JP2004259046A - 複数機器の制御順序決定方法および複数機器の制御順序制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】この発明は、環境変化を最小限に抑えることができる複数機器の制御順序決定方法を提供することを目的とする。
【解決手段】全ての機器が第1の運転状態である状態から、ある1台の機器を第2の運転状態とした場合の他の機器の周辺の環境変化を、第2の運転状態の機器が第1の運転状態の他の各機器に与える影響度として、各機器相互間の影響度を求める第1のステップ、ならびに第1のステップで求められた各機器相互間の影響度の逆数に応じた値を、各機器間の距離と定義し、総距離ができるだけ大きくなるように全ての機器を巡回する経路を求め、求めた巡回経路にしたがって、機器の制御順序を求める第2ステップを備えている。
【選択図】 図1
【解決手段】全ての機器が第1の運転状態である状態から、ある1台の機器を第2の運転状態とした場合の他の機器の周辺の環境変化を、第2の運転状態の機器が第1の運転状態の他の各機器に与える影響度として、各機器相互間の影響度を求める第1のステップ、ならびに第1のステップで求められた各機器相互間の影響度の逆数に応じた値を、各機器間の距離と定義し、総距離ができるだけ大きくなるように全ての機器を巡回する経路を求め、求めた巡回経路にしたがって、機器の制御順序を求める第2ステップを備えている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の機器の制御順序を決定するための複数機器の制御順序決定方法および複数の機器の制御順序を制御するための複数機器の制御順序制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の機器を所定の順番で一定時間ずつ停止させることによって省エネ化を図る技術が既に開発されている(特許第2934417号参照)。この技術は、短時間の機器の停止であれば、環境をさほど変化させることなく、使用電力量を削除できるとの考えに基づいて開発されたものである。また、この技術によれば、全ての機器を一斉に停止させるのではなく、順番に短時間ずつ停止させているので、全時間を通じてほぼ均一に使用電力量を削減できるという利点がある。
【0003】
しかしながら、対象機器が店舗などのように仕切りのない大きな空間に設置される空調機器のような場合、停止させる機器の順番を単純に決定した場合には、互いに影響を受けやすい隣り合う機器または近接した機器が連続して停止してしまう可能性がある。したがって、停止させる機器の順番を、互いに影響を受けにくいような順番となるように決定することが重要となる。
【0004】
また、停止させる機器の順番を、互いに影響を受けにくいような順番となるように決定したとしても、対象機器が人の出入りが多い店舗等のように環境外乱が発生しやすい環境に設置されている場合には、決定した順番で各機器を停止させるといったことが必ずしも効果的であるとは言えない場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、環境変化を最小限に抑えることができる複数機器の制御順序決定方法および複数機器の制御順序制御方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、第1の運転状態にある複数の機器を、所定の順番で一定時間ずつ第2の運転状態にさせるといった運転モード切替制御を行う場合の、機器の制御順序を決定するための複数機器の制御順序決定方法において、全ての機器が第1の運転状態である状態から、ある1台の機器を第2の運転状態にして所定時間が経過したときの他の機器の周辺の環境変化を、第2の運転状態の機器が第1の運転状態の他の各機器に与える影響度として、各機器相互間の影響度を求める第1のステップ、ならびに第1のステップで求められた各機器相互間の影響度の逆数に応じた値を、各機器間の距離と定義し、総距離ができるだけ大きくなるように全ての機器を巡回する経路を求め、求めた巡回経路にしたがって、機器の制御順序を求める第2ステップを備えていることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、第1の運転状態にある複数の機器を、所定の順番で一定時間ずつ第2の運転状態にさせるといった運転モード切替制御を行う場合の、機器の制御順序を決定するための複数機器の制御順序決定方法において、全ての機器が第1の運転状態である状態から、ある1台の機器を第2の運転状態にして所定時間が経過したときの他の機器の周辺の環境変化を、第2の運転状態の機器が第1の運転状態の他の各機器に与える影響度として、各機器相互間の影響度を求める第1のステップ、ならびに第1のステップで求められた各機器相互間の影響度に応じた値を、各機器間の距離と定義し、総距離ができるだけ小さくなるように全ての機器を巡回する経路を求め、求めた巡回経路にしたがって、機器の制御順序を求める第2ステップを備えていることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、第1の運転状態にある複数の機器を、所定の順番で一定時間ずつ第2の運転状態にさせるといった運転モード切替制御を行う場合の、機器の制御順序を制御するための複数機器の制御順序制御方法において、全ての機器が第1の運転状態である状態から、ある1台の機器を第2の運転状態にして所定時間が経過したときの他の機器の周辺の環境変化を、第2の運転状態の機器