【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、絞り加工及びしごき加工を用いて加工缶本体を製造する方法であって、絞り加工及びしごき加工を施すための被加工板（ブランクとも言う）を、樹脂被覆が施された金属板から打ち抜く絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、飲料容器においては、低コスト量産が容易なことから、絞り加工及びしごき加工を施した加工缶が幅広く使用されている。この加工缶を製造する方法としては、加工性確保の観点から、錫めっき鋼板やアルミ板（アルミニウム板）等の金属板を使用し、その表面に潤滑剤を付与しつつ上記した加工を行う方法が一般的である。このとき、外面錆防止と内面耐食性確保のためには、しごき加工を施して成形した後、加工缶の表面を塗装被覆する必要があるため、加工缶毎にアルカリ等の洗剤を用いた水洗除去、化成処理、塗装といった低生産性の工程を経由させ、成形後に加工缶に付着した潤滑剤を除去しなければならないという問題があった。
このような低生産工程を省略し、生産性を改善する方法として、特許文献１に開示されたように、金属板の表面に樹脂皮膜等のラミネート加工を施す方法や、加工前に予め缶外面相当面を樹脂系塗料で塗装すると共に、缶内面相当面に樹脂皮膜等のラミネート加工を施すという方法が提唱されてきた。
【０００３】
【特許文献１】
特開平１０−４６１０１号公報
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したように、表面に樹脂皮膜等のラミネート加工を施した金属板を打ち抜き、被加工板を製造する場合にあっては、金属板の打ち抜き過程で、金属板の表面に被覆された樹脂皮膜が、打ち抜かれる被加工板の樹脂皮膜に引っ張られる。このため、打ち抜かれた被加工板の樹脂皮膜には、被加工板の外側に突出した樹脂皮膜が切れ端として残存し、この切れ端が、例えばその後の製缶工程で使用するダイスやパンチに付着して、加工缶の製造に支障をきたしている場合があった。
また、この切れ端が起点となり、加工缶に被覆されている樹脂皮膜が剥がれ、加工缶の品質を低下させる恐れもあった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、良好な品質を備える加工缶を安定して製造可能な絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
前記目的に沿う第１の発明に係る絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法は、予め樹脂被覆が施された金属板から被加工板を打ち抜き、この被加工板から加工缶本体を製造するため絞りしごき加工を行う絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法において、
前記被加工板の打ち抜き前に、前記金属板の切断部分の樹脂皮膜に予め切れ目を入れる。
ここで、金属板の表面に被覆する樹脂皮膜としては、例えば、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート等の樹脂を使用でき、これをフィルムとして使用したり、また樹脂系塗料の中に潤滑剤を混入させたものを使用できる。
このように、金属板の切断部分の樹脂皮膜に予め切れ目を入れているので、金属板から被加工板を打ち抜く場合に、被加工板の樹脂皮膜を他の部分の樹脂皮膜から容易に切り離すことができる。
【０００６】
前記目的に沿う第２の発明に係る絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法は、第１の発明に係る絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法において、前記被加工板に被覆された樹脂皮膜を、他の部分の樹脂皮膜から完全に切断する。
このように、被加工板に被覆された樹脂皮膜を、他の部分の樹脂皮膜から完全に切断するので、金属板から被加工板を打ち抜く過程において、被加工板の外側に突出する樹脂皮膜、即ち切れ端の発生を確実に防止できる。
前記目的に沿う第３の発明に係る絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法は、第１及び第２の発明に係る絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法において、前記被加工板の打ち抜きは、貫通孔を備えたダイスと、前記貫通孔に嵌入可能なパンチとを用いて行われる。
このように、金属板からの被加工板の打ち抜きを、ダイスとパンチにより行うので、被加工板の大量生産が可能である。
【０００７】
前記目的に沿う第４の発明に係る絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法は、第３の発明に係る絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法において、前記切断部分の樹脂皮膜の切断は、前記パンチの外周部で、前記金属板に対して突出状態で設けられた切断刃により行われる。
このように、切断部分の樹脂皮膜の切断は、パンチの外周部で、金属板に対して突出状態で設けられた切断刃により行われるので、金属板から被加工板を打ち抜く場合にあっては、まず切断刃により金属板の切断部分の樹脂皮膜が切断された後、引き続き金属板から被加工板が打ち抜かれる。
前記目的に沿う第５の発明に係る絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法は、第１〜第４の発明に係る絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法において、前記被加工板から容器を形成し、該容器に絞りしごき加工を施す。
このように、切れ端が残存しない容器に絞りしごき加工を施すので、例えば絞りしごき加工で使用するダイスやパンチへの切れ端の付着を防止でき、従来のように加工缶の製造に支障をきたす恐れがない。
【０００８】
前記目的に沿う第６の発明に係る絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法は、第１〜第５の発明に係る絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法において、前記絞りしごき加工は乾式の環境下で行う。
