JP2004271673A - Magazine for rolled photosensitive material, and its manufacturing method - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
印画紙、印画用感光材料、写真撮影用感光材料、デジタルプリント用感光材料、写植用感光材料、複写用感光材料等に使用されるロール状感光材料を収納すると共に、当該ロール状感光材料から感光材料を引き出すための引出口を有し、プリンター等に装填可能なロール状感光材料用マガジン、及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ロール状感光材料を収納するマガジンに関して、特公平6−87141には平板状材料を折り曲げ、出口スロットが形成されるように加工した筒状胴部とその筒状胴部の両端側を覆う側板からなる明室装填タイプのマガジンであって、その出口スロット部形状を安定化する方法が示されている。この出口部構造は同公報中の図1〜図4に示されているようにマガジン出口スロット部が断面平形状の上唇部と断面三角形状の下唇部によって、当該唇部を対向させて構成されており、その対向面に遮光リボンを貼ったマガジン構造であり、遮光性、引出し性を安定化させる方法を開示している。
【0003】
また、特開2002−258445にはマガジンの出口スロットを遮光するために貼られる遮光リボンが示されており、感光材料の感光特性が可視領域から赤外領域まであっても、遮光可能な黒原着糸と黒染色糸を混合したパイルを有した遮光リボンが開示されている。
【0004】
また、前記筒状胴部の両端側を覆う側板に関しては特公平8−33615、特開平10−62909にロール状感光材料を収納したマガジンを物流輸送したとき、その輸送振動等によって発生するロール状感光材料の巻き緩み現象を防止するための方法が示されている。ロール状感材材料が巻き緩むと巻き緩んだ部分がマガジン内壁に擦られキズがついたり、ジャミングを起こして出口部に詰まって引き出し力が重くなったりする不具合が発生する。これを防止するための方法である。
【0005】
これらの方法によって、明室装填マガジンが要求される種々の特性(遮光性、引出し性、ハードへの装填性、取り扱い性、物流適性等)を満足するものが実用化されていた。
【0006】
【特許文献1】
特公平6−87141
【特許文献2】
特開2002−258445
【特許文献3】
特公平8−33615
【特許文献4】
特開平10−62909
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなマガジンはコストの観点からシート状の材料から打ち抜き加工して製作されたものが一般的であり、安価に且つ安定的に製造するため、より一層の改善が求められているのが現状である。
【0008】
従来、上記特公平6−87141号公報に開示されているように、スロットルを構成する両唇部のうち下唇部は、筒状胴部内に突出して設けられるものであるため、感光材料を引き出す際に当接して擦り傷を生じさせないように、また、確実な遮光性を付与するために、遮光リボンは下唇部の上唇部との対向面のみならず、断面三角状の下唇部の折り曲げ角にまで延在して設けられている。その作製の際には、シート材料の端部を折り込んで下唇部を形成してから、遮光リボンを貼り付けているため、折り曲げ角をまたいで遮光リボンを貼りつける必要があり、作業が難しく、遮光リボンが剥れたり、ずれたりする不具合が生じることが多く、安価に且つ安定的に製造できないといった問題がある。
【0009】
従って、本発明は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明の目的は、安価に且つ安定的に製造可能なロール状感光材料、及びその製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、本発明は、
(1)巻芯に巻かれたロール状感光体を収納すると共に、当該ロール状感光材料から感光材料を引き出すためのロール状感光材料用マガジンにおいて、
両端に折り返し部を有する平板状部材を折り曲げると共に、その折り返し部を対向させて、前記ロール状感光材料から感光材料を引き出すための引出口を設けた筒状胴部と、
前記筒状同部の両側開口部を封じるための測板と、
前記引出口を形成するための前記折り返し部の対向面のみに設けられ、前記引出口を遮光するための遮光用布片と、
を具備することを特徴とするロール状感光材料用マガジン。
【0011】
(2)前記遮光用布片は、カーボンブラックを練り込んで黒色に染着した黒原着糸を含んで構成されることを特徴とする前記(1)に記載のロール状感光材料用マガジン。
【0012】
(3)前記遮光用布片は、基布組成と、この基布組成にパイル糸を組み込んだパイル部とを含み、
前記パイル部は、カーボンブラックを練り込んで黒色に染着した黒原着糸を組み込んだ黒原着糸パイル部と、染料によって黒く染着された黒染糸を組み込んだ黒染糸パイル部とを含む、
ことを特徴とする前記(1)に記載のロール状感光材料用マガジン。
【0013】
(4)前記黒原着糸パイル部は全パイル部の5重量%以上60重量%以下の混合割合となっており、かつ、前記黒原着糸は前記黒染糸より太い単糸繊度を有し、
前記黒原着糸と前記黒染糸を合計したパイル密度は30,000本/cm2以上55,000本/cm2以下であり、黒原着糸パイル部及び黒染糸パイル部は前記感光材料の引出し方向に対しほぼ直角にストライプ状に配置されることを特徴とする前記(3)に記載のロール状感光材料用マガジン。
【0014】
(5)さらに、前記側板の少なくとも一方に、前記ロール状感光材料を巻いた前記巻芯と一体に回転可能に支持されると共に、前記側板に固定され、その固定が前記ロール状感光材料からの感光材料の引き出しによる回転によって解除される回転コアを具備することを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載のロール状感光材料用マガジン。
【0015】
(6)前記(1)〜(5)のいずれかに記載のロール状感光材料用マガジンの製造方法であって、
ダンボール紙を打ち抜いて、前記筒状胴部を作製するための前記平板状部材を作製する打ち抜き加工工程と、
前記平板状部材を用いて筒状胴部を作製し、マガジンを組み立てるマガジン組立て工程と、
を有し、
前記打ち抜き加工における前記平板状部材の含水率と、前記マガジン組立て工程における平板状部材の含水率と、が略同等となるようすることを特徴とするロール状感光材料用マガジンの製造方法。
【0016】
(7)前記打ち抜き加工工程において、前記平板状部材の折り曲げ線と、ダンボール紙の中しんの目方向と、が略直交するように、前記ダンボール紙を打ち抜いて平板状部材を作製することを特徴とする前記(6)に記載のロール状感光材料用マガジンの製造方法。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図面を参照しつつ説明する。なお、実質的に同様の機能を有する部材には全図面通して、同じ符号を付与して説明する。
【0018】
(第1の実施の形態)
図1及び図2は、本発明の第1の実施の形態のロール感光材料用マガジンを示す分解斜視図である。図3は、本発明の第1の実施の形態のロール感光材料用マガジンを示す断面図である。図4は、本発明の第1の実施の形態のロール感光材料用マガジンを構成する筒状胴部の展開図である。
【0019】
本実施形態のマガジン10は、両端部を折り込んでそれぞれ断面略四角状の上唇部16及び断面三角状の下唇部18に相当する折り返し部を有するシート(平板状部材)を折り曲げて形成した筒状胴部12と、筒状胴部12の両側開口を覆う側板14a,14bとから構成され、ロール状感光材料が収納されている。
【0020】
筒状胴部12は、一方の上唇部16が該筒状胴部12を構成するシートの上面壁部20の端部に、他方の下唇部18が該筒状胴部12を構成するシートの前面壁部22の端部にそれぞれ該筒状胴部12の内側に折り曲げられた状態で設けられており、この上唇部16と下唇部18とを対向させて、生じる間隙によりスリット24が形成されている。
【0021】
そして、上唇部16と下唇部18との対向面のみに、カーボンブラックを練り込んで黒色に染着した黒原着糸を含んで構成される遮光リボン28(遮光性布片)が設けられている。遮光リボン28を構成する「黒原着糸」は、原糸にカーボンブラックを練り込んで繊維を黒色に着色したものであり、カーボンブラックは紫外線・可視光線・赤外線の広い領域にわたって良好な光吸収が得られるため、いろいろな波長、特に赤外線領域に対して遮光性を保つことが可能となるため、上唇部16と下唇部18との対向面のみに遮光リボン28を設けても、十分に遮光性が付与されることとなる。この遮光リボン28についての詳細は後述する。
【0022】
なお、上記上面壁部20の端部の上唇部16には、前面壁部22に略平行な面からなる額部26がその前面に設けられている。そしてこの額部26を構成する上側端部26aおよび下側端部26bの中央が外側にふくらんだ弧状に形成されている。ここで、上側端部26aおよび下側端部26bうち、少なくとも下側端部26bの中央が外側にふくらんで弧状を形成していればよい。このように構成することで、額部26を上に持ち挙げるような力が付与されて一旦たわみが発生した場合でも、その力が解除されると、額部の形状が容易に復元するため、スリット24のふくらみ(中央部ふくらみ)が恒久的に残ることがなく、マガジン10の遮光性の低下のトラブルがより一層発生しにくくなる。
【0023】
筒状胴部12は、図4に示すように、外壁(筒状胴部12に組み立てた時の外壁)を遮光性付与のために黒色に着色させた或いは黒色紙を貼り付けたダンボール紙を打ち抜いて作製したシート30に、折り曲げ罫線(折り曲げ線)を施す場合に通常利用する方法に従ってマガジンの筒状胴部12となるように折り曲げ罫線32a〜32jを描き、遮光リボン28を貼着した後(図5及び図6参照)、シート30両端部を折り込んで上唇部16及び下唇部18をそれぞれ形成する(図7参照)。そして、当該シート30を折り曲げて、筒状胴部12が作製される。このとき、図5及び図6に示すように、遮光リボン28は、上唇部16と下唇部18とが対向する対向面のみに設けらるので、折り曲げ罫線にまたぐことなく、折り曲げ罫線32b,32c間、及び折り曲げ罫線32h,32i間にそれぞれ貼着される。
