【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、使用済みＰＥＴ廃材を原料として用いた記録メディア用シェル材に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）ボトルはプラスチックの１種であるポリエチレンテレフタレート（Ｐｏｌｙｅｔｈｙｌｅｎｅ Ｔｅｒｅｐｈｔｈａｌａｔｅ）樹脂を成形加工して作られた容器であり、このような容器は、軽く、衝撃に強く、透明であり、衛生上良好であるという特徴を有することから、主に飲み物の容器として急速に普及しており、そのＰＥＴボトルの消費量は年々増加傾向にある。このようなＰＥＴボトルは、通常、使用された後廃棄される。そのＰＥＴボトルの廃棄量が年々増加し、廃棄物処理等の環境問題等が生じている。
【０００３】
近年においては、環境保護の取り組みとして、使用済みＰＥＴボトルの回収が行われ、回収された使用済みＰＥＴボトルの再資源化が実施されている。例えば、一般家庭から排出されるＰＥＴボトルを再資源化ゴミとして回収し、またはスーパーやコンビニの店先に置かれている専用の回収ボックスなどでもってＰＥＴボトルを分別・回収する。その後回収された使用済みＰＥＴボトルは、市町村のリサイクルセンターに運ばれ、そのリサイクルセンターでＰＥＴボトル以外の塩ビボトルなどが除かれたり、ＰＥＴボトルが圧縮されたりして再資源化処理が実施される。圧縮されたＰＥＴボトルは、再商品化事業者によって細かく砕かれ、フレーク状にされ、再商品化される。再商品化されたフレーク状のＰＥＴは、通常、繊維（例えば作業着、ワイシャツ又はカーテン等）、シート、ボトル（非食品）、又は各種成形品等の原料として再資源化されるが、現状では、これらＰＥＴの再生品の需要より回収量の方が多いため、再資源化されたＰＥＴの余剰品対策が、社会的に大きな問題となってきている。このような状況のなか、再資源化されたＰＥＴの有効利用方法の一つとして、ポリアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー（ＡＢＳ）樹脂と再資源化されたＰＥＴとのアロイ等が提案されているが（特許文献１）、上記余剰品に関する問題を一挙に解決し得る具体的な用途が見出されておらず、その具体的な実用途開発が強く望まれていた。
【０００４】
【特許文献１】
特開２００２−２９２６２８号公報
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べた状況下において、使用済みポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）を回収した回収ＰＥＴの再資源化を促進するためには、ポリアクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー（ＡＢＳ）樹脂／回収ＰＥＴアロイの新規用途開発が大いに期待されている。ＡＢＳ樹脂／回収ＰＥＴアロイの新規用途を開発することによって、回収ＰＥＴの余剰品対策となり得ると考えられる。
本発明は、ＡＢＳ樹脂／回収ＰＥＴアロイの新用途として記録メディア用シェル材を提供することを主目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成せんものと鋭意検討を重ねた結果、回収ＰＥＴを所定量含有するＡＢＳ樹脂／回収ＰＥＴアロイが、記録メディア用シェル材の構成材料として利用され得ることを見出し、そのアロイに含有される回収ＰＥＴの所定量が、アロイ全体に対して５〜８０質量％の範囲内であることが好ましいことを知見した。さらに、本発明者らは、このような記録メディア用シェル材が、回収ＰＥＴの再資源化に大きく寄与し、上記した回収ＰＥＴの余剰品対策として有用であることを見出した。
【０００７】
また、本発明者らは、回収ポリエチレンテレフタレートを５〜８０質量％含有するアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂／回収ポリエチレンテレフタレートアロイを加熱・混練することで上記記録メディア用シェル材が工業的有利に製造できることを知見した。
本発明者らはかかる種々の知見を得た後、さらに検討を重ね、本発明を完成するに至った。
【０００８】
すなわち、本発明は、
（１） アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂／回収ポリエチレンテレフタレートアロイからなるシェル材であって、アロイ全体に対する回収ポリエチレンテレフタレートの含有量が５〜８０質量％の範囲内であることを特徴とする記録メディア用シェル材、
（２） アロイ全体に対する回収ポリエチレンテレフタレートの含有量が１０〜６０質量％の範囲内であることを特徴とする（１）記載の記録メディア用シェル材、
（３） さらに窓部を有することを特徴とする（１）記載の記録メディア用シェル材、
【０００９】
（４） 窓部が、ポリアクリロニトリル−スチレンコポリマー樹脂を構成材料とすることを特徴とする（３）記載の記録メディア用シェル材、
（５） アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂の含有量と回収ポリエチレンテレフタレートの含有量とを合わせた合計含有量が、シェル材全体に対して５〜９８質量％の範囲内であることを特徴とする（１）記載の記録メディア用シェル材、
（６） アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂の含有量と回収ポリエチレンテレフタレートの含有量とを合わせた合計含有量が、シェル材全体に対して１０〜９０質量％の範囲内であることを特徴とする（１）記載の記録メディア用シェル材、
（７） アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂／回収ポリエチレンテレフタレートアロイとポリアクリロニトリル−スチレンコポリマー樹脂との二色成形品であることを特徴とする（４）記載の記録メディア用シェル材、
【００１０】
（８） 回収ポリエチレンテレフタレートを５〜８０質量％含有するアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂／回収ポリエチレンテレフタレートアロイを加熱・混練することを特徴とする記録メディア用シェル材の製造方法、
（９） 回収ポリエチレンテレフタレートを５〜８０質量％含有するアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂／回収ポリエチレンテレフタレートアロイと、ポリアクリロニトリル−スチレンコポリマー樹脂とを二色成形することを特徴とする記録メディア用シェル材の製造方法、
（１０） 記録メディア用シェル材の原料として使用される回収ポリエチレンテレフタレートの含有量が５〜８０質量％であるアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂／ポリエチレンテレフタレートアロイの製造に回収ポリエチレンテレフタレートを用いることを特徴とする回収ポリエチレンテレフタレートの再資源化方法、
（１１） 記録メディア用シェル材が窓部を有し、その窓部がポリアクリロニトリル−スチレンコポリマー樹脂を構成材料とすることを特徴とする（１０）記載の回収ポリエチレンテレフタレートの再資源化方法、
【００１１】
（１２） 記録メディア用シェル材が、回収ポリエチレンテレフタレートを５〜８０質量％含有するアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂／回収ポリエチレンテレフタレートアロイと、ポリアクリロニトリル−スチレンコポリマー樹脂との二色成形品であることを特徴とする（１０）記載の回収ポリエチレンテレフタレートの再資源化方法、
（１３） （１）記載の記録メディア用シェル材を含有することを特徴とする記録メディア、
（１４） （１３）記載の記録メディアを搭載していることを特徴とする電子・電気機器、
に関する。
【００１２】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂／回収ポリエチレンテレフタレートアロイからなるシェル材であって、アロイ全体に対する回収ポリエチレンテレフタレートの含有量が５〜８０質量％の範囲内であることを特徴とする記録メディア用シェル材である。本発明においては、上記シェル材において、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂の含有量と回収ポリエチレンテレフタレートの含有量とを合わせた合計含有量が、シェル材全体に対して、約５〜９８質量％の範囲内であるのが好ましく、約１０〜９０質量％の範囲内であるのがより好ましい。
【００１３】