このように、絞りしごき加工を乾式の環境下で行うので、例えば加工缶本体の洗浄を行うことなく加工缶本体を製造できる。
前記目的に沿う第７の発明に係る絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法は、第１〜第６の発明に係る絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法において、前記金属板は鋼板又はアルミニウム板である。
このように、被加工板は鋼板又はアルミニウム板であるので、加工性が容易な材料から加工缶本体を製造できる。
【０００９】
【発明の実施の形態】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図１（Ａ）〜（Ｄ）は本発明の一実施の形態に係る絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法の説明図、図２は同ブランクの製造方法が適用されるカッピング加工工程の説明図、図３は同カッピング加工工程で製造した容器の側断面図、図４は絞りしごき加工工程の説明図である。
【００１０】
図１〜図４に示すように、本発明の一実施の形態に係る絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法は、例えばビールなどの飲料等が装入される加工缶本体１０の製造に使用する実質的に円形となった被加工板（ブランクとも言う）１１を、両面に予め樹脂被覆が施された鋼板（金属板の一例）１２から打ち抜き製造する方法である。この被加工板１１の製造はカッピング加工工程で行われ、この工程で被加工板１１から製造された容器１３の側壁部１４を絞りしごき加工工程で絞りしごき加工し、加工缶本体１０が製造される。
以下、カッピング加工工程で使用するカッピング加工装置１５と、絞りしごき加工工程で使用する絞りしごき加工装置１６について説明した後、被加工板１１及び加工缶本体１０の製造方法について説明する。
【００１１】
図１（Ａ）、図２に示すように、カッピング加工装置１５は、鋼板１２を載置可能で貫通孔を備えた円筒状の打抜き用ダイス（ダイスの一例）１７と、打抜き用ダイス１７の内部に嵌入可能な円筒状の打抜き用パンチ（パンチの一例）１８とを有している。
この打抜き用ダイス１７の上端（一端）の内周部には外刃（図示しない）が設けられ、打抜き用ダイス１７の上方には打抜き用ダイス１７の内径と略同じ内径を備える板押え部１９が配置され、打抜き用ダイス１７と板押え部１９により鋼板１２の固定が可能となっている。
【００１２】
また、図１（Ａ）、（Ｂ）、（Ｃ）、図２に示すように、打抜き用パンチ１８は、円筒状の上打抜き用パンチ部２０と、この上打抜き用パンチ部２０の内径と実質的に同じ内径を備えた円筒状の下打抜き用パンチ部２１とを備えている。図１（Ａ）に示すように、上打抜き用パンチ部２０の下端の外周部には、切断刃２２が鋼板１２に対して突出状態で設けられている。また、下打抜き用パンチ部２１の上端の外周部には、切断刃２３が鋼板１２に対して突出状態で設けられている。なお、各切断刃２２、２３の突出長さは、鋼板１２に被覆された全樹脂皮膜２４、２５の厚みよりも長く、鋼板１２に到達可能な長さ（例えば、０．２〜１ｍｍ）を備えている。
【００１３】
これにより、鋼板１２から被加工板１１を打ち抜く場合にあっては、上下打抜き用パンチ部２０、２１の各切断刃２２、２３により、鋼板１２の切断部分２６の樹脂皮膜２７、２８に予め切れ目を入れた後、更には被加工板１１に被覆された樹脂皮膜２９、３０を他の部分の樹脂皮膜３１、３２から完全に切断した後、上下打抜き用パンチ部２０、２１により打抜き用ダイス１７に固定された鋼板１２を両側から挟むことが可能となっている。
なお、上下打抜き用パンチ部にそれぞれ設けられる切断刃としては、全樹脂皮膜に切れ目を入れることが可能であれば、全樹脂皮膜の種類に応じて鋼板１２に対する突出長さを全樹脂皮膜の厚みよりも短くしたものを使用してもよく、また上下打抜き用パンチ部の外周部に所定間隔（例えば、１〜５ｍｍ）で間欠的に設けたものを使用することも可能である。
【００１４】
また、下打抜き用パンチ部２１の下側周辺部には、図２に示すように、複数の支持部材３３が設けられ、この複数の支持部材３３の下端にジャッキ等の昇降手段（図示しない）が設けられており、下打抜き用パンチ部２１が上下動可能な構成となっている。
そして、上打抜き用パンチ部２０の内部には、上打抜き用パンチ部２０と実質的に同一軸心上に配置されたカッピング用パンチ３４が、打抜き用ダイス１７に対して上下動可能に設けられている。なお、カッピング用パンチ３４は、下打抜き用パンチ部２１の内部に、下打抜き用パンチ部２１と実質的に同一軸心上に、上下動可能に配置することも可能である。
【００１５】
このように構成することで、図１（Ａ）に示すように、打抜き用ダイス１７に鋼板１２を配置し、板押え部１９によって鋼板１２を固定した後は、図１（Ｂ）に示すように、上打抜き用パンチ部２０を下降させると共に下打抜き用パンチ部２１を上昇させて、鋼板１２を打抜き用パンチ１８で挟む。次に、図１（Ｃ）に示すように、打抜き用パンチ１８を打抜き用ダイス１７に対して下降させることで、図１（Ｄ）に示すように、鋼板１２から被加工板１１を打抜くことができる。そして、被加工板１１を打抜いた後は、カッピング用パンチ３４を打抜き用ダイス１７に対して下降させると共に、打抜き用パンチ１８に挟まれた被加工板１１の周辺部を、上打抜き用パンチ部２０と下打抜き用パンチ部２１との間から徐々に引き抜くことで、図３に示すような容器１３を製造できる。
【００１６】
続いて、絞りしごき加工装置１６について説明する。
図４に示すように、絞りしごき加工装置１６は、洗浄作業を行うことなく加工缶本体１０を乾式の環境下で製造する装置であり、絞り加工用ダイス３５及び３台のしごき加工用ダイス３６〜３８を備えた加工用ダイス群３９と、絞り加工用ダイス３５及び各しごき加工用ダイス３６〜３８にそれぞれ設けられた貫通孔４０〜４３に僅少の隙間を有して挿通可能な加工用パンチ４４と、缶底用ダイス４５とを有している。
【００１７】
この絞り加工用ダイス３５は、絞り加工用ダイス３５と加工用パンチ４４との隙間が僅少（例えば０．１８〜０．２ｍｍ）になったもので、ドローイング（再絞り加工）により、容器１３の側壁部１４を絞ると共に、所定内径とするものである。また、３台のしごき加工用ダイス３６〜３８は、各しごき加工用ダイス３６〜３８と加工用パンチ４４との隙間が僅少（例えば０．０７〜０．１８ｍｍ）になったもので、しかもその隙間は上流側のしごき加工用ダイス３６から下流側のしごき加工用ダイス３８へかけて徐々に小さくなっており、絞り加工用ダイス３５で成形された容器の側壁部をアイアニング（しごき加工）し、側壁部の高さや厚みを調整するものである。