【0024】
なお、筒状胴部12の上面壁部20の端部の額部を形成するための折り曲げ罫線は図4に示すように、一方の折り曲げ罫線(下側端部26bを形成する)32cが仮想水平線34に対して中央が外側に膨らんだ弧状となるように描き、また他方の折り曲げ罫線(上側端部26aを形成する)32dは仮想水平線34に対して中央が外側(曲げ罫線32cとは逆方向)に膨らんだ弧状ように描く。なお、この弧状の折り曲げ罫線32c、32dは前述の如く、必ずしも正確な弧状である必要はないが、加工(組立て)作業の簡便さなどから一定の曲率半径で形成する。この曲率半径はシート幅(筒状胴部の幅)によっても異なるが、例えば30cm幅のマガジンを作成する場合には曲率半径は約2〜22m程度に設定する。
【0025】
一方、側板14a,14bは、筒状胴部12の両側端開口を覆うようにに取りつけられるが、一方の側板14aには、回転コア36aを回動自在に支持するための受け軸38aが形成される。なお、側板14bにも側板14aと同様に回転コア36bを回動自在に支持するための受け軸(図示せず)が形成される。そして、側板14aの内側には、クリップ部材40のフック部40cと係合するロックピン42が突設されている。
【0026】
回転コア36a,36bは、ロール状感光材料44の巻芯46の両端部に各々圧入され、これにより、ロール状感光材料44は、回転コア36a,36bを介して側板14a,14bに回動可能に取りつけられる。
【0027】
回転コア36aは、ロール状感光材料44の巻芯46の一方の開放端に圧入される圧入部48と、この圧入部48の中心に突設された回転軸50とからなる。回転軸50には、抜け止め部50aが設けられており、側板14aの受け軸38aと回動自在に係合し、側板14aに軸着される。
【0028】
圧入部48は、リング状の外周縁48aと、この外周縁48aに一体に設けられた、扇形の開口を有する側壁48bと、外周縁48aに一体に設けられたクリップ部材40からなる。クリップ部材40は、外周縁48aと一体に繋がっている根元部40aと、この根元部40aから湾曲して延びているアーム部40bと、アーム部40bの先端に一体に設けられているフック部40cとからなる。アーム部40bは、スリット24を通じてロール状感光材料44から感光材料が引き出されるときに回転コア36aが回転する方向と逆向きに延びている。
【0029】
リング状の係合片であるフック部40cには、切欠40dが設けられており、側板14aに突設されているロックピン42と係合する。切欠40dの切欠
き幅は、ロックピン42の直径よりも小さくなっており、ロックピン42とフック部40cとの係合が解除される時には、フック部40cが弾性変形して切欠き幅が広がった状態でロックピン42がフック部40cから脱する。
【0030】
このクリップ部材40は、ロックピン42との係合が解除されている時には、フック部40cが外周縁48aに近接するように形成されており、ロックピン42と係合している時には、回転軸50の方向にアーム部40bが撓んだ状態になる。
【0031】
なお、他方の回転コア36bには、クリップ部材が設けられていないが、これ以外は回転コア36aと同様の構成となっているので、詳しい構成の説明は省略する。また、側壁48bに扇型の開口を設けることで、クリップ部材40と一体に成型することができる。
【0032】
なお、回転コア36aの構成の詳細としては、特開平10−62909号公報に記載された事項が適用できる。また、回転コア36aの構成としては、ロール状感光材料44を巻いた巻芯46と一体に回転可能に支持されると共に、側板に固定され、その固定がロール状感光材料44からの感光材料の引き出しによる回転によって解除される構成であれば、上記構成に限られず、例えば、特公平8−33615号に記載された、回転コアをホットメルト材で側板と溶着(固定)し回転コアの回転によるせん断力で溶着(固定)を解除する構成を適用してもよい。
【0033】
本実施形態では、マガジン10は、次のようして作製される。まず、回転コア36aの回転軸50を、側板14aの受け軸38aに押し込んで、回転コア36aを側板14aに回動自在に取りつける。回転コア36bについても同様に行う。回転コア36bが軸着された側板14bは、予め筒状胴部12に取りつけておき、ロール状感光材料44を筒状胴部12に挿入して、巻芯46の一端を回転コア36bに押し込む。
【0034】
次に、感光材料の先端がスリット24からすこし出る位置までロール状感光材料44を繰り出す。一方、側板14aに軸着された回転コア36aの外周縁48aに設けられたクリップ部材40のアーム部40bを中心方向に湾曲させ、先端のフック部40cをロックピン42と係合させる。最後に側板14aを筒状胴部12に取りつけながら、回転コア36aの圧入部48を巻芯46の端部に押し込みつつ、側板14bを取りつける。
【0035】
マガジン10に収納されたロール状感光材料は、ロックピン42とクリップ部材40とを介して側板14aに結合しているので、マガジン10の輸送時等において、マガジン10に振動や衝撃が加わっても、ロール状感光材料44が不用意に回転することがなく、ロール状感光材料44の使用開始前に筒状胴部12内で巻き緩んでしまったり、皺や折れ目がついてしまうことがない。一方で、ロール状感光材料44の使用開始時、即ち、ロール状感光材料44から感光材料の引き抜くとき、この力により回転コア36aの外周縁48aと一体のクリップ部材40も回動する。側板14aに突設されているロックピン42は、切欠40dを押し広げながら、フック部40cから脱し、ロール状感光材料は回転自在となり、ロール状感光材料44から感光材料を引き抜き可能となる。このため、図8に示すように、ロール状感光材料44の使用開始時には、筒状胴部12内で撓むことがないので、下唇部18の折り曲げ角に接触することなく、スリット24を通じてロール状感光材料44から感光材料が引き抜かれることとなる。
【0036】
このように、本実施形態では、遮光リボン28を、上唇部16と下唇部18とが対向する対向面のみに設ける、即ち、筒状胴部12を形成するためのシート30における折り曲げ罫線32c,32d間、及び折り曲げ罫線32h,32i間に、これらの折り曲げ罫線にまたぐことなく、それぞれ貼着させるので、その作製の際の作業性が容易となり、遮光リボン28が剥れたり、ずれたりする不具合が生じることがなく、安価に且つ安定的に製造可能である。
【0037】
また、遮光リボン28を貼りつける位置が、シート30における折り曲げ罫線32c,32d間、及び折り曲げ罫線32h,32i間と分かり易いため、例えば、人による作業間差を無くすることができ、安価に、安定的に製造可能となる。
【0038】
また、本実施形態では、遮光リボン28を、上唇部16と下唇部18とが対向する対向面のみに設けても、上述のように、遮光リボン28をカーボンブラックを練り込んで黒色に染着した黒原着糸を含んで構成させるため、十分に遮光性が付与される。また、下唇部18の折り返し角が露出されているが、上述のように、ロール状感光材料44を巻いた巻芯46と一体に回転可能に支持されると共に、側板に固定され、その固定がロール状感光材料44からの感光材料の引き出しによる回転によって解除される回転コア36aを備えることで、筒状胴部12内で撓むことがないので、下唇部18の折り曲げ角に接触することないため、擦り傷などを生じさせることなく、スリット24を通じてロール状感光材料44から感光材料が引き抜かれる。このため、マガジン10を、その要求される種々の特性(遮光性、引出し性)を満足させることができる。
【0039】
また、本実施形態では、筒状胴部12を構成する額部26の上側端部26aおよび下側端部26bのうち、少なくとも下側端部26bの中央が外側にふくらんだ弧状に形成させることで、上述のように、スリット24のふくらみ(中央部ふくらみ)が恒久的に残ることがなく、マガジン10の遮光性の低下のトラブルがより一層発生しにくくなり、マガジン10を、その要求される種々の特性(遮光性、引出し性)をより一層満足させることができる。
【0040】
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態は、上記第1の実施形態のロール状感光材料の製造方法に係るものであり、上述したが、まず、図4に示すように、外壁(筒状胴部12に組み立てた時の外壁)を遮光性付与のために黒色に着色させた或いは黒色紙を貼り付けたダンボール紙を打ち抜いて作製したシート30を作製し、これに筋押しを行なう場合に通常利用する方法に従ってマガジンの筒状胴部12となるように折り曲げ罫線32a〜32jを描く(打ち抜き加工工程)。この際、シート30に描かれる折り曲げ罫線32a〜32jとダンボール紙の中しんの目方向と、が略直交するように、ダンボール紙を打ち抜いてシート30を作製する。
【0041】
次に、シート30に遮光リボン28を貼着した後(図5及び図6参照)、シート30両端部を折り込んで上唇部16及び下唇部18をそれぞれ形成する(図7参照)。そして、当該シート30を折り曲げて、筒状胴部12を作製し、これを用いてマガジン10を組み立てる(マガジン組み立て工程)。なお、マガジン組立て工程の詳細は上述の通りである。
【0042】
このような製造過程において、例えば、高含水率の状態のダンボール紙を打ち抜いてシート30を作製する一方で、それ以下の低含水率でマガジン10を組立てると、紙の特性で水分が飛び、寸法が縮みマガジンの設計寸法が狂ってしまう。また、逆に、低含水率の状態でダンボール紙を打ち抜き、それ以上の高含水率の状態でマガジン10を組み立てると、紙の特性で水分を吸収し寸法が伸びてマガジンの設計寸法が狂ってしまう。
【0043】
そこで、本実施形態では、上記打ち抜き加工工程におけるシート30(ダンボール紙)の含水率と、上記マガジン組立て工程におけるシート30の含水率とを略同等(好ましくは、8%)とすることで、マガジン10の必要な設計寸法を、製品として出荷する段階でロール状感光材料44を収納するマガジンの組み立て製品寸法を確保できる。ここで「略同等とする」とは、約±1%以内の含水率の差で、上記打ち抜き工程及び上記マガジン組み立て工程が行なわれることを示す。
【0044】
