【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、腕などに装着されるウエアラブル電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、腕時計などのウエアラブル電子機器は、機器本体に取り付けられているバンドを用いて腕などに装着可能な構成になっている。従来最も一般的であったウエアラブル電子機器は、皮や合成樹脂等からなる可撓性を有するバンド、または多数の駒を連結して構成されたバンドを有し、これらのバンドを腕などに巻くようにして装着する構成である。しかし、近年のウエアラブル電子機器においては、複雑な電子機器を構成するためにバンドにも電子部品を内蔵させることがあり、電子部品の筐体となるように、硬質材からなる比較的大型の剛体のバンドを有する構成のものがある。また、デザイン上の要請や電子機器の用途に基づいて、ウエアラブル電子機器に、前記したのと同様に硬質材からなる比較的大型の剛体のバンドが設けられる場合もある。
【0003】
特開2002−199915号公報には、硬質材からなる剛体の機器本体の両側に、硬質材からなる比較的大型の剛体のバンドがヒンジ部によって揺動可能に取り付けられた構成のウエアラブル電子機器が開示されている。このウエアラブル電子機器は、機器本体の内側表面に接するように腕を配置した状態で1対のバンドを機器本体の内側に向けてそれぞれ揺動させることにより、機器本体と1対のバンドに囲まれた空間を狭くして、この空間内に位置する腕に装着することができる構成である。
【0004】
また、バンドの機器本体への取付構造の一例が、特開2000−46964号公報に開示されている。しかしこの公報には、バンド全体の構成については特に言及されていないので、このバンドは、最も一般的な皮や合成樹脂等からなる可撓性を有するバンド、または多数の駒を連結して構成されたバンドであると思われる。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−199915号公報(図6〜8)
【0006】
【特許文献2】
特開2000−46964号公報(図2,7)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1に示されているようなウエアラブル電子機器の場合、比較的大型の剛体であるバンドを機器本体の内側に向けて揺動させ過ぎると(例えば機器本体の内側表面に接するまで揺動させると)、破損を生じるおそれがある。特に、バンドに電子部品が内蔵されている場合、ヒンジ部に設けられている、バンド内部の電子部品と機器本体内部の電子部品との電気接続部材などが、過度の揺動によって破損するおそれがある。また、特許文献1に開示されている構成のように、ヒンジ部に係止ピン(かんぬきピン)が設けられている場合には、ヒンジ部が大きな角度揺動すると、係止ピンが外部に露出して脱落してしまうおそれがある。このように、バンドの揺動範囲が大きすぎると、ヒンジ部およびその周辺の様々な部材に破損を生じてしまうおそれがある。
【0008】
そこで、図6に示すように、機器本体101の内側表面101aに、バンド102の機器本体101内側への揺動を規制する当接部103を設けることが考えられる。これによると、バンド102を機器本体101の内側へある程度揺動させると、バンド102の一部が当接部103に当接して当接部103がストッパーとして作用し、バンド102がそれ以上揺動しないようになる。バンド102の揺動を、ヒンジ部104およびその周辺の様々な部材に破損を生じるおそれがない角度の範囲で規制するために、当接部103は機器本体101の内側表面101aから内側に所定の高さだけ突出している。
【0009】
機器本体101の内側表面101aに当接部103を設けることによって、ヒンジ部104およびその周辺の部材の破損を防止することができるが、人体(腕Aの皮膚など)を挟んでしまうという問題が生じる。すなわち、図6に模式的に示すように、当接部103にバンド102が当接する前に、当接部103とバンド102との間に腕Aの皮膚が入り込んで挟まれる可能性がある。特に、当接部103は、バンド102の内側への揺動角度を規制するために機器本体101の内側表面101aから内側(人体側)に突出しているため、皮膚を挟みやすい構成になっている。
【0010】
特許文献2の構成では、当接部が存在せず、バンドの、機器本体の内側方向への過度の揺動を規制する構成にはなっていない。特許文献2では、バンドが可撓性のものまたは多数の駒を連結したものであると考えられるので、このような構成でも問題はない。ただし、この構成において、比較的大型の剛体からなるベルトを採用すると、前記したようにバンドの揺動範囲が大きすぎて、ヒンジ部およびその周辺の様々な部材に破損を生じてしまうおそれがある。なお、特許文献2の緩衝突部は柔軟な弾性部材であるため、撓んでしまって、剛体であるバンドの揺動を許容し、過度の揺動を規制することはできない。仮に、緩衝部材が比較的剛性の高い部材である場合には、バンドの揺動を規制するストッパー(当接部)として作用することができるが、前記したのと同様に、緩衝部材とバンドとの間に皮膚が挟まれて負傷する事故が起こる可能性がある。
【0011】
そこで本発明の目的は、バンドを機器本体の内側方向への過度の揺動を抑制できるとともに、バンドの揺動時に皮膚を挟み込んでしまうことを防止できるウエアラブル電子機器を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のウエアラブル電子機器は、剛体である機器本体と、機器本体に揺動可能に取り付けられている、剛体であるバンドと、機器本体の内側表面にバンドと当接可能に設けられており、バンドの、機器本体の内側方向への過度の揺動を抑制する当接部と、機器本体に設けられており、当接部を覆う弾性材からなる保護スカートとを有することを特徴とする。
【0013】
この構成によると、当接部によって、バンドの、機器本体の内側方向への過度の揺動によるバンドの接続部分およびその周囲の様々な部材の破損を防ぐことができるとともに、バンドの揺動時に装着者の皮膚を挟み込んでしまうことを防止できる。
【0014】
なお、当接部は、機器本体の内側表面から内側に突出していると、バンドの揺動をより小さく抑制できる。
【0015】
