JP2004267055A - Agricultural implement - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行車に連結されて使用される農作業機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えばトラクタの前進走行により土作業可能な前進作業位置(右突出位置)と、トラクタの後退走行により土作業可能な後退作業位置(左突出位置)と、トラクタの後方に配置される格納非作業位置とに移動可能な土作業手段を備えたリターン作業可能な農作業機が知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−17110号公報(第8頁、図1)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の農作業機では、例えば前進作業後に土作業手段を非作業位置に固定する場合には、第1の固定体の位置決めおよび第1の操作ピンの抜差しが必要であり、後退作業後に土作業手段を非作業位置に固定する場合には、第2の固定体の位置決めおよび第2の操作ピンの抜差しが必要であり、このため、操作性が良好であるとはいえない。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、操作性が良好な農作業機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の農作業機は、走行車に連結されて使用される農作業機であって、前記走行車の前進走行により土作業可能な前進作業位置、前記走行車の後退走行により土作業可能な後退作業位置、および、前記走行車の後方に配置される非作業位置に移動可能な土作業手段と、係合体との係合により前記土作業手段を非作業位置に固定するロック手段とを備え、前記土作業手段の前進作業位置から非作業位置への移動の際には、前記係合体および前記ロック手段のいずれか一方が第1移動方向に沿った移動に伴って前記係合体および前記ロック手段のいずれか他方と係合し、前記土作業手段の後退作業位置から非作業位置への移動の際には、前記係合体および前記ロック手段のいずれか一方が前記第1移動方向とは異なる第2移動方向に沿った移動に伴って前記係合体および前記ロック手段のいずれか他方と係合するものである。
【0007】
そして、土作業手段の前進作業位置から非作業位置への移動の際には、係合体およびロック手段のいずれか一方が第1移動方向に沿った移動に伴って係合体およびロック手段のいずれか他方と係合し、土作業手段の後退作業位置から非作業位置への移動の際には、係合体およびロック手段のいずれか一方が第2移動方向に沿った移動に伴って係合体およびロック手段のいずれか他方と係合するため、土作業手段が非作業位置に自動的に固定されることとなり、従来の農作業機に比べて操作性が良好である。
【0008】
請求項2記載の農作業機は、請求項1記載の農作業機において、ロック手段は、係合体と係脱可能に係合するロック部材と、このロック部材を付勢する付勢部材とを有し、前記ロック部材は、前記係合体にて押されることで前記付勢部材の付勢に抗して作動した後、前記付勢部材にて付勢されて前記係合体と係合するものである。
【0009】
そして、付勢部材の付勢によりロック部材と係合体とが適切に係合し、土作業手段が非作業位置に確実に自動固定される。
【0010】
請求項3記載の農作業機は、請求項2記載の農作業機において、ロック手段は、ロック部材と係合体との係合を解除する解除用駆動手段を有するものである。
【0011】
そして、ロック手段の解除用駆動手段を利用して土作業手段の固定を自動的に解除できるため、操作性のより一層の向上が図られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の農作業機の一実施の形態の構成を図面を参照して説明する。
【0013】
図1ないし図5において、1は農作業機で、この農作業機1は、図示しない走行車であるトラクタに連結され、このトラクタの走行により移動しながら土作業である畦形成作業をする畦形成装置である。
【0014】
そして、農作業機1は、トラクタの後部に3点リンク(作業機昇降支持装置)を介して連結される固定機枠3と、固定機枠3に連結手段である1本の連結アーム体4を介して設けられた可動機枠5とを備えている。
【0015】
この可動機枠5は、第1係合部である第1係合ピン6、第2係合部である第2係合ピン7および格納係合部(第3係合部)である格納係合ピン8を有している。なお、この格納係合ピン8にて、後述の土作業手段10とともに移動する係合体が構成されている。
【0016】
また、農作業機1は、トラクタより一側方に突出配置される位置であってトラクタの前進走行により土作業である畦形成作業可能な複数、例えば3つの前進作業位置(トラクタに対する側方への突出量の異なる3つの前進作業位置)、トラクタより他側方に突出配置される位置であってトラクタの後退走行により土作業である畦形成作業可能な1つの後退作業位置、および、トラクタの後方に配置される1つの非作業位置である格納非作業位置(前進作業位置および後退作業位置間の中間位置)に移動可能な土作業手段10を備えている。この土作業手段10は、可動機枠5に設けられ、この可動機枠5とともに移動するようになっている。
【0017】
なお、トラクタの3点リンクにて農作業機1全体が持ち上げられた状態では、格納非作業位置は、前進作業位置および後退作業位置間の位置であって前進作業位置および後退作業位置より高い位置である。
【0018】
さらに、農作業機1は、前進作業時にロック状態となって第1係合ピン6と係脱可能に係合して土作業手段10を各前進作業位置に固定し、ロック解除状態となってその固定を解除する第1ロック手段である第1フック11と、後退作業時にロック状態となって第2係合ピン7と係脱可能に係合して土作業手段10を後退作業位置に固定し、ロック解除状態となってその固定を解除する第2ロック手段である第2フック12とを備えている。
【0019】
さらには、農作業機1は、格納非作業時(非作業時)にロック状態となって格納係合ピン8と係脱可能に係合して土作業手段10を格納非作業位置に固定し、ロック解除状態となってその固定を解除するロック手段としての第3ロック手段である格納ロック手段15を備え、この格納ロック手段15は固定機枠3に設けられている。
【0020】
また、農作業機1は、土作業手段10を各位置(3つの前進作業位置、1つの後退作業位置および1つの格納非作業位置)に移動させるとともに、第1フック11および第2フック12をそれぞれ各状態(ロック状態およびロック解除状態)に切り換える1つの駆動手段である正逆可能な駆動モータ9を備えている。
【0021】
なお、前進作業位置は、第1係合ピン6の位置変更により、すなわち例えばトラクタの大きさ(幅寸法)等に応じて可動機枠5の着脱体被取付部17に対する着脱体18の取付位置を変えることにより、調節可能となっている(図1および図2参照)。図1は、トラクタに対する一側方への突出量が最大となる最大前進作業位置に土作業手段10が畦形成作業可能な所定の姿勢で固定された状態を示し、図2は、トラクタに対する一側方への突出量が最小となる最小前進作業位置に土作業手段10が畦形成作業可能な所定の姿勢で固定された状態を示している。図示しないが、突出量が両者の中間となる中間前進作業位置に土作業手段10を畦形成作業可能な所定の姿勢で固定することもできる。
【0022】
また、農作業機1の後退作業時には、土作業手段10は、後退作業位置に固定されて平面視で入力軸27の側方に位置する(図5参照)。すなわち、土作業手段10が後退作業位置に移動して第2フック12にて固定された状態時には、土作業手段10の少なくとも一部(前端部)は入力軸27より前方に位置する。
【0023】
ここで、固定機枠3は、図1および図6に示すように、トラクタの後部に3点リンクを介して連結される連結部21を有している。この連結部21は、トップピン22を有するトップマスト23およびロワピン24を有するロワアーム25等にて構成されている。
【0024】
また、固定機枠3の軸支持部26には、トラクタのPTO軸に伝動手段を介して連結されてトラクタからの動力を入力する略前後方向の入力軸27が回転可能に設けられている。
【0025】
そして、図6に示されるように、入力軸27の後端部にはベベルギア部31を介して動力伝達軸(伝動シャフト)32の一端部が連結され、この動力伝達軸32の他端部にはジョイントであるダブルジョイント33を介して土作業手段10の動力入力部(図示せず)が連結されている。この動力入力部は伝動ケース34内に配設されている。
【0026】
ベベルギア部31は、入力軸27の後端部に固着された第1ベベルギア36を有し、この第1ベベルギア36には上下方向の中間縦軸37の上端部に固着された第2ベベルギア38が噛合されている。中間縦軸37の下端部に固着された第3ベベルギア39には、動力伝達軸32の一端部に固着された第4ベベルギア40が噛合されている。このように、入力軸27と動力伝達軸32との間に配設されたベベルギア部31は、第1ベベルギア36、第2ベベルギア38、中間縦軸37、第3ベベルギア39および第4ベベルギア40にて構成されている。