なお、含水率を管理する方法は、温湿度を一定に管理できる雰囲気で作業すれば良いが、そうでなければ含水率を下げる場合は乾燥または除湿調整をする。又、含水率を上げる場合は水噴霧等で加湿調整することで可能である。
【0045】
また、本実施形態では、上記打ち抜き工程において、シート30に描かれる折り曲げ罫線32a〜32jとダンボール紙の中しんの目方向と、が略直交するように、ダンボール紙を打ち抜いてシート30を作製するため、折り曲げ罫線32a〜32jからの折り曲げ設計寸法が安定的に確保できる。
【0046】
なお、ダンボール紙の中しんの目方向と平行な方向に折り曲げ罫線32a〜32jが描かれる場合、段繰りの位置(出、谷部)によって折り曲げ位置が不安定になり設計寸法が確保できにくい。
【0047】
(遮光リボン(遮光用布片))
以下、遮光リボン28について説明する。
遮光リボン28を構成する「黒原着糸」は、上述したが、原糸にカーボンブラックを練り込んで繊維を黒色に着色したものであり、カーボンブラックは紫外線・可視光線・赤外線の広い領域にわたって良好な光吸収が得られるため、いろいろな波長、特に赤外線領域に対して遮光性を保つことが可能となる。また、黒原着糸と共に、染料により繊維を黒色に着色した「黒染糸」をパイル糸として併用することがよい。本発明でいう「黒染糸」とは、黒色に染色されている糸であって、遮光用布の製布時においては、黒色に染めてあっても染めて無くても良い。
【0048】
遮光リボン28は、基布組織の部分である「基布部」及びこれに編み込まれたパイル糸よりなる「パイル部」とを有することがよい。このパイル部は緻密で均一な長さを有する立毛状のパイルにより構成されている。ここで、パイルはマルチフィラメント糸からなることがよい。後述するように、本発明ではクリンプ加工を施したかさ高の黒原着糸(本発明において、「黒原着加工糸」ともいう。)とクリンプ加工を施した黒染糸(本発明において「黒染加工糸」ともいう。)を用いることが好ましい。遮光リボン28の基布組織としては、経糸と緯糸からなる織物構造、鎖糸と挿入糸で形成された編物構造、及び起毛編物等を用いることができるが、特に、鎖糸と挿入糸で形成された経編物構造であることが好ましい。又、「基布組織に組み込んだ」とは、織布に織り込むこと又は編布に編み立てることをいう。
【0049】
遮光リボン28のパイル部は、感光材料が引き出されるスリット24である出入口の両側において対面して遮光層を形成し、引き出される感光材料に直接に接して、マガジン内部への可視光、及び、赤外領域光の侵入を防ぎつつ、感光材料を傷つけず、且つ、引き出し抵抗を減じて、感光材料を引き出す役割を有する。
【0050】
また、可視光域、及び、赤外領域の吸収が良好で、かつフィルム引き出し時において摩擦抵抗値の小さい良好な圧縮特性を遮光リボン28に付与するためには、パイル糸の密度とパイル糸の種類および黒原着糸と黒染糸の混合率及びその配置の組み合わせを適宜選択することがよい。
【0051】
遮光リボン28は、黒原着糸をパイル部において、5重量%以上60重量%以下の混合割合で基布組織に組み込んだ遮光リボン28であることがよい。また、黒原着糸と黒染糸からなるパイル部の合計パイル密度は30,000本/cm2以上55,000本/cm2以下になるように基布組織上に形成した布片であり、40,000本/cm2以上50,000本/cm2以下であることが好ましい。パイル密度が30,000本/cm2未満であると遮光性に問題のでる虞があり、55,000本/cm2より多いとフィルムの引き出し抵抗が高くなる不具合が生じたり、製布性が悪くなる虞がある。
【0052】
遮光布片のパイル糸としては、毛抜けや毛羽の発生の問題からスパン糸でなく、フィラメント糸を用いるのが好ましく、また、黒原着糸および黒染糸の両
方のフィラメント糸にクリンプ加工を施した嵩高糸を使用することが好ましい。この嵩高糸は、糸繊維の形状を変化させることによって、かさばりを大きくし遮光性を向上させるものである。
【0053】
遮光リボン28の黒原着糸を製造する方法としては、着色剤であるカーボンブラックをポリマー重合時に添加する重合時添加法(特公昭51−29900)、紡糸工程に入る前の段階でカーボンブラックが均一に分散されたマスターペレットを原料となるポリマーと混合してペレットを作成し、そのペレットを使用して紡糸を行なう紡糸前添加法、エクストルーダー紡糸機において、溶融したカーボンブラックのマスターペレットを原料となるポリマーペレットへ混合し、スクリューで混合しながら紡糸する紡糸時注入法がある。いずれの製造方法でも構わないが、紡糸前添加法が一般的に好適である。ここで使用する着色剤のカーボンブラックの粒子径は1μm以下が好ましい。1μmより大きいと強度などの糸の物性を低下させる可能性がある。また、カーボンブラックのポリマーに対する混合率は1重量%以上10重量%以下が好ましい。混合率が1重量%未満になると赤外領域における遮光性が不十分となる不具合が生じることがあり、10重量%を超えると紡糸することが不可能になる不具合や、強度などの糸の物性を低下させる不具合が生じることがある。
【0054】
また、嵩高のフィラメント糸を製造する手段としては、従来公知の方法を用いることができるが、フィラメント糸に捲縮加工(クリンプ加工)をする方法
が代表的である。このクリンプ加工の具体的手段としては、従来公知の方法を用いることができるが、フィラメント糸を表面平滑なローラーにより撚りを加え、ヒーター加熱したスタッフィング・ボックスに入れて、ヒーター温度、ボックス内での時間、引っ張り速度の調節によりクリンプを付与する仮撚法が好ましい。パイル糸の遮光性と良好な圧縮特性を得るためのクリンプ加工としては、通常の仮撚法によるクリンプ加工に連続して再度ヒーター内をオーバーフィードの状態で糸を走行させて再セットしてクリンプ加工を行なう2ヒーター仮撚法が好適である。この方法によりクリンプ加工された糸は、ストレッチ性が小さく安定で、嵩高性が非常に良好で柔らかなタッチとなる。通常の1ヒーターによる仮撚法では糸の収縮力が大きいため長さや圧縮特性が不安定であるためパイル糸として使用した場合に好適な圧縮特性を得ることが困難である。
【0055】
遮光リボン28において、黒原着糸および黒染糸から形成されるパイル部は、糸の総繊度が55デシテックス以上111デシテックス以下であって、単糸繊度は黒原着糸が0.6デシテックス以上3.0デシテックス以下、黒染糸は0.5デシテックス以上2.0デシテックス以下であるマルチフィラメント糸を使用することが好ましい。遮光リボン28においては、黒原着糸の単糸繊度は黒染糸のそれよりも大きいことがよい。黒染糸に、黒原着糸の単糸繊度よりも小さい単糸繊度のものを用いることにより優れた遮光性と引き出し抵抗のものが得られるのである。単糸繊度が0.5デシテックス未満であると単糸強度が弱くなり毛羽として発生する虞があり、また、3.0デシテックスより大きくなると引き出し抵抗が大きくなる虞がある。
【0056】
このマルチフィラメント糸としては、合成繊維が好ましく、特に、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルやナイロン66等のポリアミドにより構成される。遮光リボン28において単糸繊度の平均値(デシテックス)は1以上2 以下、好ましくは、1.2以上1.6以下である。また、合成繊維、特に黒染糸は、一般的に酸化チタンを添加することで艶消し効果が得られ、その添加量によってフルダル、セミダル、ブライト、スーパーブライト(酸化チタン添加なし)に大別されるが、酸化チタンの添加量が少ない糸ほど濃染化・発色性アップの傾向にあり、同一染色濃度でより遮光性を良くするには、酸化チタンを添加しないスーパーブライトのグレードの糸を使用することが好ましい。
【0057】
遮光リボン28において、パイル厚み(基布組織とパイル糸を含む厚み)は1mm以上2mm以下であることが好ましい。また、遮光リボン28において、黒染糸は遮光性を付与するために一般的な公知の染色方法により黒色に染色して使用する。黒原着糸以外で構成される糸はポリエステル糸であることが好ましく、これを従来公知の黒色の分散染料により染色することができる。これらの分散染料は、ポリエステルにより構成されるパトローネリボンに使用される公知の染料である。また染色の段階としては、遮光リボン28を製造する前に予め黒染糸を製造する場合の他に、未染着のポリエステル糸をパイル糸として使用して遮光リボン28を製造した後に、遮光リボン28全体を黒色の分散染料により染色することもできる。この後者の場合には、黒原着糸も染色されるのであるが、その影響は殆どない。「黒原着糸」にはこのように、黒く染着された黒原着糸をも含むものとする。これらの分散染料の一例を以下に列挙する:Foron Black S−100(クラリアント)、Sumikaron Black S− BL(N)liq(住友化学)、SumikaronBlack S−BGL(N)conc.liq(住友化学)、Dianix Black BG−FS200%01(ダイスター)、DianixTuxedo Black F conc.Liq(ダイスター)、 Dianix Tuxedo Black H conc.Liq 01(ダイスター)、Terasil BlackRLW−01 liq.75%、(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ)、Terasil Black SRL−01 200%、(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ)、Kayalon PolyesterBlack ECX paste 150、(日本化薬)、Dispersol Black XF GRS(三井BASF)、Palanil ECOBlackCC Liquid 、Palanil ECO Black CC−S Liquid(三井BASF)、Disperse Black NRS CONC.PASTE(三井BASF)等。
【0058】
遮光リボン28において、上唇部16及び下唇部18の対向面へ貼着させるための接着剤領域はホットメルト接着剤の一層により形成されるか、またはホットメルト接着剤のパイル側への浸透を防止するための目止め剤を塗工し、その後目止め剤の表面にホットメルト接着剤を形成させた2層構造であることが好ましい。接着剤領域は、ストライプ状や島海状であっても良いが、接着剤が薄い連続した領域を形成していることが好ましく、連続した接着剤層を形成することが特に好ましい。