本発明で使用されるアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン（ＡＢＳ）樹脂／回収ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）アロイは、ＡＢＳ樹脂と回収ＰＥＴとの混合物であって、アロイ全体に対する回収ＰＥＴの含有量が５〜８０質量％の範囲内であればどのようなものでもよい。本発明によれば、上記アロイは上記混合物以外にＡＢＳ樹脂と回収ＰＥＴとの共重合体又は変性体等も含む。
【００１４】
上記ＡＢＳ樹脂は、アクリロニトリル、ブタジエン及びスチレンの共重合体を含むものであればどのようなものであってもよく、公知のＡＢＳ樹脂であってよい。アクリロニトリル、ブタジエン及びスチレンとこれら以外のモノマー（例えばメタクリル酸メチル又はメタクリル酸エチル等）との共重合体を含む樹脂であってもよい。共重合体は、グラフト共重合体であってもよいし、ランダム共重合体であってもよい。交互共重合体であってもよいし、ブロック共重合体であってもよい。上記ＡＢＳ樹脂における共重合体の組成比はどのような組成比であってもよい。
また、上記ＡＢＳ樹脂は、市販品等のバージン樹脂であってもよいし、廃材であってもよい。上記廃材を再資源化処理した再資源化樹脂であってもよい。
【００１５】
上記バージン樹脂としては、例えば、汎用、良流動性、高剛性、高衝撃、耐磨耗、高摺動、耐熱、透明、高光沢、難燃、メッキ、ガラス繊維強化、耐候性、耐電性、耐傷性、軟質、アロイ、耐薬品又は塗装用等の観点から各種グレードとして市販されているＡＢＳ樹脂から適宜に選択される。本発明によれば、上記バージン樹脂が、例えばポリカーボネート（ＰＣ）、ポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）又はポリオレフィン（例えばポリエチレン又はポリプロピレン等）などの上記ＡＢＳ樹脂以外の樹脂と、上記ＡＢＳ樹脂との混合物又は共重合体であってもよい。また、上記バージン樹脂は、ポリマーブレンド混捏法、ポリマーブレンドラテックス混合法、乳化グラフト法、塊状重合法又は塊状懸濁重合法等の公知の方法によって製造され得る。本発明では、上記バージン樹脂に各種樹脂用添加剤が含まれていてもよく、このような添加剤としては、例えば、帯電防止剤、着色剤若しくは顔料、酸化防止剤、難燃剤、可塑剤、耐光性促進剤、相溶化剤、表面処理剤、改質剤、着色剤（例えばカーボンブラック等）、ガラスファイバー、紙、又は不織布等が挙げられる。
【００１６】
上記廃材は、上記ＡＢＳ樹脂を含む廃材であって、上記ＡＢＳ樹脂／回収ＰＥＴアロイの製造に用い得るものであればどのようなものでもよい。例えば、電気機器、事務機器、車両若しくは雑貨等の商品に使用されたＡＢＳ樹脂を含む廃材、ランナー材若しくは原料ペレットの端材等として製造工場内で排出されたＡＢＳ樹脂を含む廃材、又はこれら廃材の混合物などが挙げられるが、この中でも、上記廃材が、ランナー材若しくは原料ペレットの端材等として製造工場内で排出されたＡＢＳ樹脂を含む廃材であるのが好ましい。また、本発明においては、上記廃材が、同じ商品又は同じ商品群に属する商品に使用された廃材であるのが好ましく、廃材の品質がより均一であり得るため、規格化されている商品に使用された廃材であるのがより好ましい。上記規格化されている商品としては、例えば、記録メディア関連商品などが挙げられ、より具体的には、プロ用ビデオカセット若しくはコンスーマー用８ｍｍビデオカセット、ＤＶカセット、家庭用ゲーム機器（例えば機器本体又はコントローラー等）、又は携帯電話等が挙げられる。
上記廃材の状態は、どのような状態であってもよく、排出されたままの状態であってもよいし、更に粉砕又は圧縮等の加工が施された状態であってもよい。
【００１７】
本発明によれば、上記廃材が上記ＡＢＳ樹脂以外のものを含有していてもよく、ＡＢＳ樹脂以外のものとしては、例えば、上記ＡＢＳ樹脂以外の樹脂、帯電防止剤、着色剤若しくは顔料、酸化防止剤、難燃剤、可塑剤、耐光性促進剤、相溶化剤、表面処理剤、改質剤若しくは着色剤（例えばカーボンブラック等）、ガラスファイバー、紙、又は不織布等の各種樹脂用添加剤などが挙げられる。
【００１８】
上記ＡＢＳ樹脂以外の樹脂としては、例えば、上記ＡＢＳ樹脂以外の天然樹脂又は合成樹脂などが挙げられ、このような合成樹脂としては、例えば熱硬化性樹脂又は熱可塑性樹脂などが挙げられる。本発明においては、上記ＡＢＳ樹脂以外の樹脂が、上記ＡＢＳ樹脂に対する相溶性がよいという理由から、アクリロニトリル−スチレンコポリマー（ＡＳ）樹脂であるのが好ましい。
【００１９】
上記再資源化樹脂は、上記廃材を再資源化処理したものであればどのようなものでもよく、（イ）上記廃材と（ロ）その廃材と異なるグレードのＡＢＳ樹脂とをブレンド等の再資源化処理することにより製造され得る。上記ブレンド手段は、公知の手段であってよい。製造方法としては、例えば、（イ）上記廃材と（ロ）その廃材と異なるグレードのＡＢＳ樹脂とが溶融するまで加熱し、混合し、その後冷却する方法、又は溶剤を用いて、（イ）上記廃材と（ロ）その廃材と異なるグレードのＡＢＳ樹脂とを溶かし、混合し、その後溶剤を例えば乾燥等の公知の手段でもって除去する方法などが挙げられる。上記溶剤としては、例えば、有機溶剤（例えば、アセトン、メチルエチルケトン、トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、エチレングリコールモノメチルエーテル、Ｎ，Ｎ−ジメチルホルムアミド、Ｎ，Ｎ−ジメチルアセトアミド、メタノール、エタノール、メチルセロソルブ、メチルピロリドン、クロロホルム又はシクロヘキサノン等）、無機溶剤（例えば硫酸、硝酸又は塩酸等）、又はこれらの混合溶剤などが挙げられる。上記溶剤の種類は、上記廃材及び上記（ロ）におけるＡＢＳ樹脂によって適宜に選択され得る。
【００２０】
上記（ロ）におけるＡＢＳ樹脂は、上記（イ）における廃材と異なるグレードの上記ＡＢＳ樹脂であればどのようなものでもよく、上記バージン樹脂であってもよいし、上記廃材であってもよい。市販されていない樹脂製造工場内で製造可能な特殊グレードのＡＢＳ樹脂であってもよい。単一グレードのＡＢＳ樹脂であってもよいし、２種類以上のグレードの上記ＡＢＳ樹脂をブレンドした混合樹脂であってもよい。本発明においては、上記（ロ）におけるＡＢＳ樹脂が、汎用グレードのＡＢＳ樹脂であるのが好ましい。また、本発明においては、上記（ロ）におけるＡＢＳ樹脂が、上記廃材より耐衝撃性値の高いグレードのＡＢＳ樹脂であるのが好ましい。このような耐衝撃性値の高いグレードのＡＢＳ樹脂を上記（ロ）におけるＡＢＳ樹脂として上記再資源化処理に用いることにより、（ロ）におけるＡＢＳ樹脂の廃材への添加量が少なくても、バージン樹脂レベルの品質にまで上記廃材を再資源化し得る。上記（ロ）におけるＡＢＳ樹脂の種類等は、例えば（イ）上記廃材の耐衝撃性値等に応じて適宜に選定され得る。上記耐衝撃性値は公知の耐衝撃性値であってよい。上記廃材の耐衝撃性値は、通常、上記バージン樹脂の耐衝撃性値より低いが、上記バージン樹脂の耐衝撃性値より高くてもよく、本発明において、特に限定されない。
【００２１】
本発明では、上記（ロ）におけるＡＢＳ樹脂の添加量が、上記（イ）廃材の質量と前記（ロ）ＡＢＳ樹脂の質量とを合計した合計質量に対して、約１質量％以上であるのが上記廃材の品質蘇生化の観点から好ましく、約１〜９９質量％であるのがより好ましく、上記廃材の品質蘇生化、資源の有効利用及び経済上の観点から、約１〜５０質量％であるのが最も好ましい。
【００２２】
また、本発明においては、上記ブレンドの際、上記耐衝撃性値を公知の方法に従い測定し、その測定された測定値に応じて上記バージン樹脂より耐衝撃性の高いグレードのＡＢＳ樹脂を添加するのが好ましく、このように添加することで上記廃材の品質をバージンレベルの品質まで向上させ得る。このような添加方法としては、例えば、（１）上記廃材の品質を公知の方法に従い測定し、その測定値に基づいて所望の上記廃材と異なるグレードのＡＢＳ樹脂の種類若しくは添加量の選定を行い、その後選定された上記廃材に同じく選定された上記廃材と異なるグレードのＡＢＳ樹脂とを添加する方法、（２）上記廃材の品質がバージン樹脂レベルの品質になるまで、上記廃材に上記廃材と異なるグレードのＡＢＳ樹脂を添加し、混合し、混合物を品質測定することを繰り返し行い、徐々に上記廃材と異なるグレードのＡＢＳ樹脂の添加を行う方法、又は（３）上記廃材の品質を測定せずに、上記廃材と異なるグレードのＡＢＳ樹脂を上記廃材に添加する方法等が挙げられる。本発明においては、上記廃材の品質が均一であれば、上記添加方法が、迅速に行われ、且つ、経済的に有利であるため、上記（３）の方法であるのが好ましく、このような（３）の添加方法を用いて上記廃材を再資源化する場合、上記バージン樹脂と併せて上記ＡＢＳ／回収ＰＥＴアロイに用いるのが好ましい。なお、上記ブレンドのタイミングとしては、上記廃材の粉砕品に直接ブレンドしてもよいし、混合又は溶融時にブレンドしてもよい。
【００２３】
