JP2004283489A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【目的】遊技盤面の態様を一連の遊技において適宜切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるようにすることで、遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供する。
【構成】複数種類の表示手段9A、9B、9Cによって異なる表示態様で識別情報の可変表示がそれぞれ実行される複数の表示面9a、9b、9cを有し、回動動作によって表示面が切り換えられ、複数の表示面のうち少なくとも1つの表示面を用いた識別情報の可変表示が行われる表示装置9を備え、遊技における所定条件の成立に基づいて、表示装置9の回動動作の制御を行い、遊技者の可視領域に臨む表示面を他の表示面に切り換える処理により複数回の可変表示に亘って連続して行う連続予告を実行するため、可変表示における表示態様を一連の遊技演出において切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるようになる。よって、遊技の興趣を向上させることができる。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、所定の始動条件の成立に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行って表示結果を導出表示する表示装置と、前記始動条件の成立に基づいて前記表示結果をその導出表示以前に決定する事前決定手段と、を備え、該事前決定手段が表示結果を予め定められた特定表示結果とすることを決定したときに前記表示装置に前記特定表示結果を表示した後に遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御するパチンコ機等の遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示可能な可変表示手段が設けられ、当該識別情報の可変表示の表示結果が特定の表示結果となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能となるように構成されたものがある。
【0003】
特定遊技状態とは、所定の遊技価値が付与された遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、特定遊技状態は、例えば可変入賞球装置の状態が打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(大当り遊技状態)、遊技者にとって有利な状態となるための権利が発生した状態、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態などの、所定の遊技価値が付与された状態である。
【0004】
パチンコ遊技機では、特別図柄(識別情報)を表示する可変表示手段の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様の組合せとなることを、通常、「大当り」という。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい大当り遊技状態に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)に固定されている。なお、各開放について開放時間(例えば29.5秒)が決められ、入賞数が所定個に達しなくても開放時間が経過すると大入賞口は閉成する。また、大入賞口が閉成した時点で所定の条件(例えば、大入賞口内に設けられているVゾーンへの入賞)が成立していない場合には、大当り遊技状態は終了する。
【0005】
また、可変表示手段において最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定の表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。リーチ状態において、変動パターンを通常状態における変動パターンとは異なるパターンにすることによって、遊技の興趣が高められている。そして、可変表示手段に可変表示される図柄の表示結果がリーチ状態となる条件を満たさない場合には「はずれ」となり、可変表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
【0006】
上述した遊技機は、第1種に分類される遊技機であるが、従来、第1種パチンコ遊技機の遊技盤面の他、第2種や第3種に分類される各遊技機の遊技盤面をもあらかじめ準備しておき、その遊技盤面を切り換えることで各分類の遊技を行うことができる遊技機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0007】
また、分類の異なる遊技機の遊技盤面でなく、例えば第2種に分類される遊技機において、いわゆる可変入賞球装置の内部構造を切り換えて異なる構造となるように構成されているパチンコ遊技機も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−134093号公報 (第2−4頁、第1図)
【特許文献2】
特開平6−238047号公報 (第6−7頁、第5〜7図)
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1に記載の遊技機では、遊技店の店員が遊技盤面を交換する必要があるため、一連の遊技において複数種類の遊技盤面による遊技を行うことができるわけではない。従って、遊技の興趣の向上を図ることは困難であるばかりでなく、遊技の興趣を低下させてしまうおそれすらあるという課題があった。
【0010】
また、特許文献2に記載の遊技機は、第2種パチンコ遊技機における可変入賞球装置の内部構造を切り換える構成とされているが、外見上あまり差異のない複数種類の内部構造の各可変入賞球装置によって各遊技盤面が構成されているので、遊技の興趣が向上されることはあまり期待できないという課題があった。
【0011】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、遊技盤面の態様を一連の遊技において適宜切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるようにすることで、遊技の興趣を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、請求項1に係る発明においては、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄、飾り図柄)が外面側より視認可能に配された可変表示部材(例えば、回転ドラム115A,115B,115C,116)が回転駆動されることによって識別情報の可変表示を行い、前記識別情報の表示結果が特定表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)とする遊技機であって、異なる前記可変表示部材を用いて可変表示を行う複数種類の表示手段(例えば、ドラム表示装置9B,ドラム表示装置9C)と、前記複数種類の表示手段のうち少なくとも一つの表示手段が設けられ、互いに異なる表示態様で前記識別情報の可変表示が実行される複数の表示面(例えば、回転ドラムによる表示器を含む第2表示面9b、第3表示面9c)を有する表示ユニット(例えば、可変表示装置9)と、該表示ユニットを回動させ、前記複数の表示面のうち遊技者の可視領域に臨む表示面(例えば、表示枠9w内に表れる表示面)を何れか一つの表示面から他の表示面に切り換える表示面切換手段(例えば、演出制御用CPU101におけるステップS706を実行する部分)と、識別情報の可変表示内容を事前に決定する事前決定手段(例えば、CPU56のステップS123、S132、S55、S60及び演出制御用CPU101におけるステップS801を実行する部分)と、前記複数種類の表示手段の制御を行い、前記事前決定手段による事前決定に従い所定の表示面での前記識別情報の可変表示を実行させる可変表示制御手段(例えば、演出制御用CPU101におけるステップS704,S706,S708を実行する部分)と、を備え、前記始動条件が成立したが未だ可変表示の開始条件が成立していない始動記憶を記憶する始動記憶手段(例えば、RAM55)と、該始動記憶手段に記憶された始動記憶のうち前記事前決定手段によって判定された始動記憶(例えば、始動入賞記憶)にもとづく可変表示の開始条件が成立する以前に当該事前決定手段による判定結果に基づいて複数回の可変表示に亘って連続して予告演出を実行する連続予告演出実行手段と、を備え、該連続予告実行手段は、前記表示面切換手段により遊技者の可視領域に臨む表示面を切り換える処理を行うことで前記予告演出を実行することを特徴とする。このように構成することにより、可変表示における表示態様を一連の遊技演出(例えば、連続予告演出)において切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるようになる。よって、遊技の興趣を向上させることができる。
【0013】
また、請求項2に係る発明においては、各々を識別可能な複数種類の識別情報(例えば、特別図柄、飾り図柄)の可変表示を行い、前記識別情報の表示結果が特定表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)とする遊技機であって、異なる駆動方式を用いて可変表示を行う複数種類の表示手段(例えば、LCD9A、ドラム表示装置9B、ドラム表示装置9C)と、前記複数種類の表示手段のうち少なくとも一つの表示手段が設けられ、互いに異なる駆動方式(例えば、液晶駆動回路を駆動源とする駆動方式、モータを駆動源とする駆動方式、ソレノイドを駆動源とする駆動方式など、各種の異なる駆動源によって駆動される方式を意味する。)で前記識別情報の可変表示が実行される複数の表示面(例えば、画像を画面表示するLCDを含む第1表示面9aと、回転ドラムによる表示器を含む第2表示面9bまたは第3表示面9c)を有する表示ユニット(例えば、可変表示装置9)と、該表示ユニットを回動させ、遊技者の可視領域に臨む表示面(例えば、表示枠9w内に表れる表示面)を何れか一つの表示面から他の表示面に切り換える表示面切換手段(例えば、演出制御用CPU101におけるステップS706を実行する部分)と、識別情報の可変表示内容を事前に決定する事前決定手段(例えば、演出制御用CPU101におけるステップS801を実行する部分)と、前記複数種類の表示手段の制御を行い、前記事前決定手段による事前決定に従い所定の表示面での前記識別情報の可変表示を実行させる可変表示制御手段(例えば、演出制御用CPU101におけるステップS704,S706,S708を実行する部分)と、を備え、前記始動条件が成立したが未だ可変表示の開始条件が成立していない始動記憶を記憶する始動記憶手段(例えば、RAM55)と、該始動記憶手段に記憶された始動記憶のうち前記事前決定手段によって判定された始動記憶にもとづく可変表示の開始条件が成立する以前に当該事前決定手段による判定結果に基づいて複数回の可変表示に亘って連続して予告演出を実行する連続予告演出実行手段と、を備え、該連続予告実行手段は、前記表示面切換手段により遊技者の可視領域に臨む表示面を切り換える処理を行うことで前記予告演出を実行することを特徴とする。このように構成することにより、可変表示における表示態様を一連の遊技演出(例えば、連続予告)において切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるようになる。よって、遊技の興趣を向上させることができる。
【0014】
また、請求項3に係る発明においては、前記所定条件は、遊技者の可視領域に臨む表示面での識別情報の表示状態がリーチ表示状態(例えば、図49(B)の状態)となる旨が前記事前決定手段により事前決定されたこと(例えば、図49に示す演出が実行されることが決定されたこと。なお、表示面が切り換えられるのは、例えば図49(B)の状態となったときである。)を含むことを特徴とする。このように構成することにより、リーチ表示態様となったときに表示面を切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるとともに、リーチ表示態様での可変表示の表示結果について多様な遊技演出を行うことができる。
【0015】
また、請求項4に係る発明においては、遊技者の可視領域に臨む表示面での識別情報の表示状態がリーチ表示状態となったことにもとづいて実行される所定のリーチ演出(例えば、図50に示す演出)において、段階的に前記演出内容が切り換えられる演出(例えば、図50に示す演出において第1表示面9a→第2表示面9b→第3表示面9cと表示面が切り換わる演出)が行われ、前記所定条件は、前記リーチ演出において演出内容を切り換えるタイミング(例えば、図50(B)が表示されたタイミングと、図50(D)が表示されたタイミング)となったことを含むことを特徴とする。このように構成することにより、表示面の切り換えによって演出内容を切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができる。
【0016】
また、請求項5に係る発明においては、識別情報の表示結果が表示面における所定の表示ライン(例えば、LCD9Aの左中右図柄のライン、ドラム表示装置9Bの左中右図柄のライン)で特定表示結果となったときに特定遊技状態とされ、前記表示ユニットが有する複数の表示面には、当該表示面に表される前記表示ラインのライン数が互いに異なる表示面(例えば、第1表示面9aと第2表示面9b)を含み、前記表示面切換手段は、表示面をライン数が異なる他の表示面に切り換える処理(例えば、図50(B)から図50(C)の状態となるように切り換える処理)を実行することを特徴とする。このように構成することにより、表示ライン数の異なる表示面に切り換えることで多様な遊技演出を行うことができる。
【0017】
また、請求項6に係る発明においては、前記複数種類の表示手段は、複数種類の識別情報が外面側より視認可能に配された可変表示部材が回転駆動されることによって識別情報の可変表示を行う表示手段(例えば、ドラム表示装置9B,9C)を含み、発光駆動されることにより、前記可変表示部材に配された識別情報を内面側から照射する演出用の発光体(例えば、バックライト)と、前記発光体により照射される識別情報を含む表示面(例えば、第3表示面9c)から他の表示面(例えば、第2表示面9b)へ切り換えられたときに、前記他の表示面の識別情報の可変表示に伴う演出として前記発光体を駆動させる共通発光体制御手段(例えば、バックライトに駆動信号を出力するライト駆動回路)とを備えたことを特徴とする。このように構成することにより、発光体を異なる表示面で共通に使用することができ、部品点数を削減することができる。
【0018】
また、請求項7に係る発明においては、前記表示面切換手段は、前記所定条件の成立に基づいて前記基準表示面から前記基準表示面と異なる表示面を遊技者の可視領域に臨ませ、前記可変表示制御手段により識別情報の可変表示を行い表示結果を表示したあと(例えば、ステップS853にてNと判定されたあと、あるいは大当り表示処理が終了したあと)、前記基準表示面が遊技者の可視領域に臨む位置に表示面を切り換える処理(例えば、ステップS853にてNと判定されたあとの処理、あるいは大当り表示処理が終了したあとの処理。具体的には、例えばステップS706にて実行される。)を実行し、前記可変表示制御手段により前記基準表示面を用いて次の可変表示を開始させる基準表示面回帰処理(例えば、ステップS706にて表示面を第1表示面9aに切り換える処理)を繰り返し実行することを特徴とする。このように構成することにより、常に一定の表示面から可変表示を開始することができ、表示面の切り換え状態を遊技者に容易に把握させることができる。
【0019】
また、請求項8に係る発明においては、前記表示面切換手段は、前記表示ユニットを一方向に回動させることによって前記複数の表示面のうち遊技者の可視領域に臨む表示面を何れか一つの表示面から他の表示面に切り換える通常回動処理(例えば、図50(B)から図50(C)の状態となるように切り換える処理)と、前記表示ユニットを一方向に回動させることによって前記複数の表示面のうち遊技者の可視領域に臨む表示面を何れか一つの表示面から他の表示面に切り換える処理が完了する前に、前記表示装置を逆方向に回動させることによって遊技者の可視領域に臨む表示面を元の表示面に戻す逆回動処理(例えば、図52(B)から、図52(C)を経由して、図52(D)の状態となるように切り換える処理)と、を実行する機能を有し、前記事前決定手段による事前決定に従い前記通常回動処理と前記逆回動処理のうちいずれかを選択(例えば、飾り図柄表示パターンを選択することによって選択される)して実行することを特徴とする。このように構成することにより、表示ユニットの回動方向を踏まえた多様な遊技演出を行うことができるようになり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0020】
また、請求項9に係る発明においては、前記複数種類の表示手段は、複数種類の識別情報が外面側より視認可能に配された可変表示部材(例えば、回転ドラム115A,115B,115C,116)が回転駆動されることによって識別情報の可変表示を行う表示手段(例えば、ドラム表示装置9B,9C)を含み、前記可変表示部材の回転駆動制御を行う駆動制御手段(例えば、演出制御用CPU101)を備え、同一の前記駆動制御手段にて、複数の表示面で使用される各表示手段の回転駆動制御を行う(例えば、ドラム表示装置9Bは第1表示面9aで用いられるときも第2表示面9bで用いられるときも演出制御用CPU101による同一の制御によって回転駆動制御され、ドラム表示装置9Cは第2表示面9bで用いられるときも第3表示面9cで用いられるときも演出制御用CPU101による同一の制御によって回転駆動制御される)ことを特徴とする。このように構成することにより、駆動制御手段を異なる表示面に配されている各表示手段で共通に使用することができ、部品点数を削減することができる。
【0021】
また、請求項10に係る発明においては、前記事前決定手段は、前記複数の表示面のうち何れか1つの表示面と他の1つの表示面とに決定用データが割り振られている決定用データテーブル(例えば、図41に示す停止時表示面決定用テーブル)を用いて、前記何れか1つの表示面と前記他の1つの表示面との何れの表示面にて識別情報の可変表示を行うかを決定(例えば、ステップS811)し、前記表示面切換手段は、前記何れか1つの表示面(例えば、第1表示面9a)で識別情報の可変表示が実行されたときと比較して、前記他の1つの表示面で識別情報の可変表示が実行されたときの方が高確率で特定表示結果となる(例えば、図41に示す停止時表示面決定テーブルに基づいて飾り図柄停止時の表示面が決定される場合、大当り時には第1表示面9aは選択されず、第2表示面9bまたは第3表示面9cが選択されるので、第1表示面9aで可変表示がなされているときは大当りへの期待が持てず、第2表示面9bまたは第3表示面9cで可変表示がなされているときは大当りへの期待が持てることになる。)ように、表示面を切り換える処理を実行することを特徴とする。このように構成することにより、表示面によって特定表示結果となる確率が異なるので、表示面によって遊技者の期待感を変化させ、遊技の興趣を向上させることができる。
【0022】
また、請求項11に係る発明においては、前記連続予告実行手段により実行される予告演出として、複数回の可変表示に亘って同一の表示面への切り換えを行う同面連続予告演出(例えば、予告パターンBで変動停止時における遊技者に正対する表示面として表示面9cが連続して表示される演出)と、複数回の可変表示に亘って異なる表示面への切り換えを行う非同面連続予告演出(例えば、予告パターンAで変動停止時における遊技者に正対する表示面として表示面9a〜9cが交互に表示される演出)と、を備え、前記同面連続予告演出が実行されたときには、前記特定表示結果となる確率が前記非同面連続予告演出が実行されたときよりも高くなるように選択データが設定された選択データテーブル(例えば、テーブル102B3、102B4を用いて前記予告演出の種類を選択する(ステップS663にて、乱数値と連続予告判定値とを比較することにより図34または図35のテーブル102B1〜4を用いて連続予告演出の回数及び種類を選択する)ことを特徴とする。このように構成することにより、連続予告演出が実行されていることを遊技者に容易に認識させることができる。
【0023】
また、請求項12に係る発明においては、前記連続予告実行手段により実行される予告演出として、複数回の可変表示に亘って予め定められた所定の順序で表示面の切り換えを行う定順序連続予告演出(例えば、連続予告の可変表示毎に、第1表示面9aから第3表示面へと段階的に表示面が切り換える演出)と、複数回の可変表示に亘って前記所定の順序以外の順序で表示面の切り換えを行う非定順序連続予告演出(例えば、連続予告の可変表示毎に、第1表示面9aから第3表示面へと段階的に表示面が切り換えられない演出)と、を備え、前記定順序連続予告演出が実行されたときには、前記特定表示結果となる確率が前記非定順序連続予告演出が実行されたときよりも高くなるように選択データが設定された選択データテーブルを用いて連続予告演出の種類を選択することを特徴とする。このように構成することにより、表示面の切り換えによって演出内容を切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
【0025】
まず、遊技機の一例である第1種パチンコ遊技機の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機を正面からみた正面図、図2〜図4は遊技盤の前面を示す正面図である。
【0026】
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤を除く。)と、を含む構造体である。
【0027】
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4と打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には遊技領域7が形成されている。
【0028】
遊技領域7の中央付近には、所定の始動条件の成立(例えば、後述する始動入賞口14への始動入賞)に基づいて各々が識別可能な複数種類の識別情報としての飾り図柄の可変表示を行って表示結果を導出表示する可変表示装置9が設けられている。詳細は後述するが、この例では、可変表示装置9は、飾り図柄を可変表示する複数の表示装置を有し、各表示装置によって形成される複数種類の表示面を切り換える機能を有している。なお、表示面とは、飾り図柄の可変表示演出を遊技者に視認させるために表示枠9w内に形成された面である。可変表示装置9の上方には、それぞれが識別情報としての特別図柄を可変表示するための特別図柄可変表示器11が設けられている。
【0029】
可変表示装置9の下方には、開閉動作を行う可変入賞球装置15を兼用する始動入賞口14が設けられている。始動入賞口14に入った入賞球は、遊技盤6の背面に導かれ、始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。
【0030】
可変表示装置6の下方には、特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド等を駆動することで開状態とされる大入賞口20が設けられている。大入賞口20は、大入賞口扉24を開閉することによって開状態あるいは閉状態とされる。
【0031】
大入賞口20から遊技盤6の背面に導かれた入賞球のうち一方(V入賞領域)に入った入賞球はV入賞スイッチ22で検出され、もう一方(10カウント入賞領域)に入った入賞球はカウントスイッチ23で検出される。遊技盤6の背面には、大入賞口20内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aも設けられている。
【0032】
ゲート32に遊技球が入賞しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄始動記憶が上限に達していなければ、所定の乱数値が抽出される。そして、普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態であれば、普通図柄表示器10の可変表示が開始される。普通図柄表示器10において表示状態が変化する可変表示を開始できる状態でなければ、普通図柄始動記憶の値が1増やされる。可変表示装置9の下部には、普通図柄始動記憶数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄始動記憶表示器41が設けられている。ゲート32への入賞がある毎に、普通図柄始動記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の可変表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。なお、特別図柄、飾り図柄、および普通図柄を一つの表示装置で可変表示するように構成することもできる。