が第1の運転状態の他の各機器に与える影響度として、各機器相互間の影響度を求める第1のステップ、第1のステップで求められた各機器相互間の影響度の逆数に応じた値を、各機器間の距離と定義し、総距離ができるだけ大きくなるように全ての機器を巡回する経路を求め、求めた巡回経路にしたがって、機器の制御順序を予め求めておく第2ステップ、ならびに第2ステップによって決定された制御順序にしたがって、各機器の運転状態が制御されている場合であって、第2の運転状態にある第1の機器から、第1の運転状態にある第2の機器に、第2の運転状態とすべき機器が切り換えられる直前に、機器の制御順序をそのまま維持させるか、機器の制御順序を変更させるか、あるいは運転モード切替制御を一旦解除させるかを、判別して実行するといった制御順序見直し処理を行う第3ステップを備えていることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、第1の運転状態にある複数の機器を、所定の順番で一定時間ずつ第2の運転状態にさせるといった運転モード切替制御を行う場合の、機器の制御順序を制御するための複数機器の制御順序制御方法において、全ての機器が第1の運転状態である状態から、ある1台の機器を第2の運転状態にして所定時間が経過したときの他の機器の周辺の環境変化を、第2の運転状態の機器が第1の運転状態の他の各機器に与える影響度として、各機器相互間の影響度を求める第1のステップ、第1のステップで求められた各機器相互間の影響度応じた値を、各機器間の距離と定義し、総距離ができるだけ小さくなるように全ての機器を巡回する経路を求め、求めた巡回経路にしたがって、機器の制御順序を予め求めておく第2ステップ、ならびに第2ステップによって決定された制御順序にしたがって、各機器の運転状態が制御されている場合であって、第2の運転状態にある第1の機器から、第1の運転状態にある第2の機器に、第2の運転状態とすべき機器が切り換えられる直前に、機器の制御順序をそのまま維持させるか、機器の制御順序を変更させるか、あるいは運転モード切替制御を一旦解除させるかを、判別して実行するといった制御順序見直し処理を行う第3ステップを備えていることを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項3乃至4の複数機器の制御順序制御方法において、制御順序見直し処理は、上記第2の機器の現在の周辺環境値と、当該第2の機器の第1運転状態時の周辺環境値との差が、上記第1の機器と上記第2の機器との間の影響度に所定値を加えた第1規定値を越えているか否かを判別するステップ、上記差が上記第1規定値以内である場合には、第2の運転状態にさせる機器を、上記第1の機器から上記第2の機器に切り換えるステップ、上記差が上記第1規定値を越えている場合には、上記第2の機器以外の第3の機器が上記第1の機器の次に第2の運転状態とされるように機器の制御順序を変更するとともに、上記第3の機器の現在の周辺環境値と、当該第3の機器の第1運転状態時の周辺環境値との差が、上記第1の機器と上記第3の機器との間の影響度に所定値を加えた第2規定値を越えているか否かを判別するステップ、上記差が上記第2規定値以内である場合には、第2の運転状態にさせる機器を、上記第1の機器から上記第3の機器に切り換えるステップ、ならびに上記差が上記第2規定値を越えている場合には、運転モード切替制御を一旦解除させるステップを備えていることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、 この発明の実施の形態について説明する。
【0012】
ここでは、図1に示すように、店舗などのように仕切りのない大きな空間に5台の空調機器A〜Eが設置されているものとする。また、5台の空調機器A〜Eが運転されている状態において、省エネ化を図る目的で、定期的に省エネモードに入り、これらの空調機器が順番に所定時間(この例では3分間)ずつ停止せしめられるように制御されるものとする。
【0013】
以下、省エネモード時において、運転を停止させる空調機器の順番を制御する方法について説明する。
【0014】
運転を停止させる空調機器の順番を制御する手順は、図2に示すように、影響度算出ステップ(ステップ1)、制御順序最適化ステップ(ステップ2)および制御順序見直しステップ(ステップ3)とからなる。影響度算出ステップおよび制御順序最適化ステップは、事前に行う処理であり、制御順序見直しステップは実際の運用段階で行うステップである。以下、これらの各ステップについて、説明する。
【0015】
〔1〕影響度算出ステップの説明
【0016】
このステップでは、定常状態における各空調機器相互間の影響度を測定する。各空調機器相互間の影響度としては、例えば、温度変化、湿度変化、これらの組み合わせ等が考えられるが、ここでは、説明を簡単にするために、各空調機器相互間の影響度を温度変化とする。また、ここでは、各空調機器は、冷房モードで運転されるものとする。
【0017】
(1)まず、各空調機器A〜Eを設定温度になるまで運転させる。このときの状態を定常状態とする。
【0018】
(2)定常状態になった時点で、各空調機器ごとに現在の各種環境値(周辺温度等)を測定して、記録する。
【0019】
(3)ある1台の空調機器の運転を停止し、その状態を一定時間(例えば3分間)維持する。
【0020】
(4)一定時間経過後の各空調機器の各種環境値(周辺温度等)を測定して、記録する。このときの、環境値の変化の度合い(この例では周辺温度変化)を、その機器が停止した機器から受ける影響度とする。図3は、空調機器Aを停止させた場合の、他の空調機器B〜Eの周辺温度変化の一例を示している。
