JP2004274626A - 撮像装置及びその方法並びに画像処理装置及びその方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、画像処理の効率を格段と向上させ得る撮像装置及びその方法並びに画像処理装置及びその方法を実現するものである。
【解決手段】各マークごとに、画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とを予め記憶しておき、タイミングの指定時に動画像に各マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する画像ブロック群及び画素群を読み出して静止画像に重畳させるようにした。
【選択図】 図2
【解決手段】各マークごとに、画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とを予め記憶しておき、タイミングの指定時に動画像に各マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する画像ブロック群及び画素群を読み出して静止画像に重畳させるようにした。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は撮像装置及びその方法並びに画像処理装置及びその方法に関し、例えば撮像素子によって撮像された映像を記録媒体に記録するディジタルビデオカメラに適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のディジタルビデオカメラにおいては、撮像素子に結像された映像をカメラ本体に設けられたモニタの表示画面に動画像として表示させながら、ユーザの操作に応じてビデオテープに記録するようになされている。
【0003】
その際、ディジタルビデオカメラには、各種のカメラ機能の設定状態及び撮影条件等に対応する複数種類のマークが画像パターンとして予め設定保存されており、カメラ内部の状況又はユーザの操作に応じて、該当するマークの画像をモニタの表示画面上の撮像結果にライン単位で重畳表示(OSD:On Screen Display)させるようになされている。
(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平2002−108325号公報(第5頁〜第6頁、図3)
【0005】
さらに近年、このようなディジタルビデオカメラには、モニタの表示画面に表示されている撮像結果の中から、ユーザの操作又は転送先の指示に応じて指定された静止画像を記憶媒体に記録すると共に必要に応じて外部機器等へ転送するようになされた技術が一般的に採用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなディジタルビデオカメラにおいて、モニタの表示画面上に撮像結果である動画像を表示しながら、指定された静止画像を外部機器等に転送する際に、当該静止画像にも上述のようなオンスクリーン表示用のマークを重畳表示させることが望まれる場合がある。
【0007】
しかし、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Groupe )規格に基づく圧縮符号化処理が行われた静止画像である場合には、透明色が圧縮対象として採用されていないことから、通常の動画像のようにライン単位でマークの画像を重畳表示させる手法をそのまま適用することができず、当該マークの画像をJPEG規格に基づく画像フォーマットに変換した後に静止画像とは別個に転送先へ送信する必要がある。
【0008】
このため転送先である受信装置において、JPEG規格に基づく画像フォーマットに対応する画像処理を行う機能を有している必要があり、汎用性を確保することが困難となる問題があった。
【0009】
これに加えてディジタルビデオカメラでは、マークの画像を転送する際に、当該マークに対応するカメラ機能の設定状態又は撮影条件等を任意フォーマットのコードとして作成した後、当該マークに付随して転送させなければならず、かかるカメラ内部における処理負担も考慮しなけらばならない煩雑さがあった。
【0010】
この問題を解決する一つの方法として、ディジタルビデオカメラにおいて、JPEG規格に基づく画像フォーマットの静止画像に、オンスクリーン表示用のマークの画像を重畳表示させる方法が提案されている。
【0011】
すなわち国際電気通信連合(ITU:International Telecommunication Union)の標準規格として制定されているコンポーネント信号のディジタル符号化規格に基づいて、静止画像及びマークの画像を共通の画像フォーマットとして取り扱うようにして、静止画像にマークの画像を重畳表示させる方法である。
【0012】
かかる共通の画像フォーマットとして、輝度信号Y及び2つの色差信号Cb、Crをそれぞれ別個にディジタル信号にするコンポーネント信号符号化のうち、2つの色差信号Cb、Crの標本化周波数を輝度信号Yの標本化周波数の半分にして標本化を行う方式(以下、これを4:2:2方式と呼ぶ)がJPEG規格等で一般的に用いられている。
【0013】
この4:2:2方式では、2画素単位のブロック(以下、これを画像ブロックと呼ぶ)を構成要素としてそれらの組み合わせにより画像領域を形成するようになされており、各画像ブロックごとに、1画素単位で個別に輝度調整し得ると共に、2画素単位で同時に色調整し得るようになされている。
【0014】
ここで、図5に示すように、モニタ1の表示画面1A上に撮像結果でなる動画像ANが表示されており、現在のカメラ内部の状況又はユーザの操作に応じて、少なくとも1以上の該当するオンスクリーン表示用のマークの画像M1〜M3が重畳表示された状態にあるときに、当該動画像ANの現時点の静止画像が指定された場合について説明する。
【0015】
この図5に示すモニタ1の表示画面1Aのうち左下に位置するオンスクリーン表示用のマークの画像M1に注目して、実際のサイズよりも格段と縮小してなる全56画素からなる場合について図6に示す。
【0016】
この図6において、オンスクリーン表示用のマークの画像M1は、三角形状の赤色領域ERを黒色の線枠EBで囲むように形成されており、4:2:2方式に基づく座標系を設けた場合、水平方向位置の座標が2n、2(n+1)、…、2(n+7)と、垂直方向位置の座標がm、m+1、…、m+7との方形枠内の画像領域に含まれるようになされている。
【0017】
この座標系において、マークの画像M1を含む画像領域のうち、水平方向位置が2(n+1)〜2(n+4)の範囲と、垂直方向位置がm+2〜m+6の範囲との方形枠を抜粋した画像領域FAを図7に示す。
【0018】
図7に示す画像領域FAを4:2:2方式で表した画像領域FA1の方形枠を図8に示す。この画像領域FA1の方形枠において、マークの画像M1を構成する複数の画像ブロックのうち10個の画像ブロックPB1〜PB10が含まれており、このうち画像ブロックPB1〜PB3は、2つの画素について、同レベルの輝度を有しかつ双方とも黒色でなる画像ブロックである。
【0019】
また画像ブロックPB7〜PB10は、2つの画素について、同レベルの輝度を有し、かつ双方とも赤色でなる画像ブロックである。さらに画像ブロックPB6は、2つの画素について、同レベルの輝度を有し、かつ一方の画素が赤色でなり他方の画素が黒色でなる画像ブロックである。さらに画像ブロックPB4、PB5は、2つの画素について、一方の画素が図5に示す表示画面1A内の動画像ANと同一の輝度及び色相でなり、他方の画素が黒色でなる画像ブロックである。
【0020】
この種のディジタルビデオカメラ(図示せず)において、JPEG規格のような4:2:2方式でなるオンスクリーン表示用のマークの画像を同じ方式の静止画像に重畳表示させる場合には、カメラ全体の制御を司るCPU(Central Processing Unit )は、まず予めメモリ内に設定保存されている複数種類のマークの画像のうち現在の状況に該当するマークの画像を読み出す。
【0021】
続いてCPUは、マークの画像と静止画像の重畳位置の画像領域とを比較して、当該マークの画像の輪郭部分(すなわち静止画像との境界線部分)に対応する画像ブロックを形成する2つの画素のうちの一方の画素について、当該画素をそのまま静止画像の一部として使用することができるか否かを判断する。
【0022】
そしてCPUは、このマークの画像を構成する複数の画像ブロックのうち、静止画像としてそのまま使用することができない画像ブロックが少なくとも1以上存在すると判断した場合には、当該静止画像をメモリから読み出す。
【0023】
この後CPUは、このマークの画像におけるそのまま使用することができない各画像ブロック(図8に示す画像ブロックPB6〜PB8)を、元の静止画像の対応位置の画像に近い色(白色又は黒色)に合わせるように、当該各画像ブロックのうちの該当する方の画素の輝度をそれぞれ調整する。
【0024】
次いでCPUは、このように4:2:2方式でオンスクリーン表示用のマークの画像を重畳表示した静止画像を、ユーザの操作又は転送先の指示に応じて外部機器等へ転送する。
【0025】
しかしながらこのような方法で4:2:2方式の静止画像を転送する方法では、内部のCPUが、オンスクリーン表示用のマークの画像を構成する複数の画像ブロックについて画素単位でそのまま使用するか否かを判断しなければならず、必要に応じて当該各画素の輝度を調整しなければならない煩雑さが生じると共に、メモリに一旦格納した静止画像を当該メモリから再度読み出す必要がある分、CPUの処理負担がより一層増大するという問題があった。
【0026】
この問題に対して上述した特許文献1では、オンスクリーン表示用のマークの周辺の範囲をその輝度信号や色差信号のレベル幅を基準として当該範囲のディジタル画像を透明色に調整するようになされているが、JPEG圧縮又はJPEG伸張の工程において輝度信号に多少の劣化が生じることを回避していない点において、実用上未だ不十分であった。
【0027】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、画像処理の効率を格段と向上させ得る撮像装置及びその方法並びに画像処理装置及びその方法を提案しようとするものである。
【0028】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、被写体の撮像結果を表示手段に表示する撮像装置において、複数種類のマークがそれぞれ割り当てられ、当該各マークごとに対応する画像が予め記憶されている記憶手段と、複数種類のマークの中から必要に応じて指定された1以上のマークに対応する画像を記憶手段から読み出して、表示手段に表示されている撮像結果に重畳させる重畳手段と、表示手段に表示されている撮像結果のうち指定されたタイミングで所定の画像フォーマットに基づく静止画像に変換する画像変換手段とを設け、記憶手段には、各マークごとに、画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とが予め記憶され、重畳手段は、タイミングの指定時に撮像結果に各マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する画像ブロック群及び画素群を記憶手段から読み出して、静止画像に重畳させるようにした。
【0029】
この結果この撮像装置では、所定の画像フォーマットに基づく静止画像にマークの画像を重畳する際に、当該マークに対応する画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とを静止画像に重畳するだけで済むことから、同じ画像フォーマットに基づくマークの画像を静止画像に直接重畳する場合と比較して、画像領域の比較や輝度調整等に要するの処理負担を格段と低減させることができる。
【0030】
また本発明においては、被写体の撮像結果を表示手段に表示する撮像方法において、複数種類のマークについて、各マークごとに、画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とを予め記憶しておく第1のステップと、複数種類のマークの中から必要に応じて指定された1以上のマークに対応する画像を表示手段に表示されている撮像結果に重畳させる第2のステップと、表示手段に表示されている撮像結果のうち指定されたタイミングで所定の画像フォーマットに基づく静止画像に変換する第3のステップと、タイミングの指定時に撮像結果に各マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する画像ブロック群及び画素群を静止画像に重畳させる第4のステップとを設けるようにした。
【0031】
この結果この撮像方法では、所定の画像フォーマットに基づく静止画像にマークの画像を重畳する際に、当該マークに対応する画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とを静止画像に重畳するだけで済むことから、同じ画像フォーマットに基づくマークの画像を静止画像に直接重畳する場合と比較して、画像領域の比較や輝度調整等に要するの処理負担を格段と低減させることができる。
【0032】
さらに本発明においては、動画像を表示手段に表示する画像処理装置において、複数種類のマークがそれぞれ割り当てられ、当該各マークごとに対応する画像が予め記憶されている記憶手段と、複数種類のマークの中から必要に応じて指定された1以上のマークに対応する画像を記憶手段から読み出して、表示手段に表示されている動画像に重畳させる重畳手段と、表示手段に表示されている動画像のうち指定されたタイミングで所定の画像フォーマットに基づく静止画像に変換する画像変換手段とを設け、記憶手段には、各マークごとに、画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とが予め記憶され、重畳手段は、タイミングの指定時に動画像に各マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する画像ブロック群及び画素群を記憶手段から読み出して、静止画像に重畳させるようにした。
