermined target position of the valve-opening end position or the valve-closing terminal position when the electromagnetically driven valve is started, first, the armature is easily displaced to the terminal position (temporary target position). ), And then the armature may be displaced from the provisional target position to the target position. When the armature is displaced from the provisional target position to the target position, the urging force of the elastic means can be used, so that the power consumption of the valve opening electromagnet and the valve closing electromagnet is extremely small. Further, if the electromagnetically driven valve is configured such that the provisional target position and the target position match, power consumption at the time of startup can be further reduced.
[0013]
In the present invention, the method of configuring the electromagnetically driven valve so that the armature is easily displaced to the other side with respect to one of the valve-opening side and the valve-closing side is as follows. A method of offsetting the intermediate position between the electromagnet and the valve-closing electromagnet to the other side, (2) a method of providing a raised portion on the other surface of the valve-opening surface and the valve-closing surface of the armature, and (3) an armature. Of the valve-opening side surface and the valve-closing side surface of the above, the magnetic permeability of the other surface may be higher than that of the one surface.
[0014]
When the neutral position of the armature is offset in the above (1), the distance from the armature to the electromagnet on the other side (hereinafter, referred to as offset-side electromagnet) is equal to the electromagnet on the one side from the armature (hereinafter, non-offset-side electromagnet). )).
[0015]
Since the electromagnetic force acting on the armature from the electromagnet increases as the distance between the electromagnet and the armature decreases, the offset-side electromagnet is more likely to displace the armature than the non-offset-side electromagnet. As a result, the armature in the neutral state is more likely to be displaced to the offset side than to the non-offset side.
[0016]
Accordingly, when the electromagnetically driven valve is activated, if the valve-opening electromagnet and the valve-closing electromagnet are controlled so as to displace the armature from the neutral position to the offset end position, the electromagnetic force is applied to the valve-opening electromagnet and the valve-closing electromagnet. The armature can be displaced from the neutral position to the end position on the offset side without increasing the amount of exciting current to be performed.
[0017]
As a method for offsetting the neutral position of the armature to one of the valve-opening electromagnet and the valve-closing electromagnet, the elastic means biases the armature toward the valve-opening side and the valve-opening spring and the armature toward the valve-closing side. A method of making the free lengths of the valve-opening spring and the valve-closing spring different from each other when having a valve-closing spring to be urged, wherein the elastic means urges the armature toward the valve-opening side with the valve-opening spring and the armature. In the case where a valve-closing spring having a valve-closing spring biased to the valve-closing side is used, a method of making the specifications of the valve-opening spring and the valve-closing spring the same and preloading one of the springs may be exemplified. I can do it.
[0018]
In the case where the armature is fixed to a stem that is linked to the intake valve or the exhaust valve, the mounting position of the armature on the stem may be offset to one side of the valve-opening electromagnet and the valve-closing electromagnet. .
[0019]
In the above (2), when the raised portion is provided on the other surface of the armature, particularly when the raised portion is provided on the other surface of the armature where the electromagnetic force from the other electromagnet hardly acts. Therefore, the electromagnetic force of the electromagnet on the other side acts on the armature more easily than the electromagnetic force of the electromagnet on the one side.
[0020]
Therefore, if the valve-opening electromagnet and the valve-closing electromagnet are controlled so that the armature is displaced to the terminal position on the other side at the start of activation of the electromagnetically driven valve, the excitation current of the valve-opening electromagnet and the valve-closing electromagnet is reduced. The armature can be reliably displaced depending on the amount.
[0021]
In the above (3), when the magnetic permeability of the other surface of the valve-opening surface and the valve-closing surface of the armature is made higher than that of one surface, the electromagnet on the other side is smaller than the electromagnet on one side. The armature is easily displaced.
[0022]
Therefore, if the valve-opening electromagnet and the valve-closing electromagnet are controlled to displace the armature to the other end position when the electromagnetically driven valve is started, the armature is reliably displaced to the other end position with low power consumption. It is possible to do.
[0023]
Instead of making the magnetic permeability of the other surface of the armature higher than that of the one surface, the magnetic permeability of the core constituting the other electromagnet may be made higher than that of the one electromagnet.