【0021】
(5)停止していた空調機器の運転を再開し、再び定常状態となるまで、全ての空調機器A〜Eを運転する。
【0022】
(6)運転を停止させる空調機器を変えて、上記(1)〜(5)の処理を繰り返し行う。このようにして、全ての空調機器が運転停止対象機器となるまで、同じ処理を繰り返す。
【0023】
(7)そして、得られた結果から、各空調機器相互間の影響度を決定する。各空調機器相互間の影響度には、機器AB間、機器AC間、機器AD間、機器AE間、機器BC間、機器BD間、機器BE間、機器CD間、機器CE間および機器DE間の影響度がある。
【0024】
表1は、1台の空調機器の運転を停止させた場合の、他の空調機器の周辺温度変化を示している。
【0025】
【表1】
【0026】
例えば、機器Aと機器Bとの間の影響度としては、機器Aから受ける機器Bの影響度(機器Aを停止させたときの機器Bの周辺温度変化)を用いてもよいし、機器Bから受ける機器Aの影響度(機器Bを停止させたときの機器Aの周辺温度変化)を用いてもよいし、それらの平均値を用いてもよい。表1の例では、機器Aから受ける機器Bの影響度は0.5であり、機器Bから受ける機器Aの影響度は0.5であり、それらの平均値は0.5となり、いずれを採用しても同じ値となっている。
【0027】
表1によれば、各機器間の影響度は次のようになる。
【0028】
機器AB間の影響度=0.5
機器AC間の影響度=1.0
機器AD間の影響度=0.75
機器AE間の影響度=0.5
機器BC間の影響度=0.43
機器BD間の影響度=0.5
機器BE間の影響度=1.0
機器CD間の影響度=1.5
機器CE間の影響度=0.43
機器DE間の影響度=0.6
【0029】
〔2〕制御順序最適化ステップの説明
【0030】
(1) 影響度算出ステップで求めた各空調機器間の影響度の逆数またはそれに応じた値(各空調機器間の影響度の逆数を正規化したもの)を算出し、これを空調機器間の「距離」と定義する。このように定義すると、空調機器間の距離が長いほどそれらの空調機器間の影響度が小さいので、なるべく距離が長くなるような巡回路を生成することで、最適な機器の制御順序を決定することができる。
【0031】
(2)各空調機器A〜Eをノード(節点)、各空調機器間の距離をアーク(辺)とみなし、巡回セールスマン問題としてモデル化する。このモデルに対して、総距離がなるべく大きくなるような巡回路を求める。巡回セールスマン問題は、総距離が最小となるような巡回路を求める問題があるが、総距離が最大となるような巡回路を求める問題も、同様な問題として捕らえることが可能である。
【0032】
一般に、ノードの数が十数個程度であれば、コンピュータ上において実時間で最適解を得られることが知られている。仮にノードの数がそれ以上であったとしても、実用的な解(準最適解)を短時間で得られる方法が知られている。
【0033】
図4は、各機器間の影響度が、上述したような値である場合に最適な機器の制御順序を示している。図4における数字は、各空調機器間の距離を表している。この例では、影響度算出ステップで求めた各空調機器間の影響度の逆数に3を乗じた値を、各空調機器間の距離として用いている。
【0034】
なお、影響度算出ステップで求めた各空調機器間の影響度またはそれに応じた値を空調機器間の「距離」と定義し、なるべく距離が短くなるような巡回路を生成することによって、最適な機器の制御順序を決定してもよい。
【0035】
省エネモードにおいては、制御順序最適化ステップで決定された機器の制御順序を初期の制御順序として、停止制御が行われる。
【0036】
〔3〕制御順序見直しステップ
【0037】
制御順序見直しステップでは、省エネモード時において、外乱が発生していた場合に、制御順序を変更したり、制御を一時的に停止させたりする。
【0038】
制御順序見直し処理は、省エネモード時においてある1台の空調機器Xが停止されている状態において、運転を停止させる機器を次の空調機器Yに切り換えるタイミング(切り換える直前)毎に行われる。
【0039】
図5は、制御順序見直し処理手順を示している。
【0040】
1台の空調機器Xが停止されている状態において、運転を停止させる機器を次の空調機器Yに切り換えるタイミングがくると、まず、各空調機器の環境値(周辺温度)を求める(ステップ11)。
【0041】
次に停止せしめられるべき空調機器Yの現在の環境値(周辺温度)と定常状態での環境値(周辺温度)との差の絶対値(環境変化値)が、影響度算出ステップで算出された空調機器Xと空調機器Yとの間の影響度に所定の閾値αを加算した値(第1規定値)を越えているか否かを判別する(ステップ12)。
【0042】
空調機器Yについての環境変化値が上記第1規定値以下であれば、停止させる空調機器を、空調機器Xから空調機器Yに切り換えて(ステップ13)、今回の順序変更処理を終了する。
【0043】
空調機器Yについての環境変化値が上記第1規定値を越えている場合には、何らかの外乱が発生していると判断し、次に停止せしめられるべき空調機器Y以外の残りの機器に対して、巡回路を再生成する(ステップ14)。巡回路の再生成は、制御順序最適化ステップと同様な手法で行う。
【0044】
そして、巡回路の再生成により決定された次に停止すべき空調機器Zの現在の環境値(周辺温度)と定常状態での環境値(周辺温度)との差の絶対値(環境変化値)が、影響度算出ステップで算出された空調機器Xと空調機器Zとの間の影響度に所定の閾値αを加算した値(第2規定値)を越えているか否かを判別する(ステップ15)。