【0033】
この結果この画像処理装置では、所定の画像フォーマットに基づく静止画像にマークの画像を重畳する際に、当該マークに対応する画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とを静止画像に重畳するだけで済むことから、同じ画像フォーマットに基づくマークの画像を静止画像に直接重畳する場合と比較して、画像領域の比較や輝度調整等に要するの処理負担を格段と低減させることができる。
【0034】
さらに本発明においては、動画像を表示手段に表示する画像処理方法において、複数種類のマークについて、各マークごとに、画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とを予め記憶しておく第1のステップと、複数種類のマークの中から必要に応じて指定された1以上のマークに対応する画像を表示手段に表示されている動画像に重畳させる第2のステップと、表示手段に表示されている動画像のうち指定されたタイミングで所定の画像フォーマットに基づく静止画像に変換する第3のステップと、タイミングの指定時に動画像に各マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する画像ブロック群及び画素群を静止画像に重畳させる第4のステップとを設けるようにした。
【0035】
この結果この画像処理方法では、所定の画像フォーマットに基づく静止画像にマークの画像を重畳する際に、当該マークに対応する画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とを静止画像に重畳するだけで済むことから、同じ画像フォーマットに基づくマークの画像を静止画像に直接重畳する場合と比較して、画像領域の比較や輝度調整等に要するの処理負担を格段と低減させることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0037】
(1)ディジタルビデオカメラの全体構成
図1において、1は全体としてディジタルビデオカメラを示し、投影レンズ2を介して入射した撮像光L1をCCD(Charge Coupled Divice :電荷結合素子)3の撮像面において光電変換することにより撮像信号S1を得、これをCDS(Correlated Double Sampling:相関2重サンプリング回路)及びAGC(Auto
Gain Control :自動利得制御回路)部4に送出する。
【0038】
CDS及びAGC部4は、撮像信号S1にリセット雑音が発生する期間においてその信号レベルを所定電位でクランプすることによって雑音成分を低減すると共に、当該撮像信号S1の振幅を自動的に調整して出力を所定値に制御することによってコントラストの変動を防止する。このようにして得られた撮像信号S2は続くアナログ/ディジタル変換(A/D)部5に送出され、ディジタル撮像信号S3に変換された後、信号処理部6に送出される。
【0039】
信号処理部6は、ディジタル撮像信号S3に対してY/C分離、ホワイトバランス調整処理及びγ(ガンマ)補正等を施した後、これをマトリクス処理によってビデオ信号S4に変換し、これをメモリコントローラ7に送出する。
【0040】
これらCCD3、CDS及びAGC部4、A/D変換部5、信号処理部6及びメモリコントローラ7は、バス8を介してディジタルビデオカメラ1全体の制御を司るCPU(Central Processing Unit )9と接続され、当該CPU9の制御に基づいて各種動作を実行するようになされている。
【0041】
メモリコントローラ7は、通常の被写体確認時(すわなち動画撮像時)には、ビデオ信号S4をフレーム単位でRAM(Random Access Memory)10に順次書き込むと共に、ビデオエンコーダ11を介して所定方式(例えばNTSC(National Television System Committee)方式等)のコンポジット信号S5に変換した後、これを液晶モニタ12及び外部接続端子13に送出する。
【0042】
その際、メモリコントローラ7は、ユーザからズーム処理等の指令を受けた場合には、ビデオ信号S4をフレーム単位でそれぞれ指定倍率に拡大又は縮小した後、これら拡大画像又は縮小画像としてRAM10に順次書き込むと共に、ビデオエンコーダ11を介して液晶モニタ12の表示画面12Aに表示させる。
【0043】
これにより液晶モニタ12の表示画面12Aにコンポジット信号S5に基づく動画像(以下、これをファインダ画像と呼ぶ)がリアルタイムで表示されると共に、外部接続端子13に例えばパーソナルコンピュータやビデオモニタ等(図示せず)が接続されている場合には、当該外部接続端子13を介して供給されたコンポジット信号S5に基づくファインダ画像がリアルタイムで表示される。
【0044】
またCPU9には、動作プログラムや各定数が記憶されているROM(Read Only Memory)14と、ディジタルビデオカメラ1の動作に関する各種定数や各種情報を電源遮断時にも記憶し続けることができる不揮発性メモリ15とがバス8を介して接続され、これらのメモリ14、15に対して各種データを必要に応じて記録及び又は再生し得るようになされている。
【0045】
さらにCPU9には、各種キー等からなる操作部16がI/O(Input/Output)ポート17及び続くバス8を介して接続されると共に、テープ収納部18がインターフェイス19及び続くバス8を介して接続されており、ユーザによる操作部16による操作内容及びビデオテープVTの挿脱に応じた伝達信号を受けるようになされている。
【0046】
さらにCPU9には、例えばブルートゥース(Bluetooth)等の無線LAN(Local Area Network)による送受信部20がインターフェース21及び続くバス8を介して接続されており、対応する各種の外部機器(図示せず)との間で種々の情報を送受信し得るようになされている。
【0047】
かかる構成に加えて、ROM14には、各種のカメラ機能の設定状態及び撮影条件等に対応する複数種類のマークが画像パターンとして設定保存されている。そしてCPU9は、カメラ内部の状況又はユーザの操作に応じて、ROM14に読出指令信号S10を送出するようにして、ROM14から該当するマークの画像を読み出させた後、ビデオエンコーダ11を介して液晶モニタ12の表示画面12A上のファインダ画像(動画像)に重畳表示させる。
【0048】
この場合、ROM14には、さらに各種のマークの画像パターンが液晶モニタ12の表示画面12Aのどの位置に表示されているかを表す表示位置データS11も予め格納されており、CPU9は、当該ROM14から必要に応じて表示位置データS11を読み出して参照することにより、現在液晶モニタ12の表示画面12Aに表示されているマークの画像が当該表示画面12Aのどの位置に表示されているかを常時判断することができる。
【0049】
ここでユーザが操作部16のうちのシャッタボタン(図示せず)を押圧操作したとき(すなわち静止画撮像時)や、外部機器から送受信部20を介して静止画像の転送要求(例えばブルートゥースにおけるBIP(Basic Imaging Profile))があった場合には、CPU9からバス8を介して記録指令信号S12がメモリコントローラ7に送出される。
【0050】
これによりメモリコントローラ7は、RAM10にビデオ信号S4を書き込みながら当該ビデオ信号S4に基づく複数のフレーム画像の中からシャッタ時又は転送要求時に撮像したフレーム画像を読み出した後、バス8を介してデータ圧縮伸長部22に送出する。
【0051】
その際、CPU9は、ROM14に読出指令信号S10を与えて当該ROM14から該当するマークの画像を読み出し、当該マークの画像をRAM10に格納されているビデオ信号S4に基づくフレーム画像に重畳させた後、ビデオエンコーダ11を介して液晶モニタ12の表示画面12A上にファインダ画像として表示させると共に、データ圧縮伸長部22に送出する。
【0052】
このデータ圧縮伸長部22は、RAM10から与えられたマークの画像が重畳されたフレーム画像に対してJPEG(Joint Photographic Experts Groupe )規格に基づく圧縮符号化処理を行うことにより、画像情報が圧縮されたフレーム画像を得る。
【0053】
この後、CPU9は、データ圧縮伸長部22においてマークの画像が重畳された圧縮フレーム画像を、再度RAM10に書き込み、又はインターフェイス21及び送受信部20を介して転送要求を送信した外部機器に転送する。
【0054】
(2)本実施の形態によるマーク画像重畳方法
ここで本実施の形態によるディジタルビデオカメラ1においては、液晶モニタ12の表示画面12Aに表示されているファインダ画像(動画像)のうち、ユーザの操作又は外部機器からの転送要求に応じたタイミングで指定されたファインダ画像を、JPEG規格に基づく圧縮符号化処理が行われた静止画像としてRAM10に格納すると共に外部機器に転送する。
【0055】
このとき液晶モニタ12の表示画面12Aに表示されているファインダ画像(動画像)にカメラ内部の状況又はユーザの指示に応じたマークの画像が重畳して表示されている場合には、当該ファインダ画像を圧縮符号化処理する際に、同じマークの画像を同じ位置関係を保って重畳させることにより、転送対象となる静止画像を生成するようになされている。
【0056】
具体的にはJPEG規格で用いられる4:2:2方式を、静止画像とマークの画像との共通の画像フォーマットとして適用する場合について説明する。すなわち4:2:2方式では、2画素単位の画像ブロックを構成要素としてそれらの組み合わせにより画像領域を形成するようになされ、各画像ブロックごとに、1画素単位で個別に輝度調整し得ると共に、2画素単位で同時に色調整し得るようになされている。
【0057】
本実施の形態では、マークの画像について、当該マークの画像の輪郭部分(すなわち静止画像との境界線部分)の一部を除いた画像領域を、同レベルの輝度を有しかつ双方とも同じ色(黒色又は赤色)でなる画像ブロック群で構成しておき(以下、これを基体画像ブロック群と呼ぶ)、当該マークの輪郭部分の残る部分の画像領域を、1画素単位で所定レベルの輝度のみからなる画素群(以下、これを上書き用画素群と呼ぶ)で構成するようになされている。
【0058】
この上書き用画素群は、静止画像に基体画像ブロック群が重畳された後に、当該基体画像ブロック群の周縁部に上書きすることによってマークの画像の輪郭部分を補足するための画素群であり、基体画像ブロック群及び上書き用画素群の両方を静止画像に重畳することにより、マークの画像全体を構成するようになされている。
【0059】
例えば上述した図5に示すモニタ1の表示画面1Aと同様の表示内容が液晶モニタ12の表示画面12Aに表示されている場合を想定する。そして液晶モニタ12の表示画面12A上のファインダ画像のうち左下に位置するマークM1(図5)に注目して、実際のサイズよりも格段と縮小してなる全56画素からなる場合について示す。
【0060】
この図5に示すマークM1は、三角形状の赤色領域ERを黒色の線枠EBで囲むように形成されており、4:2:2方式に基づく座標系を設けた場合、水平方向位置の座標が2n、2(n+1)、…、2(n+7)と、垂直方向位置の座標がm、m+1、…、m+7との方形枠内の画像領域に含まれるようになされている。
【0061】
この座標系において、マークの画像M1を含む画像領域のうち、水平方向位置が2(n+1)〜2(n+4)の範囲と、垂直方向位置がm+2〜m+6の範囲との方形枠を抜粋した画像領域FAを上述した図7に示し、当該画像領域FAの大部分を4:2:2方式で表した画像領域FA2の方形枠を図2(A)及び(B)に分けて示す。
【0062】
この画像領域FA2の方形枠において、マークの画像M1を基体画像ブロック群MPX(図2(A))及び上書き用画素群MPY(図2(B))から構成した場合、まず図2(A)に示すように、画像ブロックPB1〜PB3及びPB6〜PB10が基体画像ブロック群MPXを構成する。
【0063】
このうち画像ブロックPB1〜PB3は、2つの画素について、同レベルの輝度を有しかつ双方とも黒色でなる画像ブロックであり、また画像ブロックPB6〜PB10は、2つの画素について、同レベルの輝度を有しかつ双方とも赤色でなる画像ブロックである。
【0064】
そして上書き用画素群MPYは、図2(B)に示すように、基体画像ブロック群MPXの周縁部においてマークの画像の輪郭部分のうち欠落した画像部分を構成する画素群P4、P5と、当該基体画像ブロック群MPXの周縁部において一方の画素に輝度調整が必要な画像ブロックに上書きするための画素群P6とからなる。
【0065】
このようにマークの画像M1を構成する基体画像ブロック群MPX(PB1〜PB3、PB6〜PB10)及び上書き用画素群MPY(P4〜P6)について、ROM14には、各種マークごとに、基体画像ブロック群MPX及び上書き用画素群MPYが一体となって格納されると共に、転送対象となる静止画像に対して基体画像ブロック群MPXを構成する各画像ブロックがどの位置に重畳されるかを表す位置関係と、当該静止画像及び基体画像ブロック群MPXに対して上書き用画素群MPYを構成する各画素がどの位置に重畳されるかを表す位置関係とが予め設定されている。
【0066】
実際に複数種類のマークにはそれぞれ対応する番号(以下、これをマーク番号と呼ぶ)がシリアルに割り当てられると共に、ROM14の所定領域における各マークの画像の格納位置がそれぞれアドレスID(Identity)として割り当てられており、当該各種マークごとのマーク番号とアドレスIDとの対応関係を規定したテーブル(以下、これをマーク対応テーブルと呼ぶ)がROM14の所定領域に格納されている。
【0067】
そして複数種類のマークのうち現在の状況に応じた1のマークが指定されると、CPU9は、当該マークに対応するマーク番号とアドレスIDとを、ROM14内に格納されているマーク対応テーブルに基づいて検索した後、ROM14から当該検索したアドレスIDに対応するマークの画像を基体画像ブロック群MPX及び上書き用画素群MPYの順に読み出す。