【0059】
目止め剤の例としては、特開昭62−55699号公報、特開昭62−71949号公報、特開昭62−27733号公報、特開平2−72348号公報
に記載されている如き、ポリビニル系、ポリオレフィン系、ポリウレタン系、ポリアミド系、ポリエステル系、合成ゴム系、エポキシ系、フェノール系、これらに含まれないアクリル系等の合成エマルジョンから選ばれた1種又は2種以上のブレンド物或いはこれらを組み合わせた共重合体エマルジョンが挙げられる。
【0060】
接着剤の例としては、市販の両面粘着テープ、ポリエチレン等のポリオレフィン系、エチレン−酢酸ビニル共重合体等の酢酸ビニル共重合体系、エチレン−エチルアクリレート、エチレン−イソブチルアクリレート等のアクリル酸共重合体系、ナイロン6、ナイロン6・6、ナイロン10、ナイロン12、N−メトキシメチル化ナイロン等のポリアミド系、テレフタル酸系等のポリエステル系、ポリビニルブチラール系、ポリ酢酸ビニル系、アセテート、メチルセルロース、アセテートブチレート等のセルロース誘導体系、ポリメチルメタクリレート等のポリメタクリル酸エステル系、ポリビニルメチルエーテルなどのポリビニルエーテル系、ポリウレタン系、ポリカーボネート系、スチレン−エチレン−ブチレン−スチレンなどのスチレン系ブロック共重合体系、スチレンブタジエン、イソプレン、ブチルゴム等の合成ゴム系またはこれらに含まれない特殊ゴム系、または以上に含まれないアクリル共重合体などから選ばれる1種
または2種以上の混合物が挙げられる。
【0061】
このホットメルト接着剤の塗布に適する遮光リボン28はパイル側ではパイル密度範囲が30,000本/cm2以上55,000本/cm2以下で、かつパイル厚みが1.6mm以下においてパイル圧縮特性が0.49N/cm2の荷重時で0.5±0.1mmの厚み変位、1.96N/cm2の荷重時で0.7±0.1mmの厚み変位を示すのが好ましい。この特性は、パイル糸の糸の太さ、糸の種類、糸の加工種、パイル密度、パイル糸の長さ等をそれぞれ組み合わせることにより達成されるものであり、遮光性が良好で、引き出し抵抗の小さい良好な品質の遮光リボン28となる。
【0062】
黒原着糸および黒染糸(糸の状態で染めたものと製布後に染めたものの両方を含む)を使用した遮光リボン28を用いて、低コストで遮光性と引き出し抵抗を同時に許容範囲とし、目標とする圧縮特性を得るためにはパイル糸中に単糸繊度が1.2デシテックスの84デシテックス/72フィラメントのポリエステル黒染加工糸及び単糸繊度が2.3デシテックスとなる84デシテックス/36フィラメントのポリエステル黒原着加工糸を混ぜることがよい。同様な黒染加工糸においても単糸繊度が2.3デシテックスとなる84デシテックス/36フィラメントのポリエステル加工糸を用いた場合は、1.96N/cm2の荷重時で0.6mmよりも厚み変位が小さくなり、感光材料の引き出し抵抗が高くなるため、単糸繊度は低い方が好ましい。好ましいパイル糸への黒原着糸の混合率は、5質量%以上60質量%で、さらに好ましくは10質量%以上30質量%以下である。
【0063】
また、パイル糸における黒原着糸と黒染糸の組み込み配列としては、ストライプ状、市松模様など特に限定はされないが、縦又は横のストライプ状とすることが好ましい。遮光リボン28を織物及び編物構造とした場合、黒原着糸を一定の割合で組み込む配列方法は縦又は横のストライプ状とすることが製造上効率的で、低コストで遮光性が得られるためである。さらにマガジン10への遮光リボン28の貼付において黒原着糸及び黒染糸のストライプ方向が感光材料の引き出し方向に対してほぼ垂直となるように貼付することが好ましい。これはマガジン10に遮光リボン28を貼付する場合においてストライプ方向が感光材料の引き出し方向に平行とすると、黒原着糸の混合率によっては、赤外光の通路ができて赤外光領域での十分な遮光性が得られないおそれがある。ストライプ状の黒原着糸は、上記の好ましくない赤外光の通路ができないように感光材料のスリット24において感光材料幅方向と「ほぼ平行」に配置されることになる。また、ストライプ状に配設する場合、黒原着糸束、例えば84デシテックス/36フィラメントの黒原着糸の糸が4本/cm以上6本/cm以下の割合で等間隔で配置されることが好ましい。黒原着糸束が4本/cm未満になると充分な遮光性を得られなくなり、6本/cmより多くなると引き出し抵抗が大きくなる虞がある。また、そのストライプ1本の幅は500μm/本以上1500μm/本以下であることが好ましい。500μm/本未満では充分な遮光性が得られず、1500μm/本より広くなると、引き出し抵抗が大きくなる虞がある。
【0064】
遮光リボン28の厚みは貼着するマガジン10のスリット24幅に応じて設定する必要があり、隙間幅を半分にした値のプラス0.05mm以上0.3mm以下の範囲で設定することが好ましい。0.05mm未満になると遮光性が大きく低下するおそれがあり、0.3mmより大きくなると引き出し抵抗が上昇するおそれがあるので好ましくない。基布組織面は平滑で接着剤の塗工性が良好となる織物又は経編構造が好ましく、基布組織を経編構造とした場合、本出願人が実公平7−50741で考案した鎖・挿入組織のものや鎖・サテン組織が好ましく、このような組織とすることで基布組織面の凹凸が減少し塗工性が良好で少ない接着剤塗布量で目標とする接着強度が得られる。上記経編構造及び織物の遮光リボン28で使用するパイル糸及び基布組織用糸の素材は単一の合成繊維で構成されていることが好ましいが、二種以上の合成繊維を複合して使用しても構わない。
【0065】
遮光リボン28は、広幅(500mm以上)で製造した後に使用幅に裁断(スリット)してもよいし、最初から使用幅で製造することもできるが、使用幅に裁断して製造する場合は、黒原着糸のストライプ状配列に対し平行にスリットすることが好ましい。広幅品をパイル抜けしないようにスリットする方法としては、実公昭48−35790号公報に記載のヒート刃で熱溶融切断したり、超音波カッター、レーザーカッター等で裁断する方法があり、超音波カッターが好ましい。
【0066】
以上、説明した何れの実施の形態も、限定的に解釈されるものではなく、本発明の要件を満足する範囲内で実現可能であることは、言うまでもない。
【0067】
【実施例】
以下、本発明を、実施例を挙げてさらに具体的に説明する。ただし、実施例は、本発明を制限するものではない。
【0068】
(マガジンの作製)
以下のようにして、図1〜図3に示す構造と同様なマガジン10を作製する。
【0069】
―ダンボール紙―
ダンボール紙として、包装技術便覧p296 2−3段ボール(1995.7.1発行:日本包装技術協会)に記載されているEフルー卜両面ダンボール(ライナー、中芯とも坪量130g/m2)を準備した。
【0070】
―遮光リボン28―
以下に示す構成の遮光リボン28を準備した。まず、黒原着糸は紡糸工程に入る前の段階でカーボンブラックを添加する紡糸前添加法で製造した。具体的には、カーボンブラックがポリマー樹脂に対して添加量が5重量%となるように製造され、84デシテックス/36フィラメントとしたポリエステルマルチフィラメント糸を使用した。パイル糸として使用するポリエステル黒原着糸及びポリエステル糸は3軸外接式摩擦仮撚装置を用いて通常の仮撚法によるクリンプ加工に連続して再度ヒーター内をオーバーフィードの状態で糸を走行させて再セットしてクリンプ加工を行なう2ヒーター仮撚法により加工したものを使用した。
【0071】
編物構造を有する遮光リボンの組織は実公平7−50741において示される鎖・挿入組織であり、材料であるパイル編物は、基布の鎖糸、挿入糸として84デシテックス/36フィラメントのポリエステルレギュラー糸を用いるとともに、パイル糸としては前述の2ヒーター仮撚法により加工した84 デシテックス/36フィラメントのポリエステル黒原着糸と84デシテックス/72フィラメントのポリエステル加工糸を用い、ダブルラッシェル機を用いて前後2枚の基布がパイル糸で連結された状態に編成した。このときパイル糸を構成する糸において黒原着糸が占める割合が25重量%となるように編み立てし、編みゲージは22、機上のコース密度は43となるようにした。またこのとき、黒原着糸は編み方向に対して平行になるように組み入れ、長さ方向において黒原着糸の束が5 本/cm の均一な縦ストライプ状で、パイル上面からみてその束が1000μm±200μmの幅となるように配置した。この後この基布をセンターカットして遮光用パイル編物を得た。なお、センターカット後のパイル糸の長さは2.2mmである。このようにセンターカットされた基布は、この後プレシャーリング工程でパイル糸の長さを1.6mmに調整し、120℃に過熱した状態でブラッシングによるパイルの整毛を行なった。さらにプレセット工程により190℃で加熱してパイルを捲縮させて固め、この後、遮光性を付与するため黒色の染色加工を行い乾燥後、さらに最終のシャーリングにより、パイル糸の長さを1.45mmに調整した。これにより1.6mmのパイル厚みにおいて圧縮特性が0.49N/cm2の荷重時で0.4mmの厚み変位、1.96N/cm2の荷重時で0.6mmの厚み変位を示す遮光用基布を得た。このときのコース密度は48、ウェル密度は26でパイル密度は約49,000本/cm2である。
【0072】
得られた遮光用基布に対し、筒状胴部12(シート30)へ遮光リボンを貼着する接着層を形成させるために、まず、遮光用基布組織面に酢酸ビニル系の水系エマルジョン樹脂を、乾燥後の重量において40g/m2となるように均一に塗布し乾燥させ、目止め層を形成した。ここで使用する酢酸ビニル系エマルジョンは固形分が50%、粘度が100,000mPa・sであった。また、次にホットメルト系の接着剤は、EVAを主成分としたトルエン溶媒接着剤を、70g/m2となるように均一に塗布し乾燥させた。EVAを主成分とした接着剤は、固形分28%のものを65℃に加熱し粘度を700mPa・sとして使用した。使用した目止め剤及びホットメルト接着剤は、黒色の染料を2重量%添加し、充分に分散させたものを使用した。このように作成した遮光用基布を長さ方向において11.5mmと9.5mmの幅にスリットして遮光リボンを得た。この遮光リボンにおいて黒原着糸と黒染糸のストライプ状の配置は、遮光リボンの長さ方向に対し平行である。