【0027】
なお、動力伝達軸32は、連結アーム体4と平面視で略一致するように配設され、トラクタに連結される固定機枠3と土作業手段10を支持する可動機枠5との間に配設された長手状の連結アーム体4の下方でこの連結アーム体4と略平行に配置されている。そして、この動力伝達軸32は、農作業機1の後退作業時には動力伝達軸32は平面視でトラクタに連結された入力軸27と直交した状態となる(図5参照)。ダブルジョイント33は、十字状のスパイダー41およびこのスパイダー41に連結された複数のヨーク42にて構成されている。
【0028】
さらに、固定機枠3のアーム連結部44には、連結アーム体4の一端部(前端部)が上下方向の第1縦軸線X1を中心として回動可能に連結されている。この連結アーム体4の他端部(後端部)には、土作業手段10を支持した可動機枠5が上下方向の第2縦軸線X2を中心として回動可能に連結されている。
【0029】
第1縦軸線X1は、ベベルギア部31の中間縦軸37の軸心と一致し、第2縦軸線X2は、ダブルジョイント33のスパイダー41の縦軸部41aの軸心と一致している。なお、連結アーム体4の下面側には、動力伝達軸32を覆った軸カバー体45が固着されている(図6参照)。
【0030】
また、図1に示すように、長手状の連結アーム体4は、リンク連結部46を有し、このリンク連結部46には略円弧板状の第1リンク47の一端部が上下方向の支軸48を介して回動可能に連結されている。この第1リンク47の他端部には、上下方向の案内軸49を介して略直線状の第2リンク50の一端部が回動可能に連結されている。この第2リンク50の他端部は、可動機枠5の第2係合ピン7と同軸上のリンク連結軸部(図示せず)に回動可能に連結されている。
【0031】
そして、固定機枠3の案内板部51には、案内軸49を案内する案内孔部52が平面視略C字状に形成され、この案内孔部52内に案内軸49が挿通されている。また、連結アーム体4は、固定機枠3側の一端部に上下方向のアーム案内ピン53を有している。
【0032】
なお、第1リンク47、支軸48、案内軸49、第2リンク50および固定機枠3の案内板部51等にてリンク式連動機構43が構成されている。このリンク式連動機構43は、土作業手段10を最大前進作業位置(前進作業位置)および格納非作業位置間で前後方向に対して平行移動させるとともに、土作業手段10を格納非作業位置および後退作業位置間で前後反転(第1縦軸線X1を中心として100度回動させるとともに第2縦軸線X2を中心として80度回動)させるものである。
【0033】
また、固定機枠3の左右方向に細長いフレーム部54の一端部である右端部からは突出部55が後方に向って突出し、この突出部55の後端側には案内突部56が形成されているとともに係合凹部57が形成されている。そして、固定機枠3の突出部55には、第1フック11が上下方向の支軸58を介して回動可能に設けられている。また、固定機枠3のフレーム部54の他端部である左端部には、第2フック12が上下方向の支軸59を介して回動可能に設けられているとともに係合凹部64が形成されている。さらに、固定機枠3には1ユニット状の格納ロック手段15が設けられている。
【0034】
さらに、固定機枠3には駆動モータ9が設けられ、この駆動モータ9の出力軸60には第1ギア61が出力軸60と同軸状に固着されている。この第1ギア61には、固定機枠3のギア支持部63に第1縦軸線X1を中心として回動可能に設けられた略円板状の第2ギア62が噛合されている。この第2ギア62は、その上面から突出した案内ピンであるギア案内ピン65を有している。この第2ギア62には、連結アーム体4のアーム案内ピン53を案内する略円弧状の案内孔部66が形成され、この案内孔部66内にアーム案内ピン53が挿通されている。
【0035】
また、図7に示すように、固定機枠3の支軸部70には、略板状の案内体71が回動可能に設けられている。この案内体71には、第2ギア62のギア案内ピン65を案内する長孔部72が形成され、この長孔部72内にギア案内ピン65が挿通されている。
【0036】
この長孔部72は、第1円弧状孔部73と、この第1円弧状孔部73に連続した第1直線状孔部74と、この第1直線状孔部74にこの第1直線状孔部74と略直角に交わるように連続した第2円弧状孔部75と、この第2円弧状孔部75に連続した第2直線状孔部76とにて構成されている。
【0037】
また、案内体71には、第1ロッド連結部81が形成され、この第1ロッド連結部81には、第1ロッド83の一端部が回動可能に連結されている。この第1ロッド83の他端部は、第1フック11に回動可能に連結されている。さらに、案内体71には、第2ロッド連結部84が形成され、この第2ロッド連結部84には、第2ロッド85の一端部が回動可能に連結されている。この第2ロッド85の他端部は、第2フック12に回動可能に連結されている。そして、駆動モータ9に連動する案内体71の回動に基づいて第1フック11および第2フック12が各状態に自動的に切り換えられるようになっている。
【0038】
可動機枠5は、土作業手段10を支持するもので、図1等に示すように、複数、例えば5つの取付孔91が形成された着脱体被取付部17を有している。この着脱体被取付部17には、第1係合ピン6および案内突部56にて案内される回転自在のガイドピン6aを有する着脱体18が選択した2つの取付孔91を利用して取付具(ボルトおよびナット)92にて着脱可能に取り付けられている。
【0039】
また、可動機枠5は、連結アーム体4が連結されたアーム連結部96の近傍に先細状の突出部93を有し、この突出部93の先端に第2係合ピン7が設けられている。さらに、可動機枠5は、長手状のアーム部94を有し、このアーム部94の先端に係合体である上下方向の格納係合ピン8が設けられている。
【0040】
土作業手段10は、図1に示すように、畦塗り用の土を耕耘して盛り上げる回転可能な盛土手段(ロータリ)101と、この盛土手段101の移動方向後方に配置されこの盛土手段101にて盛り上げられた土を元畦に押し込むように締め固めて傾斜状の畦内側面および水平状の畦上面を形成する回転可能な略筒状である略鼓形状の畦形成手段(ディスク)102とを有している。
【0041】
この畦形成手段102は、平面視で左右方向の基準線Oに対して外端が移動方向後方にずれる方向(図1中、時計回り)へ所定角度(数度、例えば5度)αだけ傾斜した回転中心軸線Pを中心としてトラクタの車輪と同一方向に回転しながら傾斜状の畦内側面および水平状の畦上面を形成するものである。
【0042】
この畦形成手段102の回転中心軸線Pを中心とする回転の回転方向(図示イ方向)は、畦形成手段102の上面側が移動方向前方に向う方向(トラクタの車輪の回転方向と同じ)であり、その回転速度は、畦形成手段102が畦面に対してスリップ回転するようトラクタの車輪の回転速度より速い速度である。
【0043】
なお、農作業機1の前進作業時および格納非作業時には、盛土手段101が前側(トラクタ側)に位置しかつ畦形成手段102が後側(反トラクタ側)に位置する。農作業機1の後退作業時(リターン作業時)には、180度回動することで前後が入れ替わり、畦形成手段102が前側に位置しかつ盛土手段101が後側に位置する。このとき、畦形成手段102が平面視で入力軸27の左側方に位置し、畦形成手段102の前端部が入力軸27より前方に位置する。
【0044】
ここで、盛土部である盛土手段101は、軸方向が平面視で前後方向に一致する回転軸104を有している。この回転軸104は、伝動ケース34内から突出しこの伝動ケース34内の動力入力部から動力を受けて回転する。この回転軸104の先端側外周部には、複数の耕耘爪105が放射状に突出して設けられている。
【0045】
そして、この回転軸104の耕耘爪105が設けられていない部分の一部は、回転中心軸線Pを傾斜させることで生じたスペースに配設されている。すなわち、回転軸104は、畦形成手段102を後方へ傾けることで生じたスペースを利用して配設され、この回転軸104の基端側の一部が平面視で畦形成手段102の内端側の一部と重なり合うようになっている。なお、耕耘爪105の周囲は、土が飛散しないようにカバー部材106にて覆われている。
【0046】
また、畦形成部である畦形成手段102は、軸芯が回転中心軸線Pと一致する回転軸(図示せず)を有している。この回転軸は、伝動ケース34内から突出しこの伝動ケース34内の動力入力部から動力を受けて回転する。
【0047】
この回転軸には、盛土手段101にて盛り上げられた土を元畦に押し込むように締め固めて傾斜状の畦内側面を形成する外側方に向って縮径した略円錐状の側面形成体108およびこの側面形成体108の径小外端から連続して外側方に向って拡径した略円錐状の上面形成体109がこの回転軸と同軸状に設けられている。これら側面形成体108および上面形成体109は回転軸と一体となって回転中心軸線Pを中心として回転する。
【0048】