【0068】
なお上書き用画素群MPYを構成する各画素は、輝度レベルが0〔%〕又は100〔%〕に設定されており、輝度レベルが0〔%〕の画素は黒色で表示される一方、輝度レベルが100〔%〕の画素は白色で表示されることから、各種マークごとに、それぞれマークの画像の輪郭部分の色に対応させるように予めいずれかに選定されている。
【0069】
実際にこのディジタルカメラ1では、録画時又は再生時に、液晶モニタ12の表示画面12Aにファインダ画像(動画像)が表示された状態で、CPU9は、図3に示すマーク画像重畳処理手順RT1をステップSP0から開始し、続くステップSP1において、ユーザの操作又は外部機器からの転送要求に応じたタイミングでファインダ画像(静止画像)が指定されるのを待つ。
【0070】
次のステップSP2において、CPU9は、指定されたファインダ画像を4:2:2方式による静止画像としてRAM10に格納した後、ステップSP3に進む。
【0071】
このステップSP3において、CPU9は、ファインダ画像が指定された際に液晶モニタ12の表示画面12A上の当該ファインダ画像に、カメラ内部の状況又はユーザの指示に応じたマークの画像を重畳表示させる必要があるか否かを判断し、肯定結果を得た場合にのみステップSP4に進んで、ROM14に予め格納されている複数種類のマークの画像の中から該当するマークの画像を決定して、当該マークの画像を構成する4:2:2方式でなる基体画像ブロック群MPXを読み出す。
【0072】
続いてCPU9は、ステップSP5に進んで、4:2:2方式でなる静止画像上の対応する位置に、同じ方式の基体画像ブロック群MPXを重畳させた後、ステップSP6に進む。
【0073】
このステップSP6において、CPU9は、ROM14から上述の基体画像ブロック群MPXに対応する上書き用画素群MPYを読み出した後、ステップSP7に進んで、RAM10において、静止画像及び基体画像ブロック群MPX上の対応する位置に、輝度レベルのみ設定された画素単位の上書き用画素群MPYを重畳させる。
【0074】
かくしてCPU9は、4:2:2方式でマークの画像を重畳表示した静止画像を生成することができ、ステップSP8において、当該静止画像を圧縮符号化処理を行い、ユーザの操作又は転送先の指示に応じた外部機器等へ転送した後、ステップSP9に進んで当該マーク画像重畳処理手順RT1を終了する。
【0075】
これに対してステップSP3において否定結果が得られた場合は、静止画像にマークの画像を重畳する必要がないことを表しており、このときCPU9は、ステップSP10に進んで、静止画像を圧縮符号化処理を行い、そのままユーザの操作又は転送先の指示に応じた外部機器等へ転送した後、ステップSP9に進んで当該マーク画像重畳処理手順RT1を終了する。
【0076】
(3)本実施の形態による動作及び効果
以上の構成において、このディジタルビデオカメラ1では、録画時又は再生時に、液晶モニタ12の表示画面12Aにファインダ画像(動画像)が表示された状態で、ユーザの操作又は外部機器からの転送要求に応じたタイミングでファインダ画像が指定されると、当該指定されたファインダ画像を4:2:2方式による静止画像として生成する。
【0077】
その際、液晶モニタ12の表示画面12A上の当該ファインダ画像に、カメラ内部の状況又はユーザの指示に応じたマークの画像が重畳表示されている場合には、ROM14に予め格納されている複数種類のマークの画像の中から該当するマークの画像を決定する。
【0078】
まずROM14から当該マークの画像を構成する4:2:2方式でなる基体画像ブロック群MPXを読み出して、同じ方式の静止画像上の対応する位置に重畳させた後、続いて当該マークの画像を構成する輝度レベルのみ設定された画素単位の上書き用画素群MPYを読み出して、4:2:2方式でなる静止画像及び基体画像ブロック群MPX上の対応する位置に重畳させる。
【0079】
かかるマークの画像を、当該マークの画像の輪郭からはみ出さないように4:2:2方式でなる基体画像ブロック群MPXを画像ブロック単位で敷き詰めるように配置した後に、当該基体画像ブロック群MPXの周縁部においてマークの画像の輪郭部分のうち欠落した画像部分を補填すると共に、当該基体画像ブロック群MPXの周縁部において一方の画素に輝度調整が必要な画像ブロックに上書きするように、輝度レベルのみ設定された画素単位でなる上書き用画素群MPYを配置するようにして予め構成しておく。
【0080】
この結果、4:2:2方式による静止画像にマークの画像を重畳する場合に、まず同方式による画像ブロック単位の基体画像ブロック群MPXを重畳した後に、続いて輝度レベルのみ設定された画素単位の上書き用画素群MPYを重畳すれば、当該上書き用画素群MPYに隣接する各画素の発色に影響を与えることなく、あたかも4:4:4方式のマークの画像を静止画像に重畳させた場合と同様の効果を得ることができる。
【0081】
従って、CPU9が4:2:2方式の静止画像にマークの画像を重畳する際に、当該マークの画像と静止画像の重畳位置の画像領域を比較して、その比較結果に応じて、当該マークの画像の輪郭部分に対応する画像ブロックを形成する2つの画素のうちの一方の画素をそのまま静止画像の一部として使用することができるか否かを判断しなければならないといった煩雑さと、必要に応じて当該各画素の輝度レベルを調整しなければならない煩雑さと、RAM10に一旦格納した静止画像を再度読み出さなければならない煩雑さとを回避することができ、かくしてこれらの処理に要するCPU9の処理負担を格段と低減させることができる。
【0082】
かくしてこのディジタルビデオカメラ1では、4:2:2方式による静止画像に該当するマークの画像を重畳した状態で、圧縮符号化処理を行った後、ユーザの操作又は転送先の指示に応じた外部機器等へ転送することができる一方、当該転送先である外部機器等においても通常のデコード処理によりマークの画像が重畳された状態の静止画像を取得することができる。
【0083】
以上の構成によれば、このディジタルビデオカメラ1においては、各種のカメラ機能の設定状態及び撮影条件等に対応する複数種類のマークを、当該各マークごとに、4:2:2方式でなる画像ブロック単位の基体画像ブロック群MPXと、輝度レベルのみ設定された画素単位の上書き用画素群MPYとから構成しておき、当該マークの画像を4:2:2方式でなる静止画像に重畳する際に、まず基体画像ブロック群MPXを重畳した後に続いて上書き用画素群MPYを重畳するようにしたことにより、4:2:2方式の静止画像に同方式のマークの画像を直接重畳する場合と比較して、これらの処理に要するCPUの処理負担を格段と低減させることができ、かくしてディジタル画像の処理効率を格段と向上させ得るディジタルビデオカメラ1を実現できる。
【0084】
(4)他の実施の形態
なお上述の本実施の形態においては、本発明による撮像装置として図1に示すようなディジタルビデオカメラ1を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の構成からなる撮像装置に広く適用することができると共に、腕時計、携帯電話、携帯情報機器(PDA:Personal Digital Assistannts)などのモバイル機器としての画像処理装置にも広く適用することができる。
【0085】
また上述の実施の形態においては、被写体を撮影する撮像手段を、撮像部3、CDS及びAGC部4、A/D変換部5及び信号処理部6から構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、被写体の撮影結果を画像データとして得ることができれば、この他種々の構成からなる撮像手段を適用するようにしても良い。
【0086】
さらに上述の実施の形態においては、撮像結果としての撮像画像を表示する表示手段として、ディジタルカメラ1に搭載された液晶モニタ12を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の構成からなる表示手段に広く適用することができ、またケーブル等の有線や無線LAN等の無線を介して電気的に接続されていれば、ディジタルカメラ1本体から分離していても良い。
【0087】
さらに上述の実施の形態においては、複数種類のマークがそれぞれ割り当てられ、当該各マークごとに対応する画像が予め記憶されている記憶手段として、ROM14を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ディジタルビデオカメラの内部に設けらた不揮発性メモリ16や、外部から装填可能なメモリカード等の記録媒体を適用するようにしても良い。
【0088】
また単なる記録媒体のみならず、ディジタルビデオカメラ1内にOSD(On Screen Display )部(図示せず)をCPU9とバス8を介して接続するように設け、当該OSD部の内部メモリを上述したROM14に代用すると共に、OSD部自体をCPU9の処理の一部を担うように制御機能を割り当てるようにしても良い。
【0089】
要は、各マークごとに、所定の画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPXと、当該基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPXに対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる上書き用画素群(画素群)MPYとが予め記憶されており、必要に応じてマークごとに選択的に読み出すことができれば、種々の構成からなる記憶手段に広く適用するようにしても良い。
【0090】
さらに上述の実施の形態においては、複数種類のマークの中から必要に応じて指定された1以上のマークに対応する画像を記憶手段から読み出して、表示手段に表示されている撮像結果に重畳させる重畳手段を、CPU9及びRAM10から構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は、タイミングの指定時に撮像結果に各マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPX及び上書き用画素群(画素群)MPYを静止画像に重畳させることができれば、この他種々の構成からなる重畳手段に広く適用することができる。
【0091】
さらに重畳手段を構成するCPU9及びRAM10は、各マークごとに、基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPXを静止画像に重畳した後に、上書き用画素群(画素群)MPYを静止画像及び基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPXに重畳させるようにしたが、静止画像に重畳する順番は同時でも良い。
【0092】
さらに上述の実施の形態においては、各マークごとに基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPX及び上書き用画素群(画素群)MPYが設定されており、基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPXは、対応するマークの画像の輪郭からはみ出さないように画像ブロック単位で敷き詰めるように配置され、上書き用画素群(画素群)MPYは、基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPXの周縁部において当該マークの画像の輪郭部分のうち欠落した画像部分を補填すると共に、当該基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPXの周縁部において一方の画素に輝度調整が必要な画像ブロックに上書きするように画素単位で配置されるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、該当するマークの画像を所定の画像フォーマットに基づく静止画像に重畳することができれば、基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPXを構成する各画像ブロック及び上書き用画素群(画素群)MPYを構成する各画素の組み合わせは任意に設定しても良い。
【0093】
例えば静止画像に重畳するマークを、実際のサイズよりも格段と縮小してなる全16画素から構成した場合の画像領域FBを図4(A)に示す。このマークの画像FBは、三角形状の赤色領域ERを黒色の線枠EBと白色の線枠EWとで交互に囲むように形成されており、4:2:2方式に基づく座標系を設けた場合、水平方向位置の座標が2l、2(l+1)、…、2(l+4)と、垂直方向位置の座標がk、k+1、…、k+4との方形枠内の画像領域に含まれるようになされている。
【0094】
この座標系における画像領域FBの方形枠において、マークの画像を基体画像ブロック群MPV(図4(B))及び上書き用画素群MPW(図4(C))から構成した場合、まず図4(B)に示すように、画像ブロックPB20〜PB25が基体画像ブロック群MPVを構成する。このうち画像ブロックPB20〜PB25は、2つの画素について、同レベルの輝度を有しかつ双方とも赤色でなる画像ブロックである。
【0095】
そして上書き用画素群MPWは、図4(C)に示すように、基体画像ブロック群MPVの周縁部においてマークの画像の輪郭部分のうち欠落した画像部分を構成する画素群P10、P13、P16と、当該基体画像ブロック群MPVの周縁部において一方の画素に輝度調整が必要な画像ブロックに上書きするための画素群P11、P12、P14、P15とからなる。かかる上書き用画素群MPWを構成する各画素は、輝度レベルが0〔%〕の画素P10〜P12は黒色で表示される一方、輝度レベルが100〔%〕の画素P13〜P16は白色で表示される。
【0096】