【0045】
空調機器Zについての環境変化値が上記第2規定値以下であれば、再生成した巡回路の最後に空調機器Yを付加し、新しい巡回路とする(ステップ16)。そして、停止させる空調機器を、空調機器Xから空調機器Zに切り換えて(ステップ17)、今回の順序変更処理を終了する。
【0046】
上記ステップ15において、空調機器Zについての環境変化値が上記第2規定値を越えている場合には、次の停止機器切替えタイミングまでの間(この例では3分間)、全ての機器を通常運転状態にして、省エネモードを一旦解除する(ステップ18)。そして、次の停止機器切替えタイミングになると、改めて省エネモードによる停止制御を最初から行う。
【0047】
順序最適化ステップで、図4で示すような巡回路が決定されている場合であって、空調機器Aから空調機器Eへの切替えタイミングにおいて、空調機器Eについての環境変化値が第1規定値を越えている場合には、空調機器E以外の残りの機器に対して、巡回路が再生成される。再生成された巡回路が例えば、図6に示すような場合には、空調機器Dについての環境変化値が第2規定値を越えているか否かが判別される。
【0048】
空調機器Dについての環境変化値が第2規定値以内である場合には、再生成した巡回路の最後に空調機器Eが付加されることにより、新しい巡回路とされる。そして、停止させる空調機器が、空調機器Aから空調機器Dに切り換えられる。
【0049】
上記実施の形態では、省エネモード時においては、冷房運転状態(または暖房運転状態)にある各空調機器を、順次、停止状態にさせているが、冷房運転状態(または暖房運転状態)にある各空調機器を、順次、送風状態にさせていく場合等にもこの発明を適用することができる。
【0050】
【発明の効果】
この発明によれば、環境変化を最小限に抑えることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】店舗などのように仕切りのない大きな空間に設置された5台の空調機器A〜Eを示すブロック図である。
【図2】運転を停止させる空調機器の順番を制御する手順を示すフローチャートである。
【図3】空調機器Aを停止させた場合の、他の空調機器B〜Eの周辺温度変化の一例を示す模式図である。
【図4】制御順序最適化ステップて決定された最適な制御順序を示す模式図である。
【図5】制御順序見直し処理手順を示すフローチャートである。
【図6】制御順序見直し処理を説明するための説明図である。
【符号の説明】
A〜E 空調機器
【発明の属する技術分野】
この発明は、複数の機器の制御順序を決定するための複数機器の制御順序決定方法および複数の機器の制御順序を制御するための複数機器の制御順序制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の機器を所定の順番で一定時間ずつ停止させることによって省エネ化を図る技術が既に開発されている(特許第2934417号参照)。この技術は、短時間の機器の停止であれば、環境をさほど変化させることなく、使用電力量を削除できるとの考えに基づいて開発されたものである。また、この技術によれば、全ての機器を一斉に停止させるのではなく、順番に短時間ずつ停止させているので、全時間を通じてほぼ均一に使用電力量を削減できるという利点がある。
【0003】
しかしながら、対象機器が店舗などのように仕切りのない大きな空間に設置される空調機器のような場合、停止させる機器の順番を単純に決定した場合には、互いに影響を受けやすい隣り合う機器または近接した機器が連続して停止してしまう可能性がある。したがって、停止させる機器の順番を、互いに影響を受けにくいような順番となるように決定することが重要となる。
【0004】
また、停止させる機器の順番を、互いに影響を受けにくいような順番となるように決定したとしても、対象機器が人の出入りが多い店舗等のように環境外乱が発生しやすい環境に設置されている場合には、決定した順番で各機器を停止させるといったことが必ずしも効果的であるとは言えない場合もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、環境変化を最小限に抑えることができる複数機器の制御順序決定方法および複数機器の制御順序制御方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、第1の運転状態にある複数の機器を、所定の順番で一定時間ずつ第2の運転状態にさせるといった運転モード切替制御を行う場合の、機器の制御順序を決定するための複数機器の制御順序決定方法において、全ての機器が第1の運転状態である状態から、ある1台の機器を第2の運転状態にして所定時間が経過したときの他の機器の周辺の環境変化を、第2の運転状態の機器が第1の運転状態の他の各機器に与える影響度として、各機器相互間の影響度を求める第1のステップ、ならびに第1のステップで求められた各機器相互間の影響度の逆数に応じた値を、各機器間の距離と定義し、総距離ができるだけ大きくなるように全ての機器を巡回する経路を求め、求めた巡回経路にしたがって、機器の制御順序を求める第2ステップを備えていることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、第1の運転状態にある複数の機器を、所定の順番で一定時間ずつ第2の運転状態にさせるといった運転モード切替制御を行う場合の、機器の制御順序を決定するための