側面形成体108は、平面視で基準線Oに対して径小外端が移動方向後方にずれる方向へ所定角度αだけ傾斜した回転中心軸線Pを中心としてトラクタの車輪と同一方向に回転しながら傾斜状の畦内側面を形成する略円錐状のもので、例えば放射状に配設された略扇状をなす複数枚の分割片である作用板107等にて構成されている。
【0049】
また一方、農作業機1は、図15ないし図17に示すように、トラクタの3点リンクにて農作業機1全体が持ち上げられた状態時において、土作業手段10の前進作業位置(例えば最大前進作業位置)から格納非作業位置への移動(斜め上方への移動)を補助し、土作業手段10の格納非作業位置から前進作業位置への移動速度(斜め下方への移動速度)を減少させる第1移動補助兼速度減少手段151を備えている。
【0050】
この第1移動補助兼速度減少手段151は、固定機枠3および可動機枠5間にこれら両機枠3,5を跨ぐように配設され、土作業手段10の前進作業位置から格納非作業位置への移動(斜め上方への移動)の際にこの移動に応じて伸び、土作業手段10の格納非作業位置から前進作業位置への移動(斜め下方への移動)の際にこの移動に応じて縮む伸縮可能な第1ガススプリング152にて構成されている。
【0051】
この第1ガススプリング152は、窒素ガス等の高圧ガスが内部に充填された細長い筒状のシリンダ本体153と、このシリンダ本体153内にこのシリンダ本体153に対して突出長さ変更可能に挿通されこのシリンダ本体153の先端部から突出するピストンロッド154とを有している。
【0052】
そして、シリンダ本体153の基端部は、可動機枠5の第1取付部155に回動可能に連結されている。シリンダ本体153に対して進退可能なピストンロッド154の先端部は、格納ロック手段15に回動可能に連結されている。すなわち、ピストンロッド154の先端部は、格納ロック手段15を介して固定機枠3のフレーム部54の入力軸27より右側方の部分に回動可能に連結されている。
【0053】
また、農作業機1は、トラクタの3点リンクにて農作業機1全体が持ち上げられた状態時において、土作業手段10の後退作業位置から格納非作業位置への移動(斜め上方への移動)を補助し、土作業手段10の格納非作業位置から後退作業位置への移動速度(斜め下方への移動速度)を減少させる第2移動補助兼速度減少手段161を備えている。
【0054】
この第2移動補助兼速度減少手段161は、固定機枠3および可動機枠5間にこれら両機枠3,5を跨ぐように配設され、土作業手段10の後退作業位置から格納非作業位置への移動(斜め上方への移動)の際にこの移動に応じて伸び、土作業手段10の格納非作業位置から後退作業位置への移動(斜め下方への移動)の際にこの移動に応じて縮む伸縮可能な第2ガススプリング162にて構成されている。
【0055】
この第2ガススプリング162は、第1ガススプリング152が位置する平面とは異なる平面上に位置している。すなわち第1ガススプリング152および第2ガススプリング162は、互いに異なる高さ位置に配置されている。
【0056】
この第2ガススプリング162は、第1ガススプリング152と同一構成のもので、窒素ガス等の高圧ガスが内部に充填された細長い筒状のシリンダ本体163と、このシリンダ本体163内にこのシリンダ本体163に対して突出長さ変更可能に挿通されこのシリンダ本体163の先端部から突出するピストンロッド164とを有している。
【0057】
そして、シリンダ本体163の基端部は、可動機枠5の第1取付部155とは異なる高さに位置する第2取付部165に回動可能に連結されている。シリンダ本体163に対して進退可能なピストンロッド164の先端部は、固定機枠3のフレーム部54の入力軸27より左側方の部分に回動可能に連結されている。
【0058】
なお、第1ガススプリング152および第2ガススプリング162は、土作業手段10が格納非作業位置まで移動すると、略伸びきった中立状態となる。第1ガススプリング152は、図16および図17から明らかなように、土作業手段10の後退作業位置および格納非作業位置間の移動の際には、ほとんど伸縮せず、略伸びきった状態のままである。第2ガススプリング162は、図15および図16から明らかなように、土作業手段10の前進作業位置および格納非作業位置間の移動の際には、ほとんど伸縮せず、略伸びきった状態のままである。なお、2本のガススプリング152,162にて、土作業手段10の移動時に、土作業手段10の上方(例えば斜め上方)への移動を補助し、土作業手段10の下方(例えば斜め下方)への移動速度を減少させる移動補助兼速度減少部170が構成されている。
【0059】
さらに、農作業機1の格納ロック手段15の詳細について図18ないし図20を参照して説明すると、格納ロック手段15は、格納係合ピン8と係脱可能に係合する上下一対のロック部材171,172と、両ロック部材171,172を付勢する付勢部材であるばね部材173と、両ロック部材171,172と格納係合ピン8との係合を解除する解除用駆動手段であるモータ174とを有している。また、格納ロック手段15は、モータ174の出力軸175に固着されたギア176と、このギアに噛み合ったギア部177が形成された回動部材178とを有している。
【0060】
上側のロック部材171は、水平方向の支軸181にこの支軸181を中心として回動可能に設けられている。この上側のロック部材171は、平面視略半円状をなす作用板部182を有し、この作用板部182の略中央には孔部183が形成されている。作用板部182の下面には、外端(先端)ほど上方に位置するように傾斜した傾斜面184が形成されている。また、上側のロック部材171は、細長い板状の板部185を有し、この板部185の下端部からは棒状の突部186が側方に向って突出している。
【0061】
下側のロック部材172は、水平方向の支軸191にこの支軸191を中心として回動可能に設けられ、上側のロック部材171と上下に離間対向した状態となっている。この下側のロック部材172は、平面視略半円状をなす作用板部192を有し、この作用板部192の略中央には孔部193が形成されている。作用板部192の上面には、外端(先端)ほど下方に位置するように傾斜した傾斜面194が形成されている。そして、2つの傾斜面184,194は、互いに離間対向して側面視で略ハ字状をなすように配置されている。また、下側のロック部材172は、細長い板状の板部195を有し、この板部195の上端部からは棒状の突部196が側方に向って突出している。
【0062】
ばね部材173は、例えば1本の線状のばね材にて構成されたもので、数回巻かれて形成された中間部201で回動部材178のばね取付部202に取り付けられている。ばね部材173の一端側には、長孔状の一端挿通孔部203が形成され、この一端挿通孔部203内には、上側のロック部材171の突部186がスライド自在に挿通されている。ばね部材173の他端側には、長孔状の他端挿通孔部204が形成され、この他端挿通孔部204内には、下側のロック部材172の突部196がスライド自在に挿通されている。
【0063】
なお、回動部材178は、水平方向の支軸206にこの支軸206を中心として回動可能に設けられている。また、格納ロック手段15は、水平板状のガイド部材207を有し、このガイド部材207には、平面視略く字状のピン受部208が形成されている。このピン受部208には、格納係合ピン8を案内する2つのガイド面209が形成されている。
【0064】
そして、図1、図4および図18等から明らかなように、駆動モータ9による土作業手段10の前進作業位置(例えば最大前進作業位置)から格納非作業位置への移動の際には、可動機枠5の格納係合ピン8が第1移動方向イに沿った移動に伴ってロック手段15の両ロック部材171,172と係脱可能に係合し、駆動モータ9による土作業手段10の後退作業位置から格納非作業位置への移動の際には、可動機枠5の格納係合ピン8が第1移動方向イとは異なる第2移動方向ロに沿った移動に伴ってロック手段15の両ロック部材171,172と係脱可能に係合する。
【0065】
すなわち、土作業手段10の前進作業位置(または後退作業位置)から格納非作業位置への移動の際には、ロック部材171,172は、第1移動方向イ(または第2移動方向ロ)に沿って格納ロック手段15側に向って移動中の格納係合ピン8にてその格納係合ピン8の移動領域から押し出される。つまり、格納係合ピン8がピン受部208のガイド面209にて案内されながらロック部材171,172の傾斜面184,194に当接摺動し、格納係合ピン8にてロック部材171,172が押され、ロック部材171,172がばね部材173の付勢に抗して支軸181,191を中心として互いに離反方向に回動し、ロック部材171,172が格納係合ピン8の移動領域から一旦逃げる。なおこのとき突部186,196が挿通孔部203,204内でスライドする。
【0066】
その後、格納係合ピン8がさらに移動すると、ロック部材171,172は、ばね部材173にて付勢されて格納係合ピン8と係合してロック状態となる。つまり、格納係合ピン8がロック部材171,172の孔部183,193内に入り込むと略同時に、ロック部材171,172がばね部材173の付勢力に基いて支軸181,191を中心として互いに接近方向に回動する。こうして格納係合ピン8が孔部183,193内に入り込むことで両ロック部材171,172と格納係合ピン8とが互いに係合し、この係合により土作業手段10が格納非作業位置に固定される(図19参照)。