[0024]
Further, the other side in the above methods (1) to (3) may be a valve closing side. This is because during the operation of the internal combustion engine, the period during which the intake valve and the exhaust valve are closed is longer than the period during which the valve is open (for example, in a 4-stroke cycle internal combustion engine, 1 in one cycle (720 ° CA)). This is because if the intake / exhaust valve is opened only during the stroke (about 180 ° C.), and the armature is easily displaced toward the valve closing side, the power consumption when the intake / exhaust valve is held closed can be reduced. . In this case, it is also possible to reduce the power consumption of the electromagnetically driven valve during operation of the internal combustion engine.
[0025]
However, when the electromagnetically driven valve opens and closes the exhaust valve, the other side described above may be the valve opening side. This is because the exhaust valve opens when the in-cylinder pressure is high, so the amount of excitation current required when opening the exhaust valve is likely to increase, but when the armature is easily displaced to the valve opening side, the exhaust valve is opened. This is because the amount of exciting current required for opening the valve can be reduced.
[0026]
Further, when the electromagnetically driven valve is configured according to the above-described methods (1) to (3), the electromagnetically driven valve may further include a mechanism for holding the armature at one end position. Good. This is because, when the armature is more easily displaced to the other side than the valve-opening side and the valve-closing side, the amount of excitation current required to hold the armature at the end position on one side causes the armature to move from the other side. When the armature is held at one end position without using the electromagnetic force of the electromagnet, the amount of excitation current during the operation of the internal combustion engine increases. This is because it is possible to prevent an increase in the number.
[0027]
As the above-mentioned holding mechanism, for example, a permanent magnet arranged in the vicinity of one end position or a mechanism for mechanically holding the armature at one end position can be exemplified.
[0028]
When the above-described holding mechanism is provided, the electromagnetically driven valve can be activated without increasing the power consumption when the electromagnetically driven valve is activated, and the power consumption is prevented from increasing even when the internal combustion engine is operating. can do.
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, specific embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
[0029]
<Embodiment 1>
First, a first embodiment of an electromagnetically driven valve for an internal combustion engine according to the present invention will be described with reference to FIGS.
[0030]
FIG. 1 is a diagram showing a schematic configuration of an electromagnetically driven valve according to the present invention. Although FIG. 1 shows the configuration of an electromagnetically driven valve that opens and closes an intake valve of an internal combustion engine, the electromagnetically driven valve that opens and closes an exhaust valve has the same configuration.
[0031]
In FIG. 1, reference numeral 10 denotes an electromagnetically driven valve attached to the cylinder head 12. The cylinder head 12 includes a lower head 14 fixed to an upper surface of a cylinder block (not shown), and an upper head 16 fixed to an upper surface of the lower head 14.
[0032]
An intake port 18 is formed in the lower head 14 for each cylinder of the internal combustion engine, and a valve seat 24 on which a valve body 22a of an intake valve 22 is seated is provided at an opening end of the intake port 18 on the combustion chamber 20 side. ing.
[0033]
The lower head 14 has a through hole with a circular cross section extending from the inner wall surface of the intake port 18 to the upper surface of the lower head 14. A cylindrical valve guide 26 is press-fitted into the through hole. On the valve guide 26, a valve stem 22b connected to the valve body 22a is supported so as to be able to advance and retreat in the axial direction (along the axis 28 in the drawing).
[0034]
The upper head 16 is provided with a core mounting hole 30 extending along the axis 28. The upper part 30a of the core mounting hole 30 is formed smaller in diameter than the lower part 30b (hereinafter, the upper part 30a is described as a small diameter part 30a, and the lower part 30b is described as a large diameter part 30b).
[0035]
An upper core 32 and a lower core 34 made of a soft magnetic material having a columnar shape are fitted in the small diameter portion 30 a of the core mounting hole 30 in series in the axial direction via an internal space 44. A flange is formed at the upper end of the upper core 32, and the flange is in contact with the upper surface of the upper head 16. A flange is formed at the lower end of the lower core 34, and the flange is in contact with a step surface between the small diameter portion 30a and the large diameter portion 30b.