複数機器の制御順序決定方法において、全ての機器が第1の運転状態である状態から、ある1台の機器を第2の運転状態にして所定時間が経過したときの他の機器の周辺の環境変化を、第2の運転状態の機器が第1の運転状態の他の各機器に与える影響度として、各機器相互間の影響度を求める第1のステップ、ならびに第1のステップで求められた各機器相互間の影響度に応じた値を、各機器間の距離と定義し、総距離ができるだけ小さくなるように全ての機器を巡回する経路を求め、求めた巡回経路にしたがって、機器の制御順序を求める第2ステップを備えていることを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、第1の運転状態にある複数の機器を、所定の順番で一定時間ずつ第2の運転状態にさせるといった運転モード切替制御を行う場合の、機器の制御順序を制御するための複数機器の制御順序制御方法において、全ての機器が第1の運転状態である状態から、ある1台の機器を第2の運転状態にして所定時間が経過したときの他の機器の周辺の環境変化を、第2の運転状態の機器が第1の運転状態の他の各機器に与える影響度として、各機器相互間の影響度を求める第1のステップ、第1のステップで求められた各機器相互間の影響度の逆数に応じた値を、各機器間の距離と定義し、総距離ができるだけ大きくなるように全ての機器を巡回する経路を求め、求めた巡回経路にしたがって、機器の制御順序を予め求めておく第2ステップ、ならびに第2ステップによって決定された制御順序にしたがって、各機器の運転状態が制御されている場合であって、第2の運転状態にある第1の機器から、第1の運転状態にある第2の機器に、第2の運転状態とすべき機器が切り換えられる直前に、機器の制御順序をそのまま維持させるか、機器の制御順序を変更させるか、あるいは運転モード切替制御を一旦解除させるかを、判別して実行するといった制御順序見直し処理を行う第3ステップを備えていることを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、第1の運転状態にある複数の機器を、所定の順番で一定時間ずつ第2の運転状態にさせるといった運転モード切替制御を行う場合の、機器の制御順序を制御するための複数機器の制御順序制御方法において、全ての機器が第1の運転状態である状態から、ある1台の機器を第2の運転状態にして所定時間が経過したときの他の機器の周辺の環境変化を、第2の運転状態の機器が第1の運転状態の他の各機器に与える影響度として、各機器相互間の影響度を求める第1のステップ、第1のステップで求められた各機器相互間の影響度応じた値を、各機器間の距離と定義し、総距離ができるだけ小さくなるように全ての機器を巡回する経路を求め、求めた巡回経路にしたがって、機器の制御順序を予め求めておく第2ステップ、ならびに第2ステップによって決定された制御順序にしたがって、各機器の運転状態が制御されている場合であって、第2の運転状態にある第1の機器から、第1の運転状態にある第2の機器に、第2の運転状態とすべき機器が切り換えられる直前に、機器の制御順序をそのまま維持させるか、機器の制御順序を変更させるか、あるいは運転モード切替制御を一旦解除させるかを、判別して実行するといった制御順序見直し処理を行う第3ステップを備えていることを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項3乃至4の複数機器の制御順序制御方法において、制御順序見直し処理は、上記第2の機器の現在の周辺環境値と、当該第2の機器の第1運転状態時の周辺環境値との差が、上記第1の機器と上記第2の機器との間の影響度に所定値を加えた第1規定値を越えているか否かを判別するステップ、上記差が上記第1規定値以内である場合には、第2の運転状態にさせる機器を、上記第1の機器から上記第2の機器に切り換えるステップ、上記差が上記第1規定値を越えている場合には、上記第2の機器以外の第3の機器が上記第1の機器の次に第2の運転状態とされるように機器の制御順序を変更するとともに、上記第3の機器の現在の周辺環境値と、当該第3の機器の第1運転状態時の周辺環境値との差が、上記第1の機器と上記第3の機器との間の影響度に所定値を加えた第2規定値を越えているか否かを判別するステップ、上記差が上記第2規定値以内である場合には、第2の運転状態にさせる機器を、上記第1の機器から上記第3の機器に切り換えるステップ、ならびに上記差が上記第2規定値を越えている場合には、運転モード切替制御を一旦解除させるステップを備えていることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、 この発明の実施の形態について説明する。
【0012】
ここでは、図1に示すように、店舗などのように仕切りのない大きな空間に5台の空調機器A〜Eが設置されているものとする。また、5台の空調機器A〜Eが運転されている状態において、省エネ化を図る目的で、定期的に省エネモードに入り、これらの空調機器が順番に所定時間(この例では3分間)ずつ停止せしめられるように制御されるものとする。
【0013】
以下、省エネモード時において、運転を停止させる空調機器の順番を制御する方法について説明する。
【0014】
運転を停止させる空調機器の順番を制御する手順は、図2に示すように、影響度算出ステップ(ステップ1)、制御順序最適化ステップ(ステップ2)および制御順序見直しステップ(ステップ3)とからなる。影響度算出ステップおよび制御順序最適化ステップは、事前に行う処理であり、制御順序見直しステップは実際の運用段階で行うステップである。以下、これらの各ステップについて、説明する。