以上に述べてきたように、上記ＡＢＳ樹脂を含有する上記廃材に上記廃材とは異なるグレードのＡＢＳ樹脂をブレンドすることで、所望により上記混合物の耐衝撃性値を上げることができ、上記廃材を上記ＡＢＳ樹脂（例えば汎用グレード等）又はそれ以外のグレードのＡＢＳ樹脂として再利用し得る。なお、同手法は使用済みＡＢＳ樹脂のリサイクル回数が２回以上となっても使用することが可能であるため、資源の有効利用、廃棄物低減等の観点から、持続可能な社会の発展にも十分貢献することが出来る。
また、本発明では、上記アロイ全体に対する上記ＡＢＳ樹脂の含有量は、通常、約１〜８０質量％であり、好ましくは、約５〜７０質量％であり、より好ましくは、約１０〜６０質量％である。
【００２４】
上記回収ＰＥＴは、ポリエチレンテレフタレート樹脂を含み、使用後回収されたものであればどのようなものでもよい。例えば、リサイクルされたペレット状のＰＥＴ、ＰＥＴボトル、ＰＥＴフィルム又はＰＥＴ繊維などが挙げられる。本発明によれば、上記回収ＰＥＴがＰＥＴボトルである場合、その回収前のＰＥＴボトルに充填されていた液体の種類（例えば各種ジュース、ミネラル水又はしょうゆ等）又はそのボトルの容量（例えば１５０ｍＬ、２５０ｍＬ、５００ｍＬ、１Ｌ又は２Ｌ等）などはどのようなものであってもよく、特に限定されない。また、上記回収方法としては、例えば単品収集又は混合収集等の公知の方法などが挙げられるが、これらの中でも、品質の高い回収品が得られ易いため、単品収集であるのが好ましい。回収源としては、例えば、一般家庭、スーパー若しくはコンビニ等の各種販売店、レストラン若しくはラーメン屋等の各種飲食店、遊園地若しくは海水浴場等のレジャー施設、工場、オフィスビル、又はプラットホーム若しくは公園等の公共施設などが挙げられる。なお、本発明においては、このような回収ＰＥＴが、回収前に、水洗により内部が洗浄されたもの、又はラベルの剥がされたものであるのが好ましい。
【００２５】
上記した回収方法によって上記回収源から回収された回収ＰＥＴを一時貯留してもよく、本発明においては、一次貯留する場合、外部からの汚染等を防止し得るため、上記回収ＰＥＴを屋内貯留するのが好ましい。本発明においては、上記回収ＰＥＴを選別等の中間処理するのが好ましい。上記回収ＰＥＴを中間処理する段階においては、単品収集されたものを専用ラインで処理されることがより好ましいが、他の資源物と共用の選別ラインを用いて処理されてもよいし、または、混合収集されたものを、他の資源物と一緒に選別処理されてもよい。
【００２６】
本発明においては、選別工程で、ラベルやキャップ、異種ボトル、異物、汚れのひどいもの、内容物の入ったボトル等を除去されるのが好ましい。上記選別工程は、通常、市町村で手選別される工程であるが、特に限定されない。
以上の処理によって、回収ＰＥＴは、通常、Ａランク品（非常に良いレベル：キャップが取り外してあり、ボトルの中が水洗いしてあり、中身の残りがなく、ボトルにつやがあってきれい）、Ｂランク品（やや良いレベル：キャップが殆んど取り外してある。中身が残ったものがあり、ボトルが少し汚れている）、Ｄランク品（要改善レベル：キャップが殆んどはずされておらず、中身が残り、ボトルも汚く異物が混入している）に分けられるが、本発明においては、Ａ、Ｂ、Ｄの順で好ましくなる。
なお、上記選別後は、リサイクル工場で、粉砕→分離→洗浄→脱水・乾燥→リペレット化されることになる。これらリサイクル法は公知の方法であってよい。
本発明では、上記リサイクル工場で脱水・乾燥された後のリペレット化された回収ＰＥＴを、ＡＢＳ樹脂／回収ＰＥＴアロイの原料として用いるのが好ましい。
なお、上記回収ＰＥＴに、バージンＰＥＴを適宜にブレンドして用いてよい。上記バージンＰＥＴは、市販されているものであればどのようなものでもよい。
【００２７】
本発明によれば、上記ＡＢＳ樹脂及び上記回収ＰＥＴから上記ＡＢＳ樹脂／回収ＰＥＴアロイを製造できる。製造方法としては、例えば、ブレンド方法などが挙げられ、より具体的には、（イ）上記ＡＢＳ樹脂及び上記回収ＰＥＴを溶剤で溶解し、混合し、ついで溶剤を除去して上記アロイを製造する方法、又は（ロ）上記ＡＢＳ樹脂及び上記回収ＰＥＴを加熱・混練した後、冷却することにより上記アロイを製造する方法などが挙げられる。上記（イ）における溶剤は、上記した溶剤と同様であってよい。上記（ロ）における加熱温度は、通常、上記ＡＢＳ樹脂又は上記回収ＰＥＴの融点以上である。
【００２８】
上記アロイ全体中の回収ＰＥＴの含有量は、通常、約５〜８０質量％、好ましくは、約１０〜６０質量％である。このような回収ＰＥＴ含有量であると、樹脂特性がより良好であり、再資源化効果（再資源化量や再資源化率）のより高い記録メディア用シェル材として上記アロイを再利用し得る。
【００２９】
上記ブレンドの際に、他の樹脂、相溶化剤、可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤（光安定剤を含む）、難燃剤、滑剤、熱安定化剤、安定化助剤、帯電防止剤、着色剤、顔料、抗菌剤、各種フィラー（例えばカーボン又はガラス等）、防カビ剤、発泡剤、防曇剤、衝撃性向上（又は改質）剤、又は結晶核剤（透明性付与剤を含む）等の各種添加剤をブレンドしてもよい。
【００３０】
上記「他の樹脂」としては、例えば、ポリブチレンテレフタレート（ＰＢＴ）、ポリカーボネ−ト（ＰＣ）、塩ビ（ＰＶＣ）、ポリプロピレン（ＰＰ）、ポリエチレン（ＰＥ）、ポリメタクリル酸メチル（ＰＭＭＡ）、ナイロン、ポリスルホン（ＰＳＦ）、ポリフェニレンオキシド（ＰＰＯ）、ポリフェニレンエーテル（ＰＰＥ）、各種ゴム、液晶ポリマー（ＬＣＰ）、ポリスチレン（ＰＳ）、ポリウレタン（ＰＵ）、ポリアミド（ＰＡ）、ポリアセタール（ＰＯＭ）、ポリアリレート（ＰＡＲ）、又はテフロン（登録商標）等が挙げられるが、これらの中でも、上記樹脂が、相溶化性や分散性の観点から、ポリブチレンテレフタレート（ＰＢＴ）、ポリカーボネ−ト（ＰＣ）、塩ビ（ＰＶＣ）、ポリプロピレン（ＰＰ）、ポリエチレン（ＰＥ）、ポリメタクリル酸メチル（ＰＭＭＡ）、ナイロン、ポリスルホン（ＰＳＦ）、ポリフェニレンオキシド（ＰＰＯ）であるのが好ましい。なお、これら「他の樹脂」の上記ＡＢＳ樹脂／回収ＰＥＴアロイ中の含有量は、得られるアロイの樹脂特性及び回収ＰＥＴの再資源化の観点から、約５０質量％以下であるのが好ましく、約３０質量％以下であるのがより好ましい。
【００３１】
上記相溶化剤としては、例えば、ポリアルキルメタクリレート、ポリアルキルアクリレート、ポリアルキレングリコール、ポリアルキレン（メタ）アクリレート、ポリアルキレングリコールモノ（メタ）アクリレート、ポリアルキレングリコールジ（メタ）アクリレート、アリルエーテルコポリマー、ポリビニルアルコール、変性ゴム、ポリオレフィンとビニル系ポリマーとのグラフト共重合体、デンドリマー、ポリカーボネート樹脂を主鎖とするアクリロニトリル−スチレン共重合体（ＡＳ）樹脂、ポリスチレン（ＰＳ）樹脂を側鎖としたグラフト共重合体、これらとポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソプレン、ポリブタジエン及びポリスチレンから選ばれる１種又は２種類以上のグラフトおよび／またはブロック共重合体、アイオノマー系化合物等が挙げられる。
【００３２】
上記可塑剤としては、例えば、脂肪族二塩基酸エステル、塩素化パラフィン、ポリエステル系可塑剤、エポキシ系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、トリメリット酸エステル系可塑剤、フタル酸エステルピロリメット酸エステル、ビフェニルテトラカルボン酸エステル、又は帯電防止可塑剤等が挙げられる。
【００３３】
上記酸化防止剤としては、例えばフェノール系酸化防止剤、イオウ系酸化防止又はリン系酸化防止剤等が挙げられる。
上記光安定化剤（紫外線吸収剤）としては、例えば、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、オギザニリド系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、Ｎｉ系光安定剤又はベンゾエート系光安定剤等が挙げられる。
上記難燃剤としては、例えば塩素系難燃剤、臭素系難燃剤、リン系難燃剤又は無機系難燃剤等が挙げられる。
【００３４】
上記滑剤としては、例えば、炭化水素系滑剤、脂肪酸系滑剤、脂肪酸アルコール系滑剤、脂肪族アマイド系滑剤又は金属石鹸系滑剤等が挙げられる。
上記熱安定化剤としては、例えば金属石鹸系安定剤、有機スズ系安定剤又は鉛系安定剤等が挙げられる。
【００３５】
上記安定化助剤としては、例えば、ホスファイト系化合物、エポキシ系化合物、β−ジケトン化合物、ポリオール化合物又はハイドロタルサイト化合物等が挙げられる。
【００３６】
上記帯電防止剤としては、例えば、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、両性系界面活性剤、導電性塗料、メッキ、導電性箔、カーボンブラック、導電性フィラー、導電性ポリマー又は親水性ポリマー等が挙げられる。
【００３７】