[0036]
Above the upper core 32, a cylindrical upper cap 36 is disposed. A flange 36a is provided at the lower end of the upper cap 36. The flange 36 a is fixed to the upper head 16 with the flange of the upper core 32 being sandwiched between the flange 36 a and the upper head 16. As a means for fixing the flange 36a to the upper head 16, a plurality of bolts 38 can be used.
[0037]
A lower cap 40 made of an annular body having an outer diameter substantially the same as the large diameter portion 30b of the core mounting hole 30 is in contact with the lower surface of the lower core 34. The lower cap 40 is fixed to the upper head 16 with the flange of the lower core 34 sandwiched between the lower cap 40 and the upper head 16. As a means for fixing the lower cap 40 to the upper head 16, a plurality of bolts 42 can be used.
[0038]
The surface facing the internal space 44 of the upper core 32 (the lower surface of the upper core 32 in FIG. 1) and the surface facing the internal space 44 of the lower core 34 (the upper surface of the lower core 34 in FIG. 1) are opposed to each other. An annular groove is formed.
[0039]
An upper electromagnetic coil 46 is fitted into the annular groove of the upper core 32. The upper core 32 and the upper electromagnetic coil 46 correspond to a valve opening electromagnet according to the present invention. A lower electromagnetic coil 48 is fitted in the annular groove of the lower core 34. The lower core 34 and the lower electromagnetic coil 48 correspond to a valve closing electromagnet according to the present invention.
[0040]
Through holes are formed in the upper core 32 and the lower core 34 along the axis 28. An armature stem 52 made of a columnar non-magnetic material is inserted into the through hole so as to be able to advance and retreat in the axial direction. An armature 54 made of a disk-shaped soft magnetic material is fixed to a part of the armature stem 52 located in the internal space 44.
[0041]
The upper end of the armature stem 52 extends into the upper cap 36 above the upper core 32 and is joined to the upper retainer 60. One end of a compression coil spring 62 (the lower end of the compression coil spring 62 in FIG. 1) is in contact with the upper surface of the applicator 60. The other end of the compression coil spring 62 (the upper end of the compression coil spring 62 in FIG. 1) is in contact with the spring seat 58. The upper surface of the spring seat 58 is in contact with an adjustment bolt 56 screwed into an opening above the upper cap 36.
[0042]
The lower end of the armature stem 52 extends into the large diameter portion 30b below the lower core 34 and contacts the upper end of the valve stem 22b.
[0043]
A disc-shaped lower retainer 64 is joined to the outer periphery near the upper end of the valve stem 22b. A compression coil spring 66 is interposed between the lower surface of the lower retainer 64 and the upper surface of the lower head 14. The compression coil spring 66 and the above-described compression coil spring 62 correspond to elastic means according to the present invention.
[0044]
A drive circuit 72 for applying an exciting current to the upper electromagnetic coil 46 is electrically connected to the upper electromagnetic coil 46. A drive circuit 74 for applying an exciting current to the lower electromagnetic coil 48 is electrically connected to the lower electromagnetic coil 48. The two drive circuits 72 and 74 are electrically connected to the electronic control unit 70.
[0045]
The electronic control unit 70 controls the amount of excitation current applied from the drive circuits 72 and 74 to the upper electromagnetic coil 46 and the lower electromagnetic coil 48 based on the operating state of the internal combustion engine and the like.
[0046]
For example, the electronic control unit 70 causes the drive circuit 72 to apply an exciting current to the upper electromagnetic coil 46 when the intake valve 22 is kept in the closed state. In this case, the upper core 32 and the upper electromagnetic coil 46 (hereinafter collectively referred to as valve-closing electromagnets (32, 46)) push the armature 54 against the biasing force of the compression coil spring 62 in the valve closing direction of the intake valve 22 (FIG. 1). The armature 54 is held at a position where the armature 54 comes into contact with the upper core 32 (valve-closing end position) to generate an electromagnetic force that is attracted inward (upward). As a result, the intake valve 22 is held at the fully closed position by the urging force of the compression coil spring 66, that is, at the position where the valve body 22a of the intake valve 22 is seated on the valve seat 24.