保護スカートは、機器本体の内側表面の実質的に全面を覆うように設けられている弾性部材の一部であってもよい。その場合、ウエアラブル電子機器の装着感の向上が図れる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0017】
本発明のウエアラブル電子機器の一実施形態である、腕装着型の携帯型電話機1が、図1に示されている。まず、この携帯型電話機1の基本構成について説明する。
【0018】
機器本体2の両側部に1対のバンド3,4が取り付けられている。機器本体2は、詳細には図示しないが、金属や硬質合成樹脂等の硬質材からなる筐体2a内に、電話や時計や計算機等としての主な機能を有する回路本体部(図示せず)と、表示手段である表示パネル部2bなどが内蔵された構成である。一方のバンド3は、金属や硬質合成樹脂等の硬質材からなる筐体3a内に、機器本体2の回路本体部に対する信号入力などを行うための押しボタンやキースイッチ等の入力部3bと、マイクロフォン部3cなどが内蔵された構成である。他方のバンド4は、金属や硬質合成樹脂等の硬質材からなる筐体4a内に、スピーカ部4bなどが内蔵された構成である。このように、機器本体2と1対のバンド3,4は、少なくとも主要部が硬質材からなる剛体である。
【0019】
図1〜3に示すように、本実施形態では、機器本体2の内側表面2cに内側に向けて突出している当接部2eが設けられている。そして、機器本体2の内側表面2cをほぼ全面的に覆う弾性部材14が、機器本体2の内側表面2cに設けられた係止部13に係止されて取り付けられている。この弾性部材14には、当接部2eを覆う保護スカート14aが一体的に形成されている。これらの構成については、後で詳細に説明する。なお、本明細書全体において、機器本体2の「外側表面」とは、表示パネル部2bが位置する面で使用時に外部に露出する面であり、機器本体2の「内側表面2c」とは、表示パネル部2bの反対側の面で使用時に内側に位置して腕Aなどの被装着部に対向する面である。
【0020】
バンド3,4は、ヒンジ部5によってそれぞれ揺動可能に機器本体2に取り付けられている。バンド3,4が外側に開いた状態が図1(a),(b),2(a),3(a)に、バンド3,4が内側に向けて揺動した状態が図1(c),2(b),3(b)に示されている。図1(c)に示すようにバンド3,4が機器本体2の内側方向に揺動した時に、携帯型電話機1は、機器本体2とバンド3,4に囲まれた空間内に存在する腕Aなどに装着される。
【0021】
図3,4を参照して、ヒンジ部5について、バンド3との接続部分を例示して説明する。なお、説明は省略するが、バンド4との接続部分におけるヒンジ部5も、バンド3との接続部分に設けられているものと実質的に同一の構造である。
【0022】
図4に示すように、バンド3の先端部には連結用凹凸部6が形成されており、機器本体2の側面部には、連結用凹凸部6と係合するほぼ相補する形状の連結用凹凸部7が形成されている。連結用凹凸部6,7にはそれぞれバンド3の長手方向に直交する穴部6a,7aが形成されており、連結用凹凸部6,7が互いに係合した状態にあるときに、穴部6a,7aは一直線上に並ぶ。そして、この一直線上に並べられた穴部6a,7aに揺動軸8a,8bが挿入されて固定されている。図3に示すように、バンド3の連結用凹凸部6の一部には、側面から見て円柱状の凸部6bが設けられており、機器本体2の連結用凹凸部7には、この円柱状の凸部6bに対応して、円柱状の凸部6bが部分的に嵌合する、側面から見て略半円柱状の切り欠き部7bが設けられている。すなわち、バンド3の円柱状の凸部6bが、機器本体2の略半円柱状の切り欠き部7bに、部分的に嵌合された状態で互いに相対的に揺動可能に取り付けられている。こうして、バンド3は揺動軸8a,8bを中心として揺動可能に機器本体2に取り付けられている。この機構全体を指してヒンジ部5と称する。なお、穴部6a,7aが連結用凹凸部6,7を貫通する貫通孔を構成する場合には、その貫通孔に1本の揺動軸を貫通させることによってバンド3が1本の揺動軸を中心として揺動可能に機器本体2に取り付けられる構成としてもよい。
【0023】
本実施形態では、このヒンジ部5に、バンド3を機器本体2に対して外側に開く方向に付勢するコイルばね9が設けられている。すなわち、図4に示すように、コイルばね9は揺動軸8aの外周に巻き付けられ、その両端9a,9bが機器本体2とバンド3にそれぞれ固定されている。なお、コイルばね9に代えて、板ばねやねじりばね等の他のばねやゴムなどの弾性部材によって、バンド3に外側へ向かう付勢力を付与する構成であってもよい。
【0024】
バンド3の連結用凹凸部6の少なくとも一部は、前記の通り、図3に示す円柱状の凸部6bになっている。この凸部6bには、外周面から中心部へ向かう半径方向の穴部6cが設けられている。そしてこの穴部6c内には、係止ピン10と、係止ピン10を穴部6cの外側へ向けて付勢する圧縮ばね11が挿入されている。一方、機器本体2の連結用凹凸部7の略半円柱状の切り欠き部7bには、バンド3が外側に開いたときに係止ピン10が挿入される係止用凹部7cが設けられている。なお、この係止用凹部7cの内壁はウレタン樹脂やシリコン樹脂等の弾性材料によって形成されており、係止ピン10が繰り返し当たっても、内壁が欠けたり傷ついたりするおそれは最低限に抑えられる。
【0025】
図3(a)に示すように、バンド3が機器本体2に対して外側に開いた状態では、前記したように係止ピン10が係止用凹部7cに挿入されると同時に、機器本体2の筐体2aの側端面2dが、側面から見て円柱状の凸部6bの根元に位置する凹部6eに嵌合して、互いに支持し合う。ただし、凹部6eの内面と側端面2dとが必ずしも常に密着する必要はなく、間隙が残る構成であっても構わない。
【0026】
このように、係止ピン10の係止用凹部7cへの挿入と、側端面2dの凹部6eへの嵌合とによって、バンド3は、機器本体2に対して外側に開いた状態で保持される。このとき、バンド3に対して機器本体2の内側方向に揺動させようとする力がある程度加わっても、係止ピン10が係止用凹部7cから脱出しないため、バンド3は内側へ揺動できず、開いた状態に保たれる。また、バンド4と機器本体2との接合部分にも、前記したのと同様な構成のヒンジ部5や、係止ピン10および係止用凹部7cや、凹部6eおよび側端面2dなどが設けられているので、バンド4も、機器本体2に対して外側に開いた状態で保持される。
【0027】