かくして基体画像ブロック群MPV及び上書き用画素群MPWの両方を静止画像に重畳することにより、図4(A)に示すようなマークの画像を表す画像領域FBを得ることができる。
【0097】
また上書き用画素群(画素群)MPYを、基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPXの周縁部において当該マークの画像の輪郭部分のうち欠落した画像部分を補填すると共に、当該基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPXの周縁部において一方の画素に輝度調整が必要な画像ブロックに上書きするように画素単位で配置されるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、上書き用画素群(画素群)MPYを、基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPXの内部(図示せず)に配置されるようにしても良い。この場合、静止画像の内部においても輝度レベルが100〔%〕又は0〔%〕の画素群を重畳することによって見た目が4:4:4方式の細かいデータを生成することができる。
【0098】
さらに上述の実施の形態においては、液晶モニタ12(表示手段)の表示画面12Aに表示されている撮像結果のうち指定されたタイミングで所定の画像フォーマットに基づく静止画像に変換する画像変換手段を、データ圧縮伸長部22及びCPU9から構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、撮像結果を指定されたタイミングで画像フォーマットに基づく静止画像に変換することができれば、この他種々の構成からなる画像変換手段に広く適用することができる。
【0099】
さらに本実施の形態においては、撮像結果をJPEG規格に基づく画像フォーマットに基づく静止画像に圧縮符号化するようにした場合について述べたが、これ以外にも、TIFF(Tagged Image File Format)、DCF(Design Rule for Camera File System)、CIFF(Camera Image File Format)、GIF(Graphics Interchange Format)、BMP(Bit Map)、PICT(Quick Draw Picture Format)及びFPX(Flash Pix)等の種々の画像フォーマットに基づく静止画像に圧縮符号化するようにしても良い。
【0100】
さらに上述の実施の形態においては、外部に設けられた転送対象からタイミングの指定が与えられたとき、CPU9及びRAM10(重畳手段)により得られる各マークに対応する基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPX及び上書き用画素群(画素群)MPYが重畳された静止画像を、転送対象に転送する転送手段を、送受信部20及びインターフェース21から構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、所定の画像フォーマットに基づく静止画像を転送先に転送することができれば、この他種々の構成でなる転送手段に広く適用するようにしても良い。
【0101】
さらに本実施の形態の場合には、ブルートゥース(Bluetooth)等の無線LANを用いた送受信を行うようにしたが、対応する各種の外部機器との間で種々の情報を送受信することができれば、これ以外の無線通信回線のみならず、一般公衆回線や有線LAN等の有線通信回線網からなる通信手段に広く適用することができる。
【0102】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、被写体の撮像結果を表示手段に表示する撮像装置において、複数種類のマークがそれぞれ割り当てられ、当該各マークごとに対応する画像が予め記憶されている記憶手段と、複数種類のマークの中から必要に応じて指定された1以上のマークに対応する画像を記憶手段から読み出して、表示手段に表示されている撮像結果に重畳させる重畳手段と、表示手段に表示されている撮像結果のうち指定されたタイミングで所定の画像フォーマットに基づく静止画像に変換する画像変換手段とを設け、記憶手段には、各マークごとに、画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とが予め記憶され、重畳手段は、タイミングの指定時に撮像結果に各マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する画像ブロック群及び画素群を記憶手段から読み出して、静止画像に重畳させるようにしたことにより、同じ画像フォーマットに基づくマークの画像を静止画像に直接重畳する場合と比較して、画像領域の比較や輝度調整等に要するの処理負担を格段と低減させることができ、かくして画像処理の効率を格段と向上させ得る撮像装置を実現できる。
【0103】
また本発明によれば、被写体の撮像結果を表示手段に表示する撮像方法において、複数種類のマークについて、各マークごとに、画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とを予め記憶しておく第1のステップと、複数種類のマークの中から必要に応じて指定された1以上のマークに対応する画像を表示手段に表示されている撮像結果に重畳させる第2のステップと、表示手段に表示されている撮像結果のうち指定されたタイミングで所定の画像フォーマットに基づく静止画像に変換する第3のステップと、タイミングの指定時に撮像結果に各マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する画像ブロック群及び画素群を静止画像に重畳させる第4のステップとを設けるようにしたことにより、同じ画像フォーマットに基づくマークの画像を静止画像に直接重畳する場合と比較して、画像領域の比較や輝度調整等に要するの処理負担を格段と低減させることができ、かくして画像処理の効率を格段と向上させ得る撮像方法を実現できる。
【0104】
さらに本発明によれば、動画像を表示手段に表示する画像処理装置において、複数種類のマークがそれぞれ割り当てられ、当該各マークごとに対応する画像が予め記憶されている記憶手段と、複数種類のマークの中から必要に応じて指定された1以上のマークに対応する画像を記憶手段から読み出して、表示手段に表示されている動画像に重畳させる重畳手段と、表示手段に表示されている動画像のうち指定されたタイミングで所定の画像フォーマットに基づく静止画像に変換する画像変換手段とを設け、記憶手段には、各マークごとに、画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とが予め記憶され、重畳手段は、タイミングの指定時に動画像に各マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する画像ブロック群及び画素群を記憶手段から読み出して、静止画像に重畳させるようにした。ようにしたことにより、同じ画像フォーマットに基づくマークの画像を静止画像に直接重畳する場合と比較して、画像領域の比較や輝度調整等に要するの処理負担を格段と低減させることができ、かくして画像処理の効率を格段と向上させ得る画像処理装置を実現できる。
【0105】
さらに本発明によれば、動画像を表示手段に表示する画像処理方法において、複数種類のマークについて、各マークごとに、画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とを予め記憶しておく第1のステップと、複数種類のマークの中から必要に応じて指定された1以上のマークに対応する画像を表示手段に表示されている動画像に重畳させる第2のステップと、表示手段に表示されている動画像のうち指定されたタイミングで所定の画像フォーマットに基づく静止画像に変換する第3のステップと、タイミングの指定時に動画像に各マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する画像ブロック群及び画素群を静止画像に重畳させる第4のステップとを設けるようにしたことにより、同じ画像フォーマットに基づくマークの画像を静止画像に直接重畳する場合と比較して、画像領域の比較や輝度調整等に要するの処理負担を格段と低減させることができ、かくして画像処理の効率を格段と向上させ得る画像処理方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態によるディジタルビデオカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】基体画像ブロック群及び上書き画素群の構成を示す略線的な平面図である。
【図3】マーク画像重畳処理手順の説明に供するフローチャートである。
【図4】他の実施の形態による基体画像ブロック群及び上書き画素群の構成を示す略線的な平面図である。
【図5】従来の撮像結果の表示状態の説明に供する略線的な平面図である。
【図6】マークの画像の表示例の説明に供する略線的な平面図である。
【図7】図6に示すマークの画像の一部を表す画像領域の説明に供する略線的な平面図である。
【図8】図6に示すマークの画像の一部を4:2:2方式により表した画像領域の説明に供する略線的な平面図である。
【符号の説明】
1……ディジタルビデオカメラ、6……信号処理部、7……メモリコントローラ、9……CPU、10……RAM、11……ビデオコンコーダ、12……液晶モニタ、14……ROM、16……操作部、20……送受信部、22……データ圧縮伸長部、RT1……マーク画像重畳処理手順、MPX、MPV……基体画像ブロック群、MPY、MPW……上書き画素群。
【発明の属する技術分野】
本発明は撮像装置及びその方法並びに画像処理装置及びその方法に関し、例えば撮像素子によって撮像された映像を記録媒体に記録するディジタルビデオカメラに適用して好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のディジタルビデオカメラにおいては、撮像素子に結像された映像をカメラ本体に設けられたモニタの表示画面に動画像として表示させながら、ユーザの操作に応じてビデオテープに記録するようになされている。
【0003】
その際、ディジタルビデオカメラには、各種のカメラ機能の設定状態及び撮影条件等に対応する複数種類のマークが画像パターンとして予め設定保存されており、カメラ内部の状況又はユーザの操作に応じて、該当するマークの画像をモニタの表示画面上の撮像結果にライン単位で重畳表示(OSD:On Screen Display)させるようになされている。
(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平2002−108325号公報(第5頁〜第6頁、図3)
【0005】
さらに近年、このようなディジタルビデオカメラには、モニタの表示画面に表示されている撮像結果の中から、ユーザの操作又は転送先の指示に応じて指定された静止画像を記憶媒体に記録すると共に必要に応じて外部機器等へ転送するようになされた技術が一般的に採用されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなディジタルビデオカメラにおいて、モニタの表示画面上に撮像結果である動画像を表示しながら、指定された静止画像を外部機器等に転送する際に、当該静止画像にも上述のようなオンスクリーン表示用のマークを重畳表示させることが望まれる場合がある。
【0007】
しかし、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Groupe )規格に基づく圧縮符号化処理が行われた静止画像である場合には、透明色が圧縮対象として採用されていないことから、通常の動画像のようにライン単位でマークの画像を重畳表示させる手法をそのまま適用することができず、当該マークの画像をJPEG規格に基づく画像フォーマットに変換した後に静止画像とは別個に転送先へ送信する必要がある。
【0008】
このため転送先である受信装置において、JPEG規格に基づく画像フォーマットに対応する画像処理を行う機能を有している必要があり、汎用性を確保することが困難となる問題があった。
【0009】
これに加えてディジタルビデオカメラでは、マークの画像を転送する際に、当該マークに対応するカメラ機能の設定状態又は撮影条件等を任意フォーマットのコードとして作成した後、当該マークに付随して転送させなければならず、かかるカメラ内部における処理負担も考慮しなけらばならない煩雑さがあった。
【0010】
この問題を解決する一つの方法として、ディジタルビデオカメラにおいて、JPEG規格に基づく画像フォーマットの静止画像に、オンスクリーン表示用のマークの画像を重畳表示させる方法が提案されている。
【0011】
すなわち国際電気通信連合(ITU:International Telecommunication Union)の標準規格として制定されているコンポーネント信号のディジタル符号化規格に基づいて、静止画像及びマークの画像を共通の画像フォーマットとして取り扱うようにして、静止画像にマークの画像を重畳表示させる方法である。
【0012】
かかる共通の画像フォーマットとして、輝度信号Y及び2つの色差信号Cb、Crをそれぞれ別個にディジタル信号にするコンポーネント信号符号化のうち、2つの色差信号Cb、Crの標本化周波数を輝度信号Yの標本化周波数の半分にして標本化を行う方式(以下、これを4:2:2方式と呼ぶ)がJPEG規格等で一般的に用いられている。
【0013】
この4:2:2方式では、2画素単位のブロック(以下、これを画像ブロックと呼ぶ)を構成要素としてそれらの組み合わせにより画像領域を形成するようになされており、各画像ブロックごとに、1画素単位で個別に輝度調整し得ると共に、2画素単位で同時に色調整し得るようになされている。
【0014】