【００１８】
図４に示すように、加工用パンチ４４の先端部及び缶底用ダイス４５の各形状は、製造する加工缶本体１０の缶底形状に対応した形状となっている。この缶底用ダイス４５は、缶底用ダイス４５と加工用パンチ４４の先端との隙間が僅少（例えば０．１８〜０．２ｍｍ）になったもので、容器１３を絞り加工用ダイス３５及び各しごき加工用ダイス３６〜３８の各貫通孔４０〜４３を通過させた後、その底部を加工用パンチ４４で缶底用ダイス４５に押付けることで、加工缶本体１０を成形（成型）するものである。
従って、カッピング加工工程で製造された容器１３は、その開口部４６が加工用パンチ４４の先端部に取付けられた後、所定の荷重（例えば、０．１〜０．３トン）で絞り加工用ダイス３５を通過させることで容器１３の側壁部１４が絞られ、次に各しごき加工用ダイス３６〜３８を通過させることで容器１３の側壁部１４がしごかれ、更に缶底用ダイス４５に押付け缶底の成形が行われる。これにより、加工缶本体１０が製造される。
【００１９】
続いて、本発明の一実施の形態に係る絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法について説明する。
まず、カッピング加工工程では、図１（Ａ）、図２に示すように、厚みが例えば０．１５〜０．２５ｍｍで、その両面に例えばポリエステル系のシートや塗料等の全樹脂皮膜２４、２５が貼り付けられた（即ち、樹脂被覆が施された）鋼板１２を、カッピング加工装置１５の打抜き用ダイス１７の上端に載置し、板押え部１９で固定して、打抜き用ダイス１７からの鋼板１２の位置ずれを防止する。
次に、図１（Ｂ）に示すように、打抜き用ダイス１７と板押え部１９に挟み込まれた鋼板１２に対して、打抜き用パンチ１８を作動させ、打抜き用パンチ１８の上打抜き用パンチ部２０と下打抜き用パンチ部２１により、鋼板１２を挟み込む。なお、上打抜き用パンチ部２０に設けられた切断刃２２と、下打抜き用パンチ部２１に設けられた切断刃２３を、上打抜き用パンチ部２０及び下打抜き用パンチ部２１の他の部分（平坦部分）が、鋼板１２の両面にそれぞれ当接するまで押込み、被加工板１１に被覆された樹脂皮膜２９、３０を他の部分の樹脂皮膜３１、３２から完全に切断する。
【００２０】
そして、図１（Ｃ）に示すように、打抜き用パンチ１８を、打抜き用ダイス１７に対して下降させることで、鋼板１２から被加工板１１を打抜く。
これにより、被加工板１１の樹脂皮膜２９、３０を他の部分の樹脂皮膜３１、３２から容易に切り離すことができ、図１（Ｄ）に示すように、打ち抜かれた被加工板１１の樹脂皮膜２９、３０の周辺部における切れ端の発生を防止できる。
引き続き、カッピング用パンチ３４を打抜き用ダイス１７に対して下降させると共に、打抜き用パンチ１８に挟まれた被加工板１１の周辺部を徐々に引き抜くことで、図３に示すように、被加工板１１を容器１３（例えば、内径７０〜１００ｍｍ、高さ１５〜５０ｍｍ）の形状に成形する。これにより、切れ端が残存しない容器１３を製造できる。
【００２１】
次に、絞りしごき加工工程では、図４に示すように、容器１３の開口部４６側を加工用パンチ４４の先端部に取付けた後、容器１３の底部を所定の荷重（例えば、０．１〜０．３トン）で絞り加工用ダイス３５の貫通孔４０に押付けて通過させ、容器１３の側壁部１４を絞ると共に、所定内径（例えば、５０〜７０ｍｍ）となった容器を成形する。そして、絞り加工用ダイス３５の貫通孔４０を通過した容器４７は、その底部を各しごき加工用ダイス３６〜３８の貫通孔４１〜４３にそれぞれ押付けて通過させられると共に、側壁部４８の高さや厚みが調整される。更に、最も下流側に配置されたしごき加工用ダイス３８の貫通孔４３を通過した容器は、缶底用ダイス４５に押付けられて缶底の成形が行われ、加工缶本体１０が製造される。
このように、切れ端が残存しない容器１３に絞りしごき加工を施すので、従来のように加工缶本体の製造に支障をきたす恐れがなくなる。
【００２２】
製造された加工缶本体１０は、塗装工程へ運ばれ、必要に応じて加工缶本体１０の内面に塗料が均一に吹付けられた後、加熱装置によって焼付けが行われる。これにより、内容物による加工缶本体１０の腐蝕が防止される。
そして、印刷工程では、加工缶本体の外表面に、内容物に応じたデザインが施される。
なお、印刷工程で処理した加工缶本体の上端部には、加工缶本体の開口部を缶径より小さく口絞りするネッキング加工や、開口部に取付ける蓋を二重巻締するために必要なフランジを取付けるフランジ加工を施した後、内容物の充填後、蓋が取付けられる。
【００２３】
以上、本発明を、一実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明の絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
また、前記実施の形態においては、加工缶本体を製造するための絞りしごき加工工程を乾式の環境下で行った場合について説明したが、加工缶本体の洗浄を行う湿式の環境下で行うことも可能である。これにより、加工缶本体への例えば金属粉等の付着物を確実に除去できる。
【００２４】
そして、前記実施の形態においては、上打ち抜き用パンチ部と下打ち抜き用パンチ部の双方に切断刃を設けた場合について説明したが、金属板の片面のみに樹脂被覆が施されている場合には、その全樹脂皮膜を切断する側の上打ち抜き用パンチ部又は下打ち抜き用パンチ部に切断刃を設けることも可能である。
更に、前記実施の形態においては、樹脂被覆した鋼板に、カッピング加工工程及び絞りしごき加工工程を行った場合について説明したが、樹脂被覆したアルミニウム板に、カッピング加工工程及び絞りしごき加工工程を行うことも可能である。
【００２５】
【発明の効果】
請求項１〜７記載の絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法においては、金属板の切断部分の樹脂皮膜に予め切れ目を入れているので、金属板から被加工板を打ち抜く場合に、被加工板の樹脂皮膜を他の部分の樹脂皮膜から容易に切り離すことができる。これにより、打ち抜かれた被加工板の樹脂皮膜の外側に突出する切れ端の発生を防止でき、加工缶本体の製造を安定的に行うことができる。また、切れ端が起点となって生じる可能性がある加工缶本体からの樹脂皮膜の剥がれを防止でき、良好な品質を備える加工缶本体を製造できる。