【0033】
この実施の形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって普通図柄の可変表示が行われ、可変表示は所定時間(例えば29秒)継続する。そして、可変表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。当りとするか否かは、ゲート32に遊技球が入賞したときに抽出された乱数の値が所定の当り判定値と一致したか否かによって決定される。普通図柄表示器10における可変表示の表示結果が当りである場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になって遊技球が入賞しやすい状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。
【0034】
さらに、確率変動状態では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数とのうちの一方または双方が高められ、遊技者にとってさらに有利になる。また、確率変動状態等の所定の状態では、普通図柄表示器10における可変表示期間(変動時間)が短縮されることによって、遊技者にとってさらに有利になるようにしてもよい。
【0035】
遊技盤6には、複数の入賞口29,30,33,39が設けられ、遊技球の入賞口29,30,33,39への入賞は、それぞれ入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aによって検出される。遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾ランプ25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球を吸収するアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cが設けられている。さらに、遊技領域7における各構造物(大入賞口20等)の周囲には装飾LEDが設置されている。天枠ランプ28a、左枠ランプ28bおよび右枠ランプ28cおよび装飾用LEDは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
【0036】
そして、この例では、左枠ランプ28bの近傍に、賞球残数があるときに点灯する賞球ランプ51が設けられ、右枠ランプ28cの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52が設けられている。さらに、図1には示されていないが、パチンコ遊技機1に隣接して、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするカードユニット50が設置される。
【0037】
打球発射装置から発射された遊技球は、打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。打球が始動入賞口14に入り始動口スイッチ14aで検出されると、図柄の可変表示を開始できる状態であれば、特別図柄可変表示器11において特別図柄が可変表示(変動)を始めるとともに、可変表示装置9において飾り図柄が可変表示(変動)を始める。図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、始動入賞記憶数(始動記憶数)を1増やす。
【0038】
特別図柄可変表示器11における特別図柄の可変表示と、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示とは、ともに一定時間が経過したときに停止する。後述する事前決定手段が特別図柄表示器11の表示結果を予め定められた特定表示結果(大当り図柄)とすることを決定したときに特別図柄表示器11に大当り図柄を表示した後に遊技者にとって有利な特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行する。すなわち、大入賞口20が、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の打球が入賞するまで開放する。そして、大入賞口20の開放中に打球がV入賞領域に入賞しV入賞スイッチ22で検出されると、継続権が発生し大入賞口20の開放が再度行われる。継続権の発生は、所定回数(例えば15ラウンド)許容される。なお、この例では、停止時の特別図柄が大当り図柄である場合には、停止時の飾り図柄が大当りを示唆する図柄(例えば、左中右の図柄が同一図柄)となるように構成されている。なお、以下の説明において、飾り図柄の停止図柄について、大当りを示唆する図柄を「大当り図柄」ということがある。
【0039】
停止時の特別図柄可変表示器11における特別図柄が確率変動を伴う大当り図柄(特別表示結果)である場合には、次に大当りとなる確率が高くなる。すなわち、確率変動状態(特別遊技状態)という遊技者にとってさらに有利な状態となる。なお、この例では、停止時の特別図柄が確変図柄である場合には、停止時の飾り図柄が確変を示唆する図柄(例えば、左中右の図柄が特定の同一図柄)となるように構成されている。なお、以下の説明において、飾り図柄の停止図柄について、確変大当りを示唆する図柄を「確変図柄」、確率変動を伴わない大当り図柄を「非確変図柄」ということがある。
【0040】
可変表示装置9の上方には、始動入賞口14に入ったが未だ特別図柄可変表示器11の可変表示の開始条件が成立していない始動記憶(始動入賞記憶)を記憶する始動記憶手段(RAM55)に記憶された始動入賞記憶数を表示する特別図柄始動記憶表示器18が設けられている。特別図柄始動記憶表示器18には、4つのLEDによる始動記憶表示部が設けられている。有効始動入賞がある毎に、始動記憶表示部の点灯数を1増やす。そして、特別図柄の可変表示が開始される毎に、始動記憶表示部の点灯数を1減らす。
【0041】
可変表示装置9は、この例では3つの表示面を有する。図2には、表示枠9w内に形成され得る3つの表示面のうちの第1表示面9aが遊技者に正対している状態が示されている。第1表示面9aでは、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア)を有する液晶表示装置(LCD:Liquid Crystal Display)9Aと、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部を構成する可変表示部材としての回転ドラム115A,115B,115Cを有するドラム表示装置9Bとによる図柄の可変表示が行われる。
【0042】
また、図3には、表示枠9w内に形成され得る3つの表示面のうちの第2表示面9bが遊技者に正対している状態が示されている。第2表示面9bでは、ドラム表示装置9Bと、例えば1つの可変表示部を構成する可変表示部材としてのドラム116を有するドラム表示装置9Cとによる図柄の可変表示が行われる。第2表示面9bでは、ドラム表示装置9Cによって、円盤状の形状を成すドラム116が垂直方向を中心軸に回転することによる図柄の可変表示が行われる。すなわち、各図柄が横方向に移動していく可変表示がなされる。
【0043】
さらに、図4には、表示枠9w内に形成され得る3つの表示面のうちの第3表示面9cが遊技者に正対している状態が示されている。第3表示面9cでは、ドラム表示装置9Cによる図柄の可変表示が行われる。第3表示面9cでは、ドラム表示装置9Cによって、円盤状の形状を成すドラム116が遊技機の前後方向を中心軸に回転することによる図柄の可変表示が行われる。本例では、第3表示面9cでは、表示される各図柄の全てが視認される状態で可変表示が行われ、ドラム116の回転が停止したときに所定位置(例えば真上)で停止している図柄が停止図柄とされる。
【0044】
図5〜図7は、可変表示装置9の外観構成の例を示す外観斜視図である。図5は、表示枠9w内に第1表示面9aが表れている状態の可変表示装置9の外観構成の例を示す外観斜視図である。図6は、表示枠9w内に第2表示面9bが表れている状態の可変表示装置9の外観構成の例を示す外観斜視図である。図7は、表示枠9w内に第3表示面9cが表れている状態の可変表示装置9の外観構成の例を示す外観斜視図である。
【0045】
図5に示す状態のときは第1表示面9aが遊技者に正対していることになり、図6に示す状態のときは第2表示面9bが遊技者に正対していることになり、図7に示す状態のときは第3表示面9cが遊技者に正対していることになる。
【0046】
第1表示面9aに表れるLCD9Aと、第1表示面9aおよび第2表示面9bに表れるドラム表示装置9Bは、それぞれ取付基板97の一方の面に取り付けられている。また、第2表示面9bおよび第3表示面9cに表れるドラム表示装置9Cは、取付基板96の一方の面に取り付けられている。取付基板97と取付基板96とは、互いの他方の面が接触した状態で固定される。
【0047】
可変表示装置9には、回動時の位置確認を行うためのセンサ用突起91,92,93が備えられている。センサ用突起91は取付基板97に設けられ、センサ用突起92はドラム表示装置9Cの外枠98に設けられ、センサ用突起93は取付基板96に設けられている。各センサ用突起91,92,93は、回転軸95を中心とした円の円周上近傍に位置するように配されている。また、各センサ用突起91,92,93は、第1表示面9aが表れている状態(図5の状態)でのセンサ用突起91の位置と、第2表示面9bが表れている状態(図6の状態)でのセンサ用突起92の位置と、第3表示面9cが表れている状態(図7の状態)でのセンサ用突起93(図7には表れていない)の位置とが一致するように配されている。
【0048】
この例では、遊技機に、所定位置にセンサ用突起91,92,93のいずれかが位置しているか否かを感知するための突起センサ(基準表示面検出手段)118a,118b(図12参照)が備えられている。突起センサ118aは、第2表示面9bが表れている状態(図6の状態)でのセンサ用突起91の位置に備えられ、突起センサ118bは、第2表示面9bが表れている状態(図6の状態)でのセンサ用突起92の位置に備えられている。各突起センサ118a,118bは、それぞれ、センサ用突起91,92,93のいずれかを感知すると、センサ用突起検出信号を演出制御基板に向けて出力する。第1表示面9aが遊技者に正対している状態(図5の状態)では、突起センサ118bのみがセンサ用突起検出信号の出力状態となる。第2表示面9bが遊技者に正対している状態(図6の状態)では、突起センサ118aおよび突起センサ118bがセンサ用突起検出信号の出力状態となる。第3表示面9cが遊技者に正対している状態(図7の状態)では、突起センサ118aのみがセンサ用突起検出信号の出力状態となる。演出制御基板では、各突起センサ118a,118bからのセンサ用突起検出信号の受信状態にもとづいて、可変表示装置9の回動位置を把握することができる。
【0049】
また、可変表示装置9には、バックライトの照射する光を透過させるためのバックライト透過穴94が各取付基板96,97を貫通した穴によって形成されている。このバックライト透過穴94によって、ドラム表示装置9Cのドラム116を背面側から照らすバックライトが照射する光が、ドラム表示装置9B側に透過される。従って、ドラム表示装置9Cのバックライトがドラム表示装置9Bのバックライトとしても機能することになる。よって、ドラム表示装置9B用のバックライトを別途備える必要がなくなり、部品点数を減らすことができる。
【0050】
この例では、可変表示装置9が回転軸95を軸に正方向(表示枠9w内において表示面が上方に移動していく方向)に回転することによって、遊技者に正対する表示面が、第1表示面9aから第2表示面9b、第2表示面9bから第3表示面9cに切り替えられる。また、可変表示装置9が回転軸95を軸に逆方向(表示枠9w内において表示面が下方に移動していく方向)に回転することによって、遊技者に正対する表示面が、第3表示面9cから第2表示面9b、第2表示面9bから第1表示面9aに切り替えられる。
【0051】
図8は、ドラム表示装置9Bにおける各ドラム115A,115B,115Cに表示される図柄の例を示す説明図である。各ドラム115A,115B,115Cに表示される図柄は、図8に示すように、それぞれ同一の「3」、「5」、「7」、「9」の4図柄である。この例では、図柄番号0〜3の順番に可変表示され、図柄番号3の図柄(「9」)が表示されると、次に、図柄番号0の図柄(「3」)が表示される。なお、この例では、LCD9Aに表示される左中右図柄は、ドラム表示装置9Bの各ドラム115A,115B,115Cに表示される図柄と同一の4図柄であるものとする。
【0052】
図9は、ドラム表示装置9Cにて表示される図柄の例を示す説明図である。図9(A)には、第2表示面9bの下段領域に表示され、横方向に図柄が変動される横回転図柄の例が示されている。横回転図柄は、ドラム表示装置9Cにおけるほぼリング形状を成すドラム116の外周側面に表示される図柄である。また、図9(B)には、第3表示面9cに表示され、いわゆるルーレットのような回転変動によって所定の確定領域を通る図柄が変動されるルーレット回転図柄の例が示されている。ルーレット回転図柄は、ドラム表示装置9Cにおけるドラム116の円形面に表示される図柄である。
【0053】
図9(A)に示すように、横回転図柄は、「Fever」の文字、「星」の図形、「全回転」の文字、「星」の図形、「チャンス」の文字、「星」の図形の6図柄である。この例では、図柄番号0〜5の順番に可変表示され、図柄番号5の図柄(「星」の図形)が表示されると、次に、図柄番号0の図柄(「Fever」の文字)が表示される。
【0054】
また、図9(B)に示すように、ルーレット回転図柄は、「3」、「5」、「7」、「9」、「Fever」の文字、「全回転」の文字、および、それらの各文字の間にそれぞれ表示される「星」の図形の12図柄である。この例では、ドラム116が反時計回りに回転することによって可変表示がなされる。すなわち、図柄番号0〜11の順番に確定領域に位置するように可変表示され、図柄番号11の図柄(「星」の図形)が確定領域に位置すると、次に、図柄番号0の図柄(「3」の文字)が確定領域に位置するような表示がなされる。そして、可変表示の停止時に、図9(B)に示す矢印が差している図柄が確定図柄となる。すなわち、図9(B)に示す矢印が差す領域が確定領域となる。図9(B)に示す矢印は、所定の位置に固定されており、ルーレット回転図柄の可変表示中も位置が移動することはない。
【0055】
図10は、主基板31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図10には、払出制御基板37、ランプドライバ基板35、音声出力基板70および演出制御基板80も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する基本回路53と、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aおよびクリアスイッチ921からの信号を基本回路53に与えるスイッチ回路58と、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、大入賞口20を開閉するソレノイド21および大入賞口内の経路を切り換えるためのソレノイド21Aを基本回路53からの指令に従って駆動するソレノイド回路59とが搭載されている。クリアスイッチ921は、例えば遊技機に設置されている電源基板に搭載されている。
【0056】
なお、図10には示されていないが、カウントスイッチ短絡信号もスイッチ回路58を介して基本回路53に伝達される。また、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、V入賞スイッチ22、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39a等のスイッチは、センサと称されているものでもよい。すなわち、遊技球を検出できる遊技媒体検出手段(この例では遊技球検出手段)であれば、その名称を問わない。
【0057】
また、基本回路53から与えられるデータに従って、大当りの発生を示す大当り情報、可変表示装置9および特別図柄可変表示器11における図柄の可変表示開始に利用された始動入賞球の個数を示す有効始動情報、確率変動が生じたことを示す確変情報等の情報出力信号を、遊技機裏面に設置されている情報端子盤を介してホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64が搭載されている。
【0058】
基本回路53は、ゲーム制御用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段(変動データを記憶する手段)としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54,RAM55はCPU56に内蔵されている。すなわち、CPU56は、1チップマイクロコンピュータである。なお、1チップマイクロコンピュータは、少なくともRAM55が内蔵されていればよく、ROM54およびI/Oポート部57は外付けであっても内蔵されていてもよい。なお、CPU56はROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、CPU56が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているCPUについても同様である。
【0059】
また、RAM(CPU内蔵RAMであってもよい。)55の一部または全部が、電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。
【0060】
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、遊技盤に設けられている普通図柄始動記憶表示器41、特別図柄始動記憶表示器18および装飾ランプ25等の表示制御を行うとともに、枠側に設けられている天枠ランプ28a、左枠ランプ28b、右枠ランプ28c、賞球ランプ51および球切れランプ52の表示制御を行う。なお、各ランプはLEDその他の種類の発光体でもよい。すなわち、ランプやLEDは発光体の一例であり、以下、ランプ・LEDと総称することがある。また、可変表示装置9の上部および左右部には、可変表示装置飾りLED(センター飾りLED)が設置され、大入賞口の内部には大入賞口内飾りLEDが設置され、大入賞口の左右には、大入賞口左飾りLEDおよび大入賞口右飾りLEDが設置されている。演出制御手段は、それらの発光体の制御も行う。
【0061】
なお、ランプ・LEDを駆動するための駆動信号は、ランプドライバ基板35において作成される。また、遊技機に演出手段としての可動部材が設置されている場合には、可動部材を駆動するためのモータやソレノイド等の演出用駆動手段61を駆動するための駆動信号も、ランプドライバ基板35において作成される。
【0062】
また、特別図柄を可変表示する特別図柄可変表示器11、飾り図柄を可変表示する可変表示装置9、および普通図柄を可変表示する普通図柄表示器10の表示制御は、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段によって行われる。
【0063】
図11は、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、ROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、主基板31からのストローブ信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、出力ポート104および駆動回路106を介してLCD9Aおよびドラム表示装置9B,9Cを含む可変表示装置9の表示制御や表示面切換制御を行うとともに、出力ポート104および駆動回路107を介して特別図柄可変表示器11および普通図柄表示器10の表示制御を行う。
【0064】
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポート108および出力ドライバ109を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。また、演出制御用CPU101に入出力するバス(アドレスバス、データバス、および書込/読出信号等の制御信号ラインを含む)はバスドライバ105を介してランプドライバ基板35まで延長されている。
【0065】
ランプドライバ基板35において、演出制御用CPU101に入出力するバスは、バスレシーバ351を介して出力ポート352および拡張ポート353に接続される。出力ポート352から出力される各ランプを駆動する信号は、ランプドライバ354で増幅され各ランプに供給される。また、出力ポート352から出力される各LEDを駆動する信号は、LED駆動回路355で増幅され各LEDに供給される。そして、演出用駆動手段61を駆動する信号は、駆動回路356で増幅され各ランプに供給される。
【0066】
この実施の形態では、遊技機に設けられているランプ・LEDおよび演出用駆動手段は、演出制御基板80に搭載されている演出用CPU101を含む演出制御手段によって制御される。また、特別図柄可変表示器11、可変表示装置9、普通図柄表示器10およびランプ・LED等を制御するためのデータがROMに格納されている。演出用CPU101は、ROMに格納されているデータにもとづいて特別図柄可変表示器11、可変表示装置9、普通図柄表示器10およびランプ・LED等を制御する。そして、ランプドライバ基板35に搭載されている出力ポート352および各駆動回路を介して、ランプ・LEDおよび演出用駆動手段が駆動される。従って、機種変更を行う場合に、演出制御基板80を新たな機種のものに交換すれば、ランプドライバ基板35を交換せずに機種変更を実現することができる。
【0067】
なお、演出制御基板80、ランプドライバ基板35および音声出力基板70は独立した基板であるが、それらは、例えば、遊技機裏面において、1つのボックスに収容された状態で設置される。また、拡張ポート353は、機種変更を行う場合に、ランプ・LED等の数が増加した場合を考慮して設置されるが、設置されていなくてもよい。演出用の可動部材等が存在しない場合には駆動回路356は設けられなくてもよいが、機種変更を行う場合に、演出用の可動部材等が設置された場合を考慮すると、演出用の可動部材等が存在しない場合にも設けられていることが好ましい。
【0068】
音声出力基板70において、演出制御基板80からの音番号データは、入力ドライバ702を介して、例えばデジタルシグナルプロセッサによる音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じたデータを音声データROM704から読み出し、読み出したデータに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。
【0069】
音声データROM704に格納されている音番号データに応じたデータは、所定期間(例えば特別図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。音声合成用IC703は、音番号データを入力すると、音声データROM704内の対応するデータに従って音出力制御を行う。対応するデータに従った音出力制御は、次の音番号データを入力するまで継続される。そして、音声合成用IC703は、次の音番号データを入力すると、新たに入力した音番号データに対応した音声データROM704内のデータに従って音出力制御を行う。
【0070】
この実施の形態では、演出制御手段が演出制御基板80に搭載されている1つの演出制御用マイクロコンピュータ(演出制御用CPU101)で実現され、スピーカ27から出力される音声や効果音は演出制御用CPU101を含む演出制御手段によって制御されるのであるが、演出制御手段は、音声出力基板70に音番号データを出力する。音声出力基板70において、音声データROM704には、遊技の進行に伴って出現しうる音声や効果音を実現するための多数のデータが格納され、それらのデータは音番号データに対応付けられている。従って、演出制御手段は、音番号データを出力するだけで音出力制御を実現することができる。なお、音番号データは例えば1バイトデータであり、シリアル信号線またはパラレル信号線によって音声出力基板70に転送される。