[0047]
When holding the intake valve 22 in the open state, the electronic control unit 70 causes the drive circuit 74 to apply an exciting current to the lower electromagnetic coil 48. In this case, the lower core 34 and the lower electromagnetic coil 48 (hereinafter collectively referred to as valve-opening electromagnets (34, 48)) push the armature 54 against the urging force of the compression coil spring 66 in the valve opening direction of the intake valve 22 (FIG. 1). The armature 54 is held at a position where the armature 54 abuts on the lower core 34 (valve opening end position) to generate an electromagnetic force that is attracted in the downward direction. As a result, the intake valve 22 is pressed by the armature stem 52 and held at the fully open position.
[0048]
When opening the intake valve 22 in the fully closed state, the electronic control unit 70 first stops the application of the exciting current from the drive circuit 72 to the upper electromagnetic coil 46. At this time, since the electromagnetic force acting on the armature 54 from the valve closing electromagnets (32, 46) disappears, the armature 54 and the intake valve 22 are displaced in the valve opening direction by receiving the urging forces of the compression coil springs 62 and 66.
[0049]
Subsequently, the electronic control unit 70 causes the drive circuit 74 to apply an exciting current to the lower electromagnetic coil 48 when the armature 54 is displaced to the vicinity of the neutral position. At this time, the valve opening electromagnets (34, 48) generate an electromagnetic force for attracting the armature 54, so that the armature 54 is displaced to the valve opening end position and the intake valve 22 is displaced to the fully open position.
[0050]
On the other hand, when closing the intake valve 22 in the fully open state, the electronic control unit 70 first stops the application of the excitation current from the drive circuit 74 to the lower electromagnetic coil 48. At this time, since the electromagnetic force acting on the armature 54 from the valve-opening electromagnets (34, 48) disappears, the armature 54 and the intake valve 22 are displaced in the valve closing direction by receiving the urging forces of the compression coil springs 62 and 66.
[0051]
Subsequently, when the armature 54 has been displaced to the vicinity of the neutral position, the electronic control unit 70 causes the drive circuit 72 to start applying an exciting current to the upper electromagnetic coil 46. At this time, the valve closing electromagnets (32, 46) generate an electromagnetic force for attracting the armature 54, so that the armature 54 is displaced to the valve closing end position and the intake valve 22 is displaced to the fully closed position.
[0052]
Further, when the excitation current is not applied to the upper electromagnetic coils 46 and 48 from the drive circuits 72 and 74 as in the case where the operation of the internal combustion engine is stopped, the compression coil spring 62 moves the armature stem 52 in the valve opening direction. Of the compression coil spring 66 acts on the intake valve 22 in the valve closing direction, so that the armature 54 is at a position (neutral position) where the biasing forces of the compression coil spring 62 and the compression coil spring 66 are balanced. It is elastically supported.
[0053]
For this reason, when the internal combustion engine is started, or when returning from step-out, etc., the electronic control unit 70 applies an exciting current from the drive circuits 72 and 74 to the upper electromagnetic coil 46 and the lower electromagnetic coil 48 alternately. It is necessary to execute so-called start-up control in which the armature 54 is vibrated in the axial direction and the amplitude thereof is gradually increased, and finally the armature 54 is held at the valve closing end position or the valve opening end position.
[0054]
By the way, the electromagnetic force acting on the armature 54 from the valve closing electromagnets (32, 46) and the valve opening electromagnets (34, 48) becomes stronger as the distance between these electromagnets and the armature 54 becomes shorter. Preferably, the armature 54 is displaced in a direction in which the distance between the armature 54 and the electromagnet is short.
[0055]
This is because when the armature 54 is to be displaced in a direction in which the distance between the armature 54 and the electromagnet is long, the electromagnetic force acting on the armature 54 from the electromagnet opposes the urging force of the compression coil spring 62 or 66 to prevent the armature 54 from being displaced. May not be able to be displaced. Further, in such a case, it is necessary to increase the amount of exciting current of the electromagnet to displace the armature 54, which leads to an increase in current consumption.