【0067】
一方、土作業手段10を格納非作業位置から前進作業位置(または後退作業位置)に移動させる場合、モータ174からの動力により回動部材178が支軸206を中心として回動し、この回動部材178の回動によりロック部材171,172がばね部材173にて引張られるような形で支軸181,191を中心として互いに離反方向に回動し、両ロック部材171,172と格納係合ピン8との係合が解除され、図20に示すロック解除状態となる。
【0068】
その後、駆動モータ9からの動力により格納係合ピン8が土作業手段10とともに移動を開始する。すなわち、土作業手段10の前進作業位置への移動の際には格納係合ピン8は第1移動方向イに沿って移動を開始し、土作業手段10の後退作業位置への移動の際には格納係合ピン8は第2移動方向ロに沿って移動を開始する。なお、格納係合ピン8が所定位置まで移動した時点で、モータ174が作動してロック部材171,172が支軸181,191を中心として互いに接近方向に回動して図18に示す待機状態となる。
【0069】
次に、上記一実施の形態の農作業機1の動作等を説明する。
【0070】
トラクタの前進走行により畦形成作業を行う前進作業時(通常作業時)には、予め着脱体18を所望の取付位置に取り付けておき、盛土手段101および畦形成手段102を有する土作業手段10をトラクタに応じた一の前進作業位置、例えば最大前進作業位置にロック状態の第1フック11にて固定し、土作業手段10をトラクタより右側方に所定量突出させた状態に設定する(図1参照)。
【0071】
この状態で、トラクタを前進走行させると、トラクタとともに農作業機1が移動方向に向って移動し、トラクタからの動力が入力軸27、ベベルギア部31、動力伝達軸32、ダブルジョイント33および伝動ケース34内の動力入力部を経て盛土手段101の回転軸104および畦形成手段102の回転軸に伝達され、これら盛土手段101および畦形成手段102が所定方向に回転する。
【0072】
そして、畦塗り用の土が盛土手段101の耕耘爪105にて耕耘されて元畦に盛り上げられ、この元畦に盛り上げられた土が畦形成手段102の側面形成体108および上面形成体109にて締め固められて傾斜状の畦側面および水平状の畦上面が形成され、こうして崩れにくい強固な新畦が形成される。
【0073】
農作業機1を倉庫等の保管場所まで運搬する運搬時等の格納非作業時(非作業時)には、盛土手段101および畦形成手段102を有する土作業手段10を格納非作業位置にロック状態の格納ロック手段15にて固定し、土作業手段10をトラクタの後方に配置してトラクタより側方に突出させない状態に設定する(図3参照)。
【0074】
ここで、例えば図7に示すように土作業手段10が最大前進作業位置(前進作業位置)に第1フック11にて固定された状態時(前進作業状態時)に、トラクタに乗った作業者が3点リンクにて農作業機1全体を持ち上げた状態で図示しない操作部の格納用スイッチをオン操作すると、まず、図8に示すように、駆動モータ9が作動し、駆動モータ9の出力軸60が一方向に回転し、第1ギア61および第2ギア62がそれぞれ回動し、ギア案内ピン65が案内体71の長孔部72の第1円弧状孔部73に沿って移動する。
【0075】
このとき、案内体71は停止したままで、第1フック11は第1係合ピン6を係合したロック状態のままである。長孔部72が第1円弧状孔部73を有するのは、他の前進作業位置(最小前進作業位置および中間前進作業位置)に対応できるようにするためである。また、このとき、連結アーム体4は、回動せず停止したままである。連結アーム体4のアーム案内ピン53は、第2ギア62の案内孔部66の一端位置から移動することとなるが、案内孔部66の中間位置までしか移動しないからである。
【0076】
次いで、駆動モータ9の作動により第2ギア62がさらに回動すると、図9に示すように、ギア案内ピン65が案内体71の長孔部72の第1直線状孔部74に沿って移動する。
【0077】
このとき、案内体71がギア案内ピン65にて押される形で支軸部70を中心として回動し、第1ロッド83および第2ロッド85が作動し、第1フック11および第2フック12がそれぞれ支軸58,59を中心として回動して係合凹部57,64との対向位置から離反してロック解除状態となる。また、このとき、連結アーム体4のアーム案内ピン53は案内孔部66の中間位置から他端位置まで移動することとなるが、アーム案内ピン53は案内孔部66の端縁にて押されず、連結アーム体4および可動機枠5は停止したままである。
【0078】
次いで、駆動モータ9の作動により第2ギア62がさらに回動すると、図10に示すように、ギア案内ピン65が案内体71の長孔部72の第2円弧状孔部75に沿って移動する。
【0079】
このとき、案内体71は停止したままで第1フック11はロック解除状態のままであるが、連結アーム体4のアーム案内ピン53が案内孔部66の端縁にて押され、連結アーム体4が第1縦軸線X1を中心として回動し、土作業手段10が最大前進作業位置から格納非作業位置に移動して格納ロック手段15にて自動的に固定される。
【0080】
この土作業手段10の移動の際には、案内軸49が固定機枠3の案内板部51の案内孔部52にて案内されて第1リンク47および第2リンク50が作動し、可動機枠5が第2縦軸線X2を中心として回動するため、土作業手段10は、盛土手段101および畦形成手段102が所定の前後関係を維持したまま、円弧を描くように前後方向に対して平行移動する。なお、このとき、第1ガススプリング152の作用によって土作業手段10の前進作業位置から格納非作業位置への移動が補助され、駆動モータ9への負荷が軽減される。
【0081】
圃場の角部においてトラクタの後退走行により畦形成作業を行う後退作業時には、盛土手段101および畦形成手段102を有する土作業手段10を後退作業位置にロック状態の第2フック12にて固定し、土作業手段10をトラクタより左側方に所定量突出させた状態(既に形成された新畦をトラクタの後輪で潰さないように前進作業時より側方に大きく突出させた状態)に設定する(図5参照)。
【0082】
ここで、例えば図10に示すように土作業手段10が格納非作業位置に格納ロック手段15にて固定された状態時(格納非作業状態時)に、トラクタに乗った作業者が3点リンクにて農作業機1全体を持ち上げた状態で図示しない操作部の後退用スイッチをオン操作すると、駆動源16が作動して格納ロック手段15がロック解除状態に切り換えられた後に、図11に示すように、駆動モータ9が作動し、駆動モータ9の出力軸60が一方向に回転して第2ギア62が回動し、ギア案内ピン65が案内体71の長孔部72の第2円弧状孔部75を経て第2直線状孔部76に沿って移動する。
【0083】
ギア案内ピン65が第2直線状孔部76に沿って移動するときには、案内体71がギア案内ピン65にて押される形で支軸部70を中心として回動し、第1ロッド83および第2ロッド85が作動し、第1フック11および第2フック12がそれぞれ支軸58,59を中心として回動して係合凹部57,64との対向位置に位置してロック状態となる。こうして土作業手段10が後退作業位置に第2フック12にて自動的に固定される。
【0084】
なお、第2フック12がロック状態となる前に、連結アーム体4が第1縦軸線X1を中心として回動するとともに可動機枠5が第2縦軸線X2を中心として回動して土作業手段10が後退作業位置に移動し、第2係合ピン7が係合凹部64内に入り込んでこの係合凹部64と係合する。また、この土作業手段10の格納非作業位置から後退作業位置への移動の際には、第2ガススプリング162の作用によって土作業手段10の移動速度が減少し、土作業手段10の自重(土作業手段10を含む可動部分の自重)による悪影響が抑制される。
【0085】
このように農作業機1を後退作業状態に設定した状態で、トラクタを後退走行させると、前進作業の場合と同様、畦塗り用の土が盛土手段101の耕耘爪105にて耕耘されて元畦に盛り上げられ、この元畦に盛り上げられた土が畦形成手段102の側面形成体108および上面形成体109にて締め固められて傾斜状の畦側面および水平状の畦上面が形成され、こうして圃場の角部において崩れにくい強固な新畦が形成される。
【0086】
なお、図12ないし図14に示すように、作業者が3点リンクにて農作業機1全体を持ち上げた状態で操作部の前進用スイッチをオン操作した場合、駆動モータ9の出力軸60の他方向への回転により、案内体71が一方向に回動して第1フック11および第2フック12が一旦ロック解除状態となる。その後、駆動モータ9の作動に基づいて土作業手段10が前進作業位置に移動して第1係合ピン6が係合凹部57内に入り込んでこの係合凹部57と係合してから、案内体71が他方向に回動して第1フック11および第2フック12がロック状態となる。こうして土作業手段10が前進作業位置に第1フック11にて自動的に固定される。第1係合ピン6の係合凹部57内への入り込みは、案内突部56による回転自在のガイドピン6aの案内によりスムーズに行われる。