【0071】
図12は、可変表示装置9におけるドラム表示装置9B,9Cの駆動に関する演出制御基板80内の回路構成例を示す回路図である。図12には、ドラム表示装置9Bにおける回転ドラム115A,115B,115C、回転ドラム115A,115B,115Cを回転駆動するドラムモータ(ステッピングモータ)113A,113B,113B、回転ドラム115A,115B,115Cの内部に設置されているドラムランプ114A,114B,114C、回転ドラム115A,115B,115Cが所定の回転の基準位置に位置していることを検出するドラムセンサ120A,120B,120Cも示されている。また、図12には、ドラム表示装置9Cにおける回転ドラム116、回転ドラム116を回転駆動するドラムモータ(ステッピングモータ)113D、回転ドラム116の内部に設置されているドラムランプ114D、回転ドラム116が基準位置に位置していることを検出するドラムセンサ120A,120Dも示されている。さらに、図12には、表示面の切換のための可変表示装置9の駆動に関する演出制御基板80内の回路構成も示されている。
【0072】
なお、ドラムランプ114A,114B,114C,114Dは、装飾効果を高めるために、回転ドラム115A,115B,115C,116に配されている図柄のうちの遊技者から視認し得る図柄に後方から光を照射するものである。ドラムランプ114A,114B,114C,114Dは、実際には、それぞれ複数のルナライト(熱陰極管)を含む。この例では、複数のルナライトには発色が異なるものが含まれている。例えば、白色ルナライトと赤色ルナライトとが設けられる。
【0073】
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従って、ドラムモータ113A,113B,113C,113Dの駆動制御およびドラムランプ114A,114B,114C,114Dの点灯制御を行う。具体的には、ドラムモータ113A,113B,113C,113Dの駆動制御およびドラムランプ114A,114B,114C,114Dの点灯制御を行うための信号を、出力ポート104を介してモータ駆動回路106aおよびライト駆動回路106bに与える。
【0074】
モータ駆動回路106aおよびライト駆動回路106bは、演出制御用CPU101からの信号に従って、ドラムモータ113A,113B,113C,113Dおよびドラムランプ114A,114B,114C,114Dを駆動する。
【0075】
また、演出制御用CPU101は、増幅回路121および入力ポート122を介して入力されるドラムセンサ120A,120B,120C,120Dの検出信号にもとづいて、回転ドラム115A,115B,115C,116の動作位置が所定の基準位置にきたか否かを判定する。演出制御用CPU101は、基準位置にきたあとの回転状態を監視(例えば、回転速度や回転時間を監視したり、ドラムモータ113A,113B,113C,113Dの駆動状態などを監視したりするようにすればよい)することで、回転中の任意のタイミングにおける回転ドラム115A,115B,115C,116の位置を認識することができる。
【0076】
この例では、演出制御用CPU101は、表示面切換モータ117の駆動制御を行う。具体的には、表示面切換モータ117の駆動制御を行うための信号を、出力ポート104を介してモータ駆動回路106aに与える。モータ駆動回路106aは、演出制御用CPU101からの信号に従って、表示面切換モータ117を駆動する。
【0077】
また、演出制御用CPU101は、入力ポート125を介して入力される突起センサ118a,118bの検出信号にもとづいて、可変表示装置9の動作位置が所定の基準位置にきたか否かを判定する。
【0078】
図13は、演出制御基板80におけるドラムモータ113A,113B,113C,113Dの駆動に関する部分の一構成例を示すブロック図である。図13に示すように、主基板31や演出制御基板80等の各種制御基板とは別に設けられている電源基板から、ドラムモータ113A,113B,113C,113Dの駆動用として+30V電圧が演出制御基板80に供給されている。+30V電圧は、各ドラムモータ113A,113B,113C,113D対応に設けられているスイッチング回路123A,123B,123C,123DおよびA−D変換器124に入力される。
【0079】
スイッチング回路123A,123B,123C,123Dは演出制御用CPU101の内蔵出力ポートからのスイッチング信号に応じて+30Vパルス波形(PWM波形)を生成する。例えば、スイッチング回路123Aにおいて、出力ポートからハイレベルが出力されている期間では、トランジスタTr1とトランジスタTr2がともに導通し、VA出力端子は0Vとなる。また、出力ポートからローレベルが出力されている期間では、トランジスタTr1とトランジスタTr2がともに遮断状態になり、ダイオードを介してVA出力端子に+30Vが現れる(ダイオードによる電圧降下は無視する。)。
【0080】
なお、図13にはスイッチング回路123Aの構成例のみが示されているが、スイッチング回路123B,123C,123Dの構成は、それぞれスイッチング回路123Aの構成と同じである。
【0081】
演出制御用CPU101は、A−D変換器124を介して+30電圧を監視する。そして、その値が+30Vからずれると、スイッチング回路123A,123B,123C,123Dに与えられるスイッチング信号のデューティ比を調整する。また、演出制御用CPU101は、回転ドラム115A,115B,115C,116を高速で回転させたり低速で回転させたりする際に、スイッチング回路123A,123B,123C,123Dに与えられるスイッチング信号のデューティ比を調整する。この例では、回転ドラム115A,115B,115C,116を高速で回転させるときにはデューティ比を76%に調整し、低速で回転させるときにはデューティ比を45%に調整する。回転速度が遅い場合に高トルクで回転ドラム115A,115B,115C,116を回転させると、回転ドラム115A,115B,115C,116の回転時に振れが生じたり、回転ドラム115A,115B,115C,116を停止させたときに停止位置がずれたりしてしまうおそれがあるが、上記のようにスイッチング信号のデューティ比を調整することで、ドラムモータ113A,113B,113C,113Dの各駆動コイルに印加される実効的な電源電圧を調整し、回転ドラム115A,115B,115C,116を回転させるためのトルクを加減するようにしているので、上記のような振れやずれを防止することができる。
【0082】
また、演出制御用CPU101から、出力ポート104を介してドラムモータ113A,113B,113C,113Dの各駆動コイルを駆動するためのモータ駆動信号が出力される。出力ポート104からのモータ駆動信号は、モータ駆動回路(増幅回路)106aA,106aB,106aC,106aDを介してドラムモータ113A,113B,113C,113Dの各駆動コイルの一端に印加される。各駆動コイルの他端には、演出制御用CPU101からのスイッチング信号に応じてスイッチング回路123A,123B,123C,123Dによって生成されたPWM波形が印加される。すなわち、スイッチング信号のデューティ比に応じたPWM波形が印加される。PWM波形は、各駆動コイルに対する実効的な電源電圧となる。よって、この例では、スイッチング信号のデューティ比を変化させることで、各駆動コイルに対する実効的な電源電圧を変化させていることになる。なお、モータ駆動回路106aA,106aB,106aC,106aDおよびスイッチング回路123A,123B,123C,123Dは、駆動手段であるドラムモータ113A,113B,113C,113Dを制御する駆動制御回路である。
【0083】
ドラムモータ113A,113B,113C,113Dには、位置検出のためのドラムセンサ(可変表示部材の基準位置を検出するための基準位置検出手段)120A,120B,120C,120Dが設置されている。ドラムセンサ120A,120B,120C,120Dの検出信号は、増幅回路121および入力ポート122を介して演出制御用CPU101に入力される。それぞれの回転ドラム115A,115B,115C,116の所定位置に、無反射部分が設けられている。そして、無反射部分を検出できるような位置に、例えば反射型フォトセンサによるドラムセンサ120A,120B,120C,120Dが設けられている。ドラムセンサ120A,120B,120C,120Dは、それぞれ、無反射部分を検知すると、そのことを示す検出信号を出力する。演出制御用CPU101は、検出信号によって回転ドラム115A,115B,115C,116の位置が所定位置にきたことを認識でき、その位置を基準として、回転中の任意のタイミングにおける回転ドラム115A,115B,115C,116の位置を認識することができる。その結果、表示図柄を認識することができる。なお、ドラムセンサ120A,120B,120C,120Dには、電源基板からの+12V電圧が供給される。
【0084】
次に遊技機の動作について説明する。図14は、主基板31における遊技制御手段(CPU56およびROM,RAM等の周辺回路)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。遊技機に対して電源が投入され、リセット端子の入力レベルがハイレベルになると、CPU56は、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
【0085】
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。そして、内蔵デバイスレジスタの初期化を行う(ステップS4)。また、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化(ステップS5)を行った後、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS6)。なお、割込みモード2は、遊技制御用マイクロコンピュータ56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込みベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込み番地を示すモードである。
【0086】
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ921の出力信号の状態を1回だけ確認する(ステップS7)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理を実行する(ステップS11〜ステップS14)。
【0087】
クリアスイッチ921がオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。この例では、バックアップフラグ領域に「55H」が設定されていればバックアップあり(オン状態)を意味し、「55H」以外の値が設定されていればバックアップなし(オフ状態)を意味する。
【0088】
バックアップありを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。ステップS9では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理にて同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
【0089】
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う(ステップS10)。そして、バックアップRAM領域に保存されていたPC(プログラムカウンタ)の退避値がPCに設定され、そのアドレスに復帰する。
【0090】
なお、この実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否かを確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
【0091】
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS11)。また、所定の作業領域(例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄左中右図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、払出コマンド格納ポインタ、賞球中フラグ、球切れフラグ、払出停止フラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグ)に初期値を設定する作業領域設定処理を行う(ステップS12)。さらに、サブ基板(この実施の形態では払出制御基板35および演出制御基板80)を初期化するための初期化コマンドを各サブ基板に送信する処理を実行する(ステップS13)。初期化コマンドとして、可変表示装置9に表示される初期図柄を示すコマンド(演出制御基板80に対して)や賞球ランプ51および球切れランプ52の消灯を指示するコマンド等がある。
【0092】
そして、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるようにCPU56に設けられているCTCのレジスタの設定が行われる(ステップS14)。すなわち、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
【0093】
初期化処理の実行(ステップS11〜S14)が完了すると、メイン処理で、表示用乱数更新処理(ステップS17)および初期値用乱数更新処理(ステップS18)が繰り返し実行される。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされ(ステップS16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態とされる(ステップS19)。表示用乱数とは、可変表示装置9に表示される図柄を決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りとするか否かを決定するための乱数を発生するためのカウンタ(大当り決定用乱数発生カウンタ)等の、カウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理において、大当り決定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
【0094】
なお、表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態とされるのは、表示用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行されることから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS17の処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS17の処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
【0095】
タイマ割込が発生すると、CPU56は、レジスタの退避処理(ステップS20)を行った後、図15に示すステップS21〜S34の遊技制御処理を実行する。遊技制御処理において、CPU56は、まず、図示しない電源監視回路からの電源断信号(所定の監視電圧が所定レベル以下となったときに出力される信号であって、電力供給の停止が生ずるとして出力される信号)が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(ステップS21)。なお、電源断信号の出力を検出した場合には、CPU56は、電力供給停止時処理すなわち電力の供給停止のための準備処理を実行する。つまり、遊技の進行を制御する状態から遊技状態を保存させるための電力供給停止時処理を実行する状態に移行する。
【0096】
次いで、CPU56は、スイッチ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23および入賞口スイッチ29a等のスイッチの検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:ステップS22)。
【0097】
次に、遊技制御に用いられる大当り判定用の乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(ステップS24,S25)。
【0098】
図16は、各乱数を示す説明図である。各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダム1:大当りを発生させるか否か決定する(大当り判定用)
(2)ランダム2:大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定する(リーチ判定用)
(3)ランダム3:大当り時における特別図柄の停止図柄を決定する(大当り図柄決定用=特別図柄判定用)。また、高確率状態(確率変動状態)を発生させるか否か決定する(確率変動判定用)。
(4)ランダム4:リーチ時の変動パターンを決定する(変動パターン決定用)。
(5)ランダム5:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)
(6)ランダム6:ランダム1の初期値を決定する(ランダム1初期値決定用)
(7)ランダム7:ランダム5の初期値を決定する(ランダム5初期値決定用)
ここで、リーチについて説明する。一般には、例えば左中右の3図柄で構成される特別図柄における最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)となる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、特定表示結果と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。この例では、特別図柄が1図柄であるため、特別図柄だけではリーチ演出を行うことができない。従って、本例では、飾り図柄を用いてリーチ演出が行われることとし、特別図柄の変動に関連して変動表示される飾り図柄がリーチ状態であるかのような状態となっている場合についても「リーチ状態」ということにする。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む可変表示をリーチ可変表示という。リーチ状態において、変動パターンを通常状態における変動パターンとは異なるパターンにすることによって、遊技の興趣が高められている。
【0099】
図15に示された遊技制御処理におけるステップS23では、CPU56は、(1)の大当り判定用乱数、(2)のリーチ判定用乱数、(3)の大当り図柄決定用乱数、および(5)の普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが判定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数または初期値用乱数である。なお、遊技効果を高めるために、上記(1)〜(7)の乱数以外の乱数も用いられている。
【0100】
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS26)。特別図柄プロセス制御では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS27)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
【0101】
次いで、CPU56は、特別図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(特別図柄コマンド制御処理:ステップS28)。また、普通図柄に関する演出制御コマンドをRAM55の所定の領域に設定して演出制御コマンドを送出する処理を行う(普通図柄コマンド制御処理:ステップS29)。
【0102】
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS30)。
【0103】
また、CPU56は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS31)。具体的には、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aの何れかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に賞球個数を示す払出制御コマンドを出力する。払出制御基板37に搭載されている払出制御用CPUは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
【0104】
そして、CPU56は、始動入賞記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS32)。また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS33)。さらに、所定の条件が成立したときにソレノイド回路59に駆動指令を行う(ステップS34)。可変入賞球装置15または大入賞口20を開状態または閉状態としたり、大入賞口20内の遊技球通路を切り替えたりするために、ソレノイド回路59は、駆動指令に応じてソレノイド16,21,21Aを駆動する。その後、レジスタの内容を復帰させ(ステップS35)、割込許可状態に設定する(ステップS36)。
【0105】
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
【0106】
図17は、CPU56が実行する特別図柄プロセス処理のプログラムの一例を示すフローチャートである。図17に示す特別図柄プロセス処理は、図15のフローチャートにおけるステップS26の具体的な処理である。CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う際に、変動短縮タイマ減算処理(ステップS310)を行い、遊技盤6に設けられている始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち遊技球が始動入賞口14に入賞する始動入賞が発生していたら(ステップS311)、始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を行った後に、内部状態に応じて、ステップS300〜S308のうちのいずれかの処理を行う。変動短縮タイマは、特別図柄の変動時間が短縮される場合に、変動時間を設定するためのタイマである。
【0107】
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄の可変表示を開始できる状態になるのを待つ。特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、始動入賞記憶数を確認する。始動入賞記憶数が0でなければ、特別図柄の可変表示の結果、大当りとするか否か決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に移行するように更新する。
【0108】
特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301):特別図柄の可変表示後の左中右図柄の停止図柄を決定する。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に移行するように更新する。
【0109】
変動パターン設定処理(ステップS302):特別図柄の可変表示の変動パターン(可変表示態様)を、ランダム4の値に応じて決定する。また、変動時間タイマをスタートさせる。このとき、演出制御基板80に対して、左中右最終停止図柄と変動態様(変動パターン)を指令する情報とが送信される。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に移行するように更新する。
【0110】
特別図柄変動処理(ステップS303):所定時間(ステップS302の変動時間タイマで示された時間)が経過すると、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に移行するように更新する。
【0111】