[0056]
On the other hand, the electromagnetically driven valve 10 according to the present embodiment is configured such that the neutral position described above is offset toward the upper core 32 from an intermediate position between the upper core 32 and the lower core 34.
[0057]
The method of offsetting the neutral position includes (1) a method in which the free length of the compression coil spring 62 is longer than the free length of the compression coil spring 66, and (2) a method in which the spring constant of the compression coil spring 62 is lower than the spring constant of the compression coil spring 66. (3) a method of offsetting the mounting position of the armature 54 with respect to the armature stem 52 toward the upper core 32, (4) a method of shortening the length of the compression coil spring 62 by preloading the compression coil spring 62, and the like. Can be. When the adjusting bolt 56 is provided like the electromagnetically driven valve 10 for an internal combustion engine in the present embodiment, the neutral position may be offset by the adjusting bolt 56.
[0058]
When the neutral position is offset toward the upper core 32, the distance L1 between the armature 54 and the upper core 32 is shorter than the distance L2 between the armature 54 and the lower core 34, as shown in FIG. As a result, the armature 54 at the neutral position is easily displaced to the valve closing end position with respect to the valve opening end position.
[0059]
In response to this, the electronic control unit 70 controls the drive circuits 72 and 74 to displace the armature 54 to the valve closing end position in the start-up control. Further, the electronic control unit 70 supplies the first excitation current at the time of startup to the upper electromagnetic coil 46.
[0060]
Hereinafter, the startup control of the electromagnetically driven valve 10 in the present embodiment will be described with reference to FIG. FIG. 2 is a flowchart illustrating a startup control routine. This activation control routine is a routine executed by the electronic control unit 70 triggered by the switching of an unillustrated ignition switch from off to on.
[0061]
The electronic control unit 70 determines in step 10 whether or not a request to start the internal combustion engine has been issued, that is, whether or not the ignition switch has been switched from off to on. If it is determined in step 10 that the start request has not been issued, the electronic control unit 70 executes the processing of step 10 again.
[0062]
If it is determined in step 10 that a start request has been issued, the electronic control unit 70 proceeds to step 20 and controls the drive circuit 72 to apply an exciting current to the upper electromagnetic coil 46.
[0063]
In step 30, the electronic control unit 70 determines whether the armature 54 has reached the valve closing end position.
[0064]
If it is determined in step 30 that the armature 54 has not reached the valve closing end position, the electronic control unit 70 proceeds to step 40 and controls the drive circuit 74 to apply an exciting current to the lower electromagnetic coil 48. After that, the processing after step 20 is executed again.
[0065]
When the processes of steps 20 to 40 are repeatedly performed in this manner, the amplitude of the armature 54 is gradually amplified and reaches the valve closing end position. When the armature 54 reaches the valve closing end position, the electronic control unit 70 determines in step 30 that the armature 54 has reached the valve closing end position, and proceeds to step 50.
[0066]
In step 50, the electronic control unit 70 keeps applying the exciting current from the drive circuit 72 to the upper electromagnetic coil 46 to hold the intake valve 22 in the fully closed state.
[0067]
As described above, by the electronic control device 70 executing the start-up control routine, in the start-up control of the electromagnetically driven valve, the armature 54 can reach the valve closing end position from the neutral position without increasing power consumption. . As a result, at the time of starting the internal combustion engine, it is possible to preferably start the internal combustion engine without increasing power consumption.
[0068]
Further, in the processing of steps 20 to 40, the initial excitation current at the start of the start is applied to the upper electromagnetic coil 46, so that the valve-closing electromagnets (32, 46) move the armature 54 to the neutral position by a small excitation current. From the valve to the valve closing side. As a result, power consumption during the start-up control can be further reduced.
[0069]
In the present embodiment, the example in which the armature 54 is offset toward the valve closing side has been described, but the armature 54 may be offset toward the valve opening side.
[0070]
However, in order to reduce power consumption during operation of the internal combustion engine, it is preferable to offset the neutral position of the armature 54 to the valve closing side. This is for the following reason.