従って、予め樹脂被覆を施した金属板を使用して加工缶本体を安定して製造できるので、製造した後に加工缶本体の表面に対して塗装被覆する必要性がなくなり、作業性が良好でしかも生産性を高めることができる。
【００２６】
特に、請求項２記載の絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法においては、被加工板に被覆された樹脂皮膜を、他の部分の樹脂皮膜から完全に切断するので、被加工板の外側に突出する切れ端の発生を確実に防止でき、加工缶本体の製造を更に安定に行うことができる。
請求項３記載の絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法においては、金属板からの被加工板の打ち抜きを、ダイスとパンチにより行うので、被加工板の大量生産ができ、経済的である。
【００２７】
請求項４記載の絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法においては、切断部分の樹脂皮膜の切断が、金属板に対して突出状態で設けられた切断刃により行われるので、まず切断刃により金属板の切断部分の樹脂皮膜が切断された後、引き続き金属板から被加工板が打ち抜かれる。これにより、樹脂皮膜の切断作業と、被加工板の打ち抜き作業とを、例えば個別の装置を使用することなく、同じ装置で連続的に行うことができるので、被加工板の製造時における作業性が良好であると共に、作業時間を短縮でき効率的である。
請求項５記載の絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法においては、切れ端が残存しない容器に絞りしごき加工を施すので、例えば絞りしごき加工で使用するダイスやパンチへの切れ端の付着を防止でき、従来のように加工缶の製造に支障をきたす恐れがなく、加工缶本体を安定して製造できる。
【００２８】
請求項６記載の絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法においては、絞りしごき加工を乾式の環境下で行うので、例えば加工缶本体の洗浄を行うことなく加工缶本体を製造できる。これにより、洗浄後の排水処理を行う必要がなく経済的であり、効率的に加工缶本体を製造できる。
請求項７記載の絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法においては、被加工板が鋼板又はアルミニウム板であるので、加工性が容易な材料から加工缶本体を製造でき、製造時における作業性が良好である。
【図面の簡単な説明】
【図１】（Ａ）〜（Ｄ）は本発明の一実施の形態に係る絞りしごき加工缶用ブランクの製造方法の説明図である。
【図２】同ブランクの製造方法が適用されるカッピング加工工程の説明図である。
【図３】同カッピング加工工程で製造した容器の側断面図である。
【図４】絞りしごき加工工程の説明図である。
【符号の説明】
１０：加工缶本体、１１：被加工板、１２：鋼板（金属板）、１３：容器、１４：側壁部、１５：カッピング加工装置、１６：絞りしごき加工装置、１７：打抜き用ダイス（ダイス）、１８：打抜き用パンチ（パンチ）、１９：板押え部、２０：上打抜き用パンチ部、２１：下打抜き用パンチ部、２２、２３：切断刃、２４、２５：全樹脂皮膜、２６：切断部分、２７〜３２：樹脂皮膜、３３：支持部材、３４：カッピング用パンチ、３５：絞り加工用ダイス、３６〜３８：しごき加工用ダイス、３９：加工用ダイス群、４０〜４３：貫通孔、４４：加工用パンチ、４５：缶底用ダイス、４６：開口部、４７：容器、４８：側壁部[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for manufacturing a processing can body using drawing and ironing, wherein a work plate (also referred to as a blank) for performing drawing and ironing is a metal plate coated with a resin. The present invention relates to a method for producing a blank for drawing and ironing cans punched from a blank.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, in beverage containers, processed cans subjected to drawing and ironing have been widely used because low-cost mass production is easy. As a method of manufacturing this processing can, from the viewpoint of ensuring workability, a method of using a metal plate such as a tin-plated steel plate or an aluminum plate (aluminum plate) and performing the above-described processing while applying a lubricant to the surface thereof. Is common. At this time, in order to prevent external rust and ensure internal corrosion resistance, it is necessary to apply ironing and then form and then coat and coat the surface of the processing can. In addition, there has been a problem that it is necessary to remove the lubricant adhering to the processing can after molding by passing through low-productivity processes such as chemical conversion treatment and painting.