特別図柄停止処理(ステップS304):可変表示装置9において表示される全図柄が停止されるように制御する。具体的には、特別図柄停止を示す演出制御コマンドが送信される状態に設定する。そして、停止図柄が大当り図柄の組み合わせである場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に移行するように更新する。そうでない場合には、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
【0112】
大入賞口開放開始処理(ステップS305):大入賞口を開放する制御を開始する。具体的には、カウンタやフラグを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放する。また、プロセスタイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、大当り中フラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に移行するように更新する。
【0113】
大入賞口開放中処理(ステップS306):大入賞口ラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御基板80に送出する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。最後の大入賞口の閉成条件が成立したら、内部状態をステップS307に移行するように更新する。
【0114】
特定領域有効時間処理(ステップS307):V入賞スイッチ22の通過の有無を監視して、大当り遊技状態継続条件の成立を確認する処理を行う。大当り遊技状態継続の条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態をステップS305に移行するように更新する。また、所定の有効時間内に大当り遊技状態継続条件が成立しなかった場合、または、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態をステップS308に移行するように更新する。
【0115】
大当り終了処理(ステップS308):大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御手段に行わせるための制御を行う。そして、内部状態をステップS300に移行するように更新する。
【0116】
図18は、この実施の形態で用いられる変動パターンの一例を示す説明図である。図18において、「EXT」とは、2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。また、「時間」は図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示す。
【0117】
「通常変動」とは、リーチ態様を伴わない変動パターンである。なお、「リーチ態様」とは、特別図柄によって表されるものは勿論であるが、この例では、特別図柄とともに変動表示される飾り図柄によってリーチ態様であるかのように表される表示態様をも含む概念であるとする。
【0118】
「ノーマルリーチ」とは、リーチ態様を伴うが変動結果(停止図柄)が大当りを生じさせるものとならない変動パターンである。「リーチA」は、「ノーマルリーチ」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。また、リーチ態様が異なるとは、リーチ変動時間において異なった態様の変動態様(速度や回転方向等)となることをいう。例えば、「ノーマル」では単に1種類の変動態様によってリーチ態様が実現されるのに対して、「リーチA」では、変動速度や変動方向が異なる複数の変動態様を含むリーチ態様が実現される。
【0119】
また、「リーチB」は、「ノーマルリーチ」および「リーチA」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。そして、「リーチC」は、「ノーマルリーチ」、「リーチA」および「リーチB」とは異なるリーチ態様を持つ変動パターンである。なお、「リーチA」、「リーチB」および「リーチC」では、大当りとなる場合と大当りとならない場合とがある。
【0120】
この実施の形態では、さらに、短縮表示パターンが用いられる。短縮表示パターンは、特別図柄の変動時間が例えば1.0秒という極めて短い変動パターンである。
【0121】
図19は始動口スイッチ通過処理(ステップS312)を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、始動入賞記憶数が最大値である4に達しているかどうか確認する(ステップS111)。始動入賞記憶数が4に達していなければ、始動入賞記憶数を1増やし(ステップS112)、大当り判定用乱数等の各乱数の値を抽出し、それらを始動入賞記憶数の値に対応した保存領域(特別図柄判定用バッファ)に格納する(ステップS113)。なお、乱数を抽出するとは、乱数を生成させるためのカウンタからカウント値を読み出して、読み出したカウント値を乱数値とすることである。ステップS113では、図7に示された乱数のうち、ランダム1〜ランダム5、ランダム9およびランダム10が抽出される。そして、変動時間を短縮するか否かの判定を行うための変動時間短縮判定時間をセットする(ステップS114)。そして、入賞時演出設定処理(ステップS115)。
【0122】
図20は、入賞時演出設定処理(ステップS115)を示すフローチャートである。入賞時演出設定処理において、CPU56は、まず、始動入賞があったことを示す入賞ありフラグをセットする(ステップS121)。入賞ありフラグは、特別図柄プロセス処理の終了後に実行される記憶処理(ステップS31)で参照される。次いで、CPU56は、ランダム1(大当り判定用乱数)を生成するためのカウンタからランダム1を抽出し(ステップS122)、大当り判定モジュールを実行する。すなわち、大当り判定サブルーチンをコールする(ステップS123)。大当り判定モジュールにおいてランダム1の値にもとづいて大当りとなると判定された場合には(ステップS124)、確変大当りとなるか否か判定する(ステップS125)。
【0123】
ステップS125では、ランダム3(大当り図柄決定用乱数)を抽出し、抽出した乱数に基づいて大当り図柄を決定し、判定結果が奇数図柄であれば確変大当りとなると判定する。確変大当りとならないと判定した場合には、非特定大当り入賞指定コマンドを示すデータを入賞コマンドとしてRAM55にセットする(S126)。確変大当りとなると判定した場合には、特定大当り入賞指定コマンドを示すデータを入賞コマンドとしてRAM55にセットする(ステップS127)。
【0124】
ステップS124において大当りとしないと判定された場合には、ランダム2(リーチ判定用乱数)を生成するためのカウンタからランダム2を抽出し(ステップS131)、リーチ判定モジュールを実行する。すなわち、リーチ判定サブルーチンをコールする(ステップS132)。リーチ判定モジュールにおいて、ランダム2の値に基づいてリーチとなると判定された場合には(ステップS133)、リーチ入賞指定コマンドを示すデータを入賞コマンドとしてRAM55にセットする(ステップS134)。リーチとならないと判定された場合には、はずれ入賞指定コマンドを示すデータを入賞コマンドとしてRAM55にセットする(ステップS135)。
【0125】
そして、RAM55に入賞コマンドとしてセットされたデータを、RAM55の入賞時演出用バッファとして定められている領域に格納する(ステップS136)。なお、入賞時演出用バッファに格納されたデータは、特別図柄プロセス処理の終了後に実行される記憶処理(ステップS31)で参照される。
【0126】
図21(A)は、大当り判定モジュールで用いられる大当り判定テーブルの一例を示す説明図である。また、図21(B)は、停止図柄判定モジュールで用いられる停止図柄判定テーブルの一例を示す説明図である。さらに、図21(C)は、リーチ判定モジュールで用いられるリーチ判定テーブルの一例を示す説明図である。図21(A)に示すように、この実施の形態では、低確率時(非確変時)では大当り判定値は「3」であり、高確率時(確変時)では大当り判定値は「3」、「7」、「79」、「103」、「107」である。また、図21(B)に示すように、停止図柄判定値(確変判定値)は、大当り図柄決定用乱数と同じ「0」〜「11」の範囲の値であり、それぞれが所定の停止図柄と対応付けされている。各停止図柄判定値は、それぞれ「確変」あるいは「非確変」に対応付けされている。さらに、図21(C)に示すように、低確率時(非確変時)ではリーチ判定値は「0」、「1」、「11」であり、高確率時ではリーチ判定値は「0」、「1」、「9」、「11」、「12」である。
【0127】
図22は、大当り判定モジュールを示すフローチャートである。大当り判定処理において、CPU56は、まず、そのときの状態が確変中であるか否か判定し(ステップS141)、確変中であれば、図21(A)に示された大当り判定テーブル中の高確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS142)。確変中でなければ、大当り判定テーブル中の低確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS143)。
【0128】
そして、抽出されているランダム1の値に一致する値が大当り判定テーブル中にあるか否か判定し(ステップS144,S145)、一致する値があれば大当りとすることにし(ステップS146)、一致する値がなければ大当りとしないことに決定する(ステップS147)。
【0129】
図23は、停止図柄判定モジュールを示すフローチャートである。なお、停止図柄判定モジュールは確変判定モジュールでもある。停止図柄判定モジュールでは、大当り時の停止図柄と、確変大当りとするか否かが決定される。停止図柄判定処理において、CPU56は、大当り図柄決定用乱数を抽出し(ステップS148)、図21(B)に示された停止図柄判定テーブルを使用して、抽出されているランダム3の値に一致する停止図柄判定値が対応付けされている停止図柄および確変/非確変の別を、停止図柄および確変/非確変の別とすることに決定する(ステップS149)。例えば、ステップS148にて大当り乱数「1」が抽出された場合には、一致する停止図柄判定値が対応付けされている「3」を大当り図柄とすることに決定し、その停止図柄判定値が対応付けされている「確変大当り」とすることに決定する。
【0130】
図24は、リーチ判定モジュールを示すフローチャートである。リーチ判定処理において、CPU56は、まず、そのときの状態が確変中であるか否か判定し(ステップS151)、確変中であれば、図21(C)に示されたリーチ判定テーブル中の高確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS152)。確変中でなければ、リーチ判定テーブル中の低確率時のテーブルを使用することに決定する(ステップS152)。
【0131】
そして、抽出されているランダム2の値に一致する値がリーチ判定テーブル中にあるか否か判定し(ステップS154,S155)、一致する値があればリーチすることにし(ステップS156)、一致する値がなければリーチしないことに決定する(ステップS157)。
【0132】
図25は、変動開始時処理を示すフローチャートである。変動開始時処理は、特別図柄通常処理(ステップS300)と、特別図柄停止図柄設定処理(ステップS301)と、変動パターン設定処理(ステップS302)とを含む処理である。変動開始時処理において、CPU56は、特別図柄の変動を開始することができる状態(特別図柄プロセスフラグの値がステップS301を示す値となっている場合)には(ステップS51)、始動入賞記憶数の値を確認する(ステップS52)。なお、特別図柄プロセスフラグの値がステップS301を示す値となっている場合とは、可変表示装置9において図柄の変動がなされておらず、かつ、大当り遊技中でもない場合である。
【0133】
始動入賞記憶数が0でなければ、始動入賞記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出すとともに(ステップS53)、始動入賞記憶数の値を1減らし、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS54)。すなわち、始動入賞記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、始動入賞記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
【0134】
次いで、CPU56は、大当り判定モジュールを実行する(ステップS55:事前決定手段)。ここでは、大当り判定モジュールにおいて、ステップS53で保存領域から読み出したランダム1の値にもとづいて大当りとするか否かの判定が行われる。また、ステップS55で実行される大当り判定モジュールでは、確変中であるか否かが確認され、その確認結果に応じた処理が行われる。
【0135】
大当りとすることに決定した場合には(ステップS56)、CPU56は、停止図柄判定モジュールを実行する(ステップS57)。ここでは、停止図柄判定モジュールにおいて、ステップS53で保存領域から読み出したランダム3の値にもとづいて大当り図柄および確変大当りとするか否かが決定される。また、ステップS57で実行される停止図柄判定モジュールでは、確変中であるか否かが確認され、その確認結果に応じた処理が行われる。また、変動パターン決定用乱数(ランダム4)の値にもとづいて特別図柄の変動パターンを決定する(ステップS58)。ここでは、変動パターン11〜14のうちのいずれかの変動パターンが決定される(図18参照)。
【0136】
大当りとしないことに決定した場合には(ステップS56)、CPU56は、停止図柄を「C」とすることに決定し(ステップS59)、リーチ判定モジュールを実行する(ステップS60:事前決定手段)。ここでは、リーチ判定モジュールにおいて、ステップS53で保存領域から読み出したランダム2の値にもとづいてリーチとするか否かの判定が行われる。また、ステップS60で実行されるリーチ判定モジュールは、ステップS56ではずれと決定された場合にのみ実行される。そして、変動パターン決定用乱数(ランダム4)の値にもとづいて特別図柄の変動パターンを決定する(ステップS62)。ここでは、変動パターン2〜10のうちのいずれかの変動パターンが決定される(図18参照)。
【0137】
大当りとせずリーチにもしないことに決定した場合には、CPU56は、確変中か否かを確認する(ステップS63)。確変中あれば変動パターンをはずれ時短縮変動パターンとすることに決定する(ステップS64)。確率変動状態でなければランダム4の値に応じて変動パターンをはずれ時の通常変動パターンとすることに決定する(ステップS65)。なお、はずれ時短縮変動パターンは、特別図柄の変動時間が例えば1.0秒という通常変動パターンよりも変動期間が短い変動パターンである。また、この実施の形態では、はずれ時短縮変動パターンではないはずれ時の変動パターンは変動パターン1のみであるから(図18参照)、ランダム4の値にもとづく抽選を行わなくてもよい。
【0138】
以上のようにして、特別図柄の変動開始が可能となったときに図柄変動の表示態様を大当りとするか、リーチ態様とするか、はずれとするか、確変とするか、演出に用いる変動パターンが決定されるとともに特別図柄の停止図柄が決定される。その後、遊技制御手段は、決定結果にもとづく制御コマンド(変動パターンを特定可能な制御コマンドや、停止図柄を特定可能な特別図柄指定コマンド)を演出制御手段に送信する処理を行う。
【0139】
図26は、2msタイマ割込処理における記憶処理(ステップ31)を示すフローチャートである。記憶処理において、CPU56は、始動入賞記憶カウンタのカウント値が前回始動入賞記憶カウンタのカウント値と同じであるか否か確認する(ステップS161)。同じでなければ、すなわち始動入賞記憶数に変化が生じていれば、始動入賞記憶数に応じた始動入賞記憶指定のコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS162)、サブルーチンであるコマンドセット処理を実行する(ステップS163)。そして、始動入賞記憶カウンタのカウント値を、前回始動入賞記憶カウンタに設定しておく(ステップS164)。
【0140】
また、入賞ありフラグがセットされている場合には(ステップS165)、入賞時演出用バッファに格納されている入賞コマンドに応じたデータに対応した入賞コマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットし(ステップS166)、サブルーチンであるコマンドセット処理を実行する(ステップS167)。
【0141】
以上の処理によって、始動入賞記憶数が変化したときには、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段に対して、始動入賞記憶数指定の演出制御コマンドが送信される(ステップS161〜S163)。また、始動入賞記憶数が増加したときには、特定大当り入賞指定、非特定大当り入賞指定、リーチ入賞指定、またははずれ入賞指定の演出制御コマンドが送信される(図19に示されたステップS112,S115、図20、および図26に示されたステップS166,S167参照)。なお、この実施の形態では、大当りではない場合には、リーチ入賞指定またははずれ入賞指定の演出制御コマンドが送信されるが、大当りではない場合には常にはずれ入賞指定の演出制御コマンドが送信されるようにしてもよい。以下、特定大当り入賞指定、非特定大当り入賞指定、リーチ入賞指定およびはずれ入賞指定の演出制御コマンドを、入賞時判定結果コマンドまたは判定結果コマンドということがある。
【0142】
なお、始動入賞が発生した時点で判定される大当りおよびリーチ(ステップS123,S132参照)は、特別図柄可変表示器11における可変表示を開始させるための条件(実行条件であって開始条件ではない)の成立にもとづいて決定されたものである。特別図柄可変表示器11において可変表示を開始できる条件(開始条件)が成立したときには、あらためて、大当りとするか否か、また、はずれリーチとするか否かが決定される(ステップS55,S60参照)。ただし、可変表示の開始条件が成立したときに用いられる乱数値は、可変表示の実行条件が成立したときに抽出され保存領域に保存された値である。従って、可変表示の開始条件が成立したときの確変大当りとするか否かと、非確変大当りとするか否かと、はずれリーチとするか否かの決定結果は、可変表示の開始条件が成立したときの決定結果と同じになる。
【0143】
なぜなら、可変表示の開始条件が成立したときに用いられる所定の数値データを抽出する処理であるステップS113の処理と、可変表示の実行条件成立時の判定に相当する入賞時演出設定処理とは1回のタイマ割込内で完了し、その間変化しないからである。
【0144】
また、遊技制御手段は、始動入賞記憶数指定コマンドを判定結果コマンドよりも先に送信する(記憶処理においてステップS162,S163の処理をステップS166,167の処理よりも先に実行)。よって、演出制御手段は、最新の始動記憶にもとづいて連続予告(始動入賞発生時に実行される大当りとするか否かの抽選結果にもとづいて、以後の複数回の特別図柄の可変表示に亘って連続して実行される演出であって、大当りとなること、具体的には大当りとなる可能性があることを遊技機に設けられている演出手段(例えば、可変表示装置9、枠ランプ28a〜28c、装飾ランプ25、スピーカ27等)を用いて遊技者に報知するための予告演出)に関する決定を行うことができる。
【0145】
次に、遊技制御手段から演出制御手段に対する制御コマンドの送出方式について説明する。図27は、主基板31から演出制御基板80に送信される演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。図27に示すように、この実施の形態では、演出制御コマンドは、演出制御信号D0〜D7の8本の信号線で主基板31から演出制御基板80に送信される。また、主基板31と演出制御基板80との間には、ストローブ信号(演出制御INT信号)を送信するための演出制御INT信号の信号線も配線されている。なお、図27には、演出制御コマンドの例が示されているが、他の電気部品制御基板(この実施の形態では払出制御手段)への制御コマンドも、8本の信号線と1本のINT信号の信号線によって送信される。
【0146】
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」とされ、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」とされる。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
【0147】
図28に示すように、演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御手段は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。従って、演出制御手段から見ると、演出制御INT信号は、演出制御コマンドデータの取り込みの契機となる取込信号に相当する。
【0148】
演出制御コマンドは、演出制御手段が認識可能に1回だけ送出される。認識可能とは、この例では、演出制御INT信号のレベルが変化することであり、認識可能に1回だけ送出されるとは、例えば演出制御コマンドデータの1バイト目および2バイト目のそれぞれに応じて演出制御INT信号が1回だけパルス状(矩形波状)に出力されることである。なお、演出制御INT信号は図28に示された極性と逆極性であってもよい。
【0149】
図29は、演出制御基板80に送出される演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図29に示す例において、コマンド8000(H)〜8009(H)は、特別図柄を可変表示する特別図柄可変表示器11における特別図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンドである。なお、変動パターンを指定するコマンド(変動パターンコマンド)は変動開始指示も兼ねている。
【0150】
コマンド88XX(H)(X=4ビットの任意の値)は、普通図柄の変動パターンに関する演出制御コマンドである。コマンド89XX(H)は、普通図柄の停止図柄を指定する演出制御コマンドである。コマンド8A00(H)は、普通図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンドである。
【0151】
コマンド91XX(H)は、特別図柄の停止図柄を指定する演出制御コマンドである。「XX」には図柄番号が設定される。また、コマンドA000(H)は、特別図柄の可変表示の停止を指示する演出制御コマンドである。コマンドBXXX(H)は、大当り遊技開始から大当り遊技終了までの間に送出される演出制御コマンドである。そして、コマンドC000(H)〜EXXX(H)は、特別図柄の変動および大当り遊技に関わらない可変表示装置9の表示状態に関する演出制御コマンドである。
【0152】
コマンドD000(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンドである。
【0153】
コマンドE0XX(H)は、特別図柄始動記憶表示器18における始動入賞記憶数を示す演出制御コマンドである。例えば、演出制御手段は、特別図柄始動記憶表示器18における4個のLEDのうち「XX(H)」で指定される個数のLEDを点灯させる。すなわち、コマンドE0XX(H)は、保留個数という情報を報知するために設けられている特別図柄始動記憶表示器18の制御を指示するコマンドである。なお、特別図柄始動記憶表示器18の点灯個数に関するコマンドが、点灯個数の増減を示すように構成されていてもよい。また、この実施の形態では、始動入賞記憶の上限値は4であるから、「XX」は0〜4のいずれかである。
【0154】
また、コマンドE400(H)は、高確率状態から低確率状態になったときに送信されるコマンドであり、コマンドE401(H)は、低確率状態から高確率状態になったときに送信されるコマンドである。
【0155】
演出制御基板80の演出制御手段は、主基板31の遊技制御手段から上述した演出制御コマンドを受信すると図29に示された内容に応じて可変表示装置9、特別図柄可変表示器11および普通図柄表示器10の表示状態を変更するとともに、ランプ・LEDの表示状態を変更し、必要ならば音声出力基板70に対して音番号データを出力する。なお、図29に示された例以外の制御コマンドも遊技制御手段から演出制御手段に送信される。例えば、賞球ランプ51や球切れランプ52の表示状態、特別図柄始動記憶表示器18および普通図柄始動記憶表示器41の点灯個数を示す制御コマンド等や、大当り遊技に関するより詳細な演出制御コマンドも遊技制御手段から演出制御手段に送信される。