本発明によれば、上記ＡＢＳ樹脂／回収ＰＥＴアロイを用いて上記記録メディア用シェル材を製造できる。製造方法としては、例えば射出成形法、押し出し成形法、吹き込み成形法、圧縮成形法、回転成形法、真空成形法又は冷間加工法（例えば打ち抜き加工又は曲げ加工等）などの公知の方法などが挙げられる。
【００３８】
また、上記記録メディア用シェル材は窓部を有していてもよい。本発明においては、上記窓部が、ポリアクリロニトリル−スチレンコポリマー（ＡＳ）樹脂を構成材料とするのが好ましい。このようなＡＳ樹脂は、バージン材であってもよいし、廃材であってもよいし、廃材を再資源化した再資源化樹脂であってもよい。このような窓部を有する上記記録メディア用シェル材は、窓部以外のシェル材と窓部との一体化成形によって製造され得る。一体化成形法としては、例えば、二色成形法、超音波溶着法、又は接着剤によって固着する方法等が挙げられる。
本発明においては、上記シェル材が窓部を有する場合、シェル材の上部に窓部を有するのが好ましく、窓部が記録媒体（例えばテープ等）が駆動（走行）していることを確認し得る程度に透明であるのが最も好ましい。
【００３９】
上記したシェル材の上下部用の上記ＡＢＳ樹脂／回収ＰＥＴアロイ及び窓部用のＡＳ樹脂を二色成形する場合、ＡＳ樹脂の成形温度は、通常、約２２０〜３００℃であり、好ましくは、約２４０〜２８０℃である。上記ＡＢＳ樹脂／回収ＰＥＴアロイの成形温度は、ＰＥＴの含有量によって適宜設定され得るが、一般に使用されているＡＢＳ樹脂又はＡＳ樹脂単体に比べて、通常、上記ＡＳ樹脂の成形温度より約５℃以上高い温度、好ましくは約１０〜５０℃高い温度である。
【００４０】
上記記録メディア用シェル材は、種々の記録メディアに用いられる。このような記録メディアとしては、例えば、ビデオカセット若しくはディスクカートリッジなどの記録メディア商品のシェル材又は機構部品などが挙げられ、より具体的には、８ｍｍビデオカセット、ＤＶＭ（デジタルビデオテープ）カセット、業務用ビデオカセット（例えばβカム又はＤ２等）、ＤＡＴ（デジタルオーディオテープ）カセット、ＭＣ（ミュージックカセットテープ）カセット、ＶＨＳビデオカセット、ベータビデオカセット又はＭＤ（ミニディスク）等が挙げられるが、これらの中でも、上記記録メディアが、８ｍｍビデオカセット、ＤＶＭ（デジタルビデオテープ）カセット、業務用ビデオカセット（例えばβカム又はＤ２等）又はＤＡＴ（デジタルオーディオテープ）カセットであるのが好ましい。これら記録メディアは、電気・電子機器に搭載されて用いられ得る。本発明においては、これらの記録メディア製品の筺体若しくは部品に、上記ＡＢＳ樹脂／回収ＰＥＴアロイを使用することで、回収ＰＥＴの有効利用が図れるとともに、現状品（主にＡＢＳ樹脂）に比べて、耐熱性に優れた上記記録メディア用シェル材を製造し得る。
【００４１】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【００４２】
なお、本実施例を行う上で下記の組成の回収ＰＥＴとＡＢＳ樹脂とのアロイ（▲１▼〜▲５▼）を原料として用いて、射出成形機（シリンダー温度：２６０℃）により記録メディア用シェル材の成形を行った。シェル上部の窓部はＡＳ樹脂と、上記ＡＢＳ樹脂／回収ＰＥＴアロイとの二色成形により製造した。また、現状品（▲６▼、▲７▼：シェル部がＡＢＳ樹脂で窓部がＡＳ樹脂、成形温度：２３５℃）との比較も併せて行った。
［アロイの組成］
▲１▼ＡＢＳ樹脂／市場回収ＰＥＴ（Ａランク品）＝９７／３（質量／質量）
▲２▼ＡＢＳ樹脂／市場回収ＰＥＴ（Ａランク品）＝９０／１０（質量／質量）
▲３▼ＡＢＳ樹脂／市場回収ＰＥＴ（Ａランク品）＝８０／２０（質量／質量）
▲４▼ＡＢＳ樹脂／市場回収ＰＥＴ（Ａランク品）＝７０／３０（質量／質量）
▲５▼ＡＢＳ樹脂／市場回収ＰＥＴ（Ａランク品）＝２０／８０（質量／質量）
▲６▼ＡＢＳ樹脂（汎用タイプ）
▲７▼ＡＢＳ樹脂（高剛性タイプ）
【００４３】
上記樹脂サンプルで成形した記録メディア用シェル材に関し、落下テスト、平面度、成形後の寸法精度、強制加熱後の寸法変化、記録メディア用シェル材の窓部とシェル部との溶着強度を評価した。同結果を下記表１に示す。
【００４４】
落下テストは、２ｍの高さからコンクリート平面に落とし、ひび割れ等の破壊の有無を目視で観察することによりテストされた。破壊がなければＯＫとし、破壊があればＮＧとする。
【００４５】
平面度については、目視で凹凸を認識できるかどうかを観察した。凹凸が認識されなければＯＫ、凹凸が認識できればＮＧとする。
【００４６】
成形後の寸法精度については、成形後のシェル材が、金型寸法に対して±１％を超えるか否かを測定した。金型寸法に対して±１％を超える場合は、「ＮＧ」若しくは「規格はずれ箇所有り」とし、超えない場合は、「ＯＫ」とする。
【００４７】
加温後の寸法変化については、成形後のシェル材を７５℃、２時間加熱後、室温まで放冷し、放冷後のシェル材が金型寸法に対して±２％を超えるか否かを測定して求めた。金型寸法に対して±１％を超えない場合は◎とし、±１％を超えて±２％を超えない場合は○とし、±２％を超える場合は×とする。
【００４８】
窓部の溶着強度については、窓部に１０ｋｇ／ｃｍ２を加え、窓部そのものが破壊せず接着がはがれるかどうかでもって調べた。はがれた場合を「ＮＧ」若しくは「窓溶着部脱落」とし、はがれない場合を「ＯＫ」とした。
【００４９】
【表１】
【００５０】
【発明の効果】
本発明により、再処理時の品質低下により廃棄物として排出されていた使用済みＡＢＳ樹脂の品質向上が図れる。つまり、本発明は、使用済みＡＢＳ樹脂の有効な再処理技術を提供することから、資源の有効利用と廃棄物発生量の低減の観点から地球の環境保全に貢献する事が出来る。
本発明によって、ＡＢＳ樹脂／回収ＰＥＴアロイの新用途として記録メディア用シェル材を提供できる。[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a shell material for recording media using used PET waste material as a raw material.
[0002]
[Prior art]
A polyethylene terephthalate (PET) bottle is a container made by molding and processing polyethylene terephthalate (Polyethylene Terephthalate) resin, which is a kind of plastic. Such a container is light, resistant to impact, transparent, and hygienic. Due to its good characteristics, it is rapidly spreading mainly as a beverage container, and its PET bottle consumption is increasing year by year. Such PET bottles are usually discarded after being used. The disposal amount of the PET bottles is increasing year by year, and environmental problems such as waste disposal are occurring.
[0003]
In recent years, used PET bottles have been collected as an environmental protection measure, and the collected used PET bottles have been recycled. For example, PET bottles discharged from ordinary households are collected as recycled garbage, or PET bottles are separated and collected using a dedicated collection box placed at a supermarket or a convenience store. The collected PET bottles are then transported to a municipal recycling center, where PVC bottles other than PET bottles are removed, and PET bottles are compressed and recycled. . The compressed PET bottles are comminuted, flaked, and recycled by a recycling company. The recycled flake PET is usually recycled as a raw material for fibers (eg, work