従って、図1(a),(b),2(a)に示すように、この携帯型電話機1は、バンド3,4が機器本体2の両側に広がって、ほぼ直線的に並んだ状態で保持される。その結果、例えば、使用者によって、バンド3の入力部3bのキースイッチ等の操作が行われた場合などに、操作時の衝撃や振動がバンド3,4や機器本体2に加わったとしてもこれらがふらつくおそれがなく、安定した操作が行なえる。バンド3,4が開いた状態の携帯型電話機1は、ある程度の長さを有する略直線の両端にスピーカ部4bとマイクロフォン部3cが位置し、受話器として非常に取り扱い易い形態に維持され得る。
【0028】
ただし、係止ピン10の先端部が丸みを帯びた形状であり、係止用凹部7cの端縁部が凹部の内側に向けて傾斜した形状であると、バンド3,4に対して機器本体2の内側方向にある程度大きな力が加わると、係止ピン10の丸みを帯びた先端部が傾斜した端縁部を越えて、係止ピン10が係止用凹部7cから脱出することができる。従って、バンド3,4が機器本体2の外側に開いた状態で、バンド3,4に対して機器本体2の内側方向に小さな力が加わっても動かないが、ある閾値より大きな力が加わると、バンド3,4が機器本体2に対して揺動可能な状態に戻る構成になる。
【0029】
また、機器本体2の切り欠き部7bには、バンド3が内側にある程度閉じたときに係止ピン10が挿入されるもう1つの係止用凹部7eが設けられている。係止用凹部7eは、貫通孔7fを介して、機器本体の外側表面の開口部7dに連通している。そして、開口部7d内には押しボタン12が挿入され、押しボタン12は、貫通孔7fを貫通する連結部材15によって、係止用凹部7e内に挿入されている、貫通孔7fより大径の大径部16に連結されている。従って、押しボタン12は、大径部16が円柱状の凸部6bに当接する下降位置と、大径部16が係止用凹部7eの上面に当接する上昇位置との間で、図3上下方向に移動可能である。
【0030】
図3(b)に示すように、バンド3が機器本体2に対して所定の角度だけ内側に閉じた状態で、係止ピン10が係止用凹部7eに挿入されることによって、バンド3は、機器本体2に対してある程度内側に閉じた状態で保持される。このとき、係止ピン10が大径部16を持ち上げて、押しボタン12は上昇位置に来る。この状態で、バンド3に対して機器本体2の外側方向へ揺動させようとする力が加わっても、係止ピン10が係止用凹部7eから脱出しないため、バンド3は外側へ揺動できず、閉じた状態に保たれる。バンド4と機器本体2との接合部分にも、前記したのと同様な係止ピン10および係止用凹部7eが設けられているので、バンド4も、機器本体2に対して内側にある程度閉じた状態で保持される。
【0031】
また、図3(b)に示すように、バンド3が機器本体2に対して内側に閉じた状態では、前記したように係止ピン10が係止用凹部7eに挿入されると同時に、機器本体2の筐体2aの内側表面2cから内側に突出する当接部2eが、側面から見て円柱状の凸部6bの根元に位置するもう1つの凹部6dに嵌合して、互いに支持し合う。ただし、凹部6dの内面と当接部2eとが必ずしも常に密着する必要はなく、間隙が残る構成であっても構わない。
【0032】
従って、この携帯型電話機1は、図1(c)に示すようにバンド3,4が機器本体2の内側に閉じた状態で保持され、機器本体2とバンド3,4に囲まれる空間に位置する使用者の腕Aなどを締め付けるようにして装着可能である。このようにして、腕Aなどに一旦装着された後は、バンド3,4の外側への揺動が防止されて、離脱不能に保持される。そのため、前記したようにバンド3,4を機器本体2の内側に閉じた時に、バンド3,4が、一般的な使用者の腕Aを適切な力で締め付けて、離脱不能かつ使用者の腕に強い圧迫感を与えない程度に、機器本体2とバンド3,4に囲まれる空間を狭める位置に保持されるように、係止用凹部7eおよび係止ピン10の位置は設定される。
【0033】
図3(b)に示すようにバンド3を機器本体2の内側に閉じた状態において、使用者が機器本体2の外側表面から押しボタン12を押し下げると、大径部16が係止ピン10を押圧し、係止ピン10は圧縮ばね11のばね力に抗して穴部6c内に潜り込む。すると、係止ピン10と係止用凹部7eの係合が解除され、バンド3は揺動可能になる。そして、バンド3は、コイルばね9のばね力によって、瞬時に揺動して機器本体2の外側に開いた状態(図3(a)参照)になる。なお、バンド4に関しても同様な構造が設けられている。従って、本実施形態の携帯型電話機1は、バンド3,4が機器本体2の内側に閉じて腕に装着された状態(図1(c),2(b),3(b)参照)から、機器本体2の外側表面の押しボタン12を押すことにより、瞬時にバンド3,4を開いて(図1(a),(b),2(a),3(a)参照)、腕Aなどから取り外すことができる。
【0034】
以上、基本構成について説明した携帯型電話機1において、本発明では、機器本体2の内側表面2cに、当接部2eと係止部13が設けられ、図5に示す保護スカート14aを有する弾性部材14が取り付けられている。本発明の主たる特徴であるこれらの構成について、以下に詳細に説明する。
【0035】
前記した通り、バンド3,4が機器本体2の内側に閉じられると、係止ピン10が係止用凹部7eに挿入され、当接部2eの端面と凹部6dの内面とが当接する位置で、バンド3,4の内側への揺動は停止される。
【0036】
ここで、当接部2eの作用について改めて説明する。バンド3,4があまり内側へ揺動し過ぎると、例えば、機器本体2内の回路本体部や表示パネル部2bと、バンド3,4内の入力部3bやマイクロフォン部3cやスピーカ部4bなどの電気的接続を行うための図示しない電気接続手段や、ヒンジ部5に含まれる様々な部材に過剰な負荷がかかって損傷するおそれがあり、また、図3に示す係止ピン10が何らかの理由で係止用凹部7eから外れた場合に、バンド3,4の内側方向への過度の揺動によって係止ピン10が外部に飛び出してしまうおそれがある。従って、バンド3,4の、機器本体2の内側方向への揺動範囲を小さくすることが望まれる。そこで、機器本体2の側面部の内側表面2cに当接部2eを設け、この当接部2eがバンド3,4の一部と当接した時点で、それ以上のバンド3,4の内側への揺動を禁止する構成が採用されている。しかも、バンド3,4の内側への揺動の比較的早い段階(具体的には揺動角度が約90度程度の時点)で当接部2eがバンド3,4に当接して揺動を停止させるように、当接部2eは機器本体2の内側表面2cよりも内側へ突出した位置に設けられている。このような構成により、当接部2eが、いわゆる度当たり(ストッパー)として作用して、バンド3,4の内側への揺動を約90度程度に抑制して、部品の損傷や係止ピン10の露出を防いでいる。