【0087】
そして、上記農作業機1によれば、土作業手段10の前進作業位置から格納非作業位置への移動の際には、格納係合ピン8が第1移動方向イに沿った移動に伴ってロック手段15と係合し、土作業手段10の後退作業位置から格納非作業位置への移動の際には、格納係合ピン8が第2移動方向ロに沿った移動に伴って格納ロック手段15と係合するため、土作業手段10が格納非作業位置に自動的に固定されることとなり、作業者はピンの抜差し等を行う必要がなく、従来の農作業機に比べて操作性が良好である。
【0088】
また、土作業手段10を前進作業位置から格納非作業位置を経て後退作業位置に移動させる場合には第1移動補助兼速度減少手段151を構成する第1ガススプリング152にて土作業手段10の上方への移動が補助され、その後第2移動補助兼速度減少手段161を構成する第2ガススプリング162にて土作業手段10の下方への移動速度が減少し、また土作業手段10を後退作業位置から格納非作業位置を経て前進作業位置に移動させる場合には第2ガススプリング162にて土作業手段10の上方への移動が補助され、その後第1ガススプリング152にて土作業手段10の下方への移動速度が減少する構成であるから、構成の複雑化を招くことなく、土作業手段10の安定移動を確実かつ適切に図ることができる。すなわち、第1ガススプリング152にて土作業手段10の前進作業位置から格納非作業位置への移動を補助することで駆動モータ9への負荷を軽減できるばかりでなく、土作業手段10の格納非作業位置から前進作業位置への移動速度を減少させることで、土作業手段10の自重による悪影響を抑制でき、よって、土作業手段10の安定移動を適切に図ることができる。また同様に、第2ガススプリング162にて土作業手段10の後退作業位置から格納非作業位置への移動を補助することで駆動モータ9への負荷を軽減できるばかりでなく、土作業手段10の格納非作業位置から後退作業位置への移動速度を減少させることで、土作業手段10の自重による悪影響を抑制でき、よって、土作業手段10の安定移動を適切に図ることができる。
【0089】
さらに、土作業手段10を3つの前進作業位置、1つの後退作業位置および1つの格納非作業位置に移動させるとともに、第1フック11および第2フック12をそれぞれロック状態およびロック解除状態に自動的に切り換える1つの駆動モータ9を備えるものであるため、従来の農作業機に比べて構成の簡素化およびコスト削減を図ることができ、また、操作性の向上も図ることができる。
【0090】
また、可動機枠5に対する着脱体18の取付位置を変えることにより前進作業位置を簡単に調節することができる。
【0091】
さらに、後退作業時に土作業手段10が後退作業位置に固定されて平面視で入力軸27の側方に位置するため、土作業手段10をトラクタに確実に近付けることができ、後退作業時における前後バランスを良好にできる。
【0092】
なお、上記農作業機1は、図18ないし図20に示す格納ロック手段15を備えたものには限定されず、例えば図21ないし図23に示す格納ロック手段15を備えたものでもよく、この場合、上述した作用効果を奏しうるばかりでなく、格納ロック手段15のコンパクト化を図ることができる。
【0093】
この図21ないし図23に示す格納ロック手段15は、格納係合ピン8と係脱可能に係合する左右一対のロック部材211,212と、両ロック部材211,212を付勢する付勢部材であるばね部材213と、両ロック部材211,212と格納係合ピン8との係合を解除する解除用駆動手段であるモータ214とを有している。また、格納ロック手段15は、モータ214の出力軸215に固着されたギア216と、このギア216に噛み合ったギア部217が形成された回動部材218とを有している。
【0094】
一方のロック部材である左側のロック部材211は、上下方向の支軸221にこの支軸221を中心として回動可能に設けられている。この左側のロック部材211は、フック状の作用板部222を有し、この作用板部222の先端縁部に略円弧状のガイド部223が形成されている。また、作用板部222には、ガイド部223に連続した係合凹部224が形成されている。さらに、作用板部222からは棒状の突部226が上方に向って突出している。
【0095】
他方のロック部材である右側のロック部材212は、上下方向の支軸231にこの支軸231を中心として回動可能に設けられ、左側のロック部材211と左右対称状となっている。この右側のロック部材212は、フック状の作用板部232を有し、この作用板部232の先端縁部に略円弧状のガイド部233が形成されている。また、作用板部232には、ガイド部233に連続した係合凹部234が形成されている。さらに、作用板部232からは棒状の突部236が上方に向って突出している。
【0096】
ばね部材213は、例えば1本の線状のばね材にて構成されたもので、数回巻かれて形成された中間部241で回動部材218のばね取付部242に取り付けられている。ばね部材213の一端側には、長孔状の一端挿通孔部243が形成され、この一端挿通孔部243内には、左側のロック部材211の突部226がスライド自在に挿通されている。ばね部材213の他端側には、長孔状の他端挿通孔部244が形成され、この他端挿通孔部244内には、右側のロック部材212の突部236がスライド自在に挿通されている。
【0097】
なお、回動部材218は、上下方向の支軸246にこの支軸246を中心として回動可能に設けられている。また、格納ロック手段15は、水平板状のガイド部材247を有し、このガイド部材247には、平面視略く字状のピン受部248が形成されている。
【0098】
そして、駆動モータ9による土作業手段10の前進作業位置(例えば最大前進作業位置)から格納非作業位置への移動の際には、可動機枠5の格納係合ピン8が第1移動方向イに沿った移動に伴って格納ロック手段15の両ロック部材211,212と係脱可能に係合し、駆動モータ9による土作業手段10の後退作業位置から格納非作業位置への移動の際には、可動機枠5の格納係合ピン8が第1移動方向イとは異なる第2移動方向ロに沿った移動に伴って格納ロック手段15の両ロック部材211,212と係脱可能に係合する。
【0099】
すなわち、土作業手段10の前進作業位置(または後退作業位置)から格納非作業位置への移動の際には、ロック部材211,212は、第1移動方向イ(または第2移動方向ロ)に沿って格納ロック手段15側に向って移動中の格納係合ピン8にてその格納係合ピン8の移動領域から押し出される。つまり、格納係合ピン8がガイド部223,233を押しながらガイド部223,233に沿って摺動し、その結果、ロック部材211,212がばね部材213の付勢に抗して支軸221,231を中心として互いに離反方向(係合凹部224,234が互いに離反しようとする方向)に回動し、ロック部材211,212が格納係合ピン8の移動領域から一旦逃げる。なおこのとき突部226,236が挿通孔部243,244内でスライドする。
【0100】
その後、格納係合ピン8がさらに移動すると、ロック部材211,212は、ばね部材213にて付勢されて格納係合ピン8と係合してロック状態となる。つまり、格納係合ピン8がロック部材211,212の係合凹部224,234内およびピン受部248内に入り込むと略同時に、ロック部材211,212がばね部材213の付勢力に基いて支軸221,231を中心として互いに接近方向(係合凹部224,234が互いに接近しようとする方向)に回動する。こうして格納係合ピン8が係合凹部224,234内およびピン受部248内に入り込み、この格納係合ピン8がこれら係合凹部224,234およびピン受部248にて囲まれることで両ロック部材211,212と格納係合ピン8とが互いに係合し、この係合により土作業手段10が格納非作業位置に固定される(図21参照)。
【0101】
一方、土作業手段10を格納非作業位置から前進作業位置(または後退作業位置)に移動させる場合、モータ214からの動力により回動部材218が支軸246を中心として回動し、この回動部材218の回動によりロック部材211,212がばね部材213にて引張られるような形で支軸221,231を中心として互いに離反方向に回動し、両ロック部材211,212と格納係合ピン8との係合が解除され、図22に示すロック解除状態となる。
【0102】
その後、駆動モータ9からの動力により格納係合ピン8が土作業手段10とともに移動を開始する。すなわち、土作業手段10の前進作業位置への移動の際には格納係合ピン8は第1移動方向イに沿って移動を開始し、土作業手段10の後退作業位置への移動の際には格納係合ピン8は第2移動方向ロに沿って移動を開始する。なお、格納係合ピン8が所定位置まで移動した時点で、モータ214が作動してロック部材211,212が支軸221,231を中心として互いに接近方向に回動して待機状態となる。
【0103】
また、上記農作業機1の畦形成手段102は、側面形成体108および上面形成体109を有するものには限定されず、少なくとも側面形成体108を有するものであればよく、例えば畦内側面を形成する側面形成体108のみを有するもの、側面形成体108および上面形成体109に加えて畦外側面を形成する追加側面形成体を有するもの等でもよい。