clothes, shirts or curtains, etc.), sheets, bottles (non-food), or various molded products. Since the amount of recovered PET is larger than the demand for recycled PET, measures for surplus recycled PET have become a serious social problem. Under such circumstances, an alloy of a polyacrylonitrile-butadiene-styrene copolymer (ABS) resin and recycled PET has been proposed as one of the effective methods of using recycled PET. (Patent Literature 1), no specific application has been found that can solve the problem relating to the above-mentioned surplus products at a stretch, and the development of specific actual applications has been strongly desired.
[0004]
[Patent Document 1]
JP-A-2002-292628
[Problems to be solved by the invention]
Under the circumstances described above, in order to promote the recycling of recovered PET in which used polyethylene terephthalate (PET) has been recovered, a new application development of polyacrylonitrile-butadiene-styrene copolymer (ABS) resin / recovered PET alloy has been required. Highly expected. It is thought that developing a new use of ABS resin / recovered PET alloy may be a measure for surplus recovered PET.
An object of the present invention is to provide a shell material for recording media as a new use of an ABS resin / recovered PET alloy.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors have conducted intensive studies to achieve the above object, and as a result, have found that ABS resin / recovered PET alloy containing a predetermined amount of recovered PET can be used as a constituent material of a shell material for recording media. The present inventor has found that the predetermined amount of the recovered PET contained in the alloy is preferably in the range of 5 to 80% by mass based on the whole alloy. Furthermore, the present inventors have found that such a shell material for recording media greatly contributes to recycling of recovered PET, and is useful as a measure for the above-mentioned surplus of recovered PET.
[0007]
Further, the present inventors can heat and knead an acrylonitrile-butadiene-styrene resin / recovered polyethylene terephthalate alloy containing 5 to 80% by mass of recovered polyethylene terephthalate to produce the recording medium shell material industrially advantageously. Was found.
The present inventors have further studied after obtaining such various findings, and have completed the present invention.
[0008]
That is, the present invention
(1) A shell material comprising an acrylonitrile-butadiene-styrene resin / recovered polyethylene terephthalate alloy, wherein the content of the recovered polyethylene terephthalate in the whole alloy is in the range of 5 to 80% by mass. Shell material,
(2) The shell material for recording media according to (1), wherein the content of the recovered polyethylene terephthalate with respect to the entire alloy is in the range of 10 to 60% by mass.
(3) The recording medium shell material according to (1), further comprising a window.
[0009]
(4) The shell material for a recording medium according to (3), wherein the window portion is made of a polyacrylonitrile-styrene copolymer resin.
(5) The total content of the content of the acrylonitrile-butadiene-styrene resin and the content of the recovered polyethylene terephthalate is in the range of 5 to 98% by mass based on the whole shell material ( 1) The shell material for recording media according to the above,
(6) The total content of the content of the acrylonitrile-butadiene-styrene resin and the content of the recovered polyethylene terephthalate is in the range of 10 to 90% by mass based on the whole shell material ( 1) The shell material for recording media according to the above,
(7) The recording material shell material according to (4), which is a two-color molded product of an acrylonitrile-butadiene-styrene resin / recovered polyethylene terephthalate alloy and a polyacrylonitrile-styrene copolymer resin.