【0037】
前記した通り当接部が機器本体の内側表面よりも内側へ突出した位置にあることによって、当接部とバンドとの接触部分が、使用者の腕Aなど(被装着部)に近接した位置に来ることになる。その結果、バンドを内側に揺動させて腕に装着するときに、図6に示す従来の構成では、腕Aなどの皮膚が当接部103とバンド102との間に入り込んで挟まれることが考えられる。これを防ぐために、当接部103とバンド102との接触部分を腕から遠ざけようとすると、バンド102を閉じたときの機器本体101とバンド102に囲まれる空間が、一般的な腕の輪郭から離れた矩形などの形状になり、装着感の劣化を生じたり、腕の細い使用者の場合には装着後に腕から離脱し易くなるなどの問題が生じる。
【0038】
そこで、本発明では、比較的柔軟な部材によって、当接部2eとバンド3,4との接触部分を覆い、腕Aなどの皮膚が当接部2eとバンド3,4との間に入り込まないようにカバーする構成になっている。すなわち、図5に示す弾性部材14を、係止穴14bを係止部13に係止させることによって、機器本体2の内側表面2cに取り付け、弾性部材14に一体的に設けられた1対の保護スカート14aが、当接部2eとバンド3,4との接触部分をそれぞれ覆う構成になっている。この弾性部材14は、シリコンゴムやウレタン等の軟質材の薄いシートからなるものである。
【0039】
弾性部材14を機器本体2の内側表面2cに取り付ける作業は、柔軟な弾性部材14を撓ませながら、係止穴14bを係止部13に係止させることによって容易に行うことができる。
【0040】
この構成によると、バンド3,4を機器本体2の内側方向に揺動させようとするときに、腕Aなどの皮膚は保護スカート14aに接触してカバーされ、当接部2eとバンド3,4との間に入り込まない。従って、バンド3,4が当接部2eに当接しても、両者の間に皮膚が挟まれることはない。この構成では、保護スカート14aとバンド3,4の間に皮膚が入り込む可能性があるが、保護スカート14aは軟質材の薄いシートからなるので、弾性変形して逃げ、皮膚を強く挟むことはない。皮膚が、変形した保護スカート14aとバンド3,4の間に入り込んだとしても、保護スカート14aが撓んで、その間隙から皮膚は自然に脱出する。弾性部材14は、このような状態に至っても皮膚を傷つけない程度の柔軟な材料から形成されているため、使用者がけがを負うことはない。
【0041】
なお、図2(b)には、バンド3と当接部2eと保護スカート14aの関係についてのみ示されているが、バンド4の接続部分においても全く同じ構成で全く同じ効果が得られる。
【0042】
本実施形態では、機器本体2の内側表面2cの実質的に全面を覆うように弾性部材14が取り付けられているため、腕などの皮膚に接する部分が、硬質の機器本体2でなく柔軟な弾性部材14であり、装着感が向上する。ただし、このような構成に限られず、弾性材からなる保護スカート14aが当接部2eを覆うように設けられておりさえすれば、それ以外はいかなる構成であってもよい。従って、2つの保護スカート14aを、当接部2eを覆うように機器本体2の内側表面2cにそれぞれ取り付けた構成などであってもよい。
【0043】
以上の説明においては、ウエアラブル電子機器の一例として腕装着型の携帯型電話機1について詳述したが、これに限定されず、腕時計、コンピュータ、通信機、測定器など、腕などに取り付けられる様々な機器において本発明を採用することができる。機器本体2やバンド3,4等の詳細な構成については、前記した実施形態は単なる一例に過ぎず、何ら限定するものではない。また、被装着部としては使用者の腕Aが最も一般的であると考えられるが、これに限定されず、足、指、胴、首などあらゆる部位に取り付けられる機器について本発明を採用することが可能である。
【0044】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によると、剛体の機器本体と剛体のバンドとを有するウエアラブル電子機器において、当接部によって、バンドの、機器本体の内側方向への過度の揺動を抑制でき、それによってバンドの接続部分およびその周囲の様々な部材の破損を防ぐことができるとともに、バンドの揺動時に装着者の皮膚を挟み込んでしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明のウエアラブル電子機器の一実施形態である携帯型電話機の、バンドが開いた状態の平面部、(b)はその正面図、(c)はそのバンドが閉じた状態の正面図である。
【図2】(a)は図1に示す携帯型電話機のバンドが開いた状態の部分断面正面図、(b)は、そのバンドが閉じた状態の要部拡大断面図である。
【図3】(a)は図1に示す携帯型電話機のバンドが開いた状態の、図2(b)とは異なる位置で切断した要部拡大断面図、(b)はそのバンドが閉じた状態の要部拡大断面図である。
【図4】図1に示す携帯型電話機の、機器本体とバンドとの接合部分を示す拡大平面図である。
【図5】(a)は図1に示す携帯型電話機の弾性部材の斜視図、(b)は異なる方向から見た斜視図である。
【図6】従来のウエアラブル電子機器の一例である携帯型電話機のバンドが閉じた状態の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 携帯型電話機
2 機器本体
2a 筐体
2b 表示パネル部
2c 内側表面
2d 側端面
2e 当接部
3,4 バンド
3a,4a 筐体
3b 入力部
3c マイクロフォン部
4b スピーカ部
5 ヒンジ部
6,7 連結用凹凸部
6a,7a 穴部
6b 円柱状の凸部
6c 穴部
6d,6e 凹部
7b 半円柱状の切り欠き部
7c 係止用凹部
7d 開口部
7e 係止用凹部
7f 貫通孔
8a,8b 揺動軸
9 コイルばね
10 係止ピン
11 圧縮ばね
12 押しボタン
13 係止部
14 弾性部材
14a 保護スカート
14b 係止穴
15 連結部材
16 大径部
A 腕[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a wearable electronic device mounted on an arm or the like.