【0073】
―打ち抜き工程―
ダンボール紙を室内に放置し含水率が約8%になるように調湿した。実質は23℃65%の室内を基準(含水率が約8%となる)となるように、ダンボール含水率の含水率を測定して、乾燥、又は除湿して調整した。
【0074】
その状態で、打ち抜きと同時に、ダンボール紙の中しんの目方向と直交した折り曲げ罫線32a〜32jが入るように打ち抜き刃を製作し打ち抜いたてシート30を作製した(図4参照)。
【0075】
―リボン貼り工程―
打ち抜いたシート30を、上唇部16の対向面に相当する位置に、折り曲げ罫線32cを基準に9.5mm幅の遮光リボンを両面テープ(積水化学製♯584)で貼り付けた。同様に、下唇部18の対向面に相当する位置に、折り曲げ罫線32iを基準に11.5mm幅の遮光リボンを両面テープで貼り付けた。この部分の貼り付け精度が重要であり、遮光リボン28の端部は折り曲げ罫線32iを基準に少なくとも遮光リボン28厚み(実測1.64mmのものを使用した)以下の範囲以内に貼り付けた(図5及び図6参照)。
【0076】
―筒状胴部形成工程−
遮光リボン28を貼り付けたシート30を冶具により、その接着部分に接着剤を塗り張り合わせて、上唇部16及び下唇部18を形成した。ここで用いる接着剤は、水溶性接着剤として埼澱化学(株)製サイビノールDB−153A、又はでんぷんのりを使用した(図7参照)。
【0077】
―マガジン組立て工程―
そして、作業環境温度23℃±3℃、湿度63±5%の環境下(シート30(筒状胴部12)の含水率が8%となる環境下)で、得られた筒状胴部に3インチ紙管(巻芯46)に巻かれたフルカラーデジタルプリンターPICTROGRAPHY3500用ロール状感光材料(PG−D ER 22.5CM*50m)を挿入すると共に、両サイドに巻き緩み防止を施すための回転コア36a,36bを紙管に圧入し、側板14をヒロダイン(株)製ホットメルト接着剤「ヒロダイン2209F」で固定して、マガジンを作製した。
【0078】
この時に使用した3インチ紙管は、それに使用する板紙を、コストを考慮し100%古紙を使い、製紙時にPHを中性領域で抄紙した写真性に悪影響のない古紙400g/m2を5層巻き、更に表層にポリエチレンをラミネートした55g/m2の薄紙を巻いて作製した。
【0079】
(評価)
以上のように、マガジンは作業性よく作製できた。また、得られたマガジンの組立て時の寸法変化を表1に示す。また、打ち抜き工程でのシート30の含水率(10〜11%、12〜13%)を変化させたときと、マガジン組立て時温度23℃±3℃、湿度65±5%(含水率8〜9%)との寸法変化も表1に示す。なお、打ち抜き工程(含水率8〜9%)での打ち抜き寸法は649.6〜650.0mmであった。含水率は(株)ケット科学研究所製の紙水分計K−100を使用した。
【0080】
【表1】
【0081】
表1の結果から、打ち抜き工程とマガジン組立て工程とのシート30(筒状胴部12)の含水率を同等とすることで、寸法変化が少なくなることがわかる。
【0082】
また、得られたマガジンは以下の特性を有しており、製品として十分満足するものであった。
−遮光性−
1000LUX×10min曝光テストでかぶりなく、遮光性になんら問題はなかった。
【0083】
−引き出し性−
マガジンをフルカラーデジタルプリンターPICTROGRAPHY3500にセットした時の巻き緩み防止機構解除力が35.28N以下であり、解除後の引き出し力:14.7N以下で問題なかった。また、引出し時の感光材料への傷つきもなく、画像への影響もなく問題なった。
【0084】
【発明の効果】
以上、本発明によれば、安価に且つ安定的に製造可能なロール状感光材料、及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のロール感光材料用マガジンを示す分解斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態のロール感光材料用マガジンを示す分解斜視図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態のロール感光材料用マガジンを示す断面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態のロール感光材料用マガジンを構成する筒状胴部の展開図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態のロール感光材料用マガジンを構成する遮光リボンの貼着箇所を示す説明図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態のロール感光材料用マガジンを構成する遮光リボンの貼着箇所を示す説明図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態のロール感光材料用マガジンを構成する上唇部及び下唇部を形成したシートを示す側面図である。
【図8】本発明の第1の実施の形態のロール感光材料用マガジンに収納されたロール状感光材料から感光材料が引き抜かれる様子を説明するための断面図である。
【符号の説明】
10 マガジン
12 筒状胴部
14a,14b 側板
16 上唇部(折り返し部)
18 下唇部(折り返し部)
20 上面壁部
22 前面壁部
24 スリット(引出口)
26 額部
28 遮光リボン(遮光性布片)
30 シート
32a〜32j 罫線
34 仮想水平線
36a,36b 回転コア
40 クリップ部材
40a 根元部
40b アーム部
40c フック部
40d 切欠
42 ロックピン
44 ロール状感光材料
46 巻芯[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
Stores roll-shaped photosensitive materials used for photographic paper, photosensitive materials for printing, photosensitive materials for photography, photosensitive materials for digital printing, photosensitive materials for photosetting, photosensitive materials for copying, etc. The present invention relates to a roll-shaped photosensitive material magazine that has an outlet for drawing out a material and can be loaded into a printer or the like, and a method for manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, regarding a magazine for storing a roll-shaped photosensitive material, Japanese Patent Publication No. 6-87141 covers a cylindrical body portion that is formed by bending a flat plate-like material so that an exit slot is formed and both ends of the cylindrical body portion. It is a bright room loading type magazine composed of side plates, and shows a method of stabilizing the shape of the outlet slot. As shown in FIGS. 1 to 4 of the publication, the outlet portion structure is configured such that the magazine outlet slot portion faces the lip portion by an upper lip portion having a flat cross section and a lower lip portion having a triangular cross section. The magazine structure has a light-shielding ribbon attached to the opposite surface, and discloses a method for stabilizing the light-shielding property and the drawing-out property.
[0003]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 2002-258445 discloses a light-shielding ribbon that is pasted to shield the outlet slot of a magazine. Even if the photosensitive property of the photosensitive material is from the visible region to the infrared region, it is possible to shield the black original material. A shading ribbon having a pile in which yarn and black dyed yarn are mixed is disclosed.
[0004]