[0010]
(8) A method for producing a shell material for recording media, comprising heating and kneading an acrylonitrile-butadiene-styrene resin / recovered polyethylene terephthalate alloy containing 5 to 80% by mass of recovered polyethylene terephthalate,
(9) A shell material for recording media, comprising two-color molding of an acrylonitrile-butadiene-styrene resin / recovered polyethylene terephthalate alloy containing 5 to 80% by mass of recovered polyethylene terephthalate and a polyacrylonitrile-styrene copolymer resin. Production method,
(10) The use of the recovered polyethylene terephthalate in the production of an acrylonitrile-butadiene-styrene resin / polyethylene terephthalate alloy in which the content of the recovered polyethylene terephthalate used as a raw material of the shell material for recording media is 5 to 80% by mass. Recycling polyethylene terephthalate recycling method,
(11) The method for recycling recycled polyethylene terephthalate according to (10), wherein the recording medium shell material has a window, and the window is made of a polyacrylonitrile-styrene copolymer resin.
[0011]
(12) The recording material shell material is a two-color molded article of an acrylonitrile-butadiene-styrene resin / recovered polyethylene terephthalate alloy containing 5 to 80% by mass of recovered polyethylene terephthalate and a polyacrylonitrile-styrene copolymer resin. The method for recycling the recovered polyethylene terephthalate according to (10),
(13) A recording medium comprising the recording medium shell material according to (1),
(14) An electronic / electric device comprising the recording medium according to (13),
About.
[0012]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail.
The present invention relates to a shell material comprising an acrylonitrile-butadiene-styrene resin / recovered polyethylene terephthalate alloy, wherein the content of the recovered polyethylene terephthalate in the whole alloy is in the range of 5 to 80% by mass. Shell material. In the present invention, in the shell material, the total content of the acrylonitrile-butadiene-styrene resin content and the recovered polyethylene terephthalate content is in the range of about 5 to 98% by mass with respect to the entire shell material. And more preferably in the range of about 10 to 90% by weight.
[0013]
The acrylonitrile-butadiene-styrene (ABS) resin / recovered polyethylene terephthalate (PET) alloy used in the present invention is a mixture of the ABS resin and the recovered PET, and the content of the recovered PET to the whole alloy is 5 to 80 mass. Any value within the range of% may be used. According to the present invention, the alloy also includes a copolymer or a modified product of an ABS resin and recovered PET, in addition to the mixture.
[0014]
The ABS resin may be any resin containing a copolymer of acrylonitrile, butadiene, and styrene, and may be a known ABS resin. A resin containing a copolymer of acrylonitrile, butadiene, and styrene with a monomer other than these (eg, methyl methacrylate or ethyl methacrylate) may be used. The copolymer may be a graft copolymer or a random copolymer. The copolymer may be an alternating copolymer or a block copolymer. The composition ratio of the copolymer in the ABS resin may be any composition ratio.
Further, the ABS resin may be a virgin resin such as a commercial product, or may be a waste material. It may be a recycled resin obtained by recycling the above waste material.
[0015]
As the virgin resin, for example, general-purpose, good fluidity, high rigidity, high impact, abrasion resistance, high sliding, heat resistance, transparent, high gloss, flame retardant, plating, glass fiber reinforced, weather resistance, electric resistance, From the viewpoints of scratch resistance, softness, alloy, chemical resistance and coating, etc., it is appropriately selected from ABS resins commercially available as various grades. According to the present invention, the virgin resin is a mixture or a copolymer of the ABS resin with a resin other than the ABS resin such as, for example, polycarbonate (PC), polyethylene terephthalate (PET) or polyolefin (eg, polyethylene or polypropylene). It may be united. The virgin resin can be produced by a known method such as a polymer blend kneading method, a polymer blend latex mixing method, an emulsion grafting method, a bulk polymerization method, or a bulk suspension polymerization method. In the present invention, the virgin resin may contain various resin additives.Examples of such additives include antistatic agents, colorants or pigments, antioxidants, flame retardants, plasticizers, Examples include a light resistance promoter, a compatibilizer, a surface treatment agent, a modifier, a colorant (for example, carbon black), glass fiber, paper, and nonwoven fabric.
[0016]
The waste material is a waste material containing the ABS resin, and may be any material that can be used for the production of the ABS resin / recovered PET alloy. For example, waste materials containing ABS resin used for products such as electric equipment, office equipment, vehicles or miscellaneous goods, waste materials containing ABS resin discharged in manufacturing plants as runner materials or scraps of raw material pellets, or these waste materials Among them, the above-mentioned waste material is preferably a waste material containing an ABS resin discharged in a manufacturing plant as a runner material or a piece of raw material pellets. Further, in the present invention, it is preferable that the waste material is a waste material used for the same product or a product belonging to the same product group, and the quality of the waste material can be more uniform. It is more preferred that the waste material is used. Examples of the standardized products include, for example, recording media-related products, and more specifically, professional video cassettes or 8 mm video cassettes for consumers, DV cassettes, and home game devices (for example, a device body or Controller, etc.) or a mobile phone.
The state of the waste material may be any state, may be a state of being discharged, or may be a state in which processing such as pulverization or compression has been performed.
[0017]
According to the present invention, the waste material may contain a material other than the ABS resin. Examples of the material other than the ABS resin include a resin other than the ABS resin, an antistatic agent, a colorant or a pigment, and an oxidized material. Inhibitors, flame retardants, plasticizers, lightfastness promoters, compatibilizers, surface treatment agents, modifiers or colorants (such as carbon black), additives for various resins such as glass fiber, paper, or nonwoven fabric, etc. Is mentioned.
[0018]
Examples of the resin other than the ABS resin include a natural resin or a synthetic resin other than the ABS resin, and examples of such a synthetic resin include a thermosetting resin or a thermoplastic resin. In the present invention, a resin other than the ABS resin is preferably an acrylonitrile-styrene copolymer (AS) resin because of its good compatibility with the ABS resin.
[0019]
The above-mentioned recycled resin may be any resin as long as the above-mentioned waste material is subjected to a recycling process, and (a) the above-mentioned waste material and (b) a recycled material such as a blend of an ABS resin of a different grade with the waste material. It can be produced by a chemical treatment. The blending means may be a known means. As a production method, for example, (a) the waste material and (b) a method in which the waste material and an ABS resin of a different grade are heated until they are melted, mixed, and then cooled, or a solvent is used. A method in which the waste material and (b) an ABS resin of a different grade from the waste material are dissolved and mixed, and then the solvent is removed by a known means such as drying is used. Examples of the solvent include organic solvents (for example, acetone, methyl ethyl ketone, toluene, xylene, methyl isobutyl ketone, ethyl acetate, ethylene glycol monomethyl ether, N, N-dimethylformamide, N, N-dimethylacetamide, methanol, ethanol, Examples thereof include methyl cellosolve, methylpyrrolidone, chloroform, and cyclohexanone), inorganic solvents (for example, sulfuric acid, nitric acid, and hydrochloric acid), and mixed solvents thereof. The type of the solvent can be appropriately selected depending on the waste material and the ABS resin in (b).
[0020]
The ABS resin in the above (b) may be any ABS resin different in grade from the waste material in the above (a), and may be the virgin resin or the waste material. A special grade ABS resin that can be manufactured in a resin manufacturing plant that is not commercially available may be used. A single grade ABS resin may be used, or a mixed resin obtained by blending two or more grades of the above ABS resin may be used. In the present invention, the ABS resin in the above (b) is preferably a general-grade ABS resin. Further, in the present invention, it is preferable that the ABS resin in (b) is a grade of ABS resin having a higher impact resistance value than the waste material. By using such an ABS resin having a high impact resistance value as the ABS resin in (b) above in the above-mentioned recycling process, even if the amount of the ABS resin added to the waste material in (b) is small, the virgin resin is used. The waste material can be recycled to a resin level quality. The kind and the like of the ABS resin in the above (b) can be appropriately selected according to, for example, (a) the impact resistance value and the like of the waste material. The impact resistance value may be a known impact resistance value. The impact resistance value of the waste material is usually lower than the impact resistance value of the virgin resin, but may be higher than the impact resistance value of the virgin resin, and is not particularly limited in the present invention.