ここで、図5に示すように、モニタ1の表示画面1A上に撮像結果でなる動画像ANが表示されており、現在のカメラ内部の状況又はユーザの操作に応じて、少なくとも1以上の該当するオンスクリーン表示用のマークの画像M1〜M3が重畳表示された状態にあるときに、当該動画像ANの現時点の静止画像が指定された場合について説明する。
【0015】
この図5に示すモニタ1の表示画面1Aのうち左下に位置するオンスクリーン表示用のマークの画像M1に注目して、実際のサイズよりも格段と縮小してなる全56画素からなる場合について図6に示す。
【0016】
この図6において、オンスクリーン表示用のマークの画像M1は、三角形状の赤色領域ERを黒色の線枠EBで囲むように形成されており、4:2:2方式に基づく座標系を設けた場合、水平方向位置の座標が2n、2(n+1)、…、2(n+7)と、垂直方向位置の座標がm、m+1、…、m+7との方形枠内の画像領域に含まれるようになされている。
【0017】
この座標系において、マークの画像M1を含む画像領域のうち、水平方向位置が2(n+1)〜2(n+4)の範囲と、垂直方向位置がm+2〜m+6の範囲との方形枠を抜粋した画像領域FAを図7に示す。
【0018】
図7に示す画像領域FAを4:2:2方式で表した画像領域FA1の方形枠を図8に示す。この画像領域FA1の方形枠において、マークの画像M1を構成する複数の画像ブロックのうち10個の画像ブロックPB1〜PB10が含まれており、このうち画像ブロックPB1〜PB3は、2つの画素について、同レベルの輝度を有しかつ双方とも黒色でなる画像ブロックである。
【0019】
また画像ブロックPB7〜PB10は、2つの画素について、同レベルの輝度を有し、かつ双方とも赤色でなる画像ブロックである。さらに画像ブロックPB6は、2つの画素について、同レベルの輝度を有し、かつ一方の画素が赤色でなり他方の画素が黒色でなる画像ブロックである。さらに画像ブロックPB4、PB5は、2つの画素について、一方の画素が図5に示す表示画面1A内の動画像ANと同一の輝度及び色相でなり、他方の画素が黒色でなる画像ブロックである。
【0020】
この種のディジタルビデオカメラ(図示せず)において、JPEG規格のような4:2:2方式でなるオンスクリーン表示用のマークの画像を同じ方式の静止画像に重畳表示させる場合には、カメラ全体の制御を司るCPU(Central Processing Unit )は、まず予めメモリ内に設定保存されている複数種類のマークの画像のうち現在の状況に該当するマークの画像を読み出す。
【0021】
続いてCPUは、マークの画像と静止画像の重畳位置の画像領域とを比較して、当該マークの画像の輪郭部分(すなわち静止画像との境界線部分)に対応する画像ブロックを形成する2つの画素のうちの一方の画素について、当該画素をそのまま静止画像の一部として使用することができるか否かを判断する。
【0022】
そしてCPUは、このマークの画像を構成する複数の画像ブロックのうち、静止画像としてそのまま使用することができない画像ブロックが少なくとも1以上存在すると判断した場合には、当該静止画像をメモリから読み出す。
【0023】
この後CPUは、このマークの画像におけるそのまま使用することができない各画像ブロック(図8に示す画像ブロックPB6〜PB8)を、元の静止画像の対応位置の画像に近い色(白色又は黒色)に合わせるように、当該各画像ブロックのうちの該当する方の画素の輝度をそれぞれ調整する。
【0024】
次いでCPUは、このように4:2:2方式でオンスクリーン表示用のマークの画像を重畳表示した静止画像を、ユーザの操作又は転送先の指示に応じて外部機器等へ転送する。
【0025】
しかしながらこのような方法で4:2:2方式の静止画像を転送する方法では、内部のCPUが、オンスクリーン表示用のマークの画像を構成する複数の画像ブロックについて画素単位でそのまま使用するか否かを判断しなければならず、必要に応じて当該各画素の輝度を調整しなければならない煩雑さが生じると共に、メモリに一旦格納した静止画像を当該メモリから再度読み出す必要がある分、CPUの処理負担がより一層増大するという問題があった。
【0026】
この問題に対して上述した特許文献1では、オンスクリーン表示用のマークの周辺の範囲をその輝度信号や色差信号のレベル幅を基準として当該範囲のディジタル画像を透明色に調整するようになされているが、JPEG圧縮又はJPEG伸張の工程において輝度信号に多少の劣化が生じることを回避していない点において、実用上未だ不十分であった。
【0027】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、画像処理の効率を格段と向上させ得る撮像装置及びその方法並びに画像処理装置及びその方法を提案しようとするものである。
【0028】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、被写体の撮像結果を表示手段に表示する撮像装置において、複数種類のマークがそれぞれ割り当てられ、当該各マークごとに対応する画像が予め記憶されている記憶手段と、複数種類のマークの中から必要に応じて指定された1以上のマークに対応する画像を記憶手段から読み出して、表示手段に表示されている撮像結果に重畳させる重畳手段と、表示手段に表示されている撮像結果のうち指定されたタイミングで所定の画像フォーマットに基づく静止画像に変換する画像変換手段とを設け、記憶手段には、各マークごとに、画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とが予め記憶され、重畳手段は、タイミングの指定時に撮像結果に各マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する画像ブロック群及び画素群を記憶手段から読み出して、静止画像に重畳させるようにした。
【0029】
この結果この撮像装置では、所定の画像フォーマットに基づく静止画像にマークの画像を重畳する際に、当該マークに対応する画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とを静止画像に重畳するだけで済むことから、同じ画像フォーマットに基づくマークの画像を静止画像に直接重畳する場合と比較して、画像領域の比較や輝度調整等に要するの処理負担を格段と低減させることができる。
【0030】
また本発明においては、被写体の撮像結果を表示手段に表示する撮像方法において、複数種類のマークについて、各マークごとに、画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とを予め記憶しておく第1のステップと、複数種類のマークの中から必要に応じて指定された1以上のマークに対応する画像を表示手段に表示されている撮像結果に重畳させる第2のステップと、表示手段に表示されている撮像結果のうち指定されたタイミングで所定の画像フォーマットに基づく静止画像に変換する第3のステップと、タイミングの指定時に撮像結果に各マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する画像ブロック群及び画素群を静止画像に重畳させる第4のステップとを設けるようにした。
【0031】
この結果この撮像方法では、所定の画像フォーマットに基づく静止画像にマークの画像を重畳する際に、当該マークに対応する画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とを静止画像に重畳するだけで済むことから、同じ画像フォーマットに基づくマークの画像を静止画像に直接重畳する場合と比較して、画像領域の比較や輝度調整等に要するの処理負担を格段と低減させることができる。
【0032】
さらに本発明においては、動画像を表示手段に表示する画像処理装置において、複数種類のマークがそれぞれ割り当てられ、当該各マークごとに対応する画像が予め記憶されている記憶手段と、複数種類のマークの中から必要に応じて指定された1以上のマークに対応する画像を記憶手段から読み出して、表示手段に表示されている動画像に重畳させる重畳手段と、表示手段に表示されている動画像のうち指定されたタイミングで所定の画像フォーマットに基づく静止画像に変換する画像変換手段とを設け、記憶手段には、各マークごとに、画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とが予め記憶され、重畳手段は、タイミングの指定時に動画像に各マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する画像ブロック群及び画素群を記憶手段から読み出して、静止画像に重畳させるようにした。
【0033】
この結果この画像処理装置では、所定の画像フォーマットに基づく静止画像にマークの画像を重畳する際に、当該マークに対応する画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とを静止画像に重畳するだけで済むことから、同じ画像フォーマットに基づくマークの画像を静止画像に直接重畳する場合と比較して、画像領域の比較や輝度調整等に要するの処理負担を格段と低減させることができる。
【0034】
さらに本発明においては、動画像を表示手段に表示する画像処理方法において、複数種類のマークについて、各マークごとに、画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とを予め記憶しておく第1のステップと、複数種類のマークの中から必要に応じて指定された1以上のマークに対応する画像を表示手段に表示されている動画像に重畳させる第2のステップと、表示手段に表示されている動画像のうち指定されたタイミングで所定の画像フォーマットに基づく静止画像に変換する第3のステップと、タイミングの指定時に動画像に各マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する画像ブロック群及び画素群を静止画像に重畳させる第4のステップとを設けるようにした。
【0035】
この結果この画像処理方法では、所定の画像フォーマットに基づく静止画像にマークの画像を重畳する際に、当該マークに対応する画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とを静止画像に重畳するだけで済むことから、同じ画像フォーマットに基づくマークの画像を静止画像に直接重畳する場合と比較して、画像領域の比較や輝度調整等に要するの処理負担を格段と低減させることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0037】
(1)ディジタルビデオカメラの全体構成
図1において、1は全体としてディジタルビデオカメラを示し、投影レンズ2を介して入射した撮像光L1をCCD(Charge Coupled Divice :電荷結合素子)3の撮像面において光電変換することにより撮像信号S1を得、これをCDS(Correlated Double Sampling:相関2重サンプリング回路)及びAGC(Auto
Gain Control :自動利得制御回路)部4に送出する。
【0038】
CDS及びAGC部4は、撮像信号S1にリセット雑音が発生する期間においてその信号レベルを所定電位でクランプすることによって雑音成分を低減すると共に、当該撮像信号S1の振幅を自動的に調整して出力を所定値に制御することによってコントラストの変動を防止する。このようにして得られた撮像信号S2は続くアナログ/ディジタル変換(A/D)部5に送出され、ディジタル撮像信号S3に変換された後、信号処理部6に送出される。
【0039】
信号処理部6は、ディジタル撮像信号S3に対してY/C分離、ホワイトバランス調整処理及びγ(ガンマ)補正等を施した後、これをマトリクス処理によってビデオ信号S4に変換し、これをメモリコントローラ7に送出する。
【0040】
これらCCD3、CDS及びAGC部4、A/D変換部5、信号処理部6及びメモリコントローラ7は、バス8を介してディジタルビデオカメラ1全体の制御を司るCPU(Central Processing Unit )9と接続され、当該CPU9の制御に基づいて各種動作を実行するようになされている。
【0041】
メモリコントローラ7は、通常の被写体確認時(すわなち動画撮像時)には、ビデオ信号S4をフレーム単位でRAM(Random Access Memory)10に順次書き込むと共に、ビデオエンコーダ11を介して所定方式(例えばNTSC(National Television System Committee)方式等)のコンポジット信号S5に変換した後、これを液晶モニタ12及び外部接続端子13に送出する。
【0042】
その際、メモリコントローラ7は、ユーザからズーム処理等の指令を受けた場合には、ビデオ信号S4をフレーム単位でそれぞれ指定倍率に拡大又は縮小した後、これら拡大画像又は縮小画像としてRAM10に順次書き込むと共に、ビデオエンコーダ11を介して液晶モニタ12の表示画面12Aに表示させる。
【0043】
これにより液晶モニタ12の表示画面12Aにコンポジット信号S5に基づく動画像(以下、これをファインダ画像と呼ぶ)がリアルタイムで表示されると共に、外部接続端子13に例えばパーソナルコンピュータやビデオモニタ等(図示せず)が接続されている場合には、当該外部接続端子13を介して供給されたコンポジット信号S5に基づくファインダ画像がリアルタイムで表示される。
【0044】
またCPU9には、動作プログラムや各定数が記憶されているROM(Read Only Memory)14と、ディジタルビデオカメラ1の動作に関する各種定数や各種情報を電源遮断時にも記憶し続けることができる不揮発性メモリ15とがバス8を介して接続され、これらのメモリ14、15に対して各種データを必要に応じて記録及び又は再生し得るようになされている。
【0045】
さらにCPU9には、各種キー等からなる操作部16がI/O(Input/Output)ポート17及び続くバス8を介して接続されると共に、テープ収納部18がインターフェイス19及び続くバス8を介して接続されており、ユーザによる操作部16による操作内容及びビデオテープVTの挿脱に応じた伝達信号を受けるようになされている。