[0002]
[Prior art]
Usually, a wearable electronic device such as a wristwatch is configured to be attached to an arm or the like using a band attached to the device main body. Conventionally, the most common wearable electronic device has a flexible band made of leather, synthetic resin, or the like, or a band formed by connecting a number of pieces, and winding these bands around an arm or the like. It is configured to be mounted as described above. However, in recent wearable electronic devices, electronic components are sometimes incorporated in a band in order to compose a complicated electronic device, and a relatively large rigid body made of a hard material is used as a housing for the electronic components. There is a configuration having a band of the following. Also, a wearable electronic device may be provided with a relatively large rigid band made of a hard material as described above, based on design requirements and the application of the electronic device.
[0003]
JP-A-2002-199915 discloses a wearable electronic device having a configuration in which a relatively large rigid band made of a hard material is swingably attached to both sides of a rigid device main body made of a hard material by a hinge portion. It has been disclosed. The wearable electronic device is surrounded by the device body and the pair of bands by swinging the pair of bands toward the inside of the device body with the arms arranged so as to be in contact with the inner surface of the device body. This is a configuration in which the space provided is narrowed and can be mounted on an arm located in this space.
[0004]
An example of a structure for attaching a band to a device body is disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-46964. However, this publication does not particularly mention the configuration of the entire band, and therefore, this band is formed by connecting a flexible band made of leather, synthetic resin, or the like, or a number of pieces. It seems to have been a band.
[0005]
[Patent Document 1]
JP-A-2002-199915 (FIGS. 6 to 8)
[0006]
[Patent Document 2]
JP-A-2000-46964 (FIGS. 2 and 7)
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
In the case of a wearable electronic device as disclosed in Patent Literature 1, if a relatively large rigid band is swung too much toward the inside of the device main body (for example, the band is swung until it contacts the inner surface of the device main body). And) damage may occur. In particular, when an electronic component is incorporated in the band, the electrical connection member between the electronic component inside the band and the electronic component inside the device main body provided at the hinge portion may be damaged by excessive swinging. is there. In the case where a locking pin (latch pin) is provided on the hinge portion as in the configuration disclosed in Patent Document 1, when the hinge portion swings by a large angle, the locking pin is exposed to the outside. And may fall off. As described above, if the swing range of the band is too large, there is a possibility that the hinge portion and various members around the hinge portion may be damaged.
[0008]
In view of this, as shown in FIG. 6, it is conceivable to provide a contact portion 103 on the inner surface 101a of the device main body 101 for restricting the swing of the band 102 toward the inside of the device main body 101. According to this, when the band 102 is swung to the inside of the device main body 101 to some extent, a part of the band 102 abuts on the abutting portion 103, the abutting portion 103 acts as a stopper, and the band 102 swings further. Will not be. In order to restrict the swing of the band 102 within a range where there is no risk of causing damage to the hinge portion 104 and various members around the hinge portion 104, the contact portion 103 is provided at a predetermined position inward from the inner surface 101 a of the device main body 101. It protrudes by the height.
[0009]
By providing the contact portion 103 on the inner surface 101a of the device main body 101, it is possible to prevent the hinge portion 104 and members around it from being damaged, but the human body (such as the skin of the arm A) may be pinched. Occurs. That is, as schematically shown in FIG. 6, before the band 102 comes into contact with the contact portion 103, there is a possibility that the skin of the arm A may enter and be caught between the contact portion 103 and the band 102. In particular, since the contact portion 103 protrudes inward (toward the human body) from the inner surface 101a of the device main body 101 in order to restrict the swing angle of the band 102 to the inside, the skin is easily sandwiched. .
[0010]
In the configuration of Patent Literature 2, there is no contact portion, and the configuration does not restrict excessive swinging of the band inward of the device body. In Patent Literature 2, the band is considered to be flexible or one in which a number of pieces are connected, so that there is no problem with such a configuration. However, in this configuration, if a belt made of a relatively large rigid body is employed, the swing range of the band is too large as described above, and there is a possibility that the hinge portion and various members around the hinge portion may be damaged. . In addition, since the buffer protrusion of patent document 2 is a flexible elastic member, it bends and allows swinging of a rigid band, and cannot control excessive swinging. If the cushioning member is a member having relatively high rigidity, the cushioning member can function as a stopper (abutting portion) for restricting swinging of the band. There is a possibility that the skin may be pinched during the injury and an injury may occur.
[0011]
SUMMARY OF THE INVENTION It is an object of the present invention to provide a wearable electronic device capable of suppressing excessive swinging of a band inward of a device body and preventing pinching of skin when the band swings.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
The wearable electronic device of the present invention is a rigid device main body, a rigid band attached to the device main body so as to be swingable, and a band provided on an inner surface of the device main body so as to be in contact with the band, The band includes a contact portion for suppressing excessive swinging of the band inward of the device main body, and a protective skirt provided on the device main body and made of an elastic material and covering the contact portion.
[0013]
According to this configuration, the contact portion can prevent breakage of the band connection portion and various members around the band due to excessive swinging of the band inward of the device main body, and can prevent the band from swinging. It is possible to prevent the wearer's skin from being pinched.
[0014]
In addition, when the contact portion protrudes inward from the inner surface of the device main body, the swing of the band can be suppressed smaller.
[0015]
The protective skirt may be a part of an elastic member provided to cover substantially the entire inner surface of the device main body. In that case, the wearing feeling of the wearable electronic device can be improved.
[0016]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0017]
FIG. 1 shows an arm-mounted mobile phone 1, which is an embodiment of the wearable electronic device of the present invention. First, the basic configuration of the mobile phone 1 will be described.
[0018]
A pair of bands 3 and 4 are attached to both sides of the device main body 2. Although not shown in detail, the device main body 2 includes a circuit main body (not shown) having main functions as a telephone, a clock, a calculator, and the like in a housing 2a made of a hard material such as metal or hard synthetic resin. And a display panel 2b as a display means. One of the bands 3 includes an input unit 3b such as a push button or a key switch for inputting a signal to a circuit main unit of the device main unit 2 in a housing 3a made of a hard material such as a metal or a hard synthetic resin. This is a configuration in which a microphone unit 3c and the like are built. The other band 4 has a configuration in which a speaker 4b and the like are built in a housing 4a made of a hard material such as a metal or a hard synthetic resin. As described above, the device main body 2 and the pair of bands 3 and 4 are rigid bodies whose at least main parts are made of a hard material.