[0071]
When the neutral position of the armature 54 is offset to one side of the valve-opening side and the valve-closing side, the amount of excitation current required to hold the armature 54 at the end position on the offset side is smaller than when the offset is not offset. The exciting current required for holding the armature 54 at the end position on the non-offset side becomes larger than when the offset is not offset. Further, the period during which the intake valve 22 is open during the operation of the internal combustion engine is much smaller than the period during which the intake valve 22 is closed. Therefore, if the neutral position of the armature 54 is offset toward the valve closing side, the armature 54 can be reliably displaced without increasing the amount of exciting current at the start of activation of the electromagnetically driven valve 10. It is also possible to reduce an increase in the amount of exciting current during operation of the internal combustion engine.
[0072]
When the electromagnetically driven valve 10 opens and closes the exhaust valve of the internal combustion engine, the neutral position of the armature 54 may be offset toward the valve opening side. This is because the opening timing of the exhaust valve overlaps with the timing when the pressure in the combustion chamber 20 is high, so that the amount of excitation current required for the opening operation of the exhaust valve is likely to increase, but the neutral position of the armature 54 is opened. If it is offset to the side, the exhaust valve can be easily opened, so that the amount of exciting current required for the valve opening operation of the exhaust valve can be reduced.
[0073]
Further, when the neutral position of the armature 54 is offset to the valve opening side, a lock mechanism for holding the armature 54 at the valve closing end position may be provided. The above-described locking mechanism may be, for example, a permanent magnet provided near the valve closing end position, or the armature 54 may be protruded into the internal space 44 by hydraulic pressure or the like to open the armature 54 when the armature 54 is displaced to the valve closing end position. A mechanism for restricting displacement to the valve side can be exemplified.
[0074]
In this case, even if the neutral position of the armature 54 is offset toward the valve opening side, the amount of excitation current required to hold the armature 54 at the valve closing end position can be reduced.
[0075]
<Embodiment 2>
Next, a second embodiment of the electromagnetically driven valve for an internal combustion engine according to the present invention will be described with reference to FIG.
[0076]
The difference between the above-described first embodiment and this embodiment is that in the above-described first embodiment, the neutral position of the armature 54 is offset toward the valve closing side to displace the armature 54 toward the valve closing side. On the other hand, in the present embodiment, the armature 54 is closed on the valve closing side while the neutral position of the armature 54 is set to an intermediate position between the valve opening electromagnets (34, 48) and the valve closing electromagnets (32, 46). The point is that it is easy to displace.
[0077]
As a specific method for easily displacing the armature 54 at the neutral position to the valve closing side as compared with the valve opening side, as shown in FIG. 3, the armature 54 faces the valve closing electromagnets (32, 46). A method of providing the raised portion 80 on the surface to be formed can be exemplified.
[0078]
Here, it is preferable that the raised portion 80 is provided at a position where the electromagnetic force of the valve-closing electromagnets (32, 46) hardly acts. For example, the electromagnetic force generated by the valve closing electromagnets (32, 46) becomes weaker as the distance from the valve closing electromagnets (32, 46) becomes longer and the distance from the axis of the upper electromagnetic coil 46 becomes longer. The armature 54 preferably has a raised portion 80 near the peripheral edge on the surface facing the valve closing electromagnets (32, 46).
[0079]
When the raised portions 80 are provided on the armature 54 as described above, the electromagnetic force of the valve closing electromagnets (32, 46) can easily act on the peripheral edge of the armature 54. Therefore, the electromagnetic force of the valve-closing electromagnets (32, 46) more easily acts on the armature 54 at the neutral position than the electromagnetic force of the valve-opening electromagnets (34, 48).
[0080]
Therefore, if the drive circuits 72 and 74 are controlled so that the armature 54 is displaced to the valve closing end position in the start control, the electromagnetically driven valve 10 can be started reliably without increasing the power consumption required for the start control. It becomes possible. Furthermore, if the first excitation current in the start control is supplied to the upper electromagnetic coil 46, the power consumption required for the start control can be further reduced.
[0081]
In addition, in the description of FIG. 3, the example in which the raised portion 80 is provided in the portion of the armature 54 facing the valve closing electromagnets (32, 46) has been described, but the armature 54 faces the valve opening electromagnets (34, 48). Needless to say, a raised portion may be provided at a portion where the light is projected. However, when a raised portion is provided in a portion of the armature 54 facing the valve opening electromagnets (34, 48), the armature 54 is displaced to the valve opening end position in the start control.