【0046】
さらにCPU9には、例えばブルートゥース(Bluetooth)等の無線LAN(Local Area Network)による送受信部20がインターフェース21及び続くバス8を介して接続されており、対応する各種の外部機器(図示せず)との間で種々の情報を送受信し得るようになされている。
【0047】
かかる構成に加えて、ROM14には、各種のカメラ機能の設定状態及び撮影条件等に対応する複数種類のマークが画像パターンとして設定保存されている。そしてCPU9は、カメラ内部の状況又はユーザの操作に応じて、ROM14に読出指令信号S10を送出するようにして、ROM14から該当するマークの画像を読み出させた後、ビデオエンコーダ11を介して液晶モニタ12の表示画面12A上のファインダ画像(動画像)に重畳表示させる。
【0048】
この場合、ROM14には、さらに各種のマークの画像パターンが液晶モニタ12の表示画面12Aのどの位置に表示されているかを表す表示位置データS11も予め格納されており、CPU9は、当該ROM14から必要に応じて表示位置データS11を読み出して参照することにより、現在液晶モニタ12の表示画面12Aに表示されているマークの画像が当該表示画面12Aのどの位置に表示されているかを常時判断することができる。
【0049】
ここでユーザが操作部16のうちのシャッタボタン(図示せず)を押圧操作したとき(すなわち静止画撮像時)や、外部機器から送受信部20を介して静止画像の転送要求(例えばブルートゥースにおけるBIP(Basic Imaging Profile))があった場合には、CPU9からバス8を介して記録指令信号S12がメモリコントローラ7に送出される。
【0050】
これによりメモリコントローラ7は、RAM10にビデオ信号S4を書き込みながら当該ビデオ信号S4に基づく複数のフレーム画像の中からシャッタ時又は転送要求時に撮像したフレーム画像を読み出した後、バス8を介してデータ圧縮伸長部22に送出する。
【0051】
その際、CPU9は、ROM14に読出指令信号S10を与えて当該ROM14から該当するマークの画像を読み出し、当該マークの画像をRAM10に格納されているビデオ信号S4に基づくフレーム画像に重畳させた後、ビデオエンコーダ11を介して液晶モニタ12の表示画面12A上にファインダ画像として表示させると共に、データ圧縮伸長部22に送出する。
【0052】
このデータ圧縮伸長部22は、RAM10から与えられたマークの画像が重畳されたフレーム画像に対してJPEG(Joint Photographic Experts Groupe )規格に基づく圧縮符号化処理を行うことにより、画像情報が圧縮されたフレーム画像を得る。
【0053】
この後、CPU9は、データ圧縮伸長部22においてマークの画像が重畳された圧縮フレーム画像を、再度RAM10に書き込み、又はインターフェイス21及び送受信部20を介して転送要求を送信した外部機器に転送する。
【0054】
(2)本実施の形態によるマーク画像重畳方法
ここで本実施の形態によるディジタルビデオカメラ1においては、液晶モニタ12の表示画面12Aに表示されているファインダ画像(動画像)のうち、ユーザの操作又は外部機器からの転送要求に応じたタイミングで指定されたファインダ画像を、JPEG規格に基づく圧縮符号化処理が行われた静止画像としてRAM10に格納すると共に外部機器に転送する。
【0055】
このとき液晶モニタ12の表示画面12Aに表示されているファインダ画像(動画像)にカメラ内部の状況又はユーザの指示に応じたマークの画像が重畳して表示されている場合には、当該ファインダ画像を圧縮符号化処理する際に、同じマークの画像を同じ位置関係を保って重畳させることにより、転送対象となる静止画像を生成するようになされている。
【0056】
具体的にはJPEG規格で用いられる4:2:2方式を、静止画像とマークの画像との共通の画像フォーマットとして適用する場合について説明する。すなわち4:2:2方式では、2画素単位の画像ブロックを構成要素としてそれらの組み合わせにより画像領域を形成するようになされ、各画像ブロックごとに、1画素単位で個別に輝度調整し得ると共に、2画素単位で同時に色調整し得るようになされている。
【0057】
本実施の形態では、マークの画像について、当該マークの画像の輪郭部分(すなわち静止画像との境界線部分)の一部を除いた画像領域を、同レベルの輝度を有しかつ双方とも同じ色(黒色又は赤色)でなる画像ブロック群で構成しておき(以下、これを基体画像ブロック群と呼ぶ)、当該マークの輪郭部分の残る部分の画像領域を、1画素単位で所定レベルの輝度のみからなる画素群(以下、これを上書き用画素群と呼ぶ)で構成するようになされている。
【0058】
この上書き用画素群は、静止画像に基体画像ブロック群が重畳された後に、当該基体画像ブロック群の周縁部に上書きすることによってマークの画像の輪郭部分を補足するための画素群であり、基体画像ブロック群及び上書き用画素群の両方を静止画像に重畳することにより、マークの画像全体を構成するようになされている。
【0059】
例えば上述した図5に示すモニタ1の表示画面1Aと同様の表示内容が液晶モニタ12の表示画面12Aに表示されている場合を想定する。そして液晶モニタ12の表示画面12A上のファインダ画像のうち左下に位置するマークM1(図5)に注目して、実際のサイズよりも格段と縮小してなる全56画素からなる場合について示す。
【0060】
この図5に示すマークM1は、三角形状の赤色領域ERを黒色の線枠EBで囲むように形成されており、4:2:2方式に基づく座標系を設けた場合、水平方向位置の座標が2n、2(n+1)、…、2(n+7)と、垂直方向位置の座標がm、m+1、…、m+7との方形枠内の画像領域に含まれるようになされている。
【0061】
この座標系において、マークの画像M1を含む画像領域のうち、水平方向位置が2(n+1)〜2(n+4)の範囲と、垂直方向位置がm+2〜m+6の範囲との方形枠を抜粋した画像領域FAを上述した図7に示し、当該画像領域FAの大部分を4:2:2方式で表した画像領域FA2の方形枠を図2(A)及び(B)に分けて示す。
【0062】
この画像領域FA2の方形枠において、マークの画像M1を基体画像ブロック群MPX(図2(A))及び上書き用画素群MPY(図2(B))から構成した場合、まず図2(A)に示すように、画像ブロックPB1〜PB3及びPB6〜PB10が基体画像ブロック群MPXを構成する。
【0063】
このうち画像ブロックPB1〜PB3は、2つの画素について、同レベルの輝度を有しかつ双方とも黒色でなる画像ブロックであり、また画像ブロックPB6〜PB10は、2つの画素について、同レベルの輝度を有しかつ双方とも赤色でなる画像ブロックである。
【0064】
そして上書き用画素群MPYは、図2(B)に示すように、基体画像ブロック群MPXの周縁部においてマークの画像の輪郭部分のうち欠落した画像部分を構成する画素群P4、P5と、当該基体画像ブロック群MPXの周縁部において一方の画素に輝度調整が必要な画像ブロックに上書きするための画素群P6とからなる。
【0065】
このようにマークの画像M1を構成する基体画像ブロック群MPX(PB1〜PB3、PB6〜PB10)及び上書き用画素群MPY(P4〜P6)について、ROM14には、各種マークごとに、基体画像ブロック群MPX及び上書き用画素群MPYが一体となって格納されると共に、転送対象となる静止画像に対して基体画像ブロック群MPXを構成する各画像ブロックがどの位置に重畳されるかを表す位置関係と、当該静止画像及び基体画像ブロック群MPXに対して上書き用画素群MPYを構成する各画素がどの位置に重畳されるかを表す位置関係とが予め設定されている。
【0066】
実際に複数種類のマークにはそれぞれ対応する番号(以下、これをマーク番号と呼ぶ)がシリアルに割り当てられると共に、ROM14の所定領域における各マークの画像の格納位置がそれぞれアドレスID(Identity)として割り当てられており、当該各種マークごとのマーク番号とアドレスIDとの対応関係を規定したテーブル(以下、これをマーク対応テーブルと呼ぶ)がROM14の所定領域に格納されている。
【0067】
そして複数種類のマークのうち現在の状況に応じた1のマークが指定されると、CPU9は、当該マークに対応するマーク番号とアドレスIDとを、ROM14内に格納されているマーク対応テーブルに基づいて検索した後、ROM14から当該検索したアドレスIDに対応するマークの画像を基体画像ブロック群MPX及び上書き用画素群MPYの順に読み出す。
【0068】
なお上書き用画素群MPYを構成する各画素は、輝度レベルが0〔%〕又は100〔%〕に設定されており、輝度レベルが0〔%〕の画素は黒色で表示される一方、輝度レベルが100〔%〕の画素は白色で表示されることから、各種マークごとに、それぞれマークの画像の輪郭部分の色に対応させるように予めいずれかに選定されている。
【0069】
実際にこのディジタルカメラ1では、録画時又は再生時に、液晶モニタ12の表示画面12Aにファインダ画像(動画像)が表示された状態で、CPU9は、図3に示すマーク画像重畳処理手順RT1をステップSP0から開始し、続くステップSP1において、ユーザの操作又は外部機器からの転送要求に応じたタイミングでファインダ画像(静止画像)が指定されるのを待つ。
【0070】
次のステップSP2において、CPU9は、指定されたファインダ画像を4:2:2方式による静止画像としてRAM10に格納した後、ステップSP3に進む。
【0071】
このステップSP3において、CPU9は、ファインダ画像が指定された際に液晶モニタ12の表示画面12A上の当該ファインダ画像に、カメラ内部の状況又はユーザの指示に応じたマークの画像を重畳表示させる必要があるか否かを判断し、肯定結果を得た場合にのみステップSP4に進んで、ROM14に予め格納されている複数種類のマークの画像の中から該当するマークの画像を決定して、当該マークの画像を構成する4:2:2方式でなる基体画像ブロック群MPXを読み出す。
【0072】
続いてCPU9は、ステップSP5に進んで、4:2:2方式でなる静止画像上の対応する位置に、同じ方式の基体画像ブロック群MPXを重畳させた後、ステップSP6に進む。
【0073】
このステップSP6において、CPU9は、ROM14から上述の基体画像ブロック群MPXに対応する上書き用画素群MPYを読み出した後、ステップSP7に進んで、RAM10において、静止画像及び基体画像ブロック群MPX上の対応する位置に、輝度レベルのみ設定された画素単位の上書き用画素群MPYを重畳させる。
【0074】
かくしてCPU9は、4:2:2方式でマークの画像を重畳表示した静止画像を生成することができ、ステップSP8において、当該静止画像を圧縮符号化処理を行い、ユーザの操作又は転送先の指示に応じた外部機器等へ転送した後、ステップSP9に進んで当該マーク画像重畳処理手順RT1を終了する。
【0075】
これに対してステップSP3において否定結果が得られた場合は、静止画像にマークの画像を重畳する必要がないことを表しており、このときCPU9は、ステップSP10に進んで、静止画像を圧縮符号化処理を行い、そのままユーザの操作又は転送先の指示に応じた外部機器等へ転送した後、ステップSP9に進んで当該マーク画像重畳処理手順RT1を終了する。
【0076】
(3)本実施の形態による動作及び効果
以上の構成において、このディジタルビデオカメラ1では、録画時又は再生時に、液晶モニタ12の表示画面12Aにファインダ画像(動画像)が表示された状態で、ユーザの操作又は外部機器からの転送要求に応じたタイミングでファインダ画像が指定されると、当該指定されたファインダ画像を4:2:2方式による静止画像として生成する。
【0077】
その際、液晶モニタ12の表示画面12A上の当該ファインダ画像に、カメラ内部の状況又はユーザの指示に応じたマークの画像が重畳表示されている場合には、ROM14に予め格納されている複数種類のマークの画像の中から該当するマークの画像を決定する。
【0078】
まずROM14から当該マークの画像を構成する4:2:2方式でなる基体画像ブロック群MPXを読み出して、同じ方式の静止画像上の対応する位置に重畳させた後、続いて当該マークの画像を構成する輝度レベルのみ設定された画素単位の上書き用画素群MPYを読み出して、4:2:2方式でなる静止画像及び基体画像ブロック群MPX上の対応する位置に重畳させる。
【0079】
かかるマークの画像を、当該マークの画像の輪郭からはみ出さないように4:2:2方式でなる基体画像ブロック群MPXを画像ブロック単位で敷き詰めるように配置した後に、当該基体画像ブロック群MPXの周縁部においてマークの画像の輪郭部分のうち欠落した画像部分を補填すると共に、当該基体画像ブロック群MPXの周縁部において一方の画素に輝度調整が必要な画像ブロックに上書きするように、輝度レベルのみ設定された画素単位でなる上書き用画素群MPYを配置するようにして予め構成しておく。
【0080】
この結果、4:2:2方式による静止画像にマークの画像を重畳する場合に、まず同方式による画像ブロック単位の基体画像ブロック群MPXを重畳した後に、続いて輝度レベルのみ設定された画素単位の上書き用画素群MPYを重畳すれば、当該上書き用画素群MPYに隣接する各画素の発色に影響を与えることなく、あたかも4:4:4方式のマークの画像を静止画像に重畳させた場合と同様の効果を得ることができる。
【0081】
従って、CPU9が4:2:2方式の静止画像にマークの画像を重畳する際に、当該マークの画像と静止画像の重畳位置の画像領域を比較して、その比較結果に応じて、当該マークの画像の輪郭部分に対応する画像ブロックを形成する2つの画素のうちの一方の画素をそのまま静止画像の一部として使用することができるか否かを判断しなければならないといった煩雑さと、必要に応じて当該各画素の輝度レベルを調整しなければならない煩雑さと、RAM10に一旦格納した静止画像を再度読み出さなければならない煩雑さとを回避することができ、かくしてこれらの処理に要するCPU9の処理負担を格段と低減させることができる。