Further, regarding the side plates covering both ends of the cylindrical body portion, when a magazine containing a roll-shaped photosensitive material is transported in physical distribution in Japanese Patent Publication No. 8-33615 and Japanese Patent Laid-Open No. 10-62909, a roll shape generated by transportation vibration or the like. A method for preventing the loosening phenomenon of the photosensitive material is shown. When the roll-shaped photosensitive material is loosened, the loosened portion is rubbed against the inner wall of the magazine and is scratched, or jamming occurs and the outlet is clogged and the pulling force becomes heavy. This is a method for preventing this.
[0005]
By these methods, those satisfying various properties (light-shielding property, drawability, loading property to hardware, handling property, logistics suitability, etc.) required for the bright room loading magazine have been put into practical use.
[0006]
[Patent Document 1]
JP 6-87141
[Patent Document 2]
JP2002-258445A
[Patent Document 3]
Japanese Patent Publication 8-33615
[Patent Document 4]
JP-A-10-62909
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
However, such a magazine is generally manufactured by punching from a sheet-like material from the viewpoint of cost, and further improvement is required in order to manufacture it stably at low cost. Is the current situation.
[0008]
Conventionally, as disclosed in the above Japanese Patent Publication No. 6-87141, the lower lip portion of both lips constituting the throttle is provided so as to protrude into the cylindrical body portion, so that the photosensitive material is drawn out. In order not to cause scratches due to contact, and to provide a certain light-shielding property, the light-shielding ribbon bends not only the surface facing the upper lip of the lower lip but also the lower lip of the triangular section. It extends to the corner. At the time of production, the edge of the sheet material is folded to form the lower lip, and then the light-shielding ribbon is pasted. Therefore, it is necessary to stick the light-shielding ribbon across the bending angle, and the work is difficult. There are many problems that the shading ribbon peels off or shifts, and there is a problem that it cannot be manufactured stably at low cost.
[0009]
Accordingly, an object of the present invention is to solve the conventional problems and achieve the following object. That is, an object of the present invention is to provide a roll-shaped photosensitive material that can be stably manufactured at low cost, and a manufacturing method thereof.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The above problem is solved by the following means. That is, the present invention
(1) In a magazine for a roll-shaped photosensitive material for storing a roll-shaped photoreceptor wound around a winding core and for drawing out the photosensitive material from the roll-shaped photosensitive material,
A cylindrical body provided with an outlet for pulling out a photosensitive material from the roll-shaped photosensitive material while folding a flat plate-like member having folded portions at both ends and facing the folded portions;
A measuring plate for sealing both side openings of the cylindrical same part;
A cloth piece for light shielding provided on only the opposing surface of the folded portion for forming the outlet, and for shielding the outlet;
A roll-shaped photosensitive material magazine.
[0011]
(2) The roll-shaped photosensitive material magazine according to (1), wherein the light-shielding cloth pieces include black original yarns kneaded with carbon black and dyed black.
[0012]
(3) The light shielding cloth piece includes a base fabric composition and a pile portion in which a pile yarn is incorporated in the base fabric composition,
The pile portion includes a black original yarn pile portion incorporating a black original yarn kneaded with carbon black and dyed black, and a black yarn pile portion incorporating a black dye yarn dyed black with a dye. ,
The magazine for rolled photosensitive material as described in (1) above, wherein
[0013]
(4) The black original yarn pile portion has a mixing ratio of 5 wt% to 60 wt% of the total pile portion, and the black original yarn has a single yarn fineness larger than that of the black dyed yarn,
The total pile density of the black original yarn and the black dyed yarn is 30,000 / cm. 2 More than 55,000 pieces / cm 2 The raw black yarn pile portion and the black dyed yarn pile portion are arranged in stripes substantially at right angles to the drawing direction of the photosensitive material. magazine.