[0021]
In the present invention, the amount of the ABS resin added in the above (b) is about 1% by mass or more based on the total mass of the mass of the waste material (a) and the mass of the ABS resin (b). Is preferable from the viewpoint of quality resuscitation of the waste material, more preferably about 1 to 99% by mass. From the viewpoints of quality resuscitation of the waste material, effective use of resources and economy, about 1 to 50% by mass is preferred. Is most preferred.
[0022]
Further, in the present invention, at the time of the blending, the impact resistance value is measured according to a known method, and an ABS resin having a higher impact resistance than the virgin resin is added according to the measured value. It is preferable that the quality of the waste material can be improved to a virgin level by such addition. As such an addition method, for example, (1) the quality of the waste material is measured according to a known method, and based on the measured value, the type or the amount of the ABS resin of a grade different from the desired waste material is selected. A method of adding a different grade of ABS resin to the selected waste material to the selected waste material, and (2) the waste material differs from the waste material until the quality of the waste material reaches the level of the virgin resin. A method of adding and mixing a grade of ABS resin, repeatedly measuring the quality of the mixture, and gradually adding an ABS resin of a grade different from the waste material, or (3) without measuring the quality of the waste material. And a method of adding an ABS resin of a different grade from the waste material to the waste material. In the present invention, if the quality of the waste material is uniform, the above-mentioned addition method is performed quickly and is economically advantageous. Therefore, the method (3) is preferable. When the waste material is recycled using the addition method of (3), it is preferable to use the waste material in the ABS / recovered PET alloy together with the virgin resin. As for the timing of the blending, the waste may be directly blended with the pulverized product of the waste material, or may be blended at the time of mixing or melting.
[0023]
As described above, by blending an ABS resin of a different grade from the waste material with the waste material containing the ABS resin, it is possible to increase the impact resistance value of the mixture as desired, It can be reused as the ABS resin (for example, general-purpose grade) or another grade of ABS resin. This method can be used even if the used ABS resin is recycled two or more times. Therefore, from the viewpoint of effective use of resources and reduction of waste, development of a sustainable society is also possible. Can contribute enough.
In the present invention, the content of the ABS resin with respect to the entire alloy is generally about 1 to 80% by mass, preferably about 5 to 70% by mass, and more preferably about 10 to 60% by mass. %.
[0024]
The recovered PET may be any one that contains a polyethylene terephthalate resin and is recovered after use. For example, PET, PET bottle, PET film or PET fiber in the form of recycled pellets may be used. According to the present invention, when the collected PET is a PET bottle, the type of liquid (for example, various juices, mineral water or soy sauce) filled in the PET bottle before the collection or the capacity of the bottle (for example, 150 mL, 250 mL, 500 mL, 1 L, 2 L, etc.), etc., and are not particularly limited. In addition, as the above-mentioned collection method, for example, known methods such as single item collection or mixed collection may be mentioned. Among them, single item collection is preferable because a high-quality collected item is easily obtained. As a collection source, for example, general stores, various stores such as supermarkets or convenience stores, various restaurants such as restaurants or ramen shops, leisure facilities such as amusement parks or beaches, factories, office buildings, platforms or parks, etc. Public facilities and the like. In the present invention, it is preferable that such recovered PET is one whose inside has been washed with water before recovery, or one whose label has been peeled off.
[0025]
The recovered PET recovered from the recovery source by the above-described recovery method may be temporarily stored. In the present invention, when the primary storage is performed, the recovered PET is stored indoors because contamination from the outside can be prevented. Is preferred. In the present invention, it is preferable that the recovered PET is subjected to intermediate treatment such as sorting. In the step of intermediately processing the recovered PET, it is more preferable that the collected single items are processed by a dedicated line, but may be processed by using a sorting line shared with other resources, or What is mixed and collected may be sorted together with other resources.
[0026]
In the present invention, it is preferable to remove labels, caps, different kinds of bottles, foreign substances, highly soiled things, bottles containing contents, and the like in the sorting step. The above-mentioned sorting step is usually a step of manual sorting by municipalities, but is not particularly limited.
By the above processing, the collected PET is usually A rank product (very good level: the cap is removed, the inside of the bottle is washed with water, there is no remaining content, the bottle is glossy and clean), B-rank product (Slightly good level: Most of the cap is removed. There is something left inside and the bottle is a little dirty), D-rank product (Level required improvement: Most of the cap is removed The bottle remains dirty and the bottle is dirty and contaminated with foreign matter). However, in the present invention, A, B, and D are preferred in this order.
In addition, after the above-mentioned sorting, in a recycling factory, crushing → separation → washing → dehydration / drying → repelletization. These recycling methods may be known methods.
In the present invention, it is preferable to use the repelletized recovered PET that has been dewatered and dried in the recycling plant as a raw material of the ABS resin / recovered PET alloy.
Virgin PET may be appropriately blended with the recovered PET. The virgin PET may be any commercially available one.
[0027]
According to the present invention, the ABS resin / recovered PET alloy can be produced from the ABS resin and the recovered PET. Examples of the production method include a blending method. More specifically, (a) the ABS resin and the recovered PET are dissolved in a solvent, mixed, and then the solvent is removed to produce the alloy. And (b) heating and kneading the ABS resin and the recovered PET, followed by cooling to produce the alloy. The solvent in the above (A) may be the same as the above-mentioned solvent. The heating temperature in (b) is usually equal to or higher than the melting point of the ABS resin or the recovered PET.
[0028]
The content of recovered PET in the entire alloy is usually about 5 to 80% by mass, preferably about 10 to 60% by mass. With such a recovered PET content, the alloy can be reused as a shell material for recording media having better resin properties and a higher recycling effect (recycling amount and recycling ratio). .
[0029]
Other resins, compatibilizers, plasticizers, antioxidants, ultraviolet absorbers (including light stabilizers), flame retardants, lubricants, heat stabilizers, stabilization aids, antistatic agents , Coloring agents, pigments, antibacterial agents, various fillers (such as carbon or glass), fungicides, foaming agents, antifogging agents, impact improving (or modifying) agents, or crystal nucleating agents (transparency imparting agents) ) May be blended.
[0030]
Examples of the “other resin” include polybutylene terephthalate (PBT), polycarbonate (PC), polyvinyl chloride (PVC), polypropylene (PP), polyethylene (PE), polymethyl methacrylate (PMMA), nylon, Polysulfone (PSF), polyphenylene oxide (PPO), polyphenylene ether (PPE), various rubbers, liquid crystal polymer (LCP), polystyrene (PS), polyurethane (PU), polyamide (PA), polyacetal (POM), polyarylate (PAR) ) Or Teflon (registered trademark). Among these, from the viewpoint of compatibility and dispersibility, polybutylene terephthalate (PBT), polycarbonate (PC), and polyvinyl chloride (PVC) are preferred. , Polypropylene (PP), polyethylene (P ), Polymethyl methacrylate (PMMA), nylon, polysulfone (PSF), is preferably a polyphenylene oxide (PPO). The content of these "other resins" in the ABS resin / recovered PET alloy is preferably about 50% by mass or less from the viewpoint of the resin properties of the obtained alloy and the recycling of the recovered PET. More preferably, it is less than about 30% by weight.