【0156】
可変表示の開始を示す可変表示開始指定コマンドおよび可変表示態様を特定可能な可変表示態様指定コマンドは、変動パターン指定の演出制御コマンドで実現され、識別情報の表示結果を特定可能な識別情報指定コマンドは、左図柄指定、中図柄指定、右図柄指定の演出制御コマンドで実現され、可変表示の終了を示す可変表示終了指定コマンドは、特別図柄停止の演出制御コマンドで実現されている。また、この実施の形態では、変動パターン指定の演出制御コマンドが可変表示の開始を示す可変表示開始指定コマンドおよび可変表示態様を特定可能な可変表示態様指定コマンドとして兼用されているが、可変表示開始指定コマンドと可変表示態様を特定可能な可変表示態様指定コマンドとを別にしてもよい。
【0157】
次に、演出制御手段の動作を説明する。図30は、演出制御用CPU101が実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔を決めるための2msタイマの初期設定等を行うための初期化処理が行われる(ステップS701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
【0158】
この実施の形態では、タイマ割込は2ms毎にかかる。すなわち、演出制御処理は、2ms毎に起動される。また、この実施の形態では、タイマ割込処理ではフラグセットのみがなされ、具体的な演出制御処理はメイン処理において実行されるが、タイマ割込処理で演出制御処理を実行してもよい。
【0159】
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、ドラムセンサ120A,120B,120C,120Dがオンしたか否か判定するセンサ処理を行う(ステップS704)。さらに、受信した演出制御コマンドを解析する(コマンド解析実行処理:ステップS705)。次いで、演出制御用CPU101は、ドラムモータ113A,113B,113C,113D,117に対して駆動信号を出力し、所定の回転数分ドラムモータ113A,113B,113C,113D,117を回転させるモータ制御処理を行う(ステップS706)。
【0160】
この実施の形態では、ドラムモータ113A,113B,113C,113D,117の駆動方式として1−2相励磁方式が用いられる。従って、具体的には、モータ制御処理(ステップS706)において、基準励磁パターンを含む8種類の励磁パターンデータが繰り返しドラムモータ113A,113B,113C,113D,117に出力される。
【0161】
この例では、回転ドラム115A,115B,115Cは、96ステップ(1図柄あたり24ステップ)の励磁パターンが与えられると1回転する。従って、1回転するうちに、96/8=12の基準励磁パターンが各ドラムモータ113A,113B,113Cに与えられる。また、演出制御用CPU101は、24ステップの励磁パターンが出力されると、回転ドラム115A,115B,115Cが1図柄分回転したと認識することができる。
【0162】
また、この例では、回転ドラム116は、672ステップ(横回転図柄は1図柄あたり112ステップ、ルーレット回転図柄は1図柄あたり56ステップ)の励磁パターンが与えられると1回転する。従って、1回転するうちに、672/8=84の基準励磁パターンがドラムモータ113Dに与えられる。また、演出制御用CPU101は、横回転図柄については112ステップの励磁パターンが出力されると1図柄分回転したと認識し、ルーレット回転図柄については56ステップの励磁パターンが出力されると1図柄分回転したと認識することができる。
【0163】
演出制御手段のRAMには、例えば、ドラム表示装置9Bの左中右図柄の現在表示図柄を示すデータエリアが用意される。そして、モータ制御処理において、24ステップの励磁パターンが出力されると、現在表示図柄を示すデータが+1される。ドラムセンサ120A,120B,120Cの検出信号がオンした時点で、現在表示図柄を示すデータには、その時点で表示される図柄に対応したデータが設定される。すなわち、初期化される。そして、24ステップの励磁パターンが出力される毎に、現在表示図柄を示すデータが1図柄分ずつ更新される。
【0164】
同様に、演出制御手段のRAMには、例えば、横回転図柄とルーレット回転図柄の現在表示図柄を示すデータエリアが用意される。そして、モータ制御処理において、112ステップの励磁パターンが出力されると横回転図柄を示すデータが+1され、56ステップの励磁パターンが出力されるとルーレット回転図柄を示すデータが+1される。ドラムセンサ120Dの検出信号がオンした時点で、現在表示図柄を示すデータには、その時点で表示される図柄に対応したデータが設定される。すなわち、初期化される。そして、112ステップの励磁パターンが出力される毎に横回転図柄を示すデータが1図柄分ずつ更新され、56ステップの励磁パターンが出力される毎にルーレット回転図柄を示すデータが1図柄分ずつ更新される。
【0165】
次いで、演出制御用CPU101は、ドラムランプ114A〜114Dの点灯/消灯を制御するドラムランプ処理を行う(ステップS707)。また、演出制御プロセス処理を行う(ステップS708)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態に対応したプロセスを選択して実行する。そして、予告判定用乱数カウンタを更新する処理を実行する(ステップS709)。その後、ステップS702のタイマ割込フラグの確認を行う処理に戻る。
【0166】
次に、主基板31からの演出制御コマンド受信処理について説明する。図31は、主基板31から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよく、例えば、図柄指定コマンド格納領域を3個(2×3=6バイトのコマンド受信バッファ)、それ以外の変動パターン指定などのコマンド格納領域を1個(2×1=2バイトのコマンド受信バッファ)のようなバッファ構成としてもよい。音声制御手段や、ランプ制御手段においても同様に、リングバッファ形式でないバッファ形式としてもよい。
【0167】
主基板31からの演出制御用のINT信号は演出制御用CPU101の割込端子に入力されている。例えば、主基板31からのINT信号がオン状態になると、演出制御用CPU101において割込がかかる。そして、演出制御用CPU101は、割込処理において演出制御コマンドの受信処理を実行する。演出制御コマンドの受信処理において、演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドデータを、コマンド受信個数カウンタが示す受信コマンドバッファに格納する。
【0168】
図32および図33は、コマンド解析処理(ステップS705)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
【0169】
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+1しておく。
【0170】
受信した演出制御コマンドが特別図柄指定コマンドであれば(ステップS613)、そのコマンドのEXTデータを停止図柄格納エリアに格納する(ステップS614)。なお、特別図柄指定コマンドであるか否かは、2バイトの演出制御コマンドにおける1バイト目(MODEデータ)によって直ちに認識できる。
【0171】
また、受信した演出制御コマンドが変動パターン指定の演出制御コマンドであれば(ステップS615)、演出制御用CPU101は、そのコマンドのEXTデータを変動パターンデータ格納領域に格納し(ステップS616)、変動パターン受信フラグをセットする(ステップS617)。
【0172】
受信した演出制御コマンドが始動入賞記憶数指定の演出制御コマンドであれば(ステップS618)、演出制御用CPU101は、RAMにおける始動入賞数記憶領域の始動入賞記憶数を演出制御コマンドで指定された数に更新する(ステップS619)。また、可変表示装置9において表示色が変化する始動記憶表示エリア18の数を更新する(ステップS620)。さらに、予告判定用乱数カウンタの値を+1する(ステップS621)。予告判定用乱数カウンタとは、連続予告を実行するか否か決定するための乱数を生成するためのカウンタである。なお、この実施の形態では予告判定用乱数カウンタのカウント値は0〜126の範囲の値をとり、カウント値が127になったら、その値を0に戻す。
【0173】
また、受信した演出制御コマンドがはずれ入賞指定の演出制御コマンドであれば(ステップS622)、演出制御用CPU101は、予告判定用乱数カウンタの値を+1するとともに(ステップS623)、予告判定用乱数カウンタのカウント値を読み出すことによって乱数を抽出し(ステップS624)、連続予告の判定を行う(ステップS625)。受信したコマンドがリーチ入賞指定の表示制御コマンドである場合にも(ステップS626)、予告判定用乱数カウンタの値を+1するとともに(ステップS627)、乱数を抽出し(ステップS628)、連続予告の判定を行う(ステップS629)。
【0174】
また、受信した演出制御コマンドが非特定大当り入賞指定の演出制御コマンドである場合にも(ステップS630)、予告判定用乱数カウンタの値を+1するとともに(ステップS631)、乱数を抽出し(ステップS632)、連続予告の判定を行う(ステップS633)。さらに、受信した演出制御コマンドが特定大当り入賞指定の演出制御コマンドである場合にも(ステップS634)、予告判定用乱数カウンタの値を+1するとともに(ステップS635)、乱数を抽出し(ステップS636)、連続予告の判定を行う(ステップS637)。
【0175】
そして、ステップS612で読み出した受信コマンドがその他の演出制御コマンドである場合には、受信コマンドに対応するフラグをセットする(ステップS638)。
【0176】
次に、連続予告の判定について説明する。図34および図35は、始動入賞記憶数と連続予告の実行回数の関係の一例を示す説明図である。テーブル102B1は、始動入賞記憶数が1の場合の判定結果コマンドと連続予告の実行回数との関係を示し、テーブル102B2は、始動入賞記憶数が2の場合の判定結果コマンドと連続予告の実行回数との関係を示し、テーブル102B3は、始動入賞記憶数が3の場合の判定結果コマンドと連続予告の実行回数との関係を示し、テーブル102B4は、始動入賞記憶数が4の場合の判定結果コマンドと連続予告の実行回数との関係を示す。
【0177】
図34および図35に示すように、この実施の形態では、始動入賞記憶数が1である場合には、はずれ入賞指定の判定結果コマンドまたはリーチ入賞指定の判定結果コマンドを受信すると、連続予告は開始されない。しかし、非特定大当り入賞指定の判定結果コマンドまたは特定大当り入賞指定の判定結果コマンドを受信して、予告判定用乱数カウンタから抽出した乱数値がテーブル102B1に示す値と一致することで連続予告が開始される(図34(A)参照)。また、連続予告の実行回数は1回であり、予告判定用乱数カウンタから抽出した乱数値によって実行される演出内容(予告パターンAまたは予告パターンB)が決定する。
【0178】
始動入賞記憶数が2である場合にも、はずれ入賞指定の判定結果コマンドまたはリーチ入賞指定の判定結果コマンドを受信すると、連続予告は開始されない。しかし、非特定大当り入賞指定の判定結果コマンドまたは特定大当り入賞指定の判定結果コマンドを受信して、予告判定用乱数カウンタから抽出した乱数値がテーブル102B2に示す値と一致することで連続予告が開始される(図34(B)参照)。また、予告判定用乱数カウンタから抽出した乱数値によって連続予告の実行回数(1回、2回)および実行される演出内容(予告パターンAまたは予告パターンB)が決定する。
【0179】
始動入賞記憶数が3である場合には、リーチ入賞指定の判定結果コマンド、非特定大当り入賞指定の判定結果コマンドまたは特定大当り入賞指定の判定結果コマンドの演出制御コマンドを受信して、予告判定用乱数カウンタから抽出した乱数値がテーブル102B3に示す値と一致することで連続予告が開始される(図35(C)参照)。また、予告判定用乱数カウンタから抽出した乱数値によって連続予告の実行回数(1回、2回、3回)および実行される演出内容(予告パターンAまたは予告パターンB)が決定する。
【0180】
始動入賞記憶数が4である場合には、リーチ入賞指定の判定結果コマンド、非特定大当り入賞指定の判定結果コマンドまたは特定大当り入賞指定の判定結果コマンドの演出制御コマンドを受信して、予告判定用乱数カウンタから抽出した乱数値がテーブル102B4に示す値と一致することで連続予告が開始される(図35(D)参照)。また、予告判定用乱数カウンタから抽出した乱数値によって連続予告の実行回数(1回、2回、3回、4回)および実行される演出内容(予告パターンAまたは予告パターンB)が決定する。
【0181】
また、図18に例示されたように、この実施の形態では、大当りとなる場合に用いられる変動パターンは、リーチ(大当りとはならないリーチ)となる場合にも用いられる。すなわち、始動入賞発生時に、大当りとしないことが判定された場合に、大当り時にも発生する特定の変動パターン(図18に示された例では、ノーマルリーチ、リーチA、リーチB、リーチC)が判定されたときに、連続予告演出を実行することが可能である。
【0182】
上記の連続予告判定テーブル102Bn(n=1〜4)には、始動入賞記憶数に対応した実行回数を示すデータが設定されているので、演出制御用CPU101は、判定結果コマンドと連続予告判定テーブル102Bnの内容とにもとづいて連続予告実行回数を選定することができる。また、それぞれの連続予告判定テーブル102Bnの内容は、少なくとも一部が異なっているので、始動入賞記憶数の違いに応じて、可変表示装置9等の演出手段を用いて異なる演出を行うことができる。
【0183】
さらに、この実施の形態では、特定入賞指定の判定結果コマンドを受信した場合には、非特定入賞指定の判定結果コマンドを受信した場合に比べて連続予告が出現する確率が高いが、例えば、特定入賞指定の判定結果コマンドを受信した場合にのみ連続予告を実行しうるように構成してもよい。
【0184】
また、この実施の形態では、可変表示装置9における飾り図柄の可変表示の結果(停止図柄)がリーチを伴わないはずれとなる場合には、可変表示装置9における連続予告は出現しない。すなわち、CPU56は、始動入賞が生じたときに変動パターンに関わる判定を行っているので、可変表示の結果がリーチを伴わないはずれとなる場合に用いられる図柄の変動パターンを、実際に図柄の変動が開始される前に(リーチ演出を行うか否か)判定でき、演出制御用CPU101は、CPU56の判定結果に応じて、可変表示の結果がリーチを伴わないはずれとなる場合には、可変表示装置9において連続予告を選択しないようにする。すなわち、可変表示装置9における連続予告は、特別図柄可変表示器11における特別図柄の可変表示の結果が大当りとなることまたは可変表示装置9においてリーチ(大当りとはならないリーチ)となることが始動入賞時に判定された場合に出現する。なお、可変表示の結果がリーチを伴わないはずれとなるときにも連続予告を実行するか否かの決定を行うようにしてもよい。
【0185】
また、本実施形態においては、連続予告として予告パターンAおよび予告パターンBを設けているが、始動入賞記憶数が3であるとき(テーブル102B3)では、リーチ入賞指定の判定結果コマンドを受信したときには、予告パターンBの出現する確率が低く設定され、特定大当り入賞指定の判定結果コマンドを受信したときには、予告パターンAの出現する確率が低く設定されている。さらに、始動入賞記憶数が4であるとき(テーブル102B4)では、大当りとなる(特定大当り入賞指定および非特定大当り入賞指定)判定結果コマンドを受信したときには、予告パターンAは出現しない。そして、はずれとなるリーチ入賞指定の判定結果コマンドを受信したときには、予告パターンBは出現しない。
【0186】
ここで、信頼度について説明する。信頼度は、それぞれの予告パターンが実行されたときに大当りとなる割合がどれくらいあるかを示すものである。つまり、始動入賞記憶数が4で、予告パターンAが実行されて大当りとなる信頼度は0%であり、予告パターンBが実行されて大当りとなる信頼度は100%である。
【0187】
このように、同面連続予告演出として予告パターンBが実行されたときに特定表示結果となる確率が非同面連続予告演出として予告パターンAが実行されたときよりも高くなるように選択データが設定された選択データテーブル(テーブル102B3、102B4)を用いて連続予告演出の種類を選択することで、大当りとなる信頼度を実行する演出によって異ならせ、遊技者に大当りの期待を抱かせるようにしてもよい。
【0188】
また、特定大当り入賞指定および非特定大当り入賞指定の判定結果コマンドを受信したときに、予告パターンの出現する割合を変えてもよい。例えば、特定大当り入賞指定の判定結果コマンドを受信した時には予告パターンBの出現する確率を高く設定し、非確変大当り入賞指定の判定結果コマンドを受信した時には予告パターンAの出現する確率を高く設定してもよい。
【0189】
また、この実施の形態では、始動入賞記憶数が3および4のときに予告パターンの出現する割合を変化させているが、始動入賞記憶数に関らずすべての始動入賞記憶数において予告パターンの出現する割合を変化させてもよい。また、このように大当りとなる信頼度を異ならせることなく、予告パターンAおよび予告パターンBを均等に出現するようにしてもよい。
【0190】
図36は、ステップS625,S629,S633,S637で実行される連続予告の判定処理例を示すフローチャートである。連続予告の判定処理において、演出制御用CPU101は、まず、連続予告を実行中であるか否か判定する(ステップS661)。実行中であるか否かは、実行中にセットされている内部フラグである連続予告実行中フラグによって判定できる。連続予告の実行中でなければ、連続予告判定テーブル102Bn(n=1〜4)を選択する(ステップS662)。連続予告判定テーブル102Bnとは、演出制御基板80のROM(図示しない)における複数のテーブル102Bnの内の1つのテーブルであって、図34および図35に示された情報が設定されているテーブルである。この実施の形態では、演出制御用CPU101は、連続予告判定テーブル102B1〜102B4のうち、直前に受信した始動入賞記憶数指定の演出制御コマンドが示す始動入賞記憶数に応じたテーブルを選択する。
【0191】
なお、短縮変動による特別図柄の可変表示が実行される場合には、演出制御手段は、連続予告を行わないようにする。
【0192】
そして、演出制御用CPU101は、予告判定用乱数カウンタより抽出された乱数の値と同じ連続予告判定値が連続予告判定テーブル102Bnに設定されているか否か確認し(ステップS663)、一致しているものがあれば、連続予告判定テーブル102Bnから対応する連続予告の実行回数を抽出する。実行回数が0でなければ(ステップS664)、連続予告の種類を予告種類バッファに格納し、連続予告の実行回数をRAMにおける実行回数バッファに格納し(ステップS665)、連続予告抽選済フラグをセットする(ステップS666)。
【0193】
以上の処理によって、予告判定用乱数カウンタは、始動入賞記憶数指定、はずれ入賞指定、リーチ入賞指定、非特定大当り入賞指定、特定大当り入賞指定の判定結果コマンドを受信する度に歩進し、はずれ入賞指定、リーチ入賞指定、非特定大当り入賞指定、特定大当り入賞指定の判定結果コマンドを受信すると連続予告を行うか否かの抽選が実行される。そして、連続予告を行うことに決定された場合には、始動入賞記憶数に応じて実行回数が選択される。
【0194】
また、選択された実行回数で実行される連続予告において、各実行回毎に音発生パターンを異ならせることによって異なる演出態様を実現したり、各実行回毎にランプ・LEDの点滅パターンを部分的に異ならせることによって異なる演出態様を実現したり、各実行回毎に可変表示装置9の飾り図柄の停止表示面・動き等を部分的に異ならせる等の処理をすることによって、より多くの種類の連続予告演出を行うことができる。
【0195】
演出制御用CPU101は、0回でない実行回数が決定された後、特別図柄可変表示器11において特別図柄の可変表示を行う場合には、実行回数分の特別図柄の可変表示期間において予告演出(連続予告)の制御を行う。
【0196】
また、この実施の形態では、演出制御用CPU101は、遊技機の遊技状態に関わらず、例えば確変状態(高確率状態)であるのか非確変状態(低確率状態)であるのかに関わらず、それぞれの始動入賞記憶数に応じた1つの連続予告判定テーブルを参照しているので、遊技状態が異なっていても、実行回数の選択確率は同じである。しかし、例えば確変状態用の始動入賞記憶数に応じた各連続予告判定テーブルと非確変状態用の始動入賞記憶数に応じた各連続予告判定テーブルとを設け、例えば確変状態ではより多くの連続予告実行回数が選択される確率を高くするように連続予告判定テーブルのデータを構成してもよい。また、確変状態用の始動入賞記憶数に応じた各連続予告判定テーブルと非確変状態用の始動入賞記憶数に応じた各連続予告判定テーブルとを分けなくても、例えば確変状態では、より多くの連続予告実行回数が選択される数値(乱数値と比較される数値)範囲を広げることによって、確変状態ではより多くの連続予告実行回数が選択される確率を高くするように構成することができる。なお、演出制御手段(例えば、演出制御用CPU101)は、E4XX(H)の演出制御コマンドによって遊技状態を認識することができる(図29参照)。
【0197】
図37は、図30に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS706)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S806のうちのいずれかの処理が行われる。各処理において、以下のような処理が実行される。
【0198】
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):コマンド受信割込処理によって、変動時間を特定可能な演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を受信したか否か確認する。具体的には、変動パターンコマンドが受信されたことを示すフラグ(変動パターン受信フラグ)がセットされたか否か確認する。変動パターン受信フラグは、コマンド解析処理によって、変動パターン指定の演出制御コマンドが受信されたことが確認された場合にセットされる(ステップS617)。
【0199】
飾り図柄演出設定処理(ステップS801):飾り図柄の演出内容を決定する。具体的には、飾り図柄の停止図柄、飾り図柄の停止図柄を表示させる表示面、および飾り図柄変動パターンを決定する。飾り図柄の停止図柄は、特別図柄の停止図柄に合致した図柄組合せとされる。また、飾り図柄変動パターンは、特別図柄の変動時間だけ、変動パターンコマンドが示す特別図柄の変動パターンに合致したものに決定される。
【0200】
図柄変動開始処理(ステップS802):特別図柄の変動が開始されるように制御する。また、可変表示装置9による飾り図柄の表示演出が開始されるように制御する。
【0201】
図柄変動中処理(ステップS803):特別図柄および飾り図柄における変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミングを制御するとともに、変動時間の終了を監視する。
【0202】
図柄停止待ち設定処理(ステップS804):変動時間の終了時に、特別図柄停止を指示する演出制御コマンド(特別図柄停止の演出制御コマンド)を受信していたら、特別図柄の変動を停止し停止図柄(確定図柄)を表示する制御を行う。また、このとき、飾り図柄の変動も停止して停止図柄を表示する。
【0203】
大当り表示処理(ステップS805):変動時間の終了後、確変大当り表示または通常大当り表示の制御を行う。
【0204】
大当たり遊技中処理(ステップS806):大当たり遊技中の制御を行う。例えば、大入賞口開放前表示や大入賞口開放時表示の演出制御コマンドを受信したら、ラウンド数の表示制御等を行う。
【0205】