[0014]
(5) Further, at least one of the side plates is rotatably supported integrally with the core around which the roll-shaped photosensitive material is wound, and is fixed to the side plate, and the fixing is performed from the roll-shaped photosensitive material. The rolled photosensitive material magazine according to any one of (1) to (4), further comprising a rotating core that is released by rotation of the photosensitive material.
[0015]
(6) A method for producing a rolled photosensitive material magazine according to any one of (1) to (5),
A punching process for punching corrugated cardboard to produce the flat plate member for producing the cylindrical body,
A magazine assembling step for producing a cylindrical body using the flat plate member and assembling the magazine;
Have
A method for producing a roll-shaped photosensitive material magazine, characterized in that the water content of the flat plate member in the punching process and the water content of the flat plate member in the magazine assembling step are substantially equal.
[0016]
(7) In the punching process, the corrugated cardboard is punched out so that the folding line of the flat member and the direction of the center of the corrugated cardboard are substantially perpendicular to produce the flat member. The method for producing a rolled photosensitive material magazine according to (6) above.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described with reference to the drawings. Note that members having substantially the same function will be described by assigning the same reference numerals throughout the drawings.
[0018]
(First embodiment)
1 and 2 are exploded perspective views showing a roll photosensitive material magazine according to the first embodiment of the present invention. FIG. 3 is a sectional view showing the roll photosensitive material magazine according to the first embodiment of the present invention. FIG. 4 is a development view of a cylindrical body portion constituting the roll photosensitive material magazine according to the first embodiment of the present invention.
[0019]
The
[0020]
The
[0021]
A light-shielding ribbon 28 (light-shielding cloth piece) is provided only on the opposing surface of the
[0022]
The
[0023]
As shown in FIG. 4, the
[0024]
In addition, as shown in FIG. 4, the folding ruled line for forming the frame part at the end of the upper
[0025]
On the other hand, the
[0026]
The
[0027]
The rotary core 36 a includes a press-
[0028]
The press-
[0029]
A
The lock width is smaller than the diameter of the
[0030]
The
[0031]
In addition, although the clip member is not provided in the
[0032]
As details of the configuration of the rotary core 36a, the matters described in JP-A-10-62909 can be applied. The rotating core 36 a is configured so as to be integrally rotatable with a winding
[0033]
In the present embodiment, the
[0034]
Next, the roll-shaped
[0035]
Since the roll-shaped photosensitive material stored in the
[0036]
Thus, in the present embodiment, the
[0037]
Further, since the position where the
[0038]
In this embodiment, even if the
[0039]
In the present embodiment, at least the center of the
[0040]
(Second Embodiment)
The second embodiment relates to the method of manufacturing the roll-shaped photosensitive material of the first embodiment, and has been described above. First, as shown in FIG. A
[0041]
Next, after the
[0042]
In such a manufacturing process, for example, while the
[0043]
Therefore, in the present embodiment, the moisture content of the sheet 30 (corrugated cardboard) in the punching process and the moisture content of the
[0044]
As a method for managing the moisture content, it is sufficient to work in an atmosphere in which the temperature and humidity can be maintained constant. Otherwise, if the moisture content is to be lowered, drying or dehumidification is adjusted. Further, when the moisture content is increased, it is possible to adjust the humidification by water spray or the like.
[0045]
Further, in the present embodiment, in the punching step, the corrugated cardboard is punched so that the folding ruled
[0046]
When the folding ruled
[0047]
(Light-shielding ribbon (light-shielding cloth))
Hereinafter, the
As described above, the “black original yarn” constituting the
[0048]
The
[0049]
The pile portion of the light-shielding
[0050]
Further, in order to give the light-shielding
[0051]
The
[0052]
As the pile yarn of the light-shielding cloth piece, it is preferable to use a filament yarn instead of a spun yarn because of the problem of loosening and fluffing, and both the black original yarn and the black dyed yarn are used.
It is preferable to use a bulky yarn obtained by crimping the other filament yarn. This bulky yarn increases the bulk and improves the light shielding property by changing the shape of the yarn fiber.
[0053]
As a method for producing the black original yarn of the
[0054]
Moreover, as a means for producing a bulky filament yarn, a conventionally known method can be used, but a method of crimping (crimping) the filament yarn.
Is representative. As a specific means of the crimping process, a conventionally known method can be used. However, the filament yarn is twisted with a smooth roller and placed in a heater-heated stuffing box. A false twisting method in which crimping is applied by adjusting the time and the pulling speed is preferred. Crimping to obtain the light shielding properties and good compression characteristics of the pile yarn. Crimping by running the yarn again in the overfeed state in the heater again after the normal false twisting method A two-heater false twisting method is preferred. The yarn crimped by this method has a low stretch property and is stable, and has a very good bulkiness and a soft touch. In the normal false twisting method using one heater, the shrinkage force of the yarn is large, and the length and compression characteristics are unstable. Therefore, it is difficult to obtain suitable compression characteristics when used as a pile yarn.
[0055]
In the
[0056]
The multifilament yarn is preferably a synthetic fiber, and is particularly composed of a polyester such as polyethylene terephthalate or a polyamide such as nylon 66. In the
[0057]
In the
[0058]
In the light-shielding
[0059]
Examples of the sealant include JP-A 62-55699, JP-A 62-71949, JP-A 62-27733, and JP-A 2-72348.
1 type selected from synthetic emulsions such as polyvinyl type, polyolefin type, polyurethane type, polyamide type, polyester type, synthetic rubber type, epoxy type, phenol type, and acrylic type not included in these Two or more kinds of blends or copolymer emulsions combining these may be mentioned.
[0060]
Examples of adhesives include commercially available double-sided adhesive tapes, polyolefins such as polyethylene, vinyl acetate copolymer systems such as ethylene-vinyl acetate copolymers, and acrylic acid copolymer systems such as ethylene-ethyl acrylate and ethylene-isobutyl acrylate. , Nylon 6, nylon 6,6,
Or the mixture of 2 or more types is mentioned.
[0061]
The
[0062]
Using light-shielding
[0063]
The arrangement of the black original yarn and the black dyed yarn in the pile yarn is not particularly limited, such as a stripe shape or a checkered pattern, but is preferably a vertical or horizontal stripe shape. When the light-shielding
[0064]
The thickness of the light-shielding
[0065]
The light-shielding
[0066]
It goes without saying that any of the embodiments described above is not construed in a limited manner, and can be realized within a range satisfying the requirements of the present invention.
[0067]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples. However, the examples do not limit the present invention.
[0068]
(Making a magazine)
The
[0069]
―Cardboard paper―
E-flue double-sided cardboard (both liner and core with a basis weight of 130 g / m) described in Packaging Technology Handbook p296 2-3 Corrugated Cardboard (issued in 1995.7.1: Japan Packaging Technology Association) as cardboard paper 2 ) Was prepared.
[0070]
―Light-shielding
A
[0071]
The structure of the light-shielding ribbon having a knitted structure is a chain / insert structure shown in Japanese Utility Model Publication No. 7-50741. The pile knitted material, which is a material, is a chain yarn of a base fabric, and a polyester regular yarn of 84 dtex / 36 filaments as an insert thread. As the pile yarn, 84 dtex / 36 filament polyester black yarn and 84 dtex / 72 filament polyester yarn processed by the above-mentioned 2-heater false twist method and polyester processed yarn of 84 dtex / 72 filament were used. The base fabric was knitted in a state of being connected with pile yarn. At this time, the yarn constituting the pile yarn was knitted so that the proportion of the black original yarn was 25% by weight, the knitting gauge was 22, and the on-machine coarse density was 43. At this time, the black original yarn is incorporated so as to be parallel to the knitting direction, and the bundle of black original yarns in the length direction is a uniform vertical stripe shape of 5 pieces / cm 2, and the bundle is 1000 μm when viewed from the top of the pile. They were arranged to have a width of ± 200 μm. Thereafter, the base fabric was center cut to obtain a pile knitted fabric for shading. In addition, the length of the pile yarn after center cutting is 2.2 mm. The center-cut base fabric was then adjusted to a pile yarn length of 1.6 mm in a pre-shearing step, and the pile was trimmed by brushing while being heated to 120 ° C. Further, the pile is crimped and hardened by heating at 190 ° C. in the presetting process. After that, in order to impart light-shielding properties, a black dyeing process is performed, and after drying, the pile yarn length is reduced to 1 by final shearing. Adjusted to .45 mm. This gives a compression property of 0.49 N / cm at a pile thickness of 1.6 mm. 2 Thickness displacement of 0.4 mm at a load of 1.96 N / cm 2 A light-shielding base fabric having a thickness displacement of 0.6 mm at the time of loading was obtained. At this time, the course density is 48, the well density is 26, and the pile density is about 49,000 pieces / cm. 2 It is.