【0104】
また、側面形成体108の略円錐状には、厳密な意味での円錐形状・円錐台形状の他、多面体にて形成される形状等も含まれる。さらに、上面形成体109の形状は、略円錐状に限定されず、略円筒状或いは略円柱状等でもよい。また、上面形成体109の略円錐状には、厳密な意味での円錐形状・円錐台形状の他、多面体にて形成される形状等も含まれ、この上面形成体109も例えば側面形成体108と同じように放射状に配設された略扇状をなす複数枚の分割片である作用板等にて構成されたものでもよい。
【0105】
さらに、畦形成手段102の回転中心、つまり側面形成体108の回転中心である回転中心軸線Pは、水平方向に一致するものでもよく、移動方向後方からみて右上がりに傾斜した傾斜方向に一致するものでもよい。
【0106】
また、格納ロック手段15は、駆動モータ9とは別のモータ174,214等の解除用駆動手段からの動力で自動的に切り換えられるものには限定されず、例えば解除用駆動手段を備えず手動でロック状態およびロック解除状態に切換可能なものでもよく、また、駆動モータ9からの動力で自動的に切り換わるようにしてもよい。
【0107】
さらに、第1ロック手段(第1フック11)および第2ロック手段(第2フック12)は、駆動モータ9からの動力により自動的に切り換えられるものには限定されず、例えば手動でロック状態およびロック解除状態に切換可能なものとしてもよい。
【0108】
また、リンク式連動機構43は、土作業手段10を最大前進作業位置および最小作業位置間で前後方向に対して平行移動させるとともに、土作業手段10を最小作業位置および後退作業位置間で前後反転させるようなものでもよい。
【0109】
さらに、農作業機1は、動力を出力して土作業手段10を各位置(例えば3つの前進作業位置、1つの後退作業位置および1つの格納非作業位置)に移動させる1つの駆動手段(例えば駆動モータ9)を備えたものには限定されず、例えば土作業手段10をそれらの各位置に手動で移動させるための1つの手動用操作部を備えたものでもよい。この1つの手動用操作部は、図1の2点鎖線で示されるように、例えば可動機枠5に一体的に設けられ作業者にて把持される略コ字状の操作部材9aにて構成される。なお、農作業機1は、駆動モータ9の故障等を考慮すれば、1つの駆動手段(例えば駆動モータ9)および1つの手動用操作部(例えば操作部材9a)の両方を備えたものが好ましいが、いずれか一方のみを備えたものでもよい。
【0110】
また、トラクタの後退走行により土作業、例えば畦形成作業可能な後退作業位置は、1つでも、2つまたは3つ等の複数でもよい。
【0111】
さらに、第1移動補助兼速度減少手段151および第2移動補助兼速度減少手段161は、それぞれ第1ガススプリング152および第2ガススプリング162にて構成されたものには限定されず、例えば弾性手段であるスプリングを用いたもの等でもよい。
【0112】
さらに、土作業手段10がトラクタの車輪より側方に突出することなくそのトラクタの後方に配置される格納非作業位置は、土作業手段10を含む可動部分(土作業手段10および可動機枠5等)が前進作業位置および後退作業位置間で移動する場合にこの可動部分の重心が最も高くなる位置(重心折返位置)と一致させてもよく、この重心折返位置から多少ずらしてもよい。例えば前後の重量バランスの向上のためには前記農作業機1のように格納非作業位置を重心折返位置から前進作業位置側に少しずらすことが好ましい(図16参照)。また、格納非作業位置は、左右の重量バランスの向上のためには、重心折返位置と一致しかつ平面視で第1縦軸線X1の後方に位置するような位置が好ましい。
【0113】
また、移動補助兼速度減少部170は、2本のガススプリング152,162にて構成されたものに限られず、例えば、図示しないが、1本のガススプリングにて構成したもの、或いは、3本以上のガススプリングにて構成したもの等でもよい。
【0114】
さらに、農作業機1は、ロック手段(格納ロック手段15)が固定機枠3に設けられ、このロック手段に対して係脱可能な係合体(格納係合ピン8)が可動機枠5に設けられた構成には限定されず、例えば、図示しないが、ロック手段が可動機枠5に設けられ、係合体が固定機枠3に設けられた構成でもよい。すなわち、農作業機1は、土作業手段10の前進作業位置から非作業位置への移動の際には、係合体およびロック手段のいずれか一方が第1移動方向イに沿った移動に伴って係合体およびロック手段のいずれか他方と係合し、土作業手段10の後退作業位置から非作業位置への移動の際には、係合体およびロック手段のいずれか一方が第2移動方向ロに沿った移動に伴って係合体およびロック手段のいずれか他方と係合する構成であればよい。
【0115】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、土作業手段の前進作業位置から非作業位置への移動の際には、係合体およびロック手段のいずれか一方が第1移動方向に沿った移動に伴って係合体およびロック手段のいずれか他方と係合し、土作業手段の後退作業位置から非作業位置への移動の際には、係合体およびロック手段のいずれか一方が第2移動方向に沿った移動に伴って係合体およびロック手段のいずれか他方と係合するため、土作業手段が非作業位置に自動的に固定されることとなり、従来の農作業機に比べて操作性が良好である。
【0116】
請求項2の発明によれば、付勢部材の付勢によりロック部材と係合体とを適切に係合させることができ、土作業手段を非作業位置に確実に自動的に固定できる。
【0117】
請求項3の発明によれば、ロック手段の解除用駆動手段を利用して土作業手段の固定を自動的に解除できるため、操作性のより一層の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る農作業機の前進作業状態(突出量大)の平面図である。
【図2】同上農作業機の前進作業状態(突出量最小)の平面図である。
【図3】同上農作業機の格納非作業状態の平面図である。
【図4】同上農作業機の後退作業状態への切換途中の平面図である。
【図5】同上農作業機の後退作業状態の平面図である。
【図6】同上農作業機の伝動部の断面図である。
【図7】同上農作業機のロック部の動作説明図である。
【図8】図7に続く動作説明図である。
【図9】図8に続く動作説明図である。
【図10】図9に続く動作説明図である。
【図11】図10に続く動作説明図である。
【図12】図11に続く動作説明図である。
【図13】図12に続く動作説明図である。
【図14】図13に続く動作説明図である。
【図15】同上農作業機の前進作業状態の平面図である。
【図16】同上農作業機の格納非作業状態の平面図である。
【図17】同上農作業機の後退作業状態の平面図である。
【図18】同上農作業機の格納ロック手段の平面図である。
【図19】同上農作業機の格納ロック手段の側面図である。
【図20】同上農作業機の格納ロック手段の側面図である。
【図21】本発明の他の実施の形態に係る農作業機の格納ロック手段の平面図である。
【図22】同上農作業機の格納ロック手段の平面図である。
【図23】同上農作業機の格納ロック手段の側面図である。
【符号の説明】
1 農作業機
8 係合体である格納係合ピン
10 土作業手段
15 ロック手段である格納ロック手段
171,172,211,212 ロック部材
173,213 付勢部材であるばね部材
174,214 解除用駆動手段であるモータ
イ 第1移動方向
ロ 第2移動方向[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an agricultural machine that is used by being connected to a traveling vehicle.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, for example, a forward working position where the earth work can be performed by the forward traveling of the tractor (right protruding position), a backward working position where the earth work can be performed by the backward traveling of the tractor (left protruding position), and a non-retractable arrangement disposed behind the tractor 2. Description of the Related Art A farm work machine capable of return work having a soil work means movable to a work position is known.