図38は、変動パターンテーブル毎に設定されているプロセスデータの一構成例を示す説明図である。プロセスデータは、プロセスタイマ設定値と演出制御実行データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。各演出制御実行データは、特別図柄の変動パターンを構成する各変動態様が記載されている特別図柄制御実行データと、飾り図柄変動パターンを構成する各変動態様が記載されている飾り図柄制御実行データと、ランプ制御実行データとを含む。特別図柄制御実行データは、特別図柄の変動期間中における特別図柄可変表示器11の表示状態を示すデータが設定されている。例えば、特別図柄制御実行データ1には、可変表示開始時の特別図柄可変表示器11の表示状態を示すデータが設定されている。また、ランプ制御実行データは、特別図柄の変動期間中におけるランプ・LEDの表示状態を示すデータが設定されている。例えば、ランプ制御実行データ1には、可変表示開始時のランプ・LEDの表示状態を示すデータが設定されている。そして、特別図柄の変動期間中において、表示状態を切り替えるタイミング(例えば可変表示装置9において新たなキャラクタが登場するタイミング、ランプ・LEDを点灯状態から消灯状態に切り替えるタイミング)が到来すると、演出制御手段は、プロセスデータにおける次の演出制御実行データに従って、特別図柄、飾り図柄、およびランプ・LEDの表示状態を制御する。また、プロセスタイマ設定値には、その変動態様での変動時間が設定されている。演出制御用CPU101は、プロセスデータを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ演出制御実行テーブルに設定されている変動態様で、特別図柄、飾り図柄、およびランプ・LEDを変動表示させる制御を行う。
【0206】
図38に示すプロセスデータは、図柄制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセスデータは、特別図柄の各変動パターンと飾り図柄の各変動パターンとの組合せのそれぞれに応じて用意されている。
【0207】
図39は、図37に示された演出制御プロセス処理における変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU101は、変動パターン受信フラグがセットされたか否か確認する(ステップS871)。セットされていたら、そのフラグをリセットする(ステップS872)。そして、演出制御プロセスフラグの値を飾り図柄演出設定処理(ステップS801)に対応した値に変更する(ステップS873)。
【0208】
図40は、演出制御基板80で使用される乱数を示す説明図である。この例では、飾り図柄の停止時に遊技者に正対している表示面の決定に用いられる飾り図柄停止時表示面決定用乱数(表示面決定用乱数)と、停止時に遊技者に正対している表示面での飾り図柄の停止図柄の決定に用いられる飾り図柄停止図柄決定用乱数と、飾り図柄変動パターンの決定に用いられる飾り図柄変動パターン決定用乱数と、連続予告の判定および該連続予告の予告パターンの決定に用いられる予告判定用乱数が使用される。
【0209】
この例では、飾り図柄停止図柄決定用乱数として、LCD9Aにおける飾り図柄の左右図柄の停止図柄の決定に用いられるLCD左右図柄決定用乱数と、LCD9Aにおける飾り図柄の中図柄の停止図柄の決定に用いられるLCD中図柄決定用乱数と、ドラム表示装置9Bにおける飾り図柄の左右図柄の停止図柄の決定に用いられるドラム左右図柄決定用乱数と、ドラム表示装置9Bにおける飾り図柄の中図柄の停止図柄の決定に用いられるドラム中図柄決定用乱数と、ドラム表示装置9Cにおける飾り図柄の停止図柄の決定に用いられるドラム停止図柄決定用乱数と、が使用される。なお、演出制御基板80では、遊技効果を高めるためなどのために、上記の乱数以外の乱数も用いられる。
【0210】
図41は、停止時表示面決定用テーブルの例を示す説明図である。停止時表示面決定用テーブルには、表示面決定用乱数の抽出値と比較される比較値が予め設定されている。そして、表示面決定用乱数の抽出値と同値の比較値に対応付けされている表示面が、飾り図柄の停止時に遊技者に正対している表示面として決定される。
【0211】
図41に示すように、リーチにもならないはずれ時には、100/150の確率で第1表示面9aに決定され、45/150の確率で第2表示面9bに決定され、5/150の確率で第3表示面9cに決定される。また、大当りとならないリーチ時には、40/150の確率で第1表示面9aに決定され、100/150の確率で第2表示面9bに決定され、10/150の確率で第3表示面9cに決定される。さらに、大当り時には、70/150の確率で第2表示面9bに決定され、80/150の確率で第3表示面9cに決定される。
【0212】
図42は、飾り図柄の停止図柄の決定方法を説明するための説明図である。図42に示すように、リーチにもならないはずれで、かつ停止表示面が第1表示面9aとされることが決定された場合には、LCD9Aおよびドラム表示装置9Bでの停止図柄がともにはずれを示す図柄となるように、飾り図柄の停止図柄を決定する。また、リーチにもならないはずれで、かつ停止表示面が第2表示面9bとされることが決定された場合には、ドラム表示装置9Bおよびドラム表示装置9Cでの停止図柄がともにはずれを示す図柄となるように、飾り図柄の停止図柄を決定する。
【0213】
大当りとならないリーチで、かつ停止表示面が第1表示面9aとされることが決定された場合には、LCD9Aまたはドラム表示装置9Bの少なくともいずれか一方でリーチを示す図柄となるように、飾り図柄の停止図柄を決定する。また、大当りとならないリーチで、かつ停止表示面が第2表示面9bとされることが決定された場合には、ドラム表示装置9Bでリーチを示す図柄となり、ドラム表示装置9Cではずれを示す図柄となるように、飾り図柄の停止図柄を決定する。さらに、大当りで、かつ停止表示面が第3表示面9cとされることが決定された場合には、ドラム表示装置9Cではずれを示す図柄となるように、飾り図柄の停止図柄を決定する。
【0214】
大当りで、かつ停止表示面が第2表示面9bとされることが決定された場合には、ドラム表示装置9Bおよびドラム表示装置9Cで大当りを示す図柄となるように、飾り図柄の停止図柄を決定する。さらに、大当りで、かつ停止表示面が第3表示面9cとされることが決定された場合には、ドラム表示装置9Cで大当りを示す図柄となるように、飾り図柄の停止図柄を決定する。
【0215】
図43(A)は、飾り図柄変動パターンの一例を示す説明図であり、図43(B)は、連続予告実行時の変動パターン選択テーブルである。この実施の形態では、主基板31からの変動パターンコマンド(図18参照)の各種類と、最終停止表示面との組合せに対応して、それぞれ飾り図柄変動パターンが予め設定されている。なお、主基板31から変動パターンコマンド6を受信し最終停止表示面を第1表示面9aとした場合と、変動パターンコマンド6を受信し最終停止表示面を第2表示面9bとした場合と、変動パターンコマンド6を受信し最終停止表示面を第3表示面9cとした場合については、それぞれ3種類の飾り図柄変動パターンが予め設定されている。すなわち、この例では、28種類の飾り図柄変動パターンが予め用意されている。飾り図柄変動パターンを決定するときには、受信した変動パターンコマンドのEXTデータと、その変動パターンコマンドに従って決定された停止表示面とに対応している飾り図柄変動パターンが選択される。飾り図柄変動パターンは、対応する変動パターンコマンドが示す変動時間の期間中、その変動パターンコマンドにもとづく特別図柄の変動に関連して飾り図柄を変動させるための変動パターンとされている。例えば、リーチAを指定する変動パターンコマンドに対応する飾り図柄変動パターンは、飾り図柄の変動表示によってリーチAの変動態様を表すように設定されている。また、飾り図柄変動パターンは、対応する停止表示面にて確定図柄が表示されるような変動パターンとされている。
【0216】
飾り図柄変動パターンテーブルに設定されている変動パターンとしては、LCD9Aやドラム表示装置9Bにおける左中右図柄が回転して左、右、中の順番で停止する変動表示を行うものや、ドラム表示装置9Cにおける横回転図柄やルーレット回転図柄が回転したあと停止する変動表示を行うものの他、例えば、左中右図柄、横回転図柄、あるいはルーレット回転図柄の変動速度が速い変動パターンや、変動速度が遅い変動パターン、飾り図柄が停止位置を過ぎたあとに戻ってくる戻り演出を行う変動パターン、変動速度が突然速くなるすべり演出を行う変動パターンなどが考えられる。
【0217】
また、この実施の形態では、連続予告を実行する際に予告パターンに対応して設けられる変動パターン選択テーブル(図43(B))を備えている。この実施の形態では、主基板31からの変動パターンコマンド(図18参照)の各種類と、連続予告の予告パターンとの組合せに対応して、それぞれ飾り図柄変動パターンが予め設定されている。例えば、予告パターンA(非同面連続予告演出)が実行中または実行することが決定され、連続予告の残りの実行回数が3回の場合には、図43(A)に示す飾り図柄変動パターンのうちの飾り図柄変動パターン2、5、8、11、14の中から主基板31から受信した変動パターンコマンドのEXTデータに対応した飾り図柄変動パターンが選択される。連続予告の残りの実行回数が2回場合には、飾り図柄変動パターンのうちの飾り図柄変動パターン3、6、9、12、15の中から主基板31から受信した変動パターンコマンドのEXTデータに対応した飾り図柄変動パターンが選択される。連続予告の残りの実行回数が1回の場合には、飾り図柄変動パターンのうちの飾り図柄変動パターン2、5、8、11、14の中から主基板31から受信した変動パターンコマンドのEXTデータに対応した飾り図柄変動パターンが選択される。そして、連続予告の残りの実行回数が0回の場合には、大当りとなる場合には、飾り図柄変動パターン3、6、9、12、15の中から主基板31から受信した変動パターンコマンドのEXTデータに対応した飾り図柄変動パターンが選択され、はずれとなる場合には、飾り図柄変動パターン1、4、7、10、13の中から主基板31から受信した変動パターンコマンドのEXTデータに対応した飾り図柄変動パターンが選択される。つまり、予告パターンAでは、複数回の可変表示に亘って異なる表示面への切り換えを行っている。
【0218】
また、予告パターンBが実行中または実行することが決定され、該連続予告の残りの実行回数が1回〜3回の場合には、図43(A)に示す飾り図柄変動パターンのうちの飾り図柄変動パターン3,6,9,12,15の中から主基板31から受信した変動パターンコマンドのEXTデータに対応した飾り図柄変動パターンが選択される。そして、予告パターンBが実行中または実行することが決定され、該連続予告の残りの実行回数が0回の場合には、図43(A)に示す飾り図柄変動パターンのうちの飾り図柄変動パターン3,6,9,12,15,17a〜17c,19,21,23の中から主基板31から受信した変動パターンコマンドのEXTデータに対応した飾り図柄変動パターンが選択される。つまり、主基板31から大当りとなる変動パターンコマンドのEXTデータを受信した場合には、17a〜17c,19,21,23の中からEXTデータに対応した飾り図柄変動パターンが選択され、主基板31からはずれとなる変動パターンコマンドのEXTデータを受信した場合には、3,6,9,12,15の中からEXTデータに対応した飾り図柄変動パターンが選択される。つまり、予告パターンBでは、複数回の可変表示に亘って同一の表示面(この実施の形態では第3表示面9c)で、停止図柄を表示するように制御される。
【0219】
なお、本実施形態における連続予告の予告パターンは一例であり、他の予告パターンにより連続予告を実行するようにしてもよい。例えば、複数回の可変表示に亘って予め定められた所定の順序で表示面の切り換えを行う定順序連続予告演出と、複数回の可変表示に亘って前記所定の順序以外の順序で表示面の切り換えを行う非定順序連続予告演出と、を備えて、定順序連続予告演出が実行されたときには、特定表示結果となる確率が非定順序連続予告演出が実行されたときよりも高くなるように図34および図35に示す選択データテーブルの選択データを設定し、該選択テーブルを用いて連続予告演出の種類を選択することで、大当りとなる信頼度を実行する演出によって異ならせ、遊技者に大当りの期待を抱かせるようにしてもよい。つまり、予告パターンBの変動停止時における遊技者に正対する表示面を、残りの予告回数3回から1回になるにつれて、所定の順序として、第1表示面9a→第2表示面9b→第3表示面9cとし、残り予告回数0回のときに、大当りとなる場合には、第3表示面9cを正対させ、はずれとなる場合には第2表示面9bを正対させるようにし、予告パターンAの変動停止時における遊技者に正対する表示面を、所定の順序とならないようにランダムに決定された順序で遊技者に正対させる表示面を決定させ、予告パターンBが実行されたときには、大当りとなる確率が予告パターンAが実行されたときよりも高くなるようにしてもよい。
【0220】
図44は、演出制御プロセス処理における飾り図柄演出設定処理(ステップS801)を示すフローチャートである。飾り図柄演出設定処理において、演出制御用CPU101は、飾り図柄変動パターン設定処理を実行する(ステップS811)。
【0221】
図45に、変動パターン設定処理(ステップS811)を示す。変動パターン設定処理において、演出制御用CPU101は、連続予告が実行中であるか否か(連続予告実行中フラグがセットされているか否か)を確認し(ステップS811)、連続予告が実行中でなければ連続予告抽選済みフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS812)。連続予告抽選済みフラグがセットされている場合には連続予告抽選済みフラグをリセットし(ステップS813)、ステップS665でRAMにおける実行回数バッファに格納された連続予告の実行回数を連続予告の実行回数カウンタにセットする(ステップS814)。そして、連続予告実行中フラグをセットし(ステップS815)、主基板31から受信した変動パターンコマンドと、図34および図35に示す連続予告判定テーブル102Bnによって決定されてステップS665でRAMにおける予告種類バッファに格納された予告パターンと、に基づいて図43(B)に示す予告時飾り図柄変動パターン選択テーブルを用いて変動パターンを決定する(ステップS816:連続予告実行手段)。変動パターンが決定されることにより、可変表示装置9の停止時の表示面(停止表示面)が決定される。
【0222】
ステップS812で連続予告抽選済みフラグがセットされていない場合には、表示面決定用乱数を抽出し(ステップS817)、主基板31から受信した変動パターンコマンドにもとづいて大当り、リーチ、はずれの何れかを判定し、停止時表示面決定用テーブル(図41参照)を用いて、飾り図柄の停止時に遊技者に正対させる表示面(停止表示面)を決定する処理が実行される(ステップS818)。そして、主基板31から受信した変動パターンコマンドと、停止表示面と、に基づいて変動パターンが決定される(ステップS819)。
【0223】
また、ステップS811で連続予告が実行中である場合には、連続予告の実行回数カウンタを1減算し(ステップS821)、実行回数カウンタが0のときには(ステップS822)、連続予告実行中フラグをリセットする(ステップS823)。そして、主基板31から受信した変動パターンコマンドと、図34および図35に示す連続予告判定テーブル102Bnによって決定されてステップS665でRAMにおける予告種類バッファに格納された予告パターンと、に基づいて図43(B)に示す予告時飾り図柄変動パターン選択テーブルを用いて変動パターンを決定する。変動パターンが決定されることにより、可変表示装置9の停止時の表示面(停止表示面)が決定される(ステップS824:連続予告実行手段)。
【0224】
なお、受信した変動パターンコマンドに対応する飾り図柄変動パターンが複数ある場合(この例では、変動パターン6の変動パターンコマンドを受信していた場合)には、ステップS819またはS816またはS824にて飾り図柄演出決定用乱数を抽出し、図示しない飾り図柄変動パターン決定用テーブルを用いて1つの飾り図柄変動パターンを決定する。なお、飾り図柄変動パターン決定用テーブルは、飾り図柄演出決定用乱数の抽出値と比較される比較値が予め設定されたテーブルである。この比較値は、それぞれ、選択され得るいずれかの飾り図柄変動パターンに対応付けされている。
【0225】
連続予告実行手段(ステップS816、S824)は、連続予告が実行されることが決定されたときまたは連続予告の実行中に、主基板31から受信した変動パターンコマンドおよび演出制御手段(演出制御用CPU101)のステップS665にて格納された予告種類バッファの内容に基づいて図43(B)に示す予告時変動パターン選択テーブルを用いて変動パターンを決定する。このように、この実施の形態では、始動記憶手段(RAM55)に記憶された始動入賞記憶のうち事前決定手段(ステップS123、S132)によって判定された始動記憶に基づく可変表示の開始条件が成立する以前に当該判定結果に基づいて複数回の可変表示に亘って連続して予告演出を実行する連続予告演出実行手段(ステップS816、S824)を備えている。
【0226】
飾り図柄演出設定処理において、飾り図柄変動パターン設定処理(ステップS811)が終了すると、演出制御用CPU101は、ステップS811にて決定された飾り図柄の停止時に遊技者に正対させる表示面における飾り図柄の停止図柄を決定する(ステップS812)。ステップS812では、ステップS811にて決定された停止表示面に表される表示装置9A,9B,9Cでの飾り図柄の停止図柄の決定に用いられる飾り図柄停止図柄決定用乱数を抽出し、図示しない飾り図柄停止図柄決定用のテーブルを用いて飾り図柄の停止図柄が決定される。なお、飾り図柄停止図柄決定用のテーブルは、停止図柄の決定結果が図42に示した規則に従った内容となるように、飾り図柄停止図柄決定用乱数の抽出値と比較される比較値が予め設定されたテーブルである。そして、演出制御プロセスフラグを図柄変動開始処理(ステップS802)に対応した値に更新する(ステップS813)。
【0227】
図46は、演出制御プロセス処理における図柄変動開始処理(ステップS802)を示すフローチャートである。図柄変動開始処理において、演出制御用CPU101は、まず、使用するプロセスデータを選択する(ステップS881)。次いで、選択されたプロセスデータの最初に設定されているプロセスタイマをスタートし(ステップS882)、特別図柄制御実行データ1の内容に従って特別図柄可変表示器11を制御して特別図柄の変動表示を行い(ステップS883)、飾り図柄制御実行データ1の内容に従って可変表示装置9を制御して飾り図柄の変動表示や表示面の切換制御を行う(ステップS884)。また、プロセスデータ中のランプ制御実行データ1にもとづいてランプ・LED制御を行う(ステップS885)。例えば、ランプ制御実行データ1の内容に応じた信号を各ランプ・LEDに与える。なお、各制御実行データにはROMのアドレスが設定され、そのアドレスから始まる領域に、より詳細な制御データを格納しておき、それらの制御データに従って制御を行うように構成してもよい。
【0228】
また、変動パターンに応じた音番号データを音声出力基板70に出力する(ステップS886)。音声出力基板70において、音声合成用IC703は、音番号データに応じたデータを音声データROM704から読み出し、読み出したデータに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム707で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。
【0229】
その後、変動時間タイマ(特別図柄の変動時間に応じたタイマ)をスタートし(ステップS887)、演出制御プロセスフラグの値を図柄変動中処理に対応した値にする(ステップS888)。
【0230】
図47は、演出制御プロセス処理における図柄変動中処理(ステップS803)を示すフローチャートである。図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS831)、演出制御実行テーブルの切替えを行う(ステップS832)。すなわち、プロセスデータにおいて、次に設定されているプロセスタイマをスタートさせるとともに(ステップS833)、その次に設定されている特別図柄制御実行データの内容に従って特別図柄可変表示器11を制御する(ステップS834)。具体的には、表示制御用CPU101が特別図柄制御実行データの内容に従って特別図柄可変表示器11を制御する。また、次に設定されている飾り図柄制御実行データの内容に従って可変表示装置9を制御して飾り図柄の表示状態や可変表示装置9の切換状態を制御する(ステップS835)。さらに、プロセスデータ中の次に設定されているランプ制御実行データにもとづいてランプ・LED制御を行う(ステップS836)。
【0231】
変動時間タイマがタイムアウトしていたら(ステップS837)、演出制御用CPU101は、飾り図柄停止図柄格納領域に格納されているドラム表示装置9Bにおける左右中の停止図柄を示すデータや、ドラム表示装置9Cにおける停止図柄を示すデータのうち、停止表示面に表されているドラム表示装置9B,9Cに関するデータをロードする(ステップS838)。そして、停止図柄を表示した状態でドラムモータの回転を停止するまでにドラムモータに与えられるべきパルスステップ数を算出する(ステップS839)。なお、算出されたステップ数は所定のワークエリアにセットされる。モータ制御処理では、セットされたステップ数に応じた数の励磁パターンをドラムモータに出力する。
【0232】
そして、演出制御用CPU101は、特別図柄停止の演出制御コマンドの受信を監視するための監視タイマをスタートさせ(ステップS840)、演出制御プロセスフラグの値を図柄停止待ち処理に対応した値にする(ステップS841)。
【0233】
図48は、演出制御プロセス処理における図柄停止待ち処理(ステップS804)を示すフローチャートである。図柄停止待ち処理において、演出制御用CPU101は、特別図柄停止を指示する演出制御コマンドを受信しているか否か確認する(ステップS851)。図柄停止を指示する演出制御コマンドを受信していれば、記憶されている停止図柄で特別図柄を停止させる制御を行う(ステップS852)。また、このとき、決定されている停止図柄で飾り図柄を停止させる制御を行う。具体的には、LCD9Aに飾り図柄の停止図柄を表示させたり、ドラム表示装置9B,9Cにて停止図柄が表示されたときにドラムモータの駆動を停止してすなわち励磁を解除したりする。ドラム表示装置9B,9Cにおいて停止図柄が表示されたか否かは、現在表示図柄を示すデータが停止図柄を示すデータと一致したか否かによって確認することができる。
【0234】
そして、ステップS852で大当り図柄を表示した場合には(ステップS853のY)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS805)に対応した値に設定する(ステップS855)。ステップS852で大当り図柄を表示しない場合(はずれ図柄を表示した場合)には(ステップS853のN)、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に設定する(ステップS854)。
【0235】
特別図柄停止を指定する演出制御コマンドを受信していない場合には、監視タイマがタイムアウトしているかどうか確認する(ステップS856)。タイムアウトした場合には、何らかの異常が発生したと判断して、エラー画面を表示する制御を行う(ステップS857)。そして、ステップS853に移行する。なお、エラー画面は、例えば可変表示装置9のLCD9Aに表示する。従って、エラー画面を表示するときには、可変表示装置9は、必要に応じて、第1表示面9aが遊技者に正対するように表示面の切換制御を行う。
【0236】
この例では、第1表示面9aが可変表示装置9の基準表示面とされる。従って、ステップS852で大当り図柄を表示しない場合には(ステップS853のN)、演出制御用CPU101は、変動パターンコマンド受信待ち処理に移行する前に、第1表示面9aが遊技者に正対するように表示面の切換制御を行う。また、ステップS852で大当り図柄を表示した場合には(ステップS853のY)、演出制御用CPU101は、大当り表示処理が終了したあと、第1表示面9aが遊技者に正対するように表示面の切換制御を行う。
【0237】
図49〜図52は、飾り図柄変動パターンの具体例を説明するための説明図である。
【0238】
図49は、飾り図柄変動パターン8による飾り図柄の可変表示演出の例を示す説明図である。演出制御用CPU101は、先ず、飾り図柄の可変表示開始タイミングになると、遊技者に正対している第1表示面9aのLCD9Aおよびドラム表示装置9Bにおける各図柄が高速変動を開始するための制御を行う(図49(A))。高速変動を開始させると、その後の所定の左図柄停止タイミングでLCD9Aの左図柄を停止させたあと、右図柄停止タイミングでLCD9Aの右図柄を停止させ、LCD9Aの図柄がリーチ表示態様を示す状態となるようにする(図49(B))。
【0239】
