JP2004260571A - 携帯端末 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】データ伝送レートが変化する可変速度通信システムにおける携帯端末であって、該携帯端末は、基地局から、該基地局に回線接続している携帯端末の接続数の通知を受け、該接続数を視覚的に表示するか、CIR値またはDRC値と、送信レートと、接続数とを対応づけた所定のテーブルを用いて、基地局に回線接続する携帯端末の接続数を推定し、推定した接続数を視覚的に表示する。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、可変速度通信システムにて使用される携帯端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、次世代の高速無線通信方式としてcdma2000 1x−EV DO方式が開発されている。このcdma2000 1x−EV DO方式は、Qualcomm社によるcdma2000 1xの拡張方式であるHDR(High Data Rate)方式を標準化した方式として、電波産業会ARIBにおいてStd.T−64 1S−2000 C.S.0024“cdma2000 High Rate Packet Data Air Interface Specification”で標準化されているものである。
【0003】
cdma2000 1x−EV DO方式では、携帯端末(以下、適宜「端末」と略記する)から受信した受信状態を通知する情報に基づいて、基地局が当該端末へ送信するデータの変調方式を切り替えることにより、当該端末の受信状態が良好な時は誤り耐性が低いが高速な通信レート、受信状態が悪いときは低速だが誤り耐性の高い通信レートを使用することが可能となっている。この方式では、下りデータ通信速度は、従来のcdmaOne方式のように受信状態を示すCIR(搬送波対干渉比)の瞬時の値で単純に決定されるのではなく、予測や過去の下りデータ伝送の誤り率等の統計データによる補正等により変化する。
【0004】
このようにcdma2000 1x−EV DO方式では、予測や過去の下りデータ伝送の誤り率等の統計データによる補正等を考慮して求められた極めて正確なデータ通信速度を直接的に示す予測下りデータ通信速度(DRC;Data Rate Control Bit)をテーブルとして端末側が備え、このテーブルに基づいて、上記予測下りデータ通信速度を端末から前記基地局へ通知するようになっている。これにより、上記した種々の通信レートでのデータ通信が行われる。
【0005】
また、cdma2000 1x−EV DO方式の下り方向(基地局から携帯通信端末への方向)では、時間を1/600秒単位(以下、「分割時間」あるいは「スロット」という)に分割し、その時間内では一つの携帯通信端末だけとの通信を行い、通信相手の携帯通信端末を時間により切り替えることにより複数の携帯通信端末と通信を行う、時分割多重アクセス(TDMA;time division multiplex access)を採用している。これにより、常に、個々の携帯通信端末に対して最大の電力を持ってデータ送信を行うことが可能となり、携帯通信端末間で行うデータ通信を最速の通信速度で行うことができる。この時分割多重アクセスにおいて、基地局側は、通常、スロット毎に通信を行う携帯通信端末を決定(スケジューリング)するようになっており、基地局と接続されている各端末に公平に下りデータを送信することができ、1つの端末が基地局を占有する不具合が防止できるようになっている。
【0006】
現在、cdma2000 1x−EV DO方式のようなデータ伝送レートが変化するベストエフォート方式の可変速度通信システムが利用できるようになっているが、こうした可変速度通信システムを用いて、IP網等と接続しデータ通信を行う場合、携帯端末と基地局間のデータ伝送レートは、無線区間の距離と利用者数によって動的に変化する。
したがって、データ通信状態を利用者が任意に確認できることができれば、データ伝送レートが高い場合にデータ通信を行うといったことが容易に実現でき、データ伝送レートが低い状態でデータ通信を行う場合の長時間の連続動作を回避できるとともに、端末についても省電力化を行うことができる。
【0007】
現在の携帯端末で、回線状態を知る方法は、端末の画面上に表示される電波強度の表示しかない。また、データ伝送レートは、カタログ等に理想的な最大値が記載され、実際にそれだけのレートが出ているかを知る方法は、利用者がデータ容量と転送時間から算出するといったことを行うことになる。
一方、携帯端末から、IP網に接続する場合は、携帯端末から、基地局とゲートウェイもしくはルータを介して既存のIP網に接続しているが、このような環境で、データ伝送レートを知る既知の技術としては下記のものがある。
【0008】