【0015】
〔1〕影響度算出ステップの説明
【0016】
このステップでは、定常状態における各空調機器相互間の影響度を測定する。各空調機器相互間の影響度としては、例えば、温度変化、湿度変化、これらの組み合わせ等が考えられるが、ここでは、説明を簡単にするために、各空調機器相互間の影響度を温度変化とする。また、ここでは、各空調機器は、冷房モードで運転されるものとする。
【0017】
(1)まず、各空調機器A〜Eを設定温度になるまで運転させる。このときの状態を定常状態とする。
【0018】
(2)定常状態になった時点で、各空調機器ごとに現在の各種環境値(周辺温度等)を測定して、記録する。
【0019】
(3)ある1台の空調機器の運転を停止し、その状態を一定時間(例えば3分間)維持する。
【0020】
(4)一定時間経過後の各空調機器の各種環境値(周辺温度等)を測定して、記録する。このときの、環境値の変化の度合い(この例では周辺温度変化)を、その機器が停止した機器から受ける影響度とする。図3は、空調機器Aを停止させた場合の、他の空調機器B〜Eの周辺温度変化の一例を示している。
【0021】
(5)停止していた空調機器の運転を再開し、再び定常状態となるまで、全ての空調機器A〜Eを運転する。
【0022】
(6)運転を停止させる空調機器を変えて、上記(1)〜(5)の処理を繰り返し行う。このようにして、全ての空調機器が運転停止対象機器となるまで、同じ処理を繰り返す。
【0023】
(7)そして、得られた結果から、各空調機器相互間の影響度を決定する。各空調機器相互間の影響度には、機器AB間、機器AC間、機器AD間、機器AE間、機器BC間、機器BD間、機器BE間、機器CD間、機器CE間および機器DE間の影響度がある。
【0024】
表1は、1台の空調機器の運転を停止させた場合の、他の空調機器の周辺温度変化を示している。
【0025】
【表1】
【0026】
例えば、機器Aと機器Bとの間の影響度としては、機器Aから受ける機器Bの影響度(機器Aを停止させたときの機器Bの周辺温度変化)を用いてもよいし、機器Bから受ける機器Aの影響度(機器Bを停止させたときの機器Aの周辺温度変化)を用いてもよいし、それらの平均値を用いてもよい。表1の例では、機器Aから受ける機器Bの影響度は0.5であり、機器Bから受ける機器Aの影響度は0.5であり、それらの平均値は0.5となり、いずれを採用しても同じ値となっている。
【0027】
表1によれば、各機器間の影響度は次のようになる。
【0028】
機器AB間の影響度=0.5
機器AC間の影響度=1.0
機器AD間の影響度=0.75
機器AE間の影響度=0.5
機器BC間の影響度=0.43
機器BD間の影響度=0.5
機器BE間の影響度=1.0
機器CD間の影響度=1.5
機器CE間の影響度=0.43
機器DE間の影響度=0.6
【0029】
〔2〕制御順序最適化ステップの説明
【0030】
(1) 影響度算出ステップで求めた各空調機器間の影響度の逆数またはそれに応じた値(各空調機器間の影響度の逆数を正規化したもの)を算出し、これを空調機器間の「距離」と定義する。このように定義すると、空調機器間の距離が長いほどそれらの空調機器間の影響度が小さいので、なるべく距離が長くなるような巡回路を生成することで、最適な機器の制御順序を決定することができる。
【0031】
(2)各空調機器A〜Eをノード(節点)、各空調機器間の距離をアーク(辺)とみなし、巡回セールスマン問題としてモデル化する。このモデルに対して、総距離がなるべく大きくなるような巡回路を求める。巡回セールスマン問題は、総距離が最小となるような巡回路を求める問題があるが、総距離が最大となるような巡回路を求める問題も、同様な問題として捕らえることが可能である。
【0032】
一般に、ノードの数が十数個程度であれば、コンピュータ上において実時間で最適解を得られることが知られている。仮にノードの数がそれ以上であったとしても、実用的な解(準最適解)を短時間で得られる方法が知られている。
【0033】
図4は、各機器間の影響度が、上述したような値である場合に最適な機器の制御順序を示している。図4における数字は、各空調機器間の距離を表している。この例では、影響度算出ステップで求めた各空調機器間の影響度の逆数に3を乗じた値を、各空調機器間の距離として用いている。
【0034】
なお、影響度算出ステップで求めた各空調機器間の影響度またはそれに応じた値を空調機器間の「距離」と定義し、なるべく距離が短くなるような巡回路を生成することによって、最適な機器の制御順序を決定してもよい。
【0035】
省エネモードにおいては、制御順序最適化ステップで決定された機器の制御順序を初期の制御順序として、停止制御が行われる。
【0036】
〔3〕制御順序見直しステップ
【0037】
制御順序見直しステップでは、省エネモード時において、外乱が発生していた場合に、制御順序を変更したり、制御を一時的に停止させたりする。
【0038】
制御順序見直し処理は、省エネモード時においてある1台の空調機器Xが停止されている状態において、運転を停止させる機器を次の空調機器Yに切り換えるタイミング(切り換える直前)毎に行われる。
【0039】
図5は、制御順序見直し処理手順を示している。
【0040】
1台の空調機器Xが停止されている状態において、運転を停止させる機器を次の空調機器Yに切り換えるタイミングがくると、まず、各空調機器の環境値(周辺温度)を求める(ステップ11)。