リーチ表示を行うと、演出制御用CPU101は、可変表示装置9を制御して、遊技者に正対する表示面を第1表示面9aから第2表示面9bに切り換える処理を実行する。この例では、演出制御用CPU101は、第2表示面9bが遊技者に正対する位置まで可変表示装置9の回動動作を行ったときに、第1表示面9aにてLCD9Aに表示されていたリーチ図柄が第2表示面9bにおけるドラム表示装置9Bに表示されている状態となるように、ドラム表示装置9Bの左右図柄を停止させる制御を実行する(図49(C))。従って、第1表示面9aから第2表示面9bに切り換えられても、切り換え前と同一のリーチ表示がなされていることになる。
【0240】
そして、演出制御用CPU101は、所定の図柄停止タイミングになると、ドラム表示装置9Bの中図柄を停止させるとともに、ドラム表示装置9Cの横回転図柄を停止させる制御を行う(図49(D))。ここでは、第2表示面9bにおける停止図柄は、はずれを示唆する図柄(単に「はずれ図柄」ということがある)の組合せとなる。所定期間はずれ図柄を停止図柄として表示すると、演出制御用CPU101は、次回の可変表示演出に備えて、可変表示装置9を制御して、遊技者に正対する表示面を第1表示面9aに切り換える処理を実行する。
【0241】
図50は、飾り図柄変動パターン9による飾り図柄の可変表示演出の例を示す説明図である。演出制御用CPU101は、先ず、飾り図柄の可変表示開始タイミングになると、遊技者に正対している第1表示面9aのLCD9Aおよびドラム表示装置9Bにおける各図柄が高速変動を開始するための制御を行う(図50(A))。高速変動を開始させると、その後の所定の左図柄停止タイミングでLCD9Aの左図柄を停止させたあと、右図柄停止タイミングでLCD9Aの右図柄を停止させる制御を実行し、LCD9Aの図柄がリーチ表示態様を示す状態となるようにする(図50(B))。
【0242】
リーチ表示を行うと、演出制御用CPU101は、可変表示装置9を制御して、遊技者に正対する表示面を第1表示面9aから第2表示面9bに切り換える処理を実行する。この例では、演出制御用CPU101は、第2表示面9bが遊技者に正対する位置まで可変表示装置9の回動動作を行ったときに、第1表示面9aにてLCD9Aに表示されていたリーチ図柄が第2表示面9bにおけるドラム表示装置9Bに表示されている状態となるように、ドラム表示装置9Bの左右図柄を停止させる制御を実行する(図50(C))。従って、第1表示面9aから第2表示面9bに切り換えられても、切り換え前と同一のリーチ表示がなされていることになる。
【0243】
次いで、演出制御用CPU101は、所定の横回転図柄停止タイミングで、予め定められている所定図柄(例えば、飾り図柄変動パターン9では常に所定図柄で停止するように定められている。この例では、「チャンス」が該当するものとする。)で横回転図柄が停止するように、ドラム表示装置9Cのドラム116の回転を停止するための制御を行う(図50(D))。横回転図柄を停止させると、演出制御用CPU101は、可変表示装置9を制御して、遊技者に正対する表示面を第2表示面9bから第3表示面9cに切り換える処理を実行する(図50(E))。この例では、演出制御用CPU101は、第3表示面9cが遊技者に正対する位置まで可変表示装置9の回動動作を行ったときに、ルーレット回転図柄が高速回転している状態となるように、ドラム表示装置9Cのドラム116を再度回転させる制御を実行する(図50(E))。
【0244】
そして、演出制御用CPU101は、所定の図柄停止タイミングになると、決定されている停止図柄が確定領域で停止するように、ドラム表示装置9Cのドラム116の回転を停止させ、ルーレット回転図柄を停止させる(図50(F))。ここでは、第3表示面9cにおける停止図柄は、はずれを示唆する図柄(この例では「星を示す図柄」)となる。所定期間はずれ図柄を停止図柄として表示すると、演出制御用CPU101は、次回の可変表示演出に備えて、可変表示装置9を制御して、遊技者に正対する表示面を第1表示面9aに切り換える処理を実行する。
【0245】
図51は、飾り図柄変動パターン11による飾り図柄の可変表示演出の例を示す説明図である。演出制御用CPU101は、先ず、飾り図柄の可変表示開始タイミングになると、遊技者に正対している第1表示面9aのLCD9Aおよびドラム表示装置9Bにおける各図柄が高速変動を開始する(図51(A))。高速変動が開始されると、演出制御用CPU101は、その後の所定の表示面切換タイミングで、可変表示装置9を制御して、遊技者に正対する表示面を第1表示面9aから第2表示面9bに切り換える処理を実行する(図51(B))。この例では、演出制御用CPU101は、第2表示面9bが遊技者に正対する位置まで可変表示装置9の回動動作を行ったときに、第2表示面9bにおけるドラム表示装置9Bによる左中右図柄と、ドラム表示装置9Cによる横回転図柄とが、高速変動されている状態となるように、ドラム表示装置9Bおよびドラム表示装置9Cを制御する(図51(B))。
【0246】
次いで、演出制御用CPU101は、所定の左図柄停止タイミングでドラム表示装置9Bの左図柄を停止させたあと、右図柄停止タイミングでドラム表示装置9Bの右図柄を停止させるための制御を行い、ドラム表示装置9Bの図柄がリーチ表示態様を示す状態となるようにする(図51(C))。
【0247】
そして、演出制御用CPU101は、所定の図柄停止タイミングになると、決定されている停止図柄となるように、ドラム表示装置9Bの中図柄とドラム表示装置9Cの横回転図柄を停止させるための制御を行う(図51(D))。ここでは、第2表示面9bにおける停止図柄は、はずれを示唆する図柄となる。所定期間はずれ図柄を停止図柄として表示すると、演出制御用CPU101は、次回の可変表示演出に備えて、可変表示装置9を制御して、遊技者に正対する表示面を第1表示面9aに切り換える処理を実行する。
【0248】
図52は、飾り図柄変動パターン10による飾り図柄の可変表示演出の例を示す説明図である。演出制御用CPU101は、先ず、飾り図柄の可変表示開始タイミングになると、遊技者に正対している第1表示面9aのLCD9Aおよびドラム表示装置9Bにおける各図柄の高速変動を開始させるための制御を行う(図52(A))。高速変動を開始させると、その後の所定の左図柄停止タイミングでLCD9Aの左図柄を停止させたあと、右図柄停止タイミングでLCD9Aの右図柄を停止させるための制御を実行し、LCD9Aの図柄がリーチ表示態様を示す状態となるようにする(図52(B))。
【0249】
リーチ表示がなされると、演出制御用CPU101は、可変表示装置9を制御して、遊技者に正対する表示面を第1表示面9aから第2表示面9bに切り換える方向に移動させる処理を実行し(図52(C))、第2表示面9bが遊技者に正対する位置まで移動する前に、可変表示装置9を逆回転させて、第1表示面9aが遊技者に正対する位置まで戻す制御を実行する(図52(D))。
【0250】
遊技者に正対する表示面を第1表示面9aに戻すと、演出制御用CPU101は、所定の中図柄停止タイミングでLCD9Aの中図柄を停止させ、左図柄停止タイミングでドラム表示装置9Bの左図柄を停止させ、さらに右図柄停止タイミングでドラム表示装置9Bの右図柄を停止させるための制御を行い、この例では、ドラム表示装置9Bの図柄がリーチ表示態様を示す状態となるようにする(図52(E))。
【0251】
そして、演出制御用CPU101は、所定の図柄停止タイミングになると、決定されている停止図柄となるように、ドラム表示装置9Bの中図柄を停止させるための制御を行う(図52(F))。ここでは、第1表示面9aにおける停止図柄は、はずれを示唆する図柄となる。この例では、停止図柄が第1表示面9aで表示されるので、次回の可変表示演出に備えて表示面を切り換えておく必要はない。
【0252】
図53は、飾り図柄変動パターン19による飾り図柄の可変表示演出の例を示す説明図である。演出制御用CPU101は、先ず、飾り図柄の可変表示開始タイミングになると、遊技者に正対している第1表示面9aのLCD9Aおよびドラム表示装置9Bにおける各図柄が高速変動を開始するための制御を行う(図53(A))。高速変動を開始させると、その後の所定の左図柄停止タイミングでLCD9Aの左図柄を停止させたあと、右図柄停止タイミングでLCD9Aの右図柄を停止させる制御を実行し、LCD9Aの図柄がリーチ表示態様を示す状態となるようにする(図53(B))。
【0253】
リーチ表示を行うと、演出制御用CPU101は、可変表示装置9を制御して、遊技者に正対する表示面を第1表示面9aから第2表示面9bに切り換える処理を実行する。この例では、演出制御用CPU101は、第2表示面9bが遊技者に正対する位置まで可変表示装置9の回動動作を行ったときに、第1表示面9aにてLCD9Aに表示されていたリーチ図柄が第2表示面9bにおけるドラム表示装置9Bに表示されている状態となるように、ドラム表示装置9Bの左右図柄を停止させる制御を実行する(図53(C))。従って、第1表示面9aから第2表示面9bに切り換えられても、切り換え前と同一のリーチ表示がなされていることになる。
【0254】
次いで、演出制御用CPU101は、所定の横回転図柄停止タイミングで、予め定められている所定図柄(例えば、飾り図柄変動パターン9では常に所定図柄で停止するように定められている。この例では、「チャンス」が該当するものとする。)で横回転図柄が停止するように、ドラム表示装置9Cのドラム116の回転を停止するための制御を行う(図53(D))。横回転図柄を停止させると、演出制御用CPU101は、可変表示装置9を制御して、遊技者に正対する表示面を第2表示面9bから第3表示面9cに切り換える処理を実行する(図53(E))。この例では、演出制御用CPU101は、第3表示面9cが遊技者に正対する位置まで可変表示装置9の回動動作を行ったときに、ルーレット回転図柄が高速回転している状態となるように、ドラム表示装置9Cのドラム116を再度回転させる制御を実行する(図53(E))。
【0255】
そして、演出制御用CPU101は、所定の図柄停止タイミングになると、決定されている停止図柄が確定領域で停止するように、ドラム表示装置9Cのドラム116の回転を停止させ、ルーレット回転図柄を停止させる(図53(F))。ここでは、第3表示面9cにおける停止図柄は、確変大当りを示唆する図柄(この例では「7を示す図柄」)となる。そして、大当り遊技状態に制御する。
【0256】
この実施の形態では、始動記憶手段(RAM55)に記憶された始動記憶のうち事前決定手段(ステップS123,S132)によって判定された始動記憶にもとづく可変表示の開始条件が成立する以前に当該事前決定手段による判定結果にもとづいて複数回の可変表示に亘って連続して予告演出を実行する連続予告演出実行手段を備えている。そして、遊技における所定条件の成立(例えば、図36の連続予告判定処理で連続予告の実行が決定)にもとづいて上述した停止表示面を切り換える処理(例えば、図49〜図53の処理:表示面切換手段)により連続予告演出を実行する。
【0257】
次に、連続予告の予告パターンAの一例として、残りの予告回数が2回であり、飾り図柄変動パターンが、飾り図柄変動パターン9→飾り図柄変動パターン8→飾り図柄変動パターン19となるときには、最初の可変表示では図50の可変表示演出が行われ、次の可変表示では図49の可変表示演出が行われ、連続予告最後の可変表示で図53の可変表示演出が行われて大当りとなる。このとき、変動停止時に遊技者に正対する表示面は、第3表示面9c→第2表示面9b→第3表示面9cとなっている。つまり、予告パターンAでは、複数の可変表示に亘って異なる表示面への切り換えを行う同面連続予告演出により連続予告を実行している。
【0258】
また、連続予告の予告パターンBの一例として、残りの予告回数が3回であり、飾り図柄変動パターンが、飾り図柄変動パターン9→飾り図柄変動パターン9→飾り図柄変動パターン9→飾り図柄変動パターン19となるときには、最初の可変表示から3回目の可変表示まで図50の可変表示演出が行われ、連続予告最後の可変表示で図53の可変表示が行われて大当りとなる。このとき、変動停止時に遊技者に正対している表示面は、全て第3表示面9cとなっている。つまり、予告パターンBでは、複数の可変表示に亘って同一の表示面への切り換えを行う非同面連続予告演出により連続予告を実行している。
【0259】
また、上述したように、この実施形態では、始動入賞記憶数が4の場合には、大当りとなる判定結果コマンド(非特定大当り入賞指定および特定大当り入賞指定)を受信すると、予告パターンAは実行されない。また、はずれとなるリーチ入賞指定の判定結果コマンドを受信したときには予告パターンBの出現する確率が低く設定されている。このように、大当りとなる信頼度を実行する演出によって異ならせることで、遊技者に大当りの期待を抱かせるようにしてもよい。
【0260】
図54は、演出制御基板80から音声出力基板70に出力される音番号データの一例を示す説明図である。図54に示すように、音番号データには、飾り図柄変動パターンに応じた音番号データ、および大当り遊技中における音番号データが含まれる。なお、この例では、飾り図柄変動パターンに応じた音番号データによる出力音は、特別図柄の変動パターンにも対応している。
【0261】
図55は、本発明の概要を示す概念図である。図55に示すように、本発明の遊技機は、駆動方式が異なる複数種類の表示手段(複数種類の識別情報(飾り図柄)を有する回転体(回転ドラム115A,115B,115C,116)を駆動することにより当該識別情報を可変表示可能な機械式の表示手段(ドラム表示装置9B,9C)と、複数種類の識別情報(飾り図柄)を画像により可変表示可能な画像式の表示手段(LCD9A)と、の表示手段)9P,9Q,9Rと、複数種類の表示手段9P,9Q,9Rによって異なる表示態様で識別情報の可変表示がそれぞれ実行される複数の表示面を有し、回動動作によって表示面が切り換えられ、複数の表示面のうち少なくとも1つの表示面を用いた識別情報の可変表示が行われる表示装置9Xと、始動条件の成立(例えば、始動入賞口14への始動入賞)に基づいて識別情報の可変表示内容(例えば、可変表示装置9に導出表示される表示結果)をその導出表示以前に決定する事前決定手段(ステップS55,S60)80pと、複数種類の表示手段9P,9Q,9Rの制御を行い、事前決定手段80pによる事前決定に従い各表示面での識別情報の可変表示を実行する可変表示制御手段80qと、表示装置9Xの回動動作の制御を行い、遊技者の可視領域に臨む表示面(例えば表示枠9w内に表れている表示面を意味し、遊技者に正対している状態の表示面に限らない概念である。)を他の表示面に切り換える表示面切換手段80rと、を備える。そして、表示面切換手段80rは、遊技における所定条件(例えば、リーチ演出の演出内容を切り換える所定のタイミングが到来したときに成立する条件)の成立にもとづいて、識別情報の可変表示に用いる表示面を切り換える処理を実行する。
【0262】
上記のように、遊技における所定条件の成立にもとづいて、識別情報の可変表示に用いる表示面を切り換える構成としたので、可変表示における表示態様を一連の遊技演出(例えばリーチ演出)において切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるようになる。よって、遊技の興趣を向上させることができる。
【0263】
また、上述したように、遊技における所定条件の成立にもとづいて、識別情報の可変表示に用いる表示面を切り換える処理により複数回の可変表示に亘って連続して行う連続予告演出を実行する構成としたので、可変表示における表示態様を一連の遊技演出において切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるようになる。よって、遊技の興趣を向上させることができる。
【0264】
また、上述したように、連続予告演出にて、複数回の可変表示に亘って同一の表示面への切り換えを行う同面連続予告演出(例えば、予告パターンBで変動停止時における遊技者に正対する表示面として表示面9cが連続して表示される演出)としての予告パターンBと、複数回の可変表示に亘って異なる表示面への切り換えを行う非同面連続予告演出(例えば、予告パターンAで変動停止時における遊技者に正対する表示面として表示面9a〜9cが交互に表示される演出)としての予告パターンAと、を備えて、予告パターンBが実行されたときには、大当りとなる確率が予告パターンAが実行されたときよりも高くなるように選択データが設定された選択データテーブル(例えば、テーブル102B3、102B4を用いて前記予告演出の種類を選択する(ステップS663にて、乱数値と連続予告判定値とを比較することにより図34または図35のテーブル102B1〜4を用いて連続予告演出の回数及び種類を選択する)ことにより、連続予告演出が実行されていることを遊技者に容易に認識させることができる。
【0265】
また、上述したように連続予告演出にて、複数回の可変表示に亘って予め定められた所定の順序で表示面の切り換えを行う定順序連続予告演出(例えば、連続予告の可変表示毎に、第1表示面9aから第3表示面へと段階的に表示面が切り換える演出)と、複数回の可変表示に亘って所定の順序以外の順序で表示面の切り換えを行う非定順序連続予告演出(例えば、連続予告の可変表示毎に、第1表示面9aから第3表示面へと段階的に表示面が切り換えられない演出)と、を備えて、定順序連続予告演出が実行されたときには、前記特定表示結果となる確率が前記非定順序連続予告演出が実行されたときよりも高くなるように選択データが設定された選択データテーブルを用いて連続予告演出の種類を選択することにより、表示面の切り換えによって演出内容を切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができる。
【0266】
また、上述したように、識別情報の可変表示に用いる表示面を切り換えるための所定条件に、遊技者の可視領域に臨む表示面での識別情報の表示状態がリーチ表示状態となったことを含むように構成(例えば図49、図50参照)されているので、リーチ表示状態となったときに表示面を切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるとともに、リーチ表示状態での可変表示の表示結果について遊技者に期待感を持たせることができる。
【0267】
また、上述したように、遊技者の可視領域に臨む表示面での識別情報の表示状態がリーチ表示状態となったことにもとづいて実行される所定のリーチ演出において、段階的に演出内容が切り換えられる演出(例えば図50参照)が行われ、識別情報の可変表示に用いる表示面を切り換えるための所定条件に、リーチ演出において演出内容を切り換えるタイミング(例えば図50(B)のようなリーチ表示となったタイミング、図50(D)のような演出の発展を示唆するような図柄が表示されたタイミング)となったことを含むように構成されているので、表示面の切り換えによって演出内容を切り換えること(例えばリーチ演出を発展させること)ができ、多様な遊技演出を行うことができるようになる。
【0268】
また、上述したように、識別情報の表示結果が表示面における所定の表示ライン(例えば、第1表示面9aにおけるLCD9Aの左中右図柄のラインとドラム表示装置9Bの左中右図柄のライン、第2表示面9bにおけるドラム表示装置9Bの左中右図柄のライン。)で特定表示結果となったときに特定遊技状態とされ、表示装置が有する複数の表示面には、当該表示面に表される表示ラインのライン数が互いに異なる表示面(例えば、第1表示面9aではLCD9Aの左中右図柄のラインとドラム表示装置9Bの左中右図柄のラインの2ライン、第2表示面9bではドラム表示装置9Bの左中右図柄のラインの1ライン。)を含み、表示面をライン数が異なる他の表示面(本実施の形態においてはライン数の多い表示面からライン数の少ない表示面)に切り換える(例えば、第1表示面9aから第2表示面に切り換える)ように構成されているので、多様な遊技演出を行うことができる。上記の例では、特に、表示面に表される表示ラインのライン数を減少させるようにしたので、表示面の切り換えによって遊技者に対してわかりやすい表示を行うことができるようになる。
【0269】
なお、上述した実施の形態では、表示面に表される表示ラインのライン数を減少させる第1表示面9aから第2表示面に切り換える例について説明したが、第2表示面9bから第1表示面9aに切り換える可変表示演出を実行するようにしてもよい。このように構成すれば、表示面に表される表示ラインのライン数を増加させる演出を行うことができ、多様な遊技演出を行うことができる。また、上記のように、表示面に表される表示ラインのライン数を増加させる構成とすれば、表示面の切り換えによって大当り表示される可能性のあるライン数が増えるため、大当りへの期待度を増進させることができるようになる。
【0270】
また、上述したように、発光駆動されることにより表示面(例えば第3表示面9c)に表される識別情報を内面側から照射する演出用の発光体であるバックライトの光を他の表示面(例えば第2表示面9b)に向けて透過させるバックライト透過穴94を設け、バックライトを、表示面が切り換えられても、他の表示面に表される識別情報の照射のために発光駆動される構成とされているので、発光体を異なる表示面で共通に使用することができ、部品点数を削減することができる。
【0271】
また、上述したように、可変表示装置9が有する複数の表示面のうちあらかじめ定められた1つの表示面(例えば第1表示面9a)が基準表示面として設定され、基準表示面以外の表示面(例えば第2表示面9b、第3表示面9c)を用いた識別情報の可変表示が終了する毎に、遊技者に正対する表示面を基準表示面に戻す構成としているので、常に同じ表示面から可変表示を開始することができ、表示面の切り換え状態を遊技者に容易に把握させることができる。
【0272】
また、上述したように、可変表示装置9aを途中で逆方向に回転させることなく一方向に回転させることによって遊技者の可視領域に臨む表示面を他の表示面に切り換える通常回転処理(例えば図50(A)から図50(B)に切り換える処理)と、可変表示装置9aを一方向に回転させることによって遊技者の可視領域に臨む表示面を他の表示面に切り換える処理が完了する前に、可変表示装置9aを逆方向に回転させることによって遊技者の可視領域に臨む表示面を元の表示面に戻す逆回転処理(例えば図52(B)、図52(C)、図52(D)と切り換えられる処理)と、を実行する機能を有し、通常回転処理と逆回転処理のうちいずれかを選択(例えば飾り図柄変動パターンを選択することによって選択される)して実行するように構成されているので、多様な遊技演出を行うことができるようになり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0273】
また、上述したように、ドラム表示装置9Bを複数の表示面にて共通に使用する構成としているので、ドラム表示装置9Bが備える各ドラムの回転駆動を制御するための構成を複数の表示面において共通に使用することができる。従って、部品点数を削減することができる。
【0274】
また、上述したように、ドラム表示装置9Cを複数の表示面にて共通に使用する構成としているので、ドラム表示装置9Cが備えるドラムの回転駆動を制御するための構成を複数の表示面において共通に使用することができる。従って、部品点数を削減することができる。
【0275】
また、上述したように、可変表示装置9が有する複数の表示面に比較値が割り振られている停止時表示面決定用テーブル(図41参照)を用いて、何れの表示面にて識別情報の可変表示を行うかを決定(最終停止図柄を表示させる演出を行う表示面を決定)し、予め定められた1つの表示面で識別情報の可変表示が実行されたときと比較して、他の1つの表示面で識別情報の可変表示が実行されたときの方が高確率で大当りとなる(例えば、図41では、第1表示面9aよりも第2表示面9bの方が大当りとなる確率が高確率であり、さらに第3表示面9cの方が大当りとなる確率が高確率となるように構成されている)ように、表示面を切り換える処理を実行する構成とされているので、多様な遊技演出を行うことができるようになり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0276】
また、上述したように、所定の表示面で切り換え先の表示面を予告するように表示を行う構成としたので、多様な遊技演出を行うことができるようになり、遊技の興趣を向上させることができる。具体的には、第2表示面9bにおいて、「チャンス」なる図柄を表示(図50(D))し、第3表示面9cへの切り換えを予告するようにしているので、遊技者の期待感を増進させることができる。なお、上述した実施の形態において、第2表示面9bにおいて、「全回転」なる図柄を表示することによって、第1表示面9aへの切り換えを予告するようにしてもよい。また、例えば、「表示面チェンジ!」、「ルーレット面へ!」など、表示面の切り換えによる演出の発展を示唆するような表示であれば、どのような表示であってもよい。