一つは、送受信により、回線の状態を測定値やデータを、表示もしくは報知する技術がある。他には、過去の通信実績を時間で区切って測定し表示する技術がある。
これらの技術は、通常IP網内部の回線接続状態を知ることが容易ではないために、送信側と受信側とで測定が行われており、無線環境においても同様に用いられている。
【0009】
【特許文献1】
特開2002−369247号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術においては、
(1)実際のデータ送受信によって通信状態のデータを取得する場合、データをやり取りする必要があるために、通信を確立する必要がある。この場合は、接続前にデータ通信状態を知るものではない、
(2)また、ダウンロード等を行う場合に通信状態が悪い場合でも一度接続すると、最後までダウンロードする。また、ダウンロード中にキャンセルすると、それまでダウンロードしたデータが無駄になる可能性がある、
(3)過去の通信実績から表示する場合は、あくまで過去のデータであって現在の状態を示すものではない、
(4)無線環境においては、データ伝送レートの最大値が、IP網と比較して小さく、エラーの発生率も高い。このためデータ伝送レートのボトルネックが、無線区間となる可能性が極めて高い、
といった問題があった。
【0011】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたもので、通信品質と、基地局に接続する携帯端末の回線の使用状況から、基地局と携帯端末のデータ伝送レートを利用者が確認可能とすることにより、効率の良いデータ通信を行うことができる携帯端末を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の携帯端末は、データ伝送レートが変化する可変速度通信システムにおける携帯端末であって、該携帯端末が回線接続可能な基地局から、同基地局に回線接続している全携帯端末の接続数の通知を受け、該接続数を視覚的に表示することを特徴としている。
【0013】
また、請求項2に記載の携帯端末は、データ伝送レートが変化する可変速度通信システムにおける携帯端末であって、該携帯端末と該携帯端末が回線接続可能な基地局との間のCIR値または該CIR値から予測されるDRC値と、送信レートと、これらに対応する基地局における全携帯端末の接続数とを対応づけた所定のテーブルを用いて、同基地局に回線接続する全携帯端末の接続数を推定し、推定した接続数を視覚的に表示することを特徴としている。
なお、上記CIRは、搬送波対干渉比であり、DRCは、予測下りデータ通信速度である。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明は、無線接続区間が動的にデータ伝送レート(通信レート)を可変する無線通信システムにおいて、データ伝送レートのボトルネックが、携帯端末と基地局間にあるために、この区間のデータ伝送レートを、接続前に利用者にわかるように表示もしくは報知するものである。
以下、本発明の一実施の形態を、図を用いて説明する。
なお、以下では一実施例としてcdma2000 1x−EV DO方式による無線通信環境を利用するものとして説明する。
また、下記の無線通信端末としては、携帯電話機やPDA(PersonalDigital Assistants:個人用情報機器)と称される携帯型の端末も含むものとする。また、PDAの場合、通信手段を内蔵していてもよく、外部から通信手段を接続するものであってもよい。
【0015】
図1は基地局と携帯端末の接続状態を示している。
同図において、101,104,107は携帯端末を示し、100は接続される基地局を示している。102、105、108は携帯端末からの下り送信レートの要求を示している。
携帯端末は、CIR値を測定し、そのCIR値に対応するDRC(予測下りデータ通信速度)値を予測して、基地局へDRCチャンネルで送信する。これは待ち受け中も行われる。
103、106、109は、基地局が、携帯端末から送られたDRC値とこの携帯端末の平均受信レートでスケジューリングを行い、送信している状態を示している。この場合、データ伝送レートは、103<106<109の順番で送信されている。なお、このスケジューリングは、通信確立後行われる。
【0016】
図2は、携帯端末が、実際に通信している際の画面である。同図の301はスケジューリング後の送信レートを示している。この場合の表示はスケジューリングされた送信レートであるが、上記CIR値およびこのCIR値から予測したDRC値を表示してもよい。また表示する値は、具体的な単位を用いた数値でも良いしバーグラフといった視覚的に表現できるものでも良い。さらにこれらの表示の状態を利用者が選択(ON/OFFなど)できるようにしてもよい。
【0017】