As a method of improving productivity by omitting such a low production process, a method of laminating a resin film or the like on the surface of a metal plate as described in Patent Document 1, a method of preliminarily processing the outer surface of a can before processing. A method has been proposed in which the corresponding surface is coated with a resin-based paint and the inner surface of the can is laminated with a resin film or the like.
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-10-46101
[Problems to be solved by the invention]
However, as described above, in the case of punching a metal plate that has been subjected to lamination processing such as a resin film on the surface and manufacturing a plate to be processed, in the process of punching the metal plate, the surface of the metal plate was coated. The resin film is pulled by the resin film of the plate to be punched. For this reason, in the resin film of the punched work plate, the resin film protruding outside the work plate remains as a piece, and this piece adheres to, for example, a die or a punch used in a subsequent can making process. In some cases, the production of processed cans was hindered.
In addition, the cut ends serve as a starting point, and the resin film coated on the processing can is peeled off, which may deteriorate the quality of the processing can.
The present invention has been made in view of the above circumstances, and an object of the present invention is to provide a method of manufacturing a blank for drawn and ironed cans that can stably manufacture a can having good quality.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In accordance with the first aspect of the present invention, there is provided a method for producing a drawn and ironed can blank according to the first aspect of the present invention, which comprises punching a plate to be processed from a metal plate which has been previously coated with a resin, and drawing the plate from the plate to be processed. In the method for producing a drawn ironing can blank that performs ironing,
Prior to punching the work plate, a cut is made in advance in the resin film of the cut portion of the metal plate.
Here, as the resin film to be coated on the surface of the metal plate, for example, a resin such as polyester, polyethylene, or polycarbonate can be used, and this is used as a film, or a lubricant is mixed in the resin-based paint. Anything can be used.
As described above, since the resin film of the cut portion of the metal plate is cut in advance, when the work plate is punched from the metal plate, the resin film of the work plate can be easily separated from the resin film of the other portion. Can be.
[0006]
The method for producing a drawn and ironed can blank according to the second invention in accordance with the above object is the method for producing a drawn and ironed can blank according to the first invention, wherein the resin film coated on the plate to be processed is Cut completely from the other part of the resin film.
In this way, since the resin film coated on the processed plate is completely cut from the other portion of the resin film, in the process of punching the processed plate from the metal plate, the resin film protruding to the outside of the processed plate, That is, it is possible to reliably prevent the generation of the cut ends.
According to a third aspect of the present invention, there is provided a method of manufacturing a drawn and ironed can blank according to the third aspect of the present invention, wherein the punching of the plate to be processed is a through-hole. This is performed using a die having a hole and a punch that can be fitted into the through hole.
As described above, since the punching of the plate to be processed from the metal plate is performed by the die and the punch, mass production of the plate to be processed is possible.
[0007]
According to a fourth aspect of the present invention, there is provided a method of manufacturing a drawn and ironed can blank according to the fourth invention, wherein the cutting of the resin film at the cut portion is performed by using the punch. Is performed by a cutting blade provided so as to protrude from the metal plate at the outer peripheral portion of the metal plate.
As described above, since the cutting of the resin film at the cutting portion is performed by the cutting blade provided in a protruding state with respect to the metal plate at the outer peripheral portion of the punch, when the work plate is punched from the metal plate, First, after the resin film on the cut portion of the metal plate is cut by the cutting blade, the plate to be processed is continuously punched from the metal plate.
According to a fifth aspect of the present invention, there is provided a method for manufacturing a drawn and ironed can blank according to the fifth aspect of the present invention, wherein the container is formed from the plate to be processed in the method for manufacturing a drawn and ironed can blank according to the first to fourth aspects. Then, the container is drawn and ironed.
In this way, since the drawing and ironing process is performed on a container having no remaining scraps, it is possible to prevent the sticking of the scraps to a die or a punch used in, for example, the drawing and ironing process, and there is a possibility that the production of the processing can is hindered as in the related art. Absent.