【0277】
また、上述したように、遊技機に設けられている可変表示装置9、普通図柄表示器10、特別図柄可変表示器11およびランプ・LED等の演出用の表示手段や、スピーカ27などの演出手段が、演出制御基板80に搭載されている一つの演出制御用CPU101によって制御されるように構成されているので、機種変更を行う場合に、演出制御基板80を新たな機種のものに交換すれば、ランプドライバ基板35や音声出力基板70を交換せずに機種変更を実現することができる。
【0278】
なお、上述した実施の形態では、演出手段が一つの演出制御用CPU101によって制御される構成としていたが、複数のCPUによって制御される構成としてもよい。この場合、例えば、可変表示装置9、普通図柄表示器10および特別図柄可変表示器11と、ランプ・LEDと、スピーカ27とが、それぞれ別個のCPUによって制御される構成とすればよい。また、この場合、主基板31から各制御手段に向けてそれぞれ制御コマンドが送信される構成としてもよく、あるいは主基板31からの制御コマンドが1の制御手段(例えば、可変表示装置9などを制御する表示制御手段)に送信され、主基板31からの制御コマンドを受信した制御手段が他の制御手段(例えば、ランプ・LEDを制御する発光体制御手段、スピーカ27を制御する音声制御手段)に向けて制御コマンドを送信する構成としてもよい。なお、上記の他の制御手段に、LCD9Aを制御する制御手段や、ドラム表示装置9B,9Cを制御する制御手段が含まれていてもよい。
【0279】
また、上述した実施の形態では、図柄の可変表示の終了後に、可変表示装置9を所定の基準位置(第1表示面9aが遊技者に正対している位置)に戻す構成としていたが、上述した遊技機では、上記の基準位置に戻す制御と同様の制御によって、遊技機への電源投入時に、可変表示装置9が基準位置に位置するように設定する構成とされている。具体的には、演出制御用CPU101は、電源投入時および可変表示の終了後に、突起センサ118a,118bからのセンサ用突起検出信号の入力状態を確認し、可変表示装置9が基準位置に位置していることを示す状態(突起センサ118bからのセンサ用突起検出信号のみが入力されている状態)でなければ、基準位置となるまで(突起センサ118bからのセンサ用突起検出信号のみの入力状態となるまで)可変表示装置9を逆回転(表示枠9wにおいて表示面が下方に移動する方向への回転)させる制御を行う。
【0280】
なお、電源投入時に、上記のように可変表示装置9の基準位置を設定するとともに、各ドラム115a,115b,115c,116の所定の基準位置(例えば、各ドラム115a,115b,115cについては、第1表示面9aにおいて「3」、「5」、「7」が表示される位置)を設定する構成としてもよい。
【0281】
また、上述した実施の形態では、各表示面9a,9b,9cが遊技者に正対する位置で位置検出を行う構成としていたが、その他の位置でも位置検出を行う構成としてもよい。このように構成すれば、表示面の切り換え途中における可変表示装置9の現在位置を確認することができる。
【0282】
また、上述した実施の形態では、リーチ演出および連続予告にて可変表示装置9の表示面切換処理を行う構成としていたが、例えばリーチとなることを予告するリーチ予告、大当りとなることを予告する大当り予告演出などの他の演出において、可変表示装置9の表示面切換処理を行う構成としてもよい。
【0283】
また、上述した複数回の可変表示にてリーチや大当りとなることを予告する連続予告演出は他の実施例でもよく、例えば、連続予告演出として、複数回の可変表示に亘って同一の表示面で停止図柄が表示されるようにしたり、複数回の可変表示に亘って第1表示面9a〜第3表示面9cで順次停止図柄が表示されるようにしたりすることが考えられる。また、連続予告において、各可変表示において所定の規則(第1表示面9a〜第3表示面9cで順次停止図柄が表示されるという規則)に従った表示面切換処理が実行され、その規則がくずれた演出がなされたとき(第1表示面9a、第2表示面9b、第1表示面9aの順番で順次停止図柄が表示されたとき)に、高確率でリーチや大当りとなるようにしてもよい。
【0284】
また、上述した実施の形態では、リーチ演出について数パターンの例を説明したが、可変表示装置9の表示面切換処理を含む他の表示パターンによるリーチ演出を行うようにしてもよい。例えば、第1表示面9aに大当たり図柄(特定表示結果)を停止表示(例えば、LCD9Aに「7」、「7」、「7」を表示し、ドラム表示装置9Bに「3」、「7」「7」を表示させる)させ、第2表示面9bにはずれ図柄(特定表示結果以外の表示結果)を停止表示(例えば、ドラム表示装置9Bに「5」、「9」「9」を表示させ、ドラム表示装置9Cに「星の図形」を表示させる)させた状態で、第1表示面9aと第2表示面9bとを交互に遊技者に正対した位置に向ける制御を実行することにより、遊技者の期待をあおる演出(あおり演出)を行うようにしてもよい。なお、上記のようなあおり演出は、大当り遊技状態に制御される非特別表示結果と、非特別表示結果とは異なる表示結果であり大当り遊技状態に制御された後に大当り遊技状態とは異なる遊技状態であって遊技者にとって有利な特別遊技状態(確率変動状態)に制御する特別表示結果と、により行うようにしてもよい(このような演出を再抽選演出として行うようにしてもよい)。
【0285】
また、上述した実施の形態では、可動式の表示装置として、ドラム表示装置9Bとドラム表示装置9Cを備える構成としたが、可動部材はドラムに限らず、ベルトやリールなどの他の部材であってもよい。
【0286】
また、上述した実施の形態では、駆動方式の異なる複数種類の表示手段(LCD9A,ドラム表示装置9B,9C)によって異なる表示態様で識別情報(例えば、飾り図柄)の可変表示が実行される複数の表示面(例えば、第1表示面9a、第2表示面9b、第3表示面9c)のうち少なくとも1つの表示面を用いて可変表示を実行する可変表示装置9を備える構成としたが、駆動方式が同じ複数種類の表示手段によって異なる表示態様で識別情報の可変表示が実行される複数の表示面のうち少なくとも1つの表示面を用いて可変表示を実行する可変表示装置9を備える構成としてもよい。例えば、複数種類の識別情報(例えば、飾り図柄)を有する回転体(例えば、回転ドラム115A,115B,115C,116等)を駆動することにより当該識別情報を可変表示可能な複数種類の機械式の表示手段(例えば、ドラム表示装置9B、ドラム表示装置9C等)によって異なる表示態様で識別情報の可変表示が実行される複数の表示面のうち少なくとも1つの表示面を用いて可変表示を実行する可変表示装置9を備える構成としてもよい。
【0287】
また、上述した実施の形態では特に言及していないが、表示枠9w内に表れていないドラムの回転駆動は停止させておくようにすることが好ましい。例えば、第1表示面9aではドラム116は遊技者から見えないので、ドラム表示装置9Cの駆動を停止しておくようにすればよい。また、例えば、第3表示面9cではドラム115a,115b,115cは遊技者から見えないので、ドラム表示装置9Bの駆動を停止しておくようにすればよい。このように構成すれば、消費電力を低減させることができる。
【0288】
また、上記の実施の形態では、始動入賞記憶数を最大4個であるとしていたが、3個以下あるいは5個以上とされていてもよい。さらに、あらかじめ定められた所定条件の成立によって、始動入賞記憶数の上限が変化するように構成されていてもよい。具体的には、例えば、通常時は最大4個であるが、大当りが発生した場合には、大当り遊技状態が終了するまで、最大15個となるようにすることが考えられる。
【0289】
また、上記の実施の形態では、発光体制御に関して演出用CPU101とバス接続されるランプドライバ基板35を設け、音制御に関してデータROMが搭載されている音声出力基板70に対して演出用CPU101からデータ(音番号データ)を出力するように構成したが、双方を同様の構成にしてもよい。すなわち、発光体制御に関しても音制御に関しても演出用CPU101とバス接続されるそれぞれのドライバ基板を設けたり、発光体制御に関しても音制御に関してもそれぞれの基板にデータROMを搭載したりして演出用CPU101からデータ(制御データ番号を指定するデータ)を出力するように構成してもよい。
【0290】
【発明の効果】
以上のように、請求項1記載の発明では、可変表示における表示態様を一連の遊技演出において切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるようになる。よって、遊技の興趣を向上させることができる。
【0291】
請求項2記載の発明では、可変表示における表示態様を一連の遊技演出において切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるようになる。よって、遊技の興趣を向上させることができる。
【0292】
請求項3記載の発明では、リーチ表示態様となったときに表示面を切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができるとともに、リーチ表示態様での可変表示の表示結果について遊技者に期待感を持たせることができる。
【0293】
請求項4記載の発明では、表示面の切り換えによって演出内容を切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができる。
【0294】
請求項5記載の発明では、多様な遊技演出を行うことができる。
【0295】
請求項6記載の発明では、発光体を異なる表示面で共通に使用することができ、部品点数を削減することができる。
【0296】
請求項7記載の発明では、常に一定の表示面から可変表示を開始することができ、表示面の切り換え状態を遊技者に容易に把握させることができる。
【0297】
請求項8記載の発明では、多様な遊技演出を行うことができるようになり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0298】
請求項9記載の発明では、駆動制御手段を異なる表示面に配されている各表示手段で共通に使用することができ、部品点数を削減することができる。
【0299】
請求項10記載の発明では、多様な遊技演出を行うことができるようになり、遊技の興趣を向上させることができる。
【0300】
請求項11の発明では、連続予告演出が実行されていることを遊技者に容易に認識させることができる。
【0301】
請求項12の発明では、表示面の切り換えによって演出内容を切り換えることができ、多様な遊技演出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。
【図2】第1表示面が表示枠内に表れている状態の遊技盤の前面を示す正面図である。
【図3】第2表示面が表示枠内に表れている状態の遊技盤の前面を示す正面図である。
【図4】第3表示面が表示枠内に表れている状態の遊技盤の前面を示す正面図である。
【図5】第1表示面が遊技者に正対している状態の可変表示装置を示す外観斜視図である。
【図6】第2表示面が遊技者に正対している状態の可変表示装置を示す外観斜視図である。
【図7】第3表示面が遊技者に正対している状態の可変表示装置を示す外観斜視図である。
【図8】ドラム表示装置9Bの表示図柄の例を示す説明図である。
【図9】ドラム表示装置9Cの表示図柄の例を示す説明図である。
【図10】遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。
【図11】演出制御基板、ランプドライバ基板および音声出力基板の回路構成例を示すブロック図である。
【図12】演出制御基板内のドラムモータやドラムランプの制御等に関する部分ついての回路構成を示すブロック図である。
【図13】演出制御基板におけるドラムモータの駆動に関する部分の一構成例を示すブロック図である。
【図14】主基板におけるCPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図15】2msタイマ割込処理を示すフローチャートである。
【図16】各乱数を示す説明図である。
【図17】特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。
【図18】変動パターンの一例を示す説明図である。
【図19】始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
【図20】入賞時演出設定処理を示すフローチャートである。
【図21】大当り判定テーブル、停止図柄判定テーブルおよびリーチ判定テーブルの一例を示す説明図である。
【図22】大当り判定モジュールを示すフローチャートである。
【図23】停止図柄判定モジュールを示すフローチャートである。
【図24】リーチ判定モジュールを示すフローチャートである。
【図25】変動開始時処理を示すフローチャートである。
【図26】記憶処理を示すフローチャートである。
【図27】演出制御コマンドの信号線を示す説明図である。
【図28】制御コマンドを構成する8ビットの制御信号とINT信号との関係を示すタイミング図である。
【図29】演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。
【図30】演出制御用CPUが実行するメイン処理を示すフローチャートである。
【図31】コマンド受信バッファの構成を示す説明図である。
【図32】コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【図33】同じく、コマンド解析処理を示すフローチャートである。
【図34】連続予告判定テーブルの一構成例を示す説明図である。
【図35】同じく、連続予告判定テーブルの一構成例を示す説明図である。
【図36】連続予告の判定処理を示すフローチャートである。
【図37】演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。
【図38】プロセスデータの一構成例を示す説明図である。
【図39】変動パターンコマンドコマンド受信待ち処理を示すフローチャートである。
【図40】演出制御基板で用いられる各乱数を示す説明図である。
【図41】停止時表示面決定用テーブルを示す説明図である。
【図42】特別図柄の表示結果および停止表示面と飾り図柄の停止図柄との関係を示す説明図である。
【図43】(A)変動パターンコマンドおよび停止表示面と飾り図柄変動パターンとの関係と、(B)予告時飾り図柄変動パターン選択テーブルと、を示す説明図である。
【図44】飾り図柄演出設定処理を示すフローチャートである。
【図45】飾り図柄変動パターン設定処理を示すフローチャートである。
【図46】図柄変動開始処理を示すフローチャートである。
【図47】図柄変動中処理を示すフローチャートである。
【図48】図柄停止待ち処理を示すフローチャートである。
【図49】飾り図柄変動パターンの具体例を示す説明図である。
【図50】飾り図柄変動パターンの具体例を示す説明図である。
【図51】飾り図柄変動パターンの具体例を示す説明図である。
【図52】飾り図柄変動パターンの具体例を示す説明図である。
【図53】飾り図柄変動パターンの具体例を示す説明図である。
【図54】音番号データの一例を示す説明図である。
【図55】本発明の概要を示す概念図である。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機
9 可変表示装置
9A LCD
9B ドラム表示装置
9C ドラム表示装置
31 主基板
35 ランプドライバ基板
56 CPU
70 音声出力基板
80 演出制御基板
101 演出制御用CPU

Claims (12)

  1. 各々を識別可能な複数種類の識別情報が外面側より視認可能に配された可変表示部材が回転駆動されることによって識別情報の可変表示を行い、前記識別情報の表示結果が特定表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態とする遊技機であって、
    異なる前記可変表示部材を用いて可変表示を行う複数種類の表示手段と、
    前記複数種類の表示手段のうち少なくとも一つの表示手段が設けられ、互いに異なる表示態様で前記識別情報の可変表示が実行される複数の表示面を有する表示ユニットと、
    該表示ユニットを回動させ、前記複数の表示面のうち遊技者の可視領域に臨む表示面を何れか一つの表示面から他の表示面に切り換える表示面切換手段と、
    識別情報の可変表示内容を事前に決定する事前決定手段と、
    前記複数種類の表示手段の制御を行い、前記事前決定手段による事前決定に従い所定の表示面での前記識別情報の可変表示を実行させる可変表示制御手段と、を備え、
    前記始動条件が成立したが未だ可変表示の開始条件が成立していない始動記憶を記憶する始動記憶手段と、
    該始動記憶手段に記憶された始動記憶のうち前記事前決定手段によって判定された始動記憶にもとづく可変表示の開始条件が成立する以前に当該事前決定手段による判定結果に基づいて複数回の可変表示に亘って連続して予告演出を実行する連続予告演出実行手段と、を備え、
    該連続予告実行手段は、前記表示面切換手段により遊技者の可視領域に臨む表示面を切り換える処理を行うことで前記予告演出を実行することを特徴とする遊技機。
  2. 各々を識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い、前記識別情報の表示結果が特定表示結果となったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態とする遊技機であって、
    異なる駆動方式を用いて可変表示を行う複数種類の表示手段と、
    前記複数種類の表示手段のうち少なくとも一つの表示手段が設けられ、互いに異なる駆動方式で前記識別情報の可変表示が実行される複数の表示面を有する表示ユニットと、
    該表示ユニットを回動させ、遊技者の可視領域に臨む表示面を何れか一つの表示面から他の表示面に切り換える表示面切換手段と、
    識別情報の可変表示内容を事前に決定する事前決定手段と、
    前記複数種類の表示手段の制御を行い、前記事前決定手段による事前決定に従い所定の表示面での前記識別情報の可変表示を実行させる可変表示制御手段と、を備え、
    前記始動条件が成立したが未だ可変表示の開始条件が成立していない始動記憶を記憶する始動記憶手段と、
    該始動記憶手段に記憶された始動記憶のうち前記事前決定手段によって判定された始動記憶にもとづく可変表示の開始条件が成立する以前に当該事前決定手段による判定結果に基づいて複数回の可変表示に亘って連続して予告演出を実行する連続予告演出実行手段と、を備え、
    該連続予告実行手段は、前記表示面切換手段により遊技者の可視領域に臨む表示面を切り換える処理を行うことで前記予告演出を実行することを特徴とする遊技機。
  3. 前記所定条件は、遊技者の可視領域に臨む表示面での識別情報の表示状態がリーチ表示状態となる旨が前記事前決定手段により事前決定されたことを含むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。
  4. 遊技者の可視領域に臨む表示面での識別情報の表示状態がリーチ表示状態となったことにもとづいて実行される所定のリーチ演出において、段階的に前記演出内容が切り換えられる演出が行われ、
    前記所定条件は、前記リーチ演出において演出内容を切り換えるタイミングとなったことを含むことを特徴とする請求項3記載の遊技機。
  5. 前記識別情報の表示結果が表示面における所定の表示ラインで特定表示結果となったときに特定遊技状態とされ、
    前記表示ユニットが有する複数の表示面には、当該表示面に表される前記表示ラインのライン数が互いに異なる表示面を含み、
    前記表示面切換手段は、表示面をライン数が異なる他の表示面に切り換える処理を実行することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の遊技機。
  6. 前記複数種類の表示手段は、複数種類の識別情報が外面側より視認可能に配された可変表示部材が回転駆動されることによって識別情報の可変表示を行う表示手段を含み、
    発光駆動されることにより、前記可変表示部材に配された識別情報を内面側から照射する演出用の発光体と、
    前記発光体により照射される識別情報を含む表示面から他の表示面へ切り換えられたときに、前記他の表示面の識別情報の可変表示に伴う演出として前記発光体を駆動させる共通発光体制御手段とを備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の遊技機。
  7. 前記表示面切換手段は、前記所定条件の成立に基づいて前記基準表示面から前記基準表示面と異なる表示面を遊技者の可視領域に臨ませ、前記可変表示制御手段により識別情報の可変表示を行い表示結果を表示したあと、前記基準表示面が遊技者の可視領域に臨む位置に表示面を切り換える処理を実行し、前記可変表示制御手段により前記基準表示面を用いて次の可変表示を開始させる基準表示面回帰処理を繰り返し実行することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の遊技機。
  8. 前記表示面切換手段は、
    前記表示ユニットを一方向に回動させることによって前記複数の表示面のうち遊技者の可視領域に臨む表示面を何れか一つの表示面から他の表示面に切り換える通常回動処理と、
    前記表示ユニットを一方向に回動させることによって前記複数の表示面のうち遊技者の可視領域に臨む表示面を何れか一つの表示面から他の表示面に切り換える処理が完了する前に、前記表示ユニットを逆方向に回動させることによって遊技者の可視領域に臨む表示面を元の表示面に戻す逆回動処理と、を実行する機能を有し、
    前記事前決定手段による事前決定に従い前記通常回動処理と前記逆回動処理とのうちいずれかを選択して実行することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の遊技機。
  9. 前記複数種類の表示手段は、複数種類の識別情報が外面側より視認可能に配された可変表示部材が回転駆動されることによって識別情報の可変表示を行う表示手段を含み、
    前記可変表示部材の回転駆動制御を行う駆動制御手段を備え、
    同一の前記駆動制御手段にて、複数の表示面で使用される各表示手段の回転駆動制御を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の遊技機。
  10. 前記事前決定手段は、前記複数の表示面のうち何れか1つの表示面と他の1つの表示面とに決定用データが割り振られている決定用データテーブルを用いて、前記1つの表示面と前記他の1つの表示面との何れの表示面にて識別情報の可変表示を行うかを決定し、
    前記表示面切換手段は、前記何れか1つの表示面で識別情報の可変表示が実行されたときと比較して、前記他の1つの表示面で識別情報の可変表示が実行されたときの方が高確率で特定表示結果となるように、表示面を切り換える処理を実行することを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の遊技機。
  11. 前記連続予告実行手段により実行される予告演出として、
    複数回の可変表示に亘って同一の表示面への切り換えを行う同面連続予告演出と、
    複数回の可変表示に亘って異なる表示面への切り換えを行う非同面連続予告演出と、を備え、
    前記同面連続予告演出が実行されたときには、前記特定表示結果となる確率が前記非同面連続予告演出が実行されたときよりも高くなるように選択データが設定された選択データテーブルを用いて前記予告演出の種類を選択することを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の遊技機。
  12. 前記連続予告実行手段により実行される予告演出として、
    複数回の可変表示に亘って予め定められた所定の順序で表示面の切り換えを行う定順序連続予告演出と、
    複数回の可変表示に亘って前記所定の順序以外の順序で表示面の切り換えを行う非定順序連続予告演出と、を備え、
    前記定順序連続予告演出が実行されたときには、前記特定表示結果となる確率が前記非定順序連続予告演出が実行されたときよりも高くなるように選択データが設定された選択データテーブルを用いて前記予告演出の種類を選択することを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の遊技機。
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