[0072]
In order to form an adhesive layer for adhering a light-shielding ribbon to the cylindrical body 12 (sheet 30) on the obtained light-shielding base fabric, first, a vinyl acetate aqueous emulsion resin is formed on the surface of the light-shielding base fabric. Of 40 g / m in weight after drying 2 The coating layer was uniformly applied and dried to form a sealing layer. The vinyl acetate emulsion used here had a solid content of 50% and a viscosity of 100,000 mPa · s. Next, the hot-melt adhesive is a 70 g / m toluene solvent adhesive mainly composed of EVA. 2 Then, it was uniformly applied and dried. As the adhesive mainly composed of EVA, one having a solid content of 28% was heated to 65 ° C. and used with a viscosity of 700 mPa · s. As the sealant and hot melt adhesive used, 2% by weight of a black dye was added and sufficiently dispersed. The light shielding base fabric thus prepared was slit into widths of 11.5 mm and 9.5 mm in the length direction to obtain a light shielding ribbon. In this light shielding ribbon, the arrangement of the black original yarn and the black dyed stripe is parallel to the length direction of the light shielding ribbon.
[0073]
―Punching process―
The cardboard paper was left in the room and conditioned to a moisture content of about 8%. The moisture content of the corrugated cardboard moisture content was measured and adjusted by drying or dehumidifying so that the room temperature was 23 ° C. and 65% room temperature (the moisture content was about 8%).
[0074]
In this state, simultaneously with punching, a punching blade was manufactured and punched so that bent ruled
[0075]
―Ribbon application process―
The punched
[0076]
-Cylindrical body forming process-
The
[0077]
―Magazine assembly process―
In the environment where the working environment temperature is 23 ° C. ± 3 ° C. and the humidity is 63 ± 5% (the environment where the water content of the sheet 30 (cylindrical body 12) is 8%), Rotating core for inserting roll-type photosensitive material (PG-D ER 22.5CM * 50m) for full-color digital printer PICTROGRAPHY3500 wound on a 3-inch paper tube (core 46) and preventing winding looseness on both
[0078]
The 3-inch paper tube used at this time was made of 100% used paper for the paperboard used in consideration of the cost, and PH was made in the neutral region at the time of paper making. 2 5 layers, and a surface layer of polyethylene laminated to 55g / m 2 It was made by winding thin paper.
[0079]
(Evaluation)
As described above, the magazine was produced with good workability. Table 1 shows the dimensional change when the magazine was assembled. Also, when the moisture content (10-11%, 12-13%) of the
[0080]
[Table 1]
[0081]
From the results in Table 1, it can be seen that the dimensional change is reduced by making the moisture content of the sheet 30 (cylindrical body 12) equal in the punching process and the magazine assembling process.
[0082]
Further, the obtained magazine had the following characteristics and was sufficiently satisfactory as a product.
-Light shielding properties-
There was no problem with the light-shielding property without fogging in the 1000 LUX × 10 min exposure test.
[0083]
-Pullability-
When the magazine was set in the full-color digital printer PICTROGRAPY 3500, the release force of the loosening prevention mechanism was 35.28 N or less, and the pulling force after release was 14.7 N or less, and there was no problem. In addition, there was no damage to the photosensitive material at the time of drawing, and there was no problem on the image.
[0084]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, it is possible to provide a roll-shaped photosensitive material that can be stably manufactured at low cost, and a manufacturing method thereof.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an exploded perspective view showing a roll photosensitive material magazine according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an exploded perspective view showing the roll photosensitive material magazine according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 3 is a cross-sectional view showing the roll photosensitive material magazine according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a development view of a cylindrical body constituting the magazine for roll photosensitive material according to the first embodiment of the present invention.
FIG. 5 is an explanatory diagram showing a location where a light-shielding ribbon constituting the magazine for a roll photosensitive material according to the first embodiment of the present invention is attached.
FIG. 6 is an explanatory diagram showing a location where a light-shielding ribbon constituting the magazine for roll photosensitive material according to the first embodiment of the present invention is attached.
FIG. 7 is a side view showing a sheet on which an upper lip portion and a lower lip portion constituting the magazine for a roll photosensitive material according to the first embodiment of the present invention are formed.
FIG. 8 is a cross-sectional view for explaining a state in which the photosensitive material is pulled out from the roll-shaped photosensitive material stored in the roll photosensitive material magazine according to the first embodiment of the present invention.
[Explanation of symbols]
10 Magazine
12 cylindrical body
14a, 14b Side plate
16 Upper lip (folded part)
18 Lower lip (folded part)
20 Top wall
22 Front wall
24 Slit (Drawer Exit)
26 Forehead
28 Shading ribbon (blocking cloth)
30 seats
32a-32j Ruled line
34 Virtual horizon
36a, 36b Rotating core
40 clip members
40a Root
40b Arm part
40c hook part
40d cutout
42 Lock pin
44 Rolled photosensitive material
46 core
Claims (7)
両端に折り返し部を有する平板状部材を折り曲げると共に、その折り返し部を対向させて、前記ロール状感光材料から感光材料を引き出すための引出口を設けた筒状胴部と、
前記筒状同部の両側開口部を封じるための測板と、
前記引出口を形成するための前記折り返し部の対向面のみに設けられ、前記引出口を遮光するための遮光用布片と、
を具備することを特徴とするロール状感光材料用マガジン。In the magazine for rolled photosensitive material for storing the rolled photosensitive material wound around the winding core and for extracting the photosensitive material from the rolled photosensitive material,
A cylindrical body provided with an outlet for pulling out a photosensitive material from the roll-shaped photosensitive material while folding a flat plate-like member having folded portions at both ends and facing the folded portions;
A measuring plate for sealing both side openings of the cylindrical same part;
A cloth piece for light shielding provided on only the opposing surface of the folded portion for forming the outlet, and for shielding the outlet;
A roll-shaped photosensitive material magazine.
前記パイル部は、カーボンブラックを練り込んで黒色に染着した黒原着糸を組み込んだ黒原着糸パイル部と、染料によって黒く染着された黒染糸を組み込んだ黒染糸パイル部とを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のロール状感光材料用マガジン。The light shielding cloth piece includes a base fabric composition and a pile portion in which a pile yarn is incorporated into the base fabric composition,
The pile portion includes a black original yarn pile portion incorporating a black original yarn kneaded with carbon black and dyed black, and a black yarn pile portion incorporating a black dye yarn dyed black with a dye. ,
The roll-shaped photosensitive material magazine according to claim 1.
前記黒原着糸と前記黒染糸を合計したパイル密度は30,000本/cm2以上55,000本/cm2以下であり、黒原着糸パイル部及び黒染糸パイル部は前記感光材料の引出し方向に対しほぼ直角にストライプ状に配置されることを特徴とする請求項3に記載のロール状感光材料用マガジン。The black original yarn pile portion has a mixing ratio of 5 wt% to 60 wt% of the entire pile portion, and the black original yarn has a single yarn fineness larger than that of the black dyed yarn,
The pile density sum swage and the black-dyed yarn black dope is at 55,000 present / cm 2 or less 30,000 / cm 2 or more, black dope-dyed threads pile portion and black dyed pile yarn portion of the photosensitive material 4. The rolled photosensitive material magazine according to claim 3, wherein the magazine is disposed in a stripe shape substantially perpendicular to the drawing direction.
ダンボール紙を打ち抜いて、前記筒状胴部を作製するための前記平板状部材を作製する打ち抜き加工工程と、
前記平板状部材を用いて筒状胴部を作製し、マガジンを組み立てるマガジン組立て工程と、
を有し、
前記打ち抜き加工における前記平板状部材の含水率と、前記マガジン組立て工程における平板状部材の含水率と、が略同等となるようすることを特徴とするロール状感光材料用マガジンの製造方法。A method for producing a rolled photosensitive material magazine according to any one of claims 1 to 5,
A punching process for punching corrugated cardboard to produce the flat plate member for producing the cylindrical body,
A magazine assembling step for producing a cylindrical body using the flat plate member and assembling the magazine;
Have
A method for producing a roll-shaped photosensitive material magazine, characterized in that the water content of the flat plate member in the punching process and the water content of the flat plate member in the magazine assembling step are substantially equal.
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
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