[0008]
According to a sixth aspect of the present invention, there is provided a method for manufacturing a drawn and ironed can blank according to the sixth aspect of the present invention, wherein the drawn and ironed blank is manufactured in a dry environment. Do with.
As described above, since the drawing and ironing is performed in a dry environment, the processed can body can be manufactured without, for example, cleaning the processed can body.
According to a seventh aspect of the present invention, there is provided a method for manufacturing a drawn and ironed can blank according to the first to sixth aspects, wherein the metal plate is a steel plate or an aluminum plate. is there.
As described above, since the plate to be processed is a steel plate or an aluminum plate, the processed can body can be manufactured from a material having easy workability.
[0009]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Next, embodiments of the present invention will be described with reference to the accompanying drawings to provide an understanding of the present invention.
Here, FIGS. 1A to 1D are explanatory views of a method for manufacturing a drawn ironing can blank according to an embodiment of the present invention, and FIG. 2 is a cupping process to which the blank manufacturing method is applied. , FIG. 3 is a side sectional view of a container manufactured in the cupping process, and FIG. 4 is an explanatory diagram of a drawing and ironing process.
[0010]
As shown in FIGS. 1 to 4, the method for manufacturing a drawn ironing can blank according to one embodiment of the present invention is used for manufacturing a processed can body 10 into which a beverage or the like such as beer is charged. This is a method of punching and manufacturing a substantially circular work plate (also referred to as a blank) 11 from a steel plate (an example of a metal plate) 12 having both surfaces previously coated with a resin. The production of the plate to be processed 11 is performed in a cupping process. In this process, the side wall portion 14 of the container 13 manufactured from the plate to be processed 11 is drawn and ironed in a step of ironing to produce a processed can body 10. You.
Hereinafter, after explaining the cupping device 15 used in the cupping process and the drawing and ironing device 16 used in the drawing and ironing process, a method of manufacturing the plate 11 to be processed and the processing can body 10 will be described.
[0011]
As shown in FIGS. 1A and 2, the cupping device 15 includes a cylindrical punching die (an example of a die) 17 on which a steel plate 12 can be placed and provided with a through hole, and a punching die 17. And a cylindrical punch (an example of a punch) 18 that can be fitted inside.
An outer blade (not shown) is provided on the inner periphery of the upper end (one end) of the punching die 17, and a plate holder 19 having an inner diameter substantially equal to the inner diameter of the punching die 17 is provided above the punching die 17. Are arranged, and the steel plate 12 can be fixed by the punching die 17 and the plate holding portion 19.
[0012]
As shown in FIGS. 1A, 1B, 1C, and 2, the punch 18 includes a cylindrical upper punch 20 and an inner diameter of the upper punch 20. And a cylindrical lower punching portion 21 having substantially the same inner diameter. As shown in FIG. 1A, a cutting blade 22 is provided on an outer peripheral portion of a lower end of the upper punching portion 20 so as to protrude from the steel plate 12. Further, a cutting blade 23 is provided on the outer peripheral portion of the upper end of the lower punching portion 21 so as to protrude from the steel plate 12. The protruding length of each of the cutting blades 22 and 23 is longer than the thickness of all the resin coatings 24 and 25 coated on the steel plate 12, and the length (for example, 0.2 to 1 mm) that can reach the steel plate 12. Have.
[0013]
Thereby, when the work plate 11 is punched from the steel plate 12, the resin coatings 27, 28 of the cut portion 26 of the steel plate 12 are previously cut by the respective cutting blades 22, 23 of the upper and lower punches 20, 21. After the resin coatings 29 and 30 coated on the work plate 11 are completely cut from the other portions of the resin coatings 31 and 32, the punching dies 17 and the punching dies 20 and 21 for the upper and lower punching are used. Can be sandwiched from both sides.
In addition, as a cutting blade provided in each of the upper and lower punching portions, if it is possible to make a cut in all the resin films, the protruding length with respect to the steel plate 12 according to the type of the entire resin film is determined by the thickness of the entire resin film. A shorter punch may be used, or a punch which is provided intermittently at a predetermined interval (for example, 1 to 5 mm) on the outer peripheral portion of the upper and lower punching portions may be used.
[0014]
As shown in FIG. 2, a plurality of support members 33 are provided at the lower peripheral portion of the lower punching portion 21. Elevating means (not shown) such as jacks are provided at lower ends of the plurality of support members 33. Is provided, and the punching portion 21 for lower punching is vertically movable.
Further, inside the upper punching section 20, a cupping punch 34 arranged substantially on the same axis as the upper punching section 20 is provided so as to be vertically movable with respect to the punching die 17. ing. The cupping punch 34 can be arranged inside the lower punching punch 21 and substantially vertically on the same axis as the lower punching punch 21 so as to be vertically movable.
[0015]
With such a configuration, as shown in FIG. 1A, after the steel plate 12 is arranged on the punching die 17 and the steel plate 12 is fixed by the plate holding portion 19, as shown in FIG. Then, the upper punching portion 20 is lowered and the lower punching portion 21 is raised, so that the steel plate 12 is sandwiched by the punching punches 18. Next, as shown in FIG. 1C, the punching punch 18 is lowered with respect to the punching dies 17, thereby punching the work plate 11 from the steel plate 12 as shown in FIG. 1D. be able to. Then, after punching the plate 11, the cupping punch 34 is lowered with respect to the punching die 17, and the peripheral portion of the plate 11 sandwiched between the punches 18 is moved upward by the punching punch. The container 13 as shown in FIG. 3 can be manufactured by gradually pulling out from between the part 20 and the lower punch part 21.