[0019]
As shown in FIGS. 1 to 3, in the present embodiment, a contact portion 2 e protruding inward is provided on the inner surface 2 c of the device main body 2. An elastic member 14 that covers almost the entire inner surface 2c of the device main body 2 is attached by being locked to a locking portion 13 provided on the inner surface 2c of the device main body 2. The elastic member 14 is integrally formed with a protective skirt 14a covering the contact portion 2e. These configurations will be described later in detail. Note that, throughout the present specification, the “outer surface” of the device main body 2 is a surface on which the display panel unit 2b is located and is exposed to the outside when used, and the “inner surface 2c” of the device main body 2 is This is a surface on the opposite side of the display panel portion 2b which is located inside when used and faces a mounted portion such as the arm A.
[0020]
The bands 3 and 4 are respectively attached to the device main body 2 so as to be swingable by hinges 5. FIGS. 1 (a), 1 (b), 2 (a) and 3 (a) show a state where the bands 3 and 4 are opened outward, and FIG. 1 (c) shows a state where the bands 3 and 4 are swung inward. ), 2 (b) and 3 (b). As shown in FIG. 1C, when the bands 3 and 4 swing toward the inside of the device main body 2, the mobile phone 1 moves the arm existing in the space surrounded by the device main body 2 and the bands 3 and 4. A and so on.
[0021]
With reference to FIGS. 3 and 4, the hinge portion 5 will be described by exemplifying a connection portion with the band 3. Although not described, the hinge portion 5 at the connection portion with the band 4 has substantially the same structure as that provided at the connection portion with the band 3.
[0022]
As shown in FIG. 4, a coupling concave / convex portion 6 is formed at the tip of the band 3, and a substantially complementary coupling concave / convex shape is formed on the side surface of the device body 2. An uneven portion 7 is formed. Holes 6a, 7a are respectively formed in the connecting uneven portions 6, 7 orthogonal to the longitudinal direction of the band 3, and when the connecting uneven portions 6, 7 are engaged with each other, the hole 6a is formed. , 7a are aligned. The swing shafts 8a and 8b are inserted and fixed in the holes 6a and 7a arranged on the straight line. As shown in FIG. 3, a portion of the connecting uneven portion 6 of the band 3 is provided with a columnar convex portion 6 b as viewed from the side, and the connecting uneven portion 7 of the device body 2 has A substantially semi-cylindrical notch 7b as viewed from the side face is provided corresponding to the column-shaped protrusion 6b, in which the column-shaped protrusion 6b is partially fitted. That is, the columnar convex portions 6b of the band 3 are attached to the substantially semi-cylindrical cutout portions 7b of the device main body 2 so as to be swingable relative to each other in a partially fitted state. Thus, the band 3 is attached to the device main body 2 so as to be swingable about the swing shafts 8a and 8b. The entire mechanism is referred to as a hinge 5. When the holes 6a and 7a form a through-hole penetrating the connecting concave and convex portions 6 and 7, the band 3 is made to oscillate with one swing shaft by penetrating one swing shaft through the through-hole. It is good also as a structure attached to the apparatus main body 2 so that it can swing about an axis.
[0023]
In the present embodiment, a coil spring 9 that urges the band 3 in a direction of opening the band 3 outward with respect to the device main body 2 is provided on the hinge portion 5. That is, as shown in FIG. 4, the coil spring 9 is wound around the outer periphery of the swing shaft 8a, and both ends 9a and 9b are fixed to the device body 2 and the band 3, respectively. Note that, instead of the coil spring 9, a configuration may be used in which an outward biasing force is applied to the band 3 by an elastic member such as rubber or another spring such as a plate spring or a torsion spring.
[0024]
As described above, at least a part of the connecting concave / convex portion 6 of the band 3 is a columnar convex portion 6b shown in FIG. The projection 6b is provided with a radial hole 6c extending from the outer peripheral surface toward the center. A locking pin 10 and a compression spring 11 for urging the locking pin 10 outward from the hole 6c are inserted into the hole 6c. On the other hand, a notch 7b for engaging the locking pin 10 when the band 3 is opened to the outside is provided in a notch 7b having a substantially semi-cylindrical shape of the connecting concave-convex portion 7 of the device main body 2. I have. The inner wall of the locking concave portion 7c is formed of an elastic material such as urethane resin or silicone resin, so that even if the locking pin 10 is repeatedly hit, the possibility that the inner wall is chipped or damaged is minimized. .
[0025]
As shown in FIG. 3A, when the band 3 is opened outward with respect to the device main body 2, the locking pin 10 is inserted into the locking recess 7c as described above, and at the same time, the device main body 2 is opened. The side end surface 2d of the housing 2a is fitted into the concave portion 6e located at the base of the cylindrical convex portion 6b when viewed from the side, and supports each other. However, the inner surface of the concave portion 6e and the side end surface 2d do not always need to be in close contact with each other, and a configuration in which a gap remains may be used.
[0026]
In this manner, the band 3 is held in a state of being opened outward with respect to the device main body 2 by the insertion of the locking pin 10 into the locking recess 7c and the fitting of the side end surface 2d into the recess 6e. You. At this time, even if a certain amount of force is applied to the band 3 to inwardly swing the device body 2, the locking pin 10 does not come out of the locking recess 7c, so that the band 3 swings inward. No, it is kept open. Also, the joint portion between the band 4 and the device main body 2 is provided with a hinge portion 5, a locking pin 10, a locking concave portion 7c, a concave portion 6e, and a side end surface 2d having the same configuration as described above. Therefore, the band 4 is also held in a state of being opened outward with respect to the device main body 2.