【0041】
次に停止せしめられるべき空調機器Yの現在の環境値(周辺温度)と定常状態での環境値(周辺温度)との差の絶対値(環境変化値)が、影響度算出ステップで算出された空調機器Xと空調機器Yとの間の影響度に所定の閾値αを加算した値(第1規定値)を越えているか否かを判別する(ステップ12)。
【0042】
空調機器Yについての環境変化値が上記第1規定値以下であれば、停止させる空調機器を、空調機器Xから空調機器Yに切り換えて(ステップ13)、今回の順序変更処理を終了する。
【0043】
空調機器Yについての環境変化値が上記第1規定値を越えている場合には、何らかの外乱が発生していると判断し、次に停止せしめられるべき空調機器Y以外の残りの機器に対して、巡回路を再生成する(ステップ14)。巡回路の再生成は、制御順序最適化ステップと同様な手法で行う。
【0044】
そして、巡回路の再生成により決定された次に停止すべき空調機器Zの現在の環境値(周辺温度)と定常状態での環境値(周辺温度)との差の絶対値(環境変化値)が、影響度算出ステップで算出された空調機器Xと空調機器Zとの間の影響度に所定の閾値αを加算した値(第2規定値)を越えているか否かを判別する(ステップ15)。
【0045】
空調機器Zについての環境変化値が上記第2規定値以下であれば、再生成した巡回路の最後に空調機器Yを付加し、新しい巡回路とする(ステップ16)。そして、停止させる空調機器を、空調機器Xから空調機器Zに切り換えて(ステップ17)、今回の順序変更処理を終了する。
【0046】
上記ステップ15において、空調機器Zについての環境変化値が上記第2規定値を越えている場合には、次の停止機器切替えタイミングまでの間(この例では3分間)、全ての機器を通常運転状態にして、省エネモードを一旦解除する(ステップ18)。そして、次の停止機器切替えタイミングになると、改めて省エネモードによる停止制御を最初から行う。
【0047】
順序最適化ステップで、図4で示すような巡回路が決定されている場合であって、空調機器Aから空調機器Eへの切替えタイミングにおいて、空調機器Eについての環境変化値が第1規定値を越えている場合には、空調機器E以外の残りの機器に対して、巡回路が再生成される。再生成された巡回路が例えば、図6に示すような場合には、空調機器Dについての環境変化値が第2規定値を越えているか否かが判別される。
【0048】
空調機器Dについての環境変化値が第2規定値以内である場合には、再生成した巡回路の最後に空調機器Eが付加されることにより、新しい巡回路とされる。そして、停止させる空調機器が、空調機器Aから空調機器Dに切り換えられる。
【0049】
上記実施の形態では、省エネモード時においては、冷房運転状態(または暖房運転状態)にある各空調機器を、順次、停止状態にさせているが、冷房運転状態(または暖房運転状態)にある各空調機器を、順次、送風状態にさせていく場合等にもこの発明を適用することができる。
【0050】
【発明の効果】
この発明によれば、環境変化を最小限に抑えることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】店舗などのように仕切りのない大きな空間に設置された5台の空調機器A〜Eを示すブロック図である。
【図2】運転を停止させる空調機器の順番を制御する手順を示すフローチャートである。
【図3】空調機器Aを停止させた場合の、他の空調機器B〜Eの周辺温度変化の一例を示す模式図である。
【図4】制御順序最適化ステップて決定された最適な制御順序を示す模式図である。
【図5】制御順序見直し処理手順を示すフローチャートである。
【図6】制御順序見直し処理を説明するための説明図である。
【符号の説明】
A〜E 空調機器
Claims (5)
- 第1の運転状態にある複数の機器を、所定の順番で一定時間ずつ第2の運転状態にさせるといった運転モード切替制御を行う場合の、機器の制御順序を決定するための複数機器の制御順序決定方法において、
全ての機器が第1の運転状態である状態から、ある1台の機器を第2の運転状態にして所定時間が経過したときの他の機器の周辺の環境変化を、第2の運転状態の機器が第1の運転状態の他の各機器に与える影響度として、各機器相互間の影響度を求める第1のステップ、ならびに
第1のステップで求められた各機器相互間の影響度の逆数に応じた値を、各機器間の距離と定義し、総距離ができるだけ大きくなるように全ての機器を巡回する経路を求め、求めた巡回経路にしたがって、機器の制御順序を求める第2ステップ、
を備えていることを特徴とする複数機器の制御順序決定方法。 - 第1の運転状態にある複数の機器を、所定の順番で一定時間ずつ第2の運転状態にさせるといった運転モード切替制御を行う場合の、機器の制御順序を決定するための複数機器の制御順序決定方法において、
全ての機器が第1の運転状態である状態から、ある1台の機器を第2の運転状態にして所定時間が経過したときの他の機器の周辺の環境変化を、第2の運転状態の機器が第1の運転状態の他の各機器に与える影響度として、各機器相互間の影響度を求める第1のステップ、ならびに
第1のステップで求められた各機器相互間の影響度に応じた値を、各機器間の距離と定義し、総距離ができるだけ小さくなるように全ての機器を巡回する経路を求め、求めた巡回経路にしたがって、機器の制御順序を求める第2ステップ、
を備えていることを特徴とする複数機器の制御順序決定方法。 - 第1の運転状態にある複数の機器を、所定の順番で一定時間ずつ第2の運転状態にさせるといった運転モード切替制御を行う場合の、機器の制御順序を制御するための複数機器の制御順序制御方法において、