[0016]
Subsequently, the drawing and ironing device 16 will be described.
As shown in FIG. 4, the drawing and ironing apparatus 16 is an apparatus for manufacturing the processing can body 10 in a dry environment without performing a cleaning operation, and includes a drawing die 35 and three ironing dies 36. A processing die group 39 provided with a plurality of processing dies 38 and a processing punch which can be inserted into the through holes 40 to 43 provided in the drawing die 35 and the ironing dies 36 to 38 with a small gap. 44 and a can bottom die 45.
[0017]
The drawing die 35 has a small gap (for example, 0.18 to 0.2 mm) between the drawing die 35 and the processing punch 44, and is formed by drawing (redrawing). The side wall portion 14 is squeezed and has a predetermined inner diameter. Further, the three ironing dies 36 to 38 have a small gap (for example, 0.07 to 0.18 mm) between each of the ironing dies 36 to 38 and the processing punch 44. The gap gradually decreases from the upstream-side ironing die 36 to the downstream-side ironing die 38, and the side wall of the container formed by the drawing die 35 is ironed (ironed). The height and thickness of the side wall are adjusted.
[0018]
As shown in FIG. 4, the shape of the tip of the processing punch 44 and the shape of the can bottom die 45 correspond to the shape of the bottom of the processed can body 10 to be manufactured. The can bottom die 45 has a small gap (for example, 0.18 to 0.2 mm) between the can bottom die 45 and the tip of the processing punch 44. After passing through the through holes 40 to 43 of the ironing dies 36 to 38, the bottom thereof is pressed against the can bottom die 45 by the processing punch 44, thereby forming (forming) the processing can body 10. Things.
Therefore, the container 13 manufactured in the cupping process has a predetermined load (for example, 0.1 to 0.3 ton) after the opening 46 is attached to the tip end of the processing punch 44. The side wall 14 of the container 13 is narrowed by passing through the die 35, and then the side wall 14 of the container 13 is squeezed by passing through each of the ironing dies 36 to 38. The pressing can bottom is formed. Thereby, the processing can body 10 is manufactured.
[0019]
Next, a method for manufacturing a drawn and ironed can blank according to an embodiment of the present invention will be described.
First, in the cupping process, as shown in FIGS. 1A and 2, the thickness is, for example, 0.15 to 0.25 mm, and all resin films 24, 25 such as a polyester-based sheet or a paint are formed on both surfaces thereof. Is placed on the upper end of the punching die 17 of the cupping device 15, and is fixed by the plate holding portion 19, and the steel plate 12 with the resin coating is fixed thereto. Prevents the displacement of the steel plate 12.
Next, as shown in FIG. 1 (B), the punch 18 is operated on the steel sheet 12 sandwiched between the punching die 17 and the plate holding portion 19, and the upper punching portion of the punching punch 18 is operated. The steel plate 12 is sandwiched between the lower punch 20 and the lower punch 21. The cutting blade 22 provided on the upper punching part 20 and the cutting blade 23 provided on the lower punching part 21 are connected to the other parts of the upper punching part 20 and the lower punching part 21 ( The flat portions are pressed until they come into contact with both surfaces of the steel plate 12, respectively, and the resin films 29, 30 coated on the plate 11 to be processed are completely cut from the other portions of the resin films 31, 32.
[0020]
Then, as shown in FIG. 1 (C), the workpiece 11 is punched from the steel plate 12 by lowering the punch 18 with respect to the die 17.
As a result, the resin coatings 29 and 30 of the processing target plate 11 can be easily separated from the other portions of the resin coatings 31 and 32, and as shown in FIG. It is possible to prevent the generation of cut pieces in the peripheral portions of the films 29 and 30.
Subsequently, while lowering the cupping punch 34 with respect to the punching die 17 and gradually pulling out the peripheral portion of the workpiece 11 sandwiched between the punches 18, as shown in FIG. 11 is formed into a container 13 (for example, an inner diameter of 70 to 100 mm and a height of 15 to 50 mm). Thereby, the container 13 in which no scrap remains can be manufactured.
[0021]
Next, in the drawing and ironing process, as shown in FIG. 4, after the opening 46 side of the container 13 is attached to the tip of the processing punch 44, the bottom of the container 13 is subjected to a predetermined load (for example, 0.1 mm). (〜0.3 tons), and presses and passes through the through-hole 40 of the drawing die 35 to narrow the side wall portion 14 of the container 13 and form a container having a predetermined inner diameter (for example, 50 to 70 mm). The container 47 that has passed through the through hole 40 of the drawing die 35 is pressed with the bottom thereof through the through holes 41 to 43 of the ironing dies 36 to 38, respectively, and passed therethrough. The thickness is adjusted. Further, the container that has passed through the through hole 43 of the ironing die 38 arranged at the most downstream side is pressed against the can bottom die 45 to form the can bottom, and the processed can body 10 is manufactured.
As described above, since the drawing and the ironing process are performed on the container 13 in which the cut ends do not remain, there is no possibility that the manufacturing of the processing can body is hindered as in the related art.