[0027]
Therefore, as shown in FIGS. 1 (a), (b) and 2 (a), this portable telephone 1 has bands 3 and 4 spread on both sides of the device main body 2 and arranged substantially linearly. Will be retained. As a result, for example, when a user operates a key switch or the like of the input unit 3b of the band 3 even if an impact or vibration during the operation is applied to the bands 3, 4 or the device body 2, There is no risk of wobbling, and stable operation can be performed. The portable telephone 1 with the bands 3 and 4 open can be maintained in a form that is very easy to handle as a receiver, since the speaker unit 4b and the microphone unit 3c are located at both ends of a substantially straight line having a certain length.
[0028]
However, if the tip of the locking pin 10 has a rounded shape and the edge of the locking recess 7c has a shape inclined toward the inside of the recess, the device main body with respect to the bands 3 and 4 will be described. When a relatively large force is applied in the inward direction of 2, the locking pin 10 can escape from the locking recess 7c beyond the slanted edge of the rounded tip of the locking pin 10. Therefore, in a state where the bands 3 and 4 are opened to the outside of the device main body 2, even if a small force is applied to the bands 3 and 4 inward of the device main body 2, the bands 3 and 4 do not move. , 3 and 4 return to a state where they can swing with respect to the device main body 2.
[0029]
The notch 7b of the device main body 2 is provided with another locking recess 7e into which the locking pin 10 is inserted when the band 3 is closed to some extent inside. The locking recess 7e communicates with the opening 7d on the outer surface of the device main body through the through hole 7f. The push button 12 is inserted into the opening 7d, and the push button 12 has a larger diameter than the through hole 7f inserted into the locking recess 7e by the connecting member 15 penetrating the through hole 7f. It is connected to the large diameter portion 16. Accordingly, the push button 12 is moved between the lowered position where the large diameter portion 16 contacts the cylindrical convex portion 6b and the raised position where the large diameter portion 16 contacts the upper surface of the locking concave portion 7e. It can move in any direction.
[0030]
As shown in FIG. 3 (b), the locking pin 10 is inserted into the locking recess 7 e in a state where the band 3 is closed inward at a predetermined angle with respect to the device main body 2, so that the band 3 is formed. It is held in a state of being closed to some extent inside the device main body 2. At this time, the locking pin 10 raises the large diameter portion 16 and the push button 12 comes to the raised position. In this state, even if a force is applied to the band 3 to swing the device body 2 outward, the locking pin 10 does not escape from the locking recess 7e, so that the band 3 swings outward. No, it is kept closed. Also at the joint between the band 4 and the device main body 2, the same locking pin 10 and locking recess 7 e as described above are provided, so that the band 4 is also closed to some extent inside the device main body 2. It is held in the state that it was.
[0031]
As shown in FIG. 3B, when the band 3 is closed inward with respect to the device main body 2, the locking pin 10 is inserted into the locking recess 7e as described above, and An abutting portion 2e projecting inward from an inner surface 2c of the housing 2a of the main body 2 is fitted into another concave portion 6d located at the base of the cylindrical convex portion 6b as viewed from the side, and supports each other. Fit. However, the inner surface of the concave portion 6d and the contact portion 2e do not always need to be in close contact with each other, and a configuration in which a gap remains may be used.
[0032]
Therefore, the portable telephone 1 is held in a state where the bands 3 and 4 are closed inside the device main body 2 as shown in FIG. It can be worn by tightening the user's arm A or the like. In this way, once mounted on the arm A or the like, the bands 3 and 4 are prevented from swinging outward and are held undetachably. Therefore, when the bands 3 and 4 are closed inside the device main body 2 as described above, the bands 3 and 4 tighten the general user's arm A with an appropriate force, and cannot be detached from the user's arm. The positions of the locking recesses 7e and the locking pins 10 are set such that the space surrounded by the device main body 2 and the bands 3 and 4 is held at a position that does not give a strong sense of pressure to the device.
[0033]
When the user pushes down the push button 12 from the outer surface of the device body 2 in a state where the band 3 is closed inside the device body 2 as shown in FIG. When pressed, the locking pin 10 sinks into the hole 6c against the spring force of the compression spring 11. Then, the engagement between the locking pin 10 and the locking recess 7e is released, and the band 3 can swing. Then, the band 3 is instantly swung by the spring force of the coil spring 9 to be in a state of being opened to the outside of the device main body 2 (see FIG. 3A). Note that a similar structure is provided for the band 4. Therefore, the portable telephone 1 of the present embodiment starts with the bands 3 and 4 closed on the inside of the device main body 2 and attached to the wrist (see FIGS. 1 (c), 2 (b) and 3 (b)). By pressing the push button 12 on the outer surface of the main body 2, the bands 3 and 4 are instantaneously opened (see FIGS. 1 (a), (b), 2 (a) and 3 (a)), and the arm A Can be removed from such.
[0034]
In the portable telephone 1 having the basic configuration described above, according to the present invention, the abutting portion 2e and the locking portion 13 are provided on the inner surface 2c of the device main body 2, and the elastic member having the protective skirt 14a shown in FIG. 14 are attached. These configurations, which are the main features of the present invention, will be described in detail below.
[0035]
As described above, when the bands 3 and 4 are closed inside the device main body 2, the locking pin 10 is inserted into the locking concave portion 7e, and the end surface of the contact portion 2e and the inner surface of the concave portion 6d come into contact with each other. The inward swing of the bands 3 and 4 is stopped.
[0036]
Here, the operation of the contact portion 2e will be described again. If the bands 3 and 4 swing too much inward, for example, the circuit main unit and the display panel unit 2b in the device main unit 2 and the input unit 3b, the microphone unit 3c, and the speaker unit 4b in the bands 3 and 4 may be used. There is a possibility that the electric connection means (not shown) for making the electric connection and various members included in the hinge portion 5 may be damaged by an excessive load, and the locking pin 10 shown in FIG. When the band 3 is removed from the locking concave portion 7e, the locking pin 10 may protrude outside due to excessive swinging of the bands 3 and 4 inward. Therefore, it is desired to reduce the swing range of the bands 3 and 4 inward of the device body 2. Therefore, a contact portion 2e is provided on the inner surface 2c of the side surface portion of the device main body 2, and when the contact portion 2e contacts a part of the bands 3 and 4, the contact portions 2e are moved further inside the bands 3 and 4. Is adopted to prohibit the rocking of the vehicle. In addition, at a relatively early stage of swinging inward of the bands 3 and 4 (specifically, at a time when the swing angle is about 90 degrees), the contact portion 2e contacts the bands 3 and 4 to swing. The contact portion 2e is provided at a position protruding inward from the inner surface 2c of the device main body 2 so as to stop. With such a configuration, the contact portion 2e acts as a so-called stop (stopper) to suppress the inward swing of the bands 3 and 4 to about 90 degrees, thereby damaging the parts and locking the pin. 10 exposures are prevented.