【0082】
かくしてこのディジタルビデオカメラ1では、4:2:2方式による静止画像に該当するマークの画像を重畳した状態で、圧縮符号化処理を行った後、ユーザの操作又は転送先の指示に応じた外部機器等へ転送することができる一方、当該転送先である外部機器等においても通常のデコード処理によりマークの画像が重畳された状態の静止画像を取得することができる。
【0083】
以上の構成によれば、このディジタルビデオカメラ1においては、各種のカメラ機能の設定状態及び撮影条件等に対応する複数種類のマークを、当該各マークごとに、4:2:2方式でなる画像ブロック単位の基体画像ブロック群MPXと、輝度レベルのみ設定された画素単位の上書き用画素群MPYとから構成しておき、当該マークの画像を4:2:2方式でなる静止画像に重畳する際に、まず基体画像ブロック群MPXを重畳した後に続いて上書き用画素群MPYを重畳するようにしたことにより、4:2:2方式の静止画像に同方式のマークの画像を直接重畳する場合と比較して、これらの処理に要するCPUの処理負担を格段と低減させることができ、かくしてディジタル画像の処理効率を格段と向上させ得るディジタルビデオカメラ1を実現できる。
【0084】
(4)他の実施の形態
なお上述の本実施の形態においては、本発明による撮像装置として図1に示すようなディジタルビデオカメラ1を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の構成からなる撮像装置に広く適用することができると共に、腕時計、携帯電話、携帯情報機器(PDA:Personal Digital Assistannts)などのモバイル機器としての画像処理装置にも広く適用することができる。
【0085】
また上述の実施の形態においては、被写体を撮影する撮像手段を、撮像部3、CDS及びAGC部4、A/D変換部5及び信号処理部6から構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、被写体の撮影結果を画像データとして得ることができれば、この他種々の構成からなる撮像手段を適用するようにしても良い。
【0086】
さらに上述の実施の形態においては、撮像結果としての撮像画像を表示する表示手段として、ディジタルカメラ1に搭載された液晶モニタ12を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種々の構成からなる表示手段に広く適用することができ、またケーブル等の有線や無線LAN等の無線を介して電気的に接続されていれば、ディジタルカメラ1本体から分離していても良い。
【0087】
さらに上述の実施の形態においては、複数種類のマークがそれぞれ割り当てられ、当該各マークごとに対応する画像が予め記憶されている記憶手段として、ROM14を適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ディジタルビデオカメラの内部に設けらた不揮発性メモリ16や、外部から装填可能なメモリカード等の記録媒体を適用するようにしても良い。
【0088】
また単なる記録媒体のみならず、ディジタルビデオカメラ1内にOSD(On Screen Display )部(図示せず)をCPU9とバス8を介して接続するように設け、当該OSD部の内部メモリを上述したROM14に代用すると共に、OSD部自体をCPU9の処理の一部を担うように制御機能を割り当てるようにしても良い。
【0089】
要は、各マークごとに、所定の画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPXと、当該基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPXに対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる上書き用画素群(画素群)MPYとが予め記憶されており、必要に応じてマークごとに選択的に読み出すことができれば、種々の構成からなる記憶手段に広く適用するようにしても良い。
【0090】
さらに上述の実施の形態においては、複数種類のマークの中から必要に応じて指定された1以上のマークに対応する画像を記憶手段から読み出して、表示手段に表示されている撮像結果に重畳させる重畳手段を、CPU9及びRAM10から構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、要は、タイミングの指定時に撮像結果に各マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPX及び上書き用画素群(画素群)MPYを静止画像に重畳させることができれば、この他種々の構成からなる重畳手段に広く適用することができる。
【0091】
さらに重畳手段を構成するCPU9及びRAM10は、各マークごとに、基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPXを静止画像に重畳した後に、上書き用画素群(画素群)MPYを静止画像及び基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPXに重畳させるようにしたが、静止画像に重畳する順番は同時でも良い。
【0092】
さらに上述の実施の形態においては、各マークごとに基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPX及び上書き用画素群(画素群)MPYが設定されており、基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPXは、対応するマークの画像の輪郭からはみ出さないように画像ブロック単位で敷き詰めるように配置され、上書き用画素群(画素群)MPYは、基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPXの周縁部において当該マークの画像の輪郭部分のうち欠落した画像部分を補填すると共に、当該基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPXの周縁部において一方の画素に輝度調整が必要な画像ブロックに上書きするように画素単位で配置されるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、該当するマークの画像を所定の画像フォーマットに基づく静止画像に重畳することができれば、基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPXを構成する各画像ブロック及び上書き用画素群(画素群)MPYを構成する各画素の組み合わせは任意に設定しても良い。
【0093】
例えば静止画像に重畳するマークを、実際のサイズよりも格段と縮小してなる全16画素から構成した場合の画像領域FBを図4(A)に示す。このマークの画像FBは、三角形状の赤色領域ERを黒色の線枠EBと白色の線枠EWとで交互に囲むように形成されており、4:2:2方式に基づく座標系を設けた場合、水平方向位置の座標が2l、2(l+1)、…、2(l+4)と、垂直方向位置の座標がk、k+1、…、k+4との方形枠内の画像領域に含まれるようになされている。
【0094】
この座標系における画像領域FBの方形枠において、マークの画像を基体画像ブロック群MPV(図4(B))及び上書き用画素群MPW(図4(C))から構成した場合、まず図4(B)に示すように、画像ブロックPB20〜PB25が基体画像ブロック群MPVを構成する。このうち画像ブロックPB20〜PB25は、2つの画素について、同レベルの輝度を有しかつ双方とも赤色でなる画像ブロックである。
【0095】
そして上書き用画素群MPWは、図4(C)に示すように、基体画像ブロック群MPVの周縁部においてマークの画像の輪郭部分のうち欠落した画像部分を構成する画素群P10、P13、P16と、当該基体画像ブロック群MPVの周縁部において一方の画素に輝度調整が必要な画像ブロックに上書きするための画素群P11、P12、P14、P15とからなる。かかる上書き用画素群MPWを構成する各画素は、輝度レベルが0〔%〕の画素P10〜P12は黒色で表示される一方、輝度レベルが100〔%〕の画素P13〜P16は白色で表示される。
【0096】
かくして基体画像ブロック群MPV及び上書き用画素群MPWの両方を静止画像に重畳することにより、図4(A)に示すようなマークの画像を表す画像領域FBを得ることができる。
【0097】
また上書き用画素群(画素群)MPYを、基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPXの周縁部において当該マークの画像の輪郭部分のうち欠落した画像部分を補填すると共に、当該基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPXの周縁部において一方の画素に輝度調整が必要な画像ブロックに上書きするように画素単位で配置されるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、上書き用画素群(画素群)MPYを、基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPXの内部(図示せず)に配置されるようにしても良い。この場合、静止画像の内部においても輝度レベルが100〔%〕又は0〔%〕の画素群を重畳することによって見た目が4:4:4方式の細かいデータを生成することができる。
【0098】
さらに上述の実施の形態においては、液晶モニタ12(表示手段)の表示画面12Aに表示されている撮像結果のうち指定されたタイミングで所定の画像フォーマットに基づく静止画像に変換する画像変換手段を、データ圧縮伸長部22及びCPU9から構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、撮像結果を指定されたタイミングで画像フォーマットに基づく静止画像に変換することができれば、この他種々の構成からなる画像変換手段に広く適用することができる。
【0099】
さらに本実施の形態においては、撮像結果をJPEG規格に基づく画像フォーマットに基づく静止画像に圧縮符号化するようにした場合について述べたが、これ以外にも、TIFF(Tagged Image File Format)、DCF(Design Rule for Camera File System)、CIFF(Camera Image File Format)、GIF(Graphics Interchange Format)、BMP(Bit Map)、PICT(Quick Draw Picture Format)及びFPX(Flash Pix)等の種々の画像フォーマットに基づく静止画像に圧縮符号化するようにしても良い。
【0100】
さらに上述の実施の形態においては、外部に設けられた転送対象からタイミングの指定が与えられたとき、CPU9及びRAM10(重畳手段)により得られる各マークに対応する基体画像ブロック群(画像ブロック群)MPX及び上書き用画素群(画素群)MPYが重畳された静止画像を、転送対象に転送する転送手段を、送受信部20及びインターフェース21から構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、所定の画像フォーマットに基づく静止画像を転送先に転送することができれば、この他種々の構成でなる転送手段に広く適用するようにしても良い。
【0101】
さらに本実施の形態の場合には、ブルートゥース(Bluetooth)等の無線LANを用いた送受信を行うようにしたが、対応する各種の外部機器との間で種々の情報を送受信することができれば、これ以外の無線通信回線のみならず、一般公衆回線や有線LAN等の有線通信回線網からなる通信手段に広く適用することができる。
【0102】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、被写体の撮像結果を表示手段に表示する撮像装置において、複数種類のマークがそれぞれ割り当てられ、当該各マークごとに対応する画像が予め記憶されている記憶手段と、複数種類のマークの中から必要に応じて指定された1以上のマークに対応する画像を記憶手段から読み出して、表示手段に表示されている撮像結果に重畳させる重畳手段と、表示手段に表示されている撮像結果のうち指定されたタイミングで所定の画像フォーマットに基づく静止画像に変換する画像変換手段とを設け、記憶手段には、各マークごとに、画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とが予め記憶され、重畳手段は、タイミングの指定時に撮像結果に各マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する画像ブロック群及び画素群を記憶手段から読み出して、静止画像に重畳させるようにしたことにより、同じ画像フォーマットに基づくマークの画像を静止画像に直接重畳する場合と比較して、画像領域の比較や輝度調整等に要するの処理負担を格段と低減させることができ、かくして画像処理の効率を格段と向上させ得る撮像装置を実現できる。
【0103】
また本発明によれば、被写体の撮像結果を表示手段に表示する撮像方法において、複数種類のマークについて、各マークごとに、画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とを予め記憶しておく第1のステップと、複数種類のマークの中から必要に応じて指定された1以上のマークに対応する画像を表示手段に表示されている撮像結果に重畳させる第2のステップと、表示手段に表示されている撮像結果のうち指定されたタイミングで所定の画像フォーマットに基づく静止画像に変換する第3のステップと、タイミングの指定時に撮像結果に各マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する画像ブロック群及び画素群を静止画像に重畳させる第4のステップとを設けるようにしたことにより、同じ画像フォーマットに基づくマークの画像を静止画像に直接重畳する場合と比較して、画像領域の比較や輝度調整等に要するの処理負担を格段と低減させることができ、かくして画像処理の効率を格段と向上させ得る撮像方法を実現できる。