[0082]
Further, in the present embodiment, in order to make it easier to displace the armature 54 at the neutral position toward the valve closing side than the valve opening side, the armature 54 has a raised surface facing the valve closing electromagnet (32, 46). Although the example in which the portion 80 is provided has been described, the magnetic permeability of the surface of the armature 54 facing the valve closing electromagnets (32, 46) may be made higher than the surface facing the valve opening electromagnets (34, 48). Alternatively, the magnetic permeability of the upper core 32 may be higher than that of the lower core 34.
[0083]
In this case, the electromagnetic force acting on the armature 54 from the valve-closing electromagnets (32, 46) is stronger than the electromagnetic force acting on the armature 54 from the valve-opening electromagnets (34, 48). As a result, it becomes easier to displace to the valve closing side.
[0084]
Therefore, if the drive circuits 72 and 74 are controlled so that the armature 54 is displaced to the valve closing end position in the start control, the electromagnetically driven valve 10 can be started reliably without increasing the power consumption required for the start control. it can. Further, since it is not necessary to offset the neutral position of the armature 54 to the valve closing side, the amount of excitation current to be applied to the valve opening electromagnets (34, 48) when displacing the armature 54 to the valve opening side is determined by the armature 54 Is smaller than when the neutral position is offset toward the valve closing side.
[0085]
【The invention's effect】
According to the starting control apparatus for an electromagnetically driven valve for an internal combustion engine according to the present invention, the armature is displaced to a position that is easily displaced between the valve-opening end position and the valve-closing end position when the electromagnetically driven valve is started. It is possible to reliably start the electromagnetically driven valve without increasing the pressure.
[0086]
As a result, at the time of starting the internal combustion engine, the internal combustion engine can be reliably started without increasing the power consumption of the electromagnetically driven valve.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing a schematic configuration of an electromagnetically driven valve for an internal combustion engine in the present embodiment.
FIG. 2 is a flowchart illustrating a startup control routine according to the present embodiment.
FIG. 3 is a diagram showing a schematic configuration of an electromagnetically driven valve for an internal combustion engine according to another embodiment.
[Explanation of symbols]
10. Electromagnetically driven valve
22 ... intake valve
32 ... Upper core
34 ... Lower core
46… Upper electromagnetic coil
48 ... Lower electromagnetic coil
54 ... Armature
56 ... Adjust bolt
62, 66 ... compression coil spring
80 ... ridge

Claims

An armature interlocking with a valve body of an intake valve or an exhaust valve is an electromagnetically driven valve for an internal combustion engine elastically supported at a neutral position between a valve-opening electromagnet and a valve-closing electromagnet by a pair of elastic means,
The armature in the neutral position is configured to be easily displaced to the other side with respect to one side of the valve opening side and the valve closing side, and displacing the armature to the terminal position on the other side when starting the electromagnetically driven valve. An electromagnetically driven valve for an internal combustion engine.

2. The electromagnetically driven valve for an internal combustion engine according to claim 1, wherein the neutral position of the armature is offset toward the other side from an intermediate position between the valve opening electromagnet and the valve closing electromagnet.

The electromagnetically driven valve for an internal combustion engine according to claim 2, wherein the other side is a valve closing side.

The internal combustion engine according to claim 2, wherein the other side is a valve closing side when the armature is linked to an intake valve, and the other side is a valve opening side when the armature is linked to an exhaust valve. Electromagnetically driven valve.

2. The electromagnetically driven valve for an internal combustion engine according to claim 1, wherein a protrusion is provided on the other surface of the valve opening side surface and the valve closing side surface of the armature. 3.

2. The electromagnetically driven valve for an internal combustion engine according to claim 1, wherein the other surface of the valve-opening surface and the valve-closing surface of the armature has a higher magnetic permeability than the one surface. 3. .

The electromagnetically driven valve for an internal combustion engine according to any one of claims 1 to 4, further comprising a mechanism for holding the armature at the one end position.