[0003]
[Patent Document 1]
JP 2002-17110 (
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, in the conventional agricultural machine, for example, when the earth working means is fixed at the non-working position after the forward work, it is necessary to position the first fixed body and insert / remove the first operation pin. In order to fix the earth working means in the non-working position, it is necessary to position the second fixed body and insert / remove the second operation pin. Therefore, it cannot be said that the operability is good.
[0005]
This invention is made | formed in view of such a point, and it aims at providing the farm work machine with favorable operativity.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The agricultural machine according to
[0007]
Then, when the earth work means moves from the forward work position to the non-work position, either the engagement body or the lock means moves along the first movement direction, and either the engagement body or the lock means. When the earth working means moves from the retracted working position to the non-working position, either the engaging body or the locking means moves along the second movement direction, and the engaging body and the lock are engaged with the other. Since it engages with either one of the means, the earth working means is automatically fixed at the non-working position, and the operability is better than that of the conventional agricultural working machine.
[0008]
The agricultural machine according to claim 2 is the agricultural machine according to
[0009]
Then, the lock member and the engagement body are appropriately engaged by the urging of the urging member, and the earth working means is surely automatically fixed to the non-working position.
[0010]
According to a third aspect of the present invention, in the agricultural machine according to the second aspect, the lock means has a release drive means for releasing the engagement between the lock member and the engagement body.
[0011]
Since the earth working means can be automatically released using the release driving means of the locking means, the operability can be further improved.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
A configuration of an embodiment of an agricultural machine according to the present invention will be described with reference to the drawings.
[0013]
1 to 5,
[0014]
The
[0015]
The
[0016]
Further, the
[0017]
In the state where the entire
[0018]
Furthermore, the
[0019]
Furthermore, the
[0020]
In addition, the agricultural working
[0021]
The forward work position is determined by changing the position of the
[0022]
Further, during the backward operation of the
[0023]
Here, as shown in FIGS. 1 and 6, the fixed
[0024]
Further, the
[0025]
As shown in FIG. 6, one end portion of a power transmission shaft (transmission shaft) 32 is connected to the rear end portion of the
[0026]
The
[0027]
The
[0028]
Furthermore, one end portion (front end portion) of the connecting
[0029]
The first vertical axis X1 coincides with the axis of the intermediate
[0030]
Further, as shown in FIG. 1, the long connecting
[0031]
A
[0032]
The link-
[0033]
Further, a protruding
[0034]
Further, the fixed
[0035]
As shown in FIG. 7, a substantially plate-
[0036]
The
[0037]
In addition, a first
[0038]
The
[0039]
In addition, the
[0040]
As shown in FIG. 1, the earth working means 10 is disposed on the rear of the banking means 101 in a moving direction of the banking means (rotary) 101 that can be cultivated by plowing and raising the soil for padding. A substantially drum-shaped ridge forming means (disk) 102 that is a substantially cylindrical shape that can be rotated to form a slanted ridge inner surface and a horizontal ridge upper surface by compacting the soil raised up and pushed into the main fence. have.
[0041]
The wrinkle forming means 102 is inclined by a predetermined angle (several degrees, for example, 5 degrees) α in a direction (clockwise in FIG. 1) in which the outer end is shifted backward in the movement direction with respect to the reference line O in the horizontal direction in plan view. The inclined inner surface and the horizontal upper surface are formed while rotating in the same direction as the wheel of the tractor around the rotation center axis P.
[0042]
The rotation direction (direction B in the figure) of rotation about the rotation center axis P of the hook forming means 102 is the direction in which the upper surface side of the hook forming means 102 faces forward in the moving direction (same as the rotation direction of the wheels of the tractor). The rotational speed is higher than the rotational speed of the wheels of the tractor so that the saddle-forming
[0043]
In addition, when the
[0044]
Here, the embankment means 101 which is an embankment part has the
[0045]
A part of the portion of the
[0046]
Further, the heel forming means 102 which is a heel forming portion has a rotation axis (not shown) whose axis is coincident with the rotation center axis P. The rotating shaft projects from the
[0047]
The rotating shaft has a substantially conical side
[0048]
The side
[0049]
On the other hand, as shown in FIGS. 15 to 17, the
[0050]
The first movement assist / speed reduction means 151 is disposed between the
[0051]
The
[0052]
And the base end part of the cylinder
[0053]
Further, the
[0054]
The second movement assist / speed reduction means 161 is disposed between the
[0055]
The
[0056]
The
[0057]
And the base end part of the cylinder
[0058]
The
[0059]
Further, the details of the storage lock means 15 of the
[0060]
The
[0061]
The
[0062]
The
[0063]
The rotating
[0064]
1, 4, 18, etc., it is possible when the earthing means 10 is moved from the forward working position (for example, the maximum forward working position) to the non-storage position by the
[0065]
That is, when the earth working means 10 moves from the forward work position (or the reverse work position) to the non-storage position, the
[0066]
Thereafter, when the
[0067]
On the other hand, when the earth working means 10 is moved from the retracted non-working position to the forward working position (or the backward working position), the turning
[0068]
Thereafter, the
[0069]
Next, operation | movement of the agricultural working
[0070]
At the time of forward work in which the tractor is moved forward by the forward traveling of the tractor (during normal work), the
[0071]
When the tractor is moved forward in this state, the
[0072]
Then, the soil for culling is cultivated by the tilling claws 105 of the embankment means 101 and raised to the main fence, and the soil raised on the former fence is applied to the side
[0073]
When the
[0074]
Here, for example, as shown in FIG. 7, when the earth work means 10 is fixed to the maximum forward work position (forward work position) by the first hook 11 (in the forward work state), the worker who rides on the tractor. When the storage switch of the operation unit (not shown) is turned on in the state where the entire
[0075]
At this time, the
[0076]
Next, when the
[0077]
At this time, the
[0078]
Next, when the
[0079]
At this time, the
[0080]
When the earth working means 10 moves, the
[0081]
At the time of reverse operation in which the culvert is formed by retreating the tractor at the corner of the field, the earth work means 10 having the embankment means 101 and the ridge formation means 102 is fixed to the reverse operation position by the
[0082]
Here, for example, as shown in FIG. 10, when the earth work means 10 is fixed at the storage non-working position by the storage lock means 15 (in the storage non-working state), the worker on the tractor links three points. As shown in FIG. 11, when the retracting switch of the operation unit (not shown) is turned on in the state in which the
[0083]
When the
[0084]
Before the
[0085]
When the tractor is moved backward with the
[0086]
As shown in FIG. 12 to FIG. 14, when the operator turns on the forward switch of the operation unit in a state where the whole
[0087]
According to the
[0088]
Further, when the earth work means 10 is moved from the forward work position to the retracted work position through the retracted non-work position, the
[0089]
Further, the earth work means 10 is moved to three forward work positions, one reverse work position, and one retracted non-work position, and the
[0090]
Further, the forward working position can be easily adjusted by changing the mounting position of the
[0091]
Furthermore, since the earth working means 10 is fixed at the backward working position during the backward work and is positioned on the side of the
[0092]
The
[0093]
The storage lock means 15 shown in FIGS. 21 to 23 includes a pair of left and
[0094]
The
[0095]
The
[0096]
The
[0097]
The rotating
[0098]
When the earthing means 10 is moved from the forward work position (for example, the maximum forward work position) by the
[0099]
That is, when the earth working means 10 moves from the forward working position (or the backward working position) to the non-storage working position, the
[0100]
Thereafter, when the
[0101]
On the other hand, when the earth work means 10 is moved from the retracted non-work position to the forward work position (or the backward work position), the turning
[0102]
Thereafter, the
[0103]
Further, the ridge forming means 102 of the
[0104]
The substantially conical shape of the side
[0105]
Further, the rotation center axis P, which is the rotation center of the ridge forming means 102, that is, the rotation center of the side
[0106]
Further, the storage lock means 15 is not limited to one that can be automatically switched by power from a release drive means such as
[0107]
Further, the first lock means (first hook 11) and the second lock means (second hook 12) are not limited to those that are automatically switched by the power from the
[0108]
The link-
[0109]
Furthermore, the
[0110]
Further, the number of retreat work positions at which earth work, for example, ridge formation work, can be performed by retreating the tractor may be one, two, or three.