【0104】
さらに本発明によれば、動画像を表示手段に表示する画像処理装置において、複数種類のマークがそれぞれ割り当てられ、当該各マークごとに対応する画像が予め記憶されている記憶手段と、複数種類のマークの中から必要に応じて指定された1以上のマークに対応する画像を記憶手段から読み出して、表示手段に表示されている動画像に重畳させる重畳手段と、表示手段に表示されている動画像のうち指定されたタイミングで所定の画像フォーマットに基づく静止画像に変換する画像変換手段とを設け、記憶手段には、各マークごとに、画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とが予め記憶され、重畳手段は、タイミングの指定時に動画像に各マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する画像ブロック群及び画素群を記憶手段から読み出して、静止画像に重畳させるようにした。ようにしたことにより、同じ画像フォーマットに基づくマークの画像を静止画像に直接重畳する場合と比較して、画像領域の比較や輝度調整等に要するの処理負担を格段と低減させることができ、かくして画像処理の効率を格段と向上させ得る画像処理装置を実現できる。
【0105】
さらに本発明によれば、動画像を表示手段に表示する画像処理方法において、複数種類のマークについて、各マークごとに、画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とを予め記憶しておく第1のステップと、複数種類のマークの中から必要に応じて指定された1以上のマークに対応する画像を表示手段に表示されている動画像に重畳させる第2のステップと、表示手段に表示されている動画像のうち指定されたタイミングで所定の画像フォーマットに基づく静止画像に変換する第3のステップと、タイミングの指定時に動画像に各マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する画像ブロック群及び画素群を静止画像に重畳させる第4のステップとを設けるようにしたことにより、同じ画像フォーマットに基づくマークの画像を静止画像に直接重畳する場合と比較して、画像領域の比較や輝度調整等に要するの処理負担を格段と低減させることができ、かくして画像処理の効率を格段と向上させ得る画像処理方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態によるディジタルビデオカメラの構成を示すブロック図である。
【図2】基体画像ブロック群及び上書き画素群の構成を示す略線的な平面図である。
【図3】マーク画像重畳処理手順の説明に供するフローチャートである。
【図4】他の実施の形態による基体画像ブロック群及び上書き画素群の構成を示す略線的な平面図である。
【図5】従来の撮像結果の表示状態の説明に供する略線的な平面図である。
【図6】マークの画像の表示例の説明に供する略線的な平面図である。
【図7】図6に示すマークの画像の一部を表す画像領域の説明に供する略線的な平面図である。
【図8】図6に示すマークの画像の一部を4:2:2方式により表した画像領域の説明に供する略線的な平面図である。
【符号の説明】
1……ディジタルビデオカメラ、6……信号処理部、7……メモリコントローラ、9……CPU、10……RAM、11……ビデオコンコーダ、12……液晶モニタ、14……ROM、16……操作部、20……送受信部、22……データ圧縮伸長部、RT1……マーク画像重畳処理手順、MPX、MPV……基体画像ブロック群、MPY、MPW……上書き画素群。
Claims (16)
- 被写体の撮像結果を表示手段に表示する撮像装置において、
複数種類のマークがそれぞれ割り当てられ、当該各マークごとに対応する画像が予め記憶されている記憶手段と、
上記複数種類のマークの中から必要に応じて指定された1以上の上記マークに対応する上記画像を上記記憶手段から読み出して、上記表示手段に表示されている上記撮像結果に重畳させる重畳手段と、
上記表示手段に表示されている上記撮像結果のうち指定されたタイミングで所定の画像フォーマットに基づく静止画像に変換する画像変換手段と
を具え、
上記記憶手段には、各上記マークごとに、上記画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とが予め記憶され、
上記重畳手段は、上記タイミングの指定時に上記撮像結果に各上記マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する上記画像ブロック群及び上記画素群を上記記憶手段から読み出して、上記静止画像に重畳させる
ことを特徴とする撮像装置。 - 上記重畳手段は、各上記マークごとに、上記画像ブロック群を上記静止画像に重畳した後に、上記画素群を上記静止画像及び上記画像ブロック群に重畳させる
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 各上記マークごとに上記画像ブロック群及び上記画素群が設定されており、
上記画像ブロック群は、対応する上記マークの画像の輪郭からはみ出さないように上記画像ブロック単位で敷き詰めるように配置され、
上記画素群は、上記画像ブロック群の周縁部及び又は内部において当該マークの画像の輪郭部分のうち欠落した画像部分を補填すると共に、当該画像ブロック群の周縁部及び又は内部において一方の画素に輝度調整が必要な画像ブロックに上書きするように画素単位で配置されている
ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 外部に設けられた転送対象から上記タイミングの指定が与えられたとき、上記重畳手段により得られる各上記マークに対応する上記画像ブロック群及び上記画素群が重畳された上記静止画像を、上記転送対象に転送する転送手段
を具えることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。 - 被写体の撮像結果を表示手段に表示する撮像方法において、
複数種類のマークについて、各上記マークごとに、上記画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とを予め記憶しておく第1のステップと、
上記複数種類のマークの中から必要に応じて指定された1以上の上記マークに対応する画像を上記表示手段に表示されている上記撮像結果に重畳させる第2のステップと、
上記表示手段に表示されている上記撮像結果のうち指定されたタイミングで所定の画像フォーマットに基づく静止画像に変換する第3のステップと、
上記タイミングの指定時に上記撮像結果に各上記マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する上記画像ブロック群及び上記画素群を上記静止画像に重畳させる第4のステップと
を具えることを特徴とする撮像方法。 - 上記第4のステップでは、
各上記マークごとに、上記画像ブロック群を上記静止画像に重畳した後に、上記画素群を上記静止画像及び上記画像ブロック群に重畳させる
ことを特徴とする請求項5に記載の撮像方法。 - 上記第1のステップでは、
各上記マークごとに上記画像ブロック群及び上記画素群が設定されており、
上記画像ブロック群は、対応する上記マークの画像の輪郭からはみ出さないように上記画像ブロック単位で敷き詰めるように配置され、
上記画素群は、上記画像ブロック群の周縁部及び又は内部において当該マークの画像の輪郭部分のうち欠落した画像部分を補填すると共に、当該画像ブロック群の周縁部及び又は内部において一方の画素に輝度調整が必要な画像ブロックに上書きするように画素単位で配置されている
ことを特徴とする請求項5に記載の撮像方法。 - 外部に設けられた転送対象から上記タイミングの指定が与えられたとき、上記第4のステップにより得られる各上記マークに対応する上記画像ブロック群及び上記画素群が重畳された上記静止画像を、上記転送対象に転送する第5のステップ
を具えることを特徴とする請求項5に記載の撮像方法。 - 動画像を表示手段に表示する画像処理装置において、
複数種類のマークがそれぞれ割り当てられ、当該各マークごとに対応する画像が予め記憶されている記憶手段と、
上記複数種類のマークの中から必要に応じて指定された1以上の上記マークに対応する上記画像を上記記憶手段から読み出して、上記表示手段に表示されている上記動画像に重畳させる重畳手段と、
上記表示手段に表示されている上記動画像のうち指定されたタイミングで所定の画像フォーマットに基づく静止画像に変換する画像変換手段と
を具え、
上記記憶手段には、各上記マークごとに、上記画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とが予め記憶され、
上記重畳手段は、上記タイミングの指定時に上記動画像に各上記マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する上記画像ブロック群及び上記画素群を上記記憶手段から読み出して、上記静止画像に重畳させる
ことを特徴とする画像処理装置。 - 上記重畳手段は、各上記マークごとに、上記画像ブロック群を上記静止画像に重畳した後に、上記画素群を上記静止画像及び上記画像ブロック群に重畳させる
ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。 - 各上記マークごとに上記画像ブロック群及び上記画素群が設定されており、
上記画像ブロック群は、対応する上記マークの画像の輪郭からはみ出さないように上記画像ブロック単位で敷き詰めるように配置され、
上記画素群は、上記画像ブロック群の周縁部及び又は内部において当該マークの画像の輪郭部分のうち欠落した画像部分を補填すると共に、当該画像ブロック群の周縁部及び又は内部において一方の画素に輝度調整が必要な画像ブロックに上書きするように画素単位で配置されている
ことを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。 - 外部に設けられた転送対象から上記タイミングの指定が与えられたとき、上記重畳手段により得られる各上記マークに対応する上記画像ブロック群及び上記画素群が重畳された上記静止画像を、上記転送対象に転送する転送手段
を具えることを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。 - 動画像を表示手段に表示する画像処理方法において、
複数種類のマークについて、各上記マークごとに、上記画像フォーマットに応じた所定数の画素単位でなる画像ブロック群と、当該画像ブロック群に対応しかつ輝度レベルのみ設定された画素単位でなる画素群とを予め記憶しておく第1のステップと、
上記複数種類のマークの中から必要に応じて指定された1以上の上記マークに対応する画像を上記表示手段に表示されている上記動画像に重畳させる第2のステップと、
上記表示手段に表示されている上記動画像のうち指定されたタイミングで所定の画像フォーマットに基づく静止画像に変換する第3のステップと、
上記タイミングの指定時に上記動画像に各上記マークの画像が重畳されている場合には、当該各マークに対応する上記画像ブロック群及び上記画素群を上記静止画像に重畳させる第4のステップと
を具えることを特徴とする画像処理方法。 - 上記第4のステップでは、
各上記マークごとに、上記画像ブロック群を上記静止画像に重畳した後に、上記画素群を上記静止画像及び上記画像ブロック群に重畳させる
ことを特徴とする請求項13に記載の画像処理方法。 - 上記第1のステップでは、
各上記マークごとに上記画像ブロック群及び上記画素群が設定されており、
上記画像ブロック群は、対応する上記マークの画像の輪郭からはみ出さないように上記画像ブロック単位で敷き詰めるように配置され、
上記画素群は、上記画像ブロック群の周縁部及び又は内部において当該マークの画像の輪郭部分のうち欠落した画像部分を補填すると共に、当該画像ブロック群の周縁部及び又は内部において一方の画素に輝度調整が必要な画像ブロックに上書きするように画素単位で配置されている
ことを特徴とする請求項13に記載の画像処理方法。 - 外部に設けられた転送対象から上記タイミングの指定が与えられたとき、上記第4のステップにより得られる各上記マークに対応する上記画像ブロック群及び上記画素群が重畳された上記静止画像を、上記転送対象に転送する第5のステップ
を具えることを特徴とする請求項13に記載の画像処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2003065767A JP2004274626A (ja) | 2003-03-11 | 2003-03-11 | 撮像装置及びその方法並びに画像処理装置及びその方法 |
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2018180662A1 (ja) * | 2017-03-27 | 2018-10-04 | ソニー株式会社 | 画像処理装置および画像処理方法 |
CN112581376A (zh) * | 2019-09-29 | 2021-03-30 | 北京迈格威科技有限公司 | 图像处理方法、装置及电子设备 |
WO2024146284A1 (zh) * | 2023-01-05 | 2024-07-11 | 华为技术有限公司 | 一种图像处理方法及设备 |
-
2003
- 2003-03-11 JP JP2003065767A patent/JP2004274626A/ja active Pending
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