[0037]
As described above, since the contact portion is located at a position protruding more inward than the inner surface of the device main body, the contact portion between the contact portion and the band is in a position close to the user's arm A or the like (attached portion). Will come to. As a result, when the band is swung inward and worn on the arm, in the conventional configuration shown in FIG. 6, the skin of the arm A or the like may enter between the contact portion 103 and the band 102 and be pinched. Conceivable. In order to prevent this, if the contact portion between the contact portion 103 and the band 102 is to be kept away from the arm, the space surrounded by the device main body 101 and the band 102 when the band 102 is closed is shifted from the general outline of the arm. It becomes a shape such as a distant rectangle, which causes a deterioration in a feeling of wearing, and in the case of a user with a thin arm, there are problems such as easy detachment from the arm after wearing.
[0038]
Therefore, in the present invention, the contact portion between the contact portion 2e and the bands 3 and 4 is covered by a relatively flexible member, and the skin such as the arm A does not enter between the contact portion 2e and the bands 3 and 4. It is configured to cover. That is, the elastic member 14 shown in FIG. 5 is attached to the inner surface 2 c of the device main body 2 by engaging the engaging hole 14 b with the engaging portion 13, and a pair of elastic members 14 provided integrally with the elastic member 14. The protective skirt 14a covers the contact portions between the contact portion 2e and the bands 3 and 4, respectively. The elastic member 14 is made of a thin sheet of a soft material such as silicone rubber or urethane.
[0039]
The operation of attaching the elastic member 14 to the inner surface 2c of the device main body 2 can be easily performed by engaging the engaging hole 13b with the engaging portion 13 while bending the flexible elastic member 14.
[0040]
According to this configuration, when the bands 3 and 4 are to be swung inwardly of the device main body 2, the skin such as the arm A is covered by being in contact with the protective skirt 14a, and the contact portion 2e and the bands 3 and Do not enter between 4. Therefore, even when the bands 3 and 4 abut on the abutting portion 2e, the skin is not sandwiched between them. In this configuration, the skin may enter between the protective skirt 14a and the bands 3 and 4. However, since the protective skirt 14a is formed of a thin sheet of a soft material, the protective skirt 14a is elastically deformed to escape and does not strongly pinch the skin. . Even if the skin enters between the deformed protective skirt 14a and the bands 3 and 4, the protective skirt 14a bends and the skin naturally escapes from the gap. Since the elastic member 14 is formed of a soft material that does not damage the skin even in such a state, the user is not injured.
[0041]
Although FIG. 2B shows only the relationship between the band 3, the contact portion 2e, and the protective skirt 14a, the same effect can be obtained in the connection portion of the band 4 with the completely same configuration.
[0042]
In the present embodiment, since the elastic member 14 is attached so as to cover substantially the entire inner surface 2c of the device main body 2, a portion such as an arm that comes into contact with the skin is not a rigid device main body 2 but a flexible elastic member. The member 14 improves the feeling of wearing. However, the present invention is not limited to such a configuration, and any other configuration may be used as long as the protective skirt 14a made of an elastic material is provided so as to cover the contact portion 2e. Therefore, a configuration in which the two protective skirts 14a are attached to the inner surface 2c of the device main body 2 so as to cover the contact portions 2e may be adopted.
[0043]
In the above description, the wrist-mounted mobile phone 1 has been described in detail as an example of the wearable electronic device. However, the present invention is not limited to this, and various types of wristwatches, computers, communication devices, measuring instruments, and the like can be used. The invention can be employed in equipment. The detailed configuration of the device main body 2 and the bands 3 and 4 and the like is not limited to the above-described embodiment but merely an example. It is considered that the arm A of the user is the most common as the part to be worn, but the present invention is not limited to this, and the present invention may be applied to a device that can be attached to any part such as a foot, a finger, a torso, and a neck. Is possible.
[0044]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, in a wearable electronic device having a rigid device main body and a rigid band, the contact portion can suppress excessive swinging of the band inward of the device main body. This can prevent the connection portion of the band and various members around the band from being damaged, and can prevent the wearer's skin from being pinched when the band swings.
[Brief description of the drawings]
1A is a plan view of a portable telephone as an embodiment of a wearable electronic device according to the present invention, in which a band is open, FIG. 1B is a front view thereof, and FIG. FIG.
FIG. 2A is a partial cross-sectional front view of the portable telephone shown in FIG. 1 with a band open, and FIG. 2B is an enlarged cross-sectional view of a main part with the band closed.
3 (a) is an enlarged sectional view of a main part of the portable telephone shown in FIG. 1 in a state where a band is opened, and is cut at a different position from FIG. 2 (b). FIG. 3 (b) is a closed state of the band. It is a principal part expanded sectional view of a state.
FIG. 4 is an enlarged plan view showing a joining portion between a device main body and a band of the portable telephone shown in FIG.
5A is a perspective view of an elastic member of the portable telephone shown in FIG. 1, and FIG. 5B is a perspective view as seen from a different direction.
FIG. 6 is an enlarged cross-sectional view of a main part of a portable telephone as an example of a conventional wearable electronic device with a band closed.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 Mobile telephone 2 Device main body 2a Housing 2b Display panel 2c Inner surface 2d Side end surface 2e Contact part 3, 4 Band 3a, 4a Housing 3b Input part 3c Microphone part 4b Speaker part 5 Hinge part 6, 7 For connection Uneven portions 6a, 7a Hole 6b Cylindrical protrusion 6c Hole 6d, 6e Recess 7b Semi-cylindrical cutout 7c Locking recess 7d Opening 7e Locking recess 7f Through holes 8a, 8b Oscillating shaft 9 Coil spring 10 Lock pin 11 Compression spring 12 Push button 13 Lock portion 14 Elastic member 14a Protective skirt 14b Lock hole 15 Connecting member 16 Large diameter portion A Arm