[0022]
The manufactured processed can main body 10 is carried to a painting step, where the paint is uniformly sprayed on the inner surface of the processed can main body 10 as necessary, and then baked by a heating device. This prevents corrosion of the processing can body 10 due to the contents.
Then, in the printing process, a design according to the content is applied to the outer surface of the processing can body.
In addition, the upper end of the processed can body processed in the printing process, the necking process to squeeze the opening of the processed can body smaller than the can diameter and the flange required to double-tighten the lid attached to the opening After performing the flange processing for mounting, after filling the contents, the lid is attached.
[0023]
As described above, the present invention has been described with reference to one embodiment. However, the present invention is not limited to the configuration described in the above-described embodiment, and is described in the claims. Other embodiments and modifications that can be considered within the scope of the present invention are also included. For example, a case where a method for manufacturing a blank for drawn and ironed cans of the present invention by combining some or all of the above-described embodiments and modifications is also included in the scope of rights of the present invention.
Further, in the above-described embodiment, the case where the drawing and ironing process for manufacturing the processing can body is performed in a dry environment is described, but it may be performed in a wet environment for cleaning the processing can body. It is possible. This makes it possible to reliably remove, for example, deposits such as metal powder on the processing can body.
[0024]
And in the said embodiment, although the case where the cutting blade was provided in both the punching part for upper punching and the punching part for lower punching was demonstrated, when resin coating is given only to one side of a metal plate, It is also possible to provide a cutting blade on the upper punching punch portion or lower punching punch portion on the side that cuts the entire resin film.
Further, in the above-described embodiment, the case where the cupping process and the drawing and ironing process are performed on the resin-coated steel plate is described. However, the cupping process and the drawing and ironing process are performed on the resin-coated aluminum plate. Is also possible.
[0025]
【The invention's effect】
In the method for producing a drawn ironing can blank according to any one of claims 1 to 7, since a cut is made in advance in the resin film at a cut portion of the metal plate, the plate to be processed is punched from the metal plate. Can easily be separated from the resin film of the other part. Thereby, the generation of a cutout protruding outside the resin film of the punched workpiece plate can be prevented, and the production of the processing can body can be stably performed. Further, it is possible to prevent the resin film from peeling off from the processing can main body which may be generated from the cut end, and to manufacture a processing can main body having good quality.
Therefore, since the processing can body can be stably manufactured using a metal plate that has been previously coated with a resin, there is no need to apply a coating coating on the surface of the processing can body after manufacturing, and the workability is good and Productivity can be increased.
[0026]
In particular, in the method for producing a drawn ironing can blank according to claim 2, since the resin film coated on the plate to be processed is completely cut from the resin film of the other portion, it projects outside the plate to be processed. It is possible to reliably prevent the generation of the scraps, and it is possible to more stably manufacture the processing can body.
In the method for producing a drawn ironing can blank according to the third aspect, since the plate to be processed is punched from the metal plate by using a die and a punch, the plate to be processed can be mass-produced and is economical.
[0027]
In the method for producing a drawn ironing can blank according to claim 4, since the cutting of the resin film at the cut portion is performed by a cutting blade provided in a protruding state with respect to the metal plate, first, the metal plate is cut by the cutting blade. After the resin film of the cut portion is cut, the work plate is continuously punched from the metal plate. Thus, the work of cutting the resin film and the work of punching the plate to be processed can be continuously performed by the same device without using, for example, a separate device. Is good, and the working time can be reduced, which is efficient.
In the method for producing a blank for drawing and ironing cans according to claim 5, since the drawing and ironing process is performed on a container having no remaining scraps, it is possible to prevent, for example, the adhesion of the scraps to a die or a punch used in the drawing and ironing process. As described above, there is no fear that the production of the processed can is hindered, and the processed can body can be manufactured stably.
[0028]
In the method for manufacturing a drawn ironing can blank according to claim 6, since the drawing and ironing is performed in a dry environment, the processed can body can be manufactured without, for example, cleaning the processed can body. Thereby, there is no need to perform the wastewater treatment after the washing, so that it is economical and the processing can body can be manufactured efficiently.
In the method for manufacturing a drawn ironing can blank according to claim 7, since the plate to be processed is a steel plate or an aluminum plate, the processed can body can be manufactured from a material having easy workability, and the workability during the manufacturing is good. It is.
[Brief description of the drawings]
1 (A) to 1 (D) are explanatory diagrams of a method for manufacturing a drawn and ironed can blank according to an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is an explanatory diagram of a cupping process to which the blank manufacturing method is applied.
FIG. 3 is a side sectional view of the container manufactured in the cupping process.
FIG. 4 is an explanatory view of a drawing and ironing process.
[Explanation of symbols]
10: processing can body, 11: plate to be processed, 12: steel plate (metal plate), 13: container, 14: side wall, 15: cupping device, 16: drawing and ironing device, 17: die for punching (die) , 18: punch for punching, 19: plate holder, 20: punch for upper punch, 21: punch for lower punch, 22, 23: cutting blade, 24, 25: all resin film, 26: cutting Part, 27 to 32: resin film, 33: support member, 34: punch for cupping, 35: die for drawing, 36 to 38: die for ironing, 39: die group for processing, 40 to 43: through hole, 44: punch for processing, 45: die for can bottom, 46: opening, 47: container, 48: side wall