図3は、現在基地局に接続している携帯端末の数、すなわち、現在基地局に接続しているユーザの数(接続数)を視覚的に表示した例である。ここでは501のように人形(ひとがた)を使用して表示している。この場合、基地局がその接続数を通知する場合には(ただし、この場合には、接続数を携帯端末に通知する機能を基地局にもたせる必要がある)、その値を使用して表示を行っても良いし、図4に示すテーブル(マトリクス)などを使用して、CIR値やDRC値とスケジューリングされた送信レートから、接続数を予測(推定)して表示を行うようにしてもよい。
【0018】
なお、図4に示すテーブルは、CIR値やDRC値と、スケジューリングされた送信レートと、接続数(同図では人形(ひとがた)で表示)とを対応づけたマトリクスであり、過去のCIR値やDRC値と、スケジューリングされた送信レートと、接続数の関係の実績の記録から作成される。図3の501の表示例は、1つの例として、図4のテーブルにて、CIR値もしくはDRC値が左端の値であって、スケジューリングされた送信レートが上から2行目の値である場合で、このテーブルの2行1列目のデータ(この例では、人形2人分)が表示された例である。
【0019】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、回線状態を、利用者が回線接続前に確認できるために、同じデータであっても、データ伝送レートが高い場合にデータ通信を行うことで、接続時間を短くすることができる。
また、接続時間が短いために、携帯端末の低消費電力化につながる。
また、利用者がデータ伝送レートによって接続の可否を決定するので、かりにデータ転送レートが低く、利用者がそのために接続しなかった場合、他の利用者のデータ伝送レートを圧迫しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】基地局と携帯端末の接続状態を示す図である。
【図2】携帯端末が、実際に通信している際の画面例である。
【図3】現在基地局に接続している携帯端末の接続数を表示した例である。
【図4】接続数を予測するために使用するテーブルの一例である。
【符号の説明】
100…基地局
101,104,107…携帯端末
Claims (2)
- データ伝送レートが変化する可変速度通信システムにおける携帯端末であって、
該携帯端末が回線接続可能な基地局から、同基地局に回線接続している全携帯端末の接続数の通知を受け、該接続数を視覚的に表示する
ことを特徴とする携帯端末。 - データ伝送レートが変化する可変速度通信システムにおける携帯端末であって、
該携帯端末と該携帯端末が回線接続可能な基地局との間のCIR値または該CIR値から予測されるDRC値と、送信レートと、これらに対応する基地局における全携帯端末の接続数とを対応づけた所定のテーブルを用いて、同基地局に回線接続する全携帯端末の接続数を推定し、推定した接続数を視覚的に表示する
ことを特徴とする携帯端末。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003049200A JP2004260571A (ja) | 2003-02-26 | 2003-02-26 | 携帯端末 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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ID=33114976
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006295383A (ja) * | 2005-04-07 | 2006-10-26 | Nec Corp | 携帯通信端末及び通信状態通知方法 |
JP2006332969A (ja) * | 2005-05-25 | 2006-12-07 | Casio Hitachi Mobile Communications Co Ltd | 移動通信端末 |
JP2009017173A (ja) * | 2007-07-04 | 2009-01-22 | Sanyo Electric Co Ltd | 確認方法およびそれを利用した端末装置 |
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2003
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JP4652127B2 (ja) * | 2005-05-25 | 2011-03-16 | Necカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 | 移動通信端末 |
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