全ての機器が第1の運転状態である状態から、ある1台の機器を第2の運転状態にして所定時間が経過したときの他の機器の周辺の環境変化を、第2の運転状態の機器が第1の運転状態の他の各機器に与える影響度として、各機器相互間の影響度を求める第1のステップ、
第1のステップで求められた各機器相互間の影響度の逆数に応じた値を、各機器間の距離と定義し、総距離ができるだけ大きくなるように全ての機器を巡回する経路を求め、求めた巡回経路にしたがって、機器の制御順序を予め求めておく第2ステップ、ならびに
第2ステップによって決定された制御順序にしたがって、各機器の運転状態が制御されている場合であって、第2の運転状態にある第1の機器から、第1の運転状態にある第2の機器に、第2の運転状態とすべき機器が切り換えられる直前に、機器の制御順序をそのまま維持させるか、機器の制御順序を変更させるか、あるいは運転モード切替制御を一旦解除させるかを、判別して実行するといった制御順序見直し処理を行う第3ステップ、
を備えていることを特徴とする複数機器の制御順序制御方法。 - 第1の運転状態にある複数の機器を、所定の順番で一定時間ずつ第2の運転状態にさせるといった運転モード切替制御を行う場合の、機器の制御順序を制御するための複数機器の制御順序制御方法において、
全ての機器が第1の運転状態である状態から、ある1台の機器を第2の運転状態にして所定時間が経過したときの他の機器の周辺の環境変化を、第2の運転状態の機器が第1の運転状態の他の各機器に与える影響度として、各機器相互間の影響度を求める第1のステップ、
第1のステップで求められた各機器相互間の影響度応じた値を、各機器間の距離と定義し、総距離ができるだけ小さくなるように全ての機器を巡回する経路を求め、求めた巡回経路にしたがって、機器の制御順序を予め求めておく第2ステップ、ならびに
第2ステップによって決定された制御順序にしたがって、各機器の運転状態が制御されている場合であって、第2の運転状態にある第1の機器から、第1の運転状態にある第2の機器に、第2の運転状態とすべき機器が切り換えられる直前に、機器の制御順序をそのまま維持させるか、機器の制御順序を変更させるか、あるいは運転モード切替制御を一旦解除させるかを、判別して実行するといった制御順序見直し処理を行う第3ステップ、
を備えていることを特徴とする複数機器の制御順序制御方法。 - 制御順序見直し処理は、
上記第2の機器の現在の周辺環境値と、当該第2の機器の第1運転状態時の周辺環境値との差が、上記第1の機器と上記第2の機器との間の影響度に所定値を加えた第1規定値を越えているか否かを判別するステップ、
上記差が上記第1規定値以内である場合には、第2の運転状態にさせる機器を、上記第1の機器から上記第2の機器に切り換えるステップ、
上記差が上記第1規定値を越えている場合には、上記第2の機器以外の第3の機器が上記第1の機器の次に第2の運転状態とされるように機器の制御順序を変更するとともに、上記第3の機器の現在の周辺環境値と、当該第3の機器の第1運転状態時の周辺環境値との差が、上記第1の機器と上記第3の機器との間の影響度に所定値を加えた第2規定値を越えているか否かを判別するステップ、
上記差が上記第2規定値以内である場合には、第2の運転状態にさせる機器を、上記第1の機器から上記第3の機器に切り換えるステップ、ならびに
上記差が上記第2規定値を越えている場合には、運転モード切替制御を一旦解除させるステップ、
を備えていることを特徴とする請求項3および4のいずれかに記載の複数機器の制御順序制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003049882A JP2004259046A (ja) | 2003-02-26 | 2003-02-26 | 複数機器の制御順序決定方法および複数機器の制御順序制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2003049882A JP2004259046A (ja) | 2003-02-26 | 2003-02-26 | 複数機器の制御順序決定方法および複数機器の制御順序制御方法 |
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JP2004259046A true JP2004259046A (ja) | 2004-09-16 |
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JP2003049882A Pending JP2004259046A (ja) | 2003-02-26 | 2003-02-26 | 複数機器の制御順序決定方法および複数機器の制御順序制御方法 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101092813B1 (ko) | 2008-03-31 | 2011-12-12 | 니토 코키 가부시키가이샤 | 문닫힘속도 조정 장치 및 도어 클로저 |
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2003
- 2003-02-26 JP JP2003049882A patent/JP2004259046A/ja active Pending
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