[0111]
Further, the first movement assist / speed reduction means 151 and the second movement assist / speed reduction means 161 are not limited to those constituted by the
[0112]
Further, the storage non-working position where the earth working means 10 is arranged behind the tractor without protruding sideways from the wheels of the tractor is a movable part including the earth working means 10 (the earth working means 10 and the movable machine frame 5). Etc.) may move between the forward working position and the backward working position, the movable part may have the highest center of gravity (center of gravity return position) or may be slightly shifted from this center of gravity return position. For example, in order to improve the weight balance between the front and rear, it is preferable to slightly shift the storage non-working position from the center-of-gravity folding position to the forward working position as in the agricultural machine 1 (see FIG. 16). In order to improve the left and right weight balance, the storage non-working position is preferably a position that coincides with the center-of-gravity turning position and is located behind the first vertical axis X1 in plan view.
[0113]
Further, the movement assisting /
[0114]
Further, in the agricultural working
[0115]
【The invention's effect】
According to the first aspect of the present invention, when the earth working means moves from the forward working position to the non-working position, one of the engaging body and the locking means is associated with the movement along the first movement direction. When either the union or the locking means is engaged and the earth working means moves from the retracted work position to the non-working position, either the engaging body or the locking means moves along the second movement direction. Accordingly, the soil working means is automatically fixed at the non-working position because it is engaged with either the engaging body or the locking means, and the operability is better than that of the conventional agricultural machine.
[0116]
According to the second aspect of the present invention, the lock member and the engagement body can be appropriately engaged by the urging of the urging member, and the earth working means can be surely automatically fixed to the non-working position.
[0117]
According to the third aspect of the present invention, since the earth work means can be automatically released using the release means for releasing the lock means, the operability can be further improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a plan view of an agricultural work machine according to an embodiment of the present invention in a forward working state (large amount of protrusion).
FIG. 2 is a plan view of the agricultural working machine in the forward working state (minimum protrusion amount).
FIG. 3 is a plan view of the agricultural working machine in the storage non-working state.
FIG. 4 is a plan view in the middle of switching to the backward working state of the agricultural working machine.
FIG. 5 is a plan view of the farm work machine in the backward working state.
FIG. 6 is a cross-sectional view of a transmission part of the agricultural machine.
FIG. 7 is an operation explanatory diagram of the lock unit of the agricultural working machine.
FIG. 8 is an operation explanatory diagram following FIG. 7;
FIG. 9 is an operation explanatory diagram following FIG. 8;
FIG. 10 is an operation explanatory diagram following FIG. 9;
FIG. 11 is an operation explanatory diagram subsequent to FIG. 10;
FIG. 12 is an operation explanatory diagram following FIG. 11;
13 is an operation explanatory diagram following FIG. 12. FIG.
FIG. 14 is an operation explanatory diagram following FIG. 13;
FIG. 15 is a plan view showing the forward working state of the agricultural working machine.
FIG. 16 is a plan view of the agricultural working machine in the storage non-working state.
FIG. 17 is a plan view of the agricultural working machine in the backward working state.
FIG. 18 is a plan view of storage lock means of the agricultural working machine.
FIG. 19 is a side view of the storage lock means of the agricultural working machine.
FIG. 20 is a side view of the storage lock means of the agricultural working machine.
FIG. 21 is a plan view of storage lock means of an agricultural machine according to another embodiment of the present invention.
FIG. 22 is a plan view of storage lock means of the agricultural working machine.
FIG. 23 is a side view of storage lock means of the agricultural working machine.
[Explanation of symbols]
1 Agricultural machine
8 Engaging body retracting engagement pin
10 Earth work means
15 Storage locking means as locking means
171, 172, 211, 212 Lock member
173,213 Spring member which is an urging member
174, 214 Motor as release driving means
The first movement direction
B Second direction of movement
Claims (3)
前記走行車の前進走行により土作業可能な前進作業位置、前記走行車の後退走行により土作業可能な後退作業位置、および、前記走行車の後方に配置される非作業位置に移動可能な土作業手段と、
係合体との係合により前記土作業手段を非作業位置に固定するロック手段とを備え、
前記土作業手段の前進作業位置から非作業位置への移動の際には、前記係合体および前記ロック手段のいずれか一方が第1移動方向に沿った移動に伴って前記係合体および前記ロック手段のいずれか他方と係合し、
前記土作業手段の後退作業位置から非作業位置への移動の際には、前記係合体および前記ロック手段のいずれか一方が前記第1移動方向とは異なる第2移動方向に沿った移動に伴って前記係合体および前記ロック手段のいずれか他方と係合する
ことを特徴とする農作業機。A farm machine used in conjunction with a traveling vehicle,
A forward work position at which earth work can be performed by forward traveling of the traveling vehicle, a reverse work position at which earth work can be performed by backward traveling of the traveling vehicle, and an earth work that can be moved to a non-work position disposed behind the traveling vehicle. Means,
Locking means for fixing the earth working means in a non-working position by engagement with an engaging body,
When the earth working means moves from the forward working position to the non-working position, one of the engaging body and the locking means moves along the first moving direction, and the engaging body and the locking means are moved. Engage with the other,
When the earth working means moves from the reverse working position to the non-working position, one of the engaging body and the locking means is accompanied by movement along a second movement direction different from the first movement direction. A farm working machine that engages with the other of the engaging body and the locking means.
前記ロック部材は、前記係合体にて押されることで前記付勢部材の付勢に抗して作動した後、前記付勢部材にて付勢されて前記係合体と係合する
ことを特徴とする請求項1記載の農作業機。The lock means includes a lock member that is detachably engaged with the engagement body, and a biasing member that biases the lock member,
The lock member is actuated against the urging force of the urging member by being pushed by the engaging body, and is then urged by the urging member to be engaged with the engaging body. The agricultural machine according to claim 1.
ことを特徴とする請求項2記載の農作業機。3. The agricultural working machine according to claim 2, wherein the lock means has a release drive means for releasing the engagement between the lock member and the engagement body.
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003059842A JP2004267055A (en) | 2003-03-06 | 2003-03-06 | Agricultural implement |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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---|---|---|---|
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007267689A (en) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Iseki & Co Ltd | Connector for agricultural working machine |
JP2010227036A (en) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Kubota Corp | Ground work implement-supporting device |
JP2013005774A (en) * | 2011-06-27 | 2013-01-10 | Matsuyama Plow Mfg Co Ltd | Offset implement |
-
2003
- 2003-03-06 JP JP2003059842A patent/JP2004267055A/en active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007267689A (en) * | 2006-03-31 | 2007-10-18 | Iseki & Co Ltd | Connector for agricultural working machine |
JP2010227036A (en) * | 2009-03-27 | 2010-10-14 | Kubota Corp | Ground work implement-supporting device |
JP2013005774A (en) * | 2011-06-27 | 2013-01-10 | Matsuyama Plow Mfg Co Ltd | Offset implement |
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