[0031]
Examples of the compatibilizer include polyalkyl methacrylate, polyalkyl acrylate, polyalkylene glycol, polyalkylene (meth) acrylate, polyalkylene glycol mono (meth) acrylate, polyalkylene glycol di (meth) acrylate, allyl ether copolymer, Polyvinyl alcohol, modified rubber, graft copolymer of polyolefin and vinyl polymer, dendrimer, acrylonitrile-styrene copolymer (AS) resin having polycarbonate resin as main chain, and graft copolymer having polystyrene (PS) resin as side chain. Polymers, and one or more graft and / or block copolymers selected from polyethylene, polypropylene, polyisoprene, polybutadiene, and polystyrene; Mer-based compounds, and the like.
[0032]
Examples of the plasticizer include aliphatic dibasic acid ester, chlorinated paraffin, polyester-based plasticizer, epoxy-based plasticizer, phosphate-based plasticizer, trimellitate-based plasticizer, and phthalate-pyrrolimet acid Examples include esters, biphenyltetracarboxylic esters, and antistatic plasticizers.
[0033]
Examples of the antioxidant include a phenol-based antioxidant, a sulfur-based antioxidant, and a phosphorus-based antioxidant.
Examples of the light stabilizer (UV absorber) include a benzotriazole UV absorber, a benzophenone UV absorber, a salylate UV absorber, a cyanoacrylate UV absorber, an ogizanilide UV absorber, and a hindered amine light. Stabilizers, Ni-based light stabilizers, and benzoate-based light stabilizers are exemplified.
Examples of the flame retardant include a chlorine-based flame retardant, a bromine-based flame retardant, a phosphorus-based flame retardant, and an inorganic flame retardant.
[0034]
Examples of the lubricant include a hydrocarbon lubricant, a fatty acid lubricant, a fatty alcohol lubricant, an aliphatic amide lubricant, and a metal soap lubricant.
Examples of the heat stabilizer include a metal soap-based stabilizer, an organotin-based stabilizer, and a lead-based stabilizer.
[0035]
Examples of the stabilizing aid include phosphite compounds, epoxy compounds, β-diketone compounds, polyol compounds, hydrotalcite compounds, and the like.
[0036]
Examples of the antistatic agent include, for example, anionic surfactant, cationic surfactant, nonionic surfactant, amphoteric surfactant, conductive paint, plating, conductive foil, carbon black, conductive filler , A conductive polymer or a hydrophilic polymer.
[0037]
According to the present invention, the shell material for recording media can be manufactured using the ABS resin / recovered PET alloy. Examples of the production method include known methods such as an injection molding method, an extrusion molding method, a blow molding method, a compression molding method, a rotational molding method, a vacuum molding method, and a cold working method (for example, punching or bending). No.
[0038]
The recording medium shell material may have a window. In the present invention, it is preferable that the window is made of a polyacrylonitrile-styrene copolymer (AS) resin. Such an AS resin may be a virgin material, a waste material, or a recycled resin obtained by recycling the waste material. The shell material for a recording medium having such a window portion can be manufactured by integral molding of a shell material other than the window portion and the window portion. Examples of the integral molding method include a two-color molding method, an ultrasonic welding method, a method of fixing with an adhesive, and the like.
In the present invention, when the shell material has a window, it is preferable to have a window above the shell material, and the window confirms that a recording medium (eg, a tape or the like) is driving (running). Most preferably, it is transparent enough to obtain.
[0039]
When the ABS resin / recovered PET alloy for the upper and lower parts of the shell material and the AS resin for the window part are two-color molded, the molding temperature of the AS resin is usually about 220 to 300 ° C., preferably, About 240-280 ° C. The molding temperature of the ABS resin / recovered PET alloy can be appropriately set depending on the content of PET, but is usually about 5 ° C. lower than the molding temperature of the AS resin as compared with the commonly used ABS resin or AS resin alone. Or higher, preferably about 10-50 ° C. higher.
[0040]
The shell material for recording media is used for various recording media. Examples of such recording media include shell materials or mechanical parts of recording media products such as video cassettes and disk cartridges. More specifically, 8 mm video cassettes, DVM (digital video tape) cassettes, business Video cassette (for example, β cam or D2), DAT (digital audio tape) cassette, MC (music cassette tape) cassette, VHS video cassette, beta video cassette, MD (mini disc) and the like. Preferably, the recording medium is an 8 mm video cassette, a DVM (digital video tape) cassette, a professional video cassette (for example, β cam or D2) or a DAT (digital audio tape) cassette. These recording media can be used by being mounted on electric / electronic devices. In the present invention, by using the above ABS resin / recovered PET alloy for the housing or parts of these recording media products, the recovered PET can be effectively used, and compared to the current product (mainly ABS resin), The above-mentioned shell material for recording media having excellent heat resistance can be manufactured.
[0041]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to Examples, but the present invention is not limited to these Examples.
[0042]
In this example, an alloy (1) to (5) of the recovered PET and the ABS resin having the following composition was used as a raw material, and an injection molding machine (cylinder temperature: 260 ° C.) was used. The shell material was formed. The window at the top of the shell was manufactured by two-color molding of the AS resin and the ABS resin / recovered PET alloy. In addition, comparison was made with current products ((6), (7): shell resin of ABS resin, window resin of AS resin, molding temperature: 235 ° C.).
[Composition of alloy]
(1) ABS resin / PET recovered from the market (A rank product) = 97/3 (mass / mass)
(2) ABS resin / PET recovered from the market (A rank product) = 90/10 (mass / mass)
(3) ABS resin / PET recovered from the market (A rank product) = 80/20 (mass / mass)
(4) ABS resin / PET recovered from the market (A rank product) = 70/30 (mass / mass)
(5) ABS resin / PET recovered from the market (A rank product) = 20/80 (mass / mass)
6) ABS resin (general-purpose type)
7) ABS resin (high rigidity type)
[0043]
Regarding the shell material for recording media molded from the above resin sample, the drop test, flatness, dimensional accuracy after molding, dimensional change after forced heating, and welding strength between the window and shell of the shell material for recording media were evaluated. . The results are shown in Table 1 below.
[0044]
The drop test was performed by dropping the test piece from a height of 2 m onto a concrete surface and visually observing the presence or absence of breakage such as cracks. If there is no destruction, it is OK, and if there is destruction, it is NG.
[0045]
Regarding the flatness, it was observed whether unevenness could be visually recognized. If unevenness is not recognized, OK is determined, and if unevenness is recognized, NG is determined.
[0046]
Regarding the dimensional accuracy after molding, it was measured whether or not the shell material after molding exceeded ± 1% with respect to the mold dimensions. If it exceeds ± 1% with respect to the mold dimensions, it is judged as “NG” or “the specification is out of place”, otherwise it is judged as “OK”.
[0047]
Regarding the dimensional change after heating, the molded shell material was heated at 75 ° C for 2 hours, then allowed to cool to room temperature, and whether or not the cooled shell material exceeded ± 2% of the mold size. Was measured and determined. When it does not exceed ± 1% with respect to the mold size, it is indicated by ◎.
[0048]
The welding strength of the window was determined by applying 10 kg / cm 2 to the window and determining whether or not the window itself could be broken without breaking. The case of peeling was "NG" or "drop off of the window welded part", and the case of peeling was "OK".
[0049]
[Table 1]
[0050]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to improve the quality of used ABS resin that has been discharged as waste due to quality deterioration during reprocessing. That is, the present invention provides an effective reprocessing technology for used ABS resin, and thus can contribute to global environmental conservation from the viewpoint of effective use of resources and reduction of waste generation.
According to the present invention, a shell material for recording media can be provided as a new use of the ABS resin / recovered PET alloy.
